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美琴 「ね、お願い…今日は一緒に寝て欲しいんだけど…」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 04:12:18.80 ID:kOm/PKs0
スレタイに釣られてホイホイとやってきた愚か者どもが!

ここは乱立するスレの中にあって最も臭い糞が集まる最低の糞溜めだ!

だがお前はあえてここにやってきた!

騙されるかも?と警戒したにも関わらずだ!

そして見事に騙された貴様は心の底から思うだろう!糞スレ立てんな!と!

しかし!>>2と、それ以降に書き込もうとする貴様は最低の蛆虫どもの中にあって最も最低な蛆虫だ!

貴様は書けるのか!この糞溜めの中にあってキラリと光る作品を!

貴様は書けるのか!けいおん!や禁書や2次創作以外のオリジナルを!

書けないようなら立ち去れ!悔しかったら這い蹲って泥を飲みながらでも書いてみせろ!

貴様がスレを立て!そして書き始めて始めて貴様はいっぱしのクリエイターを名乗れるのだ!
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 05:50:05.68 ID:kOm/PKs0
  
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 05:55:06.31 ID:kOm/PKs0
釣られただろう?ww

どんな馬鹿が書き込んだ?見て笑ってやれと思ってただろ?

釣られた気分はどう?俺の手の平で踊らされる気分はww

書き込んでいいんだぜ?ww
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 06:07:07.53 ID:Om4J5.AO
上条「ったくしゃーねーな。本当に美琴は甘えん坊だな」

美琴「だって―当麻が好きなんだも―ん」

上条「ば、ばか!そんな恥ずかしい事普通に言うなよ!」

美琴「え―何度でも言っちゃうよ?好きだよとうまぁ―」

上条「美琴・・・キスしてもいい?」

美琴「して・・・・・」












美琴「んはっ!夢か・・・・」
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/13(木) 06:41:41.94 ID:R03wCB.0
>>4
よーしパパ期待しちゃうぞー!
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 07:02:50.77 ID:4eSAiMAO
糞スレ立ててんじゃねーよ屑
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/13(木) 07:23:57.48 ID:jFZgQkAO
>>1のQ&A

Q、どのくらいの進行速度で書くの?
A、まったり書きます。遅筆許して下さい

Q、完結させるの?
A、頑張ります

Q、文章が幼稚なんだけど?
A、恥ずかしいから読まないで///

Q、設定は?
A、15巻より少し前の設定でお願いします(まだ麦野は両目、両手ついてます)

Q、>>1がキモいんだけど?
A、許せ

Q、今までにSS書いたことありますか?
A、初めてです
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 08:50:38.87 ID:I5XKT1w0
で、どうすんの?
書かないならパパがカオスにしちゃうぞー
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 09:00:16.52 ID:Om4J5.AO
??「よお、起きたか」

美琴「あんたは・・・カキネックス!!」

垣根「カキネェェェェクス!!」
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/13(木) 09:26:58.85 ID:yUxFv2AO
エロネタ総合スレにするか?

浜面「や、やし、いや!優しくするからな滝壺!」

滝壺「大丈夫だよはまづら…きて……」
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/13(木) 10:14:34.91 ID:Ql.7UoDO
上条「どうしたんだよ急に? 」

美琴「別にさっき見たホラー映画が怖かったわけじゃないわよ」アセアセ

上条「わかりましたよー御坂さんは本当に甘えん坊ですね」

美琴「ばか//」

上条「ほらこっちこいよ」
美琴「……ありがと」

上条「何か言ったか?」

美琴「なんでもない///」
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/13(木) 10:56:13.39 ID:yUxFv2AO
>>11
エロまで行かなくても充分ニヨニヨできるなww
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/13(木) 10:57:56.37 ID:Om4J5.AO
垣根「って何言わせんだよ!お前寝ぼけてんのか?」

美琴「う―ん・・・私はいつの間にか寝てたの?てかあんた誰よ!?」

垣根「おいおいてめぇは自分の兄の顔忘れたのかよ?」

美琴「あんたなんか知らないわよ!!私のお兄ちゃんはいつも3回回ってカキネックス!!って言ってくれるわよ!」
垣根「・・・・・・3回回って〜カ、カキネックスゥゥ・・・・」

美琴「・・・・・おはようお兄ちゃん♪今日もキモイね!」

垣根「」



14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/13(木) 12:05:52.60 ID:e9LWi.DO
とりあえず>>1がVIPのノリを他板にまで持ち込むガキだってのは分かった
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/13(木) 12:57:09.55 ID:k5D3056o
>>1のおかげで素晴らしい短編見れたわ

ありがとう^^
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 05:49:55.07 ID:CKg./lM0
よーしパパ失望しちゃったぞー
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 15:06:15.62 ID:6ewdz6Io
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18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 17:30:38.45 ID:CHSG9pQo
美琴サイド
美琴「だるい……」
油断した 完全に油断してた
昨日出された昼食に媚薬を仕込まれた
最近妙に大人しいから警戒してたんだけど

軽く立ちくらみがする
ここまでの道のりは余り覚えてない
とりあえず黒子に電撃を浴びせた後布団に入って一日やり過ごそうと思ってた
ところが電撃の調整が利かなく、アイツ並の電流を浴びせてしまったのがまずかった
現在、黒こげで本格的にダウンしてしまった黒子のために薬局に向かっている
向かっているはずなのだが

美琴「いつの間にか学舎の園からでてるし」

火傷薬や鎮痛剤なら学舎の園の中で買える。もしかしたら黒子自身、そういった薬は持ってるかもしれない
しかし足が止まらない 若干ふらつきながらも歩みは止まらない
もうほとんど思考が働かない
私はどこに向かってるんだろう……
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 17:35:01.92 ID:CHSG9pQo
上条サイド
上条「不幸だ…」
せっかくの休みの日がまた補講で潰れた
半ドンですんだのは良いが、代わりに明日期限の課題を大量にプレゼントされた
提出できなければまた来週も補講らしい

上条「不幸だ……終わるはずがない」

土御門は本日欠席、青髪には早々に断られ、吹寄と姫神には……なんか頼みにくい
今日日インターネットで大抵のことはどうにかなるらしいが極貧生活の上条はまずパソコンすら持ってない
課題に集中できるよう、インデックスを自宅に軟禁(?)する徹底ぶり……今回の小萌先生は色々と本気だ

とりあえず帰宅を急ぐ上条だが、ベンチに腰掛けている知り合いを発見した
なんかいつもと纏っている空気が違う いつしかの機械に人が従ってるのが嫌いと言っていたときの雰囲気と似ている

上条「オッスビリビリ!」

そういって右手を構える いつもなら「ビリビリ言うな!」と雷撃が飛んでくるはず
しかし今日はこっちを向いて「……ああ、アンタか」と対して興味なさそうにつぶやくのみ

上条は理解した。一方通行のときみたいにまた何か抱えてるに違いないと
誰にも相談せずに、自分一人で悩んでいるのだと
すぐに相談しろと言ったのに 頼ってくれと言ったのにっ!!
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 17:37:06.67 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

何故ここにいるのか分からない
頭がボーっとする
時計を見ればもう1時間は外出していた
黒子は……あれ、なんだっけ?多分ジャッジメントだろう
今頃初春さん達と一緒に治安維持に努めているはずだ
アイツは夕方にならないと会わないし……どうでもいいけど
じゃあ私は……?

……

それすら分からない。なんだか相当重症だ
本当に媚薬だったのだろうか?それすら今となってはそれすら妖しい


上条「……す…リビ…」

遠くから声が聞こえた……気がする
ふと目を向ければアイツ……上条当麻がそこにいた
とたん動悸が激しくなる 呼吸が苦しくなる

御坂「ああ、アンタか」

なんとか言葉を絞り出せたが、ちゃんとした発音になっていたかはわからない

それで終わり それだけの関係だったはず
なのにアイツはこちらをにらみつけ……たかと思うと自販機でジュースを買いに向かった
遠くで「不幸だー」とか聞こえる。あらかた小銭でも飲まれたんだろう
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 17:39:37.36 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

上条「隣、いいか?」

といってジュースを渡してくれた
SURVIVAL+1、栄養飲料らしい。とりあえずありがとうと言って受け取る
よほど体が水を欲してたのか、飲み始めると止まらなかった


暫くこちらを見ていたアイツが口を開いた

上条「おまえ、今度は一体何に巻き込まれてるんだ」
美琴「……別に」

どうやらコイツは私が何かの事件に巻き込まれてると勘違いしているらしい
だから優しいのか
ビリビリ言わないし、ジュースを買ってくれるし側にいてくれてる

別に高望みはしてない
アイツの中じゃ私は顔を知ってるその他大勢と変わらない
何度も…何度も痛感しているのに

高望み?……何考えてるんだろう。重症だ
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 17:47:51.31 ID:CHSG9pQo
上条サイド

上条「おまえ、今度は一体何に巻き込まれてるんだ」
美琴「別に」

とりつく島がない
それになんだかイライラしてるっぽい 髪の毛にビリビリ帯電させている

俺がきたからか?それともよほど話したくないことなのか?

こいつは他人のために命を捨てて突っ走ってしまうところがある
あのときだって俺があの事件に巻き込まれなかったらと思うとゾッとする
だから聞く また巻き込まれるために また助けられるように

上条「……なんかあったらすぐに言えよ。
   (いつだってどこだってお前とお前の世界を守ってやるから……)」

御坂からの反応はない
ただじっと空き缶を見つめ、考えに耽っている

上条「今日は用がないなら帰った方がいいぞ、夕方から雨が降るらしいし。送ってやるからさ」

何より顔色が悪いしな、と心の中でつぶやく
左手を差し出すと素直に掴んできた。これで送り届ければ安心だろう
ところが、御坂が立ち上がるとバチッと言う音とともに手を振り解かれてしまった

美琴「ジュースありがと!もう大丈夫だから送りはいらないわ」

御坂は急にハイテンションに戻ったかと思うと
体を軽く動かしたと思ったら「じゃあね」と走り去ってしまった

暫しポカンとしてしまったが、急に体がよろめいた御坂を見て我に戻った
無理をしているのは明白だ
そして迷惑を掛けまいと頑張っているのもまた明白だった

こんなに心配しているのに……御坂には届いていなかった……
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 17:51:34.85 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

これ以上アイツの側にいるのは辛かった
動悸、息切れ、立ちくらみ。何か喉も痛いし軽く吐き気もする
なにより体が熱い

無理に笑顔を作って走り去る
ここから寮までは迷いようがないので送ってもらう必要はない
いやそうじゃない。一分一秒もアイツの側にいられない
いたら私が私じゃなくなりそうで怖かった

バランスを崩した と気付いたときには手を捕まれていた
結構前からよろよろしていたらしい でないと間に合うわけがない


アイツの顔が近い
どんどん体が熱くなる どんどん視界がぶれていく
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 17:55:20.33 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

上条「……ぱり、送って……よ」

こんなに近くなのにすごく遠くに感じる
それでもこのまま背負われそうだと分かるとまだ全力で抵抗が出来た


美琴「黒子、黒子に携帯で来てもらうから!」

といってポケットに手を突っ込むが、ガサッと言う何かの袋以外には何も入っていない
どうやら携帯を寮に忘れてしまったらしい
あれ、黒子は……ジャッジメントの仕事だろうからどこにいるか分からない

顔を見つめられt、いや疑いの眼差しが向けられている
顔を近づけられt、いやさっきと同じ距離にある

そして今度こそ背負われそうになると近くで大きな声が聞こえた

**「ねえ、実は今日本当はちょろっと用事があったんだけど、付き合ってくれない?
   少し休憩して体調はなおすから、近くで倒れないように同伴さえしてくれればいい。
   すぐに済むし、…………お礼もするから」

それが自分の言葉だと気付くのに少し時間が掛かった
訂正しようにも声がでない、能力は出せない、動きを止められない。
もう体は抵抗が出来なくなっていた
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 18:11:40.74 ID:CHSG9pQo
上条サイド

上条「あの、御坂さん?」
美琴「……次はあそこね」

上条「あ〜あそこにゲコ太キーホルダーが……」
美琴「ケロ○ンよ……次はあっち」

御坂がおかしい
いや、今日会ったときからおかしかったが、今は一段とおかしい

結局、あのあと5分ほどベンチで休憩し、スーパーやセブンスミストなどを見て回った
とくに会話らしい会話無しはせず、本当に淡々と店内をまわっているだけ
用事があると言っておきながら別段何も買わないし、誰に会うってワケでも無さそうだ
真っ直ぐ歩けるようにと手を繋いで歩いているが、もう体調は戻ったのか会ったときとは違いよろけることは無かった

周りからはどう思われてるだろうか
何せ相方は常盤台中学の制服を着た学園都市に7人しかいないレベル5の第三位
そんなお嬢様と知名度ゼロの高校生が一緒にあちこち歩いている構図はなかなかシュールな光景だろう
明日どんな噂になっているのか、考えただけで汗が止まらない


美琴「ねえ、聞いてる?」

不意に現実に戻された
見るともうセブンスミストの外に出ていたようだ
見れば既に夕暮れ時、結構な時間歩いていたようだ
頭にはスーパーのタイムサービスや割引の時間帯がポンポンと浮かんでくる
そのとき、強く引っ張られたので振り向くと御坂が睨みつけていた

……えっと、わたくしなにかやらかしたでしょうか?

美琴「で、何にするか決まった?」
上条「えと……何とは?」

美琴「だからお礼よお礼。今日付き合ってもらったし」
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 18:21:02.92 ID:CHSG9pQo
上条サイド

すっかり顔色が良くなった御坂は上目遣いでこちらを見ている
常盤台の寮には門限があるし、手っ取り早く予定を決めて欲しいんだろう
じゃあ後で電話で伝えると答えようとして……思い出した

明日提出の課題
残り推定15時間
寝落ちも含めるともう明らかに時間がない……

上条「御坂!!」

御坂の手を両手で掴む
御坂は一瞬ビクッと反応したが、じっとふつむいて次の言葉を待っている

上条「頼む!課題手伝ってくれ!!」
美琴「はい……え、ぇ?」

これ以上の時間のロスはまずい
もう中学生に教えてもらうなんてとか考えてる場合ではない
釈然としない御坂をおいて、寮に向かう

上条「今、課題を持ってくるから少し待っててくれ」
美琴「……だめ!」

だめ?
絶望を感じた。ここで美琴センセーにも拒否されたら来週は間違いなく週休0日が確定してしまう
その言葉だけでガクッと脱力した 溜息しかでてこない
そんな俺の様子を見て、慌てて御坂は言葉を並べる

美琴「ど、どうせやるならアンタの家でやるわよ。ここまで往復してる時間なんてあるの?」
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 18:37:00.41 ID:CHSG9pQo
上条サイド


……
………
寮についてしまった
ここまで会話ゼロ。非常にきまずい。

ところでこの構図はいかがなものか
高校の学生寮に女子中学生を連れ込む図
誰かにみられたらそれだけで「不幸だー」となりかねない

御坂はずっと俯いたままついて来るのみだった
体調の悪いのがぶり返してきたのかもしれない
だが、今その話題を振ればお礼がどうのとうるさいだろう

妙に義理堅いからなそーゆーところ

実際課題の時間制限も押してるし、適当に手伝って貰った上で送るのが最善だろう

上条「ど、どうぞ」
美琴「ん、おじゃまします」

幸いインデックスとスフィンクスは小萌先生のところへ軟禁済
時間的にはおおよそ1時間半、それだけあれば特に難しいところの問題を重点的にやれば

美琴「トイレ借りるわね」

と言ってまっすぐトイレに向かっている
一度も来たこと無いはずなのにと思ったが、だいたい感でわかるんだろう
その間に課題の整理、聴きたい分野の仕分け等を済ませておくか
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 18:58:26.18 ID:CHSG9pQo
上条サイド

美琴「……だから…に…で……」

と言った具合に中学では絶対にやらない内容をスイスイ解説していく
こいつ……本当に人間か……?

