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男「……ヒマだな」女「そう考えた時点で負け組なんだよ?」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 09:40:18.10 ID:xs2FaMAO
男「良いじゃねーか、負け組でも」
女「よくないよ!?」
男「つーか、あんた誰?」
女「負け組はだめなんだからっ!」
男「うぜーな」
女「キミは今、私との会話を楽しんでいる。つまり、ヒマじゃなくなったということ!」
男「……ヒマだな」
女「ちょっ」
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 09:47:23.75 ID:s5y59hs0
さあ、続けて
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 09:47:35.68 ID:xs2FaMAO
女「楽しいと思いなさい!」
男「……まだいたのか、あんた」
女「当然じゃない!」
男「なにがだ」
女「私は使命を決めた!」
男「うぜー」
女「キミをヒマから解放する!」
男「はいはい。もうかいほうされましたのでこれで」
女「ま、待ちなさいっ」
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 09:50:03.45 ID:LP6ZzIAO
さあ、続けて
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 09:52:18.24 ID:KiWRt.6o
ほら、はやく書け
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 09:52:57.85 ID:xs2FaMAO
男「……なんでついてくるんだよ?」
女「あなたをヒマから」
男「解放されたよ?」
女「……」
男「……」
女「あなたを」
男「解放されたって」
女「……」
男「……」
女「あな」
男「テンドンは二回までだと思うけど」
女「……」
男「……」
女「勝手に決めんなー!」
男「怒られた!?」
女「何様だ、おまえは!?」
男「むしろ、お前が何様だ?」
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 09:59:46.35 ID:xs2FaMAO
女「まさか、私のことを知らないとは……」
男「いや、初対面でストーカーしてくるだけのヤツなんか知るか」
女「初対面じゃないよ!」
男「せめてストーカーの部分を否定しろよ……」
女「初対面じゃ」
男「いや、だから……」
女「……」
男「……」
女「初対面」
男「だからな?」
女「……」
男「……」
女「初」
男「うぜーよ、コイツ」
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 10:06:34.42 ID:xs2FaMAO
女「特別に私のことを教えてやろう」
男「いらないから。興味ないし」
女「私は女。ヒマに悩まされたキミの救世主よ」
男「……」
女「……」
男「わーすごーい……んじゃ、俺はこれで」
女「ちょっと、こら」
男「……」
女「聞けってば!」
男「触るな、電波女」
女「そんな、電波だなんて……」
男「……誰か助けて」
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 10:16:27.56 ID:xs2FaMAO
女「そんなキミに朗報です!」
男「……はぁ」
女「なんと!この救世主、電波女ことこの私が助けてあげましょう!」
男「気に入りやがった……」
女「まさか早速あだ名をつけて呼んでくれるなんて……」
男「どうしたら良いんだ、これ……」
女「さぁ、すべてを委ねなさい!」
男「……嫌だな」
女「昔の人は言いました。いやよいやよも好きのうち、と」
男「……はぁ」
女「ため息はダメー!幸福が逃げちゃう」
男「……全力で逃げ出してるだろうな、この空間から」
女「それはいけないね!さぁ、私と一緒に追い掛けよう!」
男「……誰か助け」
女「テンドン、嫌いなんですよね?」
男「……」
女「……」
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 10:19:49.09 ID:xs2FaMAO
男「……もう帰って良いか?」
女「ヒマからの解放を」
男「もう解放されたから。むしろ忙しくなったから」
女「それなら仕方ないね」
男「……ほっ」
女「それじゃ、またね」
男「……え?」
女「……え?」
男「……え?」
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 10:21:56.79 ID:xs2FaMAO
おなかすいたからご飯食べてきます。
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 10:53:34.33 ID:xs2FaMAO
翌日。

友「やっほー」
男「……はぁ」
友「ヘイヘイ。なんだいなんだい。元気ないねえ」
男「……うざい」
友「ひ、ひどいっ。私は遊びだったっていうの!?」
男「……朝からなんでそんなハイテンションなんだよ?」
友「よくぞ聞いてくれました!」
男「……聞かなきゃ良かった」
友「ヘイヘイ」
男「なんでこんな奴ばっかりなんだ……」
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 11:00:31.02 ID:xs2FaMAO
友「……ん?マジでどした?なんかあったか?」
男「あぁ……昨日な」
友「昨日?」
男「電波女に絡まれた」
友「逆ナンか!?」
男「……」
友「そんな睨むなよ。んで?」
男「いや。それだけ」
友「ふーん。まぁ、良いけど、それくらいでお前がそんな疲れるか?」
男「……どういう意味だ?」
友「気付いてるく・せ・に」
男「気持ち悪い」
友「でもまぁ、電波な奴とか今更だろ?」
男「……考えたくない」
友「そうだろうな」
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 11:16:38.44 ID:xs2FaMAO
友「さて、帰るか」
男「あぁ」
友「今日もゲーセン行くだろ?」
男「そうだな……行くか」
友「しかし、お前はホント電波ホイホイだよな」
男「言うな」
友「お、あの子かわいくね?」
男「ん?……ロリコン」
友「違うっ。俺は小さいものが……」
男「うざい」
友「まったく、この子は……」
男「俺が悪いみたいな言い方はやめろ」
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 11:19:19.08 ID:s5y59hs0
一行あけながら書き込んでくれ。みにくい
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 11:22:11.40 ID:xs2FaMAO
女「……」
男「げ……」
友「?」
男「……俺、今日はもう帰るわ」
友「ん?そうか?」
男「あぁ。じゃな」
友「おー。また明日」


女「みーつけた」
男「……離せ」
女「ネガティブはだめだよ?」
男「……また押し付けか?」
女「押し付け?」
男「とりあえず離せ」
女「話すのはもちろん構わないというか、望むところだけど」
男「そうじゃない。そっちじゃなくてだな……」
女「?」
男「……はぁ」
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 11:32:46.83 ID:xs2FaMAO
>>15
了解。気をつけます。


男「つーか、ホントなんなんだよ?」

女「なにが?」

男「なんで俺に付き纏う?」

女「理由が必要かな?」

男「それはいるだろ」

女「昔の人は言いました。必要なのはきっかけだ、と」

男「うぜー」

女「まぁ、ヒマそうにしてたからだよ?」

男「もうヒマじゃない。だから付き纏うな」

女「ちゃんと過去形にしたよ?」

男「……うぜー」

女「でも、思ったの。きっと私はキミを救うため」

男「勘違いだ」

女「私の直感はすごいよ?当たるよ?テストのヤマとか」

男「……それはちょっと羨ましいかも」

女「そんなっ。私が欲しいなんてっ」

男「そんなことは言ってない」

女「私のことが欲しいだなんてっ」

男「黙れ電波女」
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 11:46:34.10 ID:xs2FaMAO
女「むー」

男「な、なんだよ?」

女「私、キミをなんて呼べば良いのかわかんない」

男「呼ぶな、二度と」

女「まだ一度も呼んでないよ?」

男「……う、うるさいっ」

女「照れてるー。かわいー」

男「……」

女「……ごめんなさい」

男「よし。今すぐ離せ」

女「許してもらえたっ」

男「離せというてるに」

女「なまえ」

男「は?」

女「なまえを教えて?」

男「……男」

女「男……」

男「……」

女「ちゃん」

男「おいこら」

女「決めたっ!男ちゃんって呼ぶことにしようっ!」

男「おいこ」

女「テンドン」

男「……」

女「……」
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 11:50:13.90 ID:xs2FaMAO
男「とにかく、その手を離せ」

女「わかった。じゃ、また明日ね。男ちゃん」

男「ちゃん付けで呼ぶなっ!」

女「ばいばーい」

男「人の話を聞けーっ!」

男「……はぁ」

男「……」

男「いや、待て、俺!?名残惜しくなんてないぞ!?ないよな!?」

男「……」

男「……帰ろ」
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 11:53:09.82 ID:xs2FaMAO
女「……ちゃん付けで呼ぶな、か」

女「……つまり、ちゃん付けじゃなければ呼んで良い、ってことだよね?」

女「……」

女「……えへへ。また明日、だよね?……男、君」
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 12:00:16.95 ID:xs2FaMAO
友「……なにしてんだ?」

男「うを!?……なんだ、友か」

友「なんだとは、しつれーな奴だな」

男「すまん」

友「まぁ、良いや。先に帰ったんじゃなかったのか?」

男「……絡まれた」

友「からまれ?……あぁ、例の電波女か?」

男「あぁ」

友「そうか。まぁ、よくあることさ」

男「……よくあってたまるか」

友「よくあるだろ?」

男「……」

友「さて、と。それじゃ、せっかくだし一緒に帰るか」

男「……あぁ」
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 12:11:22.41 ID:xs2FaMAO
友「ところで、今日は家族いるのか?」

男「んー、どうだろ?帰ってみないとわからん」

友「携帯とかは?」

男「電話しても出ることの方が少ないしな」

友「……そういえばそうか」

男「あぁ」

友「しかし、どんどん磨きがかかってくな、その体質」

男「そんな変な体質じゃねーよ」

友「いや、もう神様の仕業にも思えるぞ。マジで」

男「……勘弁してくれ」

友「ま、一緒にいて退屈はしねーけどな」

男「そうかい」
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 12:18:50.83 ID:xs2FaMAO
友「退屈といえばさ」

男「ん?」

友「暇だー、とか言ってたら絡まれたんだろ?例の電波女」

男「あぁ」

友「……お前が悪いんじゃね?」

男「なんでだよ?」

友「ほら、ヒマだから誰か構ってー、みたいな?」

男「……まさか」

友「そう取られてもおかしくはないだろ」

男「……はぁ」

友「相変わらず電波ホイホイはアンテナ三本だな」

男「だから電波ホイホイとかゆーな」

友「……むしろあれだな」

男「なんだよ?」

友「電波を集めるじゃなくて、電波で引き寄せる、みたいな」

男「俺が電波みたいに言うな」

友「……違うのか?」

男「真剣な顔でアホなこといってんじゃねーっての」
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 12:24:07.92 ID:xs2FaMAO
友「……男の家に着いたわけだが……」

男「あぁ」

友「電気、ついてるな……」

男「あぁ」

友「……誰か、いるってことだよな?」

男「そうみたいだな」

友「……」

男「……」

友「じゃ、俺はこれで」

男「まぁ、待て」

友「いやいや。ちょっと急用を思い出したからな」

男「大丈夫だ。忘れるくらいなら急用じゃないはずだから」

友「……」

男「……」
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 12:30:11.56 ID:xs2FaMAO
友「……」

男「……」

友「……離してくれ」

男「……俺を見捨てるのか?」

友「誰しも自分の身が大事だ。そうだろ?」

男「その通り。俺だってそうだ」

友「……」

男「……」

友「勝負、するか?」

男「望むところ」

男・友「「じゃんけん」」
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 12:51:33.65 ID:xs2FaMAO
男→ぐー。

友→ぱー。


友「じゃあな」

男「と、友ー。友様ー、どうか、どうか……」

友「すまんな。俺はもう行かなくては……」

男「友ー。かむばーっく」

友「……」



男「……」

男「そうか、どっかに出掛けておけば……」

男「ふっふっふ。何故こんな簡単なことに気づかなかったんだ……」

姉「さっきからうるさいんだけど?」

男「ね、姉さん!?」

姉「おかえり」

男「……ちょっとお出かけしてきます」

姉「おかえり」

男「……ただいま」
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 13:09:43.54 ID:xs2FaMAO
男「……それで、突然どうしたの?」

姉「なにが?」

男「いや、いきなり帰ってきてるから」

姉「なに?私が帰ってきたのが不満?」

男「いえ。そんなことは全然ありませんっ」

姉「そっ。……ところで、友君は帰っちゃったの?」

男「え?うん……ごめんなさい」

姉「なんで謝るの?」

男「いや、だって……」

姉「良いのよ、別に。おもちゃは一人でも十分だし」

男「……えっと、ね。姉さん……いえ、姉様?」

姉「なに?」

男「ほら。もう俺、高校生だし……」

姉「だから?」

男「その……」

姉「さ、いくわよ?」

男「……はぁ」
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 13:14:08.40 ID:xs2FaMAO
姉「〜♪」

男「……」

姉「〜♪」

男「……」

姉「〜〜♪はい、でーきた」

男「……そう」

姉「はいっ。じゃあ、あっちの椅子に座って?」

男「ん……」

姉「あぁ、いい……」

男「……」

姉「じゃ、撮るからちょっと顔をあげて?」

男「……」

姉「そう。そのままねー。はい、チーズ」
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 13:22:36.41 ID:xs2FaMAO
姉「はい。じゃ、次はこれね?」

男「……せめてはレースはもうやめない?」

姉「なに言ってるの!せっかく買ってきたんだから、着せなきゃ損じゃない!」

男「いや、それなら姉さんが着れば……」

姉「なに?」

男「いえ、なんでもないです、はい……」

姉「そう。……でも、やっぱり友君も一緒が良かったかなー?」

男「すみません」

姉「じゃ、はい」

男「……」

姉「あっちのピンクの方が良い?」

男「この水色のでお願いしますっ!」

姉「そっ。じゃ、着替えて着替えて」

男「あぁ」

姉「……」

男「……部屋から出ててね?」

姉「ちぇっ」

男「……」

姉「じゃ、次のメイク道具準備してるから、着替えたら呼んでねー」

男「……あぁ」
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 13:31:46.71 ID:Cizbatc0
私怨
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 13:37:44.56 ID:hCfLZowo
見てる
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 14:01:02.74 ID:xs2FaMAO
姉「ふー。すっきりしたー」

男「……そうか」

姉「さて。じゃ、ご飯にしよっか。どこいく?」

男「どこって?」

姉「疲れたでしょ?作るより食べに行く方がいいかな、って思ったんだけど」

男「……そうだね」

姉「でしょ?それともピザとかのデリバリーが良い?」

男「……あー。そっちの方がいいかな?」

姉「じゃ、ピザにしよう。味の指定はないよね?」

男「ん。任せる」

姉「よしきた」

男「……はぁ」

男「やっと解放された……」
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 14:13:25.13 ID:xs2FaMAO
男「……さて。着替えるか」

母「ただいまー」

男「……え?」

姉「おかえり、母さん。久しぶり」

母「ただいま。二ヶ月ぶりねぇ。今日は姉だけ?」

姉「ううん。男もいるよ」

母「了解」



男「……はぁ」

母「会うなりため息だなんて……そんな子に育てた覚えはないのに……」

男「そりゃ、あんたにまともに育てられた記憶がないからな……」

母「ひ、ひどいっ」

男「……まぁ、いいや。おかえり、母さん」

母「ただいま。愛してるわ、愚息よ」

男「ありがと。あんた以上に愚かな人はなかなかいないと思うけど……」

母「なにか文句?」

男「いえ、全然」

母「そう?」

男「えぇ」
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 14:17:24.86 ID:xs2FaMAO
既にスレタイとの関連がなくなってる気がしますね……。

すみません。
ちょっと休憩してきます。
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 15:29:58.61 ID:xs2FaMAO
友「おはよー」

男「……はよ」

友「……元気ないな?」

男「昨日、姉さんだった」

友「……そうか」

男「しばらくして、母さんも帰ってきてな……」

友「……ご愁傷様」

男「あぁ」

友「その……なんか、すまん」

男「……いや。自分が大事なのは分かるからな」

友「……よし、昨日のことはこれで終わりだ」

男「だな。話してても気分が落ちるだけだ」

友「そうそう」
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 15:37:48.88 ID:xs2FaMAO
友「そういえば、知ってるか?」

