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キノ「……学園都市か」 -
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1 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 14:01:56.69 ID:zqmvFXQ0
「超能力者の国」-Cross-
一本道を、一台のモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が走っていた。
運転手は十台半ばほどの少女で、一度モトラドを道の端に止めて、モトラドから降りると地図を広げました。
「そろそろかな。次の国は……学園都市っていうらしいね」
東、目指す国があるであろう方向、を向いて運転手が言います。
「へぇ。学園、っていうぐらいだから学校が沢山あって教育に力をいれてるのかな?」
すると、彼女の隣に止めてあったモトラドが言いました。
彼女は小さくうなずくと再びモトラドに跨り、エンジンをかけます。
ぶるんぶるん、とけたましいエンジン音が青い空に消えていきました。
以前、VIPに投稿していたキノの旅×とある魔術の禁書目録SSです。
手直しも兼ねて最初から投稿したいと思います。
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/
少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
2 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 14:06:17.15 ID:zqmvFXQ0
「聞いた話によるとね、」
少女は運転をしながら、モトラドに話しかけます。
「なんだい、キノ?」
モトラドにキノ、と呼ばれた少女は少し前に会った旅人の話を思い出していました。
「学園都市には超能力者がいるらしいんだ」
「超能力者? それってエスパーみたいなのだよね」
「うん。あの国は、科学技術がとても進んでいて、超能力者を生み出す事に成功したんだって」
「へー。楽しみだね、キノ」
「そうだね、エルメス」
二人が話しているうちに地平線の向こうに小さな点が見えてきました。
更に進んでいくと小さな点は壁となり、学園都市と外部を区切る為の防壁がキノ達の目の前に現れました。
「見えてきた。あれだよ」
キノは一言、アクセルを踏み、エルメスのスピードをあげました。
3 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[saga]:2010/04/01(木) 14:09:41.23 ID:GNd8BrY0
紫煙
4 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 14:13:57.69 ID:fP7bmrko
期待
5 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 14:14:51.00 ID:hIxXWHE0
支援
6 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 14:16:58.85 ID:zqmvFXQ0
「それでは、三日間の滞在でよろしいですね?」
ハキハキとした口調で入国を管理する、警備員のような、入国管理官という肩書きの人物が言った。
キノははい、と頷くと、その人物は学園都市に滞在するにあたっての注意を幾つか挙げた。
一通りの説明を終え、最後に入国管理者が「何か質問はございますか?」と言いました。
「この学園都市に、超能力者がいると聞いたのですが……どういうことでしょうか」
「見た所、この学園都市の科学技術は大した物だけど、流石に超能力者はウソだよね?」
「いえ、我が学園都市では研究の一環として能力開発を行っております」
入国管理官は心底丁寧に説明をしてくれました。
十数分の長い説明を終えて、それを完璧に理解出来たのはエルメスだけでした。
超能力者に関する質問を終えて、エルメスは入国管理者に説明を投げかけます。
「つまりはさ、本当に超能力者って呼べるのはレベル5の七人だけなんでしょ?」
「ええ。いやあ、彼らの強さは桁違いですよ。……本当に軍と戦えるぐらいですからね」
「素晴らしいですね。……僕らも楽しみです」
7 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 14:24:15.41 ID:zqmvFXQ0
学園都市のほぼ中心に位置する第七学区に二人はいました。
「……ここが第七学区か」
エルメスを停め、手で押しながら片手に地図を持ったキノは言いました。
辺りを見回せばキノと同年齢の学生が通りを歩いている姿がありました。
彼らにとって、旅人などに代表される、学園都市の外から来た人物というのは珍しいもので、キノは望まずとも視線を集めているのでした。
「あの中にもさ、能力使える人がいるんじゃないの?」
通りを通る学生を見て、エルメスは言いました。
「流石に見ず知らずの人に、能力使ってください、とはいえないよ」
「とは言ってもね。こんな街中で大っぴらに能力使う人なんて……」
エルメスがそう言った時でした。激しい音と、少年の叫び声がして、
どんがらがっしゃーん。路地裏から色んな物を吹き飛ばしながら少年が飛び出て来ました。
8 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 14:47:58.28 ID:zqmvFXQ0
