過去ログ - 幸子「アイドルになった事に後悔なんてしていません」
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14:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:10:12.50 ID:EM5bJfah0
 ライブバトルに保護者の同伴は不要との事で、ボクが来なくていいですよ、とお母さんに言ったのです。

 山梨東京間を一週間毎に移動するのは、それだけで疲れる事ですし、移動費用も馬鹿になりません。

 それになにより、お父さんとお母さんには、ちゃんとアイドルになってから、ステージに立つボクの姿を見て欲しかったのです。

 だから、待っていて下さい、とボクは言いました。

 すぐにアイドルになりますから、って。

 でも、これが現実。

 両親にこんな情けない姿を見せずに済み、過去の自分を褒め称えたい気分になります。

 ……いえ、所詮現実逃避ですね。

 深呼吸をもう一度。

 気分を落ち着かせて、ボクは瞼を開き、喜んでいる対戦相手を見つめます。

 そして、彼女がボクの視線に気付いた事を確認してから口を開きます。

「おめでとうございます。ボクほどカワイイ子に勝ったんですから、これからも頑張って下さい」

 ボクの言葉に呆けている彼女に背を向け、舞台袖へと向かいます。

 相手の言葉を聞けるほど、今のボクの心に余裕なんてありません。

 ただただ、悔しさで胸がいっぱいなのですから。


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