過去ログ - 「あ」
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1:書きため無し、即興で書いていきます[saga]
2015/12/14(月) 19:05:57.35 ID:4noyhthVo
昨日俺は車に轢かれて死んだ。

間違いないはずだ。

それが気付けば、暖かい何かに包まれていた。

瞼も動かず、ここがどこかも分からない。体も自由に動かせない。

思えばくそみたいな人生だった。

好きだった幼馴染には振られ、入った会社はブラック企業。

先輩や上司との折り合いも上手く行かず、かわいがりと称した陰湿ないじめにあっていた。

なんど人生をやり直したいと思ったことか。死んでしまいたいと思ったことか。

ただ、本当に死んでしまうとは思わなかった。

何かが俺の体を暖かい場所から引きずり出そうとした。

やめてくれ、ここは落ち着くんだ。だが、声は出ない。

されるがままに引きずり出されると、そこはとても寒い世界だった。

今までいた場所とは対照的な。

寒い、眩しい。さっきの場所に戻してくれ。

驚き、悲しみ大きな声を出して泣いた。そして自分の声に驚き、また泣く。

こんなに涙もろかったか。

「元気な赤ちゃんですねー」

「お母さんよく頑張りましたね」

そうか、俺は赤ちゃんなのか。

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2:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 19:10:38.21 ID:4noyhthVo
それから俺は"男"と名付けられ、すくすくと元気に育って行った。

奇しくもその名前は生前の俺と一緒であった。

思うように動かない体に最初は歯がゆい思いをしたものの、それは大した問題ではなかった。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 19:16:52.64 ID:4noyhthVo
歩けるようになってからは時間が経つのが早く感じられた。

あれもやりたい、これもやりたい。

思いついたことは全て実行した。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 19:22:40.80 ID:4noyhthVo
やはり幼稚園の頃は活発な子、というのがカーストで最上位なのだろう。

あちこち動き回って正解だった。

かけっこも圧倒的な速さで、そもそもフォームを知らない子供と俺とでは差がありすぎるだろう。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 19:25:50.71 ID:4noyhthVo
お遊戯会の後の皆の反応はいつもとそんなに変わらなかった。

そんなに。

変わったことはもちろんある。カーストの最上位ではなくなっただけだ。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 19:27:15.26 ID:4noyhthVo
一瞬混乱した。何が。

だが、ループは一度経験している身。

何故起こったのかは分からないが、何が起こったのかくらいは分かる。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 19:28:10.19 ID:4noyhthVo
ごめん ちょっと飯


8:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:01:45.56 ID:4noyhthVo
そうして俺は満足感を片手に小学校へと入学したのであった。

小学校には思い入れがある。

幼馴染と出会ったのがここ、小学校だったからだ。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:11:36.72 ID:4noyhthVo
だがやはり、幼馴染が大人びていたとはいえ俺からしてみればまだまだ子供。

わがままな所も多いし、同年代と比べれば、と前置きしなければ大人っぽいとは思えなくなっていた。

小学校高学年を迎えるころには、幼馴染を好きな気持ちは無くなっていた。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:13:54.10 ID:4noyhthVo
俺はなんであの時、幼馴染への恋心を冷ましてしまったのだろうか。

幼馴染はやはり俺の好きな人だった。だが、もう既に手遅れ。

やり直したい。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:20:36.63 ID:4noyhthVo
「男君?」

恐らく幼馴染の話を聞いていたところで俺がぼーっとしてしまったのだろう。

「ごめんごめん。なんだっけ?」
以下略



12:名無しNIPPER[sage]
2015/12/14(月) 20:22:58.74 ID:asZ3ktGDO
スレタイからいつもの荒らしかと思ったら違った


13:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:29:33.45 ID:4noyhthVo
いつまで経っても告白してくれないから。

そんな理由で新しい男とくっついたのだ。

なんて尻の軽い女だ。俺は憤慨した。
以下略



14:>>12 勘違いさせてすみません[saga]
2015/12/14(月) 20:35:18.66 ID:4noyhthVo
卒業式の日。俺は幼馴染に告白した。

「待ってたんだから、馬鹿」

俺にとっては消化イベントに過ぎなかった。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:44:40.00 ID:4noyhthVo
そうして学力を上げ、滑り込みで同じ大学に入ることができた。

「良かった。ほんとに、良かった」

幼馴染もそう言って涙を流してくれたが、どうでも良かった。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:47:39.97 ID:4noyhthVo
次の日、いざ家を出ようとしたときに爪を切るのを忘れていたことに気が付く。

しかし時間に余裕はないのでテレビを見てぼーっとしてた時に時間を戻す。

なんだかんだダラダラしてしまい時間に余裕が無い。まあまだ間に合うだろう。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:52:57.30 ID:4noyhthVo
なんだ?

強い衝撃。

何が起きている?
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 20:53:39.35 ID:4noyhthVo
終わりです。

HTML化の依頼出してきます。


19:名無しNIPPER[sage]
2015/12/14(月) 21:02:30.52 ID:DbwW/MKDo
おもろい


20:名無しNIPPER[sage]
2015/12/14(月) 21:07:00.61 ID:GdZHaNieO
家ノ前にトラックきたんか


21:名無しNIPPER[saga]
2015/12/14(月) 21:31:38.37 ID:4noyhthVo
最初の方読み返してみたけど目が滑るな

精進します


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