美琴「となって、……ちゃんと聞いてる?」
上条「……すみません。上条さんの頭では速すぎて理解出来ません」
美琴「どこが分からないのよ。」
上条「その……ここからここ。」
美琴「ああそこね。そこは」

と言った具合に課題は消化されていく。

もう一つ集中できない理由は御坂との距離だ。
御坂は意識してないと思うが、狭いテーブルの上で肩並べている状況はすごくやばい……近すぎる
そもそも出会いの少ない上条さんにこのイベントは正直毒すぎる
今までも紳士な上条さんだからいいものの、結構鉄壁の理性が崩れかけたこともままあった
その度に周囲を見回して『こいつは中学生中学生……』と世間体を盾に邪念を振り払ってきたが、今は……

美琴「ちょっと、なに人の顔ばっか見てるのよ。問題見なさい」
上条「あ、ああ悪い」
美琴「こんな調子じゃ今日中に課題終わらないわよ。」
上条「そこを何とか!ってもう門限やばくないか。あとは大丈夫だから」
美琴「何が大丈夫なんだか……」

気がつけば外は既に暗く、時計は既にここをでなければならない時刻になっていた
御坂は「分からないところは電話しなさいよ」と言って玄関を開ける
そのとき初めて『ザーザー』という激しい音に気付いた

美琴「……、雨?」
上条「そういえば降るって言ってたな。傘持ってけ」
美琴「どこにあるのよ」
上条「あれ……、そういえばこの前電車の中に忘れてきました」
上条「土御門は……またどっか行ってるし」
美琴「はぁ〜。役に立たないわね」
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 19:19:27.04 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

現状確認
外は大雨
時間はまずい
携帯見つからないため黒子を呼べない

上条「今からコンビニ行ってくるから、ちょっと待ってろ」
美琴「ダメよ!それじゃあアンタが風邪ひいちゃうじゃない」

アイツも万策尽きているらしい
ネット環境があれば寮の連絡先が分かるのだが、こいつの家にはその関係機器すら置いていない
それ以前に寮監に現状を知られたくない

美琴「どうしよう……アンタの携帯ネット繋げる?」
上条「悪い、通話とメール以外は出来ないんだ」

極貧生活という時点で予想してたが、こいつは科学の街でなんてローテクな生活をしているのだろう。
それにしても困った。
こう迷っている間にも時間は過ぎていく。もう既に走っても間に合わない時間になっている。

しょうがない……黒子、頼んだわよ。
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 19:20:31.67 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

上条「やっぱり俺、コンビニに「もういいわ。今晩泊めて貰える」行って……はい?」

美琴「泊めてって言ったの。この雨じゃどうせ門限間に合わないし、アンタの課題……まだ残ってるし……」

上条「いやそのですね御坂さん。一様ここは男子寮でして、そしてあなたはまだ中学生でして……」

美琴「まさかアンタ、中学生までフラグ立てて回収するロリコンなの?身の危険を感じるわ」

上条「だー!!!上条さんはですね……」

美琴「違うなら別にいいじゃない。」

上条「……おまえ、本当に御坂か?」

美琴「どーゆー意味よ。」

上条「いや、会ってから雷槍が一発もないし、体調の浮き沈みが激しいし、……ずっと可愛いし」ボソ

美琴「? まあいいわ。問題がないなら泊めさせてもらうから。お礼に美琴センセー直々の夕食食べさせてあげるからさ。」

上条「お、おい。本当に大丈夫なのかよ?!」


美琴「先にお風呂に入っちゃいなさい。夕食が終わったら一気に課題終わらせるわよ!!」
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 19:37:37.55 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

なんか……幸せだな
そう感じる 感じられる
料理を作る自分の姿。風呂から出た待人は今、必死に課題と格闘している
この時間が何時までも続けばいいと、心から願った

……ふと、ポケットに何か入ってたことを思い出した
ポケットに手を入れてみる。中からでてきたのはいつか見たパソコン部品の最新式
黒子から徴収した媚薬のカプセル数個と睡眠薬が入っていた

ふとアイツを見る。
アイツは一心不乱に課題を解いている最中だ
今なら、あたし以外誰も見ていない。

……
……
最低だ……最低なことをしようとしている……

美琴「……でも」

アイツは今日を普通の日として記憶するだろう
アイツの周りには私がどんなに頑張っても届かない魅力的な女性がたくさんいる
私の今感じてる幸せも彼女たちにいつか取られてしまう

……

そんなのは嫌だった
今感じてる幸せを手放すのは嫌だった
今感じている幸せを他人に取って代わられるのはもっと嫌だった
ならば今、やるなら……今しかない

やはり今日の私はおかしいかもしれない
いやおかしいだろう。この薬を自分も食べる料理に入れて……笑っていられるんだから
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 20:39:20.96 ID:CHSG9pQo
上条サイド

眠い……そして体が熱い……

夕食は凄く旨かった。
まさか冷蔵庫内部、インデックスに食いつぶされた残りで高級レストランみたいなものがでてくるとは思わなかった
恐るべし常盤台
そのせいだろうか、現在腹いっぱい食べたあとで一気に眠気が襲ってきている
大量にあった課題も残り僅か、来週をのんびり過ごすまでもう一頑張り……
分かっているが、頭が働かない

上条「今日は色々あったからな……疲れたんだな……」

今、対課題用最終兵器はお風呂に入っている。今解かなくても彼女がでてくれば、すぐ終わるだろう
御坂……そういえば今日は出会い頭からおかしかったな
自販機前のベンチで出会い、用事といいつつ外をブラブラし、課題を手伝ってくれて夕食まで作ってくれた
そこまで付き合ってくれる理由が分からない。あいつも…………………………だろうに

今日は御坂にすげぇ世話になったし、明日にでもなにかしてやれたら……

酷く眠い……体が熱い……
課題は御坂が風呂から出てくるまで待つことに決め、徐々に睡魔に呑まれていった……
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 21:35:28.93 ID:mbEzDoAO
フヒ
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 22:12:25.75 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

風呂から出たとき、アイツは既に机に伏して爆睡していた。
寝間着がないため、アイツの服を拝借、結構ぶかぶかだが文句は言えない。
そしてこれからのことを想定し、顔が火照る。
アイツにとって、今日という日が特別な日であってほしい。
せめて、ふと思い返したとき、「あ、そういうこともあったな」程度には記憶していて欲しい
そのために薬入りの夕食を共に食べ、今の状況を作り出したのだから……

今までの経験から分かる。アイツは私のことを全然相手にしていない
偽デートのときもそうだったが、その後も会ったら挨拶する程度。
で、デートを申し込んでも何時帰れるかそわそわしてるし、電話も一方的に聞きたいことだけ聞いてすぐに切ってしまう……
認識はせいぜい便利な人程度だろう

……考えたらむかついてきた。
絶対に御坂美琴という存在を認めさせてやる

まず、アイツをベッドに寝かせる
課題はとりあえず答えだけ書いておく。万が一時間がなくなっても提出できるだろう
そしてあとは自らベッドに入り……そ、その……
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 22:29:12.40 ID:CHSG9pQo
美琴サイド

美琴「……グス」

できなかった。襲えなかった
あと一歩がどうしても踏み出せない
これは違うと思った 涙が溢れる

ここで手を出したら全てが壊れてしまう
そうなればもうあの日々にすら戻れない
確かに覚えててくれるかもしれない
確かに忘れないでいてくれるかもしれない
しかし、それはきっと死ぬより辛い

ここでやらなければこの位置をまだ見ぬ誰かに奪われてしまうぞと心の奥から囁かれる
ここでやれば、一生記憶に残れる。責任をとって貰える
コイツは優しいから、優しすぎるから、おそらく思惑通りになってしまうだろう

そんなのは辛すぎる
そんなのは哀しすぎる
涙で視界が霞んできた

これは罰なのかもしれない
決して越えてはならない一線を越えてしまった罰

このまま、寮に戻ろう 
今戻れば、明日からまた普通に接することができる
課題も終わっているし、雨は突っ切ろう。少し頭を冷やした方がいい

だけどその前にもう少しだけ側に
この涙が止まるまで
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/15(土) 23:26:25.53 ID:CHSG9pQo
上条サイド

熱い……喉が渇く……
熱い……毛布から逃れたい……
熱い……誰かのすすり泣く声が聞こえる……

そこで目が覚めた
もう雨は止んだらしく、月明かりがガラスから入ってくる

熱い……水が欲しい……
熱い……誰かが横から腕を掴んでいる
熱い……熱い……熱い……
それを乱暴に振り解こうと横を向いたとき、頭の中が真っ白になった

あの御坂美琴が、腕にすがりついて泣いていた
小さい声で「ごめんなさい ごめんなさい」と謝っているのが聞こえる

なぜ泣いているかは知らない
なぜ謝っているかはどうでもいい

動悸が激しさを増す 呼吸が更に苦しくなる
もう何も考えられない、何をしているのか理解が追いつかない
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 00:20:48.17 ID:AaiVMEAO

     曰
     | |   ∧_∧     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ノ__丶(〃´Д`)_ < は、はうあー!?
     ||怒||/    .| ¢、 \__________
  _ ||髪||| |  .    ̄丶.)
  \ ||天||L二⊃ . ̄ ̄\
  ||\`~~´  (<二:彡) \
  ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄
   .  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 00:38:01.82 ID:/UzWHYEo
美琴 「ね、お願い…今日は一緒に寝て欲しいんだけど…」

上条「だめだ」

美琴「けちー」

禁書「一緒に寝てあげてもいいかも」

下条「い、いやいや」

美琴「(ロリコン?)」
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 00:39:36.87 ID:/UzWHYEo
すがりついていた腕を乱暴に振り解いた
両手を右手で押さえつけ、仰向けにさせたあとその上に跨る

御坂は初め、何が起きてるか理解ができなかったのかポカンとこちらを見ていた
だが徐々に理解し始めたのか、すでに抑えられた後の両手と足をモゾモゾと動かす
右手で押さえてるため電撃は出せない
「いや、いや」と涙を溜めながらこちらを非難してくる

あの御坂美琴が

それだけで最後の糸が途切れた
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/16(日) 06:44:44.74 ID:lBzESoSO
続きを激しく期待
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 07:33:27.58 ID:AV2RPcSO
れいp
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 07:46:45.00 ID:VTQCn5E0
余裕の無い上条さんは新しい
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 09:20:15.32 ID:/UzWHYEo
ごめん、>>41の期待に添えない
というか所詮俺は乗っ取りなんだから、違う展開を望むなら誰か適当なところから乗っ取ればいい
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 09:21:29.82 ID:/UzWHYEo
美琴サイド

怖い
完全にマウントポジションを取られた
完全に能力を封じられ、力でも敵わない

怖い 怖い
自業自得を嘆くよりも
私のせいで、コイツの信念を傷付けてしまうことがとても怖い

上条「みこ…と……」

荒い息づかいが絶えず耳に届く
トロンとした瞳がじっとこちらを見つめている
押さえつけている手に更に力が入る
そして20cm,10cmと身体が近づいてきて……

もうだめだ
そう覚悟してぎゅっと目をつぶった

………
………
………

既に覆い被されている……が、いつまで経ってもそのときが来ない
恐る恐る目を開けてみた

上条「……Zzz」
美琴「……はぁ?!」

この野郎上条当麻、据え膳食わずにただいま爆睡中
そういえば、コイツは学校帰りのところからあちこち連れ回して
その上、帰宅後に大量の課題に追われてたんだっけ
心身共に疲れてるところに夕食に睡眠薬のだめ出し
よく考えれば必然なのかもしれない

どちらにせよ
今の衝撃で完全に目が覚めた
既に雨は完全に上がったようで、今の目には月明かりがむしろ眩しい
今回こそ後悔する前に、寮に帰ることにしよう
今の時間帯なら誰にもみられずにここを出られそうだ
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 09:43:40.43 ID:/UzWHYEo
【閑話】美琴サイド 

寮に帰るや否や、待ち伏せていた寮監に殺されかけた
どうやら私の電撃で気絶していた黒子を介抱してくれていたらしい
これでは誤魔化しようがない 

ところで、寮監と黒子の前で延々と追求させるって、いったい何のバツゲームだろう
少し口を滑らせる度に「あの腐れ類人猿がああああああああああああああああああああああああああああああ」
と(真夜中なのに)叫ぶ黒子
笑みを浮かべながら、しかし決して目元は笑わずに淡々と追求してくる寮監
すでに泣きたい状況なのだが、明日常盤台中に広がるだろう噂と過去最大級の罰則が更にのし掛かってくることだろう

アイツの気持ちが少しだけわかった気がする……不幸だわ
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/16(日) 10:13:58.49 ID:Xm4uW2AO
わっふるわっふる
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 10:20:08.20 ID:/UzWHYEo
上条サイド

夢か現か、昨日のことが鮮明に思い出される


「ねえ、実は今日本当はちょろっと用事があったんだけど、付き合ってくれない?」

あれは……なんだ?

「だからお礼よお礼。今日付き合ってもらったし」

「まさかアンタ、中学生までフラグ立てて回収するロリコンなの?身の危険を感じるわ」

御坂の信頼を裏切ったのは誰だ?
御坂を踏みにじった奴は誰だ???

「いや……やめて……」

御坂が最後に訴えかけた相手は……誰だ?


上条「……ぅ」 

朝起きたとき、すでに御坂は家の中にはいなかった
部屋にはそれらしい形跡はなかったし、夢の一言で片づけられるだろう
ただ、起きたときの異常なのどの渇き、鮮明な記憶があるだけに罪悪感に苛まれてくる
これでいつもの場所に御坂がいなければ、おそらく確定的だ

足取りは重い。
体調の悪さをおして尽くしてくれた御坂に対して、なにかをしてしまった……かもしれない
今歩いているこの道をまっすぐ行けば、その答えを知ってしまう
今はその ”もしも” が頭を離れない


 「こら、遅いぞ」

無意識に右手が動いた
飛んできたのはレールガン、そしてどこか見覚えのある栄養飲料
その先には

美琴「課題は出せたんでしょ?まさか無くして出せなかったなんて言うんじゃないでしょうね」

いつも通り、髪の毛をビリビリさせている御坂美琴がそこにいた
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/05/16(日) 10:54:12.95 ID:x7SASdg0
ゴクリ
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 11:13:48.36 ID:/UzWHYEo
美琴サイド

昨日から今日へ、もう語るのも嫌になる
昨晩の黒子の絶叫を聞いて結構な人数が聞き耳を立てていたらしく、ウワサは一瞬にして寮内全てに広がってしまった
朝から昼から罰則中さえ、周りで私を眺めつつ尾ビレ背ビレのついたウワサ話で盛り上がっていた
人の噂も60日よね?あと59日…か……

そんな環境からの脱却もかねて、昨日の自販機でボーっとしている
今日は、飲みたいジュースがあったので常盤台内伝の蹴りはせずにちゃんと買った
そんな素直なときに限って、お金を飲み込むこの自販機……昨日といい本格的にアイツの不幸が移ったのかもしれない

美琴「それにしても……遅いわね」

もう待ち始めて1時間が経過していた
案外、昨日のことを覚えているのかもしれない
だとしても、昨日は結局何もせず寝てしまったのだから後ろめたいことはないはずだ

そういえば昨日はあのちっこいのと一緒じゃなかった
もしも今ごろ一緒にいるとしたら……

理不尽だと分かっていても、昨日色々と自覚してしまった私にとって止められない電撃がある
そのとき、本当にタイミング良く現れた上条当麻
この世の終わりを思わせる不景気な表情でのっそりと俯いて歩いている

あのシスターは一緒じゃないらしい
それに免じて、レールガンの威力を99/100に落としてあげた
ついでに昨日のジュースの借りもここで返す

美琴「こら、遅いぞ」

ほんと、不意打ちなのにも関わらず相変わらず打ち消される超電磁砲
そんな絶対的な能力を持ってるくせに完全に怯えてた表情をむけてくる上条当麻

美琴「課題は出せたんでしょ?まさか無くして出せなかったなんて言うんじゃないでしょうね」
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/16(日) 11:27:22.42 ID:b0Mccs20
>人の噂も60日よね?あと59日…か……
75日です
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 11:44:49.29 ID:NitrUoAO
ワッフルワッフル
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 13:08:12.61 ID:/UzWHYEo
>>50
すまぬ
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/05/16(日) 15:51:09.11 ID:x7SASdg0
ノ`)^ω^)こまけぇこたぁいいんだよ!
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 19:13:23.74 ID:RNsfWsI0
早く続きを
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 21:01:34.15 ID:/UzWHYEo
美琴サイド

上条「いきなりレールガンとか?![ピーーー]気かビリビリ!!」

美琴「ビリビリいうな!で、課題が間に合って今週は休日が出来たんでしょ?
    なんでそんなしけた表情してたのよ。まさか追加の課題出されたわけ?」

上条「え?……ああいや、なんでもねーよ」

それよりさ、と謝辞を兼ねた事後報告をしてくる
さっきまでの不景気な表情とは真逆で、『たった今、悩み解決しましたー』といった笑顔だ
その様子からは昨晩のことまったく気にした様子はなかった
不幸体質のコイツのことだ。おそらく他の女のことでまた厄介事にでも巻き込まれていたのだろう
別に何もされてないが、それでも少しぐらい反応してくれてもいいのに……

上条「……というわけで、久方ぶりに今度の土日が休日に!!これで補講は青ピだけ。
    いや、本当に助かったー。美琴センセーに感謝感謝です。」

美琴「はいはい。そこまで言うならお礼の一つぐらい欲しいわね」

上条「お礼か、なんでもいいぞ」

美琴「…へ?いい、いいわよ別に!そもそも昨日の手伝いはお礼でやったんだし……」

上条「そうだったっけか。でもすごく助かったしさ」

お礼?なんでも??
コイツは今週末休みで、私は寮にいたくなくて、これ以上ウワサを広めるわけにはいかなくて
これはもしかしてチャンス?い、いやでもウワサ広めることになりかねないし

上条「それにしても昨日泊まっていけば良かったのに、今日普通に休日だろ?補講でもない限り」

美琴「え……はぁ」

上条「え?上条さんなにかおかしなこと言ったのでせうか?」

たとえ覚えて無くても、たとえ善意の言葉でも、
覚えてて言ってるのだとすれば、まだしも

その言葉への返答は、今の私には色々な覚悟がいる

美琴「昨日、何があったか覚えてないくせに……」ボソ

その一言で、コイツの表情が凍り付いてしまった
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 22:04:12.49 ID:/UzWHYEo
上条サイド

美琴「昨日、何があったか覚えてないくせに……」ボソ

その一言は、さっきまで夢だと確信していた昨日のあの出来事が、現実であると証明していた
つまり俺は……御坂を……?
ならなぜ?

