神父服「………」

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1 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:09:28.51 ID:V4Y8U2DO
神父服「……あの、すみません」

男「ばくばくもぐもぐ」

神父服「すいません、きいてください」

男「ぶちっもぐもぐむぐもぐ…げほっぐほっっ」

神父服「…………」
2 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:15:16.49 ID:V4Y8U2DO
男「ちょ、げほごほぐほっ…しぬっ、がほぐほ」

神父服「水どうぞ」

男「ごほっ…お、ありがとー。ごくごくごくごくごくごく」

神父服「………(長い…)」
男「ぶっはー死ぬかと思っt、……」

神父服「………」

男「………誰?」

神父服「こんばんは」
3 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:19:55.47 ID:V4Y8U2DO
男「あ、こんばんは」

神父服「すみませんお食事中に……その、気になってしまったので」

男「? ああ、これ?」

神父服「そうそれ」

男「ただの食べ物だけど」
神父服「私には人間にしか見えませんが」

男「そうそれ」

神父服「………」

4 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:22:30.13 ID:V4Y8U2DO
男「もしかして食べたい?どうぞ?」

神父服「肉類は食べられないので丁重にお断りします」

男「さいですか」

神父服「ええ」

5 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:25:32.60 ID:V4Y8U2DO
神父服「貴方は狼男かなにかですか?」

男「……なにかに人間が含まれるならそのなにかです」

神父服「さいですか」

男「さいです」

6 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:29:00.65 ID:V4Y8U2DO
神父服「人間なんですか」

男「まぁ一応そうです。皆はヒトクイって呼びますが」

神父服「まんまですね」

ヒトクイ「アリクイやユメクイみたいで気に入っています」

神父服「まぁ似たようなものですからね」
7 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:32:42.73 ID:V4Y8U2DO
男「あ」

神父服「?」

―――ざああああぁぁぁ

男「……雨だ」

神父服「雨ですね、それも強い」

男「どうしよう」

神父服「教会に行きましょう、すぐそこですから」
8 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:35:32.75 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「食べ物どうしよう」

神父服「蟻に食べてもらいましょう」

ヒトクイ「多くありません?」

神父服「鳥とか埋葬虫も手伝いますよ」

ヒトクイ「なら大丈夫ですね」
9 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:41:41.83 ID:V4Y8U2DO
------教会-------------
神父服「何もありませんがどうぞ」

ヒトクイ「おじゃまします」

神父服「タオルどうぞ、あと着替えも」

ヒトクイ「ありが、………着物?」

神父服「それしかありませんでした、すみません」

ヒトクイ「着れればいいと思うよ!(なぜ教会に着物が?)」


10 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:46:18.81 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「そういえば神父さん」

神父服「………」

ヒトクイ「? し!ん!ぷ!さん!!」

神父服「っ!……あ、私ですか?すみません私神父ではないもので気づきませんでした」

ヒトクイ「えっ」

11 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:49:45.03 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「神父さんじゃない?」

神父服「はい、この服は借り物です。こちらの方に借りました」

ヒトクイ「……へんじがない、ただのしかばねのようだ」

神父「屍ですからね」

12 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 04:55:32.58 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「じゃあこの教会」

神父服「廃墟ですかね?」
ヒトクイ「神父さん、じゃなかった。えーっとアンタはいつから」

神父服「つい最近ここにたどり着きました。あまり壊れていないので少しの間お借りしようと」

ヒトクイ「すごいアウトドア派」
13 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:00:13.16 ID:V4Y8U2DO
神父服「アウトドア派なんかじゃないですよ超インドアですよ」

ヒトクイ「いや屍から衣類剥ぐなんて勇者ですよ、俺には無理です」

神父服「貴方の方がアウトドアですよ」

ヒトクイ「ええーどこがぁー」

神父服「生肉食べるじゃないですかアウトドア通り越してターザンですよ」

ヒトクイ「服はちゃんと着ている」

神父服「ターザンだって着ていますよ」
14 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:05:09.64 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「あれは着ていると言えない巻いているだと思うの」

神父服「ターザンはもういいです。ところで、」

ヒトクイ「?」

神父服「あの人はどうしたんですか」

ヒトクイ「?……ああ!たべものさんですか!!」

神父服「そうそれ。……パン人間を思い出しました」

ヒトクイ「……俺も自分で言ってから思った」
15 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:08:42.06 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「もちろん狩りましたよ、果実とかじゃないし」

神父服「……そうですか」

ヒトクイ「神父的にNGでしたか」

神父服「ですから神父ではありません」

ヒトクイ「そうだった」

16 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:12:44.11 ID:V4Y8U2DO
神父服「……はないのですか?」

ヒトクイ「? ごめんもういっかい」

神父服「罪悪感はないのですか」

ヒトクイ「え?」

神父服「人間の肉を食べて生きるという事に、罪悪を感じないのですか?」

ヒトクイ「……」

17 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:33:56.86 ID:V4Y8U2DO
神父服「……気を悪くしたらすみません。でも、教えていただきたいのです」

ヒトクイ「……神父さんは肉を食べるとき何を考える?」

神父服「? すみません肉は食べられないので」

ヒトクイ「じゃあ野菜でも可」
18 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:39:31.52 ID:V4Y8U2DO
神父服「大地の恵みに感謝します」

ヒトクイ「うん。それだよ」

神父服「……感謝?」

ヒトクイ「そう。俺は感謝して食べてるよ。そりゃ罪悪感はちょっぴりあるけど、どんなに頑張っても俺は他のは食べられないから。吐き出しちゃうんだ」

神父服「……」

ヒトクイ「身体がね、拒否しちゃうんだよ。人肉以外を」

19 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:46:21.68 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「罪悪感よりも感謝のが勝ってるんですよ。生まれつきだから仕方ない仕方ない」

神父服「………」

ヒトクイ「くよくよ考えても仕方ない仕方ない。それでも生きていたいんだから」

神父服「…すごい」

ヒトクイ「そう?」

神父服「はい」
20 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:48:22.03 ID:V4Y8U2DO
神父服「ものすごいポジティブ思考ですね、私には無理です」

ヒトクイ「それって誉めてるんですよね?」

神父服「多分」

ヒトクイ「やったぁ」
21 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:51:27.56 ID:V4Y8U2DO
神父服「……もう真っ暗ですね」

ヒトクイ「そうですね」

神父服「寝ましょうか。奥にベッドがありましたよ」

ヒトクイ「そうですね」
22 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:54:42.37 ID:V4Y8U2DO
神父服「では貴方はこちら、私は向こうの部屋のベッドに寝ます」

ヒトクイ「はいはい」

神父服「それではおやすみなさい」

ヒトクイ「また明日ー」


神父服「……さよなら」
23 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 05:58:11.16 ID:V4Y8U2DO
------翌日------------

ヒトクイ「ん、ふあぁ……っと」

ヒトクイ「羽が生えたパプリカに襲われる夢を見た」

ヒトクイ「なんかいいことありそうだ」

ヒトクイ「……神父さんはまだ寝ているのか?」
24 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 06:02:41.27 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「突撃☆隣の寝起きドッキリ!」

ヒトクイ「神父さーんあさですよー起きてくださーい」
ゆさゆさゆさ

神父服「………」

ヒトクイ「あ、神父さんじゃないんだった。えーっと神父っぽいひとー朝だぞー」
ゆさゆさゆさゆさ
ヒトクイ「…………しんぷっぽいひと?」

ゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさ


ヒトクイ「…………」
25 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 06:06:00.79 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「……………………神父さん?」
ゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさ

ヒトクイ「………」
ぴとっ

ヒトクイ「……、……、………、…………………へんじがない、ただのしかばねのようだ」
26 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 06:14:26.34 ID:V4Y8U2DO
ヒトクイ「………え、…神父さん、なんで?」


 俺はびっくりしました。
神父さんがなんと死んでしまったからです。
どうしようかと辺りを見回していると、床に紙が落ちていました。
紙には、以下のように書かれていました。
「すみません、突然の事で驚いていると思います。でも、どうか聞いてください。
私は生まれつき病を患っていて、長くはありませんでした。だから両親の元を去りました。
仕方がない、とは私には思えなかったのです。
生まれつきもう死ぬしかできず何もできない私は重荷でしかないのです。
私は誰かの役に立ちたかった、なのにそれは生まれつき出来ないことだったのです。

27 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 06:22:35.79 ID:V4Y8U2DO
弱虫だと笑うでしょうか、愚かだと罵るでしょうか。
どちらでもないのでしょうね。

こんな私でも、貴方の役にはたちそうで嬉しいです。
だから薬はわざと飲みません。飲んでも意味がないし、なんだか不味くなりそうですから。

最後に。
どうか私を食べてください。
28 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/09/28(月) 06:25:00.33 ID:V4Y8U2DO
他には何も出来そうにないけれど、貴方の血にはなれそうです。

ありがとう、さようなら」


俺は紙を読んで投げ捨てました。
ちょうどお腹が空いていたので、目の前のたべものを食べ始めました。
ごりごりもぐもぐぶちっがりがりばきっもぐもぐもぐ。
鮮度が落ちていたのかもしれません、歯応えがすごかったです。かたい。


あと、少しだけ塩の味がしました。




おしまい
29 : 【吉】 [sage]:2009/10/01(木) 02:13:08.64 ID:zD4D39.o
30 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/01(木) 12:05:58.48 ID:O4d3PQDO
>>29
サンクス

続きまして【先輩と後輩と伝染病】の話書きます、多分。
31 : 【吉】 [sage]:2009/10/01(木) 19:32:08.42 ID:zD4D39.o
期待してる
32 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:14:00.04 ID:qaJnyMDO
今回は地の文が多くなると思うが読んでいただけると嬉しい。
ちまちま進める。

≫【先輩と後輩と伝染病】


 どこのだれから発症したのか知らないが、自分の住む街には奇妙な伝染病が流行っていた。
体がじわじわと硬化していき、皮膚が樹皮のようになり、最終的に樹木となってしまう病。
人々はそれを『ダフネ病』と呼んで恐れていた。
33 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:22:28.02 ID:qaJnyMDO
伝染病なんて言われているが、この病に感染条件なんてものは存在しないらしく、突然いきなり『発症』するのだそうだ。
まだまだ詳しい事はわかっておらず、現在進行を遅らせる薬しか発明されていないのだとか。

『もしかしたらこれは私達人間に対する罰なのかもしれません』

スーツ姿の女性はそう言うが表情は至って普通で。
俺はテレビの主電源を切り、家を出た。
34 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:29:32.60 ID:qaJnyMDO
駅に着く。
今日も人が多く、ここは本当に田舎なのかと疑いたくなる。
改札を通りホームに入ると、大きな樹が目についた。
俺「……昨日、こんなのあったか?」

?「ダフネだ、後輩」

そう言いながら樹の後ろからひょっこりと顔を出すのは、見知った女性だった。
35 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:32:57.07 ID:qaJnyMDO
後輩「先輩」

先輩「まったく、待ちくたびれたぞ。普段私より早いというのに、どうした」

後輩「夢中夢見て寝坊しました」

先輩「それは仕方がないな」

適当に訳を言えば納得されてしまった。
36 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:38:16.80 ID:qaJnyMDO
後輩「この樹は?」

先輩「駅員に聞いたのだが…ダフネに感染していた酔っ払いがここで眠ってしまい、ついでに根付いたらしい」

後輩「それは、迷惑な話ですね」

先輩「まぁそうだな。…だが、なんだか清々しくていいとは思わないか」

後輩「……あるいみ死体ですが」

先輩「! たしかに!」
37 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:41:45.09 ID:qaJnyMDO
後輩「それにしても、実際に見たのははじめてかもしれません」

先輩「そうか」

後輩「はい」

先輩「それは残念だ」

後輩「はい?」

先輩「君のいちばんは私が欲しかったよ」

後輩「なんですかそれ」
38 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:45:57.62 ID:qaJnyMDO
先輩「まぁ、いい。 とにかく歩かないか?そろそろ電車が来てしまう」

後輩「そうですね、遅刻だけは勘弁してほしいですし」

俺と先輩は樹から目を離し階段を昇りはじめた。
ちょうど電車が着ていて、なんとか遅刻は免れた。
39 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:53:11.64 ID:qaJnyMDO

 放課後。
部活が長引いてしまって俺は走っていた。
原因となる面倒事を押し付けてきた部長を呪いながら急いで駅に向かう。

やはり先輩が先に待っていた。
また何か言われるのか、と思いつつ息を整えるため立ち止まっていると、
先輩は朝に見つけた樹の表面に触れていた。
後ろ姿の為表情は見えない。

だが、
40 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:55:45.40 ID:qaJnyMDO
悲しそうだと思った。


後輩「先輩」

先輩「おお、やっときたか後輩。待ちくたびれて干からびるところだったぞ」

後輩「遅れてすみません」

いつも通りの先輩だった。
41 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 05:59:48.00 ID:qaJnyMDO
後輩「先に帰ってくれてよかったのに」

先輩「何を言う。もう夜だぞ、君が危険だ」

後輩「普通は貴方が危険ですよ」

先輩「む、」

後輩「もう二度と待たないで下さいね。駅も危険ですから」

先輩「それは、……約束できないな」

後輩「なんでですか」
42 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:02:12.73 ID:qaJnyMDO
先輩「とりあえず帰ろう。あまりに遅いと叱られてしまう」

後輩「先輩独り暮らしじゃないですか」

先輩「そうだった」

後輩「帰りましょう」


俺と先輩は歩きはじめた。

43 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:05:29.51 ID:qaJnyMDO
先輩「ああもう家に着いてしまった」

後輩「そうですね」

先輩「…さよなら」

後輩「はい、おやすみなさい先輩」

44 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:08:22.57 ID:qaJnyMDO
先輩「あ、それと明日からは待たなくていいぞ」

後輩「え」

先輩「先に行っててくれ。暫く行けないから」

後輩「はぁ」


先輩は返事を待つことなく家へと入ってしまい、俺も特に言うことはなかったので歩きはじめた。





次の日から、先輩を駅だけではなく学校ですら見なくなった。
45 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:12:23.80 ID:qaJnyMDO
そして。

後輩「さすがに心配だな…」

そういうことで、俺は先輩の家の前にいた。

後輩「まぁ何もないとは思うんだが、先輩だからな。何かやらかしていたら大変だ」

先輩は一度学校内で何故か焚き火を初めて、騒ぎを起こした。

危険だ。
46 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:14:21.09 ID:qaJnyMDO
後輩「けど、鍵がかかっていたらどうしようもないな」

その時は帰るしかないなぁと考えながらドアノブを回すと、簡単に開いた。

後輩「無用心だなぁ」

47 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:17:02.16 ID:qaJnyMDO
玄関で靴を脱ぎ、奥へと進む。
なんだか甘い香りが鼻を擽るのだけれど、先輩は甘党だったからそのせいだろうと思い込むことにした。

多分このとき気づいていたのかもしれない。

知らず知らずのうちに、自分は逃げていたのだろう。
48 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:18:24.24 ID:qaJnyMDO
目の前に現れた扉を開ける。
すると、

後輩「…………え、?」




目の前に桜の樹があった。
49 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:22:17.69 ID:qaJnyMDO
天井まで高く伸びている桜の樹。
部屋中に花びらが散っていて。
もう寒く北では雪が降っているかもしれないというのに、ここだけ春みたいだった。

後輩「……」

俺はその場に座り込んだ。

先輩が数日前に言った「しばらく来れない」の意味をやっと理解した。
50 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:28:59.41 ID:qaJnyMDO
後輩「暫くどころじゃ、ないじゃないですか…」

声が震えていた。

ベッドに根付く桜の樹。
その根本にはセーラー服がぼろぼろの状態で存在していた。


気付いて、問い質せば彼女は俺に打ち明けてくれただろうか。
……それは、ないな。

桜の樹はきれいだった。
だけどそれを見ても、俺の心は全く晴れやかにならなかった。




おしまい
51 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/02(金) 06:30:45.55 ID:qaJnyMDO
ちまちま進めるとか言いつつ全部かいちゃった件
52 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/02(金) 20:15:09.85 ID:G.eRx6Yo
53 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 13:43:24.60 ID:WmBI3yg0
>>52
サンクス

今更だがスレタイ失敗したなぁ
54 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/03(土) 13:57:03.11 ID:EM9r8Tko
一瞬紳士服だと思った
55 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:02:40.44 ID:WmBI3yg0
紳wwwwww士wwww服wwwwwwwwww
それだったらスーツってかくわwwwwww

56 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/03(土) 14:04:22.99 ID:EM9r8Tko
そう見えたんだからしかたない
次また書いたりするのか?
57 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:08:56.20 ID:WmBI3yg0
うん。今3本くらい考えてる

けどオチが見えないんだorz
58 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/03(土) 14:09:57.24 ID:EM9r8Tko
急ぐ必要はない。ゆっくり考えればいい
期待してる
59 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:15:33.30 ID:WmBI3yg0
ありがとう、頑張るよ
けどまた似たようなオチになると思うwwww
オチのバリエがほしいよwwwwwwww
60 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:30:10.33 ID:WmBI3yg0
とりあえずちょっと漁ったら何か見つけたので時間稼ぎに投下。

-------------

 あるところに、双子の少女が住んでいました。

双子はほんとうにそっくりで。

見分けることができるのはお互いだけ、というほどそっくりでした。
61 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:34:00.03 ID:WmBI3yg0
二人は同じ声で話し、

同じ歌を唄って、

同じ歩幅で同じ学校に通って、

同じ授業の時間を楽しみに、

同じくらいわくわくして毎日をすごしていました。
62 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:34:44.91 ID:WmBI3yg0
時が経つにつれて、二人も周りの少女たちと同じように成長して、

御伽噺のような恋物語に憧れをいだくようになりました。

他の少女のように、彼女達も男の子に恋をしたのです。
63 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:35:52.33 ID:WmBI3yg0
けれど彼女たちは他の少女と違っていました。

二人は双子。

好きなものは同じな、そっくりな双子。

二人が好きになった少年は双子ではなく、一人でした。
64 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:36:32.70 ID:WmBI3yg0
姉は「少年のすべてがすき、とくに整った綺麗な顔はとても私好みだ」と言いました。

妹は「少年のすべてがすき、とくにすらりとのびた健康的な手足が愛しい」と言いました。

お互いに彼のすきなところを言い合って、気がつきました。

はじめて意見が食い違った。

なんだかうれしい、なら争う必要なんてないわ。
65 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:37:40.70 ID:WmBI3yg0



二人でひとつを分け合えばいいのだから、ね。



66 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:39:31.58 ID:WmBI3yg0
あるところに双子の少女がいました。

二人は同じ声で同じ歌を唄って、

同じ風景を見て、

同じものを食べて、

同じものを愛しました。





ただ違ったのは、二人が持っている同じデザインの鞄の中身。



おしまい
67 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/03(土) 14:40:13.17 ID:EM9r8Tko
68 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/03(土) 14:47:05.25 ID:WmBI3yg0
ちょwwwwwwいたのかwwwwwwwwwwww
69 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/03(土) 14:59:29.90 ID:EM9r8Tko
まあな
70 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:13:39.41 ID:rhO9T4w0
脳内審議の結果、「オチは書いてたら浮かぶんじゃね?」という結果に落ち着いたので、
続きまして【夢みる男と白い女の子の話】書きます。

今回はホントちまちま進める。
何日もかかったらスマソ。
・・・ここ落ちないよな?
71 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:18:15.46 ID:rhO9T4w0
今回も地の文が多くなりそう。
だが読んでくれると嬉しい。

>>【夢見る男と白い少女の話】


『明晰夢』というのをご存知だろうか。
誰でもあると思う。
夢の中で「これは夢だ」と気づいた瞬間に目が覚めた、という経験。

『夢の中で、自分で夢だと自覚して見ている夢の事』。

それが『明晰夢』だ。
72 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:22:00.58 ID:rhO9T4w0

 実はこの『明晰夢』。
夢であることを自覚すると、自由にその夢を動き回れたり、夢の内容を変えたりすることが出来るらしく、
娯楽として『明晰夢』を見ている人もいるのだそうだ。

実際、俺もよく見る。

いや、よくなんてものじゃない。"毎回"だ。
73 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:25:53.02 ID:rhO9T4w0
もちろん『これは夢だ!』と思った瞬間に意識が浮上し、目が覚めてしまうこともあるのだが、
ほぼ毎日、俺は『自由に動き回れる夢』を見ている。

ちなみに、明晰夢の中では空を飛ぶことも可能だが、俺は高いところから飛び降りでもしないと飛べない。
世の中には『飛べ!』と心の中で叫ぶだけで体が浮いて夢の中を自由に飛べる人もいるのだそうだ。
74 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:30:23.56 ID:rhO9T4w0
―――とりあえず、俺は夢のなかで動き回ることが出来るので、いつも自由に探索する。

ずっと雨が降っているだけの階段だらけの場所。

グリム童話あたりに出てきそうなおどろおどろしい洋館。

動物だらけの、ジブ●っぽい森。

動物園、水族館、遊園地。

自分の夢に出てくる場所全て自由に動き回っている。
75 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:32:17.09 ID:rhO9T4w0
だが、こうして様々な場所を回って気づいた。

『人』がいない。

雨の階段も不気味な洋館も森も動物園も水族館も遊園地も。

そのどこにも自分以外の『人間』がいなかった。
76 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:38:10.68 ID:rhO9T4w0
砂漠や、夕暮れの校舎、海の中、何かの体内のような場所。

散々歩き回ったというのにそのどこにも、人っ子一人いないのだ。

その事実に俺は悲しくなった。
普通は家族や友人やテレビの中のアイドルなんかが出てくるものなのに、俺の夢の中には
誰も出てこない。
それは俺の頭の中に誰もいないみたいで、
夢は人の記憶から構成されているのに俺の頭の中には何もないようで、気味が悪く。




・・・・・・そのときから俺は、夢の中で人を探し続けた。
77 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:40:54.70 ID:rhO9T4w0
夢の中で人探しなんて馬鹿げている、と自分でもわかっていたけれど、
探さないとならない気がしたのだ。
怖かった。

このまま誰もいなかったら、『自分は空っぽなのではないか』と。

何度も夢を見て、歩き続けて探し回って。




・・・・・・・・・そして、見つけた。
78 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:43:45.03 ID:rhO9T4w0
 そこは日本家屋だった。
自分が生まれるずっと前だろう。
大きな家の庭には小さな川が流れていて、その上に小さな橋が架けられている。

立派な家の縁側に、その少女はいた。
79 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:46:45.44 ID:rhO9T4w0
少女は白い着物を着ていた。
縁側で楽しそうに足をぶらぷらさせている。
その足も手もまっしろだ。

・・・・・・・・・更に、肩のあたりまで伸ばしている髪の毛も。
80 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:49:10.99 ID:rhO9T4w0
全身まっしろけの少女だった。
ただ違うのは、目の色が赤だというところだけ。

まるで白蛇だ。

少女「女の子に白蛇は少し失礼じゃない?」

?!
81 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:51:38.40 ID:rhO9T4w0
・・・・・・俺に言ったのか?

いやまさかなぁ口には出していなかったはz
少女「聞こえなかった? そこの茂みにいる人」

俺だった。


ばれているようなので茂みから飛び出す。
82 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:55:16.44 ID:rhO9T4w0
少女「はじめまして」

俺「・・・はじめまして、なんでわかったんだ?」

少女「私目がいいんだよ。って早速ですか」

俺「目がいいと幽霊も見えるのか」

少女「幽霊なの?」

俺「・・・・・・みたいなもの・・・かな」

夢の中イコール意識体だと思うのでそう答えておく。
83 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 05:59:14.40 ID:rhO9T4w0
少女「なにそれ」

俺「そういうものもあるんだよ」

少女「へぇ・・・まぁ、いいや。ねぇ、今暇?」

俺「? 一応」

少女「ちょっとお話しようよ、退屈なんだ」

少女がそう提案してきたものだから、俺は彼女の隣に腰掛ける。
少女が「わぁ」と驚きの声を漏らした
84 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 06:00:34.68 ID:rhO9T4w0
俺「なんだ?」

少女「突き抜けなかった、がっかり」

俺「勝手に期待しないでくれ」
85 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 06:04:45.68 ID:rhO9T4w0
少女「幽霊さんはどこからきたの?」

俺「・・・・・・ずっと遠く、かなぁ」

少女「ふーん、適当だね。じゃあ、いくつなの?」

俺「16」

少女「そうなんだ、私も同じ歳だよ」

俺「そうか」

それにしては発育が悪いな
86 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 06:06:17.30 ID:rhO9T4w0
少女「うるさいだまれ」

俺「実に申し訳ない」

少女「素直でよろしい」

・・・・・・俺、また口に出してたか?
87 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 06:08:33.49 ID:rhO9T4w0
少女「出してないよ。私が読んでいるの」

俺「え」

少女「父様が言うには、私は特別なんだって」

俺「へぇ、そうなんだ」

少女「・・・・・・」

俺「なんだ?」

少女「反応薄いね」

俺「なにが?」
88 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 06:10:53.80 ID:rhO9T4w0
少女「心が読めるんだよ。何かないの?」

俺「別に」

ここは夢の中だから別におかしくはない

少女「・・・・・・」

俺「なんだ」

少女「変」

俺「お前に言われたくないよ」
89 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 06:16:16.99 ID:rhO9T4w0
 キリ悪いがちょっとここで一端停止する

普段携帯だから腕が疲れたwwww
昨日から寝てないせいだろうから寝るよwwwwwwww


この時間帯に見てるやついないと思うが続きはまた後ほど。
さよなら(・ω・)ノシ
90 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/04(日) 12:18:48.71 ID:.RLvg6Io
この板にDAT落ちなんてものは存在しない
全部終わったり、1000超えたら↓にHTML化依頼出しとけよ
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1192040868/
91 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/04(日) 12:33:00.15 ID:7f/44Xoo
がんばれ
92 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/04(日) 15:57:24.57 ID:C12heoAO
俺明晰夢見る訓練してたぜ
今はもうできんが
93 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/04(日) 17:52:03.42 ID:rhO9T4w0
>>90
おk そうか落ちないのかすごいな
サンクス

>>91
がんばる ありがとう

>>92
訓練してないけどたまに見る
空は窓から飛び降りしないと飛べないけど

再開は夜中にでも。
94 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:19:05.43 ID:0SsZw2c0
 らくがきしてたらこんな時間だったでござるの巻


ただいま【夢見る男と白い少女の話】投下中。
ちまちま進めます。
95 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:20:57.03 ID:0SsZw2c0
次の日

先日のように彼女はそこにいた。
縁側で足をぶらぶらと揺らし、池に何かを投げ入れている。

俺「何投げてんの」

少女「こんぺいとう」
96 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:23:38.85 ID:0SsZw2c0
俺「・・・・・・魚・・・食べるのか?」

少女「しらない。えいっ」

こんぺいとうは池の周りの石に弾かれ庭に落ちる。
よく見れば、そうやって的を外したであろうこんぺいとうがあちこちに散らばっていた。

俺「散らかってるぞ」
97 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:24:50.94 ID:0SsZw2c0
少女「蟻が食べてくれるよ」

俺「なるほど」

少女「頭いいでしょ」

自分で頭がいいと言う奴はたいていよくない。

少女「うるさいだまれ」

俺「ごめん」
98 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:25:54.20 ID:0SsZw2c0
少女「さて、金平糖もなくなったことだし」

俺「ほとんど散らばってますけど」

少女「今日は何の話しようか」

俺「スルーしないで」
99 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:27:14.45 ID:0SsZw2c0
少女「よし、今日は貴方の問いに答えよう」

俺「マジか」

少女「本当です」

俺「じゃあ、なんでそんな白いのか教えてくれるか?」

少女「簡単だよ。私は特別なんだ」
100 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:28:15.15 ID:0SsZw2c0
俺「もう少し詳しく」

少女「面倒」

俺「そこをなんとか」

少女「あのね、私は"へびがみさま"なんだって」
101 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:30:05.19 ID:0SsZw2c0
俺「?」

少女「最初に"白蛇みたい"って言ってたでしょ?その通りなんだ」

俺「へびがみさま・・・」

少女「この村にはね、言い伝えがあるんだ」

俺「ここ村だったのか」
102 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:30:46.93 ID:0SsZw2c0
少女「知らなかったの?変なの」

俺「・・・・・・。 で、言い伝えって?」

少女「しろへびの神様が村を救ってくれるっていうの。ありがちでしょ?」

俺「たしかに」
103 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:36:33.11 ID:0SsZw2c0
少女「このあたりは地震や凶作が多くてね、それは土の神様が怒ってるからだって」

男「へぇ」

少女「村人はとても困っていた。
あるとき、庭で一人の男が怪我をした白い蛇を見つけたの」

少女「男は白い蛇の手当てをしてあげて、傷がよくなるまで看病してあげた」
104 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:44:45.60 ID:0SsZw2c0
俺「いいやつだな」

少女「でしょ? ・・・でも蛇は死んでしまったの」

少女「死ぬ間際に蛇が言った。『ああ、助けて頂いたのに申し訳ない。
せめて、手当てと看病のお礼がしたい。』」

少女「『優しいお方、どうか私の亡骸をこの村の真ん中にある畑に埋めて下さい。
いっしょに木を植えるといいでしょう。そうすればお礼を致します』」

俺「男は蛇の言う通りにやったのか?」
105 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:48:15.19 ID:0SsZw2c0
少女「そうしなくちゃ話が進まないじゃない」

俺「・・・・・・」

少女「言われた通り、男は蛇の亡骸と一緒に木を植えた」

少女「するとそれ以来、村は地震も起きず、豊作の年が続いたんだって」

俺「ありがちな昔話だな」
106 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 02:53:17.78 ID:0SsZw2c0
少女「まだ続きがあるよ」

俺「え、ここでおしまいじゃ・・・」

少女「続き。・・・・・・けどそれ以来、村には白い生き物が現れるようになったの」

俺「?」

少女「白い蛇、白い犬、白い牛、白い馬、・・・・・・そして、白い人」

俺「え・・・」
107 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 03:00:26.33 ID:0SsZw2c0
少女「村人は考えた。そして、思いついた。」

少女「『もしかしてこれは悪いことが起こる前兆の証なのかもしれない』」

少女「『この白い生き物を土の神に捧げれば、避けられるのではないか』って」

俺「・・・・・・・まさか、」
108 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 03:04:45.64 ID:0SsZw2c0
少女「そう。貴方が考えてる通りだと思う」

俺「・・・」


男が死んだ蛇を木と一緒に植えた。

それ以来、蛇も犬も牛も馬も、・・・・・・"おまえ"も、木と一緒に埋められるってことか?

