過去ログ - 【SHIROBAKO】「おいちゃん先輩!」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/03/20(金) 23:54:26.80 ID:RGgZ5nY9O
「んっ?やっぱドストの文章は最高っすね」

ベッドの上で読み終えた本を片手に伸びをすると窓から朝日が差し込んでいた。


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2:名無しNIPPER[saga]
2015/03/20(金) 23:59:26.28 ID:RGgZ5nY9O
好きな文章に出会うと時間を忘れてのめり込んでしまうのは私の悪い癖なのだ。

「ピンポーン」

ん?今日は授業もないし、これからお昼過ぎまで寝ていようかなと決意したところに唐突なチャイムである。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:04:06.51 ID:YQ1jXWE5O
「おはよう、りーちゃん!ごめんね朝早くに起こしちゃって」

「あっおいちゃん先輩おはようございます。大丈夫っす、今から寝るとこですから」

宮森あおい、私が高校時代に入っていたアニメーション同好会の部長で今はアニメ制作会社で働いている。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:07:55.24 ID:YQ1jXWE5O
「あのねっ!今日の夜りーちゃん空いてるかな?久しぶりに皆で集まろって思って、ずかちゃんが働いてる居酒屋さんで!」

もーこの人はいつも急だ。
そこが周りを引っ張れるカリスマ性?とでも言うのだろうけど。

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:11:06.30 ID:YQ1jXWE5O

「じゃありーちゃんまた後でねーおやすみっ!」


「ふわぁ…ねむ」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:13:09.23 ID:YQ1jXWE5O
脚本家になるために本を読んだりアニメを見て自分の素養を鍛えてはいるつもりだ。
しかし他の皆と比べて具体的に何をすればいいのか戸惑っているのが現状である。
これといったきっかけが今ひとつ掴めていない。
声優を目指す、ずかちゃん先輩、アニメーターとしてバリバリやってる絵麻先輩、CGの制作会社に入って頑張ってるみーちゃん先輩、そして制作進行のおいちゃん先輩。


7:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:14:31.98 ID:YQ1jXWE5O

「んーあとで起きてからドスト読み返そう」

それに今日は皆と会えるし、いつも仕事の話題になるから、そのときに相談してみよ。
眠気がピークに達したので、アラームもかけずに私は眠りに落ちた。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:20:02.37 ID:YQ1jXWE5O
「とりあえずシャワー浴びて、準備しないとー」

部屋では基本ジャージな私だが、上京を機にオシャレには気をつけている。
スタイルだって自信がないわけではない。

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:21:31.09 ID:YQ1jXWE5O
「ふぅ、あれ?メールきてる。おいちゃん先輩から…へっ」

シャワーを浴びて急いで着替えた私は、おいちゃん先輩から仕事が終わらなくて行けないとの連絡に落胆した。

「制作会社のお仕事ってほんとに大変なんだなー」
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:22:57.35 ID:YQ1jXWE5O
「けど、せっかく同じマンションに引越してきたのに寂しいっすよ」

私が上京する際、おいちゃん先輩のマンションに引越してきたのは理由があった。
勿論、大学が近くて家賃もそこそこだったためもあったけど女の子の一人暮らしに両親の反対があったからだ。


11:名無しNIPPER
2015/03/21(土) 00:24:13.54 ID:YQ1jXWE5O
「あーなら私がりーちゃんのお父さんとお母さんに話してみるよ!」

両親の反対を説得して念願の一人暮らしが出来たのは先輩のおかげである。

「あおいちゃんが近くにいるなら安心ね」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:26:11.85 ID:YQ1jXWE5O
「ライター志望なのに自分の感情もわからないって…だめだめ!よしっこうなったらドスト祭り再開だっ!ん?」

あれ?集まりの件、他の皆はどうするのだろうか。
とりあえずメールで確認してみることにした。

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:27:00.68 ID:YQ1jXWE5O
「絵麻先輩羨ましいっす」
絵麻先輩はおいちゃん先輩と同じ職場で今は原画を担当しているらしい。
「えくそだすっ」では二人の名前をEDで見つけて複雑な思いをしたものだ。
なにせ5人でアニメを作ろうと言ったはいいものの二人は既に共同作業を実現してしまったので遠くに行ってしまったと感じたからだ。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:28:04.73 ID:YQ1jXWE5O
「ぐぅ〜」
情けないお腹の音でロシア文学から解放された私はコンビニに向かうことにした。
外に出て携帯を見ると既に12時を回っていた。
おいちゃん先輩まだ仕事してるかなぁと考えていると前から不審な自転車が近づいてきた。
「あれ?おいちゃん先輩だよ…ね」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:29:51.91 ID:YQ1jXWE5O
「おいちゃん先輩ーおいちゃん先輩ー」
だめだ自分の世界に入ってる。
先輩は一度ああなってしまうと、なかなか戻ってこないと以前かおちゃん姉さんから聞いたことを思いだしたので諦めた。

「あっりーちゃん、こんな遅くに買い物?ご飯まだだよね!」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:30:40.58 ID:YQ1jXWE5O
「カンパーイ」
おいちゃん先輩の部屋にお邪魔して二人だけの乾杯をした。

「いやーごめんね!これはお詫びのウニ缶!全部食べていいから」

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:31:41.58 ID:YQ1jXWE5O
「りーちゃんはほんとによく出来た後輩だっ!よし飲もう!」

「はいっす!」

しばらくすると先輩はよほど疲れていたのか缶ビール一本でもう目が据わっていた。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:32:56.18 ID:YQ1jXWE5O
「おいちゃん先輩、私もう帰りますよー、おやすみっすーっうわっ!」

先輩におやすみを告げて帰ろうとしたところを突然腕を掴まれベッドに引きずり込まれてしまった。

「なんすかもうっ!起きてるなら言ってくださいよー」
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:34:25.04 ID:YQ1jXWE5O
しかし先輩とこんなに近いのは私としてはよろしくない状況である。
「先輩明日も早いんじゃないですか?遅刻しますよー」

「大丈夫、りーちゃん目覚ましがあれば起きれるから!」

以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:39:03.04 ID:YQ1jXWE5O

「あっりーちゃんひどーい!
それに、りーちゃんこそどーなの?こんなに可愛くて大学ではモテモテなんじゃない?」

「私はいいんですよー、今はもっと崇高な物語に触れて脚本の勉強をすることが大事っすもん」
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/03/21(土) 00:40:20.07 ID:YQ1jXWE5O
「うんっ!りーちゃんも脚本家目指して頑張ってるんだね」

「そうっす。皆に負けてられないっすもん。早く一流の脚本家になって皆でアニメ作りたいっす!」

「うんっそうだよね」
以下略



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