音無「岩沢……良い締まりだぜ……っっ！！」　まとめ - 製作速報VIP（クリエイター） 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:43:34.10 ID:/98E/Mko

VIP・制作・パー速とスレが飛びすぎて分からない人へのまとめ

音無「はあ」
音無「戦線ﾒﾝﾊﾞｰ(特に女)は俺を舐めてるとしか思えん」
音無「医者を目指していた俺を馬鹿呼ばわりするﾁﾋﾞに偉そうなﾊﾙﾋ……」

音無「なにかぎゃふんとしてやりたいところだが……」

直井「音無さんどうしたんですか？浮かない顔して」

音無「ああ実はだな……」

――…
直井「そういう事ですか……」

音無「悪事といってもｽｶｰﾄめくりくらいしか浮かばなくてなぁ」

直井「はぁ」
直井「音無さんは優しすぎるんですよ」

音無「？」

直井「さあ、僕の目を見てください」
直井「なに、心配することなんてありません」

直井「少し、強気になれる魔法をかけてあげるだけです♪」ﾆｺ

1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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少し暑くて少し寒くて ＠ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 ＠ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 ＠ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 ＠ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする（´；ω；｀）part56 ばばあ化気味 ＠ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 ＠ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ ＠ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 ＠ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:44:07.43 ID:/98E/Mko

――…
直井「どうですか？」

音無「……ああ、良い気分だ」

直井「それは良かったです」ﾆｺﾆｺ
直井「では僕はこれで」
ｽﾀｽﾀ

ｶﾞｼｯ

音無「ちょっと待て」

直井「はい？」

音無「お前は……俺の言う事は聞いてくれるよな」

直井「勿論ですよ、なにかあればあの愚図軍団ではなく僕に申し付けてください」ﾆｺ
直井「では」
ｽﾀｽﾀ

ｶﾞｼｯ

直井「……」ﾊｧ
直井「なんですか？」

音無「じゃあ頼み事がある」

音無「お前自身に一つ暗示をかけてもらいたいんだ」

3 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:44:34.77 ID:/98E/Mko

直井「僕自身に、ですか？」

音無「俺はお前を信頼している……決して裏切る事はしない」
音無「だがお前の俺に対する言動・態度が口だけのものかもしれない」

直井「なにを……」
直井「僕は音無さんを信頼していますよ」ﾌｯ

直井「で、暗示とはなんです？」

音無「そうだな」
音無「俺の言うことはすべからく素晴らしく、疑う余地のない言動である」
音無「これを自らに暗示としてかけてくれ」

直井「……」
直井「心配などせずとも音無さんの言うことはそれは、時には間違った方向に向いている事もありますが」
直井「概ね正しいと思ってますのでそんな暗示なんて必要ないですよ」ﾆｺ

音無「そうか」
音無「もう話しかけないでくれ」
ｽﾀｽﾀ

直井「！？」

4 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:47:10.12 ID:/98E/Mko

ｶﾞｼｯ

直井「ちょっと待ってください！」

音無「……」

直井「なにかｶﾝに触る事をしたなら謝りますが」
直井「僕になにか不満でも？」

音無「……俺を信頼してくれ」
音無「その暗示はかけた後すぐに元に戻すよう言う」

直井「ですが……」

音無「お前が俺を信頼してくれているのと同じさ」
音無「俺が信頼しているのは俺だけなんだ……っ文人！」

ｶﾞｼｯ

直井「……っっ！！」
直井「……」
直井「わかりました……」

直井「僕は、音無さんを信用します」ﾆｺ

音無「ああ嬉しいぞ心の友！」ﾆﾔ

5 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:52:51.16 ID:/98E/Mko

――…
直井「……ん」

音無「気分はどうだ？」

直井「……はい、鏡を使った暗示は不安でしたが、おそらく成功でしょう」

音無「よし」
音無「今から女子連中に復讐を開始する」

直井「わかりました」ﾆｺ

直井「音無さん、それとは別になんですが」
直井「今かかっている暗示を解くので暫くお待ちください」

音無「駄目だ」

直井「はい、わかりました♪」ﾆｺ

音無「そうだな……手始めはどいつにするか」

直井「頭から打つ、というのはどうですか？」

音無「ゆりか……悪くはないが却下だな」
音無「お楽しみは最後にとっておくﾀｲﾌﾟなんだ」ﾆﾔﾘ

直井「さすがです音無さんっ！」

6 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:53:40.80 ID:/98E/Mko

音無「まずは実験の意味を込めて大人しそうなやつにするか」

直井「となると……ｶﾞﾙﾃﾞﾓとかいう騒音を撒き散らす馬鹿どもの中に丁度良さそうな小動物がいましたね」

音無「入江か……ふむ」
音無「まあ丁度良いか」

音無「よしっ行くぞ直井！」

直井「はい、音無さんっ！」

――…
入江『〜♪』


音無「どうだ？様子は」

直井「はい、現在一人。自販機前ﾍﾞﾝﾁでｼﾞｭｰｽを飲んでいます……周りには誰もいないようです」

音無「他は授業中だからな……NPCの心配はいらないだろう」
音無「お前は周囲を見張っていろ、誰か来たらすぐに教えるんだ」

直井「了解しましたっ！」


『みーゆきちっ♪』

入江「……あ、音無くん」

音無「横、いいか？」ﾆﾔ

7 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:53:52.39 ID:XQ0ucDso

ほぅ

8 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:54:52.84 ID:/98E/Mko

入江「あれ、話したのって……」
音無「これが初めてだ」

入江「そうだよねえ」
入江「あれ？みゆきちって……」

音無「駄目か？」

入江「いや、うーん駄目じゃないけど……」
音無「そうか！良かった！」
音無「実は話があるんだ……」

入江「話？」

音無「みゆきちっ！俺はお前の事が好きだ！！」

入江「っえ！？えぇー」ｱﾀﾌﾀ

音無「お前の髪は綺麗だ」
音無「お前の目も、鼻も……髪の色すら愛しているっ！」

入江「き、急に言われても……」ｱﾜ

音無「驚くのも無理はない」
音無「だが俺のこの思いは……っ」

『ちょっとｱﾝﾀたちなにしてんの！？』


音無「……ゆり」ﾁｯ

9 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:55:20.88 ID:/98E/Mko

音無「直井はなにをやってるんだ……っ」
ゆり「直井……ああ、ｱﾚの事？」ﾁﾗ

音無「ん？」

直井「うっ……」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ゆり「会ったら急に襲って来たから驚いてのしちゃったけど」
音無「この馬鹿……」

ゆり「なにか怪しい雰囲気はあったから先に進んでみたらｱﾝﾀ達がいたってﾜｹ」
ゆり「……にしても珍しい組み合わせね」

音無「ああ……」
入江「すみません……」ｱｾ

ゆり「……なに顔を真っ赤にしてるのかは聞かないけど」
ゆり「ほどほどにしときなさいよ」
ゆり「なにもないようだから私はこれで戻るわね」
ｽﾀｽﾀ

音無「はあ」
音無「(興が削がれたな)」

入江「あの……」

音無「ごめんみゆきち、また後でね」
ﾀﾞﾀﾞｯ

直井「　　」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

10 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:56:02.28 ID:/98E/Mko

【食堂】

音無「お前、人影をみたらすぐに教えろって言っただろう」

直井「すみません……思わず」

音無「はあ……まあいい」
音無「とりあえずの目標は達成した」

直井「……脇で聞いていましたが」
直井「ｱﾚはなんなんですか？」ｸﾁｬｸﾁｬ

音無「ん？どうみても告白だろ」ﾊﾟｸ

直井「それはわかりますが……人目を気にしすぎというか」
直井「てっきり僕は彼女を襲うのかと思ってましたよ」ﾊﾟｸﾘ

音無「なにを物騒な」
音無「俺の復讐は女子連中全員を俺に惚れさせ、彼女にすることだ！」ﾀﾞﾝｯ

直井「ちょっと、昼時は他生徒の目もあるのであまり目立たない方が」

音無「そうだな、ｽﾏﾝかった」ﾊﾟｸ

直井「結果は失敗でしょうか？」

音無「いや、これでいい」
直井「？」

音無「あの手のﾀｲﾌﾟは一度意識したら勝手にこっちを気にしてくる。俺はその種を撒いたのさ」

11 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:56:32.57 ID:/98E/Mko

直井「なるほど……っ」
直井「さすが音無さん。僕には到底出来ない恋の駆け引きってやつですね」

音無「だがこれで満足しては駄目だ」

直井「次の標的ですね」

音無「ああ、次はどうするか……」

直井「そうですね……あっ」

音無「どうかしたか？」

直井「あそこで一人飯をしている……」
直井「ｱﾚはさすがに無しですよね」

直井「にしても、よくあんな辛いものを平気な顔で食べるものだ」ﾊﾟｸ

音無「……いや」

直井「？」

音無「偉大なる目標の達成にはｱｲﾂも必要なんだ」

12 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:57:02.52 ID:/98E/Mko

音無「おっす奏」

天使「……今はお昼だからこんにちわね」

音無「相変わらず固っくるしいなぁ」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ
音無「……奏は好きな男とかいるのか？」

天使「……？」

音無「いや……一応学生なﾜｹだし、恋もするものかなと思ってな」

天使「特定の人はいない」ﾊﾟｸ

音無「そうか！」
音無「例えば俺はどうだ！？お前への理解もあるし勉強だって出来る！」

天使「……」

音無「なぁっ！どうだ！？」

天使「……ｱﾅﾀ、今日は少し変。」

音無「へ？」

天使「少し……精神が変わった？」
天使「とにかく、今のｱﾅﾀには違和感がある」

音無「……」

13 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:57:28.26 ID:/98E/Mko

――…
音無「ただいま」ﾌﾗｯ

直井「どうでした！？」

音無「そういえば朝にお前、俺に暗示をかけたよな」

直井「……はい、かけましたが？」

音無「どうだ？今の俺は……その、変か？違和感があるか？？」

直井「なにを……」
直井「前の音無さんも素敵ですが、今の音無さんも強気で素敵ですよ」ﾆｺ

音無「強気……そうか強気なんだな」

直井「それがどうかしました？」

音無「直井」

直井「はい」

音無「暗示を解いてくれ」

直井「わかりました♪」ﾆｺ
直井「後でも良いですか？」

音無「ああ、あと何人かと話した後に解いてくれると良い」

14 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:57:57.62 ID:/98E/Mko

【ｶﾞﾙﾃﾞﾓ練習室】

直井「……で、次もこの騒音連中ですか」

音無「ああ、というか椎名や遊佐あたりをのぞいたら次第とこのへんの女に限られてくる」

直井「中には……さっきの小動物とは真逆に、気の強そうな女がいますね」

音無「ひさ子か」

直井「どうします？」

音無「問題ない、じゃあ行ってくるぞ」
直井「御武運を」

ｶﾞﾗｯ
音無「オッス」

ひさ子「……なんだ音無か、どうしたの？」

音無「演奏を聞きにきたんだよ」

ひさ子「それは残念ね。いま他の子はお昼を食べに出掛けているからまた後にして」

音無「そうか……」
音無「じゃあｿﾛでなにか弾いてくれよ」

ひさ子「ちょっとめんどいからﾊﾟｽ」

音無「そう言わずに……(なかなか手強いな)」

15 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:58:38.18 ID:/98E/Mko

音無「たしか……ﾘｰﾄﾞｷﾞﾀｰなんだよな」

ひさ子「そう」

音無「殺人的なﾘﾌさばきとやらを見せてくれよ」

ひさ子「ﾊﾟｽって言ったでしょ。しつこいわよ」

音無「そうか……他の連中が帰ってくるまであと何分くらいある？」

ひさ子「……2.30分てとこだね」

音無「そうか……それだけあれば十分だな」ﾆﾔﾘ

ひさ子「……なんだいなにか企んだような顔して」
ひさ子「変な気は起こさない方がいいと思うけど」ｽｯ

音無「そんな怖い顔をするなよ……」
音無「なに、俺にｷﾞﾀｰを教えてほしいと思ってな」

ひさ子「……ｷﾞﾀｰを？」


注：ｽﾚﾀｲ関係ないしただのｷﾞｬﾙｹﾞｰなので誰とくっつくかをお楽しみいただける方は以降もお付き合いください。

16 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:59:06.72 ID:/98E/Mko

音無「ああ、悪い頼みじゃないだろう？」
音無「今みたいに他のﾒﾝﾊﾞｰがいない時に教えてくれたら良いんだ」

ひさ子「私の休憩時間てものが無くなるﾜｹだけど」

音無「そこは……ほら、代わりに雑用やｼﾞｭｰｽ買ってきたりﾊﾟｼﾘはやらせてもらうからさ」
音無「……頼むっ！このとおりだっ！！」

ひさ子「……」
ひさ子「私の気が向いた時だけでいいなら教えてやるよ」

音無「本当か！？ありがとうなひさ子！」ﾆｺｯ

ひさ子「んじゃ早速ｼﾞｭｰｽ買ってきてもらおうかな」ﾆﾔ

音無「喜んで行かせてもらうぜ！」
ﾀﾞﾀﾞｯ

ｶﾞﾁｬ

直井「……どいいうことですか？」

音無「なに、第一段階ってやつさ」
音無「素に戻ったときの俺のために色々動いておかないとな」ﾆﾔ

17 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 20:59:34.99 ID:/98E/Mko

【天使対策用会議室】

遊佐「なんですかいきなり」
音無「そのｲﾝｶﾑを俺にも欲しいんだ」

遊佐「一人一つずつ行き渡っているはずですが」
音無「なんて言えばいいかな……お前の持ってるそれが欲しいんだ」

遊佐「理解しかねますね」
音無「じゃあ携帯番号教えてくれ」

遊佐「携帯なんてありません」
音無「だろ？だからｲﾝｶﾑが欲しいんだよ……」
音無「遊佐のｲﾝｶﾑにだけ繋がるように出来るｲﾝｶﾑが欲しいんだ」

遊佐「……どうして私だけに」

音無「うすうす気づいているんだろ？」

遊佐「……しりません」

音無「顔を赤くして……いつもの冷静な表情が見られないな」

遊佐「……自室へ帰れって感じです」

音無「照れるなよ……なあ、欲しいんだよ……ダメ、か？」

遊佐「……」
遊佐「駄目……というﾜｹでは」

18 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:00:03.30 ID:/98E/Mko

【会議室前廊下】

音無「おっ椎名じゃないか」

椎名「……」

音無「本当、前から思ってたけどお前って美人だよなぁ」
音無「実は前から椎名の事が気になってたんだ……」

椎名「……浅はかなり」

音無「またそれか……もっと女の子らしくしたら更に可愛くなると思うんだ」

椎名「……」
椎名「私が浅はかと言ったのは先ほど私が会議室に居た事にも気づかずにいた事に対して」
椎名「そして遊佐を口説いた後に素知らぬ顔で私に甘い台詞を吐いたその空っぽな頭に対して言ったのだ」

音無「結構喋るな……」
音無「さっき居たのか……覗きは良い趣味とは言わないな」

椎名「……浅はかなり」
ｼｭﾝｯ

音無「ああいっちまった」
直井「あれは落とせないでしょう」

19 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:01:17.42 ID:/98E/Mko

音無「うーんっと」
音無「そろそろ良いかな」
音無「頼む、直井」

直井「まだ半分ほど残っていますが」

音無「後のはなるようになるだろうと思ってな」
直井「はぁ……では、いきますね」

――…
音無「……」
直井「気分は？」

音無「ああ……問題ない」
音無「わるいな、色々迷惑かけて」
直井「いえいえこちらこそ力になれず、すみません」

音無「……で、なんで夕方なんだ？」
直井「……はい？」

音無「お前に暗示をかけられて色々あったような気はするんだけどさ」
音無「全然覚えてないんだ」

直井「はあ……」
直井「ですが、特に変わった事もありませんよ」

音無「そうか！……なにやってたんだ？」
音無「まあいい、松下五段に食券やる約束してるんだ」
音無「また後でな！」
直井「はいっ♪」ﾆｺ

20 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:02:40.64 ID:/98E/Mko

【食堂】

松下五段「はむっはむ」ﾊﾞｸﾊﾞｸ
音無「相変わらずすごい食いっぷりだな」
日向「肉うどん食うためにこの世界に来たんじゃないか？」

音無「まだ満足しないのか……」

『こ、ｺｺ、良いですか？』

音無「ん？」
入江「音無くんの横……」
ｶﾁｬ

日向「どうしたどうした音無になにか用か？」

入江「いえ……あの……その」

TK「It's Love」ﾋｭｰ
ﾋﾞｼｯ

音無「あまり茶化すなよ……」
音無「で、どうした？珍しいな入江の方から話なんて」
入江「えっ……あの、さっきの事で……」

音無「さっき？」

入江「お互いよく知らないし……まずはお友達からって！」

音無「……はあ」

21 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:03:12.62 ID:/98E/Mko

音無「(話がみえないな……)」
音無「まあ仲良くやれるのは良いことだ。これからよろしくな入江」

入江「あの、」

音無「？」

入江「さっきみたく……みゆきち、でいいです」

音無「へ？」

日向「おいおいなんですかこの甘酸っぱい雰囲気は！？」

TK「Oh goddam !」

高木「おや……脱いだ方が良さそうな雰囲気ですね」ｽｯ

音無「脱ぐな！それに少し騒ぎすぎだっ」

入江「あの……私も結弦くんって呼んで良いですか？」

音無「あ、ああ良いよ……みゆきち」

入江「はい、結弦くんっ」ﾆｺ

日向「なんだこの激しく起こる胸の憎悪は……」
松下五段「はむっはむっ」ﾊﾞｸﾊﾞｸ

22 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:03:49.31 ID:/98E/Mko

『横、座りますね』
ｽｯ

日向「おぅわっ！？」

音無「……今度は遊佐か」
遊佐「ｲﾝｶﾑを持って来ましたので」ｻｯ

音無「？悪いが既に一つもらってるぞ」
遊佐「え、あの……」

日向「ちょっ……遊佐、とりあえず俺の上からどけっ」

遊佐「あの、例のｲﾝｶﾑです」

音無「例の？」
音無「(……どうやら昼間になにかあったな)」
音無「(とりあえず合わせておこう……)」

音無「あっああ！例の！ありがとう遊佐！」

遊佐「いえ……」

入江「……遊佐ちゃんどうかしたんですか？」

音無「いや、その少し頼み事をしてたんだっなっ！？遊佐」

遊佐「……はい、少し急いで作りました」

日向「少し急いでどいてくれないか……っ！？」

23 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:04:26.00 ID:/98E/Mko

【寮男子棟】

大山「ここが唯一の男子だけのたまり場だね」
高松「ここなら思う存分脱げるな」ﾊﾟｻｯ

音無「脱ぐな脱ぐな」

日向「……で、さっきのはなんだ音無」
音無「俺が聞きたいところだよ」

野田「話は聞いた」
野田「女に振り回されるとは情けない」ﾌﾝｯﾌﾝｯ
ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
竹山「そんな凶器あまり振り回さないでください」