男「……何を?」

友「今日来る転校生の話」

男「……は?」

友「あ、違うか?転入生の話、の方が正しいか?」

男「……すまん。嫌な予感しかしないんだが……」

友「かもな。しかもうちのクラス」

男「……まさかな?」

友「そうだよ。転入生がきて、それが知り合いで、なんて……」

男「……」

友「……」

男「……そいつの名前は?」

友「あぁ。確か……女」

男「……嘘だよな?冗談にしては悪質過ぎるぜ?」

友「……いや、マジ。つーか、そうか。やっぱり例の……」

男「はは……同名なだけだろ、きっと。よくありそうな気もするしな……」

友「……」

男「……」
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 15:38:25.50 ID:8fpVsjw0
ttp://blog-imgs-18.fc2.com/s/a/c/sachinashi/k-on_12.jpg

ttp://skm.vip2ch.com/-/hirame/hirame096272.jpg

ttp://skm.vip2ch.com/-/hirame/hirame096268.jpg
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 15:42:41.32 ID:xs2FaMAO
女「初めまして、女です」

先生「じゃ、席はあの窓際のところで」



友「……なぁ」

男「……何も言うな。頼む」

友「あ、うん」



女「……よろしくね?」

友「よろしく」

男「……」

友「男」

男「……なんだ?」

女「……」

友「視線が痛い……」

男「……そうか」

女「……」
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 15:49:28.13 ID:xs2FaMAO
友「やっと終わった……待ち侘びたぜ、放課後」

男「……なぁ、友」

友「ん?なんだ?」

男「……あれ、どんな意味だと思う?」

女「……」

友「手招きか。来てほしいんじゃないか?」

男「……やっぱりそうなのか?」

友「そうだと思うぞ」

女「……」

男「……」

友「……諦めろ」

男「……あぁ。いってくる」

友「いってら」
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 16:04:46.90 ID:xs2FaMAO
男「……なんだ?」

女「男ちゃん」

男「だからちゃん付けはやめろと」

女「無視、された」

男「……」

女「朝、挨拶したのに、無視された」

男「……」

女「精一杯の勇気をだして、朝、挨拶したのに」

男「うぜー」

女「大丈夫。私、ちゃんと分かってるから」

男「……なにを?」

女「照れ隠しだよね?許婚ってばれるのが」

男「ちょっとまて、こら。なんだその設定は」

女「今思い付いた。救世主よりは身近に感じるかなって思って」

男「……なんでこんな電波女に絡まれてるの、俺?」

女「運命?」

男「もしそうなら俺は運命を断ち切ってやる!」

女「赤い糸は切れないよ?」

男「……少なくとも、ほどくことは出来るだろうよ」

女「弱気はだめだよ!」

男「うざい黙れ電波女」
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 16:13:02.75 ID:xs2FaMAO
女「えへへ」

男「!?な、なんだよ……?」

女「電波女、だって……またあだ名で呼んでくれるなんて……えへへ」

男「……」

女「あっ!私買い物行かなきゃだったんだっ!ごめん、またねっ!」

男「……なんなんだ、ホント……」


友「おかー」

男「……あぁ」

友「どうだった?告白でもされたか?」

男「……三途の川で溺れないと良いな?」

友「……マジで機嫌悪い?」

男「昨日から散々振り回されてるから、さすがに疲れてるしな……」

友「すまん……ゲーセン行くか?」

男「あー……いや。カラオケにしないか?適当にメンバー集めて」

友「そうすっか。じゃ、声かけてくるから少し休んでろ」

男「さんきゅ」

友「おう」
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 16:17:12.91 ID:Cizbatc0
良いね良いね、面白いです
頑張れ
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 16:18:21.77 ID:xs2FaMAO
友「久々に歌ったー」

男「だな」

友「しかし、お前がいつの間にか持ち歌を増やしていたとは……」

男「ふっふっふ」


友「それにしても、と。あれ?」

男「どした?」

友「あれって……」

男「……女、か?」

友「なんかふらついてないか?」

男「……確かに」

友「行ってみるぞ」

男「……やっぱそういう展開?」

友「そういう展開だ」

男「……そうか」

友「あぁ」
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 16:28:52.85 ID:xs2FaMAO
女「……」

男「おい」

女「ん?……っ!?」

男「そんな驚くとこか?」

女「なんでここに……」

友「あー。カラオケの帰りでね。女ちゃんがふらふらしてたからどうしたのかな、って」

女「ありがとうございます。別になんでもないですよ。ちょっと買い過ぎちゃっただけですから」

男「……普通に話せるんだな?」

女「なに言ってるんですか?」

男「……なんでもない」

友「それよりさ、重そうだから手伝うよ、男が。方向も一緒みたいだし」

男「さらりと俺一人に押し付けてんじゃねーよ」

女「あ、い、いいですよ。そんな、迷惑ですし」

男「……とか言いつつ全部の荷物を持たせようとしてるじゃねーか」

女「ありがとうございます」

男「……はぁ。しかたない……って、重っ!」

女「助かりましたー」

友「いやいや、たいしたことじゃないって」

男「おいこら、てめーら。特に友!」

友「はいはい。しょうがないから半分持ってやるよ」
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 16:45:31.71 ID:xs2FaMAO
女「えへへ……よかった」

女「無視されちゃうし、嫌われたのかと、思った……」

女「学校の転校は偶然だったけど……」

女「でも、前の学校みたいにならないようにしなきゃ」

女「男ちゃんにまであんな風にされたら……」

女「こわい……」

女「やだな、私……男ちゃんがそういうことしない、って分かってるはず、なのに……」

女「でも……」

女「……ううん。信じよう。大丈夫。きっと、大丈夫だから……」

女「えへへ。男ちゃん……」
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 16:53:09.71 ID:xs2FaMAO
女「おはよ、友君、男ちゃん!」

友「おはよ、女ちゃん」

男「……はよ」

女「あー。テンション低いねぇ……」

友「まぁ、いつもだけどな」

女「そうだねー。男ちゃんがこんなに朝に弱いなんて……」

男「うるせー。つーか、なんでずっとちゃん付けなんだ、お前は?」

女「えへへー」

男「えへへー、じゃない!」

女「だって、私をあのあだ名で呼んでくれるの男ちゃんだけだもん。だから」

男「ただの文句だろ、電波女は……」

女「えへへ。だからね、私も男ちゃんを特別に呼びたいの」

男「……はぁ」

女「えへへ」

友「なんだかんだで甘いよな……」
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:01:57.79 ID:xs2FaMAO
女「男ちゃん、お昼ご飯一緒にたべよ?」

男「んあ?……あぁ」

女「また寝てたんだ……」

男「うるさいな。眠いんだから仕方ないだろ?」

女「それにしても、頬杖つきながら寝るって……」

男「ふっふっふ。これならばれにくいしな」

女「自慢げに言うことじゃないけどね?」

男「……あ、友ー」

女「……話を逸らした」

友「どしたー?」

男「昼飯、女も一緒に食いたいんだと」

女「ご一緒していいですか?」

友「おう。可愛い女の子とか、大歓迎」

女「か、可愛い……えへへ」

男「……さて、今日は天気も良いし、外で食うか」

友「だねぇ。じゃ、いくか」

男「おう」

女「えへへ……可愛い……」

男「置いてくぞー」

女「かわ……って、まってまって。ちょっとまってー」

男「……はぁ」
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:15:46.16 ID:xs2FaMAO
男「よし、帰るか」

女「あ、うん……」

男「……どした?」

友「元気ないね?」

女「そうかな……?」

友「まさかあの日……」

男「それ以上言ったら姉さんに捧げてやる」

友「すみませんでしたっ!」

男「……でも、ホントにどした?電波の感度が悪くなったか?」

女「かんど?」

友「いや、それはいくらなんでも……」

女「そうなのかなぁ……?」

男「え?……いや、すまん。乗ってくるとは思わなかった」

女「ふぇ?」

男「……ふむ。んー……ちょっと失礼」

女「へぅ……?」

友「ちょっ!?」

男「高いな……風邪か?」

女「えへへ……」

男「笑ってる場合か!」

女「ひぅっ!?」

男「あー、すまん。怒鳴る必要はなかったな」

男「とりあえず、帰るぞ」

女「うん……」

友「おでこ同士とか……」
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:26:27.52 ID:xs2FaMAO
男「ほら、着いたぞ」

女「ありがと……」

男「あぁ……でも、真っ暗だな。家族は?」

女「……いない」

男「そうか……んー。俺達が上がっても大丈夫か?」

女「えへへ……」

男「……?」

女「大丈夫、だよ。信じてるから……」

男「……なにをだ」

友「ナニをしないことを?」

男「……黄色い泉に送ってやろうか?」

友「いや、すまん。つい」

男「たく……」

女「……ふふ」

男「あ?なんだよ?」

女「仲が良いな、って思って……」

男「まぁ、中学からだしな。と、おじゃまします」

友「おじゃまします」

男「じゃ、とりあえず寝てろ。台所、借りるぞ」

女「え?うん……」

友「じゃ、俺は買い物行ってくるわ」

男「おう。頼んだ」

友「任せろ」

女「あの……」

男「寝てろ」

女「うん……」
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:33:13.55 ID:xs2FaMAO
男「……女ー」

女「……開いてる」

男「おじゃま、っと。ほら」

女「……なにコレ?」

男「見てわかんねーか?鍋だけど」

女「そうじゃなくて」

男「お粥だ。俺と友の合作だからな。うまいことは保証してやる」

女「……」

男「どした?」

女「なんで?」

男「……は?」

女「私のことなんてほっとけば良いのに……」

男「いや、おいこら。最初に関わってきたの、お前だろ」

女「でも、この前みたいに無視、とか……」

男「……根に持ってやがったか」

女「……」

男「……はぁ」

女「……」

男「あのな、女」
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:43:10.67 ID:xs2FaMAO
男「俺は、病人に厳しくするほど恥知らずじゃないつもりだぞ?」

女「でも……」

男「……調子狂うな、おい。お前はいつも通り俺のことを気にせず電波を送受信してればいいんだよ」

女「……」

男「それに、認めるのはすごく嫌だが、そういう面倒なのは慣れてるしな」

女「慣れてる……?」

男「あぁ。慣れてる。巻き込まれるのにも、迷惑をかけられるのにも、振り回されるのにも、だ」

女「……」

男「だから、うちの家族はもちろん、友も他の奴らも、そういうのを気にする奴はいない」

女「……」

男「だから、お前もそんな面倒なことは気にするな……それにな?」

女「それに……?」

男「お前がそんな風になってる方が、俺は困る。今までみたいに俺の事情とか気持ちとかに関係なく、迷惑をかけてくれてた方が、安心できる」

女「……」

男「だから、な?」

女「……うん。えへへ……ありがとう、男ちゃん」
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:50:27.69 ID:xs2FaMAO
友「……背筋がぞくぞくする」

男「……うっせ」

友「でもま、お前らしい、かな?」

男「……そうかい」

友「あぁ」


友「それにしても、お前は相変わらず電波ホイホイだな」

男「まだ言うか」

友「ずっと言い続けてやるよ」

男「いい加減懲りろよ……」

友「肩の懲りと同じだな」

男「……は?」

友「再発する」

男「……はぁ」

友「おあとがよろしいようで」

男「よろしくねーよっ!」
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:51:10.04 ID:xs2FaMAO
END.
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:53:13.72 ID:zlJCsr6o
え?
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 17:53:55.45 ID:q98v55.P
え?
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:54:33.16 ID:xs2FaMAO
区切りが良いのでとりあえずこれで。
支援してくださった方々、本当にありがとうございました。
なにかあれば書き込んでくれれば幸いです。
ちょっと寝てきます。
では、おやすみなさい。
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 17:58:53.34 ID:zlJCsr6o
まあ乙
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 17:59:17.87 ID:q98v55.P
終了じゃなく、一旦休憩するということか?
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 19:11:01.11 ID:zlJCsr6o
保守
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 19:19:34.21 ID:xs2FaMAO
おはようございます。

少し回復してきたのでまた始めていきたいとおもいます。

コメント、保守してくれてありがとうございます。

それでは、すたーと、です。
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 19:29:58.10 ID:xs2FaMAO
男「姉さん?」

姉「あぁ、起こしちゃったね。ごめんごめん」

男「……どこか行くの?」

姉「うん。少し長くなると思う」

男「……わかった」

姉「ごめんね。一人にして」

男「……いいよ。いってらっしゃい」

姉「ん、ありがと。いってきます」



母「あら?」

姉「……母さん」

母「ふふ。やっぱり私たちの子ねぇ……」

姉「違うよ。母さん達の子だからじゃないから」

母「相変わらず、頑固なんだから……」

姉「良いでしょ、別に……」

母「そうね。けど、男が一人になるわよ?」

姉「……」

母「まぁ、そんなことを言われて残るなら、あんたはそんなことをしようとは思わなかったでしょうけどね?」

姉「……そうね」

母「ふふ。まぁ、可愛い子には旅をさせろとも言うし、良い機会かもね?あんたにも、男にも……」

姉「……」

母「いってらっしゃい、姉。私も、いってきます」

姉「いってきます……いってらっしゃい、母さん」
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 19:33:59.91 ID:xs2FaMAO
男「……二人とも、出たか」

男「まぁ、いつまでもとどまりはしないとは思ってたけど……」

男「……思ってたより、早かったな」

男「……まぁ、慣れてるし」

男「しかたない、よな……?」

男「……」

男「……さて。朝飯と弁当の分、作らないと」

男「……」
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 19:35:46.90 ID:zlJCsr6o
帰って来てたか
支援
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 19:47:27.85 ID:xs2FaMAO
女「……はい、もしもし?」

女「あ、おかーさん?」

女「うん……うん、そう……え?」

女「お、男ちゃん!?」

女「えへへ……うん、そう。え?」

女「……うん」

女「……そうだけど、でも……」

女「違うよっ!」

女「あ……ごめんなさい」

女「でもね、あの……違うの……」

女「だって、男ちゃんね……うん」

女「それに、友君も優しいんだよ……」

女「うん……うん……だから、大丈夫だよ?」

女「うん。えへへ……」

女「……わかった。心配してくれてありがとね」

女「……え?い、いいよ。私だって、いっぱい感謝してるんだから……」

女「うん……わかった。じゃ、またね」

女「うん。ばいばい」



女「えへへ……」

女「今日もがんばろー」

女「おー」
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 20:12:46.99 ID:xs2FaMAO
女「……あ」

男「ん?……よお」

女「なんで疲れた顔するんですか?」

男「いや、別に」

女「……なに、その荷物?」

男「……ちょっと作りすぎてな」

女「?」

男「まぁ、そのうち分かる。それより、さっさと行くぞ?」

女「うん……」



女「あ、そうだ」

男「ん?」

女「この前は看病してくれてありがとね?」

男「それ、ここんとこ毎日聞いてるんだけど……」

女「えへへ……」

男「……ま、いいか」

女「後で友君にも……」

男「そうだな。喜ぶだろ、いつも通り」

女「うん……えへへ……」

男「……なんだよ。電波受信中か?」

女「男ちゃんがヒマになってたことに感謝、かな?」

男「あー……あの頃はただの電波女だと思ってたけどな」

女「えへへ……今は大切な電波女、だなんて……」

男「いってないからな?」

女「えへへ……」

男「絶対聞いてないな、コイツ……」
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 20:21:15.92 ID:Gs27qwM0
支援
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 20:23:06.86 ID:xs2FaMAO
友「お、二人で仲良く登校ですか?」

