過去ログ - 【モバマスSS】あやかし事務所のアイドルさん【文香(?)】
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:24:19.80 ID:gPo46jNX0
※注意事項※
このSSはアイドルマスターシンデレラガールズの二次創作です。

ですが、登場するアイドルの多くが妖怪という設定になっております。

それでも構わない、人外アイドルばっちこい!という方のみご覧下さい。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:24:50.87 ID:gPo46jNX0
むかしむかし、ある所に人の記憶を食べる名もない一匹の妖怪がいました。

彼女は食べた記憶を本に纏めるのが生きがいでした。

ある時には鬼退治の話を。
以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:25:24.92 ID:gPo46jNX0
記憶を奪ってしまうことに罪悪感もありましたが、食欲を抑えることはできません。

住処の本を読み返すことに飽きては外に出て、記憶を食べては書に記す。

そんな生活を何百年も続けていた彼女はある日運命に出会います。
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:25:52.99 ID:gPo46jNX0

あやかし事務所のアイドルさん プロローグ



5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:26:26.98 ID:gPo46jNX0
「アイドル……ですか?……私が?」

「はい、もしよろしければ話だけでも聞いていただけないかと…」

突然の申し出に少し驚く文香でしたが、暇つぶしにはなるだろうと話を聞くことにしました。
以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:27:29.59 ID:gPo46jNX0
「こちらが資料になります。うちのプロダクションには既に活躍しているアイドルも多くおりますが、貴女は彼女たちのように、あるいはそれ以上に輝ける逸材だと思います」

文香は近くの喫茶店で青年から話を聞いていました。

資料を手にアイドルについて語る青年の姿は中々魅力的でした。
以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:28:08.66 ID:gPo46jNX0
「…説明は以上になります。何かご質問などありませんか?」

「そうですね……質問ではありませんが、少し私の話を聞いていただけますか?」

「ええ、勿論構いません」
以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:30:36.55 ID:gPo46jNX0
「……え?」

青年へ向けて放ったチカラは、あっさりと弾かれてしまいました。

起こったことが信じられず、もう一度チカラを使ってみても結果は変わりません。
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:31:09.60 ID:gPo46jNX0

「またかよ!!!」


10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:31:42.09 ID:gPo46jNX0
文香が目を白黒させていると、突然の大声に何事かと店員さんがやってきます。

我に返った青年と文香は店員さんにごめんなさいをして、逃げるように喫茶店を出ました。

「あ、あの……」
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:32:08.86 ID:gPo46jNX0
事務所は喫茶店から歩いて五分程度の場所とのことです。

少しの距離ではありましたが、歩いている間も文香の頭の中では疑問符が飛び交っていました。

何故この青年にはチカラが通じなかったのか。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:32:37.45 ID:gPo46jNX0
事務所には誰もおらず、文香は応接室らしき部屋に通されました。

人気のない事務所、弱みを握られた自分、年若い男性と二人きり…

退治されるのとは別の恐怖に青ざめる文香でしたが、幸いなことに薄い本のような展開にはなりませんでした。
以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:33:45.81 ID:gPo46jNX0
「そうでしたか…記憶を食べる妖怪…バクの亜種?あるいは覚からの派生なのかな…?」

文香の返事を受けた青年は何やら考え込んでしまいました。

ちなみに文香は自分の正体なんてよく分かっていません。何百年も前から生きていますが、そんなことを疑問に思ったこともありませんでした。
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:34:22.45 ID:gPo46jNX0
「狼女、妖狐、雪女に吸血鬼にアルラウネ……現代にもそんなに妖怪は生き残っていたのですね……」

引きこもっていてばかりいた文香には妖怪の友人なんてほとんど居ませんでした。

むかしに比べて妖怪が数を減らしているとは聞いていましたが、探せば意外といるみたいです。
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:34:54.85 ID:gPo46jNX0
「アイドルに興味はありませんか?」


16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:35:33.36 ID:gPo46jNX0
「……私は、妖怪です」

「ええ、分かっています。うちのアイドル達はみんなそうですよ」

「妖怪の中でも私は日陰者です……人の記憶を食べて、それを本にして読むことだけが生きがいの、埃にまみれた妖怪です」
以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:36:17.96 ID:gPo46jNX0
妖怪は長生きです。

文香も何百年間も前から同じことを繰り返すようにして生きていました。

長い人生の暇つぶしにはいいかもしれない。
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:36:53.94 ID:gPo46jNX0
これから綴られていく物語に、同じくらいの不安と期待を抱きながら。


19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:37:47.14 ID:gPo46jNX0
翌日、アイドル見習いとなった文香は事務所を訪れました。

約束の時間よりも少し早めについてしまいましたが、電気も付いていますし大丈夫でしょう。

ドアの前で深呼吸を一度してチャイムを押しましたが、反応がありません。
以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:39:04.88 ID:gPo46jNX0
「また悪い癖ですか、もう!あなたに最初に唾を付けたのは私なのに!」

「いやいやアイドルのスカウトはプロデューサーとして欠かせない仕事だからな?それに唾を付けたっていつの話…」

「口ばっかり上手くなって!小さい頃はあんなに可愛かったのに…お仕置きです!(ガブガブ」
以下略



21:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/12(木) 01:42:09.59 ID:gPo46jNX0
今回は以上です。読んで頂きありがとうございました。

とある肇Pさんのイラストから妄想が膨らんでひとまずプロローグという形でSSにしてみました。

ネタが降りてきたら続きも書いていきたいと思います。


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