過去ログ - 結衣「うたかた花火」 【俺ガイル】
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1: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:31:20.57 ID:ZW0eM0mio
俺ガイルのSSです。

原作のあるシーンをかなり大幅に改変しておりますので、原作と異なる部分が多々あります。

ご了承ください。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:32:27.65 ID:ZW0eM0mio
夏の花火のようにこの想いも綺麗に消えてしまえばいいのに。

心臓に重い音が低く響く。

その音に驚いてあたしは音源である空に目を向ける。
以下略



3: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:32:57.45 ID:ZW0eM0mio
――

――――

高二、夏。
以下略



4: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:33:33.97 ID:ZW0eM0mio
あたしが履いてきた下駄がカランコロンと音を立てて跳ねる。履き慣れない下駄の感触はどこか新鮮だった。

たまには、こういうのも悪くないかもと思ったその時――。

「え、うわ――」
以下略



5: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:34:16.98 ID:ZW0eM0mio
自分の身体がさわられたのがどこかこっぱずかしくて、そのせいで感謝のたった四文字がうまく言葉にならないのが歯がゆい。

「……人多いと歩きづらいだろうし、どこか人の少ないとこの方がいいか?」

「う、うん」
以下略



6: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:34:44.83 ID:ZW0eM0mio
「わりぃな……。ビニールシートとか持ってくるべきだった」

「ううん、いいよ。あたしもそこまで気が回らなかったし」

普段、優美子とかと出かける時はちゃんとそういうところまで考えられるのに、どうしてこういう時には上手くいかないんだろう?
以下略



7: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:35:17.13 ID:ZW0eM0mio
「こう、いっぱいドンドンドンドンッ!! ってくるのと、一発ずつドンッ、って間を空けて来るの、どっちが好き?」

「連続打ちか単発打ちかって話か。決まってるだろ。単発だ」

「理由はなんとなくわかるけどなんで?」
以下略



8: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:36:06.63 ID:ZW0eM0mio
そうして歩いているといつの間にか人気が少なくなって、お祭り騒ぎも落ち着いてきていた。

「……おっ、ちょうどベンチがあるな。そこでいいか?」

「う、うん」
以下略



9: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:37:02.71 ID:ZW0eM0mio
――

――――

このお祭りに来るのは三度目だ。初めて来たのはヒッキーと一緒の時で、二度目は……。
以下略



10: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:37:53.72 ID:ZW0eM0mio
――

――――

ずいぶんと歩いてきてしまったせいで花火はギリギリ見えるけど小さい。
以下略



11: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:38:43.78 ID:ZW0eM0mio
「…………」

……言葉に出来てたらこんなに苦労してないよー!

それもう「好き」って言うってことじゃん!?
以下略



12: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:40:10.79 ID:ZW0eM0mio
「その、連発っていうの? 盛り上がるしいいよね! 一気に明るくなって、夜なのにまるで昼間くらいになって」

突然何を言いだすんだろう、とヒッキーの顔がこっちに向く。その反応を求めていたのにも関わらず、少しドキッとした。

ごめん嘘。本当はすごくドキッとした。
以下略



13: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:40:49.07 ID:ZW0eM0mio
こんな言葉じゃ、この人は逃げてしまう。

気付いても、気付かないふりをするんだろうな。

それはヒッキーなりのやさしさなのだ。でもそれは誰に向けたものなんだろう?
以下略



14: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:41:58.12 ID:ZW0eM0mio
身体の中の異物がその存在を主張する。

それがどうしてか、どうしようもないくらいに強く胸の奥の何かをギュッと握って、離してくれなくて、なんだか泣きそうになってしまって。

だから――。
以下略



15: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:42:30.78 ID:ZW0eM0mio
――

――――

「それで優美子がねー」
以下略



16: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:42:58.30 ID:ZW0eM0mio
そんな二人の会話がおかしくて笑いが込み上げる。なんかいいな、こういうの。

でも、見ていて微笑ましいはずなのに、何かが喉の奥にわだかまる。なんだろう、この気持ち。

「……?」
以下略



17: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:44:44.61 ID:ZW0eM0mio
――

――――

花火が打ち上がり始めてから一時間くらい経って、もう終盤に入っていた。
以下略



18: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:45:43.94 ID:ZW0eM0mio
「たーまやー!!」

不意に立ち上がって消えた花火に叫んだ。

「…………」
以下略



19: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:46:45.63 ID:ZW0eM0mio
もう終わりかな? と聞こうとしたら破裂音と一緒に空がピカッと三回光る。終わりの合図だ。

「……帰るか」

そう言って座っていたベンチから立ち上がろうとするヒッキーのシャツの裾を掴んだ。
以下略



20: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2016/01/08(金) 00:48:10.65 ID:ZW0eM0mio
とりあえずここまで。
こんな感じでのんびり書いていきます。


21:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage]
2016/01/08(金) 00:49:37.44 ID:KfwcF4U30
やっぱNARUTOってかサクラのイメージが強過ぎてssを純粋に楽しめないこのもどかしさ


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