「こらぁ! 待ちなさい、って言ってるでしょぉ!」
「待てって言われて待つ奴がいるかぁ! 不幸だぁー!」
少女の声がして、次に路地裏から飛び出してきたツンツン頭の少年が叫びました。
彼を追うように路地裏から勢いよく飛び出して来たのは中学生ぐらいの茶髪の少女でした。
「待て、って言ってんでしょぉがぁぁぁ!」
短髪の少女が大きな声をあげ、手を大きく振るいます。
一瞬、ビリビリと少女の前髪が静電気に触れたかの様に跳ね上がって、
「だぁぁっはぁ!?」
大きな音と、激しい光が飛び散りました。
キノが、それを電撃だと認識する頃には、少女から放たれた雷の槍は少年の真横を突っ切って、空へと消えていました。
「外した……ッ! ちょこまかと……!」
少女は一度立ち止まります。
先程のように、走りながらではなく立ち止まり、少年に的確に狙いを定めて、電撃を放ちました。
9 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:07:57.49 ID:Y3BYv.DO
一方さんの出番が少な過ぎて泣いた
試演
10 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:08:47.44 ID:zqmvFXQ0
再び激しい光と大きな音がして、一直線に、光の速さで電撃が飛んだ。
少年は、避けるのが無理と確信したのか、足を止めて振り向き、その右手を前に突き出しました。
ばりん
突き出された右手に電撃が触れた瞬間、電撃は四方に飛び散ってなくなってしまいました。
明らかに日常から遺脱した光景を見て、キノは呟きました。
「あれが超能力、なのかな?」
「多分ね。僕が知る限り、普通の女の子は手から電撃出せないし、それを打ち消したりする人もいない」
11 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:11:29.85 ID:zqmvFXQ0
その後も、少女は幾度かの電撃や、砂鉄の塊を少年に向かって放ちますが、
少女の攻撃全てが少年の右手に触れた瞬間に消え去ってしまいます。
「アレは、何をやっているんだろうね?」
「決闘、って感じじゃないよね。女の子の方が追い回してる感じだよ」
「仲はあまり良さそうじゃないけど。というかあの電撃、危なくないの?」
「十二分に危険さ。アンペアは随分低いっぽいけどね」
「多分、あの子は、好きな人にツンツンしちゃうタイプだよ。えーっと、ツンドラ?」
「もしかして……ツンデレ?」
「そう、それ」
12 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:15:18.45 ID:zqmvFXQ0
「おい、御坂! マジ危ないって! ほら、周りに人いる―――!」
ツンツン頭の少年が御坂、と呼ばれた少女に必死で呼びかけますが、意味は大してありません。
「ならアンタが私と戦えばいいでしょうがぁぁ!」
再び少女は電撃を放ちます。案の定、電撃は少年の右手によって打ち消されますが、
キノは知りません。その少年が異常な程の不幸体質であることを。そして、その少年が異常な程までに女性とのエロイベント遭遇率が高いことを。
何処の誰がポイ捨てしたのか、清掃ロボットがたまたま拾い忘れてしまったのか、空き缶が地面に転がっていました。
「う、わっ……あぶ、な」
電撃を受けて、一歩後ずさろうとした少年。その足元に転がる空き缶。
思いっきり空き缶を踏みつけて、バランスを崩す少年。その近くにキノはいました。
13 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:22:21.53 ID:zqmvFXQ0
むにゅ、っと。少ないながらも少年は頬に柔らかい物を感じました。
一秒ほどして、少年は疑問に思います。何故、自分は地面に倒れていないのか。
答えは簡単でした。少年はとある通行人によっかかっている状態だからです。
「ひゅー。お兄さん、勇気あるねー」
近くから少年の行動を称える声があがりました。
少し冷静になって、少年は顔を上げると、
額につめたい感触を感じました。少年の目に映っていたのは、赤面し、パースエイダーを自らの額に押し当てているキノの姿でした。
「ちょ、あ、な……!?」
一方で、元々の原因である電撃少女は言葉を失っていました。
14 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:24:56.81 ID:zqmvFXQ0
「す、すいませんでしたぁー!」
事態を把握した途端、まるで練習していたかの動作で、少年は土下座を繰り出しました。
鮮やか過ぎる動きにキノは一瞬、目を奪われますが、冷静になりパースエイダーを土下座する少年に向けます。
「……あなたは、誰ですか? ボクの命を狙っている、とか」
「い、いえ。あの、アレは事故っていうか……その、あと、えっと……」
少年は戸惑いながらも言葉を考えます。するとエルメスが、
「その人に悪気は無いって。僕も見ていたけど、事故だったんじゃないのかな」
少年に助け舟を出します。
「本当ですか?」
「は、はい! 勿論ですよ!」
15 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:27:22.66 ID:8J17CGY0
wwktk
16 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:30:10.57 ID:zqmvFXQ0
「そうですか。……スイマセン。旅の中で慣れてしまっているもので」
「僕はキノ。あなたは?」
キノはパースエイダーを下ろします。少年は起き上がり、