美琴「おーい。無視すんなー」

なぜ御坂は俺の前に
昨日の出来事が本当なら、ジャッジメントが呼ばれてないとおかしいはず

美琴「おーい」

いや、ジャッジメントに頼らずとも、コイツなら俺をやれるだろうし
そもそも会いたくもないはずで、ここにいないはずではないのか

美琴「……私を……無視すんな!!!」

突然放たれた10億Vの雷槍
もう身体に染みついて取れなくなった反射神経がそれを難なく打ち消す
そのとき、初めて目の前に御坂がいることに気がついた
フーフーと肩で息をしながらこちらを睨みつけている

美琴「アンタ本当にどうしたわけ?さっきまでと……あれ、顔赤い」
上条「なあ、昨日もしかして…お前になにか危害を加えたのか」

最後の確認、最も否定して欲しかったそのセリフは

美琴「……覚えてるの?」

明確なイエスとして、突きつけられた
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/16(日) 22:56:07.30 ID:KqCOwtw0
しえん
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/17(月) 00:03:31.32 ID:U6ncV2AO
すんげぇー続き気になる
何処ぞのスレとはえらい違いだ
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/17(月) 04:38:17.11 ID:s/snl6SO
ホントは糞立て逃げが付け上がってスレ乱立させるから乗っ取りはあまり推奨しないんだけどな…
でも続き期待してる
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/17(月) 04:49:13.22 ID:IruWx6g0
思わぬ良スレ
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/17(月) 07:09:49.97 ID:fjEZLYAO
ワッフルワッフル
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/17(月) 12:52:55.47 ID:.kCjbuc0
これは上条さんはもう責任取るしかないですね
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/19(水) 18:58:14.30 ID:nqG4vNg0
期待age
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/19(水) 19:48:34.86 ID:VeidrUSO
今日来るかな?
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/19(水) 20:40:06.65 ID:8I4s6X2o
これは思わぬ良SS
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/19(水) 21:03:33.99 ID:vnuXvkAO
早く書け
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/19(水) 21:06:24.71 ID:H6M1fcE0
期待せずにはいられない
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/19(水) 21:24:11.86 ID:1ex.J1Mo
追い付いた支援
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/20(木) 02:21:46.90 ID:Vek.T2E0
続きが気になる
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/21(金) 10:50:14.27 ID:XZ7pzi60
支援
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/22(土) 00:33:46.09 ID:CjfEigE0
続きマダァ?(・∀・)っ/凵⌒☆チンチン
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/22(土) 00:35:29.18 ID:HAcKRVwo
ごめん、途中までしかできてないんだ
明日希望
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/22(土) 01:08:22.05 ID:sW6HPXAo
把握
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/22(土) 08:02:16.66 ID:MWPQ3LM0
製速だから小出しでも別にいいのよ
書き手が納得できるのが一番
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/22(土) 23:36:45.24 ID:HAcKRVwo
ほんとごめん、終わらなかった
出来たところまで0時からいってみる
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 00:10:26.07 ID:wE8cexYo
美琴サイド

上条「そう…なのか……」

さっきまでのテンションはどこへやら、ズーンと言う音が聞こえそうなほどコイツは凹んでいた
でも正直、昨日の話を1から話すのは勘弁願いたい。昨日の私はちょっとおかしかったし
少なくともコイツが罪悪感持つ必要はない、さっさと今まで通りの日常に戻りたかった

美琴「ちょろっと、なにマジになってるのよ
    勘違いしてるようだから言うけど、アンタは私に指一本手を出してないから
    アンタが途中で寝ちゃってから、布団に入れてあげたり課題解いてあげたり
    本当に疲れたわ。この貸しもちゃんと返してもらうからね」

ウソは一つも言ってない
あれさえなければこれだけの話で収まる
この話はここで終わり、次の話題に

上条「……なあ御坂」
美琴「なに?」
上条「正直に話してくれ。なんで昨日、夜に帰ったんだ?」

……覚えてるの?

77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 00:11:08.33 ID:wE8cexYo
美琴サイド

……覚えてるの?

美琴「それは……途中で雨が上がったからよ
    雨が降ってたから泊めさせてって言ってたんだから、雨が止んで帰るのはおかしくないでしょ?
    夜道がどうとかは愚問よ。私はレベル5なんだから」
上条「……本当にそれだけか」

どういう意味?

上条「その……大丈夫だったか?手首に跡とか」
美琴「え……」

思わず手首を見てしまった
でも制服の上からじゃ跡なんて見えないし、敷布団の上からだったからもともと跡もついてないだろう
つまりアイツの完全な鎌掛け。
私の反応を見て、アイツの顔が暗くなっていく
誤解を解きたいのに、次の言葉が浮かんでこない

上条「悪い、本当は全部覚えてるんだ。あのときの感情も、感覚も
    それでまだ夜中なのに帰っちまう程ショックだったんだよな
    なのに俺はそれを夢だと思ってた。夢だと思いこんでた」
ズキンッ……

痛い。こういう辛い顔をされるのが嫌だから、哀しい顔をされるのが嫌だから思い留まれたのに
コイツは目に手を当て、ハハハと力無く笑い、そして俯いたまま動かない

おそらくコイツは、そのあとの実際にはない部分にも責任を感じている
記憶喪失になっても周りのことに気を配っていたコイツのことだ
自身の感情よりも、昨夜のことを優先してしまうかもしれない
このことでコイツに責任を感じてもらいたくない

上条「御坂……
    謝ってどうにかなる問題じゃないのは分かってる。でも…ごめんな
    本当に……え?」

そんな懺悔の言葉なんて聞きたくない
そんな謝罪の言葉なんて聞きたくない
聞きたくない 聞きたくない 聞きたくない!
私が悪いのに、コイツが悲しむことなんてあって欲しくない

どうすれば当麻に言葉が伝わるのか……わからないよ……
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 00:43:13.34 ID:FbngUYEo
C
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 00:57:30.34 ID:wE8cexYo
上条サイド

上条「本当に……え?」

ふわっと後ろから包み込まれるように抱きしめられた
背中から心地よい熱を感じる
細い腕が身体を包みこむ
首筋に頭が、背中に胸が押しつけられる
脈拍が早くなるのを感じる、体が熱くなるのを感じる

まるで昨日の夜のように

上条「おい、みさ…」

「ごめんなさい」と、そう聞こえた気がした
御坂は俺に縋り付くようにして離さない
この感覚はどこかで感じたことがあった
どこ……だっけ、たしか……とても重要なことだった気がする



上条「泣いてるのかお前」
美琴「は?泣いてないわよ。ちょっと大人しくしてなさい」
上条「……いいのかよ」

わからない
御坂は何もされてないと言ったが、そこまでやってしまった相手をなぜ擁護したのだろうか
そこまでやられたのにどうして、どうして御坂は今まで通りに話し掛けてこれたのか

何も思ってないはずはない
同じベッドで寝てたこと、その後御坂が俺が目覚める前に帰りたくなることが起こったこと
普通に考えれば、能力が封じられて押さえ込まれた時点で恐怖を覚えないはずがない
そのことが原因で帰ったと考えるのが自然だ
罪悪感を持つなという方が無理だった
だからこそ、分からない

上条「御坂」
美琴「私はさ……アンタにその気がなかったのは分かってるし、そこまで罪悪感もたれても困るわけよ
    アンタが何想像してるのか知らないけど、さっきも言った通り私は指一本手を出されてないから」

御坂は俺に言い聞かせるように、語りかけてきた
御坂の腕に力が入る、頭を強く押しつけられる
このまま御坂の言葉に甘えてしまいたい
それで今まで通りの日常に戻れるなら、甘えてしまいたい
思えば、これが今まで通りの仲に引き返す最後のチャンスだったのだろう

上条「……いや、でも確かに俺はお前を」
美琴「昨日の晩だけ……でしょ?」

そして御坂は今度こそはっきり「ごめんなさい」と呟いた
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/23(日) 01:16:15.84 ID:K7.bOOc0
しえん
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/23(日) 01:37:56.51 ID:uCr9GQDO
よいよよいよ
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 01:52:27.85 ID:WdOFmYAO
こいつら、いい男にいい女過ぎるよ
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 01:54:39.56 ID:wE8cexYo
上条サイド

沈んでいく夕日に照らされた自販機の前には、一つの影しか存在しない
背中越しに御坂の体重と体温を感じられる
心臓の鼓動が更に激しくなる 周囲に人が居ないか心配でしょうがない
おそらく今の顔は熟れたリンゴより真っ赤に違いない
昨日もそうだったが、ここまで近づかれると正直心臓に悪い

美琴「ごめん、私アンタに謝らなきゃならないことがある
    これを聞いて軽蔑してくれてもいい」

首に頭を押しつけているため、御坂の表情はわからない
わかるのは小刻みに身体が震えていることと、腕に強い力がこもっていること
そんな今にも泣きそうな声でそう言われたら、拒否なんて出来なかった

美琴「昨日の夕食食べたあと、すぐに寝ちゃったでしょ」
上条「夕食?」

思い当たることはあった
食べたあとの妙な暑さ、そして眠気
疲れがたまったと思って大して気にしてなかった

上条「あの夕食に、なにか仕掛けたのか」

首に押しつけられた頭が下がる
少しだけ間が空く、どうやら言葉を選んでいるようだ

美琴「私……
    ア、アンタがあまりに私に無関心だったからさ
    だからつい出来心で、薬仕込んだらどうなるかなって……ごめん」

84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 01:55:08.69 ID:wE8cexYo
なんだそりゃ
出来心でそんなの仕込まれたら堪ったものじゃない
他に理由があると信じたい。昨日の御坂はおかしかったし

上条「薬?」
美琴「……睡眠薬と媚薬、適量とかわからないから持ってたの全部」

黒子のこと言えないなーと呟く声が聞こえた
なぜ持ってたのかは聞かない方がいいだろう
御坂は初めての悪戯がばれて怒られた子供のように、俯いたまま動かない
昨日と今日で色々な御坂が見れている
場違いだがそれがちょっと嬉しい

ふと、頭にある光景が浮かんだ
「ごめんなさい」と呟き、腕にしがみつく少女

その少女と御坂美琴を重ね合わせてみる
一瞬、頭の中が真っ白になってしまった
……それは紳士な上条さんでさえ冷静でいられるか危うい破壊力だ

美琴「だからさ、アンタが気に病む必要なんてどこにもないのよ
    ……はい、おしまい」

最後の明るい声とは裏腹に、腕の力は弱くなっていった
このまま離れて、遠くへ行ってしまう気がした
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 01:56:56.41 ID:wE8cexYo
ここまで
完結できたら一気に載せる
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 02:02:09.52 ID:zmvHHO.o
乙っした
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 02:02:38.83 ID:WdOFmYAO
生殺し過ぎる
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 08:37:32.95 ID:YRkhpkSO
おつ
ゆっくり書き溜めてくれ
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/23(日) 09:10:44.04 ID:2fD.0kAO
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/23(日) 13:07:33.91 ID:Bb42H/M0
ヒャッハー!
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/24(月) 01:25:19.34 ID:7ccfosAO
超期待せざるをえない!
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/24(月) 23:29:19.40 ID:uN2bYsAO
続きマダァ?(・∀・)っ/凵⌒☆チンチン
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 19:09:38.89 ID:UE3GgIAO
ageてやる……
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/26(水) 19:33:06.93 ID:hcNhFYAO
ゲヘヘ
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 00:33:24.97 ID:x8pUjbM0
あまりの怒りに↓に爆発する呪いをかけた
96 :御坂美琴 [sage]:2010/05/27(木) 00:37:15.23 ID:1ppLpS6o
な、何よこのスレ////
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/27(木) 00:45:08.74 ID:1QiCbMMo
爆発して服がボロボロになる所まで妄想した
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 05:26:43.92 ID:Am0U8AAO
マダー?
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/27(木) 10:33:34.11 ID:W2OjVko0
超支援砲
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/27(木) 10:57:58.87 ID:Vh.DwUDO
>>100なら>>1>>1000まで書き溜めて来て復活
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/27(木) 17:09:08.95 ID:x8pUjbM0
↓に空き缶貼り付けた
102 :インデックス [sage]:2010/05/27(木) 18:15:46.22 ID:XBKtIsAO
とうまは私のお財布なんだよ
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/27(木) 18:40:30.09 ID:1QiCbMMo
服の裾に張り付いた空き缶がカランカランうるさくてインデックスの後ろで猫が大名行列つくってる所まで妄想した
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 02:04:34.95 ID:tarcnEAO
今までの投稿間隔からして今日投下されるはず!

期待
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 07:43:24.80 ID:YzhXO2AO
wktk
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/05/30(日) 09:07:11.89 ID:S0CLrZY0
書きためが無くても生存報告してくれればそれでいいぜ
107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 23:57:20.34 ID:0P7DWKM0
完結期待待ちsage
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 23:59:45.12 ID:eZfJTH2o
ごめん遅筆すぎて終わってない……
109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 01:17:57.35 ID:RCwso2AO
ゆっくりでいいですよ
期待そして支援
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 08:34:22.14 ID:X0oEoMAO
(・д・)ъ=≡☆レールガン
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/05/31(月) 17:07:48.15 ID:r/bYY4c0
生存報告さえくれればいつまでも待ってる、安心しれ
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 09:54:40.12 ID:r7Sgbg20
C
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/02(水) 01:07:52.75 ID:0HRksAU0
待ってるぞ!
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 20:17:46.50 ID:2UEzYgAO
エイジ
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 23:56:56.45 ID:cXx5NIco
まだかなまだかな
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 23:59:30.18 ID:NP1TScAo
流石に2週間放置は酷過ぎ
終わってないけど考えたところまで
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 00:11:37.72 ID:DhFVR8Qo
美琴サイド

終わっちゃったな……

空を見上げる
日もほぼ沈み、歪んだ空に光がなくなっていく
街灯の光が周囲を照らす主役となった
この瞬間も、自販機の前には1つの影しか存在しない

話が終わったあと、コイツはジッと空を見上げ、黙りこんでいる
コイツが今、どんな表情をしているのかわからない
怒っているのか、悔しんでいるのか、それとも失望しているのか
どちらにしても先ほどの会話を聞いて、コイツが気にしないと言うのは都合の良すぎる幻想だろう
部屋に押し掛けて、料理に薬を盛るだなんてどこの三文小説の展開だとつっこみを入れたくなる

手をほどいて一歩下がる
地面に映った一つの影が、二つに別れた
コイツは私を引き留める素振りを見せない
そもそもこっちに顔すら向けてくれない
視界の歪みが広がっていく

それはそうだ
もし仮に私が他の異性にやられたらどう思うだろうか
少なくとも引き留めるどころか軽蔑するだろう
そもそもその手の薬を持ってるだけでドン引きだ
いくら優しいコイツだって、もう見放すに違いない

もう戻れない
もうあの頃には戻れない
……明日から会いたくないな
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 00:23:33.34 ID:DhFVR8Qo

美琴「最後に何か質問ある?」

このまま別れよう
今はここにいるだけで、辛い

上条「……なあ確認だけどさ
    お前は帰ったあと、そのまま寝ちまったのか?
    薬とか良く知らないんだけどさ、睡眠薬飲んでまともに帰れるもんなのか」

……あれ?
昨晩は帰ったあと黒子と寮監の説教のせいで大して休めていないはず
なのに昨夜の夕食から今まで眠気に襲われた覚えはない……

でもコイツは媚薬の効果でああなったはずだ
なら睡眠薬だけ不良品だったのか
それとも量が足りなかったのか

美琴「……それは、アンタは沢山食べたけど私はそんなに食べてないし、あれの後、目が覚めちゃったから」

その言葉に「そうか……」と納得しているようだった
正直、その程度で黒子の薬が破れるとは思えないが、他に理由が思いつかない

上条「それとさ、お前二人で食べる料理に薬を入れたんだよな?出来心って」
美琴「……ええそうよ」
上条「お前確か、昨日の夜、俺に『ごめんなさい』って言ってただろ?
    俺がお前にその……事を起こしたあとならともかく、起こす前にどうして謝ってたんだ?
    俺、まさかその前にも何かしちまったのか?」

それは……なんて答えればいいだろう
後悔していた、自己嫌悪してた、反省していた等々?
どれも同情を誘う感じで生理的に嫌だ
そう言えば私コイツに泣き顔見られたんだ
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 00:28:29.96 ID:DhFVR8Qo

美琴「あ、あれは……さ」

ボッと顔が熱くなるのを感じる
あのときの記憶を思い出すだけで躁と鬱の感情まで蘇ってくる
一体コイツはどこまで覚えてるのだろうか
まさか、出来心の本当の理由まで看破している……?
いや、コイツに限ってそれはない

上条「……本当にお前だったのかよ」
美琴「はい?」

アイツは私の声を聞くなり、月のない空を仰いでそう呟いた

美琴「それどういう意味よ」
上条「いやさ、朧気ながら『縋り付いて謝ってくる少女』の記憶はあったんだけど、いつの記憶かわからなかったからさ
   俺過去の記憶がないから、不明な記憶は昨夜ぐらいしか心当たりがなくて」

……それで
それでコイツは一度のみならず二度までも私に鎌掛けを
コイツの記憶とやらは一度全てハッタリと思って臨んだ方がいいかもしれない
結局、コイツは何が言いたいんだ
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 00:32:14.45 ID:DhFVR8Qo

美琴「質問がすんだなら帰るわよ」
上条「いやまだ答え聞いてないんだが、昨日なんで謝ってたんだ?」
美琴「……一生悩んでろバカ」
上条「なんだよそれ、あのときの御坂は可愛いかったのに」
美琴「っ……」

……今、なんて?
いや、あのときのコイツは薬が効いてる状態で見たからそう感じてるだけ
それにコイツは無自覚でこういうことを言うヤツで、別に私だけが特別って訳じゃない
期待すると後のショックがでかすぎる

