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上条「ある?!・・・ない!?!?!?」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 14:13:37.26 ID:7DhBvFM0

上条(?)「ふあ〜ぁ、よく寝た・・・ん、なんだ心無しか頭が重いような。それになんだか上手く歩けない?」

上条(?)「・・・?」プニプニ

上条(?)「・・・・・・・?」プニプニプニ

上条(?)「?!?!!?」胸元ガバッ

上条(?)「ある?!!?」

上条(?)「・・・」ズボンガバッ

上条(?)「む、息子がいない・・・・」ililorz

上条(?)「ハッ!」鏡チラ

上条(?)「誰だぁぁぁ!!??」だぁ・・・だぁ・・・だぁ・・・(エコー

不幸体質の少年は、晴れて少女になったのであった。



上条(♀)「終わってたまるかってんだ! 続くぞ!!」

続きます。
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 14:14:42.81 ID:7DhBvFM0
衝動的についかっとなってやった。反省はしてる

とりあえず書き溜めてくる
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 14:30:14.64 ID:7DhBvFM0
上条(♀)「いやーしっかし・・・一体何が起きたんだ? 見た感じ、何処となく俺の面影が残ってるし・・・母さん似だな。まぁ、当たり前か」

上条(♀)「幻想卸しみたいだとしたら土御門に聞けば分かるか・・・」

上条(♀)(とりあえず、何故かあるセーラー服を来ておこう。んー、後この長めの髪の毛はポニーテールに・・・案外似合ってるじゃん////)

隣家玄関前

上条 (♀)「お〜い土御門〜いるんだろ〜」コンコン

???「ガチャ)おー? 上条ちゃんじゃないかー 姉貴ー上条ちゃん来たぞー」

上条(♀)(執事?! ってかさっき姉貴って・・・この人は舞夏?!と言う事は・・・)

土御門(♀)「なんやかみやん〜 朝の義弟との時間を邪魔するとは親友でも許さないにゃ〜?」裸Yどたぷん

上条(♀)「な、な、なっ!?////」

土御門(♀)「? どうしたんやかみやん、顔真っ赤だにゃ〜?」

舞夏(♂)「熱でもあるんじゃないのかー?」

土御門(♀)「それは舞夏にうつったら大変だにゃ〜。まぁでも姉貴パワーで一網打尽してあげるけどにゃ〜」イチャイチャ

舞夏(♂)「そーだなー、じゃうつった時のために姉貴パワー充電しとかないとなー?」イチャイチャネチャネチャ

土御門(♀)&舞夏(♂)「〜♡〜♡」イチャイチャネチャネチャネチョネチョ

上条(♀)「///」

上条(♀)「お、お邪魔しましたぁ〜!」ダダッガチャッバタンッ

土御門(♀)「? 一体何がどうしたにかにゃ〜?」

舞夏(♂)「それよりも姉貴ー? 中で続きしよー?」

土御門(♀)「それもそうだにゃ〜♪」ガチャッバタンッ
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 14:31:47.53 ID:7DhBvFM0
土御門はきっとセミロングできょぬーに違いない。
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 14:38:19.34 ID:H0XQ3cAO
美琴はすでに御用だな
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 14:58:10.65 ID:7DhBvFM0
上条♀「ひゃー朝からすごいもん見ちまった・・・なんつーか・・・」フニフニ

上条♀「はぁ、なんとなく女子達が胸についてやたら言ってたが、確かにこれは気にしちまうな・・・今度からこういう話題の時は黙っておこう。うん」

上条♀「とりあえず、学校行くか・・・」ガチャッバタン

ーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーーー

ーーーー

さて、場面が変わったところでしばらく書き溜めしときます
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 15:57:12.97 ID:H0XQ3cAO
アックアとテッラはどうなってるか想像もつかないな
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/02/22(月) 20:36:15.62 ID:sy.R6LAo
上嬢ちゃんときいて
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 22:39:31.33 ID:7DhBvFM0
とりあえずしごといてくまきんきゅう
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/22(月) 22:54:47.13 ID:eqsJgsAO
美琴君が楽しみ
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/02/23(火) 06:32:25.34 ID:rlJ4dhM0
ポニーテールといいありそうで無い胸といいキョン子を彷彿とさせる
紳士な上条さんが女になったら、フラグの立ってる奴はどういう反応をするようになるのか…実に興味深い
いやでも上条さんの男らしい魅力そのままに女になると色々とめんどくさいことになりそうだ
ひょっとすると男より女にモテるかもしれない
そうなると青ピルートしかない訳で…

要するに支援だ
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/02/23(火) 12:06:08.34 ID:GJpGy/M0
つまらん
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/23(火) 17:04:56.44 ID:acv8bt6P
書きためてから立てろよカス
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/23(火) 19:15:58.01 ID:XlmHss.o
上嬢さんwktk
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/23(火) 19:37:16.11 ID:x7tcGwAO
百合子に期待
16 :1 ◆hCIkl1bG8U [sage]:2010/02/23(火) 20:57:59.84 ID:RStq5I20
お、お待たせしました・・・・orz

再開します。
17 :1 ◆hCIkl1bG8U [sage]:2010/02/23(火) 20:58:27.83 ID:RStq5I20
上条♀「ふぅ、なんとか間に合った・・・・(ってげぇ!?)」

ーーークラスのドアを開けるとそこは、男女逆転の世界だったーーー

上条♀(土御門があぁなってたから、まさかと思ってたけど・・・ここまでとは! なんだか記憶喪失した時みたいな感覚だ・・・)

???「どないしたんやかみやん、顔色悪いで〜?」

上条♀「! あ、青髪・・・?」

普段青髪ピアスが座ってる位置から声がすると思ってそちらに目線をやると、そこにはセミロングの青色の髪の毛をした女の子が座っていた。

青ピ♀「なんやかみやん、いよいよもってわいの愛に答えてくれるようになったんかいな!? かーみやーn」

???「やめんかい」ズビシ

青ピ♀「いたたた、女の子に手をあげるのんてそこんとこどーなん? そないやと彼女でけへんよ委員長?」

吹寄♂「あのなぁ、青髪上条が嫌がってるだろ? 人の嫌がる事をしようとする物には僕は容赦しないよ?」
18 :1 ◆hCIkl1bG8U [sage]:2010/02/23(火) 21:00:01.90 ID:RStq5I20
青ピ♀「そないな事いってぇ〜、どーせかみやんに惚れ込んでるくせに〜?」

吹寄♂「なっ////」

上条♀「(な、なんだか知らねェけど、困ってるみたいだ・・・)青髪、吹寄(?)もんな事言われたって困るだけだろ? っていうか、そういう好き嫌いの話は本人の前ではちょっと・・・」哀愁漂う苦笑

全クラスメート ドキッ!

クラスメート1(無意識なんだよ///)

クラスメート2(魔性の女ってのはこういうのを言うんだろうな・・・///)

???「はいは〜い、席について下さ〜い?」

振り向けばそこには、えらいショタっこがいた。あぁ、可愛らしい。

青ピ♀「小萌きゅ〜ん、今日もぷりてぃうぃっちぃ〜♪」

上条♀(お前いくつだ)

上条♀(って言うか、この子小萌先生だったのか!?)

小萌♂「もぉ〜、早く席につかないと授業始めれないじゃないですかぁ〜ふぇ」じわぁ

上条♀「(・・・なんか、無性に抱き締めたくなる・・・)ハッ、違う違う。す、すいません先生すぐ席に付きます・・・」イソイソ

女だった時の俺は、みんなの記憶では憧れの対象のようだ・・・

勉強の出来ない俺を憧れるって・・・ん? 分かる? 分かるぞ?! 勉強が分かるぞおおおおおお!?!?

どうやら、女になった事で頭の出来もよくなったらしい・・・ラッキー♪

まぁ、とりあえずはなんとかなりそうだな・・・あ、でも五和とか神裂とかビルビリとか・・・
他の奴らはどうなってるんだろう・・・って、朝はなんか色々あって気に止めてなかったけど、インデックスは? んー、後でステイルに聞いてみるか・・・

小萌♂「上条ちゃ〜ん? 珍しくぼーっとしてどうしたんですかー?」

上条♀「あ、すすいません///」

ーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーーー

ーーーー
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/23(火) 21:03:57.53 ID:RStq5I20
ポニテが好きなんだ悪いか!



うん、ごめん言いすぎたと言うか私の語彙が少ないせいですね分かりますいやほんとすいまs(ry
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/23(火) 23:17:11.88 ID:x7tcGwAO
ヌワヌワ
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/24(水) 17:22:08.21 ID:vBPM0IDO
期待してるよ
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/24(水) 18:50:52.30 ID:iJByKKc0
超期待してます
23 :なんかイメージわかなかったからアニメ見てもうs想像してきた [sage]:2010/02/25(木) 16:28:38.77 ID:kQaoHdw0
土御門♀「んん〜、終わったぜよー」

青ピ♀「さいなら〜」ガタドタタッタッタッ

上条♀「? なんか青髪、やけに急いでたけど・・・どうかしたのか?」

土御門♀「んー、なんか今日は約束があるとか言ってたような。ま、自分には関係ないにゃ〜 今日は舞夏とデートなんで私もさっさと帰るにゃ〜」

上条♀「お熱いこって・・・」

土御門♀「そいじゃね〜」テクテクテク

上条♀「・・・はぁ、帰るか。」

〜〜〜〜〜〜〜

いつもの公園自販機前

上条♀「・・・・・・」

自販機「・・・・・」

上条♀「・・・・」スッ っ[千円札]

自販機「・・・」ジィー ・・・し〜ん

上条♀「またかよ?! うがぁ〜不幸だ〜!?」



????「おい、そこのお前!!」
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 16:29:15.38 ID:kQaoHdw0
上条♀「ん?」

???「ここであったが百年目! 今日こそは決着をつけてもらうぞ!」バチチッ

上条♀「ま、まさか・・・」

そこに立つ少年からは、僅かばかりだが電気が迸っていた。

上条♀「ビリビリ!?」

御坂♂「ビリビリ言うんじゃねぇ! 今日は絶対に勝負してもらうからな!!」

上条♀「いや、その、大分スルーしてきたけど、女の子に手を出すのはゴニョゴニョ・・・」

御坂♂「うるせぇ! 強ければ女子供関係ねぇんだよ!」バチバチ

上条♀「いや、使い方間違ってると思うそれ」

御坂♂「うるせぇったらうるせぇ!! こうなりゃ力づくで・・・!」ビリビリチャージ

上条♀(仕方ない・・・っ!)ダッ

御坂♂「へっ、おせぇんーーーー」
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 16:30:10.93 ID:kQaoHdw0
上条♀(間に合え!)

はっしギュッと手を繋ぐ

御坂♂「?!?!///」

上条♀「ま、間に合った・・・・」

御坂♂「な、なっ、な!?///」

上条♀「こんなとこで、そんなことやっちゃダメだぞっ」腰に片手をあて人差し指立てて。

御坂♂「」ボシュンッ!

御坂♂「うるせぇえぇえぇえ〜!!!」ダダダダビュ〜ン

上条♀「全く、懲りないんだから」腰に手を当て仁王立

〜〜〜しばらくして〜〜〜


上条♀「・・・・・・・・・」i|i|orz

上条♀(なんかナチュラルに女言葉使ってたし・・・・恥ずかしくて[ピーーー]る・・・///)i|i|orz

女上条当麻は落ち込んでいたのだった・・・・
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 16:32:08.01 ID:kQaoHdw0
なんだ、アレになるのか

上条♀(なんかナチュラルに女言葉使ってたし・・・・恥ずかしくて市ねる・・・///)i|i|orz
27 :ついカッとなってやった反省はしてるでも後悔はしてない [sage]:2010/02/25(木) 18:21:42.42 ID:kQaoHdw0
〜〜〜一方、その頃〜〜〜


御坂♂「はぁ・・・またか・・・」orz

御坂も絶望に打ち拉がれていた。

???「お」

御坂♂「ん?」

???「に」

御坂♂「何処かで聞いた事があるような」

???「い」

御坂♂「声が・・・」

???「さ」

御坂♂「聞こ・・・え・・・る」

???「まあああああああああ」背中にダキッ

何処からともなく現れた者は、ツインテールを靡かせ御坂の背中に抱き付いた

御坂♂「やっぱお前か黒子!!」

黒子?「いいじゃないですかお兄様ぁ」

御坂♂「でぇえい離れろ気色悪い!!」グイグイ

黒子?「そんな、イケズぅ〜」

御坂♂「第一お前」






御坂♂「男 だ ろ う が !!!!!」
28 :黒子のTSは悩んだだから行き着いた先は男の娘だったポニテも好きだけど男の娘も好きだ [sage]:2010/02/25(木) 18:37:25.99 ID:kQaoHdw0
通行人's心の声(えぇえぇえぇえぇええええええ!?)

通行人A(あ、あれで男?!)

通行人B(ま、まじかよ・・・ちょっと可愛いなぁって思っちまったorz)

通行人C(男の娘だと・・・・許せる!!!!!!)

通行人D(おにんにんハァハァ)ハァハァ

通行人F(でもきっと、黒子さんとやらは攻めね、えぇきっとそうでしょう・・・黒子「お兄様・・・?もうここはこんなになっているじゃありませんか・・・」お兄様?「ば、ばかやめろよ・・・・///」よし、今度の夏コ◯これね!!!!!)

黒子♂?「だってお兄様が・・・"男は趣味じゃない"と仰ったじゃありませんか・・・」ヨヨヨ

御坂♂「だぁぁああ、それじゃぁ俺がそんな格好させちまったみてぇじゃねぇか!」

黒子♂?「そんなっ、わたくしお兄様のために身も心も女になったというのに!!」

御坂♂「いや、お前ツいてるじゃねぇか」

黒子♂?「[ピーーー]がいやならいますぐにでも手術して・・・・」

御坂♂「いいから、ホントそういうのいいから」

黒子♂?「という事は!このままの私愛して下さるというのですね!?」ダキッ

御坂♂「あぁあぁ違うってのっていうかまた抱き付くな!!」

黒子♂?「さぁまだ時間はお子様ですが、関係ありません今すぐにでも大人の一時を 御坂♂「だからやめろって」バチバチバチ

黒子♂?「シビビビビビ」

御坂♂「全く・・・ほんっとに全く・・・」

黒子♂?「」ピクッピクピクッ

黒子はやっぱり黒子(ルビ:へんたい)だった・・・
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/02/25(木) 18:58:23.26 ID:LdUzY1s0
支援しますわ
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 21:24:14.51 ID:tpBxGoAO
下着姿で寮をうろつくシェリーとか、ただのおっさんになってしまう
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/25(木) 21:44:21.87 ID:6dfCqaM0
>>25
sagaを知らないとな

まあわざと入れたりいれなかったりで使い分けるのも手ではある。
32 : ◆hCIkl1bG8U [やべぇネタない・・・]:2010/02/26(金) 15:38:02.94 ID:ScTMjhg0
上条♀「一体、どうしたってんだ・・・・いきなり周りの性別が逆転してるし・・・俺も、体だけだが女になってるし・・・」

上条は夕陽のきれいな川辺で黄昏ていた

上条♀「これは、誰の仕業なのか・・・なんの目的だったのか・・・今の俺には分からない。でも、かならずこんなふざけた幻想はぶち壊してやる!!」

沈みかけた夕陽と夜の帳が一体となった空を見上げ上条は堅く決意したのだった・・・
33 : ◆hCIkl1bG8U [sage]:2010/02/26(金) 15:42:12.99 ID:ScTMjhg0
打ち切り風味で申し訳ない。
やりたかった天然魔性の女上条さんをやっただけ満足いってしまった。
禁書とレールガンはアニメしか分からないから続けようがなかった。

誰かこのTSネタ拾ってくれるならもうどうぞどうぞ、雑談その他ご自由にお使いください。では機会があればまたノシ
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/26(金) 18:15:24.74 ID:dZrMmoDO
乙です。

禁書とペルソナのパロって需要あるかな?
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/27(土) 07:36:57.50 ID:pyXy.ASO
風味てwwwwww


士「ここがレールガンの世界か」
誰かこんなのやってくれ
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/27(土) 12:00:18.24 ID:mvd7Ta60
>>35
なんかまともに完結したのがなかった記憶だね
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/28(日) 23:40:27.35 ID:abbLi6DO
誰も使わないなら、ペルソナ3と禁書のパロで妄想したの投下してみる。

キャラ崩壊ぎみ、設定もプロットもあんまりかたまってない。

とりあえず上条さんがペルソナだすとこまで書き貯めたけど、まず1日目を。
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/28(日) 23:43:53.00 ID:abbLi6DO
 2009年04月06日
ここは学園都市、東京の三分の一の広さをほこる超能力開発機関である。
この都市に住む高校生上条当麻は、三日月の照らす夜空の下、
一人とある学生寮へと足を進めていた。

上条「はぁ、不幸だ。引っ越しの日だってのに、業者は遅れてくるわ、
携帯は踏み砕くわ、挙げ句の果てに全財産にキャッシュカード入りの財布までなくす始末。不幸だ。」

高校二年の四月とゆう中途半端な時期に、
とある事情により転校することになった上条当麻は
現在、引っ越し先である寮までひたすら徒歩で移動中である。
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/28(日) 23:46:23.18 ID:abbLi6DO
前の学校の友人に交通費だけでも借りようかとも思ったのだが、
涙で感動の別れを果たした直後に、それを台無しにするような真似も出来ず、
かといって他に当てもなかったため今の状況に至る

上条「思ってたより遠いな。午前零時一分前か、真夜中に引っ越してきた学生
なんて前代未聞だろな、寮の誰か起きてるといけど、こりゃ最悪野宿だなぁ」

などと一人言を呟きながらも寮まであと少しの距離まで来ていた。
そこで不意に何か不気味な感覚を覚えた上条は、その原因を探るべく辺りを見渡した。

40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/28(日) 23:48:27.37 ID:abbLi6DO
深夜とは言え、街に人がまったくいない訳ではない。
門限を破った不良やスキルアウト、酔っ払いなどが先程まで辺りにいたはずなのに、
上条はいつの間にか一人になっていた。
それだけではない、街灯や建物から漏れる光が全て消え月明かりだけが街を照らしている。
路上には悪趣味な棺桶のオブジェがならび、気味の悪い空間をつくり出していた。

上条「停電か?てか何なんだここは?現代アートってやつか?まあいいや、もうすぐ着くし、
寮の人に聞いた方が早いだろ。」

なんとか目的地にたどり着いた上条はおもむろに寮の扉を叩いた。
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/02/28(日) 23:59:00.28 ID:abbLi6DO
案の定返事はない。開いてる訳がないと思いつつも扉を引くと、扉が開いた。

上条「鍵かけてないのか?無用心過ぎるだろ。」

ともかく中に入ってみると入口からすぐのとこに小柄な純白のシスターが立っている。
どう見ても子供にしか見えない。
シスター「待ってたんだよ。もう来ないかと思った。」
上条「すみません。君この寮の人?」
シスター「違うかも。とにかくここから先に進みたかったら、
この書類に署名してくれるかな。一応契約だし。
あっ、安心して“これから先、自分の行動に責任をもつ”ていう当たり前の内容だから。」

42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:02:02.71 ID:NtPWb2DO
シスターに渡された書類は特に怪しい所もなかったため、戸惑いつつも上条は署名した。

シスター「うん!契約成立だね!」

書類を上条から受け取ったシスターは、彼の署名をしっかり確認した。

シスター「時間の流れは必ず結末を運んで来るんだよ。
たとえ、とうまが目と耳をふさいでいても。」

シスターは、そう言って微笑むと、すぅと闇の中に溶けるように消える。
目の前で起きた突然の出来事に上条は呆気にとられていた。

上条「テレポーターか?しかし何だったんだ今のは」
???「誰?誰かそこにいるの?」

43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:04:27.18 ID:NtPWb2DO
上条の右側、一階ロビーの奥から不意に声をかけられた。
声の主はゆっくり上条に近づいてくる。
窓から差し込む月光によってそれが中学生位の女の子だと判った。
少女はひどく怯えていて、その手にはピストルが握られていた。

上条「ちちちちょっと待った。上条さんは、けしてあやしいものでは…」

物騒な物をもつ少女を前に両手をあげ、
必死で無抵抗をアピールする上条だったが、
少女の警戒が解かれる事はなかった。
少女は震える両手でピストルを強く握りなおすと、
何故かその銃口を自身の額に向けた。
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:06:32.66 ID:NtPWb2DO
上条「えっ!?」

???「そこまでです。」
少女の後ろから別の女性の声が聞こえた。と同時に部屋の明かりが点く。
少女は女性の顔を見て安心したのか、警戒を解き女性に話しかけた。

少女「あの、先輩コイツは?」
女性「彼は、今日からこの寮に入る転校生の上条当麻です。いろいろ立て込んでいて到着が遅れたようですね。」
少女「良いんですか?」
女性「さぁ?追って正式な通達があるでしょう。」
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:09:37.78 ID:NtPWb2DO
上条「遅れてしまってすみません。二年の上条当麻です。よろしくお願いします。
えっと、俺間違えて女子寮に来ちゃいました?」
女性「いいえ。問題ありません。
この寮は二階が男子、三階が女子寮という特別なつくりになっているんです。
おっと、紹介が遅れましたね。私は三年の神裂火織です。
この寮の寮長でもあります。わからない事があったら何でも聞いて下さい。
そして彼女は二年の御坂美琴。」
御坂「よろしく。」

御坂はややばつが悪そうに笑顔を作った。

46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:11:48.57 ID:NtPWb2DO
上条「あの、さっきから気になってたんだけどそれは…。」

上条の視線がピストルに向くと、御坂は咄嗟にそれを後ろに隠した。

御坂「ただの護身用よ!もちろんモデルガンだし、最近物騒だから。」
上条「そ、そうなのか。」
(でもさっきは自分に向けて撃とうとしてたし、もしかして能力の補助に必要な道具なのか?)
御坂「何よ!何か文句あんの?」

どうやら、説明して尚不信の目を向ける上条が気に入らないらしい。

47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:13:26.00 ID:NtPWb2DO
上条「いいえ。滅相もありません。えっ、ちょっと、御坂さん、
その前髪から漏れてる物騒なビリビリを仕舞ってはもらえないでせうか?」
神裂「御坂、寮内での能力の使用は厳禁です。
それから上条当麻、先程ここであったやり取りは、あまり気にしないであげて下さい。」
御坂・上条「はい。」
返事が重なってしまった二人の目が、
思わず合いそうになったが、すぐに御坂は目をそらしそっぽを向いてしまった。
神裂「時間が時間ですし。今日はもう部屋で休んでください。
あなたの荷物は既に運び込んであります。」
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:15:50.06 ID:NtPWb2DO
神裂「二階の一番奥の部屋です。御坂、あなたが案内してあげて下さい。
私はこれから私用がありますから。」
御坂「私がですか?」
神裂「御願いします。それでは。」
そう言って神裂は寮から出ていってしまった。

取り残された二人は、気まずい空気を引きずったままゆっくり二階へと向かった。

御坂「そう言えばアンタ、こっちに来る途中大丈夫だった?」
上条「ん?急に停電になったり、気味の悪い棺桶のオブジェの群と遭遇したりしたけど、
まぁ迷わずにこれたぞ。」御坂「ああ、そう…。」

49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:17:44.64 ID:NtPWb2DO
上条「しかし、何なんだあのオブジェは。上条さんは、
現代アートのことはさっぱりですが、あれは悪趣味だろ。」
御坂「あのさ、いろいろ分からないことだらけだろうけど、
そいうのは追々説明していくから。
とにかく、今夜見たものは人に話さない方が良いわよ。」
上条「まさか、この辺一帯心霊スポットとか、呪われた学生寮だとか言うんじゃないよな。
寮に入ってすぐ話しかけてきた子供も実は幽霊でしたなんて…。」
御坂「はぁ?学生寮に子供なんか居るわけないじゃない。」
上条「いや、居たんだって。」
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:20:13.61 ID:NtPWb2DO
上条「ちょうど御坂が話しかけて来る前に、突然姿が消えたから、この寮に住むテレポーターかと」御坂「いや!聞きたくない!」

歩みを止めて御坂を見ると両手で耳を塞ぎ、ちょっと涙目になっている彼女の姿があった。

上条「あのー。御坂さん?もしかしてビビってる?」
御坂「ビビってない!この話はもう止めにしない。」
上条「いや、ビビってんじゃん。こんな風に涙目になってビクビクって。」

上条の前には、羞恥心や上条への怒り、恐怖を誤魔化す為の虚勢などが
あわさって今にも感情が爆発しそうになっている御坂がいる。
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:22:15.31 ID:NtPWb2DO
御坂「あ ん た は!やめろっていってんでしょうが!」

ついにキレた御坂から、上条に電撃の槍が飛来する。
上条はとっさに右腕を前につきだし、衝撃に備える。
右腕はまるで避雷針のように正確に雷を受け止めた。
一方、雷を放つた御坂は、急速に頭がクールダウンしていくのを感じていた。
加減はしていたとはいえ罪のない人間に気絶するほどの電撃を浴びせたのだ。
(こりゃ嫌われたわね。せめて目が覚めたら謝らないと)
しかしそんな後悔にも似た感情は直ぐに霧散する。
上条当麻が無傷で立っていたからだ。
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:25:04.26 ID:NtPWb2DO
上条「あぶねーなー。俺じゃなかったら今頃大惨事ですよ。」
御坂「何でアンタは立ってるのよ。何の能力?」
上条「おいおい、人に電撃翌浴びせておいて、その言い草はないだろう。
そりゃ俺も調子にのってからかいすぎたけど。」
御坂「うん、ごめんなさい。じゃなくて!何で無傷なの?」
上条「ああ、俺の右手はイマジンブレイカーていって、
異能の力なら何でも打ち消しちまうらしいんだよ。
まぁ俺自身はスプーンすら曲げれないレベル0の無能力者なんだけどな。」
御坂「ふーん、変な力もあるのね…」

53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:26:53.77 ID:NtPWb2DO
上条「変て言うなよ。上条さんは酷く傷付きましてのことよ。」
そんなやり取りをしているうちに目的の部屋に到着したようである。
御坂「あっ、ここがアンタの部屋よ。鍵はなくさないようにね。罰則厳しいから。」
上条「おう、ありがとな。じゃあおやすみ。」
御坂「おやすみ。」

御坂と別れ、上条は自分の部屋に入った。
荷ほどきをしていないので個性のない八畳ほどの部屋は寂しく見えた。
寮に入った時から感じていたが、机などの備え付けの家具は質素ながらも高級そうな感じを受ける。
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:28:39.16 ID:NtPWb2DO
壊したら弁償にいくらかかるだろうかと思ったが
怖くなったので考えるのを止めた。へんなフラグは立てたくない。
上条の不幸体質は尋常ではないのだから、きっといつか壊すだろうが。
その後、簡単な荷ほどきを終え。荷物の中からなくしていた財布が出てくるといった奇跡
(なくしたものが見つかっただけなので差し引きゼロ、
むしろその間の苦労でマイナスなのだが)
によって少し幸せな気分になった上条当麻は、少し短い睡眠をとることにした。
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:36:39.05 ID:NtPWb2DO
とりあえずここまで。
ぶっちゃけ、ガキさんみたいなエプロン装備の家庭的アクセラレータを妄想したかっただけ。
以外設定みたいなもの
設定1
-上条当麻-
四月から月光館学園に転入した苦学生。
五年前に記憶喪失になっており、今でも記憶を取り戻せていない。
両親は行方不明。

-御坂美琴-
父が行方不明になった原因を探る為に、一年前に常磐代中学から飛び級で、月光館学園に転入した。十四才
レベル5の第三位。

-神裂火織-
桐条家の養子。義父のことを慕っているが名字は変えていない。
表向きはレベル5の第六位。
聖人であるため能力開発のカリキュラムを受けていない。
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 00:40:44.06 ID:NtPWb2DO
設定2
-浜面仕上-
上条のクラスメイト。
元スキルアウトのメンバー。前リーダーの駒場の死により、
スキルアウトは自然崩壊し、路頭に迷っていたところを黄泉川に拾われ、
友人の半蔵と共に若干更正された。

-垣根帝督-
上条と同じ寮の住人で三年生。
チャイルドエラーであり、あすなろ園の出身。
現在、統率理事会の貝積継敏の養子。
レベル5の第二位。能力は未元物質。
妹がいたが、七年前に死別。

-鈴科百合子-
いつも学校をサボって裏路地で缶コーヒーを飲んでいる不登校児。
垣根と面識があるようだが…。
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 01:43:09.19 ID:1bhSQcAO
キレイなていとくんか
平賀ポジションが誰か想像もつかないな
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:12:17.82 ID:NtPWb2DO
>>57
平賀は全く考えてなかった。

運命だから出すとしたらオルレッスが妥当だと思うけど、
留学生はべべとかぶるから難しいな。

二日目投下します。
みてる人いるんかな?
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:14:28.37 ID:NtPWb2DO
2009年04月07日 -朝-

引っ越しの疲れも手伝ってかぐっすりと眠ることができた上条は、
寝覚めも良く早々に登校の支度を済ませていた。
そろそろ部屋を出ようかと思い始めたその時、
誰かがドアをノックする音が聞こえた。

御坂「おはよう。ねぇ、アンタ起きてる?」
上条「起きてますよー。てか今から出るとこなんだか。」
御坂「そう、丁度よかった。先輩からアンタを学校に案内するようにいわれてさ。」
上条「そっか、助かる。じゃあ行きますか。」
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:17:38.82 ID:NtPWb2DO
寮を出た二人は巌戸台駅からモノレールに乗って登校した。
移動中上条は、御坂から学園の説明などを受けている。
御坂「今から行く月光館学園も含めてここら一帯は
桐条グループの出資で成り立ってるの。
で、昨日あった先輩が桐条家のお嬢様ってわけ。」
上条「ふーん、でもあの人神裂って名乗ってなかったか?」
御坂「養子らしいわよ。詳しい話しは私も知らないけど。」
上条「なるほどなー。」
御坂「あっ、見えてきた。
あれが私達が通う月光館学園高等部。」
上条「うわ!?広すぎるだろ…。前の学校の何倍あるんだよ。」
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:20:58.35 ID:NtPWb2DO
御坂「まぁそれが売りだからね。広大な敷地に、最新の設備。
優秀な生徒を確保する為に必死なのよ。」

玄関迄来た二人は黒山の人だかりを目にする。
どうやらクラス替えの結果が掲示板に張り出されているようだ。

御坂「アンタの名前あった?」
上条「あったぞ。ほらそこ。」
御坂「本当。って同じクラスじゃない。」
上条「ああ、よろしくな。」
御坂「よろしく。じゃあ私は始業式始まる前に教室行くから、
アンタは職員室に顔出しときなさいよ。」
上条「分かった。またあとでな。」
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:24:32.94 ID:NtPWb2DO
御坂と別れ職員室に向かっていた上条だったが、
ちょっとした問題に突き当たっていた。

上条「…迷った。何でこんなに広いんだよこの学校。
御坂に場所訊いとけばよかった。…不幸だ。」

そんな風にして人気の無いところをさ迷っていた上条に、
近くから複数の男と甘ったるい声の幼女が言い争っているのが聞こえてきた。

男1「だから、何で俺らがてめえに指図されなきゃなんねーンだよ。」
男2「つーか。何でこんなとこにガキがいんの?」
幼女「私は月読小萌というれっきとしたこの学園の教師なのです。

63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:33:40.02 ID:NtPWb2DO
小萌はいつまでもやってこない転校生上条当麻を心配して、付近を探していかのだが。
偶然、さぼっている生徒を見かけ注意しようとしていた。

小萌「今は始業式の時間なんですから、こんなとこでサボってないで、
とっとと体育館に移動してください。
あっ、そこ未成年のタバコはダメなんですよ。」
俺1「はぁ?うぜぇ」

なんだかよくわからないがあの子がピンチだと思った上条は、
助け舟を出すことにした。

上条「おいおい、お前らこんなかわいい子(サイズ的な意味で)
一人によってたかって、恥ずかしくないんですか?」
小萌「か、かわいいって///。」
男2「はあ?なんだてめえ?」
上条「俺はただの通りすがりですよ。どうでもいいから、
その子を開放してくれないか?」


64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:35:46.57 ID:NtPWb2DO
男2「ふざけんなよ!こいつが勝手に突っかかってきたんだろうが!」

半ギレ状態の男が上条に詰め寄ろうとして、目の前にいた小萌を突飛ばした。
小萌は‘きゃぁ’と小さな悲鳴を上げ尻餅をついた。その様子を見た上条は思わず怒りの声をあげる。

上条「てめえ、いい加減にしろよ。」

その言葉が切っ掛けとなったのか、完全にキレた男は上条に殴りかかる。
ケンカが始まってしまった。
自分ではどうしようもない事態になってしまい、当事者の小萌はただおろおろすることしか出来なかった。
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:37:41.85 ID:NtPWb2DO
 -放課後- 教室

御坂「で!アンタはその不良どもを殴り倒したわけですか?
どこの熱血教師ですか?」

始業式が終わりホームルームが始まってても担任と上条があらわれないのを、
心配していた御坂だったが、その後顔に青アザをつくって遅刻してきた上条の話しを聞くにつれ、
だんだん心配していた自分が馬鹿らしくなってきた。

上条「だって仕方ないだろ。まさか本当に先生だとは思わなかったんだから。
上条さんは困ってる女の子を見捨てるほど薄情じゃないんですよ。」
御坂「でもよく処分されなかったわね。転校当日にケンカなんて停学ものじゃないの?」
上条「小萌先生が庇ってくれたんだよ。反省文だけで済んで本当に助かった。」
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:39:42.50 ID:NtPWb2DO
その後も缶ジュースを飲みながら御坂と話をしていると、
ちょっとがらの悪い男二人組が話しかけてきた。
一人は鼻ピアスを失敗した痕が目立つ金髪で、
もう片方は黒っぽいバンダナを被っており、銀色の装飾が額当てみたいで。
まるで忍者だなと上条は思った。

