1: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/01(金) 06:45:10.93 ID:QoXFoNsZo
私の故郷は小さな村だった。
地図に載っていない、名前もない村。
全員が全員の名前も顔も年齢も知っている程で、今思えばよくもまぁ
あんなにも娯楽のないクソ田舎で日々を過ごしていた物だと苦笑が浮かぶ。
その私の故郷は一種のアーコロジーで、需要と供給。
消費と生産が完全に村の中で完結していて、外部からの行商なども皆無で
当時の私はこの村が全世界そのものなのだと心から思っていたし、
村を囲む鬱蒼とした森の向こうに人が住んでいるなんて知らなかった。
そんな生活に転機が訪れたのは11歳の頃だった。
森の浅いエリアで一人散歩をしていると、奥から金属の服を着た男達が
ぞろぞろと歩いてきた。それらが、鎧で、兜で、盾で、剣であることを知らない私は
彼等をおとぎ話で聞いた化け物だと思い込んだ。
「助けてください。殺さないでください、お願いします」
涙と、鼻水と、唾液と、そして小便を垂れ流しながら
銀色の大男達に命乞いをした。みっともなく、惨めったらしく。
助けて、助けてと。
「……お迎えにあがりました」
そんな私に彼等は跪いてそう言った。
余りにも、遠い記憶。
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2: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/01(金) 06:59:07.56 ID:QoXFoNsZo
01.
「ガーナ! へいガーナ起きろ!」
3: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/01(金) 08:18:24.98 ID:QoXFoNsZo
蝶番が壊れんばかりに閉められた扉。
雇われた側の分際で雇用主にこの態度とは傭兵の程度の低さがわかる。
「あー……しんど」
4:名無しNIPPER
2016/04/01(金) 17:22:31.06 ID:gu1PHsBV0
しこりを感じる
5: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/01(金) 17:34:04.82 ID:QoXFoNsZo
「見ればわかるわよ」
ついと、肩に担いでいた十字架を模った剣を火の手が上がる方へ向けて言う。
6:名無しNIPPER[sage]
2016/04/02(土) 16:53:24.74 ID:m2eA2LJKO
期待
7: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/03(日) 23:11:15.96 ID:7Bedh7BBo
爆発。爆風がここまで届く。
「あの爆発は? 火のエレメントかなんかが居るの?」
「ご名答。だから捨て駒君たちに足止めさせてあんたを待ってたの」
8: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/03(日) 23:15:16.71 ID:7Bedh7BBo
―――
「それじゃお願いね」
9:名無しNIPPER
2016/04/04(月) 00:52:12.23 ID:ZknVf5wcO
軽快な皮肉の飛ばし合いをオサレに表現したかったんだろうけど、いろんなとこで聞いたことあるような食傷気味のエセスラングばかりだな。
寒々しいわ。
10:名無しNIPPER[sage]
2016/04/04(月) 08:11:23.41 ID:0MWNyRsgO
期待
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