過去ログ - 志希「プロデューサーのキモチ、分からなくなっちゃった」マキノ「……」
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3: ◆Freege5emM[saga]
2014/12/07(日) 16:36:03.94 ID:/ZizLLJko

この間、あたしのプロデューサーは、
あたしに某香水ブランドに絡むおシゴトを取ってきてくれた。

あたしが香水を自作しているのを見て以来、
いつかは……と思って、粘ってくれてたらしい。

『……最近ミョーなニオイさせてると思ったら、プロデューサーって香水を覚えたてなの?
 言ってくれれば、男のヒトにも合いそうな匂い、あたしが選んであげたのに♪』



ニオイ、というモノは、芸能界では軽視されがちらしい。

外見や音声と違って、メディアで拡散することが難しいのと、
そもそも嗅覚がダメになってる人が世の中に多い――鼻はデリケートで、すぐ鈍る器官だしね――ので、
大勢の人に効果的に訴求するモノを作りにくいんだそうな。

あたしのプロデューサーも例外じゃない。
ニオイについてプロデューサーが気にしてることと言えば、体臭予防ぐらい。

『それに、せっかく香水の勉強してくれてるトコ悪いけど……
 キミのニオイは、素が一番あたしの好みだよ♪』

そんなプロデューサーが、いきなり香水をつけるようになったから、
何事かと思ってたんだけど、あたしの仕事を取るために勉強してくれてたんだね。

あー、そーゆーことなら嬉しいなぁ、もー!



『でもー、今キミがつけてる香水はちょっとヘンかなぁ。女のヒトみたいだよ……そうだ!
 キミがサンプルになってくれるなら、あたし、男のヒト向けの香水も考えてみよーかな?』

プロデューサーが最近つけてる香水は、日によって種類がマチマチだけど、
全体的にフェミニンで甘ったるい。これ、汗とか疲労臭と混じると阿鼻叫喚になるよ。

それはいけない!
このあたしがついていながら、プロデューサーにそんな惨状を晒させるワケには……



『え? “何の話だ”って――ソレ、自分で着けてるわけじゃないの?』

プロデューサーは、不思議そうな顔であたしを見ていた。
が、それも一瞬。すぐに手をポンと叩いて、“ああ、匂い移りしたのか”とか言い出した。

『ちょっと待てキミぃ……その“匂い移り”してるの……明らかに女モノ、だよね』



ふーん、そーかー。

プロデューサーは、あたしほど鼻が利かないから、“匂い移り”には気づかなかったけど
“匂い移り”するようなコトされた覚えは、あるんだね……。

『ねー、プロデューサー』

穏やかじゃないねー。
あたしの知らないニオイを、プロデューサーがプンプンさせるなんて。



『近いうちに、あたし、プロデューサーのための香水を作ったげるよ。
 だから、絶対つけてね。絶対だよ?』


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