忍者「お前、隣のクラスの連中ぶっ飛ばしたんだって?」

あれ?これって意趣返しってやつか?
と上条が冷や汗を流していると今度は金髪の方が喋りだした。

金髪「そうかたくなんなよ。あいつら最近調子乗ってたからな、それを殴ったあんたに興味があっただけだ。」
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:43:34.05 ID:NtPWb2DO
上条「俺は、普通の高校生ですよ。
今日の騒ぎも偶然巻き込まれただけだし。」
金髪「そうなのか?俺はてっきり、
この学園の番長になるべく時代錯誤の馬鹿が転校してきたと思ってたのに…。」
忍者「だから、どう考えたらそうなるんだよ。
ああ、名前言って無かったな、俺は半蔵。こっちが浜面だ。」
金髪「同じクラスだからよろしくな。」
上条「おう、俺は上条当麻だ。よろしく。
つか、今日の事クラスに知れわたってたりするのか?」
半蔵「ああ、お前は有名人だぜ。超電磁砲の彼氏が学園の不良を粛清したって。」
御坂「ぶっ!」
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:45:08.12 ID:NtPWb2DO
それまで我関せずと、一人でヤシの実サイダーを飲んでいた御坂が突然吹き出した。

御坂「誰が誰の彼女ですって!?」
浜面「御坂美琴と上条当麻つう転校生が朝っぱらからいちゃつきながら登校してきたって学園中の噂になってんぞ。つか違うのか?」

と顔を真っ赤にして前髪をバチバチ帯電させている御坂に対して浜面がちょっとビビりながら答える。

御坂「違うに決まってんじゃない!た、たまたま同じ寮だっただけよ!誰がこんな奴と///」
上条「そこまで否定しなくても…。高校デビューは失敗するし、へんな噂はたてられるし…。不幸だ。」
御坂「…もう帰る!」

御坂はそういい放つと、何かぶつぶつ呟きながら、足早に教室を去って行った。
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 06:51:01.33 ID:NtPWb2DO
半蔵「追わなくていいのか?」
上条「いいんじゃないでせうか。一緒に帰ってまたへんな噂がたったら、
あいつも迷惑だろうし。」
半蔵「いや…。まあいいか。」

半蔵は何か可哀想なものを見る目で、御坂が立ち去った方角を眺めていた。

浜面「上条、お前今から暇か?」
上条「ああ、予定はないな。」
半蔵「じゃあ俺達に付き合えよ。引っ越したばかりじゃこの辺のことよく知らないだろ。」
浜面「案内してやるから、適当に遊ぼうぜ。」
上条「おう。」

放課後は門限ギリギリまで三人で遊び回り、寮に帰る頃にはすっかり陽が暮れていた。




とりあえずここまでです。
三日目に続きます。ペルソナ3は本筋に入るまでが長い、ようやく話が動く…。
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 07:51:11.33 ID:1bhSQcAO
学力がいつまでも伸びそうにない上条ちゃん
魅力は一部の女性にはカリスマか
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 12:47:15.72 ID:ioyvT6AO
未完だけどペルソナとのクロスは
御坂がマヨナカテレビに行くのが好きだったな
ペルソナ未プレイでも分かり易かったし
完結で頼むよ
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:01:34.60 ID:NtPWb2DO
>>71

>完結で頼むよ

出来るだけそのつもりだけど、四月の内容だけでもういっぱいいっぱい…。
SSはおろか掲示板に書き込みするのも初めてなんだ。
なんとか完結させたい。

じゃあ、三日目投下します。
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:03:17.75 ID:NtPWb2DO
2009年04月08日
-昼休み- 教室

へんな噂がたったせいで、クラスと馴染めないかもしれないと危惧していた上条だったが、
昼休みになる頃には、自然とクラスメイトと会話をかわすようになっていた。
案外、半蔵と浜面のおかげかも知れない。
ただのチンビラのようでいて内面は割とナイーブで優しい浜面と
ノリが軽いようでいて中身は割と真面目な半蔵のコンビは、
大抵クラスの中心にいる。
目立っている訳ではないのだが、
一度揉め事が起こると、なんとなくリーダー性を発揮する半蔵と、
その横で愚痴りながらも、めんどくさい雑用をそつなくこなす浜面といった感じだ。

74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:04:50.30 ID:NtPWb2DO
半蔵「そうだ上条、お前あの噂知ってるか?」

半蔵がコンビニ弁当をつつきながら問いかけてきた。

上条「うわさ?また上条さんにまつわるへんな噂が飛び交ってるんでしせうか?」
半蔵「違う違う。そうじゃなくて。なんでも健康だったやつが、
ある日突然廃人になる病が流行ってるって話だ。」
浜面「それ聞いたな。うちの学園にもいるらしい。」
上条「本当か?初耳だな。」
半蔵「気力を失ったようにぼーとなって、たまにうわごとの様なことを呟くんだと。」
浜面「薬でもきめてたんじゃねえのか。」
半蔵「いや、体に異常はない。聞いた話しだけどな。」
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:05:57.42 ID:NtPWb2DO
上条「異常がないってのは怖いな。原因がわからないと治しようがないもんな。」
浜面「あくまで噂レベルの話なんだ。気にすることはないだろ。」
半蔵「まあ、そうだな。」
昼飯を食べ終え、ふと窓の外を見ると桜の花びらが舞っていた。

上条「この学園の桜はきれいだよな。玄関のところなんかすごい桜吹雪だったぞ。」
半蔵「桜ね…。今年はまだ花見してないな。」
浜面「いいな、花見。」
「あれ、上条君達お花見するの?」
「早くしないと散り始めるんじゃないか?」
「俺、焼き鳥食いてー。」
「場所とりどうすんだ?」
「私おでんがいい!」
「むむ、美味しいもののひとりじめは許さないんだよ。」
「俺、寿司に一票。」
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:07:18.59 ID:NtPWb2DO
あれ?いつの間にか会話の主題が入れ替わってる。
“桜が綺麗だな”から“クラスみんなでお花見にいこう!”になってしまった。

半蔵「よし、じゃあ上条当麻の歓迎会ってことで花見にいくぞ!」
「おー!」×40人弱

どばぁ!と教室全体が大音量で爆発する。

半蔵「浜面場所確保出来るか?」
浜面「はぁ〜。めんどくせ。まあ平日の昼間ならなんとかなるだろ。
それよか、食い物はどうすんだ?」

半蔵は少しの間黙り、口々に自分の希望の料理を連呼しているクラスの声を聞いた。

半蔵「一番多いのは寿司だな、てか能力使っておでんおでん連呼してんの誰だ!」
浜面「ちと高くつくが、握りの上40人前でいいか?」
「おー!!」×40人弱

77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:08:02.52 ID:NtPWb2DO
御坂「何でこのクラスは、こんなにノリがいいのよ。」

いつの間にか上条の隣に来ていた御坂が言った。
昨日のこともあって、少し避けられているような印象を受けていたので、
話しかけられ素直に嬉しかった。

上条「平和でいいじゃねえか。御坂も来るだろ。」
御坂「用事もないし、別にいいけど。」
上条「こういうのは楽しんだもん勝ちだ。」

クラス総出の上条当麻歓迎会計画会議は昼休みギリギリまで続けられた。
途中、騒ぎを聞きつけた小萌先生が半泣きになりながら、
事態を収集しようと奮闘するのだが、それはまた別の話し。
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:09:47.43 ID:NtPWb2DO
-放課後- 長鳴神社付近

上条「乾杯!」
一同「かんぱーい!」

浜面が指定した場所は、あまり知られていない穴場のようで、
クラス全員+小萌が押し掛けても十分くつろげるスペースが確保できた。
短時間で寿司40人前という無茶ブリにも、複数の業者に注文することで対応していた。
今クラスのなかでは、寿司の食べ比べが始まっている。
飲み物はペットボトルでまとめ買いしたジュースを紙コップに注ぎ配られていた。
実は、頃合いを見計らって一部のコップにアルコール混ぜようと浜面が画策していたのだが。

小萌「ところで浜面ちゃん。さっきから気になっていたのですが、その隠し持っているラベルのない瓶はなんなのですか?」
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:11:31.97 ID:NtPWb2DO
小萌の一言でプランは崩壊した。

浜面「せ、先生に差し上げようと思って持ってきた焼酎です。」
小萌「そういうことにしておくのです。
いいですか?未成年の飲酒は脳にダメージを及ぼします。
能力開発で日々脳を酷使している皆さんは、
特に気をつけないといけないのですよ。ですからこれは私が飲みまーす。」

貴重な酒を失って項垂れる浜面を他所に宴は続く。

上条「にしても、よくこんな穴場知ってたな?」
浜面「まあな、昔来たことがあるんだよ。仲間とな。夜はともかく、この時間帯なら安全な場所だ。」ひょいぱく
上条「あっ!テメェ!上条さんが楽しみにしてたハマチ食いやがったな…。」

80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:13:22.35 ID:NtPWb2DO
浜面「この世は、弱肉強食だ!」ひょいぱく
上条「だァー!うにまで…。
いいぜ、テメェが人の大切ものを奪う強者だってんなら。
まずそのふざけた幻想をぶち壊す!」

上条は幻想殺しを浜面の顔面に撃ち込んだ。
その後、野郎二人は拳で語り合い友情を深めることができたのだが、
宴席に戻る頃には、皿の上にガリしか残っておらず、上条はいつものあの口癖を春空に向かって響かせることになった。

完全下校時間が差し迫り、花見はお開きとなった。
後片付けをしていたクラスメイトを手伝おうとしたのだが、
なぜか“主賓はとっと帰れ”と追い返され。
今は、御坂と二人で寮に帰っている。
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:14:19.07 ID:NtPWb2DO
上条「楽しかったか?」
御坂「うん、たまにはこういう賑やかなのもいいわね。」
上条「そうか。騒がしいのは苦手かと思ってた。さすがに、前のお嬢様学校じゃ、
あんなバカ騒ぎはしなかったろうからな。」
御坂「そんなことないわよ。学生なんてどこも似たようなもんよ。
あんま、女子校に夢みんなよ。まあ、あんな風にクラス全体でってのは珍しいけど。」
上条「そうなのか?なんか御坂といると俺の中のお嬢様のイメージが崩れていく気がする。」
御坂「どういう意味よ。」
上条「さあな。」
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:15:59.35 ID:NtPWb2DO
寮に着き扉を開けると、ロビーのソファーに見知らぬ女性が座っていた。
女性はこちらを見ると立ち上がり話しかけてきた。

女性「お帰り上条当麻君。君を待っていたんだよ。」
御坂「理事長!」
女性「役職名で呼ぶのは止めてくれたまえ。私の名前は木山春生。木山先生でいいよ。」
上条「その理事長、いや木山先生はなんでここに?」
木山「君を正式にこの寮に迎えるためかな、もっともそれだけではないんだけど。
まあ、立ち話もなんだ座って話しをしよう。」

三人はロビーのソファーに腰掛けた。
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:17:44.32 ID:1bhSQcAO
合法ロリのクラスはやはりこういうノリになるんだな
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:18:03.78 ID:NtPWb2DO
木山「こちらもたて込んでいてね、君への挨拶が遅れてしまった。申し訳ない。
部屋割りは、神裂君が空き部屋をあてがっているようだから、
今の部屋をそのまま使ってくれたまえ。」
上条「分かりました。あと、この度は奨学金など面倒をみていただきありがとうございます。」
木山「かまわないよ。この学園の理事長としては、
優秀な人材を優遇することは当たり前さ。」
上条「?」
木山「分からない、といった顔をしているね。
君は確かにレベル0だし、学業もスポーツも功績があるわけではないが、それをカバーして余りあるものを持っている。」
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:20:47.41 ID:NtPWb2DO
上条「イマジンブレイカーですか?」
木山「それもあるがね。君の本当の価値はそれだけではないさ。」
上条「??」
木山「聞いているよ。転校早々、うちの教師を守ってくれたそうじゃないか。」上条「いや、あれは偶然巻き込まれたというか、そんな大層なことでは…。」
木山「謙遜する必要はないさ。複数の相手に我が身を省みず向かっていくなんて簡単に出来ることではない。理不尽に憤るのは若者の特権さ。」
御坂「木山先生余り褒めると、コイツ調子のるんで止めた方がいいですよ。」
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:22:20.76 ID:NtPWb2DO
上条「ちょっ、人が珍しく褒めてもらってるのに水を差さなくてもいいんじゃないでしょうか、御坂さん?」

余り女性に褒められることに慣れていない上条は、
年上で美人のお偉いさんに褒められるというこの状態に若干、居心地の悪さを感じており、御坂の茶々に心の底では感謝していた。

御坂「本当のことじゃない!今日一日で何人の女の子助けたか覚えてんの?」
上条「おい、人聞きの悪いこと言うなよ。
なんだか上条さんが女尻お追いかけてるみたいじゃないか。」
御坂「うるさい!」
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:24:54.01 ID:NtPWb2DO
木山「会って間もないだろうに、君達は随分と仲がいいんだな。」
御坂「どこをどう見たらそうなるんですか?
私は…。」
木山「君は好意をいだく相手に気持ちを素直に伝えられないんだな。
こういうのをなんといったかな?…ツン…ツン…ツンドラ?」
御坂「誰が!」

うつむき、顔を真っ赤にした御坂から電気がビリビリ漏れている。
咄嗟に上条は右手を御坂の頭へ乗せた。

上条「御坂!電気漏れているから!」
御坂「誰のせいよ!」

御坂はキッと上条を睨み付けた

上条「えっ?俺!?」

木山「これ以上の追求は止しておこう。あと御坂君、寮内での能力の使用は禁止だよ。」
88 :大丈夫かな?再開します。 [sage]:2010/03/01(月) 22:57:37.58 ID:NtPWb2DO
上条「あの、もう離してもよろしでしょうか?」
御坂「もういいわよ。てか、いつまで触ってんのよ。」
上条「はい。」

もとはと言えば、お前のせいだろ。と喉まででかかったが、これ以上は更なる不況をよびそうだったので口をつぐんだ。

木山「落ち着いたかな。では上条君、何か寮に関して質問はあるかな?」
上条「そういえば、この寮幽霊がでるって噂はないですよね?」
木山「ここは科学の街学園都市だよ。そんなのは聞いたことがないな。」
上条「そうですか。この寮に来た日に変なものを見たもんで…。」
御坂「それは」木山「きっと疲れてたんだろう。それ以降は何も見ていないんだろう。」
上条「はい。」
木山「ならきっとそうだ。」
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 22:59:23.63 ID:NtPWb2DO
木山「私の専門は大脳生理学とAIM拡散力場の研究でね。
詳しいメカニズムは省くが、脳が疲れているとそういった幻覚を見ることがよくあるんだよ。」
上条「そうなんですか…。」

御坂は何か言いたそうな顔をしていたが、結局口を挟まなかった。

木山「他に何かあるかな?」
上条「いいえ。特には。」
木山「じゃあ今日のところはこれで解散にしよう。
御坂君には用があるから、あとで神裂君のところに来てくれるかな?私もそこにいるから。」
御坂「わかりました。」

上条は自室に戻り、シャワーを浴びたあと、すぐに床についた。
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:00:31.74 ID:NtPWb2DO
-深夜零時- 学生寮四階

学生寮の四階には他の部屋とは違う特別な部屋がある。
複数のモニターや高価な機材で溢れているその部屋に、三人の影があった。
モニターには、上条の部屋が映しだされている。つまり現在進行形で盗撮の真っ最中である。

神裂「全く変化ありませんね。普通に熟睡しています。」
御坂「じゃあ、やっぱりアイツは」
木山「まだわからない。この影時間は1日と1日の間にある隠された時間だ。
普通は存在が象徴化して棺の形になってしまう。
姿が変わらないのは影時間に対する適性があることの証明にしかならない。」
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:01:28.65 ID:NtPWb2DO
木山「だから、適性はあるんだろうな。でなければ今頃奴等の餌食になっているはずだ。」
神裂「餌食ですか…。」
木山「少なくとも二、三日はこうして様子を見るしかないな」
御坂「なんか、アイツをモルモット扱いしてるみたいで嫌だ。」
木山「そう言わないでくれ。解っていることが少ないんだ、
こうしてデータを取ることが最終的には彼の役にもたつ。」
御坂「それはそうですけど。」
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:03:02.83 ID:NtPWb2DO
-深夜- 上条の部屋

上条は夢を見ていた。どこまでも続く廊下を駆け抜ける、いや走ってはいない飛んでいるのだ。
やがて突き当たりにエレベーターが在るのが見えた。
扉がひらき中から漏れ出す光があまりに眩しく目を瞑る。気が付けばエレベーターの中に案内されていた。
中はエレベーターとしては異常に広く上昇を続けていた。

目の前にはやけに鼻の長い老人と奇抜な青い服をきたエレベーターガールがいた。
老人「ようこそ我がベルベットルームへ。わたくしの名はイゴール。お初に御目にかかります。
こちらはエリザベス、同じくここの住人だ。」
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:05:20.10 ID:NtPWb2DO
エリザベス「エリザベスでございます。以後お見知り置きを。」
イゴール「ここは夢と現実、精神と物質の狭間にある場所。
人を迎えるなど何年ぶりでしょうな。
ここは何かのかたちで契約を交わしたもののみが訪れる部屋。」

突然、上条の目の前に以前署名した紙が現れた。

イゴール「今から貴方はこのベルベットルームのお客人だ。
貴方は力を研くべき運命にあり必ずやわたくしどもの手助けを必要とするでしょう。
貴方が払うべき代価は一つ。
契約に従いご自身の選択に相応の責任をもっていただくことです。」
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:09:51.43 ID:NtPWb2DO
上条「よくわかんねーけど、これって夢だよな?」
イゴール「左様。現実の貴方は眠りについていらっしゃる。
これから先自らの足でここにいらっしゃることもあるでしょう。
これを御持ちなさい。大丈夫、右手で触れても壊れはいたしません。」

イゴールは鍵をとり出し上条に渡した。

上条は契約の鍵を受け取ることにした。
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:22:52.50 ID:NtPWb2DO
上条「よくわかんねーけど、これって夢だよな?」
イゴール「左様。現実の貴方は眠りについていらっしゃる。
これから先自らの足でここにいらっしゃることもあるでしょう。
これを御持ちなさい。大丈夫、右手で触れても壊れはいたしません。」

イゴールは鍵をとり出し上条に渡した。

上条は契約者の鍵を受け取ることにした。
96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:24:27.11 ID:NtPWb2DO
-深夜- 某コンビニ付近

浜面仕上は、路上でさっきコンビニで買ったばかりの缶ビールを開けていた。
セキュリティの固い学園都市でもアルコールが買えているのは、
彼が身分証を偽造しているからに他ならない。
スキルアウト時代のスキルを悪用している、昔とった杵柄というやつだ。
こんなところを黄泉川なんかに見つかればただでは済まないが、
だからといって大人しくできるほど彼はお行儀が良くない。
時刻は零時を回ろうとしていた。

街の明かりが一斉に消えた。停電かと思い周りを見渡すと路上にいた人が棺の姿に見えた。
おかしい幻覚を見るほど飲んじゃいないのに。
視界のすみに人間が見えたので声をかけるために歩みよる。
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:26:45.85 ID:NtPWb2DO
自分と同じくらいの男だ。
制服をみるに他校の生徒だろう。

突然、目の前にいた男があえぎごえをあげ苦しみ出した。
よく見ると体に何か黒い塊がへばりついている。
男が発狂したようにうめき声を上げその場に倒れ伏すと、何処からかあの黒い塊が集まってきて男に群がる、まるで獲物を捕食するかのように。

浜面の心は恐怖に染まった。
あわててその場を離れ、助けを探す。

浜面「誰か!誰かいねえのか!そうだコンビニ…」

コンビニはここから近いしアンチスキルに通報出来るかもしれない。
そう思った浜面は、コンビニに駆け込む。
しかし、彼の儚い希望は打ち砕かれる。
そこには棺しかなかった。何故か電話も通じない、
浜面は絶望し、いつの間にか涙を流していた。
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:30:04.80 ID:NtPWb2DO
不意後ろからに声がかかけられた。

???「おい!大丈夫か!」
浜面「ひぃ!」

振り返るとそこには同じ学園の制服を着たホストのような風貌の男がいた。
見たことがある。三年生、学園都市に7人しかいないレベル5の第二位、垣根帝督。

垣根「もう大丈夫だ。安心しろ家まで送ってやる。
お前名前は?」

そこまで聴いた辺りで緊張がきれ、浜面は失神してしまった。






今日はここまでです。
リアルタイムで見ているひとがいてビビった。
韓国のサーバー攻撃があったみたいですね。知りませんでした。
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:37:56.51 ID:1bhSQcAO
乙ですの
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/01(月) 23:40:16.49 ID:c6HwzAco
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 06:07:50.77 ID:V0O/MkAO

これを機にペルソナ買おうかな
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:13:08.45 ID:QNQ4wUDO
>>101
>乙
>これを機にペルソナ買おうかな

そう言って貰えると嬉しい

ストックがなくなってきた
魔術士が仲間になるとこまでは書いてる。

じゃあ、上条さん覚醒まで投下します。
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:15:29.85 ID:QNQ4wUDO
2009年04月09日 -朝-

昨日は不思議な夢をみた。夢の中の話なのに筋が通っているし、
記憶もはっきりしている。
上条は少し戸惑いながらも、いつもどうり支度をし、学園に行くことにした。
制服の胸ポケットに契約の鍵が入っていることに気づかずに。

学園生活はいつもどうりだった、聞いているだけで眠くなってくる授業をこなし、
浜面達と昼飯を食い、午後の授業もひたすら睡魔と戦った。
変わった事と言えば、放課後御坂に話しかけたとき、
なんだかよそよそしかった事と浜面の顔色が悪かったくらいだ。
御坂は俺に、何か隠し事しているんだろけど、こちらから訊くつもりはない。
向こうが話しやすい時に聞くのが一番だから。
浜面のほうはどうせ二日酔いだろう、昨日呑見直すようなことを言ってた気がする。

104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:17:05.81 ID:QNQ4wUDO
放課後、半蔵達は予定があるというので、真っ直ぐ寮に帰り宿題をかたずけることにした。
帰り道で不良に絡まれたり、財布を落としたり、犬のふんを踏んだりしたが無事寮に帰還した。
またあの不思議な夢をみるかもしれないので早く寝ることにする。

-夜- 学生寮ロビー

ソファーに座り雑誌を読んでいた神裂に、ホストのような風貌の学生が声をかけた。
垣根「おい、ちょっと出てくる。」
神裂「またですか。怪我だけは気を付けて下さい。」
垣根「当たり前だ。それより最近、気づいてるか?」
神裂「無気力症ですか。まだメディアでは大きく扱われていませんが。
増えてきていますね。」
垣根「きっと奴等の仕業だ。そうじゃなきゃ面白くねえ。」
神裂「遊びではないのですから。油断していると足元をすくわれますよ。」
垣根「わかっている。じゃあ行ってくる。」
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:19:08.01 ID:QNQ4wUDO
-影時間- 学生寮四階

木山、神裂、御坂の三人は今日も上条の観察を続けていた。

神裂「今日もいたって普通ですね。熟睡しています。」
木山「やはり彼は興味深いな。影時間に適性があったとしても、初期段階ではもっと不安定になるはずだ。記憶の混乱や錯乱が起こっていない。」
御坂「こんなことまだ続けるんですか?」
木山「すまないが必要なことなんだ。君だって彼が仲間になってくれれば心強いだろ。」
御坂「それは分かりますけど、なんかアイツを騙してるみたいで…」

突然通信を伝えるアラームがなる。

神裂「こちら司令室。垣根ですか?」
垣根「ああ俺だ。これまでにない、強力なシャドウと接触しちまった。
いまそちらに向かってるが、生憎奴が追いかけてきやがる。」
神裂「了解しました。寮で迎撃します。それまで持ちこたえてください。」
垣根「誰に向かって言ってやがる。切るぞ。」

木山「神裂君。」
神裂「垣根が心配です、呼吸音がおかしかった。
既にかなりの傷を負っている可能性があります。
とにかく、私と御坂は迎撃に向かいます。先生は医療キッドの準備を。」

106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:21:01.25 ID:QNQ4wUDO
-学生寮- 玄関

垣根がふらふらになりながらも神裂たちと合流した。扉を背に寄り掛かるようにして体を支え、脇腹を押さえており、白いシャツには血が滲んでいた。

垣根「クソッ!あばらを何本かやられた。倒すより、逃げる事を前提に戦った方がいい。」
神裂「私が足止めします。御坂は上条当麻を起こして一階の裏口から逃がして下さい。」
御坂「はい!」

その時、車が突っ込んで来たかの様な衝撃が寮を襲った。

-学生寮- 上条の自室

ドアを激しく叩く音が聞こえた。

御坂「私よ開けて。」
上条「御坂か、一体何が起きてるんだ?」
御坂「説明は後、私についてきて。」
上条「わかった。」

御坂の通信機のアラームが鳴る。

御坂「はい、御坂です。」
垣根「御坂気を付けろ、こことは別に本体がいやがる。
こっちではまだ捕捉できていねえ。」
御坂「了解。」

上条は御坂に導かれるがまま、一階のロビーまで降りた。
しかしそこで思わず足を止めてしまう。
今日が満月だったからか、窓の外の光景が鮮明に見えた。
そこでは、先輩が何か異形の化け物と戦っている。
人より大きな黒い影の塊にみえるそれは実体を持ち、影からのびた複数の手がそれぞれ剣を振りかざしていた。

107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:24:18.66 ID:QNQ4wUDO
上条「おい御坂!あれなんなんだよ。」
御坂「あれはシャドウあたしたちの敵よ。先輩達が戦ってる間に裏口から。」

その時裏口からシャリッシャリッと無数の刃物を擦り合わせるような、おぞましい音が聞こえてきた。

御坂「ちっ、回り込まれた。とりあえず上に逃げるわよ!」

御坂について四階までいくと彼女は振り返って言った

御坂「アンタはここで待ってて!屋上が安全か、みてくるから。」
上条「まて、俺も行く。」
御坂「ここから先は、あんな化け物と、命のやり取りをしなきゃいけなような非日常の地獄なの!
不良とのケンカとは訳が違うのよ。
戦う理由も力もないアンタは引っ込んでなさい。
それともアンタ、地獄の底まで一緒についてきてくれるの?」

そう捲し立てると御坂は屋上への階段をかけ上がって行った。その背中を見ながら上条は思う。

上条「確かに俺は何の力もねえよ。
あんな化け物どうやったら倒せるのかもわかんねえ。
でもな御坂、お前ビビって震えてんじゃねえか。
俺が戦う理由なんてそれだけで十分だ。」

拳を強く握ると、そのまま地獄へと続く階段をかけあがる。
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:25:26.84 ID:QNQ4wUDO
-学生寮- 玄関前

上条達が屋上にむけて逃げていたその時、神裂は残っていた小型のシャドウに止めを刺していた。

木山「御坂君達は上手く逃げられただろうか。」
神裂「分かりません。いったん司令室に戻り、機材を使って現状を確認しましょう。」

-学生寮- 屋上

御坂「強がって一人で来たけど、まさか本当に本体がいるとはね。」

影時間の間は超能力を使えない。
正確には強いAIMジャマーがかかったような感じで能力が暴走するのだ。
レベル5の暴走は能力者の自滅を意味すると言える。
故に今の御坂は本当の意味で只の女の子である。

御坂「大丈夫。先輩達だって出来るんだから、私だって…。」

御坂は震える手でピストルを握ると、自分の額にむける。
しかし、極度の緊張と恐怖で御坂は目を瞑ってしまっていた。
シャドウはこの隙を逃さない。
強力な風魔法が御坂を襲う。
109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:26:16.53 ID:QNQ4wUDO
上条「御坂!危ない!」

上条は咄嗟に左手で御坂を突飛ばし、右の拳を風魔法に向かって撃ち込む。
一瞬で魔法は消し飛んだ。

上条「右手の力が効いてる?」
御坂「アンタ何で来たのよ。」

突飛ばされたとき足を捻ったのか、御坂は上手く立ち上がれずにいる。

上条「うるせー。黙って一緒に戦わせろ!」
(アイツの能力に対して俺右手は有効だ、じゃあアイツ本体はどうなんだ?
試してみる価値はあるか…。)

上条の腹部対してシャドウの腕の一つが突きを繰り出してきた。
それを紙一重で左にかわし、伸びきったシャドウの腕に右ストレートをお見舞いする。
ダメージは与えた、しかしただの打撃以上の効果はみられない。
直後、上条の足元から風魔法が放たれる。

上条「うあぁぁぁ。」

回避も防御もできないまま5メートルは上空に吹き飛ばされ落下、
かろうじて受け身は取れたが、打ち付けた所がマヒしている。
痛みで呼吸が困難になる。
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:27:31.73 ID:QNQ4wUDO
御坂は混乱していた。アイツが自分をかばって傷付いている、
このままではなぶり殺しにされてしまう。
ふと、アイツの足元にあるものに気付いた。
あれがあれば、私が力を使れば助けられる!

御坂「その銃を拾って!」

-学生寮- 司令室

神裂「居ました、屋上です。」
木山「まずい、やはりイマジンブレイカーはシャドウに効かないか…。」
神裂「生命力や地脈と同じように、人の精神そのものであるシャドウにも無効なのですね。」
垣根「神裂。」
神裂「分かっています。今から援護に」
木山「まて!彼が覚醒する。」
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:29:37.07 ID:QNQ4wUDO
-学生寮- 屋上

御坂「その銃を拾って!」

言われるがまま、銃を手にする。
御坂と初めて会ったとき、そして、さっきこの場所で、
御坂はこの銃を自分の額に向けていた。
なぜか確信した。俺はこれの使い方を知っている。
御坂の方を一瞥する。
(出会って間もないお前と、一緒に地獄に落ちようなんて考えられるかよ。
一緒に地獄に落ちたくなけりゃ。地獄の底から引きずり上げてやるしかねえよな!)
右手で銃を握り、銃口をこみかみに押し当てて叫んだ。

上条「いいぜ。ペルソナ!」

上条の頭から何かが吹き出し、彼の心の仮面を形作る。

「我は汝 汝は我

我は汝の心の海よりいでしもの、

幽玄の奏者、オルフェウスなり」

現れた上条当麻の化身は皮肉にも、
妻を救うために地獄に落ち、それでも救うことが出来なかった
吟遊詩人の姿をしていた。
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:31:09.11 ID:QNQ4wUDO
オルフェウスはハープの弦震わせ不協和音を響かせる。
すると何故か遠距離に居たはずのシャドウの腕が吹き飛んだ。
(音?そうか超音波か!これならいける!くっ!?)勝機を確信した上条を、原因不明の頭痛が襲う。
連動するようにオルフェウスも苦しみだした。
(…なんなんだ!?頭がわれそうだ…。)
オルフェウスが雄叫びをあげ、体にヒビがはいる。
ヒビの内側から何かの手が差し込まれ、押し広げようとしている。
次の瞬間、寄生虫が宿主の体を食い破るように躊躇なく、
オルフェウスの体を砕き中から死神タナトスが現れた。
複数の棺を鎖で引きずり、右手に短剣をにぎりしめたタナトスは、
大地を震わすほどの雄叫びをあげると、目の前のシャドウにつかみかかる。
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:32:20.89 ID:QNQ4wUDO
そこから先は、戦闘ではなく虐殺だった。
タナトスは片手に持った剣でシャドウを切り刻み。腕を引き抜き、肉片を踏みつけ、握り潰した。
欠片も残さず蹂躙しつくすと満足したのか、悦びとも慟哭ともとれぬ叫びを残し消滅した。
タナトスが消えたその場所には、今はオルフェウスが呆然と立ち尽くしている。

上条「終わった…のか。」
頭痛は治まったもの、疲労と傷の痛みで意識が朦朧としてきた上条が呟く。
足を引きずりながら御坂が駆け寄ってきた。

上条「御坂、無事か?」
御坂「うん。」
上条「よかった…。」

上条は、安心して緊張の糸がきれたのかそのまま意識を失った。
すかさず、御坂が正面から支えようとするが、
男女の体格差に加え、足を怪我していては、きちんと支えることができず。
結果、上条が御坂を押し倒すような状態で倒れてしまった。
すぐに引き剥がそとするも、上手くいかず、誰も見てないのだから、
もう少し位はこうしていたいという欲求に負けた御坂は、上条の体をやさしく抱きしめ、耳許で‘ありがとう’と囁いた。
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:33:28.18 ID:QNQ4wUDO
-学生寮- 司令室

モニター越しに上条とシャドウの戦闘を視ていた三人は唖然としていた。

神裂「これは…」
垣根「なんなんだ、あのでたらめなやつは。」
木山「…。」
神裂「とにかく、これで周辺のシャドウはすべて掃討できた筈です。」
垣根「俺達は、病院おくりか。」
神裂「はい。木山先生、すぐに手配をお願いします。」
木山「いや、少し待って欲しい。」
神裂「何か問題が?まさかまたシャドウが…」

神裂は慌て監視ビデオのモニターに目を向けるが、すぐに赤面し目を反らす。
モニターには、御坂を押し倒している上条と、
その上条の背におずおずと手をまわす御坂の姿がばっちり映っていた。

神裂「なんて大胆な!」
木山「いや、上条君はもう意識を失っているらしい。」
垣根「まさか三日で超電磁砲をおとすとは、つくづく規格外な男だなアイツは」
木山「しかし、久々に走り回ったせいか、身体が暑いな。」
神裂「木山先生!?いきなり脱ぎ出さないでください!
男の目もあるんですよ。
垣根も見てないで止めて下さい!」
垣根「別に、俺は気にしないが。」
木山「彼も許可しているし、これくらいいいではないか。」
神裂「やかましい!このド素人が!とっと服を着ろ!」
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:34:50.16 ID:QNQ4wUDO
-病院- 上条の病室

また、あの夢をみた。
前と同じで、エリザベスとイゴールが目の前にいる。

イゴール「再び、お目にかかりましたな。
貴方は、力を覚醒したショックで意識を失われたのです。
しかし、ご心配には及びません。
少し休まれるといい。
…ところで、ほう覚醒した力はオルフェウスですか。
これは興味深い。
これはペルソナという力。」
上条「…ペルソナ?」
イゴール「その力をすぐに理解するのは難しいかもしれません。
ペルソナとはもう一人の貴方自身なのです。
貴方が貴方の外側の物事と向きあった時にあらわれる人格。
様々な困難に立ち向かってゆくための仮面の鎧といってもよいでしょう。
しかし、貴方の力はまだ弱い。」
上条「そうなのか?」
イゴール「ペルソナとは心を御する力。
心とは絆によって満ちるものです。
他者と交わり、絆を結び、
貴方自身のコミュニティをきずかれるとよろしい。
さて、現実の貴方は少し時間が過ぎてしまったようです。
これ以上のお引き留めは出来ますまい。
では、ごきげんよう。」

116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 07:40:05.80 ID:QNQ4wUDO
ここまでです。

御坂のペルソナどうしょう?
ジオ使いのイオってだめかな?

