過去ログ - 電「お姉ちゃん達はズルいのです」
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14: ◆00ZRE1DaEk
2015/01/23(金) 08:34:29.50 ID:BVtekGLi0
この時間の街はいい意味で静かで落ち着いていた。
途中近道だからと通り抜けた公園では、幼稚園児ぐらいの子供たちがブランコを勢いよく漕ぎ、その近くで更に小さい子達が砂場で何かを一生懸命作っていた。
「平和だ……」
「これも、司令官さんのおかげなのです」
知らず知らずのうちに口から漏れていた感想に電が相槌を打った。
「いや、そんなことはない。ここには深海棲艦なんて滅多に来ないし、何よりそれを防いでいるのは他でもない君達だ」
これは常々思うことだ。
人間では全く歯が立たない深海棲艦に対等に戦える艦娘。彼女ら無しでは人類はいまだに破滅の一途を辿っていたに違いない。
「……そんなこと言わないで欲しいのです」
「残念ながら私には何も出来ない。精々妖精さんと意思疎通出来るだけだ」
「確かに、司令官さんは鎮守府から出ずに指揮を取るのです。ですが、傷付いた私たちを鎮守府で待っていてくれます。私たちは、また司令官さんに会いたくて、頑張ろうと思うのです」
「……そうか」
それからはお互い何も言わずに目的の喫茶店まで歩いた。
だが、その静かさが私には心地よかった。
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