少女「そうそれ」

俺「・・・・・・」
109 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 03:07:32.99 ID:0SsZw2c0
少女「明日埋められるんだー」

俺「・・・嫌じゃないのか」

少女「ぜんぜん」

俺「生き埋めだぞ」

少女「ちがうよ」

俺「? 殺してから埋めるのか?」

少女「それもちがう」
110 : [sage]:2009/10/05(月) 03:54:16.44 ID:swqHmkDO
ちょwwwwいきなりPC繋がらなくなったwwwwww

ということでキリ悪いがここで一時停止。
オチまであと少しなのに…orz

回線が回復するまでらくがきでもするわww

さよなら
111 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/05(月) 03:54:35.95 ID:aWNN/iEo
急ぐ必要はない
112 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 04:03:31.20 ID:swqHmkDO
かたじけない
113 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/05(月) 20:37:50.57 ID:oDFndQAO
しかし続きが気になるな
114 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 21:46:18.73 ID:swqHmkDO
自分で言うのもなんだが想像つくと思う



まだ繋がらない(;ω;)
これだから田舎はwwww
らくがきばかりがたまっていく\(^o^)/
115 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/05(月) 21:51:47.07 ID:aWNN/iEo
どうせこんなゴミ箱だ
焦ったところでいいことなんてない
116 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/05(月) 22:37:57.53 ID:swqHmkDO
ごみ箱板はごみ箱なのに暖かいな…
もう自分ここに永住しようかな
117 :( ・∀・) ◆ClqKMPqiDM :2009/10/06(火) 13:24:26.59 ID:6uVusMAO
ごみ箱は良いところだよ

ごみ箱だけどな
118 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 20:29:58.68 ID:2KOhjEDO
なんかPCだめだ、暫く繋がりそうにない

PC内に一応書きためしてあったから、後で見ながら書くよ。
数レスで終わるからもう少しお付き合いくださいなwwww
119 :( ・∀・) ◆ClqKMPqiDM :2009/10/06(火) 22:05:14.51 ID:6uVusMAO
あげ
120 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 22:43:17.95 ID:2KOhjEDO
ageサンクス

現在【夢見る男と白い少女の話】投下中。

121 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 22:44:23.24 ID:2KOhjEDO
俺「じゃあどういう…」

少女「寿命なの。明日死ぬんだ」

俺「…。……………は?」

少女「自分の身体だもん、自分がいちばんよくわかってるよ」
122 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 22:46:04.76 ID:2KOhjEDO
俺「…どういう、」

少女「明日死ぬの。死んでから、埋葬されるんだよ。普通でしょ?」

俺「そりゃあ、死んでから埋葬されるのは普通だけど、でも」
123 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 22:48:48.61 ID:2KOhjEDO
少女「生まれたときから死にかけで、でも生かしてもらって、」

少女「最期はみんなの役にたてる」

俺「………」

少女「…へびがみさまと同じだよ」
124 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 22:49:46.25 ID:2KOhjEDO
俺「………え?」

少女「"恩返し"。」

俺「…………」

少女「悲しんでくれてありがとう」



少女「さよなら」
125 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 22:52:56.03 ID:2KOhjEDO
 自分の部屋の天井が見える。
どうやら強制起床したようだ。
外からぱらぱらと音が聞こえる。
雨が降っているのか。
だから今日は湿っぽいのだろう。

なかなか強い雨なのだろうか、雨漏りしているのかもしれない。

枕が濡れていた。

夢の中から、また人がいなくなってしまった。



おしまい
126 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/06(火) 22:53:34.63 ID:egHKPVEo
127 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/06(火) 23:00:43.46 ID:2KOhjEDO
サンクス
いつもすまないな






脳内設定だが、"俺"はループしてる。

128 :( ・∀・) ◆ClqKMPqiDM :2009/10/06(火) 23:04:17.28 ID:6uVusMAO

なぜかひきこまれるな
129 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/07(水) 00:02:21.67 ID:pyn7mcDO
サンクス
それは嬉しい

【女子高生と都市伝説の話】
【心配性の主と執事の話】
どちらにするか迷ってるんだが…

130 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/07(水) 00:19:18.71 ID:pyn7mcDO
まぁ好きな方から書けよって話だよな。

ところで酉はあった方がいいのだろうか?
131 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/07(水) 07:40:51.20 ID:TfAmdHAo
付けていたほうが見やすくはなるが無くてもさして問題は無い
132 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/07(水) 12:35:42.78 ID:pyn7mcDO
なるほど

面倒だからつけないでおくわ
サンクス
133 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 06:43:31.13 ID:0fUSNIDO
 風呂場になんでガムテープ貼ってるんだろうと思ってよく見たら蛾だった


頭痛いし相変わらずPC使えないから7時半くらいまで書くよー\(^o^)/

134 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 06:49:41.32 ID:0fUSNIDO
今回はほぼ会話文。
gdgd会話ばかりだろうが読んでくれると嬉しい


≫【心配性の主と執事の話】

執事「さて朝食も終わったし、片付けないとな」

主「! 執事何をしている!」

執事「何って食器洗いですけど」

主「私がやるからお前はテレビでも見てろ!
今から暴れん坊ライダー始まるぞ?好きだろ!」

執事「そっくりそのままお返ししますよ。
あと私はお祭り戦隊カツグンジャーのが好きです」
135 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 06:54:52.53 ID:0fUSNIDO
主「ダメだ!私がやる!」

執事「はぁ…。じゃあ主は食器洗いしてください。
私はそれを棚に仕舞いますから」

主「ダメだ!食器棚も危険だ!」

執事「はい?何がです?」
主「食器棚調べると皿が中から飛び出してきて幼女に刺されるんだぞ!」

執事「主また私の部屋に忍び込んでホラーゲームやりましたね」

136 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 06:58:49.19 ID:0fUSNIDO
主「像を燃やした後で詰んだ」

執事「…後で教えますよ。さ、あちらでテレビでも見ててください。もうすぐ将軍様が変身しますよ」

主「うん…」

てくてくてくてく

執事「やれやれ」
137 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:03:31.27 ID:0fUSNIDO
主「執事!さっきは煙にまかれたがああぁぁぁ!!」

執事「あ、近寄ったら危ないですよ」

主「な、何している!降りないかー!!」

執事「洗濯物が引っ掛かってしまって…」

主「だからって大の大人が木に登るな!」

執事「意味わかりませんよそれ」

138 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:09:11.17 ID:0fUSNIDO
主「とにかく早く降りてこい!」

執事「はいはい…あっ」

主「?」

執事「上の方に見たことない木の実が…ちょっと取ってきます」

主「フラグ立てちゃらめええぇぇ!!!」
139 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/08(木) 07:12:35.05 ID:WUpFrE60
ようやくゴミ箱で人を見つけた…
140 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:14:23.67 ID:0fUSNIDO
執事「よっと」

主「あああもう心臓潰れるかと思った…」

執事「キモ小さすぎやしませんか」

主「うるさい!ホラーゲームはできるからキモ小さくないもん!」

執事「もん!ってアンタ」
141 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:18:23.25 ID:0fUSNIDO
>>139
意外と人いるみたいだぞ


執事「さて次は掃除ですかね」

主「今度こそ私がやる!執事は部屋で寛いでろ!!」

執事「そうですね、じゃあご自分の部屋のお掃除をお願いします」

主「えっ」

執事「お願いします」
142 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:23:38.37 ID:0fUSNIDO
主「どうしようこの大量の本……」


---------その頃の執事----------------

執事「主がいない内に…」

?「あら、執事さんお出掛けですかぁ?」

執事「?!」
143 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:27:53.99 ID:0fUSNIDO
執事「メイドさん」

メイド「あ、もしかして買い出しですかぁ?丁度よかった。
私が行くので、執事さんお留守番お願いしますねっ」
執事「えっ」

メイド「……お願いしますね?」

執事「あ、ハイ…」
(メイドさんの目が笑ってなかった…こわい)
144 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:31:25.67 ID:0fUSNIDO
メイド「じゃあ行ってきますね〜。新聞は断らなきゃですよ?」

執事「はい、行ってらっしゃい」

バタン

執事(…掃除するか、買い出し行かなくてよくなったし)
145 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/08(木) 07:33:22.96 ID:0fUSNIDO
 7時半って早いな
飯食って具合良くなったらまた来るわwwww


さよなら
146 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/08(木) 17:05:56.57 ID:1Wt.gUk0
じゃなー(´・ω・`)ノシ 続き楽しみに待ってるぞwww
147 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 03:49:18.36 ID:A0E67QDO
 ▼前回までのあらすじ
ある日執事は主の服に血痕が付着しているのを見つけ慌てる。
同業のメイドに「いじめにあっているのかも」と相談してみるもメイドは「フィー!フィー!」としか言わない。J・A・シーザーを思い出す執事。
仕方がないので主に直接聞いてみれば一週間放置した生ゴミを見るような目で「よくみろそれはケチャップだ」と言い放たれる。
そういえば先日、オムライスに「無我」とかいて出したことを思いだし安心するのも束の間、主の部屋に洗脳されたメイドが現れる。えっメイドさんその牛蒡で何を…?!
今明かされるメイドと洗濯板の関係とは?

あらすじって書くの難しい
148 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 03:59:32.97 ID:A0E67QDO
というわけで続きを書きに来た。

現在【心配性の主と執事の話】投下中。



---------執事掃除中----------


執事「……よし、あとはこの部屋だけだな」

ガチャガチャッ

執事「ん? 鍵が掛かってる…」

執事(そういえばこの部屋、今まで入ったことないな…)

執事「後で主かメイドさんに聞いてみよう」
149 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:04:40.30 ID:A0E67QDO

??「よ、久しぶりだな」

執事「? あ、先生!いつの間にいらしてたんですか?」

先生「メイドの姉ちゃんが出掛ける時に入れてもらった」

執事「そうだったんですか…すみません気づかなくて。あれ?主は?」
150 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:08:34.34 ID:A0E67QDO
先生「今日は自習だよ。あいつ窓から抜け出そうとしてたから罰として"便所蟋蟀"を100回書かせてる」

執事「…べんじょ…こおろぎ……」

先生「俺はカマドウマのが嫌いだ」

執事「イヤ知りませんよ」
151 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:14:53.91 ID:A0E67QDO
執事「そうだ、先生は私よりこの家長いんですよね?」

先生「……まぁ、そうなるな」

執事「あの部屋に鍵が掛かってる理由知りません?
他の部屋は開いてるのに、あの部屋だけ施錠されてるんですよ」

先生「あの部屋…。……」

執事「……先生?」
152 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:18:57.05 ID:A0E67QDO
先生「! あ、あーすまん。俺は知らないなぁ。倉庫じゃないか?」

執事「うーん、そうなんですかね〜…」

メイド「ただいま帰りましたぁ〜」

執事「あっ メイドさんお帰りなさい!
じゃあ先生、授業よろしくお願いしますね!」

パタパタパタパタ…

先生「………」
153 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:23:31.01 ID:A0E67QDO
メイド「開かずの間?」

執事「ええ、一部屋だけ鍵が掛かってたんですけど…」

メイド「うふふっ違いますよ〜あれは主のお兄さんのお部屋なんですよ」

執事「え?」

154 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:25:49.93 ID:A0E67QDO
執事「お兄さんがいたんですか?」

メイド「ええ。言ってませんでしたっけ?」

執事「初耳です。…ど、どんな方なんです?」

メイド「優しくておおらかな方ですよー。主とは正反対!」

執事「あはは」
155 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:29:22.78 ID:A0E67QDO
執事「けど、なんで鍵しめてるんです?定期的に掃除とかしなくていいんですか?」

メイド「……。大丈夫ですよー?掃除は私がやってますから!」

執事「? そうですか」
(…なんか今おかしかったな…?)
156 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:32:30.87 ID:A0E67QDO
メイド「あら、そろそろお勉強おしまいですねー」

執事「え?あ、ホントだ」

メイド「私まだ食材を片付けなきゃなので…すみません執事さん、主と先生にお茶を出してくれませんかぁ?」

執事「わかりました」

メイド「よろしくお願いしますね〜」
157 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:38:38.21 ID:A0E67QDO
-------主の部屋前-----------------


先生「…だから、……で……」

執事(あれ?まだ授業してるのか…。……覗いてみよう)

先生「やっぱ……部屋………ほうが………」

主「でも……ぃさん………」

執事(…よく見えないし聞こえない)

先生「しつ………へやにきょうみを……」

執事(部屋がどうかしたのか…?)

158 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/09(金) 04:44:36.00 ID:A0E67QDO
一端ここらで終了。オチはちゃんと決まった!
あとはそこまで繋げるだけ!!

書きたくなったらまた来るよ
( *゚∀゚)ノシ<さよなら
159 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/09(金) 13:29:02.81 ID:TiBOiDs0
早く書きたくなってくれwww
160 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/10(土) 00:38:35.78 ID:zh8scEDO
気になるww
161 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 20:44:46.90 ID:dNOzgYDO
★前回までのあらすじ★

 「ちょっと生き別れの11人の妹探してくる」とか言ってどこかへ旅立った家庭教師(略して先生)を主の命で追い掛ける執事(妹よりお姉さん派)。
その最中に立ち寄った街で全日本アマチュアヤマイドウ選手権に無理矢理参加させられる。
くじ引きで与えられた武器はビニール袋いっぱいのいもけんぴ。
自分の運の悪さに絶望する執事。けど執事って大体SPも兼ね備えてるもんだからなんとなく勝ち進む。
お約束展開でとうとう決勝。相手はなんとひょっとこのお面を被ったメイド服の女だった。
ひょっとことメイド服の織り成す絶妙な笑いのハーモニーに負けて爆笑してしまい、なかなか技が繰り出せない執事はピンチに!
果たして執事はひょっとこメイドに勝つことができるのか?
そして主はねこふんじゃったを3分で弾けるようになるのか?!
物語は最初からクライマックス!



節子これあらすじやない。
162 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 20:55:50.86 ID:dNOzgYDO
 眠くなるまで投下しますもしかしたら今日で終了かもしれないが

現在【心配性の主と執事の話】投下中。



執事(…部屋って、あの開かずの間? ……。)

コンコン

執事「失礼します、お茶をお持ちしました」

先生「! …どうぞ、入れ入れ!」

主「! あ、ああ、執事。ご苦労、そこに置いてくれ」

執事(なんか怪しい…)
163 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:03:18.32 ID:dNOzgYDO
執事「…主、少々お訊ねしたい事が……」

主「むっ!このスコーン美味しいな!!」

執事「えっ」

主「もしかしてお前が作ったのか?!」
164 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:03:51.18 ID:dNOzgYDO
執事「え、ええ…私が作りましたが」

主「料理は危ないからメイドにさせろと言ってるだろー!まったく!」

もりもりもり

先生「いやでも美味いよコレ、また今度作ってくれよ」

執事「はぁ…」

執事(……話をそらされた…のか?)
165 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:08:10.10 ID:dNOzgYDO

-------数分後------------------


執事「あの、主…」

先生「…さて、そろそろ帰るとするかな」

主「お、もうそんなに経つのか。執事、先生を玄関までお送りしろ」

執事「……はい」

執事(……やっぱり…)
166 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:13:18.21 ID:dNOzgYDO

執事(やはりあの部屋には何かある)

執事(先生も、メイドさんも、主もその何かを知っている)

執事(私だけが知らない、教えて貰っていない…)





執事(……私は、主に信用されていないのか…?)
167 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:15:45.63 ID:dNOzgYDO
--------夜--------------------

執事(主もメイドさんも眠った)

執事(自分だけ知らないというのは何だか気持ちが悪い)




執事(扉を開けよう)

168 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:20:21.71 ID:dNOzgYDO
------兄の部屋前---------------


執事「さて、鍵を全部持ってきたが、どれだろう」

執事「…ドアを見る限り、………これか、これか、これだな」

ガチャガチャ、ガチャガチャ

執事「違ったか…。ならこれは……」

ガチャガチャ、ガチャガチャ

執事「……これか?」

ガチャガチャ、ガチャガチャ、ガチャン!

執事「開いた!」
169 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:23:37.38 ID:dNOzgYDO

キィ…バタン

執事「…うーん、普通の部屋だよなぁ」

執事「主たちは一体何を隠しているんだろう」

執事「……ん?机の上に何か…紙?」

ペラッ

執事「違った。写真だ」

170 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:27:55.49 ID:dNOzgYDO
執事「この小さい子は主……かな? それと…?」

執事「……私?」

執事「……おかしいな、こんな写真を撮った記憶はないんだが…あ、下に何か書いて、」

執事「………。…………………………………え?」




"××××年、弟と私"

171 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:31:15.49 ID:dNOzgYDO
執事「……これは、どういう…」

主「執事!!」

執事「………主?」

主「お前……この部屋で何を…」

執事「……主、これは一体何ですか」
172 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:38:54.00 ID:dNOzgYDO
主「……」

執事「……私は執事です」

主「……」

執事「この写真には"弟と私"と書かれています、写っているのは、小さな頃の主と私なのに」

主「……もしかして、私は」

主「ちがうっ!!!!」
173 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:43:53.61 ID:dNOzgYDO
主「お前は私の執事だ! 私が選んで私が雇った、私の執事だ!そうだろう…?
兄さんでも、××××でもない!おまえは執事だ!!!!」

執事「……主、…いや、………」

主「おまえは執事だ……。だから、」





執事「―――××××。」
主「……!」
174 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:49:43.89 ID:dNOzgYDO
執事「…ごめんな、××××。おれ、お前に比べて頭が悪いから、すっかり忘れてた」

主「しつじ…っ ―――ちがう、ちがう忘れてていいんだおまえは執事なんだ違うんだっっ!!」

執事「ありがとう、………さよなら、××××」








主「………兄さん…!」
175 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 21:58:14.35 ID:dNOzgYDO
--------------------------------


メイド「……××××様。お兄様はまた、壊れてしまったんですか…?」

主「…ああ、まただ」

メイド「…また造るんですか?」

主「…ああ、何度でも甦らせる。……お前だって、もう一度会いたいだろう」

メイド「……そうですね。私はあの方が好きです。永遠に結ばれなくても、側に居たいと思えるほど」

主「……先生を呼んでくれ、また手伝ってもらうから」

メイド「わかりました」

パタパタパタ…

176 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 22:04:53.85 ID:dNOzgYDO

主「……大丈夫。次は、絶対にうまくいく。」

主「部屋の鍵は隠しておかないとな。それから写真も隠しておかないと。大丈夫、大丈夫…」



主「次こそは、兄さんも先生もメイドも私も、みんなずっと一緒だ」


主は、灰になった執事の中から一欠片の人骨を握りしめながら、大丈夫、大丈夫と呟いて、部屋を出ていきました。

綺麗な部屋に残ったのは、一枚の兄弟の仲睦まじい写真と一山の灰だけでした。





おしまい
177 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/10(土) 22:05:10.58 ID:OZQrMbko
178 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 22:06:49.03 ID:dNOzgYDO
>>177
ちょwwwwはえぇwwwwwwww
サンクス

179 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/10(土) 22:12:10.73 ID:wAJ/Ikw0
乙!
ってかあらすじ別物過ぎwww
180 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 22:16:07.54 ID:dNOzgYDO
>>179
あらすじだけでも明るくしとこうと思った
サンクス

181 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/10(土) 22:34:19.25 ID:dNOzgYDO
 さて今日はここでおいとま致します。明日も稲刈りなんだwwww午後からだと思うけどwwwwwwww

次は【女子高生と都市伝説の話】の予定だけどもしかしたら別のものになるかも。
あくまで予定。

いつも読んでくれてありがとなー暇なら今後も付き合ってやってくれwwww
さよなら( ゚∀゚)ノシ





※蛇足(補足)
執事=兄。
主(弟)は錬金術あたりを使って、兄の骨からホムンクルスをつくる。
しかしホムンクルスは【本来の記憶】を取り戻すと灰になってしまう。
そこで主たちはホムンクルスになった兄に「おまえは執事だ」と偽の記憶を植え付けた。

大体こんな感じで書いてた。
182 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 19:47:24.70 ID:MbpRiEDO
(ヽ´ω`)<稲刈りつかれたお

誰かいるなら自分にインコの画像を与えてくれ……!

寝る前にまた書きに来るよ!22時くらい!
183 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/11(日) 20:05:24.18 ID:ZOzxi1co
残念だ
猫ならあるのに
184 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 20:30:29.73 ID:wCboVeY0
右に同じく…
185 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 20:44:30.90 ID:MbpRiEDO
(´;ω;`)

猫でもおk
虫以外ならいい!
むしろ爬虫類持ってたら貼って!




22時に来るのはいいが何書こうwwwwww
186 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 21:26:56.28 ID:MbpRiEDO
猫が犬もしくはネズミとなかよくしてるのってすごい癒されるよな

早すぎるけど書くよ!
やたら眠くてこのままだと22時前に寝落ちするwwww
187 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/11(日) 21:36:13.33 ID:ZOzxi1co
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org248925.jpg
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org248947.jpg
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org248952.jpg
↑秋っぽいやつ
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org248963.jpg
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org248974.jpg
↑何かしらと戯れてる奴
188 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 21:41:57.46 ID:MbpRiEDO
会話文がほとんどになると思う
いつも通り意味不明だが読んでくれると嬉しい

≫【女子高生と都市伝説の話】

??「こんばんは」

女子高生「……こんばんは」

??「はじめましてお嬢さん。突然ですが、今お暇ですか?」

女子高生「……。…ひまっちゃあ、ひまですね」 

189 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/11(日) 21:42:38.95 ID:ZOzxi1co
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org249010.png
インコっぽいのあった
190 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 21:48:54.02 ID:MbpRiEDO
>>187
鳥とぬこかわゆすハァハァ
癒されたわwwありがとう



??「そうですか、それはよかった。申し訳ないのですが、私と一緒に指揮棒を探していただきたいのです」

女子高生「……指揮棒?」

??「大切なものなのですが、この街のどこかで落としてしまったようなのです。大変困っていまして…」

女子高生「……いーですよ、一緒に探しましょう」
191 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 21:57:21.39 ID:MbpRiEDO
>>189
くそけいたいは
ぺんぐがぞうが
みれない

すまん>orz←土下座



??「本当ですか? いやぁ助かります!ありがとうございます!」

女子高生「いーんですよ、暇だから。 ……えっと、」

??「あ、私は笛吹といいます」

女子高生「笛吹さんですか。……えーと、まずは今日どこに行ったのかを教えてください」

192 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:04:20.73 ID:MbpRiEDO
笛吹「行った場所…駅前の公園と、××学校前と、あと……***高校の屋上に行きました」

女子高生(…屋上…?)

女子高生「…その場所以外に落ちている可能性は低いですね。順に回りましょう」
笛吹「あ、はい!」


193 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:08:08.66 ID:MbpRiEDO

笛吹「今日は月がきれいですね」
てくてくてくてく

女子高生「もー秋ですからね」
てくてくてくてく

笛吹「暗くなるのも早くなってきました」
てくてくてくてく

女子高生「そーですね」
てくてくてくてく
194 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:12:48.85 ID:MbpRiEDO
笛吹「それにしても、本当にいいのですか?」
てくてくてくてく

女子高生「何がですか?」
てくてくてくてく

笛吹「早く帰らなくて大丈夫ですか?」
てくてくてくてく

女子高生「気にしないで、大丈夫ですから」
てくてくてくてく

笛吹「………」
てくてくてくてく
195 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:15:29.44 ID:MbpRiEDO
てくてくてくてく、てく

女子高生「あ、着きました。ここが駅前の公園ですよ」

笛吹「ありがとうございます」

女子高生「……もう暗いのに子どもがいますね」

笛吹「そうですね」
196 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:20:26.76 ID:MbpRiEDO
笛吹「案内ありがとうございます。ちょうどあの子たちがいますから、聞いてきますね。すぐ戻ります」

女子高生「え? あ……ハイ、待ってます。」

笛吹「おーい、君たちー」
ばたばたばたばた

女子高生「……」

女子高生(一緒に探さなくていーのかな…)

197 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:29:53.64 ID:MbpRiEDO
笛吹「……駄目でした。誰も見ていないそうです。
それらしきものも見当たりませんでした」

女子高生「そーですか…」
(早…3分も経ってないし)

笛吹「次は学校前ですね。行きましょう」

女子高生「あ、はい。そーですね」

笛吹「はやく見つけないと…困ったなぁ、間に合わなくなってしまう」

女子高生「…?」
(……あ、そっか)
198 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:41:10.57 ID:MbpRiEDO
笛吹「…誰も歩いていませんね」
てくてくてくてく

女子高生「この町は夜が早いんですよ。みんなすぐに眠ってしまいます」
てくてくてくてく

笛吹「そうなんですか」
てくてくてくてく

女子高生「今、ちょっとした話が流行ってるから、そのせいでもあるんだと思います」
てくてくてくてく

笛吹「どんな話なんですか?」
てくてくてくてく
199 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:47:57.71 ID:MbpRiEDO
女子高生「ありがちな話ですよ?」
てくてくてくてく

笛吹「聞きたいです、教えてください」
てくてくてくてく

女子高生「…わかりました」
てくてくてくてく

200 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 22:54:55.33 ID:MbpRiEDO
女子高生「―――この町では、決まった日の夜に歌が聞こえるんだそうです。
それも、真夜中から、夜明け前にかけてずっと」

女子高生「その歌がどこから流れているのか誰も知らない。町の放送とかではないそうで、」

女子高生「……そして、歌が流れる日の次の日は、子どもが何人かいなくなるのだとか」

笛吹「……」

女子高生「……あ、学校前通りすぎました」

笛吹「え?…あっ」

201 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 23:01:08.26 ID:MbpRiEDO
--------学校前・数分後--------------

女子高生「学校前にもありませんでしたね」
てくてくてくてく

笛吹「はい…。あああまずいなぁ早くしないと」
てくてくてくてく

女子高生「きっと次で見つかります。大丈夫です」
てくてくてくてく

笛吹「ううっ…ありがとうございます……」
てくてくてくてく
202 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/11(日) 23:13:40.19 ID:MbpRiEDO
 眠気がピークなのかもう頭パーン状態なのかわからんが今回の話はあまりに意味不明wwwwww
意味不明だけど寝るwwwwwwww

オチは思い付いた、けど…もしかしたら次回最初から書き直しするかもしれないししないかもしれない
(´;ω;`)
やっぱ書きだめするべきなのかもしれない。


おやすみさよなら!
203 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/14(水) 01:11:23.87 ID:AdT9ECA0
待ってるぞい(´・ω・`)ノシ
204 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/14(水) 10:38:12.45 ID:YFwYioDO
>>203
サンクス



【都市伝説と女子高生の話】だが脳内でまとまってきた
だが都市伝説にしなくてもよさそうな話になった
むりやり捩じ込むわwwww


ネット回線直るかもしれない直るといいな
直ったら先輩描いたからうpしたい
205 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 19:36:23.86 ID:NaxAGMDO
 つい最近までビフィズス菌をビフィブス菌だと思ってた。

……笑ってもいいのよ?


わらえばか!みんなきらい!!