垣根とポリデュークスもあわない…

117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 08:16:32.72 ID:V0O/MkAO


ていとくんSSでも可哀想、コレからの活躍に期待
原作でもAIM力場を骨組みに未元物質で肉付けして復活しないかね
冷蔵庫状態はファンには辛いのよ
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/02(火) 08:37:53.19 ID:VcXxWMAO
乙上げ侍
ペルソナは好きなのにすればいいんじゃないかな

関係ないけど、ユノがホシガミに見える
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:10:57.08 ID:WgYSzoDO
>>117

>乙

>ていとくんSSでも可哀想、コレからの活躍に期待

活躍はすると思うけど可哀想な境遇なのは変わらないんだよなペルソナだし。

メインのペルソナは決まりました。
わりとめちゃくちゃです。
じゃあ4月19日まで投下します。
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:12:03.21 ID:WgYSzoDO
目をあけると白い天井がみえた。消毒薬の匂いが漂っている。

御坂「あっ、やっと起きた。」
上条「御坂か…。」
御坂「まったく。いつまで寝てんのよ!
今何日か分かってんの!
一週間も寝てたのよ。」
上条「一週間?くそ、全然少しじゃねえじゃねえか!あのシジイ。」
御坂「はぁ?」
上条「いや、何でもない。夢の話だ。
御坂、もしかして一週間毎日見舞いに来てくれてたのか?」
御坂「ま、まあね。アンタが倒れたのは、ほとんど私のせいだし。」
上条「そんなこんなねえよ。でもありがとな。」
御坂「うん。…訊かないの?あの時のこと。」
上条「お前が話してくれるんならな。」
御坂「詳しい話はアンタが退院してからになると思うから、簡単に説明するわ。
アンタが戦ったのはシャドウあたしたちの敵。
あの力はペルソナっていって、あの寮の学生はみんなあの力を持ってるの。」
上条「お前もか?」
御坂「うん。私はまだちゃんと出したことがないんだけど適性があるって。」
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:13:31.15 ID:WgYSzoDO
上条「そうか。にしても、みんな無事でよかった。」
御坂「ごめん。巻き込んで。」
上条「何いってんだよ。あのシャドウは俺たちの寮を襲ってきたんだろ?
だったらあれは、俺の敵だ。お前が謝る必要なんてねえよ。」
御坂「うん、ありがと。
あっ、これお見舞いのクッキー、デパートで良さそうの見繕ってきたから。」
上条「あの〜。御坂さん。上条さん的には不器用な娘が不器用なりにつくった、
ぼろぼろクッキーなんかが。」
御坂「アンタは!私にどんなキャラ期待してんのよ!
だいたい、いつ目覚めるかわかんないやつに手作りなんて持ってこれるか!」
上条「手作りって案も一応考えたんだ?」
御坂「考えてない!はぁ、もう帰るわ。」
上条「おう。またな。」

御坂は振り向かずとっとと帰っていった。

上条「いつか、お前の戦う理由ってやつも話してくれるとうれしいんだがな…。」

その後、浜面たちが見舞いにきたり、
彼らの帰った後にやってきた小萌に、浜面進呈‘バニー特集のエロ本’が見つかる騒ぎがあったが割愛しておく。
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:14:48.42 ID:WgYSzoDO
2009年04月18日

病院で目を覚ました翌日、体に異常は見られなかったので、
すぐに退院となり、午後から授業に復帰することにした。
今は昼休み、浜面たちと昼食をとっている。

浜面「入院してたんだから、今日ぐらい休めばいいだろうに。」
上条「上条さんの不幸体質は異常ですからね。
油断してると、出席日数が一小間足りないから留年とか普通におこるんですよ。」
半蔵「まあ何にせよ、無事復帰できて良かったな。」

「上条。お客さんきてるぞ。三年のすんげえ美人。」

クラスの誰かにいわれ、教室の入り口を見ると神裂が来ていた。
上条と目があうと小さく会釈する。

上条「悪いおまえら。ちょっといってくるわ。」
浜面「お前、御坂だけじゃなく、神裂先輩にまで手だしたのか?」
上条「人聞きの悪いことを言うな!てか御坂とも何でもありませんから。」

教室の隅からバチンと何かがスパークする音が聞こえた気がするがとりあえず無視する。

123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:15:48.64 ID:WgYSzoDO
上条「神裂先輩。どうかしました?」
神裂「いえ、今日は連絡事項があってきました。
今日の放課後予定はありますか?」
上条「いや、特には。」
神裂「でしたら、学生寮の四階に来ていただけませんか?理事長もいらっしゃいます。」
上条「いいですけど。」
神裂「では放課後に会いましょう。」

用件だけ伝えると神裂は帰っていった。

御坂「で、神裂先輩は何だって?」

席に戻るなり御坂が尋ねてくる。

上条「御坂さん、なぜ御坂さんは怒ってらっしゃるのでせう?」
御坂「怒って無いわよ!」
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:16:38.15 ID:WgYSzoDO
バチバチいわせながらだと説得力にかけるなと思いつつ右手で御坂の頭を撫でる。
いつの間にか浜面と半蔵は避難していた。

上条「放課後、学生寮の四階に来いってさ。
お前何か聞いてるか?」
御坂「ああその事。来れば分かるわよ。」

御坂は顔を真っ赤にして、ゴニョゴニョしゃべる。

上条は‘御坂のやつまだ怒ってるのか?’と見当違いな事を考えつつ尋ねた。

上条「“詳しい話”ってやつが聴けるのか?
あと、手話して大丈夫か?」
御坂「えっ、あっうん。
何処までか、は分からないけど教えてもらえると思う。」

上条が手を離すと、御坂は少し悲しそうな顔になる。
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:17:24.15 ID:WgYSzoDO
上条「どういうことだ?」
御坂「先輩と木山先生は、私にも隠してる事があるような気がするのよね。
確証はないし、単純に知識や経験が違うからそう思えるだけかもしれないけど。」
上条「そうか…。」


その後上条は、午後の授業を受けたあと、浜面たちの誘いを断り、学生寮へ向かった。
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:18:32.65 ID:WgYSzoDO
-学生寮- 司令室

上条が司令室のドアをくぐると、そこには理事長と寮の学生全員が揃っているようだった。

上条「失礼します。」
木山「よく来たね。そこにはかけてくれるかい?
垣根君とは初対面だったかな。彼は三年の垣根帝督君だ。」
垣根「よろしく。」
上条「二年の上条当麻です。よろしくお願いいたします。」
木山「先日は、私達の問題に巻き込んで申し訳なかった。
今日はまず、あの日あったことについて説明したいと思う。
君は一日が二十四時間ではないといったら信じられるかい?」
上条「は?どういうことですか?」
木山「信じられないのも無理はない。しかし、君はそれを実際に経験している。
この寮に来た日、奇妙なものを見なかったかい?
立ち並ぶ棺のオブジェ、消える街明かり、一日と一日の間にある隠された時間。
我々はそれを影時間と呼んでいる。」
上条「影時間…。」
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:19:31.52 ID:WgYSzoDO
垣根「それだけではない、お前も見ただろ?あの化け物を。
俺たちはあれをシャドウと呼んでいる。」
神裂「シャドウは人を襲い精神を食らいます。
健常者が突然廃人になった、という噂を聞いたことがありませんか?
それを含め最近巷を騒がす事件の多くは奴らのしわざです。」
上条「アンチスキルは動いて無いんですか?」
木山「彼は動きようがない。影時間は適性を持った一部の者にしか感知出来ないからな。」
垣根「それ以外の連中は棺の中でおねんねしてるって分けさ。」
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:20:44.30 ID:WgYSzoDO
木山「だが、適性を持つものの中にシャドウと戦う力を持った者たちがいる。
君が使ったあの力だ。
ペルソナ能力と呼ばれている。」
垣根「シャドウにはペルソナを持った人間でしか対処出来ない。
俺達レベル5の超能力者ですら影時間では能力が使えない。
AIMジャマーを使われたように制御を狂わされるんだ。」
木山「君をこの寮に招いた理由がそれだ。
単刀直入に言おう、一緒に戦って欲しい。」

木山は持っていたカバンを開け上条に見せた。
中には、銃が入っている。先日上条がペルソナを召喚した時に使ったものだ。
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:21:47.17 ID:WgYSzoDO
上条「分かりました。」
御坂「はぁ…。アンタは、少しは迷いなさいよ。」
上条「言ったろもうこれはお前達の問題じゃない、俺たちの問題なんだ。
シャドウだかなんだか知らねえが、俺の大切なものを傷つけるってんなら、俺はその幻想をぶち壊す!」
神裂「ありがとう。私達は特別課外活動部。
顧問は木山先生、部長は私神裂で活動しています。
当面の活動方針は、街に現れるイレギュラーなシャドウの殲滅と新たな部員の勧誘です。
分からない事があったら何でも私に聞いて下さい。」

上条「はい。」
神裂「影時間の間は、この召喚器を携帯してください。
実際に弾がでる訳ではありませんが貴重なものなので無くさないようにお願いいたします。。」

神裂は上条にカバンに入っていた銃とホルスターを手渡した。

その日はそこでお開きとなり、上条は自室に帰り寝ることにした。
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:22:32.79 ID:WgYSzoDO
-影時間- 上条当麻の自室

眠りの浅かった上条は、部屋の中に人の気配を感じてふと目が覚めた。
枕元に引っ越し当日に見たシスターが立っていた。

シスター「おはよう、とうま!」
上条「てめえ、どうやって入って来やがった!
てか何でここにいる?」
シスター「うーん?ずっとここにいたかも。」
上条「はぁ?」
シスター「やっと力に目覚めたんだね。オルフェウスかー。変わった力だね。
何にも属して無いのに、何にでも変われる。
きっととうまの切り札になるんだよ。」
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:23:17.62 ID:WgYSzoDO
シスター「それより今日はとうまに伝えなきゃいけないことがあるの。
もうすぐ終わりが始まるんだよ。」
上条「終わり?何のだ?」
シスター「すべての終わりだよ。」
上条「どういうことだ?」
シスター「うーん。よくわかんないかも。
とにかく今日はそれを伝えたかったの。
あたしはずっと、とうまを見てるんだからね。
たとえ、とうまが私を忘れてしまっても。」

そう言うと、彼女はあの時の様に闇の中に姿を消した。

上条「なんなんだ、一体。」

深く考えても仕方がなかったのでそのまま寝ることにした。


132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:24:39.85 ID:WgYSzoDO
2009年04月19日 教室

今日は日曜日だ。
入院が長引いていたせいか身体がだるい。いつまでも寝ていると逆に身体に悪いので、朝から街に出ることにした。
ポロニアンモールに浜面と半蔵がいた。
浜面がニヤニヤしている。
気味が悪なと思いつつ話しかけた。

上条「よう、ご機嫌だな。」
浜面「わかるか?理由は聞くなその内わかる。」

見れば、半蔵も怪訝な表情をしている。
半蔵も理由とやらを知らないのだろう。
こういうやつは“聞くな”と言っておきながら、その実、話したくてウズウズしているものなのだ。
少し問い詰めればペラペラ喋りだすだろうなと思ったが、面倒なのでやめた。
もし“理由”がノロケの類いなら独り身の上条にとって苦痛でしかない。
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:25:36.02 ID:WgYSzoDO
その後は、いつも通りの平和な日常だった。
午後から用があるらしい浜面が帰ったので、
半蔵と一緒にゲームセンターを回った。
結局、浜面がご機嫌だった理由を聞いていないことに気づいたのは寮に帰ってからだった。
もはや、何かの暗号にしか見えない数学の宿題を片付けていたとき、
御坂に呼び出され一階のロビーに向かった。


上条「で、何で呼び出されたんだ?」
御坂「知らない。垣根先輩からの命令だもん」
上条「垣根先輩ね。おっ、来たか。」

玄関の扉が開き垣根が姿をあらわした。

垣根「よう、集まってんな。
今日から加わる新しいメンバーを紹介する。
おい、早く来い。」
???「ちょっと待って下さいよ。にもつ、重…」

大きめのキャリーバックをひきづって現れたのは浜面だった。
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:26:22.47 ID:WgYSzoDO
浜面「よう、上条!」
上条「何で浜面が…。」
浜面「なんか俺にもあるみたいなんだ。その力ってやつ。
前にシャドウに襲われそうになってた時に垣根先輩に助けられたらしくてよ。」
上条「らしいってなんだよ。」
(ってか今日一日ニヤニヤしてたのはこれのせいか…。)
浜面「いや、俺その時のことほとんど覚えてねえんだわ。
何でもコンビニの中でべそかいてたらしい。」
上条「そうなのか。」
御坂「普通は初期段階で記憶の混乱や錯乱を経験するもんなの。
はじめっから平然としてたのなんてアンタだけよ。」
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:27:28.60 ID:WgYSzoDO
垣根「お前達は同じクラスだったな。じゃあ自己紹介は要らねえな」
上条「はい。」
浜面「しかし、お前らがいて助かった。俺一人であんな化け物相手するなんてゴメンだからな。」
垣根「ここのところ立て続けにメンバーが増えたからな。
そろそろ、あれの調査が始められる。」
御坂「タルタロスですか?」
垣根「ああ。」
浜面「タルタルソース?」
御坂「タ・ル・タ・ロ・ス!」
垣根「シャドウの巣だ。おそらく、影時間の秘密をとく、鍵を握っている。
出来れば明日案内する。戦う覚悟を決めておけ。」

136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:31:53.47 ID:kxcwNQAO
タダの乙じゃ味気ないので
何となく書いてんので気にしなくてええよ
後でゆっくり読む乙
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:33:30.37 ID:WgYSzoDO
ここまでです。
ごめんなさい。4月19日の頭に教室って書いてるけど寮の間違いです。

途中まで日曜日なの忘れて書いてた名残。

初タルタロス迄書き貯めたけど、浜面が不憫な役回りで可哀想。
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 06:57:59.62 ID:WgYSzoDO
>>136

>タダの乙じゃ味気ないので
>何となく書いてんので気にしなくてええよ
>後でゆっくり読む乙

ありがとう。読んでくれる人がいるとやっぱり嬉しい。

改めて読むと誤字脱字が多い。
気を付けます
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/03(水) 08:42:09.01 ID:LGHyq2AO
>>119
女主人公じゃない分だけ、ダメージは少ないはず…
真田は踏んだり蹴ったりだよね
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:21:39.67 ID:dSeGjgDO
>>139
>真田は踏んだり蹴ったりだよね

真田はアニメでも親友を亡くしたよね…


なんか目が覚めてしまったので投下します。

初めてのタルタロス
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:22:30.77 ID:dSeGjgDO
2009年04月20日 教室

昼休み、いつものようにランチタイムである。

半蔵「まさか浜面が上条んとこの寮に引っ越すとはな。」
上条「ああ、俺も驚いた。」
半蔵「あそこって高位の超能力者ばっかり住んでるんだろ?」
浜面「レベル5の二、三、六位だな。
国の一つや二つ攻め落とせるんじゃないか?」
半蔵「イマジンブレイカーの上条はまだわかるとして、何でお前なんだよ?」
浜面「さあな。まあ守秘義務ってやつがあるからな。」
半蔵「うわ!なんか調子のった浜面気持ち悪い。」
上条「まあ、たしかに。」
半蔵「でもな、あんま浮わついた気持ちでいると足元すくわれるぞ。
俺達みたいなのは謙虚に生きねえとな。」
浜面「お、おう」

半蔵は、最近浮かれ気味だった浜面に思うところがあったのか、
わりと真面目になってたしなめた。
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:23:29.26 ID:dSeGjgDO
-放課後- 学生寮

夕食後、上条たちは司令室に集められた。

神裂「全員揃いましたね。
では、特別課外活動部のブリーフィングを始めます。」
垣根「今日から本格的にタルタロスの調査を始める。
あそこはシャドウの巣ともとも言える場所だ。
俺と神裂もまだ数える程しか入った事がない。」
神裂「正直今まで戦力が足りなかったのです。
私がバックアップにつき、垣根が一人で探索するスタイルでは無理があります。」
木山「だが、今年は三人も増えた。協力してより強いシャドウにも挑めるし、
不測の事態が起こっても対応しやすくなる。
探索範囲も格段に広がるだろう。」

143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:24:07.43 ID:dSeGjgDO
神裂「私のペルソナは戦闘向きですが、
桐条グループが開発した装置を介することでサポートができるようになります。
具体的には視認できない場所の索敵やシャドウの弱点を探るアナライズです。
あまり精度が高くないのが難点ですが。」
木山「我々はこれまでの戦闘データからシャドウをタイプ別に分類している。
過去のデータと照らし合わせることで的確な指示が出せるようになる。
しかし、絶対的なデータの数が足りないのも事実だ。」
上条「つまり、いろんなシャドウをたくさん倒せば、
より安全に探索できるようになるってことですか?」木山「その通り。私が知る限り奴らに学習という概念はない。
本能的に戦ってくる以上その習性や肉体構造の弱点を突けるはずなんだ。」

144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:25:09.18 ID:dSeGjgDO
浜面「なるほど、ただ闇雲に戦うだけじゃだめなんすね。」
神裂「はい。基本的に私が指示を出します。しかし、現場でも迅速な判断ができる人間が必要です。
実際の戦闘は、チェスや将棋のようにはいかないものですから。」
垣根「その役割を上条当麻。お前にやって貰いたい。」
上条「俺ですか?」
垣根「そうだ、俺はまだ怪我が完治していないし、今は自分のペルソナ能力を研くことに専念したい。
それに、お前達二年の中で、まともにペルソナを扱えるのはお前だけだ。」
上条「はぁ。二人とも俺でいいと思うか?」
浜面「俺は構わねえよ。リーダーなんて柄じゃないし。」
御坂「私もいいと思う。」

145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:25:52.75 ID:dSeGjgDO
神裂「それでは上条当麻がリーダーということでいいですね。」
上条「わかりました。」
神裂「ではこちらに武器を用意しておきましたので各自扱い易いものを選んで下さい。」

案内された場所には、剣やボウガンなど様々な武器が並んでいた。

浜面「あのー。なんでこんなアナログな武器ばっかなんですか?
学園都市ならもっとこう最新鋭の兵器とかあるじゃないですか。」
垣根「なんだ気づいてなかったのか?
影時間の中では普通の機械の類いは使い物にならなくなる。
機械制御の武器は全部がらくただ。」
神裂「それにシャドウに対し無闇に接近戦を挑むべきではありません。
これらの武器は接近を許した時の危機回避に使うと思って下さい。」
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:26:37.23 ID:dSeGjgDO
上条はガントレット、御坂はボウガン、浜面は金属バットを手にした。

神裂「では、今夜11時にロビーに集合して下さい。
それまで身体を休めておくように。解散。」

特にやる事もなかったので、上条達二年はロビーでくつろいでいた。

御坂「アンタのガントレットって珍しいわよね。」
上条「ああ、幻想殺しがいつでも使えるようにしたかったからな。
両手に何か持ってたらいざというとき反応出来ないし。」
浜面「御坂はボウガン使えるのか?」
御坂「使った事はないけど、他の武器じゃ筋力のない私は使いこなせないの。」
上条「なるほどな。浜面はなんで金属バットなんだ?」
浜面「本当は両手剣が使いてぇんだけど、慣れない武器使うと怪我するしな。
これで体を慣らしてから剣に持ち変えるつもりだ。」
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:28:08.78 ID:dSeGjgDO
そうこうしている内に時間になりロビーに全員が集合した。
神裂に導かれるまま移動した先は何故か上条達の学舎、月光館学園高等部だった。

浜面「なんで学校なんかきたんすか?忘れ物とか?」
垣根「まあ見ていれば分かる。もうすぐ零時だ。」

突然街の明かりが消え、校舎に異変が起こる。
まるで生き物のように校舎が変型しだす。
次々に新しい壁、部屋、窓、階段が生まれ瞬く間に100階建て以上あろうかという塔がそびえ立った。

浜面「…なんすか、これ!?」
垣根「これがタルタロス。影時間にのみ現れる迷宮だ。」

148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:29:01.97 ID:dSeGjgDO
上条「何で学校だけがこんなことに?」
神裂「……。」
浜面「先輩達にもわからないんすか?」
垣根「分からなければ調べればいい。
行くぞ。」

タルタロスの入り口は、昼間の学校とは全く違う姿をしていた。
入って直ぐ開けた空間になっており、真ん中に大きな階段がある。
原色や金で装飾された床や壁が目に痛い。
上条は部屋の隅に青白く輝くドアがたっているのに気づいた。
上条の胸ポケットがそれに反応するように輝く。
これは契約者の鍵だ。
上条は鍵を使いドアを開けてみる。
案の定そこはベルベットルームに繋がっていた。
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:29:50.84 ID:dSeGjgDO
イゴール「お待ちしておりました。
いよいよその力使いこなす時が訪れたようですな。
今から挑んとする塔は、果たして、何故生まれ何のために存在しているのか。
残念ながら、現在の貴方ではまだ答えを導くことはお出来にならないでしょう。
だからこそ進まれる前に知って置かれるがよろしい。
ご自身の力の性質というものをね。」
上条「俺の力の性質?」
イゴール「貴方の力は他者とは異なる特別なものだ。
いわば数字の零の様なもの。
空っぽに過ぎないが無限の可能性を持つ。
貴方はお一人で複数のペルソナを持ち、それを使いこなすことが出来る。」
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:30:32.51 ID:dSeGjgDO
イゴール「敵を倒した時、貴方はみる事が出来るでしょう、ご自身の“可能性の芽”を手札としてね。
それは時にひどくとらえ辛い時もある。
しかし恐れず掴みとりなさい。
それが貴方の力を伸ばすことになります。
では再びお目にかかる時まで…ごきげんよう。」



御坂「…ン……の!おーい!アンタ聞いんの?」

気が付くとタルタロスの入り口に戻っていた。
御坂に話しかけられていたらしい。

上条「すまない。ちょっとこのドアに興味があってな。」
御坂「ドア?」
上条(もしかして御坂には見えてないのか?)
上条「悪い。寝ぼけてたみたいだ。」
御坂「しっかりしてよね“リーダー”!」
上条「おう!」
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:31:17.52 ID:dSeGjgDO
上条「今日は理事長は来てないんですね?」
垣根「理事長はペルソナ能力を持ってない。
戦えない以上ここにいても足手まといだからな。」
神裂「では探索を初めましょう。
今日はこの階段を登った先、一階のフロアの探索です。強いシャドウは出ないはずですが、
気をゆるめないでください。」
垣根「通信機の調子はどうだ?」
上条「良好です。」
神裂「お願いします。トモエ!」

神裂は召喚器をこめかみにあてがいペルソナを召喚した。
神裂のペルソナは黄色いライダースーツを着こんだ女性で手に薙刀を持っていた。

神裂「どうやら入り口には敵はいないようですね。
突入して下さい。」
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:32:17.24 ID:dSeGjgDO
タルタロスの中には、薄暗くかなり幅の広い廊下が広がっていて、あちらこちらに曲がり角や別れ道がある。

神裂『そのまま直進して下さい。
突き当たりを曲がった所にシャドウがいます。
数は三、“臆病のマーヤ”雑魚です。』

上条「まずは肩慣らしだな。御坂。ペルソナ出してみてくれ。」
御坂「了解。ペルソナ!」

御坂が召喚器を額にあてて召喚した。

上条「?失敗?」
御坂「ここよ!ここ!」

御坂の方をよく見ると肩の辺りに小さな羽の生えた妖精がいた。

「わたしはあなた、あなたはわたし
わたしはピクシー。よろしくね。」

153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:34:00.19 ID:dSeGjgDO
上条「ちっさ!」

大きさを指摘されて怒ったのかピクシーはプィと顔を背けると、
シャドウに向かって祈る様なポーズをとる。
すると、こちらを見て様子を伺っていた三体のシャドウのうち一体に小さな雷が落ちた。
落雷を受けたシャドウは消滅した。

浜面「おー。やるな。」
御坂「まっ。こんなもんよ。」
上条「じゃあ次は浜面な。」
浜面「お、おう!ペルソナ!」

浜面がペルソナを召喚した。緊張しているのか、手が震えている。

「我は汝、汝は我、
我は汝の心の海よりいでしもの
生命の錬金術士、ヘルメス。」

浜面のペルソナは直線を基調としたデザインの鎧を纏った男で、足に金属の羽が付いていた。
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:34:49.90 ID:dSeGjgDO
ヘルメスは宙を舞い助走をとると、シャドウに跳び蹴りをかました。
足の羽で切り裂かれたシャドウは真っ二つになり消えた。
残されたシャドウはパニックにおちいり辺りをうろちょろしている。

浜面「オォ〜。スゲー!」

浜面は、初めてペルソナを出したことがよっぽど嬉しかったのか、興奮が隠しきれない様子だ。

上条「じゃあ最後は俺だな。オルフェウス!」

オルフェウスが琴を奏でると、シャドウの体が突然発火した。

神裂き『シャドウの消滅を確認しました。二人とも初めてにしては上出来です。この調子でいきましょう。』
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 04:43:10.26 ID:dSeGjgDO
今朝の分はここまで。

早くもコミュのネタがない
当分は黄泉川と半蔵と郭の恋、
運動部マネージャー絹旗、
古本屋シェリーとエリスの柿の木
生徒会書記の吹寄と会計の五和で回そうかと思ってる。
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 07:27:25.28 ID:m0MCTcAO

まさかのトモエ
さすが脳筋のねーちん

絹旗がマネージャーだと…超期待です
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:19:30.78 ID:dSeGjgDO
>>156
>まさかのトモエ
>さすが脳筋のねーちん

神裂は日本人の女傑ってイメージだった。


初めてのタルタロス後編投下します。
浜面が順平と陽介を混ぜた感じになってる
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:20:23.98 ID:dSeGjgDO
上条が倒したシャドウがいたあたりを見ると、青白く光るカードが漂っていた。

上条「あのじいさんが言ってたやつか。」

カードを手にとると、心の中に何かが満ちるのを感じた。
上条は皇帝フォルネウスを手に入れた。

神裂『次の分かれ道を左に曲がってください。
ちょっと不鮮明ですがさらに右に曲がった所に大きな空間があります。』

言われた通りに左に曲がると突然シャドウが目の前に落ちてきた。

神裂『すみません。気づきませんでした。
ですが、先ほど倒したのと同じタイプです。
落ち着いて対処して下さい。』
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:21:46.08 ID:dSeGjgDO
シャドウはあわてふためき逃げようとする。

浜面「こら!逃げんな!」
上条「浜面まて!」

浜面は上条の静止を無視して、シャドウを追いかけた。
浜面が前の角を曲がった瞬間、ドカッと大きな音がして浜面が吹き飛び後ろの壁に激突した。

上条「おい!浜面大丈夫か。」

壁に頭をぶつけたのか、気絶していた。幸い目立った外傷はない。
浜面が吹き飛んできた方を見ると、大きな鳥の形をしたシャドウが広い部屋のなかで飛んでいた。
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:24:07.39 ID:dSeGjgDO
上条「アイツがやったのか?」
神裂『あれは!女帝ヴィーナスイーグル、強敵です!
何でこんな下の階層に…。
気を付けて下さい。炎と風の魔法は効果がありません。』

(逃げらるか?いや浜面を抱えながらじゃ、鳥の機動力に敵うはずがない。
御坂と一緒に戦う?ダメだ、浜面をほっておくわけにはいかない。なら…)

上条「御坂!浜面を頼む!」

(空を飛んでる以上こっちの物理攻撃が当たらない。
魔法で攻撃するにもオルフェウスの炎魔法は効果がない、どうする?)

上条が部屋の中に入るとシャドウは風魔法で牽制してきた。
上条は幻想殺しでそれを防ぎつつ間合いを詰めようと試みるが、うまくいかない。
(このままじゃ、らちがあかない。魔法も無限に撃てる訳じゃないだろうから、
長期戦に持ち込んで相手の体力ギレを狙うか?
いいやダメだ。
騒ぎに引き連れて他のシャドウがきたら、
御坂は気絶した浜面を庇いながら一人で戦うことになる。
初心者の御坂じゃ無理だ。

……いちかばちか賭けてみるか!)
上条は召喚器を構え叫んだ。

上条「頼む!フォルネウス!」
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:26:47.26 ID:dSeGjgDO
ソロモンの一柱。巨大なエイの姿をしたペルソナが現れる。
フォルネウスは上条の周りを旋回すると、上空に冷気を撒き散らした。
すると、シャドウの羽の一部が凍りつく。

上条「やったか!」

しかし、予期せね攻撃を受け、我を忘れたシャドウが上条に向け、目にも止まらね速度で突っ込んできた。

上条「ぐうっっ。」

シャドウの体当たりを受け仰向けに倒れた上条に、さらなる攻撃が加わる。
シャドウは二本の足で上条の両腕を抑えつけると、
その鋭いくちばしを上条の顔面に突き立てんと頭を高く掲げる。

162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:29:37.72 ID:dSeGjgDO
その刹那、彼方から飛んできた矢がシャドウの頭部に突き刺さる。
頭を射抜かれたシャドウは甲高い悲鳴を上げ消滅した。

御坂「あ、当たった!」

部屋の入り口でボウガンを構えた御坂が喜びの声を上げる。

上条「はあぁぁぁ。助かった。」
神裂『シャドウの消滅を確認。今すぐ体制を立て直して下さい。』
上条「御坂ありがとう。」御坂「アンタは一人で無茶し過ぎなのよ!」
上条「すまん。で浜面はどうだ?」
御坂「ちょっと待って、私のペルソナ、回復魔法使えるみたいだから。」

そう言ってピクシーを召喚した。
ピクシーが小さな腕で浜面の顔を軽くビンタすると、ビクッと震えて浜面が目を覚ました。
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:31:32.80 ID:dSeGjgDO
浜面「…あれ。俺は…?」
上条「大丈夫か?浜面。」
浜面「頭が痛てぇ。あっ、コブができてやがる。」
上条「その様子じゃ、大丈夫そうだな。」
浜面「何があったんだ?俺はシャドウを追いかけて…。」
上条「後で話す。『神裂先輩、探索はここまでにして戻っていいですか?』」
神裂『はい。ですがその前にさっきの部屋に戻ってもらえますか?
多分とある変わった装置がある筈です。』
上条『了解です。でも変わった装置ってなんですか?』
神裂『調べてみればわかります。』
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:32:49.45 ID:dSeGjgDO
部屋に戻るとその装置はすぐに見つかった。
上条達が触れると、とたんに輝きだし、周りの風景が変わった。
正確には上条達がタルタロス入り口までテレポートしたのだ。

上条「すげぇ。異能の力が俺に作用してる。初めてテレポートできた!」
御坂「ここは入り口よね?」
神裂「その通りです。お疲れ様でした。」
上条「先輩はこの装置を知ってたんですか?」
神裂「ええ。低い階層なら少しはデータがありますから。
タルタロスは毎日その姿を変えるのですが、必ず一定の階ごとにこの移動ターミナルがあるようです。」
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:35:05.21 ID:dSeGjgDO
神裂「すみませんが少し厳しいことを言わなければなりません。
浜面仕上、あなたはもう少し協調性を養って下さい。
今回、あなたが隊列を崩したせいでパーティーが全滅しかけました。」
浜面「えっ!そうなのか?」
上条「まぁな。お前が気絶してる間にお前を気絶させたシャドウと戦ってたんだ。かなりヤバイやつと。」
神裂「確かにあのシャドウの接近を察知出来なかった私にも非はありますが、
落ち着いて対処すれば回避できた危機です。
初めての実戦で多少興奮していたのかもしれませんが、今後はリーダーの言うことをよく聞くようにして下さい。」
浜面「わかりました…。」
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:39:48.48 ID:dSeGjgDO
神裂「私と垣根は少しここに残りますが、皆さんはこれで解散とします。では。」

上条「浜面。どっかでラーメンでも食いにいかないか?腹減って死にそうだ。」
浜面「ああ。いいぜ。」
上条「御坂はどうする?」
御坂「いやよ。夜に食べると肥るわよ。」
上条「大丈夫だろ。その分動いてるし。じゃあ2人でいくか?」

御坂を寮に送った後、2人がラーメン屋に着く頃には影時間は終わっていた。
今は2人で葉隠れラーメンを啜っている。

浜面「そういや、先輩達何で残ったんだろうな?」
上条「どうだろうな。真面目そうだからなあの2人。
ペルソナの調整でもしてるんじゃないか?」
浜面「調整?」
上条「今日、強いシャドウの接近に気づけなかったっていってただろ。
帰るとき先輩がアナライズ用の機械いじってるのが見えたし。
垣根先輩はその手伝いだろ。」
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:41:33.91 ID:dSeGjgDO
浜面「なるほど、それで調整か…。」
上条「俺も、もっと強くならなきゃな。
まだ二体しかペルソナ使えないし。」
浜面「は?お前二体も使えるのか?」
上条「ああ、いってなかったか?上条さんは複数のペルソナを使える力があるらしいのですよ。」
浜面「はあぁ。俺つくづく調子乗ってたんだな…。
この力があるってわかったとき、怖かったけど少し嬉しかったんだよ。
レベル0の俺が、命の恩人のレベル5に“力を貸して欲しい”なんて言われてさ。
今まで、人に頼られる事がなかった訳じゃない、
スキルアウトにいたときは幹部だってやってた。
それでもそれは別に俺じゃなきゃいけないって事じゃなくて。
アイツらはただリーダーの駒澤を慕ってただけだった。
だから、スキルアウトは自然消滅したんだ。
でも、これは違うだろ?ペルソナ使ってシャドウを倒すなんて誰にでもできる事じゃねえ。
俺にしか出来ねえ特別な事なんだって。」

