過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第二幕
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11: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:00:36.67 ID:5XhV8xEEo

レンジャー(どこでどう暮らすのが、こいつにとっては幸せなんだろうなぁ)

レンジャー(あんなふうに懐いてるってことは、まあ上手くやってくれてるんだろう)

レンジャー(だったら今のまま、みんなと森にいるのがいいのか)

レンジャー(……けど、それって本当に正しいことなのか?)

レンジャー(私たちがこのまま、何もしなくていいとは思えないけど)

レンジャー(でも、じゃあ私に何が出来るっていうんだ)


受付に背を向け、レンジャーは緩めの歩調で進む。


元々の持ち主と暮らしていた頃、このコマタナはどんな生活をしていたのだろうか。

運び込まれた時の姿を見れば、持ち主が“いいトレーナー”でなかったことだけは確かだ。

だったら、こんな目に遭わせるトレーナーが持ち主だと仮に判明したとして……。

その人物の手元に戻ることが、本当に、こいつのためになるんだろうか。

それならば、いっそのことこのまま――


目の前で、薄いガラスドアが音もなく開く。

途端に、身体全体を毛布のような熱気が包む。

土砂を落とすための玄関マットが足の裏でじゃりじゃりと音をたてた。

自転車をどこに停めたかをゆっくりと思い出しながら、レンジャーは足を踏み出す。


背後で、ガラスの自動ドアが閉まっていく。

眩しさに目を細めながら、空を見上げた。

いらいらするほど晴れ渡っている。

確かに暑いが、この思いきりのいい季節は嫌いではなかった。


レンジャー「よォーし!」


自分で自分に気合を入れる。

その声に反応して、抱えただっこ布の中身がもごもごと蠢いた。

聞き慣れた見窄らしい声が漏れてくる。




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