女「えへへ……」

男「否定しろよ……」

女「あ、そうだ。友君」

友「ん?」

女「この前は看病してくれてありがとね」

友「どういたしまして。なんならいつでも呼んでくれていいよ。男のこと」

男「おいこら」

女「はい。ありがとうございます」

男「……いやいや。お前もはい、じゃねーよ。否定しろよ」

女「否定だなんて、そんな照れなくても……」

男「いや、照れとかそういうんじゃなくてだな……」

女「……もしかして、本当に、嫌なんですか?迷惑、ですか?」

友「……」

女「……」

男「……わかった!俺の負けだ」

女「えへへ……ありがと、男ちゃん」

男「……はぁ」

友「やれやれ……」
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 20:32:30.75 ID:xs2FaMAO
保守や支援をしていただき、ありがとうございます。

ちょっとご飯食べてきます。
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 21:02:59.20 ID:xs2FaMAO
ただいま戻りました。

やっぱりチャーハンは最高です。


それでは、続きを始めます。
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 21:18:38.13 ID:xs2FaMAO
男「よしっ。昼飯だー」

女「……なんか元気だね」

男「さっき体育の時に散々走らされたからな。腹減ってたんだ」

友「よくすぐ後に昼飯とか食おうと思えるな」

男「ん?だって、腹減るだろ?」

友「まぁ、俺はそんな走ってたわけじゃないし、ちょうど良い感じにお腹すいてるけどね」

男「だろ?」

友「いやだから、全力疾走のすぐ後は……まぁ、いいか。そんなことはどうでも」

男「だな。それで、今日はどこいく?」

女「あ、中庭で気持ちよさそうなところを見つけたんです」

男「じゃ、そこにするか」

友「ん、了解……と。忘れるところだった」

男「なにを?」

友「いや、今日は妹が寝坊してな。弁当無しなんだよ」

男「……作り過ぎたから一緒にどうだ?」

友「お、マジで?ラッキー」

男「じゃ、いくか」

女「あ、あのあの。その……私」

男「ん?……あぁ、お前にも分けるよ」

女「ほ、ホントに!?いいんですか!?」

男「あぁ……つーか、こんなことで嘘つかないっての」

女「あ、ありがとうございますっ!」

友「男の料理はうまいからな。楽しみだ」

男「おう。楽しみにしとけ」

女「はいっ!」
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 21:27:11.90 ID:xs2FaMAO
女「……ごちそうさまでしたっ!」

友「ごちそうさま」

男「お粗末様です」

女「とってもおいしかったですっ!」

男「……そうか。そりゃよかった」

友「今日のはまたうまかったな。腕、あげたか?」

男「ふっふっふ。天井知らずだぜ」

友「ありがとな」

女「あ、私も、ありがとうございます」

男「どういたしまして。こっちこそありがと。一人じゃ全部食べきれなかったからな」

女「……でも、その荷物ってお弁当だったんですね……」

男「おう、まぁな。ちょっと早起きして作ってたら作りすぎてな……」

友「……お姉さん達、もう出たのか?」

男「あぁ」

友「そうか」

女「……お姉さん?」
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 21:38:26.84 ID:xs2FaMAO
友「ん?……あぁ、そっか。すまん」

男「……いや。謝ることじゃないさ」

女「あの……もしかして聞いちゃいけないことだった、とか……?」

男「いや。そうじゃないよ」

友「……」

男「俺の家族はみんな外が好きでね……」

男「泊まりがけで出掛けることが多いんだ」

男「まぁ、最近だと、家にいる時間……というか、帰ってくる日の方が少ないんだよ」

男「ただ、たまに気まぐれみたいに帰って来て、色々やって、すぐにまた出て行く、って生活を繰り返してるんだ」

女「……えっと。その……」

男「いらない」

女「え?」

男「そういう感じの言葉は、いらないから」

女「うん……ごめんなさい」

男「分かってくれればいいよ。それに……」

女「それに?」

男「別に、嫌われたりとかしたわけじゃないしな」

女「……」
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 21:48:00.73 ID:xs2FaMAO
男「……昼から暗くなっちゃったな。すまん」

女「いえ。私が聞いたから……」

友「暗いのはこのくらいにしてさ……」

男「ん?」

友「放課後どこ寄ってくか決めねーか?」

男「ふむ……どこがいいかな……?」

女「……」

男「ほら。なに黙って傍観してんだよ?お前も考えろ」

女「……え?」

男「え、じゃなくて。どっか行きたいところとかがあるなら、ちゃんと言わないと伝わらねーぞ?」

女「私も……いいんですか?」

男「はぁ?今更なに言ってんの?……あぁ、もしかして用事とか?だったら」

女「いえっ!なにも予定がなくてどうしようか迷っていたところですっ!」

男「……そか。じゃ、どこ行きたいか考えろ」

女「はいっ!」

友「うんうん。青春だねぇ……」
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 21:57:08.08 ID:xs2FaMAO
女「あ……」

男「ん?思い付いたか?」

友「どこどこ?」

女「あの、私、駅前の方に行ってみたいです」

友「駅前?」

女「はい。学校まで徒歩なので駅前の方まであまり行ったことなくて……」

男「あぁ、そういうことか」

友「駅前、か……」

女「あ、あの、やっぱり……」

友「どうせ行くなら、やっぱりあのパフェを食べなきゃね」

男「……甘党め」

友「ふっふっふ。じゃ、放課後は駅前できーまり」

男「だな」

女「あ、ありがとうございます」

男「どういたしまして」

友「いや、それは俺の台詞でしょ」

男「たまにはボケにまわるのもなかなか……」

友「うー……お株を奪われたよー」

女「えへへ……」
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:03:28.46 ID:xs2FaMAO
女「……ふぅ」

女「今日も楽しかったなぁ……」

女「えへへ……男ちゃんも友君も優しい……」

女「……」

女「でも、男ちゃんっていつも一人なんだ……」

女「……」

女「だめだめ。だめだって、私……」

女「だって……そんな……」

女「でも、きっといつか……えへへ……」

女「……待っててね。男ちゃん……」

女「私が、きっと助けてあげるからね?」

女「もう、ヒマにならないように……」

女「……私みたいに……ならないように……」
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 22:08:34.49 ID:q98v55.P
見てるぜ
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:25:44.46 ID:xs2FaMAO
男「……はぁ」

男「……なに話してんだよ、俺……」

男「なんで、あいつに……」

男「ただの電波女じゃんか……」

男「いつも通り、今までみたいに……」

男「でも、そしたらあいつは……」

男「いや。その方が幸せなはずだ。俺にとっても……あいつにとっても……」

男「でも……」

男「……くそ。うぜー」

男「なんで、だよ……」

男「今までと、同じはずだったのに……」

男「……ハッピーエンド史上主義、だろ?」

男「だったら、迷う必要なんて、どこにも……」

姉「必要がないから、迷わないの?」

男「……姉、さん?」

姉「必要がなかったら、意味もないの?」

男「……」

姉「違うよね?必要とか意味とか。今考えるのはそういうことじゃないでしょ?」

男「……」

姉「あんたはどうしたいの?男は、どうしたいの?」

男「……俺は……」
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:44:47.85 ID:xs2FaMAO
男「……おはよ」

女「うん。おはよう、男ちゃん」

男「……あのさ、女」

女「……どうしたの?真剣な顔して……は!まさか、告白っ!?」

男「……」

女「なんて、言ってみたり……えへへ……」

男「……そうだな」

女「……え?」

男「確かに告白、だ」

女「え、えとえと。あのっ、ふつつつかものですが」

男「いや、そうじゃなくて……あと、つが一個多い」

女「へぅ……?」

男「……変な鳴き声だな」

女「泣いてないよっ!?」

男「……で、な?」

女「……」

男「……俺は、お前が好きみたいなんだ」

女「……ふぇ?」

男「……」
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:54:37.50 ID:xs2FaMAO
女「……え、と?」

男「……」

女「えへへ……その、えっと……」

男「……」

女「……本気、なの?」

男「……あぁ」

女「でも、だって……その……私……」

男「……」

女「えぅ……」

男「……」

女「私、は……」

男「……」

女「電波、だよ?迷惑、いっぱいかけちゃうよ?」

男「……やっぱり、電波の意味、知ってたんだな」

女「……」

男「それに、たぶん俺よりも遥かに常識人なんだろうな」

女「……」

男「なんか、惹かれた。どこに、とかは分からないけど……だけど。それでも、好き、なんだと思う。お前のこと……」

女「……」

男「だからさ。お前の本当の心……聞かせてくれないか?」
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:57:21.39 ID:zlJCsr6o
うおおおお
支援
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 23:06:54.78 ID:xs2FaMAO
女「本当の、心……」

男「あぁ。キャラとかを無視して。他の誰の気持ちも気にしないで。ありのままのお前がどう思ってるのかを、知りたい」

女「……私は……」

男「……」

女「嬉しい、って、そう思ってる。だって、ずっと……憧れてたから」

男「……」

女「久しぶりに会った時、忘れちゃってたけど……」

男「……」

女「あの時……その、男ちゃんがヒマだな、って言った時、自分の過去と重ね合わせちゃって……」

女「勝手に同情して……私みたいになってほしくなくって……」

男「……だから、か」

女「……うん。だから、あの時に男ちゃんに声をかけたの」
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 23:23:07.12 ID:xs2FaMAO
女「私ね、男ちゃんに憧れてたの……ずっと前に……」

男「……そういえばあのとき、初対面じゃない、って……」

女「うん。小学校が同じだったの。えへへ……同じクラスになったのは五年の時だけだったし、その後すぐに転校しちゃったけどね……」

男「……」

女「知ってた?男ちゃん、有名だったんだよ?周りにいろんな人を連れてて……みんなの中心で……」

男「……」

女「いじめられてるのとか絶対許さなかったしね」

男「……」

女「だから、そんな男ちゃんは、私の……ううん。きっと他にもいたと思うけど、私たちの憧れだった」

男「……俺は、自分が出来ることをやって、調子に乗ってただけの、ただのガキだ」

女「……」

男「正義の味方に憧れてただけで……ただ、自分のわがままを相手に押し付けて……そのまま押し通してきた」

女「……」

男「それだけ、なんだ……」

女「あのね、男ちゃん……」
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 23:38:37.45 ID:xs2FaMAO
女「……正義の味方って、なんでみんなに好かれるんだと思う?」

男「……正しいことをしてるから、だろ?」

女「半分正解。私はね、正義の味方が人だから、みんなに好かれると思うの」

男「人だから?」

女「そう。なんで変身なんだろう、って思ったことない?敵の怪物達みたいに、元々の怪物同士でやるのが、本当だと思わない?」

男「……」

女「結局、人だから……感情に素直だから、正義の味方なんじゃないかなって」

男「……」

女「助けたいと思ったのが、男ちゃんの素直な気持ちだったでしょ?ただ純粋に、守りたかっただけでしょ?」

男「……」

女「それなら、やっぱり男ちゃんは私たちにとって、正義の味方だったんだと思うよ?」

男「……」

女「えへへ……」

男「うぜー」

女「照れてる。かわいー」

男「……くそ」

女「私も好きだよ?」

男「……」

女「……怒った?」

男「……そんなわけないだろ……ありがと」

女「えへへ……」

男「……認めたくないけど、可愛いよ、ちくしょう」
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 23:41:33.43 ID:xs2FaMAO
END.
85 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/05/30(日) 23:47:14.02 ID:xs2FaMAO
またエンドマークを入れ忘れてしまいました。

本文中に入れた方が綺麗に終わるような気がするのですが。

そんなわけで、一段落です。

なんか色々投げっぱなしな気もしますが、眠さに勝てそうにないので。

とりあえずなにか質問やリクエストでもあれば答えたいと思います。

なくてもまた勝手に書きはじめるとは思いますが。


それでは、こんなモノを支援や保守してくださり、本当にありがとうございました。
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 23:55:47.27 ID:q98v55.P
ひとまず乙
もちろん続くよな?
87 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/05/31(月) 08:30:33.63 ID:Yq8.YYAO
おはようございます。

支援やコメント、ありがとうございます。



さて。

とりあえず現在が区切りよく終われた感じなので、ここで一度過去編にいこうと思います。

散らばったままのカケラを拾っていきましょう。


過去から現在に向かうのと、現在から遡っていくのってどっちの方が良いのでしょうか?

なにか意見下さると嬉しいです。


それでは、続きを始めていきましょう。
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 08:43:00.71 ID:Yq8.YYAO
 俺が男とつるむようになったのは、偶然だったのか、必然だったのか。

 正直なところ、なんでこんな関係に至ったのかを、俺はほとんど覚えていない。

 他の奴らとの馴れ初めもうろ覚えだから、そのことがなにか特別なわけじゃないけど、不思議な関係だと、そう思う。

 お互いに遠慮がないといえば多少聞こえが良くなるが、図々しいと言われても仕方ないほどに、俺達の間では遠慮することがほとんどない。

 親しき仲にも礼儀あり。

 そんな言葉を真っ向から否定するような関係が、俺達の間には存在している。

 いつからだっただろうか。

 初めから、こんな関係だったわけが、ないのだから。

 こんなことを考えたついでだし、少し過去を振り返ってみようと思う。



過去〜友編〜
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 09:03:17.48 ID:Yq8.YYAO
先生「はい。じゃー、一人一人自己紹介してください」

 そういった先生の言葉に従い、それぞれが自己紹介していく。

 まぁ、そうは言っても俺達の中学校は、付近にある二つの小学校からの繰り上がり。

 半分が知った顔だったから、ふざけてみたりするような、気楽なモノだった。

男「……男。好きなことは寝ることだ」

 それが、俺が初めて男のことを認識した、その瞬間だったんだと思う。

 まぁ、そうは言っても特に気にとめたとか、そういうことはなかったけど。

友「友だ。よろしく」

 自分の自己紹介もそんな風に無難にこなし、可もなく不可もなく、という感じだったように思う。

 それから気付けば、男とは普通に友達の一人としての付き合いをしていた。

 あくまでも、友達の一人として。

友「男ー。カラオケ行くけど一緒にどうだ?」

男「あー……すまん。今日はちょっと早く帰らないといけなくてな」

友「そうか。なら、仕方ないな。じゃ、また今度誘うよ」

男「さんきゅ。そうしてくれると助かる」

 その頃の俺達はまだそんな感じで、お互いに対して遠慮とか社交辞令とか、まぁ、そういうのを言うくらいには、普通の友達としての付き合いだった。
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 09:20:24.05 ID:Yq8.YYAO
 しばらくした頃、男の家に遊びに行くことがあった。

 今になって考えてみれば、それがきっかけだったのかもしれない。

 その頃の俺は、両親が離婚したばかりで、父親に引き取られた俺と妹は、少し荒れていたかもしれない。

 隠れて言われている噂話への対処の仕方を知らなかった俺は、ただただ苛立つことしか出来ず。

 八つ当たりするような態度をとっていた俺に近づく人はいなかった。

 男を除いて。

 苛立って。

 八つ当たりして。

 そんな俺に、男は何も気にしないような顔で。

 何も気付いてないような、すべてを知らないような顔で。

 当たり前のように、今までと同じように、話しかけて来てくれていた。

 そうしてしばらくした頃、唐突に思い立ったかのように、俺を自分の家に呼んだのだ。
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 09:36:39.09 ID:Yq8.YYAO
 その頃はまだ、男のお姉さんも高校生で、家を空けることも、ほとんどなかった。

