過去ログ - 奉太郎「高く高く、空に昇れば」
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2:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:00:49.94 ID:BVZ5thB50
夕暮れの陽光が照らす地学準備室。目の前に座る旧友、福部里志にそう反論した。

ホータローは高校で変わったね、などと聞き捨てならぬ発言をしたからだ。
 
「へぇ…じゃあホータローは取り繕ってるってわけかい」
以下略



3:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:02:10.21 ID:BVZ5thB50
すいません。忘れてました

注意!

便宜上、古典部にオリジナルキャラがいます。


4:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:03:02.60 ID:BVZ5thB50
男子にしては低身長なのと、ライトブラウンの髪、丸い瞳から、中性的な印象を受ける。

「俺は変わっちゃいないさ。何もかも、な」

俺の言葉に里志は肩をすくめた。
以下略



5:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:03:40.23 ID:BVZ5thB50
「福部先輩はどーなんですか?」

傍らに座っていた後輩、いずるが訊く。

「自分のことはわからないもんなんだよ」
以下略



6:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:04:22.97 ID:BVZ5thB50
「福部先輩はどーなんですか?」

傍らに座っていた後輩、いずるが訊く。

「自分のことはわからないもんなんだよ」
以下略



7:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:05:07.76 ID:BVZ5thB50
ふいにドアが開かれた。乱暴な。苛立ちをぶつけるかのような音が部室に響く。

「おまえたち、何をしている?」

初老の教師が大股開いてツカツカと歩みよってくる。
以下略



8:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:06:20.66 ID:BVZ5thB50
「知ってるさ福部、だがおまえは三年生のはずだろう。ここにいる必要はない」

「すみません。私が来るようにお願いしたんです」

いずるが立ち上がってこうべを垂れた。
以下略



9:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:06:51.98 ID:BVZ5thB50
「んー。なんとか騙せましたねー 教科書準備しててよかったー」

俺は別の個所が気になった。

「お前、教師にはきちんとした敬語なんだな」
以下略



10:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:08:13.14 ID:BVZ5thB50
三年時の文化祭はつつがなく終了した俺たちは

本来なら引退して家と学校の往復にいそしんでいなければならない。

それでも部室に入り浸れるのは、いずるに勉強を教えるという理由があるからだ。
以下略



11:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:08:54.86 ID:BVZ5thB50
「千反田先輩まだですかねー」

「何か用事でもあるのかい?」

「いえ。お菓子が食べたいので」
以下略



12:名無しNIPPER
2015/06/29(月) 10:10:01.71 ID:BVZ5thB50
里志も携帯電話をいじくり始めたので俺はショルダーバッグから文庫本を取り出した。

草野球で無敵の主人公がプロ野球界に殴り込み、強打者達をクレバーな投球術で翻弄していく姿を描いたもの。

野球素人の俺から見てもかなり荒唐無稽な筋立てだが、これがすこぶる面白いのだ。


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