過去ログ - 記者「ではよろしくお願いします」 勇者「はい」
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1: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:07:12.82 ID:N/4UPpW7o

記者「本日は魔王を倒した勇者パーティの勇者さんにお会いできて光栄です」

勇者「いえいえ」

記者「お忙しい中、私のような者の取材を受けてくださり本当に感謝しています」

勇者「や、忙しいっていっても連日の戦勝記念パーティに引っぱり出されてるだけですし。
   大勢の知らない人の前で毎晩ニコニコしてるのも、ちょっとしんどいですからねー」

記者「ああ、それはそうでしょうね」

勇者「記者さんはこの国の大手新聞社の方ですからね。ここらで愚痴っとけば
   そういう集まりも減るかもしれないし、ちょうどいいかなって」

記者「ハハハ、またまたご冗談を」



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2: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:09:07.75 ID:N/4UPpW7o

記者「では早速ですが、魔王を倒した冒険の話についてお伺いしても…?」

勇者「あー、なんだ、そっちの話ですか?」

以下略



3: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:10:34.93 ID:N/4UPpW7o

記者「ここにはない?」

勇者「うちのパーティの僧侶が、今写本してるところです」

以下略



4: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:12:21.91 ID:N/4UPpW7o

記者「そういうことでしたら、今ここで勇者さんに旅のお話を伺うことは…」

勇者「そうですね、あまり微に入り細を穿つような話はできませんね。
   僧侶の本の売れ行きに関わりますから」
以下略



5: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:13:15.73 ID:N/4UPpW7o

記者「ではまず、勇者さんは今後の生活についてどうお考えですか」

勇者「その話をする前に、知っておいてほしいことがあるんですよね」

以下略



6: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:14:15.94 ID:N/4UPpW7o

記者「…っと、そ、それはどういう…」

勇者「あー、別にあれですよ、食肉とかそういう話じゃないですよ?」

以下略



7: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:15:20.79 ID:N/4UPpW7o

記者「"お宝"…ですか」

勇者「そうそう。強大な魔力を封じたオーブとか、ものすごい強度の牙とか」

以下略



8: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:16:44.15 ID:N/4UPpW7o

勇者「他にも、考えられる限りのお宝はかっぱらっていきましたね。
   持ち物から臓器に至るまで、価値のあるものは根こそぎでした。
   魔法使いと盗賊の二人が、こういうマニアックな知識に長けていたのも助かりましたね」

以下略



9: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:17:59.31 ID:N/4UPpW7o

記者「しかし、そういうものは普通、強力な呪いがかかっていたりするのでは?
   まさか、それをそのまま流通させていたりは…」

勇者「その点はご心配なく」
以下略



10: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:21:23.40 ID:N/4UPpW7o

勇者「あ、まぁそんなわけで、そういうものを売って生活していたわけですけど」

記者「はい」

以下略



11: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:23:16.08 ID:N/4UPpW7o

勇者「あ、この国の銀行に預けてある金額だけですよ、今の」

記者「って、まさか、他の国にも!?」

以下略



12: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:24:52.61 ID:N/4UPpW7o

勇者「わざわざ辺鄙な場所に、そういうアイテムの"貯蔵庫"まで造ったんですけどね。
   最終的にはそこの容量もパンクしてしまったんですよ。
   だもんで、基本的に売るしか手立てがなくなっちゃったんです」

以下略



13: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:25:52.26 ID:N/4UPpW7o

勇者「だもんで、基本的に我々4人、どこにいたって残りの人生遊んで暮らせるわけです」

記者「なるほど…。しかし、それだけの預金ともなると別の危険があるのでは…?」

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14: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:27:36.06 ID:N/4UPpW7o

勇者「まず私と魔法使いについては、言うに及びませんよね?
   私なら国軍と真正面からことを構えても、相手を全滅させて傷一つなく生き延びます。
   魔法使いなら、呪文一発で城どころか城下町ごと消し炭にするでしょう」

以下略



15: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:29:31.78 ID:N/4UPpW7o

勇者「ま、そういう冗談はさておいて」

記者「寿命が10年は縮みましたよ!!」

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16: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:30:41.27 ID:N/4UPpW7o

勇者「というか、冒険者ギルドではこれが既に問題になってまして」

記者「なるほど、でしょうね」

以下略



17: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:31:20.51 ID:N/4UPpW7o

勇者「ある意味で、私たちが彼らの生活手段を奪ってしまったようなものでして。
   『魔王を倒せる』と確信できたとき、一番懸念していたのがそれでした」

記者「そんな確信があったんですか」
以下略



18: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:32:46.52 ID:N/4UPpW7o

記者「…あれ?待ってください、半年の準備期間?」

勇者「ええ」

以下略



19: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:33:48.16 ID:N/4UPpW7o

勇者「まず、盗賊ですが」

記者「はい」

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20: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:35:15.75 ID:N/4UPpW7o

勇者「これは盗賊の言葉ですけど、『冒険者の一攫千金の夢は壊したくない』んだそうで」

記者「そのために、わざわざ?」

以下略



21: ◆UuZF2thJYM[saga]
2014/11/21(金) 20:36:30.11 ID:N/4UPpW7o

勇者「魔法使いは、新しく魔術師ギルドを立ち上げるそうです」

記者「冒険者ギルドとはまた別に?」

以下略



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