 男にお茶やお菓子の準備に向かわせて二人きりになると、男のお姉さんは真剣な顔で口を開いた。

姉「……ねぇ、友君」

友「は、はい……」

姉「……お着替え、しましょうか?」

友「は、はい!……は?」

姉「だ・か・ら、着替えよ、着替え」

友「いや、あの……」

姉「あーもー。グダグダうっさいっ!大人しく私の玩具になりなさいっ!」

友「いやっ、あの……ちょっ!?」

姉「……うふふ。大丈夫大丈夫。何も心配しなくて良いの。私にすべてを委ねなさい?」

友「いっ……いやぁぁぁぁ」

 ……人生初の女装は、目尻に少し涙を浮かべたまま精一杯に笑おうと頑張る、健気な写真として、今でも『友ちゃんアルバム』と表紙に掛かれたアルバムの1ページ目を飾っている……らしい。
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 09:38:01.61 ID:hb0kAYAO
見てるぜ!!
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 10:03:23.77 ID:Yq8.YYAO
 ……まぁ、そんなことがあったその後。

 お茶やお菓子を準備して来た男も巻き込み、お姉さんが満足するまで付き合わされた俺は、なんだか疲れ切っていた。

 苛立つことも面倒だと思うくらいに。

 そうなった俺が帰ってから誰か……いや、ぼかしてもしょうがないから言うが、妹に対して、八つ当たりをするはずがなかった。

 情けない話だけど、あの頃の俺にとって、苛立ちのはけ口は妹に向いていたわけだ。

 だから、急に大人しくなった俺を相当心配したらしい。

 変な話になるが、その頃の妹にとって、それが例え八つ当たりであっても、家族としての俺に求められる唯一の繋がりであったらしい。

 だから、突然その繋がりが無くなったことに対して、自分のことを嫌いになったんじゃないかと、不安に似たなんらかの感情を抱いていたそうだ。

 まぁ、そんなことは後になって妹から教えてもらったことでしかなく、その頃の俺は自分のこと以外に気を回せるほどの余裕もなかったんだが。

 確かに、今になって思い出してみると、あの時の妹は八つ当たりしていた当時よりも、なんだかびくびくしていたように思う。

 それは置いておくとして。

 それからしばらくぼんやりと過ごしていた俺は、少しずつではあるが、以前の自分を取り戻していった。

 両親が離婚する前の、たぶん『本当の自分』ってやつを。
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 10:14:17.65 ID:Yq8.YYAO
 それからはたまに、帰り道などでお姉さんに捕まっては男の家に拉致されて、満足するまで玩具にされるような日々が続いて。

 そうしているうちに、男に対しての遠慮もなくなっていったのだろう。

 たぶんそれは、家族のような関係なんだと思う。

 普通の友達というようなどこか他人行儀なモノじゃなく。

 かといって、親友と呼べるような親しさや礼儀を持つわけでもなく。

 いることが当たり前に感じてしまうような。

 どこかが繋がりつづけるような。

 そんな、幸せな家族に似た関係。

 そんなものが、成り立っていた。



過去〜友編〜

END.
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 10:22:18.36 ID:Yq8.YYAO
過去〜友編〜でした。

少し男の家の事情にも突っ込もうかと思いましたが、その頃の彼は自分のことで手一杯だったようです。

次は誰に行きましょうか。

少し悩みどころかもしれませんね。

>>92
コメント、ありがとうございます。

やっぱりなにかの反応があると嬉しいですね。

頑張ろうって思えますし。


それにしても、書いてて思ったのですが、友の妹、健気過ぎる気がします。


それでは、少し休んでからまた書いていきたいと思います。

なにかあれば書き込んでくだされば幸いです。
96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 11:21:35.81 ID:zxDSYMAO
もちろん過去〜友の妹編〜もあるんだろうな?
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 11:28:18.39 ID:Yq8.YYAO
 小学5年生にあがったばかりの5月。

 両親が離婚した。

 今まで仲良く見えていたのは表面だけで、喧嘩してないことの方が少なかったらしい。

 それを知った時、両親に裏切られた気がした。

 今まで一緒に遊びに行った時も、心から楽しんではいなかったんだということに、気付いた。


 二つ上の兄はそれを知っていたみたいだけど、私にはそういったことが一切知られないようにしてくれていた。

 ずっと兄に守ってもらっていたことを、私は両親が離婚してからしか知ることが出来なかった。

 優しくしてくれた。

 不器用だったけど、とても大切にしてもらっていた。

 それだけが、その時の私が信じることの出来た唯一の支えだったんだと思う。



過去〜友の妹編〜
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 11:32:02.74 ID:Yq8.YYAO
そんなわけで、次は過去〜友の妹編〜です。

本編に出していなかったキャラの過去編って良いのかな、と迷ってた時に>>96さんがコメントをくれたので書く勇気が出ました。

ありがとうございました。
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 11:44:11.15 ID:Yq8.YYAO
 兄にとって、私という存在は、たぶん、重荷だった。

 認めたくはないし、考えるのも嫌だけれど。

 でも、たぶんそうだったんだと思う。

 昔から両親が共働きだったため、兄と二人で留守番してることが多かった。

 だから、依存のようなモノを兄に対してしていたんだと思う。

 それでもずっと優しくしてくれていたし、好きでいてくれていることを感じることが出来たというのは、今にして思えばすごいことだったんだと思う。

 子供が自分より下の兄弟姉妹に対して、まして面倒を見ることになったその子に対して、嫉妬しないということは、たぶんないと思うから。

 それでも、それを感じさせず、私のことを守ることが出来ていた兄を、私は誇りに思うし、いつも自慢したいと思える。

 そんな兄が、両親が離婚してからは、人が変わったみたいに、荒れてしまった。
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 11:50:51.99 ID:Yq8.YYAO
 その頃の私は、両親に裏切られたように感じてしまっていた。

 だから、人を信じることに対して。

 人と関わることに対して、臆病になっていた。

 仲が良い友達のことが信じられなくて。

 そんな自分が、どうしようもなく嫌になった。

 だけど、一人で居続けられるほど私は強くなくて。

 その繋がりを、唯一信じることの出来た兄に求めた。
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 11:58:38.57 ID:Yq8.YYAO
 乱暴な言葉遣いと、私に対しての苛立ち。

 それを直接向けてくる。

 最初は恐怖しか感じなかったそれも、だんだんと当たり前に感じるようになる。

 そんな扱いにも、慣れてしまう。

 慣れてしまってからは、少しずつ見えるようになる。

 私を乱暴にした後、後悔するような表情をすることとか。

 そうすることしか出来ない自分に抱えてしまっている苛立ちとか。

 そういうのが見えてくると、また信じられる。

 兄は変わったわけじゃないことを。

 あの頃の……優しい兄のままなのだと。
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 12:08:42.79 ID:Yq8.YYAO
 たとえそれが乱暴な言葉でも。

 たとえそれが暴力であっても。

 兄は真っ直ぐに表現しているだけで。

 ただ素直に行動しているだけなのだと。

 私と真剣に向き合っているということなのだと。

 いつのまにか、そう思うようになっていた。


 そう思うようになって、すぐの頃。

 疲れ果てたようにして、兄が帰ってきた。

 その日。

 今までみたいな乱暴な言葉をかけられることも。

 乱暴にされることも。

 なかった。

 そう。

 その日、兄は私に、関わらなかった。
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 12:13:04.27 ID:Yq8.YYAO
すみません。

中途半端ですが、急用が入ったので片付けてきます。
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 12:56:43.42 ID:hb0kAYAO
友の妹編入るとは思わなかったぜww

のんびりやれば良いと思うよ
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 13:20:33.38 ID:Yq8.YYAO
ただいま戻りました。

続きを書いていきたいと思います。


>>104

ありがとうございます。
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 13:27:10.16 ID:Yq8.YYAO
 嫌われたのかと、思った。

 話しかけるのも、嫌になったのか、と。

 落ち込んで。

 自棄になって。

 そうしてようやく、気付いた。

 私はいつも、気づくのが遅くて。

 この時ほど自分を責めたくなったのは、今まででもあまりないくらい強烈だった。

 兄の雰囲気が柔らかくなっていた。

 まるで、昔のように。

 だんだんと丸みを帯びるみたいに。

 ゆっくりゆっくり。

 優しかった兄に。

 優しくしてくれた兄に。

 戻っていった。
107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 13:36:54.71 ID:Yq8.YYAO
 最初に知った時は、ただただ嫉妬した。

 次に聞いた時は、素直に感心できた。

 すごいと思った。

 羨ましいと思った。

 妬ましい、と思った。

 兄を救ったのは、男さんだった。

 兄を変えたのは、お姉さんだった。

 私がどうすることも出来ずにいた兄のことを。

 まるで、そうすることが当たり前のように。

 まるで、魔法にでもかけたかのように。

 変えてしまった。

 戻してしまった。

 まるで、私の願いを叶えるみたいに。

 昔の兄を連れ帰ってきた。
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 13:46:14.04 ID:Yq8.YYAO
 男さん達のことを話す兄は、なんだかキラキラしてた。

 自慢の家族を紹介するような、そんな風に輝いてた。

 それがなんだか悔しくて。

 どこか情けなくて。

 自棄になりそうな私に声をかけたのは、男さんだった。


 お兄ちゃんのこと、取っちゃってごめんね。

 でも、キミのお兄ちゃんは、俺を助けてくれたから。

 ただ、お返しがしたかっただけなんだ。

 ……そうだ。キミも俺の家に遊びにおいで。

 きっと、楽しいから。ね?


 そう、言ってくれた。
109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 14:01:25.16 ID:Yq8.YYAO
 男さんは、自分の家族のことを、全員が揃うことはあまりない、と紹介していた。

 姉と自分が、留守番してるような感じだ、と。

 だけど。

 そのはずなのに。

 その家族はなんだか、輝いて見えた。

 お互いが大切に思っていることが伝わってくる。

 不思議な家族だった。

 惹かれた。

 憧れた。

 羨ましいと思った。

 そんな風に思っている自分に気付いて戸惑ったとき、お姉さんが話しかけてくれた。


 キミが友君の妹ちゃんか。

 うんうん。やっぱり女装し……いやいや。

 友君に似てるね。

 いやー。友君は私にとって弟みたいなものだからね。

 つまり、妹ちゃんは私にとっても妹みたいなものだよね?

 ふっふっふ。どうやったら一番可愛くなるかしら?

 腕がなるわねー。


 そう言いながら、なんだかあくどい笑いを浮かべていた。
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 14:12:46.59 ID:Yq8.YYAO
 男さんも、お姉さんも。

 いつのまにか、私のことも家族のように可愛がってくれていた。

 愛してくれた。

 それが当たり前だというように。

 妹として、扱ってくれた。

 そこはあまりにも居心地がよくて。

 そこにいられることがとても幸せで。

 兄が変わったのが、分かった気がした。

 兄が自慢したくなるのも、分かる気がした。

 だって、私だって自慢したい。

 新しいお兄さんとお姉さんができたこと。

 その時に出来た、新しい『家族』のことを。



過去〜友の妹編〜

END.
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 14:22:33.31 ID:Yq8.YYAO
過去〜友の妹編〜でした。

なんだか最後の方が微妙な気もしますが。

詰めが甘いような。

次からは気をつけたいと思います。


さて、次は誰にしましょうかね?

とりあえずここまでは、友→友の妹、とサブキャラクターが頑張ってくれましたが。

友の妹に関しては本編で出てもきませんでしたが。


次はやっぱり男の家族でしょうか?

となると、やっぱり母と姉、ですかね?

ふいをついて父でもおもしろいかもしれません。



なにかご意見や要望があれば書き込んでいただければ幸いです。


それでは、また少し休んでから再開したいと思います。
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 19:17:17.60 ID:8gMhqMQP
続きを期待
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 19:22:41.98 ID:Yq8.YYAO
 昔から、家を留守にしがちな両親だった。

 だから、自然と弟と留守番してることが多かったし、そんな生活だったから外に遊びに出ることも稀だった。

 学校行って、なるべく寄り道せずにすぐに帰って来て。

 弟の世話をして。

 家事をこなして。

 一緒に買い物行ったり。

 なるべく目の届く範囲にいるように心掛けた。

 重荷じゃなかった、といえば、たぶん嘘になると思う。

 実際、もしいなければ、なんてことを考えたことが、何度あっただろうか。

 遊びたくても遊びに行けなくて。

 誘われても断るばかりで。

 そんな生活に嫌気がささないほど、私は大人ではいられなかった。



過去〜姉編〜
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 19:27:20.78 ID:Yq8.YYAO
>>112

ありがとうございます。



ただいま戻りました。

次は過去〜姉編〜です。

たぶん、過去〜友編〜より前の話になります。

時系列がぐちゃぐちゃしてきましたが、読んでいただければ幸いです。

それでは、続きを始めたいと思います。
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 20:02:10.44 ID:tHblzxIo
見てる
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 20:56:17.59 ID:Yq8.YYAO
>>115

ありがとうございます。
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/31(月) 21:19:58.02 ID:Yq8.YYAO
姉「母さん!」

母「あら?姉じゃない。どうしたの?」

姉「どうしたの、って、もう行くの?」

母「あらあら。甘えん坊さんね」

姉「ふざけないでよ!いつまで私にあの子を押し付けるつもり!?」

母「押し付ける……ねぇ?」

姉「だってそうでしょ!?自分達はずっと外にいて……」

母「勘違いしちゃダメよ。別に押し付けてなんてないわ。それに、そんなに嫌なら、離れても良いのよ?」

姉「な!?」

母「あの子ももう小学3年生じゃない。十分に自己判断力を持ってるわ」

姉「……」

母「あなただって、その頃にはもう自分達だけで生活してたでしょ?」

姉「……」
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 07:00:35.95 ID:a80PGMAO
 自分達が愛されてないんだと思うのは簡単だった。

 両親揃って、帰ってくることもほとんどないような放任主義者だったから。

 だけど、なんだかそう思うことは自分が許せなかった。

 愛されていると、思いたかった。

 そんな考えをずっと持っていたからなんだと思う。

 弟を置いてどこかに行くのを嫌がったのは。


 実際、弟の世話は強制的なモノではなく、自主的なモノだった。


 だけど。

 いつもどこかで逃げ道を探していたのも確かで。

 だから。

 あの頃の私は。

 母に対して。

 きつく当たっていた。
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 07:16:34.38 ID:a80PGMAO
 成長していくに連れて、いろんなモノが見えるようになってくる。

 私が最初に気付いたのは、やはりというか、弟のことだった。

 弟の周囲の異常性は、気付いてみればいままで気付かなかったのが不自然に思えるほどだった。

 弟は昔から年齢を問わず、幅広い人付き合いをしていた。

 だけど、いつからかは分からないが、ある時期を境に、急に周りの人が変化するのだ。

 しかも集まる人は、どこか人とは違うものを持った……そんな人達ばかりだった。

 そしてそれが、後に出会うことになった友君が『電波ホイホイ』と名付けることになる弟の『体質』だったらしい。

 私がそれに気付いたのは、私が中学2年生になってすぐの頃。

 弟が小学5年生にあがってすぐの頃だった。
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 07:36:47.52 ID:a80PGMAO
男「……あ、姉さーん」

姉「ん?……これは、また」

内気「は、初めまして」

執事「男様のお姉様でございますか?ワタクシ……」

男「うん。新しい友達」

姉「そう……」

男「今ね、お家に招待したところだったの」

姉「……分かった。お菓子買ってから帰るわ」

男「うんっ!ありがと、姉さんっ!いこ?」

執事「えぇ。それではお嬢様。失礼致します」

内気「……」

姉「はいはい。じゃ、また後でね?」
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 07:37:39.32 ID:3iCD1rMo
みてるぞー
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 08:06:42.39 ID:a80PGMAO
 まぁ、考えてみれば、家族からして普通じゃないのだから、周囲に集まる人が異質でも仕方なかったのかもしれない。