一段落ついたから今日書きに来るよ
206 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/17(土) 19:38:53.39 ID:/URkBiwo
ごめんどこで笑えばいいか分からない
207 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 19:47:01.10 ID:NaxAGMDO
>>206
思い付きで書いたから別にかまわんよ
ガチネタだがな

次の話も決まったよーこのまま1000まで頑張りたい
208 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:13:09.95 ID:NaxAGMDO
 現在【女子高生と都市伝説の話】投下中。


笛吹「それにしても、」
てくてくてくてく

女子高生「なんですか?」
てくてくてくてく

笛吹「本当に帰らなくて大丈夫ですか?」

女子高生「――だから大丈夫ですって。心配しないでください」

笛吹「ほんとうに?」

女子高生「………ほんとうに、です」
209 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:16:09.62 ID:NaxAGMDO
女子高生「―――あ、着きましたよ。ここが***高校です」

笛吹「おお、いつの間にか着いていましたね。ありがとうございます!
さて、屋上に行きましょうか」

女子高生「はい」
210 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:19:10.50 ID:NaxAGMDO
女子高生「………」

笛吹「………」
てくてくてくてく

女子高生「………………」

笛吹「………? どうしました?」



女子高生「………………入れない」
211 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:20:36.29 ID:NaxAGMDO
笛吹「え?」

女子高生「…足が、動きません。」

笛吹「それは……困りましたね」

女子高生「どうしましょうか」
212 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:23:12.74 ID:NaxAGMDO
笛吹「なら、手を繋いで一緒に行きましょうか」

女子高生「……?」

笛吹「そうすれば、きっと大丈夫です」

女子高生「………」

笛吹「さぁ」

女子高生「……はい」
ぎゅっ
213 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:24:59.94 ID:NaxAGMDO
笛吹「夜の学校は恐いですね」
かんかんかんかん

女子高生「……私は夜の方が好きです」
かんかんかんかん

笛吹「そうですか」
かんかんかんかん

女子高生「はい」
かんかんかんかん
214 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:27:05.12 ID:NaxAGMDO
女子高生「あ、ここが最上階です」

笛吹「じゃああのドアを開けたら屋上なんですね」

女子高生「そーですね」

笛吹「開けてくれますか」

女子高生「え?」

笛吹「私には無理なんです」

女子高生「……わかりました」

215 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:31:39.21 ID:NaxAGMDO
 キィ…


笛吹「わぁ…! すごいですね!真っ暗だけどいいながめです」

女子高生「………」

笛吹「さて早く指揮棒を見つけないと」

女子高生「……もう、わかってるんじゃないんですか?」
216 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:34:42.62 ID:NaxAGMDO
笛吹「――――何がでしょう?」



女子高生「指揮棒、……本当は持っているんですよね?」

笛吹「……。…………いやはや、バレていたんですか?」


217 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:39:00.64 ID:NaxAGMDO
女子高生「私をここに連れてきたかっただけですよね?」

笛吹「…なぜそう思うのですか」




女子高生「私が、………ここから、飛び降り自殺をしたから…」
218 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:44:48.54 ID:NaxAGMDO
笛吹「……」

女子高生「ずっとこの町が夜なのは、私が死にかけているからですか?」

笛吹「…そうだよ。」

女子高生「やっぱり…!なら、そうなんですよね?笛吹さんは、連れていってくれるんですよね?」

笛吹「………」

女子高生「この町から、学校から、現実から。私を助けてくれるんですよね!」
219 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:48:30.10 ID:NaxAGMDO
笛吹「………」

女子高生「母も学校もこの町も要りません。連れていって下さい。
私はここからいなくなりたいのです。
お願いします、お願いします…!!」

笛吹「ほんとうに?」

女子高生「本当です!」

笛吹「………ほんとうに?」

女子高生「…っ」
220 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:52:26.19 ID:NaxAGMDO
笛吹「手を」

女子高生「え?」

笛吹「手を、本当は誰と繋いでいるのか思い出して下さい」

女子高生「……?」

笛吹「誰があなたの手を掴んでいるのか、思い出して下さい。
思い出して、本当に貴方はこの場所からいなくなりたいと思いますか?」

女子高生「……っ、う、うぅぁ、あ」

221 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 20:57:23.93 ID:NaxAGMDO
 私はその場に座り込んで泣いた。
笛吹さんは指揮棒を取りだし、大きく振った。
するとどこからともなく歌が流れ出して、その歌を聴いた私は何故だかとても懐かしいと思った。

辺りがだんだん明るくなっていく。夜明けが近いのだろう。


笛吹「さぁ、目を開けてください。」


本当に手を繋いでいるのは、誰ですか?
222 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 21:02:48.46 ID:NaxAGMDO
 目を開けると、白い天井が目に入る。
近くから、あの歌が聴こえた。
やっぱり懐かしい気分になる。あれはなんという歌だっただろうか。
音がする方へ顔を向けると、歌が途切れた。

女子高生「…それ、なんていう歌だったっけ?」

??「……他に…言うこと、ないのかよ…?」
223 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 21:08:20.48 ID:NaxAGMDO
女子高生「…手を繋いでるのは、碓氷だったんだね」
碓氷「……はぁ? お前、ずっと寝てたくせになんで知って…あっ!」

女子高生「……」

碓氷「な、なんだよ…」

女子高生「ありがと、うすい。連れて行かないでくれて」

碓氷「…? おう」

手を繋いでいれば、大丈夫です。





おしまい
224 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/17(土) 21:08:31.14 ID:/URkBiwo
225 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 21:08:49.45 ID:NaxAGMDO
侍見たらまたくる
226 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 22:10:52.68 ID:NaxAGMDO
侍おもろかった
でもテンション上がって寝れないかもどうしよう


>>224
サンクス
今回マジイミフですまん
227 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/17(土) 22:19:21.88 ID:NaxAGMDO
さて寝よう


次回は【殺し屋さんと少女の話】にしようと思う
ありきたりでイミフな話になると思うがまだ自分に飽きてなかったら読んでくれ



おやすみさよなら
228 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/19(月) 21:17:27.73 ID:FW.1lAY0
遅めの乙

229 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/23(金) 19:40:57.24 ID:idXrOgDO
230 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/23(金) 22:58:16.26 ID:Of/MU0I0
やったーネットなおったよー\(^o^)/
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org294649.jpg
直ったので前に描いた先輩のせるよ

>>228、229
サンクス
おまえらのおかげで面接書店の受かった
いつもありがとうお仕事頑張るよwwww

明日書きに来る予定
231 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/23(金) 23:00:55.88 ID:Of/MU0I0
×:面接書店の受かった
○:書店の面接受かった

orz
232 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/10/23(金) 23:19:08.23 ID:omZULHIo
おめでとう
仕事頑張れよ
233 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/23(金) 23:26:55.27 ID:Of/MU0I0
>>232
ありがとう
仕事
がんばる

234 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/24(土) 04:13:19.31 ID:K2ZTxQE0
おめっとさん‼頑張れよ〜(´・ω・`)ノシ
235 : [sage]:2009/10/24(土) 14:07:46.99 ID:UtQ5p6go
>>234
ありがとがんばるよ

(ヽ´ω`)稲収穫疲れたお

夜は侍見なくてはいけないことを思い出した
今からちょこっと書くよー

≫【殺し屋さんと少女の話】


 今日、家に帰ったら知らない人がいました。
真っ黒な服を着た綺麗な顔の男の人でした。
ソファーで寝ていたので、風邪をひいたら大変と思い
お客さん用のお布団をかけてあげました。

少女「・・・・・・・・・」

男「うーん・・・ちがう、それはポリンキーだから・・・・・・」

少女「・・・・・・(何の夢見てるんだろう・・・)」
236 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/24(土) 14:12:18.55 ID:UtQ5p6go
 お料理をしていると、リビングからすごい音がしました。
男の人が目を覚ましたようでした。

男「・・・・・・? ??」

少女「おはようございます」

男「・・・おはよう、ございます?」

少女「お腹空いていませんか?」

男「・・・・・・・いや、別に」
ぐーきゅるるるるるる

少女「シチュー作ったので食べてください」

男「・・・いただきます」
237 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/10/24(土) 14:15:21.92 ID:UtQ5p6go
男「・・・・・・」
もぐもぐもぐ

少女「・・・・・・」
もぐもぐもぐ

男「・・・なぁ、」

少女「はい?」

男「何も、ないのか?」

少女「あ・・・。すみませんシチューだけでは足りませんでしたか」

男「そうじゃなくて」
238 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:20:48.45 ID:UtQ5p6go
sage忘れてた
専ブラにまだ慣れないなぁ


男「なんでここで寝てたのかとか、そういうの」

少女「・・・・・・・言いたいのなら、聞きますが」

男「っ、 べ、別に言いたくは・・・」

少女「なら聞きません。」
もぐもぐもぐもぐ

男「・・・・・・・(変な女だな・・・)」


少女「まだありますけど、おかわりしますか?」

男「もらう。 ブロッコリーは入れないで」
239 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:24:58.35 ID:UtQ5p6go
男「しかし、ここは空き家だと思ったんだけどな・・・」

少女「そうですか」

男「一人で住んでるのか?」

少女「はい」

男「ずっと?」

少女「・・・前は、叔父と一緒に住んでいました」

男「・・・・・・そうか」
240 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:27:34.63 ID:UtQ5p6go
*********

男「ごちそうさま」

少女「お粗末さまでした。・・・あ、待ってください」

男「?」

少女「怪我をしているんじゃないですか?」

男「・・・・・・なんで、」

少女「・・・血がソファーについているので」

男「! わ、悪い!」
241 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:31:01.81 ID:UtQ5p6go
少女「足ですか・・・救急箱を持ってくるので、待っていてください」

男「ああ・・・・・・・・」

ぱたぱたぱた

男(・・・ほんとに変な女)

男(普通、俺みたいな怪しいやつに飯食わせて、おまけに手当てなんかするか?)

男(・・・・・・あのシチュー、ブロッコリー以外の毒は入ってないよな・・・?)
242 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:34:17.48 ID:UtQ5p6go
*********

少女「・・・はい、終わりましたよ」

男「あ、ああ・・・・サンキュ」

少女「いえ」

男「―――あのさ、悪いんだけど」

少女「なんですか?」




男「…暫く、ここに匿ってくれないか?」
243 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:40:20.17 ID:UtQ5p6go
少女「・・・かくまう?」

男「信じないかもしれないけど、俺、・・・・こ、殺し屋なんだ」

少女「ころしや・・・・」

男「前の依頼でミスッちまって、今追われてるんだ」

少女「それは大変ですね」

男「今請け負ってる仕事片付くまででいいから、よかったらここを拠点にしたいんだけど・・・」

少女「かまいませんよ」
244 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:43:01.55 ID:UtQ5p6go
男「やっぱ無理だよなー・・・・・・え、」

少女「好きにしてくださっていいですよ」

男「・・・・・・・・・・・・・マジで?」

少女「はい。よろしくお願いします」

男「・・・・・・やっぱり、変わってる」

少女「そうですか?」

男「うん」


こうして、少女と殺し屋の奇妙な生活が始まりました。
245 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/24(土) 14:46:58.65 ID:UtQ5p6go
一応本日はここまで
夜暇があったら来るかも

お祝いのお言葉マジありがとう
がんばるよ

さよならノシ
246 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/25(日) 19:30:25.29 ID:eWlDegc0
乙です(´・ω・`)
247 : [sage]:2009/10/30(金) 11:35:13.32 ID:Jg8c2IDO
>>247
サンクス

今日夜にくるよー
248 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/30(金) 11:36:07.24 ID:Jg8c2IDO
>>246だったごめん
249 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/30(金) 21:17:51.56 ID:TjMbowM0
マダカナマダカナ(・∀・)
250 : [sage]:2009/10/30(金) 22:42:19.41 ID:7Hsnyxw0
11月1日からお仕事はじまる、不安だったけどお前らのお祝い米のおかげで元気出た。
頑張る。


今から投下する。少ないけど

251 : [sage]:2009/10/30(金) 22:45:02.34 ID:7Hsnyxw0
 真っ黒で綺麗な男の人は殺し屋さんなのだそうです。
依頼を片付けるまでここに居たいのだそうで、自由にしてくださいと言いました。

私は変わっているのでしょうか?
事あるごとに殺し屋さんは私のことを「変な女」と言います。

私から見れば、殺し屋さんの方が変わっていると思います。
252 : [sage]:2009/10/30(金) 22:47:36.31 ID:7Hsnyxw0
少女「それでは、殺し屋さんはこの部屋を使ってください」

殺し屋「・・・・・・この部屋は?」

少女「おじの部屋です」

殺し屋「いいのか?」

少女「もういませんから」





夜がきました、朝がやってきます。
253 : [sage]:2009/10/30(金) 22:48:32.18 ID:7Hsnyxw0
--------------翌 日--------------


少女「おはようございます」

殺し屋「・・・、・・・・・・・・おはよう、ございます」

少女「朝食できていますから、ぜひ食べてくださいね」

殺し屋「ブロッコリーは」

少女「今日はホットケーキとフルーツサラダですから、入っていません」

殺し屋「頂こう」
254 : [sage]:2009/10/30(金) 22:54:21.17 ID:7Hsnyxw0
少女「昨日はよく眠れましたか?」

殺し屋「・・・いや、妙な夢を見た」

少女「ゆめ?」

殺し屋「・・・聞いてて気分のいいものじゃないぞ、わけわからんしな」

少女「構いません、聞かせて下さい」
255 : [sage]:2009/10/30(金) 22:56:33.22 ID:7Hsnyxw0
殺し屋「真っ黒な絵の具が、俺が寝ていたベットの上に広がっていく夢だ」

少女「・・・・・・えのぐ?」

殺し屋「絵の具はベットの上、真ん中からごぽごぽ溢れてきて、部屋を埋め尽くすんだ」

少女「変わったゆめですね」

殺し屋「まったくだ」
256 : [sage]:2009/10/30(金) 22:58:36.97 ID:7Hsnyxw0
少女「私は夢を最近見ていません」

殺し屋「そうか、それはいいな」

少女「どうしてですか?」

殺し屋「夢なんてみるもんじゃない。ただ惨いだけだ」

少女「・・・・・・」
257 : [sage]:2009/10/30(金) 23:00:13.96 ID:7Hsnyxw0
少女「悪夢ばかり見ているのですか」

殺し屋「ああ。今まで殺した奴らが、夢に出てきて"どうしてころした"といいながら追いかけてきたりする。」

殺し屋「そして捕まる直前で目が覚めるんだ。もう汗が酷い。」

少女「大変ですねぇ」

殺し屋「・・・・・・・おまえは気楽そうだな」

少女「そうですね、もう悪夢は見たりしませんから」

殺し屋「? (なんかその言い回しおかしくないか・・・?)」
258 : [sage]:2009/10/30(金) 23:03:50.39 ID:7Hsnyxw0

*******************************


殺し屋「ごちそうさまでした」

少女「おそまつさまでした」

少女「それでは私は出かけますが、殺し屋さんは?」

殺し屋「仕事は暗くなってからだが・・・情報収集のために出かけるかもしれない」

少女「そうですか・・・では、合い鍵を玄関の植え込みに隠していますから、出かけるときはそれで」

殺し屋「わかった」
259 : [sage]:2009/10/30(金) 23:04:44.23 ID:7Hsnyxw0
少女「それでは、行ってきます」

殺し屋「ああ、・・・」

少女「・・・あ、部屋、あまり漁ったりしないでくださいね、恥ずかしいですから」

殺し屋「漁ったりしないから安心しろ」

少女「はい。では、行ってきます。」
260 : [sage]:2009/10/30(金) 23:05:30.83 ID:7Hsnyxw0
ばたん、と扉の閉まる音が響いた後、一気にこの家は静まり返ってしまった。

俺は「いってらっしゃい」と言うべきだったのだろうかと少し考えたが、ものの3秒で思考を停止し、
少女の叔父の部屋、もとい現在は俺のものになっている部屋へと向かった。
夜は長いしあっという間にくる。今から眠って仕事に備えておこう。



夜がきました。
261 : [sage]:2009/10/30(金) 23:11:49.09 ID:7Hsnyxw0

少女「手作りチキンスープであったかポットパイ、というものに挑戦してみました」

殺し屋「美味しそう、・・・で、これブロッk(ry」

少女「入っていませんけど」

殺し屋「そうか」 ぱくり

少女「でもセロリとグリンピースが入っています」

殺し屋「ああああああああああああああああ」

少女「?!」
262 : [sage]:2009/10/30(金) 23:14:53.05 ID:7Hsnyxw0
少女「グリンピースがダメでしたか」

殺し屋「・・・・・・」コクコク

少女「好き嫌いしたら大きくなれませんよ」

殺し屋「もう大きくならない」

少女「わかりませんよ、キリンくらいになれるかもしれませんよ」

殺し屋「なったとしてもそれは首だけじゃないか」

263 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/30(金) 23:15:03.79 ID:7ZOAZ1E0
(・∀・)キタッ
264 : [sage]:2009/10/30(金) 23:18:50.47 ID:7Hsnyxw0
>>263 きたぜ

殺し屋「セロリも生だったら食えないな」

少女「好き嫌い多いですね」

殺し屋「俺は学校給食が嫌いだった」

少女(学校通ってたんだ・・・)

殺し屋「だから殺し屋になった」

少女「話が全然繋がりませんよ」
265 : [sage]:2009/10/30(金) 23:25:10.60 ID:7Hsnyxw0
殺し屋「とにかく、緑の野菜は人間の食べ物じゃないと俺は思う」

少女「そうですか、ならこのデザートは無理ですかね。ほうれん草を使ったプリンなんですが」

殺し屋「甘いものは平気だ」

少女「そのパイ全部食べてくれたら差し上げます」
266 : [sage]:2009/10/30(金) 23:29:12.94 ID:7Hsnyxw0
殺し屋「・・・緑の野菜は嫌いだ」

少女「ならこのプリンはなしです。私が食べます」

殺し屋「・・・うう、」 かちゃ、もぐもぐもぐ

もぐもぐもぐ、ごくん
267 : [sage]:2009/10/30(金) 23:32:24.86 ID:7Hsnyxw0
殺し屋「うえぇ、グリンピース気持ち悪い・・・」 もぐもぐ

少女「えらいですよ、殺し屋さん」

殺し屋「半ば脅されたようなものだったぞ・・・」

少女「ほうれんそうプリンと普通のプリンをつくったので、好きなほうをどうぞ」

殺し屋「! なん・・・だと・・・・・?」
268 : [sage]:2009/10/30(金) 23:34:44.73 ID:7Hsnyxw0
殺し屋「俺を謀ったのか」

少女「私はほうれんそうのプリンだけを作ったとは言っていません」

殺し屋「・・・・・・ひどい、恐ろしい女だ」

少女「女性は恐ろしいものなんだって、叔父も言ってましたよ」

殺し屋「・・・その叔父さんとはうまい酒が飲めそうだな」
269 : [sage]:2009/10/30(金) 23:39:02.24 ID:7Hsnyxw0
少女「そうですね、叔父も野菜が苦手だったので苦労しました」

殺し屋「男は野菜食べないからな」(偏見)

少女「そうなんですか? 草食系男子っていう言葉があるので、野菜が好きな方ばかりだと思っていました」

殺し屋「草食系男子はそういう意味じゃない」
270 : [sage]:2009/10/30(金) 23:49:28.41 ID:7Hsnyxw0
***********************

少女「それではおやすみなさい」

男「ああ、俺はいまから出かけるけど、戸締りはきちんとしておけよ」

少女「はい」

男「・・・・・・い、いっ」

少女「はい、行ってらっしゃい。殺し屋さん」

男「! ・・・・・・いって、きます」
271 : [sage]:2009/10/30(金) 23:52:07.34 ID:7Hsnyxw0
ガチャン、と少し乱暴に玄関の扉が閉められた。
こんな夜更けからの仕事は大変だと思う。
帰ってきたらお腹が空いているだろうから、今から何か作って準備しよう。



朝がきます。
272 : [sage]:2009/10/30(金) 23:55:23.21 ID:7Hsnyxw0
本日はここまで。
次は明日かもしれないし次の暇な日かもしれないし、
書きたくなったら書きにくるかもしれない。

読んでくれた奴サンクス 明後日がんばるよ
さよならノシ
273 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/30(金) 23:55:36.12 ID:Oej91uU0
何か殺し屋可愛いなww
274 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/10/30(金) 23:58:11.07 ID:Oej91uU0
乙〜またな(´・ω・`)ノシ
275 : [sage]:2009/10/30(金) 23:59:21.02 ID:7Hsnyxw0
>>273
手が勝手にwwww

書いてて気づいたんだが自分敬語萌えみたいだ
276 : [sage]:2009/10/31(土) 00:08:55.38 ID:8vLIb820
>>270は「男」じゃなくて「殺し屋」な
すまんかった
277 : [sage]:2009/10/31(土) 16:25:10.41 ID:8vLIb820
 少し時間を巻き戻そう。

>>【心配性の主と執事の話】

執事「先生」
先生「ん、なんだ執事じゃないか、どうした」
執事「先生、先日"俺はカマドウマの方が嫌いだ"と仰ってましたよね」
先生「ああ、・・・言ったな」
執事「便所蟋蟀とカマドウマは同じものなのではありませんか?」

先生「・・・・・・。」
先生「・・・・・・・・・・・・・しってたよ?」
執事「何ですかその間は」

 正直すまんかった。書いてから思い出したんだ・・・

今からちょろっと書きますよノシ
278 : [sage]:2009/10/31(土) 16:32:18.66 ID:8vLIb820
現在【殺し屋と少女の話】投下中。


 明け方、家に戻ると少女はもう目を覚ましていて朝食を作っていた。
俺の姿をみると、おはようございます、と言いながら微笑んだ。
・・・・・・本当に、変な女だ。

「今日はサムゲタンを作ってみました」

「・・・・・・朝から肉・・・大丈夫か?」

「私は朝から豚カツでも平気ですが」 もぐもぐ

「奇遇だな俺もだ」 もぐもぐ
279 : [sage]:2009/10/31(土) 16:35:29.38 ID:8vLIb820
少女「―――殺し屋さんは、」

殺し屋「?」

少女「やっぱり、人を[ピーーー]お仕事をしているんですか」

殺し屋「・・・それは、そうだろう。俺は殺し屋だからな。人以外に何を[ピーーー]んだ?」

少女「ですよね。すみません変なこと聞いて」 もぐもぐ

殺し屋「・・・・・・」 もぐもぐもぐ
280 : [sage]:2009/10/31(土) 16:37:01.94 ID:8vLIb820
やっべころすが引っかかっちゃったwwww
修正↓

少女「―――殺し屋さんは、」

殺し屋「?」

少女「やっぱり、人をころすお仕事をしているんですか」

殺し屋「・・・それは、そうだろう。俺は殺し屋だからな。人以外に何をころすんだ?」

少女「ですよね。すみません変なこと聞いて」 もぐもぐ

殺し屋「・・・・・・」 もぐもぐもぐ
281 : [sage]:2009/10/31(土) 16:42:27.48 ID:8vLIb820
殺し屋「ごちそうさま」

少女「おそまつさまでした」

少女「それでは私は片づけが終わったら出かけますので、殺し屋さん、」

殺し屋「"玄関の植え込み"、"戸締り"、"部屋の中は漁るな"」

少女「よろしくお願いしますね」

殺し屋「ああ」
282 : [sage]:2009/10/31(土) 16:45:52.18 ID:8vLIb820
少女「〜〜♪」 かちゃかちゃ

殺し屋(・・・・・・) じー

少女「・・・? どうかしましたか」 かちゃかちゃ

殺し屋「・・・・・・いや、何もない」

少女「?」 かちゃかちゃ
283 : [sage]:2009/10/31(土) 16:50:52.75 ID:8vLIb820
********************

少女「それでは、行ってきます」

殺し屋「ああ、・・・・・・い、・・・いってらっしゃい」

少女「はい、行ってきます」

ばたん。
284 : [sage]:2009/10/31(土) 16:51:21.96 ID:8vLIb820
殺し屋「・・・・・・」

殺し屋(さて、寝るか)

 今日も夜に行かなくてはならないから眠ることにする。
今回の仕事は本当に骨が折れる、出来れば自分以外の人に回して欲しかった。
悪いことだけではないが、変に緊張して調子が出ない。

はやく、はやくおわらせたい。



夜がきました。
285 : [sage]:2009/10/31(土) 16:55:11.38 ID:8vLIb820
少女「ただいま帰りました。」

殺し屋「・・・。・・・・・・・・おかえり」

少女「! ど、どうしたんですか殺し屋さん。顔色が、」

殺し屋「なんでもない。ただ夢が悪かっただけだ」

少女「早くソファに寝てください、倒れたら大変です、私運べませんから」

殺し屋「ああ、悪い・・・」
286 : [sage]:2009/10/31(土) 17:02:41.24 ID:8vLIb820
少女「今日はどんな夢を見たんですか」

殺し屋「・・・今から夕食だよな」

少女「? はい」

殺し屋「・・・夕食前に話したい内容では、ないんだが・・・・・・」

少女「・・・わかりました。ではご飯を食べてからにしましょう」

殺し屋「悪い」
287 : [sage]:2009/10/31(土) 17:09:13.83 ID:8vLIb820
 今日は鶏肉のトマト煮を作りました。
けれど体調が悪いせいか、殺し屋さんは食べてくれませんでした。

**************************

少女「それで、どんな夢を見たんですか?」

殺し屋「・・・・・・ベットの上から絵の具があふれ出す夢をみた話をしたな」

少女「はい」

殺し屋「その絵の具が、部屋の外に流れ出ていたんだ」
288 : [sage]:2009/10/31(土) 17:13:22.21 ID:8vLIb820
少女「・・・それで?」

殺し屋「・・・俺は、その絵の具を辿って部屋から出て行ったんだ」

殺し屋「辿ると、絵の具の色がだんだん赤に変わっていくんだ」

殺し屋「それで気づくんだ。ベットから溢れていたのは絵の具じゃなくて、血だったんだって」

少女「・・・・・・」
289 : [sage]:2009/10/31(土) 17:16:56.86 ID:8vLIb820
 中途半端だがちょっとここで切る
次の話今携帯で打ってるけど古めの日本語難しくて難航してる
時代劇調って難しい

侍録画してるし、夜これたら来るノシ
290 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/01(日) 08:57:19.57 ID:0z1QUEDO
 今から初仕事行ってくる
ちゃんと寝付けなかったから少し眠い…


さよなら行ってきますノシ
291 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/02(月) 21:32:51.28 ID:4wkEPIU0
初仕事頑張れよ〜(´・ω・`)ノシ
292 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/06(金) 21:33:49.57 ID:xZWSTUDO
 本だけじゃなくレンタルもあるからなかなかたいへん(ヽ´ω`)

今日の夜中か明日にかくよー
293 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/11/07(土) 01:45:22.61 ID:TDmo8BUo
なんともうこんな時間だった
明日書く明日こそ書く!

遅くなったが>>291ありがとう
294 : :2009/11/07(土) 12:44:09.14 ID:TDmo8BUo
sage忘れていた・・・orz
絵描くの飽きたからいまから書くお

現在【殺し屋さんと少女の話】投下中

------------------------------

少女「・・・・・・殺し屋さん」

殺し屋「・・・ん? ――っ! おまえ、何抱きついて・・・!」

少女「大丈夫です、夢は夢にしか過ぎません」

殺し屋「・・・・・・」

少女「大丈夫です」

殺し屋「・・・・・・」


夜はだんだんふけていきました。
295 : :2009/11/07(土) 12:47:59.00 ID:TDmo8BUo
**************************

キィ・・・パタン

男(さて、今日もいかないと)

男(今日は女が寝ててよかった。なんか顔逢わせ辛いからな・・・)

男(・・・夢は夢にしか過ぎない、か)



男「――ところがそうでもないんだよな」
296 : :2009/11/07(土) 12:49:30.66 ID:TDmo8BUo
てくてくてくてく

ざっざっざっ

てくてくてくてく

ざっざっざっ、ばっ




がきん!
297 : :2009/11/07(土) 12:53:42.41 ID:TDmo8BUo
男「今日は背後から?」

??「・・・・・・」
ビュン!

男「お・・・っと、あぶねぇ! いきなり斬りつけてくるなよなー」

??「・・・・・・・、 ・・・」
ビュン、ビュン、ガキン!

男「・・・・・・なぁ、もう茶番は終わりにしねぇか?」
298 : [sage]:2009/11/07(土) 12:55:00.67 ID:TDmo8BUo















男「おまえ、女なんだろ?」
299 : [sage]:2009/11/07(土) 13:01:01.96 ID:TDmo8BUo
 男がそう口を開いた後、少し間をあけて相手が目深に被った黒いパーカーのフードを脱いだ。

 ぱさり

女「・・・・・・。・・・いやだなぁ、バレてたんですか」

男「ああ、そりゃそうだろ、だって、」

女「そうですよね」

女「依頼したのも私ですからね」
男「”わたしをころしてください”って依頼だったしな」


男「ははは」

女「ふふふ」
300 : [sage]:2009/11/07(土) 13:03:16.60 ID:TDmo8BUo
男「聞いてもいいか?」

女「はい、どうぞ」

男「なんでこんな依頼を?」

女「・・・それはもう、ご存知なんじゃありませんか?」

男「ああ、なんだ、その話も筒抜けだったのか」

女「そうじゃなければあんなに聞きたがりませんよ」

男「はははは」

女「ふふふふ」
301 : [sage]:2009/11/07(土) 13:10:17.21 ID:TDmo8BUo
 ごぷり、ごぷりと布団から黒い絵の具が湧き上がる。
ごぷりごぷり、絵の具は止まらない。黒の絵の具はベットから溢れて部屋のドアから漏れていく。
薄暗い部屋の中から、扉を開けて外へ。
絵の具は黒から赤へと変色しており、そこで絵の具ではなく血液なのではと気づく。
血だとわかった途端に周囲に匂いが漂って、自分の鼻を刺激しはじめた。
鉄の錆びた匂いに吐き気を催しながらも、ラインを辿る。








 あかい線は、台ドコろで料りをシテイル、カノジょかラ。
302 : [sage]:2009/11/07(土) 13:14:36.65 ID:TDmo8BUo
女「有名ですよ、殺し屋さんのお話。本の中の物語みたいで、素敵です」

男「非現実なものだから信じない奴ばかりだって。俺でも最初は信じなかったよ」

女「”夢は夢でしかない”って言いましたけど、当てはまりませんでしたね、失敗。」

男「そういや、叔父っていうのは?」

女「夢の通りですよ。私の最初の犠牲者が叔父だったんです」

女「だから叔父の部屋のベットから、血が溢れるんです」

男「なるほど」
303 : [sage]:2009/11/07(土) 13:19:25.68 ID:TDmo8BUo
女「さぁ、はやく私を殺してください」

女「もう疲れてしまいました。人を[ピーーー]のも、その体を捌くのも、調理するのも、盛り付けるのも、
 こんな体で生まれてきてしまった自分を憎み呪うことにも、もう疲れてしまいました」

女「どうして私はこのように生まれてきてしまったんでしょうか」










女「こんな、人を食べないと満足できない、ばけもののような、ひとでなしに。」
304 :1:ごめん修正 [sage]:2009/11/07(土) 13:20:12.26 ID:TDmo8BUo


女「さぁ、はやく私を殺してください」

女「もう疲れてしまいました。人をころすのも、その体を捌くのも、調理するのも、盛り付けるのも、
 こんな体で生まれてきてしまった自分を憎み呪うことにも、もう疲れてしまいました」

女「どうして私はこのように生まれてきてしまったんでしょうか」










女「こんな、人を食べないと満足できない、ばけもののような、ひとでなしに。」

305 :1:ごめん修正 [sage]:2009/11/07(土) 13:24:22.02 ID:TDmo8BUo
男「・・・・・・・その料理を食わされていた俺はどうなるんだ?
 ・・・・・・まぁ、いい。」

男「報酬は頂いているし、依頼の放棄はすきじゃないし」







男「・・・・・・・せめて、同じいきものが殺してやろう」

ざくり、ぐしゃ。
306 :1:ごめん修正 [sage]:2009/11/07(土) 13:28:52.87 ID:TDmo8BUo
****************************

男「ただいまもどりましたー」

??「おや、早かったね」

男「いつもより簡単でした」

??「そうかい、そうかい。そりゃぁいいことだ。何でも早いのがいいもんだ。
   魚も新鮮な内が美味いだろう?」

男「魚・・・食べられないので知りません」

??「お前は本当に偏食だなぁ」
307 :1:修正って入れっぱなしだったwwバロスwwww [sage]:2009/11/07(土) 13:32:15.38 ID:TDmo8BUo
??「それで、死体は・・・」

男「いつもどおりにしましたよー」

??「ああ、またかい・・・まったく、何がいいのかねぇそんなに。私にはわからん」

男「オーナーは一般人だから」

オーナー「うん、あとでまたことばの勉強しよう。それは間違いだ」

男「ええー」
308 : [sage]:2009/11/07(土) 13:36:25.10 ID:TDmo8BUo
男「次の依頼はー?」

オーナー「おまえはしばらくお休み。ころしの依頼入ってないし、別の奴に行かせる
      しばらくはニートしてろ」

男「はーい」

オーナー「・・・・・・ところで、お前の部屋の話なんだが」

男「あー、掃除ありがとうございます」

オーナー「ああ、うん。・・・・・・おまえ、コスプレが趣味なのか?」

男「こすぷれ?」

オーナー「なんだ違うのか」
309 : [sage]:2009/11/07(土) 13:40:58.03 ID:TDmo8BUo
男「なになにこすぷれって?」

オーナー「神父服持ってるだろ。 あれなんだ?かなり年季入ってそうだったが」

男「あー、あれ。あれは記念に剥いで来ました」

オーナー「記念?」

男「メモリアルですよ」

オーナー「・・・おまえと話してるとなんか頭がおかしくなりそうだ・・・。
仕事先でもそんな話し方してるんじゃないだろうな、馬鹿がバレるぞ?」

男「失礼な! ちゃんとヒトユメの口調真似てますー」
310 : [sage]:2009/11/07(土) 13:46:20.78 ID:TDmo8BUo
オーナー「ああ、そうだヒトユメにお礼しとけよ」

男「はーい。ヒトユメのお陰で仕事が楽になったからなー」

オーナー「本人はヒキコモリだけど夢は使えるからなぁ」



男「それじゃ。 さよなら、オーナー」

オーナー「ああ。 さよならだ、ヒトクイ」



夜がきて朝がきて、
だれかがいなくなってもだれかがあらわれても
いつもどおりです。

おしまい
311 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/07(土) 13:47:10.75 ID:zGx/YJko
312 : [sage]:2009/11/07(土) 13:48:45.47 ID:TDmo8BUo

 これは酷い/(^o^)\
しかも途中から男で書いてたwwww




 orz
313 : [sage]:2009/11/07(土) 13:50:09.79 ID:TDmo8BUo
>>311
サンクス





エロゲはどうした?
314 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/07(土) 13:51:19.09 ID:zGx/YJko
今忙しくてまだやってないが友人から一つ借りてみた
315 : [sage]:2009/11/07(土) 13:52:31.50 ID:TDmo8BUo
 マジカ
どんなものかkwwsk
316 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/07(土) 13:54:28.42 ID:zGx/YJko
「つよきす」とかいうやつ
317 : [sage]:2009/11/07(土) 13:56:32.80 ID:TDmo8BUo
 まさかのつよきすwwwwwwww

まじこいと同じとこのやつだっけ
やったことないけど良作らしいよ プレイがんばってな
318 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/07(土) 13:58:35.52 ID:zGx/YJko
有名なやつなのか
時間ができたらすぐやってみるよ
319 : [sage]:2009/11/07(土) 13:59:57.30 ID:TDmo8BUo
 おお プレイしたら感想聞かせてくれwwww

 そうそう、ここの住人的にブーン系小説っておkなの?
一度書いてみたいんだが・・・
320 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/07(土) 14:01:40.57 ID:zGx/YJko
構わないんじゃないか?
ただスレは別に立てたほうがいいかも知れんな
321 : [sage]:2009/11/07(土) 14:03:36.73 ID:TDmo8BUo
 だよなー スレは別のがいいよなぁ

ありがとう書くときはスレ立てて書くよwwww
322 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/07(土) 14:04:12.32 ID:zGx/YJko
期待してる
323 : [sage]:2009/11/07(土) 14:09:46.05 ID:TDmo8BUo
 サンクス 期待せずに待っててくれww


 さてさて次回は【旅人とむしくいさまの話】をお送りする予定です、
まだまだ自分に飽きていない方はどうぞお待ちになって下さい。
おそらく次回も土曜の日に現れます。

 さよならノシ
324 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/07(土) 22:19:33.72 ID:tuyvx2w0
楽しませてもらたよ(´・ω・`)ノシ
ここは落ち着くよ。
325 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/10(火) 23:23:25.24 ID:GU/39EDO
 ゴミ箱落ち着くよな
実はこのスレ、スレ立てってどんなもんなのかやってみたくて立てたもんだったんだが、
楽しんでもらっているみたいで嬉しいよ。


明日夜勤だからもしかしたら投下に来るかも
326 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/11(水) 04:47:25.10 ID:Z7IWW4E0
>>325
夜勤ガソバレ。
無理せんでもいいから
ゴミ板時間でマタリと待っとるから(´・ω・`)
327 : [sage]:2009/11/11(水) 11:34:52.11 ID:ReWA2wwo
 最近首がつるようになったが足がつったときより痛くないな
足はほんと「ころしてくれえええええ」ってなる


今から投下する
328 : [sage]:2009/11/11(水) 11:38:35.28 ID:ReWA2wwo
 >>326
無理はしてないよ
むしろ書かせてくれこれがストレス発散みたいなもんなんだ 多分


予告通り【旅人とむしくいさまの話】を投下します。
329 : [sage]:2009/11/11(水) 11:45:26.15 ID:ReWA2wwo
>>【旅人とむしくいさまの話】


 ―――果実の中心のみを喰らい、糧とする虫がおるのだそうだ

―――そいつぁ恐ろしい。真ん中は固くて食べられやしないが、ないと困るだろうて

―――うむ、そうだ。芯はとても大事なものだ。……おお、そうだ。なぁ

―――なにかね?