上条「ん、どうした」
美琴「今こっち見るなぁ!」

こっちを向かれる前に背中にタックルしてやった
コイツは「うわ!」と声を出し大きく前のめりになったが、5,6歩前に出て耐えきったようだ
顔を見られないように背中に顔を押し当てる
今、顔を見られるのは非常にまずい

上条「お前なぁ……」
美琴「意味分かんない!本当意味分かんない!!
    ……アンタ、怒りなさいよ。私が薬飲ませたこと
    アンタはさっきまで何で悩んでたのよ!」

今まで通りに戻りつつあるコイツに少し苛ついた
私の所為でさっきまであんなに悩んでたのに
私の所為であんなに傷付いてたのに
私の所為で、私の……

上の方からボリボリと頭をかく音が聞こえる
「藪蛇になっちまったな」と呟く声が聞こえた

上条「怒るっていうよりどうしての方が大きいな」
美琴「……そりゃ驚くわよね」
上条「なあ御坂、最後に一つだけ教えてくれ」


美琴「……いいわよ。なに?」
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 00:58:22.50 ID:DhFVR8Qo
ここまでで、申し訳ない
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 00:59:24.02 ID:XHUQ8tYo
寸止めだと…
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 00:59:39.20 ID:XTlGUOAo
oh…
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 01:08:14.15 ID:XNku11s0
うぉい…
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 01:22:26.88 ID:cfCfMZ2o
ここまでなのは一向に構わないんだが、
その一言書くのに30分近く掛かるのは何でなんだぜ
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 01:25:18.75 ID:DhFVR8Qo
次のが手直し必要だったから
直してたけど時間掛かりそうだったのでここまで
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/06/07(月) 01:39:10.19 ID:qWlv9gI0
ん、わかった
今は荒らしが来てるから、みんなageるなよ
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 02:33:44.42 ID:6BXty6AO
J('ー`)乙
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [age]:2010/06/07(月) 22:12:03.03 ID:EdlAXsMo
>>127
わかった!!
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/07(月) 23:54:59.06 ID:dzsR7X6o
そろそろ続きを…
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/09(水) 07:45:37.56 ID:kC1mfkg0
生殺しだよおおおおおうううううううああんああああん
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [age]:2010/06/09(水) 08:27:31.21 ID:I7dEIZU0
もう完結するならなんでもいいよ


 S I E N
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/09(水) 08:57:52.96 ID:73JMK5oo
サ イ エ ン
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/09(水) 23:54:11.06 ID:E3XZBtw0
あげ
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [age]:2010/06/11(金) 10:03:17.47 ID:pfBrv1Q0
揚げ
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/12(土) 17:47:53.73 ID:.255VXIo
あげ
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 00:03:33.22 ID:jRxQ4.2o
上条サイド

美琴「……アンタ、今なんて言ったの?」

そんなに意外な解答だったのか、御坂は珍しく質問に質問で返してきた
痛々しい御坂を元気付けようとあれこれ考えた結果が全て藪蛇になってしまったのはとても哀しい
終いにはタックルまでされるし……なんていうか、不幸だ

いやいや、ギュッと背中から抱きつかれている状態は決して不幸ではない。むしろ嬉しい部類に入る
しかし、これからくるであろう不幸の前兆がヒシヒシ伝わってきてそれを味わえる状況ではない
嫌な汗をかきつつ、慎重に言葉を選んで、言い直した

上条「いや、だからさ
    えと……あれは本当に媚薬、だったのでせうか?」

美琴「さっきと言ってることが違うじゃない!
    ……まあいいわ。それは確かよ
    私も実体験してるし、黒子もそう言ってたわ
    アンタはそれを沢山食べたんだから、そりゃ……暴走、するわよ」

そう言って、腕にギュッと力が込められる
言えば言うほど、御坂は傷ついていく
御坂の語る昨夜の出来事が事実だとしても、結果も結論も変わらない
だが、なぜ御坂がそれをしたかを考えれば見える世界が変わってくる

あの薬を体験したから言えるが、あれは決して誰にでも反応するものとは思えない
つまり、一緒の食事で御坂に反応がなかったのはどういうことか……その推測がちょっと切ない
そしてこういう結果になってしまい、アイツの中の俺は音をたてて崩れてしまっただろう

それでも今まで通りに振る舞ってくれていた
それを不作法に混ぜ返したのは俺だ
御坂は俺との幻想を守ろうとしてくれた
なら……どうするか

それに問題はそこではない
正直な話、昨日の真相は最早どうでも良くなっていた
今は、ただ御坂に悲しみを背負わせたくなかった

嫌だった
もうコイツの悲しむ姿は、見たくなかった
御坂美琴と彼女の周りの世界を守りたいと
誓いではなく、義務感でもなく、純粋に心からそう思った
なら……どうするか
答えはもう決まっている
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 00:09:46.61 ID:YKP7jnUo
お、きた
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/13(日) 00:12:20.24 ID:BoHH0aAo
よしきた
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 00:15:16.45 ID:kB0NZLs0
wwktk
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 00:35:59.86 ID:jRxQ4.2o

上条「確かにな。媚薬飲んだ後にお前の姿見れば、次は抑えられる自信ないな」
美琴「……」
上条「ただでさえ昨日のお前は可愛かったのに、薬使われたらそりゃ手も出してしまいますよ」
美琴「……ぇ、え?」

キョトンとした声が返ってくる

上条「だからさ、昨日のお前はずっと可愛くて困ってましたよ
   それに加えて添い寝だろ?薬なんて関係ねえよ
   そんなんやられたら誤解するじゃねーか」

美琴「誤解……」

真っ暗な空を見ながら次の言葉を考える
誰もが笑って、誰もが救われる幻想に導けるように
御坂が臨んでいたであろう以前の間柄へ戻るために

上条「むしろ薬使われて良い言い訳ができました。罪悪感が半端無いですが免罪布頂きましたし?」
美琴「つまり……さ、どういう意味?」

御坂の手に力がこもるのがわかる

身体が密着してくる
控えめに自己主張する胸の感触が背中を支配する
今の御坂の表情がとても見たい

上条「だから薬なんて関係なくお前……あの、御坂さん?」
美琴「もういい」

軽く頭突きをされた
体は動かせないので首だけ回して後ろを見ると、俯いた御坂を確認できた
表情は読み取れない。ただ口調に元気はない
時折小刻みに首を振っている。何か考えているのかもしれない

美琴「わかったから……もういい」
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 00:38:53.78 ID:jRxQ4.2o

何がわかったのかはわからない
ただ、御坂は安堵したのか腕の力を抜いてもたれ掛かるように力を抜いた
沈黙が場を支配する

上条「なぁ」
美琴「ねぇ」
上条「あ、先どうぞ」
美琴「……、や、やっぱり先に言って」

上条「ああ……だからな、昨日のことは二人とも水に流して
    明日からはまた今まで通りの友達でいてくれるか」

美琴「はい、……はい?」

御坂が「はい」なんて言うのは少し違和感があるが、了解してくれたならばそれでいい
明日からは今まで通りの仲に戻れるはず
一仕事終えた達成感が身体を支配する
またビリビリやられる日々が来るのは少々気重だが、昨日のことを引きずって別れるよりずっといい

上条「さあ今日はもう帰るか
    お前門限大丈夫か?遅れずに帰れよ」

これで大丈夫
互いの望む日常に戻れる

美琴「ちょ、ちょっと待ちなさいよ
    さっきのって、さっきのってどういう意味かしら」

緩んだ腕から離れようと前にでた瞬間、ギュッとまた抱きしめられる
何度やられても慣れない感触にドギマギしてしまう
こんな恥ずかしい真似、なんでコイツは堂々とできるんだよ

上条「へ?言葉通り、ですけど」
美琴「……」

あ、あれ?
御坂さんのテンションが急降下し始めたような……
何処で間違えた?俺、死んだ?ビリビリ?

美琴「はぁ、やっぱりアンタはアンタか」
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 00:41:34.84 ID:jRxQ4.2o
美琴サイド

……はぁ!?
いや、わかってたけど
わかってたけど、なんかこう……もう少し

美琴「はぁ、やっぱりアンタはアンタか」
上条「なんだよそれ」

あんなに可愛いって言ってたくせに
薬なんか関係ないって言ってたくせに
誤解するだなんて言ってたくせに

アイツがあんなに悩んでて
私がやった行為は棚上げってことはつまりそう言う事じゃないの?

バカみたいだ。一人で舞い上がって
わかってたのに
期待すると後のショックがでかすぎるってわかってたのに

それに本当のところはわからない
さっきの鎌掛けにもあったようにアイツの記憶には穴があるし
コイツが私のために、適当な辻褄を合わせてくれただけかもしれない
でも、もうそんな些細なことはどうでも良かった
一つだけわかったことがあったから

美琴「……だ」
上条「だ?」

あんなことしなくても脈有りだったんじゃない

心の中で呟く
昨日のとはまた別の感情に支配されていく感覚がする

上条「あの……御坂さん?そろそろ離れてくれませんか
    こんなラッキーイベントが長々と続くと、あとあとでかい不幸が来そうで怖いのですが」

そう言ってアイツが後ろを振り向きそうになる度、何度も強く抱きしめる
思えば顔を見られたくなくて咄嗟にしてしまったが、これはすごい大胆な行動だ
そう自覚したときすぐにでも離れたくなったが、それでは今の顔を見られてしまう
なにより認めたくないけど、ここは居心地が良い
それにこの程度ではこのバカは気付かない

沈黙がこの空間を支配する
すでに日の光は無くなり、街灯と自販機の明かりが眩しいくらい辺りを照らしている
昨日に引き続き門限破りか……これはすごいのくるな
その思いとは裏腹に、顔の弛みが直らない

今まで誰もここを通らなかった幸運を噛み締め、耳元で囁いた

美琴「アンタさ、さっき言ってた"お礼"は有効なわけ?」
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 00:42:58.06 ID:YKP7jnUo
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 01:29:32.65 ID:jRxQ4.2o
上条サイド

美琴「アンタさ、さっき言ってた"お礼"は有効なわけ?」

不意に、御坂が沈黙を破って話し掛けてきた
もうずいぶん前の話題に感じる

御坂はどうにか機嫌を直してくれたらしく、徐々に声が明るくなってきた
やっと今まで通りの日常に戻れる
安堵の溜息が思わずこぼれた

上条「おう、何でもいいぜ」
美琴「お礼は……そうね。今週末、私のお陰で土日休みになるのよね?
    土曜日、一日私に付き合いなさい。いいわね」

御坂の声がいつもの口調へと戻る
それだけで日常に戻れた安堵感に浸れた
今は、この日常を壊したくない

上条「了解。待ち合わせから送りまでやらせてもらいますよ」
美琴「いや、帰らない」
上条「へ?」
美琴「その日は帰らないから」

嫌な汗が流れる
表面的にはかつての仲に戻りつつある
だがもう今までの日常へは戻れない
その考えが頭をよぎる

上条「い、いやお泊まりは無しで!もう勘弁だ。それにお前中学生だろ!」
美琴「一日よ一日。さっきは『泊まっていけば良かったのに』とか言ってたくせに」
上条「じゃあ二日とも御坂のために時間あけといてやるから」
美琴「私にたって用事はあるのよ。一日ぐらい我慢しなさいロリコン」
上条「ロリコンじゃねえしなんの我慢だよ。……あ、いややっぱり言わないで下さい」

美琴「じゃあ、せめて……さ」

身体を回され、御坂と向き合う形になる
御坂は俯いたまま、俺の肩に手を置いた
じっくりとため、そして何か決意したように告げた

美琴「ね、お願い…今日は一緒に寝て欲しいんだけど…」
当然、間髪入れずに断った


146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 01:30:21.37 ID:jRxQ4.2o
以上です
後半グダグダ+遅レスですみません。今の全力です
乗っ取り如きに多くのレスありがとうございました
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 01:48:18.27 ID:9xw4dtIo
乙の極み
・・・後日談とかはあるのでせうか?
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 02:05:30.84 ID:jRxQ4.2o
特に考えてないです。
一様アウトサイドは書けるけど完全に蛇足になると思われ
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 03:43:49.25 ID:YKP7jnUo

だけどスレも一杯残ってるし色々と投下してくれると嬉しい
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 07:24:35.92 ID:dnh59cDO
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 08:00:31.13 ID:sLEmKwAO
後日談マダァ?(・∀・)っ/凵⌒☆チンチン
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 10:53:17.95 ID:Qe.8HO2o
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 12:25:18.54 ID:ttZw5y2o
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 19:11:16.40 ID:s7Vti1Y0
よかった
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/13(日) 23:13:02.90 ID:77ruC6AO
甘酸っぺぇぇぇぇぇ!!!!
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/14(月) 00:58:09.83 ID:kagVpgDO
一様×
一応〇
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/15(火) 05:18:21.43 ID:vMllNlEo
>>156
すまん、日本語力ダメだわ俺
調子に乗ってアウトサイド書いてみた。多分雰囲気壊すんでNG等各自でお願いします
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/15(火) 05:22:36.23 ID:vMllNlEo
蛇足

常盤台A「御坂さま……なんて可愛らしい……」
常盤台B「あの殿方、御坂さまになんて事を」

白井「はいはい静かにしてくださいまし」

あの類人猿……上条当麻が羨ましくもお姉さまに後ろから抱きつかれている
現在自販機を中心とした周囲一体は常盤台中学のお嬢様に囲まれ、黄色い悲鳴と共に盛り上がっていた
勿論、お姉さまのAIMに入らない距離で、主役の御二方には見つからぬよう各々の能力を展開している

現時点でこのようなことになってしまった理由は、"あの寮監"のお許しが出たことだ
なんでもお姉さまの今後のためだとか、今でも良くわからない
むしろエースとしての威厳を壊しかねない気がするのだが
更には統制役として私に働きかけてくる始末

寮監様、黒子はときどきあなたのことがわからなくなりますの

常盤台D「キャー!御坂さまが!俯いてお顔を真っ赤に!!」パシャパシャ
常盤台B「白井さん!テレポートであの殿方の髪の毛を、髪の毛を!!」
常盤台E「燃やしたい……あの俯いてへたれている殿方の髪形はあまりにも不良……」
常盤台C「白井さん、御坂さまが殿方をお口説きに……」

白井「……とりあえず静かにしなさいな」

一番叫びたいのは私ですのに
……いいや泣いてしまいたい
どうしてお姉さまはあんな類人猿をお選びに……

常盤台C「白井さん、今御坂さまが『悪いのは全て私よ』って」
白井「……嘘仰らないで下さいまし」

夜はまだまだ長い
ここに来た常磐台集団のテンションも依然高い
早く密会が終わり、何事もなかったと報告をしたい

常盤台C「白井さん、御坂さまが泣きはじm……」
白井「なんですの!あのるいj……殿方がまさか粗相を!!おのれあの類人猿がああああああああああああああああああ!!!」
常磐台A「白井さん煩いですわ」

最後に爆弾発言が飛び出すことを、白井黒子はまだ知らない
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/15(火) 16:00:07.79 ID:Mqm5KYQo
続きはまだかね
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/16(水) 05:57:11.29 ID:Qpx8WHo0
最高でございした
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/16(水) 19:09:53.68 ID:gPs4imko
つ・・・続きを・・・
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/21(月) 00:16:08.83 ID:n6kSuboo
ありきたりだって言われてるけど
この二人を中心としたSSって製作でも数えるほどしかないよね
禁書に専スレ立ってるからか とにかくこのスレには期待してる
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 00:00:43.96 ID:mmuIdlco
【導入】Index_Side

とある金曜日

禁書「とうまー?まだ寝てるのー?」

おかしい
最近、とうまがおかしい

禁書「まだ寝てる。ほらとうま、学校遅れちゃうんだよ。早くごはん作らないと私困るんだよ」

いつもならごはん作って食べてる時間なのに、一向に起きてこない
この数日ずっとこんな調子だ。身体がどこか悪いのかもしれない
魔術サイドの攻撃を受けすぎて能力者の身体に悪影響がでっちゃったとか?
とうまはいつも悩みを一人で抱える。もう少し頼ることを覚えるべきだと思う

ともかく、御飯は炊いてあったから最悪飢えることはない
とりあえず学校に遅れないように起きてくれないと
朝起こすのぐらい私にだってできるんだよ

禁書「もう出かける時間なんだよ!起きてとうま!」
上条「……んん、五分美琴……」
禁書「みことじゃなくて学校に……て、みこと?」

みこと……美琴?
あのとうまの口から女の名前が飛び出た
しかも先週べんきょーを教えてたって言うあの女
あの日からだ。とうまがおかしくなったのは

禁書「みこと……?みことって、短髪?ふーん……」

でも大丈夫、どんなことがあったってとうまは私のところに帰ってきてくれる
今までだってそうだった。困ってる人を見るとその人のことで一杯になって置いていって
でも、最後にはいつだって私の隣にいてくれた。だから大丈夫
信用してるんだよ。とうま


上条「うわ冷めて!バカインデックス!シャワーは止めろ止めてください!
   濡れる!布団とか毛布とか今日一日雨なんだからマジ止めて!」

さっきまで寝ていたとうまの身体が跳ね上がった
気付けば手にはシャワー、水量Maxで放水中
……沸々とムカムカが沸いてくる
内心は信用してるけど今感じてるこの怒りはさすがに抑えきれないかも