168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:42:43.52 ID:dSeGjgDO
浜面「でも、今日わかった気がすんだよ。
特別って言われる連中は、そう言われるだけの努力をしてんだなってな。
先輩達は誰にも言われてねぇのに居残ってるし、
お前らだって迷惑かけた俺に嫌味の一つも言いやがらねえ。
俺には無理だ。」
上条「そんなことはねぇだろ。
ってか不特定多数にとっての特別ってやつは難しいとは思うぞ。
そこは上条さんも同意する。
でも個人だと違うだろ?
俺の知り合いのシスコン野郎なんか“俺は義妹だけは裏切らない”なんて真顔で言うんだぜ。
これってそいつにとっての義妹が特別で、多分義妹にとってのそいつも特別な存在ってことになるだろ?
それで十分なんじゃないかと上条さんなんかは思うわけです。
それこそが半蔵の言うところの“謙虚な生き方”なんじゃないか?」
浜面「上条…。……そうだな、よし、決めた。
まず俺は半蔵や仲間を守るために戦う、レベル0の浜面仕上なりにな。そのために強くなる。
それにいつか守りたい女の一人や二人出来るかもしれないしな。」
上条「いや、二人はまずいんじゃないでせうか?」


その後も二人で下らない話や下品な会話で盛り上がった。
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/04(木) 23:51:05.65 ID:dSeGjgDO
今夜はここまで

コミュパートはまったりいきたい。
選択肢のレスアンカーなんかも試したいけど
書く速度が遅いし人もあんまりいないから止めた方がいいだろうか?
170 :下がり過ぎてるんでageてみる :2010/03/05(金) 06:33:34.10 ID:mRIEzEDO
2009年04月21日

日直の仕事で居残っている半蔵を置き去りにして、浜面と二人で下校していると、
玄関のあたりで黄色い声が聞こえて来た。

「キャー。垣根様よ♪」
「今お帰りなのかしら?」
「見た!今こっち見たわ!」
「あたし目があった♪」

どうやら垣根先輩も今帰りのようだ。
少し距離を開けて取り巻きができている。

浜面「はぁ…。神様って不公平だよな?俺一度でいから神様ぶん殴りてぇ。」
上条「まて、それは上条さんの仕事ですよ。右手でやってやる。」

浜面「ちース。先輩今帰りっか?」
垣根「お前達もか?丁度いい。予定がないなら俺に付き合え。」
浜面「あの人達はいいんですか?」
垣根「あの娘達か?放っておけ。夢みがちなミーハーを相手にするほど暇じゃない。」
浜面「それはちょっと可哀想じゃないですか?」
垣根「誰一人として、名前すら知らん。その程度の関係だ。
気にかける義理はない。」
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:34:16.74 ID:mRIEzEDO
浜面の“垣根先輩を餌に女の子と知り合いになろう作戦”は失敗に終わり。
先輩に連れられて行った先は何故かアンチスキルの詰所だった。

上条「どうした浜面?顔色が悪いぞ。」
浜面「垣根先輩、本当にここに用事があるんすか?
俺ちょっとここだけは勘弁してもらいたいんすけど。」
垣根「ここまで来たんだ。最後まで付き合え。
失礼します。」
黄泉川「おっ!来たじゃん。」
垣根「この間話していた新人を連れて来ました。」
浜面「げぇ!黄泉川…」
黄泉川「浜面じゃん!もしかして新人てこいつか?」
垣根「はい。浜面仕上と上条当麻です。
浜面とはお知り合いなんですか?」
黄泉川「こいつとは昔色々あったじゃん。」
垣根「色々ですか…。」
上条「何で俺達ここに連れてこられたんですか?」
垣根「ああ、黄泉川先生には俺達の装備の横流しをしてもらってる。」
上条「横流しですか。」
黄泉川「正当な理由があると言ってもレベル5が何人もいる寮に、
物騒な武器や兵器があるのは世間的に見て良くないじゃん。」
上条「ああ、レベル5が結託して武力蜂起するぞ、みたいな噂が流れると困るわけだ。」
黄泉川「そうじゃん。」

172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:35:05.26 ID:mRIEzEDO
垣根「だから、黄泉川先生を通して表向きアンチスキルの備品として装備を補充してもらっている。」
浜面「何で黄泉川が?」
黄泉川「親友の芳川ってやつが対シャドウ兵器の開発に関わってるじゃん。
それよりは浜面はペルソナ使いなのか?」
浜面「ああ、わりーかよ?」
黄泉川「いいや、見直したじゃん。」
浜面「うっせぇ!」
垣根「必要になったら、ここで最新の備品を揃えて貰え無論タダじゃないがな。」
上条「でも最新の兵器は役に立たないって言ってませんでしたっけ?」
黄泉川「機械は役に立たないけど、素材は別じゃん。
最近の材料化学の進歩は目覚ましいじゃん。」
垣根「高さ15メートルから落とした卵を割らずに受けとめる厚さ1ミリの衝撃吸収材なんてのも開発されてるらしいぞ。」
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:36:27.94 ID:mRIEzEDO
上条「凄いなそれ。」
垣根「と言う訳で、これは俺からの餞別だ。
どう使うかは俺達の勝手だが、自分の命を守るものだけは慎重に選んだ方がいい。」

そう言って垣根は二人に、封筒を渡した。

垣根「じゃあ、俺は帰ります。黄泉川先生、二人をお願いします。」
黄泉川「任されたじゃん。」


二人の封筒にはそれぞれ十万ずつ入っており、一時間ほど悩んだ末、
五万円の制服の中に着込めるタイプの最新式防刃ジャケットを買うことにした。
残りの金は他に装備が必要になった時のための貯金として黄泉川先生に預けた。
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:37:13.94 ID:mRIEzEDO
その後、浜面と二人で海牛の牛丼定食を食べて寮に帰った。
寮の扉をくぐると、ロビーに神裂がいた。

神裂「お帰りなさい。
上条当麻。あなたに話があります。少し時間をいただいてもよろしいですか?」上条「はい。いいですけど。」
神裂「では、そちらにかけて下さい。
まず、昨日のタルタロス探索は本当によくやってくれました。
あなたの判断力と御坂の機転がなければ取り返しのつかないことになっていたかもしれない。」
上条「いやいや。そんなことないですよ。」
神裂「いいえ。あなたはリーダーとしての役割を十分果たしていると思います。そこで相談なのですが、タルタロスの調査の日程や範囲をあなたに一任したいのです。」
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:38:13.44 ID:mRIEzEDO
上条「何故ですか?」
神裂「まず、私よりもあなたの方が御坂や浜面の精神的、肉体的疲労の度合いを、
把握しやすいということがあります。
同じクラスですし、共に探索しているからこそ気付くこともあるでしょう。
次に、あなたのペルソナ能力のことです。あなたの潜在能力は、私達の中でも飛び抜けています。
故に、これからの探索ではあなたを基点とした作戦が立てられていくことでしょう。
ですから、あなたがベストコンディションで探索に挑める体制をつくるべきなのです。
責任を押し付けるようで申し訳ないのですが考えてもらえないでしょうか?」
上条「具体的なノルマとかはあるんですか?」
神裂「いいえ。部員の安全が第一ですから。
しかし、こうしている今もシャドウによる被害は拡大しています。
タルタロスの解明が対シャドウの鍵を握る以上、のんびりしている訳にもいきません。
安全と探索の進行速度を秤にかけ、妥協点をどこに見出だすかはあなたにおまかせします。」

176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:39:08.38 ID:mRIEzEDO
上条「責任重大ですね…。分かりました、やります。ただ、先輩も一緒に考えてもらえないでしょうか?
上条さんはバカですからね、わからない事も色々あると思うんです。」
神裂「私でよければ尽力します。」
上条「じゃあそういうことで。」


上条と神裂はこの後、二時間ほどかけて当面の計画を立てた。
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:40:26.20 ID:mRIEzEDO
2009年04月22日

放課後、半蔵達と一緒に葉隠れにラーメンを食べに行った。
ここのラーメンは本当に美味い。

半蔵「そういや、ここの一階に明日新しく古本屋が出来るらしいぞ。」
浜面「古本屋ねぇ…。俺はマンガが立ち読みできりゃなんでもいいわ。」
半蔵「いや、どうにも美術書とオカルトの専門店らしい。」
浜面「なんだそりゃ?すぐ潰れちまうんじゃねえか?」
半蔵「それが、金持ちの女が道楽で建てたんじゃねえかって噂なんだ。」
浜面「そんなに金が余ってんなら、少しは恵んで欲しい位だな。」
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:41:10.76 ID:mRIEzEDO
半蔵「しかし、なかなかの美人らしいぞ。褐色金髪黒ゴスロリ。」
浜面「バニーが似合いそうにないから却下。ってかお前は黄泉川一筋じゃなかったのかよ。」
半蔵「な゛っ!」
上条「なになに半蔵さんは黄泉川先生と付き合ってらっしゃるんでございますか?
教師と生徒の禁断の愛ってやつですか!?」
浜面「そうじゃねぇんだ。半蔵が黄泉川に惚れてんのは確かだけどよ。」
上条「まだ告白してないってことか?」
浜面「そう言うこと。」
上条「諦めるのか?」
半蔵「いや、諦める訳じゃないがな。今の黄泉川は俺のこと男としてみてないんだ。
未だに俺は黄泉川にとって保護すべきガキなんだ。
俺は勝ち目のない戦いはしない主義だからな。」
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:42:02.89 ID:mRIEzEDO
上条「それで告白できないと?」
半蔵「ああ、告白し続けるって手もあるが、黄泉川はしつこい男は嫌いだろうからな。」
上条「なんか分かる気がする。竹を割ったような性格してるしな。」
半蔵「教師として熱意のあるガキは好きなんだろうが、俺は黄泉川と対等な立場で付き合いたい。
だから俺が自立出来るまでは告れない。」
浜面「黄泉川の何処がそんなにいいんだろうな?
確かに胸はでかいけど。」上条「いやいや、いい話じゃないですか?
上条さんは応援しますよ。」
半蔵「ありがとな。
じゃあ煮玉子貰うな!」
上条「だぁぁ!上条さんが楽しみにしていた煮玉子が…。貴重なタンパク源が…。」
半蔵「応援してくれるんだろ?」
上条「それとこれとは話が別だ!はぁ、不幸だ…。」
半蔵「ため息をつくと幸せが逃げるぞ。」
上条「これ以上俺から何も奪わないで下さい!」
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:42:55.85 ID:mRIEzEDO
半蔵と別れ、寮に帰ると、昨日と同じくロビーに神裂がいた。

神裂「お帰りなさい。
昨日お二人に伝え忘れていたことがあります。
実は、本日をもってこの寮の門限が廃止になります。」
上条「門限がですか?」
神裂「はい。タルタロスの探索は深夜に行われますし、
寮に拘束されていては色々不便があると思います。
個人で使用する医療品や夜食の確保などが、
完全下校時間の後でも出来るようにするのが狙いです。
学生として常識の範囲内で行動してください。」
上条「分かりました。」
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:43:45.46 ID:mRIEzEDO
神裂が立ち去り、二人が二階に向かっていた時、浜面が話しかけてきた。

浜面「なぁ上条。深夜徘徊って禁止されてると、したくなるのに。
いざ好きにしていいですよなんて言われるとやる気なくすな。」
上条「うわ!すんげー小物臭い。」
浜面「うるせー。っか実際夜の街でだらだらしてんのって何が楽しかったんだろうな…。
俺思ってたより今の生活気に入ってんのかもな。」
上条「いいんじゃねぇか今は、それで。
やりたいことが見つかって生活にハリが出来たんだろ?」
浜面「多分な。でもなんか、こうモヤモヤすんだよな…。何なんだろうな?」
上条「俺が知るか!てめえの心の中なんて、てめえにしかわかんねぇよ!」
浜面「だよな…。」
上条「じゃあ、おやすみ。」
浜面「ん、おやすみ。」
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 06:46:45.96 ID:mRIEzEDO
今朝はここまで。

ageて大丈夫だったろうか

レスアンカー練習
>>1
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 10:31:25.99 ID:5Bd1v2AO
横流し品の価格設定は、安いのか高いのかよくわからないよね

学園都市製だから、甲冑がなくてがっかりするエロメイド
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 13:59:06.42 ID:mRIEzEDO
>>183

>横流し品の価格設定は、安いのか高いのかよくわからないよね

ネットでみたやつが三万だったからそれより高くしてみた

実際、禁書の物価ってよくわからないんだ
185 : ◆BpYvAKMxCw :2010/03/05(金) 23:15:16.55 ID:mRIEzEDO
コミュが即興になるかも

トリつけてみるテスト
186 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/05(金) 23:16:56.76 ID:mRIEzEDO
2009年04月23日

今日は、タルタロスを探索する予定だったので、ゆっくり体を休めた。
けして、授業中居眠りしていた言い訳をしているわけじゃない。
上条さんは体力を温存していたのです。

前回と同じように探索を始めた。
御坂のピクシーは雷と回復魔法が得意な様ですでに、
複数の敵に小さな雷を落とすマハジオを覚えている。
案の定、回復魔法は上条に効かなかった。

浜面のヘルメスは物理的な攻撃が主力で炎魔法も覚えたがいまいち火力が弱い。
ただ浜面自身に超能力に対する憧れがあったためか、苦手なはずの魔法攻撃を連発していた。
187 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/05(金) 23:18:47.06 ID:mRIEzEDO
一方の上条は、順調にペルソナを増やしていた。
風魔法を使うエンジェルや炎魔法と爪を使った攻撃が得意なネコマタだ。
オルフェウスにいたっては敵の弱体化を促す補助魔法を覚え、
それが以外と重宝していた。

そして今、上条達は十階の大部屋の前にいた。


神裂『大部屋の中にシャドウ反応あり、気を付けてください。
女帝ヴィーナスイーグル三体、このあたり一帯のボスです。』

上条「この間浜面をぶっ飛ばしたやつか。」

浜面「借りは返しとかねえとな!」

御坂「今度は慎重にいくわよ。」

188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/05(金) 23:20:05.49 ID:OLLTa82o
メギドラオン9999
189 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/05(金) 23:20:46.72 ID:mRIEzEDO
上条は大部屋に入ってすぐオルフェウスを召喚し、
敵一体の防御力を下げるラクンダをかける。
間髪入れずに御坂のピクシーがマハジオを放った。

すると三体の敵の内ラクンダをかけられていたシャドウが耐えきれずに落下する。
その隙を逃さず、浜面のヘルメスで切り刻んだ。


神裂『残り二体です。雷で動きが鈍くなっている今がチャンスです。』


上条はフォルネウスを召喚し全体に氷魔法を放つ。
氷漬けになったシャドウはそのまま地面に叩きつけられ砕け散った。


神裂『全シャドウの消滅を確認、お疲れ様です。
強くなりましたね。』

190 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/05(金) 23:22:39.47 ID:mRIEzEDO
タルタロスの中には、時折変なものが落ちている。
それはお金だったり、武器だったり様々なのだが、
この大部屋にあったのは、いつものとは一味違った。

上条「浜面!そっちになんか落ちてるぞ。」

浜面「おう。………これは。」

上条「どうした?何か凄いいい物だったのか?どれ………。」






上条・浜面「伝説のハイレグアーマー。」


御坂「アンタ達なにやってんの?さっさと次いくわよ!」


上条・浜面「…………ゴクリ」
上条「御坂さん。リーダー命令って絶対だよな?」
御坂「はぁ?今さら何いってんの?」
浜面「上条がどうしてもこれ装備して欲しいってさ。」パサッ
上条「ちょっ!?浜面!」


御坂「……へぇ〜?アンタは私にこんなの着せたいんだ?
いいわよ。アンタがそんな幻想を抱いてるってゆうなら、まずはその幻想、いや先にアンタをぶち[ピーーー]!」

この後、ピクシーのジオと幻想殺しの応酬は十分近く続いたため、業を煮やした神裂により帰還命令がだされ。
三人は神裂にこってり絞られた。
191 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/05(金) 23:24:32.18 ID:mRIEzEDO
2009年04月24日

朝のホームルーム、教室に小萌先生の甘い声が響く。

小萌「今日の連絡事項は一つだけです。
運動部の部員募集が始まったのです。
お勉強のできない上条ちゃんは特に、キャリアをつくるチャンスなのです。
頑張って下さいねー。
以上ホームルームを終わります。」

半蔵「だってさ、どうすんだ?」

上条「最近ただでさえ忙しいからな…、でも体力作るにはいい機会だよな。
運動部ってどんなのがあるんだ?」

半蔵「うちはサッカーと野球が人気だから、そこに入っても自由に活動するのは難しいな、
二軍三軍で球拾いがいいとこだ。
気ままにやりたいなら、陸上、水泳、剣道あたりが狙い目かな。」
192 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/05(金) 23:25:51.88 ID:mRIEzEDO
浜面「俺は剣道やってみようと思う。
まずは人間相手に勝てる様にならねぇとな。」

半蔵「!?お前が部活やるなんて槍でも降るんじゃないか?」

浜面「いいだろ別に。」

上条「まぁ頑張れ。俺は水泳にするかな。基礎体力作るには一番いいだろ。」

半蔵「足つって溺れて死んだりすんなよ?」

上条「上条さんに変なフラグを立てないで下さい!」

193 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/05(金) 23:27:55.03 ID:mRIEzEDO
放課後、今日から運動部の募集が始まった。
いってみようか?

1 水泳部に入部する。
2 今日は買い物に行こう。
3 御坂と帰ろう。
4 どうでもいい。

>>195
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 00:01:27.16 ID:LE/SpQDO
>>188
>メギドラオン9999
食いしばる
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/03/06(土) 06:00:12.84 ID:yECKifU0
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 06:18:45.70 ID:LE/SpQDO
御坂と一緒に帰る事にした。

上条「なぁ御坂。お前運動部入らないのか?」

御坂「うーん。アーチェリー部に入ろうかとは思ったんだけどね。
よく考えたらアーチェリーとボウガンは別ものだしね。
面倒なのはタルタロスだけで十分よ。」

上条「か弱い女の子には掛け持ちしんどいよな。」
御坂「誰がか弱い女の子よ!///」


ビリビリとは別に後方から強い殺気を感じる。
どうしよう?

1 恐る恐る振り向いてみる。
2 御坂の手を握って逃げる。
3 どうでもいい。

>>
197 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/06(土) 06:22:00.34 ID:LE/SpQDO
ごめん寝ぼけて安価ミスった。
再安価
>>198
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 07:53:32.79 ID:RS.pM5Uo
2
199 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/06(土) 08:29:30.30 ID:LE/SpQDO
咄嗟に御坂の手を握り走り出した。

上条「御坂逃げるぞ!」

御坂「えっ、ちょっ///いきなり何よ!」


少し走った所で路地裏に飛び込み様子を伺ってみるが、誰もいない

上条「………………。」

御坂「////(ちょっと待って!?コイツ路地裏に連れ込んで何する気!?てか何されるの!?)」

上条「まいたか?」

御坂「……て///」

上条「……て?」

御坂「…………ふにゃ〜。」

上条「えっ御坂さん!何でビリビリしてるんですか!?不幸だー!」
200 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/06(土) 08:31:57.52 ID:LE/SpQDO
上条は咄嗟に御坂の頭に右手をあてがい漏電を止めた。

上条「落ち着いたか?」

御坂「うん。」

上条「誰かにつけられてるみたいなんだ。お前心当たり無いか?」

その時上条の後頭部に何者かが飛び蹴りを加えてきた。

上条「ぐはっ!」
御坂「黒子!どうしてここに?」

白井「お姉様あぁぁ!
ご無事ですの!?あの類人猿に汚されておりませんわよね?」

上条「痛てて…。御坂の知り合いか?」

御坂「うん、前の寮でルームメイトだった白井黒子。」

白井「お久しぶりですの!お姉様に会えない間、黒子は寂しくて寂しくて」

上条「で、その白井がどうして上条さんの後頭部にドロップキックをかましてきたんでせうか?」

白井「女には例え理不尽だと分かっていてもドロップキックしないといけない時がありますの!」

上条「答えになってねぇよ。」
白井「聞いていますわよ。最近お姉様に悪い虫がついたと。」

上条「?」

白井「さあさあ、お姉様。こんな類人猿はほっといてわたくしと熱い午後の一時を……。」

そこまでいうと白井は御坂を連れてテレポートしてしまった。

上条「なんなんですか一体!上条さんは蹴られ損ですか?不幸だー!」


上条は一人で寮に帰った。
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 08:40:40.90 ID:LE/SpQDO
2009年04月25日

今日も何事無い平穏な一日だった。
白井に蹴れたところがまだ痛い。
放課後はどうしようか?

1 運動部に入部する。(戦車、剛毅)

2 買い物に行く。(法王)

3 どうでもいい。(星)


安価>>202

202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 09:38:38.10 ID:ma7FAQAO
超1
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 09:46:10.37 ID:ma7FAQAO
これってペルソナ喚んでるみたいだよね

   /
 (/o^) テクパトルぅぅ!
 ( /
 / く
204 : ◆BpYvAKMxCw :2010/03/06(土) 10:11:32.90 ID:LE/SpQDO
>>203
わろた、海原は考えてないな。


放課後、水泳部に顔を出してみた。
屋内プール入口から覗くと中から活気が伝わってくる。
しかし人はあまりいないようだ。

垣根「おい!ここは部外者立ち入り禁止だ!

って上条じゃないか?何か用か?」

上条「入部希望なんですけど、まだ入れます?」

垣根「そうか…。お前なら大丈夫だろう。
いいぞ入ってこい。」

上条「失礼します。」

垣根「よし、集合!」

205 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/06(土) 10:13:32.85 ID:LE/SpQDO
垣根先輩が号令をかけると部員が集まってきた。

垣根「集まったな。こいつは新入部員の上条当麻だ。お前水泳の経験は?」

上条「いえ、素人です。」

垣根「そうか。じゃあ今日はゆっくり見学していけ。
この部の部長は俺だ。
そこのチビがマネージャーの絹旗。わからないことはそいつに聞け。」

上条「分かりました。よろしくな。」

絹旗「二年の絹旗最愛です。超よろしくです。
先輩、この人超審査しなくていいんですか?」

垣根「俺の知り合いだ、問題ない。」

上条「審査って?」

絹旗「普通は入部前に超やる気あるか審査するんです。
じゃないと垣根先輩のファンが超たかってきて超部活にならないですから。」

垣根「お前のことはよく知ってるから必要ない。
色々忙しいだろうから、部に顔を出すのは暇な時でいいぞ。」

上条「ありがとうございます。」
206 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/06(土) 10:16:14.46 ID:LE/SpQDO
その後部員全員の自己紹介を終え、絹旗と話しながら部活を見学することにした。
何を話そうか?

1 やっぱ垣根先輩って凄いのか?

2 彼氏いないの?

3 どうでもいい。


安価>>207
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 10:33:02.73 ID:ma7FAQAO
1なのよ
208 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/06(土) 10:42:52.79 ID:LE/SpQDO
上条「そうだ、垣根先輩ってやっぱ凄いのか?」

絹旗「そりゃ超凄いですよ。バタフライ、クロール共に全国一の超天才です。
知らなかったんですか?」

上条「上条さんは体づくりのために入部しましたからね。予備知識ゼロなんです。はい。」

絹旗「それは超まずいですよ。“暇な時に来ればいい”なんて言ってましたけど、
先輩、上条に超期待してますよ。じゃないと即入部なんてありえませんもん。
審査無しなんて超前代未聞です。」

上条「そうなのか!?」

絹旗「はい。“結果が全て”みたいな人ですからね。
大会でそれなりのタイム出さないと、後が超怖いですよ。」

上条「……不幸だ。」

絹旗「超大丈夫です♪私がしっかり超指導しますから、一緒に全国目指しますよ。」

上条「よろしくな。絹旗。」


その後、部活が終わったあとで絹旗に付き添ってもらい水着を買い、寮に帰った。

209 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/06(土) 10:47:20.89 ID:LE/SpQDO
すまない。今日はここまでだ。

休日だからゆっくり書けると思ったんだが、妹が来る
下手したら明日も無理かも
頑張って書き貯めときます
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 10:56:56.29 ID:ma7FAQAO
乙なんだよ
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 15:53:39.69 ID:TjTUxoAO
乙、ついでに安価も乙
絹旗来たか、滝壺も見たいが原作に滝壺ポジションのキャラて存在する?
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 16:04:57.35 ID:Ide.cgIo
探索と補佐のエキスパートがいるけど、これは初春になるんじゃないかと邪推
能力無視すると……いまひとつピンとくるキャラはいないな。
ニアミスするキャラは多いんだが。
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/06(土) 16:16:22.69 ID:ma7FAQAO
もし滝壺が出るなら、浜面のポジションが壮大なネタバレになるんだろうな
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/07(日) 00:49:09.31 ID:ygR5nEAO
監視カメラに期待
215 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/09(火) 00:12:20.19 ID:0FT0VoDO
2009年04月27日

昼休み、半蔵達と昼飯タイム。

上条「どうした半蔵?何か顔色悪いぞ。」

半蔵「ああ、最近誰かにつけられててな。」

上条「物騒な話だな。」

半蔵「いや気にするな。心当たりはあるんだ。」

浜面「ストーカーか?」

半蔵「そんなとこだ。」

上条「大丈夫なのか?」

半蔵「問題ないさ。」

「上条!神裂先輩が来てるぞ!」


いつかの様に神裂が教室の入り口に立っていた。

上条「どうしたんですか神裂先輩?」

神裂「今日は折り入ってお願いがあって来ました。
少し場所をかえましょう。」

そういって案内されたのは、屋上だった。


神裂「ここは風が気持ちいいですね。私はこの街が見渡せるこの場所が好きです。」

上条「(あれ?なんだこの空気。もしかして告白?いやいや万年不幸の上条さんにそんなラッキーイベント起こる筈がない。)
で、用ってのは?」

神裂「はい、上条、あなたに生徒会に入って頂きたいのです。」

上条「ですよね…」

神裂「?」
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:12:51.62 ID:0FT0VoDO
上条「どうして生徒会に?大体何で俺なんですか?」

神裂「私が生徒会長を務めているのはご存知ですよね。
ですが、最近桐条グループのいざこざやタルタロス関連の仕事が忙しくなり、
生徒会の執行に支障をきたす恐れが出てきました。
故に、私が生徒会に顔を出せない間、私の意志を汲み取って反映させてくれる代役が必要なのです。
事情を知る者の中でもリーダーとしての資質の高いあなたが適任だと考えています。
何も生徒会に付きっきりになる必要はありません。
暇な時に顔を出して、いざというときに役割が果たせるようにしてくれれば構いません。」


上条「なるほど。分かりました。」


神裂「あなたならそう言ってくれると信じていました。あなたの担任には話をつけていますので、職員室にいけば手続きをしてくれると思います。」

上条「了解です。」


上条は職員室にいけき手続きを済ませた。
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:14:43.28 ID:0FT0VoDO
放課後、生徒会に顔を出してみた。


上条「失礼します。」

神裂「ああ来ましたね。
皆さんちょっといいですか?
彼が話していた、上条当麻です。」

上条「よろしく。」

神裂「そちらにいるのが書記の吹寄制理、こっちが会計の五和です。二人とも二年生です。」

五和「会計の五和です。よろしくお願いします。(この人が女教皇が頼りしている上条さんか。)」

吹寄から刺すような目線を感じる

上条「あのー。何か?」

吹寄「いや、会長ほどの人が頼りにする人材って話だったから、
どんな人かと思ったけど、案外普通ね。」


上条「何を期待されてたのかわかんねえけど。上条さんは普通の高校生ですよ。」

神裂「とにかく、私が居ないときは、彼に会長代理を務めてもらいます。
皆さんもそのつもりでいてください。」


その後は、神裂に一通り生徒会の説明を受け、業務を少し手伝ってから帰った。
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:16:40.84 ID:0FT0VoDO
寮に戻ると、ロビーに浜面がいた。

浜面「よう上条。おかえり。」

上条「ただいま。」

浜面「しかし、他人に“おかえり”なんて言うのも久しぶりだな。学園都市に来てから一人暮らしが長いからな。」

上条「そう言われるとそうだな。あれ?それなんだ?」

浜面「ああこれな。引っ越しの時荷物整理してたら出てきたんだが。」

上条「デビルバスターオンラインとモノレールでGoってゲームソフトか。」

浜面「正直もう要らねんだけど、棄てるのは勿体ないし、売っても小銭にしかならないから面倒でな。
良かったらお前にやるよ。」

上条「いいのか?じゃあ有り難くもらっとくぜ。」

浜面「オンラインの方は面白かったが、今は流行ってないからな、プレイヤーの数は少ないはずだ。」

上条「今度暇な時にでも、やってみますよ。」

219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:22:50.42 ID:0FT0VoDO
2009年04月28日


放課後、巌戸台駅近くで買い物する事にした。
一階のテナントに新しい古本屋がオープンしていたので入ってみる。
店内は薄暗くオカルトや美術の本で満たされていた。
オープンしたてなのに客はほとんどいない。
店員らしき女性がぶつぶつ独り言を呟いている。

シェリー「ったくアークビショップのやつ、何が“学園都市に必要悪の教会の支部を作るつもりでやりにけるのよ”だ。
日本とパイプつくりたきゃまず自分の日本語をどうにかしろってのよ。」

上条「あのー。」

シェリー「おやお客さんかい?」

上条「世界の神話とか神様関係の本ってありますか?」

シェリー「オカルトに興味があるのかい?」
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:24:22.83 ID:0FT0VoDO
上条「まあそんな感じかな。オルフェウスとかがでてくる本なんか無いっすか?」

シェリー「それだとあの辺の棚だな。
その制服は月光館学園か?」

上条「そうっすよ。」

シェリー「そうか……。学園の中庭に柿木はないか?」
上条「柿木か……。ああ在りますよ。たしか体育館と職員室の間の中庭に。」

シェリー「そうか、まだあったんだな。」

上条「じゃあこの本を下さい。
それと、柿木がどうかしたんすか?」

シェリー「いや、何でもない。気にするな。

千五百円丁度だな。

私はシェリー・クロムウェルこの店の店長だ。
美術とオカルトが専門だから知りたい事があったら何でも訊いてくれ。
ちなみに君がお客第一号だ」

上条「そうなのか?」

シェリー「どうやら科学の街、学園都市ではオカルトの受けはいまいちらしい。記念に名前を教えてもらえるか?」

上条「上条当麻ですよ。よろしく。」

シェリー「これを機に常連になってくれると嬉しい。
別に買わなくてもいいんだ。話し相手になってくれないか?」

上条「いいっすよ。」

シェリー「良かった。学園都市には知り合いが居なくてな、話し相手が欲しかったんだ。」
221 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:25:50.71 ID:0FT0VoDO
上条「シェリーって外国人だよな?どこから来たんだ?」

シェリー「私はイギリスのロンドンからきた。」

上条「何で学園都市なんかに店を出したんだ?」

シェリー「私の上司にあたるやつが、何でもいいから学園都市に店を出せって無茶な命令をだしやがったんだ。
いい迷惑だ。」

上条「本当に滅茶苦茶だな。」

シェリー「ああ困ったものだ。さっきもいったが私の専門は美術とオカルトだ。
商売なんてしたことがないのに。金銭的バッグアップがなければこんな店直ぐに潰れてしまう。」

上条「それでいいのか?」
シェリー「詳しくは言えないが、学園都市に店があることに意味があるんだよ。」

上条「大変なんだなシェリーも。」


その後一時間ほどシェリーから上司の愚痴を聞いてから帰宅した。
222 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:28:40.14 ID:0FT0VoDO
2009年04月29日


今日は昭和の日で休みだ。そういえば浜面からもらったゲームがある。
早速やってみることにした。

【名無しさん がログインしました。】

聞いていた通りフィールドには誰もいない。


遠くに小さな女の子がいる。
近づいてみよう。


【名無しさん:こんにちは】

【萌:こんにちはなのです。
名無しさんはここ初めてですか?】

【名無しさん:そう。やっぱわかるか?】

【萌:ハンドルネームもついてませんし。頭の上に初心者を示すアイコンがついているのです。】

【そげぶ:名前はこれでいいか?】

【萌:ばっちりなのです。】

223 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:29:09.53 ID:0FT0VoDO
【そげぶ:しっかし本当に人いないな。】

【萌:本当ですね。
友人にすすめられて初めたんですけど、
ここまで人がいないなんて聞いてませんでした。】

【そげぶ:俺も友達にすすめられたんだ。
ゲームそのものの出来はいいってさ。】

【萌:私の友人はレトロなゲームが大好きで、この前お酒の席で無理矢理押し付けられちゃいました。】

【そげぶ:それで律儀にプレイしてるのか?真面目なんだな。】

【萌:何事も経験です♪】

【そげぶ:これって確か悪魔を倒していくゲームだよな?
敵どこにも見当たらないけど。】

【萌:はい。ここは初心者ようの平原ですから、動作やアイコンの確認が出来るだけみたいですね。】

【そげぶ:本当に何もないところだな。】

【萌:でも貴方がいて良かったのです。こうして話をしているだけで楽しいですから。】

【そげぶ:そうだな。ゲームしないでここで話するだけってのもいいよな。】

【萌:はい。】



画面上の見えない誰かとチャットして過ごした。

数時間してから適当に切り上げた。

浜面からもらったもう一つゲームもしてみたがつまらなかったのですぐにやめた。

224 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:32:12.81 ID:0FT0VoDO
2009年04月30日

今日は探索の日。
寮に帰ったあと、タルタロス探索にでる。
搭に登る前にベルベットルームによると、イゴールにペルソナの合体が出来ることを告げられた。
試しに合体してみると悪魔の娘リリムが生まれた。
俺の中にこんな小悪魔な娘が居るなんて変な感じだ。探索は順調に進み、十五階階まで進んだ。

上条「探索もだいぶ慣れてきたな。」

御坂「アンタのペルソナ便利過ぎるわよ。リリム一体で炎、雷、氷、風魔法に補助魔法まで使えるなんて。しかも、他にもペルソナ使えるみたいだし。」

上条「タルタロスの中散々走り回ったからな、経験値はかなりのもんだぞ。
まだまだ上に行けそうだ。」

浜面「でも、こっから先は行き止まりみたいだぞ。」

神裂『どうやらそのようですね。こちらで調べてみましたが、上の階に上がるルートは無いようです。移動ターミナルの様な特殊な装置も見当たりませんし。』

上条『じゃあ今日のところは引き上げていいですか?』

神裂『はい。そうして下さい。』

上条達は引き返し移動ターミナルを使って入り口に戻った。
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:32:54.02 ID:0FT0VoDO
神裂「お疲れ様です。しかし困まりましたね。」

垣根「搭はまだ上まであるのに、登る手段がないか…。クソっ俺も登れれば。
せっかく面白くなってきたというのに。」

上条「先輩は万全じゃないんですから、ゆっくり休んで下さい。」


神裂「上条当麻の言う通りです。
今後も定期的に探索してみましょう。何か特別な条件があるかもしれません。それでは今日は解散です。」

課題は残ったが今はどうしようもなかったので、その日は寮に帰りゆっくり休んだ。
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:35:47.09 ID:0FT0VoDO
2009年05月01日

放課後、浜面と御坂の三人で下校中。
この三人で下校するのは何気に初めてかもしれない。

上条「垣根先輩が入院?」

浜面「ああ。でも怪我の経過をみる検査入院だってさ。」

御坂「それと浜面がどう関係あんの?」

浜面「よくわかんねえけど、学園のクラス名簿持って来いっていわれてよ。」

上条「何に使うんだろうな。」

浜面「さあ?」

御坂「じゃあ私達もいきましょうか。お見舞い。」

上条「そうだな。」

227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:38:38.30 ID:0FT0VoDO
辰巳記念病院 垣根の病室


???「はン、俺は、もう行く。」

垣根「例の件、考えとけよ。」

???「うぜェ。」

コンコン

上条「失礼します。」

上条達が病室に入ろうとした時、丁度中から白髪で赤眼の華奢な人が出てこようとしていた。


???「…………じゃまだ。」

上条「すみません。」

垣根「お前達か、入れ。」

浜面「何んすか、今の人。すげぇおっかなかったけど。先輩の知り合いっすか?」

垣根「まあな。それより名簿の方は持ってきたのか?」

浜面「はい、これです。何に使うんすか?」

垣根「だいぶ集まったとはいえ、俺達はまだ戦力が足りない。ペルソナ能力を持っているやつをこれでしらみ潰しに探してみるつもりだ。」

上条「それで探せるんですか?」

垣根「さあな。だがやらないよりは、ましだ。」

御坂「それで体の方は大丈夫なんですか?」

垣根「ただの検査入院だ。むしろ体を動かさねぇから体がなまっちまう。
医者が言うにはしばらく安静らしいがな」

浜面「肋骨三本も折れてたんだから無理しちゃだめっすよ。」

御坂「あと、これお見舞いのたい焼きです。」

先輩達としばらく話した後寮に帰った。

228 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/09(火) 00:46:49.22 ID:0FT0VoDO
2009年05月02日


明日から三連休だ。
今日の放課後は何をしようか?


