過去ログ - モバマス竹取物語
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 01:37:12.02 ID:xO2uA2t90
・このSSは、「竹取物語」をベースにした作品です。

・作者独自の解釈、脚色が含まれます。ご了承下さい。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:38:27.11 ID:xO2uA2t90

昔々あるところに、お爺さんとお婆さんが住んでいました。
二人には子がおらず、竹細工を売るなどして細々と暮らしています。

そんなある日、お爺さんが山へ竹を取りに行くと、
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:39:27.08 ID:xO2uA2t90
翁「なんじゃこの竹は。ためしに切ってみよう」


コツン コツン

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:40:34.02 ID:xO2uA2t90
お爺さんは家に帰り、お婆さんに山での出来事を話しました。
子供のいなかった二人は喜び、その赤ん坊を「菜々」と名づけて大事に育てました。


それからというもの、お爺さんが山で竹を切るたびに、
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:41:37.82 ID:xO2uA2t90
その神々しいまでの美しさは、後光が差しているようにも見え、
荒ぶる人の心を落ち着かせます。


婆「どうして浮気なんてするのですか! 年を考えてくださいよ!」
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:42:52.61 ID:xO2uA2t90
菜々「それにお爺さん。町行く美女に少し鼻の下を伸ばしたくらいで
   お婆さんがこんなに嫉妬するということは、それだけお爺さんのことを愛しているということですよ。
   ですが、今後は慎むように」

爺「はい……」
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:43:38.28 ID:xO2uA2t90
爺「ははは! いままで腹が立っていたのに、
  なぜかそんな気分も吹き飛んでしまったわい!」

婆「私もですよ」

以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:44:25.32 ID:xO2uA2t90
かぐや姫の美しさは世間に知れ渡り、かぐや姫の下には様々な縁談が舞い込んできました。
しかし、かぐや姫は誰とも結婚しようとはしません。


屋敷の周囲にたむろしていた男達も、
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:45:39.87 ID:xO2uA2t90
爺「菜々や、わしらも齢(よわい)七十を越え、いつ死んでもおかしくない。
  どうかわしらの生きている間に、結婚してわしらを安心させてくれんか?」

菜々「ごめんなさい、お爺さん。私は人間ではなく、ウサミン星人なのです。
   人間とは結婚できないのです」
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:46:27.57 ID:xO2uA2t90
爺「おお、そうか!」

菜々「ただし結婚するのは、菜々が今から言う秘宝を持ってきてくださった方です。
   どれも入手困難なものですから、そこまで労力をかけて下さった方は、
   それほどまでに深い愛情を持っていると判断します」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:47:47.09 ID:xO2uA2t90

求婚者一人目。
石作(いしつくり)の皇子は、「仏の御石の鉢」を要求されました。

要領の良い彼は、天竺(インド)まで行ったと見せかけて三年間隠れ、
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:48:31.49 ID:xO2uA2t90
かぐや姫が袋を開けてみると、鉢と一緒にこんな歌が入っています。


『海山の 路に心を尽くし果て ないしの鉢の 涙流れき』

以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:49:31.89 ID:xO2uA2t90
かぐや姫は、


『おく露の 光をだにも やどさましを 小倉の山にて 何もとめけむ』

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:50:19.22 ID:xO2uA2t90
うちひしがれた皇子は、鉢を屋敷の前に捨てると、


『白山に あへば光の 失するかと 鉢をすてても たのまるるかな』

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:50:51.64 ID:xO2uA2t90
偽の鉢を捨ててからも姫に言い寄ったことから、あつかましい態度のことを


『恥(鉢)を捨つ』

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:51:41.81 ID:xO2uA2t90

求婚者の二人目は、庫持(くらもち)の皇子です。
彼は蓬莱にあるという、「玉の枝」を要求されました。

しかし彼は強かな計略家であり、蓬莱などという伝説上の土地を目指そうとはしません。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:52:59.54 ID:xO2uA2t90
かぐや姫が箱を開けてみると、玉の枝とともに文が入っています。


『いたづらに 身はなしつとも 玉の枝を 手折らでさらに 帰らざらまし』

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:53:51.22 ID:xO2uA2t90
しかし、屋敷の玄関から誰かの声が聞こえます。


爺「どちら様ですか?」

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:54:33.94 ID:xO2uA2t90
それを聞いたかぐや姫は上機嫌になり、
皇子に玉の枝をつき返すとともに返歌をしました。


『まことかと 聞きて見つれば 言の葉を 飾れる玉の 枝にぞありける』
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:55:15.59 ID:xO2uA2t90
かぐや姫は訴え出た職人達を呼び、沢山の褒美を取らせました。


しかし職人達が帰ろうとすると、路上で待ち構えていた皇子に散々に暴力を振るわれ、
せっかく貰った褒美を全て奪われてしまいました。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/07(日) 01:55:51.01 ID:xO2uA2t90
それ以来、このように姿をくらましてしまうことを


『魂離る(たまさかる)』

以下略



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