―――ならば、人の真ん中は、一体どこであろうかね?
330 : [sage]:2009/11/11(水) 11:47:28.66 ID:ReWA2wwo
 ------------------------------


女1「最近は日照り続きで、なかなか作物が育たないねぇ」

女2「全くだわぁ、むしくい様に捧げるものがなくて困っちゃうわぁ」

?「――もし、そこのお二方」

女2「? あら!こりゃかっこいい兄ちゃんだこと!」

女1「ここいらでは見ない顔だねぇ、旅の方かい?うちのむしくい様を見に訪れたんでしょう!」

男「はは、ありがとよ。………で、聞きたいんだが、"むしくい様"とは一体何なんだい?」
331 : [sage]:2009/11/11(水) 11:49:41.50 ID:ReWA2wwo
女2「おやまぁ知らないのかい!あたしゃあてっきり余所の村にまで広まってるもんだと思っていたよぅ」

男「わりぃなぁ。生憎、長居できない質でよ。すぐに村から村へとうつっちまうから」

女1「そりゃあせっかちだねぃあははは! むしくい様ってぇのは、ここの神様みてぇなもんなんだよ」

男「ほぅ、神様かい。」
332 : [sage]:2009/11/11(水) 11:50:58.98 ID:ReWA2wwo
女1「そうさ。なんせむしくい様は人の病を食べちまうんでさぁ!ひとならざるお力を持った、神の子なんだよ」

男「病を食らうのか」

女2「そうさぁ。あたしんとこの娘も見ていただいたんだけどよ、たいしたもんだよ。
胸に手をあてて、そこから病をすいだすのさ。
娘によると、胸から黒いもやが出てきて、それをむしくい様が手のひらから吸い込むんだそうで」

男「手のひらにくちがあるのかい、そいつぁすげぇな」
333 : [sage]:2009/11/11(水) 11:52:25.35 ID:ReWA2wwo
女2「すごいだろう? しかもむしくい様は大層お美しいそうだよ。」

女1「蜘蛛糸のような銀糸の髪、鈴の転がるようなお声、上質な布みてぇな肌をしておられるんだとさ!
神さんは見た目も素晴らしいもんさね、見るだけで御利益があるってもんだよ」

男「ほう…むしくいさまはそんなにお美しいのかい。 あんたたち二人に負けないほどなのかね?」

女2「あらやだ!お世辞言っても何も出ないわようふふふ」
334 : [sage]:2009/11/11(水) 11:53:21.76 ID:ReWA2wwo
 カーン、カン、カン


女1「おやまぁ・・・もうこんな時間かい」

女2「あらま。はやいとこ収穫しちまわないと」

「呼び止めてすまなかったな、じゃあ」

女1・2「ごゆっくり、旅の方」
335 : [sage]:2009/11/11(水) 11:56:12.19 ID:ReWA2wwo
************************

?「…うん、うん」

?「ここはなかなかいいところだなぁ、人も少ないし、・・・もうここにえいj」

男「おい」

?「ヒッ! …な、なんだおまえか。脅かすな、ちゃんとノックしろといつも言っているだろう!」

男「ノック…ああ扉を叩くことか。って、ここに扉なぞないだろう」

?「心のドアだ!」
336 : [sage]:2009/11/11(水) 11:56:54.20 ID:ReWA2wwo
男「ドアは…扉か。なんだそれは、俺は見えないものは信じないぞ。頭大丈夫か、ムシキリ」

ムシキリ「ぐああああムカつく! 貴様に!頭の!心配なぞ!されたくないわ!!」

男「俺だってしたくないのだがなぁ」

ムシキリ「鬼ムカつく!」
337 : [sage]:2009/11/11(水) 11:57:41.02 ID:ReWA2wwo
男「そう怒るな」

ムシキリ「誰のせいだ誰の!」

男「まぁまぁ。・・・ところで、ムシキリ。この村にも神がいるそうだぞ」

ムシキリ「何!」

男「口下手なお前の代わりに訊いてきた」

ムシキリ「一言余計だ・・・で、どのような神なのだ」
338 : [sage]:2009/11/11(水) 11:58:38.08 ID:ReWA2wwo
男「なんでも病気を食べてしまうらしい、それも手のひらから」

ムシキリ「ああ? なんだそれは、物の怪あやかしの類ではないのか」

男「いや、神だそうだ。手のひらに口があるそうだが」

ムシキリ「・・・・・・宿屋へ行こう、そこの店主に聞いたほうがいいだろう。お前と話しているといらいらする」

男「俺はお前の顔を見るだけでいらいらできるがなぁ」

ムシキリ「ああやっぱりムカつく」
339 : [sage]:2009/11/11(水) 11:59:24.14 ID:ReWA2wwo
*************************


男「お、あったぞムシキリ」

ムシキリ「おお、なかなか大きな宿だな」

男「・・・ん?」

ムシキリ「どうした?」

男「なんだか騒がしいな、あの宿」
340 : [sage]:2009/11/11(水) 11:59:51.86 ID:ReWA2wwo
ムシキリ「? 何がだ」

男「まぁ、大丈夫だろう。――すまん、部屋はあるかね?」

ムシキリ「ホントお前外面はいいよな・・・普段仏頂面の癖に、にこにこしやがって」


宿屋主人「――だれか、だれかぁ!!」
341 : [sage]:2009/11/11(水) 12:02:43.43 ID:ReWA2wwo
宿屋主人「だれかいしゃを、医者をよんでくれ!!!! 娘が、娘が」

ムシキリ「? どうかなさいましたか」

宿屋主人「ああ、お客様かい? 大変なんだよ、娘が、娘が急に倒れてしまったんだよ!」

男「そりゃあ一大事だ」

ムシキリ「どんな状態なんだ? 診せてくれ」
342 : [sage]:2009/11/11(水) 12:03:05.64 ID:ReWA2wwo
宿屋主人「・・・もしかして、あんた医者なのかい?」

ムシキリ「いや・・・」

男「まぁ、そのようなもんだよ、なぁ?」

ムシキリ「ちょっ・・・・・・!」

宿屋主人「そうかい、ああそれは助かる。ささっお医者さまどうぞこちらへ、早く早く!」
343 : [sage]:2009/11/11(水) 12:03:49.76 ID:ReWA2wwo
ムシキリ(一体どういうつもりだ! 確かに私は病を治せるが・・・!)

男(部屋に入らぬよう言いつければ大丈夫だろう)

ムシキリ(だが・・・)

男(・・・・・・恩返しに、宿代がタダになるかもしれんぞ)

ムシキリ「はい、すぐに参ります!」

男「単純な奴だ、まったく」
344 : [sage]:2009/11/11(水) 12:04:41.39 ID:ReWA2wwo
*****************************

宿屋店主「倒れたきり、目を覚まさないんでさぁ。おおい、娘!起きてくれぇ!」

ムシキリ「・・・熱があるな」

男「どうだ?」 (あれをやらないで済みそうか)

ムシキリ「うん、うん。大丈夫ですよ店主さん」
(難しい。一応、やった方がいいかもしれん)
345 : [sage]:2009/11/11(水) 12:05:59.67 ID:ReWA2wwo
宿屋店主「! ほんとうかい?」

ムシキリ「ええ、いまから治療すれば大丈夫です。ただし、」

宿屋店主「な、・・・なんだい?」

男「この男がこれから行う治療は、この男と、助手の俺以外には見せられないもんだから、
すまねぇが店主さんは、ちょいと外に出ておいてくれないかね?」

宿屋店主「な・・・。」
346 : [sage]:2009/11/11(水) 12:07:39.47 ID:ReWA2wwo
男「本当に申し訳ねぇとは思うが、気が散るとやっかいなんでさ。
失敗しちまうかもしれねぇ。
お前さんが本当にこの娘に治ってほしいと思っているんなら、どうかひとつ、
願いを聞いてくれないかね?」

宿屋店主「・・・わ、わかった。私は隣の部屋にいる。何かあったらすぐに呼んでくれ」

ムシキリ「ありがとうございます」
347 : [sage]:2009/11/11(水) 12:19:48.86 ID:ReWA2wwo
************************************

男「店主さん、出て行ったぞ」

ムシキリ「はあぁ・・・ホンネを言えばあまりやりたくないんだがなぁ。疲れるんだよなぁ・・・」

男「宿代のためだ。頑張れ」

ムシキリ「元はといえばおまえが! ・・・まぁ、いい。仕方がない。やるか」
348 : [sage]:2009/11/11(水) 12:20:27.52 ID:ReWA2wwo
すらすらすら、ぺたり。

ムシキリ「"病蟲退散"・・・と、さて、斬るか」

ちゃき、―――ドスッ

男「相変わらず思い切りいいな」

ムシキリ「慎重にやるとかえって失敗するもんだからな」
349 : [sage]:2009/11/11(水) 12:20:54.07 ID:ReWA2wwo
男「それにしても毎回不思議だ。本当にこれで病が消えるのか」

ムシキリ「ああ。"蟲"を札で引き寄せて、それを貫く。これで勝つる!」

男「何にだよ」

ムシキリ「ある程度の病には。・・・よし、着物も戻したし、もう呼んでいいぞ」
350 : [sage]:2009/11/11(水) 12:58:57.26 ID:ReWA2wwo
*******************************

宿屋店主「ああ、旅の方誠にありがとうございます! 娘、お前からもお礼を言うんだよ」

娘「・・・・・・」

宿屋店主「さぁ、お礼を言いなさい。この方々に、お前の治療をしていただいたんだよ」

娘「・・・た、旅の方、どうも、・・・ありがとうございました・・・・・・」
351 : [sage]:2009/11/11(水) 12:59:56.57 ID:ReWA2wwo
男「・・・?」

ムシキリ「・・・いや、そんな大したことはしていないよ」


宿屋店主「お礼に今日はタダで泊まっていってください! 夕餉は腕によりをかけてつくりますよ!
なにかたべたいもんはありますかね?」

男「では、俺にはなにか不味いものを。こいつは何でも食べる」
352 : [sage]:2009/11/11(水) 13:00:55.12 ID:ReWA2wwo
宿屋店主「は?・・・不味いもの・・・・・・で、いいんですかい?」

男「構わない」

ムシキリ「すまない、こいつは、その、ちょっと舌がおかしいんだ」

宿屋店主「はぁ・・・。それじゃあ、私は仕度をしてきますんで。娘をお願いしますね」

男「ああ、とびきり不味くしてくれ」

ムシキリ「妙な注文をつけるな」
353 : [sage]:2009/11/11(水) 13:01:33.01 ID:ReWA2wwo
娘「・・・あ、の」

男「うん?」

娘「さっきの人、なんですけど」

男「さっきのひとって・・・あんたのお父上のことか?」

ムシキリ「・・・やっぱり様子がおかしいとおもったら、そういうことか」
354 : [sage]:2009/11/11(水) 13:02:02.12 ID:ReWA2wwo












ムシキリ「お嬢さん、あの人のこと何一つ覚えていないんだろう」
355 : [sage]:2009/11/11(水) 13:02:34.92 ID:ReWA2wwo
娘「・・・。・・・・・・・・・はい」

男「んん? ・・・どういうことだ?」

ムシキリ「お父上の記憶だけが、抜け落ちてしまっているんだよ。そうだろう?」

娘「・・・そうなんです。なんだか、穴が開いたように、あの人のことだけが思い出せないんです」
356 : [sage]:2009/11/11(水) 13:03:19.36 ID:ReWA2wwo
男「・・・記憶喪失、というやつか」

娘「さっきの人が父親だってことはもう理解できています。でも」

娘「わたしにはその記憶がないのです。なぜか抜け落ちてしまったんです」

娘「まるで、心に穴が開いたみたいに」
357 : [sage]:2009/11/11(水) 13:05:31.30 ID:ReWA2wwo
ムシキリ「ふむ。・・・お嬢さん、ひとつ聞いてもいいか?」

娘「なんでしょうか?」

ムシキリ「最近、変わったことはあったか? 例えば、



・・・・・・大きな病気を患ってしまい、それをむしくいさまに食べていただいた、とか」
358 : [sage]:2009/11/11(水) 13:09:14.45 ID:ReWA2wwo
男「・・・ムシキリ、それは」

娘「・・・すごい、どうしてご存知なんですか?


私はつい先日まで、決して治らない病を抱えておりました。
ですが、あの人、・・・とうさまが、むしくいさまに貢物をして、
私の病を食べていただくようお願いしたのです。」

359 : [sage]:2009/11/11(水) 13:13:44.83 ID:ReWA2wwo
ムシキリ「・・・なるほど、そうか。うん、うん・・・・・・」

ぱたぱたぱた

宿屋店主「お二方、食事の準備が整いましたよ。ささ、どうぞこちらへ」

男「おお、飯だ、めし。不味いものは用意してくれたのかい?」

宿屋店主「もちろんにございます! 腕によりをかけて不味く作りましたとも」

ムシキリ「それは、どうなんだ・・・?」
360 : [sage]:2009/11/11(水) 13:14:09.72 ID:ReWA2wwo
宿屋店主「ああ、娘はまだ眠っていなさい。明日になれば元気になるだろう。
今日はしっかり休んでおくんだぞ」

娘「・・・はい、とうさま」

ムシキリ「・・・・・・」
361 : [sage]:2009/11/11(水) 13:15:50.28 ID:ReWA2wwo
 本日はここまで
続きは土曜日にでも書きます

ブーン系はネタ考えたけどなかなか難しいな
ある程度書きだめしたらスレ立てるわwwww

お仕事がんばります。さよならノシ
362 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/11/12(木) 04:28:51.13 ID:NqfvZOs0
>>328
ならいいんだが。
俺は楽しいからさ(´・ω・`)
因みに俺は一時期あくびをすると腹を必ずつる時期があったな。
363 : [sage]:2009/11/12(木) 15:37:08.63 ID:J1HjPMDO
腹がつるってどんなんだ…?

楽しんでいるならよかった
内容めちゃくちゃなのにいつも読んでくれてありがとなwwww
仕事いってくるノシ
364 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/13(金) 03:13:07.90 ID:MF6VIBk0
足やら他で起きるつる状態と何ら代わりはない。
それがあくびを引き金に毎回起きるんよ。
仕事乙カレー。ま、茶でも飲んでくれ。
∧_∧
( ´・ω・)
( つ旦O
と_)_)

365 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/14(土) 03:43:25.91 ID:g29YG.DO
お茶サンクス
あーほうじ茶飲みてぇ

今日投下日だな
多分昼か夕方にくるよ
366 : [sage]:2009/11/14(土) 14:48:12.73 ID:eRM0uLAo
 ★あらすじ★
ムシキリと名乗る男と未だ諸事情により名無しの男は旅の途中とある村へと訪れる。
そこはなんと村人全員が謎に包まれた御神体「ふぁーびぃ」を崇め奉っている村であった。
御神体、「ふぁーびぃ様」が「オナカスイタ」と言えば炊き出し。
御神体、「ふぁーびぃ様」が「ナデナデシテー」と言えば皆で撫で撫で。
そこでムシキリは撫で撫でが少しでも楽になるようにと大陸で手にした「電動まっさぁじ機」なるものを
村人に配る。
かさばるし重かったのでやっかいばらいできて正直万々歳な旅人といいものをもらったと喜ぶ村人。
しかしそれは惨劇の幕開けであった・・・


 風邪薬に「地竜エキス配合」ってあったんだけど、地竜=ミミズだよな?
自分ミミズを飲んだことになるんだよな?
今から投下するよ!
367 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/14(土) 14:58:48.16 ID:dFzvfpco
  ,- 、 ,.,.,.,   , -、
  |く`,`'----`'、,ヘ |
  Vヽl/ ▼ヽlハ'/
   { (●)__(●) }
  { _〈ニ〉_ .}
  { |.   ̄   | }
  ヽ.|.____|_/
   (,_,__) (_、、)
368 : [sage]:2009/11/14(土) 15:10:52.73 ID:eRM0uLAo
>>367
ふぁーびぃさま!ははぁー!!

現在【むしくい様と旅人の話】投下中。
369 : [sage]:2009/11/14(土) 15:12:34.47 ID:eRM0uLAo


男「もぐもぐもぐ」

男「もぐもぐ、・・・・・・どうした、ムシキリ

ムシキリ「え? いや、なんでもない」

男「俺のはやらんぞ」

ムシキリ「誰が焦げて炭になった魚なんぞ食うか」
370 : [sage]:2009/11/14(土) 15:13:19.68 ID:eRM0uLAo
男「・・・さっきの娘か」
もぐもぐもぐもぐ

ムシキリ「・・・まぁ、うん。そうだが」

男「おそらく、むしくいさまが何か関わっているのだろうな」

ムシキリ「そうだな・・・。・・・・・・あの娘の体内なんだがな、」

男「ん」
もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ
371 : [sage]:2009/11/14(土) 15:13:55.20 ID:eRM0uLAo
ムシキリ「・・・後で話す」

男「そうしてくれ。俺はこのうどんを食すのに忙しいんだ」
もぐもぐもぐもぐ

ムシキリ(なんだあのうどん上の赤いのは一体なんなんだ)

男「なんか甘い」
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ

ムシキリ「!!」
(ジャム・・・! いちごジャムだ!!)
372 : [sage]:2009/11/14(土) 15:14:37.03 ID:eRM0uLAo
***************************************************

ムシキリ「あの娘の体内なんだが、病蟲がいること以外は異常がなかった。昔大病を患っていたわりには荒れてもいなかった」

男「むしくいさまっていうのはからだのなかの異常を取り除くものなんだろう。荒れてしまったものも食えるんじゃないか」

ムシキリ「だが、一度荒れてしまったら蟲を取り出してもすぐには治らんもんなんだよ」

男「そうなのか?」

ムシキリ「ああ。そればっかりは本人にまかせるしかない。生活態度を改めるだとかでいいんだしな」

男「ほほう」
373 : [sage]:2009/11/14(土) 15:15:38.03 ID:eRM0uLAo
ムシキリ「だから、むしくいさまは、おそらく―――」

男「・・・むしくいさまは、病気ではなく別のものをたべているのか」

ムシキリ「そう」

ムシキリ「"病蟲"も食べているのかもしれないが、それと同時に別のものを食べている可能性がある」
374 : [sage]:2009/11/14(土) 15:16:00.88 ID:eRM0uLAo
男「しかし、なんでまた。病蟲のほうが美味しそうなのに」

ムシキリ「おまえは味覚障害だからだろうが。まぁ、ようするに、だ。―――人の"心"がそいつにとってのご馳走なんだろうよ」

男「んん? ・・・・・・あ、ああ。そうか、なるほど」

ムシキリ「ああ。そうだよ。あれは神様なんかじゃあない」





ムシキリ「"心喰蟲"だよ」

375 : [sage]:2009/11/14(土) 15:17:31.53 ID:eRM0uLAo
---------------翌 日---------------

門番1「旅の方か」

男「ああ、この村で有名な"むしくいさま"とやらに一目お逢いしたくてよ」

門番2「持っているのか」

男「はい? なにをだい?」

門番2「むしくいさまに奉納するもの、なにか持っているのか」

男「・・・・・・あー・・・」
376 : [sage]:2009/11/14(土) 15:18:49.95 ID:eRM0uLAo

門番1「何も用意していないのなら、お引取りを・・・」

ムシキリ「門番さん、こいつじゃだめかね?」

しゃきん

門番2「・・・見事な短刀だな。――よし、いいだろう。入れ」

ギィィィィィ
377 : [sage]:2009/11/14(土) 15:19:09.91 ID:eRM0uLAo
男「よかったのか」

ムシキリ「ああ。大丈夫だよ。・・・どうせ、その内消えてしまうさ」

男「あ、そうか。あれはそういうものだったな」

ムシキリ「そういうことだ。さて、行こうか。 俺はムシキリだから、蟲は退治しないとな」

男「退治してないやつもいるけどな」

ムシキリ「後で覚えてろよ」
378 : [sage]:2009/11/14(土) 15:20:21.87 ID:eRM0uLAo
?「――あら、いらっしゃい。随分変わった方がいらっしゃったと思っていたら、なんだ、同類なの」

男「銀糸の髪に、白い肌・・・ね、なるほど。あんたがむしくいさまか?」

むしくい「そうよ。わたしがむしくいさま。病を食べる、ありがたい存在よ」

ムシキリ「ふざけんじゃねぇぞ。あんた、病の他に人の大事なものも持っていっているだろう。
なにが神だ、ふざけやがって。
汗水垂らして作ったもんだけじゃなく、人の"こころ"まで持っていっちまうとはな」
379 : [sage]:2009/11/14(土) 15:20:55.68 ID:eRM0uLAo
むしくい「まぁ・・・そんなことまで知っているの。それはいけないわね。
あなたがた、病にかかっているわ。特に、見るからに弱そうな貴方」

ムシキリ「だれがよわそうだ!」

男「ムシキリ」

ムシキリ「ああ?!」

男「事実を言われて怒るな。認めろ」
380 : [sage]:2009/11/14(土) 15:22:29.53 ID:eRM0uLAo
ムシキリ「きさまああああああああ!」

むしくい「あらあら。ほんとうに、病気ね。貴方、変な体だわ。まるで呪われているみたい。・・・でも、こころはとっても美味しそう」

男「よかったな褒められたぞ」

ムシキリ「褒めてないぜんぜんほめてない」
381 : [sage]:2009/11/14(土) 15:23:35.45 ID:eRM0uLAo
むしくい「ずいぶん積み重なっているのね、複雑。ほんとうに、おいしそう。 ・・・ね、病を取ってあげるから、食べさせて?」

ムシキリ「・・・悪いが、これは病気じゃなくて呪いなんだよ。・・・とにかく、心喰い蟲は許されない」

むしくい「あらあら。何を世迷いごとを言っているのかしら。
貴方のお隣の、縞模様の着物を着ているお方だっていっしょじゃない」

男「そうなのか」

ムシキリ「お前話聞けよちゃんと」

男「どうでもいい」
382 : [sage]:2009/11/14(土) 15:24:16.88 ID:eRM0uLAo
むしくい「それに、あなただってゆるされないものだわ。呪言道は忌むべきもの、捕まえられて、四肢を引き裂かれちゃうわよ?」

ムシキリ「知っている。だが、私のことはどうでもいいだろう?今は、自分の身を案じたほうがいいのではないか?」

むしくい「そうね」

ムシキリ「おい」





男「ああ、わかっている。―――喰えば良いのだろう?」
383 : [sage]:2009/11/14(土) 15:24:49.31 ID:eRM0uLAo









ごり、ぐちゃ、ぶちぶち、もごもぐもぐ。

ムシキリ「急げ。そろそろ眼くらましの効果が切れる」

男「やはり同種がいちばんうまい」
もぐもぐもぐもぐ、ごくん。
384 : [sage]:2009/11/14(土) 15:25:39.79 ID:eRM0uLAo
ムシキリ「はぁ・・・やっぱりここでもなかったな。"神"を辿れば見つかる筈なんだが」

男「お前に呪いをかけた奴か」

ムシキリ「俺の呪いは自分でかけたんだって。・・・知り合いの、心を喰らった奴だ」

ムシキリ(・・・やはり覚えてはいないのか。自分が食われたというのに)
385 : [sage]:2009/11/14(土) 15:26:22.87 ID:eRM0uLAo
男「ごくん。・・・よし、食い終わったぞ」

ムシキリ「口元ぐらい拭えよ・・・・。まぁ、いい。行くか。長居は無用だ」

男「次の村にもいるといいな。そしてはずれだといい」

ムシキリ「お前食いたいだけだろう。まったく、この悪食めが」

アクジキ「名は体を現すと言うだろう、ぴったりだ」

ムシキリ「・・・ほんとうにな」



おしまい
386 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/14(土) 15:26:45.72 ID:dFzvfpco


ちなみに地竜は知らんが土竜はモグラだ
387 : [sage]:2009/11/14(土) 15:29:10.30 ID:eRM0uLAo
サンクス

知ってるwwww
中の取説読んだら「乾燥地竜」って書いてた
388 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/14(土) 15:31:01.90 ID:dFzvfpco
今調べたら地竜はミミズで合っていたようだ
蚯蚓←これの方が一般的な表記らしい
389 : [sage]:2009/11/14(土) 15:34:16.57 ID:eRM0uLAo
電子辞書で引いたら「蚯蚓」表記だった
漢方的な漢字だと「地竜」なんだろうか

次回・・・はどうしようwwww
390 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/11/14(土) 15:35:06.06 ID:hh3OCMU0

地竜はミミズの内容物を取って乾燥させた漢方だぞ(´・ω・`)
391 : [sage]:2009/11/14(土) 15:35:25.15 ID:eRM0uLAo
×:漢方的な漢字
○:漢方的な意味

orz
392 : [sage]:2009/11/14(土) 15:36:13.12 ID:eRM0uLAo
>>390
サンクス

ほほう なるほど
ひとつかしこくなったわ
393 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/11/14(土) 15:44:11.16 ID:hh3OCMU0
それより風邪ひいたのか⁇
394 : [sage]:2009/11/14(土) 15:49:15.42 ID:eRM0uLAo
ひいたっていうかひきかけ
喉別に痛くないんだが咳が出るwwww
仕事してるときはほとんど出ないんだけどな
395 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/11/14(土) 15:54:27.56 ID:hh3OCMU0
お大事にな〜。
俺の周りにはすでに50人近く新型インフルに感染してるw流行しそうだし気を付けてな〜(´・ω・`)ノシ
396 : [sage]:2009/11/14(土) 15:57:17.66 ID:eRM0uLAo
サンクス 気をつけるわ
インフルかかったことないけど流行ってるしわからないものな

よし、次回は【フシヒトさんと先生の話】にします
多分土曜日もしくは夜勤の日に来るよ

ブーン系は設定できたから
ちまちま書きだめするよー
厨二病っぽい話になりそう

そいではさよならノシ
397 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/11/20(金) 16:44:41.46 ID:U10Fhz20
1さん最近来ないなぁ(つд`;)

仕事忙しいんかな(´・ω・`)
398 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/20(金) 16:48:35.31 ID:iMbvML2o
お前は一つ前のレスくらい読んだらどうだ
399 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします :2009/11/20(金) 16:59:50.88 ID:U10Fhz20
何ていうミスorz
指摘すまんな。
400 :金曜ロードショー [sage]:2009/11/20(金) 20:39:47.10 ID:iC5ruYDO
 覗いてるけど書き込んでないだけだぜ

ミミズさま効かねぇ
喉悪化したwwww
401 :金曜ロードショー [sage]:2009/11/20(金) 20:40:38.26 ID:iC5ruYDO
?!
なにこの名前欄!
402 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/20(金) 20:55:55.80 ID:iMbvML2o
何かあると名前欄変わったりする
大晦日とか元旦とかのときも変わるな
403 :(オープニング・テーマ)」 :2009/11/20(金) 21:06:50.37 ID:TqWX7CU0
今日は金曜日だからか…
404 :パズー「親方ー、そ、空から女の子が」 [sage]:2009/11/20(金) 21:11:23.27 ID:iC5ruYDO
すげぇそんな機能が…!
…平日なのに……

ブーン系なんだが書いては消してを繰り返してるwwww
今年中は無理かも
405 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2009/11/20(金) 21:14:51.27 ID:iMbvML2o
ラピュタだからな
VIPも名前欄変わってるし

急ぐ必要は無い
406 :シータ「あの人達海賊よ。」 [sage]:2009/11/20(金) 21:22:09.27 ID:iC5ruYDO
VIP見に行ったらマジで変わってたワロタ

ありがとう
のんびり書きだめして、ここではのんびりながら書きするよwwww
407 : [sage]:2009/11/21(土) 14:46:35.01 ID:LZxc7cQo
今から投下するよ!
ながらだけどね!!
408 : [sage]:2009/11/21(土) 14:50:09.44 ID:LZxc7cQo
>>【フシヒトさんと先生の話】