ｲﾝｶﾑ『……もしもし聞こえますか』

音無「！？」
音無「この声……遊佐か！？」
ｲﾝｶﾑ『はい……』

音無「いや、今は周りに人がっ」
ﾄﾞｶﾞｯ!!
音無「！？」
ｲﾝｶﾑ『……どうしました？』

藤巻「(一人だって事にしておけ)」
音無「な……なんでもない」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ｲﾝｶﾑ『……そうですか』

24 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:04:55.56 ID:/98E/Mko

ｲﾝｶﾑ『昼間はすこし、驚きました』

音無「……ああ (？)」

ｲﾝｶﾑ『その……こっちの世界に来るまでにﾅﾝﾊﾟの類いを受けた事が無かったので』

ﾄﾞｶﾞｯﾊﾞｼｯ

ｲﾝｶﾑ『……どうしました？』

音無「い、いや……なんでもない……」

ｲﾝｶﾑ『そうですね……まずは少し会話でも』

音無「そ、そうだな……俺も遊佐の事はよく知らないし、良い機会かもしれないな」

ｲﾝｶﾑ『あの、皆には内緒ですからね』

音無「ああ」

ｲﾝｶﾑ『……恥ずかしい顔を見られた事もですよ？』

(ﾄﾞｰｲｳｺﾄﾀﾞ!?)
ﾄﾞｶﾞｯﾊﾞｼｯﾎﾞｶｽｶ

音無「ちょっ遊佐、少し黙ってくれないと俺が死んでしまう」

ｲﾝｶﾑ『？』

25 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:05:59.89 ID:/98E/Mko

ｲﾝｶﾑ『では今日はこれくらいで……おやすみなさい』

音無「ああ、おやすみ」

音無「……」

音無「[ﾋﾟｰｰｰ]気か!?」

日向「うるせえよ死んでも死なねえ！」ﾎﾞｶｯ

野田「……ゆりっぺとのも作らせようか」

大山「せ、青春だね」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

TK「ﾄんでいってﾀﾞきｼめてやれぇっ」ﾋｭｰ

一同『ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ』

音無「はあ……」
音無「良い話のﾈﾀにされてるな」

音無「しかし……意識が戻るまでの間、なにかがあったのは間違いない……」
音無「！」
音無「直井……ｱｲﾂなら知ってるんじゃないか」

直井『呼びましたか音無さん』ﾆｺ

音無「おわっ急に出てくるなっ！」

26 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:06:50.61 ID:/98E/Mko

【廊下】

音無「……で、一体なにがあったんだ？」

直井「そうですね、簡潔に言うとﾅﾝﾊﾟして歩いてました」ﾆｺ

音無「！」ｶﾞｸｯ
音無「そんな事をしてたのか……」

直井「責めるならその時の音無さんではなく、止めなかったこの僕を責めてくださいっ！」

音無「いや、……というか本当迷惑かけたな」

直井「いえいえ」

音無「まさかとは思うが、あの二人以外にも？」

直井「はいっ他にも何人かに接触していました」
直井「しかし先の二人に比べると対したｱﾌﾟﾛｰﾁも出来ていないと思います」

音無「そうか……それは不幸中の幸いだな」
音無「で、他には誰に？」

直井「騒音ﾁｰﾑの目付きが悪い女に、忍者ですね」
音無「ひさ子に椎名か……」

直井「あっ忍者の方にはﾌﾗれてましたよ」ﾆｺｯ

音無「はは……」ｶﾞｸｯ

27 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:08:20.65 ID:/98E/Mko

>>25
ミスった
制作速報のローカルルールを完全に忘れてた俺のミスだ
こう直してくれ

音無「[ﾋﾟｰｰｰ]気か!?」
↓
音無「殺す気か!?」

28 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:08:58.71 ID:/98E/Mko

音無「……まあ、その二人ならもしかしするといつもと違う事に気づいてくれてるかもしれない」

直井「そうですかね？」

音無「風邪を引いていたからと言えば気の迷いだと納得してもらえるかも」

直井「だといいですが」

音無「そうと決まれば明日は前言撤回作戦！名付けて"ﾊﾞｯｸﾊﾝﾄ作戦"でいくぞっ！」

直井「ああ、あの馬鹿共に影響されて馬鹿みたいな作戦名を……」

ｶﾞﾁｬ

音無「ん？」

日向「おーい音無〜！このｲﾝｶﾑってこっちから通信送れんのか〜！」
藤巻「さっきから話しかけているのに無反応なのはなぜだっ！」

音無「おぅわっやめろお前ら！」ﾊﾞｯ

ｲﾝｶﾑ『……内緒って言ったのに』

音無「遊佐すまん〜！！」

直井「やれやれ」ﾊｧ

29 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:09:48.25 ID:/98E/Mko

【ｶﾞﾙﾃﾞﾓ練習室】

音無「すー……はー……」
音無「……よしっ」
ｶﾞﾗｯ
音無「おはよう！今日も良い演奏だなっ！」ﾆｺ

入江「あっ結弦くん！」
関根「"結弦くん"？」ﾋﾟｸ

音無「おはよう、みゆきち」
関根「"みゆきち"？？」ﾋﾟｸﾋﾟｸ
関根「みゆきち〜どういう事？いつの間にそんな仲になったのさ〜」

入江「えっとね……しおりんと少し離れた……昼間一人でｼﾞｭｰｽ飲んでた時に……」

音無「あー……おはよう、関根」
関根「……おはよう、音無」

ユイ「くぉらー！人を無視してなに話すすめとんじゃー！！！」
ﾄﾞｶﾞｯ

音無「！？」
音無「っ痛〜いきなり蹴ってくるなよ……」

ひさ子「おうおはよう音無」
音無「おはようひさ ひさ子「ｼﾞｭｰｽ買ってきてくれ」

音無「……なぜ？」

30 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:10:31.70 ID:/98E/Mko

ひさ子「約束だろ？」ﾆｯ

音無「(……そういうことか)」
音無「ああ！そうだったな約束してたんだった！」

ユイ「朝にｼﾞｭｰｽ買いにくる約束ですかぁ〜？」

音無「おかしいとは思うだろ？だけど気にしないでくれ」

ユイ「んじゃｱﾀｼコーラ！」

音無「おいなんでお前の分まで！」

ひさ子「雑用やってくれるんだろ？」ﾆｺ

ユイ「うわ〜そうなんですかっ！？先輩ありがとうございます〜！コーラとKEYｼﾞｭｰｽでいいですからっ！」

音無「増えてるし！？」
音無「……はぁ」
音無「そっちの二人もなにか頼めよ、買ってくるよ」

入江「えっ、そんな悪いよぉ」
関根「いいじゃんみゆきちっお言葉に甘えてさっ！」ﾆｺ

入江「じゃあお言葉に甘えて……」

音無「2本頼むやつもいるんだしどうせなら好きなだけ甘えてくれ」

31 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:11:05.44 ID:/98E/Mko

ｼﾞｬﾝｼﾞｬｼﾞｬｶｼﾞｬﾝ〜

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
音無「上手いもんだな〜」

入江「ありがとう」ﾆｺ
関根「まっざっとこんなもんだね」ﾌﾌﾝ

音無「ﾎﾞｰｶﾙは……ｷﾞﾀｰとどっちかにした方が良いんじゃないか？」
ユイ「え〜大丈夫ですよぅ〜」

ひさ子「素人に言われてるんじゃ、やっぱﾎﾞｰｶﾙに専念した方が良いってことだな」
ひさ子「それじゃあ休憩にするから各自30分以内まで自由時間〜」

ユイ「ういーっす」
関根「みゆきちﾄｲﾚいこっ♪」
入江「しおりん〜だ、男子もいるんだからぁ〜」

音無「はは、面白い面子だな」

ひさ子「……よし、ｷﾞﾀｰは私のﾌｪﾝﾀﾞｰでいいだろ」ﾎｲｯ

音無「おっ、と」
ｶﾞｼｯ

音無「……なんだこれは？」

ひさ子「約束だろ。雑用する代わりにｷﾞﾀｰ教えるってさ」

音無「あっ……ああ約束な約束！嬉しいな〜っ(おいおい)」

32 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:11:34.73 ID:/98E/Mko

ひさ子「まずはCｺｰﾄﾞからいこうか」

音無「はあ」

ひさ子「人差し指と中指と……」

――…
ひさ子「もっと手を起こして、出来るなら親指で6弦ﾐｭｰﾄして」

音無「……」

ひさ子「聞いてる？」

音無「いや……演奏してると気づかないけど、意外と指に怪我してたりするんだな」

ひさ子「ああ私の？まあ仕方ないよ、好きでやってるし」

音無「右手はこんなに綺麗なのにさ」

ひさ子「……そうｼﾞｯと見ないでよ」

音無「わるいっ……つい」

ひさ子「まあ誉められて悪い気はしないよ、褒美に今日は練習後にﾀｺが出来るまで教えてやる」ﾆｯ

音無「げっ」
音無「(これはﾎﾈがおれるなぁ……)」

33 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:12:43.93 ID:k1V.JsSO

なんでこんなスレ立てちゃったの？

34 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:13:48.72 ID:/98E/Mko

今思ったけどスレタイ変えて作者こっちに誘致すればよかったね
このスレタイでこんなギャルゲの内容とは誰も思わないよね…いいSSなのにすごく勿体無い…

35 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:14:39.76 ID:/98E/Mko

ｼﾞｬｰﾝ〜
ひさ子「まあ、形にはなったかな」
音無「……ユイってすごかったんだな。俺はｺｰﾄﾞ一つでﾋｨﾋｨ言ってるぞ」

ひさ子「始めたてなんてそんなもんさ、皆始めはへたくそなんだ」
音無「そう言ってもらえると少し助かるな」

ひさ子「まあ私くらいになるには今日の数百倍練習しないとな」ﾆｺｯ
音無「はは……(勘弁してください)」


関根「みゆきち、入りずらいよ……」
入江「うん……」
ユイ「あれ？二人ともﾄﾞｱの前でなにしてるんですか〜」
ｶﾞﾗｯ
ユイ「あっ！」

音無「……よぉ」
ユイ「どうしてひさ子さんに教えてもらってるんですか！？」

音無「お前を超える日も近いとさ」
ユイ「なにお〜！？」

ひさ子「まだまだ素人に毛がはえたみたいなもんだ」
音無「ははっ……」

ひさ子「けどﾕｲもｵﾁｵﾁしてるとすぐに抜かされるから精進するんだよ」ﾆｯ
ユイ「ひさ子さん目が笑ってませんよー？いやだな〜」ｱｾ
音無「追い抜くからな！」
ユイ「やれるもんならやってみぃやー！！！」ﾋﾞｼｯ

36 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:15:23.86 ID:/98E/Mko

【会議室前廊下】
音無「もう夕方か……」
音無「……前半は色々ｷﾂかったな」
音無「次は椎名の誤解を解かないと……」
椎名『私の誤解がなんだと？』

音無「うわっ！」
音無「天井にぶら下がるなよ！驚くだろ！？」
ｽﾄﾝ
椎名「まあｿﾚはいいとして」
音無「よくないがな」

椎名「"誤解"とはなんだ？」
音無「そうだ、昨日のは誤解なんだよ！」
音無「実は風邪を引いてて……薬のせいかな？ちょっと言動がおかしくなってたんだ」ﾊﾊ

椎名「……」
音無「だから昨日のﾅﾝﾊﾟ紛いの事も……」

椎名「浅はかなり」
音無「え？」
椎名「私についてはそれで納得もできよう。しかし、遊佐はどうすんだ？あれも薬のせいか？気の迷いなのか」
音無「それ、は……」ｸﾞｯ

椎名「はぁ」
椎名「……浅はかなり」
ｼｭﾝｯ

音無「……そんな何回も言わなくたってわかってる」
音無「昨日の俺はなにをしようとしてたんだ〜あ〜もうっ」ｸｼｬ

37 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:16:19.80 ID:/98E/Mko

【天使対策用会議室】

音無「……ういっす」
遊佐「あ」

音無「……ﾄﾗﾝｼｰﾊﾞｰなんて持ってなにしてるんだ？」

遊佐「……ｲﾝｶﾑに向かって話を」
遊佐「持ち歩いてないんですか？」

音無「わるい……」

遊佐「……」ﾊｧ
遊佐「一日中話し合い手の不在なｲﾝｶﾑに向かって一人で話しかけていた私が馬鹿みたいです」

音無「ずっとか？」
遊佐「……ええ」ｶｧｧ

音無「は、ははっ」
遊佐「わ、笑わないでくださいっ！」

音無「すまない……でも、遊佐がﾄﾗﾝｼｰﾊﾞｰに向かってずっと話しかけているところを想像して……」ﾌﾞｯ

遊佐「傷つきました……もう通信なんてしません」ﾌﾟｲ
音無「あっわるい！怒らないでくれっ！本当ごめん！このとおりっ！」ﾍﾟｺ

遊佐「……」ﾁﾗ
遊佐「……はぁ」

遊佐「…………許してあげます。だから頭をあげてください」

38 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:16:48.52 ID:/98E/Mko

遊佐「……で、なにか用ですか？」

音無「えっ」

遊佐「用があるから会議室に来たのかと。」

音無「あ、ああ」
音無「特に用事は無いんだ……」

遊佐「用が無いのに来たのですか。不思議です」

音無「いや遊佐と話したくてさ」

遊佐「……そうですか」

音無「迷惑なら引き返すし。任務のｵﾍﾟﾚｰｼｮﾝって色々と用意とかあるんだろ？」

遊佐「……いえ、暇でしたのでお話しましょう」

音無「そうか、サンキュ……あっ」
音無「そうだよな暇だからﾄﾗﾝｼｰﾊﾞｰに話してたんだよな」ｸｸｯ

遊佐「！」
遊佐「またバカにしました……大ｼｮｯｸです」

音無「おわすまんすまん！つい、な」ｱｾ

39 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:17:21.10 ID:/98E/Mko

音無「(……しかし)」
音無「(気の迷いでした〜なので俺は覚えてませ〜んｲﾝｶﾑ返しますね(笑))」

音無「……絶対ﾅｼだな」

遊佐「なにか言いましたか？」

音無「いやなんでもない」
音無「(うーむ、無理に告げる必要もない、か)」

『またまた珍しい組み合わせね』

音無「……ゆり」

ゆり「昨日は入江さん、今日は遊佐……なかなかどうして端から見ると口説いて回ってるように見えるわね」

音無「まあ100%誤解だと言っておく」

ゆり「あんまり派手に動いちゃﾀﾞﾒよ？面倒事は起こさないように」
ｽﾀｽﾀ

音無「……ｱｲﾂは現れるたびに文句を言わないと死ぬのか？」
音無「はあ、なにか疲れたな」

遊佐「……そういえば昨晩も入江さんが隣にいましたね」

音無「んっ？あ、ああ」

40 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:17:57.50 ID:/98E/Mko

音無「他に日向、松下五段にTK……高松なんかもいたな」

遊佐「……そういう事を言いたいﾜｹではないんです」

音無「(機嫌を損ねたみたいだな……普段から機嫌良いようには見えないが)」
音無「あっｲﾝｶﾑが他のやつらにﾊﾞﾚたのは悪かった！」

遊佐「それはもういいです」

音無「(なにが不満なんだ……)」

『まったく、ｱﾅﾀは女心がまったくわかっていない様子ですね』

音無「お前は……竹山！！」

竹山「ｸﾗｲｽﾄ、とお呼びくだ 音無「女心がわかってない……だって？」
竹山「……ｸﾗｲｽﾄとお呼びください」

竹山「そうです。ﾊｯｷﾘ言いますとｴﾁｹｯﾄﾀｲﾑの事を忘れていませんか」ｷﾗﾝ

音無「ｴﾁｹｯﾄ……そうかっﾄｲﾚか！」
音無「さすが竹山だ！」

音無「よし遊佐！走ってﾄｲﾚに行ってこいっ！」ﾆｯ
ﾊﾞﾁﾝ!!