1 運動部
2 五和と帰る
3 御坂と帰る
4 どうでもいい。

安価>>230

人いないと思うけど安価だけとばしときます。

五和のアルカナは正義です。

229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 00:52:22.67 ID:q6E1K5ko
230 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/03/09(火) 00:52:57.13 ID:V.AFe8s0
3
231 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 01:00:22.48 ID:0FT0VoDO
御坂と帰ることにした。

上条「なぁ御坂。あの白井ってやつはなんだ?」

御坂「前も言ったけど、私の後輩で前の寮のルームメイトよ。」

上条「その後輩が何で俺を蹴ってきたんだ?あの後色々考えたんだが、あいつに蹴られる理由がわかんねえ。俺何か悪い事したか?」

御坂「わ、私にも分かんないわよ。」

そんな二人の様子を白井は影から見ていた。


白井「またお姉様はあの類人猿とお帰りですの。
あぁ、お姉様のあんな表情わたくしの前では見せたこともないというのに!
ますます許せませんの!
しかし、ただ引き離すだけでは効果薄いですわね。
聞けばあの男は、お姉様と同じクラスということですし。
何にせよ、あの類人猿の事をもっと知らなければ対策がうてませんの。
でしたら…。」



白井「お姉様あぁぁぁ。今お帰りですの?」

御坂「黒子!?アンタも今帰り?」

白井「そうですの。
それと上条さん。でしたかしら?先日はわたくしの早とちりでとんだ粗相をしてしまい申し訳ありませんでした。」

上条「なんだ。白井の勘違いだったのか?」

白井「はい。ですので、今日はあの時のお詫びに、
一緒にお茶でもいたしませんか?もちろんお姉様も一緒に。」

上条「いいぜ。御坂もいいよな?」

御坂「いいわよ。」

白井「では早速参りましょう。」
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 01:02:19.34 ID:0FT0VoDO
という訳で上条達はポロニアンモールの喫茶店シュガールに来ていた。
三人はフェロモンコーヒーとケーキセットを味わっている。


御坂「で、何でアンタはそんなに挙動不審なの?」

上条「上条さんとしましてはお嬢様方とアフタヌーンティーなんて初めての経験でして、どうしたものかと。
大体、フェロモンコーヒーってなんだよ。普通のコーヒーとどう違うんだ?」

白井「この店の名物らしいですわよ。何でも飲むだけで魅力が高まるともっぱらの噂だとか。」

御坂「科学的根拠はともかく、こういう噂に女の子は弱いのよ。」

上条「そんなもんなのか?」

白井「そうですの。そんなことより、わたくし、お二人がどのような関係なのか非常に興味がありますの。」

御坂「ぶっ!」

白井「あらあら、はしたないですわよお姉様。
どうなんですの上条さん?」

上条「どうって、御坂は同じクラスで同じ寮の仲間だぞ。」

白井「それだけですの?」

上条「(ペルソナの事は言えないよな)そうだな。でも大切な仲間だぞ。
コイツは自分一人で問題を抱え込もうとするからな。
そういう意味では放っとけないやつだな。」

白井「そうですか。(お姉様ったら耳までお顔を真っ赤にして、そこまでこの男の事が…)」
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 01:07:38.83 ID:0FT0VoDO
白井「分かりましたわ。
上条さん。わたくし心からお姉様の事を敬愛しておりますの。
ですから、もしお姉様を傷つけるような事があれば、わたくしが許しませんので、覚悟してくださいまし。」

御坂「ち、ちょっと黒子?」

上条「ああ分かったよ。にしても白井は本当に御坂の事好きなんだな。」

白井「当たり前ですの。わたくしはお姉様のパートナーですから。」

上条「いきなりドロップキックしてきた時は、ひどいやつだと思ったが、案外いいやつじゃないか。
こういう真っ直ぐなやつは俺好きだな」

白井「な゛っ!?」
御坂「ちょっとアンタいきなり何言ってるのよ!」

白井「お姉様、やっぱりこの男は女の敵ですの。」

御坂「そうね。少し懲らしめておくべきよね。」

上条「あのー。お二人とも目が据わってらっしゃいますが。何故お怒りに?」

御坂「大丈夫よ。左手からちょぴっと電流流すだけだから。黒子ソイツを押さえてて。」

白井「了解ですの。」

上条「ギャァァ!?何でこんな事に!不幸だー!!」


こうして午後のちょっぴり刺激的なティータイムを過ごし、御坂と二人で寮に帰った。

白井「わたくしまだ諦めた訳ではごさいませんの。
覚悟してくださいまし上条さん。」

234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 01:10:20.65 ID:0FT0VoDO
2009年05月03日

今日から三連休。
連休中は先輩達が忙しいのでタルタロス探索は休みだ。
ゲーム機のメッセンジャーが点滅していた。
少しゲームをする事にする。

【そげぶ がログインしました。】

【萌:こんにちはそげぶさん♪】

【そげぶ:こんにちは】

【萌:あはははは。やっとそげぶさんが来てくれました。O(≧▽≦)O】

【そげぶ:今日は何かテンション高いっすね。】

【萌:実はすでにアルコールが入っているのでーす。】

【そげぶ:成る程。お仕事は休みなんですね。】

【萌:はい。私は公務員なので基本的に祝日はお休みです。】

【そげぶ:公務員か。学校の先生だったりするんですか?】

【萌:大正解♪そんなそげぶちゃんにはハナマルをあげまーす。】

【そげぶ:だいぶ出来上がってますね。】

【萌:まだまだ序の口なのです。どんどん呑みますよ。】

235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 01:11:49.63 ID:0FT0VoDO
【そげぶ:体は大事にしてください。そういえばうちの担任も酒好きなんすよ。】

【萌:おや、そげぶちゃんは学生ですか?宿題ちゃんとやりましたか?ツンツン(。°ー°)σ】

【そげぶ:まだです。夜にでもかたずけますよ。】

【萌:きっちりやらないとダメですよー。先生はきっとプライベートを削って宿題だしてるんですから。】

【そげぶ:そうですね。頑張ります。】

【萌:私のクラスにも宿題忘れの常習犯がいるのですよ。あの子は今頃何してるんですかねー】

【そげぶ:ダメなやつですね。】

【萌:ダメじゃないですよー!とってもいい子なのですよ。】


【そげぶ:そうなんですか?】

【萌:そうなのです。成績は悪いしケンカっ早いけど真っ直ぐな子羊ちゃんなんですから。】

【そげぶ:生徒のことが好きなんですね】

【萌:そうです。うちの子達はみんな大好きです♪】

結局、今日一日中チャットをして過ごした。

236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 01:19:42.23 ID:0FT0VoDO
今日はここまで安価レスありがとう。

連休残り二日間の予定がない。
何かネタがあったらお願いします。
御坂は恋愛コミュなのでコミュ発生を少し遅らせようかと思います。

書くの遅くてごめん
20巻でたら、さらに遅くなる
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 06:45:30.31 ID:cjptOIAO
郭wwwwwwwwwwww
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 11:59:07.45 ID:yxO9e0Mo
まだ読み終わってないがこれを貼らなくてはいけない気がした。
数年前のものだけど

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239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/09(火) 21:43:50.98 ID:jKqNsF6o
>>238
光速で保存した
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/10(水) 05:38:38.28 ID:HM5J1qI0
>>238
なにこれすごいいい
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/10(水) 07:01:35.91 ID:S.iiW6AO
乙、今日発売だね最新刊
いつもならフラゲして読み終える頃なのにコッチもアッチも続きが楽しみ
242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/10(水) 08:28:47.99 ID:ZwoOlYAO
今月はフラゲ遅かったよね
昨日やっと手に入った

それはさておき、古本屋は最中かと思ってた
シェリーとか俺得
243 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/10(水) 20:06:17.02 ID:qYCSkv20
>>238
「ひの」のもとは誰だ?
244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/10(水) 23:45:52.66 ID:ZwoOlYAO
火野神作……なのかな?
アニメ版では存在を抹消されてたね
245 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/11(木) 06:00:35.50 ID:00KEUADO
>>238
絵書ける人って凄い
久しぶりの投下です。
246 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:05:34.60 ID:00KEUADO
2009年05月04日


御坂と映画を見に行くことにした。
ポロニアンモール映画館前。
ゴールデンウィーク中とあってなかなか混雑している。

上条「さてと、どの映画にしますか。」

御坂「アンタ決めてなかったの?」

上条「上条さんは暇でしたからね。何でも良かったのです。」

御坂「あきれた。じゃあ、あれでいいんじゃない。ビバリー=シースルーの新作映画。」

上条「ああ、いいぜ。」

御坂「いきましょうか。えっ!」

上条「どうした?」

御坂「な、なんで手つないで…///」

上条「これだけ混んでたらはぐれちまうだろ。それとも嫌だったか?」

御坂「嫌じゃない!じゃなくて、アンタがそういうなら、い、いいわよ。///」

上条「じゃあ行くぞ。」


映画鑑賞後

上条「なかなか面白かったな。」

御坂「えっ、あ、うん(結局コイツの事が気になって内容ほとんど覚えてない。)」

上条「このまま帰るのもなんだし、昼飯食べて行くか?」

御坂「うん。」

上条「あっ、でも高いのは無しな。今月も上条さんのサイフはピンチなので。」

御坂「それくらい分かってるわよ。」

???「あれ?御坂さんじゃないですか?」
247 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:06:21.07 ID:00KEUADO
御坂「初春さんに佐天さんじゃない。」

佐天「こんにちは御坂さん。」

上条「知り合いか?」

御坂「うん。友達の初春飾利さんに佐天涙子さん。」

佐天「御坂さんもしかしてデートですか?しかも年上?」

御坂「ち、違うから、今日はコイツと映画見に来ただけで…///」

初春「それってデートですよね。」

御坂「とにかく違うの!アンタも何か言いなさいよ!」

上条「俺!?はぁ…。俺と御坂はクラスメイトでただのケンカ友達みたいなもんだからデートとかじゃあないですよ。」

御坂「誰がケンカ友達よ!」バチッ

上条「ちょっ御坂さんビリビリは止めて。」

初春「佐天さん私達お邪魔みたいなんでいきましょうか。」

佐天「そうだね。じゃあ御坂さん、後でお話じっくり聞かせてもらいますから!」

初春「白井さんに会わないように気をつけてくださいね。」

御坂「あっ、うん。またね。」

上条「あの子達常磐台の生徒じゃないよな?」

御坂「うん。初春さんと黒子がジャッジメントで、佐天さんと初春さんが親友なのよ。私は黒子の紹介で友達になったの。」

上条「へー。」

御坂「二人とも、とってもいい子達なんだから。」


その後は、御坂とファミレスで食事をし、ゲームセンターで腹ごなししてから帰った。
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:07:42.47 ID:00KEUADO
2009年05月05日


今日は半蔵と浜面の二人と街へ繰り出した。


半蔵「しかしゴールデンウィークともなると、人が多くて嫌になるな。」

浜面「どこも行列だらけだな。」

上条「そういえば半蔵のストーカーはあの後どうなったんだ。」

半蔵「ああ、あれな。一切とっかまえてビシッと言ってやったら、とりあえずおさまったな。」

浜面「諦めてくれたって事か?」

半蔵「いや、諦めてはいないだろうな。何を企んでいるやら。」

上条「アンチスキルに頼った方がよくないか?」

半蔵「黄泉川の耳に入れたくないし、アイツの為にもアンチスキルは頼れないな。悪いやつじゃないんだよ。」

浜面「いっそ付き合っちまえよ。」

半蔵「断わる。何よりアイツ、動機が不純なんだよ。」

上条「なんかとってもいかがわしく聞こえるのですが。」

半蔵「いや、そうじゃなくて。何て言うか御家の事情ってやつでな。」

上条「実は婚約者とか?政略結婚とか?」

半蔵「婚約なんてしてないが、そんな感じだな。」

上条「半蔵の家って名家なのか?初耳だぞ。」

半蔵「とっくの昔に没落したな。」

浜面「何か複雑なんだな。」

半蔵「そうでもない。」



店はどこもいっぱいだったのでほとんど三人で話をして過ごした。
249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:08:54.30 ID:00KEUADO
2009年05月06日


学校が終わり寮に帰ると、ロビーに神裂と木山がいた。
神裂はだいぶ疲れているようすだ。

神裂「お帰りなさい。上条当麻。」

上条「ただいま。先輩何か疲れてませんか?」

木山「君もそう思うかい。やっぱり神裂君は少し休養をとるべきだ。」

上条「何かあったんですか?」

木山「このところ彼女は自身のペルソナ能力の調整の為に研究所に入り浸っていてね。
元々戦闘専門のペルソナを機械で無理矢理アナライズに使っているもんだから。
疲労が蓄積しているのさ。」
250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:10:08.28 ID:00KEUADO
神裂「しかし、未だに上の階層へのルートが見つかっていない以上、私が頑張らなければ。」

木山「それで君が倒れてしまっては本末転倒だよ。
ペルソナは肉体より精神を疲弊させる。
精神は鍛えることも回復することも難しいのだから、今は無理せずゆっくり力をつけるべきだ。」

上条「そうっすよ先輩。先輩はもっと俺達を頼るべきです。
先輩がアナライズでルートを見つけられなくても、俺達が足で見つけて廻ればいいんですから。」

神裂「しかし、あなた方だけを危険な階層に送り出しているのです、私だけが安全な所でのんびりしているわけにはいきません。」

上条「俺達は大丈夫ですから、もっと信頼してください。」

神裂「信頼…。……そうか、そうですね。分かりました。」

木山「では、あと二、三日は探索を休みにしようか。」

上条「了解です。じゃあ、おやすみなさい。」

木山・神裂「おやすみなさい。」


神裂「木山先生、私は未熟者です。結局私は彼らを信じていなかっただけなのです。
勝手に彼らを弱者と決めつけ、無理矢理庇護下に置こうとした。
彼らを信じて共に戦うことこそ私に必要な強さなのかもしれません。」

木山「そうだね。君はいままで一人で戦うことに慣れすぎていたんだね。」

神裂「しかし、上条当麻には本当に助けられてばかりですね。改めてきちんとお礼をしなくては。
先生もいつもありがとうございます。」

木山「かまわないよ。君達の面倒をみることが顧問たる私の仕事なのだから。」
251 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:13:21.08 ID:00KEUADO
2009年05月07日


放課後、今日は生徒会は休みの筈なので、廊下にいた五和に声をかけてみた。

上条「よう五和。今日は生徒会の仕事は無いのか?」

五和「は、はい。」


上条「そうか。じゃあ一緒に帰らないか?」


五和「え!えっとすみません。///」

五和は頻りに頭を下げている。

上条「いや…。こっちこそすまん。何か用があったんならいいんだ。」


五和「い、いえ、気になさらないで下さい。(どうしよう。恥ずかしくて話が出来ない…。おしぼりならあるのに、話題がない。)」

上条「じゃあまた明日な。」

五和「はい!」


上条は一人で帰る事にした。


五和「もしもし、教皇代理ですか?

はい、今日もダメでした。

おしぼりを渡すタイミングが見つかりません。どうしたらいいでしょう?

えっ!無理ですよそんなこと…。

分かりました!今度こそ上条さんと一緒に帰ってみせます!」
252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:14:50.99 ID:00KEUADO
2009年05月08日

放課後、今日は水泳部の活動に出ることにした。

絹旗「上条!息継ぎのとき顔上がり過ぎです。もっと顎を引く感じで。
そう!超いい感じです♪」

垣根「素人とかいってやがったが、なかなか筋がいいな」


絹旗「体力馬鹿ですけど、のみ込みは超早いですからね。」


垣根「この調子で鍛え上げてやれ。
俺もうかうかしてらんねぇな。」


絹旗「超任されました。びしびし鍛えます。」


一通り練習メニューをこなし解散となった。

靴箱の所に絹旗がいる。
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:16:42.36 ID:00KEUADO
上条「絹旗。一緒に帰らないか?」

絹旗「いいですよ。」

上条「じゃあ行くか。」

絹旗「あっ!」

上条「どうした?って何んだよこれは!」

絹旗「靴箱にガムくっ付けるとか、考えることが超低能です。」

上条「お前まさか、いじめられてんのか?」

絹旗「違いますよ。一部の女子の嫌がらせです。
簡単に言うと垣根先輩のファンの嫉妬ですよ。
超ムカつきます。」

上条「先生には言わないのか?」

絹旗「言いませんよこのくらいで。言ったって何もできやしませんしね。」

上条「ずっとなのか?」

絹旗「水泳部のマネージャー始めた時からです。
垣根先輩の側にいるのか超羨ましいんでしょうね。
そのくせ先輩に声をかけることもできないんです。
かけたって無駄ですけどね。
先輩、ミーハーは超無視しますから。」

上条「なんとか力になれないか?」

絹旗「こういうのは超無視するのが一番です。そのうち飽きますって。」

上条「また何かあったら俺に言えよ。俺に出来ることなら何でもするから。人に愚痴るだけでもだいぶ違うだろ。」


絹旗「……分かりました。でもあんまり気にしないで下さい。」

上条「ああ、じゃあとっとと帰ろうぜ。」


絹旗と冗談を言い合いながら寮に帰った。
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:18:22.42 ID:00KEUADO
2009年05月09日

深夜、神裂は司令室で一人シャドウの反応を探していた。

神裂(報告によるとここ最近、無気力症患者の発生件数が上がっている。
これには必ず原因があるはずです。
街に現れるシャドウを調べれば何か解るかと思いましたが、やはり私のペルソナでは広範囲の索敵は難しいですね。
…………はっ!?これは!)


神裂は寮内全てのスピーカーに通じている放送機材に歩みより、マイクを手にとった。

神裂『寮内全てに通達します、非常事態です。速やかに司令室に集合して下さい。』

数分後、司令室に課外活動部メンバーが集結した。


御坂「何かあったんですか?」

神裂「非常に強力なシャドウの反応を確認しました。先月と同じ規模のものです。」

上条「また寮に向かってるんですか?」

神裂「いえ、はっきりとは分かりませんが、どうやら巌戸台駅付近にいるようです。
しかしあの規模のシャドウが街中で暴れまわれば甚大な被害がでるでしょう。
そうなる前に私達で叩きます。」

上条「了解。」
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:19:22.64 ID:00KEUADO
巌戸台駅前

浜面「しかしこっからだとタルタロスがよく見えるな。」

上条「満月だしな。」

御坂「準備してくるって言ってたけど先輩遅いわね。」

浜面「だな。あー喉渇いた。でも自販機止まってんのか。」

上条「機械使えないと不便だな。文明に頼りきった現代社会の弊害ってやつか。」

御坂「そんな大層なもんじゃないでしょ。単にたるんでるだけよ。」

遠くから神裂がバイクに乗ってやって来た。
神裂のバイクは影時間でも使える特別製で神裂のペルソナを補助する装置が備え付けてある。

神裂「お待たせしてすみません。バイクの整備に手間取りました。
私はここからバックアップします。
皆さんは歩いて現場に向かって下さい。
お願いします。トモエ!」

神裂はペルソナを召喚するとシャドウの正確な位置を探り始めた。


神裂「線路上、ここから北に百メートルほど進んだ場所にモノレールが停車しています。シャドウがいるのはそこですね。」

浜面「線路上って危なくないっすか?」

上条「いや、影時間で列車は止まってるから大丈夫だろ。」

浜面「あっそうか。」
256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:20:25.30 ID:00KEUADO
モノレール前

モノレールは駅から少し離れた線路上に停車していた。走行中に影時間になったのだろう。
後部車両の入り口が開いていた。

上条「ここだな。」

浜面「中にいんのか?先入るぜ」

上条「ちょっと待った。何で入り口が開いてんだ?
走ってる途中で影時間になったんなら閉じてなきゃおかしいだろ。」

神裂『確かに変ですね。しかしシャドウの反応はその中からです。
罠かもしれませんが注意して進むしかないでしょう。』

上条「仕方ないか。浜面気をつけろよ。」

浜面「おう。」

三人は用心しつつ車両内部に進入するが何もいない。

浜面「なんもいねえな。」

神裂『強い反応は先頭車両の方です。』

上条「いってみるか。」

上条達は先頭車両の方へ移動する事にした。あまり広いとは言えない車両内部では自然と縦一列で移動する事になる。
しかし、浜面が次の車両に足を踏み入れた時、突然車両と車両の間を仕切るドアが閉まる。
同時に辺りに潜んでいたシャドウが上条達を襲う。

上条「クソッ分断された!」

神裂『落ち着いて下さい。シャドウ自体は強くありません。冷静に対象してください。』

上条「前衛は俺がやる。御坂は魔法で攻撃してくれ。浜面そっちは大丈夫か?」

浜面「この程度の雑魚なら問題ねえ。」

不意をつかれたものの、敵自体は弱かったため、すぐに倒す事が出来た。

御坂「なんとか片付いたわね。」

上条「ああ。浜面!そっちは無事か?」

浜面「今終わった。お前らこっちこれるか?」

御坂「それは私に任せて。」

御坂が雷魔法でドアのロックを外し、浜面と合流した。すると車両が軽く揺れ、動きだした。
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:21:23.56 ID:00KEUADO
御坂「な、何!?」

浜面「おい!この列車走り出してねえか?」

上条「マジかよ!もしかして、さっきの雑魚は時間稼ぎか?」


神裂『あなた方が乗った列車が移動し始めています。どうやらシャドウが列車の制御を乗っ取ったようです。』

上条『制御室は先頭車両ですか?』

神裂『はい。……これは!
急いで下さい。このままでは後八分ほどで前の車両に追突します!』

浜面「追突!?」

上条「行くぞ!」
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:22:10.68 ID:AsGg96AO
投稿来てたか
次巻は大怪獣バトルならぬ大■■バトルだね
インデックスが仲間なら彼女ペルソナ扱いで登場出来そうなのに残念
259 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:22:50.77 ID:00KEUADO
先頭車両にたどり着くまでの間、雑魚シャドウが何度か邪魔をしてきたが、
浜面のヘルメスでなぎはらい。続く上条と御坂が止めを刺す戦法で難なく退けた。

先頭車両制御室前には、常人の三倍の背丈をした女性型のシャドウが待ち構えていた。
露出の多い格好で、M字開脚している。


浜面「うわ!なにこれ。なんか見えそう!てか見える!」

御坂「時間無いんだから!馬鹿言ってないで早く片付けるわよ!」

不意にシャドウが手招きすると、シャドウの影からさらに複数の雑魚シャドウが現れた。


上条「おいおいまだ増えんのか?こんなの相手にしてる時間ないだろ。」

神裂『列車を制御しているのは、巨大なシャドウです。あれに攻撃を集中させて下さい。急いで、あと4分しかありません。』

上条「浜面は前衛で雑魚どもを足止めしてくれ!その間に御坂はありったけの電撃をアイツに浴びせるんだ!俺が援護する。」

御坂「了解!」

浜面「おう!」
260 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:24:19.02 ID:00KEUADO
上条は敵に補助魔法をかけ動きを鈍らせると、すぐさま相手の攻撃に備える。
すぐさま御坂がピクシーを召喚し雷の槍を降らせた。
上条(あれだけでかいと、この狭い車両の中じゃ動きにくいはずだ。
きっと直接の物理攻撃は雑魚に任せて、自分は魔法で攻撃してくる。
浜面か御坂かどちらかを攻撃してきたら幻想殺しで打ち消せばいい。
アイツにとって今一番邪魔なのは…………。

自分を攻撃してくる御坂か!)

上条「うおぉぉぉぉ!」

上条は御坂の背後から放たれた氷魔法を拳で打ち消した。

御坂「サンキュー!これで終わりよ!
ピクシー!お願い!」


ズドン!バリバリバリバリ

御坂に特大の雷を受けシャドウは消滅した。同時に浜面も残りの雑魚シャドウに止めを刺す。

御坂「はぁぁ……。」

浜面「終わった…。えっ!?ちょっと待って!列車止まってないぞ。」

神裂『急いでブレーキをかけて下さい。衝突まであと三十秒もありません!』

御坂「ブレーキって!モノレールのブレーキなんて知らないわよ!」

上条「お前達は後部車両に急げ!」

そういうと、上条は制御室に駆け込む。

衝突まで残り十秒。
261 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:25:37.50 ID:00KEUADO
ガンッ! キィィィィィィィッ

けたたまし音と共にモノレールは停車した。
急ブレーキの衝撃で浜面と御坂は床に激しく叩きつけられる。

浜面「……痛ってぇ。頭打った。助かったのか?」

御坂「はっ、アイツは!?」

上条「上条さんもなんとか無事ですよ。」

御坂「はぁ。でも、アンタよくブレーキの場所知ってたわね。」

上条「浜面のおかげだ。」

浜面「俺?」

上条「モノレールでGo。」

浜面「お前にやったあの積みゲーか!」

御坂「……なんにせよ、助かって良かったわ。」

神裂『今回も私のサポートが至らなかったせいで危険に晒してしまいました。
申し訳ありません。
皆さんのおかげで目立った被害もなく事件は解決です。本当にお疲れ様でした。今日はこれで解散です、各自寮に帰還してください。』

上条「安心したら腹が減ったな。帰りに何か食ってかないか?もうすぐ影時間も終わるだろ。」

浜面「いいぜ。」

御坂「私も今日くらいは付き合うわ。ファミレスで甘いもの食べたい。」

上条「じゃあそうしますか。」
262 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:26:46.10 ID:00KEUADO
学生寮 司令室

神裂『以上が今夜の活動報告です。』

木山『ご苦労様。神裂君も帰還してゆっくり休んで欲しい。』

神裂『了解しました。』

木山「しかし、モノレールを乗っ取るとはな。」

垣根「奴らが知恵をつけていると?」

木山「どうだろう。元々タルタロスで発見された物質を用いる事で、
精密機械を動かせるのは確認している。
現に我々はその技術を利用しているしね。
だから、機械を操る特性をもったシャドウがいても不思議ではないんだ。
たが、使えるからといって奴らが高度な知恵をつけている証拠にはならないだろう。
アクセルを踏むだけなら猿でも出来る。」

垣根「モノレールの乗っ取りは、奴らの戦術じゃなくあくまで習性によって引き起こされた偶然だと?」

木山「わからない。あの強力なシャドウは他と比べて異質だと思うしな。
とにかくデータを基に解析してみるよ。何かわかるかも知れない。」
263 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:27:59.65 ID:00KEUADO
2009年05月10日

今日は日曜日だ。
昨日の疲れもあってちょっと長く眠ってしまった。
少し遅い朝食をとりに食堂に行くと、木山先生と神裂がニュースを見ていた。

キャスター「昨晩零時頃発生したモノレールの事故は奇跡的に犠牲者はなく、
アンチスキルでは運転手の居眠りが原因とみて調べを続けています。」

木山「上条君おはよう。」

上条「おはようございます。昨日の事件、ニュースになってますね。
でも何で原因が居眠りになってるんですか?」

神裂「おはようございます。影時間の中で起こった事は、適性の無い人間には知ることができません。
影時間の前と後で辻褄があわない事は、都合のいい記憶に書き換えられてしまうんです。」

上条「そんなに上手くいくもんなんですか?」

木山「人間の記憶なんてそんなもんさ。見たものすべてを思い出せるわけではないだろう?
記憶に無い部分は、それらしい記憶をパズルのピースをはめるように脳が勝手に補足する。
もっとも、影時間という特殊な力が働いているせいで、共通の記憶を持たないはずの集団が、同じ間違った記憶をもっているんだがね。」

上条「でも、これじゃあ運転手が不憫だ。」

神裂「結果的にペナルティを受ける事がないよう裏で手をまわしています。
傷付いた名誉までは守れませんが……。」

木山「君達がいなければ彼は昨日死んでいた。
必要最低限の犠牲だと思うよ。君達はよくやっている。」

上条「必要最低限の犠牲か……。やっぱ、俺達が頑張らないとダメっすね。」

木山「あまり気負い過ぎてもいけないよ。君達が倒れたら誰もこの問題を解決出来なくなる。
出来る事を出来る範囲で確実にこなしていく。
それを積み重ねる事が一番の近道さ。」

上条「わかりました。」
264 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:36:34.22 ID:00KEUADO
今日はここまで。

>>258
20巻まだ手に入って無いんだ。
インデックス「いくよ!ひよーか!」
ですか?

個人的には
打ち止め「お願い!一方通行♪」が見たい。
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 06:45:28.74 ID:AsGg96AO
主人公格に格上げしたね

重要キャラが一言も喋らなかった時に悟った事は姫神、風斬に次ぐ第三の空気の発現
次巻で活躍するのも彼女あって彼女ないし
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/11(木) 08:14:16.36 ID:K1xo/IAO
>>258
>次巻は大怪獣バトルならぬ大■■バトルだね

大姫神バトルだと…!?

