過去ログ - 入空自殺
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/12/13(土) 20:01:09.63 ID:IWJUM++MO
自殺をしようと思ったのは今から一月程前だ。

繁忙期に入り仕事が忙しく、働いて、帰って、寝て、また働いての繰り返し。

残業はそこまで多くはないし、
残業代もしっかり出るのでブラック企業、という奴ではないのだろう。

別段辛いとは思わなかったが、ふと思ってしまったのだ。
私はなぜ働いているのだろう、と。

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/12/13(土) 20:03:05.20 ID:snvchQgL0
こわいこわい


3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:04:45.95 ID:IWJUM++MO
あまり贅沢な暮らしをしているわけでもなく、さしたる趣味はない。

仕事は忙しいが嫌なことは少ない。同僚や部下にも恵まれていると感じる。

給料もなかなかの額を貰っている。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:08:38.75 ID:IWJUM++MO
そこでこの金の使い道を考えてみた。

家でも建てるか?
いや、火災や震災などが怖い。今のマンションで十分だ。

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:15:31.07 ID:IWJUM++MO
「国民年金」……「保険」……
それは老いてからの生活を支える為に自動的に積み立てられる金だった。

なるほど、ではこの私の貯金とも言えない貯金は老後の為にあるのか。
年老いてしまえば働けない。その時のためにあるのか。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:19:04.24 ID:IWJUM++MO
会社にとって、それはとても良いものだろう。
無遅刻無欠勤。有給は言われるがままに使い、問題のある行動もしない。
まさに完璧な歯車だ。だから私の給料は高いのだろう。

しかし、人間としては面白みというものに欠けている。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:23:41.58 ID:IWJUM++MO
この日本にいる多くの会社員はどのように生きているのだろうか。
趣味は、あるのだろう。金も恐らく。だが、それをする時間はあるのか。

きっと年老いて、会社を辞めるまでは働き続ける他ないのだろう。
無気力な人間が沢山生み出される。使いやすい歯車が山のように。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:28:35.94 ID:IWJUM++MO
また明日から歯車として働くことは、恐らく無理だ。
働く意義を見つけることができない。

この殺風景な部屋では、人間としての楽しみすら見出せない。

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:34:21.90 ID:IWJUM++MO
明日、線路にでも飛び込むか……いや、ダメだ。
遅延が出て遅刻してしまうものが出るかもしれない。

ではどうする?車道にでも飛び込むか?
いや、それではドライバーに多大な迷惑がかかる。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:43:37.43 ID:IWJUM++MO
こういう時まで欲を出せないのはどういうことだろう。
とりあえずGoogleで「自殺 方法」で検索してみた。

どうやら、自殺をするのは生きているのが辛い人らしい。
別に私は辛くはない。環境も恵まれている。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:48:46.12 ID:IWJUM++MO
様々な自殺志願者の苦悩を見ていたが、
「ああ、この人達に比べれば私は幸福なんだ。生きよう」とは思わなかった。
人は人、自分は自分である。

さて、改めて自殺方法を模索してみることにしてみた。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 20:53:52.36 ID:IWJUM++MO
それから数日後、色々な資料に目を通してやっと自殺方法が決まった。

まず操縦士の資格を取り、持ち金を注ぎ込んでダイナマイトとセスナ機を買う。
そして滑走路を借り、空へ。
そしてある程度の高度に達したらダイナマイトを爆破させる。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 21:54:30.20 ID:IWJUM++MO
その日から私は変わった。
まず操縦士の資格を取るため会社に辞表を提出した。

部下や同僚だけでなく、上司も涙を流してくれた。

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 22:00:03.21 ID:IWJUM++MO
そして2年後。
私はついに自家用操縦士の資格を手に入れ、セスナ機を購入した。
さぁ、いよいよあの世へ旅立つ時である。

しかし問題が発生した。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 22:07:35.74 ID:IWJUM++MO
装備を購入し、出発の日を待った。
この時間が、人生で最も長く感じた。

身の回りのものは整理し、マンションを引き払い、ホテルに泊まっている。

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 22:13:20.64 ID:IWJUM++MO
さて、翌日。ついに実行日である。

友は居ないが、一応友引の日は避けておいた。今日は先勝、離陸は午前中だ。

私は滑走路へ向かった。


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 22:16:20.88 ID:IWJUM++MO
滑走路には、事前に運び込んで置いてもらったセスナ機があった。

整備は終わっているので、今すぐ乗れるらしい。

私は装備を付けてもらうと、セスナ機に乗り込んで、離陸した。


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 22:22:57.64 ID:IWJUM++MO
離陸して海に出た後、緩やかに上昇を続けた。
上昇を続けている間、普通は人生を振り返ったりするのだろう。

私もそれに倣い振り返ってみたが、
辞表を出した時以外、あまり印象に残っている日はなかった。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 22:25:16.64 ID:IWJUM++MO
ここからは時間の問題だ。
素早く扉を開き、飛び降りる。

燃料は無駄を無くす為片道分だけの指定だ、長くは持たない。

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/13(土) 22:27:08.99 ID:IWJUM++MO
そうこうしているうちに、セスナ機は燃料を失った。
なぜこんなことになってしまったのか。
セスナ機の中に居たら死亡率が下がってしまうのではないか。

私は慌てに慌てた。今更生き延びるわけにはいかない。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/14(日) 06:55:30.20 ID:JpO7rZFgo



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