ｽﾀｽﾀ…

音無「……なぜはたかれたんだ」
竹山「……女心は理論じゃないということですね」ｸｲｯ

41 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:18:39.65 ID:/98E/Mko

【食堂】

音無「まだﾋﾘﾋﾘするぞ……」ｻｽ

音無「ｲﾝｶﾑは持ち歩くようにしたが、あれから通信は入ってないようだし」
音無「……幸先不安だなぁ」ﾊｧ

『また陰気臭い顔してるわね音無』
ｶﾁｬ

音無「……ちょっと痛くてな(心労と頬が)」

ひさ子「初めて練習したんだ、痛いのも上手くなる実感だと思って噛み締めなっ」ﾆｺ

音無「お前は色々豪快だよなぁ羨ましくなるくらいだ」

ひさ子「そう？」
ひさ子「ｱﾝﾀら男連中が情けないだけだと思うけど」ﾊﾟｸ

音無「そう言われると耳が痛い……」

ひさ子「ははっ言い過ぎたかも、ｽﾏﾅｲね」

音無「お前は恰好良いよなぁさぞかしﾓﾃたろ」

ひさ子「……ｿﾚなんだけど」
ひさ子「音無、丁度良いしちょっと相談に乗ってくれない？」

音無「ああ、別に構わないぞ」

42 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:19:25.88 ID:/98E/Mko

音無「相談ってなんだ？」

ひさ子「俗にいう"恋の相談"てやつかな。少し違うかもしれないｹﾄﾞ」

音無「俺で力になれるのか微妙だぞ」ﾊﾟｸ

ひさ子「なに、聞いてもらうだけでも楽になるものさ」
ひさ子「……で、肝心な相談内容なんだけど」

関根「あれっ！？二人で食事〜？私たちも混ぜてもらっていいかな」ﾆｺｯ

入江「こんばんわぁ」

関根「二人で深刻な顔して、なに話してたのー？」

ひさ子「それは……だな」

音無「恋の相談ってやつだ」
音無「(俺に話すよりもこの二人に打ち明けた方が良いと思うしな)」

入江「なるほど、適任ですっ」

音無「そ、そうか」ﾃﾚ

関根「"恋の百戦錬磨"ひさ子ならなんでもござれだ！」

音無「あ、あれ？」

ひさ子「(……これが私が目下苦しんでいる悩みの種なんだ…)」ﾎﾞｿ

43 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:19:53.99 ID:/98E/Mko

音無「どうなってるんだ」ﾎﾞｿ

ひさ子「実はだな……」
ひさ子「むしろ恋愛事情にはうといんだけどさ、なぜか"恋の百戦錬磨"なんてことに」ﾎﾞｿ

音無「……どこかで見栄を張ったりしなかったのか？」ﾎﾞｿ

ひさ子「見栄なんて張るか。過去にこういう事があって……」

――…
【回想――とあるｶﾞﾙﾃﾞﾓの一ｺﾏ】

関根「でさ〜」
関根「ひさ子はどうなの？恋愛経験とか？？」

ひさ子「(ｾﾞﾛ同然だな……)」
ひさ子「(まあ、恥ずかしくもないからいいか)」

岩沢「……」

ひさ子「(……岩沢はあのｳﾞｨｼﾞｭｱﾙからして相当遊んで来ているんだろうな)」

ひさ子「岩沢の真逆、と言えばわかりやすいだろ」ﾆｯ

岩沢「……まあ、そうでしょうね」
岩沢「私は恋愛経験無いし、ひさ子なら真逆だと思うわ」

関根&入江「おお〜やっぱりひさ子さんすごいっす！！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ひさ子「……あれ？」

44 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:20:51.03 ID:/98E/Mko

――…
ひさ子「……その流れからｽﾞﾙｽﾞﾙと…ってﾜｹ」

音無「随分難儀だな……」

ひさ子「それからたまに相談されるようになって、今さらこれまで私がしたｱﾄﾞﾊﾞｲｽは全部当てずっぽうでしたー……とは言えなくてねぇ」

音無「(言いそびれてｸﾞﾀﾞｸﾞﾀと今に至る、か。)」
音無「(まるで今の俺みたいだな)」ﾊｧ

音無「岩沢はどうした？ｱｲﾂなら順を踏んで対処してくれそうだけど」

ひさ子「最近姿が見えないのよ……それでユイにﾎﾞｰｶﾙを頼んでるﾜｹだし」

音無「そうか、そういえばそうだったな……」

関根「で、音無の恋の相談とはなんなのか！私たちにも教えてよ〜きっと力になるしさっ」

音無「ああ〜そうだな……」
音無「実は戦線ﾒﾝﾊﾞｰの中に好きなやつがいてだな……」

関根&ひさ子「！！」
入江「……あぅ」ﾃﾚ

45 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:21:23.22 ID:/98E/Mko

関根「おおっ！これは面白くなってきたっ」

音無「面白がるなよ……」
音無「実は最近その子に近づいたりしてるﾜｹなんだが」

関根「ふむふむ！」

音無「(興奮しすぎだろ……)」
音無「とにかくだ、その子にどいｱﾌﾟﾛｰﾁをするべきかをひさ子に相談してたんだ」

ひさ子「(……ああ、嘘か)」ﾎﾞｿ

音無「(いや、あながち嘘でもない……ちょっと困っててな)」ﾎﾞｿ

ひさ子「……へえ」ﾆﾔ

音無「(……なんだその茶化すような目は)」

関根「これは全力で祭り上げるしかないよねっね？みゆきちっ」

入江「え！？あ……うん……」ﾃﾚ

音無「(他人の世話よりも自分の方をなんとかしないとな)」

『今度はｶﾞﾙﾃﾞﾓのﾒﾝﾊﾞｰとお夕飯かしら』

音無「……いい加減振り向かなくても誰かわかるな…」

46 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:21:51.39 ID:/98E/Mko

ひさ子「ああゆりっぺ、実は岩沢の事について話してたんだ」ｼﾚ

ゆり「岩沢さんの事？どういう話かしら」

音無「どこ行ったんだろーってな」

ゆり「もうすぐじゃない？」

音無「……は？」
音無「岩沢がどこにいるのかわかってるのか！？」

ゆり「すこしうるさいわよ音無くん」
ゆり「言ってなかったっけ？今地下に潜ってもらってるの。」

ひさ子「地下？なんでまた」

ゆり「まあ、色々とね」
ゆり「でもそうなるとﾎﾞｰｶﾙが二人になるわね……どうしようかしら」

ひさ子「(こうなるとゆりっぺは長いぞ……)」
音無「(熟孝ﾓｰﾄﾞだな)」
ひさ子「(できれば早く解放されたいんだけど)」

関根「実は音無がゆりっぺの事が好きなんだって！」ﾆｺｯ

ゆり「なっ、なに言ってるのよ……馬鹿にしてるの？」

音無「なるほど関根はﾊﾞｶなんだな」
ひさ子「今ごろ気づいたか……ふっ」ﾊｧ

47 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:22:18.58 ID:/98E/Mko

音無「いや、ゆり。今のはだな」

ゆり「……わかったわ、馬鹿にしてるのね」

音無「いやいやそんなことは…」

ゆり「聞く耳持たないわ、部屋に戻ってる」
ｽﾀｽﾀ

音無「……はぁ」
音無「ちょっと関根は頭を差し出すんだ」

関根「なんで！？結果ｵｰﾗｲだよ私は悪くない〜」ﾋﾟｰ

ひさ子「けど岩沢が帰ってくる事がわかったのは良かったわ」

音無「確かにな……完全に行方不明ならとっくの昔にゆりも動いてるだろうし」
ｸﾞﾘｸﾞﾘ

関根「いたっいたいいたい〜っ」

入江「し、しおりん〜」ｱﾀﾌﾀ

48 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:22:46.27 ID:/98E/Mko

日向「話は聞かせてもらったぜ……よっこいしょっと」ﾓｿﾞｯ

音無「日向！？」

松下五段「ふぃ〜狭くてかなわん」ﾉｿｯ
TK「Very Hot Oh〜」
高松「やはり脱いでおくべきでしたね」
大山「せ、狭いし暑いし変な匂いはするしで大変だったよぉ〜」ｽﾞﾙｯ

音無「お前らっ！？ﾃｰﾌﾞﾙの下にいたのかっ！？」

日向「食堂に着いたらお前らがｺｿｺｿ話していたもんだからな」

高松「食後前の運動に良いと思いましてね」ﾇｷﾞｯ

大山「でも下は暑いからろくに話を聞く余裕もなかったよ……」
日向「そーそー少しは痩せろよ松下五段」
松下五段「痩せるより腹ごしらえが先だ」

音無「……で、どこらへん聞こえてたんだ？」ｺﾞｸﾘ

一同『音無がゆりっぺを好きだって事は聞こえた』

音無「うがぁああぁああこいつら無駄なところで連携を見せやがって！」

49 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:23:27.89 ID:/98E/Mko

音無「誤解だからなっ……」

日向「まーまー野田がいなかったのは運が良かったと思ってだな」
野田「なにが運が良いだと？」

日向「んー？ああ音無がゆりっぺの事が好きなんだと……おぉっ野田！？」
野田「なぁにぃ〜っ」ﾁｬｷｯ

音無「おい……やめろよ……誤解だからなっ…ごか…ｰーーーーーー！！」


――…
音無「ん……んん」

直井「気づきましたか？音無さん」

音無「直井……今は……もう、10時じゃないか」

直井「僕が食堂に来たときには既に殺されていたので」
直井「復活するまで待ってました」ﾆｺ

音無「あのﾊﾞｶ容赦無しだからな……」ﾊｧ

直井「まだ例の目標を追うおつもりですか？」

音無「……"例の"？」

直井「はい、戦線の女子全員惚れさせて彼女にするという偉大な目標(らしい)です♪」ﾆｺｯ

音無「……なるほど。だから、ｱﾁｺﾁに手を付けて歩いていたのか」

50 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:24:09.79 ID:/98E/Mko

音無「……その目標を掲げたのは俺自身なんだよな」

直井「ええ、ちょっと強気な音無さんです」

音無「……もしかしたら深層心理とまではいかないﾚﾍﾞﾙ、そのくらいにそんな願望が俺にもあるのかな」

直井「あると思いますよ。結果として強気音無さんがｿﾚでした」

音無「んー……」
音無「催眠術というのはそいつの本心を聞き出す事も出来るんだろう？」

直井「可能ですよ。過去に何人かで実験済みです」ﾆｺ

音無「……もうするなよ」ｹﾞﾝﾅﾘ

音無「じゃあ、俺にもう一度催眠術をかけてくれ」

直井「音無さんの本心を聞き出せば良いんですね？」

音無「ああ、質問内容は今から書く。全て済んだら催眠術を解いてほしい」

直井「了解しました」



『……』

51 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:24:44.58 ID:/98E/Mko

――…
直井「……おとなしさーん」
直井「僕の声が聞こえていたら右腕を上げてください」
音無「……」ｽｯ

直井「結構です」ﾆｺ
直井「ｱﾅﾀは今椅子にもたれ掛かり、うつ向いている……まあ寝ているような状態ですが」
直井「今から質問を始めていきますね、yesなら手を上げてください」
直井「質問によっては口頭で答えてもらいますのであしからず」
ｽｯ
直井「いきますよ」

直井『他人の人生を心から救いたいと思っている』
音無「……」ｽｯ

直井『恋人を作ってみたい』
音無「……」ｽｯ

直井「……ま、当然でしょうね」
直井『SSSﾒﾝﾊﾞｰに良いなと思う子がいる』
音無「……」ｽｯ

直井「yesですね？」
直井『yesの場合、好意を寄せる娘の名前をおっしゃってください』
音無「　　。」
直井「……なるほど…」
(ﾁｮｯ、ﾄﾞｹﾖ)(ｷｺｴﾅｲｼﾞｬﾅｲ…)(ﾊﾞｶｯｵｽﾅｯｯｯ)
SSS『どわーーーっ！！』ﾄﾞﾃﾞｰﾝ

直井「……盗み聞きとはｶｽ供が」ﾁｯ

52 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:25:24.04 ID:/98E/Mko

ゆり「いたた……」

直井「部外者は即刻出ていくんだ！」

日向「んだよ良いじゃねえか少しくらいよー」

直井「貴様らに聴かせる情報なんてありはしない」

ゆり『んじゃー今から音無くんの本音を聞いちゃうゾ☆ﾄﾞｷﾄﾞｷ質問大会の始まり〜っ！』

一同『おお〜！』

直井「おい！いい加減にしろっ！」
直井「万歩譲ってここにいるのが音無さんでないにせよ、ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰの侵害にあたるぞ愚図共！」

ゆり「そうね……じゃあ質問大会が終わったら、後でこの場で作った全ての記憶を消してちょうだいっ」
ゆり「そうすれば音無くんも起きたときわからないし、勿論私たちも記憶がないわ。いいでしょ？」ﾆｺ

直井「問題外だ……話にもならない……っっ」ﾁｯ
直井「なんなら記憶を消す際に、今のことだけでなくお前らの今までの記憶全てを消したって良いんだぞ？」

ユイ「……貧乳派だ」

音無「……」ｽｯ

一同『オオ〜ッ！』ﾜｲﾜｲ

直井「……呆れた……こいつらの頭の欠陥は何回殺したら治るんだ…？」

53 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:25:58.14 ID:/98E/Mko

日向「日向くんとは親友だ☆」
音無「　　」ｼｰﾝ
日向「ﾁｸｼｮｰｫｫｫ！！！」
(ﾂｷﾞﾊｵﾚﾀﾞﾖｱﾀｼｲﾔｵﾚﾀﾞ…！！)

ゆり「あら、抵抗はやめたの？」

直井「……今この状況を打破しようにも策が無い」
直井「だが、先の宣言を忘れるな」
直井「お前らの記憶を完全に消してやる！」

ゆり「おー、こわいわ」
ゆり「んじゃ、最後の楽しみということで私も楽しんでくるとしますか」
ﾀｯﾀｯﾀ
直井「……」ﾁｯ

ｶﾞﾁｬ
『戻ったらここに来いって話だけど』

ひさ子「岩沢！」
岩沢「……今度はなんのｹﾞｰﾑ？」ﾌｯ


ユイ「SSSﾒﾝﾊﾞｰで一番美人だと思うのは！？」
一同『……』ｺﾞｸｯ

音無「……岩沢」

一同『オオォオォオオ！』
岩沢「……む？」

54 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:26:29.46 ID:/98E/Mko

岩沢「……告白かしら」

ひさ子「まあ、話すと長いような短いような……」

関根「あっ岩沢じゃん〜おかえりーっ！」
関根「美人岩沢はついでに貧乳だっけ？」

岩沢「……なに？」ﾑｯ

関根「二冠だー！岩沢女王だっ！」ﾆｺﾆｺ

岩沢「久しぶりにあったけど殴りたいわね」ｸﾞｯ

入江「あーしおりんのはいつものことだし……ね？おかえりなさい岩沢」ﾆｺｯ

岩沢「……ただいまっ」


ゆり「たまに大山くんが可愛く見える時がある！」

音無「……」ｽｯ

一同『＼どっ／』ｹﾞﾗｹﾞﾗ
大山「なんで僕が恥ずかしくなる側なの……っ！？」

55 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:26:55.52 ID:/98E/Mko

遊佐「……明るい子がﾀｲﾌﾟだ」
音無「　　」ｼｰﾝ

日向「意外だな……」
松下五段「普段から天使ともつるんでいるようだからな。」
高松「無口な子が良いと？」ﾌｯ

高松「では自分、高松の筋肉に対して二文字で！」
音無「しね」

ひさ子「催眠術にかかりながらﾂｯｺんでるぞ」
岩沢「ﾂｯｺﾐというより本心ぽいけど」

関根「貧乳の岩沢にはｸﾞｯとくる！」
音無「……」ｸﾞｯ

ひさ子「ｶﾞｯﾁﾘ拳を握ったぞ」
岩沢「関根ーちょっとこっちおいで」ﾆｺ

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ
ゆり「楽しそうでしょ？」
直井「……」

ゆり「どう？混ざってきたら」

直井「そうだな……男もｲｹるくちか聞いてきてくれ」
ゆり「わかったわ！」
ﾀﾞﾀﾞｯ

直井「おい待て！冗談だぞ！！」

56 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:27:36.06 ID:/98E/Mko

ゆり「ふむふむ……一通りまとめると」
ゆり「貧乳で、性格は明るくなく、背があまり高くない子が好みのﾀｲﾌﾟ」

ゆり「ユイは性格でﾊﾟｽ、胸で入江さんはﾊﾟｽ……となると遊佐と岩沢さんってところね」

一同『オオ〜/Ohー』ﾋｭｰ

ゆり「日向くんは親友ではない、高松くんの筋肉はしね。大山くんは時たま可愛く、男もｲｹるくちかもしれない……っと」
ゆり「あれ？明るくなく、貧乳、背は高くなく、男もｲｹるくち……」
ゆり「大山くんじゃない？これ」