「上条。上条当麻です、一応、レベル0。無能力者って扱いですね」
上条の自己紹介にエルメスが反応し、
「うっそだー。無能力者って一応、能力は使えるけど殆ど役に立たない人でしょ?」
「お兄さん、電撃防いでいたじゃん。アレは明らかに能力でしょー?」
「いや、この右手は特別制なんだ。……話すと長くなるんですけど」
「是非教えてください。……とても興味があります」
17 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:31:05.33 ID:hIxXWHE0
赤面するキノか…
学園キノでしか知らないな
18 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:32:50.99 ID:zqmvFXQ0
私の名前は陸。犬だ。
白くてふさふさした毛を持っていて、いつも笑ったような顔をしている。
別に、いつも嬉しい訳ではない。生まれつきだ。
「そろそろ学園都市かな」
運転席でバギーを運転する緑色のセーターを着た長身の男性、私の主であるシズ様が、
助手席に座る私と、私の頭に顎を置く、無口で白髪の少女、ティーに言った。
ティーは小さくコクン、とうなずく。
私達を乗せたバギーは今、学園都市という名の国へと向かっていた。
科学技術が著しく進化した国で、他の国よりも数十年ほど科学技術が進んでいるらしい。
そして、何よりも気になるのが、学園都市には超能力者がいる、とのことだった。
「何、付いたら聞いてみればいいさ」
シズ様は私の問いかけにそう答えると、アクセルを踏んだ。
バギーが加速する。学園都市は、近い。
19 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 15:38:06.98 ID:zqmvFXQ0
「クソ……あのガキ、何処に行きやがったンだ」
舌打ち交じりに真っ白な少年、一方通行は言いました。
彼はイラつきながらも、先程まで一緒にいた少女を懸命に探します。
「携帯は繋がらねェ。よりによってこンな人の多い場所で逸れやがって」
一方通行は杖を付きながらもはぐれた少女を探します。
暫くして、表通りを歩いている時でした。どんっ、と何かにぶつかって、一方通行は体制を崩しかけます。
「危ねェなァ! 気をつけろ、テメ―――」
途中まで言って、一方通行の言葉が途切れました。
そこには真っ白な髪の少女が立っていました。
20 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/01(木) 16:03:56.84 ID:2DXj27IP
こっちに移動してきたのか
21 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 16:07:09.81 ID:zqmvFXQ0
「…………」
白い髪の少女は何も言わずに突っ立っていました。
「おィ。どォしたンだ?」
「……まいご」
「迷子ォ? 保護者とはぐれたのか」
「いっしょにさがして」
「はァ? 俺がテメェの保護者を探す? ンでメンドウな事しなくちゃいけないンですかァ?」
「こっちは自分の連れ探すンで精一杯なンだよ」
「そのこもいっしょに」
白い髪の少女はそういうと一方通行の手をとって歩き出します。
一方通行には少女の手を振りほどく事も出来ましたが、あえてしませんでした。
「仕方ねェな。一緒に探してやるとしますか」
22 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 16:12:41.76 ID:zqmvFXQ0
警備員と風紀委員には言ったのだが、私達はティーを探す事にした。
詰め所にいた警備員は、じゃんじゃん、と煩いジャージ女で、風紀委員に至っては頭に花が咲いていた。
聊か、信用できそうな面子では無かったので、あまり当てにはしていない。
「さて、何処に消えたんだかね」
シズ様が懸命に辺りを見回している時、私の目に入ったのは一人の少女だった。
「あれれー? あのひとは何処に言ったんだろう、ってミサカはミサカはあたりを見回してみたり」
ワンピースを着た少女がまるで迷子の様に辺りを見回していた。
「やあ、君も迷子なのかい?」
「うわぁ!? アナタは誰?ってミサカはミサカは質問をしてみたり」
「僕はシズ。こっちは陸」
「シズさんに陸クンね。よろしく!ってミサカはミサカは陸くんに抱きついてみたり!」
そういうと、少女は私に抱きついてもふもふ、と私の身体を弄くってきた。
なんだかティーが煩くなればこんな感じなのだろう。
23 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 16:19:41.51 ID:zqmvFXQ0
少女の名前は打ち止め、というらしい。
あだ名なのか、それとも本気で本名なのだろうか。
「それじゃあ、あなた達も一緒にいた人とはぐれちゃったの?ってミサカはミサカは再確認してみたり」
「ああ。白い髪の、君と同じぐらいの女の子なんだけど……知らないかな?」
「んー。知らないかも」
「そっか。で、君の探している保護者さんって言うのはどんな人かな?」
「白い髪でね、杖をついてるってミサカはミサカはあのひとの特徴を挙げてみたり!」
白髪に杖。老人だろうか。となるとこの子は祖父母と逸れてしまったという事か。
24 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/01(木) 16:27:03.76 ID:2DXj27IP
しえん
25 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 16:31:44.25 ID:zqmvFXQ0