20巻のボスキャラのでたらめさにふいた
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 10:44:33.88 ID:Jh8uiwAO

     曰
     | |   ∧_∧     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ノ__丶(〃´Д`)_ < うぃ〜、>>1はまだですか〜・・・・
     ||怒||/    .| ¢、 \__________
  _ ||髪||| |  .    ̄丶.)
  \ ||天||L二⊃ . ̄ ̄\
  ||\`~~´  (<二:彡) \
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268 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/14(日) 10:46:08.46 ID:Jh8uiwAO
あ、>>1ではないか
269 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 03:12:22.89 ID:rv1/0pEo
あううアニメ見たからSSも見始めたけど所どころ原作のネタバレあるよな
原作見終わるまでとある系のSSみないほうがいいのかな…
一方さんがフタナリとか驚愕の事実なんですけど
でもどのSSもおもしろいから困る
270 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/15(月) 06:08:45.06 ID:8EUFgwDO
>>267
すみません。乗っとりのうえに書かないなんて最低だな…

>>269
ネタバレはどうしても入ってしまうな
鈴科百合子は絵師関連のネタです。
原作のは男だと思っていいと思う。


今朝の分投下します。
271 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:09:57.98 ID:8EUFgwDO
2009年05月11日

学校から帰ると寮のロビーに神裂がいた。

神裂「お帰りなさい。上条当麻。」

上条「ただいま。」

神裂「つかぬことを訊きますが、あなたは機械の扱いは得意ですか?」

上条「家電やパソコンを少し弄る位しかできませんよ。」

神裂「パソコンが使えるのですか!?流石です。」

上条「えっ?学園都市に住む生徒なら皆使えるでしょ?」

神裂「そ、それはそうなのですが……。
実はこの寮の監視カメラの調子が悪いようなのです。
先月シャドウに襲撃されてから不具合がでていたので、専門の技師を呼んで、みてもらっていたのです。
ですが最近になってまた調子がおかしくなってしまって。」

上条「それで俺に調べて欲しいと?でも、専門家でわからないものは上条さんにはもっとわからないと思うんですが。」

神裂「技師の話では機械や配線には全く異常が見られないとのことでした。
しかし、先日のように機械を操るシャドウがいるのであれば、監視カメラの異常もシャドウの仕業ではないかと思えてならないのです。」

上条「神裂先輩は調べたんですか?」

神裂「いえ、その私はハイテク機器というのがどうして苦手で……
私がやると絶対壊してしまいます。」

上条「うーん。俺で良ければやってみますけど、何もわからないと思いますよ。」

神裂「ありがとうございます。暇な時で構わないのでお願いします。」
272 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:13:51.52 ID:8EUFgwDO
2009年05月12日

学生寮 司令室

今日は神裂に依頼されていた監視カメラの調子をみるため早めに下校した。
問題の監視カメラは一定時間毎に記録した映像をハードディスクに保存するシステムになっており、
一見した限りでは問題ないように思える。
影時間対策なのか見た事のない機械も多数あり素人では手の出しようがない。
ふと、保存データの中に保存形式の違う変なデータがある事に気づいた。
興味本意でそれをクリックしてみる。

2009/05/11 学生寮ロビー
神裂と木山がソファーに座っている。

木山「また、例のシャドウが現れたか。」

神裂「ええ。」

木山「これは始まったとみていいんだろうね。」

神裂「恐らくそうでしょう。」
273 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:17:40.08 ID:8EUFgwDO
木山「これから君達には苦労をかける事になる。私もペルソナが使えると良かったんだが。」

神裂「私は構いません。もとよりそのつもりで学園都市にきたのですから。
しかしあの子達は……。」

木山「特に彼女には辛い思いをさせてしまうね。真実を知ることだけが幸せではないと思うのだが。」

神裂「しかし、彼女は諦めないでしょう。すでに学園都市のバンクや桐条グループのサーバーに侵入を試みていると聞いています。」

木山「らしいね。それに欠陥電気計画が再始動する事になった。」

神裂「まさか!」

木山「君のお義父様は反対なされたそうだが、学園理事会に押し切られてね。
製造ラインは凍結したままという条件付きで決定したそうだ。」

神裂「そんな………。」

木山「彼女に露見するまで長くて二ヶ月ももたないだろう。
それまでにすべてを話す覚悟を決めなければならない。」

神裂「彼女だけではなくみんなに説明しなくてはなりませんね。私達が戦う本当の意味を。」

木山「だが今はまずいな。話を聞きどうするかは彼女達の自由だが、
今彼女達に抜けられると、間違いなく試練は失敗に終わる。最悪の場合、世界の破滅だ。」

神裂「……まだ騙し続けなければならないのですね。」

木山「すまない。」





データはここまでだ。

上条「先生達が何かを隠してるのは本当みたいだな……。
このデータ、御坂がとったのか?
とりあえず気づかなかった事にしておくか。
先生達にも理由があるみたいだし、近いうちに話してくれるだろ……。」
274 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:20:07.80 ID:8EUFgwDO
2009年05月13日

放課後、五和に声をかけてみた。


上条「よう!五和今日は暇か?」

五和「はい!その上条さん…」

上条「なんだ?」

五和「い、一緒に帰ってもいいですか?///」

上条「ああ、丁度誘おうと思ってたんだ。行こうか。」

五和「はい。」
275 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:22:34.62 ID:8EUFgwDO
上条「なあ五和、何で生徒会に入ったんだ?」

五和「神裂先輩がいたからていうのが大きな理由ですね。」

上条「神裂先輩のファンなのか?」

五和「ファンというか…。そうですね、私にとって神裂先輩は進むべき道そのものなんです。」

上条「目標みたいなものか?」

五和「はい。いつか神裂先輩に頼られる存在に成りたいと願っています。」

上条「そうか確かに神裂先輩は凄いもんな。」

五和「私は上条さんが羨ましいです。」

上条「俺が?」

五和「はい。普段人を頼る事の無い神裂先輩が、上条さんだけは頼りにしているんですから。」

上条「そうか?でも俺は俺のやりたいようにやってるだけなんだけどな。」

五和「十分凄い事ですよ。それは、意識せずとも自然に人の為に動けるって事なんですから。」

上条「なんかそう言われると照れ臭いな。でも俺は、五和みたいに理想に向かって努力出来るやつの方が凄いと思うぞ。」

五和「そ、そんな、私なんかまだまだです。周りに助けてもらわなければ何も出来ない未熟者ですから。」

上条「それは上条さんも同じですよ。まあ未熟者同士頑張ろうぜ。」

五和「はい。」



上条「おっと、俺の寮こっちだからここまでだな。また明日。」

五和「はい、上条さん。また明日。」

五和と別れ寮に帰った。


五和「もしもし、教皇代理ですか?

はい!やりました。上条さんと一緒に帰る事が出来ました♪

えっ、無理ですよいきなり手なんて…

へっ!む、胸!絶対無理です!

………………分かりました。今度は、て、手を繋げるように頑張ってみます。」
276 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:25:17.34 ID:8EUFgwDO
2009年05月14日

帰りのHR。教室に小萌の声が響く。

小萌「さーて皆さん、中間試験まであと四日です。テスト勉強してますかー?
この学園では、テスト結果が廊下に貼り出されますから、
後悔しないよう頑張って下さいね♪じゃあ今日はここまで!」

「起立、気を付け、礼」


上条「やべー。中間試験のことすっかり忘れてた。」

浜面「勉強しようがしまいが俺達には関係ないだろ。」

上条「いやいや。レベル0だからこそ、せめて筆記だけでも点数取らないとやばいだろ。」

浜面「たかが一週間弱、勉強した所で何も変わらねえよ。」

上条「うっ…。いや、やってやるね俺は。四日で生まれ変わった上条さんを見せてやる!」

浜面「へいへい。」


そんな訳で、テスト勉強の為に、早めに寮に帰った。
自室で勉強を始めて三時間ほどで、上条は睡魔に負けた。
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:27:27.92 ID:8EUFgwDO
2009年05月15日


テスト期間の為部活や生徒会は休みだ。
御坂と寮に帰る事にした。

御坂「何でアンタはそんなに疲れた顔してんの?」

上条「万年赤点の上条さんにはテスト勉強なんて地獄そのものなのですよ。」

御坂「いきなり慣れない事しようとするからよ。」

上条「はぁ。」

御坂「ねぇ、私が勉強教えてあげようか?」

上条「くっ!確かに専属家庭教師の存在はありがたい……が、
上条さんの高校生としてのプライドが年下に勉強を教えてもらうという屈辱に耐えられるはずがない。」

御坂「くっだらないわね。そんな安いプライドは棄ててしまいなさい!
それに年下っていっても同じクラスでしょうが。」

上条「そりゃそうなんだがな。」

御坂「大学やら社会に出れば年下の上司やら先輩なんかだって普通にいるわよ。
そんなんで一々プライドがーなんて言ってたら生きていけないわよ。」

上条「確かに。」

御坂「教えてやるって言ってんだから、アンタは素直に“はい”って言えばいいのよ。」

上条「はい。」


そんな訳でテスト期間中、御坂に勉強を教えてもらう事になった。
278 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:31:43.81 ID:8EUFgwDO
2009年05月18日

-朝- 教室

中間試験当日。
御坂に勉強をみてもらったおかげで、理数系の教科はちょっと自信が持てるようになってきた。


上条「ありがとうな御坂。おかげで何とかなりそうだ。」

御坂「当たり前よ。それより、私が勉強みたんだから、それなりの点数とりなさいよ!」

上条「どうだろうな。赤点はとらない自信はあるぞ。」

御坂「アンタね……。いいわ、全教科平均点とれなかったら罰ゲームだから。」

上条「ちょっと御坂さん!上条さんにその条件は厳し過ぎるんじゃないでせうか?」

御坂「うるさい!定期試験なんだから、言われた所ちゃんとやっとけば平均点位楽勝よ。」

上条「はぁ不幸だ……。」

小萌「はーい。いつまでも悪足掻きを続ける子羊ちゃん達!とっとと席に着いちゃってください。
一限目のテスト始めますよー。」


こうして中間試験が始まった。
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:32:31.69 ID:QyOFHNYo
勇気は始めからかなり高そうだし、魅力もそれなり以上だろうが、学力は残念っぽいしなぁ。

ステータス上げないとコミュも上がらないし、頑張って完璧超人を目指すんだ。
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:39:30.92 ID:8EUFgwDO
2009年05月23日

ー朝ー 教室

今日はテストの最終日、御坂の教えてくれた所が頻繁に出てきたので、そこそこ解けたと思う。
後で御坂にお礼をしなきゃいけないな。
罰ゲームが何になるのか若干気掛かりだが、きっとどうにかなると信じたい。

中間試験があったせいで長い間タルタロスの探索が出来なかったが、今夜は久しぶりの探索だ。
浜面は試験期間に貯めたストレスをタルタロスで発散させるつもりらしい。
加えて何故か、垣根先輩が張り切っている。
281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:41:34.20 ID:8EUFgwDO
ー深夜ー タルタロス

垣根「今日から俺も探索に参加する。よろしくな。」

上条「怪我は完治したんでしたんすね」

垣根「ああ。リーダーは引き続きお前な。
あと、敬語は止めろ。なんかやりにくい。」

上条「了解。」

神裂「では探索を始めましょうか。どうやら十五階より上の階への道が開いたようです。
今日は、さらに上に進んでみましょう。」

上条「どうして進めるようになったんだろうな。」

御坂「さあ?」

神裂「この前倒したモノレールのシャドウが番人のような役割をもっていたんではないでしょうか。
まだ、わからない事が多いので何ともいえませんが。」

浜面「とにかく新しい階層に行ってみるか。」


タルタロス 十六階


上条「垣根先輩の武器って変わってるよな。」

垣根「これか?カッコイーだろ。ピンセットってやつのレプリカだ。」

浜面「ピンセット?」

垣根「本来の用途は量子レベルの細かいものを掴む為の精密機械なんだがな。
これはただのクロー系の武器として使ってる。」

上条「へー。」
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:50:03.04 ID:8EUFgwDO
垣根「まあ俺はペルソナ主体の戦いしかしねぇからな。
武器は飾りみたいなもんだ。」

浜面「先輩のペルソナってどんなやつなんだ?」

垣根「まあ、見てろ。」

神裂『前方にシャドウ、数は一、みたことのないシャドウです。気を付けて下さい。』

垣根「来やがったか。」

新種のシャドウは人位の大きさでカブトムシのような姿をしていた。
見るからに装甲が固そうだ。
垣根は召喚器を手にとり、ペルソナを召喚する。

垣根「来い、ドミニオン!」


二枚の白い翼を持つ天使が召喚された。
若い男性とも女性ともとれる中性的な顔つきをした天使は、
その羽を一振りすると、シャドウの足元から強烈な風を生み出した。
ただ吹き飛すだけではない、同時にかまいたちのようなものを作り出しシャドウに斬撃を加えている。
シャドウは十メートル上空に吹き飛ばされながらもなお、風の刃で刻まれ続け、ついに空中で消滅してしまった。

浜面「……すげー。」

垣根「まあ、こんなもんだ。未元物質に比べれば大したことはねぇが。」

その後、上条達は四人での連携をとる練習をしながら、二十階まで探索を進め帰還する事にした。
283 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 06:56:12.59 ID:8EUFgwDO
ここまでです。

>>279
ステータス書くつもりはないけど、学力は少しずつ上げていこうかと思う。
上条さんは出席数が足りないせいで勉強出来ないけど、頭はいいと思うんだ。
284 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 07:11:19.71 ID:QyOFHNYo
乙ー
頭はいいけど、考えることは嫌いなタイプだわな。
直感とインスピレーションで世の中を渡っていけるだけの頭があるんで、脳を使う練習をしてこなかったタイプ。
ちゃんと脳の使い方を学んでくれば、秀才と呼べる人間になったろうし、
逆にもう一段階頭が良ければ、天才と呼べるセンスを持っていたんだろうが、どっちつかずで深みにはまった形。


そういや、コミュのアルカナと所有するペルソナのアルカナは一致しているとは限らないんだったなぁ。
285 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 07:12:29.32 ID:h6SrIwAO
>>267は半ば冗談だから気にしたら負け

上条さんは得意分野だとかなりできそうだよね
まあ、勉強する時間なんて無さそうだが
286 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 07:21:57.72 ID:8EUFgwDO
>>284
>そういや、コミュのアルカナと所有するペルソナのアルカナは一致しているとは限らないんだったなぁ。
戦車のペルソナで天使っぽいのが見つかんなかった。
エリゴールとかは堕天使だけど羽生えてないし。


>>285
最近ちょっと忙しい。けど頑張る
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 07:29:09.63 ID:h6SrIwAO
>>284
真田と荒垣か

生徒会長は見た目的にむぎのんでもよかったかもね
ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね、がシャレにならんから駄目か
288 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/15(月) 21:29:11.01 ID:lOvUWhoo
>>238を貼った者だが
一応言うとあれは俺が描いたものじゃない

テッラがいるから三年以上前のもので
漫画化される少し前あたりからあったはず

このスレのように禁書TSで書かれたSSも幾つかあった。
ぐぐれば今もあるかも

スレ汚しで失礼
289 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/19(金) 17:33:25.29 ID:8egs13ko
てす
290 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/21(日) 00:36:25.87 ID:vKdDIMDO
2009年05月24日

今日は日曜日だ。
巌戸台駅に買い物に行く事にした。

路地裏から声が聴こえる。
不良「おいこら!もっとあんだろうが、だせよ。
ジャンプしてみろ。ジャンプ」

男「もう金なんか持ってません勘弁してください。」

気弱そうな男が複数の不良に取り囲まれている。
どうやら、かつあげされているようだ。
とりあえず助けに入ることにした。

上条「ちょっと失礼しますよ。よう、待たせたな。さあ、行こうか。」

男「えっ?」

不良「おいこら待てや!」

上条「ビクッ!………
あー。やっぱ無理だったか…。」

不良「当たり前だ。丁度いいてめえも財布置いてけ。」

上条「そ、そんなこと言われても上条さんの財布には五百円しか入ってませんよ。」

不良「てめえも痛い目みたいらしいな。俺の炎を食らえ。」

相手は複数、誰かを庇いながら戦える人数じゃない。
とにかく、ここから逃げだす算段をしていると、
不良が能力を使って上条に攻撃してきた。
上条は幻想殺しでそれを打ち消すと、不良達が驚いている隙に、
かつあげされていた男の手を引き逃げようとした。
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:41:33.99 ID:vKdDIMDO
しかし、上条が逃げようとしていた方向から声がかかる。

???「おいおい、よってたかって弱い者いじめとは根性ねぇな。」

上条「は?」
不良1「誰だてめえ。」

削板「オレか?オレはレベル5の第七位、削板軍覇だ。
だがそんな些細な事はどうでもいい、今ここで大事なのは、このオレの中には怒涛の如く煮えたぎる根性が満ち溢れているという事だーっ!!」
どん!と、削板の背後で何かが爆発した。

不良2「第七位って一番弱いやつじゃねぇか。」
不良3「レベル4の俺たちなら勝てんじゃね?」
不良4「なんかよくわかんねーけどやっちまおうぜ。」

上条、削板、不良達が入り交じっての乱闘になってしまった。

不良達の中にはレベル4も混じっていたようだが、ご自慢の能力は、幻想殺しにかきけされた。
削板の“すごいパーンチ”に、抗うすべもなく蹂躙された不良達は、一人残らず気絶してしまった。
かつあげされていた男は何時の間にか逃げてしまったようだ。

削板「何か知り合いのヤツ逃げちまったみたいだぞ。」

上条「知り合いじゃないですよ。ちょっと腹立つけど、無事なら良かったんじゃねえか?」

削板「赤の他人を助ける為に立ち上がったのか。お前根性あるな気に入った。」

上条「そんなことないですよ。上条さんは直ぐに逃げ出すつもりでしたからね。」

削板「お前名前何て言うんだ?」

上条「上条当麻だ。削板だっけ、ありがとな。お前が来てくれて助かった。」

削板「根性の無いやつは嫌いだからな。
それより上条、オレと勝負しろ。お前の力にオレの根性がどこまで通じるか確かめたい。」

上条「はあ?上条さんはもうボロボロですよ勘弁してください。」

削板「別に今じゃなくていい。オレは自分より強いやつと戦いたいんだ。」

上条「(嫌だって言ったらこの場で勝負挑まれそうな雰囲気だな…)
分かった。気が向いたらな。じゃあな!」

削板「ああ、また会おうぜ!」

こうして上条は寮に帰った。

削板「あれ?何処に行けば上条に会えるんだ?まあいいか、根性出して探せば見つかるだろ。」
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:43:16.53 ID:vKdDIMDO
2009年05月25日

昼休み、掲示板に試験結果が貼り出された。
案の定、結果は芳しくない。かろうじて赤点は、まのがれたようだ。
周りから同情の視線を感じる。

御坂「アンタ結局、平均点取れなかったの?
せっかく私が教えてあげたのに。」

上条「頼むからこれ以上、上条さんの傷をえぐらないでくれないでくれ。
まぁ赤点取らなかっただけでもましだけどな。」

御坂「アンタ、覚えんでしょうね?」

上条「なにを?」

御坂がニマァっと意地の悪い笑顔をつくる。

御坂「罰ゲームよん♪」

上条「だぁぁぁぁっ!そうだった、テスト前に変な約束させられたんだった。
不幸だー!」
293 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:44:02.26 ID:vKdDIMDO
御坂「安心しなさい。変な事はしないから。」

上条「とかなんとか言って、二十四時間耐久電撃キャッチボールとか言わないよな?」

御坂「やりたいの?」

上条「滅相もございません。」

御坂「じゃあ、今週の日曜日、空けときなさいよ。」

上条「上条さんは何をやらされるんでせうか。」

御坂「後で教えるわ。」

上条「お金のかかるものとかは駄目だからな。」

御坂「わかってるわよ。」


上条は、“テスト勉強を見てもらった礼をしていなったので、丁度良かったんじゃないか”
などと割とポジティブに考え、週末に備えることにした。
294 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:45:52.33 ID:vKdDIMDO
2009年05月26日

放課後、シェリーの言っていた柿木を見つけた。
話の種に、落ちていた柿の葉を拾い、古本屋に持っていく事にした。

-古本屋-

上条「よう!シェリー。」

シェリー「上条か。久しぶりだな。」

上条「この前、アンタが言ってた柿木、見てきたぜ。ほら、これがその葉っぱ。」

シェリー「これが……。こんなに大きな葉をつけるまで成長したんだな。
当たり前か、もう二十年経つものね。」

上条「シェリーって学園都市の学生だったのか?」

シェリー「いや、あの学園に通っていたのは私の友人よ。
エリスって名前で、交換留学生として私のいたイギリスの学校にやってきたのさ。
この柿木はエリスが留学する際、クラスメイトが記念に植えたものだと聞いている。」

上条「へー。学園都市との交換留学生なんて聞いた事がないな。
そいつは今どこに住んでるんだ。やっぱイギリスか?」

シェリー「昔事件に巻き込まれてな、死んでしまったんだ。」

上条「すまん。」

シェリー「いいさ。もう二十年も前の事だ。」

上条「大切な親友だったんだな。」

シェリー「ああ。優し過ぎるくらい、いいやつだった。」

シェリーにエリスとの思い出を聞いて過ごした。
閉店前に寮に帰ることにした。
295 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:46:43.03 ID:5hpr2b2o
すごパなのか。
納得できるようなできないような。
296 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:47:14.20 ID:vKdDIMDO
2009年05月27日

放課後、古本屋によってみた。
シェリーに話かけようとしたが、どこか浮かない顔をしている。

上条「シェリー?大丈夫か?」

シェリー「ああ、上条か、いらっしゃい。」

上条「具合でも悪いのか?」

シェリー「いや、違うんだ。
………例の柿木、見てきたよ。」

上条「よく学園の中に入れたな。」

シェリー「世の中には裏技ってやつが色々あるんだ。」

上条「まさか忍び込んだのか?」

シェリー「そんなところね。」

上条「無茶すんなよ。よく見つからなかったな。」

シェリー「まあな。
確かに立派に育っていた。………でも、あの木はもう駄目らしい。」
297 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:48:11.93 ID:vKdDIMDO
上条「枯れそうなのか?そうは見えなかったが。」

シェリー「違うんだ。あの一帯の校舎はもうじき建て直されるらしいのよ。
それに伴って、邪魔なあの木を切る計画になっている。そういう話。」

上条「そんな。どうにかならないのか?」

シェリー「どうにもならないさ。これはあの学園の問題だ。
卒業生でもない私が口出しできる事じゃないもの。」

口ではそう言っているが、シェリーは唇を噛みしめ、顔を歪めている。
よほど悔しいのだろう。

上条「先輩に掛け合ってみるか。」

シェリー「は?」

上条「こういう時、頼りになる人を知ってる。今から相談しに行くぞ。」

シェリー「頼めるか。」

上条「お前も行くんだよ。どうせ客来ないだろ。とっとと店閉めて行くぞ!」

シェリー「そうだな。行こう。」
298 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:49:35.20 ID:vKdDIMDO
-月光館学園生徒会室-

上条達が生徒会室に入ると、丁度会議が終わるところだった。
神裂をつかまえて話を聞いてもらう。五和も興味深そうにこちらを見ていた。
神裂は始め、シェリーを見て妙に驚いていたが、話を聞くにつれ真剣な表情になっていく。

神裂「それで、あなた方はどうしたいのですか?」

上条「工事をやめろとは言いません。せめて柿木を別の場所に植え替るくらいはして欲しいんです。」

神裂(工事の施工までもう数日しかありません。ですが、お義父様にお願いすればそれくらいは容易いでしょう。
植え替えにかかる費用も私のポケットマネーで補えばいい。
上条当麻にはそれだけの恩があります。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか?)
299 :熱血ライバルキャラは削板しかいないと思った [sage]:2010/03/21(日) 00:53:58.81 ID:vKdDIMDO
神裂「話はわかりました。しかし、あの工事は前々から多くの生徒や教師から要望されていたもので、
その資金の一部は、彼らの納めた学費でまかなわれています。
ですから、個人的な理由で工事の工程を増やし、更なる経費をかけるような真似は出来ません。」

シェリー「そんな…………。」

神裂「公共の施設は利用者全員の利益に配慮しなければならないのです。
しかし、それが民意によって決められたのなら、民意によってくつがえすこともできます。
わかりますか?」

上条「?」

五和「署名を集めればいいんですか?」

神裂「そうです。この学園の生徒数を考えれば、三百人分の署名があれば十分でしょう。」

上条「三百人!?」

神裂「工事が施行されるまで、あと一ヶ月もありません。
工事が遅れれば、学園に損害が出ますので、延期することは許されません。
どうしても柿木を移しかえたいのなら、それまでにどうにかして下さい。
それでは、私はこれから用がありますので。これで失礼します。」

そう言って神裂は生徒会室から出ていった。
300 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:56:05.92 ID:vKdDIMDO
上条「シェリー。」

シェリー「諦めよう。」

上条「何でだよ!」

シェリー「この学園は、今の生徒達のものだ。
邪魔になるというのなら、切るのが道理だ。
死んでしまったエリスの為に、今生きている人間が迷惑を被るのは間違っている。」

うつむいていて表情はよくわからないが、シェリーの声は震えている。
拳を握りしめグッと何かを堪えていた。

上条「お前はそれでいいのかよ。」

シェリーは目を見開き上条に食って掛かる。

シェリー「いいわけないだろ!!…………でも、仕方がないのよ。
あの柿木が何処に移ろうが、誰も喜ばない。
他人の、しかも死んだ人間との思い出なんて、この学園の生徒には何の役にも立たない。
いっそきれいに無くなった方がいいのよ。」

上条「そんなことねぇよ。お前は“今”生きてんだろうが!
お前はエリスとの思い出を大切にしたいと思ってんだろ。
だったらこんなことで諦めてんじゃねぇよ!
お前のその幻想(思い出)は守られるべきなんだよ。
生きてようが、死んでようが関係ねぇ。
お前はエリスが大好きなんだろう?
なら始めようぜ!“今”生きてる俺達がエリスの為に出来る事をさ!」

五和「私も手伝わせて下さい!大丈夫、絶対に切らせたりしませんから!」

シェリー「…………ありがとう。」

感情を抑えきれなくなったシェリーは、うつむいたまま涙を流していた。

その後、五和と共にどうやって署名を集めるか話し合って帰った。
301 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 00:57:55.46 ID:vKdDIMDO
-学園都市某所-

神裂は携帯電話で話しをしている。

神裂「…………ええ、ですからその柿木を切る日程を遅らせて頂きたいのです。

はい、工事の遅延によって生じる損害は私にツケていただいて構いません。

分かっています。
いずれ桐条グループを背負って立つ人間としては甘過ぎる判断だと思います。
しかし、思い出はお金では買えないものですし、
先人が遺したものを守ろうとする尊い精神は、簡単に養われるものではありません。
歴史の浅い我が学園には、必要なものだと感じました。

ええ。ありがとうございます。お義父様。
今度お会い出来る時を楽しみにしています。」

302 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 01:04:14.92 ID:vKdDIMDO
今日の分はここまで
6月のシャドウ戦までかいたけど、5月分のコミュが思いうかばない………

ちなみに、削板は星です。
太陽を誰にしたらいいか迷う。
原作で明確に死んだのってテッラ位しかいない。
303 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 01:16:57.78 ID:5hpr2b2o
乙ー
太陽は確かに思いつかないな。

木山先生あたりにして、こん睡状態の子について色々と話をさせるとか……


後、そのうちでいいんで、所有するペルソナと、所属するコミュのアルカナを一覧表にまとめてもらえると助かります
304 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/21(日) 07:48:21.20 ID:EwNa8sAO
見た目の不健康さからだと、エリザリーナ姉妹とか
でも、別に病気ってわけじゃないよね
305 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/28(日) 08:00:14.47 ID:xze6EPQo
戻ってこないなぁ。
306 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/28(日) 09:56:39.00 ID:f4ChqsAO
きっと忙しいんでしょ
307 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/29(月) 01:35:32.60 ID:icspQMDO
すみません。pc関係でちょっとトラブってた。
一週間ぶりに投下します。

2009年05月27日

放課後、五和と古本屋によって作戦会議を始めた。

上条「三百人から署名をもらう訳だから、一人あたりのノルマは百人だな。」

五和「ええ。ですが普通に街頭で集めると、時間がかかる上に、同じ人に声をかけたり、
学園の生徒じゃなかったりと、色々、効率が悪くなります。」

シェリー「どうしたらいいの?」

五和「今回の作戦はこれです。」

五和はどこからかフリップボードを取り出した。
ボードには作戦名とともに、その内容が図解してあった。
五和が書いたのだろうか、なかなかポップな絵だ。

上条「キャプテン勧誘作戦?」

五和「月光館学園にあるすべての部活動のキャプテン、部長または顧問にこの署名活動に協力してもらうんです。
メリットとしては、部内で影響力のある人間を抱き込む事で、うまくいけばその部全員に署名してもらえるという事が挙げられます。。」

シェリー「なるほど。」
308 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:36:55.54 ID:icspQMDO
五和「デメリットの一つ目は、帰宅部を取りもらすこと。
二つ目はキャプテンの説得が難しい事ですね。
ただ署名するだけではなく、署名を集める側になってもらうわけですから、
当然、面倒くさがって取り合ってくれなかったり、意見に賛同してくれない人は出てくるでしょう。」

上条「二つ目は根気よく頑張るとして、一つ目の帰宅部はどうするんだ?」

シェリー「それは私がやるわ。
校門前に張り付いて入れば帰宅部は必ず前を通るだろ。」

五和「では、その間に私と上条さんは部活めぐりですね。」

上条「決まりだな。でも、シェリー。店は大丈夫なのか?」

シェリー「どうせ客は来ないさ。少しくらい早く閉めたところで何も変わらないわよ。」

上条「それでいいのか?」

シェリー「店長の私がいいといってるんだ。問題ないの。
それより五和この絵はお前が描いたのか?」

五和「はい。」

シェリー「なかなか筋が良いじゃないか。」

上条「確かにかわいい絵だよな。」

五和「そ、そんなことないですよ。ありがとうございます。」

その後は署名用紙のデザインと用紙の印刷などの下準備を整えてから帰宅した。

ノルマ達成まであと300人。
309 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:38:14.58 ID:icspQMDO
2009年05月28日

放課後、五和とともに各部活をめぐり、署名のお願いをしてまわった。次は水泳部だ。

上条「失礼します。」

絹旗「あっ!上条!なんで部活さぼって、女の子と超いちゃいちゃしてるんですか!」

上条「違うって。五和には、手伝いをしてもらってるだけですよ。」

絹旗「超怪しいです。」

五和「そ、そうです。“まだ”、上条さんとはそんな関係ではありません。///」

絹旗「“まだ”。超予定ありじゃないですか。」

上条「おい絹旗!揚げ足取るようなこと言うなよ。五和が困ってるだろ。」

五和「えっ!」

絹旗「うわっ、超鈍感です。」

垣根「テメェら騒ぎすぎ。静かにしろ!部活中だぞ。
なんだ、今日も上条は部活出れねえのか?」

上条「ああ。実は今署名活動中なんだ。これが終わるまでは部活できないかな。」

五和「詳しい内容はこの紙に書いてあります。垣根先輩には水泳部の署名の取りまとめをしていただきたいんです。」

垣根「めんどくせー。って言いたいとこだが。これが終わんねぇと上条は部活来れねぇんだろ。
わかったよ。水泳部は俺が適当にやっとく。」

上条「ありがとう、先輩。」

垣根「礼はいいから、とっとと終わらせて部活に来い。」
310 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:39:17.38 ID:icspQMDO
‐月光館学園正門前‐

一通りの部活に頼み終えた二人はシェリーと合流すべく正門に移動していた。
見るとちょっとした人だかりができている。
シェリーはその中心でなぜかスッケッチブック片手に絵を描いていた。

上条「なにやってんだ、シェリー?」

シェリー「ああ、上条か、初めは私も普通に署名活動してたのよ、でも、なかなか誰も話を聞いてくれなくて、
会話の取っ掛かりを作るために似顔絵を描いてみたんだ。
そしたら、思ったより食いつきがよくてね。」

上条「似顔絵描くのでいっぱいいっぱいになっちまったと。」

シェリー「そういうことだ。幸い人は集められたから署名の説明はお前達のほうでやってもらえるか。
私はあと二十人ほど描かなきゃならないから。」

上条「了解。じゃあ五和はじめるぞ。」

五和「はい。」

結局この日は、日が暮れるまで署名活動を続けた。
ノルマ達成まであと246人。
311 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:41:19.55 ID:icspQMDO
2009年05月29日
‐影時間‐ タルタロス

今日はタルタロスの探索の日だ。
御坂、浜面、垣根の三人と一緒に上の階層を目指す。
垣根が戦線に加わったことで、シャドウとの交戦は楽になったが、
上の階に進むにつれ通信状態が悪くなってきた。
神裂のアナライズも不安定で、シャドウの見逃しが増えたり、進行ルートの指示が頼りない。

神裂『――すみません。私のペルソナ――、ここまで―限界のようです。
無理はせず、――リーダーの指示に従っ―――してください。』

垣根「どうするリーダー?このまま引き返すか?」

上条「引き返すにはちょっと中途半端だな。
もう少し進めば移動タ−ミナルがあるはずだから、
今日はそこまで進んでみよう。」

御坂「そうね。今の私達なら、大丈夫でしょ。」

浜面「とっとと終わらせようぜ。」
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:42:36.54 ID:icspQMDO
上条達が36階に足を踏み入れると、強いシャドウの気配がした。
気配のする大部屋をのぞいてみると、
移動ターミナルも同じ部屋に設置されており、シャドウが邪魔で、倒さない限り帰れそうにない。

浜面「あー。中ボス様のお出ましか?」

上条「倒さないと帰れそうにないな……。」
『神裂先輩、敵の弱点とか分かりますか?』

神裂『このシャド――変容の彫―。疾風属性―無効です。―――には気をつけて下さい。』

上条「?なんに気をつけろって?」

垣根「おい!こっちに気づかれたぞ。」

体長三メ−トルほどで、複数の顔を持つトーテムポールのような石像が襲い掛かってきた。

上条「クソ!散開!相手は一体だ、距離をとりつつ、囲い込んで討つぞ。」
313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:44:00.17 ID:icspQMDO
上条達が取り囲むとシャドウは周りに大量の霧を噴射させた。

浜面「うっ!何だこれ気持ちわりぃ。」

上条「毒ガスか!?垣根先輩!吹き飛ばしてくれ!」

垣根「了解。ドミニオン!」

垣根のドミニオンが風を起こし、毒ガスを吹き飛ばす。
その間に御坂が、毒を食らってしまった浜面の治療にあたる。

垣根「疾風魔法じゃダメージが与えらんねぇ。毒ガスは俺に任せてテメエらは攻撃にまわれ」

上条「分かった。オルフェウス!」

オルフェウスが火炎魔法を放つ。石像は見かけ通り動きが鈍く、
攻撃が簡単にあたるのだが、かなりタフで決定的なダメージが与えられない。
314 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:45:04.18 ID:icspQMDO
そうこうしているうちに、御坂と浜面も攻撃に参加してきた。

上条「よし!一気に畳み掛けるぞ!リリス。」

御坂と上条が電撃を、浜面が火炎魔法を放ち攻撃する。
普段なら敵を外れて無駄になってしまうような余計な攻撃を、
垣根が疾風魔法でコントロールして一点に集中させる。
圧縮、加速された魔法はいつもの倍以上の威力を見せていた。
やがて、耐えられなくなった石像の表面にひびが入り、砕け、消滅した。

神裂『敵―――の消――を確認。おつかれさま――。』

上条「なんとか片付けたな。帰りますか。」
315 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:47:03.96 ID:icspQMDO
移動ターミナルで帰還した上条達を神裂が出迎えた。
無理にペルソナを使い続けたせいで、かなり消耗しているようだった。

神裂「お疲れ様です。どうやら今いける階層はここまでのようですね。」

上条「またしばらくしたら、新しいルートが拓けるのか?」

垣根「多分そうなんじゃねえか?そのうち、この間みたいな化け物も来るかもしれないしな。」

浜面「うげっ!もう、モノレールの時みたいなのは簡便だな。」

御坂「いつ来てもいいように備えとかなきゃね。」

上条達はその場で解散して、寮へと帰っていった。

316 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:48:19.42 ID:icspQMDO
2009年05月30日

放課後、今日は署名活動は休みだ。
何の予定もなかったので古本屋によってみた。

上条「よう。シェリー。」

シェリー「上条、いらしゃい。よくきわね、そうだ、マフィンを焼いたんだ、食べるか?」

上条「おお、貰う。」

シェリーは店の奥に引っ込むと、入れたての紅茶とマフィンを持ってきた。

シェリー「あまり料理はやらない方だから味は期待しないでよ。
一応オルソラ直伝だからレシピは完璧だと思うが。」

上条「いやいや、スゲエうまいぞ。この紅茶もなんかすごくいい香りだし。」
317 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:49:31.97 ID:icspQMDO
シェリー「よかった、紅茶は本国から持ってきたアールグレイだ。気に入ったか?
学園都市はいろんな食材がそろっているんだけど、紅茶へのこだわりはあまりないようだからね。
あまり良い茶葉が手にはいらないのよ。」