一同『＼どっ／』ﾜｲﾜｲ
大山「だからどうして僕が恥ずかしい事になるの！」

関根「もっと具体的なことは聞かないんですか〜」

ゆり「んー……ﾋﾝﾄﾚﾍﾞﾙの回答を集めるのが楽しいんだけどね」

日向「質問はもう終わりなのかー？」

ゆり「そろそろお開きにしようと思うわ」
ゆり「みんなー音無くんが傷付かないよう記憶を消すから協力してねっ」

音無「……ん？」ﾊﾟﾁ

57 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:28:23.60 ID:/98E/Mko

音無「……ふぁ〜あ」
音無「なんでお前らがいるんだ？」

ゆり「はれ……」ﾀﾗ
日向「よ、よう……音無」
ユイ「さー明日の授業の勉強道具を調べないと」
ｽｰ
ｶﾞｼｯ
日向「逃げるな」

ユイ「どうみてもﾔﾊﾞい状況なんですけど」

日向「うるさい、漢なら黙って音無に殴られろ」

ユイ「誰が漢じゃー！こんなﾋﾟﾁﾋﾟﾁの女子高生つかまえてそんなｸﾁ叩くのはその口かｵﾘｬｰーー！！」

音無「……たしか俺は」

直井「約束とおり全部の質問が終えたので催眠術を解きました」ﾆｺ

音無「そうか……ありがとう」
音無「……」
音無「っっってなんでお前らがここにいるんだぁああぁあああ！！？」

58 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:29:19.31 ID:/98E/Mko

ゆり「……今きたところなのっ」

日向「(なにっ！？)」
高松「(さすがにｿﾚは……)」
松下五段「(……無理があるだろう)」ﾊﾟｸ

音無「そうか！いやー良かったよ」
音無「実はあまり人に見られたくない事をしててな……」
音無「いやっ！やましい事じゃないぞ！？誤解はするなごか ゆい「わかってるわ、やましい事じゃないのね」

音無「あ、ああ……」
音無「(やけに物わかりが良いな)」

音無「なんか疲れたし、今日はもう寝るな」

ゆり「おやすみなさい、私たちももう戻るわ」

一同『ごめんなさい……おやすみなさい』

音無「ん？聞き間違えか？なんか謝られたような気が……」

直井「気のせいですよﾆｺ」

音無「サンキュな、後で結果を見せてくれ」

直井「わかりました♪」

59 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:29:51.83 ID:/98E/Mko

――…
音無「……貧乳派…だとっ」
音無「ん？ﾒﾓに書いたかそんな質問」

直井「え、ええ」
直井「催眠術の影響でしょうか……記憶が混乱しているのでしょう」

音無「そうか……まあ良いか俺も質問数が足りないかなと思っていたところだったしな」

直井「それならよかったですっ」ﾎｯ

音無「……どんどんいってくれ」

直井「まず人の人生を救いたいという気持ちは嘘偽りのないものでした」

音無「……そうか」

直井「次に、SSSﾒﾝﾊﾞｰに好意を寄せる娘はいるかという質問ですが」

音無「……」

直井「答えはyesでした」
音無「！」
音無「……そうか」

直井「"好意"ﾚﾍﾞﾙだと思いますよ」
直井「自覚はありましたか？」

音無「そうだな…………相手は？」

直井「　　です」

音無「……そっか…そうか」

直井「……納得したような顔ですね」

60 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:30:26.53 ID:/98E/Mko

音無「実際話をしていて楽しいってのは確かだからな」

直井「……そうですか」

音無「ん？なんか機嫌悪そうだな」

直井「いえ……次にいきますよ」ﾆｺ
直井「"SSSﾒﾝﾊﾞｰで一番美人だと思うのは"」

音無「！」ﾌﾞｯ
音無「序盤から予想外の質問が来たな……」

直井「ちなみに、誰ですか？」

音無「……岩沢？」

直井「合っています」ﾆｺ

音無「そうか……さすが本音だな」

直井「他には……"背はあまり高くない方が良い""性格は明るくない方が良い"」

音無「そうなのか」

直井「意外ですか？」

音無「まあ……それはな」

61 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:30:56.11 ID:/98E/Mko

直井「日向は親友ですか？」

音無「いや」

直井「高松の筋肉を二文字で表してください」

音無「しね」

直井「起きてたんじゃないのかというくらいの正答具合ですね」

音無「ﾌｨｰﾘﾝｸﾞで答えただけなんだが」

直井「いや」
直井「普段の状態でも音無さんが本音で話している証拠。さすが音無さんです」

音無「随分ﾄんでる質問ばかりだけど……本当にﾒﾓに書いてあっ 直井「時々大山が可愛く見える」

音無「ﾏｼﾞかよ……」

直井「 男 も ｲ ｹ る く ち 」

音無「なぜそれだけ強調する」
音無「にしても……大丈夫か俺…」

直井「音無さんはｵｰﾙｸﾞﾘｰﾝ異常なしですよ」ﾆｺｯ

62 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:31:22.85 ID:/98E/Mko

音無「ん〜っ」
音無「聞きたい事も聞けたし……良かったよ、ありがとうな直井」

直井「いえいえ」

音無「んじゃ、俺は会議室にでも戻るけどお前はどうする？」

直井「僕は先に帰って寝ます。やる事もあるので」

音無「そっか」
音無「それじゃあおやすみな直井」

直井「はいっおやすみなさい音無さん」ﾆｺ


――…
音無「眠気もないしどうしたもんか」

『……もしもし』

音無「？どこからだ」

ｲﾝｶﾑ『……もう寝たのですかね』

音無「遊佐かっ、待て待てﾎﾟｹｯﾄからｲﾝｶﾑをとるから」

ｲﾝｶﾑ『……まあ、寝ているなら仕方ないですね。一方的に喋ってますし』

音無「(気づいていないのか……？)」

63 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:32:36.89 ID:/98E/Mko

音無「(……そういや遊佐の独り言ってのも新鮮だよな)」
音無「少しだけ聞いた後に応答するか」

ｲﾝｶﾑ『貧乳……貧乳派ですか』

音無「(……さっきの俺の事とは関係ないよな)」

ｲﾝｶﾑ『……まあ、普段からもあまり話しませんし…』
ｲﾝｶﾑ『明るくはないですよね……』
ｲﾝｶﾑ『背も高くないですし……』

ｲﾝｶﾑ『……全体的にﾏｲﾅｽ要素な気がします』

音無「(声が小さくて聞き取れないな……)」
音無「これ以上聞いてるのもわるいか」

音無「遊佐！」

ｲﾝｶﾑ『！……起きてらしたんですか』ﾊｯ
ｲﾝｶﾑ『もしかして……今の話、聞いてたとか？』
音無「いや、なにも聞こえていないぞ」

ｲﾝｶﾑ『そうですか……』

音無「今日はすまなかったな」
音無「(ﾊﾀかれた理由はわからないままだけどな)」

ｲﾝｶﾑ『すまなかった……？』
ｲﾝｶﾑ『……』ﾊｯ
ｲﾝｶﾑ『……あまりﾃﾞﾘｶｼｰの無い発言は慎んでくださいね』

音無「ああ……そうする」

64 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:33:04.32 ID:/98E/Mko

音無「あーそうだ」

ｲﾝｶﾑ『？』

音無「遊佐って好きなやつとかいるのかー」

ｲﾝｶﾑ『！？』
ｲﾝｶﾑ『た……たぶんですが』

直井「気になる相手はいる……ってことだよな？」

ｲﾝｶﾑ『……はい…』

直井「どんなやつだ？俺も知ってる人間か？」

ｲﾝｶﾑ『……そう、ですね』
ｲﾝｶﾑ『背は、高いです(私より)』

音無「ほお」

ｲﾝｶﾑ『ときどきわからないことを言ったりします……』
ｲﾝｶﾑ『……あと、貧乳派だったり…』ﾎﾞｿ

音無「ん？すまん、最後の方がよく聞こえなかった」
音無「しかし……」
音無「背が高く、わからない発言をする……」

音無「……っあ」
音無「……わかったぞ遊佐、お前の気になる相手が」ﾆｯ

ｲﾝｶﾑ『……えっ、そ、そんな』ｱﾀﾌﾀ

音無「TKだろ！？」

ｲﾝｶﾑ『………はい？』

音無「背は高いしなに言ってるかわからない時がよくあるし」
音無「ｱｲﾂは良いやつだ俺が保証する」

ｲﾝｶﾑ『……あほ。…です』

音無「罵られた！？」

65 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:34:04.61 ID:/98E/Mko

ｲﾝｶﾑ『ｰｯ！』

音無「どうしたんだ？遊佐」

ｲﾝｶﾑ『……ｯ…ｯｯ』

音無「……おいっ大丈夫か！」

ｲﾝｶﾑ『……ｵﾏﾀｾ』

音無「お、おお……どうかしたのか？」

ｲﾝｶﾑ『いや……なんでもない、わ』

音無「ならいいんだが」
音無「……そういえばさっきちらっと聞こえたんだけどな」
音無「その、なんだ……胸が無いことを気にしてるのか？」
音無「もしそうだったら気に ｲﾝｶﾑ『胸がなくて悪かったわね！』

