過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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10:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 21:01:53.72 ID:jVBRPo/YO

こいつ、何か企んでやがるな。

文芸部なんて普通すぎる回答の割に妙に愉快そうな口ぶりだ、何か有るに違いない。

「そんな訝しげな顔をしないでおくれよ、悪いことでもしたような気分になる」

言葉とは裏腹にそんなことは1ミリたりとも思ってなさそうな口調でそう言うと、

「至って普通の文芸部さ、おかしな工作活動に勤しんでいるなんてことも無い」

と続けた。

「なら一体何だって言うんだ?」

「おや、まるで普通の部活に僕が入るはずが無い、と言うような口ぶりじゃないか」

そういう訳ではないがお前が興味を引かれた以上何か有るんだろうと思ってな。

「まあいいさ、教えてあげよう。この学校の文芸部の秘密を」

わざとらしく大袈裟に抑揚をつけ、佐々木はチェシャ猫のように口角を上げて目を細めた。

「部員が一人も居ないのさ」




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