過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「クリスマスを貴女と」【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「クリスマスを貴女と」【安価】

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1: ◆R5j2Ndo0Hc[sage]
2015/08/17(月) 21:11:58.75 ID:PEtnuGj0o

○このスレは所謂、京太郎スレです

○コンマや安価で関係を決定したり進めていくので安価要素ばっかりです

○舞台は主に大学編

○安価やコンマ次第ではサークルクラッシュもあり得ます

○あくまでも息抜き用のスレなので基本的にこのスレで終わる予定です

○エロ？まぁ、そうねぇ。

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2:名無しNIPPER
2015/08/17(月) 21:13:31.22 ID:KRD3eRz+0
お前か

3: ◆R5j2Ndo0Hc[sage]
2015/08/17(月) 21:17:22.49 ID:PEtnuGj0o
私だ
告知も終わったんで導入からやっていきます

4: ◆R5j2Ndo0Hc[sage]
2015/08/17(月) 21:17:54.91 ID:PEtnuGj0o

――　正直、言って、俺は宗教とかどうでも良いタイプだ。

家は一応、神道だとは思うが、熱心に信仰している訳じゃない。
信じちゃいない神様の存在よりも、日々の生活で積み重なっていく細やかな悩みや目標の方が遥かに大事だ。

5: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:18:21.28 ID:PEtnuGj0o

京太郎「ふふ…ぐふふふふ…」

「ママー、あの男の人、キモーイ」

6: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:18:47.20 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（その上、彼女は不器用だけれど、とても優しくて、そして真剣な子だった）」

それでも相手が容姿の良さに男を翻弄するような女の子ならば、俺もここまで入れ込んじゃいない。
けれど、彼女は男を翻弄するどころか、若干、男を苦手に思っている節さえあったのだ。

7: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:19:16.06 ID:PEtnuGj0o

京太郎「ぐふふふふふ…」

おっと、いけない。
また顔から笑みが漏れてしまった。

8: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:19:47.35 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（…俺、自分でも思ってた以上に好きになってたんだなぁ…）」

今までこんな風に不安に思った事は一度もなかった。
中学の頃にやってたハンドボールの試合でさえ、俺は殆ど緊張しなかったのだから。

9: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:20:13.75 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（まぁ、彼女が待ち合わせの時間を間違えたりするはずもないし）」

どうしても待ちきれなくて、二時間前からこの公園にいるが、後一時間もすれば待ち合わせの時間だ。
彼女の事だから三十分は前にやって来るだろうし、チェックを繰り返していれば時間もすぐ過ぎる。

10: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:20:40.91 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（でも、彼女が待ち合わせに遅れるなんて事あり得るか？）」

それはない、と俺は断言出来る。
何せ、彼女は今時珍しいくらい堅物な女の子なのだから。

11: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:21:07.48 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（…じゃあ、俺が待ち合わせの日時や場所を勘違いしてたとか…？）」

…そう思って彼女とのメールを漁ってみたが、やっぱり今日、この場所で合っている。
時間は二時間ほどオーバーしているが、辺りには人の気配はまったくない。

12: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:21:33.94 ID:PEtnuGj0o

……………

13: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:22:02.74 ID:PEtnuGj0o

京太郎「…………」

…………０時一分。
……まぁ、正直に言えば、分かってた。

14: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:22:39.04 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（まぁ…お世辞にも相性が良いってタイプじゃなかったもんな）」

言っちゃ何だが、俺は結構、見た目もノリも軽い。
一応、真剣なものには真剣なつもりだけれど、それを理解してくれるのは幼馴染と数少ない親友達くらいなもんだった。

15: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:23:06.69 ID:PEtnuGj0o

京太郎「ともかく…帰るか」

そう自分に言い聞かすように言ってから、俺はゆっくりと手足を動かす。
しかし、長時間、外の冷気に包まれていたそれらは中々、思い通りに動いてくれなかった。

16: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:23:33.47 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（…でも、それももう意味ないよな）」

彼女にフラレてしまった俺にはもうプレゼントを渡す事は出来ない。
幾ら彼女のことを思って選んだ最高のプレゼントだったとしても、それは彼女の迷惑になるだけなのだから。

17: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:24:03.00 ID:PEtnuGj0o

京太郎「ふ…今日の俺は詩人だな…」

調子に乗った言葉すら何処か虚しい。
そう俺が思うのは周りにツッコミを入れてくれる幼馴染達がいないからだけじゃない。

18: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:24:31.50 ID:PEtnuGj0o

京太郎「…」

咲「京ちゃん」ｸｲｸｲ

19: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:24:58.76 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（いい加減、俺も忘れたいんだけどなぁ…）」

けれど、あの時の経験は俺にとって軽いトラウマになっているんだろう。
高校を卒業し、大学に入って、幾らかの女の子と仲良くなっても、恋人になりたい子と言うのはいなかった。

20: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:25:28.61 ID:PEtnuGj0o

京太郎「（ただ、やっぱり…始めてだったんだよ）」

それまでも色々な女の子が気になってはいたし、告白した事もある。
しかし、あれほどまでに強い気持ちを覚えたのは後にも先にもあの恋だけなのだ。

21: ◆R5j2Ndo0Hc[saga]
2015/08/17(月) 21:25:54.72 ID:PEtnuGj0o

京太郎「……そうだな。そうしてみるか」

勿論、心の中で引っかかるものは沢山ある。
しかし、それは決して咲の心配に勝るものではないのだ。

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