音無「すまんっ！？」
音無「……怒らせたか？」

ｲﾝｶﾑ『問題ないわ』

音無「そうか……」
音無「でも俺が言いたかった事はだな……その」
音無「どうやら俺は貧乳派らしくてな ｲﾝｶﾑ『ﾌﾞｯ』

音無「だから気にすることなんて……って、笑ったか今？」

ｲﾝｶﾑ『……ｯｯ…ｯ』
ｲﾝｶﾑ『笑ってなんかいないわ』
ｲﾝｶﾑ『その……一応お礼は言っておくわ』

音無「お？……おお…」

66 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:35:12.40 ID:/98E/Mko

音無「怒ったり礼をいったり忙しいやつだな……」

ｲﾝｶﾑ『……すまない』

音無「声がくぐもってるんだが」

ｲﾝｶﾑ『そうか？……なんだって？……ｯ』
ｲﾝｶﾑ『音無！岩沢にはｸﾞｯとくるんだろー！』

音無「は？」
音無「なんの話だ……」ﾀﾗ

ｲﾝｶﾑ『だから岩沢の貧にゅうぎゃっっっ！？』
ｲﾝｶﾑ『……今のは気にしないでくれたらいい』

音無「なんだなんだ……どうしたんださっきから」
音無「……まあ、女子に言う話じゃないが、正直………………ｸﾞｯとくる」

ｲﾝｶﾑ『＼どっ／』ﾜｲﾜｲ

音無「……は？」

ｲﾝｶﾑ『いや……すまない』

音無「…… お い まさかな」

67 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:36:00.98 ID:/98E/Mko

音無「……今はだれだ」

ｲﾝｶﾑ『……岩沢だ』

音無「岩沢、お前まで一緒になって……ゆり達なんかと」

ｲﾝｶﾑ『ﾁｮｯﾄﾅﾝｶｯﾃﾅﾆﾖﾅﾝk…ﾑｸﾞｯ!?』

ｲﾝｶﾑ『……ごめん』

音無「(まあ……俺も男共にﾊﾞﾚて似たような事したからなぁ)」
音無「まあ良い特に迷惑を受けたわけでもないしな」

音無「……ぁ」
音無「ひ、貧にゅ……」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

ｲﾝｶﾑ『……すまない』

音無「どわーっっ！生き恥晒したぁああぁああ」

ｲﾝｶﾑ『！？おちつけっ音無！』

音無「よ、よしｸｰﾙだな……ｸｰﾙにCOOLに……」ﾌｩ

ｲﾝｶﾑ『SSSﾒﾝﾊﾞｰ一の美人は岩沢っ』

音無「……っは？」

ｲﾝｶﾑ『身長もそんなに高くない子が好きだっ！』

音無「……」ｺﾞｸﾘ

ｲﾝｶﾑ『やっぱ貧乳好き！』

音無「なぜﾊﾞﾚてるんだぁああああ」

ｲﾝｶﾑ『っが！？』

ｲﾝｶﾑ『……』

ｲﾝｶﾑ『……その、すみません』

音無「遊佐……か？はは、誰でも、いい……」ｶﾞｸｯ

ｲﾝｶﾑ『音無さん！？大丈夫ですか！』ｱﾀﾌﾀ

68 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:37:02.26 ID:/98E/Mko

音無「……」

ｲﾝｶﾑ『……あのー』
ｲﾝｶﾑ『聞こえてます？』

音無「……かろうじて、な」

ｲﾝｶﾑ『すみません、みんに見つかってしまって……』

音無「はは、そんなに気にするな……」

ｲﾝｶﾑ『いえ、そういうﾜｹにはいきません……』
ｲﾝｶﾑ『皆にはちゃんと謝ってもらいますし……え？あ…はい』

ｲﾝｶﾑ『"お詫びとしてなにか出来ることをしたい"……らしいです』

音無「……誰がだ？」

ｲﾝｶﾑ『えっと皆です』
ｲﾝｶﾑ『ﾁｮｯﾄﾐﾝﾅｯﾃﾅﾆﾖﾜﾀｼﾊ』

ｲﾝｶﾑ『……皆です』

音無「はは……お前も大変そうだな」

ｲﾝｶﾑ『いえ…』

音無「そうか、そういうことなら……」
音無「ｶﾞﾙﾃﾞﾓのﾒﾝﾊﾞｰにはﾗｲﾌﾞを見せてほしいな」
音無「ゆりは……まあ後でいいか」

遊佐「よくゆりっぺさんもいるってわかりましたね」

音無「まあな、ﾊﾞｶな事をするのはいつも……って」
音無「どうしてお前ら知ってたんだ？……好みの身長やらなにやら。」

ｲﾝｶﾑ『え？……その』
ｲﾝｶﾑ『すみません。催眠状態の音無さんに質問をしたのは私たちなんです』

音無「！そうか……」

ｲﾝｶﾑ『直井さんは抵抗しました！その……』
ｲﾝｶﾑ『私たちが無理矢理に』

音無「……」

69 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:37:51.30 ID:/98E/Mko

音無「俺は怒ったぞ」

ｲﾝｶﾑ『その……ごめんなさい』ｼｭﾝ

音無「だからな」
音無「罰として一日俺に付き合ってくれ」ﾆｯ

ｲﾝｶﾑ『！』
ｲﾝｶﾑ『あ……明後日ならっ！明日は本部で用事がありまして』
ｲﾝｶﾑ『なので明後日でお願いします！』

音無「(逆にお願いされてしまった……)」
音無「ああ、それじゃあ明後日な！」

ｲﾝｶﾑ『はいっ』
ｲﾝｶﾑ『……あっ、明日ｶﾞﾙﾃﾞﾓがｹﾞﾘﾗﾗｲﾌﾞを行うとの事なので、それに同行してほしいらしいです』

音無「よし、了解」

ｲﾝｶﾑ『それじゃ……明後日に』

音無「ああおやすみな、遊佐」

音無「それと後ろで聞いてるやつらもなっ」

ｲﾝｶﾑ『＼ｵﾔｽﾐ〜／』

音無「ふぁ……良いかんじに眠気が起きてきたな…」

70 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:38:28.30 ID:/98E/Mko

【ｸﾞﾗｳﾝﾄﾞ】

音無「……で、どうしてｸﾞﾗｳﾝﾄﾞなんだ？」

ひさ子「今日は会議室が使えないんだ」
関根「なんか朝からｺﾞﾀｺﾞﾀしてて追い出されちゃった」

音無「まあなぜｸﾞﾗｳﾝﾄﾞかは分かった」
音無「ｹﾞﾘﾗﾗｲﾌﾞはどこでやるんだ？」

岩沢「そうだな……どこにする？」

音無「いま決めんのかよっ！」

岩沢「すまないな」

音無「謝る姿が凛々しいな」

入江「(音無くん……)」ﾎﾞｿ

音無「(？どうした)」

入江「(昨日音無くんがﾗｲﾌﾞ見たいって言ったでしょ？)」

音無「(ああ……都合よく、今日ﾗｲﾌﾞやるって話だったから良かったよ)」

入江「(実はそれなんだけどね……)」
入江「(岩沢さんが音無くんのお願いを聞いて、すぐに決めたの)」

音無「(えっ、俺の願いのためにわざわざ今日ﾗｲﾌﾞをするってのか？)」
音無「(……)」

音無「岩沢」

岩沢「ん？ああ、すまない場所はいますぐ決める」

音無「いや、違うんだ」
音無「……その」
音無「今日のﾗｲﾌﾞ、楽しみにしてるからな」ﾆｯ

岩沢「っ」
岩沢「……ああ、期待してて良い」ﾌｯ

音無「……男前だなお前」

岩沢「……それは誉められているのか」

71 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:39:07.08 ID:/98E/Mko

ﾃｶｰ

音無「んっ……あ〜」ﾉﾋﾞ
音無「良い天気だな……」

入江「そうだねぇ……」

関根「ﾊﾞｰﾍﾞｷｭｰ日和だぁ……」

ひさ子「今度外で麻雀してみるかぁ……」

岩沢「ﾗｲﾌﾞﾗｲﾌﾞ……」


音無「……」
音無「(今さらだけど性格ﾊﾞﾗﾊﾞﾗだな……)」

音無「そういえばﾗｲﾌﾞ場所決めたのか？」

岩沢「ああ」
岩沢「ここでやる」

音無「そうか」
音無「っておい」

音無「ここなら音楽機材の搬入が丸見えでﾗｲﾌﾞ前なにﾊﾞﾚるぞ！」

岩沢「そこは気にしなくていいわ」

関根「私たちに考えがあるんだよ〜！」ｴﾍﾝ

音無「はぁ……まあ任せるよ」

72 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:39:44.94 ID:/98E/Mko

音無「……日がさらに高くなったな」
音無「ｱｲﾂらの姿は見えないし……本当に大丈夫なのか？」

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

音無「おっ人だかりが出来てる」
音無「ちょっと近づいてみるか……」

音無「ごめんちょっと通らせてくれっ」ｽﾞｶｽﾞｶ

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

NPC『岩沢さ〜ん握手してください』
NPC『ひさ子さん写真お願い！』

音無「ｱｲﾂらなにしてんだ？？」

ｲｹﾒﾝNPC(A)『入江ちゃんちょっと話しようよ』
ｲｹﾒﾝNPC(B)『岩沢さんもﾃﾞｰﾄ行こうぜ』

音無「すげえ人気だな……」

岩沢「……？」

音無「！」
音無「目が合った」

岩沢「音無！もう少し待っててくれ」ﾌﾘﾌﾘ

ｲｹﾒﾝNPC(A)『誰だよｱｲﾂ……』
ｲｹﾒﾝNPC(B)『い、岩沢さん？』

入江「音無くん？……あっ」
入江「音無くーん」ﾌﾘﾌﾘ

音無「そんな力一杯手を振らんでも」ﾌﾘﾌﾘ

ひさ子「おっ、来たか音無」ﾌﾘ

音無「いちいち手を振らなくていいんだぞ」ﾌﾘﾌﾘ

関根「あっ！」

音無「……嫌な予感がする」

関根「おーとーなーし〜！」
関根「いまそっち行くからなぁ！」ｽﾞｶｽﾞｶ

音無「くんなくんな！」

73 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:40:32.54 ID:/98E/Mko

関根「とうちゃーく！」
関根「……でどうしたんだ？」

音無「どうもしてねえよっ！？」

NPC『おいあいつさっきからなんだよ』
NPC『ｶﾞﾙﾃﾞﾓと仲が良いみたいだけど……』

音無「……」ﾁﾗ
音無「関根、視線が痛いからすぐに戻れ」

関根「えぇ〜呼んどいてすぐに返すの！？」

音無「呼んでねえよっ！？」

関根「手ぇ振ってたじゃん！」

音無「他のやつらにだよ！」

関根「ｱﾀｼには振ってくれないの！ﾋﾄﾞｲ〜」

音無「ほらっ振ってやるから」ﾌﾘﾌﾘ

岩沢「おーい関根、こっちおいで」

関根「うんーっ」
ﾀｯﾀｯﾀ

音無「はぁ……台風かｱｲﾂは」ﾊｧ

NPC共『こいつ……』ﾆﾗﾐ

音無「……はぁ」

74 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:41:10.66 ID:/98E/Mko

岩沢「……よし、準備が出来たってさ」

ひさ子「んじゃ、いきますか」

音無「ｱｲﾂらいつの間に楽器持って……」

入江「せぇのっ」

関根「走れーっ！！」
ﾀﾞﾀﾞｯ

音無「は？」
音無「どこに向かって走……っておわっ！？」
音無「ｶﾞﾙﾃﾞﾓがいた反対側に特設ｽﾃｰｼﾞが出来てやがる……」

ｷﾞｭｲｰﾝ

関根『それじゃあっｶﾞﾙﾃﾞﾓ恒例ｹﾞﾘﾗﾗｲﾌﾞ！』
ｷｰﾝ

岩沢『まずは……そうね』
ｷｨｰ…ﾝ


岩沢『crow song』

＼ﾜｧｱｱｧｱｱｱ！！／


音無「……すげぇ」
音無「ｶｯｺｲｲなｱｲﾂら」

岩沢「……っ」
岩沢「〜♪」ﾆｺ

音無「！」
音無「……」ﾌﾘﾌﾘ

NPC共『ﾁｯ』

音無「……はぁ」ｹﾞﾝﾅﾘ

75 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:41:46.90 ID:/98E/Mko

ﾜｧｰ!!


――…
音無「……ふぅ」ﾊｧﾊｧ

関根「あ〜楽しかった！」ﾆｺ

入江「はぁー」ﾊｧｯ、ﾊｧ

ひさ子「毎回教師に追いかけられるのはどうにかしてほしいけどね」

岩沢「次はいつにする？」

音無「もう次かよ！？」

ひさ子「岩沢のﾗｲﾌﾞｼﾞｬﾝｷｰぶりは尊敬に値するﾚﾍﾞﾙだから」

岩沢「ｼﾞｬﾝｷｰとは人聞きの悪い」
岩沢「……"ｼﾞｬﾝｷｰ"」
岩沢「歌詞に使えるか……？」ﾌﾑ

ひさ子「そんで音楽ﾊﾞｶ」

音無「はは……一生懸命なのは良いことだ」

関根「お腹へったぁ」ｸﾞｰ

音無「もう昼過ぎだからな、飯行くか飯」

入江「食券なに残ってたかな」

関根「肉うどんは松下五段にあげてないしね」

岩沢「……肉うどんｼﾞｬﾝｷｰ」

音無「こら変な歌詞を作るな」

76 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:42:27.55 ID:/98E/Mko

【食堂】
松下五段「はむっはむ」ﾊﾞｸﾊﾞｸ

音無「お、肉うどんｼﾞｬﾝｷｰ」

関根「？あっ本当だー」ﾆｺｯ

松下五段「？」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

日向「おっ音無ー一緒に飯食おうぜ〜」

音無「ん？ああそうするか」
音無「ﾗｲﾌﾞ良かったよ、今日はありがとうな」ﾆｯ

入江「あっ」
入江「あの……その、」

日向「早く来ないと松下五段がお前のｶﾂｶﾚｰ食っちまうぞ〜」

音無「はっ！」
音無「っていつの間にか持ってたｶﾂｶﾚｰが無い！？」
音無「ちょっと待ってろいますぐ行 岩沢「ごめん」

日向「お？」

岩沢「少し音無借りる」

日向「お、おぉ」
日向「なんだよ先客がいたのか音無」

音無「わるいな」

日向「良いってことよ」ﾆｯ
日向「……だがお前のｶﾂｶﾚｰが代わりに犠牲になったがな」

松下五段「はむっはむ」ﾊﾞｸﾊﾞｸ

音無「こらァ肉うどんｼﾞｬﾝｷｰ！！！！！」

77 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:43:03.07 ID:/98E/Mko

――…
音無「……で、なにか話でもあるのか？」

岩沢「話のﾀﾈが無いと一緒に食事もしてくれないのか？」ﾌｯ

音無「そんなことはないが……」

入江「あの、一緒にご飯食べようよ、だめ？」

音無「だから問題は無いんだけどさ」
音無「松下五段にｶﾂｶﾚｰを奪われた俺の腹は、なにも口に入れずに他人と食事出来るほど大人しくないんだ」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

関根「別なの買ってくればー？」

音無「今月分の金はもう使ってしまってさ。後はｵﾍﾟﾚｰｼｮﾝ･ﾄﾙﾈｰﾄﾞ頼みなんだ」

ひさ子「へぇ、意外と計画性の無い人間なんだ」

音無「たまたまだ……たまたま」
ひさ子「んじゃ、あたしｶﾂｶﾚｰの券持ってるしやるよ」ﾎｲ

音無「おい、わるいよ」

ひさ子「良いさ、代わりに昨日の事はﾁｬﾗにしてくれよ？」ﾆｺ

音無「……ｻﾝｷｭｰ、ありがたくもらう」


岩沢「ひさ子って意外とﾀﾞﾒ男に引っかかるﾀｲﾌﾟなのかもね」ﾊﾟｸ

関根「みゆきちは引っかかるﾀｲﾌﾟだよっ！」

入江「ひどいよしおりん〜！」ｶﾞｰﾝ

78 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:43:33.70 ID:/98E/Mko

ｶﾁｬﾝ

音無「あっ」

ひさ子「ほら、替えのｽﾌﾟｰﾝ」

音無「さんきゅ」



ひさ子「音無、水無くなってるぞ」
ｺﾎﾟｺﾎﾟ

音無「わるいわるい」



ひさ子「ついでだし食器下げてやるよ」
ｶﾁｬ

音無「んー。さんきゅ」ｺﾞｸｯ



岩沢「普段から面倒見は良いけど」
岩沢「ずいぶんお節介焼きというか親切というか」

関根「お母さんだお母さんっ！」ﾋﾞｼ
関根「ひさ子先輩〜ついでにこっちも下げてくださいっ」ﾆｺｯ

ひさ子「自分の分くらい自分でやれ」

関根「ひどいっ！？音無贔屓だー！」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ

入江「しおりん、うるさくしちゃ他の人に迷惑だよぉ」

関根「じゃあみゆきちお願いっ」ﾆｺﾆｺ

入江「もうしょうがないなぁ……いまだけだよ？」
ｶﾁｬ

岩沢「(……やっぱり入江はその手のに引っかかりそうね)」ﾊﾟｸ

79 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:44:21.83 ID:/98E/Mko

ひさ子「ほら、ｶﾚｰついてる」
音無「あぁ上着が……」

ひさ子「服は何着か替えあるだろ」
……
音無「ありがとうな」
ひさ子「ああ」

岩沢「ひさ子お母さん、袖にｹﾁｬｯﾌﾟがついたわ」
ひさ子「脱いでな、後でｼﾐ抜きしとくよ」

関根「ﾏﾏー耳かき〜」
ひさ子「後でな後で」

入江「ま、ままーわたしも」ﾃﾚ
ひさ子「入江はかわいいねぇ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ｷｬｯｷｬ

音無「なんか入りずらい雰囲気になってしまった……」

遊佐「では私とお話しましょうか」
ｺﾄｯ

音無「おぉ遊佐」
音無「今からか？遅いんだな」

遊佐「SSSの活動の方が長引いたので……」
遊佐「……あと、明日の事についてですが」

音無「ああ、明日はどこに行く？校内を練り歩くか？ﾋﾟｸﾆｯｸか、釣りなんかも良いな〜」
遊佐「……行き場所はお任せします」

音無「誰誘う？」
遊佐「！」
遊佐「えっ……」

遊佐「いいです、」

音無「他に誘わなくて良いのか？」

遊佐「はい」
遊佐「二人でﾋﾟｸﾆｯｸ、いいかもですっ」
音無「おっﾃﾝｼｮﾝ上がってきたか！」ﾆｺ

岩沢「ほら音無も……あら」
遊佐「……こんばんわです」

岩沢「今から？お疲れ」遊佐「……いえ」

音無「(そういえば遊佐がゆり以外と話してるところもあんま見たことないな)」

80 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:45:16.55 ID:/98E/Mko

岩沢「どう？計画の方は」

遊佐「……はい、8割方完成しました」

岩沢「さすが、仕事早いね」

遊佐「……いえ」


音無「(なにを話しているかはさっぱりだがなんて事務的な雰囲気なんだ)」
音無「岩沢、すこしいいか」

岩沢「？」


音無「……お前ら、女子同士のわりに話に色が無さすぎるぞ」

岩沢「……いや、悪いなんてことは無い」
岩沢「私も積極的に舌を回すほうじゃないからね。彼女相手だとそつの無い会話になるのよ」

音無「……そうか」
音無「わるい、状況は把握出来たよ」

岩沢「……いいわ」
岩沢「見てて、証拠といってはなんだけど普通に会話をするわ」

音無「あぁ……？」

――…
岩沢「そういえば最近どう？調子は」

遊佐「普通ですね」

岩沢「そう？」
岩沢「遊佐って楽器やる気ない？あるなら教えるよ」

遊佐「現在その気はありませんね」


音無「(なるほど全然変わらん。)」
音無「遊佐ー、ちょっといいか？」

遊佐「はぁ……？」

81 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:45:43.30 ID:/98E/Mko

――…
遊佐「なるほどそういうことですか」

音無「まあ悪くはないんだ。全然」
音無「ただ……少し気になってさ」

遊佐「ただ気乗りする話題では無かった。それだけのことです」
遊佐「……いいです、わかりました。見ててください」
ｽﾀｽﾀ

音無「気乗りする話題、かぁ〜うーむ」

――…
遊佐「……」
ｶﾀｯ

岩沢「音無なんて？」ﾌｯ

遊佐「……ご想像どおりです」

岩沢「そっか。それにしても……」

遊佐「……ﾊﾞﾚﾊﾞﾚですよね」
遊佐「あの人は変に気を使いすぎなんです」

岩沢「ふふっ、そうだね」
岩沢「ｱﾚでどこか抜けているところもあるし」ﾆｺ

遊佐「……そうですよ、お節介ですし」
遊佐「……まぁ嫌、ではないですが」

遊佐「それに音無さんは……」ﾜｲﾜｲ

岩沢「そうだね、音無は……」ﾜｲﾜｲ


音無「(……すごい楽しそうだな)」
音無「気乗りする話題ってやつを話しているんだな」


遊佐「前にもこんなことが……」ﾜｲﾜｲ

岩沢「……それで？」ﾆｺﾆｺ


音無「なにを話しているかすごい気になるな」

82 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:46:10.72 ID:/98E/Mko

――…
音無「まだ話してるぞ……」ﾊｧ
音無「どんだけ盛り上がる話題なんだ」

音無「っ？あれは……」

椎名「……」
ｶﾁｬ

音無「椎名……」
音無「そういえば、あれからそれっきりなんだよな……」
音無「……よし」

音無「椎名」

椎名「……」

音無「お前も食堂で飯食うんだな、見たの初めてかもな」

椎名「……用はなんだ」

音無「ああ……それなんだけどな」
音無「この前の件なんだけどさ」

椎名「……」ﾓｸﾞ

音無「(……はっきりした方が良い、よな)」
音無「風邪を引いてたから云々は嘘なんだ！すまんっ」ﾍﾟｺ

椎名「……浅はかなり」

音無「えっ」

椎名「ｱﾚが嘘なのは始めからわかっている」
椎名「……問題はそれではない」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

音無「……椎名、謝っている側が言うのも悪いんだけどな」
音無「食べるのと話すのを同時にしない方が良いぞ」

椎名「……むっ」

83 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:46:36.99 ID:/98E/Mko

椎名「浅はかなり」

音無「(……誰に対してのだよ)」

椎名「……」ｺﾞｸﾝ
椎名「……問題は小僧、お前の態度だ」

音無「はぁ……？」

椎名「それで、遊佐にはなにか話したのか」

音無「……いや、」

椎名「それを決めるのもお前だ」
椎名「話さずにいるのならそれも良いだろう」
椎名「それが誠実さから来ているのならな」

音無「(……確かに、変に戸惑わせるのも悪いから話さないでいたけど)」
音無「これは……誠実、なのか」

音無「……うーん」
音無「だけど見直したよ椎名、お前のこと」

椎名「見損なっていたのか」

音無「いや、そういうﾜｹじゃないが」
音無「その、色々考えて叱ってくれたんだなと思ってさ」

音無「ありがとうな」ﾆｯ

椎名「……浅はかなり」ﾌｯ

84 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:47:02.76 ID:/98E/Mko

関根「音無ーっ」

音無「ん？」

椎名「今の気持ちを忘れるな」

音無「誠実さだな、わかったよ」

椎名「遊佐に限らず、な」

音無「……？」
音無「それじゃあ、またな。椎名」ﾌﾘﾌﾘ

椎名「……」ﾌﾘ

――…
音無「どうした？」

入江「今二人で話してたんだけどね？」

関根「明日皆でどっか行こう！」

音無「明日か！？」

入江「予定あるの？」

音無「そうだな……」
音無「皆で遊ぶんだろう？それなら……」

音無「(……いや、遊佐に聞いてからにするか)」
音無「誠実誠実……っと」ﾌｩ

85 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:47:41.11 ID:/98E/Mko

音無「おーい遊佐」

遊佐「そうなんですそこがっ……あ、音無さん」

音無「ずいぶん興奮してるみたいだな」

遊佐「はい、意気投合です」ﾑﾌｰ
遊佐「……で、どうしたんです？」

音無「ああ、明日の事なんだけどな」
音無「入江達が遊ぼうって言ってきたんだ」

遊佐「えっ」
遊佐「そう、なんですか」

音無「それでお前に相談をしに来たんだ」

遊佐「事前に私との予定があったことは……？」

音無「いや、言ってない」

遊佐「……そうですか」

音無「……」
音無「あっ」
音無「(誠実さ、だよな…)」

音無「ｱｲﾂらには悪いけど明日は二人で遊ぼうぜ」ﾆｺ

遊佐「！」

音無「元々二人が良いって話は聞いていたのに」
音無「同じこと聞いてごめんな？」

遊佐「……」
遊佐「いえ」ｸｽ
遊佐「ありがとう、です」

音無「なにか面白かったか？」

遊佐「……いえ」ｸｽ

86 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:48:07.16 ID:/98E/Mko

岩沢「話は聞いたわ」

音無「おっ！？」
音無「そういやいたな岩沢」

岩沢「……傷ついた」ﾊｧ
音無「わ、悪い！」

岩沢「冗談」ﾌｯ

音無「敵わないな……」

岩沢「まあ今度遊びにでも行きましょう」ﾌｯ

音無「そうだな」ﾆｯ

岩沢「それじゃあ、あの子達には私から言っておくから」
ｶﾞﾀｯ

音無「ああ、頼む」
岩沢「えぇ」ﾌﾘ


音無「……で、明日だけどさ」

遊佐「はい」

音無「外に出かけるったって限られてくるけど」
音無「雰囲気だけでも欲しいから校外に出ようと思うんだ」

遊佐「校外、ですか？」

音無「川がある……前にも釣りに行った」
遊佐「……わかりました」

音無「朝から行くか？昼は食べに帰らないといけないからな」

遊佐「あの、お弁当……」

音無「弁当？売ってたか？」

遊佐「あの、私が……」

音無「遊佐が？」
音無「まさか作ってくれるのか？？」

遊佐「……はい」ｺｸ

音無「(川の主を料理した時も思ったんだけど調味料や食材はどうしてるんだ？)」

遊佐「なにか好きな料理があれば……」

87 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:48:48.28 ID:/98E/Mko

音無「じゃあ明日校門前で」
遊佐「はい」


日向「おーい音無」

音無「おっ」

日向「話は終わったのか？」
音無「ああ」

日向「俺は寂しいぜ、お前が最近女子とばっか話をしていて」ﾊｧ
音無「やっぱこっちなのか？」ｻｯ
日向「ちげえよっ！？」

ユイ『ひなっち先輩！』

日向「だからたまには男同士でなぁ」

ユイ『先輩っ！』

日向「どうだ？今から風呂でも」
音無「呼んでるみたいだが」
日向「なぁに暇があればちょっかいかけてくるんだ」

ユイ『先輩だってちょっかいかけてくるじゃないですかぁ〜』

音無「……聞こえてるみたいだぞ」
日向「あんな遠くから……ﾊﾞｶだﾊﾞｶ」

日向「……でだ。大山達も ユイ『なにｼｶﾄこいてるんじゃー！！！！！？』

ﾄﾞｯｶｰﾝ!!