あるところに、みんなから「フシヒトさん」と呼ばれている人がいました。

フシヒトさんは漢字で書くと「不死人」さんです。

つまり、死なない人なのです。

フシヒト「今日もいい天気」

フシヒトさんは毎日をのんびりと過ごしていました。
409 : [sage]:2009/11/21(土) 14:53:38.75 ID:LZxc7cQo
 フシヒトさんは家を持っていません。

色んな場所で眠り、いろんな場所で起きます。

ごはんはたべなくても死にません。フシヒトさんですから。

フシヒト「きょうはどこで寝ようかな」

フシヒトさんは今日も眠る場所を探しています。

ぐにゅ

フシヒト「・・・んん?」

何か踏みました。
410 : [sage]:2009/11/21(土) 14:57:22.38 ID:LZxc7cQo
フシヒトさんが足元を見ると、なにやら白いものが落ちていました。

フシヒト「・・・?」

ゆさゆさ

??「・・・・・・・・・」

はんのうが ありません。

フシヒト「おーい、おい、おいってば」

ゆさゆさゆさゆさ

??「う、うぅう・・・・・・・」

白い何かがうめき声をあげました。
411 : [sage]:2009/11/21(土) 15:04:21.80 ID:LZxc7cQo
??「う・・・う?」

フシヒト「えっと、大丈夫ですか?」

??「うう・・・・・・、・・・悪い。 ああ、また家の前で気絶してしまった」

フシヒト「いえ?」

??「すぐそこだ。ああ、腹が減った・・・何か食わないと・・・」

フシヒト「僕が何かつくりましょう、だから泊めてください!」

??「えっ」

フシヒト「えっ」
412 : [sage]:2009/11/21(土) 15:06:51.61 ID:LZxc7cQo
??「料理できるのか?」

フシヒト「そっちなんですか?」

??「えっ」

フシヒト「えっ」

??「・・・・・・・・・」

フシヒト「・・・・・・・・・オムライスが得意です」

??「・・・まぁ、いいや。 どうぞ。ついでに俺を運んでくれ」

フシヒト「はいはい。やったー」

今日の寝床が決まりました。
413 : [sage]:2009/11/21(土) 15:10:16.29 ID:LZxc7cQo
がつがつがつがつ

フシヒト「美味しいですか」

??「おいしい」

フシヒト「それはよかった。僕はフシヒトといいます」

先生「俺は、・・・まぁ先生とでも呼んでくれ」

フシヒト「名前、ないんですか」

先生「そうではない。ただ自分の名前が好きじゃないだけだ」

フシヒト「そうですか」

先生「そう」

がつがつがつがつ・・・げほっ ごほっ

フシヒト「がっつくからですよ」
414 : [sage]:2009/11/21(土) 15:15:49.76 ID:LZxc7cQo
 倒れていた白いものは先生と名乗りました。

他に名前があるそうなのですが、好きじゃないらしいです。

フシヒト「どうして家の前で倒れていたんですか」

先生「ああ・・・俺は医者みたいなものなんだが、先週から伝染病の治療で
近所の村に診察に行ってたんだ。
なかなか休憩がとれなかったもんだからもうくたくたでな」

フシヒト「あとちょっとでゴールというところで倒れたということですか」

先生「そうそう。まったく、病は厄介だよ」
415 : [sage]:2009/11/21(土) 15:20:09.84 ID:LZxc7cQo
フシヒト「まるで病にかかったことがないような言い方ですね」

先生「・・・まぁ俺は頑丈にできているからな」

フシヒト「それはすばらしい」

先生「そうかい。 さて、お前の寝る場所だが・・・患者用ベットが空いてるから、それで寝てくれ」

フシヒト「ベットなんて久しぶりです」

先生「普段どんなところで寝てるんだよ・・・」
416 : [sage]:2009/11/21(土) 15:23:20.16 ID:LZxc7cQo
フシヒト「木の上とかですかね」

先生「木の上?!」

フシヒト「高いところは安全なんです」

先生「へ、へぇ・・・まぁ、いいや。風呂は勝手に使っていいから。じゃ」

フシヒト「はい、おやすみなさい」

どうやら先生はいい人のようです。
417 : [sage]:2009/11/21(土) 15:25:44.55 ID:LZxc7cQo
 翌日

フシヒト「おはようございます」

先生「・・・おはよう。・・・・・・・・・・・・誰だっけ」

フシヒト「フシヒトです、先生」

先生「ああ、そっか昨日泊めたんだった」
418 : [sage]:2009/11/21(土) 15:27:36.76 ID:LZxc7cQo
フシヒト「朝ごはん食べれますか」

先生「いや、コーヒーだけで」

フシヒト「朝ごはんちゃんと食べないとだめですよ」

先生「木の上で寝る人に言われたくないな・・・てか一人分しか用意してないじゃないか」
419 : [sage]:2009/11/21(土) 15:33:13.89 ID:LZxc7cQo
フシヒト「僕は食べなくても大丈夫ですから」

先生「そういや昨日も食ってなかったな・・・もしかして、あれか?」

フシヒト「アレ?」

先生「お前ひとくい種なのか? 偏食家が多いって云うだろ、人間食べるだけでも変わってるのに」

フシヒト「いえ、僕は人も何も食べなくていいので」

先生「はぁ? じゃあなんだお前、機械か?食べないと死ぬぞ」

フシヒト「一応人間ですが、死にません」

先生「よくわからん」
420 : [sage]:2009/11/21(土) 15:36:09.95 ID:LZxc7cQo
フシヒト「見てもらった方が早いです。すみませんが」

先生「ん?」

フシヒト「僕の腕でも足でもなんでもいいので、切ってください」

先生「・・・どういうことだ?」

フシヒト「切れば、何で食べなくて済むのかわかります」

先生「・・・・・・」
421 : [sage]:2009/11/21(土) 15:38:53.28 ID:LZxc7cQo
ざくっ

フシヒト「・・・・・・っ」

先生「おいおい痛がってるじゃねーか。 血も出てるし・・・大丈夫か?」

フシヒト「・・・傷口、見てください」

先生「ん、・・・・・・んん? あれ?ない?」

フシヒト「切られても、元通りになるんです」

先生「・・・・・・・・・」
422 : [sage]:2009/11/21(土) 15:50:11.39 ID:LZxc7cQo
フシヒト「食事を絶っても死にません。だから、大丈夫です」

先生「だからって食わなくていい理由にはなんねーだろうが」

フシヒト「え?」

先生「お前人間なんだろ? 人間には味覚があってそれを伝える言葉がある。
おいしいと作った人に言える術があるんだ。
死なないから食べなくていいってのは間違ってる」

フシヒト「・・・」

先生「昨日、俺がおいしいって言ったら"よかった"って言っただろ?」

フシヒト「・・・言いましたね」
423 : [sage]:2009/11/21(土) 15:57:25.58 ID:LZxc7cQo
先生「とにかく、食べろ。 食い物無駄にすんな」

フシヒト「・・・先生こそ、コーヒーだけでいいって・・・」

先生「悪かった、食う。 食えないわけじゃないんだし。 お前もそうなら、もう一品作ればいいだけの話だろ」

フシヒト「食えない、わけじゃないです」

先生「そうか。なら食べなさい。食事は人の心を豊かにするって知り合いが言ってたぞ」

フシヒト「そのお知り合いの方、毎日が楽しそうですね」

先生「俺も会うたびそう思う」



フシヒト「誰かとご飯食べるの、久しぶりです。100年振りくらい」

先生「おまえいくつなんだよ・・・」
424 : [sage]:2009/11/21(土) 16:00:15.48 ID:LZxc7cQo
 悪いが本日はここまでー
続きは土曜か夜勤の日に
425 : [sage]:2009/11/28(土) 20:30:26.71 ID:Y0C7qkMo
インターネットしてると勝手にブラウザバックする呪いにかかってしまったお
2chも動画もまともにみれないwwww

専ブラっていいね

今からちょこっと書きます
来るの遅くなってしまった・・・
426 : [sage]:2009/11/28(土) 20:34:18.99 ID:Y0C7qkMo
>>現在【フシヒトさんと先生の話】投下中



先生「さて。今日も一日がんばるか」

フシヒト「どこか行かれるんですか」

先生「近くの村に行く。そこでも奇病が流行っているんだ」

フシヒト「そうですか」

先生「ああ、」そうだお前暇なんだろ? 一緒に来て手伝え」

フシヒト「え」
427 : [sage]:2009/11/28(土) 20:36:22.79 ID:Y0C7qkMo
先生「なんだ、嫌か?」

フシヒト「いいんですか? 僕、死にませんけど」

先生「はぁ? 何言ってんだ。むしろ良いに決まってるだろ」

フシヒト「・・・そうですか。なら、一緒に行きます」

先生「おかしなやつだな」

428 : [sage]:2009/11/28(土) 20:42:40.31 ID:Y0C7qkMo
 フシヒトさんは先生といっしょに、近所にある村へ行きました。
先生は一件一件回って、病気にかかっている人を診ていきます。

村人「ああ、お医者様ありがとうございます」

先生「いいから、この薬ちゃんと飲んでおくんだぞ。それから栄養あるもの食え」

村人「はい、はい。ありがとうございます、ありがとうございます」

まだら模様になってしまった村人の手を先生は握り返します。
フシヒトさんは少し後ろの方で先生の荷物を持ったまま、その様子をただぼんやりと見ていました。
429 : [sage]:2009/11/28(土) 20:49:19.54 ID:Y0C7qkMo
フシヒト「ああいう病気もあるのですね」

先生「んん? ・・・ああ、まだら病。あれは体に不気味な模様が出るだけだから、体は動くんだよな・・・
 ぶっちゃけ診療所まで来て欲しいんだが、外に出るのは抵抗あるんだろうなぁ」

フシヒト「怖くないんですか?」

先生「なにが」

フシヒト「伝染病ですよ。 感染するんですよ」

先生「・・・たしかにまだら病は触れただけで感染する。でも俺にはかからないから怖くはないな」

フシヒト「そうですか」


フシヒトさんは『先生はすごいひとだなぁ』と思いました。

だって普通の人なら、たとえ感染しなくっても、気味悪がって触らないだろうから。
430 : [sage]:2009/11/28(土) 20:54:06.38 ID:Y0C7qkMo
 そうして歩いているうちに、診療所にたどり着きました。

先生「明日も近くの村に行くから、今日も泊まっていけ」

フシヒト「いいんですか」

先生「構わねぇよ。お前の飯うまいし」

フシヒト「やったー」

フシヒトさんは今日もふかふかのベットで眠れることになりました。
431 : [sage]:2009/11/28(土) 20:55:01.61 ID:Y0C7qkMo















 『おまえが ■■ば よかったのに』
432 : [sage]:2009/11/28(土) 20:59:41.64 ID:Y0C7qkMo


『どうしてお前は■■■いんだ? 村の皆は■■だのに』

『もう■■しているはずだろう? なのになぜ発症しない?』

『恐ろしい、恐ろしい』

『気味が悪い』

『どうすれば■■■くれるんだ?』









『どこを刺せば■■■くれるんだ?』
433 : [sage]:2009/11/28(土) 21:03:20.65 ID:Y0C7qkMo
フシヒト「―――――っ!!」

フシヒト「・・・・・・・・・めざめさいあく・・・」

フシヒト「・・・・・・顔、洗おう。洗い流せば綺麗になるよね」


フシヒトさんは温かいベットから逃げ出すように起き上がって、洗面所へ向かいました。
434 : [sage]:2009/11/28(土) 21:06:54.70 ID:Y0C7qkMo
**********************

フシヒト「今日はどんな村へ行くんですか」

先生「・・・・・・行きたくないんだよなぁ・・・」

フシヒト「? どうしてですか?」

先生「今日の患者は一人なんだがな、その一人がやっかいさんなんだよ」

フシヒト「はぁ・・・それは、やっかいですね」

先生「やっかいだよ、まったく」


二人で朝ごはんを食べて、出かけます。
435 : [sage]:2009/11/28(土) 21:12:19.54 ID:Y0C7qkMo

 村に着くと、その中でも一番大きな家に先生は入りました。
家の中は広くて綺麗でしたが、どこか薄暗いなぁと思いながら、フシヒトさんは先生の後に付いていきました。

患者さんは歳をとった男の人でした。
診察中、しわしわの手を震えさせながら、しゃがれた声で

「どうして私が死ななければならない」

「死ぬのはいやだ」

「いきたくない」

と言っていました。
フシヒトさんはやっぱり先生の後ろで、荷物を手にもちぼんやりとその様子を見ていました。
436 : [sage]:2009/11/28(土) 21:23:29.50 ID:Y0C7qkMo
先生「ああうるさかった・・・診察中はおとなしくしていてほしいな。 ま、いつもああなんだから当分は大丈夫だろうな」

フシヒト「死ぬことは、嫌なものなんでしょうか」

先生「んん? そうだな、普通の人間ならそうだろうな」

フシヒト「ふつうの、にんげんなら」

先生「うん」

フシヒト「なら、僕は違うんですね」

先生「・・・死ぬの、嫌じゃないのか」

フシヒト「憧れに近い感情を抱いています。こんな体ですし」

先生「・・・・・・そうか」


先生が頭に手を置きました。
フシヒトさんは頭に触られるのも久しぶりでした、100年ぶりくらい。
437 : [sage]:2009/11/28(土) 21:26:56.52 ID:Y0C7qkMo

 ここで一端切ります
続きは夜勤の日か土曜日

おやすみさよならノシ


紅茶花伝スパークリングの味おもしろい
438 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:10:06.31 ID:jLNCa9oo
1って入れっぱなしだったワロスwwwwww

投下投下ー今日は夜勤だ

>>現在【フシヒトさんと先生の話】投下中
439 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:11:45.41 ID:jLNCa9oo



 村の皆は伝染病で死んでしまった。

自分だけが死ななかった。[ピーーー]なかった。

置いていかれた。

どうしよう、どうしよう。早く行かないと。
440 :修正 [sage]:2009/12/03(木) 14:12:54.90 ID:jLNCa9oo
 村の皆は伝染病で死んでしまった。

自分だけが死ななかった。 しねなかった。

置いていかれた。

どうしよう、どうしよう。

早く、行かないと。
441 :修正 [sage]:2009/12/03(木) 14:14:05.78 ID:jLNCa9oo


心臓をナイフで一突きしてみた。しねなかった。

燃え盛る火の中へ飛び込んでみた。服が焦げた。しねなかった。

重石を抱いて湖の中へ。息ができることがわかった。しねなかった。

時計塔から飛び降りてみた。痛いだけだった。しねなかった。

どうすればしねるんだろう、どうすればしねるんだろう。





もしかしたら、これは、罰なのだろうか。
442 :修正ってまた入れっぱなしだったwww  orz [sage]:2009/12/03(木) 14:15:27.84 ID:jLNCa9oo
フシヒトさんが目をさますと、先生が上から覗き込んでいました。

フシヒト「・・・・・・せんせい?」

先生「凄くうなされていたぞ。大丈夫か?」

フシヒト「・・・。・・・・・・吐きそうです」

先生「そうか。洗面所行って来い」

フシヒト「・・・・・・・・・ハイ。う゛う゛・・・」

先生「がんばれ」
443 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:16:11.95 ID:jLNCa9oo
先生「うーん、熱はないみたいだな。今日は予定もないし、休んでいろ」

フシヒト「でも」

先生「メシなら作れる。大丈夫だ」

フシヒト「でも」

先生「きちんと眠って、元気になりなさい」

フシヒト「・・・・・・はい」
444 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:16:41.90 ID:jLNCa9oo
先生「さて、往診はないが薬の調合をしないとなぁ。そろそろなくなりそうだ」

コンコン

先生「んん? 誰か来たな。はいはい」

ガチャ
445 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:17:32.01 ID:jLNCa9oo

女「すみません、薬が欲しいんです」

先生「ああはいはい。何の薬ですか? あいにく風邪薬は切らしていま、」

ざくっ

先生「、・・・? ・・・・・・・・・??」
446 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:18:01.05 ID:jLNCa9oo

お客さんが、背を向けた先生に包丁を刺しました。
先生はいきなりの出来事に頭が追いつかず、自分のおなかを見ました。
貫通はしていませんでした。

女「ねぇ!いるんでしょ?!不老不死の人がここに!!そのひとを食べれば私ずっと若いままで
いられるんでしょ?!ねぇ!ねぇねぇねぇ!!!薬ちょうだい死なないくすり!!
わたし歳とりたくないし死にたくないのよ!!!!!!」
447 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:18:29.40 ID:jLNCa9oo

お客さんは目をぎょろぎょろさせながら叫びます。
包丁で、倒れた先生を何度も何度も刺しながら。
あははははと狂ったように笑います。

女「あんた?あんたなんでしょ!?あんたを食べればいいんでしょ!!!」

先生を何度も何度も刺します。先生は声をあげません。
448 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:20:46.40 ID:jLNCa9oo
女「血でもいいのよ血でも効果があるんだから!ほら!この包丁についた血でも、



・・・・・・・・・な、い?」

お客さんがもっている包丁は銀色に光っていました。
刃こぼれも、血糊も、なにもありません。


綺麗な包丁を見て目を見開くお客さんの首に、大きな手が伸びます。



「悪いな」

ぐしゃっ
449 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:21:17.47 ID:jLNCa9oo










フシヒト「・・・・・・なんだか騒がしい」

フシヒト「・・・喉、渇いたな・・・・・・」

フシヒト「・・・・・・・・・せんせー」
450 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:21:42.91 ID:jLNCa9oo
がちゃ

フシヒト「・・・・・・・・・・・・・・・」

先生「お、起きたか。」

フシヒト「・・・せん、せい。これは、いったい」
451 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:23:03.30 ID:jLNCa9oo

フシヒトさんが部屋に入ると、そこは血まみれでした。
先生の白衣も、床も、テーブルも、壁にかけられている絵も血まみれでした。

先生「お客さんが盛大に血を吐かれてな。掃除が大変そうだ」

フシヒト「おきゃく、さん」

フシヒトさんは血まみれになった床に倒れ付している女性を見ました。
長くて黒い髪が血を吸っていますが、血だまりはとっても大きいです。

実はその人は最近フシヒトさんを追いかけていた人だったのですが、
フシヒトさんはそのことを知らなかったので、ただ「女の人が死んでいる」と
しか思いませんでした。
452 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:25:20.20 ID:jLNCa9oo
フシヒト「・・・先生が、ころしたんじゃないんですか。手、血まみれです」

先生「あはははやっぱばれたか」

フシヒト「どうして」

先生「先にころそうとしてきたのはあっちだ。俺は防衛しただけ。
・・・・・・・・・防衛したけど、意味なかったな」
453 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:25:57.16 ID:jLNCa9oo
フシヒト「え?」

先生「大事な回路に傷が入った。超高性能な俺も、もう長くないな」

フシヒト「言ってる意味がわかりません」

先生「だろうなぁ。



・・・・・・俺の名前な、ゼンマイっていうんだよ」
454 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:27:58.77 ID:jLNCa9oo
フシヒト「ゼンマイ。・・・人形の背中の?」

先生「そう。正式名称は医療用機械人形」

フシヒト「・・・・・・機械人形・・・。・・・だから、病気にかからない?」

先生「そうそう。いくら人間に近いからって病気したら医療用としての意味ないだろ?」
455 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:31:08.14 ID:jLNCa9oo
先生「ちなみに燃料は人間と同じ。怪我は多少するようになってる。
医療用機械人形なのに、制作側は何考えてたんだろうなぁ。 ・・・人間でも作る気だったのかもな」

フシヒト「・・・・・・歳もとらないんですか?」

先生「機械だからな。老朽化はするだろうけど」

フシヒト「・・・・・・でも、・・・しぬんですか?」

先生「・・・・・・動くものには終わりがあるんだ。俺にもそれが来ただけだ」
456 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:31:31.65 ID:jLNCa9oo
フシヒト「・・・僕には、永遠にきません」

先生「いや。絶対にくる。世界はさよならで出来ているんだからな」

フシヒト「・・・・・・さよなら?」

先生「そう、さよならだ。さよなら、フシヒト」
457 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:31:53.65 ID:jLNCa9oo
フシヒト「・・・はい、さようなら。先生」

先生の目から光がなくなっていきました。
糸が切れた人形のように、先生が倒れます。
床の血だまりが跳ねて、フシヒトさんの服についてしまいましたが、
フシヒトさんは気にもしませんでした。

フシヒトさんは先生を、ゼンマイという名前の機械人形を、ずっと見つめていました。
458 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:32:33.72 ID:jLNCa9oo



フシヒト「・・・やっぱり、これは罰なんだ」

フシヒト「僕だけが、置いていかれる」

ぽつりと呟いて、人形と死体の横を通って扉を開けました。

フシヒトさんは、綺麗な青空の下の小道を歩いていき、やがて診療所から見えなくなりました。
459 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 14:33:34.45 ID:jLNCa9oo



それからのフシヒトさんがどうなったのかは誰も知りません。

もしかしたら、今日もどこかでのんびりしているのかもしれませんし、

或いは世界にさよならできたのかもしれません。



おしまい
460 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2009/12/03(木) 19:36:36.54 ID:HCy.t/co
461 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/03(木) 23:49:44.08 ID:xVAxn.DO
サンクス
夜勤疲れたお(ヽ´ω`)
462 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2009/12/04(金) 00:13:13.27 ID:l2bk0loo
お疲れ様
書いてるときに勝手に「死ね」とか「殺す」とかが変換されるのが気になるようなら目欄を俺のようにすればいい
463 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/04(金) 00:34:13.09 ID:Rqb1mYDO
それで書けるようになるの?

今後はそうするわ
ありがとう
464 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/04(金) 17:33:32.52 ID:Rqb1mYDO
 次回は【人形師とヒトクイの話】もしくは【先輩と後輩と夕焼けの話】にします。
明日かもしかしたら今夜にくるかもー

休日が木曜になりそうだぜ
さよならノシ
465 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/05(土) 19:51:15.63 ID:Btu5FYDO
悪い
身内に不幸があった
今日は無理だ

落ち着いたら書きにくる
466 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2009/12/17(木) 01:19:30.35 ID:AGUzfgDO
年末が爆発しますように
忙しくて絵すら描けないwwww


まだ覗いてくれてる人には申し訳ないが投下は年明けになるかも
467 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! [sage]:2010/01/01(金) 00:14:22.24 ID:iJEFTcDO
あけましておめでとう
468 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/01/01(金) 01:32:59.97 ID:A1WO3oAo
あけましておめでとうございます

どうせゴミ箱なんだから自分のペースに合わせてやればよい
469 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/01/18(月) 23:57:42.73 ID:U7INwADO
 ドコモ永久規制マジか…

ちくしょう!
このくやしさをバネにSS投下してやる!!



やっと落ち着いてきたので水曜夜、もしくは木曜日来ます
470 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/21(木) 21:45:17.65 ID:5jYRdw.o
 おひさしブリオッシュ!!

【人形師とヒトクイの話】投下しますおー



 男が森へと続く小道を、とぼとぼと歩いておりました。
男はいたってごく普通の、少し細身の男でした。
一般の人と違うところをあげるとすれば、顔が整っているくらいです。

男「おなかすいたー」

男が、ぐぎゅるるる、という凄まじい音と共に大声をあげました。
471 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/21(木) 22:07:50.32 ID:5jYRdw.o
男「はぁ・・・・・・。 もう一週間くらい食べてない気がする・・・」

 『気がする』というのは実際には3日食物を口にしていないからです。
男は空腹感を紛らわすように、ん、ん、と背伸びをして。
それでも空腹がまぎれる訳がなかったので、重苦しいため息をつきました。

男「あーあー」

男「どこかで人、死んでないかなー」

――男はそんな物騒なことを呟きながら、とぼとぼ小道を進んでいきます。
472 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/21(木) 22:34:11.48 ID:5jYRdw.o
男「ああもうこの際生きててもいい、生きてても。 "ちょっと齧らせてください!" とか言えば大丈夫、なはずだ。 殺さなければ大丈夫、だいじょうぶ」

うんうんと一人頷きながらも再び物騒な事を呟く男。

男は見た目は普通でしたが、『中身』は一般的ではありません。
その最たるものが『カニバリズム』です。
またの言い方を『食人嗜好』、だったと思います。
詳しくはWiki●ediaで『カニバリズム』を検索してみて下さい。

まぁ、早い話が、『人間の肉が主食』ということです。
473 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/21(木) 23:05:45.90 ID:5jYRdw.o
 男「もうほんとに!幼女とか贅沢言わないおっさんの小指でもいいからほんのちょっとでもいいからこの飢えを充たす為の僅かな人肉が今すぐ清々しい程のこの青い大空から降って、・・・ん?」

男は顔を上げました。
そして少し首を伸ばして、遠くを見るような仕草をします。いや実際に遠くを見ようとしています。

男「・・・・・・お、おおお、お?」

更に首を伸ばします。

男「おおおおおおおおおおおお?!」

駆け出しました。
474 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/21(木) 23:35:29.88 ID:5jYRdw.o
 細く長く舗装されていない一本道をミサイルの如く走る男の姿は、先ほどまでお腹をぐぅぐぅと鳴かせながらしょんぼりと歩いていたようには見えません。

男「やっぱり・・・見間違いじゃなかった!」

男が立ち止まります。
男の目線の先には、――――メイド服を着た女性が、倒れていました。

男「女の人とは・・・・・・なんという神様からのプレゼント。 ハレルヤ!!」

いただきます、と小学生の給食の挨拶のように元気よく言い放つと、豪快に、素早く、
紺色のメイド服から覗く白い女性の腕に噛み付きました。
そして、


・・・・・・がちん、という音が響いて。

男「――――〜〜〜〜〜っっ!!!!!!!!!!!!!」

男が、声にならない叫び声をあげて、それを聞き取って驚いたのか
森の木々に留まっていた鳥が二、三羽飛んでいきました。
475 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/22(金) 00:23:26.20 ID:/kT2IsUo
男「・・・った!! ひ、ひたい〜〜〜っ」

メイド「ん、んん・・・? な、なに・・・額・・・・・・?」

メイドの死体がゆっくりと起き上がりました。

男「!!! う、うわぁ?!」

メイド「んん・・・? あれ? パン屋のご主人、若返りましたぁ?」

男「・・・あ、え? いえパンはそこまで好きじゃないけど」

メイド「・・・・・・あれ? ・・・・・・・・・・・・・・・」

お互いに見つめあい、そこにはながーい沈黙が生まれます。
そう二人はフォーリンラブ、つまりはひとめぼれ、

メイド「あああああああああ!!!!!!!!!」

・・・などになるわけがなく、その沈黙はメイドの叫び声で破られました。
476 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/22(金) 00:32:02.91 ID:/kT2IsUo
メイドはびゅんと立ち上がりどひゅんと駆け出しました。

男「えっちょっ・・・・・・まって!」

男は思わず追いかけます。
『さっきは何かに邪魔されたけどここであのメイドさんを逃したら・・・・・・ぼく、餓死しちゃう!』という焦りからqだったのか、
ただ追いかけなきゃならない空気があったのか。

とにかく、男はメイドを追って森の奥へ奥へと猛スピードで進んでいきました。

メイド「マスタアアァァァァァアアアアァァァァ!!!!!!!」

メイドは叫びながら走り走って、一件の小屋へと入っていきました。

男「ぜーはーぜーはー・・・・・・」

男「・・・・・・・・・・・・にんぎょう、てん?」

小屋の前には、お爺さんとかが書きそうな筆文字で、『人形店』とだけ書かれた木の看板がありました。
477 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/22(金) 00:38:11.52 ID:/kT2IsUo
 本日はここまでー
水曜夜もしくは木曜日書きに来ます
だらだら投下ですみません

ここもブーン系も迷走してるけど・・・私、頑張る!
規制なんかには絶対負けないんだからッ!!


そんではおやすみさよならノシ
478 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/01/24(日) 00:37:24.71 ID:D7sAgQDO
いつの間にか来てるとは
479 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 21:26:36.50 ID:Yak1XSIo
 ゆふいんの牛乳ぷりんおいしいです

こんばんは
誰もいないだろうけど今日も元気に書くよ!
あとドコモ規制解除おめでとう!

現在【ヒトクイと人形師の話】投下中。
480 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 21:31:38.43 ID:Yak1XSIo
 男は看板と小屋を交互に見て、ううん、とうなりました。

男「お肉屋さんじゃないのか…残念」

しかし男は思いました。
中には先程メイドが入っていった。
メイドはここの主なのかもしれない。もしそうだったら、土下座ぐらいすれば
何か食べ物を恵んでもらえるのではないか、と。

男「もうこの際ひとじゃなくてもよくなってきた…おなかすいたおなかすいたおなかすいた」

走ったので更に腹がへったようです。
481 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 21:37:23.48 ID:Yak1XSIo
男「というわけで俺はこの扉をノックしてインします」

誰宛なのか分からない宣言をしながら、木でできた扉を叩き扉を開けました。
その間0.2秒。
もはやノックの意味がありません。
これならノックせずに「たのもー!」と道場破りのようにずかずか土足で入った方がマシな気がします。

兎にも角にも。
男は小屋の中へと入っていきました。
482 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 21:53:38.60 ID:Yak1XSIo
メイド「マスタアアァァァごめんなさいごめんなさい!パンを買いに行って帰る途中で石に躓いてぶっ倒れてそのままフリーズしてましたごめんなさいごめんなさいごめんなs」

??「ええいひっつくなうざったい!気色が悪い!! お前のせいで私は餓死しかけたんだぞ!
倉庫にあった芋でなんとか食いつないだが…まったくこのポンコツめ!なんだ転んだ拍子にフリーズって
象に踏まれても百人乗っても大丈夫なように頑丈につくってあるのに!!」

メイド「ヒドイ!! でも……そこが好きです!!もっと踏んでください!!!!」

??「うわああああきもいいいいいいいいい誰だこんな性格にプログラムしたのはああああ!!!!」

メイド「マスター、あなた様です!」

??「そうだった!」

男「…………………」





男「なにこれ」
483 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 22:15:17.39 ID:Yak1XSIo
男「あのー……」

??「ところでおまえ買ってきたパンは」

メイド「あっ…。 ……そういえば、起きたときはすでになかったかも……」

男「すいませーん……」

??「あー野犬とかに食われたな。あいつらも必死で生きてるからなぁ」

メイド「すいませええぇん! お詫びに!ぜひ!私めをその綺麗なおみ足で踏んでくだs」

??「だからそれはお前にとってご褒美意外のなにものでもねーだろうがああぁ!ざけんな!!」

男「……あのー」


??「―――ん? ……だれだアンタ」


やっと気づいてもらえました。
484 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 22:28:14.73 ID:Yak1XSIo
男「勝手に入ってきてすみません。 実はかくかくしかじかで、お腹がすいて力がでないんです」

??「いや勝手に入るのは構わん。そういう店だからな。 しかし、
……するとなにか?私は自分の顔を「はいどうぞ」と言って分け与えるべきなのか? 
換えの頭がないのに?」

男「え? いえ、ただお肉をいただけたらなぁと」

??「うちに肉なんてないのだが」

男「えっ 目の前にあるじゃないですか」

??「はぁ?」

メイド「……マスター、この人は危険です」
485 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 22:56:57.75 ID:Yak1XSIo
??「え? 何が?」

メイド「この男性…獣の目をしています。 ……もしかしたら、」

男「……」
(あ、やばい。 バレちゃったかな…?)