一方通行とティーと名乗った白い髪の少女は第七学区を歩いていました。
途中で一方通行は警備員と風紀委員を見つけましたが、少女の事を話すのはやめました。
警備員は一方通行の保護者的存在の女性で、打ち止めとはぐれたなどといえば何をされるかわかりませんでした。
風紀委員はどこかで見覚えのある少女でした。しかし、頭に乗っていた花が頼り無さを演出していました。
「ったく。マシな奴らがいねェのか」
二人が通りかかったのは少し前、夏休み前に、強盗に襲われた銀行の前でした。
勿論、そんな事件を二人が知る由はありません。その時に弩派手に破壊された道路も今では元通りです。
そこで、ティーは足を止めました。
「あァ? どうしたンだ? 見つかったか?」
一方通行も遅れて足を止めます。
ティーは彼の問いには答えず、人が集まる広場の方を指差して、
「くれーぷ」
そう一言だけ呟きました。
26 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 16:39:48.70 ID:zqmvFXQ0
ティーの言葉に一方通行は顔を歪めます。
指差した先にあるのは移動式のクレープ屋でした。
「はァ? クレープゥ? テメェ、自分の身分がわかってンですかァ!?」
「……だめ?」
上目遣いでティーは言いました。少し目が潤んでいたかもしれません。
一方通行は、ティーの顔を見て暫く固まった状態で、
「……ッ。仕方ねェなァ! 今回だけだからなァ! ……何が喰いてェ?」
「いちごちょこばななくりーむすぺしゃる」
「……ったく。あのガキ並みに手間がかかりやがる。そこで待ってろよ」
そういうと一方通行は杖を付きながらクレープ屋の列に並びました。
27 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 16:43:10.52 ID:zqmvFXQ0
しばらくの間、ティーは広場のベンチに座って大人しく一方通行を待っていました。
女子学生やカップル、親子連れ等が並ぶクレープ屋の列に一人だけ異様に目付きの悪い白髪赤眼の杖をついた少年が並ぶ様は中々新鮮でした。
そして、その少年が、イチゴチョコバナナクリームスペシャル、を頼むのですからバイトのとある女子学生は笑いと恐怖で絶妙な気持ちになっていました。
「ほら、買って来たぞ」
杖を付きながらも一方通行は約束どおりイチゴチョコバナナクリームスペシャルを買ってきました。
一方通行はティーの隣に座ると、イチゴチョコバナナクリームスペシャルとは別に、もう一つ買ってきたクレープを袋から出しました。
「……それはなに?」
「自分の分だっつーの。ガキと食う予定だったから飯食ってねェンだよ」
そう言って一方通行は袋から出したクレープに噛り付きます。
ちなみに彼が頼んだのはハムサラダ珈琲クレープという謎の商品ですが、彼は何一つ気にせずに食べ続けています。
28 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 16:59:01.58 ID:zqmvFXQ0
「……喉渇いた。飲みモン買ってくるけど、テメェはオレンジジュースでいいのか?」
ティーは頷きました。一方通行は食べ掛けのクレープをベンチに置くと立ち上がります。
そして、そのまま近くのコンビニへ向かって歩いていってしまいました。
再び、ティーは広場の公園に取り残され、ティーの隣には一方通行の代わりにハムサラダ珈琲クレープが置いてあります。
「これは」
イチゴチョコバナナクレープは美味しいのですが、甘味が強すぎました。
その為、ティーは口の中が甘ったるく、今からオレンジジュースなど持ってきてもらっても困るだけでした。
目に入ったのは隣においてあるクレープでした。珈琲を練りこんだ生地にハムとサラダをはさんでいます。
「……すこしだけ」
ティーはハムサラダ珈琲クレープを取ると一口、かじりました。
口の中に苦味とハムサラダの味が広がります。ティーは無意識にもう一口、かじっていました。
29 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 17:15:09.50 ID:zqmvFXQ0
気づけば一方通行のクレープはなくなってしまいました。
後ろを振り向くと、コンビニ袋を片手にベンチに迫る一方通行の姿が見えます。
この事態をどうにかする為にティーはある秘策を思い浮かべました。
「よォ。大人しくしてたか?」
「ほれ。オレンジジュースだ。……もう食い終わったか」
一方通行は何の不信感も持たずに、クレープを取って自分の席に座ります。
そして、クレープを一口。
「ぶっ、はッ……!? 甘ェ、甘ェぞォ!?」
一方通行はまるで毒物を消毒するかのように缶コーヒーを口に流し込みます。
缶コーヒーを一本丸ごと飲み干した一方通行の鋭い眼光は当然の如く、ティーに向いていました。
「おィ。俺のクレープは何処に消えたンですかねェ?」
「……おいしかった」
30 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 17:19:18.20 ID:zqmvFXQ0
一方通行は少し前、9月30日のことを思い出していました。
偶然、純白シスターさんに出会い、食事をあげた時のことでした。
「この学園都市にはよォ、外人の銀髪のガキにメシ奢ると不幸になる七不思議でもあるンですかねェェ!?」
「一度足らず二度までもってかァ!? オイオイ、冗談キツイぜェ!」
結局、せめてものお詫びにと差し出されたイチゴチョコバナナクリームスペシャルを食べた一方通行とティーは再び第七学区をさまよっていた。