日向「ぐぇっ！？」

ユイ「さあ、今から新ｺﾌﾞﾗの練習いきますよぉ♪」
ｽﾞﾙｽﾞﾙ

音無「はは……日向、お大事にな」

『あの』

音無「ん？」
ｸﾙｯ

天使「さっきの話だけど……」

音無「おゎっ！？」

天使「？」

88 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:49:24.22 ID:/98E/Mko

音無「よ、よお奏」

天使「こんばんわ」

音無「さっきの話って、いつのさっきだ？」

天使「校外に出るって話の……」

音無「(……それかっ)」

天使「授業は？」

音無「あ、ああ授業な……」
音無「(どうするっ)」

天使「授業には出ないといけないわ」

音無「あ、ああ……そうだな」ﾊﾊ

天使「……」
天使「元に戻ったみたいね」

音無「……なにがだ？」

天使「この前、どこか変だったから……」

音無「この前……？」

天使「私に好きな人はいるのか？って」

音無「！？」ﾌﾞｯ
音無「俺が……聞いた、のか？」

天使「？そうよ」

音無「(おい直井ぃっ前ので全員じゃなかったのかよ！？)」

天使「授業、出る？」

音無「はは……そうだな」ﾀﾗ

天使『harmonics』
ﾌﾞﾝｯ…

堕天使『……』

音無「……」ﾀﾗ

天使「この子に見張ってもらうわ」

音無「おい待て奏」

89 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:49:57.03 ID:/98E/Mko

天使「？どうかしたの」

音無「早く戻せ人目があるんだぞ！？」ｱﾀﾌﾀ

天使「大丈夫、もう誰もいないわ」

音無「？」
ｷｮﾛｷｮﾛ

音無「本当だ……」
音無「もう遅い時間だからか」

天使「この子に朝までついてもらって」

音無「奏」
音無「授業にはきちんと出る。だからそいつを戻してくれ」

天使「本当？」

音無「本当だ」

天使「そう……」

天使『absorb』
ｼｭﾝ…ｯ

音無「……はぁ」
音無「お前あんな事があったんだから無闇に使うなよな」

天使「……ごめんなさい」

音無「(あれ？いつの間にか俺が注意してる側に)」
音無「俺も部屋に戻るから……奏はどうする？」

天使「これから校内を見回るの」

音無「そういうとこ変わらないな」ﾌｯ
音無「じゃあ、おやすみな奏」

天使「おやすみなさい」


音無「明日、どうするか……」

90 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:50:32.90 ID:/98E/Mko

音無「遊佐から通信入るのを待ってるか……」

ｼﾞｬﾝ…ｼﾞｬﾝ

音無「？」
音無「ｷﾞﾀｰの音、か？」

――…
音無「たしかｸﾞﾗｳﾝﾄﾞの方から聞こえてきたみたいだったが」

ｼﾞｬﾝ…ｼﾞｬﾝ

音無「やっぱり」
音無「誰だ？」
ｽﾀｽﾀ

音無「……あっ」

ひさ子『ん？……ああ、音無』

音無「どうしたんだ？こんな時間に」

ひさ子「見ればわかるだろ、ｷﾞﾀｰの練習さ」
ｼﾞｬｰﾝ…

音無「それはわかるんだが……どうして夜に？」

ひさ子「ああ、日課なんだ」
ひさ子「ｵﾍﾟﾚｰｼｮﾝが無い日は大々」

音無「でも……天使が放っておくのか？」

ひさ子「見つかるよ、そのたんびに」
ひさ子「それまで弾いているのさ」
ｼﾞｬｶｼﾞｬｶ

音無「……へえ」
音無「そうだ、今度また教えてくれよ」
音無「次からは部活中じゃなく、ここで」

ひさ子「……」
ｼﾞｬﾝ…ｼﾞｬﾝ

ひさ子「気が向いたら教えてやるよ」

音無「さんきゅ」

ｼﾞｬﾝ…ｼﾞｬﾝ…

91 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:51:03.46 ID:/98E/Mko

音無「……そういえば」

ひさ子「……？」

音無「お前は、歌わないねか？」

ひさ子「……ああ」
ｼﾞｬﾝ…ｼﾞｬﾝ

音無「どうしてだ？」
音無「よかったら聴かせてくれないか？」


ひさ子「……」

ひさ子『〜♪ー〜♪』
ｼﾞｬﾝ…ｼﾞｬｶ…

音無「(……上手え…)」

ひさ子「〜。」
ひさ子「……なに黙ってるんだ？」

音無「いや……その」
音無「すげえ上手いもんだから……驚いてた」

ひさ子「そりゃあどうも」

音無「いやﾏｼﾞでだ」
音無「歌声も綺麗だし、岩沢に負けてないんじゃないか？」

ひさ子「勝つ、負けるの話じゃないけど」
ひさ子「岩沢の歌は岩沢が一番よく歌えるんだ」
ひさ子「だから、私はﾎﾞｰｶﾙをやらないのさ」

音無「そういうもんか……勿体無いな」

ひさ子「けど、私もいつかは自分の歌を唄いたい」ﾌｯ
ひさ子「こう……人がいなくてもいいから広いｽﾃｰｼﾞで、さ」
ｼﾞｬｰﾝ

音無「……その時は」

ひさ子「？」

音無「その時は、俺も観客として聞いていいか」

ひさ子「……」
ひさ子「ああ。S席だろうが……好きなところで聴きな」ﾆｺ

92 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:51:38.77 ID:/98E/Mko

――…
音無「……」
ｼﾞｬﾝ…ｼﾞｬﾝ

ひさ子「ｱﾙﾍﾟｼﾞｵのときはﾋﾟｯｸを平行にして」

音無「そもそもﾋﾟｯｸって平行に弾くもんじゃないのか？」

ひさ子「うーんと」
ひさ子「ﾜｲﾙﾄﾞな音を出したい時は斜めに弾いてみたりすると良い音になったりする」
ひさ子「ようはその加減に気をつけて弾けるようになるとひとつ上に進める」

音無「なるほど……」
ｼﾞｬｶｼﾞｬｶ

『門限は過ぎてるわ』

音無「……奏」

天使「あなた……寝るんじゃなかった？」

音無「ああ……ちょっとな」

天使「そう」

ひさ子「よし、見回りご苦労さん」ﾅﾃﾞ

天使「……」

ひさ子「ん〜」ﾉﾋﾞ
ひさ子「それじゃあ今日はこのへんにしとこう」

ひさ子「おやすみ、音無に天使」
ｽﾀｽﾀ

音無「ありがとうなー」ﾌﾘﾌﾘ

音無「……」
音無「」ﾅﾃﾞ

天使「？」

音無「いや……」
音無「ひさ子に頭撫でられてる姿がこなれてる気がしてな」

天使「あの人……いつも撫でるの」

音無「(これは……気持ちいいかもな)」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

93 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:52:21.97 ID:/98E/Mko

【校門前】
遊佐「……で」

堕天使『……』

遊佐「……これはどういうことですか」

音無「いや……」ﾁﾗ

堕天使『……』

音無「奏が、どうしても外せない用なら連れてけってさ」

堕天使『……』

遊佐「こっちの天使には良いｲﾒｰｼﾞがありません」
遊佐「……まあ本体の方にもそれほどですが」

音無「そう言うなよ……奏には良いとこがたくさんあるぞ？」

遊佐「……そうですか」
遊佐「では良い天気ですし行きましょう」

音無「ああっ」
音無「ほら……行くぞ」
ｻｯ

堕天使『……』ｷﾞｭ

遊佐「……それは？」

音無「？ああ」
音無「こいつなにも喋らないだろ？なんか子供みたいだからさ」

遊佐「……それで手繋ぎですか…」

音無「まあ迷惑にはならないと思うし問題ないはずだ」

堕天使『……』ｷﾞｭ

遊佐「む……」

94 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:52:53.49 ID:/98E/Mko

音無「そこ、石があるから気をつけろよ」

堕天使『……』

音無「ほらｽｶｰﾄが木に引っ掛かってる……」ｱｾ

堕天使『……？』

遊佐「どっちがお守りかわかりませんね」

音無「一応こいつが俺たちを見張る役目らしいんだけどな」ﾊﾊ

堕天使『……』

遊佐「……そのようですね」
遊佐「朝から音無さんの方をｶﾞﾝ見しています」

音無「そうか……？」

堕天使『……』ｼﾞｰ

遊佐「間違いありません」
遊佐「……天使は本当に監視だけの意味でこの子を寄越したのか甚だ疑問です」

音無「考えすぎだと思うけどなぁ」
音無「まっとりあえずは先に進むか」ﾆｺ

遊佐「はい」

堕天使『……』
堕天使『！』ｺｹｯ

音無「！大丈夫かっ」

音無「よそ見して歩いてるからだぞ……」ﾌｷﾌｷ

堕天使『……』ｺｸ

遊佐「……む」

95 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]：2010/06/13(日) 21:53:47.65 ID:/98E/Mko