 それにどうやら、弟の周りに集まる人は、なんらかの悩み事をしていることが多かった。

 あの時に会った二人を例にとってみれば。

 内気ちゃんは自分の気持ちをうまく表せないもどかしさだったし。

 執事さんは……というかこの人、ただ執事の恰好をしていただけの普通のフリーターだったらしい。

 まぁ、とりあえずその執事さんはどうもフリーターをこのまま続けていくのかで悩んでいたらしい。


 内気ちゃんは服装や髪型を変えて一緒に遊んでたら、なんか自己解決したらしい。

 執事さんの方は……まぁ、気づくとまた他のメンバーと入れ代わるようにしていなくなっていたので、悩みは解決したのだろう。


 そんなことを繰り返す内に、私も驚くことが少なくなっていったのだから、人の慣れって恐ろしいと思う。
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 08:07:26.20 ID:a80PGMAO
>>121

ありがとうございます。
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 18:07:41.34 ID:a80PGMAO
男「ねぇ……ホントにこれ、着るの?着なきゃダメ?」

姉「嫌なら私が着替えさせてあげるけど?」

男「……いや。いいです」

姉「そ?じゃ、着替えて」

男「……」

姉「……」

男「……いや。出てくれないと……」

姉「今更ねぇ。まぁ、いいわ。着替え終わったら呼んでちょうだい」


男「……姉さん。ほら、着替えたよ」

姉「うんうん。それじゃ、椅子に座って……あ、動かないでね?」

男「……」

姉「……はい、出来たっと。じゃ、笑って?」

男「……姉さん。そのカメラ、なに?」

姉「コレ?記念撮影よ?」

男「い、嫌だっ」

姉「ほら、動くなっ」

男「……」

姉「そうそう。じゃ、いくわよー」

男「うぅ……」
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 18:12:25.81 ID:p7NzIXsP
見てるから頑張ってくれー
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 18:15:31.12 ID:a80PGMAO
 ……こうして思い出してみると、アレね。

 たぶん、内気ちゃんがきっかけだったのね。

 着替えた彼女の変貌は見事なモノだったし……楽しかったから。

 あの時、初めて妹が欲しいと思ったな。

 まぁ、それはそれで友君の妹ちゃんが叶えてくれるんだけどね。

 でも、あの時だったかもしれない。

 弟を、ホントの意味で重荷に感じなくなったのは。

 気張っていた部分が無くなって、弟とも楽しめるということが分かって。

 それまでの私は、弟を育てなきゃ、という気持ちがやっぱりどこかに残っていたのかもしれない。

 そう思う。
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 18:17:27.60 ID:a80PGMAO
>>125

ありがとうございます。



今日は突然いなくなってすみませんでした。

仕事が入ってしまったので。


とりあえず、続きを書いていきます。
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 18:39:17.48 ID:a80PGMAO
 たぶん。

 理由を聞かれても、答えられない。

 いつからか、私は外の世界に憧れていた。

 行ってみたいと、思うようになっていた。

 両親が揃ってあんな感じだから、なんて思いたくはないけれど。

 でも、私はいろんなところに行って自分の世界を広げたい、とそんなことを思うようになっていた。


 私がそれを行動に移したのは、そのことを自覚してから約4年後。

 弟が中学を卒業するより少し前。

 私が高校の卒業を確定させてからだった。
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 18:48:55.54 ID:a80PGMAO
男「……本当に行くの?」

姉「うん」

男「いつ、帰ってくる?」

姉「……」

男「そっか」

姉「うん……ごめんね?」

男「……なんで謝るの?」

姉「結局私も、男を置いて出てくことにしたから、かな」

男「……気にしてないよ?」

姉「……嘘つき」

男「……大丈夫だよ。家事とか、教えてもらったし」

姉「うん……」

男「……泣くなよ」

姉「泣いてない」

男「頑固者」

姉「男には言われたくないな、それ」

男「……姉さん?」

姉「なに?急に真剣な顔で……」

男「……今までありがとね」

姉「……」

男「……」

姉「……泣いてないよ?」

男「……何も言ってないだろ」
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 18:55:23.51 ID:a80PGMAO
 結局。

 そのあとは、男に甘えて。

 男のシャツの胸部分をぐちゃぐちゃにしてやった。

 自分がこんなことで泣くとは思わなかったし。

 男が口にした、たった一言の感謝の言葉がこんなに嬉しくなるとは、思いもしなかった。

 そうして、その日はなんだか疲れてしまって、出発の日時を一日ずらしたのは、ちょっと忘れたい過去なわけだけど。



過去〜姉編〜

END.
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 19:03:33.27 ID:a80PGMAO
そんなわけで、過去〜姉編〜でした。

今回は結構綺麗にしめられたと思います、たぶん。


男の家の事情はあまり深いものでもありませんでした。

それより、男が素直過ぎる気がします。

こんなやつだったかな……?


それでは、次の過去編は誰にしましょうかね?

もう、女と男だけやれば良いような気もしますが……。

母の過去編もやった方がいいんでしょうか?

……本編で絡んでなかった友の妹をやったので、やっておかないと変な気もしますが……。


それでは、また少し休んでから続きを書いていきたいと思います。

なにかあればどうぞ。
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 19:31:32.50 ID:CEbv/wU0
激しく乙
ちょっと泣きそな俺がいる(ノД`)
書いてくれるなら母の過去も読みたいス
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 21:11:42.79 ID:a80PGMAO
 愛していないわけがない。

 それは当たり前のことだと思う。

 だって、家族だから。

 私の大切な人達だから。

 放任主義だなんてつもりは全くないし。

 むしろ構いすぎてるくらいだと、そう思う。

 だけどそれは、世間とはズレた認識で。

 子供達も、例には漏れないらしい。

 まぁ、それでも今更何かを変えるつもりはないし。

 変えられるとも思わないけれど。

 それでも。

 忘れないで欲しい。

 分かっていてほしい。

 私はあなたたちを。

 家族のみんなを。

 愛しているということを。


過去〜母編〜
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 21:14:18.77 ID:a80PGMAO
>>132

ありがとうございます。

母編、頑張ります。
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 21:27:26.85 ID:CEbv/wU0
体調には気をつけて、無理はしないでください。
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 21:29:27.27 ID:a80PGMAO
>>135

ありがとうございます。

気をつけます。
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 22:38:06.09 ID:a80PGMAO
 私がまだ子供の頃。

 両親は喧嘩ばかりで。

 家にいるとその怒りをぶつけられた。

 だから。

 私は昔から旅行が好きだったし。

 休みの度に家を出て、小旅行に出かけていた。

 例えそれが近所の公園だったとしても。

 家にいるより何倍も良かったから。

 父と初めて会ったのも、久しぶりに少し遠出して出かけた、その旅行先だった。

 そんな風に言えば、少しはロマンチックに聞こえるけど、現実はそんな風に甘くはない。

 まぁ、その。

 簡単に言うと。

 ……補導された。

 この時の私は、もう21歳だったのに……っ。
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 22:49:22.93 ID:Z9Yt9EAO
過去編もいいが何か適当に続き書いてほしい
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 22:50:02.52 ID:a80PGMAO
父「……ちょっと、キミ」

母「……」

父「待ちなさいっ!」

母「きゃっ!?……な、なにするんですかっ!?いきなりっ!?」

父「なにするんですか、じゃない。こんな時間にうろついて良いわけないだろう?」

母「……は?」

父「学校と学年、それから自分の名前を教えてもらえるかな?」

母「ちょっと待てっ!?」

父「はいはい。悪いけど見逃すことは出来ないよ?ほら、学生証を出して」

母「……はい」

父「はい、確かに……」

母「……」

父「……」

母「……何か言うことは?」

父「……申し訳ありませんでした」
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 22:52:26.84 ID:a80PGMAO
>>138

了解です。

それじゃ、ちょっと中断して短編でも書きますね。
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 22:54:14.44 ID:p7NzIXsP
中途半端にするのもあれだから
今の過去編を終わらせてから短編やれば?
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 22:55:45.93 ID:Z9Yt9EAO
中断してすまん。

いや母編解決してからでいいし、制作版で楽しみにしてるからのんびり書いてくれ
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:03:43.86 ID:a80PGMAO
男「……ふむ。やっぱり野菜は八百屋に行った方が……」

女「……」

男「……ん?おーい」

女「……え?あ、男ちゃんだー」

男「……っと。いきなり抱き着くな、飛び込んでくるな」

女「ごめんなさい……いや、そんな……」

男「……?なんだ?」

女「えへへ……受け止められなかったときに私が怪我することを心配してくれてるんだな、って……」

男「……」

女「……」

男「……」

女「えへへ……なんて」

男「まぁ……な」

女「ふぇ?……あ」

男「当然だろ?お前が好きなんだから」

女「え、えへへ……カッコイイ言葉……」

男「……含みのある言い方だな」

女「……真っ赤になって、可愛い」

男「……」

女「……怒った?」

男「……そんなわけ、ねーだろ」

女「えへへ……」
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:05:35.14 ID:a80PGMAO
>>141
>>142

すみません。

短編を投下する前に見るべきでした。

それじゃ、とりあえず母の過去を書き上げます。
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:13:01.53 ID:a80PGMAO
 まったく。

 失礼な人よね。

 確かに周りから幼いと言われないこともなかったけど。

 でも普通、間違える?

 成人してるかどうかくらいは見ただけで分からないとダメじゃない?

 それに、聞いてみたら一つ上なだけだし。

 いくら今年からの新人だからって張り切りすぎよ。

 もう。

 ……まぁ、でも。

 大学の学生証を見せたときのあの人の反応……ふふっ。

 今でも鮮明に思い出せる。

 たぶん、その時から惹かれ始めていたんだと思う。
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:13:04.52 ID:a80PGMAO
 まったく。

 失礼な人よね。

 確かに周りから幼いと言われないこともなかったけど。

 でも普通、間違える?

 成人してるかどうかくらいは見ただけで分からないとダメじゃない?

 それに、聞いてみたら一つ上なだけだし。

 いくら今年からの新人だからって張り切りすぎよ。

 もう。

 ……まぁ、でも。

 大学の学生証を見せたときのあの人の反応……ふふっ。

 今でも鮮明に思い出せる。

 たぶん、その時から惹かれ始めていたんだと思う。
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:14:17.18 ID:a80PGMAO
うあ。

二重に投下してる……。

すみません。
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:26:10.35 ID:a80PGMAO
 それから。

 私はたまにその辺りをうろつくようになった。

 場所的に家の方からは結構遠かったから、そんなにしょっちゅうは来れなかったけれど。

 その頃はまだ携帯電話が普及してない頃だったから、今みたいにどこにいても電話で呼び出し、みたいにはいかなかったけど。

 それでも、結構な確率で会うことは出来ていた。

 それが恋だと気付いて。

 告白みたいなことをして。

 お付き合いをして。

 その、一緒に寝たりもして……。

 プロポーズは向こうからだっけ……。

 放置できないからとかなんとか、失礼なことを散々言われて。

 私が喧嘩腰で返事しようとした直前に。

 離したくないから、結婚してくれ、なんて。

 恥ずかしそうにしながら。

 だけど決して目を逸らす事なく。

 そんな風に、言われた。
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:35:25.51 ID:a80PGMAO
 実を言えば。

 まぁ、後になってから気付いたのだけど。

 その時にはもう。

 命が生まれていて。

 私のお腹の中で元気に成長していたらしい。



 初めての子供。

 生まれてくるまで、いろんな辛さがあった。

 それでも、幸せが何倍にも勝るような。

 そんな気持ちだった。

 産まれてきてからも、なにかがある度に幸せな気持ちになって。

 たくさんたくさん。

 癒された。

 可愛くて可愛くて、仕方なかった。

 少なくとも。

 自分の子供は他の誰にも負けないのだと。

 そう思えるほどには。
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:45:53.55 ID:a80PGMAO
 二人目の子供も、可愛くて可愛くて仕方なかった。

 どうしようもないほどに。

 みんなに自慢したくてしょうがないくらい。


 だけど。

 私は、自分が思っていたよりもずっと。

 旅行というものが、好きだったらしい。


 ストレスというものは見えなくてもたまっていく。

 むしろ、見えないからたまっていくのかもしれない。

 ……完全に、八つ当たりだった。

 思い出すのも嫌になる。

 自分のことをこんなに嫌いになるのは、初めてのことだった……。
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/01(火) 23:56:04.41 ID:a80PGMAO
すみません。

中途半端ですが、今日はここまでにしたいと思います。

その、眠気に勝てそうにないので……。

起きたらまた続きを書いていきたいと思います。



あと、短編の方ですが、何かリクエストなどあれば書き込んでくれると幸いです。


それでは、おやすみなさい。
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/01(火) 23:59:55.58 ID:Z9Yt9EAO
乙!!おやすみ
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/02(水) 00:00:26.60 ID:2DHZ3J.P

おやすみー
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/02(水) 00:03:59.17 ID:nKieiEA0
乙ス
おやすみ
155 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/06/02(水) 10:09:48.79 ID:EMyKhMAO
おはようございます。

途中で抜けたりすると思いますが、続きを始めていきたいと思います。
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 10:20:06.76 ID:EMyKhMAO
 育児ノイローゼ。

 私の様子がおかしいことに気付いた夫に病院に連れていかれて。

 そんな診断を、受けた。



 認めたくなかった。

 それはまるで。

 あの子達に責任を押し付けているようで。

 夫に責任転嫁しているようで。

 だから。

 そんなことを認めるわけには、いかなかった。



 結局のところ。

 そんな思いは空回りして。

 夫とも久しぶりに大喧嘩までして。

 家を追い出されるようにして旅行に出されて。

 そこで初めて。

 自分のストレスの原因を、知ったのだけど。



 好きなことが出来なかったことに対して。

 そんな子供じみた原因に。

 気付かされるのだった。
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 12:29:59.45 ID:EMyKhMAO
 好きになった理由は、家にいたくなかったから。

 無理にでも外に出ていた方が、良かったから。

 だから私は。

 自分が旅行好きなのだと。

 そう思うようにしていて。

 だけどそれは。

 いつの間にか、変えがたいほどに。

 本当に大好きになっていたらしい。



 久しぶりに感じる開放感。

 解放、では決してなく。

 

 そして私は。

 自分が間違えていたらしいことに。

 気付かされた。

 何事も個人個人のペースがあって。

 一人一人のやり方は違っている。

 それは。

 子育てにしても、同じことだった。

 ただ、それだけの話。
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 14:55:49.85 ID:EMyKhMAO
 私には私のペースがあることに気付かされて。

 その時から私は。

 自分に素直になることに決めた。

 我慢することを、やめた。

 それが良いことなのか。

 それとも悪いことなのか。

 それはたぶん、誰にも分からない。

 だけど私は。

 それを悪いとは思わない。

 いけないことだなんて、考えない。

 世間は言うと思う。

 それはただのわがままで。

 無責任なだけなのだと。

 だけど。

 それならそれで、良いような気もする。

 少なくとも、私はあの子達の母親で。

 あの子達は、私の家族で。

 大好きなことに。

 愛してることに。

 変わりはないのだから。



過去〜母編〜

END.
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 15:05:01.83 ID:EMyKhMAO
過去〜母編〜でした。

なんか少し暗い過去を持っていました。

補足はとりあえずやめておくことにします。

たぶん蛇足になってしまいますし。

そんなわけで、ようやくそれぞれの思いを書くことが出来たような気がします。

いやー愛されてますね。男。



そんなわけで、過去編はとりあえず置いといて。

一度現在の方へ時間軸を調整することにします。

昨日書いてからまた書きたくなってしまってるので。

そんなわけで、また少し休憩を挟みたいと思います。

それでは。
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 15:07:08.29 ID:EMyKhMAO
あ。

何かリクエストとかあれば、書き込んでくれると嬉しいです。

それでは。
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 16:24:26.24 ID:EMyKhMAO
友「……おー。なんか良いニオイがするー」

