8: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:25:26.06 ID:jzgcTAa+0
医者「人間の脳というのは素晴らしい。研究すればするほど脳とはまさに宇宙のようなものだと私は思うのです」
裕子「はぁ」
医者「宇宙に浮かぶ星々よりも多い神経細胞が活動し、人は地球の生物の頂点に立った! だがそれでもまだ
我々は脳の力を全て使っているとは到底言えないのです!」
叡智を授けるかのようなその語り方は、医者というよりは聖職者か教授といったところで、プロデューサーは
思わずこの男は大丈夫なのかといった疑惑の視線をちひろに向けてしまう。
だが視線を受けたちひろはただ黙ってにこりと笑みを浮かべるだけで、それが今はこの話を聞けという指示だと
理解したプロデューサーは、渋々といった様子で医者の言葉に耳を傾ける。
医者「人間は未だ脳の力を10パーセントしか使っていないと言われています。もしくは本来超高性能なはずのCPUを、
無意識の内に省電力で使っているとも……」
裕子「それが、さっきのことと関係があるんですか……?」
医者「大有りです! 想像してみてください、10パーセントの脳の力で生物の頂点にたった人類が、もしもっと
脳の力を解放することが出来たら、なにが出来るのかを!」
裕子「それは、ええと……っ!」
そこでまた頭痛に襲われた裕子はたまらず倒れこみそうになり、慌ててベッドに寄り添おうとするも、彼女の手が
触れた瞬間ベッドはグニャリと変形してしまう。
裕子「な、なんで!? うわわっ!?」
裕子P「ユッコ!」
倒れこむ裕子を慌てて支えたプロデューサーは、信じられないものを見るような目つきで変形したベッドに視線を移す。
そして初老の医者もまたプロデューサーと同じくベッドに視線を移すと、歓喜の表情で叫びを上げた。
医者「そう、これです! これこそが我々の可能性! 進化の先! 目指すべき場所!!」
裕子「こ、このベッドの形がですか?」
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