ティーから教えられていたのは長身で緑色のセーターを着ていて、脇には真っ白な犬を従えているとの事でした。
「学園都市にペット飼ってる奴ってのも珍しいからなァ。すぐ見つかンだろ」
「ほれ、さっさと行くぞ。……ったく、メンドウくせェなァ、オイ」
31 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 17:21:00.96 ID:zqmvFXQ0
私とシズ様、そして打ち止めはとあるオープンカフェにいた。
打ち止めがお腹が空いたと騒ぐし、私達も昼食を取っていなかった。
ティーがいない状態で昼食を摂るというのは聊か後ろめたい気持ちもあったのだが、腹が減っては戦は出来ぬ、とはまさにこの通りなのだろう。
「うわー! おいしそう! ってミサカはミサカはいただきまーす!」
打ち止めは元気良くハンバーグを食べ始める。
私も用意された犬用の餌、もとい食事を口にする。
「それにしても、中々見つからないモノだな。……この都市は広い」
「まあ、探していれば見つかるでしょう。気軽に行きましょうよ」
32 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 17:25:19.66 ID:zqmvFXQ0
「お待たせいたしました。ヨーグルトパフェです」
「いっただっきまーす!」
ハンバーグを食べ終えた打ち止めが注文したのはヨーグルトパフェという物だった。
私とシズ様はとっくに自分の分を食べ終えていたのだが、結局、打ち止めのお陰で待たされる事となる。
その時だった。誰が悪い訳でもない。少し、運が悪かったのだ。
「痛っ!?」
一瞬、強い風が学園都市のビルの合間を駆け抜ける。
その風はオープンカフェの木製テーブルの上に置いてあったヨーグルトパフェを倒し、
椅子の上に立っていた打ち止めのバランスを崩して、
33 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 17:26:50.27 ID:zqmvFXQ0
「ったく手間かけさせやがって」
真っ白い肌に真っ白な髪。目付きの悪い赤い目の男がそこにいた。
少年は、バランスが崩れかけた打ち止めをキャッチして、そこに立っていた。
「おお、見ーつけた!ってミサカはミサカは言ってみたり!」
「バカかテメェ。いなくなってンのはドッチだっつー話だ」
「……あー。テメェかがこのガキの面倒みてくれてたのか。ありがとォございました」
その言葉に誠意の欠片も感じないのだが、シズ様はそれでもニコリと笑い、どういたしました、と答える。
「……さがした」
そして、真っ白な少年の後ろから、同じく真っ白な少女、ティーが現れた。
34 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/01(木) 17:34:18.43 ID:27aq1sDO
ティーかわええ
35 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 17:52:22.32 ID:zqmvFXQ0
ティーは私達を見つけると、何も言わずに近寄り、私を抱きしめるように後ろに回った。
「あなたがティーを。ありがとうございました」
「どォいたしまして。ったく迷惑かけやがって。帰るぞ、クソガキ」
そういうと白い少年は打ち止めの手を引っ張りながら歩いていってしまう。
打ち止めは振り向き、私達に向かって手を振って、
「ばいばーい!ってミサカはミサカは思いっきり手を振ってみる!」
最後にそういい残して、雑踏の中へと消えていった。
オープンカフェにはシズ様と私、そしてティーが残って、
「さて、この街は面白な」
シズ様が率直な感想を述べた。
36 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 17:53:06.05 ID:zqmvFXQ0
ここで書き溜め、っていうか前に書いたのを手直した分おわり。
ここから続きをダラダラと書いてきます
37 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 18:10:28.05 ID:0e0RaAAO
支援
頑張れよ、期待してるぞ。
38 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 18:33:18.42 ID:zqmvFXQ0
この街には清掃ロボットというのがいる。
ドラム缶のような形をしていて、学園都市中に配置されてゴミなどを拾って周っているらしい。
一応、警備にも使われているらしいのだが機動力は無く大した武器も積んでいないので殆ど意味が無いのだが。
「……なんだ、あれは」
目の前の信じがたい光景にシズ様は思わず呟く。
「ちょっと! わたしのドーナッツを返すんだよ!」
道行く人の視線は広場の真ん中で暴れまわる清掃ロボットに向いていた。
正確に言えば、清掃ロボットにしがみつく、純白の修道服を着た銀髪碧眼の少女に対しての視線が集まっている。
「ちょっと! この国には三秒ルールっていうのがあるんだよ!」
純白シスターは清掃ロボットにしがみついたまま離れない。
対して清掃ロボットは自らに纏わりつく異物を振り払おうと必死に移動を続けていた。
「ちょっとそこの人! ぼーっと見てないで助けてほしいかも!」
不幸だ。十数人もいる広場で、よりによって、少女が助けを求めたのは私達だった。
39 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/01(木) 18:56:26.19 ID:jWsnzUEo
遅くね?
