過去ログ - 老将「…まぁ、座れや」
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13: ◆I3AdvwUiDU
2016/06/23(木) 22:57:49.86 ID:mfRGuXoR0
エイネリア王国 某所

青年「え?俺が軍に?」

父「あぁ、お前は遊んでばかりいるが本をよく読んでいるだろう……」

青年「そうだが、何故?」

父「知っているぞ……お前の読んでいる本は大抵が兵法書や軍記などだということをな」

青年「………」

父「お前は私が言わずとも軍人になり、そして何れは一軍を率いる将となるに違いない」

青年「………」

母「………」

母「ねぇ、ライゼル?」

青年(以下ライゼル)「…何だよ」

母「私はねぇ、時折貴方にかつてエイネリアを北の大国ブレッセルの侵略から救った軍師・ルシェットの面影を感じるのよ…」

ライゼル「………」

母「貴方はよく他国の戦争や政治を見て私にその批評だとか、理想的な戦略の練り方なんかを聞かせてくれるでしょ?」

ライゼル「…あぁ」

母「それを聞いていて思ったんだけど、貴方の言う戦略通りにしている国は戦に勝ち、繁栄し、領土を拡げているけれど、そうでない国は滅びたり、他国に合併されたりしている」

ライゼル「………」

母「貴方の見立てが狂った事は一度としてないのは、貴方がルシェットに匹敵する逸材である証だと思うの、そうよね、お父さん?」

父「母さんの言う通りだ、お前なら軍師・ルシェットの様にこの乱れた世を正す事ができるさ」

ライゼル「……俺が…ルシェットの様に……」

母「そうよ、何より貴方自身がそれを解っているはずよ」

ライゼル「母さん…」

父「お前の手で大陸の民を救うんだ…お前なら出来る…だから」

ライゼル「解ったよ、俺も昔から一軍を率いる将に憧れてた…その夢を叶えるのは今なんだよな…」

父「そうだ、よく言った!」ギュツ

母「さすが私達の一人息子よ!」ギュツ

ライゼル「父さん、母さん…今まで働きもせず遊び呆けてすまなかった…」ギュツ

ライゼル「だが、俺はようやくやる気になったよ…エイネリアと大陸の民の為に戦うよ!」ギュツ

父「あぁ!」ギュツ

母「うぅ、こんな立派に成長して母さん嬉しいよ…」ギュツ





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