妹「ふふふ。今日は張り切ってますから」

友「あー……弁当のことなら気にする必要はないぞ?」

妹「え?でも……」

友「男が馬鹿みたいにでかい弁当を作ってきてたからな」

妹「えーっ!?じゃあじゃあ、男さんの弁当をもらったんですか!?」

友「おう」

妹「……今日はご飯抜きですね?」

友「いや、ちょっ!?」

妹「だって、男さんの手作りって美味しいじゃないですか……」

友「まぁ、そうだな」

妹「……」

友「……もしかして、お前も欲しかった?」

妹「うるさいです。だまりやがれ」

友「大丈夫だって」

妹「……何が大丈夫なんですか、なにが。大体ですね」

友「ほら」

妹「……え?」

友「男がお前にも食べてみてほしいんだと。んで、感想を聞かせてくれ、と」

妹「……さ、さすが男さんです。お兄さんはやっぱり伊達じゃないです」

友「いやぁ……」

妹「あ。お兄ちゃんじゃなくて、お兄さんの方ですのでお間違えなきように」

友「え?」

妹「さて。早く食べてしまいましょう。冷めてしまいます」

友「いや、とっくに冷めてるって……おーい。話を聞けー」
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 16:40:08.67 ID:EMyKhMAO
姉「……友君っ」

友「うおっ!?……お、お姉さん?」

姉「ふふ。びっくりした?」

友「……まぁ」

姉「ぶー。そんな反応じゃつまんないー」

友「いや、年上の人にかわいこぶられても……」

姉「なにか?」

友「いえ。ぜんぜんなんでもありません。なにかあっても気の迷いでした」

姉「そ?良い判断ね」

友「ありがとうございます……と。そういえば」

姉「ん?」

友「妹が会いたがってましたよ?」

姉「そう?じゃ、今度遊びにおいでって伝えといてよ」

友「……お姉さん、ほとんど不在じゃないですか……」

姉「それもそうね。それじゃ、今度私が遊びに行くわ」

友「分かりました。伝えときます」

姉「それじゃ、行きましょうか」

友「え?あの……」

姉「そろそろ新しい写真が欲しいところだったのよねー」

友「いや、その……」

姉「……なぁに?」

友「……気の迷いでした」

姉「じゃ、れっつごー」

友「……妹といえば、お姉さんに送ったメールが返って来ないとか言ってましたけど」

姉「あー……この前帰ったときに携帯電話を家に忘れてっちゃったからねぇ……」

友「なるほど……」
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 16:44:20.95 ID:EMyKhMAO
女「……男ちゃん」
男「ん?なんだ?」
女「えへへ……呼んでみただけ」
男「そうか」
女「……」
男「……」
女「えへへ……」
男「……幸せそうだな」
女「うん。幸せだよ。好きな人と一緒にいられて、すごく幸福」
男「……そうか」
女「えへへ……かわい」
男「……」
女「えへへ……」
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 16:45:03.55 ID:EMyKhMAO
……行間あけるの忘れました……。

すみません。
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 16:58:45.50 ID:EMyKhMAO
姉「……ねぇ、母さん」

母「なに?」

姉「……今、幸せ?」

母「もちろんよ。だって、大好きな家族がいるんだもの」

姉「……大好き、か」

母「そう。大好きな、ね?」

姉「……そっか」

母「どうして急にそんなことを聞いたの?」

姉「……ううん。なんでもない」

母「えー……気になるじゃないの」

姉「なんでもないってば……て、なにする気!?」

母「うふふ。さぁ、言わないと……うふふふふ」

姉「あははははっ。ちょっ、やめっ!あはははははは」

母「さぁ、言いなさい」

男「……何やってんだ、あんたら……」

母「母娘のスキンシップよっ!」

姉「あはははははは。やめてってー……」
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 19:03:36.71 ID:CbPpJbko
男のキャラが無いというかつかめないというか
周りが濃すぎるのか?
支援
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 19:25:05.47 ID:EMyKhMAO
>>166

支援ありがとうございます。

……周りが濃いんですよ、きっと。



すみません。実は俺にもよく分からないです。

むしろみんな好き勝手に動きすぎだと思います。
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 19:31:09.66 ID:EMyKhMAO
すみません。

ちょっと寝てきます。
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/02(水) 21:22:52.26 ID:Dz4h8.DO
追い付いた!

久しぶりに良SSを発見した

頑張って書き上げてください。
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/02(水) 21:57:19.34 ID:nKieiEA0


妹がかわいすぎて生きてくのがつらい
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 16:19:42.00 ID:0cV1iMAO
>>169
>>170

ありがとうございます。

頑張ります。


昨日からちょっと立て込んでしまってて、書き込めなくてすみません。

もう少ししたら続きを始めていきたいと思います。

ではー。
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/03(木) 16:27:34.11 ID:2Rw5Ty60
C
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 17:30:49.66 ID:0cV1iMAO
>>172

ありがとうございます。


それでは、すたーと、です。
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 17:45:54.62 ID:0cV1iMAO
父「……ん?」

母「……あら?あらあら」

父「こんなところでどうしたんだ?」

母「夕飯の買い物にいくところなのよ」

父「そうか。今は家にいるのか」

母「えぇ。子供達も揃ってるから、今日は久しぶりに全員集合なのね……」

父「どれくらいぶりかな……?」

母「そうねぇ……前に揃ったのがお正月の辺りだったから……」

父「六ヶ月ほどか……」

母「ふふ……私達も直接会うのはそのくらいぶりねぇ」

父「相変わらず若々しいな」

母「ふふ。あなたも変わらないわね……」

父「あぁ。まぁ、半年くらいでそうは変わらないよ」

母「そうね……そうだっ」

父「ん?なんだ?」

母「この際だから『家族』を全員集合させましょうか」

父「……あぁ、友君と妹ちゃんか。それも良いね」

母「ふふ……それがもう一人増えてるみたいよ?」

父「そうか。新しい『子供』はどうなんだ?」

母「もちろん、かわいいわよー。早速男にみんなを呼ぶように伝えなくちゃ」
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 17:52:58.69 ID:0cV1iMAO
友「……よぉ。いきなり電話してくるとか、なんかあったか?」
男「……あぁ。ちょっとな」
友「なんだ?」
男「今日、親父さんは?」
友「父さん?まぁ、いつも通り残業みたいだけど……」
男「……そうか。妹は?」
友「いるよ。代わるか?」
男「いや。それより、お前ら二人とも、家に来い」
友「……は?なんだ、急に」
男「いや、な。今日は『家族』を集合するとかなんとか」
友「……あぁ。お袋さん、か……?」
男「あぁ。父さんを捕まえたから、今日は久しぶりに集まって夕飯よー、って張り切っちまって……」
友「……了解。妹を連れて向かうよ」
男「おう」
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 17:53:48.36 ID:0cV1iMAO
>>175

すみません。

行間あけるの忘れました。
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 18:09:11.47 ID:0cV1iMAO
男「……あ、もしもし?」

女「へひゃいっ!?」

男「……とりあえず、落ち着け」

女「う、うん……ひっひっふー。ひっひっふー」

男「……落ち着いたか?」

女「ここでまさかのツッコミ無し!?」

男「……自覚のあるボケはスルーすると決めてるんだ」

女「嘘つきっ」

男「……まぁ、でな」

女「うん」

男「家に来い」

女「……へぁ?」

男「……」

女「えへへ……そんな。一緒に住もうだなんて……いきなりだよ……」

男「……」

女「えへへ……一緒に住もうだなんて……」

男「そこで意味の分からんテンドンするなよ……とにかく、友とその妹も来るから、お前も来い」

女「そんな……ご両親に紹介したいだなんて……」

男「……まぁ、そうなるな」

女「……ふぇ?」

男「とにかく、迎えに行くから準備してろ。じゃな」

女「あ……え、ホントに?」
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 18:25:15.76 ID:0cV1iMAO
女「あの……」

男「なんだ?」

女「な、なんで急に呼んだのかな、なんて……」

男「……」

女「えへへ……」

男「まぁ、久しぶりに『家族』で集まることになってな」

女「……なら、なんで私なんか……久しぶりの家族団欒、なんでしょ?」
男「あぁ。久しぶりの『家族』団欒、だ」

女「だよね……?」

男「……はぁ。まぁ、前も少し言ったけど、ウチは結構特殊でな」

女「うん……」

男「それぞれ勝手に『家族』を増やしたがるんだ」

女「……ふぇ?」

男「まぁ、アレだ。分かりやすく言うなら、友とその妹も、勝手に『家族』認定してるくらいでな?」

女「うん……?」

男「まぁ、その……だから、俺の、あの……彼女、のお前も『家族』なんだよ」

女「え……」

男「……」

女「えへへ……嬉しいよ」

男「……」

女「……ありがと。男ちゃん……」

男「……あぁ」

女「大好き、だよ?」

男「……あぁ。俺もだ」

女「えへへ……」
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/03(木) 18:29:16.32 ID:0cV1iMAO
すみません。

ちょっと休んできます。



うーん……ここでエンドマークでも良かったかもですね。

その方が綺麗かも?

……今からでも間に合いますかね?



……いえ。

やめておきましょう。

団欒、書いてみたいですし。

まぁ、ごちゃごちゃになるでしょうけど。


ではー。
180 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/06/03(木) 18:32:10.72 ID:0cV1iMAO
すみません。

ID変わってから付けてなかったので一応。

今更ですが。

でわ。
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/03(木) 18:52:48.24 ID:2Rw5Ty60

是非団欒を書いて下さい。
お願いします。
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/03(木) 19:09:23.86 ID:BRhEfCY0
期待
183 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/06/04(金) 10:47:19.29 ID:w6QUfAAO
>>181
>>182

ありがとうございます。


おはようございます。

それでは、早速続きを始めていきたいと思います。

すたぁと。
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 10:59:52.26 ID:w6QUfAAO
男「ただいまー」

女「……お、おじゃまします……」

友「……遅いぞ、男っ!」

女「……だれ?」

男「くっくっく……お前、こんなときに……」

友「笑うなーっ!お前のせいだろーっ!?」

妹「まぁまぁ、おに……お姉ちゃん。落ち着いて……」

友「こんな状況で落ち着けるかーっ!」

男「くはははは……い、妹の前でとか……」

女「あの……」

男「ん?」

女「その人は……?」

男「は?……あぁ、そうだよな。わかんねーよな?くははははっ」

友「笑ってんじゃねーっ!」

男「友だよ、友。平日は毎日のように会ってるだろ?」

女「え……友、君?」

男「あぁ」

女「あの、でも……」

友「くそーっ!笑わば笑え」

男「くはははは」

友「お前じゃねーよっ!」
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 11:09:20.89 ID:w6QUfAAO
女「あの……その……お似合いですよ?」

男「ぶはっ!?」

友「……ありがとよ」

男「……はーっ、はーっ。あー、笑った笑った」

女「男ちゃん、そんなに笑わなくても……こんなに似合ってるのに……」

妹「あ、あの……」

男「ん?あぁ、いらっしゃい……って言ったら怒られるか。おかえり、妹ちゃん」

妹「あ……は、はいっ。ただいまですっ」

男「よしよし」

妹「えへへ……久しぶりだぁ……」

女「むー……」

男「ん?……どうした?」

女「……」

男「……無視か。わけわからん……」

女「……」

友「……いや、鈍過ぎだろ」
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 11:19:22.12 ID:w6QUfAAO
姉「男ーっ。ちょっとこっちきなさーいっ」

男「げっ……」

女「……?どうしたんですか?」

友「よし。これでお前も道連れだ」

男「いっ、いやだっ!?」

姉「拒否権なんてないの。さぁ、いくわよ」

男「いやっ、いくらなんでも……」

姉「うるさい。あ、あなたが女ちゃんね?」

女「あ……は、はいっ。初めましてっ」

姉「ふふ。後でゆっくり楽しみましょうね?」

女「え?……あ、はいっ」

姉「さ、その前にあんたからよ」

男「いっ、いやだぁぁぁぁぁ……」



友「ふっ。いったか……」

妹「久しぶりに男さんに撫でられた……」

女「あの……」

友「……さて。俺は料理の続きを手伝ってくるか」

妹「あ、私も……」

友「お前はここで女と話でもしてろ」

妹「え?……うん。わかった」
187 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 11:25:25.58 ID:w6QUfAAO
すみません。

ちょっと用事を片付けてきます。
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 11:54:38.93 ID:IIRIcl.o
がんば
189 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 13:46:55.62 ID:w6QUfAAO
>>188

ありがとうございます。


それでは、また続きを始めていきたいと思います。
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 14:06:03.16 ID:w6QUfAAO
妹「初めまして、だね?」

女「あ、そうだね。初めまして」

妹「まずは自己紹介から。友の妹で、妹って言います」

女「女です。よろしくね、妹ちゃん」

妹「うん。よろしくお願いします」

女「……」

妹「……」

女「……」

妹「……あ。そうだった」

女「……?」

妹「私、お兄さん……男さんのこと、狙ってないですから」

女「ふぇ!?」

妹「ちゃんとお兄ちゃんからも聞いてるよ。女さんが男さんの彼女さんだ、って」

女「ふぁ!?かっ、彼女……かのじょ……うん。えへへ」

妹「私にとっては優しいお兄さん、だから……だから、安心してくださいね?」

女「えへへ……」

妹「……聞いてるのかな?……まぁ、良いか」

女「彼女、だなんて……」

妹「……でもホント、なんで女さん、だったんだろ……?」

女「……なんでだろね?」

妹「へぁ!?お、女さん……聞いてっ!?」

女「うん……でも、ごめん。ホントのとこ、私も分からないの……」

妹「そ、そのっ。違うんですっ!女さんが男さんとどうのとかじゃなくてっ。そのっ、あのっ……」

女「うん。ちゃんと分かってるから。慌てなくても大丈夫だよ。ね?」
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 14:17:44.22 ID:w6QUfAAO
妹「あうぅ……すみません」

女「ふふふ。なんで謝るのー。よしよし」

妹「……」

女「……」

妹「……」

女「……ねぇ、妹ちゃん?」

妹「……はい」

女「私ね、男ちゃんのことが好き」

妹「……はい」

女「……でもね?」

妹「……」

女「男ちゃんは、みんなが好きなんだと思う」

妹「……」

女「私が好きだって言ってくれたけど……でも、たぶん」

妹「ダメです……」

女「妹ちゃん……」

妹「それ以上は、ダメです」

女「ん……そうだね。ごめんね?」

妹「……いえ。私の方こそ」

女「じゃ、おあいこだ」

妹「……はい」

女「これから、仲良くしてくれると嬉しいな?」

妹「……はいっ。こちらこそ、よろしくお願いします」

女「えへへ……」

妹「ふふ……」
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 16:25:12.84 ID:w6QUfAAO
姉「あーっ。二人だけで何してるのーっ!?」

男「……」

女「……男、ちゃん?」

男「……あぁ」

女「……かっ、かわいーっ」

男「……」

姉「でしょでしょ?ほら、見なさい!」

男「……」

姉「妹ちゃんも可愛いと思うわよねー?」

妹「ふぇ?……あ、はいっ。とてもっ!」

姉「ふっふっふ。やっぱりまだまだ現役なのよ」

男「……」

姉「……あっ、そーだ。良いこと思い付いたっ。母さーん」

母「はいはいっ。そんな大声出さなくてもバッチリ聞こえてるわよ」

姉「そんなことより、女ちゃんと妹ちゃんを着替えさせるの手伝ってっ!」

母「あらあら。この子が女ちゃんね?ふふ。確かに、良い素材ね……」

姉「でしょ?さ、上にいくわよっ!」

女「あ、あの……私、まだ自己紹介も……」

姉「そんなの後々……ほらほら」
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 19:30:47.16 ID:w6QUfAAO
すみません。

