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1 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2007/07/12(木) 02:27:03.70 ID:WFesSUgo
 
2 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [あげ]:2007/07/12(木) 22:18:31.32 ID:eYMpU960

3 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2007/07/13(金) 00:23:38.99 ID:KgjenzAo
 
4 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2008/02/08(金) 05:07:49.67 ID:blxN/1Ao
 
5 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2008/02/08(金) 17:58:37.76 ID:4ks2F7Ao
age
6 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2008/02/14(木) 14:55:26.48 ID:KRDLbiQo
b
7 :ななし [sage]:2016/05/09(月) 03:12:00.94 ID:TO4xcW8DO
「ふう」

真夜中遅くに、ため息ひとつ
8 :ななし [sage]:2016/05/09(月) 12:55:24.86 ID:TO4xcW8DO
雨が降る―雨が降る―

物憂げな午後に雨が降る―

雨垂れ滴り落ちる―

雨が降る―
9 :ななし [sage]:2016/05/09(月) 23:32:35.06 ID:TO4xcW8DO
雨が降る、雨が降る

けだるい暗闇、雨が降る

雨粒跳ね落ち溜まる水

流れて去る水、雨が降る
10 :ななし [sage]:2016/05/19(木) 01:46:07.05 ID:b1K37wRDO
disc1
1.一度だけすれ違うその場所で
2.らじおとちょことこーひーと
3.Their days are over Our nights are here.
4.I'm not coming back, there's nothing to gain!
5.フォスターズ・ホーム
6.五分間の やさしい世界を、
7.冬空の下で燻らせる一時
8.I will, I will be there... Gonna fly through the air,

disc2
1.無意味の海
2.あなたに見えるのは、偽りの居場所
3.フランキーの砂場
4.1つの言葉
5.そんなんじゃないよ、楽しいだけ
6.蒼い空の下で咲く一輪の花の調べ
11 :ななし [sage]:2016/05/19(木) 02:21:38.40 ID:b1K37wRDO
disc1
1.飴玉少女
2.ノンシャランな日々は過ぎ行く
3.双子と妹と後輩と
4.夢見るバレンタイン
5.咲くよシリエジオ
6.バナナボートをプールに浮かばせて
7.パジャマパーティをはじめよう
12 :ななし [sage]:2016/06/17(金) 03:01:14.65 ID:za51Ku5DO
「さて、そうだね」

「君は高い塔を登り続けている」

「いや、下り続けているのかもしれない」

「どちらにしても」

「抽象的な言い方になるが、非常に厄介な存在がその奥深くに待ち受けている」

「君はその存在を打ち倒そうとするが」

「するのだが…」
13 :ななし [sage]:2016/06/17(金) 03:10:34.95 ID:za51Ku5DO
「結果を言えば君はその存在に敗れる」

「そしてここに流れ着く」

「ここがどこか? さてね」

「死者の国の類ではないらしいよ」
14 :ななし [sage]:2016/06/17(金) 03:10:46.54 ID:za51Ku5DO
「少し眠るといい」

「まずはそれからだ」
15 :ななし [sage]:2016/07/10(日) 02:47:32.90 ID:mSI1zNWDO
「さて」

「どうしようか」

「冒険…」

「いや、そこまで大袈裟にすることもないな」

「どこにでもあるようなささやかな旅でもはじめよう」
16 :ななし [sage]:2016/07/10(日) 03:26:01.55 ID:mSI1zNWDO
気付くと部屋の中にいる
少しの間、座り心地のいいソファに身を預けて過ごす

辺りを見回す。部屋の隅に大きな箱がある
開けてみると保存食と飲料水、硬い素材でできた杖、ランタンなどの各種雑貨と背負い袋が入っていた
箱の中の道具を適当に見繕って取り出す

扉を開ける。鍵がかかっていたが箱の中にあった鍵を差し込むと問題なく開いた
部屋を出てからなんとはなしの思い付きで施錠する

扉の先には点々と続く橙の明かりに照らされた石造りの通路が続いている
17 :ななし [sage]:2016/07/10(日) 03:36:21.03 ID:mSI1zNWDO
通路を歩いているとどこかからか振動が伝わってきた
巨大な生物が歩き回る音のように感じたが狭い通路には地響きしか届かない

音の主のことは脇に起き長い通路を歩き続ける
18 :ななし [sage]:2016/07/10(日) 03:39:43.60 ID:mSI1zNWDO
通路の行き止まりに扉があった
扉にはこう書かれている

≪すべてはまぼろし≫
19 :ななし [sage]:2016/07/10(日) 03:44:42.86 ID:mSI1zNWDO
奇妙な気分になりながら扉を開けると広大な空間が広がっていた
ひどく高さもあるようで天井は見えない

部屋に入って少し歩くと猛獣の叫び声を更に増幅したような轟音が響いた
先程の音の主なのだろう
20 :ななし [sage]:2016/07/10(日) 03:57:11.98 ID:mSI1zNWDO
巨大な獣の前足が振り下ろされる
とっさに杖を掲げると力場が発生し獣の爪は弾かれた

「全ては幻」

杖を掲げたまま呟くと獣の姿はかき消えた
そして主の去った空間は静けさに包まれる

ため息をついてまた歩き始める
21 :ななし [sage]:2016/08/01(月) 22:13:29.47 ID:9rF4xEDDO
夜の湖に人影があった
華奢な体を包む白いローブのフードからは薄紫の緩く波打つ髪が胸元まで伸びている

彼女は静かに息をつく
「すべては、幻」

呟いて微かに首を振る
「それはどうかしら」

空を昇る満月が湖と彼女を照らしている
22 :ななし [sage]:2016/08/03(水) 01:21:04.81 ID:S/RIxSODO
閉じた部屋からは獣の唸り声に似た音が響いている

開くことのない扉が強く叩かれた

扉は赤熱し始める

そして熔けて落ちる

目には見えない何者かが部屋を出、通路に踏み出した
23 :ななし [sage]:2016/09/26(月) 02:55:39.12 ID:B9+KPpQDO
獣の叫びで地が震えていた

「その幻は、あなたの影」
「自分で自分を消した所で」
「その先には」

満月は空を降り続けている

短い詠唱の後に願いが囁かれた
「迷える人と獣に眠りの檻を」
「いつか苦しみが癒える時まで安らかな夢を」

湖を取り囲む森の奥深くで眠りについたまま微動だにしない獣がいた
その傍らでは薄紫の髪の乙女が静かに眠り続けている
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