過去ログ - もざいくランブル!
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1:イチジク ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:14:34.53 ID:IFdEPb8do

 アリスちゃん、わが命の光、わが腰の炎。アリスちゃん――

 冒頭から気色の悪いポエムを脳内に垂れ流している人物こそ、本作の主人公

播磨拳児である。

 学校の教室では、彼の右前に彼女、アリス・カータレットの席がある。

 後ろから見るアリスの姿はまた幻想的であった。

 金色に輝く髪、青い瞳、小柄な身体、そしてなぜか頭には簪(かんざし)。

 抱きしめたくなるような愛くるしい雰囲気を持ちつつ、やや控えめで恥ずかしがりな

性格が彼の心を掴んで離さなかった。

 中学生時代から素行が悪く、遅刻や欠席が頻繁にあった彼が高校に入ってから、

ほとんど休まなくなったのは彼女の存在が大きい。

 なぜ彼はこれほどまでに彼女に魅かれたのか。

 きっかけは本当に単純なものであった。

 小柄で金髪のイギリス生まれの少女。

 普通の高校なら、注目されて当然だが、彼らの通う学校には、留学生や帰国子女

も多かったため、それほど目立つこともない。

 とはいえ、多くの外国人生徒の中でもアリスの存在が際立っていたことは間違いない。

 珍しい物を見る様な目で周囲から見られていた彼女は入学当初、まるで小動物のように

怯えていたような気がする。

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2: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:15:35.20 ID:IFdEPb8do

 彼女がホームステイしている同居人で、同じクラスの……、名前はよくわからないが

遠くから見るとコケシみたいな形をした女子生徒といつも一緒にいた。

以下略



3: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:16:33.94 ID:IFdEPb8do

 そのメロディに播磨は聞き覚えがある。

「きゃっ」

以下略



4: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:17:10.74 ID:IFdEPb8do

 こけしはそう言って首をかしげる。

「あ、あの!」

以下略



5: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:17:45.85 ID:IFdEPb8do

「もちろん、万石だ」

「わ、私もです」

以下略



6: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:18:28.22 ID:IFdEPb8do


  
 アリスが日本に来てから数か月。

以下略



7: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:19:27.58 ID:IFdEPb8do

 夏休みになると、当然会える数は減ってしまう。

 播磨はそう考えると不安になった。

以下略



8: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:20:12.13 ID:IFdEPb8do

「この前自己紹介したのに」

「そうだったっけかな」

以下略



9: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:20:42.85 ID:IFdEPb8do

 播磨は胸の底からわき上がるイラつきを抑えながら忍の答えを待った。

「アリスはですね、今ウチにホームステイしてるのです」

以下略



10: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:21:17.34 ID:IFdEPb8do

「えー、それは……」

 そう言って忍は目を逸らした。

以下略



11: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:21:57.22 ID:IFdEPb8do



 人間何がきっかけになるのかよくわからないが、その日以来播磨は忍とよく話をするようになった。

以下略



12: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:22:52.58 ID:IFdEPb8do

 そんな淡い希望は、敵意に満ちたアリスの視線にかき消されてしまった。

(どういうことだ)

以下略



13: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:23:28.14 ID:IFdEPb8do

「んだよ」

「“しの”のことが好きなのかって聞いてるの」

以下略



14: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:24:02.46 ID:IFdEPb8do

(アリスちゃんが俺と大宮の関係を疑ってヤキモチ? 嫉妬か。そいつは一体、どういうことなんだ)

 播磨は一瞬考える。

以下略



15: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:24:38.34 ID:IFdEPb8do

 別の場所。

「ああ、つまりシノは別にハリマくんとお付き合いしているわけではなかったのね」

以下略



16: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:25:05.78 ID:IFdEPb8do

「それを言いにきた」

「はあ」

以下略



17: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:25:42.04 ID:IFdEPb8do

 少し茶色がかった髪の毛に、(比較的)豊かな胸を持つその女子生徒は、

綾の中学時代からの親友である、猪熊陽子である。

以下略



18: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:26:10.33 ID:IFdEPb8do

 いつの間にか陽子はデジタルカメラを手にしていた。

「いや、本当に待てっよ陽子」

以下略



19: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:26:45.89 ID:IFdEPb8do

 と、すかさず綾がツッコんだ。

 中学時代の同級生らしく、二人のコンビネーションは息ピッタリである。

以下略



20: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:27:14.66 ID:IFdEPb8do

 二年生の佐野という男子生徒は、異性に対して積極的な男で有名であった。

 なまじ顔も良いため、女にはモテた。

以下略



21: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:28:26.18 ID:IFdEPb8do


 播磨の観察によると、アリスには仲の良いクラスメイトが三人いることがわかった。

 まず、1人はホームステイ先の住人である大宮忍。遠くから見るとコケシに見えなくもない彼女は、
以下略



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