過去ログ - お役に立てたのなら【艦これ】
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12: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:44:48.29 ID:JntGMmXe0
「じゃあ、そろそろ、本題に入ります。

今回大潮型の、いえ、朝潮型の皆さんを呼び出したのは、

私と提督が皆さんに隠し続けてきたことを、告白するためです」

明石の前置きに対し、姉妹は皆、怪訝な顔をする。

明石は、今まで隠し続けたこと全てを、朝潮型の姉妹に話した。

朝潮は実在し、実際に艦娘として普通に戦っていた。

そして、あるとき朝潮は精神的におかしくなり、療養のため、提督は書類作業と称した長期の休暇を与えた。

しかし、心の傷はむしろ悪化し、ある時、深海棲艦の巣が特定され始めていた時、

朝潮は、回天特攻を志願した。

朝潮の熱に押され、明石は回天の作製を承諾。提督は特攻を承諾した。

そして、朝潮は特攻をした。その結果が、戦争最後のスクランブルである。

朝潮が明石と提督に頼んだ、最後の願い。

それは、『朝潮』という存在を消すことだった。

特攻とはある意味自殺。自殺者の妹として、社会の中で生きていくことは世間体を傷つける。

捨て身の犠牲で終わった戦争。その罪を、汚名を被って生きていくことは辛いだろうと。

その言葉を受け、明石と提督は、朝潮の存在を、嘘を言ってでも隠してきた。

明石は全てを話し終え、水を口に含む。

横の提督は、腕を組み、俯き、起きているのかもわからないほどに、じっと静かにしていた。

明石は、やっと、全てを伝えることができたと、達成感に満ちていた。

自ら特攻し、戦争を終わらせた影の英雄。

そんな彼女のことを、彼女が最も愛し、死の直前まで気にかけた妹に、伝えることができたのだ。


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