過去ログ - リサ「私が見ている世界と彼女が見ている世界」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:36:04.52 ID:X4h8zfE00
アイカツのSSです

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2:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:37:22.47 ID:X4h8zfE00
気が付くと私は病室に居た

ベッドの上では少女が横になっていて、その顔は同じ人間とは思えないほど蒼白い

ベッドの周りには医師と思われる人物やその少女の家族と思われる人たち、それと少女に泣きながら必死に呼び掛けるもう一人の少女が居た
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:39:00.59 ID:X4h8zfE00
訳が分からなかった、何で突然私が死にかけているのか、何で私はここに居るのにベッドにも『私』が居るのか

……

それらの疑問は私の中ですぐに氷解した
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:40:25.84 ID:X4h8zfE00
リサ(何よこの悪趣味な夢! ののっちが悲しんでいる所なんて見たくない!)

リサ(夢なら覚めて!)

私がそう祈ると願いは通じたのか、ののっちの声は聞こえなくなった
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:41:22.63 ID:X4h8zfE00
リサ(嘘…… 今度はののっちが……)

今度は耳を塞ぐことも目を閉じることもせず私はベッドに駆け寄った

リサ「ののっち! ののっち!」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:44:39.42 ID:X4h8zfE00
リサ(そっか…… これは夢なんだ……)

どれほどの時が経ったか、涙も枯れ、虚無感に包まれていた私はこれが現実では無いことを思い出した

リサ(これが夢で良かった……)
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:46:13.28 ID:X4h8zfE00
そんなことを考えているといつの間にか私は病院では無い場所、よく見知った幼なじみの部屋に居た

ここが彼女の部屋であることを裏付けるようにこのののっちが部屋の隅で小さく座っている

彼女の体は痩せ細り、その表情は暗く重いものとなっていた
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:49:10.87 ID:X4h8zfE00
のの『リサっぺが居たから……』

のの『うぅ…… リサっぺ……』

のの『リサっぺが居てくれないと何したらいいかわかんないよー!』
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:50:50.99 ID:X4h8zfE00
リサ「ののっち!」

彼女の名を呼ぶのは何度目か、私の目の前から彼女の姿が消え、代わりに『私』が居た

『私』の見た目はののっちと同じように衰弱し、生気を感じないものとなっていた
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:54:26.08 ID:X4h8zfE00
リサ『ねぇ、私どうしたらいいの? 教えてよののっち……』

リサ『ののっちが引っ張ってくれないと私何も出来ないよ……』

リサ『ののっち…… どこに居るの?』
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 16:57:34.11 ID:X4h8zfE00
気付くと私の周りの景色は変わっていた

リサ(今度は…… ライブ会場……?)

そこはテレビでしか見たことの無いような大きな、大きなライブ会場で
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:00:04.94 ID:X4h8zfE00
のの『ライブを始める前に一つ、聞いて欲しいことがあるんだ』

ステージの上の彼女は私の動揺をよそに語り始めた

のの『わたしには大切は幼なじみが居てね、名前は白樺リサ……リサっぺって言うの』
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:00:42.88 ID:X4h8zfE00
のの『でもね、そんな時思ったの……リサっぺの分まで生きなくちゃ って』

のの『リサっぺはきっとまだまだやりたいこといっぱいあったと思う、だからリサっぺの分までわたしは生きる』

のの『きっとリサっぺもそうして欲しいんじゃないかって思うから……』
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:06:26.96 ID:X4h8zfE00
リサ「あっ! えと、違うの……」

私が叫んだ瞬間、ののっちは私の前から消えてしまった

まるで私の言ったことが本当になったように
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:11:46.83 ID:X4h8zfE00
気が付くとまた私の周りの景色は変わっていて、今度は誰かの部屋のようだ

カーテンが閉じられ、一切の明かりは消され、部屋の隅には一人の女性、いや『私』が座っていた

リサ(これがののっちの居なくなった未来の『私』……?)
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:12:24.64 ID:X4h8zfE00
『私』は気味の悪い笑顔を浮かべ、私に問い掛けてきた

リサ「そうよ! 死ねばののっちと一緒に居られるでしょ!?」

リサ『本当に、そんなこと、思っているの?』
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:14:00.06 ID:X4h8zfE00
リサ『ののっちが居なくなって、私の人生には、何も無くなった、でも死んだからって、ののっちに、会えるわけじゃない』

リサ『だから私は、自分の中に、残っている、ののっちを、ひたすら思い返しているの』

リサ『でも、それも終わりが、近づいてる』
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:15:15.97 ID:X4h8zfE00
リサ『貴女も、ののっちを失えば、きっとこうなるわ、人は忘れるし、忘れられるから』

リサ『きっと、ののっちだって、私が死んだら、私のことを忘れていくわ』

リサ「うるさい! 黙って!」
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:18:27.50 ID:X4h8zfE00
私が叫ぶと、また周りの景色が変わった

今度はスターライトの、私とののっちの部屋

のの「あー! リサっぺやっと起きたー!」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:20:18.38 ID:X4h8zfE00
彼女は私のお願いに少し困惑しつつも私に向けて手をあげる

のの「えーっと…… えいっ!」

リサ「いたっ!」
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/12/24(木) 17:21:42.19 ID:X4h8zfE00
リサ(もしののっちが死んだら、私は……)

のの「リサっぺ? 体調悪いの? 今日は学校休もっか?」

リサ「あ、うん大丈夫 それとののっちは先に行ってて、このままじゃののっちまで遅刻しちゃうでしょ?」
以下略



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