過去ログ - 引退した勇者、再び冒険へ -SS速報VIP

過去ログ - 引退した勇者、再び冒険へ

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1: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 01:38:26.21 ID:3AbPaqLt0

友人「久しぶりだな」

何年かぶりに、友人が訪ねてきた。

私のかつての相棒だ。

今は引退して久しい。が当時はこいつと連れ立って、

様々な冒険に挑んだものだった。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/12(土) 01:40:27.40 ID:3AbPaqLt0

相棒の顔を見るに、その懐かしい日々が蘇る。

強大な魔物と戦い、連れ去られた姫様を悪党の手から救い出し、

3:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/12(土) 01:42:33.51 ID:3AbPaqLt0

友人「紅き風の勇者」

4: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 01:53:36.19 ID:3AbPaqLt0

私「やめてくれ、昔の名前で呼ぶのは･･･照れるだろう。
　　それより、何の用だ？」

5: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 01:57:55.29 ID:3AbPaqLt0

その言葉を聞き、私は体に戦慄が走った。

不死者。かつて何度か相対した事があったが、非常にやっかいな相手だ。

6: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 02:21:06.90 ID:3AbPaqLt0

私「『不死者』･･･か。けれど、それがどうした？」

私「放っておけばいいじゃないか。第一、今の私には･･･」

7: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 02:23:43.93 ID:3AbPaqLt0

昔の私だったなら、不死者が出た、と聞いただけで

ガマンできずに戦いを挑んだ事だろう。

8: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 02:27:19.10 ID:3AbPaqLt0

私「係わらなければ、害はないだろう？」

私「放っておいたらいいじゃないか」

9: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 02:30:21.98 ID:3AbPaqLt0

私「な、何だって！？」

友人「俺の息子が、『不死者』なんだよ･･･」

10: ◆E0JVXN0MB.[saga]
2016/03/12(土) 07:59:21.07 ID:3AbPaqLt0

友人「くそっ、何だってこんな！」

私「友人･･･」

11: ◆E0JVXN0MB.[saga]
2016/03/12(土) 08:01:07.22 ID:3AbPaqLt0

友人「お前にしか頼めない。俺の息子を･･･」

友人「いや、『不死者』を倒してくれ」

12: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 08:05:40.99 ID:3AbPaqLt0

私「･･･」

すぐには返答ができずに、私は俯いた。

13: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 08:10:34.81 ID:3AbPaqLt0

友人「･･･紅き風。頼めるのはお前しかいないんだ」

私「その名前で呼ぶのはやめろっ！」

14: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 08:34:09.10 ID:3AbPaqLt0

不死者。またの名を倒し得ぬもの。またの名を秩序の破壊者･･･。

様々な呼び方をされて来た、恐るべき存在。

15: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 08:39:44.73 ID:3AbPaqLt0

私「･･･」

16: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 08:45:04.04 ID:3AbPaqLt0

それにしても、この私に頼みに来るとはよほど困り果てたのだろう。

できることなら力になりたいが、果たして今の私にできるだろうか･･･？

17: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 08:52:53.13 ID:3AbPaqLt0

妻「･･･あなた」

私「何だ･･･？」

18: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 08:55:13.95 ID:3AbPaqLt0

妻「私達の事は、気にしないで」

私「しかし･･･」

19: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 09:13:40.71 ID:3AbPaqLt0

正直に言うと、こんなに血が騒いでいるのは久々だった。

ついつい昔を思い出してしまう。

20: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 09:24:15.14 ID:3AbPaqLt0

私「なぁ、今度約束してた家族で出かける予定･･･」

妻「はいはい。キャンセルね」

21: ◆E0JVXN0MB.[sage saga]
2016/03/12(土) 09:45:30.47 ID:3AbPaqLt0

数日後、決戦の日がやって来た。

友人宅へと到着すると、友人が出迎えてくれる。

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