過去ログ - 不思議ないきものを育てる仕事をしていた。
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1:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage saga]
2016/01/04(月) 20:01:13.29 ID:7EF2mHzJ0

カロンと軽やかな音で、入口のドアに取り付けてある鈴が鳴った。


「いらっしゃいませー」


所狭しとモノが置いてある店内に足を踏み入れたのは、丸いお腹をなでる老紳士。

脇には、人の顔が茎に浮き出たワサビの様な植物の鉢を抱えている。


「やあやあ、店の中は熱いなあ」


陽気に手を振りながら入ってきたその人物は、胸ポケットからハンカチを取り出して額の汗をぬぐった。

外はというともう冬の入り口で、コートを着なければ肌寒い。


「シオンさん、今日はどうしました?」

「いやぁ、育てていたマンドラゴラなんじゃがね、どうにも花を咲かさん。一通りの肥料は試したのじゃが……」

「あ、ホントですか。日当たりが良くてもダメでしたか」

「きちんと窓辺に置いて世話しておったんじゃよ。でも駄目だったんじゃよ」

「んー……これ多分僕じゃ分からないんで、先生呼んできますね」

「頼むのじゃよぉ」


不思議ないきものを育てて、人に見せたり、一緒に暮らしたり、コンテストに出したりする人たちがいる。

しかしそういういきものたちは得てして、稀少でお世話が大変なのだ。


ちゃんとした専門家がいないと、あっという間に死んでしまういきものもよく居る。

ここは、そういう不思議ないきものたちが楽しく暮らせるように、僕が先生と呼ぶ人物によって立ち上げられた店だ。


「せんせー、マンドラゴラの花が咲かないって、シオンさんが!」

「あいあい、今行くのニャ」


尤もその人物も、不思議ないきものの筆頭なのだけれど。

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2:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage saga]
2016/01/04(月) 20:19:42.41 ID:7EF2mHzJ0

§1 マンドラゴラ


「おおシオン、しばらく見なかったのニャ」
以下略



3:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage saga]
2016/01/05(火) 22:43:22.83 ID:gtVAxB510

「あっちの人は元気でねぇ、歓迎だって一晩中踊り明かして」

「ふむふむ」

以下略



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