過去ログ - 真姫「変身」 ―Come on! バナナ・アームズ!―
1- 20
1: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 10:51:27.84 ID:kXT319Vb0
大量の植物に覆われた音ノ木坂。

そこにはかつての人々が愛した景色は残っていない。

至る所に町の景観を無視した天まで届きそうな木が生え、舗装されていた道路は異質な草に覆われ、 タンポポが咲いていそうな道端には日本ではまず見られない花が咲いていた

そこには音ノ木坂の面影、人間の世界の面影は微塵も残っていなかった

その生き地獄と化した街を歩く一人の少女がいた

少女の名前は西木野真姫

彼女はかつてこの音ノ木坂を象徴した高校、音ノ木坂学院を廃校の危機から救うために結成されたスクールアイドル、μ'sのメンバーであった少女だ

彼女は蔦に覆われた空き家に忍び込み、缶詰めや飲料水の入ったペットボトルをかき集めていた

真姫「……ここのは結構残っているわね」

真姫「あら?トマトの缶詰めもあるじゃない、これは帰りが楽しみになるわね」

缶詰めと水をバッグに詰め、家を出た彼女に訪問者が現れる

それは人ではなく、灰色の甲殻に覆われた化け物……彼女はインベスと呼んでいた

インベス「キィアアアア」

真姫「まったく、なんでいつも何事もなく帰れないのかしら」バサッ

バッグを投げ捨てるように放り投げ、彼女は着ていたコートのボタンを外す

彼女の腰にはベルトが巻かれており、彼女の手には錠前が握られていた

― バナナ!!―

錠前が開くと声が流れ、真姫の頭上にバナナの彫刻が浮かび上がる


― ROCK ON ― 

ベルトからファンファーレが流れ、少女の目が変わる

「……変身」

シャキイン
―Come on! バナナ・アームズ!―

―Knight of Spear! ―

彫刻は彼女の頭を覆い、彼女の身を守る甲冑へと形を変えていく

そこに可憐な少女の姿はなく、槍を構え、白銀と黄金に輝く鎧に身を包んだ赤い騎士に姿を変えた

真姫「はああああ!!」

騎士は怪物の集団へ臆する事無く突っ込んでいった

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 10:56:18.15 ID:kXT319Vb0
第1話


3: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 10:58:17.83 ID:kXT319Vb0
にこはいつも通り、HRを終えて部室に来ていた

ラブライブへの出場を決意し、皆で一致団結してから、毎日ここへと通っている

にこ「にっこにこにー!皆いるー?」
以下略



4: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:00:28.70 ID:kXT319Vb0
地震、それも尋常では無い震度の地震だった

棚は大きく揺れ、ぎゅうぎゅう詰めにされていたにこのアイドルコレクションが少しずつ前に押され、最後には棚のほとんどの物が落ちていく。

ロッカーは扉が何度も開いては閉じ、中の物をばら撒く
以下略



5: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:02:34.61 ID:kXT319Vb0
にこ「とにかく外に出なくちゃ……」

真姫「なんなのこれ…」

真姫「そ、そうだ、皆に連絡しなきゃ……」
以下略



6: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:04:25.41 ID:kXT319Vb0
校庭は学校に残っていた生徒と教師で溢れており、部活動のユニフォームや制服が入り乱れていた

教師の注意喚起と生徒の動揺した声が溢れ、μ'sの仲間を探すのは困難を極めている

真姫「と、とにかく皆と合流しなくちゃ……とにかく連絡を……」
以下略



7: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:06:07.12 ID:kXT319Vb0

その場にいた全員が状況を理解できず一瞬の静寂が校庭を包む

一瞬の間を置いた後、多くの者はパニックに陥り、校舎とは反対側へ走りだす

以下略



8: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:08:26.84 ID:kXT319Vb0
視線の先にあったのは校舎の壁にとり付けられている巨大なジッパー

ジッパーはゆっくりと開き、その中の森の風景を映し出し、異形の来訪者を招きいれる

???「ウギャアア」
以下略



9: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:11:34.92 ID:kXT319Vb0
息を整える間、真姫は周囲を見渡す

よく見ると町を覆う植物には果実がついており、それが視界に入ると真姫は誘われるように果実を手に取る

(この果物……すごくおいしそう……)
以下略



10: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:14:05.16 ID:kXT319Vb0
にこ「ね、ねえ、あの人達って私たちの事助けてくれるのかな」

真姫「そ、そんなのわかんないわよ……」

怪物たちと戦う槍兵達は自分にはヒーローに見えた
以下略



11: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:16:40.36 ID:kXT319Vb0
槍兵に気を取られた怪物の一部がこちらを向く

真姫「あ……」

(見つかった)
以下略



12: ◆xRREEXOFwkIJ[sagesaga]
2015/02/08(日) 11:18:52.88 ID:kXT319Vb0
(あ、でもこれだけじゃ……)

握っていた果実が姿を変え、錠前になる。

(そっか、これを使えばいいのね)
以下略



13: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:20:51.97 ID:kXT319Vb0
(……え?)

(何これ…? 私なんでこんな事してるの?)

途端に冷静になる。 それでも現状は飲みこめない。
以下略



14: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:24:38.31 ID:kXT319Vb0
(………何なのこの力)

にこ「真姫ちゃん!!」

真姫「え!? な、何? にこちゃん」
以下略



15: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:26:27.32 ID:kXT319Vb0
にこ「もう…大丈夫かしらね…」ハァハァ

にこ「それにしてもそれいつまで付けてるの?」

真姫「え?…ああ、そうね」
以下略



16: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:28:26.52 ID:kXT319Vb0
― 西木野邸 ―

にこ「…」

真姫「……植物だらけね」
以下略



17: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:31:50.61 ID:kXT319Vb0

にこ「……ねえ、そのベルト、私に頂戴よ」

真姫「え?」

以下略



18: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:35:30.51 ID:kXT319Vb0
真姫「ごめんね、にこちゃん」

真姫「私、にこちゃんの気持ち、ちゃんと考えてなかった」

真姫「でもね、にこちゃんと私、どっちが運動神経がいいの?」
以下略



19: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:38:24.20 ID:kXT319Vb0
‐2階通路‐

(…私の部屋やママの部屋に気配はしないけど)

真姫「ママーいるー?」
以下略



20: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:41:02.62 ID:kXT319Vb0
寝室にいたのは怪物だった。

シーサーの様な顔をした、巨大な爪と緑の陶器の様な皮膚をした怪物

怪物の感情など想像もできないが、この怪物が真姫とにこに危険を与えるのは間違いない
以下略



21: ◆xRREEXOFwkIJ[saga]
2015/02/08(日) 11:42:34.86 ID:kXT319Vb0
真姫「ハァ!」

だが、真姫の放った渾身の一撃は怪物の頑強な皮膚を貫くことは出来なかった

真姫「なっ!?」
以下略



78Res/54.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice