過去ログ - いろは「先輩、バレンタインデーって知ってますか?」八幡「は?」
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1: ◆//lmDzMOyo
2015/05/18(月) 13:05:53.55 ID:3+PRcdU9o
俺ガイルのSSです。

短編です。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[sage]
2015/05/18(月) 13:06:21.08 ID:3+PRcdU9o
2月に入ってから2週目を迎えた。

肌に感じる空気が冷たくなってから、もうだいぶ久しい。

ここ数ヶ月はずっと布団や炬燵の誘惑との戦いが続いている。
以下略



3: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:06:54.18 ID:3+PRcdU9o
八幡「……」

時は放課後。

生徒達ががやがやと騒がしくなり、部活行こうぜ、遊びに行こうなどと声が聞こえてくる。
以下略



4: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:07:24.28 ID:3+PRcdU9o
自販機の近くにまでやってきた。外にあるここは、当然屋内である廊下よりももっと寒い。廊下だけじゃなくて、外にもヒーターを置くべきだと思う。仕事しろ太陽。

しかし、太陽が仕事するようになるにはあと数ヶ月はかかるだろう。そしてその頃、俺は間違いなく太陽休めと恨み言を吐いている。何故太陽は仕事しろっていう時に限って仕事しないくせに、仕事しなくてもいいと思うときには仕事をするのだろうか。

最近は春も秋もすぐに過ぎ去って、夏と冬だけやたら長いように感じる。
以下略



5: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:07:50.24 ID:3+PRcdU9o
なんだなんだ野球のボールでも飛んできたか、いやいや俺に恨みでもある奴がドッジボールでも仕掛けてきたかもしれないし、なんならモンスターボールを投げつけられたかもしれないなどと考えながら振り返ってみる。答えはそれらのどれでもなかった。

そこには総武高校生徒会長、一色いろはの姿があった。

いろは「せんぱ〜い!」
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6: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:08:17.12 ID:3+PRcdU9o
しかし、華の女子高生が背中に正拳突きはいくらなんでもおかしくはないだろうか。

それとも俺が知らない間に女子高生の間では『今の流行の挨拶は正拳突き!』みたいなことでも広まっているのだろうか。

もしそうだとしたら、このあと部室に行った時に由比ヶ浜に『やっはろー拳!』って殴られてしまうのかもしれない。腹にビッグガンガンでも仕込んでおこう。
以下略



7: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:09:19.44 ID:3+PRcdU9o
一色「先輩、なんでここにいるんですか?」

八幡「それ聞くために殴る必要あった?」

武闘派こわ……肉体言語とか誰にでも通じるわけじゃないのよ……。
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8: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:09:51.86 ID:3+PRcdU9o
なに、ばれんたいんでーって。元プロ野球選手のボビー・バレンタインを祝おうの日?

それなら大いに祝うまであるね、何故ならボビー・バレンタイン氏はあの千葉ロッテマリーンズの監督を務めていたことがあるし、今でも千葉大学などの教授をやっていたりする、この千葉と結構馴染み深い偉大な人なのだ。

いろは「バレンタインデーですよ、バレンタインデー。チョコを渡しあう日じゃないですかー」
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9: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:10:20.18 ID:3+PRcdU9o
八幡「あのお菓子販促のためのメーカーの陰謀だろ」

いろは「あっ、一応知ってはいるんですね。もしかしたら、先輩なら存在すら知らないかもと思って聞いてみたんですけど」

えっ、俺そんなことも知らないように見える? それともまるで俺がバレンタインデーと無縁な人生を送ってるとでも言いたいのかこいつは。まぁ、無縁だったんだけど。
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10: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:10:48.59 ID:3+PRcdU9o
八幡「で、なんでそんなことを俺に聞くんだ」

いろは「えーとですね、実は今度のバレンタインデーに葉山先輩にチョコを贈ろうと思ってましてー」

ほっほう、なるほどねぇ〜。葉山のことだ、ほぼ間違いなくチョコとか大量に貰うのだろう。爆散しねぇかな。
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11: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:11:18.50 ID:3+PRcdU9o
いろは「だからー、参考のためにも先輩の好きな味とか聞いておこうと」

八幡「俺に聞いても参考になるわけないだろうが……」

そう軽くあしらいながら、いい加減自販機でマッ缶を買おうと財布を取り出しながら自販機の前に立つ。
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12: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:11:47.95 ID:3+PRcdU9o
八幡「ほら、戸部とか。色々いんだろ」

いろは「えーっとですね、なんていいますか……」

一色は何か煮え切らないかのような態度で言葉を濁す。なんだ、サッカー部の面子に聞きづらい理由でもあるのだろうか。
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13: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:12:16.69 ID:3+PRcdU9o
いろは「その点先輩なら、別にそういうの気にしなくていいっていうかー」

八幡「はぁ……」

そりゃ渡す気がない相手なら確かに気にしなくてもいいのだろう。こいつ本当にいい性格してやがる。
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14: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:12:49.35 ID:3+PRcdU9o
いろは「先輩って、いつもそれ飲んでますよね」

八幡「ああ、MAXコーヒーだ。うまいぞ」

そういうと再びそれを飲む。そして、また一色の目線がこちらを向いていることに気がつく。
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15: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:13:18.50 ID:3+PRcdU9o
いろは「あっ、ちょっとそれ私と間接キスをしたいっていう意味ですか割と魅力的な案というかちょっと心の準備が出来ていないのでまたの機会にしてもらってもいいですかごめんなさいああでもやっぱり」

八幡「ほれ」

いろは「えっ」
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16: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:13:45.89 ID:3+PRcdU9o
八幡「……いらねぇのか?」

いろは「……貰いますけど」

一色は不機嫌そうにそういうと、俺の手からマッ缶を受け取った。
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17: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:14:16.74 ID:3+PRcdU9o
いろは「ふーん、先輩ってこういう味が好きなんですねー」

八幡「ま、基本甘いのは好きだからな。これで分かったろ。じゃあな」

そうとだけいって、俺は奉仕部の部室に向けて足を向けた。
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18: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:14:51.67 ID:3+PRcdU9o
八幡「なんだよ、まだあんのかよ」

いろは「いえ、先輩の好みに関しては分かったので大丈夫です。私も一緒に奉仕部の方へ行こうと思いまして」

葉山に渡すチョコに俺の好みが関係あるとは思えないんだけどなぁ……。
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19: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:15:23.38 ID:3+PRcdU9o
いろは「そういえば今度のバレンタインデー、ちょっとイベントやろうと思ってまして。それのお手伝いを先輩方にお願いしたいんですけど」

八幡「お前、俺達をこき使いすぎだろ……」

隣にいる一色と、歩を並べながらこつこつと廊下を歩く。
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20: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/05/18(月) 13:16:09.58 ID:3+PRcdU9o
いろは「先輩」

奉仕部まであと少しという距離まで歩いてきた頃、唐突に一色が俺のことを呼んだ。

八幡「なんだよ……」
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21: ◆//lmDzMOyo
2015/05/18(月) 13:21:31.87 ID:3+PRcdU9o
くぅ疲ww これにて完結です!(一度言ってみたかった)

実際にバレンタインイベントに入る「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。11」は来月、6月18日に発売ですっ(ダイレクトマーケティング)

他の現行スレで八幡「俺ガイルRPG?」っていうSSを書いていたりします。よろしければそちらも読んでみてください。
以下略



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