ﾃｸﾃｸ

遊佐「……」
遊佐「あ、あの」

音無「ん？」

遊佐「あの……私も」
遊佐「その」ﾁﾗ

音無「……？」
ｷﾞｭ
音無「ああ、手？」

遊佐「はい……」ﾄﾞｷ

音無「ほら」ﾆｯ
ｽｯ

遊佐「はい……っあ」

堕天使『……？』

音無「間にこいつをおけば安心だな」

堕天使『……』ｷﾞｭ

遊佐「……」ﾊｧ
遊佐「これじゃあまるで保護者です」

堕天使『……』ｷﾞｭ

遊佐「……」
遊佐「ま、まあ仕方ないですね」ｷﾞｭ

音無「たしかに親だよなぁ」

遊佐「大きい子供ですね」
遊佐「おんぶもだっこも出来そうにありません」

音無「そっちは俺がやるからﾐﾙｸの方は頼んだ」

遊佐「……ぁ…ぇ」ｶｧ

音無「(とっさになんて事を……)」ｹﾞ

堕天使『……？』

96 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:54:14.66 ID:/98E/Mko

【第二連絡橋下　河原】
音無「着いた……」ﾊｧ

遊佐「お守りしながらだと神経も疲れるのでしょう」

音無「そうか……」ﾁﾗ

堕天使『……？』ｷﾞｭ

音無「……もう着いたから離して良いんだぞ」ﾊﾟｯ
ｽﾀｽﾀ

堕天使『……！』
ﾄﾃﾄﾃ

堕天使『……』ｷﾞｭ

音無「おっ」
音無「どうした？まだ離れたくない理由でもあるのか……」

遊佐「……私が手を握ってあげます」ｷﾞｭ

堕天使『……』ﾊﾟｯ

遊佐「……！」
遊佐「どういうことでしょうか」ﾜﾅ

音無「遊佐に迷惑かけたくないんじゃないか？」

遊佐「そうでしょうか……」
遊佐「この分身体は、天使の精神が強く出ているようですし」
遊佐「ただ単に自分の欲求で動いているのだと……」

音無「そうなのか？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

堕天使『……？』

音無「うーん」
音無「やっぱりわかってないみたいだぞ」

遊佐「……」ﾊｧ

97 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:54:45.68 ID:/98E/Mko

音無「釣りは前にもやったからやり方は覚えているだろ？」
堕天使『……』ｺｸ

遊佐「音無さん、私は初めてなので教えてください」

音無「ああわかった」
音無「それじゃあｶﾅﾃﾞはここで釣りを始めていてくれ」
ﾀｯﾀｯﾀ

堕天使『……』

――…
音無「ここを……こうやって」

遊佐「……なるほど」
遊佐「ﾌｨｯｼｭさんがいないのに釣竿はどうしたんですか？」

音無「ああ、斉藤が持ってくるのは団体で釣りに来るときに量が必要なだけだからさ」
音無「何本かなこっちに予備があるんだ」
遊佐「なるほど……」

音無「竿の握り方は……」ﾆｷﾞ
遊佐「な、なるほど……」ｶｧ

音無「投げる時はﾘｰﾙの指を……」ﾆｷﾞ
遊佐「は、はい……」

堕天使『……』

音無「ん？」

堕天使『……』ｻｯ

音無「ああ、餌が取られたのか」
音無「待ってろいま付けてやるからな」ﾖｲｼｮ

遊佐「ぁ……」

音無「……ほい」
音無「これで良いぞ」
堕天使『……』ﾍﾟｺ
ﾀｯﾀｯﾀ

音無「なぜまた離れたところに……」
遊佐「……ｱﾅﾀがあそこで釣りをしろと言ったからでは？」

音無「……そうなのか？」
遊佐「……私に聞かないでください」

堕天使『……♪』ｽｯ
ﾁｬﾎﾟﾝｯ

98 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:55:15.03 ID:/98E/Mko

――…
遊佐「釣れませんね……」

音無「そうだな……」

遊佐「のんびり出来て気持ち良いですが……」

音無「そうだなぁ」
音無「太陽の日に川のせせらぎ……天国みたいだな」

遊佐「そうですね……」
遊佐「天使もいることですし……」

堕天使『〜』ﾁｬﾌﾟﾁｬﾌﾟ

音無「遊んでるな」ﾊﾊ
音無「ｶﾅﾃﾞーあんまり遠くにいくなよー！」

遊佐「汚れるので上着は捲って川に入るのなら靴下まで脱いでくださいねっ」

堕天使『？』
堕天使『……』ｺｸ

ﾁｬﾌﾟﾝｯ…ﾁｬﾌﾟﾁｬﾌﾟ

音無「気持ちよさそうだな」

遊佐「入ってきたらどうです？」

音無「遊佐は入らないのか？」

遊佐「私は……濡らすと帰りに困りますし」
遊佐「あの子が濡らしてしまった場合に貸してあげれますし、ここで見てます」

音無「そうか……それじゃあちょっと入ってくるな！」
音無「おーい！ｶﾅﾃﾞーっ」
ﾀｯﾀｯﾀ

遊佐「んっ……」ﾉﾋﾞ
遊佐「……幸せってこういう感じですかね」ｸｽ

99 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:55:44.08 ID:/98E/Mko

――…
【天使エリア】


音無「今日はすっげえ楽しかった」ﾆｶ

天使「そう」

音無「これも奏が許可してくれたからだ」

天使「……そう」

堕天使『……』

音無「ｶﾅﾃﾞも……ああ、服が少し違うのは遊佐の制服を来てるからで」

天使「……彼女は？」

音無「遊佐には俺の上着を貸したから大丈夫だぞ」

天使「そう……」

音無「それでｶﾅﾃﾞがだな……」

天使「説明はしなくてもいいわ」

音無「どうしてだ？」

天使「この子と同化すれば、この子の記憶は私の記憶として入ってくるの」

音無「そうか、それなら話は早いな」

天使「……」ｺｸ

天使『absorb』
ｼｭﾝｯ…

天使「……」
天使「色々と迷惑をかけちゃったみたいね」

音無「そんな事は無いっ」
音無「ｶﾅﾃﾞは可愛くて、遊佐と三人で親子みたいに仲良くなれたからな！」ﾆｺｯ

天使「そう」
天使「……」ｷﾞｭ

音無「奏？」

天使「……あの子ならこうするかと思って」

100 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:56:16.30 ID:/98E/Mko

音無「……」

天使「……」ｷﾞｭ

音無「な、なんか恥ずかしいな」ﾊﾊ

天使「そう？」ｷﾞｭ

音無「はは……」
音無「……」
音無「で、いつまで握ってるんだ？」

天使「なぜかしら」
天使「今はずっと握っていたいの」ｷﾞｭｯ

音無「そ、そうか……」
音無「それなら……仕方ない、か」ﾁﾗ

天使「……」ｷﾞｭ

音無「はは……」
音無「(いまのこいつは奏じゃなく、ｶﾅﾃﾞなんじゃないか？)」ｱｾ

――…1時間後
音無「奏」

天使「なに？」

音無「そろそろ夕飯の時間じゃないか？食堂にいこうぜ」

天使「……わかったわ」ｷﾞｭ

音無「……わかってない！？」

天使「？」

音無「あのな、手を繋いだまま歩いて食堂に行くつもりか？」

天使「ﾀﾞﾒなの？」

音無「異性不純行為というか他生徒の目もあるし、公俗的な意味で問題が……」

天使「手を繋ぐことは不純なの？」

音無「(ﾏｼﾞでｶﾅﾃﾞの方なんじゃないか？)」ｱｾ

101 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:56:45.20 ID:/98E/Mko

音無「奏」

天使「？なに」

音無「今のお前はちゃんとお前なんだよな……」

天使「？そうだけど……」
天使「私に見えないの？」

音無「いや……見た目は奏そのものなんだがな」
音無「その、いやに積極的というか……」
音無「とにかく、今は手を離そう、な？」

天使「……ｱﾅﾀがそう言うのなら」ﾊﾟｯ

音無「……ふう」
音無「じゃあ、食堂に行くか」

天使「ええ」ｷﾞｭ

音無「……」ﾀﾗ
音無「奏……」

天使「どうしたの？」ｷﾞｭ

音無「悪い、言い方が悪かったみたいだ……」
音無「俺が良いと言うまで手繋ぎは無しだ」ﾋﾞｼ

天使「……そう」ﾊﾟｯ

音無「んじゃ食堂に行こうぜ」ﾆｯ

天使「……」ｺｸ

102 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:57:28.65 ID:/98E/Mko

ﾃｸﾃｸ
音無「……にしても」ﾁﾗ

『生徒会長が男子と二人で歩いてるわよ……』『あいつ、ｶﾞﾙﾃﾞﾓのﾗｲﾌﾞの時もいたやつ……』ﾁｯ


音無「視線が痛い……」
天使「……」
ﾃｸﾃｸ

『会長……そんなﾔﾂのどこが』『……許すまじ』

音無「……」ｱｾ
音無「……おい、奏」

『"奏"だって！』『下の名前で呼ぶなんて……決まりね』

天使「？」
天使「どうしたの結弦」

『 ゆ づ る だとぉおおぉお』ｶﾞﾔｶﾞﾔ

音無「その……だ」

天使「？」

音無「今度からは、二人で歩くのもやめるかぁ」ﾊｧ

天使「どうして？」

音無「……手繋ぎと同じ理由で」

天使「二人で歩くのは不純なの？」

音無「そういうﾜｹじゃ……」
音無「と……とにかく、他生徒を無闇に動揺させるのは生徒会長としてどうなんだ？」

天使「ｱﾅﾀと二人で歩くことで他生徒が動揺するの？」

音無「そうだ」

天使「……そう」
ﾃｸ…ﾋﾟﾀ

『生徒会長が止まったぞ』ｻﾞﾜｻﾞﾜ『あの男……なにしやがったんだ』

音無「殺気を感じる……どうしても怒られるのか」ﾊｧ

ｷﾞｭｯ…

音無「？」

103 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 21:57:56.06 ID:/98E/Mko

『おぉおおおお！！』

天使「……」ｷﾞｭ

音無「奏……」

天使「……手じゃなく、袖口なら良い？」

音無「……はは」
音無「お前でもへりくつ言うんだな」ﾊﾊ

音無「じゃあ二人で歩かないっていうのは？」

天使「私が結弦をおんぶする」

音無「はは……それは勘弁してくれ」
音無「それじゃあ……こういうのはどうだ？」ﾖｲｼｮ

天使「？？」
ﾌﾜｯ

音無「俺が奏を抱き上げる。奏は好きなところに手をやる」

『 お 姫 様 抱 っ こ ぉォォおおお！？』ｶﾞﾔｶﾞﾔ

天使「二人で歩いたり手を繋ぐのはﾀﾞﾒだけど……」
天使「抱っこはいいの？」

音無「……その、なんだ」
音無「さっきから勝手ばかり言ってわるいな」ｱｾ

天使「……」
天使「こっちのほうがいいかも」ｷﾞｭ

『首に手を回したぁああぁああ！？』『おわった……』

音無「さあて」
音無「食堂に着いたらｱｲﾂらにはなんて説明しよう」

『今説明してほしいわね』ｻﾞｯ

音無「……」ｱｾ

104 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 22:20:47.81 ID:/98E/Mko

音無「ゆり、どうかしたのか」

ゆり「なるほど、ｽﾙｰする気」

音無「説明……か」

ゆり「あら、分かってるのなら話は早いわ」
ゆり「その天使はなにかしら？」

音無「奏だ」

ゆり「……なるほど、よく分かってない事が分かったわ」

音無「分かってるから言ってるだろ？なにかと聞かれたから奏と答えたんだ」

ゆり「あたしが聞いたのはどうして天使なんか抱いてるのかって事っ」

音無「仲が良くなったから？」

ゆり「仲が悪いやつがそんな抱き方するかっ」
ゆり「見てわかる事は言わなくていいの」

音無「色々とあってさ」

ゆり「……」
ゆり「天使はあたし達戦線の敵よ？」

音無「奏は敵じゃない！」

ゆり「今もｱﾅﾀを絞め殺そうとしてるじゃない」

音無「これは支えとして首に手を回してるだけだ」

ゆり「……」ﾁﾗ

天使「……？」

ゆり「……」
ゆり「そんなの抱きながらだとふざけてるようにしか見えないわ、置きなさい」ﾊｧ

105 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 22:39:06.64 ID:k1V.JsSO

何がしたいのこのスレ？現行のレスものせる必要あんの？需要あんの？

106 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 22:51:29.82 ID:CGTXoEc0

正直、制作のしか見てなかったからすげー嬉しい

107 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 23:03:00.97 ID:k1V.JsSO

過去ログ位自分で探せるだろ。少なくとも現行のレスをここに転載する必要はないな

108 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 23:08:29.49 ID:/98E/Mko

音無「はぁ」ｽｯ
ｽﾄﾝ

天使「食堂には行かないの？」

音無「行く。行くけど少しあいつと話があるんだ」

天使「そう」

ゆり「ずいぶん仲が良いみたいね」

音無「言ったろ？良くなったって」

ゆり「良くなりすぎよ」
ゆり「天使は戦線の敵。そんなのと一緒にいたら他のﾒﾝﾊﾞｰから不満が出るわよ」

音無「奏はもう誰も襲わないっ」

ゆり「なにを言っても無駄みたいね」ﾊｧ
ゆり「音無くん。もうｱﾅﾀ達二人の事にはなにも言及しないわ」
ゆり「けど、他のSSSﾒﾝﾊﾞｰを動揺させるような行動は慎んで」

音無「……わかった」

ゆり「わかってくれたならいいわ」
ゆり「先に食堂行ってるわね、ばいばい」
ｽﾀｽﾀ

音無「……はぁ」
音無「てなﾜｹだ、やっぱり別々に行動した方が良さそうだ」

天使「……そう」ｷﾞｭ

音無「……」ﾊﾟｯ
音無「先に食堂に行ってろ、俺は後で行くから」

天使「わかったわ」

音無「(考えてみればここでゆりに注意されたのは良かったのかもな……)」

109 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/13(日) 23:09:22.33 ID:/98E/Mko

【食堂】

音無「なに食おうかな……っと、金が無かったんだ」
音無「どうするか」

入江「音無くんー」

音無「おお入……みゆきち」

入江「まだ言い馴れない？」ﾆｺ

音無「ああ、あんまり女子をｱﾀﾞ名で呼んだことないんだ」

入江「そうなんだ〜」
入江「そういえば、昨日食券を買うお金が無いって聞いたけど……」

音無「もちろん今もない」ｸﾞｯ

入江「親指立てるところなのかなぁ」
入江「けど、もし良かったら……その、お弁当作ったから、食べてもらえるかな」ｺﾞｸ

音無「本当か！？すごい助かる！ありがとうなみゆきちっ」ﾆｺ

入江「そんな……美味しいかは保証出来ないよ？」

音無「いや美味いに決まってる。というか美味いっ！」

入江「食べる前から美味しいんだー」ﾍｰ

関根「いやいや今のはﾎﾞｹだよみゆきち」

入江「あっしおりん〜」

関根「みゆきちが一生懸命私のためにお弁当を作ってくれてると思ったら……う〜音無めー！」

音無「いや、そのなんだ……よくわからんがすまんっ」

ひさ子「なにを通路でやってるんだ、早く座りな」

110 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/06/14(月) 23:10:22.10 ID:Rmua.BE0

http://live28.2ch.net/ghard/

111 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします ：2010/07/19(月) 20:53:04.13 ID:ZWfiVBk0

これ、待ち合わせ場所行ったらうちの課長(女)居たんですけどｗｗｗｗｗｗ
http://chibatetsuya.com/mt/trn5wf1
どうしようか迷ったけど、そのまま特攻したら口止め料込みで10万もらったよｗｗ