禁書「もう知らない!」 ガブ

とりあえず頭に噛みついてストレスを発散させる
でもまだ沸々と沸いてくる……ごはん炊いてあったよね?全部食べてやる

上条「……不幸だ。俺が何したって言うんだ。」
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 00:02:21.47 ID:VoQY5kso
おひさ、支援
本人でいいのかな?
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 00:10:50.87 ID:mmuIdlco
黒子_Side

とある土曜日

美琴「『一緒に寝て欲しいんだけど…』っか」 ボソ
美琴「……ッ、……ムリよ。あのとき私、どうかしてた」
美琴「……アイツ、背中大きかったな」
黒子「ただいま戻りましたわお姉さま」
美琴「ああおかえり黒子。お疲れさま」

ジャッジメントの会議から帰ってきてもまだ今日の服を悩んでるお姉さま
休みの日に私より早く起きて今までずっと時計見ながら準備してましたのに未だできてないとは
枕元に本日の予定表が置かれてるようですが、私には決して見せてくださらないお姉さまの頑なな態度……
きっとお姉さまSideでは1レス1レスがピンク一色なのでしょうね嗚呼あの若造が憎たらしい

前回の光景の一部始終を寮の大半の方にみられたことはおウワサで知っているはずなのですが、意外にもお姉さまは今日まで普段通り
あれから殿方と会われていないようですし、まるでこの前の出来事が悪夢だったかのよう
これで今日何事もなければ私としても万々歳なのですが

因みに今日、何があるのかは寮員全てが知るところとなっているため既に部屋の外ではミーハーな常磐台の生徒が待機中
とりあえず部屋に入る前に見つけた生徒は全員退場させていただきましたが、現在何人張っている事やら
お姉さまの私服も寮監の許しが出たわけではないので、私のテレポートで外に出して撒いた方がいいですわね
……なぜ私があの殿方のために苦労しなければなりませんの

美琴「ねー黒子。どっちの服の方がいいかな」
黒子「……強いて言うなら左かと」
美琴「んー、おとなし目な方がいいか」

……どちらも以前、私が選んだ服じゃありませんの
自らが子供趣味なためか、私が強……いえ推薦した服ばかり手にとって着比べている
私が選んだ服をお姉さまが上機嫌でお選びする姿を拝見できるのは大変嬉しいのですが、その服がまさか殿方に会うために使われるとは……
このまま密会が無くなり、代わりに不肖私が側にいられたらどんなにいいか……

不意にお姉さまの携帯電話が鳴る
ビクン!とお姉さまの身体が飛び跳ね上がり、数回深呼吸した後画面を開いた

……あら以外、見る見るうちに小さくなっていきますの
まさか、まさか!本日のお姉さまがこのままフリーに!?
傷心のお姉さまをこのまま優しくエスコートしてグヘヘヘヘ……
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 00:11:58.44 ID:mmuIdlco

黒子「あ、あの殿方からのメールですの?」
美琴「……うん。『悪い今日行けなくなった。また今度で頼む』って」
黒子「薄情ですわね。しかしせっかく服まで選んだのですし、このまま私と……」
美琴「あー、ちょっと静かにして」
黒子「……はいですの」グスン

そう言うや否や、携帯を耳に当てるお姉さま

美琴「アンタどういうこと?理由も書かないで一方的に。また海外旅行でも行ってるわけ?」
上条『ゔー、御坂か?悪りい。風邪ひいちぃまっただけだ。
   お前にうつすわけにもいかねえし。また今度にしてくれないか』
美琴「風邪ってっ……はぁ、仕方ないわねまた今度絶対よ。今日は大事をとって安静にしてなさい」
上条『ああ本当にすまな「とうまー、お水持ってきたよ。電話中?」……えっと』

……ああ、なにか知りませんが
部屋の温度が一気に3〜4度下がった気がしますの

美琴「……へぇ?私との約束を不意にしてまでちっこいのに看病されたかったんだ
   そんなにシスター服が好きか」
上条『ち、違う!これには海より深いわけがありましてですね!』
美琴「……もういい」
上条『ちょっと……御坂さん。勘違いされていr「行くから」……へ?』
美琴「行くから。前回の約束通り、アンタん家に行くから。文句無いわね」
上条『ちょ、ちょっと来るってそれは「みさかって短髪?それともクールビューティ?来るって何!ちょっととう」ちょっと待ってくれ美』 Pi

……
こ、この静けさがとても怖いですの
まるで嵐どころか天変地異の前触れのような静けさ
携帯を降ろしたまま、ただ俯いてなにやら熟考しているお姉さま

黒子「お、お姉さま?」
美琴「悪い黒子、今日は帰らないから」
黒子「お姉さま!先の土日のせいで常磐台の寮中に尾ビレ背ビレ、根も葉もない噂や中傷が広がってるのですから少し自重されては「黒子」……はいですの」
美琴「とにかく今日は帰らないから。こっちのことは宜しくね」
黒子「お姉さま!」

それだけ言うと用意していたバックを持ってドアから出ていってしまった
残されたのは朝からずっと枕元にある予定表とこの私
予定表には本日ご破綻になった予定がビッシリと書かれていた
この内容を、あの類人猿とやろうと……二人きりの状態を作るのはまずいのでは?
これは断固阻止しなければ……フフフフフ
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 00:30:33.41 ID:mmuIdlco
Index_Side

ずいぶん経った。あの電話のあと、とうまが私から逃げまわったせいだ
最後に噛みついたあととうまが倒れてしまったので、ベッドに座らせて一息つく

禁書「……で、どういうことなのかなとうま」

とうまが話しやすいように極力笑顔で語りかけてみた
なのにとうまはベッドの上で正座になって、俯いて震えてるみたいだ
口元はヒクヒクさせてるし、かすかに不幸だと言う呟きも聞こえてくる
そのことにもムカムカするし、なにより今日のことを一言も話してくれなかったことがムカムカする
ひょっとして、今日風邪を引かなかったら黙って出て行っちゃうつもりだったのかな

上条「ですから、実は今日御坂と遊ぶ約束がありまして、でもこの様態なのでお断りの連絡をしていた訳でありまして」 ゲホゲホ
禁書「遊びにってどこへ?」
上条「多分町を適当にぶらぶらするだけだと思います」
禁書「それは世間一般的に言う"でーと"ってやつだよね?」

とうまの身体が固まる
他の女相手には「この不幸の化身たるこの上条さんに〜」ってなぜか自慢げに答えてたのに
やっぱり抵抗してでも先週の土曜日は一緒にいれば良かった
あの日のことを何度聞いても答えてくれない

禁書「早く答えてくれないと"みこと"が来ちゃうんだよとうま」

あ、今とうまがすごく嫌な顔した
ムカムカが大きく大きくなっていく
以前、いつわが来たときにも同じ感情になった
なんだろうこのムカムカ、原因は何か分からない

禁書「とうまはいつまで経ってもとうまなんだね」

ついでに哀しくなってきた
魔術師がらみだけではない、とうまは色々なことを秘密にしてる
なんで話してくれないんだろう
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 00:32:41.89 ID:mmuIdlco

ピンポーン

上条「あの、インデックス……さん?御坂が来たみたいですしちょっと席を外したいのですが……」
禁書「とうまは病人なんだからここは私が応対してくるんだよ」

今、とうまと短髪を会わせちゃいけない気がする
とうまが更におかしくなっちゃう気がする
それに短髪もおかしくなってたら二人を止められる自信がない

美琴「おはようインデックスさん」
禁書「……」

前回とは服から何から大幅に変わってる短髪がいた
手提げバッグには何やらおいしそうなものの気配がするし
あとかすかにローズの香りがする。おそらく香水
とどのつまり、もの凄くおかしくなってた

美琴「あ、私のこと覚えてない?」
禁書「私は完全記憶能力だから絶対忘れないんだよ短髪」
美琴「そ、ところでアイツのお見舞いに来たんだけど入れてくれない?」

手提げバッグを軽く見せ、笑顔でこちらの返事を待っている
お見舞いの品は欲しいけど、けど短髪は家に上げたくない
あ……お腹空いたな……けど……

禁書「とうまは絶対安静、看病なら私シスターさんだから間に合ってるんだよ」
美琴「誰も看病まで言ってないじゃない。お見舞いに来た人くらい入れなさいよ」
禁書「そ、そんな手には乗らないんだよ!」

「そんな手?」と首をひねられた
次いで私の視線を追って「ああ、もしかして」と何か合点のいった風な反応
うう、反応が一々むかつくんだよとうま

美琴「アンタお腹空いてるの?ちゃんと朝食食べたわけ?」
禁書「……だってとうまが風邪だから」
美琴「……え、まさかアイツも何も食べてなかったり?」
禁書「これから作るところだったんだよ!」

早くこもえを呼んでおけば良かった
あからさまな溜息をついて頭を抱える短髪

美琴「いれなさい。アンタの分のごはんも作ってあげるから」
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 00:37:18.00 ID:mmuIdlco
一応ここまで
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 01:51:14.03 ID:Zlf6SW60
来てるー!!支援
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/28(月) 05:51:57.13 ID:8hJlkoA0
続き楽しみすぎる
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/30(水) 00:02:44.81 ID:bGkAWrk0
>>165

自らが子供趣味なためか、私が強……いえ推薦した服

この強が強引か強要か強制か強いたのか、心当たりが多すぎて悩む。
やはり強引にお勧めしたのだろうか。
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/30(水) 10:46:53.66 ID:0vrszkAO
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/03(土) 00:01:40.82 ID:k5O9MAAO
wktk(・∀・)wktk
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/04(日) 21:17:27.47 ID:wvM3f7oo
支援
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/04(日) 21:58:42.71 ID:oi5qeOQo
>>7
これってどこのやつだっけ?
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/04(日) 22:47:51.42 ID:5LJbCzIo
仕事よ…じゃなかったっけ
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/12(月) 02:17:14.25 ID:eD1qIXoo
      -‐..::::  ̄ ̄ ::::::......、、
   /:::::::::/::::::::::ヽ:::::::::ヽ、
  r'´:/:::::::,イ:::::::::: |::jハ;:::::::::ヽ:::::::::::\ 
  |::/::::::::/│::::::::::|::| |::::ヽ:: ',:::::|:::::::..', 
  !:l:::::::/ ̄|::::::::::// ̄|:::从:: |:::::|::::::::::rヘ 
 ノ:|::::/ ___レヘ:::::/ ___V  ';::|:::::|::::::::::|:::::.i
. !:::{从rテ示  ∨ rテ示7 V::::::|::::::::/::::: |  
/:::::::::リ ヒソ::::::::::::::: ヒソ /::::::/::::::/:::::::::| 
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l| V !:::::::::|rュr勹   フ::::/V    |:::::::::::::|
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179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 02:33:40.04 ID:V.0WcQ.o
黒子_Side

寮→地下街→ホテル
お姉さまの追っかけを全て退場させるのは少々骨でしたわ
しかし、まさかホテル部屋を借りて着替えるとは……
まあお姉さまはレベル5、この程度の出費は微々たるものかもしれませんが
お金の使い方を教えなければ将来の人生設計に支障が出てしまいますの
あの無駄なカエルコレクションもお子さま趣味な下着類も全部変えていただきたいですわ
それに地下街での買い物……
お米1kgはともかく、メロン丸々一個だなんてどれだけ奮発してますの
ああ、私のときには絶対安静でリンゴ、殿方には風邪でメロン……これほど距離が離れているとは

そしてここがあの憎き殿方の寮……
以前火災が起こった学生寮ですわね
あのとき補習帰りのお姉さまが居て

美琴「ちょ、ちょっと用事があったのよ」

と申しておりましたが……まさかあのときからここへ?
ふ、ふふ……殿方さん。覚悟してくださいな


……
………
こちら黒子
今、お姉さまがおチビちゃんとドアの前で何やら揉めているご様子
ここで退場となれば帰りに偶然を装ってデートでも……

あら、おチビちゃんがムキになってますわねなんて使えない
出るなら今しかないようですわね

上条「何玄関先で揉めてんだ?」
美琴「お見舞いに来たわよ。もちろんいれてくれるわよね?」
上条「……入れよ」
禁書「とうま!」

……これはドラマ?まるで昼ドラのようなドロドロの三角関係展開
この場合お姉さまが不倫相手でしょうか
このあと部屋の中で女の戦いが……
心苦しいのですが、ここはあのおチビちゃんを応援すべきでしょうか
お姉さまのためにも、二人の未来のためにも
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 02:35:25.93 ID:V.0WcQ.o

美琴「アンタ何も食べてないんだって?ちょろっとお粥でも作ってあげるわ」
上条「本当か!やばい御坂が天使に見える」
黒子「ああ殿方さん。こちらは見舞いの品です。料理ができる前の前菜にどうぞ」
上条「お、ありがとう……って白井?」
美琴「黒子!?何で黒子がここにいるのよ!」

おチビちゃん以外驚き一色
特にお姉さまが大変狼狽えていますの
近付いたときにばれたと思いましたが……
はて、今はAIMによるサーチを解いておられるのでしょうか?

黒子「あら、私が殿方さんのお見舞いに来るのがそんなにおかしいでしょうか
   風邪とお聞きしてましたので無難にアイスとゼリーにしてみました。どうぞお好きな方を」
禁書「どっちも甘くておいしいんだよとうま!」
上条「おい待てインデックス!それは俺への差し入れだ食うな」
黒子「……十分元気ですの」

私のお見舞いの品を取り合いしている二人を後目にお姉さまの反応を伺う
お姉さまはその光景をご覧になり、軽く頭を抱えて……
ふふふ、この仲良しっぷりに失望して帰る展開になればそのまま私がエスコートをば

美琴「ちょっと黒子。来なさい」

台所からひょいと顔を出して手招きをされるお姉さま
私の奥にいる食に飢えた二匹のお猿さんには目もくれないご様子……作戦失敗ですの
気を取り直してお姉さまのいる場所までテレポート

お姉さまは炊飯器に米が残っていないことを確認すると溜息一つ、地下街で購入されたお米を取り出し手際よく作業中
常磐台の台所とは全然作りの違うはずですのに、作業が少々手慣れているようにみえますの
そう言えば上条さんも台所を使うと聞いて何の疑問もなくよろしく言ってましたわね
つまり以前、ここであの類人猿に料理を振る舞ったことが……なんて羨ましい……
殿方はただそこまで気の回らないだけかもしれませんが、お姉さまの作業を見ますとどうも疑わしいですわね

美琴「お米炊いてあれば手早くできたんだけどね。ところで黒子」

一通り作業を終えますと、クルリとこちらに身体を回転させるお姉さま
左手を腰にあて、右手で頭を支える、いかにも『私、今とてもガッカリしてますの』のポーズ
おそらく、『邪魔だからとっとと帰れ』を如何にソフトに言い換えるかを検討されてるのでしょう
つまりそれは予定表に記されたアレや前回末の失言などをやりたいというわけで……
それだけは許せませんの。ジャッジメントとして

そのときふわりと香水の香りが……これ、確か私の化粧箱に入れてあった香水の香りですわね
普段化粧とは無縁のお姉さまがバッチリ決めていたので不思議でしたが、まさか私のものに手を出していたとは
嗚呼今、お姉さまは黒子の香りに包まれて……ではなく、あれに手を出していなければよいのですが

美琴「……黒子?」

閑話休題。だいたいの予想はついておりますが、一応聞くのが筋ですわ

黒子「何でしょうお姉さま?」
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 02:50:34.12 ID:V.0WcQ.o
Index_Side

禁書「とうまー、本当に顔色悪いけど大丈夫?」
上条「……相当きついです、上条さんの病状は悪化の一途を辿ってるでせう……」

短髪お付きのついんてーるからもらったお見舞いの品最後の一個を取り合っていたらバタッととうまが倒れた
おでこ触ってみると朝より熱くなってたから一生懸命布団に戻して、布団を掛ける
よくよく見ると息遣いが荒い気もするし、玉のような汗がにじみ出て、辛そうなんだよ
こんなとき魔術が使えれば、あっという間に風邪なんて治るのに
あ、でもとうまの右手で打ち消されるから結局ダメかも

美琴「じゃあ黒子、さっき言ったこと忘れないでよ」
黒子「……わかってますわ」

美琴「あ、猫だ」

そんな深刻な状況なのに場違いな明るい言葉が聞こえた
声する方を向けば、短髪がスフィンクスのことを遠巻きにジッと見つめている
一方のスフィンクスはジワリジワリと後退し、バッと私の方に駆け寄ってきた
ふふーん。やっぱり動物にはその人の善し悪しが分かるんだよ

黒子「残念でしたわねお姉さま」
美琴「もう慣れたわよ……それにしてもアイツ猫なんて飼ってたんだ
   今度来たときアイツの右手に触れていれば……」
黒子「な゙、もうここに入り浸る計画が!おのれ類人猿……て、寝ましたの」

そこでようやくとうまの病状悪化を知る。遅すぎるんだよ
短髪が一度台所に戻ると水の入った桶を持ってきて、軽く顔を拭いたあと濡れタオルをとうまの頭にのせた

その間についんてーるはコップに水を入れてとうまの耳元で何か囁く
そして少し体を起こしてコップから水分を補給、そしてまた横になる
……この二人、手際が良すぎるんだよ
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 02:51:47.42 ID:V.0WcQ.o
美琴「どう?」
上条「……あー、気持ちいい」
美琴「そ、良かったわ」

ついんてーるがどっかに消えちゃったあと、短髪がとうまに話し掛ける
しゃがみ込んだ短髪の位置にはさっきまで私がいたのに
……今、急にムカムカしてきた
とうまのあんな笑顔、最近私見てないのに