戻ってきました。

また続きを始めていこうと思います。

すたーと。
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 19:39:32.98 ID:w6QUfAAO
男「……さて」

友「お母様ー、ってあれ?」

男「……よぉ」

友「お前だけ?」

男「……あぁ。女性陣は上にいったよ」

友「そうか。まぁ、それならしかたないな……とりあえず、ちょっと手伝ってくれるか?」

男「……あぁ」

友「……それにしても」

男「ん?なんだ?」

友「お姉さんは一体どこからこんなモノを買ってくるのかね?しかも、サイズピッタリ」

男「……考えたくないな」

友「……まぁ、そうだな」

男「ところで」

友「ん?」

男「父さんはどこいったんだ?」

友「親父さん?」

男「あぁ。母さんが捕まえたんなら、帰ってきてるだろ?」

友「あー、なるほど。そういうことね」

男「……」

友「まぁ、風呂に入ってるみたいだぞ?俺もまだ会ってないけど」

男「そうか」
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 19:50:41.76 ID:w6QUfAAO
女「……え?こんなの、私には似合わないんじゃ……」

姉「そんなことないって。女ちゃん可愛いんだし、こういうのも似合うよ」

女「そ、そうでしょうか……?」


母「妹ちゃんはやっぱりこれよね!」

妹「コレ、私に似合うでしょうか?」

母「もちろんよ!ほらほら、着てみて?」



女「あ、お姉様。これとかどうですか?」

姉「えー?ちょっと子供っぽすぎないかなー?」

女「そんなことないですっ。きっと可愛いと思いますっ」


母「さ、さすがにこれはちょっと……」

妹「絶対これですよっ!可愛いですからっ!」

母「そ、そうかなぁ……ちょっと地味過ぎない?」

妹「いえっ!そんなことないですっ!清楚な感じでかわいいですからっ!」
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 20:21:05.50 ID:w6QUfAAO
すみません。

ちょっとご飯食べてきます。
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 21:51:50.34 ID:Io0.oMs0
いってらー ノシ
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 22:02:54.29 ID:cKhEJQko
見てる
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/04(金) 23:44:04.44 ID:w6QUfAAO
>>197
>>198

ありがとうございます。

ただいま戻りました。

遅くなってしまい、すみません。


それでは、続きを始めていきたいと思います。
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/05(土) 00:00:39.65 ID:WOKI8EAO
女「男ちゃん……」

男「ん?……え?」

女「あの……どう、かな?」

男「……」

女「やっ、やっぱり似合ってないでしょうか?そっ、そうですよね。えへへ……わ、私なんかがこんな……」

男「……いや、そうじゃないっ。そうじゃなくて……」

女「……」

男「その……似合ってる。可愛い、よ……」

女「えぅ……え、えへへ……よかったぁ……」

男「……」

姉「ね?大丈夫だったでしょ?」

女「はいっ。ありがとうございます、お姉様」

男「……あぁ。姉さんも着替えたんだ?」

姉「ふっふっふ。どう?」

男「……なんか、いつもとは違う感じだな?」

女「あ、その……むぐっ」

姉「しーっ。種明かしはもう少し後でね?」

女「は、はい……」

男「んー……まぁ、良いんじゃないか?いつもとは違う感じで」

友「あ、お姉さん。降りてきてたんですね。その服もお似合いですよっ」

姉「ふふ……ありがとう、友君」
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/05(土) 00:14:46.29 ID:WOKI8EAO
姉「あーぁ。友君はあんなに素直だというのに……」

男「……うぜー」

女「あ。それ、久しぶりに聞きました」

友「あれ?お母様と妹は?」

姉「あの二人はまだお着替え中よ……あ。もちろん覗きはダメよ?」

男「するかっ」

女「しないんですかっ!?」

男「……なんでそこで食いつくんだ、お前は……しかも俺にしてほしいのか、覗き……」

女「そっ、そんなことはっ……す、少しだけ」

男「おい」

女「だ、だって、全然興味ないといわれるよりは……」
202 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/06/05(土) 00:21:32.47 ID:WOKI8EAO
すみません。

なんか来て早々ですが、ちょっと眠気が押さえられそうにないので、とりあえずこれで失礼させていただきます。

おやすみなさい。
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/05(土) 00:39:37.74 ID:a1E3uWko

おやすみ
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 02:44:37.20 ID:K6/0Alg0
良スレ発見 こういうの大好物です
画面の向こうから登場人物の笑顔が見えてくるようで、
とっても幸せな気持ちになれました
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 20:37:30.97 ID:HgN6pgDO
眩しッ!!
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/08(火) 16:19:39.05 ID:4TL4VH.o
なかなかよかったのに飽きてしまったのだろうか・・・
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/08(火) 20:52:47.46 ID:Q6vrf.ko
2,3日くらい待ってやれよ
気長に待とうぜ>>206
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/09(水) 19:06:42.01 ID:.4juac.0
帰ってくるのを待ちつつ、C
209 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/06/09(水) 20:02:26.11 ID:nx0xT2AO
すみません。

戻りました。

数日留守にしていたにもかかわらず、支援・コメントしていただき、本当にありがとうございました。


それでは、さっそく続きを始めていこうと思います。

すたぁと、です。
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/09(水) 20:13:28.91 ID:nx0xT2AO
姉「ふっふっふ。女は複雑なのよ」

男「それ、男が単純みたいに聞こえる」

友「その通りじゃないか?」

男「いや、そこでお前が肯定するなよ……」

友「いや、でもよ……」

父「その通り。男は馬鹿であれ、と昔から……」

男「……いきなり会話に混ざってくるなよ、父さん……」

女「おっ、お父様ですかっ!?は、始めましたっ!」

男「……なにをだ。無理にボケるな、ややこしいから」

女「でも、第一印象というものはとても大事だと……」

男「それでどんな好意を持ってもらおうって言うんだ……」

父「はっはっは。なかなか面白い娘が出来たものだな」

男「はぁ……」

女「こら、男ちゃん。ため息はダメなんだよ?」

男「くそっ。だんだん収拾がつかなく……」

母「お待たせーっ」

男「……はぁ」
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/09(水) 20:32:00.14 ID:nx0xT2AO
妹「たっ、ためいきですかっ!?」

男「……は?」

妹「そ、そうですよね……なんだか私、お邪魔してばかりで……」

男「……あ、いや、そうじゃなくてな?」

母「こら。私の可愛い娘をいじめちゃダメじゃないっ」

男「いや、今はふざけてる場合じゃ……」

父「はっはっは。今日は賑やかだなっ」

女「……あ、お父様。挨拶が遅れました。初めまして。男ちゃんとお付き合いさせていただいている女っていいます」

父「これはご丁寧に。これからは親子になるんだから、家にいるときと同じで構わないからね?」

母「お兄ちゃんでしょっ!妹ちゃんを泣かせちゃだめじゃないのっ!メッ!」

妹「……あ、違うんです。私が悪いんです……だから男さんを怒らないでください」

母「ホントにこの子ったら……なんていい子なのかしらっ」

男「ごめんな、妹ちゃん。さっきのため息は妹ちゃんのせいで出たものじゃないんだ……」

妹「……ほ、ホント、ですか……?」

男「あぁ。勘違いさせたみたいでごめんな?……許して、くれないかな?」

妹「えへへ……男さんに撫でられるの、気持ち良いです」

女「ぁ……」

姉「……ねぇ、なんかにおわない?」

友「え?……やばっ」
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/09(水) 20:41:30.35 ID:nx0xT2AO
男「……どうだった?」

友「なんとか、セーフ」

男「……仕上げ、するか」

友「あぁ」


友「それにしても……」

男「ん?」

友「やっぱ、賑やかだな」

男「あぁ」

友「あんなに楽しそうな妹も、久しぶりだ」

男「……そうか」

友「……」

男「……最近も、相変わらずなのか?」

友「くくっ。直球だな」

男「勿体振っても仕方ないしな」

友「まぁな」

男「それで?」

友「……そうだな。相変わらず、だな」

男「……そうか」

友「あぁ」

男「……」

友「……」

男「……」

友「……でも、今日は呼んでくれてありがとな」

男「……まぁ、『家族』だしな」

友「……さんきゅ」
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/09(水) 20:42:48.69 ID:nx0xT2AO
すみません。

ちょっと用事が出来たので片付けてきます。
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/09(水) 22:51:33.06 ID:.4juac.0
C
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/09(水) 23:51:30.84 ID:UBMfSN.o
待っておるぞ
216 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/06/10(木) 01:00:00.17 ID:j7IBS.AO
>>214->>215

支援・コメントありがとうございます。


ただいま戻りました。

日付も変わってしまいましたし、とりあえず続きを始めていきます。

リスタート、でいいんでしょうか……?
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/10(木) 01:25:32.49 ID:j7IBS.AO
父「……ふむ」

母「どうしました?」

父「……いや。少し感傷に浸っていただけだ」

母「ふふっ。あなたには似合わない言葉ねぇ……」

父「まぁ、たまにはな」

母「……女ちゃん、可愛いものね?」

父「あぁ。なんでそんな目で……って、ちがうぞっ!?」

母「……私は何も言ってませんが?」

父「いーやっ!目は口ほどにモノを言う、とはまさにこのことだっ!」

母「あらあら。おかしなことを……」

父「……なら、その不自然な微笑みはやめてくれないか?なんだか若い頃を思い出してしまうのでな」

母「それはなによりね、このロリコンっ!」

父「だから違うと何度言えば……」

母「そりゃあ、私だって女ですから?寄る年波には勝てないことを知ってますし?」

父「だから……」

母「若い方が良いと言う考え方もあるし……むしろ一般的にそうなのよね」

父「話を聞きなさいっ!!」

母「ひぅっ!」

父「私が一人の異性として愛してるのは母さんだけだっ!」

母「……」

父「だから、嫉妬なんかしなくていい。思う存分、あの子達のことを愛しなさい」

母「はぅ……はいっ。そうしますっ」
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/10(木) 01:40:18.10 ID:j7IBS.AO
姉「……私達のこと、完全に意識してないわね」

妹「……でも、なんだか幸せそうです」

女「そうですね……私もいつか男ちゃんと……」

男「ん?よんだか?」

女「きゃぁっ!?」

男「うおっ!?ご、ごめんっ……驚かせたか?」

女「男、ちゃん?」

男「……あぁ」

女「ほんとに?」

男「なんでそこで疑うんだよ……」

女「えへへ……」

男「あー、もーっ」

女「ふぇぁ!?ちょっ、くるし……」

男「……」

女「はぅ……」

姉「……」

妹「……」

友「それで、いつまで抱き合ってんだ、お前ら……」

男「!?ごっ、ごめんっ」

女「へぅ……」

男「……な、なんだ?」

女「……離れる、の?」

男「うっ……あ、あとでっ!なっ?」

女「ぁ……うんっ。えへへ……」
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/10(木) 01:45:06.52 ID:j7IBS.AO
すみません。

なんだか眠くて頭が回らなくなってきたので、今日はここまでにしたいと思います。

それでは。
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/10(木) 04:40:30.98 ID:TNa5iOE0


不細工まじめ:がり勉                 イケメンまじめ:知的
不細工マッチョ:[ピザ]きもい           イケメンマッチョ:スポーツマン
不細工暗い:根暗キモイ            イケメン暗い:クール
不細工面白い:笑われ者            イケメン面白い:人気者
不細工高学歴高収入:金の亡者       イケメン高学歴高収入:エリート
不細工リーダー:調子に乗るな.          イケメンリーダー:頼りがいがある
不細工おしゃれ:勘違いもいいとこ       イケメンおしゃれ:イケテル
不細工低身長・高身長:キモイ・怖い.     イケメン低身長・高身長:カワイイ・カッコイイ
不細工フリーター:さっさと就職しろボケ   イケメンフリーター:夢に向かってがんばってね
不細工マニア:おたくキモイ、敬遠される   イケメンマニア:流行の発信源、関心持たれる
不細工子供っぽい:いつまでたってもガキ   イケメン子供っぽい:子供の心を忘れない
不細工童貞:一生そのままでいろ        イケメン童貞:私が捨てさせてあげるわ
不細工香水:悪臭公害                イケメン香水:女を寄せ付けるフェロモン
不細工告白:ストーカー・消えろ.        イケメン告白:最高のシチュエーション
不細工レイプ:逮捕                 イケメンレイプ:感じる
不細工自己中:激しくウザイ             イケメン自己中:自分をしっかり持っている
不細工バンド:身の程を知れ.          イケメンバンド:最高にカッコいい
不細工2、14:ただの邪魔者          イケメン2、14:私のチョコを受け取って♪
不細工優しい:下心あるのバレバレ.      イケメン優しい:もっと優しくして
不細工新入社員 : 歓迎会無し     イケメン新入社員 : 歓迎会あり、なぜか他部署からも女子社員が参加
不細工独り暮らし : 孤独死確定ね     イケメン独り暮らし : 御飯作りにいってあげる!
不細工が美容院 : 営業妨害       イケメンが美容院 : ようこそいらっしゃいました
不細工一人旅 : 自殺だけはするなよ        イケメン一人旅 : ロマンスたっぷり
不細工、ブスと付き合う : 底辺同士でお似合い     イケメン、ブスと付き合う : 女性を顔で判断しない、とても純粋な心の持ち主
不細工、美人と付き合う : ついに援交か・・・落ちたな    イケメン、美人と付き合う : あ〜ん、理想のカップル
221 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/06/12(土) 15:25:23.73 ID:U/ijS2AO
ただいま戻りました。

それでは、さっそく続きを書いていきます。

すたぁと。
222 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/12(土) 17:07:48.51 ID:jkT1NK20
おかえりー?
223 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/12(土) 18:43:40.47 ID:U/ijS2AO
友「……ふぅ」

男「これで完了、か?」

友「あぁ」

男「それじゃ、運んでいくか……」

友「そうだな」


男「それじゃ」

友「いただきます」

全員「いただきまーす」

父「……私が音頭、取りたかった……」

母「まぁまぁ」

姉「手伝ってないんだから文句言っちゃダメだよ?」

男「……あんたが言うか」

姉「ん?」

男「いえ」

妹「ふふっ」

女「あ、おいしーですっ」

父「そうだろそうだろ。たくさん食べると良い」

女「はいっ」

男「そのセリフは違うと思う……」

女「えっ……たくさん食べちゃダメですか……?」

男「そうじゃなくて……」

女「……」

男「……あーもーっ。思う存分食えっ」

女「えへへ……ありがと、男ちゃん」
224 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/12(土) 18:44:51.91 ID:U/ijS2AO
>>222

うぅ……すみません。

投下する前に急用が出来てしまい……

今度こそ、リスタートです。
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/12(土) 18:56:45.68 ID:U/ijS2AO
姉「……そういえば」

男「……」

姉「あんた、なんで『男ちゃん』なんて呼ばれてんの?」

男「……ん?さぁ?」

姉「まったく。女装くらいしか役に立たないわね」

男「おいこら」

姉「ねぇ、女ちゃん?」

女「はいっ」

男「……いやいや。元気よく返事するところじゃねーだろ、ここは。肯定かただの返事かの区別もつかねーよっ!しかも俺は無視か、姉さん」

姉「うるさいわね。それで、なんで?」

女「……えっと?」

姉「……?」

女「……なんででしょう?」

男「ちょっとまて、こら」

姉「なによ、さっきからうるさいわね」

男「なんでか覚えてないのか、お前は!?」

女「……はい。一度拒否されたのは覚えてるのですが」

男「……一度じゃねーぞ」

女「まぁ、許してもらえたので良いのでは、と」

男「少なくとも許した記憶はないっ!」

女「……あっ。思い出しましたっ。最初は、私だけの呼び名が欲しかったんですよっ」

姉「へぇー。愛されてんじゃん、男」

男「……」

女「えへへ……愛しちゃってます」

妹「……」
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/12(土) 19:06:21.55 ID:U/ijS2AO
友「……大丈夫か?」

