過去ログ - 澪「ずっと、あなたが好きだった。」
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22:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:42:14.51 ID:Y0jxl3IJ0
どうせ予定はなくなったのだ。私は彼女の申し出を受けた。
23:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:43:04.10 ID:Y0jxl3IJ0
十年だぞ。
人が変わるには十分すぎる時間だ。
でも、高校時代の私は、いつかこんな映画みたいな恋をするんだって、
24:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:43:31.70 ID:Y0jxl3IJ0
「映画にレストラン、最後はバー。いかにも定番のデートコースね」
「…そうだな」
25:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:43:59.58 ID:Y0jxl3IJ0
その時付き合っていた相手は、本を読むことが好きな、のんびりとして穏やかな男だった。
毎日真面目に働き、帰宅して料理を作り、洗濯を欠かさず、休みの日には部屋をきれいに掃除して整理整頓を怠らず、少しの余暇に読書を楽しむ男だった。
26:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:44:25.59 ID:Y0jxl3IJ0
けれど、彼は自分が愛されていなくても、
私が側にいてくれさえすればそれだけでよいのだ、と多くを望んでいないようにも見えた。
27:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:44:55.22 ID:Y0jxl3IJ0
「どうしたの秋山さん。ぼうっとして」
「ごめん、なんでもない」
28:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:45:37.97 ID:Y0jxl3IJ0
「そんなことない。久しぶり会った佐々木さんに何がわかるんだよ」
「興奮しないで、秋山さん」
29:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:46:09.09 ID:Y0jxl3IJ0
*****
17時55分。律からのメール。
30:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:46:44.74 ID:Y0jxl3IJ0
*****
私は恐れていた。
31:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:47:21.39 ID:Y0jxl3IJ0
私は曜子の手のひらの上でもて遊ばれているようだった。
ゆっくりと、しかし確実に絡めとられてゆく。
32:名無しNIPPER[saga]
2015/01/15(木) 22:48:06.82 ID:Y0jxl3IJ0
「ねえ澪。私、あなたの彼に会いたいわ」
ある日、曜子の口から、恐れていたひと言が漏れた。
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