男は【人肉を食す人種】、通称【ヒトクイ種】です。
見た目がいいのは人を騙して食べるため。
話し方がなんだかのんびりしているのも、人を騙して食べるため。
またこのような変わった者たちですので、よく捕まっては処刑されてきました。

つまりは彼らは【人々】に【擬態】して、いつでもどこでも首を狙っているのです。

……だから、【嘘】がバレると、殺されてしまうのですが。
486 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 22:57:51.09 ID:Yak1XSIo
メイド「私とマスターを狙っているのかもしれませんよ! きゃー男の人って怖い!!目が合っただけで妊娠しちゃいますよ!!! さぁマスター早くこのリボンでその宝石みたいな目玉を隠して!早く!!」

男「……」
(よかった、ちがったみたいだ)

??「…………」

メイドはただの変態だったようです。


―――その後メイドはマスターに顎を蹴られて、恍惚の表情でおちてしまいました。
487 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 23:04:45.65 ID:Yak1XSIo
 * * * * * * * * * * * * * * *

??「――つまり、旅をしていたが路銀を池に落としてしまい、もう一週間も何も食べていないのか」

男「はい」

??「で、肉しか胃が受け付けない、と?」

男「まぁ、そんな感じです。 いくつか大丈夫なものもありますが」

??「ふむ。 ……倉庫に干し肉があったような気もするのだが……ご覧の通り、メイドは使えなくてな」

男「象が踏んでも大丈夫ではないんですか」

??「所有者もしくは開発者による攻撃は受け付けるんだ」

男「なるほど、つまりますたーさんは象以上ということですか」

??「おまえもろうにんぎょうにしてやろうか」

男「えっ」
488 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 23:23:46.56 ID:Yak1XSIo
??「あと私の名前はネジマキだ。 お前は私の人形ではなく、客人だ。 ネジマキと呼び捨てで構わん」

男「そうですか。 ではネジマキさん、僕のこともコツジキで構いません」

ネジマキ「ほう、そうか。 ……では、コツジキ」

コツジキ「はい」

ネジマキ「…ふふっ」

コツジキ「? どうかしましたか」

ネジマキ「いや、名前を呼ばれるのは久々なものでな。 こいつは私のことをマスターとしか呼ばないし」

そう言ってネジマキは未だお花畑をさまよっているであろうメイドの頭をこつこつと足で小突きました。
489 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 23:26:50.61 ID:Yak1XSIo
ネジマキ「他の客共も私を店主だの人形師様だのとしか呼ばないからな。
たまに自分の名を忘れてしまいそうになるよ。 冗談だがな」

コツジキ「はあ」

ネジマキ「ところで、コツジキ。










          お前はヒトクイ種だろう?」
490 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 23:36:44.76 ID:Yak1XSIo
コツジキ「え」

コツジキは目を見開きました。

ネジマキ「いや、私の知り合いに学者がいてな。そいつが[ヒトクイ種]について研究をしていて、
ヒトクイ種の特徴を何度か聞かされていたので、わかってしまったんだよ。
【話し方が特徴的】で、【見目麗しい】。 あと、【名前の由来は食に関する言葉・事柄】っていうのもな。
……しかし、なるほど。 たしかになかなかの美形だな。 捕まえて好事家に売れば一生遊んで暮らせそうだ」

コジツキ「………」

ネジマキ「まぁ、私には人形がある。 だから金には困らない。 安心してここで一晩でも四日間でも過ごせばいいよ」

コジツキはその言葉を聞いてほっと息をつきました。
見世物小屋で一生を過ごすなんて、彼には考えられませんでしたから。
491 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 23:45:10.45 ID:Yak1XSIo
ネジマキ「それにしても起きないな……。 仕方がない、私が取ってこよう。
コジツキはそこでまっていてくれ」

ネジマキは立ち上がると扉を開けて出ていってしまいました。

コジツキ「………」

コジツキ「あ。 もしかしてチャンス?」

部屋の中にはコジツキと、メイドのふたりだけ。
メイドを襲って食べるには絶好の機会です。

コジツキ「さっきは腕だったから、今度は、首からにしよう」

そう言ってメイドを抱きかかえ、首に歯をあてがいました。


コジツキ「ネジマキさんには悪いけど、仕方がない。 ……いただきます!」
492 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 23:49:04.34 ID:Yak1XSIo
      がちんっ!










ネジマキ「……ん? 今、何か聞こえたような…」

ネジマキ「…………気のせいか。 最近パンクばかり聞いてたからか? 気をつけないと」

ネジマキ「……お、あったあった。 干し肉意外にもあるみたいだな」
493 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/28(木) 23:55:57.12 ID:Yak1XSIo
ネジマキ「喜べコジツキ。 干し肉意外にも――…大丈夫か?」

コジツキ「…!! っ! ッツツ!!!!!!」

ネジマキが大量の保存食(主に肉)を持って入ってくると、そこには床に転がって悶絶しているコジツキと、
寝ぼけ眼でネジマキを見上げるメイドがいました。

ネジマキ「………。 …………コジツキ、カラクリは人間じゃないから食えないぞ」

コジツキ「うう…。 なにそれはつみみはやくいってほしかった」

ネジマキ「いやさっきので気づいたと思ってたんだけどな」

カラクリ「ふぁ……おはようございます、ますたー……」


ネジマキは、はぁ、と呆れたような息をはいて、困ったように笑いました。
494 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_sage]:2010/01/29(金) 00:01:43.49 ID:xN6kLBko
 さて本日はこのへんで終了です。
次回も水曜夜もしくは木曜日にこっそり来ます。
みなさんおやすみなさい、さようなら。







どうでもいい話だが
一度コジツキを「タクハツ」にしようかと思ったがやめた
コジツキは「乞食」です

もうヒトクイ種の名前思いつきません><
495 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/01/29(金) 00:03:49.84 ID:5IUUuMco
おやすみ
ところで[sage_sage]じゃなくて[sage_saga]だからな
496 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/01/29(金) 00:21:10.47 ID:xN6kLBko
>>495
!!!!!!
後ろSAGAなのか!


やだもうはずかしい!
パルチザンで刺されたいくらい恥ずかしい!!
497 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/01/29(金) 00:34:47.42 ID:xN6kLBko
 なおしたがこれでいいのだろうか
さて寝よう おやすみなさいノシ






sagaでロマサガ思い出したんだが3のリメイクまだですか
498 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/01(月) 05:59:22.94 ID:jS52Q4Eo
 投下日ではないが気になったので

干し肉意外にも→干し肉以外にも

だった スマン
499 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/04(木) 23:42:02.71 ID:BNvNiRgo
 今日牛の角切りやってたんだが
牛がめっちゃ鳴いた
「痛い!」って言ってるみたいだった

切った角をイトコの飼い犬(豆太郎)にやったら
すごくビクビクしてた

さむくて指がうごかないけど
投下するよ!だって木曜日だもの!!

もうすぐ金曜日だけどな

現在【ヒトクイと人形師の話】投下中
500 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/04(木) 23:48:36.67 ID:BNvNiRgo
――――翌日。


コジツキ「メイドさんは何を食べるんですか」

バキッ

カラクリ「私も人間と同じものを食べますよ。でもオイルの方が好きですね」

バキッ

コジツキ「変わってますね」

バキッ

カラクリ「あはは、普通ですよ?」

バキッ


コジツキ「……ところで、手。 痛くないんですか?」
501 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/04(木) 23:49:04.73 ID:BNvNiRgo

バキッ

カラクリ「……え? なんのことです?」

コジツキは初めて『素手で薪割り』する人に出会いました。
こんなことをするのは屈強な男性だけだと思っていた彼は、とても興味深そうに
メイドが次々に薪を割っていくのを見ていました。
502 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/04(木) 23:53:42.57 ID:BNvNiRgo
『さすが機械だなぁ』なんて思いながら、
カラクリが次々と薪をばっさばっさと割っていくのを見ていると、
ネジマキが小屋、もとい家から出てきて、男の名前を呼びました。

ネジマキ「――おいコジツキ。 暇ならちょっと手伝え。今から人形つくるから」

コジツキ「えー」
503 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:19:06.33 ID:djVPiYUo
ネジマキ「……なんだ。 なにか文句があるのか」

コジツキ「メイドさんが素手で薪割るの見ていたいです」

ネジマキ「? そんなの別に面白くないだろ、いいから早くこい」

コジツキ「はーい」

コジツキは渋々家の中へと向かいました。
504 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:22:12.48 ID:djVPiYUo
―――それから、夕方まで。
コジツキはネジマキのお手伝いをしました。

ネジマキ「………よし、今日はこのくらいでいいだろう」

コジツキ「これが人形ですか?」

ネジマキ「そう。 こいつはお嬢さんのボディーガードになるらしい」
505 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:28:20.56 ID:djVPiYUo
コジツキ「ああ、だから格好イイんですね」

ネジマキ「やっぱ少女にはイケメンのボディーガードがいいだろ」

コジツキ「恋が芽生えちゃうかもですね」

ネジマキ「それは、……どうだかな」

コジツキ「そうなったら、ステキですね」

ネジマキ「……そうか?」
506 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:33:05.30 ID:djVPiYUo
―――それからは、ずっと。
コジツキはネジマキのお手伝いを一日中やりました。
イケメンボディーガードくんはどんどん形を成していき、
やっと『人形』と呼べるようになってきたころです。


  コジツキ「そういえば、どうしてネジマキさんは人形を作っているんですか?」


コジツキは、唐突にネジマキにそう訪ねました。



ネジマキ「……。 …唐突だな」

コジツキ「そうですかね」

ネジマキ「まぁ、いい。 そうだなぁ……」

コジツキ「わくわく」
507 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:39:33.98 ID:djVPiYUo
ネジマキ「………昔、な。 その、……す、すきだったやつがいたんだが、」

コジツキ「ほうほう」

ネジマキ「だけどそいつは生まれながらに重い病気を患っていてな? ある日、街から出ていってしまったんだ」

コジツキ「ふむふむ」

ネジマキ「―――で、程なくその街で疫病が流行ってしまい、私と、もう一人が生き残ったんだ」

コジツキ「ほうほう」
508 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:40:06.23 ID:djVPiYUo
ネジマキ「もう一人に私は会ったことはないよ、大きな街だったから。
あと、疫病が流行っていた頃、私は街を離れていたんだ。
だから病に罹らず、今日もこうして生きているわけなんだがね。

だが風の噂で聞いたんだ。 そいつは、―――『決して死なない体』をしていたらしい」

コジツキ「すごいですね」

ネジマキ「だろう? 私も驚いた。 ―――だからだよ」

コジツキ「……」

ネジマキ「……」

コジツキ「……。 ………え? おしまい?」

ネジマキ「ああ」
509 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:41:48.90 ID:djVPiYUo
コジツキ「すいません、かいつまんで説明してほしいです」

ネジマキ「ああ? …あー、つまり、人は、いずれ死ぬ。 でも、死ににくいやつも、
世の中には少なからずいて、……だから…、えっと、……」

コジツキ「……」

ネジマキ「ああ、うん、やっぱいいや。 ―――終了終了!昼食にしよう!!」

ネジマキは腰掛けていた椅子からすっくと立ち上がり、作業場を出ていきました。
カラクリを呼びに行ったのでしょう。

一方、コジツキは作業場でまだ考え込んでいました。
510 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:42:25.39 ID:djVPiYUo











コジツキ「……決して死なない人……ひとはいつかしぬ…………???」

 小首をかしげて、ネジマキが自分の名前を呼ぶまで、悩んでいました。
511 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:44:53.28 ID:djVPiYUo
―――夕食がおわり、ネジマキはお風呂へ。
カラクリは後片付けへ。

……そしてコジツキは、食器をじゃぶじゃぶと洗うメイドさんを、
椅子に座ってじっと見ていました。


カラクリ「………」

カチャカチャ

コジツキ「………」

カラクリ「…コジツキさん。 その、見られているとやりにくいんですけどぉ…?」

コジツキ「あ、ごめんなさい」
512 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:45:20.36 ID:djVPiYUo
カラクリ「……どうかなさいましたか?」

コジツキ「え?」

カラクリ「いえ、ずっと眉間にシワが寄っていますので。 何か悩み事があるのかと」

コジツキ「うーん……。 ……メイドさんは、人形なんですよね」

カラクリ「ええ。 正式には護衛用機械人形、というらしいですけどねー」
513 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:46:59.12 ID:djVPiYUo
コジツキ「えっ 家事手伝い用とかじゃないんですか」

カラクリ「はい」

コジツキ「知りませんでした。 だから硬いんですね」

カラクリ「そうですねー、 頑丈さではマッチョマンに劣りませんよー」

コジツキ「勝ってる、全然勝ってますから」

そう言ったコジツキはカラクリの皮膚に歯をたてたときのことを思い出し、
眉根を寄せて口を押さえました。
514 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:47:25.24 ID:djVPiYUo
コジツキ「人形でよかったな、って思うときってありますか」

カラクリ「え? …ううん、そうですねぇ……あ、」

コジツキ「?」

カラクリ「私には寿命以外の死因はありえないので、いつまでもマスターを守ることができますね」
515 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:49:10.44 ID:djVPiYUo
コジツキ「…寿命……あるんですか?」

カラクリ「一応はありますよー。機械と言えど、いつかは壊れてしまいますからねー。
マスターが定期的にメンテナンスしてくださるからありえませんけど、今は」

コジツキ「ふむふむ。 ……ん? 『今』、は?」

カラクリ「マスターは人間ですからね。 いつかは死んでしまいます。そしたら、誰も私を看てくれる人はいなくなってしまいます」

カラクリは蛇口を捻って、水を止めました。
516 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 00:50:14.93 ID:djVPiYUo
コジツキ「…人形師は、ネジマキさんしかいないんですか?」

カラクリ「まさか、きっとたくさんいますよ。 ……でも、私のマスターはマスターひとりだけです。
他の人に体の中を覗かれるなんて…、ああ、考えただけで気持ち悪い!」

コジツキ「……」

カラクリ「―――しかしながら機械人形は人間よりも遥かに長生きです。ですので、死なない体と言ってもいいかもしれませんねぇ」

コジツキ「………ほうほう。」

コジツキはうなずき、カラクリにありがとうございますとお礼を言って、台所を出ていってしまいました。
コジツキの背中を見送ったメイドは小首をかしげて、へんなにんげん、と呟きました。
517 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/05(金) 01:01:12.17 ID:djVPiYUo
 本日はここまで
オチはまだ見えてこない


まだまだ寒いからおまえらも気をつけろよ
先日風邪ひいて半日で治ったんだけど、
今思うとあれは風邪じゃなかったのかもしれない
妖精のいたずら的な何かだったのかもしれない

最中汁粉飲んで寝る
おやすみさよならノシ
518 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/12(金) 00:02:06.93 ID:DKx0JX2o
 【お知らせ】
今回の投下はおやすみ致します、申し訳ありません。
オチをどのようにするか迷っていて、脳内の風呂敷広げすぎて収集つかなくなってしまいました。
次回の投下予定日までに決着をつけたいと思っています。
大変申し訳ありません。
マジでどうするかな…

来週は暖かくなるといいなぁ
左手がガチで動かない

次回投下予定は勿論水曜夜、もしくは木曜日です。



おやすみさよなら
519 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/18(木) 16:05:59.69 ID:P9fNgkDO
 書いたは書いたが「なんだこのおわりかた…」という感じになってしまった…

まぁいつものことだが



夜に来るよ!
520 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:11:53.28 ID:n8TwO0ko
 ゴセイジャーの変身アイテムがこわい



現在【ヒトクイと人形師の話】投下中です
521 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:13:36.98 ID:n8TwO0ko
――なんやかんやで、コジツキは人形店でネジマキのお手伝いをして過ごしていました。
ですが、彼は『ヒトクイ種』です。
人間を食べたいという欲求は止まりません。
522 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:14:24.41 ID:n8TwO0ko
コジツキ「うう…おなかすいた……」

ネジマキ「……何を言っている。さっき肉をたらふく食べただろうが」

コジツキ「精神的に空腹なんです」

ネジマキ「わけわからん」

コジツキ「つまり人間がくいたい」

ネジマキ「ストレート過ぎるぞもっと包み隠せ」
523 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:15:41.86 ID:n8TwO0ko
コジツキ「うで、うでだけでいいからください、おにくをください」

ネジマキ「肉とか言うなしばくぞ。 次は夕食時にな」

コジツキ「うううー…」

コンコン
524 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:16:45.64 ID:n8TwO0ko
カラクリ「―――マスター、お客様がお見えです」

ネジマキ「……すぐ行く」

コジツキ「うー…自分も行こう。見るだけならタダだ」

ネジマキの後に続いて、コジツキも作業場を出ていきました。
525 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:17:34.74 ID:n8TwO0ko
 部屋に入ると、メイドが黒服を着た男性に紅茶を出していました。
林檎の香りが部屋を包んでいます。

部屋に入ってきたネジマキを見て、黒服の男性は席を立ち、手を差し出し握手を求めました。
526 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:17:57.56 ID:n8TwO0ko
黒服「あなたがネジマキ博士ですか?」

ネジマキ「ああ、今は博士ではなく、ただのしがない人形師だがな」

黒服「いやぁお噂は兼ね兼ね聞かせて頂いております。 人間と機械の融合に成功したとか、
人間そのものの、頑丈な機械人形を作り出したとか、いろいろ」
527 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:18:15.34 ID:n8TwO0ko
ネジマキ「いやはや、噂に過ぎないなホントに。私はただの人形師だよ」

黒服「貴方を見込んで、僕はお願いをしに来たんですよ」

ネジマキ「……話だけでも聞いておこうか」

黒服「ありがとうございます」
528 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:18:36.79 ID:n8TwO0ko
 それから黒服はネジマキとお喋りを始めました。
コジツキは部屋の入口の側で立ったままその話を聞いておりましたが、いかんせん内容が難しくて、
コジツキは二人の話を聞きながら、立ったまま眠ってしまいました。









―――――しかし、すぐに起こされてしまいました。
529 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:21:34.56 ID:n8TwO0ko
 ばぁん、と大きな、爆発音のようなものがコジツキを襲い、居眠りしていた彼を起こしました。

コジツキ「え、なに、なんなの」

寝ぼけ眼で部屋を見回します。
もうもうと煙が部屋中にたち込めています。
火薬の匂いも、部屋中にたちこめていました。

窓から風が吹いて、視界が開けてきました。
…すると、そこにあったのは、



       赤でした。
530 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:22:51.48 ID:n8TwO0ko
 さきほどまで瞳をらんらんと輝かせていた黒服の男性の頭が、
スイカを高いところから落としたみたいになっていました。

灰色と赤が混ざって、茶色の床を汚しています。
531 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:23:49.95 ID:n8TwO0ko
ネジマキ「あー…やっぱり煙が…ゴホッ、ひどいな……ゲホッ」

ガシャンッ
カラクリ「そうですねぇ、音も大きいですし…威力に対して、少し派手かもしれませんねぇ」

ネジマキ「だな。 今度改良してみるか。 ――――どうした、コジツキ」





コジツキ「……なにがおこったんですか?」
532 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:24:10.09 ID:n8TwO0ko
カラクリ「なにって、……害虫駆除、です、けど…」

ネジマキ「……。 大きなネズミがいてな、ついこの男もやってしまった」

コジツキ「………」

コジツキは「そんなバカな」と思いましたが、黙っていました。
533 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:26:07.56 ID:n8TwO0ko
何故なら、久々に目の前に、人間の死体が、
……いいえ、肉が転がっているものですから。

ネジマキ「…とりあえず、これ、たべてもいいですか」

ネジマキ「どうぞ」

カラクリ「助かります、掃除が大変ですから」
534 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:27:32.21 ID:n8TwO0ko
コジツキ「わーい、久々の人肉だー。 いただきます」

ばりぼりばりぼりばりぼり、ぼきん。


黒服の男は頭から爪先まで。
綺麗にコジツキにたべられてしまいました。
535 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:28:00.44 ID:n8TwO0ko








コジツキ「おなかいっぱい」

ネジマキ「それはよかった。 ところで、コジツキ」

コジツキ「なんですか?」

ネジマキ「……お前さえよかったら、ここで暮らさないか?」

コジツキ「えっ」

カラクリ「えっ?!」
536 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:29:16.21 ID:n8TwO0ko
ネジマキ「ここの周囲は森だ。旅人が迷い込んで死んでいることもあるから、食事には困らないと思うんだが、
………どうかな?」

コジツキ「…うーん」

コジツキは悩みました。
人形を作るお手伝いは楽しいし、メイドさんはおもしろいし、ネジマキさんは良い人ですし。
なにより、人食いである為に疎まれる彼は、人間らしい今の暮らしが結構気に入っていました。




ですが、
537 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:29:33.76 ID:n8TwO0ko
コジツキ「ごめんなさい。ちょっと用事があるので無理です」

ネジマキ「……。 …………そうか」

カラクリ「それは残念です!」

コジツキ「ぜんぜんざんねんそうにみえない」
538 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:45:07.60 ID:n8TwO0ko
コジツキ「お世話になりました。 にんげんも食べてお腹いっぱいになったので、また旅に戻ります」

ネジマキ「…仕方ないな。 暇なときにでも、また寄ってくれ。その時、私はいないかもしれないがな」

コジツキ「はい、それではー」

ネジマキ「さよなら」
コジツキ「さよなら」


コジツキは、小屋を出て、小道を振り返りもせずにどんどん進んでいき、やがて見えなくなってしまいました。
539 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:45:46.08 ID:n8TwO0ko










カラクリ「…いやー、あんなこと言い出すからびっくりしちゃいましたー」

540 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:47:32.67 ID:n8TwO0ko
ネジマキ「ん? ……ああ、『ここで暮らさないか?』のことか」

カラクリ「そうですよそれですよまったく! も、もしかしてマスター、あの男に…」


ネジマキ「んなわけないだろうがお前捻り潰すぞ。
……そろそろ骨を埋める場所がなくなってきただろ? あいつなら骨も食べてしまうからな。どんな顎してんだか…」
541 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:48:16.27 ID:n8TwO0ko
カラクリ「あの人にとっては害虫は食べ物ですもんね。お陰で作っておいた干し肉とか缶詰減りましたよ」

ネジマキ「ああ、けどなー…はぁ。今後はどうするかなぁ。ヒトクイ種向けのビジネスでも考えるか」

カラクリ「おお! ヒトクイ種お腹いっぱいで、人形を人殺しの道具にする人間もいなくなって、一石二鳥ですね?!」

ネジマキ「けどアテがないんだよな……はぁ。 何か別の方法考えるか…」
542 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:48:35.51 ID:n8TwO0ko
カラクリ「早く、人が死なない、平和な世界が来るといいですね、マスター!」

ネジマキ「まったくだ。 ……まぁ、私はその頃死んでいるだろうがな」

カラクリ「マスターも機械化するといいと思います!」

ネジマキ「流石に自分で自分を改造は出来無いだろう」
543 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:48:53.04 ID:n8TwO0ko









ネジマキ「人はやがて死ぬ、でも、死なない人もいる



     ……………………世界が不死人ばかりになれば、きっと平和だ。



     ………もう、悲しい思いをすることは、なくなる。」
544 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:49:18.85 ID:n8TwO0ko
 ヒトクイが旅を続けている今日も、人形師は『世界平和』のために人形をつくっています。



おしまい
545 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2010/02/18(木) 20:49:44.92 ID:zz2YBFI0
546 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 20:53:32.64 ID:n8TwO0ko
いたのか
いつもお世話になっております
547 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2010/02/18(木) 20:56:25.83 ID:zz2YBFI0
昼に予告されてたからな
俺は特に何もした覚えは無いのだが…
548 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 21:01:32.54 ID:n8TwO0ko
 いえいえ
いつも「乙」のお言葉ありがとうございます

549 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/02/18(木) 21:05:17.92 ID:n8TwO0ko
 次回は【お嬢様と護衛の話】をお送りする予定です

それではさよならノシ
550 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2010/02/18(木) 21:07:29.65 ID:zz2YBFI0
それはほら、いつも読ませてもらってる礼として言っているわけでだな
礼に礼を返すと無限ループってry状態になってしまうし…
551 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/18(木) 21:37:34.86 ID:P9fNgkDO
確かに
だがこちらとしては「読んでくれてありがとう!」
な訳なんだがwwww


まぁ今年もこんなスレだがよろしくお願いします
552 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage]:2010/02/18(木) 21:42:54.68 ID:zz2YBFI0
こちらこそよろしくお願いします
553 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/18(木) 23:19:02.14 ID:uJ8qrgAO
こっそり乙
554 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/19(金) 01:14:31.32 ID:afOmIYDO
>>553
こっそりさんくす







最近立ってた変なスレ消えたのか?
投下してる時は先頭にあったのになくなってる
555 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 19:43:16.39 ID:0Q9l2oDO
 いつのまにか500越えてたな
よくもまぁこんな書いたものだ
ネットがまた繋がんないけど私負けない!
書くわよ!
556 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 20:06:32.55 ID:0Q9l2oDO
【お嬢様と護衛の話】


お嬢様「モリヒト、モリヒト」

モリヒト「はい、どうしましたお嬢様」

お嬢様「お茶が冷めてしまったわ。入れ直してちょうだい」

モリヒト「はい、わかりました。アールグレイですね」

お嬢様「いいえ。 梅こぶ茶にしてちょうだい。
いいことがあったから、いちばん好きなお茶が飲みたいわ」

モリヒト「相変わらず渋いですね」
557 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 20:09:19.70 ID:0Q9l2oDO
モリヒト「――はい。梅こぶ茶と、わらびもちです」

お嬢様「あら、気が利くのね。ありがとう」

モリヒト「いえいえ。 ところで、いいことがあったと仰いましたが…」

お嬢様「ふふ、……聞きたい?」

モリヒト「はい」
558 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 20:14:12.33 ID:0Q9l2oDO
お嬢様「お前は素直ね
いいわ、教えてあげる」

モリヒト「ありがとうございます」

お嬢様「……今日はね、私の記念日なの」

モリヒト「…記念日……お誕生日、はまだですよね」

お嬢様「ええ」
559 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 20:17:54.85 ID:0Q9l2oDO
モリヒト「じゃあ、サラダ記念日」

お嬢様「何なの?それ」

モリヒト「……すいません、気にしないでください…」

お嬢様「あら、そう」

モリヒト「勿体振らずに教えてください。今日は何の日なんですか?」

お嬢様「仕方ないわね。………今日はね、約束の日なの」



モリヒト「……やくそく、の…ひ?」
560 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 20:45:04.44 ID:0Q9l2oDO
お嬢様「そう。約束した日よ」

モリヒト「へぇ……。 …一体、誰と何を?」

お嬢様「…ふふっ」

モリヒト「?」

コンコン

モリヒト「あ、はいはい。今出ます」
561 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 20:56:09.16 ID:0Q9l2oDO
 すまんちょっと外出しなきゃならんくなった
超短いが本日はここまで



ごめんね(´・ω・`)ノシ
562 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:30:33.04 ID:CGn7MwDO
おや?>>1のようすが…


ざんねん! >>1は ニートに たいか した!


眠れないので投下する
563 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:32:40.40 ID:CGn7MwDO
現在【お嬢様と護衛の話】投下中



ガチャ

??「こんにちは」

モリヒト「こ、こんにちは。……あの、どなたですか?」

??「ただのしがない旅人です」
564 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:34:57.40 ID:CGn7MwDO
モリヒト「はぁ、……タビビトさんですか」

??「いや、名前ではありませんよ? あの、突然で申し訳ないのですが、今晩こちらに泊めてくれませんか?」

モリヒト「本当に突然ですね」
565 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:36:54.84 ID:CGn7MwDO
??「いやいや申し訳ない。…しかし、この辺りは野生の狼が出ると聞いて、恐ろしくて野宿なんてできないのです」

モリヒト「うーん…。あいにく、私はこの家の主ではありませんので、許可致しかねます。
お嬢様に聞いてみませんと…」

お嬢様「――構わないわ」
566 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:37:59.44 ID:CGn7MwDO

モリヒト「まぁお嬢様は人嫌いですから言うだけ無駄だと思いますけれど、ほら、この通り………あれ?」

お嬢様「私は大丈夫よ。家に入れても」

モリヒト「お、お嬢様?」

??「いやぁ助かります。ありがとうございますー」
567 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:38:40.00 ID:CGn7MwDO
お嬢様「いいえ、どういたしまして。……ところで、あなたのお名前は?」

コジツキ「あ!申し遅れました。自分、"コジツキ"と言います」

お嬢様「…そう、よろしくね、コジツキ」

コジツキ「はい、たった一晩だけですが、よろしくお願いします」
568 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:39:23.65 ID:CGn7MwDO
モリヒト「……」
(めずらしいな…お嬢様が他人を、それも男性を家に入れようと思うなんて…。




……今夜は雨かもしれないなぁ)
569 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:44:20.20 ID:CGn7MwDO
お嬢様「コジツキには、二階の客間を使ってもらいましょう。
モリヒト、お部屋は綺麗?」

モリヒト「え、あ、はい。いつでもだれでもすぐに寝れるようにしています」

お嬢様「そう」

コジツキ「ベッド、というか部屋で寝るの久しぶり」

モリヒト「……」
570 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:49:24.24 ID:CGn7MwDO
お嬢様「今、お茶をしているところだったの。よかったら、貴方もどうぞ」

コジツキ「ありがとうございます」

お嬢様「モリヒト。コジツキにお茶をお願い。……お菓子は…」

コジツキ「あ」

お嬢様「……そうそう、ミートパイがあったわね。それを切って差し上げて」

コジツキ「わぁ、ありがとうございます」

モリヒト「?」
(なんでわざわざミートパイ…? 確かにあるけど、お嬢様と同じものでもよくないか…?)
571 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:52:36.15 ID:CGn7MwDO
モリヒト「―――わかりました。それでは、ミートパイを取りにいってきます」

お嬢様「よろしく」

コジツキ「すみませんー」

ガチャ

バタン



お嬢様「…………」

コジツキ「………」

お嬢様「覚えていてくれたのね、嬉しいわ」

コジツキ「僕もです。まさか、待ってくれているとは思いませんでした」
572 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 23:55:46.25 ID:CGn7MwDO
お嬢様「あら、私はそんな薄情じゃないわ。それに、提案したのは私よ」

コジツキ「そうでした、そうでした。あの日も、今日みたいに天気のいい日でしたっけ」

お嬢様「そうそう。空が青すぎて、気味悪いくらいだったわ」
573 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:02:46.92 ID:6vEQqwDO
コジツキ「……まだ、想いは変わりませんか?」

お嬢様「ええ、もちろん」

コジツキ「そうですか」

お嬢様「だって、私、幼い頃から憧れていたんだもの。
小指と小指を赤い紐で結ぶよりも、互いの胸を貫くよりも、ずっといい。
首に歯を立てられることなんて、我慢できるわ」

コジツキ「実際はもっと痛いですよ、多分」

お嬢様「いいの。我慢するのは、慣れているもの」
574 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:07:10.21 ID:6vEQqwDO
コジツキ「僕は若くて活きのいい人が食べられるので、万々歳ですけど」

お嬢様「ふふふ。……私は活きのいい人間とは言えないけど、彼は言えるわね」

コジツキ「確かに。男の人の肉は割りと固くて体力いるけど、スタミナつきそうで、好きです」

お嬢様「そうなの?」

コジツキ「はい。………でも、本当にいいんですか?




