過去ログ - 勇者「ほう、貴様が魔王か…よくぞ我が元へと辿り着いた。」
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2: ◆x.6zTnwIjo[saga]
2016/08/07(日) 23:47:53.24 ID:Ikbboa1aO

魔王「どんなに晴れた空だって、諦めなければいつかは必ず雨が降る。それに…色んな人の想いを俺は背負ってるからな。」

勇者「人の想い…ねぇ。」

魔王「そうさ。平和な世に憧れ、幸せな暮らしを望む世界中の人達…そんな皆の想い、踏みにじらずにはいられないだろっ!!」

勇者「人の想いを踏みにじるだと?何をくだらん事を…希望に満ち光溢れる世界こそ美しいのだ、何故貴様にはそれが理解できぬ?」

魔王「つくづく悪趣味な奴だな…お生憎様、お前達人間の歪んだ考えなんてわかりたくもないぜ。」

勇者「…ならば問おう。貴様は、実際に苦痛に悶え息絶えゆく者を間近に見た事があるか?」

魔王「ああ…あるさ。この城に辿り着く直前にも、魔物に襲われ大怪我を負った行商人を看取ったんだ。未練がましく涙を流しながら、『最後に娘に会いたかった 』と言っていたよ…」

魔王「俺は彼の無念を決して忘れない…そして改めて誓ったんだ!少しでも多くの人を絶望の底に突き落としてやるって!!」

勇者「…ふん。魔王といえど、所詮は貴様も低俗で愚かしい魔族の1人に過ぎんという事か。我が崇高な理念に共感を求めたのが誤りだったようだな。」



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