過去ログ - 美穂「おっ、緊張してんの?」拓海「!?」
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9: ◆XUWJiU1Fxs
2017/05/28(日) 11:07:13.16 ID:/QxO5QDHo
 そして迎えたツアー当日。朝の物販から長蛇の列ができており、懸念されていた天候も拓海の祈りが通じたのか晴れ渡って雲一つない。絶好のパレード日和だ。

「この青空の中をバイクで走ろうものならさぞかし気持ちいいんだろうな」

 さわやかな空模様とは反して拓海はあいも変わらず緊張が解れずにいた。この大勢のファンのうち、何人が自分の事を受け入れてくれるのだろうか。
そう思うだけで自分が自分でなくなっていく感覚に支配されてしまう。

「情けないぜ、全く」

 本番まで残り数時間、数分、とリミットが近づいていく中、他のアイドルたちからも緊張は伝わって来る。いや、アイドルだけでない。
バックダンサーにこのステージを撮影するカメラマン、そして晴れの舞台を見に来たファン達。誰も彼もが楽しみという気持ちと共に抑えられない緊張を抱いていた。
きっとこの中で一番緊張しているのは自分だろうな、と心の中で呟く。そう、心の中で呟いたと思っていた。

「おっ、緊張してんの?」

「!?」

 心の声を聞きつけたかのように、ポンと自分の肩に手を置く小日向美穂に気づくまでは。



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