貴方と、護衛さんを、食べてしまっても。」
575 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:09:36.21 ID:6vEQqwDO
お嬢様「いいの。だって、約束したでしょう?」

コジツキ「けど、彼はいませんでしたよ」

お嬢様「いいの。……モリヒトと一緒になるには、それしかないし、これ以外は考えられない」

コジツキ「もっといろんな方法があると思うけどなぁ」
576 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:13:41.47 ID:6vEQqwDO
お嬢様「駆け落ちとか、心中とか、ありきたりなのはつまらないわ。奇抜で、狂っていた方が、私たちにはお似合いよ。そういうものなの」

コジツキ「そういうものですか」

お嬢様「そうよ」

コジツキ「ふーん…。愛って、難しいですね」

お嬢様「私は単純だと思うけど」

コジツキ「人それぞれってやつですかね?」

お嬢様「きっとそうね」
577 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:18:17.51 ID:6vEQqwDO
コジツキ「いやぁ、約束っていいものですね」

お嬢様「ええ、まったくもってその通りだわ」



コンコン

ガチャ

モリヒト「ミートパイとお茶をお持ちしました、……どうかしました?」
578 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:21:08.73 ID:6vEQqwDO
お嬢様「いいえ、なにも?」

コジツキ「そうそう。 わぁ、ミートパイ美味しそう」

モリヒト「……?」

お嬢様「疲れたでしょう?モリヒトもどうぞ。私が注いであげるわ」

モリヒト「あ、そんな、………すみません」

579 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:23:52.40 ID:6vEQqwDO
お嬢様「いいの、これくらいはさせてちょうだい。」

モリヒト「ですが、」

お嬢様「モリヒトは私の護衛である前に、
……私の、たった一人の血の繋がった肉親なんだから。


たまには、………妹らしく、お兄様にお茶を入れてもいいでしょう?」
580 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:28:41.94 ID:6vEQqwDO
モリヒト「……」

コジツキ「……」 もぐもぐもぐもぐ

お嬢様「はい、お兄様。温かい内にどうぞ」

モリヒト「……どうしたんです、今日は」

お嬢様「え?」
581 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:31:29.74 ID:6vEQqwDO
モリヒト「いや、お嬢様らしくないな、と思って。
どんなときでも当主らしく振る舞うのに」

お嬢様「……いいじゃないですか。



今日は、記念日なんですから」

モリヒト「……そうですか」

お嬢様「そうよ。ほら、早く飲んでくださいな、お兄様」

582 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:34:03.11 ID:6vEQqwDO
モリヒト「はいはい…まったく、お茶は逃げないのに」

こくこくこく、こくり。


モリヒト「ふぅ。……ところで、コジツキさん」

コジツキ「むぐむぐ、……あ、ふぁい」

モリヒト「今夜は、何が食べたいですか?
よくわかりませんけど、記念日みたいですし、腕を奮いますよ」

コジツキ「うーん、そうですねぇ………



やっぱり、お肉ですかね?」
583 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:36:23.96 ID:6vEQqwDO
あいしあうのが、いっしょになるのが、こんなんならば。

とけあって、ひとつになって、いきましょう。



おしまい
584 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/03/04(木) 00:36:42.89 ID:GQwy3iAo
585 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:41:14.09 ID:6vEQqwDO
おお、金目さんではないですかww
いつもありがとう
586 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/03/04(木) 00:46:40.16 ID:GQwy3iAo
いやいやこちらこそいつも読ませてくれてありがとう

ここも10月1日に見つけてからからもう5ヶ月になるのか
587 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:47:43.72 ID:6vEQqwDO
さてさて次回は
【カミサマと本の話】

【鬼と子供の話】

のどちらかをお送りします
588 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:49:17.27 ID:6vEQqwDO
>>586
マジですかそんなになるのか…
随分長いこと書いてたんだな自分wwww
589 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/03/04(木) 00:53:10.80 ID:GQwy3iAo
投下始めたのは9月28日からだけどな

次回も期待してる
590 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 00:57:49.99 ID:6vEQqwDO
もったいないお言葉ありがとうございますww
次回もよろしくー


それでは(・∀・)ノシ
591 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/13(土) 14:07:42.96 ID:siagyADO
ぼーっとしていたらいつの間にか土曜日だったでござる


今日投下しようと思う
【かみさまと本の話】を投下予定です
592 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 22:42:57.01 ID:g7dN.ADO
ぼーっとするレベルが半端ないっすね
593 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/13(土) 23:08:17.14 ID:siagyADO
>>592
水曜日はここのコト覚えてたんだけどなww


今から投下するわ
594 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:14:19.43 ID:siagyADO
【カミサマと本の話】


幼女「ううーむ、困ったのう、困ったのう」チラッ

男「………」

幼女「どうしようかのう、困ったのう、助けてほしいのう」チラチラッ

男「………」(こっちみんな)
595 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:21:15.17 ID:siagyADO
幼女「〜〜〜ッええい!やってられっか! おいそこの若造!!」

男「………」(おまえの方が若造だろ…)

幼女「こう見えて齢五千年越えです」

男「!! なん…だと……?!」

幼女「ふっふっふ やっと目をあわせたな?」

男「あ」
596 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:26:00.59 ID:siagyADO
幼女「お主実はロリババァ萌えだな?」

男「まぁ好きだけど二次元にかg、……じゃなくて。
ええと、俺に何か用ですか?」

幼女「うむ 突然で済まぬが、お主みたいないかにも本の虫っぽいメガネ男子にやってほしい事があるのじゃ」

男「ねぇ頼み事しようとしてるんだよね?」
597 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:31:13.07 ID:siagyADO
幼女「本を探しておるのじゃ」

男「本、………絵本ですか?」

幼女「見た目で判断するでない! ……そうじゃな、ジャンル的には『歴史書』かのう」

男「歴史書………えっ 読めるの?」

幼女「だから見た目で判断するでないと言っておろうが!」
598 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:36:08.75 ID:siagyADO
幼女「おそらくこの街に落ちているはずなのじゃが、
あまり外に出ないのでどこに何があるのかわからんのだ。
本は本のある場所に集まるであろう?」

男「まぁ、そうだね。 本だし」
(………落ちている? 言い間違いかな)
599 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:43:04.88 ID:siagyADO
幼女「そこで、お前に本の集まる場所へ案内してもらおうと思ったのじゃ」

男「はぁ……」
(つまり本探しってことでいいのか?
自分のことロリババァって言ったりあまり外に出たことないとか…変な子だなぁ)

幼女「……本当に困っておるのじゃ、助けてくれ」

男「…う」
(――なんかマジっぼいな。………まぁ、暇だし)
600 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:51:06.54 ID:siagyADO
男「……いいよ、暇だし。俺でよければ」

幼女「そ、そうか! かたじけないのう!」

男「いえいえ、構わんよ」
幼女「よろしくたのむぞ!……えっと」

男「ああ、タカムラでいいよ」

幼女「そうか、うむ、よい名前じゃのう! ――我はヤマヤミじゃ


…………して、タカムラ。」

タカムラ「ん?」

ヤマヤミ「この、"うるとらみらくるまうんてんぱふぇ"とはなんじゃ?」

タカムラ「………」
(ちょうどお昼だし、
 まずは腹ごしらえでもするか)
601 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/13(土) 23:56:09.49 ID:siagyADO
ヤマヤミ「うう……ひどいめにあったわ…」

タカムラ「だから残しなさいって言ったじゃないか」

ヤマヤミ「だってケーキじゃぞ?!ケーキが刺さっておるのじゃぞ?!」

タカムラ「もうそれ百回聞いた」

ヤマヤミ「まだ十回しか言っておらぬが?」

タカムラ「………あ、ついたー」

ヤマヤミ「これ逃げるな」
602 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 00:06:01.62 ID:OyndbIDO
ヤマヤミ「おおー、すごいのう、大きいのう! ここは何じゃ?」

タカムラ「…本屋だよ」(本屋知らないのか…?)

ヤマヤミ「本屋か!聞いたことあるぞ! 人間が手で筆で書いた本を製本して売っておるのじゃろ?」

タカムラ「………うん、まぁ、間違ってはないかな」
(なんか解釈が某即売会みたいでイヤだ)
603 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 00:10:50.50 ID:OyndbIDO
タカムラ「えーと、歴史書は……三階か」

ヤマヤミ「すごいのうすごいのう! 色とりどりだのう!目移りしてしまうのう!!」

タカムラ(すごいはしゃぎっぷりだ)

ヤマヤミ「我が読まされる本もこうカラフルだといいのにのう…」

タカムラ(読まされる?………勉強?)
604 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 00:17:02.03 ID:OyndbIDO
チーン

タカムラ「着いたよ、三階…どしたの」

ヤマヤミ「………この匣はダメじゃ、気持ち悪い」

タカムラ「エレベーターで酔っちゃったのか…」

ヤマヤミ「案ずるな、すぐに、治る…うぅ………」フラフラ

タカムラ「酔いやすい人って大変だな」

ヤマヤミ「噂は聞いておったがまさかこれほどとは……もう二度と乗らぬ!」

タカムラ「えっ はじめて乗ったの?」
(どんだけ箱入りなんだよ)
605 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 00:21:45.25 ID:OyndbIDO
タカムラ「歴史書って言っても結構あるもんだなぁ………
て、もしかしてこれ全部調べるつもり?」

ヤマヤミ「………」

タカムラ「…ヤマヤミ?」

ヤマヤミ「………ぬ、」

タカムラ「どうした、吐きそう?」

ヤマヤミ「――タカムラ、次の場所へ行こう」

タカムラ「え?」
606 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 00:23:54.16 ID:OyndbIDO
ヤマヤミ「ここにはない」
タカムラ「…いやないもなにもまだ探してもないk」
ヤマヤミ「行くぞ」

タカムラ「はいっ」
(なんか妙な威圧感が)
607 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 00:30:49.42 ID:OyndbIDO
ヤマヤミ「本屋というものはここだけなのか?」

タカムラ「いや、小さいけどあと三軒あるよ。
……でもここにないなら小さい書店には置いてないかな」

ヤマヤミ「ふむ。 そうか…」

タカムラ「あと本がある場所は、図書館かな」

ヤマヤミ「としょかん?」
608 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/14(日) 00:38:29.56 ID:OyndbIDO
 さて本日はこの辺で!

次回は多分木曜日
またボーッとしたらごめんねww


(´・ω・`)おやすみさよなら
609 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 00:39:22.44 ID:ZhCG0sDO
おやすみ
610 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/19(金) 23:08:45.13 ID:L0fZzADO
復活した!

明日書きに来るよ
611 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/20(土) 19:56:47.95 ID:U6kmEQDO
頭痛治った!でもなんか気持ちわりぃ!

くきわかめたべてげんきだす!!


投下致します
612 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 20:13:25.79 ID:U6kmEQDO
≫【カミサマと本の話】


タカムラ「てなわけでここが図書館ですが」

ヤマヤミ「おお……! 先程の建物より大きいのう」

タカムラ「国立だからね」

ヤマヤミ「こくりつ?」

タカムラ「国が運営してるんだよ、………多分」

ヤマヤミ「いい加減だのう」

タカムラ「悪かったな。 ―――とにかく、ここなら歴史書いっぱいあると思うよ」
613 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 20:21:39.96 ID:U6kmEQDO
ギイィ…バタン


ヤマヤミ「おお…おおおお! これはすごいのう!書物がたっっくs「しー!」
ヤマヤミ「?!」

タカムラ(騒いじゃ駄目だろ)

ヤマヤミ(な、なぜじゃ?)

タカムラ(―――なんでって…ここ図書館だし、うるさくしたら怒られるだろ)

ヤマヤミ(し、叱られるのはイヤじゃ)

タカムラ(なら声は抑えて)

ヤマヤミ(うむ、わかった)

タカムラ(さ、行こう)
614 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 20:36:54.67 ID:U6kmEQDO
タカムラ「………と言っても、俺図書館はあまり行かないから場所の把握とか出来てないなぁ」

ヤマヤミ「ぬ、そうなのか? 本の虫なのに?」

タカムラ「頼むから虫扱いしないでくれ。
―――図書館ってレンタルしか出来ないからなぁ。
俺、本はきちんと買う派なんだ」

ヤマヤミ「ほほう―――ここは貸し出ししかしておらぬのか、なるほど」

タカムラ「そ。だからもしここで見つかったら借りなきゃ読めないよ。
……そうだ。歴史書の場所聞くついでにカード作ろっか」
615 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 20:37:04.02 ID:U6kmEQDO
ヤマヤミ「それがあれば借りれるのか?」

タカムラ「うん。 さ、カウンターに行こう」

ヤマヤミ「うむ、カード作るぞ!」

タカムラ「しっ!」

ヤマヤミ「あぅ…」
616 :修正 [sage]:2010/03/20(土) 20:40:39.69 ID:U6kmEQDO
ヤマヤミ「それがあれば借りられるのか?」

タカムラ「うん。 さ、カウンターに行こう」

ヤマヤミ「うむ、カード作るぞ!」

タカムラ「しっ!」

ヤマヤミ「あぅ…」
617 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 20:51:06.21 ID:U6kmEQDO
??「―――えっ 本当ですか? ……はぁ、わかりました。発見次第捕獲致します。 それでは」

タカムラ「――あの、すみません」

??「はいこんにちは。 ……あら? 今日はお休みなんですか?」

タカムラ「はい、姉が店番してるので」

??「そうですか。 ……ん?」

ヤマヤミ「…………」
618 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:04:25.30 ID:U6kmEQDO
タカムラ「あ、そうそう。すみませんこの娘のカードを」

ヤマヤミ「い、いいいっ」
タカムラ「胃?」

ヤマヤミ「いいいいばらき! お主ななななぜここにおおおおるのじゃ?!」

イバラキ「―――これはこれはヤマヤミ様。 こんな所で逢うとは珍しいこともあるものですねぇ。 それも、就業時間真っ只中に」

タカムラ(知り合いだったのか)
619 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:05:32.73 ID:U6kmEQDO
ヤマヤミ「お!お主こそなぜ下界におるのだ?!」

イバラキ「月に一度の下界視察ですよ。 今回の当番が私だっただけです
―――私より、貴方です。
先程上司より連絡がありましたよ、早く戻ってください」

タカムラ(……げかい…?)

ヤマヤミ「い、イヤじゃ!帰らぬぞ!」

イバラキ「何故です?」

ヤマヤミ「探し物をしておるのじゃ! しまった!」

タカムラ「………」
620 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:16:44.08 ID:U6kmEQDO
イバラキ「探し物?」

ヤマヤミ「いっいやなんでもないなにもさがしてなどおらぬぞ?!」

タカムラ「え、本探してるんだよね」

ヤマヤミ「バッ! タカムラ空気を読まぬか!」
621 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:17:02.77 ID:U6kmEQDO
イバラキ「本? ……!!ま、まさかヤマヤミ様、あれを下界に落とされたのですか?!」

ヤマヤミ「ちがうそんなことは…そんなことはしておらぬぞ? ちょっと手が滑っただけで」

イバラキ「詳しく話を聞く必要がありますね…。
さぁ、私と一緒に帰りますよ!」

ヤマヤミ「タカムラ、逃げるぞ!」

タカムラ「え、え?」
622 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:27:05.33 ID:U6kmEQDO
イバラキ「逃がしはしません!」

タカムラ「わぁイバラキさん超足速い」

ヤマヤミ「くぅ! これでも食らうがいい!」

ブンッ

タカムラ「ちょっヤマヤミ何投げて―――にんにく!?」

イバラキ「当たるか!!」
バッ
623 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:31:54.55 ID:U6kmEQDO
タカムラ「……避けちゃったぞ」

ヤマヤミ「ぬうぅ、やはり鬼は素早いのう」

タカムラ「あははイバラキさんは美人で全く鬼って感じじゃ、
…………おかしいな後ろから追いかけて来る人の頭に角が見えるんだけど」
624 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:35:50.78 ID:U6kmEQDO
ヤマヤミ「イバラキー角が出てきておるぞー隠さなくてよいのかー」

イバラキ「今は貴方の捕獲が優先です! 止まりなさい!!」

ヤマヤミ「仕方ないのう…これだけは使いたくなかったが…」

ごそごそ

タカムラ「?」

ヤマヤミ「はい。タカムラも一緒にの。あの角で待ち伏せるぞ!」

タカムラ「―――!! こっこれは…!」
625 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:43:57.53 ID:U6kmEQDO
イバラキ「ふふふ…そこにいるのはわかっていますよ、観念して出てきてください!」

ヤマヤミ「………」

ザッ

イバラキ「観念したようですね。 さぁ、私と一緒にえ」

ヤマヤミ「鬼はー外!」

バラバラバラ

イバラキ「!!」
626 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:44:40.60 ID:U6kmEQDO

タカムラ「お、おにはーそとー」

バラバラバラッ

イバラキ「ひっ ひいぃ!節分でもないのに豆をぶつけないでえぇっ!!」


ヤマヤミ「鬼は外鬼は外おにはそとおおおぉ!!」

ビシバシベシベシッ

イバラキ「きゃうぅっ や、やめてくださいぃ!!ひぇーん!」

タカムラ「…………」
627 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:55:50.76 ID:U6kmEQDO

* * * 数分後 * * *


イバラキ「うう…ひ、ひどいですぅ…あんまりですよぅヤマヤミさまぁ…!」

タカムラ「…幼女が大人を泣かした……」

ヤマヤミ「はぁ、はぁ、……どうじゃ、……ぜぇ、思い知ったか、……はぁ、我の、力を、……ゲホッ」

タカムラ「すんごい疲れてるじゃないか」
628 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/20(土) 21:56:04.06 ID:U6kmEQDO
イバラキ「うぅ…わかりました捕獲しません……ですが!
アレはきちんとご自身で探してくださいよ?!
私は一切関わりませんからね?!」

ヤマヤミ「わかっておるわい!まったく、口煩い奴じゃのう!!
行くぞタカムラ!」

タカムラ「え? まだ図書館探してないけど」

ヤマヤミ「ここにもない。次へ行くぞっ」

タカムラ「……うん」
(どういう仕組みでわかるんだろう)
629 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/20(土) 22:00:09.60 ID:U6kmEQDO
はい、本日はここまで
次回は月曜にしようかなと思ってる

オチは見えたぜ


おやすみさよなら!
630 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/22(月) 20:28:31.19 ID:0a5FusDO
月曜日だね
投下しますよ


≫現在【カミサマと本の話】投下中
631 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 20:36:28.44 ID:0a5FusDO


ヤマヤミ「まったく…イバラキのせいでとんでもない目にあったわ!」

タカムラ「二人はどういう関係なんだ?」

ヤマヤミ「ん? ……ああ、あやつは我の秘書じゃ。 まぁ、数人の内の一人じゃがの」

タカムラ「え? …………ひ、秘書?」
632 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 20:42:49.05 ID:0a5FusDO
ヤマヤミ「ハッ! い、言い換えると世話役じゃ!せわやく!ワッハッハッ!
さぁタカムラ次は何処に行くのじゃ?!」

タカムラ「あ、うん、そうだね…本屋にも図書館にもなかったから、あとは…」

??「姉さんだよ 姉さんだよ」

ヤマヤミ「?!」 びくっ キョロキョロ

タカムラ「あ、姉さんから電話だ」

ヤマヤミ「?! それ着信音?!」
633 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 20:47:42.83 ID:0a5FusDO
タカムラ「もしもし」

姉『あ、タカムラ。 あのさ、夕飯なにがいい?特に希望ないならオムライスにするけど』

タカムラ「夕飯? うーん……今から帰るから、待っててー」

姉『は?』

ピッ

タカムラ「ヤマヤミ、次に行こうか」

ヤマヤミ「? う、うむ」
634 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 20:51:54.07 ID:0a5FusDO
* * * * * *


タカムラ「ついたよ」

ヤマヤミ「……"小野古書店"? 古書?」

タカムラ「古本屋だよ。人が読み終わった本やいらなくなった本を買い取って売ってるんだ」

ヤマヤミ「ふむ、りさいくるというやつじゃな?」

タカムラ「んー…ちょっと違うかな」
635 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 20:54:54.06 ID:0a5FusDO
タカムラ「ま、とにかく入って入って」

ヤマヤミ「な、なんじゃなんじゃ。まるで自分の家みたいに…」

タカムラ「そうだよ」

ヤマヤミ「ぬ?」

カランカラン

タカムラ「ただいま姉さん」

姉「おかえりーホントに早かったな」
636 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 21:27:27.65 ID:0a5FusDO
ヤマヤミ「!!」

タカムラ「丁度家に用があったから」

姉「ふーん? ―――ん、誰?」

タカムラ「ヤマヤミ。 なんか本を探してるみたいなんだけど、見つからないんだ」

姉「本屋と図書館は?」

タカムラ「なかった」

姉「ふーん」
637 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 21:31:06.82 ID:0a5FusDO
姉「ジャンルは? 絵本?」

ヤマヤミ「………」

タカムラ「歴史書らしいよ」

姉「ふーん……えーと、ヤマヤミ? どんな本を探してるの?」

ヤマヤミ「―――それじゃ」

姉「え?」

ヤマヤミ「おぬしが……今、持っておるものじゃ」

タカムラ「……え?」
638 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 21:34:18.13 ID:0a5FusDO
タカムラ「え、え? 歴史書だよね?」

ヤマヤミ「そうじゃ」

姉「ホントにこれなの?」

ヤマヤミ「うむ」

タカムラ「でも、これ……



……って、ナニコレ。」

姉「……じいちゃんの、日記?」

タカムラ「姉さんなんで疑問系なの」
639 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 21:42:48.59 ID:0a5FusDO
姉「今日倉庫に行ったら落ちてたの。
面白そうだから店番しながら読んでたんだー」

ヤマヤミ「! よ、読んでしもうたのか?」

姉「え、うん……けど日記というより年表みたいで読んでてあまり面白くなかった」

ヤマヤミ「そうか…」

タカムラ「……ヤマヤミ、なんでじいちゃんの日記探してたの?」

ヤマヤミ「!」
640 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 21:48:04.27 ID:0a5FusDO
タカムラ「ヤマヤミ」

ヤマヤミ「う……。 ………は、話せぬ……」

タカムラ「……」

姉「え? え? 何これどういう状況?」

タカムラ「姉さん、ちょっとそれ貸して」

姉「え、ああ、はい」

タカムラ「ありがと」
641 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 21:53:09.39 ID:0a5FusDO
ヤマヤミ「……」
(やはり黙っているのは不味いかのう、散々つきおうてもらったしのう…しかし、でも、ううん、………)

タカムラ「ヤマヤミ」

ヤマヤミ「! ……な、なんじゃタカムラ」

タカムラ「はい」

ヤマヤミ「…………へ?」
642 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 21:56:38.74 ID:0a5FusDO
タカムラ「どうぞ」

ヤマヤミ「………」

タカムラ「見つかってよかったな」

ヤマヤミ「………。
…………………う、うぅ」

タカムラ「え、ちょ、ヤマヤミ」

ヤマヤミ「うっ、うぇ、た、タカムラぁ〜〜〜ッ!
ごめんなさい〜〜!」

姉「……弟が幼女を泣かせた……!!」

タカムラ「誤解だ!」
643 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:05:45.72 ID:0a5FusDO

* * * * * *



タカムラ「ホントに一人で帰るの?」

ヤマヤミ「じゃから子供扱いするなと言うとるじゃろ!
………一人で大丈夫じゃ、心配するな」

タカムラ「そっか」

姉「遠慮しないでいいんだよ? タカムラじゃ頼りないけどないよりはマシだよ?」

タカムラ「姉さん酷い」
644 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:15:43.60 ID:0a5FusDO
ヤマヤミ「姉上殿。 おむらいすというもの、すっごく美味じゃった!」

姉「いーえー。 また来てね、ヤマヤミちゃん」

ヤマヤミ「………」 チラッ

タカムラ「……またな、ヤマヤミ」

ヤマヤミ「……! うむ!
我に任せておけ!
見たところ目立った罪状はないから、大丈夫じゃ!」
タカムラ「? うん、よろしく」
(何が?)
645 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:21:57.06 ID:0a5FusDO
ヤマヤミ「じゃあの!」

カランカラン

姉「ありがとうございましたー」

タカムラ「………」

姉「? どうしたタカムラ」

タカムラ「いや、変な一日だったなぁと思って。
自分のことロリババァって言う幼女に会ったり、
その子が書店見るの初めてだったり、
その子が散々探してた本がうちのじいさんの日記だったり…」

姉「―――あ、あれ多分日記じゃないよ」

タカムラ「え?」
646 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:28:58.80 ID:0a5FusDO
姉「中身読んだけど、活字だった。
あとじいさんが死んだの一昨年だったでしょ?
本の最後に"××××年、自宅の寝室で死亡"って書いてあったけど、日記だったら死ぬ時はさすがに書けないし」

タカムラ「………」

姉「もしかしてじいさん以外が書いたのかなーって思ったけど、本人以外には書けないようなことも書いてあったよ」

タカムラ「………つまり、どういうこと?」
647 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:35:40.88 ID:0a5FusDO
姉「あの子が言った通り、あの本は"じいちゃんの歴史書"だよ」

タカムラ「……」

姉「あの子は、神様だったのかもね」

タカムラ「?」

姉「有名でもなんでもない人の"歴史書"を探してたし。
そんなもの集めるの、神様くらいしかいないでしょ」

タカムラ「………」




タカムラ「なるほど」
648 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:39:54.62 ID:0a5FusDO
 人の一生は一冊の本。

つまり世界は、無数の本で溢れているのです。






おしまい
649 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/03/22(月) 22:40:27.74 ID:OOEfy.oo
650 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:41:44.02 ID:0a5FusDO
読んでくださりありがとうございます
お疲れ様でした
651 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/22(月) 22:52:54.21 ID:0a5FusDO
あと350か まだまだだなー

次回は今のところ未定です

ええ、ネタがないんです

何か浮かんだら書きに来るよ!


あとちょっとだからもうしばらくお付き合いください


おやすみさよなら
652 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/25(木) 21:01:57.33 ID:MyFwRwDO
Thursdayです
木曜日です

何か出来たので置いていきますね
653 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:03:30.32 ID:MyFwRwDO
 私の世界はいつだって私の目の前にあった。
小さな画面に熱い視線を送りながら、手元のスイッチを押すだけで広がっていく線路。
行き着く先などなく、駅から駅また駅更に駅……といったように、道は繋がり果てなどない。
そこには現実と違って限界なんてない。
だから私は頭を下げて小さな液晶画面を見つめて、遠く離れた何処かの誰かにメッセージを送った。


我ながら、私の世界はとても小規模だと思う。
654 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:04:15.24 ID:MyFwRwDO








【世界と私と友人の話】










655 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:08:43.33 ID:MyFwRwDO

「すごいね」

急に暗くなったと思えば、頭上から声が聞こえた。
少し低めの、けれどよく通る音。
……他校に通っている友人だ。

「よくそんな早く打てるね、現代っ子みたい」

「……現代っ子だよ。 ちなみに、アンタもね」
656 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:10:05.02 ID:MyFwRwDO
「私、年齢詐称してるらしいから。本当は三十路過ぎらしいよ」

「らしいって何よ、らしいって」

「懐メロ歌ってたら男子に言われた。
"お前ホントは三十路過ぎてるだろ"
……だって。 失礼しちゃうよね、リンゴの唄をフルで歌ってただけなのに」

そう文句を言いながら、友人は私の隣に腰掛ける。
赤いベンチに、紺のセーラー服を着た女学生と、緑色のブレザーを着た女子高生が仲良く並んだ。
657 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:11:48.56 ID:MyFwRwDO

「……しいなりんごの?」

「違う、もっと古い」

「………。 ……選曲が渋すぎたんだよ」

「そうかなぁ」

「そうだよ」
658 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:14:50.82 ID:MyFwRwDO
適当に言葉を返しつつも視線は携帯電話から逸らさず、文字列を形成していく私の隣で、友人は足をぷらぷらと揺らしながら、目の前の池を見つめる。
しばらくそのまま微動だにしなかったが、人差し指を動かしながら、ひーふーみー…と、公園の池に棲んでいる鯉を数えだした。
またその数え方が今時ではなく、もしかしたら本当に年齢詐称しているのかも、と疑ってしまう。

だが私は、ひーふーみー以上の数え方がわからないので、その先を言える友人がちょっとすごいと思った。
659 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:15:35.76 ID:MyFwRwDO
「――ねぇ、公園の鯉減った?」

「さぁ……気のせいじゃないの?」

携帯の画面に映る『ログインしますか?』という文字を押す。
今日は何かイベントあったっけ?
660 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:15:58.45 ID:MyFwRwDO
「いや、絶対減ったよ。赤が六匹黒が七匹だったのに、赤が四匹になってる」

「岩陰に隠れてるんじゃないの?」

掲示板をチェックする。
特に気になる話題は、……『お菓子の工場で働いてる河童だけど何か質問ある?』が少し気になる。
元ネタが懐かしいな、と思っていると同じことが案の定スレッドに書き込まれていた。
661 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:16:24.09 ID:MyFwRwDO
「岩陰に? ……あー、一匹隠れてた。あと一匹足りない」

「………」

ブログを覗く。
相変わらずこの俳優のブログは面白い。
画像はどこから拾ってきているのだろう?
662 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:19:00.81 ID:MyFwRwDO






「……ねぇ」

「………」

「ねーねー」

「………」

「にゃおーんわんわんどるるるる」

「〜〜〜っあああもうっ うるさい!何なの!!」
663 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:20:47.38 ID:MyFwRwDO
私は携帯から目を離した。

「―――やっと顔上げた」

「え」
664 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:21:21.85 ID:MyFwRwDO
友人が笑う。
紺のセーラー服の襟と赤いスカーフと、真っ黒な髪が風でひらひらと踊っていた。

「たまには顔をあげて周りを見ないと。
―――本当の世界は、もっとずっと広いんだから」

「………」

「あと私が寂しい」

「何言ってるの」
665 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:22:54.93 ID:MyFwRwDO
友人は立ち上がり、背伸びをしながら振り返った。

「ね、明日か明後日デートしようよ」

「デート……って、ただ遊びに行くだけでしょ」
666 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:23:30.29 ID:MyFwRwDO
「デートだよ。私、あなたの私服姿がみたいなぁ」

「何度も見てるじゃない…。
……ま、いっか。何処にいくの?」

私もベンチから離れて、彼女の背中についていく。
携帯に視線を落とそうとしたけれど、なんだか面倒になってしまい、閉じてしまった。
そのまま携帯を鞄の隙間へ滑り込ませた。
667 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/03/25(木) 21:25:47.06 ID:MyFwRwDO





私の世界はとても小さい。
だけど明日は、ほんの少し大きくなっているかもしれない。

世界はきっと、小さな世界の積み重ねで大きくなるのだろう。

……子供たちから餌をもらって、育っていく公園の鯉みたいに。



おしまい
668 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/03/25(木) 21:26:04.72 ID:KDeeU1go
669 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/25(木) 21:28:51.70 ID:MyFwRwDO
>>668
Thank you
670 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/03/25(木) 21:40:33.64 ID:MyFwRwDO
次回はまた未定!
書きたくなったら書きに来るよ!

