過去ログ - 花陽「死を視ることができる眼」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 21:35:08.55 ID:Hhhi1HzW0
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危惧されていた事故の後遺症もなく、私はすぐに退院することになりました。

μ'sのみんなも退院を心から祝福してくれて、誕生日でもないのに主役気分です。


凛「かよちん……かよちんかよちんかよちんっ!!ホントに良かった……かよちんが無事に退院できて、ホントに良かったにゃ!」

花陽「凛ちゃん、ちょっと苦しいよお」

凛「ご、ごめんね……痛かった?まだどこか悪いところあるの?」

花陽「大丈夫だよ。強く抱き締められたから、ちょっと苦しかっただけ。もうどこも悪いとこはないから、心配しないで」


唯一無二の親友に、私は嘘をつきました。

治っていない場所なら、ある。

私を抱きしめる凛ちゃんの身体の至る所に刻まれた、まるでツギハギみたいに蔓延る線を視ていると、心がざわつきます。

頭の奥がジリジリと焼け焦げるような感覚。

視てはいけないモノを、直視している恐怖。

その両方を抱えたまま、私は日常に戻ることになりました。

──その先には、地獄のような非日常が待っているとも知らずに。



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