過去ログ - 武内P「ハンバーグを食べにいきましょう」蘭子「ほぇっ」
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10:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 18:01:11.53 ID:EcMl3zH/0
 蘭子にとっては新鮮な単語だ。
 唯一ラーメンといえば熊本にいる時、家族と豚骨ラーメンをよく食べたけれど。
 上京してからはそういう機会もない。
 それ以外はそもそも入ったこともない場所だ。
 特に、エスニック、というのはよくわからない。

 ただ、昼時に町を歩くと、ご飯を食べられる場所にサラリーマンが詰め込まれているのをよくみる。
 そこにプロデューサーもいるんだなぁ、と何となく感慨深かった。
 あの中にいたら、すぐみつけられそうな気がする。
 今度から少し気をつけてみようかな、なんて蘭子は思った。

 それからも蘭子は矢継ぎ早に質問を繰り返す。
 最近特においしかったものは何なのか。
 店構えで良し悪しが判断出来たりするのか。
 会社の近くにおいしいお店はあるのか。
 一人や、あるいは女の子だけで言っても浮いたりしない場所はあるか。

 その質問に、いつもより少しだけ饒舌な言葉が返ってくる。
 話の内容に興味があるのはもちろんだけど。
 普段はあまり自分の事について喋らない彼との差違が、何よりも新鮮で楽しかった。
 それは彼も同じで、同時にばつが悪くなったのか。はっとした様子で、首筋に手を当てる。

「……すいません、自分の話ばかり。あまり喋る機会もないので、つい、熱くなってしまいました」

 いつもと少し違うニュアンスが含まれているように思う。
 照れているのかもしれない。蘭子はにっこりと微笑む。

「瞳を持つ者の新たな一面がみれて、我は満足だ!」

 それはもう、心からの本心だった。
 思うに彼が食いしん坊というか、グルメだなんて、プロジェクトメンバーの誰も知らないんじゃないだろうか。
 別にそれを独占したいというわけではないけれど、今この瞬間くらいはいいよね、とも思う。


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