おやすみさよなら
671 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/04/09(金) 03:26:18.60 ID:pqcdOgDO
おまえらが忘れた頃にやってくる
それが私だ!

ながら投下です


>>「友人と俺の話」
672 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 03:30:30.31 ID:pqcdOgDO
俺「うん、やっぱりうまかっちゃんは高菜味だよな。
デスブログのせいで食べるのが恐ろしいぜ…。
さて、いただきまs」


 ピンポーン

俺「ん?」

ピンポーン

俺「誰だこんな夜中に…」

ピンポーン

俺「はいはい今出ますよっと」
673 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 03:37:41.72 ID:pqcdOgDO
 ガチャ

俺「どちらさまですか?」

??「私だ」

俺「なんだ友人またお前か」

友人「また騙されたな」

俺「いや騙してないし騙されてもねぇよ?」

友人「取り敢えず入りたいからチェーン外して、つかなんでチェーンしてんの?」

俺「お前には警戒心とかはないのか?」

友人「羞恥心ならもってる…かな」

俺「いみわからん」
674 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 03:41:40.96 ID:pqcdOgDO
友人「なんでもいいから早く入れてよ。オレは招かれないと入っちゃいけないんだぜ」

俺「吸血鬼かお前。
………はぁ、わかったよ」

ガチャガチャガチャン

俺「ほら、外したぞ」

友人「おっじゃまっしまーすっ」

俺「おー……ん?」
675 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 03:48:46.93 ID:pqcdOgDO
友人「どうした?」

俺「お前靴は?」

友人「くつ? ……あー、そういや履いてねぇや」

俺「はぁ?」

友人「大丈夫俺の足は便座の蓋並みに綺麗だから」

俺「便座の蓋のどこらへんから「綺麗」というイメージが出るのかわからん。
……とりあえず、風呂場で足洗ってこい」

友人「悪行なんてしてないし! 階段で女の子のスカートの中を見たことがあるけど悪行にカウントされないって信じてるし!」

俺「そっちじゃねぇよそのままの意味だよ早く足洗ってこい」
676 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 03:57:46.32 ID:pqcdOgDO
友人「うう…相変わらず冷たい……」 バシャバシャ

俺「いつも通りの対応だろうが、むしろ俺は良心的だ。
深夜に突撃してくる知人を自分のテリトリーに招き入れているんだからな」

友人「足洗ったぞー」

俺「おー、綺麗になったか?
なら部屋に入っていいぞー」

友人「……なんか犬猫扱いされてる気分だ」

俺「ムカついた?」

友人「いやちょっとぞくぞくする」

俺「さすが変態」
677 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 04:03:22.85 ID:pqcdOgDO
俺「まったく、お前のせいでラーメンがいい感じにのびてしまった。
どうしてくれる」

友人「……いい感じならいいんじゃない?」

俺「ですよねー。うん、うまい」 ずぞぞぞ

友人「俺にもちょうだい」

俺「鍋にまだ残ってるから勝手によそって食え」

友人「え、余ってんのか? 鍋にいくつ入れたんだよ」

俺「5、てか全部」

友人「胃袋も相変わらずだな」
678 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 04:08:12.06 ID:pqcdOgDO
俺「そういやお前、何しに来たの?」

友人「え」

俺「いや、今深夜だろ? 何か用があるんじゃないのか?」

友人「いや、特に?」

俺「え、ただ遊びに来ただけ? なにそれきもい」

友人「キモいって言うな。
まー遊びに来ただけなのは確かだけどよ
手土産もあるしいいだろー」

俺「……てみやげ?」
679 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 04:13:56.77 ID:pqcdOgDO
俺「手土産らしきものは見当たらないが」

友人「見当たらない? ……ふふふはは!愚か者めが!! オレの四次元ポケットの力を見せつけてやる!」 ごそごそ

俺「いやパーカーの腹についてるポッケじゃん全然四次元じゃないじゃん」

友人「たらららったら〜。 びーる!」 ドン!

俺「何か入ってる気はしてたけど瓶は予想外だった!
しかもあたたかい、アタタカイヨー!」
680 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 04:20:55.60 ID:pqcdOgDO
友人「拙者の懐で温めましたで候」

俺「いや懐って胸だよな腹ではないよな」

友人「でも温かいと不味いよな、コップと氷取ってくるわ信長様」

俺「我が家同然だな。あと俺信長様じゃないから」

友人「べっ べつにあんたの名前呼んだんじゃないんだからね?! これは語尾なんだからっ信長様っっ」

俺「なぁお前もう酔ってるの?」
681 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/04/09(金) 04:24:34.78 ID:pqcdOgDO
ごめん寝る
眠気きた…もうこないと思ってたのに…

この調子でぐだぐだ会話が続くと思う


おやすみさよなら( ゚Д゚)ノシ
682 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/09(金) 07:22:07.08 ID:h92SnMDO
おっと久々の更新
683 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/04/12(月) 03:55:26.67 ID:pooSCYDO
あつい…あつすぎる…
外雨降ってるからかな…あつくてもう爆発したいアイス食いたい


かくよー


≫現在【友人と俺の話】投下中
684 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 03:59:56.08 ID:pooSCYDO
友人「はいどうぞ政宗様」

俺「ありがとう小十郎」

友人「あ、つまみ忘れた」

俺「あー…チョコパイでいい? それともブラックサンダーにする?」

友人「甘いもんしか選択肢ないのか」

俺「ごめん甘党だから……仕方ないからなんか作るわ」

友人「おー」
685 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 04:05:16.63 ID:pooSCYDO

〜〜〜数分後〜〜〜


友人「おーこれウマイな」

俺「そーか? 肉焼いただけだぞ。味付けは柚子胡椒な」

友人「柚子胡椒スゲーウマイウマイ」 ぱくぱく

俺「持って帰るか? 柚子胡椒」

友人「いや、オレ料理しないし今後もしないからいいわ」

俺「あ、そう」
686 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 04:10:44.60 ID:pooSCYDO
友人「しっかしアレだよな、お前と飲むのも久しぶりだよなー」

俺「あー…そうだなーなかなか休みとか合わないしなぁ。 お前サービス業だし」

友人「休み不安定だからなー。 悪くないけど」

俺「……ホントに何もないのか?」

友人「えぇ? 何が?」

俺「いや、靴履き忘れるとか普通ありえないだろ……
酔ってんのかと思ったけど、そんな感じには見えないし…、………あれ?」

友人「ん?」
687 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 04:13:55.67 ID:pooSCYDO
俺「………お前、飲んでるよな?」

友人「? 飲んでるよ?」

俺「その割には顔、赤くなってないな…お前、飲んだらすぐ顔が赤くなってたのに」

友人「えっ なにそれ初耳」

俺「……それに、さっきから酒、減ってないし」

友人「…………」
688 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 04:18:21.98 ID:pooSCYDO
俺「……なぁ、おまえ、」

プルルルルルルッ

俺「っ!」 ビクッ

友人「電話だぞー。 つまんねー着信音だな」

プルルルルルルッ

俺「うっせー」 ピッ

俺「……もしもし? うん、うん。…ああ、今俺んちに、…………は?」




俺「―――――死んだ?」
689 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/04/12(月) 04:23:25.03 ID:pooSCYDO
俺「え、でも……」 チラッ

友人「……」

俺「あ、いや、なんでもない。 ……うん、うん。 わかった。 じゃ」 ピッ

友人「……なんだった?」

俺「…おまえ、もしかして、……死んだの?」

友人「うん」
690 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/04/12(月) 04:27:18.92 ID:pooSCYDO
俺「…え、……マジで…?」

友人「マジ、マジ。 本気と書いてマジ。」

俺「………なんで」

友人「んー…その辺曖昧なんだよなぁ…。
あ、そうだお前俺の変わりに聞いといてくれよ、俺の死因」

俺「………」
691 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/04/12(月) 04:32:08.73 ID:pooSCYDO
友人「なんだよ何呆けてんだよー! ほら飲もうぜ!せっかく来たんだからよ!」

俺「……」(……もしかして、これは夢か?)

俺(目が覚めたら俺一人で、試しにこいつにメール打っても返ってきて、それから)

友人「残念ながら夢じゃねーんだよなー」

俺「心を読むな」

友人「ごめん」
692 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 04:38:47.76 ID:pooSCYDO
友人「―――でも、そうだな。 夢と思える内に帰るか」

俺「え?」

友人「もしかしたらこれはお前の夢で、オレは出演したに過ぎないかもしれない。
死んでから、化けて出た。とかじゃなくてな」

俺「化けって…」

友人「そういうことだろ? つーことで帰るわ。あ、そのビール飲みきれないなら冷やしとけよ。また来るから。 じゃなー」
693 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 04:41:09.68 ID:pooSCYDO
俺「え、ちょま」

バタン

俺「………」

俺「………寝よう」

(寝て起きたら、わかることだよな)
694 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 04:53:20.71 ID:pooSCYDO

〜〜〜翌日〜〜〜

俺「うん、わかった。じゃあ今から出るから…30分くらいには着くと思う。 おー、じゃ、あとでな」

ピッ

俺「……夢じゃ、なかったな」


―――友人、お前、交通事故で亡くなったそうだぞ。
心中で呟きながら、スーツに腕を通した。
身支度を終え、玄関へ向かう途中に、昨日友人が持ってきたビールを冷蔵庫へ閉まった。

「また来るからな」と言っていたから、近いうちにひょっこりと現れるだろう。

おしまい
695 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/04/12(月) 04:55:26.40 ID:pooSCYDO
次回また未定
書きたくなったら来る


おやすみんみん
696 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2010/04/12(月) 18:12:58.28 ID:2pFBnKUo
697 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/04/29(木) 20:41:58.20 ID:R3d3yoDO
久々にきたわよー


早速書きます


≫【少女とべとべとさんとパティシエの話】
698 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 20:49:59.55 ID:R3d3yoDO
 小さい頃から、私のあとをついてくる人がいる。
一定の距離をおいて、私の後ろを歩いているのだ。
なぜだか不思議と顔は見えない。
英国紳士みたいな姿をしている、多分、男性。

一度、「どうしてついてくるの」と尋ねてみたことがあったが、「待っているのさ」としか言わなかった。

大きくなった今でも意味がわからない。


彼は、何を待っているのだろう?
699 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:01:32.33 ID:R3d3yoDO
とにかくいつでもどこでも、気が付いたら後ろをついてきているので、
私は彼を「べとべとさん」と名付けて、たまに話しかけて過ごしていた。
べとべとさんは意外にも私の問い掛けに応えてくれる。
「今日はいい天気ですね」と言えば
「そうだね。 でも降水確率90%だったから、傘持っていった方がいいよ」
………といった風に、お母さんみたいな事も言ってくる。
700 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:07:07.60 ID:R3d3yoDO
そんなこんなで、私は割りと毎日楽しく過ごしていた。


―――そんなある日、私は交通事故に遭う。


周りがざわめく中で、私はべとべとさんを探した。
身体中痛くて、目玉しか動かすことが出来ない。

べとべとさんを探す。


べとべとさんは、急に私の視界に現れた。
701 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:12:09.64 ID:R3d3yoDO
私の頭上から、私を見下ろすべとべとさんの顔は真っ黒で、やっぱり見えなかった。
いつも後ろをついてきたべとべとさん。
その彼が、今は私の前にいる。


ああ、そっか、なるほど。


少女「……べとべとさん、これを待っていたの?」

べとべとさんはゆっくりと、そうだよ。と言った。
702 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:17:50.55 ID:R3d3yoDO
べとべとさんは続ける。

「―――けれど、君と話す内に、もう少しここにいたくなった。
君の見る世界が見たい。
君の語る世界が聞きたい。
君の味わうものを味わいたくなった。
……いやはや、欲というものは恐ろしい。
どんどん湧いて際限がない。



……そこで、どうだろう。私と取り引きをしないか?」

少女「……とりひき…?」
703 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:35:40.92 ID:R3d3yoDO
べとべとさん「何、社会の様に難しい事ではないよ。
取り引き次第によっては、私は君に"猶予"を与えられるのさ。
……ああ、失敬。 もっとわかり易く言おうか。
つまりだね、」

少女「……どうすれば、いいの? ……いやだ…死にたくない……。 ……助けて、べとべとさん…」

べとべとさん「……最期まで人の話は聞くものだよ。」

少女「死にたくない……いたいよ…怖いよ……。 たすけて、助けて、

 なんでも、あげるから…」
704 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:38:21.17 ID:R3d3yoDO
べとべとさん「……何でもあげる、なんて女の子が口にしてはいけないよ。
まぁ私は紳士だから、どこぞの馬鹿の様に乙女の純潔を戴くような真似は一切しないよ。安心しなさい」

少女「………」

べとべとさん「ああ、駄目だよ。まだ目を閉じてはいけないよ。

………そうだなぁ…





 ―――では、君の"舌"を戴こうかな。」
705 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:48:06.00 ID:R3d3yoDO

___________________


少女「………というお話だったのさ」

べとべとさん「突然何を言い出すんだね」

少女「いえ、ただあの日の事を思い出しまして」
706 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:51:38.11 ID:R3d3yoDO
べとべとさん「それより! 早く学校へ向かわなくてよいのかね?」

少女「今日はお休みですよ、ゴールデンウィークです」

べとべとさん「なんと、もうそんな時期なのか…」

少女「べとべとさん曜日にしか興味ありませんもんね、テレビっこなんですからまったく」
707 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:54:45.10 ID:R3d3yoDO
べとべとさん「最近は特撮が熱い」

少女「聞いてませんよ」

べとべとさん「つれないなぁ。 あの日以来こうして肩を並べて歩けるようになったというのに。
ああ、あの頃の君はどこに行ってしまったのかね?」

少女「常に見てるんだからわかるでしょう? ストーカーさん」

べとべとさん「ストーカーではない! あんな奴等と一緒にしないでくれ!吐き気がする!!」
708 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 21:58:26.71 ID:R3d3yoDO
少女「似たようなものじゃないですか」

べとべとさん「うう…乙女が私を苛める……」

少女「あんまりうるさいと出掛けませんよ? 一日中部屋の中でゴロゴロして、三食納豆食いますよ」

べとべとさん「それは嫌だな。 …ふむ、ならば大人しく待っていよう」
709 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:04:26.61 ID:R3d3yoDO
〜〜〜数分後〜〜〜

てくてくてくてく

べとべとさん「……戸締まりはしただろうか…。 いかん、なんだか不安になってきたのだが」

少女「大丈夫ですよ。 毎日言ってますよねそれ」

べとべとさん「君は心配にならないのかね?! 最近は物騒なんだぞ? 外出中に勝手に家に入られてベッド下に斧を持った男が家主が帰ってくるまで待機したりする世の中なんだぞ?!」

少女「………」
(また洒落怖か何か読んだな…?)
710 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:10:43.32 ID:R3d3yoDO
べとべとさん「……あ! 君、ここだ、ここだよ!」

少女「……ケーキ屋さん?」

べとべとさん「前々から食べてみたかったのだ! ここのケーキはとても美味しいのだそうだぞ。
ささ、早く入ろう!」グイグイ

少女「わかったわかった わかったから押すな」
711 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:17:29.80 ID:R3d3yoDO
カランカラン

店員「いらっしゃいませ」

べとべとさん「店内もいい感じだ、期待が高まるな!」

少女(うるさい…)
「えーと、おすすめのものをお願いします。 あ、ここで食べます」

店員「店内でお召し上がりですね、かしこまりました。
お飲み物はいかがなさいますか?」

少女「えーと…じゃあ、ブラックコーヒーで」

店員「かしこまりました。少々お待ちください」
712 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:23:05.05 ID:R3d3yoDO
べとべとさん「ブラックコーヒー……」

少女「…べとべとさんが騒がしいのでお仕置きです。
一緒にケーキを頼んであるから、まだいい方でしょう?」

べとべとさん「むぅ…手厳しいなぁ。 仕方ない、連れてきてもらっただけでもよしとするか。
ああ〜それにしてもケーキはまだだろうか、楽しみだ!」

少女「まだ頼んでから三分も経ってないですよ」
713 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:30:19.83 ID:R3d3yoDO
〜〜〜数分後〜〜〜

店員「お待たせ致しました」

べとべとさん「きた! ささ、早く!早く食べてくれ!!」

少女「慌てないでくださいよ…。 まずはブラックコーヒーからですよ」コクコク

べとべとさん「え、ちょ、まっ…〜〜〜〜ッ!!!!」

少女「ふぅ」

べとべとさん「っうぅげえぇええええ苦い熱い!! せ、せめて冷まして…!」

少女「味解りませんし、舌の感覚はありませんから、平気ですよ?」コクコクコク

べとべとさん「あばばばば」
714 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:35:03.29 ID:R3d3yoDO
カチャン

少女「ごちそうさま」

べとべとさん「ひー、ひー…ううぅぁあ口の中が痛い熱い苦い!」

少女「お疲れさまです」

べとべとさん「うぅっ 酷い、あんまりだ!」

少女「何がですか? ……まぁ、次はお待ちかねのケーキですから。機嫌なおしてください」モグモグ

べとべとさん「ふん! 仮にも私は紳士だがね!例え相手が女性でも怒るときは怒なにこれおいしい」
715 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:40:11.25 ID:R3d3yoDO
少女「でしょうね。 すごく甘い匂いがします」モグモグ

べとべとさん「ちょっとまってなにこれ本当においしい」

少女「でも甘いってどういうものでしたっけ…」モグモグ

べとべとさん「このまろやかなくちどけが何とも…ああ食べ終わるのがもったいない…。 君、もう少しゆっくり食べてくれ」

少女「今日は買い物もありますからダメですよ」モグモグモグモグ

べとべとさん「ええええちょっとまってもう少し味わいたいからあああ」
716 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:43:59.61 ID:R3d3yoDO
ゴックン


少女「ごちそうさま」

べとべとさん「うう…少女ヒドイ……。 しかし美味しかった…」

少女「そうですか、……なら幾つか買って帰りましょう」

べとべとさん「!」パアァッ

少女「兄さんに」

べとべとさん「!!」
717 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:47:59.05 ID:R3d3yoDO
 * * * * *

店員「ありがとうございました。 またお越しくださいませ」

カランカラン


べとべとさん「ああ実に美味であった…! また行こう」

少女「そうですね、べとべとさんがイイコだったらまた行きましょう」

べとべとさん「! 本当かい? よし、私今日から夜更かししないぞ?!」

少女「……」
718 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/04/29(木) 22:53:05.97 ID:R3d3yoDO
少女「……さて、買い物して帰りましょう」

べとべとさん「今日は白菜が安かったぞ。 私は鍋が食べたい」

少女「作るのは兄さんですから兄さんに言ってください。
……でも、そうですね。
最近また寒くなってますし、言うだけ言ってみましょうか」

べとべとさん「やったー」

少女「そうと決まったら急がないと。タイムセールももうすぐです」


719 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/04/29(木) 22:54:44.14 ID:R3d3yoDO
さて
本日はここまで
まだパティシエ出てきてないけど
明日にでも続き書きに来るよ


おやすみさよならんらん
720 : ◆I5XeDg9wrc [sage]:2010/05/05(水) 05:51:18.13 ID:x4VMKcDO
現在「少女とべとべとさんとパティシエの話」投下中


――――――翌日。


少女「ケーキ、兄さんに喜んでもらえてよかったです」

べとべとさん「うむ。兄さんは甘いもの大好きだものな。
でもブラックサンダーの箱買いはどうかと思うのだが」

少女「あれで何故太らないんでしょうね…。
さて、今日はどうしましょうか」
721 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/05/05(水) 05:54:28.26 ID:x4VMKcDO
べとべとさん「今日もあのケーキ屋に行きたい」

少女「……」

べとべとさん「………」

べとべとさん「……私、ちゃんとイイコにしてたよ?」

少女「……わかりました。 でもさすがに昨日の今日では気が引けますね」

べとべとさん「誰か呼べばいいのさ!」

少女「簡単に言わないでください」
722 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/05/05(水) 05:59:14.79 ID:x4VMKcDO
べとべとさん「一人でもいいではないか、私がいるだろう?」

少女「貴方人じゃないじゃないですか。 ……まぁ、いいですけど。私が勇気出せば済む話ですからね」

べとべとさん「実にたくましいなぁ」

少女「誰のせいですか」
723 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/05/05(水) 06:02:27.82 ID:x4VMKcDO
少女「それでは昼食が済んだら行きましょうか」

べとべとさん「おお、それがいい。 今日は何にするんだい?」

少女「そうですねー…久々にオムライス作ろうかな、と」

べとべとさん「!! グリンピースは!抜いてください!!」

少女「好き嫌いはダメですよ」
724 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 00:51:30.84 ID:imxPfvA0
べとべとさん「ひどい」

少女「いやだって冷凍のミックスベジタブルからグリンピースだけ除けるの面倒じゃないですか」

べとべとさん「…まぁ、いいか。 私にはケーキたんが待っているのだからな」
725 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 01:01:15.35 ID:imxPfvA0
〜〜〜昼食後、外出中〜〜〜

てくてくてくてく

べとべとさん「ケーキ♪ ケーキ♪ ケ・エ・キ〜♪」

少女「…べとべとさんっていくつなんですか?」

べとべとさん「私かい? そうだね…969年くらいは生きているかな? 途中からきちんと数えていないからわからないけど、だいたいそのくらいだと思うよ。
……どうしていきなり私の年齢を気にするのかね?」
726 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 01:09:20.43 ID:imxPfvA0
少女「いえ、ただ私より遥かに年上に見えるのにケーキですごく喜んでるので、もしかしたら年齢は低いのかと思いまして」

べとべとさん「何を言う。ケーキはすばらしいものだぞ? 見た目も美しい味も素晴らしい。
まるで美しい女性のようだ!」

少女「うわ…。 あ、着いたー」

べとべとさん「うわ?! 今うわって言っただろう! ひいたのか? ひいたのか?!」
727 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 01:28:16.88 ID:imxPfvA0
 * * * * * * * * * * * * *

店員「ね、パティシエさんパティシエさん」

パティシエ「ん?」

店員「昨日変わった女の子が来たんですよー」

パティシエ「変わった…?」

店員「ええ。 うちで今おすすめしている、『凶悪!激甘モンブラン』を頼まれたんですけど、」

パティシエ「それ『栗と南瓜のモンブラン』のことだよね 変な名前付けないでよ悲しくなる」

店員「泣かないでください。
 で、あのモンブラン食べると誰でも変な顔するんで、注文した人を観察するのが
 最近の私の密やかな楽しみだったんですけど、」

パティシエ「変な顔?! 変な顔ってどういうこと?! 俺のケーキそんなに酷いの?!」
728 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 01:39:50.66 ID:imxPfvA0
店員「いや、幸せそうな顔ですよ」

パティシエ「最初からそう言ってよ…ああ寿命縮まるかと思った。 俺の心臓ミジンコ並みなんだからあまり驚かせないで」

店員「どんだけチキン野郎なんですか。 で、話戻りますけど、」

パティシエ「うん…」(チキン野郎って言われた…)
729 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 01:41:13.64 ID:imxPfvA0
店員「その女の子、全然表情が変わらなかったんですよー。 ひとりで無言でぱくぱく食べて、ケーキお持ち帰りして帰って行きました」

パティシエ「…? 表情が顔に出にくい人とかじゃないの?」

店員「そういうのはリアルであまり存在しませんよ。 これだからDTは…」

パティシエ「?! どどどどどど童貞ちゃうわ!!!」

店員「やだー私DTって言っただけなのにー。 なに暴露してんですかー。きゃーきゃー」

パティシエ「もうやだこの店員」
730 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 01:51:31.01 ID:imxPfvA0
パティシエ「まぁ、ともかく…別に普通なんじゃないかな?」

店員「ですかねー? んーでもなんか気になるんですよねーあの女の子…」

パティシエ「なんだ、恋でもしたの?」

店員「まさかぁ。 相手は高校生ですよ?」

パティシエ「だよね…しかも女のk」

店員「女の子は小学校低学年くらいが一番おいしいんですよ。 高校生では熟れ過ぎです」

パティシエ「ほんとにいやだこの店員」
731 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 02:01:51.05 ID:imxPfvA0
カランカラン

パティシエ「あ、お客さん来たよ」

店員「はいはいでは行ってきます!」



店員「いらっしゃいませー… あっ」

少女「…? こんにちは」

店員「こんにちは! 昨日も来てくださいましたよね?」

少女「はい。 ここのケーキ、気に入っちゃいまして」(べとべとさんが)

店員「ホントですか? ありがとうございます! ぜひうちの店長にも言ってやってください、両手広げてくるくる回りながら喜びますよ、きっと」
732 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 02:06:59.80 ID:imxPfvA0
少女「え?」

店員「今呼んできますねー。 大丈夫ですよ今お客さんいませんから。ではー」

少女「え、え?」

べとべとさん『ほう、あの甘美なケーキを作った者に会えるのか。一体どのような人間だろうねぇ、清楚系美女だといいなぁ』

少女「……」
733 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/07/29(木) 02:15:31.26 ID:imxPfvA0
がたんがたん

少女「?」

べとべとさん『なんだか騒がしいな』

少女「なんでしょうか…? ちょっと見てみます?」

べとべとさん『そうだね。 厨房がどんな感じなのかも気になるしな!」ワクワク
734 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/07/29(木) 02:16:00.30 ID:imxPfvA0



店員「いいじゃないですか店長でしょう? たまには出てきてお礼くらい言ったらどうです?
『私のような豚野郎が作ったケーキを食べてくださり、更にお持ちかえりして下さりありがとうございますうぅぅ』
みたいな感じでいいですから! ほらっ」

パティシエ「なんなのその例文まるで俺ドエムじゃないか! じゃなくて女の子の前に出るのとか緊張して爆発するかもしれないからマジ勘弁して俺死ぬ死んじゃう」

店員「私の前は平気でしょうに」

パティシエ「君は女の子じゃないだろう」

店員「しつれいだ!」
735 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/07/29(木) 02:25:34.01 ID:imxPfvA0
店員「確かに私は生物学上オスですが心は乙女です。 その証拠に見てくださいよこの衣装、私懇親の手作りですよ? 素晴らしいメイド服でしょう?」

パティシエ「そんなんだからうちはリピーターが少ないんじゃないかあぁぁ!」

店員「それがヒキコモリ属チキン科の店長に代わって接客している幼馴染に対する態度ですか? ホント仕様がないですねこれだから粗チンは…」

パティシエ「シモネタはやめろ! 俺はケーキをつくっているんだぞ?!綺麗で繊細でかわいらしい、乙女の心のような食べ物を作っているんだぞ?!」

店員「何言ってるんですか…乙女の心って……ちょっとひく、吐きそう」

パティシエ「吐かないで!」

少女「……」

べとべとさん『……』

べとべとさん『なんたるカオス』
736 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2010/07/29(木) 02:29:44.28 ID:imxPfvA0
べとべとさん『なんだか取り込み中のようだね。 少し待ったほうがいいんじゃないかい?』

少女「……あのー、注文いいですか?」

店員「あ」

パティシエ「あ」

べとべとさん『このカオスの中普通に突き進むなんて……流石だな乙女は…』
737 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2011/04/26(火) 05:28:53.76 ID:N5JIqzyDO


 * * * * * *


店員「いやぁ、大変お見苦しいものを見せてしまって申し訳ありませんでした。あ、コレ、サービスですので良かったら召し上がって下さい」

少女「はあ……」

べとべと『おお……! ――ふふふ。乙女よ、覗いてみて正解だったな。いいことあったぞ!』

パティシエ「…………」 オドオド
738 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage_saga]:2011/04/26(火) 05:35:54.20 ID:N5JIqzyDO
少女「……」 ぱくぱくもぐもぐ

店員「……」
(やっぱり表情変わらないわこのコ)

べとべとさん『ふむ、和と洋のコラボレーションも素晴らしいな。クリームと餡は本当に良い組み合わせだ……発見者に賞状贈りたい』

パティシエ「…………」 ソワソワ
739 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 03:03:26.69 ID:A2ai3y7DO
――――数分経過。


べとべとさん「ごちそうさまでした!」

少女「ごちそうさまでした」

店員「ウフフ、おそまつさまでした」
(最後まで表情変わらなかったわねー)

パティシエ「! おっ おお、お、おそまつさまでした!」

店員「どもってんじゃねぇよ」
(すみません。うちの店長あがり症なんで……)
740 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 03:16:49.04 ID:A2ai3y7DO
パティシエ「ヒィ! ごっごごごめんなさい! ああっ またどもっちゃったよ! どうしようどうしよう、えっと、ごめんなさい!」

べとべとさん「ケーキの腕は素晴らしいのに……」

少女「……」
(そんなこと言っちゃダメですよべとべとさん。……あ、見えないし聞こえないんでしたっけ。じゃあ、大丈夫なのでしょうか?)

店員「ハイハイ。店長、うるさい☆」 べちん!
(……うーん……)
741 :以下、名無しに変わりましてゴミがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 03:35:39.87 ID:A2ai3y7DO
 * * * * * *





少女「ふぅ……」 カチャン
(べとべとさん、そろそろ帰りましょうか)

べとべとさん「むう……。名残惜しいが、長居しても仕方がないものな。お茶も飲み終えてしまったし……ケーキの追加注文してくれないし」

少女(べとべとさんのために、食べることはとても大切だと承知しています。でも、体重がありますから、こればかりは……)

べとべとさん「うむ。乙女たるもの可憐で包み込めるものでいなくてはならないからな。
      いくら少女という存在が甘いものでつくられるといっても、糖類の過剰摂取はいけない。ぶよんぶよんになってしまう」

少女「……ぶよんぶよん……」
742 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2012/09/19(水) 11:58:14.41 ID:c2znh7Hqo
結局ここはもう書かないのか?
743 :スカイメンソール ◆MorPhoC88A [sage_saga]:2012/09/19(水) 14:45:01.74 ID:kFgXeh46o
スーツってまだいるんですか?
744 :金目鯛 ◆KINMEGsDV2 [sage_saga]:2012/09/19(水) 21:28:47.79 ID:c2znh7Hqo
言われてみると最近見ていないな
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