短髪はそこから立ち上がるとくるりと回って私の方を見据える
……なんか怒ってるようにもみえる、少し怖いんだよ

美琴「アンタ、看病してる割に何一つ対処ができてないどころか、むしろ悪化させてるだけように思えるんだけど」
禁書「……、シスターだからってなんでも完璧に出来る訳じゃないかも」
上条「おい、御坂」
美琴「自称完全記憶能力者なんでしょ?小さい頃風邪ひいたときしてもらったことをしてあげればいいのよ」
禁書「……私、わからないんだよ。一年前以降の記憶がないから」
美琴「……え?アンタも」
禁書「え、短髪も?」
黒子「お姉さま?!だからあの熱い夜に交わした二人の契りをお忘れに?嗚呼悲劇ですわ!
    ……いっそ、そこの類人猿が記憶喪失になってしまえばお姉さまとのフラグは」

瞬間、ビリビリっと細い光の線がどこからか沸いてきたついんてーるの頭に直撃
そのまま目がバッテンになって「はぅ」とその場に倒れちゃった

上条「……」
美琴「私じゃないし、そもそもそんな過去ないわよ全く」
禁書「や、やりすぎじゃないかな短髪」
美琴「いつものことよ」
「にゃあ」

ついんてーるの髪から少し煙がでて、倒れてから一度もぴくりと動かない
主犯である短髪はもう興味がないのか周りをきょろきょろし始めた

美琴「あ、アイツの飼い猫」
禁書「スフィンクスって言うんだよ」

ジトーッと短髪に軽く睨まれた気がする
なんだろう……今の短髪って私がムカムカしてるときの行動に似てる気がするんだよ
スフィンクスは物陰に隠れながら、そんな短髪をジッと見つめてるように感じられる

禁書「触ってみる?」
美琴「遠慮しとくわ。私の身体から放出されてる微弱な電気をスフィンクスが嫌がるから」
禁書「……良く分かんないけど、わかった」

それから短髪は再びとうまの所に行き、濡れタオルを再び濡らして被せ直してる

美琴「……ん?なんか布団濡れてない?」

短髪はバッと布団を捲りあげて、そしてなぜか固まっちゃった
そう言えば今日のとうまは騒いでばかりだった気がするんだよ
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 02:55:43.35 ID:V.0WcQ.o
黒子_Side

美琴「アンタ酷い汗じゃない!早くタオルで拭か……ない……と……」

口に出した瞬間、何を思ったかボッと顔が火照り、プシューと湯気が立ちのぼる
「あわわわわ……」と口元が忙しなく動き、まるで漫画で見る恥ずかしがり屋なヒロインのよう
その様子を見てるだけで自然と上条さんへの怒りがこみ上げてきますの
ええ、嫉妬でもなんでも仰って下さいな

上条「ああ、……さっきまで走り回ってたからな」
禁書「じゃあタオル持ってくるんだよ」

そう言って余裕の笑みで立ち上がるおチビちゃん
ハッと我に返ったお姉さまがその声を聞いて慌て出す

美琴「ちょ、待ちなさい!私が持ってくるわ」
禁書「短髪はどこにタオルあるのか知ってるの」
美琴「うっ……じゃ、じゃあアンタはどこにあるか知ってんの!?」
禁書「知ってるよ」
美琴「え……なんで?」

ポカンと口を開けてしまったお姉さまと、余裕の表情のおチビちゃん
まあ、急に頭を抑えてうんうん唸りだした上条さんの様子を見ればおおよそ予想はつきますが……
普段、不幸だと言ってるわりに随分と男の羨む暮らしをしていたみたいですわね

「じゃあ取ってくるね」とおチビちゃんが向かうと、キッと上条さんを睨みつけるお顔も素敵なお姉さま
そして自業自得で同情の余地無しな女性にだらしない殿方は……って、何やらこちらを向いて口元をパクパクさせてますわ
ヘ・ル・プ・ミーですって?助ける義理なんてありませんの。ここでお姉さまに愛想尽かされれば願ったりですから

上条「御坂さん?一応病人なのでビリビリは控えて欲しいなー……なんて」
美琴「アンタさ、以前にもあの子に看病してもらったことあるわけ?」
上条「え?あ……ああ、病院に行くまでもない怪我の時たまにですね……」
美琴「そうよね、まさかあの子と共同生活なんてあるわけ……ないわよね」

最後の一言は俯き加減でボソボソ小声、手にはガッツポーズと、傍目から見れば明らかに自らに言い聞かせる言葉
なのに片方、ビクッと身体が大きく震え、硬直化する心理状況バレバレ上条さん
幸いにもお姉さまが俯いて自らに活を入れてたから惜しかったものを、チッ

禁書「とうまー、タオル持ってきたよ」
上条「ああ、ありがとうインデックス」

修羅場が去ったことに安心したのか、お姉さまにはお見せにならなかった笑顔をおチビちゃんに向ける上条さん
第三者視点から見ればこれこそ桃色空間って感じですわね。ふふ、お姉さまもマジマジと見てますわ

黒子「ときにお姉さま。そろそろお粥の方をご覧になった方がよろしいかと」
美琴「……、え?ええそうね。ありがとう黒子」

これは相当堪えてますわ。一気に畳みかけて勝機アリですわね
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 02:58:16.67 ID:V.0WcQ.o
黒子「会話の途中すみませんインデックスさん
    少々殿方と話したいことがありますので席を外して貰えますか?」
禁書「え、ここにいちゃダメ?」
黒子「少々込み入った話ですので
    あとお節介ですが、インデックスさんは何度も殿方の看病をなされてるようですし
    次看病するときのためにお粥くらい作れるように、今お姉さまのお側で教わってきた方がよろしいかと」
禁書「う……、大きなお世話なんだよ」
黒子「日本のシスターは皆、介護のためにお粥くらい作れるものですわよ?」

知りませんが

禁書「え、……本当とうま?」
上条「さあ、でもシスターじゃなくてもお粥くらいは作れるもんだと思うぜ」
禁書「わかったんだよ」

トボトボと言う表現がぴたりと嵌る鈍い動作で、台所へと向かうおチビちゃん

上条「で、話ってなんだ?」
黒子「そんなものありませんの」
上条「え?……、でも今」

そこまで言ってサッと顔が真っ青になる上条さん
さっきのお姉さまの呟きを聞かれて、そして今二人きりにさせるなんて、狙いはただ一つに決まってるじゃありませんか
気付く遅さが類人猿と言われる所以ですわね。ふふ
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 02:58:52.52 ID:V.0WcQ.o

上条「白井ッ!お前」
黒子「もうなるようにしかならないんですから、男ならどーんと胸を張ってらしたら?
    細かいことをウジウジと気にするなんて女々しいだけですわよ」
上条「う……」
黒子「どうでもいいですけど!せっかくタオル持ってるんですからさっさと拭いて下さいまし
    仮にもお姉さまにお見舞いに来て頂いてる身分なのですから、身嗜みくらいちゃんとして欲しいですの」

そう言われて渋々体を拭き始める上条さん
そういえば、服はもちろん替えた方がいいですわよね

黒子「替えの服はどこにありますの?」
上条「ああ、そこの戸棚の……」

指定されたところに行き、適当に衣服をテレポート
センスないと思える服を渡して辱めようかとも思いましたが、そこまで露骨にやると追々厄介ですし、お姉さまの趣味がそれを了承してしまうのはそれで厄介ですの
上条さんもそれを覚悟していたのか、無難な衣服が届いたのを見て明らかにホッとしたような表情をつくる

黒子「ほらシャキッとして下さいまし」

背中が完全には拭けてなかったので、簡単に拭いたあとそのタオルと脱いだ衣服を位置を確認済みの洗濯機の中にテレポート
そして怠そうな身体でとろとろ鈍い着替えを終えたところで軽くチェックをする

黒子「襟元はキチンと、ほらボタンをかけ間違えてますわ」

万に一つも見落とすとお姉さまが目聡く見つけて先週のような桃色空間を作りかねませんから
ここは上から下まで厳しくやりませんと

上条「なあ白井、ちょっと近いのですが……」
黒子「はぁ近い?勝手に発情しないで欲しいですわこの汚らわしい類人猿が」
上条「え゙……はぁ、なんか不幸だ」
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 03:31:06.38 ID:rOIK1UAo
今日は終わりかや…?
187 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 19:10:14.59 ID:dxV9YADO
早く…続きを…
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/19(月) 19:50:05.69 ID:vYu6iLUo
黒子の上条さんに対する態度に感動を覚えた
いいぞもっと罵ってくれ!

続き期待
189 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/20(火) 17:45:22.48 ID:RSRi1Tg0
>>1です
長い間、スレを放置してしまい申し訳ありませんでした。
諸事情で時間に余裕がなくなってしまったため、続ける事が困難になってしまいました。
大変残念ですが、ここで打ち切りという形にさせて頂きます。
スレ見ていただいた方どうもありがとうございました。
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/20(火) 19:27:54.03 ID:asXJSwMo
ID:RSRi1Tg0
こいつ一体いくつのスレでやってんだ・・・
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/20(火) 19:42:08.58 ID:h1zbgcYo
そもそもここ続けてるのは乗っ取り
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/23(金) 14:19:26.92 ID:I8etnUSO
続きカマーンш(゚д゚)ш
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/24(土) 00:15:19.82 ID:Za6YeBA0
今までの流れから2〜3週間に1回投下ってとこかね?
この焦らし上手め!
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/05(木) 10:02:16.74 ID:z1N0itg0
かみことが足りなくて死ぬ
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/07(土) 13:50:32.52 ID:cGCSdIw0
そろそろ続き来ないだろうか
個人的にはこのスレが一番好きなんだよ・・・
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 16:12:12.80 ID:fKFlUS20
続きよ……こい!!
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 21:19:00.66 ID:DwSUO.AO
こいこい!!
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 18:39:12.92 ID:eVva7YSO
にゃんこい!!
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/11(水) 22:09:02.08 ID:yD10GwAO
続きは…ないの?
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 23:55:39.06 ID:CZP30IDO
都筑鯉
201 :しおん ◆SHION//ih2 :2010/08/13(金) 16:39:38.50 ID:SC.U9M.o
いいぞ!インデックソを地獄に落とせ!
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 00:15:15.98 ID:C.OGx.AO
イン…なんだっけ?
 インテグラ?インサイダー?インパクト?インターセプト?インディペンデンスデイ?インディグネイション?
―――どうでも ええな ウン

ホントに上条さんはスゲーよ!あんなのが家にいるなんて考えたら、頭痛と目眩、そして殺意の炎がメラメラしてくるんだけど(`ε´)
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 03:22:33.78 ID:l5QOMHko
美琴「……」ビリビリ
上条「うわっ、今度は何だよ。あれ食べたいのか?」
美琴「……」ビリビリ
上条「はいはい、ちょっと買ってくるからそこで待っててくれ」

黒子『本日の夕方までに声が戻らなければ、お姉さまは常磐台の意向により大病院に連れて行かれますの
   お姉さまは学園都市の誇るレベル5の超能力者
   表向きは"転校"としてこの件を広めないようにするようですわ』

上条「……くそ、時間がない」
上条「どうすればいい……どうすれば治ってくれるんだ……」

黒子『本当ならそんな大事な一日、類人猿なんかと過ごさせたくはないのですが
   もし貴方が治せる可能性を兆分の一も持っているのなら、今はそれに頼りたいんですの』

上条「『いかなる手段も容認するから絶対治せ』……て、俺にどうしろって言うんだよ」

上条「ほれビリビリ、買ってきたぞ」
美琴「……」ビリビリ
上条「睨むな怖いから!……で、どうだ。おいしいか?」
美琴「……」ビリビリ
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 14:05:56.91 ID:22qXEoAO
マダー?
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 20:04:20.40 ID:E./NZsAO
まだなのかな?
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 23:19:03.57 ID:0h5PLoAO
マダー!?
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/26(火) 21:26:10.04 ID:eauhvLs0
まとめから来たけど、これは続き無いか・・・・
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/01(月) 13:18:21.37 ID:Y2yGMPEo
最近のSSは完結しないまま放置が多すぎるな
209 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 22:33:15.12 ID:BBkLqrk0
続きないんだな
210 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 12:24:54.19 ID:EYLJKV20
くそうなぜだ
211 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 18:25:00.94 ID:dIQSHYAO
こんだけ放置されてたら乗っ取ってもいいよな?今携帯からだけど、PCで書き貯めして来週くらいに投下する

SS書くの二回目だから下手だけど
212 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 20:25:43.49 ID:jVeVjkDO
wktk
期待あげ
213 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:05:56.15 ID:AJuN3ESO
続きからか?
期待してます
214 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:00:14.77 ID:CKYlZ/Uo
【閑話】

 好き←・・・→嫌い

 人の想いには強弱がある
 喩えるなら山
 同じ好きでも、頂上付近にいる別の人より低ければ、その言葉はただ虚しく響くのみだ
 アイツが私の山の頂にいれば、それは即ち恋であり、私がアイツの山の頂にいれば、それは即ち愛に繋がる

 前回のことで、私がアイツの山にいることは分かった
 でも、アイツの周りにはいつも女が多い
 今、アイツの山の頂にいるのは、いつも一緒にいるシスター?
 地下街で、そのシスターと一緒にいた子?
 大覇星祭で倒れた実行委員の子?
 学校や、アイツの性格上、私の知らない世界でも交友を深めてる女はいるだろう
 その中で、今私はどこの位置にいるのだろう。アイツは、私をどう思っているのだろう……
215 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:02:41.22 ID:CKYlZ/Uo
 Index_Side

 禁書「短髪ー。お粥の作り方教えてほしいかも」
 美琴「聞こえてたわよ。ていうか、なんで作り終わってからこっちにふるかな黒子も」
 
 頭に手を当てて、ため息をつく短髪
 その視線の先にあるオナベからはグツグツという音と、おいしそうな匂いがする……
 そういえば、お粥はこもえの家でとうまに食べさせたとき以来だ
 とうまはいつも怪我して帰ってくるから、確かにここで覚えておいた方がいいのかも

 美琴「こんなもんか。あとは冷ますだけ、と」

 ……
 そういえば、今日はとうまが倒れちゃったせいで、ついんてーるからもらったお見舞い以外食べてない……
 目の前のオナベからは、いい匂いがしてくる
 お腹……すいたかも

 美琴「アンタね……まあ、ちょろっと味見してみる?」
 禁書「……私はシスターさんなんだよ
    困っている人を差し置いて、あろうことか先に食べちゃうことなんてできないんだよ」

 ついんてーるからもらったお見舞いはとうまより多く食べちゃったし、これまで先に食べちゃうのはまずい気がする
 でも、……でももし次同じこといわれたら、それは断るのも失礼な気がするんだよ

 美琴「そ。とりあえずこれは完成しちゃったから、お粥は次来たとき教えてあげるわ。その時はちゃんとミコトセンセーって言いなさいよ」
 禁書「……ありがとうなんだよ短髪」
 美琴「さてと、アイツは……」
216 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:03:39.70 ID:CKYlZ/Uo
ピシィッ
 漫画でよく見る効果音を出して、短髪がそのまま固まっちゃった
 とうまの方を見ると、ついんてーるがとうまの背中をタオルで拭いているところだった
 今、それが終わってとうまが服を着替える
 すると今度はついんてーるがとうまの前にでて、近くで何かしている

 ……なんか、ムカムカが大きくなっていく
 何となく、ただ何となくいやな感じなんだよ

 美琴「な、ななな、黒子……?」

 短髪の髪の毛がパチパチと音を立てて光ってる
 多分、それは短髪にとって、私のムカムカと同じ意味を持ってるんだろうと思う

 禁書「そういえばついんてーる、とうまに話があるっていってたんだよ」
 美琴「込み入った話があるって言ってたわね
     ……ていうか、そもそも黒子がアイツのお見舞いとかおかしいとは思ってたわよ」
 禁書「全く、とうまは何か起こる度に女と何かしてるんだから」
 美琴「その話は是非詳しく聞きたいところだけど、どうしてアンタはアイツの出来事を把握しているのかしら?
     今回だって朝早くからここにいたのが謎だし
     アンタは毎朝甲斐甲斐しく起こしにくる幼なじみですか?」

 何言ってるんだろう短髪

 禁書「私はとうまと一緒に暮らしてるんだから、ここにいるのは当然なんだよ?それに、私にはとうましかいないから
    むしろ短髪の方こそ変な格好してお見舞い?一週間前に一体な……「ちょ、ちょっとまって!」」

 ついんてーるから視線をこっちに向けて怒鳴る短髪
 その瞬間、とうまが顔をこっちに向けた。けどすぐについんてーるがとうまの顔を自分に向けさせる……

 ……今日、一番むかむかが大きくなった。正直耳元で何かぼそぼそ言ってる短髪より向こうに行きたい
 行ってどうしたいのかわからないけど、とにかくとうまの元に行きたいと思った
217 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:06:21.67 ID:CKYlZ/Uo
 黒子_Side

 黒子「妙に落ち着いてますわね」
 上条「ま、なるようになるしかねぇし、別に悪いことはしてないしな
    同居ったって、誤解されるかもしれねえけどさ。話せば分かる奴だと思うしな」

 ……この男、お姉さまの気持ちを一寸たりとも理解してないですわ
 初めてお会いしたときからパッとしない方だと思いましたが、仮にもお姉さまがお選びになった男
 何かしら理由があると思うのですけど……
 それとも完璧なお姉さまは少しだらしのない男に惹かれてしまうのでしょうか