でも期待はしてる
40 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 19:33:57.19 ID:zqmvFXQ0
「そこの緑のセーターの人なんだよ!」
「や、やあ、どうしたんだい?」
流石に指名を受けたら断る訳にもいかず、シズ様は若干引きつった顔で純白シスターに話しかける。
「この使い魔が私のドーナッツを食べちゃったんだよ!」
変わり者は多いらしい。
清掃ロボットは基本的に落ちた物しか拾わないため、この純白シスターは地面にドーナッツを落としたのだろう。
普通ならば、そこで諦める。もしかしたら「道路綺麗だし……」とか言って拾ってしまう人はいるのかもしれない。
けれども。清掃ロボットに吸い込まれたドーナッツを諦めきれないというのは如何なモノだろうか。
「……えーっと、それはドーナッツをゴミと認識したんじゃないかな?」
「違うもん! いい? このドーナッツはね、私がなけなしのお小遣いを使って買ったドーナッツなんだよ!?」
「そんじょそこらのドーナッツとは訳が違うんだよ!」
41 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 19:55:01.36 ID:zqmvFXQ0
「ともかく、無くなったモノは仕方ないだろう?」
シズ様が、貪欲なシスターとは思えない、純白シスターを宥める。
けれども、純白シスターは引き下がるという事を知らないあまりかシズ様にとんでもない要求をたたき付けた。
「それじゃあ、あなたが私のドーナッツ買ってくれればいいんだよ」
このシスターは何処か、あの憎たらしいモトラドを彷彿とさせた。
彼女の飼い主、もとい保護者は大層、彼女によって酷い目に合わされているに違わない。
「……仕方ないな。それじゃあ、とにかく、そこから降りるんだ」
そんなトンデモシスターの要求をシズ様は飲み込んだ。なんと心が広いのだろうか。
純白シスターは、その言葉を待っていたかのように、清掃ロボットから飛び降りた。
清掃ロボットが猛スピードで逃げていくのを傍目に純白シスターの喜ぶ姿が目に映った。
42 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/01(木) 20:10:43.42 ID:2DXj27IP
ほんとインさんだけは死んで欲しいなww
43 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/01(木) 21:00:14.12 ID:zqmvFXQ0
「ふっふふ♪ ふっふふ♪ ふっふっふー♪」
純白シスター、インデックッスと名乗った少女、は鼻歌交じりに通りをスキップしていた。
それもそのはずである。何せ、ドーナッツを山ほど食べられたのだから。
「ありがとなんだよ!」
お礼を言われ、シズ様はインデックスに向けて笑顔を振舞う。
「そうそう。とうまが何処にいるかしらないかな?」
……デジャブ。どこかで聞いた事があるような気がした。
そう、ついさっき。インデックスと出会う前まで一緒に行動していた少女、
打ち止めと同じ事を言っていた。
詳しく聞けば、どうやら「とうま」という人物とはぐれてしまったらしい。
44 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/01(木) 21:00:43.34 ID:zqmvFXQ0
今日は多分ここまでです。
明日以降、不定期で投稿します
45 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/01(木) 21:20:36.18 ID:2DXj27IP
おつー
46 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/01(木) 22:21:28.90 ID:8J17CGY0
乙ー
47 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/01(木) 22:28:21.38 ID:0uAG0EDO
イソ…イソフラなんとかエェ…
48 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/02(金) 00:13:30.60 ID:Dc15h4o0
乙
インスパイアさん図々しいなwwwwww
49 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/02(金) 01:12:52.76 ID:fhPF7Jso
期待してる
50 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/02(金) 01:41:29.70 ID:iUnuW2SO
VIPの落ちて残念がってたんだが、
こっちで新しく読めて嬉しい
支援
51 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/02(金) 02:10:37.46 ID:RIfnEYSO
>>50
禿同
VIPで落ちた後かなり凹んでたぜwwww
取り敢えず
>>1
乙
続き期待してるぜ
52 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/02(金) 09:04:31.96 ID:TyPVGcDO
乙ー
これは支援せざるおえない
53 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/02(金) 13:34:33.72 ID:D6LrzoU0
「とうま」こと上条当麻。
ツンツン頭の黒髪に、至って普通の高校生、らしい。
とにかく、目の前の純白シスター、インデックスが探しているのは、その少年のようだ。
「学生か……。困ったな」
「ええ。この街は学生が多いですからね」
最も、先ほどの打ち止めの保護者のように特別な風貌をしていれば話は別なのだが。
白髪で赤い目、更には杖をした人間など学園都市中を探しても彼しかいないかもしれない。
「家は、わからないのかい?」
シズ様が言うと、インデックスは「こいつ、何を言っているんだ」と言いたげな表情で、
「家に帰ったらごはんがないんだよ」
と言い放った。コイツに聞きたい。先ほどまでドーナッツを貪っていたのは誰なのかを。
胃袋ブラックホール、というのも能力開発の一環なのだろうか、最も、そんなのを作って誰が得をするのかは別として。
54 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/02(金) 15:04:42.94 ID:nohn8cE0
イン…?イカ娘?