上条「俺も紅茶は普段飲まないからな。でも、このお茶は気に入った。
しかし、今日のシェリーは機嫌がいいな。何かいいことがあったのか?」

シェリー「実はな、ついさっきまでお客さんが来ていたのよ。」
318 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:51:00.89 ID:icspQMDO
シェリー「違う。エリスの同級生たちだ。柿木が切られるって話を聞きつけて、
自分たちにも何か手伝える事はないか?って言ってきた。」

上条「マジか!良かったな!」

シェリー「ああ、みんな社会人だからな、仕事の合間を縫って協力してくれるって。
近いうちに同窓会も開くらしい、署名活動のリーダーとして参加してくれと頼まれたよ。」

上条「行くのか?」

シェリー「ああ、私はイギリスでのエリスしか知らないからね。
 あいつが学園都市でどんな風だったか興味がある。」

上条「そうか楽しんで来いよ。」
319 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:52:56.19 ID:icspQMDO
シェリー「そうするわ。
……上条。私はな、ずっと怖かったんだ。」

上条「怖い?」

シェリー「ああ、エリスが皆に忘れられていく事、私がエリスを忘れてしまう事。
何より、そのことを受け入れようとしている私自身がだ。
エリスは死んでしまった。もう同じ時を歩むことが出来ない相手を思いつづける事は、凄く辛い事よ。
過去に縛られ続ける自分に、このままでいいのかと疑問を感じたことは何度もある。
でも、忘れる事も出来ないんだ。そんなことをすればエリスが永遠に遠くに行ってしまう気がしてね。」

上条「うん。」

320 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:54:21.23 ID:icspQMDO
シェリー「だから今日あの人達に会えて私は救われたんだ。
彼らはエリスの為に泣いてくれた。
二十年まえのクラスメイトの事を思って行動を起こしてくれた。
私だけではない、彼らの心の中にもエリスはまだ生きている。
それを感じる事が出来て、私は………」

シェリーの目には涙が滲んでいた。
だが、もうその顔に憂いはない。
むしろこれまでにないほどの美しい微笑みを浮かべて。

シェリー「今なら誇りを持って言うことが出来る。
私はエリスを愛している。
この世界で何よりも大切な私の親友よ。」

上条「ああ。」

シェリー「上条当麻。本当にありがとう。お前がいてくれてよかった。」

閉店時間ぎりぎりまで、シェリーと過ごし寮へと帰った。
321 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:56:41.11 ID:icspQMDO
2009年05月31日

今日は日曜日だ。御坂と約束があったので昼ごろにポロニアンモールの待ち合わせ場所に行った。
途中、スキルアウトに絡まれたりしたので、予定より三十分遅れてしまった。
御坂は待ち合わせ場所で待っていてくれていたが、大変おかんむりのようだ。

御坂「遅い!アンタ、女の子待たせるなんて何考えてんのよ!」

とりあえず適当な平謝りで受け流すことにした。

上条「わりい、御坂。上条さんにも色々事情があったのですよ。」

御坂「休日の貴重な時間を、一時間もボケーっとつっ立て待ってないといけない、
私の気持ち位少しは考えたらどうなの!?
今日に限って佐天さん達に遭遇して、散々からかわれるし、
声をかけてくるうざい男どもを、いちいち電撃で追い払うのがどんだけめんどくさいか。
大体、今日は、アンタの罰ゲームなんだからね!自覚あんの?
何でアンタの事情に私が振り回されなきゃいけないのよ!」

上条「いやーほんとすまん御坂。
って、あれ?そういやあ待ち合わせって三十分前じゃなかったっけ?」
322 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:57:35.64 ID:icspQMDO
御坂「はぁ?アンタもしかして待ち合わせの時間すら忘れてたんじゃないでしょうね?」

上条「いやそうじゃなくて、待ち合わせの三十分も前から待ってたのか?」

御坂が顔を真っ赤にして、ぶつぶつ反論し始める。

御坂「なっ!ち、違うわよ。一時間なんて大雑把に言ってるだけで、
正確に一時間前から待ってたわけじゃないんだから。
別にアンタに会うのを楽しみにしてたとかそんなんじゃないから!
変な妄想してニヤニヤしないでくれる?」

上条「そんなに俺が罰ゲームに苦しむところが見たかったのか?」

御坂が今度はさっきと違う意味で顔を真っ赤にしている事に気づかず、
上条はさらなる地雷を踏む。

上条「前からうすうす感じてたけど、御坂って小姑的な陰険さがあ」

上条が最後まで言い切ることなく、複数の電撃の槍が降りそそぐ。
とっさに幻想殺しで防ぐが、突然のアクシデントにあたりは騒然としている。
上条達の周りにいた通行人たちは距離をとり、アンチスキルやジャッチメントに通報するべきかうかがっていた。

御坂「誰が小姑か!このクソ馬鹿!」

上条「申し訳ありませんでした。」

言葉より早く上条は全力で土下座する。
323 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 01:59:00.74 ID:icspQMDO
髪の毛を逆立たせ、電撃を浴びせる少女、と地べたに額をこすりつけて土下座する少年の姿がそこにはあった。
そろそろまわりの目が気になりだしたのか、御坂が慌てきりだした。

御坂「もういいわ、早く行くわよ。」

御坂は上条の手を取り、足早にこの場所を立ち去ろうとする。

上条「あのー、上条さんは今日の予定を何も聞かされていないのですが、一体どこに連れて行かれるのでせうか?」

御坂「映画館よ。今日は一緒に映画見てくれるだけでいいから。お金も私が払うわ。」

上条「本当にそれだけ?
金払ってくれるのはありがたいけどそれじゃあ罰ゲームにならないんじゃないか?」

御坂「いいのよ。見る映画は私が指定するから。」

そうこうしているうちに二人は目的の映画館に到着した。

御坂「あれよ。」

上条「ケロヨンの冒険 ゲコ太男爵の陰謀
っておもいっきり子供向けアニメじゃねえか!
高校生にもなってあんなの見れるかよ。」

御坂「うるさいわね。アンタに拒否権はないのよ。」

上条が、かわいらしい?キャラクターの踊るポスターに目を向けると、
そこには御坂がこの映画を選んだ理由が書いてあった。

上条「来場者全員に限定ゲコ太ストラッププレゼント?
おい御坂。お前もしかしてこのカエルが欲しいのか?」
324 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 02:00:23.10 ID:icspQMDO
御坂「カエルじゃない!ゲコ太よ!」

上条「ああ、はいはい。ゲコ太ね。
で、これが今日の目的なのか?」

御坂「そうよ!今日は絶対このストラップを全種類コンプリートするんだから。」

上条「全種類って!何回見ればいいんだよ!?」

御坂「一回で十分よ。この前黒子に付き合ってもらって大体はそろえたから。」

上条「はぁ不幸だ。ってか白井のヤツもよく付き合えたな。」

御坂「いいから行くわよ。」

学園都市は学生の街である。ゆえに人口の大半は学生で占められており、保護者は街の外にいる。
当然子供向けアニメを見る子供たちは保護者と同伴ではないため、映画館内の平均年齢はほかの映画と比べてガクッと下がる。
上条達以外の大人がほとんどいない空間で、上条は気まずい思いに耐えながら、過ごす事になった。

上条「だあー。もう!これは何の羞恥プレイですか!?
大体、ストラップ欲しいだけなら、ネットで探すって手もあっただろう?
それでなくとも、チケットだけ買って、そろえるとかさ?」

御坂「分かってないわね。手に入れる為に苦労するからこそ、価値があるんじゃない。」

などと言い合いながらも、上条はなんとか苦難の時を耐え抜いた。
325 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 02:01:47.49 ID:icspQMDO
二時間後、携帯ストラップ片手にご満悦な御坂と上条はポロニアンモールの喫茶店でお茶をしていた。

御坂「ふっふっふーん♪」

上条「はぁなんというか、この年になってあんなガキくさいアニメ映画見るはめになるとは。
まあお前が満足したんならそれでいいんだけどな。」

御坂「面白かったじゃない。何で誰もゲコ太の良さが分からないのかしら。
アンタだって子供のころこういうアニメ見てたでしょう?」

上条「いや、どうなんだろう?」

御坂「何でわかんないのよ。」

上条「いや。俺五年前にでかい事故にあったらしくて、それ以前の記憶がないんだ。エピソード記憶ってのが消えてるらしくてさ。
だから子供のころどんな生活してたかはちょっと分からないな。アルバムとかは有るから調べれば分かるかもしんねーけど。」

御坂「ごめん。」

上条「謝らないでくれ。別に記憶がないからって不便してるわけでもないんだし。」

御坂「分かった。………嫌なら答えなくてもいいけど、その事故のこと聞いてもいい?」
326 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 02:03:24.90 ID:icspQMDO
上条「いいぞ。つっても、記憶自体は病院からしかないから、
俺も人づてに聞いたことだけどな。」

御坂「五年前の事故って、学園都市であったの?」

上条「ああ。月光館学園で爆発事故があったらしくてな、それに巻き込まれたって聞いてる。」

御坂「やっぱり。」

上条「やっぱり?」

御坂「私ね、その月光館学園であった爆発事故について調べてるの。
あの事故は色々と不自然なことが多いのよ。
緘口令がひかれたせいで、当時の情報はほとんどないんだけど。」

上条「不自然なこと?」

御坂「記憶喪失は聞いたことないけど、
被害者が事故の数週間後に無傷で現場で発見されたり、被害者の多くが行方不明になってるの、
死体も見つかってないなんておかしいでしょ。
公式には化学薬品の取り扱い事故ってことになってるけど、
学園にあった研究所では、大規模な爆発が起こるような化学物質は扱ってなかったはずなのよ。
納品リストを調べても、能力開発に使われるような薬品や医療品ばっかりで、
大規模な爆発事故につながるようなものはないの。」
上条「確かに変だな。でも何でその事故の事を調べてるんだ?」

御坂「……私の父も事故に巻き込まれたかも知れないのよ。
公式発表された被害者リストの中には名前がなかったけど、事故があった当日から足取りが途絶えてる。
それにあの場所にはタルタロスがある。私には無関係だと思えないの。」

上条「タルタロスと爆発事故が関係してる、か。
神裂先輩なら何か知ってるかもしれないな。」
327 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 02:04:35.91 ID:icspQMDO
御坂「私もそう思う。
けど桐条グループだけじゃなく、学園都市全体で事故の情報が隠蔽されてるから、
直接聞いても答えてはくれないでしょうね。」

上条「………そうかもな。そうか、御坂はお父さんの行方を知るために戦ってたんだな。
もしかして、飛び級して月光館学園に入ったのもそのためか?」

御坂「うん。」

なんだか暗い雰囲気になってしまったところに、突然白井の声が聞こえてきた。
白井「お姉様?まあお姉様。まあまあお姉様!
わたくしが風紀委員の仕事に忙殺されている間に、この類人猿と逢引ですの?」

御坂「く、黒子!?だ、誰が誰と逢引してるって?」

白井「いえ、違うんでしたらいいんですの。」

御坂「大体、なんであんたがここにいるのよ?今日は風紀委員の仕事じゃなかったの?」

白井「丁度風紀委員の仕事が終わりまして、ちょっと甘いものでもいただこうかと、ここによりましたの。
お姉様にお会いできたのは偶然ですわ。」

御坂「そう。でもアンタ間食ばっかりしてたら太るわよ。」
328 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 02:05:45.85 ID:icspQMDO
黒子「(ブチッ)お姉様、公衆の面前でそのようなことをおっしゃらないでいただきたいですわ。
それにわたくしはお姉様と違って風紀委員でカロリーを消費しておりますので、ご心配には及びませんの。」

御坂「そう?その割には最近おなかまわりが」黒子「た、例えお姉様といえどもそれ以上おっしゃったら許しませんわよ!」

上条「あのー。お二人とも店内ではもうちょっと静かにしないか?
さっきから店員さんがすっごい目でこっち見てるんだけど。」

御坂「アンタはだまってて!」
白井「殿方は引っ込んでいて下さいまし!」

上条「(ビクッツ)はぁ不幸だ。」

結局、店員から注意され、店をでた三人はそのまま帰宅することになった。
どうやら白井も御坂に腹の脂肪と指摘されたことを、気にしているようで、ケーキをあきらめたようだった。

329 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 02:19:57.30 ID:icspQMDO
ここまでです。

現在のコミュニティ一覧
魔術師 半蔵2
剛毅 絹旗1
戦車 垣根1
正義 五和2
法王 シェリー7
恋愛 御坂
隠者 小萌2

こんな感じです。この他のコミュの一部が、まだ決まってません。
横に振ってる数字は大体の目安です。
上条さんなら、段飛ばしでコミュ築けると思う。
330 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 02:27:32.43 ID:.amKocwo
乙です。

誰が担当することになるのか容易に想像がつくコミュとか、
今後どうなるか予想しにくいコミュもあるんで、
色々妄想してニヤニヤしてます。
331 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/29(月) 07:15:27.99 ID:mpvjMgAO
乙だし

さすがの黒子も公衆の面前でドロップキックはやらないか
332 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/03/31(水) 06:01:26.95 ID:lCwMy2DO
2009年06月01日

放課後、御坂と一緒に下校していると、白井が突然現れた。

白井「お姉様〜!今お帰りですの?」

御坂「黒子!そうよ、今帰り。丁度良かった。暇ならこれからお茶しない?」

白井「ななな、なんと、お姉様から誘っていただけるなんて。黒子は……」ガシッ

御坂「アンタはそうやっていちいち抱きつくな!ってかどこまさぐってんの!」ビリビリ

白井「あぁ♪久しぶりの電撃♪」

御坂「この変態!」

白井「あら、わたくしはあくまで淑女ですのよ。お姉様。
さて、せっかくのお姉様のお誘いですが、今はジャッチメントの巡回中ですのでうける訳にはいきませんの。
最近、この辺りでも謎の失踪事件が頻発しておりまして、我々も巡回を強化しておりますの。」

333 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:03:25.29 ID:lCwMy2DO
上条「謎の失踪事件?」

白井「ええ。普通の生徒がある日突然失踪して、後日無気力症患者として発見される事件が多発しておりますの。」

上条「…………。」

白井「ですから、失踪者の早期発見や失踪の原因を探るべく巡回が強化されておりますの。
最も、失踪の発生時刻が深夜に集中しておりますので、昼の巡回ではあまり成果があるとは思えないのですが。」

御坂「黒子も大変ね……。」

上条「白井、困ったことがあったら絶対俺達に相談してくれ。必ず力になるから。」

白井「お気持ちは嬉しいのですが。
わたくしジャッチメントですので一般人の力を借りる訳にはまいりませんの。
お姉様も余計な事に首を突っ込まないようお願いしますの。」

御坂「私は」初春「あーっ!白井さんこんな所でサボってたんですか?」

白井「げっ!初春…。なぜ貴女はいつもいつもわたくしとお姉様の邪魔をしますの。
しかも何でそんなにやる気満々なんですの?」

初春「仕事をサボってる白井さんが悪いんですよ!
それに事件の手掛かりを見つけたらケーキおごってくれるって約束したの白井さんじゃないですか!」

白井「そうでしたの……。
あら、初春その御守りどうしましたの?」

初春「これですか?これは佐天さんに借りたんです。
噂の失踪事件の捜査してるって言ったら、“心配だから私の分身だと思って持っておいて”って。」

白井「そうでしたの。良い親友を持ちましたわね。」チラッ

御坂「私を見たって何も出ないわよ。」

白井「いいんですの。わたくしはお姉様が無事を祈って下さるだけで……。」

御坂「ハイハイ。初春さんも黒子も無理しないで頑張るのよ。」

白井「もちろんですの。さぁ、初春。巡回中の続きにいきますわよ。」

初春「あっ!白井さん待って下さい!!」

白井と初春は仕事に戻っていった。

上条「シャドウの影響が出始めてるな。」

御坂「そうね。早く何とかしないとね。」
334 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:05:12.00 ID:lCwMy2DO
2009年06月02日


今日の放課後も、御坂と下校していた。

上条「どうしたんだ?携帯握りしめて?」

御坂「うん…。黒子のやつ今日も風紀委員の仕事みたいなのよ。今日は非番だっていってたはずなのに。」

上条「やっぱ忙しいんじゃないか?シャドウをどうにかしない限り、失踪者はいなくならないからな。」

御坂「それにしたって、頑張りすぎなのよ。最近ほとんど休みとってないみたいだし。」

上条「差し入れでも持っていってやったらどうだ?」

御坂「……そうね。じゃあいくわよ!」

上条「俺もか?」

御坂「言い出しっぺはアンタでしょうが。」

上条「ハイハイわかりました。」
335 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:06:37.55 ID:lCwMy2DO
風紀委員 支部詰所

御坂「お邪魔します。」

白井「お、お姉様!」

佐天「御坂さん!」

御坂「ご苦労様、黒子。差し入れ持ってきてあげたわよ。佐天さんも来てたのね、多めに買っておいてよかったわ。」

白井「ありがとうございますの。」

御坂「あれ?初春さんは?」

白井「その…初春は行方不明ですの。」

御坂「初春さんが行方不明?」

白井「はい。昨夜から連絡が取れなくなっておりますの。」

佐天「昨日の夜“失踪事件の手掛かりをみつけるんです”って言って巡回にでたっきり戻らないんです。」

御坂「そんな………。」

上条「どのあたりにいったのかわからないのか?」

白井「このところ月光館学園付近で失踪者が発見されるケースが多く報告されておりますの。ですから、初春はおそらくその辺りに巡回に行ったと思うのですが。」

上条「はっきりとはわからないのか。」

白井「情報が少ないため、例の失踪事件に巻き込まれたのかどうかも分かりませんの。」

御坂「そうね。まだ巻き込まれたとは限らないんだから。」

上条「ああ、俺達も探そう。」

佐天「私も手伝います!」
その後、白井は支部で情報を集め、上条達は聴き込みをしてまわったが、
結局有力な手掛かりは見付からなかった。
336 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:09:13.96 ID:lCwMy2DO
2009年06月03日

今日も昨日に引き続き初春に関する聴き込みをしたが何も得られなかった。

影時間 タルタロス

上条達は神裂に頼み、タルタロス内部に初春が居ないか調べていた。

神裂「駄目ですね。タルタロス内部には人の気配はありません。
もっとも、我々の探索していない上の階層迄は分かりませんが。」

御坂「そうですか。」

上条「手詰まりだな。」

垣根「聴き込みの時間を夜にしてみたらどうだ?
そいつは夜に失踪したんだろ。」

御坂「そうね。明日からはそうしましょう。」
337 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:10:15.07 ID:lCwMy2DO
2009年06月05日

聴き込みの時間を夜にずらしてから二日目、残る捜索場所は巌戸台駅周辺だけとなった。
途中から手伝ってくれるようになった浜面の話では、この辺りはスキルアウトのたまり場になっているらしい。

浜面「どうしても行くのか?」

御坂「まだ探してないのはこの辺りだけだもの。」

浜面「悪いが俺は行かない。あの辺は昔の顔馴染みが多くてな、
俺が行ったらまともな話し合いにならないと思う。
あと、高位能力者の話も聞かないと思うぞ。
御坂がいくんなら無能力者の振りくらいはした方がいい。」

御坂「分かったわ。」

上条「じゃあ、俺と御坂だけで行ってくる。」
338 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:11:17.51 ID:lCwMy2DO
巌戸台駅周辺

浜面の話通り、スキルアウトのたまり場と化した一角があった。

御坂「あのー。1日の夜にこの子見なかった?」

路上に座り込んでいた男に、御坂が初春の写真を見せる。

男「はぁ?」

上条「俺達、この子の行方を探してんだよ。」

男「知るかよ…。お!んな事より嬢ちゃん俺達と遊ばね。」

御坂「そう。知らないならいいわ。さようなら。」

男「なんだよ、つれねえな。」

こんな調子で聴き込みを続けたが、手掛かりは得られない。御坂にちょっかいを出したしてきてり、まともな会話すら難しい状態だった。

上条「なかなか見つからないな。」

御坂「そうね。」

上条「まともに話聞いてるかも疑わしいしな。
知り合いでもいれば違ったんだろうが。」
339 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:12:39.01 ID:lCwMy2DO
ふと敷地の隅に白髪で赤眼の人がいるのが目に止まった。
周りの人間と少し距離をとり、缶コーヒーを飲んでいる。

上条「おい。あれ、垣根先輩の見舞いに来てた人じゃないか?」

御坂「あっ!本当だ。」


???「チッ、このコーヒーもハズレか……。」

上条「あのー。この前、垣根先輩のお見舞いに来てた人ですよね?」

???「…………。」

上条「俺は垣根先輩と同じ寮に住んでる二年の上条当麻です。こっちは御坂。」

???「あの野郎………。ガキの使いなンか寄越しやがって。」

上条「?」

???「帰ってあのメルヘン野郎に伝えとけ。“もうテメェらに付き合う気はねェ”ってな!」

御坂「ちょっと、アンタ何言って」???「失せろ。殺されてェのか?」

上条「待てよ。アンタと垣根先輩との間に何があったかは知らねえけど。
俺達の話位は聞いてくれないか?
友達の命がかかってんだ。」

???「あン?」

御坂「一日の夜この子を見なかった?行方不明なのよ。」

???「…………見てねェな。その日はずっとこの場所にいたが、こんなのはいなかった。
第一このガキ、風紀委員じゃねェか。
ンなのが一人で彷徨いてたら、今頃そこらのゴミどもに好きなようにされてンだろ。」

上条「そうか…。ありがとう。」

???「わかったら帰れ。
テメェら二度とここに来んじゃねェぞ。」

上条達は聴き込みを諦め、寮に帰ることにした。
340 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:14:12.86 ID:lCwMy2DO
2009年06月06日

風紀委員支部

上条達四人は詰所で集めた情報の交換していた。
白井と佐天は目の下に隈を作りぐったりしている。


白井「皆さんからもたらされた情報を基に、バンクに保存されていた監視カメラの映像を調べてみましたの。」

御坂「それで?」

白井「午前零時直前まで、初春は月光館学園の正門付近のカメラに映っていたのですが、
そのカメラの死角に入って以降、付近のすべての監視カメラを探しても初春の姿はありませんでしたの。」

御坂・上条「…………。」
341 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:16:20.30 ID:lCwMy2DO
佐天「それって、そのカメラに映った直後にさらわれたってことですか?」

白井「それは、ちょっとよくわかりませんの。
他のカメラに映っていない以上、初春は車などを使い、姿を隠して移動したはずです。
でも、その様な形跡がどのカメラをみても見つかりませんの。」

佐天「じゃあ、白井さんみたいなテレポーターが犯人とか?」

白井「監視カメラの目を盗み、犯行が行えそうな能力者はリストアップしましたが、
すべての方にアリバイがありますの。第一動機が分かりませんし。」

342 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:17:15.36 ID:lCwMy2DO
上条「カメラに映ってる初春さんは何をしようとしていたかわかるか?」

白井「はい。どうやら、正門付近をふらふら歩いていた学生に職務質問をかけようとしていたようですの。」

上条「そいつが誰か分からないか?」

白井「それが…、その、初春が話しかけようとしていた学生も、初春と共に行方不明になっていたのですが、
先日、別の支部の風紀委員に発見されたのです…。
しかし、わたくし達が発見した時には、すでに無気力症を発症しておりまして、
話を訊ける状態ではありませんでしたの。」

佐天「そんな!じゃあ初春も…………。」

白井「わたくしはまだ諦めませんの。きっと初春はわたくし達の助けを待ってくれているはずですの。」

佐天「……そうですよね!」
343 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:18:28.50 ID:lCwMy2DO
御坂「でも、二人とも無理し過ぎちゃダメよ。
特に黒子、アンタ最近寝てないでしょ。」

白井「睡眠時間は十分とっておりますの。うちの寮は消灯や門限にうるさいですし。
でも最近、夢見が悪いんですの。」

上条「悪い夢を見るって事か?」

白井「ええ、夢の中に初春が出てきますの。わたくしに助けを求めているように………。
考え過ぎなのでしょうが。」

御坂「黒子………。」

上条「今日はここまでにしよう。
いつまでも気を張ってたらいつか倒れちまう。しっかり休んで、明日から頑張って探そう。」

佐天「そうですね。」
344 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:19:49.37 ID:lCwMy2DO
夜 学生寮 ロビー

今日白井達とした話を神裂達に相談してみた。

上条「どう考えてもシャドウに襲われたとしか思えないんですよ。」

神裂「そうですね。私もその可能性が高いと思います。」

御坂「でも、そうなら何で初春さんは見つからないんですか?」

垣根「街で奴らに襲われたやつは、大抵すぐ見つかる。
路上でダウンしてるやつをしらみ潰しに当たっていけば必ずいやがるからな。
でも最近タルタロスの中に誘い込まれて襲われるケースってのもあるらしい。
餌として選ばれたやつは、その前兆として、突然夢遊病のように歩きだしたり、
うわごとをつぶやいたり幻聴を聴いたりする症状が現れるんだと。」

上条「じゃあ、初春さんは今もタルタロスの中に?」
垣根「さあな。ただ街で見つからねぇとしたら、残るはタルタロスしかないだろうな。」

神裂「しかし、私のペルソナでは見つけることは出来ませんでした。低い階層にはいないでしょう。
さらに上の階層となると内部構造すら分かりませんし。
そもそもどうやってそんなに上の階層迄登ったのかが謎です。」

上条「とりあえず八日のタルタロス探索できちんと調べてみましょう。」

神裂「そうですね。」

345 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:22:58.56 ID:lCwMy2DO
2009年06月07日

月光館学園 靴箱前

今日も御坂と一緒に帰ることにした。

御坂「聴き込みはもう続けても無駄よね。」

上条「そうだな。」

御坂「佐天さんに何て説明したらいいんだろう?」

上条「確かに聴き込みやめるっていったら、諦めたと思われるよな。」

御坂「ん!?あれ?ねえ、これって?」

御坂は屈んで地面に落ちていたものを拾った。

上条「どうした?財布でも拾ったか?」

御坂「違うわよ!これ、初春さんのお守りじゃない?
学園都市の外の神社のお守りだもの、見覚えあるし、間違えないわ。」

上条「そうなのか?」

御坂「覚えてない?初春さんが失踪する前に、初春さんが佐天さんに貸してもらったって言ってたじゃない!」

上条「ああ思い出した。」
346 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:24:04.60 ID:lCwMy2DO
御坂「でも、何でこんな所に?玄関とはいえ学園の敷地の中じゃない。」

上条「タルタロスの中で落としたとか?
いや違う逆だ。
初春さんはタルタロスが出来る直前に学園の玄関迄移動したんだ。」

御坂「その時に落としたってこと?」

上条「ああ多分、成長するタルタロスに巻き込まれて上の階層までとばされたんじゃないか?」

御坂「待ってよ。じゃあやっぱり、初春さんはタルタロスの中で一週間近く飲まず食わずでいるってこと?」

上条「違うとおもうぞ。影時間って昼間は存在してないだろ。
だから、体感時間的には一週間で半日分くらいにしか感じてないはずだ。」

御坂「でも、半日も経ってたら、もうシャドウに襲われてるんじゃ…。」

上条「もし、象徴化せずに巻き込まれたんなら、初春さんもペルソナ使いかもしれない。
俺達も同じ方法で初春さんの所まで行けるならきっと助けられる!」
347 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:25:27.01 ID:lCwMy2DO
学生寮 ロビー

神裂「それで、明日の探索は、零時前にタルタロスに変化する前の学校から始めたいと……。」

垣根「ハハハハハ。なかなかイカれた作戦だな。怖くねぇのか?入ったっきり帰って来れねぇかもしれないんだぞ。」

上条「どっかに移動ターミナルがあるはずだから、大丈夫。だとは思うんですけどね。」

神裂「私は反対です。確かに、彼女が失踪した場所から、
同じ様に影時間を体験する事で、彼女がいるポイントに近づけるかもしれません。
しかし、それはあくまでも仮説の域を出ません。
そんな不確かなものに部員の命をかけさせるわけにはいきません。」
348 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:26:13.35 ID:lCwMy2DO
浜面「俺は上条達が行くってんならついて行く。
半蔵達が同じ目にあったら俺もそうすると思うしな。」

垣根「俺も賛成だ。タルタロスの中を探るいいチャンスじゃないか。
今の俺達なら簡単には死にはしない、勝てない敵なら逃げりゃいいだけだろ。」
神裂「しかし…」

垣根「アイツら、どうせ反対されても、自分たちだけで登りにいっちまうぜ。
それなら俺達でサポートした方が生存率は上がんだろ。」

神裂「……分かりました。木山先生には私から話しておきます。
しかし無茶はしないで下さい。」

上条「ありがとうございます。神裂先輩。」

御坂「じゃあ作戦決行は明日の影時間ですね。」
349 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 06:29:08.11 ID:lCwMy2DO
今朝はここまでです。
なんかご都合主義な展開になってしまった。
350 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/03/31(水) 13:23:42.29 ID:D0tB6wAO
乙ですので
351 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/02(金) 15:02:07.81 ID:qf9O1AAO
木山先生は良い人のままでいてほしいな
ビデオ改変とか仲間生け贄にするのとか死ぬのはテレスティーナ辺りに任せたりして
352 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 02:19:04.74 ID:XLCpqsDO
俺も木山先生はいい人にして欲しい。
原作の理事長は普段のひょうきんな態度は全部演技だったのか?
ってあるからなあ。
そこらへん禁書らしく実はこんな事情があったって感じにして欲しい。
353 :sage :2010/04/03(土) 02:32:59.22 ID:8pf43vI0
ん、初春が佐天さんに苛められてる訳じゃないよねこれ
354 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 03:33:27.55 ID:MjRRrnso
インデックスがタナトスかよ
355 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 04:15:01.14 ID:4z3atcgo
なんか違和感あると思ってたら
ジャッジメントが
ジャッチメントになってるな
356 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/04/03(土) 05:58:32.33 ID:3dSwNEDO
木山先生は原作通りいい人です。
あらすじはペルソナ3に合わせるけど、そのままだと面白味にかけるし、キャラが壊れるんだよな
女教皇は女友達との友情の話だけ残ってればいいと思う。
上条さんがいる限りハッピーエンドじゃなきゃ。


誤字脱字は脳内で補完してください。
出来るだけ気をつけます。
357 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 05:59:37.38 ID:3dSwNEDO
2009年06月08日

深夜 月光館学園玄関前

神裂「今回は二つのグループで活動したいと思います。まず、上条、浜面、垣根の三人で学園に入ります。
私と御坂はいつもの様に影時間を待ってからタルタロスに入り三人のサポートを。
万が一の場合は私達も戦闘に参加しますが、それは最後の手段だと思って下さい。」

上条「了解。」

浜面「そんじゃあ、行くか。」

三人は初春のお守りが見つかった地点に移動し、影時間を待った。
午前零時、突然地面が揺れたかと思うと、上条は奇妙な感覚に襲われ意識を失った。
358 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:01:34.76 ID:3dSwNEDO
影時間 月光館学園女子寮

まるで悪夢でもみていたかの様に、白井はベッドから飛び起きた。
体にはべっとりと気持ち悪い汗をかき、短距離を全力疾走したかのように呼吸を乱している。

白井「…はぁ、はぁ、はぁ。…………いけませんの。初春…お姉様…」

白井は、まるで夢遊病患者のようにふらふらした足取りでベッドを抜け出し。
月光館学園に向かう。

359 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:03:08.86 ID:3dSwNEDO
影時間 タルタロス

神裂『―――聞こえ…すか?応……くだ…い。』

途切れ途切れに聞こえる神裂の声で上条は目を覚ました。
見渡すとそこは、今まで来たことのない階層のようだった。

上条『神裂先輩聞こえますか?みんなとはぐれたみたいです。
みんなの現在位置はわかりますか?』

神裂『上条……下の『誰……何か……居……の』……さい。』

上条「くそっ、ノイズが酷いな。とにかく下の階層に行ってみよう。」
360 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:04:56.58 ID:3dSwNEDO
上条は、シャドウに遭遇しないよう最新の注意を払いながら、下の階層を目指した。
すぐ近くの階段を下ると、浜面と垣根と合流する事ができた。

垣根「遅かったじゃねぇか。」

上条「悪い。気絶してた。」

浜面「目的の女の子はみつかんねぇな。」

垣根「それより、通信のノイズに変な声が混ざってなかったか?」

上条「ああ、確かに何かおかしな声がしてたな。」
「あの〜。」

浜面「そうそう、こんな感じの声だ。」

上条「いや、何か違うと思うぞ。って、えっ!?」
361 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:06:35.34 ID:3dSwNEDO
上条達があわてて振り返ると柱の陰に初春が立っていた。

上条「初春さん?」

初春「えっと、上条さんでしたっけ?御坂さんのお知り合いの。」

上条「そうそう。良かった。俺達、君を助けに来たんだ。
怪我はないか?」

初春「はぁー。助かったんだ。怪我とかはありません。ただ、お腹空いちゃって。///」

浜面「ほれ、魚肉ソーセージとかチョコバーとか歩きながら食えそうなもんあるぞ。」

垣根「水が先だろ。」

初春「ありがとうございます。チョコバーとお水をいただきます。
ここって一体どこなんですか?
私月光館学園で不審者を見かけて、追いかけてるうちに気がついたらここにいたんですけど。」

上条「その事はここを出てから話す。
ってか変な化け物とか見なかったか?」

初春「いました!!何か気持ちワルいの!私必死に逃げ回って。」

上条「良く逃げられたな?」

初春「それが……」
362 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:08:37.12 ID:3dSwNEDO
同時刻 タルタロス入り口

御坂達は、タルタロス入り口で、上条達の帰りを待っていた。

御坂「………………。」

神裂「通信状態が良くないですね。声から判断するに、三人とも無事なようですが。」

御坂「先輩はどうしてシャドウと戦うんですか?」

神裂「戦う理由ですか?そうですね…、
出来るだけ多くの人を救いたいからですね。」

御坂「なんか聖女様みたいですね。」

神裂「!いえ!私はまだまだ未熟者です。
そもそも、人を救いたいなどという、上から目線の考え方こそ、
私が未熟な証なのです。」

そういうと、神裂はバイクをいじって、周辺のシャドウの反応を探り始めた。

御坂(なんか調子狂うな……。
この人は、事件を隠蔽してる張本人の筈なのに、全然悪意を感じないのよね。)
363 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:11:57.05 ID:3dSwNEDO
神裂「おや?この反応は……。近い!!!」

