過去ログ - 【君だけを愛し続けてゆく事】 能力者スレ 【選んだから】
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21:名無しのパー速民[sage saga]
2011/09/17(土) 23:44:27.59 ID:7s+m9Rhgo
>>20
”ああそうとも、何せ――――――”

【盾とした六本線を背後に戻すと、一瞬ローズの出血が収まった】
【でも右翼も含めた十二本が離れて乱舞を始めると、眼をぎゅっと瞑ってしまうほどの激痛】
【それすらも圧して、ローズは笑う。痛みに苦しむ理由は、全部消えたのだから】

なにせ、にぃは――――――――あ、あああああっっ!!!

【求めに応じたようでもあった。線の移動の度に痛む脳の悲鳴が、端に漏れてなお】
【    と魔王の求めに応じて、蒼い線が踊る】
【ローズの正面、六つの線が再び一点に集う。ぐるぐる、ぐるぐる時計回りの螺旋を描く】
【円周軌道にあわせて、線を一角とした六亡星の魔方陣が出現。螺旋の中央に浮かぶ六角形が、トンネルのように広がる】

”そうとも、僕は―――――――!”

【残りの六本は、迫り来る衝撃を払う】
【命中のたびにローズは怯み、歯を食いしばって負荷に耐える】
【出血量や、徐々にふらつく足元。尋常なら立てるはずもないのだけれど】
【すべきことはわかっていたから、倒れなかった】

【インナーに手をいれ、取り出したのは、あのときの宝石】
【涙型、触れると暖かい、魔王が落とした人の心】
【これを返すんだ、絶対返して、救う。魔王を倒した物語の結末は、いつだって!】

【信じて/確信して、ローズは陣の中へと飛び込む】
【瞬間、魔方陣が弾けた。猫が撒き散らす血液の飛まつに混じり、青い魔力の粒子が破片のように散る】


”魔法使いだからね――――――――――――!!!”
「往きなさい!!」
とどけええええええええええええええええええええ!!!!!


【瞬間、陣を構成した六本の線が、ローズを基点に後ろへと倒れた】
【その体を蒼いオーラが包み、速さを長所とする猫を守る】
【カタパルトのように加速をつけ、その体を射出する】

【オーラが描き出す蒼い軌跡は、蛇の尾…あるいは流星の尻尾のように長く、永く残留する】

【―――――この場では、ただ一度だけ許された、超高速加速の大魔術】




                   【ヴァイパーブースト】




【届け、届け。ローズはただ、それだけを想う】
【彼女がまとう魔王という役割をぶち壊し、眠るお姫様を目覚めさせる】
【――――――そんな、どこにでもありふれたハッピーエンドの為に、宝石を突き出しエリスへと突っ込んでゆく】


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