高森藍子「麦茶がぬるくなるまでに」
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2: ◆tues0FtkhQ[saga]
2017/09/08(金) 00:25:58.79 ID:tLqPKhNzo

蝉の唄が古い家屋に響き渡る。
縁側の向こうのひまわりは、なんだかゆらめいて見える。
涼を伝えるはずの風鈴は、力なく揺れているだけだ。

真っ白なTシャツは汗を吸って、べったりと身体に張り付いてきた。
頬を擦り付けていた畳は、まだかろうじて冷たさがあるような、ないような。

重たい頭を少し持ち上げると、未央も藍子も茜も死体のように転がっているのが見える。
パッションを集めて固めたような彼女たちが、黙ってピクリとも動かないだなんて、
事務所にいるはずのちひろさんは信じてくれるだろうか。

「「「「暑い」」」」

蝉の声に負けじと、俺たちの声もキレイにハモった。
夏はもう終わりだとか言うやつは一体どんなところに住んでいるんだろう。


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