過去ログ - 佐藤心「はぁとが止まらない」 -SS速報VIP

過去ログ - 佐藤心「はぁとが止まらない」

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1:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:10:24.71 ID:CY23nKJP0
佐藤心さんのｓｓです。

地の分メイン

佐藤心「はぁとが走り出す」
ex14.vip2ch.com

の続編です。

前作より文字数多いし、文章も固いかも

よろしくお願いします

SSWiki : ss.vip2ch.com

2:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:11:26.14 ID:CY23nKJP0
「こっちは可愛いし、でもこっちのセクシーなのも……」
　　
　ごーごーと稼働するエアコン
　じーじーと鳴くセミの声
　

3:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:12:13.17 ID:CY23nKJP0
　二つの水着のテーマは、いつも以上のはぁとと、いつもと違うはぁとだった。

　メインのオレンジにピンクとホワイトを散りばめたスウィーティ―なビキニと
　黒一色で何も飾られていないアダルティ―なビキニ

4:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:13:27.83 ID:CY23nKJP0
　いっそのことプロデューサーに聞いてやろうか☆

　答えが出ないことに対してやけくそ気味になったはぁとはファッションショーを中断し、
　充電器からスマホを外した。

5:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:14:29.02 ID:CY23nKJP0
　しばらく白い天井をぼぅっと見つめていると、

　プロデューサーなら、どっちの水着姿のはぁとでも喜んでくれる。

　はぁとはそう思えた。

6:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:15:30.62 ID:CY23nKJP0
　ぴんぽんとインターフォンがなり、画面にプロデューサーの顔が映った。

「はぁとさん、僕です」
「うん☆　今行くからそこで待ってて」

7:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:16:16.60 ID:CY23nKJP0
「湘南で見た　葦簀の君は」
　
　車の中はプロデューサーが用意したのか、夏の名曲がメドレーでかかっていた。

「今日はこの後、高速にのってですね……」

8:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:17:47.90 ID:CY23nKJP0
「あー夏休み　チョイト泳ぎ切れ　胸に」

　夏の名曲メドレーが3週目に入ったころ、はぁとの目に海が映った。

「プロデューサー、海見えてきたよ！海！」

9:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:19:09.77 ID:CY23nKJP0
「懐かしいなー」
「何がですか」
「いやー海に来るなんて久しぶりな気がしたから☆」
「仕事で何回か行ってませんでしたっけ？」
「……窓開けていい？」

10:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:19:46.87 ID:CY23nKJP0
「うわっ」
「あはは、すごい風ですね。」
「ほんとに。……もう少し開けてていい？」
　
　そういえば、風が潮の香りを運ぶっていうけど、どんな匂いだろう。

11:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:21:35.73 ID:CY23nKJP0
「ヘコむ毎日　取り戻す日々　きみに会って　笑いあって　はじまるよ　夏休み」

　それからも会話は続いた。
　途中、ふてくされたはぁとだったが、すぐに会話を楽しめるようになっていた。
　

12:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:23:16.52 ID:CY23nKJP0
　海水浴場はたくさんの人で溢れていた。

　大きなボートをもった家族連れ、
　手をつないで海に走る若いカップル、
　いかにもナンパ目的の派手な男性と女性

13:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:24:27.98 ID:CY23nKJP0
「うん。ありがとう」
「日焼け止めもってきましたか？」

　そう言って彼ははぁとに日焼け止めを差し出す。
　

14:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:25:16.83 ID:CY23nKJP0
　からかわれて真っ赤になった可愛いプロデューサー
　
　今からもっと真っ赤にしてやるからな☆
　
　くらえ！はぁとの爆弾を！！　

15:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:26:08.30 ID:CY23nKJP0
「……どう？」
「……すごく似合ってます」

　はぁとの身体から目を背けながら、真っ赤なプロデューサーが答えた。
　

16:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:27:13.85 ID:CY23nKJP0
　ざーざーと、大きな波や小さな波が音を刻み、海は動いていた。

　その様子を見て、はぁとは一度立ち止まり、
　そしてゆっくりとはぁとは足だけを入れた。

17:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:28:06.35 ID:CY23nKJP0
「はぁとさーん！」
　
　胸のあたりまで水に浸かってきたころ、プロデューサーがやってきた。
　

18:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:29:20.55 ID:CY23nKJP0
　プロデューサーは意外にも泳ぐのが上手だった。
　先にスタートを切ったはぁとに、すぐに追いつかれた。

「プロデューサー意外と泳ぐの得意なんだね」
「まぁ昔スイミングしてましたからね。久しぶりなので、ちゃんと泳げるか不安でしたけど」　

19:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:29:54.19 ID:CY23nKJP0
　はぁとは海を満喫した。
　
　海の家特有のもさもさっとした焼きそばを二人で食べ、
　プロデューサーが持ってきたボールでバレーのようなこともした。
　

20:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:30:53.88 ID:CY23nKJP0
「この時間だと、少し予定より帰りは遅れそうですね」

　今朝より少し赤くなったプロデューサーが言った。
　青かった空もだんだん赤を帯び始めていた。　

21:名無しNIPPER[saga]
2016/06/20(月) 13:31:29.38 ID:CY23nKJP0
「はぁとさん？　どうかしました？」
「べつにー　何もないよ」
　
　はぁとの期待を余所に、白い背中は前を歩いていった。

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