55 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/02(金) 18:44:25.77 ID:dn4zgcs0
支援
56 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/02(金) 19:35:37.33 ID:D6LrzoU0
どうやら上条当麻は補習へ行き、お昼前には帰ってくる予定だったらしい。
けれども、午後1時を過ぎても上条当麻が家に戻ることは無かった。
結局、いても立ってもいられなかった彼女は上条当麻を探しに家に出たのだった。
「でね、学校から家までの道を言ったり来たりしてみたんだけど……」
「結局、上条当麻は現れなかった、と」
「前にもこんな事があったんだけど、その時は舞夏や小萌がいたから事なき事を得たんだよ」
どうやら、このシスター。禁欲などは一切頭に入っていないらしい。
勝手ながらも、私達と同じ状況に置かれていたであろう舞夏さんと小萌さんに同情しよう。
「しかし、困りましたね」
普通に考えて、学園都市、上条当麻がいるであろう第七学区に限っても、一定の広さの地区を歩き回ったところで、
目的の人物、上条当麻、とエンカウントする確立は高くない。むしろ、極めて低いと言っても過言では無いだろう。
57 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/03(土) 15:06:40.66 ID:bO.jhKs0
けれども、私達はどうやら運がよかったらしい。
第七学区、大通りから一本はずれた通りのとある喫茶店の前を通りかかった所だった。
「あ、とうまだ!」
インデックスが喫茶店の方を見たかと思うと、いきなり走り出したのだ。
やれやれ、と呟きながらも私達はインデックスが向かった喫茶店へ、彼女の後を追った。
「どうやら見つかったみたいだね」
シズ様が言う。……この暴食シスターなら食事の臭いに誘われた可能性もあるのだが。
けれども、インデックスがガラス越しに店内にいる少年と交わしているやりとりを見る限り、どうやら彼が上条当麻のようだ。
そして、気になるものが二つ。喫茶店の店内に、上条当麻の向かいに座る少女。そして、駐車場で不貞腐れている、モトラド。
58 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/03(土) 15:09:53.80 ID:aoumjzUo
続きktkr
59 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/03(土) 15:16:06.78 ID:XVoI58Io
wwktk
60 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/03(土) 15:27:28.39 ID:bO.jhKs0
少し前の話です。
当麻を襲っていた電撃少女は、彼とキノのやり取りを見て何処かへ行ってしまいました。
自らの安全を確保した当麻はキノと一緒に喫茶店へと向かいます。
「エルメス、すまないけど、ここには入れないみたいだ」
「はいはーい。それじゃ、僕はここで待ってるから。じゃーね」
エルメスを駐車場に残し、キノと当麻は喫茶店の中へと入っていきます。
中で二人が今まであったこと、お互いが経験したコトを話したりしていると……
「みつけたんだよ、とうま」
ガラスに張り付いた純白シスターさんが会話を遮りました。
61 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/03(土) 20:57:17.31 ID:IEZx4WU0
そういやエルメスに上条さんが右手で触ったらどうなるんだろな
62 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/04(日) 01:45:51.94 ID:xfcM.Bso
まだかぁ
まってるぞぉー
63 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/05(月) 00:05:22.82 ID:SvitvQDO
書かねーのかー
書いてくれー
64 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/06(火) 20:24:31.29 ID:5jaf82SO
続きはまだかぁー
まってるぞー
65 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/07(水) 02:24:21.52 ID:ihLj.F60
俺も待ってる
66 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/07(水) 03:00:46.48 ID:oSgHppko
俺も駐車場で待ってる
67 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/07(水) 21:05:48.78 ID:kiJ0GuE0
最初から貼ってるのか…
68 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/07(水) 21:10:51.08 ID:Ojf.8vUo
クレープはむはむするティーの絵が見れるのはVIPだけ!
69 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/07(水) 22:05:44.90 ID:YtIuSMDO
>>68
なにそれkwsk
70 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/07(水) 22:36:14.51 ID:8iJhIgDO
>>69
前に貼られてた
71 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/09(金) 17:49:41.29 ID:4aPpjMDO
なんで来ないんだ?規制か?