 やはり、私がお姉さまをお守りしなければ

 黒子「そういえば今日はお姉さまと出かける約束をなされてたようですわね。」
 上条「え、ああ、借りを返すつもりだったんだけどな。また借りができちまった。
     ここらで返さないといい加減上条さんの良心が押し潰されそうですよ」
 黒子「あのおチビちゃんには何度もお礼しているんですの?」
 上条「いや、インデックスには逆に返して欲しいくらいだ」
 黒子「ふーん……」

 つまり、そうやって他人と身内を分けているわけですの
 おそらく、お優しいお姉さまはおチビちゃんの同居発言で身を引くでしょう
 それでも万が一ということも考えて、ここで完全に可能性を潰そうと思いましたが……必要はなさそうですわね
 ここまでの結論として、このお猿さんにはお姉さまの魅力を理解する脳が無いようですし
 
 上条「お前にも借りができちまったな。何かできることあるか?」
 黒子「……何でもいいですの?」
 上条「う……、懐の痛まない程度でお願いします……」

 ……本当に憎たらしい
 おそらく、こんな流れで『お姉さまとその周りの世界を守る』とか吐いたに違いありませんわ
 前回の失言だって、こんな感じで言わせてましたし

 喜ばせて、期待させて、その気にさせておいて
 今朝のお姉さまの悩む様をみせてやりたいですわ
 本当に、お姉さまは類人猿のどこに引かれたのでしょうか?
 お姉さまとじゃ、絶対つり合いませんわ

 上条「えっと……なにか?」
 美琴「ちょ、ちょっとまって!」

 大きな声が部屋を包む
 予想より遅いですが、おチビちゃんから上条さんとの同居生活を聞かされたってところでしょうか
 上条さんは台所の方を向きますが、もし目が合ってお姉さまが諦める前にこっちに戻られても困りますので、とりあえずこっちに向かせますの

 黒子「やましいことはないとジャッジメントの前で仰ったではないですか。覚悟はしてたのでしょう?」
 上条「……まぁ、何でお前にそこまで心配されてるのかわからないが、とりあえずインデックスが変なことを言わない限り大丈夫だと思う」
 黒子「たとえ変なことを言ったとしても、誠心誠意説明すればお姉さまはきっと、わかってくださいますわ」

 その不用意なやさしさが、お姉さまの止めになるんですの
 今、風は黒子に向いてますわ
218 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:08:53.95 ID:CKYlZ/Uo
 黒子_Side

 美琴「へ、へー……えらく自信があるじゃない」
 禁書「うん。だって、とうまは最後には必ず帰ってきてくれるから」

 一人弁解の言葉に悩む上条さんを残し、台所に来てみましたが、まだ話が長引きそうですわね
 やけに小声で話してますので、少々聞き取りにくいですわね
 見つかるのも不本意ですし、いったん戻りますか

 美琴「あとは、アイツに直接聞くとして、どうしたの黒子?」
 黒子「え?あらお姉さま。もうお話はいいんですの?」
 美琴「いや、まだちょろっと聞きたいことあったんだけどさ。今はそれ以上に黒子に聞きたいことがね」

 ゾクッ
 確かにお姉さまは笑っておられるのに、目が笑っていませんわ
 長年(?)お姉さまと一緒にいましたが、あんなに怖い笑顔は初めてですの……
 それに、お姉さまの背後から似つかわしくない黒々としたオーラが見えますわ……

 もしや、これは今抱えておられる鬱憤を私めの体で晴らそうといやそれはむしろうれしいやいや今晴らされても困りますの

 禁書「私もついんてーるに聞きたいことがあるんだよ?ね、短髪」
 美琴「内容も被ってそうだし、一緒に聞こうか?」
 黒子「……い、インデックスさん。奇遇ですわね私もインデックスさんに用があってここに来ましたの
     お姉さま。申し訳ありませんが、あの類人猿がお姉さまに話があると、内容が被っているのでしたらここは効率化を計られたほうが……」
 美琴「アイツが?……そ、そうね。あとで聞くわ」

 ……あれ、諦めてない
 何故?
いや助かりましたが……

 聞くや否や、出来たてのお粥入り土鍋を持って、類人猿の方に向かうお姉さま……
早くそっちに行って邪魔してやりたいのですが……無理そうですわね
 まあ、お姉さまならともかくこんなおチビちゃん如きに後れなんてとりませんし、上条さんとの話で、お姉さまは確実に傷心……
 お姉さまが傷つくのは大変心痛みますが、その傷を私がやさしく慰めてグヘヘヘヘヘ……

 禁書「つ、ついんてーるが怖いんだよ……」
 黒子「で、なんですのインデックスさん?あと今更ですが私のことは白井とお呼び下さいな」
 禁書「あ、え……ついんてーるはとうまとどういう関係なのかな?」

 ……はぁ
 何か誤解されてますの私?

 まぁ、素直に敵……と言って細かく突っ込まれるのも面倒ですし
 一応助けて頂いたので命の恩人……と言う空気でもないですわね
 今、ここでおチビちゃんに敵視されるのも面倒ですし
 ですから

 黒子「顔見知りの一般生徒ってところですわね
     それだけですの?」
 禁書「え、えーっと……それだけ?」
219 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:10:36.09 ID:CKYlZ/Uo

 ……おチビちゃんと同じ疑問をお姉さまにもたれたのでしょうか?
 黒子はこんなにもお姉さま一筋ですのに 

 黒子「もちろんですわ。
    ところで、インデックスさんはお姉さまと何を話していたのでしょうか」

 とりあえず今はおいておきましょう
 お姉さまが諦めておられないということは、同居の話をしていないか、同居の理由に穴があったか
 おチビちゃんをたき付ける前に、一応把握をしておかなければ

 禁書「とうまとの出会いと、一緒に暮らしてることくらいなんだよ」

 ああ、一応一緒に暮らしてる理由は話されましたの
 と言うことは、お姉さまはそれを容認……

 黒子「……それだけですの?」
 禁書「うん。まず私はね、魔術師に追われてたんだよ。それでおなかすいて動けないところでとうまの家のベランダに……」
 黒子「はぁ、まじゅつ……ですの?」
 禁書「むー、この学園の人は本当にみんな魔術を信じないんだね
    とうまなんて魔術を信じるために服まで脱がされたし」
 黒子「……ふふふ、それはいいネタですわ」

 もう理由は聞かなくてもいいですわ
 つまり、『そんなデンパな理由で諦める訳にはいかない』っと燃えてしまわれたわけですの
 てっきり私はお姉さまが禁断の愛に目覚めてしまわれたかと……

 禁書「それでね、とうまは私をおいていつもどっかに行っちゃうんだよ
    まいかは「しょうがない」って言うけど、待ってるだけなのはつまらないんだよ」
 黒子「案外、他の女のところへ行ってたり……かもですわね」
 禁書「本当だよ。とうまは何か起こる度に違う女と何かしらしてるんだから」

 その一人がお姉さまですか……
 類人猿許すまじ!ですの

 黒子「それでいいんですの?」
 禁書「うーん……
    でも私にはとうましかいないし。それにね、とうまは最後には必ず帰ってきてくれるから」

 ……
 そんな笑顔で言われたら返す言葉がありませんの
 しかしこの言葉をお姉さまに聞かせれば、そっと身を引くでしょう
 これは最後の一押しをすれば十分ですわね
220 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:13:00.10 ID:CKYlZ/Uo

 黒子「でも、インデックスさんには上条さんしかいないかもしれませんが、上条さんには様々な女性がおられるのでしょう?
    殿方というものは薄情ですから、ずっと同じ人に愛情を注いではくれませんわ」

 禁書「えっと、それってずっと一緒にはいてくれないってこと?」

 先ほどの笑顔は完全に消え、不安そうな顔
 不安ですわよね
 わかりますわ。私もお姉さまと相部屋で無くなったら悲しいですの

 黒子「ええ、確かに今はインデックスさんと一緒にいます。
    けれど、上条さんがインデックスさんより好きな人ができてしまったとき、その人と暮らしたいと思ったとき、あなたは真っ先に邪魔になってしまうんですわ」
 禁書「それは、短髪のこと?」

 ん?足元に何か来ましたわ
 猫?確か、スフィンクスって言う名前でしたわね
 大人しいですが、ただ上を見上げる姿が私に威嚇をしてるように見えてきますわ……
 ……私だって、好きでこんな役をやっているわけではありませんの
 ----------でも、今のままでは確実にお姉さまは

 黒子「けれど、今ならまだ間に合いますの」

 お姉さまに最も相応しいお相手は、上条さんではございませんの

 黒子「今なら、ずっと同居していて、色々なところにデートしているのはほかの誰でもないインデックスさんですから
    殿方はまずあなたを選びますわ」

 おチビちゃんの表情はわからない
 足元のネコも、ただジッと私を見上げていますの

 黒子「好きなんでしょう?
    一緒にいたいのでしょう?
    ここで言わなければ、一生後悔するんですの」
 禁書「一生……」
 黒子「ええ、今ならあなたが有利ですわ
    他の女より、そしてお姉さまよりも」

 この勝負は、そもそも同居のアドバンテージがあるおチビちゃんが圧倒的に有利
 お姉さまも今諦めれば傷はまだ浅いでしょうし

 ……猫は?いつの間にか足元から消えてますわ
 
 禁書「私が先に言えば、短髪は諦めちゃうってこと?」
 黒子「ええ、お姉さまよりインデックスさん。あなたを見てくれるようになるんですのよ」

 やれることは全てやりましたわ 
 あとは、おチビちゃん次第ですの
221 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:18:07.06 ID:CKYlZ/Uo
 Index_Side

 短髪に言わなくちゃいけない
 私の考え 私の気持ち
 そして聞かなくちゃいけない
 短髪の答え

 美琴「……で、なによ」

 とりあえずとうまに聞かれたくなかったから、家の外に出てみた
 短髪、少し不機嫌そうに見える

 でも、過保護すぎるんだよ
 そんなに心配しなくても、今のとうまだっておかゆくらい一人で食べられるんだから……たぶん
 確かについんてーるととうまを一緒にしておくのは私もムカムカするけど、これは言わなくちゃいけないことだから
 それは……

 禁書「……その手に持ってる箱、何?今日初めて見たんだよ」
 美琴「な、何でもいいじゃない!ちょっと黒子の香水とか拝借したときに見つけただけよ」

 よくわからないけど、今日はずっと持ってたってことかな
 あの中に何が入ってるんだろう
 それに、周りを警戒してるみたいだけど、誰かいるのかな?

 禁書「ムカムカの意味、ついんてーるに教えてもらったんだよ。離れたくないって気持ち
     短髪も同じで、とうまのことが好きなんだよね
     ついんてーると話してて、なんとなくわかったんだよ」
 美琴「な、ここで言うの……」
 禁書「インデックスはね、とうまのことが大好きだったんだよ」

 これが一つめ
 短髪の顔が蔭る
 ムカムカが大きくなってきた
 それは多分、短髪も同じ
 ポケットに戻した箱を強く握り締めてるのがわかる

 禁書「今度は短髪の番」
 美琴「は?……はは、お似合いじゃない
    アイツの前で言ってやりなさいよ。喜ぶんじゃない?」

 禁書「……短髪、私は見習いとはいえシスターさんなんだよ?
     迷える子羊を導くのが私の使命なんだよ」
 美琴「……」
 禁書「同居とか、色んな所に一緒とか、ついんてーるは言ってたけど関係ないよ。全部、関係ない
     最後に決めるのはとうまだからね」
222 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:21:11.76 ID:CKYlZ/Uo
 ついんてーるは有利って言ってたけど、とうまはそういうことで選ばないと思う
 だって、とうまは困っている人がいると全部助けちゃうから
 たぶん、好きな人がいても困っている人を優先しちゃうから

 私はとうまが好きだけど、とうまの胸の内はわからない
 私はとうまが好きだから、ここでとうまの気持ちを聞いてみたい
 とうまに好きな人がいるなら、短髪が胸の内を言ったって揺るがないはずだから
 とうまに好きな人がいないなら、短髪が胸の内を言ったって断るはずだから

 美琴「……だったらなによ」
 禁書「短髪にチャンスをあげるんだよ」
 美琴「はぁ?」

 禁書「くろこは、この気持ちは一生後悔するって言ってた
    私は、天に召します我らが神に仕えるシスターさんだから、そんな思いをさせちゃいけないんだよ
    今日はそのつもりで来たんだね。その服も、匂いも、とうまのためだったんだね
    教えて。みことは、とうまのこと好き?」

 これが二つめ
 後悔するのは嫌だけど、私はもう一度伝えたから
 とうまは、今は私のところに戻ってきてくれるけど、その理由は考えてこなかった
 当たり前だと思ってた、でもずっとじゃない

 美琴「……うん」
 禁書「ついんてーるよりも?」
 美琴「うん」
 禁書「私の想いよりも?」
 美琴「……うん」

 禁書「……私は一度伝えたからね
    笑って流されちゃったけど
    だからね、今度はみことの番」

 美琴「インデックス……」
 禁書「……ふっふーん。それにこれで短髪が安泰というわけじゃないんだよ!
    私はとうまと同居してるんだから、短髪が学校や……えっと朝昼晩と過ごしてるとき、常に私にはチャンスがあるんだよ
    明日からでも家事掃除を覚えて、とうまをメロメロにだってできるんだよ」
 美琴「……は?」
 禁書「別に、今日明日とイギリスに帰るわけじゃないんだよ
     今の私にはとうましかいないし、これからも一番に頼れるのはとうまだと思うから」
 美琴「ちょっと」
 禁書「だから!……だから今日は、とうまのこと、よろしくなんだよ
     私が看病するより、みことが看病する方が、とうまはうれしそうな顔するから」
 美琴「インデックス……」
 禁書「今日は朝からご飯も作ってくれない甲斐性なしのとうまに、インデックスは愛想尽かして、今日はこもえの家でごはんを食べてくるんだよ」
223 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:24:10.71 ID:CKYlZ/Uo
 黒子_Side
 
 黒子「どうでしたかお姉さま
    黒子はもう帰り支度を済ませましたが」

 す、少し涙ぐんでるお姉さま……萌えますわー
 しゃ、写真を!この際携帯電話でも……く、カメラ機能ついてない!
 チッ、まったく使えませんわね

 入ってきたのはお姉さまお一人だけ……?

 黒子「あら?インデックスさんは?」
 美琴「ごめん黒子。私もう少しアイツの看病するわ
    黒子は先に帰ってて」
 黒子「そうですの、では帰りましょ……え?」

 えっと
 それはつまり

 美琴「私は、アイツに言わなくちゃいけないことがあるから」
 黒子「お姉さま……先週から色々ありすぎてきっと疲れてるんですわ
    それに類人猿は病気なのですし、あとはあのおチビちゃんに任せて少し休ませた方が」
 美琴「ありがとう黒子」
 黒子「では黒子ももう少し残らせて頂きますの!」
 美琴「今日はありがとうね黒子」
 黒子「で、では少しだけ待ってくださいまし!
    私は帰りますから、お別れの言葉を類人猿に言ってきますの」

 もうお姉さまは止まらない
 あんのおチビちゃんは役に立たない
  
 最後に残ってるのは……

 上条「……ん?白井か。帰るのか
    今日はありがとな」
 黒子「いえいえ、お大事にしてくださいな
    ところで、お姉さまは残るようですが、さすがにジャッジメントとして、若い男女が二人きりと言うのは……」
 上条「えっと……まだ俺は死にたくないので、何も手を出さないことをここに誓います」
 黒子「先週のこ」
 上条「ごめんなさいお願いですから金属棒を仕舞ってください」

 よし、マウントポジションを取りましたわ

 黒子「もう、そんな元気があるならお見舞いはいらないんじゃありません?
    あとはお姉さまにも帰るように言って、安静になさった方がよろしいかとご提案しますわ」
 上条「えっと……それは無理かと」
 黒子「は?」
 上条「いや、まだ話してないからさ
    インデックスとのことも、今日のことも、今度の約束のことも
    それにアイツ、今何か悩んでるだろ?」
224 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:27:37.68 ID:CKYlZ/Uo
 あら意外、気が付いていらしたの
 あんなにお姉さまがアピールしても気付かなかった唐変木だとおもっていましたが

 上条「でもあいつはさ、それを誰にも相談せずに、自分一人で抱え込んじまうんだ」
 黒子「そうですわね」
 上条「だからさ。力になりたいんだ
    あいつの悲しむ世界は、もう見たくねぇから」

 理由はわからずとも、助けてやりたいですか
 そこまで想っているのに、どうしてそのことに気付かないんですの

 黒子「もしもそれが、あなたの手に余ることでも?」
 上条「ああ」
 黒子「約束だからですの?」
 上条「いや、したいと思ったからした約束だからな」
 黒子「好きなんですの?」
 上条「は?……ああ、わかんねぇ。そういうんじゃなくさ、なんていうか守ってやりたいんだ
    ……御坂には内緒で頼む」

 ……はぁ、やはりお姉さまの気持ちに気付いておられない
 好きではない、理由もない、ただ守りたい
 守られる方はたまったものじゃありませんわね
 それがただの独占欲ならここで叩きのめしたいのですが

 黒子「レベル5を守りたいレベル0なんて聞いたことありませんわ」

 でも、ここから逆転はさすがに難しそうですわね
 何よりお姉さまが異様にやる気でしたし
 もはや賭けですが、上条さんがその心に気付かれる前に二人きりにさせた方が、後々の誤解がうまれて付け入りやすくなるかもしれません
 そのためには……

