過去ログ - 「Pであり世帯主」(デレマスとモンスター娘のいる日常オンラインクロスSS)
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3: ◆stww/BS79E[sage saga]
2016/09/18(日) 18:10:40.67 ID:z/PHZfTB0

1、寡黙な少女と蜘蛛少女

「小町、そんなにくっつかなくても大丈夫だよ」

「ぬ、ぬしさま……でも……」

人間との交流にまだ慣れていない小さな蜘蛛少女がスーツの裾をキュッと掴んでいる。

黒を基調とした着物を着て、赤い花の髪飾りを付けた黒髪ロングの文字通り和風美人な子だ。

俺は、カバンの中から小さくてとてもキレイな鞠を取り出す。

「あ、その鞠……」

「小町がくれた宝物だから入れていたんだ。今は、これを小町が持った方が安心するんじゃないかと思ってね」

「ぬしさま……うん。とっても……おちつくの……」

この鞠は小町が自分の糸で作った鞠だ。

普段はもっと大きい鞠を作って公園で遊んだりしている。

公園で仲良くなった子に鞠を作ってあげることも増えたって最近は言っていたかな。

「さて、そろそろ俺の仕事スペースだ」

「ウチ……仲良くなれるかなぁ」

「大丈夫。アイドルたちも良い子だからさ」

「うん」

ガチャッっと開いた扉を潜り部屋に入る。

机の並んだ作業スペースには誰も居ない。

ふと、気配がして応接室側を見ると、壁から覗き込んでいる女の子が見えた。

「P……?」

「ただいま。あれ? 雪美だけか?」

「おかえり……うん。みんな……よびだし」

「よびだし?」

「うん……みんな……あわててた」

「それで雪美だけだったのか、お留守番できて偉い子だ」ナデナデ

「うん……P……待つの……好き……だから、大丈夫」

「よしよし♪……さて……」

俺は背中にぴったりとくっついて全部の足すら縮めて隠れる小町と向き合う。

「小町、ご挨拶しようか」

「あ、あの……ウチは……こ、小町……なの」

おずおずと雪美の方を向いて挨拶をする小町

「佐城……雪美……」

おずおずが感染したのか、ちょっと雪美もぎこちない。

「あれ? ペロは今日は居ないのか?」

「……いるよ……こっち」

「ぬ、ぬしさま……ペロって……?」

「あぁ、雪美が飼っている猫だよ。普段は家でお留守番なんだけれど、今日は連れてきていいよって言ったんだ」

そんな説明をしながら雪美の後を追って応接室に入る。



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