妹「なにがです?」

友「……いや」

妹「……」

友「……」

妹「……大丈夫、というか、しかたないよね」

友「……」

妹「男さんは、女さんが好きになったんだし」

友「……」

妹「それに、好きって言っても、やっぱりそれは『お兄さん』としての好きですから……」

友「……そっか」

妹「……はい」

母「あっ。そこの二人っ。内緒話なんてずるいぞーっ」

父「そうだぞっ。相談なら私に……」

母「いーえっ。これはあなたでも譲りませんっ。娘からの相談は私が聞くんですっ」

姉「あーっ。独り占めしようったってそうはいかないんだからっ。私だって聞くからねー」

妹「ふふっ……」

友「……にぎやかだな」

妹「……うん。それに、あたたかい」

友「……あぁ」
227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/12(土) 19:16:06.54 ID:U/ijS2AO
すみません。

ちょっと休んできます。
228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/12(土) 20:29:57.71 ID:UuOHYNI0
ゆっくりなー。
まってるからー
229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/16(水) 00:51:45.35 ID:t7zuNOU0
すばらしいな
日常系大好きだ
230 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/21(月) 16:48:14.78 ID:Dy4lAcs0
支援
age
231 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/07/11(日) 19:25:45.55 ID:Bk9C66AO
お久しぶりです。

ただいま戻りました。

>>228->>230
コメント・支援、ありがとうございました。

それでは、早速書いていきます。

りすたぁと、です。
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/11(日) 19:31:54.67 ID:l9MM5xA0
待ってたよーーー!!
しえーん。です
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/11(日) 19:44:02.91 ID:Bk9C66AO
全員「ごちそうさまでした」

姉「はい、お粗末様」

男「いや、あんたが言うな」

姉「ん?」

男「それは友が言うものだろ?」

姉「姉の権利よ。ね、友君?」

友「はい」

男「即答か……」

友「当然のことだ」

男「胸を張る意味が分からん」

友「即答の意味は分かるだろ?」

男「……まぁ、な」

姉「あきらめが肝心よ」

男「だからあんたが言うのは違うだろ、と……」

友「……じゃ、片付けるぞ、男」

男「あぁ」
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/11(日) 19:44:35.76 ID:Bk9C66AO
>>232

支援、ありがとうございます。
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/11(日) 20:09:13.11 ID:Bk9C66AO
姉「……さて、行くか」

女「ふぇ?」

妹「どこに行くんですか?」

姉「あ、2人はくつろいでて良いから」

女「……?」

男「ん?もう行くのか?」

姉「ううん。今日はここに寝るしね」

男「……そうか」

姉「友君、借りてくわね?」

妹「え?あ、はい……」

姉「ありがと。友くーん」


女「……良かったですね?」

男「なにがだ?」

女「お姉様のこと」

男「……勘違いだろ」

女「そうですか?」

男「あぁ」

女「ふふっ。素直じゃないですね」

男「うぜー」
236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/11(日) 20:18:30.29 ID:Bk9C66AO
友「どうしたんですか?」

姉「ちょっと買い物に付き合って」

友「え?あ、はい……」

姉「ふふっ。じゃ、行くわよ」

友「あ、ちょっと待ってもらって良いですか?」

姉「ん?」

友「もう少しで洗い物も終わるので」

姉「残りは男にやらせばいいわよ」

友「あぁ。それもそうですね」

姉「じゃ、いこっか?」

友「はい」

姉「行ってきまーす」

友「いってきます」
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/11(日) 20:20:14.69 ID:Bk9C66AO
ちょっと用事が入ったので片づけてきます。

久しぶりなのに早々に終わってしまってすみません。
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/11(日) 21:49:20.64 ID:OdzX3d2o
乙乙
239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/12(月) 01:07:26.63 ID:S30ZPz60
おつんつん
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/15(木) 12:39:31.75 ID:8VOcXXQo

雰囲気がほのぼので好きです
荒らしもいないみたいだし
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/20(火) 00:19:12.75 ID:Siaz3fk0
しえーん。
242 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/08/12(木) 19:25:02.56 ID:NBzGfEAO
こんばんわ。
お久しぶりです。

早速ですが、りすたぁと、です。
243 :!kab- :2010/08/12(木) 19:39:30.80 ID:0xmmUz6P
おぉ
待ってた
244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 19:58:16.97 ID:NBzGfEAO
友「……毎回すみますん」

姉「ん?どうしたの、急に?」

友「いえ、迷惑かけてるな、って」

姉「そんなこと言うと怒る、って前も言ったよね?」

友「……」

姉「『家族』なんだから、迷惑かけようがなんだろうが、それが当たり前だし、そうしてくれた方が、嬉しいよ?」

友「……はい、ありがとうございます」

姉「ふふっ。ホントに弟みたい」

友「……血は、繋がってません」

姉「……そうね」

友「俺は――」

姉「友君っ!」

友「……すみません」

姉「いいのよ……ごめんね?」

友「はい……」

姉「……」

245 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 19:59:32.65 ID:NBzGfEAO
友の最初のセリフ、間違えました。

毎回すみません、です。
246 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 20:12:26.16 ID:NBzGfEAO
友「……ただいま戻りました」

姉「おじゃましまーす」

友母「あら。帰ってきたの?」

友「えぇ。すぐに出ますが」

友母「そうなの?」

友「えぇ」

姉「友母さん、少しお時間宜しいですか?」

友母「……またあなたなの?」

姉「はい、残念ながら」

友母「妹は?」

姉「今はウチにいますよ。今日は二人ともウチで預かります」

友母「そう、面倒をかけて申し訳ないわね」

姉「いえ、そんな。二人とも良い子たちですし」

友母「そうかしら?」

姉「えぇ、とても」

友母「それならさっさともらってくれれば……」

姉「なにか言いました?」

友母「いいえ、なんでもないわよ」

姉「そうですか……それで、お時間いただいても?」

友母「もうもらってるんじゃないかしら?」

姉「それもそうですね。では早速ですが……」

247 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 20:21:49.58 ID:NBzGfEAO
友母「……」

姉「いかがですか?」

友母「その条件じゃダメね」

姉「どうしてです?」

友母「割に合わないわ。何度も言うけど、こちらにもっとリターンがないなら意味がないわ」

姉「これ以上ですか?」

友母「当たり前じゃないの」

姉「……分かりました。準備します」

友母「ふん。あんたも物好きよねぇ」

姉「あなたが見る目ゼロなだけじゃないですか?」

友母「言うようになったわね、小娘」

姉「おかげさまで。感謝なんて一切しませんがね」

友母「ふん。友、もう良いわよ。行きなさい」

友「はい……」

姉「おじゃましました……」

248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 20:33:34.32 ID:NBzGfEAO
友「……」

姉「ほら、いつまで落ち込んでるのっ!シャキッとしなさい、シャキッと」

友「すみません……」

姉「なにを謝ってんのよ?」

友「……いえ、ありがとうございます、お姉さん」

姉「ふふっ。いいのよ、別に。自分のためでもあるしね」

友「それでも……そうだとしても、ですよ」

姉「そう?なら、どういたしまして」


女「……お姉様たち、遅いですね?」

男「ん?あぁ、いいんだよ。あれはあれでほっとけば……」

女「そんな乱暴な……」

妹「そうですよ、女さん。気にしちゃダメです。あんまり関わると、馬に蹴られますよ?」

女「うま、ですか……?」

男「まぁ、気にするだけ損ってことさ。遅くても仕方ないしな」

女「……?」

249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 20:48:12.58 ID:NBzGfEAO
友「……コンビニに来たのはいいんですけど、何を買うんですか?」

姉「さぁ?」

友「……」

姉「……」

友「……」

姉「まぁ、いつも通り適当に買ってけばいいでしょ。ただの口実だし」

友「それはそうなんですが……」

姉「ほらほら、ぼんやりしてないで行くわよ」

友「あ、ちょ、ちょっとっ!てっ、手がーっ!」

姉「なに?繋ぐのイヤなの?」

友「いえ、そんなことは」

姉「大丈夫よ、絶対カップルには見えないから」

友「……」

姉「だって、今の友君、女の子だし」

友「え……」

姉「え?」

友「そうだった……」

姉「え、なに?忘れてたの?」

友「……」

姉「ま、まぁ、良いこともあるわよっ!ほらっ、こうやって私と手を繋いで歩けてるしっ!」

友「……」

250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 20:51:39.89 ID:NBzGfEAO
すみません。
短いですが、今回はここまでにします。
読んでくださっているみなさま、本当にありがとうございます。

全然これなくてごめんなさい。

それでは、いちじてーし、です。

おやすみなさい。
251 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/12(木) 22:25:14.64 ID:sXC7Ge.0
乙です

そしてC
252 :1 ◆WZ8wA75h0s :2010/08/16(月) 18:37:31.45 ID:03QLGQAO
ただいま戻りました。

支援してくださった方、読んでくださっている方、本当にありがとうございます。

それでは、あまり時間もないので早速始めていきます。

すたぁと、です。
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/16(月) 18:51:09.67 ID:03QLGQAO
友「あ、チョコも買わないと」

姉「妹ちゃんに?」

友「はい。あいつが好きなの、コレくらいしか思いつきませんから……」

姉「ふふっ」

友「なんですか、急に?」

姉「相変わらず、良いお兄ちゃんをやってるんだな、ってね」

友「からかわないでください……」

姉「照れることも謙遜することもないと思うよ?」

友「いえ。俺は、あいつを守れませんでしたから……」

姉「……やっぱり、まだそのことを気にしてるのね?」

友「俺はあの罪を、一生背負うべきだと思いますから……」

姉「ホント、頑固ねぇ……妹ちゃんを助けたのは、間違いなくあんたなのに」

友「それは……男やお姉さんのおかげです。あの頃の俺を変えてくれたこと、本当に感謝しています」

姉「私は何もやってないわよ。あんたが頑張っただけよ。それにね?」

友「……」

姉「ここ、コンビニの店内だから……」

友「……すみません」

姉「……よし。それじゃ、さっさと買って帰るわよ」

友「はい」
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/16(月) 19:10:04.47 ID:03QLGQAO
男「……なぁ。それ、なんだ?」

女「お布団ですよ?」

男「いや、そうじゃなくて」

女「枕?」

男「そうでもなくて。もっと根本的におかしくねぇか?」

女「なんでですか?」

男「逆に聞きたいくらいなんだが」

女「聞けばいいじゃないですか?」

男「なんで俺の部屋に布団を敷き詰めようとしてるんだ?」

女「ここで寝るからですよ?」

男「いやいやいや」

女「お母様がここしかあいてないと言ってましたので」

男「ダウト」

女「私、嘘吐いてないですよ?」

男「じゃあ母さんが嘘を吐いてるんだろうな」

女「お母様が嘘を吐くはずないじゃないですか」

男「姉さんにもそうだったが、その信頼感はなんなんだ、と」

女「男ちゃんの家族ですから」

男「……」

女「……?」

男「あーっ、くそっ。なんだこいつ、可愛すぎだろ」

女「か、可愛いだなんてそんな……えへへ」

男「……なぁ、抱きしめても良いか?」

女「えぅ?……は、はいっ。よろしくお願いしますっ」

男「……」

女「……」
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/16(月) 19:12:32.42 ID:03QLGQAO
すみません。

用事が入ったのでここで区切ります。

最近ほとんど進められなくて申し訳ありません。

それでは。
256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/16(月) 19:30:14.39 ID:ZdSIxgMo
なんだほんとに帰ってきてたのかと思ったらまた消えたのか
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 03:25:38.57 ID:rktPvwDO
用事長いな…
>>1よ、待ってるからな


+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/11(月) 01:20:54.32 ID:O3GDNUUo
すげぇ長生きだな
259 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/20(水) 19:17:45.87 ID:h6h4wx20
まだかー1
260 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 04:48:51.13 ID:KPzm55Yo
流石にもう無理かな
261 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/09(木) 21:13:49.40 ID:E8H/L7Io
きっと入院でもしてるんだよ
262 :1 ◆WZ8wA75h0s :2011/01/24(月) 20:36:38.14 ID:k0rIbMsAO

お久しぶりです。
数ヶ月も放置してしまい、すみません。

また、そんな状況でありながら、支援・コメントをいただき、本当にありがとうございます。

さて。
挨拶はこれくらいにして、早速書いていきたいと思います。
リスタート。

263 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/24(月) 20:48:04.13 ID:k0rIbMsAO
姉「ただいまー」

友「ただいま戻りましたー」

妹「おかえりなさい」

母「おかえり」

姉「あれ? 男と女ちゃんは?」

母「ふふ」

姉「母さん、なんか楽しそうね?」

母「だってあの子ったら、早速女ちゃんを部屋に連れ込んでるんだもの」

友「なんですとっ!?」

男「お。おかー」

女「おかえりなさい、です」

姉「お。噂をすれば……」

264 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/24(月) 21:04:17.35 ID:k0rIbMsAO
友「きたな、ケダモノめ」

男「……は?すまん。いきなりすぎて意味が分からん」

女「お、男ちゃんはケダモノなんかじゃないですよっ!」

男「うぉっ!?」

女「そ、そりゃ……少し痛かったりもしますけど」

友「……」

女「いつも優しくしてくれます!!」

姉「……男?」

男「……ん?」

姉「男っ!!」

男「は、はいっ!」

姉「どういうことか、しっかり説明してもらいましょうか?」

男「いや、あの……」

姉「なに?言い訳する気?」

男「いや、そういう訳じゃなくて……」
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 22:05:28.23 ID:qChDTL93o
やぁ(´・ω・`)久しぶり

実はねSS系はそれ専用の板ができたんだ
んで、今この制速からSS板にスレをとばしてくれるから↓で依頼するといいよ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1294924033/
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 22:39:36.24 ID:mzP1UeKIO
ktkrwktk
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/03/19(土) 04:36:44.87 ID:kGZbJFDDO
>>421
 あっひゃひゃひゃこりゃ愉快
  ∩___∩
  |ノ   丶/⌒)
  /⌒)(゚) (゚) /
 / / (_●)ミ /
( 丶 |∪| /
 \  丶ノ /
  /    /
 |    /
 | /\ \
 | /  ) )
 (_ノ  ( \
     \_)
268 :lain. [sage]:2011/04/05(火) 03:40:53.61 ID:???
SS速報板の設立から既に3ヶ月近く経っておりますので、
こちらのスレッドにおきましても、なるべく早く向こうにスレッドを立て直して頂きたく思います。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

また今月中に返答が頂けない場合は、こちらのスレッドをHTML化の対象とさせて頂きます。
269 :1 ◆WZ8wA75h0s :2011/04/11(月) 00:06:24.92 ID:0+ZVqRkAO
お久しぶりです。
全然これなくてすみません。

スレの建て直しを、と言うことですが、やり方を教えていただければと思います。

以前に貼っていただいたリンクが切れていたもので……
わがままで申し訳ありませんが、もしよろしければお願いします。

それでは、今回はこれで失礼します。
270 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/04/11(月) 06:10:35.37 ID:9ViSYTVOo
[ピーーー]


男「……ヒマだな」女「そう考えた時点で負け組なんだよ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1302469797/
123.45 KB   

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