 黒子「先ほどの約束は?」
 上条「何も手を出さないことをここに誓います」
 黒子「それじゃ、帰りますわ」
 上条「ああ今日は助か……て、テレポートしやがった……
    あいつ今日大人しかったな」

 黒子「お姉さま、終わりましたわ」
 美琴「……」
 黒子「お姉さま?」
 美琴「え、ああ、うん。それじゃあ気をつけてね」

 こちらのセリフですの
 まるで熱に浮かされたような足取りで、お姉さまは再度、家の中に入っていく
 ……その姿を確認し、私はゆっくりとドアを閉めた
225 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:32:20.56 ID:CKYlZ/Uo
 了 
本当にごめん
代筆してくれようとしてた>> 211先生ごめん
ここまで俺のわがまま
あとは煮る焼く葬る乗っ取る好きにしてください
226 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:39:11.94 ID:FLRTf/go
いやいやいやいや
せめてその話は最後まで書こうぜ!?
227 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 03:46:38.84 ID:J/O3GbYo
ちょいちょいちょいちょい
ここまでいい話書いておいて!
しかも次が一番キモのシーンに思えるんですけどッ!
後生ですからせめて次のとこまでは・・・ッ!
228 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 10:50:39.57 ID:X8GxfIAo
やっと乗っ取りきた!かと思ったらなんと>>1だったでござる
頼むから続きを…
229 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/16(木) 00:46:05.76 ID:ltHKLBco
えぇ…
230 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/23(木) 21:20:18.91 ID:88bgGgYo
ここまで書いたんだからあともうチョイ頑張ろうぜ!!
231 :以下、2011年まであと592秒。。。 [sage]:2010/12/31(金) 23:50:09.82 ID:IgrypLso
 黒子「考えるんですわ……クールになるんですの白井黒子……」
    「お姉さまに幻滅させ、類人猿を諦めさせるウルトラCが必ずあるはずですの!……必ず……」

 黒子「この際、手段は問いませんわ……」
    「お姉さまさえ無事なら、例えどんなことでも……」
232 :以下、2011年まであと530秒。。。 [sage]:2010/12/31(金) 23:51:11.81 ID:IgrypLso
 とある日曜日
 公園にて、学園都市が誇るレベル5が3位、常盤台中学のエース、御坂美琴の存在を確認
 ベンチの横には空き缶があり、近くに自販機もないことから、長い時間そこにいるものと思われる
 なお、近辺に類人猿の気配なし。繰り返す、類人猿の気配なし

 黒子「お姉さまを待たせるとは……、あんの類人猿許せませんわ……」
    「で、わかりましたの初春?」

 初春「そんなことより仕事して下さいよ〜」
    「えーっと、ターゲット:上条当麻レベル0さんは……今家を出たようですね」

 黒子「はぁ?!今ですの!」
    「お姉さまには寒空の下30分も待たせておいて、自分は重役出勤とは」

 初春「みたいですね」
    「ところでいいんですか?」
    「最近の御坂さん、すごく楽しそうじゃないですか」
    「もう認めてあげた方が……」

 黒子「いいえ、お姉さまのお側に類人猿は相応しくありませんの」
    「確かに始めは経過を見てと思いましたが、ただでさえ以前から類人猿の話を多分にされていたというのに……」
    「最近ではだんだん露骨になってきてますし、症状は酷くなる一方ですの」

 黒子「これは既に病気!もう待てませんわ」
    「一分一秒でも早く類人猿の魔の手からお救いしなければ!」

 初春「……はぁ、それは既に手遅れって言うんだと思いますけどね」
    「白井さんレベルで」
233 :以下、2011年まであと280秒。。。 [sage]:2010/12/31(金) 23:55:21.86 ID:IgrypLso
 その頃、学生寮から走っている人影があった
 服はきれいなのに靴は多分に汚れ、露出した手足には所々絆創膏が張ってあり、彼のトレードマークであるいつもツンツンしたウニ頭も、今日は少しへたれて見える

 上条「あーもう、不幸だー」

 実は彼、上条当麻は40分ほど前に一度家を出ていた
 ただ、そのとき

 ・偶然、交差点で女子生徒とぶつかり
 ・その後出てきた彼氏に誤解され、殴りかかられ
 ・そげぶし切ったところで車が突っ込んできて
 ・二人の代わりに吹っ飛んだところ、スキルアウトにぶつかり
 ・逃げ切れずにアジトへ連行され
 ・そこを壊滅させに来たアンチスキルにスキルアウトと誤認され
 ・逃げ切ったところでいつか見たヤバイやつらと鉢合わせになり
 ・何故か偽海原に先々週のことがバレてて殺されかけ
 ・一方通行に蔑んだ目で見られ
 ・偶然近くを通りかかった土御門に拾われ、家まで運んでもらった

 という訳もあり、予想よりも出発が大幅に遅れてしまった
 現在、彼は物凄く焦っている
234 :以下、2011年まであと254秒。。。 [sage]:2010/12/31(金) 23:55:47.57 ID:IgrypLso
 上条「(先週、先々週も世話になったからな)」
    「(あのビリビリ相手とはいえ、借りの一つも返せてねぇって状況は流石に良心が痛む……)」

 信号だろうとスキルアウトだろうと今の彼は止められない
 例えば……、目の前に金属棒でも飛んでこない限り止らないだろう
 ちょうど今のように

 上条「(って、金属)うわっ!」

 とっさに横に転がり、回避する
 これで服まで汚れた上条だが気にしてる暇はない
 急いで立ち上がろうとしたとき、金属棒を突きつけられた
 立ち上がる事が出来ず、その場に尻餅をつく

 黒子「チッ、もう少し強く投げておけば良かったですわ」
 上条「白井!?おま……って悪い、今急いでるんだ」

 ピクリとその言葉に黒子の口元が引き攣る 

 黒子「えぇ、30分も前からお姉さまを待たせているんですもの」
    「これで悠長に歩いていたら、この金属棒を直接体内にテレポートしてたところですわ」

 ニコ〜という擬音が聞こえてきそうな微笑を向けられる
 ただ何故だろう
 目が笑ってないためか、可愛いというよりただただ恐怖という感想しか浮かばない
 始めはチラチラと横目で見ていた周囲の学生たちも、全員ブルッと身震いをしたあと波が引くように消えていった
 ステイルの人払いも真っ青な効果だ
235 :以下、2011年まであと71秒。。。 [sage]:2010/12/31(金) 23:58:51.60 ID:IgrypLso
 上条「お前の場合冗談に聞こえないんだよ……」
 黒子「さあ、お姉さまの側に行きたければ、まずこの黒子の屍を超えて下さいまし!」
 上条「(まずってほかにもいるのかよ……)」

 目前には妖しい笑みを浮かべた不良ジャッジメント
 周囲には助けを呼べる人はなし
 怪しい動きをすれば即座に刺されることうけあいだ

 上条「ああ、もう時間がないって言うのに……」
    「不幸だー」

 上条は深くため息をつき、頭を抱えた
 その姿を見て、黒子は勝ちを確信する
 そんな黒子を見るわけでもなく、かといって他の何を見るわけでもなく、ただボーっと黒子の後ろを眺めながら、上条当麻はそっと呟く
 

 上条「……こういう状況なんだ」
    「無能力者の上条さんには、ちとハードが過ぎるんですよ」

 黒子「?」

 上条「ていうか見てるんだからわかるだろ美琴、そんなにビリビリさせて睨まないで下さい」
 黒子「な!?」


 瞬間、黒子は反射的に金属棒を持つ手を引いた
 それを待っていたかのように上条は右手で黒子の腕を掴む
 単純な力比べなら、流石に3つも下の女の子に劣りはしない

 ……
 ……

 黒子は掴まれた腕を軽く振り、軽く上条を軽く睨みつける
 嫌悪感を隠そうともしない
236 :以下、2011年まであと22秒。。。 [sage]:2010/12/31(金) 23:59:39.62 ID:IgrypLso
 黒子「……言っておきますが、もし私に少しでも痕を残すようなことをするおつもりでしたら、無い事無い事付け加えてお姉さまに言いつけますの」
   「ただでさえ遅刻している身なりがボロボロな殿方が後輩をけがさせたとあらば、さぞかしお姉さまは幻滅なさるでしょう」
   「テレポーターたる私が怪我を負ったという事実は、百年の恋を覚まさせるのに十分ですわ……」

 上条「……白井、お前なんか自棄になってねーか?」

 黒子「お黙りなさい」
   「本日の黒子は捨て身の覚悟ですの」

 上条は深いため息をつき、掴んだ腕を放さぬよう、右手に力を入れた

 上条「はぁ……
    それじゃあ、放せねぇな」

 残念だ、本当に残念だと言うかのように短く「不幸だ」と呟く
   
 黒子「……は、はあ!?、何……考えてますの?」
    「ちょっと放してくださいまし!」

 その発言を聞いて、黒子は急に手を振り解こうと躍起になる
 蹴りも多用するが、普段から荒事に慣れている上条にとって、耐えられない痛みではない

 上条「お前が捨て身で来るって言うならこっちも捨て身で行ってやるって言ってんだよ」
    「……一緒にビリビリ痺れようぜ」

 言うや否や、腕を掴んだまま待ち合わせの場所へと駆け出す上条
 腕を振り解けず、能力も使用できない黒子はバランスをうまく保ちながら抵抗を試みるが、そのまま引きずられながら連れてかれていった
237 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2010! [sage]:2011/01/01(クリスマス) 00:06:31.29 ID:LOVTjzso
238 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/01(正月) 00:12:59.49 ID:LOVTjzso
???_Side

時は遡る

 上条「本当にきたか……てか、御坂の相手がインデックスってまずくねえか
     なんつーかインデックスも御坂もなんかおかしいし、こりゃゆっくり療治はできそうにねぇな」
 上条「あー、あんな大声で……。隣に舞夏がいましたーってオチは勘弁してくれよ」
 上条「お前、ここ危険になりそうだからさ、ちょっと隠れてろ」

 ………
 ……
 …

 黒子「それは、お姉さまはあの殿方と二人きりになりたいと……そういうわけですの?」
 御坂「ち、違」
 黒子「ですわよねー
     ……はぁ、でもわかりましたわ。確かにここを出るタイミングとしては適当ですし
     でも、本当に帰ってきてくださいお姉さま。ご冗談抜きに先週からお姉さまへのチェックが特別厳しいのですから」
 御坂「……わかったわよ」

 黒子「まずこれでメモの中の3項目は実現不可と
     ……はぁ、先は長いですわ」

 ………
 ……
 …

 禁書「タオルタオル〜」
 禁書「それにしても、短髪もついんてーるも一体いつまでいるつもりなんだよ。本当にお粥作ったら帰るのかな」
 禁書「……それに、短髪がとうまの近くにいると無性にムカムカするし」
 禁書「今、一緒にいるんだよね……うー」

 ………
 ……
 …
239 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/01(正月) 00:15:28.92 ID:LOVTjzso
 御坂「……熱はまだあるけど、どう?食べられそう?」
 上条「ああ、むしろ白井からの見舞いの品をほとんどインデックスに食われたので結構おなかペコペコですよ」
 御坂「ふーん。まあ……さ
     ひ、一人で食べられるわよね」
 上条「美琴
     こういうときはあー……すみませんビリビリは止めて下さい一人で食べられますから」

 御坂「……」
 上条「あの……御坂さん?
     ジッと見られると非常に食べにくいのですが……」
 御坂「……」
 上条「……いただきます」
 御坂「……」
 上条「相変わらず御坂の料理は美味いな
     帰る前にレシピ書いていって欲しいくらいですよ」
 御坂「……」
 上条「あれ?」
 御坂「……!
     アンタ今こぼした。やっぱり食べにくわよね!
     ははは、しょうがないから特別にミコトセンセーが食べさせてあげるわよ」
 上条「いや大丈夫だけど」
 御坂「そ、そう……」

 ………
 ……
 …

 黒子「上条さん、まだお粥が残ってますが、食べます?」

 上条「あー、ちょっとおいといてくれ
     まだ熱い……」

 黒子「熱いと言いつつ減ってるとは……
     よもや!まさかとは思いますが、この私ですら未だ体験したことのない、魅惑のお姉さまふーふーをさせたのでは?!
     ……ふふふ。せめて、辞世の句だけは詠ませて差し上げますの」

 上条「させてませんし、してません」

 黒子「ですわよねー。ではお台所に置いてきますの
     水お持ちしますから早めにお薬飲んで下さいですの」


 上条「……ふぅ、すげえ助かるけど、いつもの倍疲れる日だな」

 ………
 ……
 …
240 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/01(正月) 00:20:49.94 ID:LOVTjzso
 美琴「で、何してんのあんた達」

 上条「いや、これには深いわけが……」

 黒子「そ、そうですの」
    「これには深いわけがありまして」

 御坂「……全く」
    「どうせ黒子が邪魔したんでしょ?」

 上条「え?(俺じゃねぇの)」
 黒子「へ……、私を疑うんですのお姉さま!?」

 御坂「黒子、今日私は当麻と約束してるの。邪魔しないで」

 上条「お、おい御坂?」

 黒子「邪魔しないで……」
    「邪魔しないで?」
    「ジャマ……シナイデ」
    「ジャマシナイデデスッテ?」

 御坂「あーもう。アンタすごい汚れてるじゃない」
    「ていうか何ヶ所怪我してるのよ」
    「まあいいわ、一度着替えに行くわよ」

 上条「白井のやつ真っ白に燃え尽きてるけどほっといていいのか」

 御坂「そんなことよりどれだけ時間過ぎてると思ってるのよ」
    「アンタ今日の趣旨忘れて……あー、もう行くわよ!」
241 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/01(正月) 00:22:03.93 ID:LOVTjzso
 ………
 ……
 …

 黒子「ふ、ふふふ…………」
    「ふにゃーーーーーーーーーーーーーーーー」

 初春「白井さーん、因果応報って言葉知ってますかー?」
    「馬に蹴られてしんじゃいますよ」

 黒子「お姉さまが……類人猿のことを……当麻と……」

 初春「御坂さんって上条さんのこと下の名前で呼んでるんですね」
    「ちょっと意外でした。白井さん並に親しいんですねーきっと」
    「用は済んだみたいですし、早くこっちに来てくださいね」
    「先週に引き続き無断欠勤になってしまいますよー」

 黒子「先週、一体何があったというんですの……」

 初春「知りませんよ」

 黒子「……は、まさか……いえいえお姉さまに限ってそれは……」
   「お姉さまが三下ごときに気をお許しに……は、ははは…………」

 初春「えーっと、もしもし?白井さん?」
 黒子「ありえないありえませんあり得ないですのの三段論法!」
    「いいですわ……あの類人猿がお姉さまのお気持ちを利用し弄ビ続ケルと言うのなら、まずはその幻想をぶちころ……『がちゃ……つーつー』あら、初春、初春ー?」

=================================================================

 固法「あら、白井さんは?」
 初春「病気でお休みだそうです」
 固法「そう」
242 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/01(正月) 00:24:07.10 ID:LOVTjzso
 ???_side

 御坂「……はぁ、黒子と同じ感じで言えばいいのよ」
 御坂「と…ま」
 御坂「とぉま……」

 ……
 ……

 御坂「……あームリムリ」
 御坂「こうなりゃ当たって砕けろよ
     あのシスターだって……」
 御坂「……あのシスターだって、ムリだったのよね」

 御坂「……あ、あんた私に近づいて平気なの?」
     ……もしかして、応援してくれてる?」
 御坂「……うん、そうよね
     先に進まなきゃね」

 ………
 ……
 …
243 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/01(正月) 00:26:52.86 ID:LOVTjzso
 ???_Side

 ………
 ……
 …

 御坂「……よし
     ちょろっとと……と、アンタ!」

 上条「……」

 御坂「返事くらいしなさいよ」

 上条「……」

 御坂「いい加減にしなさいよ……
     ……ひょっとして、寝てる?」

 上条「……」

 御坂「あれ?えっと、どうしよう
     薬は……これかな?飲んだんだ。あれ、お粥は?」

 上条「……」

 御坂「……ていうかこれ、先週の焼き回し……じゃ、ないわよね?まだ明るいし
     先週はこの箱の中にあった薬使ったわけで
     今回はまったく使ってないわけで……えっと、どうしよう」

 上条「……」
 御坂「……はぁ、帰るわけにもいかないし
     少し片付けようかしら」

 御坂「……アイツの部屋……なのよね。ここ
     た、例えばベッドの下に……て、ははは、あるわけないわよね
     ……うん、ないわね
     あ、この漫画懐かしい。結構前に終わっちゃったのよね
     ……これ課題?と、……アンタまた出されたわけ?
     あー、これはまた懐かしい……」

 上条「……」

 御坂「ん?どうしたのあんた
     あー、ごめんね、とー……と…、アイツが作ってないってことはあんたまだ何も食べてないのかな
     ちょっと待ってて、探してくるから」

 上条「……」

 ガリガリガリ

 上条「……ん……」
244 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/02(日) 04:33:51.19 ID:hlexr96o
寝落ちか?
245 :lain. [sage]:2011/02/19(土) 23:15:17.53 ID:???
SS・やる夫系スレッドは、SS速報VIP【http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/】へ移転することになりました。
それに伴いこちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
スレッドを立て直す際はSS速報VIPへお願いします。
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