17:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 21:47:09.91 ID:Hhhi1HzW0
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路地裏から飛び出した私は、思いがけない人物と出会いました。
希「おっ、花陽ちゃんやん」
先ほどの出来事で混乱していたので、声をかけてもらわなければ気がつかずに通り過ぎていたかもしれません。
花陽「希ちゃんっ!?」
希「こんなところでなにやってるん?もう夕飯の時間──」
言い切るよりも先に身体が動いていました。
私は希ちゃんの胸に飛び込みました。
希「あらあら……甘えん坊さんやね」
花陽「の、の、希ちゃん……ひ、人が……」
尋常ではない怯え方に、希ちゃんもただ事ではないと察してくれたようです。
希「……とにかく落ち着いて。怖がらんでも大丈夫やから、事情を説明してくれる?」
花陽「こ、殺され──」
希「えっ、今なんて……」
花陽「人が……人が殺されてたの。あの路地の奥で」
希「……それ、ホント?」
逃げて来た路地の方を指差すと、希ちゃんは怪訝な表情でそちらに向かおうとします。
私は希ちゃんの腕を引っ張り、懸命に引き止めました。
希「離してくれんと確認できんよ」
花陽「行っちゃダメ!まだあいつが……!」
希「あいつ……?もしかして花陽ちゃん、犯人と会ったん!?」
ただ首を縦に振るしかできない自分が情けなくて、眼にこみ上げてくるものを抑えることができません。
希「……っ!その血、犯人になにかされたの!花陽ちゃん、しっかりして!」
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