72 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/09(金) 17:58:57.83 ID:u/dPmEE0
>>71
ここは規制ねーよ
単にやる気なくなったか忙しいかだろう
73 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/10(土) 15:25:47.15 ID:0oyaG3.0
ガラスにへばり付いているのは見た目15歳ぐらいの幼いシスターです。
長い銀髪に緑の瞳、紅茶のカップのような刺繍の施された白い修道服は所々を安全ピンで止めてあります。
「よ、よお、インデックス」
純白シスター、インデックスと呼ばれた、ガラスにへばりつく少女を見て、上条の顔が引き攣ります。
インデックスはガラスから降りて、地面にぺたん、と着地すると、すたすたと歩いて喫茶店の中へ入ってきました。
店員さんの声を無視して、インデックスはやや早歩きで上条とキノの座る席へと向かいます。そして、
「とうま、なにやってるのかな?」
優しそうに、けれども内側に秘めた怒りが滲み出ているような、笑顔でインデックスは言いました。
74 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/10(土) 15:29:37.62 ID:0oyaG3.0
「さて、とうま」
「また私を置いて何処かで遊んでると思ったら……またこれなんだよ」
「全く。とうまはいつになったら女の子にちょっかいを出さなくなるのかな?」
「……第一、とうまが帰ってこないせいで私は死にかけたんだよ。あのひとがいなきゃそこら辺で行き倒れてたんだから」
「そりゃ大変だったな……って、あの人?」
インデックスの話は続きますが、上条が気になる言葉を聞き会話を遮ります。
「うん。あのひとだよ。ドーナッツ食べさせてくれたんだ」
そういって、インデックスが指すのは長身でセーターを着た青年と白い犬、白い少女。
75 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/10(土) 15:32:28.43 ID:0oyaG3.0
色々と忙しくて最近こられませんでした。すいません。
書き溜めとか全然してないので取り合えず今回はここまでです。
76 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/10(土) 15:50:44.98 ID:SZSyydUo
待ってたぜ
77 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/10(土) 15:51:19.41 ID:oB5AtqEo
うおおおかえり
いつまでも駐車場で待ってる
78 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/10(土) 16:02:15.77 ID:0oyaG3.0
VIPのティーの絵は保存してあるんですが
貼ったほうがいいですか?
79 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/10(土) 16:33:32.99 ID:L3HznMDO
貼って
80 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/10(土) 17:52:34.85 ID:WsXkFiw0
>>1
愛してる
81 :
◆OxJHzKNBv2
:2010/04/10(土) 19:07:01.08 ID:0oyaG3.0
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org799048.jpg.html
>>28
あたり
82 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/12(月) 09:44:30.18 ID:k6376QSO
再開に今気付いた
待ってたぜ
>>1
支援
83 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/16(金) 18:47:50.30 ID:sMs1a6DO
もうすぐ1週間…
84 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/17(土) 18:09:30.67 ID:08Xdmbso
もう1週間、つまりそろそろ来てくれますよね?
85 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/17(土) 18:12:27.22 ID:BqeGmewo
もう出国したんじゃねーの?
86 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/18(日) 23:15:06.16 ID:A3QWIUSO
>>75
を良く見ろ
今回「は」って言ってるだろ
つまり次回もあるということだ
87 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/20(火) 20:16:19.81 ID:.vwF3EDO
私待ーつーわー
88 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/20(火) 21:46:59.38 ID:BRUDzUDO
もう待てない
早く書かないと[
ピーーー
]よ
89 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/22(木) 19:14:19.44 ID:ywbZ/kSO
俺は待ってるぜ〜
90 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/22(木) 21:34:36.85 ID:O6ytFwDO
もう来ないの?
91 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/22(木) 21:46:29.82 ID:IMivn.DO
ここってすぐ落ちないんだし、気長に待とうや
92 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/04/24(土) 00:33:04.16 ID:3/hQdIDO
再開待ってるよー
93 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/25(日) 00:59:15.83 ID:O4GQCFA0
>>43
インデックッスになってるよ
まだかなまだかな
94 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/04/26(月) 22:30:39.37 ID:ho/Q3.SO
いつまでもまっちょるけんのー
95 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/01(土) 01:21:08.38 ID:baJfcMSO
製速だししばらくは待つか〜
96 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/06(木) 02:31:25.41 ID:pisVjkSO
まだ待ってるぜー
97 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/07(金) 20:57:08.08 ID:UgcwiMA0
俺も待ってるぜ
98 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/10(月) 23:51:40.02 ID:dKS8jOs0
私ま〜つ〜わ
99 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/11(火) 01:14:31.27 ID:GBprHHIo
五月とはいえ、夜の駐車場は寒い。
100 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
:2010/05/12(水) 15:22:20.09 ID:1GhWRn.o
書き手のレスがないまま1ヶ月が経過したので警告
続ける意思がなくなった場合は以下のスレでHTML化依頼をお願いします
■ HTML化依頼スレ Part1
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1190564438/
続ける意思がある場合は2週間に1度ぐらいでいいので生存報告をお願いします
なお、1週間書き手のレスがなかった場合、放置スレということでこちらでHTML化依頼を出させて頂きます
101 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/15(土) 15:03:56.11 ID:6ewdz6Io
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_______________________
102 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/21(金) 00:26:20.85 ID:VGIU5qoo
警告から1週間以上経っても書き手が現れなかったのでHTML依頼してきます
おつかれさまでした
103 :
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]:2010/05/21(金) 00:28:20.42 ID:KkXTpUAo
おつかれ
35.67 KB
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
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