突如、ドン!!という地響きと共に、巨大なシャドウが現れた。
先月、先々月のと同じ規模のシャドウだ。それも二体いる。
二階建ての建物程の高さのシャドウで、片方は王様の様な服を身に纏い五メートルはある長い剣をふるっている。
もう一方は恰幅のいい女王の様な姿で杖を持っていた。
あまりに巨大な為に、体当たりを食らうだけでも致命傷を負いかねない。

御坂「なにあれ!?でかすぎでしょ!?
ってか何処からきたのよ!」

神裂「落ち着いて下さい!幸い動きは鈍いようです。距離をとりつつ魔法で攻撃します。」
364 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:14:20.24 ID:3dSwNEDO
御坂と神裂はそれぞれペルソナを召喚し、魔法で攻撃する。
ピクシーの電撃とトモエの氷結魔法がシャドウを襲う。
しかし、衝撃でのけ反りながらも、シャドウは反撃してきた。
王様のシャドウが建物の柱ごと叩き切りながら、剣を振り回す。

轟!!という音と共に迫りくる攻撃を、二人はバックステップでかわす。
二人がいた場所に剣が降り下ろされ、神裂のバイクが一瞬でスクラップになった。

御坂「クソッ!ピクシー!」

御坂と神裂は再び魔法で攻撃する。
しかし、二人の攻撃はシャドウに当たる前にかき消えてしまった。
365 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:16:45.05 ID:3dSwNEDO
御坂「何なのアイツ!魔法が効くんじゃなかったの!?」

神裂「どうやら、特殊な防御魔法を使っているようですね。
あなたと私の魔法攻撃は無効化されています。

(このままでは一方的に攻撃されてしまいますね。
バイクを破壊されてしまった以上通信できる範囲は極めて狭い。援軍は呼べない。
リスクを覚悟で魔術を使うべきでしょうか……)」

神裂は二メートルはある長い刀を構える。

神裂「唯せっ!!(グツッッ!いきなりハズレですか!)」

技を繰り出す直前、吐血した神裂はその場に崩れ落ちる。
シャドウが神裂のすぐそばまで迫っていた。

御坂「危ない!!」

隙をついて女王が疾風魔法を放つ。
御坂が庇ったため、直撃は避けられたものの、攻撃の余波で二人とも壁に叩きつけられた。
366 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:20:46.80 ID:3dSwNEDO
御坂「くッ……しまった、召喚器が!」

衝撃で召喚器を落としてしまった。
壁に頭をぶつけた痛みで朦朧としたまま、
御坂が召喚器が転がった先に目を向けると、そこには意外な人物の姿があった。

御坂「………く、黒子!?」

入り口に現れた白井は召喚器を拾い上げると、御坂達の元に駆け寄る。
と、同時に王様のシャドウが御坂達に追撃を加えようと剣を振り上げた。

367 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:23:09.54 ID:3dSwNEDO
御坂「黒子、その銃は」

白井「ええ、承知しておりますの。ここはわたくしに任せて下さいまし。」

そういうと白井は召喚器を自分の額に押し当ててささやく。

白井「力を貸して下さいまし、ルキア。」

突如、盲目の女神が三人を庇うように立ち塞がり、
御坂達を両断しようとした王様のシャドウの剣を弾き飛ばした。
思わね衝撃にシャドウは、剣を手放し、
隣のシャドウも巻き込みながら豪快にスッ転んだ。

368 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:24:59.94 ID:3dSwNEDO
-タルタロス上層階-

初春「それが………白井さんの声が聞こえたんです。
“そっちは危ないですの”とか“ここはしばらく安全ですの”とか。
気のせいかも知れませんけどね。」

垣根「おいその白井ってのは?」

上条「御坂の友達の風紀委員だよ。そう言えばアイツ、最近夢に初春が出てくるって言ってたっけ。」

垣根「なるほどな。」

浜面「その白井ってやつがペルソナ使いだったわけか。」

369 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:26:03.40 ID:3dSwNEDO
垣根「多分、無自覚に力を使ってたんだろ。」

初春「どうゆう事ですか?」

上条「白井にとって初春さんはかけがえのない友達って事だな。」

初春「?」

垣根「疑問も解けたし、早く下に戻るぞ。
神裂達がお待ちかねだ。」

立ち話もそこそこに、四人は出口を求め移動する。
370 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:27:15.73 ID:3dSwNEDO
長い渡り廊下に差し掛かると、大きな窓から月光が射し込んでいた。
月明かりが夜の学園都市を不気味に照らしている。

浜面「しっかし、今日も綺麗な満月だな。」

垣根「今日“も”?
ちょっと待て、寮がシャドウに襲われた時、月はどうだった?」

上条「満月だな。………はっ!?これって!」

垣根『神裂!気を付けろ!大型のシャドウが出るかもしれねぇ!』

神裂からの返答がない代わりに、大きな破壊音と御坂達の悲鳴が聞こえてきた。

垣根「クソッ急ぐぞ!」
371 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:29:42.85 ID:3dSwNEDO
上条達がタルタロス入口にたどり着いたのは、丁度白井がペルソナを召喚した時だった。

浜面「なんだよこれ!?」

上条「おい!?大丈夫か御坂!神裂先輩!」

白井「上条さん、それとそこの殿方、戦う力がお有りでしたら貸していただけませんか?
わたくしが敵の弱点を見つけてみせますので。」

垣根「出来んのか?」

白井「もちろんですの。お姉様の名にかけて。
ルキア!ハイアナライズ!」

372 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:31:02.28 ID:3dSwNEDO
白井「わたくしの力は、見えない物を探したり、敵の弱点を感じとる事が出来るようですの。」

盲目の女神が全てを見透す。

白井「どうやら、敵は防御魔法で弱点を克服出来るようですね。」

浜面「なんだそれ?無敵じゃねぇか!」

白井「いいえ。完璧ではありません。
一つの弱点を克服すれば別の弱点が生まれる。
的確にその時の弱点をついていけば必ず勝機はありますの。」

上条「分かった!白井指示を頼む。」

373 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:33:21.13 ID:3dSwNEDO
二体のシャドウは起き上がり、こちらに攻撃を加えようと迫ってくる。
しかし、なまじ図体がでかいだけに、その動きは割とゆっくりしている。

白井「アナライズ完了。女王は疾風、王様は氷結が弱点ですの。」

垣根「来い!ドミニオン!」
上条「リリム!」

上条が作り出した氷と冷気の塊を垣根が疾風魔法で撹拌させながら二体のシャドウに叩きつけた。
強烈なブリザードのような攻撃をくらい、王様のシャドウの剣を握る手が凍りつく。
女王のシャドウが体勢を立て直すと杖を振るった。
374 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:35:24.80 ID:3dSwNEDO
白井「防御耐性が変わりました。
女王は斬撃、王様は雷撃が弱点ですの。
女王の腕を狙って下さいな。あの杖が防御の要ですの!」

浜面「了解。ヘルメス!」
上条「リリム!」

ヘルメスは勢いをつけて突っ込むと足についた羽で女王の両腕を切り落とす。
女王のシャドウは甲高い叫びを上げよろめく。
リリムは王様の脳天に最大出力の雷を落とした。


375 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:37:12.39 ID:3dSwNEDO
白井「もう一息ですの!
弱点は変わりません。そのまま攻撃して下さい。」

御坂「やるじゃない黒子。」

白井が振り返ると、ふらふらと立ち上がる御坂と神裂の姿があった。
御坂の額には血が流れ、神裂の脇腹は内出血を起こしている。

白井「お姉様!ご無理はなさらないで下さい。」

そういう白井も、さっきから額に脂汗を浮かべ、息をあらげていた。
376 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:38:34.37 ID:3dSwNEDO
御坂「後輩がこんな頑張ってるんだもん、私達もやらなきゃね。」

神裂「そうですね。」

御坂「ピクシー!」
神裂「トモエ!」

上条から召喚器を借り、御坂がピクシーを召喚する。
ピクシーは地形が変わってしまう程の威力で電撃の槍を撃ち込む。

トモエは目にも止まらぬ速さで、手に持つ薙刀を操り、女王のシャドウを切り刻んだ。
二体のシャドウは断末魔を上げ消え失せた。
377 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:41:23.09 ID:3dSwNEDO
白井「ハァ、ハァ……敵の消滅を確認しました。
(これがお姉様の住む世界………。
初春は……無事のようですわね。
…まったく、わたくし達は二人で一人前なのですから、勝手に居なくならないで下さいまし。)」

そう言うと白井はその場に倒れた。
それまで後ろで固唾を飲んで見守っていた初春が、思わず駆け寄る。

初春「白井さん!?しっかりしてください。白井さん!!」

御坂「大丈夫よ初春さん。疲れて寝てるだけだから。」

神裂「すぐに病院を手配しましょう。初春飾利、あなたも診察を受けて下さい。」

初春「あっ、はい。」

この日は二人を病院に送ったところで解散となり、上条は寮に帰って泥のように眠った。
378 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:45:25.92 ID:3dSwNEDO
今日はここまでです。

ここまで書いてなんだけど、病院送りにならない上条さんに違和感がある。

379 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:48:57.66 ID:YVAocQ6o
乙乙 
380 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 06:53:11.03 ID:n.KvioAO

初春が風花だと思ったらなんという超展開
ところでオルフェウスとかメサイアは上条ヘアーなのか
381 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 07:10:09.51 ID:3dSwNEDO
>>380
個人的には白髪ツンツン頭のイメージ。

382 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/03(土) 07:17:52.77 ID:b41W16AO

まさかの黒子
383 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/05(月) 12:42:53.57 ID:L/40HAAO
黒子のペルソナがルキアになったのはお姉様の全てを見たいからでok?
つうか美琴盗み見してお仕置きされてる絵しか浮かばん
384 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/05(月) 16:10:08.80 ID:1hYcJEAO
女教皇コミュっていったら、どっちかわかんなくなっちゃうな

監視カメライベントはまだか
385 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/06(火) 03:09:24.13 ID:0ZV.O5.0
早くラブホイベントを・・・
386 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/06(火) 17:40:11.97 ID:eUhOusAO
ふと思ったんだが木山先生は満月の日には原作どうり自転車で来たりしたのかな
考えたら凄い可愛かったんだが
387 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/06(火) 18:33:17.88 ID:TN38SUAO
しかし、学園都市製の自転車はかわいくない性能なんだろうな
388 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/06(火) 23:35:30.65 ID:WRd/2UDO
影時間は機械止まるから意味ないけどな。
389 : ◆BpYvAKMxCw [sage]:2010/04/08(木) 01:28:42.08 ID:1/RZwwDO
>>386
急な運動で暑くなってぬぎだす木山に突っ込む役が居なくてカットした。
突っ込み役の垣根ってなんか違うと思うし

今日の分投下します。
390 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:29:23.65 ID:1/RZwwDO
2009年06月09日

‐辰巳記念病院白井黒子の病室‐

上条と御坂は、白井の病室に見舞いに来ていた。
病室には、すでに佐天と初春が居り、お見舞いのフルーツを食べていた。
影時間による記憶の補正で、初春さんは一週間この病院で入院していた事になっているらしい。

上条「失礼します。よう、白井元気か?」

御坂「元気じゃないから入院してるんでしょ!」

上条「そりゃそうか。」
391 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:31:42.26 ID:1/RZwwDO
白井「お姉様!?ああお姉様。お姉様。
黒子の為にお見舞いに来てくださったのですね!
若干一名よけいなのが居る気がしますが。」

初春「丁度よかった。白井さんったら、ベットの上でも、
お姉様お姉様ばっかり言ってて、いい加減飽き飽きしてたんです。
御坂さん、白井さんのお相手お願いしますね。私達は花瓶のお水代えてきますから。」

御坂「わかったわ、お願いね。」

初春と佐天は花瓶をもって病室を出て行ったので、
上条と御坂は、二人が使っていた椅子に腰掛けた。

392 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:32:53.00 ID:1/RZwwDO
御坂「黒子と初春さんが無事でよかったわ。」

白井「わたくしのことなら大丈夫ですの。すぐに退院できるとのことですし。」

御坂「うん。」

白井「昨夜の事もお姉様方がなさっている事も神裂先輩から詳しく聞きました。
お姉様、あんな大事をなぜ黒子に話して下さらなかったのですか。
やはりわたくしでは力不足ですの?」

御坂「そうか、知っちゃったのね。
影時間は適性のある人間しか認識できないし、黒子に適性があるって分かってても私は話さなかったと思う。
別に黒子が頼りないとか言ってるんじゃないわよ。でも、私はアンタを戦いに巻き込みたくないのよ。
これは私個人の戦いでもあるから。」
393 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:34:52.55 ID:1/RZwwDO
白井「お姉様の敵はわたくしの敵ですから、お姉様が戦うとおっしゃるなら、わたくしも戦いますの。
でもそれがお姉様のご迷惑になるとおっしゃるなら、潔く身を引きますわ。」

御坂「ありがとう黒子。アンタが戦うって言うんだったら私は止めないわ。
でも私は、正義感とかそんな綺麗な理由で戦ってるわけじゃないの。
だから、アンタはアンタの思ったとおりにしなさい。」

白井「わかりましたの。
ところで上条さん、わたくし喉が渇きましたの。
外の自販機でジュースでも買ってきて下さいませんか?」

上条「それは、上条さんに邪魔だから出て行け、とおしゃっているんでせうか?
ってか水ならベットの脇にあるだろう!」

白井「あら、そう聞こえませんでしたの?」

上条「せっかく見舞いに来たのにこの扱い………不幸だ。」
394 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:36:58.22 ID:1/RZwwDO
御坂「はいはい、ジュースなら私が買って来てあげるから、アンタたちはここで待ってなさい。」

御坂が立ち上がると、白井は引きとめようと御坂に手を伸ばす。

白井「ああお姉様が行かなくとも、この類人猿に行かせればよいではありませんの!」

御坂「アンタと二人っきりにされたら何されるか分からないからね。
ってかどさくさに紛れて抱きつくな、尻を撫でるな!」

御坂は白井に拳骨を食らわせると、病室を出て行った。
病院内でビリビリしないだけの分別はあるらしい。

上条「……………」

白井「……………」

395 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:38:54.81 ID:1/RZwwDO
白井と二人っきりになる事は今までなかった為、なんだか気まずい。
適当に話題を振ろうかとしたところで、白井の方が先に口をひらいた。

白井「上条さんは、お姉様が戦う理由をご存知ですの?
お姉様のことです、きっとシャドウとの戦い以外にも何か抱えてらっしゃるのでしょう?」

上条「ああ、少しは聞いてる。
なんか、バンクにハッキングかけたり危ない橋渡ってるみたいだけどな。
ってか白井って風紀委員だっけか。このことは内緒な。」

白井「お姉様がやることですので、何かしら理由がお有りなのでしょう。
わたくしはお姉様を信じておりますので、咎めたりはいたしませんの。」

上条「そうか。でも、何か御坂らしくないよな。」

白井「どういうことですの?」
396 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:40:01.14 ID:1/RZwwDO
上条「いや、アイツって悪いやつがいたら正面から叩いて直すタイプだろ?
こそこそ証拠集めなんてするタイプには見えないんだがな。」

白井「それだけお姉様の敵が強大なのでしょう。」

上条「そうなのかな。」

白井「誰が相手だろうと、わたくしはお姉様の味方であり続けますから、関係有りませんの。」

上条「そうしてやってくれ。」
397 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:41:54.13 ID:1/RZwwDO
白井「あなたに言われる筋合いはありませんの。
それより上条さんは、なぜ戦われますの。
風紀委員でもない貴方が付き合う義理もないでしょう。
怖くはありませんの?」

上条「なぜって。そりゃ怖いし、逃げ回って事態が解決するなら、俺だってそうするさ。
でも、逃げ回るより立ち向かった方が楽だろ?
それに、初めてシャドウに襲われた時、御坂のやつ怖くてガチガチに震えてるくせに、
俺を戦いに巻き込まないように必死だったんだ。
だから、その時決めたんだ、必ず御坂を地獄から救い出してやるってな。
俺はアイツとアイツの周りの世界を守ってみせる。」

白井「そうですか………。」

ドアの外から初春、佐天、御坂の話声が響いてきた。
三人が戻ってきたあとは、みんなでお見舞いのプリンを食べ、暗くなる前に病室を後にした。

398 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:46:37.02 ID:1/RZwwDO
2009年06月10日

放課後、下校途中に河川敷の傍を通りかかると、聞き覚えのある声がしてきた。
なんとなくそちらを伺うと御坂と神裂が十メートル位間をあけて、向かい合って立っていた。
まるで果たし合いでもするかのように空気が緊迫している。

神裂「やはり貴女でしたか。」

御坂「そう。何で呼び出されたか分かってるわよね。」

神裂「はい。私の知ってる事をすべて話せ、ということですね。」

御坂「黒子まで巻き込む以上、このまま、何も知らない振りをして協力するわけにはいかないわ。
言っとくけど、私本気だから。」

そういうと御坂は神裂の隣に向けてレールガンを放った。
399 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:47:25.94 ID:1/RZwwDO
神裂は自分のすぐ傍を通過するレールガンを見ても眉ひとつ動かさず、冷静に訊ねる。

神裂「どこまで知っているのですか?」

御坂「五年前にあった月光館学園の爆発事故。あれは単なる事故じゃなかったはず。
あの日を境にタルタロスは現れるようになった。
桐条グループが意図的に起こしたんじゃないの?」

神裂「半分正解、といったところでしょうか。
なんにせよ、もう隠し通すことは出来ないようですね。
分かりました、すべてお話しましょう。
しかし、貴女だけではなく部員全てに、私の知る真実を明かします。
明日、白井黒子を交えてお話しましょう。もちろん貴女のお父様についての情報も含めて。」

御坂「わかったわ。逃げたら承知しないわよ。」

神裂「はい。」

上条は二人に見つからないように、隠れながら寮に帰ることにした。
400 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:48:42.18 ID:1/RZwwDO
2009年06月11日

‐学生寮司令室‐

放課後、特別課外活動部は司令室に新メンバーの顔見せという名目で集められた。

白井「白井黒子ですの。皆さんのナビゲーションをさせていただきますのでよろしくお願いします。」

垣根「これで、もっと上の階層まで探索ができるようになる。」

浜面「そうだな。」

木山「白井君自己紹介ごくろう。
さて、今日みんなに集まってもらったのは彼女の顔見せのためだけじゃないんだ。」

神裂「まず私達は、皆さんに謝らなければなりません。
私と木山先生は皆さんに隠し続けていたことがあります。」
401 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:50:11.12 ID:1/RZwwDO
神裂「今までシャドウと戦う戦力を確保するため、真実を隠し仲間を集めることを優先してきました、
ですが、それも今日で終わりにしたいと思います。
これから、タルタロスができた原因についてお話します。
その後で、皆さんがこれから先、共に戦うかどうか自身で判断してください。」

木山「みんなはこのが学園都市が創られた目的を知っているだろうか?」

上条「超能力の人為的な開発じゃですか?」
402 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:51:10.50 ID:1/RZwwDO
木山「それは目的を果たすための手段だよ。
学園都市の目的は『SYSTEM』。
“神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの”という意味だ。
つまり、世界の真理を導くために、それを理解することのできる存在を創り出そうとした。
その手段として超能力が使われているんだ。」

浜面「なるほど、何か壮大な話だな。」

木山「しかし、この世界には人間とは違う、時間すら操り未知の法則を用いる存在がいる。」
403 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:52:02.30 ID:1/RZwwDO
御坂「シャドウや影時間ですか?」

木山「そうだ。実は十年前、超能力の開発とは別に、
シャドウを研究することでSYSTEMに辿り着こうという者が現れた。」

神裂「それが当時の桐条グループの総帥、私の義理の祖父にあたる人物です。」

垣根「じゃあソイツはシャドウを捕まえて能力や生態の研究をしていたってのか?」

神裂「はい。月光館学園にある研究所で研究ははじめられました。
ですがその研究は次第に歪みを生み、カルト化していきました。」

垣根「カルト化?科学宗教みたいなもんか?」
404 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:54:15.07 ID:1/RZwwDO
神裂「ええ、人知を超えた力を手に入れた自分達は特別な存在である。
という意識が芽生え、学園都市の命令を聞き入れない状態にまで暴走しました。
しかし、230万人の能力者を抱える学園都市との力の差は歴然です。
当然、それらに対抗するため、彼らはより強い力を求めた。
その結果、彼はシャドウの産みの親たる神を召喚しようとしたのです。」

上条「ちょっとまった。神ってあの神様ですか?」

神裂「ええ、十字教の神とは違いますが。間違いなくそれに準ずる存在です。
研究所で何が行なわれていたのかは、資料が失われてしまったのでほとんど分かっていません。
分かっているのは、追い詰められていた彼らが、人体実験を行っていた事と、
一種の終末思想に取り付かれていたことくらいです。
しかし、あの時あの場所で神の召喚儀式が行なわれていたのは事実です。」
405 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:55:23.90 ID:1/RZwwDO
御坂「あの時って、五年前の月光館学園の爆発事故のときですか?」

神裂「そうです。儀式の最中に妨害を受けた彼らは召喚に失敗し、原因不明の爆発事故を起こしました。
表向きは、研究室の薬品の取り扱いを誤った為起きたことにされていますが。
その後あの場所に残されたのがタルタロスです。」

上条「何で研究所が学園の近くにあったんだ?そんな怪しい研究なら人目につかない場所のほうがいいだろ。」

木山「シャドウの研究にはペルソナの研究も必要だ。学園の生徒たちはその研究のモルモットにされていたんだよ。」

上条「なんだよそれ、間違ってるだろそんなの!」

木山「ああ、間違ってる。私だって悔しいんだ。
私が当時気がついていればあの子達を助けられたんじゃないかと思うと………」
406 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:56:45.31 ID:1/RZwwDO
神裂「事故のせいで、当時の研究者、生徒の多くや一部の一般人が行方不明になっています。
御坂美琴、貴女のお父上もその一人です。」

御坂「何で私の父が学園都市に?」

神裂「どういった経緯かはわかりませんが、御坂旅掛は月光館学園での研究を知っていました。
当時経営コンサルタントをしていた彼には、非常に広い人脈があったようですが、情報元は特定されていません。
彼は、研究の妨害工作を行なったメンバーの一人だったようです。」

御坂「じゃあ父さんが、邪魔したせいであの事故が起こったって言うの!」

神裂「そうではありません。もしあの儀式が成功していたらこの世界にどんな悪影響が残ったのか計り知れません。
貴女のお父上はそれを未然に防がれたのです。」
407 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 01:58:39.22 ID:1/RZwwDO
御坂「どうして被害者リストに名前が載ってないのよ?」

神裂「当時、巷では事故原因としてテロリストによる犯行が噂されていました。
あなたのお父上は本来学園都市にいないはずの人間です。
リストに名前が載れば真っ先に疑われていたでしょう。
箝口令がひかれていたとしても、人の噂に戸口はたてられません。
ご遺族に対する風評被害を押さえる為に必要な処置だったと、聞かされています。」

御坂「そんなのって…………」

白井「お姉様。」

浜面「じゃあ俺達は、その馬鹿研究者たちの尻拭いをさせられてんのか?」
408 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:00:01.57 ID:1/RZwwDO
木山「研究にかかわっていたもの達はもういない。いわれのない負債を押し付けられたのは皆同じなんだ。
でも、誰かがやらなければこの世界は終わってしまう。」

上条「世界が終わるってどうゆうことですか?」

神裂「召喚が失敗したことで、その神は十二体に分裂して現れました。
月ごとに現れているシャドウはそれだと推測されます。
奴らを倒さない限りは、儀式場たるタルタロスも破壊できない、というのが我々の見解です。
シャドウの巣であるタルタロスが残ってしまうと、どうなるかはわかりますよね?」 

垣根「無気力症の蔓延か。」

神裂「そうです。タルタロスについても、シャドウについてもまだまだ不明なことが多いので、
私達の推測が当たっているかは分かりません。
だからこそ、誰かがタルタロスを探索してデータを集めなければならないのです。」
409 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:01:31.09 ID:1/RZwwDO
浜面「しかし、急に神がどうとかいわれてもな。」

上条「どうして先輩はそんなに詳しいんだ。研究のデータは失われたんだろ。」

木山「それは彼女がオカルトのプロだからさ。」

神裂「突然こんなことを言われても信じられないでしょうが、私はイギリス清教、必要悪の教会所属の魔術師で、
事件が起こったとき、調査のために送り込まれた先遣部隊の一人です。」

上条「魔術師?」

神裂「ええ、この世界には超能力とは違う法則で、機能する異能の力があります。
古より、特別な力をもたないもの達が、それに対抗するために築いてきた知恵が魔術です。
私自身表向きはレベル5の超能力者とされていますが、実際には魔術の理論を基にした力を使っています。
自身の目で確かめたほうが分かりやすいですね。」

410 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:03:30.11 ID:1/RZwwDO
神裂はそう言うと、刀を取り出し、鞘から刀を少しだけ抜いた。
すると、皆の目の前に有るテーブルの上の花瓶が、瞬く間に粉々に切り刻まれた。
一瞬の出来事に上条達が驚いていると。
花瓶のは破片がさらに何かの文様を作り出し、今度はテーブルの上にサッカーボールほどの氷の塊が現れた。
突然バキッツっと音を立てて氷が砕け、さらにその破片で魔方陣を作り出すと、
先ほどまで花瓶に入っていた花が燃え始めた。
異能の力に慣れている上条達にも受け入れがたい光景だった。
神裂は目に見えない斬撃と氷、炎の三つの力を操っていた。
二つ以上に能力を持つことのできない超能力者には、簡単にはできない事だ。

浜面「マジかよ。」

神裂「今まで皆さんを騙していて、申し訳ありませんでした。
今話したことは、私の知る真実です。
皆さんが今後も私と共に戦うかはご自身で決めてください。
何か質問がある方は私が受け付けます。
今日のところはこれで解散にしましょう。」
411 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:04:35.15 ID:1/RZwwDO
神裂と木山以外のメンバーはそれぞれ部屋に帰っていった。
色々気になることもあっただろうが、今もたらされたさまざまな情報を、ゆっくり整理する時間が欲しかったのだろう。
上条は司令室に残り、神裂達と話をすることにした。

上条「先輩は超能力者じゃなかったんですね。」

神裂「ええ、超能力が開発される前から、魔術は存在しました。
もっとも今のような体系をとり始めたのは十九世紀からですが。
五年前までは十字教を中心とした魔術の勢力と、学園都市を中心とした科学の勢力が、
互いに干渉しないことでバランスをとっていました」
上条「五年前まで?」

神裂「五年前の爆発事故でそのバランスが崩れたのです。
何せ科学側がオカルトの領分を侵したのですから。
一時期はかなりの緊張状態にありました、それこそ第三次世界大戦が起きてもおかしくないほどです。
度重なる話し合いの結果、最悪の事態は避けられましたが、それでも犠牲は少なくありませんでした。
今では学園都市に複数の監視員を置くことで、再び両者のバランスを取ろうとしています。
その一人が私です。」

412 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:06:07.84 ID:1/RZwwDO
上条「木山先生は知っていたんですよね?」

木山「ああ、私は当時月光館学園の研究室で働いていてね。
能力開発のデータ収集のために教師として、あるクラスを受け持っていたんだ。
私は配属されたばかりの末端の研究員だったから、実験の目的も内容も聞かされていなかった。
事件が起こって初めて、自分が何の片棒を担がされていたのかを知ったよ。
私は、あの事件について調べているとき
神裂君と現在の桐条グループの総帥と出会ったんだ。
現在はタルタロスとシャドウから生徒達を守るために理事長をやらせてもらっている
魔術師の知り合いは神裂君くらいしかいないが、魔術が存在するのは確かだよ。」
413 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:07:37.84 ID:1/RZwwDO
上条「タルタロスは魔術師でもどうにもならないんですか?オカルトのプロなんですよね?」

神裂「知っての通り影時間に適性のあるものしかシャドウとは戦えません。
木山先生のように薬で無理やり適性を作り上げることもできますが、
ペルソナが出せない以上戦うことはできませんし、
影時間の中で魔術師が魔術を使おうとすると強い負荷がかかって体が傷つくのです。
シャドウを一体倒す毎に魔術師が一人瀕死になっていては戦いになりません。
それに、ペルソナの力は私達の知る魔術では説明出来ない点が数多くあります。」
上条「じゃあやっぱり、俺たちペルソナ使いが戦うしかないんですね。」

414 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:08:42.50 ID:1/RZwwDO
神裂「そうです。勝手なのはわかっていますが、一緒に戦ってもらえないでしょうか?」

上条「いいですよ。どうせ誰かがやらないといけないんでしょう?
だったら俺も戦います。」

神裂「ありがとうございます。」

木山「上条君、どうか御坂君のことを気にかけてあげてくれないだろうか。
彼女は一人じゃ越えられないくらいの辛い運命を背負っている。
私個人としては、このまま戦うことをやめて普通の学生に戻って欲しいんだが。
しかし、彼女の性格を考えると、きっとこれからもこの件にかかわっていくだろう。
これまで私達は彼女に嘘をついてきたし、まだ彼女に打ち明けていない秘密もある。
私達のことはそう簡単には信用してくれないだろう。
だからこそ、彼女に信用されている君が、彼女を支えてくれたらと私は思う。」
上条「分かりました。アイツの傍には白井もいますし、きっと大丈夫です。
先輩達だって御坂の味方なんでしょう?」

神裂・木山「もちろん。」

上条「なら問題ないですよ。」

415 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:09:57.74 ID:1/RZwwDO
上条は神裂達に別れを告げ、4階の司令室を後にした。
3階の女子寮休憩スペースに御坂と白井がいる。
自販機で買ったジュースを、ソファーで飲んでいた。

上条「よう!」

御坂「話は終わったの?」

上条「ああ。一緒に戦うって言って来た。
どうせ御坂もそうするんだろ?」

御坂「そうね。………私ね、ずっと父さんを探してたの。
生きてるとは思わなかった。
昔から仕事ばっかりで、めったに家に帰ってこない馬鹿父だったけど、
意味もなく母に心配をかける男じゃなかったから。
父さんの消息が五年前の月光館学園で絶たれていたのは分かってたから、
ペルソナの力に目覚めたとき思ったのよ、
これはきっと偶然じゃない、父さんの最後を知る手がかりになるって。
ほんと、何やってたんだろうね、あの馬鹿は。
世界の為に命をかけるようなタマじゃないのに。」

上条「御坂………」

御坂「私も戦うわ。父さんが始めた戦いだもの、私が終わらせる。」

白井「それでこそお姉様ですの。この黒子も微力ながら手伝わせてもらいますわ。」

上条「俺もな!」

御坂「ありがとう。」
416 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:11:06.76 ID:1/RZwwDO
二人に別れを告げ三階を後にした。
二階の休憩スペースに垣根と浜面の二人がいた。

浜面「上条、やっと降りてきたか。」

垣根「お前さっきの話どう思う?」

上条「どうって?」

浜面「いや正直、神様とか魔術がどうとか言われてもさ、スケールがでかくてよくわかんないだろ?」

上条「まあ確かにそうだけどな。でもやることは変わんねえだろ。俺たちはシャドウを倒すだけだし。」

垣根「そうだな。馬鹿どものツケを払わされんのは気にくわねえが。
好きにしろってんなら、俺は戦う方を選ぶぜ。」

上条「浜面はどうするんだ?」

浜面「俺も戦うよ。正直、どっかの誰かがやってくれんなら、ソイツに任せるけどな。
でも今のところ戦えるのって俺達しかいないんだろ?
半蔵達が廃人になってるところなんて見たくないからな。」

垣根「御坂達はどうだった?」

上条「あの二人も戦うって言ってたぜ。離脱者なしだな。」

浜面「何だ、結局いつも通りじゃないか。」

上条「ああ。」

夜も更けてきたので、上条達はそれぞれ自室に戻り、睡眠をとることにした。
417 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:17:28.32 ID:1/RZwwDO
今日はここまでです。
説明のセリフがくどい感じになってしまった。

監視カメラの件だけど、一人でナンパの練習をする垣根ってありなのか?
418 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 02:47:18.34 ID:u9eRquM0
おつ
419 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 13:00:39.74 ID:QABR6sAO
>>417
心理定規との会話を見るに、童貞くさいから、充分ありえそう
420 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/08(木) 15:09:14.22 ID:KHkHqADO
海の真田先輩みたく盛大に失敗すればありじゃね。
俺様キャラって嫌われる時は嫌われるし。
421 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/04/11(日) 21:22:52.54 ID:FRpvdcDO
まだかのう…………(´・ω・`)
422 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 20:05:59.80 ID:POhcmJs0
うむ
423 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/12(月) 20:52:43.28 ID:XpbeD.AO
>>420
嫌われ者のフィアンマに謝れ
424 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/16(金) 23:30:06.41 ID:j/oUfYDO
まだかねぇ?
425 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/18(日) 02:05:54.79 ID:90SryEAO
まーだだよ
426 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/04/18(日) 07:44:06.10 ID:.zIWa6AO
上条さんはエリザベスとのデートでポロニアンモールの噴水に入れる大量のあれ見たらどうなるんだろう
427 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/18(日) 08:46:44.30 ID:yuMRvoAO
性別変換スレかと思って開いたら何これ
428 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/18(日) 10:34:01.43 ID:90SryEAO
ガイアよわきものめ!
429 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/04/24(土) 15:06:23.02 ID:0fvI4tQo
来ないのう。
430 :管理人、Twitterを始める http://twitter.com/aramaki_vip2ch [sage]:2010/04/26(月) 00:06:07.41 ID:gN.LvIAO
来ないね
431 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/08(土) 22:34:55.55 ID:T3qfBEg0
作者失踪か
432 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/10(月) 18:52:34.64 ID:TTL8HYso
書き手のレスがないまま1ヶ月が経過したので警告

続ける意思がなくなった場合は以下のスレでHTML化依頼をお願いします
■ HTML化依頼スレ Part1
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1190564438/

続ける意思がある場合は2週間に1度ぐらいでいいので生存報告をお願いします
なお、1週間書き手のレスがなかった場合、放置スレということでこちらでHTML化依頼を出させて頂きます
433 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 15:00:27.27 ID:6ewdz6Io
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434 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/17(月) 22:26:10.11 ID:LdjkaUUo
警告から1週間経っても書き手が現れなかったのでHTML依頼してきます
おつかれさまでした
251.53 KB   

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