112 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:37:48.44 ID:Zl.GljIo

音無「……美味いっ」ﾊﾑｯ

入江「よかったぁ」ﾎｯ

関根「みゆきちの作ったお弁当が美味しくないわけないじゃーん」ｳｰ

ひさ子「確かに、美味そうだね」

音無「やらないぞ？」ﾓｸﾞ

ひさ子「あたしがいつくれと言った」

岩沢「やっぱり……料理の出来る女の子はいいね」

音無「確かにな、遊佐のも美味かった」

入江「えっ」

関根「食べた事あるのか？」

岩沢「(……今日遊佐と出掛けていたとは言ってないぞ)」ﾎﾞｿ

音無「(そうだったな……わるい)」
音無「この前河原で釣りをしただろ？その時に持ってきてたから少しつまんだんだ」

入江「そう、なんだ」

関根「嘘っぽいなー」ｷﾗﾝ

音無「(関根め……)」

ひさ子「まあ別に良いじゃないか」
ひさ子「とりあえず料理が出来る分には遊佐も魅力的ってことさ」ﾌｯ

岩沢「関根は料理できるの？」

関根「ぜんぜん。岩沢先輩と同じくらいﾀﾞﾒ。」

岩沢「……へえ」ﾆｺ

入江「先輩目が笑ってませんよ……？」ｱｾ

ひさ子「岩沢は不器用そうだよな」ﾆｯ

関根「ひさ子先輩は大雑把に野菜ぶつ切りにしそうだよね」

ひさ子「関根ー？」ﾆｺ

音無「お前も目が笑ってないぞ……」ﾀﾗ

113 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:40:16.26 ID:Zl.GljIo

関根「あっそういえば」ﾊﾟｸ
関根「結局音無の好きな人ってだれだったの？」

音無「(また忘れていたことを……)」
音無「ああ、あれは……な？」

ひさ子「ん、ああ」
ひさ子「あれね、関根。」

音無「そうだ関根……はぁっ！？」
ｶﾞﾀｯ

入江「……あ、椅子倒れちゃったよ音無くん」
ｶﾞﾀｯ

ひさ子「入江、現実から目をそらすな……」

岩沢「……へぇ」

関根「……」
関根「ば、ばかだなぁ音無わぁ」ﾊﾊﾊ…

ひさ子「ん？」

音無「(冗談だってわかったのか)」ﾎｯ
音無「でも関根は可愛いと思うぞ」
音無「彼氏とかいないのか？」

関根「か、彼氏！？」
関根「い、いない……けど」ｱｳ

音無「んじゃあ俺と付き合うかっ」ﾆｯ

関根「ばーかっ！？ばーか」
ﾊﾞｰｶ… ﾊﾞ ｰ … ｶ

ひさ子「遠くに消えていったぞ……」

音無「相変わらずﾃﾝｼｮﾝ高いなｱｲﾂ」

入江「……？」ｱｩ
入江「あっ椅子倒れてるよ音無くんっ」ﾆｺ

ひさ子「入江ーそれお前の」

114 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:40:54.65 ID:Zl.GljIo

音無「さ、弁当弁当」

ｽｯ

音無「ん？」

入江「……」ｸﾞｽ

音無「入江？」
音無「弁当まだ食べ終わってないからちょっと返してくれないか」
ｽｯ

ｻｯ

入江「……ぅー」ｸﾞｽ

音無「……みゆきちさん？」

岩沢「怒ってるみたいね」

ひさ子「でも普段から怒らないから、怒り方がわからなくて困ってるんだ」

入江「ぁ……あの」ｸﾞｽ

音無「……はい？」

入江「あの時の言葉……」

音無「あの時……」

入江「わ、たわ、たわしの事好きだっていう……」

ひさ子「たわし？」

岩沢「なんのｶﾐﾝｸﾞｱｳﾄかしら」
岩沢「……"たわしｶﾐﾝｸﾞｱｳﾄ"」ﾊｯ

ひさ子「ﾊｯじゃねえよ」

音無「たわし……が好きだって言ったのか？俺が」

入江「ち、ちがうの……たわしじゃなくてわ、わた」ｱｩ

115 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:41:21.79 ID:Zl.GljIo

音無「よ、よしわかった」
音無「まずは座ろうなみゆきちっ」ｱｾ

入江「み、みゆきちって……呼んじゃだめ…」ｸﾞｽ
音無「だめ、なのか……？」

入江「うん……だめ…」ｸﾞｽ

音無「じ、じゃあ入江」
音無「なにを怒っているかを教えてくれないか？」

入江「それは……」
入江「……」ｶｧ

ひさ子「なぜか頬を赤らめたぞ」

岩沢「色々純情なのよ入江は」

音無「それは……？」ｺﾞｸｯ

入江「……っ」
入江「し、しおりんのこと……」ｸﾞｽ

音無「関根のこと……？」ﾊｯ
音無「俺が関根を好きなことか！？」

入江「！」
入江「……」ｸﾞｽ

ひさ子「嘘だよ」

入江「……？」ｷｮﾄﾝ

ひさ子「音無が関根を好きだっていうのは嘘」
ひさ子「……怒らせたならわるい」

音無「！」
音無「そうだ入江、俺はお前から関根を取ったりしない！」ｸﾞｯ

入江「……そうなんだぁぐすっ」ﾍﾀ

岩沢「……泣くほど関根の事が好きなんだ」

116 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:42:39.40 ID:Zl.GljIo

岩沢「とうの関根はﾌｪｰﾄﾞｱｳﾄしたままいないけど」

音無「まだ帰ってこないな」

ひさ子「まあ、関根はそのうち来るだろ」

入江「……音無、くん？」
ｺﾄｯ

音無「お、弁当……いいのか？入江」

入江「うん……ごめんね、いじわるして」ﾓｼﾞ

音無「こっちこそ勘違いさせてわるかった！」

入江「そ、それとね？」
入江「み……みゆきち、って呼んでほしいな」ｶｧ

音無「！ああっ改めて弁当いただくぜみゆきち」ﾆｯ

入江「ど、どうぞ」ﾎﾟｯ

ひさ子「仲が良いな……」

岩沢「関根への愛が入江を狂わせたのね」

音無「いやー美味いっ」


関根「……」ﾁﾗ
ｺｿｯ

117 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:43:29.74 ID:Zl.GljIo

音無「……っ」ｺﾞｸﾝ
音無「あ〜ごちそうさまっ」ﾃｶ
音無「ん？」ﾁﾗ

壁│関根「……」ﾁﾗﾁﾗ

音無「おーい関根」

関根「……」
ﾄﾃﾄﾃ

関根「た、ただいま」

音無「ああ、おかえり」

ひさ子「関根、戻ってきてすぐでわるいんだけどさ」
ひさ子「ちょっと音合わせしたいから空き教室行にいくぞっ」
ｶﾞｼｯ

関根「あ、あ〜？」

ひさ子「入江もっ」

入江「え？」

ひさ子「ﾄﾞﾗﾑがいなくてどうするんだっ」ﾆｯ
ｶﾞｼｯ

入江「え、え〜？」

ﾋﾞｭｰーー


音無「……」
音無「一瞬で二人が拉致られたぞ」ﾀﾗ

岩沢「ひさ子なりに空気を読んだんでしょ」
岩沢「……まぁただ単に音を合わせたいだけかもしれないけど」
岩沢「ｱｲﾂも音楽ﾊﾞｶだから」ﾌｯ

音無「"も"ってことは自分も音楽ﾊﾞｶだって自覚はあるんだな」

岩沢「……」ｼﾞ…

音無「(怖ぇ……)」

岩沢「……ひさ子ってｷﾞﾀｰだけじゃなく歌も上手いのよ」

音無「それなら知ってる、すげえ上手かったからな」

岩沢「へぇ、聴かせたんだ」

118 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:44:24.69 ID:Zl.GljIo

音無「でも他人の歌は唄う気ないらしいぞ？」

岩沢「ひさ子の言いたいことはわかるわ」
岩沢「だからｶﾞﾙﾃﾞﾓで歌える私と違って欲求不満なの」

音無「……ｶﾞﾙﾃﾞﾓでは歌わないのか？」

岩沢「私も聞いたけど、答えはNOだったわ」
岩沢「大観衆の前で歌うつもりも無いみたい」

音無「そうか……けど歌いたいんだろう？」

岩沢「ええ」

音無「……歌わせてやりたいな」

岩沢「……そうね」ﾌｯ
岩沢「……で」

音無「？」

岩沢「音無の好きなやつって、誰？」ﾆｨ

音無「(悪い顔してるな……)」ｱｾ
音無「そうだな、気が向いたら教える」

岩沢「それ、ひさ子みたいね」

音無「ん？」
音無「"気が向いたら"ってやつか？」

岩沢「ええ」ｸｽ

音無「……こうして話すようになってわかったけど」
音無「お前って結構笑うんだな」

岩沢「……っ」
岩沢「そうかしら」ｷﾘ

音無「こらこらｸｰﾙﾓｰﾄﾞに入るな」

119 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:45:30.42 ID:Zl.GljIo

『相席いいですか』
ｶﾁｬ

岩沢「あら」

音無「遊佐」

遊佐「楽しそうにお話していたみたいなので話しかけるか迷いましたが」

岩沢「気にしなくていいよ」
岩沢「で、今日はどうだったの」ﾆｺ

遊佐「そうですね……」ﾁﾗ

音無「？」

遊佐「楽しかったですよ」
遊佐「可愛い子供もいましたし」

岩沢「……こども？」ﾁﾗ

音無「はは……まあ、楽しかったのは本当だぞ」

岩沢「……」ﾊｧ
岩沢「ｱﾅﾀ達の事だから面白い事になったんだと思うけど」

遊佐「……！」
遊佐「噂をすればですね」

天使「……」
ﾃｸﾃｸ

岩沢「……天使がどうしたの？」

音無「ん、ああ……俺たちの可愛い子供であるところの奏ちゃんだ」
遊佐「奏ちゃんです」

岩沢「……本当、面白いことしてるわね」

120 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:46:47.58 ID:Zl.GljIo

天使「……」
ﾃｸﾃｸ

岩沢「……こっちにくるわね」

音無「そう身構えなくても大丈夫だ」

遊佐「彼女が手に持っているのは……」

天使「……」
ﾋﾟﾀ
天使「これ……」ｽｯ

遊佐「私の制服……」

天使「借りた上着、ｸﾘｰﾆﾝｸﾞしたの」

遊佐「……気を使わせたみたいですね」

天使「そんなことないわ」
ｸﾙｯ

天使「……そろそろ寮の門限だけど」

音無「もうそんな時間か」
音無「俺はまだ行くところがあるな……」

遊佐「すみません、急いで食事を済ますので少し待っててください」ﾊﾟｸﾘ
遊佐「……奏ちゃんもどうです？」

天使「私はもう……済ませたから」

遊佐「そうですか」ﾊﾟｸ

岩沢「私は、先に帰ってるよ」
ｶﾞﾀｯ

岩沢「おやすみ、音無、遊佐」ﾌﾘ

音無「ああ、おやすみ」

遊佐「おやすみなさい」


遊佐「……奏ちゃんはまたあの辛いやつを？」ﾊﾟｸ

天使「美味しいわ？」

遊佐「……今度ﾁｬﾚﾝｼﾞしてみます…」ｸﾞｯ

音無「(……もう、仲の良い友達だな)」

121 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:48:09.67 ID:Zl.GljIo

遊佐「そういえば」
遊佐「今日の記憶は残っているんですか？」

天使「残っているわ」

遊佐「そうですか……」
遊佐「次は、ｱﾅﾀ本人とも行きたいですね」
遊佐「もちろんｳﾁのｶﾅﾃﾞちゃんも一緒に」ﾆｺ

音無「いつからおたくのｶﾅﾃﾞちゃんになったんだ」ﾀﾗ

遊佐「ｳﾁのｶﾅﾃﾞちゃんってことは、音無さんﾁのｶﾅﾃﾞちゃんってことでもあります」

音無「……そういや俺たちの子供って話だったんだもんな」ﾊﾊ
音無「よし奏、次はどこに行きたい？遊園地か、それともｼｮｯﾋﾟﾝｸﾞか？」

遊佐「ﾊﾟﾊﾟ、奏ちゃんは激辛ﾌｰﾄﾞ巡りをしたいらしいです」

音無「そうか！よーしお父さん大盛り頼んじゃうぞーっ」

天使「……？」

音無「……や、その、なんだ」

遊佐「……こう反応が薄いと恥ずかしくなってきますね…」

122 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:48:42.35 ID:Zl.GljIo

遊佐「あ」

音無「どうした？」

遊佐「音無さんから借りた上着……部屋に忘れてきました」

音無「なんだ、別に明日でいいぞ？」

遊佐「そうですか？……すみません」
遊佐「では、明日まで預かっておきます」

ﾌﾞﾝｯ…

遊佐「きゃっ」
音無「停電か……！？」

ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾊﾟﾝﾎﾟｰﾝ

音無「……？」
遊佐「校内放送ですね……」

ﾋﾟｰ…ｶﾞﾁｬ
『全校生徒に連絡します』
『只今、原因不明の電波障害が発生しました』

音無「なに！？」

遊佐「……ではこの放送は非常電源かなにかでしょうか？」

『なお、生徒寮の自動ﾄﾞｱは電源が復旧後に使用可能となります』
『まだ寮に戻っていない生徒は電源の復旧までその場を離れずに待機していてください』

『繰り返します、只今、原因ｶﾞｶﾞ…電げｶﾞｶﾞｶﾞ』

ﾌﾞﾂﾝｯ

……

音無「……電波障害」

遊佐「ｳﾁの作戦でしょうか」

音無「SSSの作戦……事前に話がないところを考えると緊急だったのか？」

遊佐「どうでしょう……第三勢力の可能性もありますし…」ｷﾞｭ

音無「っ？」

遊佐「……暗い、ので少し捕まります」ｷﾞｭ…

音無「……ああ、そのう復旧するさ」ﾆｯ

123 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:49:43.03 ID:Zl.GljIo

音無「(それにしても真っ暗だな……)」
音無「奏！いるか？？」

天使「ここにいるわ」

音無「そうか」ﾎｯ
音無「離れるなよ」ｷﾞｭ

遊佐「ぁっ……」

音無「ん？」ﾆｷﾞ

遊佐「それ……私の手です…」

音無「！」
音無「じゃあ今は両手で繋いでる状態なのか」ﾊﾟｯ

音無「奏っ、手を伸ばしてくれ！」ｻｯ

天使「……」ｷﾞｭ

音無「っ……！」ﾆｷﾞ
音無「よしっ……これで離れる事は無くなったな」ﾌｩ
音無「後は……電源の復旧を待つだけだな」

天使「……」
天使「私、他の生徒を探しにいくわ」

音無「その場を離れるなって言われたろう！」

天使「復旧が遅くなるようなら困る生徒がたくさんいるもの」

音無「俺たち以外に寮へ戻っていない生徒なんているのか？」

天使「……」 ｺｸ

音無「一体だれ……」
音無「……！」ﾊｯ

音無「ひさ子っ！！」ｷﾞﾘ

124 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:50:18.03 ID:Zl.GljIo

遊佐「ひさ子さん……ですか？」

音無「ああっひさ子は作戦が無い日は門限を過ぎてもｸﾞﾗｳﾝﾄﾞでｷﾞﾀｰを弾いてるんだ」ｸﾞｯ

遊佐「……ただの停電ですよ」
遊佐「復旧するまでここで待っていては？」

天使「彼女は今ひとり」
天使「きっと不安だわ」

音無「……よし」
音無「じゃあ俺がｸﾞﾗｳﾝﾄﾞに行く」
音無「二人はここで待っていてくれ」

天使「危ないわ」ｸｲｯ

音無「お前がそれを言うか？」ﾀﾗ

遊佐「私も、反対です」

音無「遊佐……」

遊佐「三人でいる今も、私は少し……怖いです」
遊佐「暗いのって苦手なんですよね」
遊佐「ですから」ﾆｺ

遊佐「三人で行きましょう」ｷﾞｭｯ

音無「っ！」
音無「ああ、それがいいな」ﾆｯ

天使「……そう」
天使「私も、二人が納得してくれるならそれでいいわ」

音無「それじゃあ」
遊佐「あれですね？」

ｷﾞｭｯ

天使「？」

音無「三人で行進するならこの体制だよな」ﾆｺｯ
遊佐「ええ、間に奏ちゃんを入れて……非常に落ち着きが良いです」ｷﾞｭ

天使「？」

125 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:50:44.10 ID:Zl.GljIo

――…
ﾍﾟﾀ…ﾍﾟﾀ

音無「……思ったより進まないな…」

遊佐「こう暗いと歩を進めるのも勇気が入りますね」

天使「……」ｸﾞｲｯ
ｽﾀ…ｽﾀ

音無「奏っあまり先に行かないでくれ」ｷﾞｭ

遊佐「そうです、危ないですよ」ｷﾞｭ

天使「……大丈夫」
天使「あと40歩歩いた先右手に階段があるわ」
天使「それを降りて、前方に240歩歩くと正面玄関よ」

音無「……」ﾀﾗ
音無「なぜ正確な歩数までわかるんだ……？」ｱｾ

天使「？」
天使「もう何度も繰り返し通ってるから……ｱﾙｺﾞﾘｽﾞﾑが形成されて、今では目を瞑っていても校舎を歩けるけど……？」

音無「……すごいな」
遊佐「少し見ない間にこんなに大きくなって……少し寂しいです」

音無「親のｺﾒﾝﾄだな……」
遊佐「はい、そうですが……？」

音無「本気で言ってそうな辺りが遊佐らしくてﾂｯｺめん」
ﾃｸﾃｸ

天使「……階段よ」
天使「気をつけて」
ｶｯ…ｶｯ、

遊佐「奏ちゃん……立派になりましたね…」ｳﾙ

音無「その話まだ引っ張るか」

126 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:52:25.60 ID:Zl.GljIo

音無「……お」
音無「玄関あたりまで近づくと月の光で視界が開けてくるな」

遊佐「ひさ子さんは大丈夫でしょうか……」

音無「そうだな……でも案外ｹﾛｯとしてたりしてな」

遊佐「月光で明かりがあるとはいえ……外灯が機能していないと真っ暗です」ｷﾞｭ


【ｸﾞﾗｳﾝﾄﾞ】

天使「……」
ｷｮﾛｷｮﾛ

音無「……昨日の場所に行こう」

――…
音無「……くそっ」
音無「いない……？」

遊佐「今日は寮に戻っていたということでは？」

音無「……それなら良いんだが」

天使「……」
天使「なにか、聞こえるわ」

音無「……？」

遊佐「……なにも聞こえませんが… 『〜』
遊佐「！」

音無「向こうだ！」
ﾀｯﾀｯﾀ


『〜〜〜〜♪』

音無「……」

ひさ子「〜♪……おっ」
ひさ子「どうしたんだ？音無」ﾆｯ

音無「……はは」ﾊｧ

遊佐「余計な心配だったみたいですね……」

ひさ子「今日は遊佐も一緒か」ﾆｺ
ｼﾞｬｶｼﾞｬｶ

127 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:52:51.75 ID:Zl.GljIo

音無「たく、」
音無「……まあ、何事もなさそうで良かった」ﾌｩ

ひさ子「……」
ひさ子「(なにを心配してたんだ？)」ﾎﾞｿ

遊佐「(……ひさ子さんが暗闇で不安になってないかを…)ﾎﾞｿ」

ひさ子「っ……は、はは」
ひさ子「なんだｱﾀｼが膝抱えながらﾍﾞｿかいてるとでも思っていたのか？」ﾊﾊ

音無「そう笑うなよ」ﾁｪ

ひさ子「はー、いや……わるいね」
ひさ子「一応女だと思ってくれてるんだと思ってさ」

音無「……当たり前だろ」

ひさ子「そうｽﾈるなって音無くぅん」ﾆｯ

音無「……」
音無「……そういや、さっきは歌ってたんだよな？」

ひさ子「？ああ」
ひさ子「……もしかして聞こえてた？」

音無「いや、声が微かに届いてきただけだからな」
音無「どんな曲かまではよく聞こえなかった」

ひさ子「……そうか」
ひさ子「なに、柄にもなくﾗﾌﾞｿﾝｸﾞなんか作ったもんだから」ﾊﾊ

音無「……へえ、ひさ子の作った曲、か」
音無「そういう曲ってどういう風に作るんだ？」

ひさ子「そうだね……」
ひさ子「ｱﾀｼの場合は、相手の事を考えてたらﾒﾛﾃﾞｨﾗｲﾝと歌詞が自然に浮かんできた、かな」

128 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:53:43.62 ID:Zl.GljIo

音無「なるほど」
音無「完成したら聴かせてくれよな」ﾆｺ

ひさ子「……まあ、気が向いたらな」ﾆｯ

ひさ子「でさ、さっきから気になってるんだけど」ｸｲｯ
ひさ子「三人仲良く手を繋いで……いつの間に天使とそこまで仲良くなったんだ？」

遊佐「これは、むしろこれから仲良くなるためのです」

ひさ子「これから？」

遊佐「……はい」
遊佐「奏ちゃんとはこれを気に仲良くなりたいと思って」ﾆｺ

ひさ子「……へえ」

天使「……？どうしたの」

ひさ子「いや、遊佐も最近よく笑うようになったなってさ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ｸｼｸｼ
天使「……」
天使「結弦のおかげ？」

遊佐「ゎっ」ｱﾀﾌﾀ
遊佐「……奏ちゃんっ」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

天使「……？」

ひさ子「随分仲が良いみたいだね」ﾆｺ

遊佐「……？」ﾊｧﾊｧ
遊佐「ええ……まぁ」
遊佐「ひさ子お姉さんも入れて4人家族です」

ひさ子「……なんの話だ？」ｱｾ

音無「母さんより大きくなって……」
遊佐「本当、色々とｻｲｽﾞが違いますね」

ひさ子「おいなんか始まったぞ」

天使「？」

129 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:54:10.85 ID:Zl.GljIo

ひさ子「大体状況はのみ込めた」
ひさ子「それならｱﾀｼが遊佐の娘だって設定はどうかと思うな」

音無「そう言われるとそうかもな……」

ひさ子『遊佐〜朝ご飯出来たから早く起きてこーい』
ひさ子「……ほら、しっくり来るだろ」
ひさ子「ｱﾀｼが母親で遊佐は娘……それも次女、だな」

遊佐「なっ……」
遊佐「……譲れませんね」

音無「(母親役、気に入ってたみたいだしな)」
音無「まあそんな事でﾑｷにならないで……」

遊佐「そんな事、ですか」ﾑｯ
遊佐「ﾊﾟﾊﾟは黙っていてくださいっ」

音無「おい役に入りすぎだ ひさ子「ｱﾝﾀは黙ってな！」

音無「こええよ」

ひさ子「ｳﾁの旦那をﾀﾗしこもうなんて良い度胸だね」

遊佐「ｱﾅﾀこそ色目を使って……不愉快です」

音無「話がｽﾞﾚてるぞ」
音無「……！」
音無「奏っ、頼む。なんとかしてくれないか」

天使「……二股？」

音無「ちがう！？」

130 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:55:17.36 ID:Zl.GljIo

ﾊﾟｯ

音無「！」
音無「おい！電源が復旧したみたいだっ！」
音無「おい二人共… 遊佐「話の途中です」

音無「ひ、ひさ ひさ子「ちょっと黙ってな」

音無「……奏 天使「修羅場？」
音無「……はぁ」ｹﾞﾝﾅﾘ

音無「もう好きにしてくれ」ﾊｧ

ｻﾞｯ
『あら、騒がしいけど……ｱﾅﾀ達単独で天使を襲う作戦？』

音無「……」

ゆり『別に構わないけど実行すらなら事前に伝えてよね』

音無「……」ﾌｩ
音無「まさかとは思うがさっきの停電……ゆり「ああ、ｳﾁの作戦よ？」

音無「事前に伝えろと言った口で、よく悪気もなく言えるな」

ゆり「仕方ないじゃない」
ゆり「まさか上にまで影響が出るとは思わなかったわ」

音無「地下にいたのか？」

ゆり「まあ、用があってね」
ゆり「……にしても」

『ずいぶん仲が良いみたいね』『それはこっちの台詞だねえ』

ゆり「……あれはなに？」ﾊｧ

音無「聞くだけ無駄だと思うがな……」ﾊﾊ

遊佐「ああ、お隣のゆりっぺさん」
ひさ子「ゆりっぺ、選択物取り忘れてたぞ」

ゆり「……はあ？」ｲﾗ

音無「冗談だぞ怒るな……」

131 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:57:23.10 ID:Zl.GljIo

ゆり「状況を説明しなさい」

遊佐「ひさ子さんが私から音無さんを奪おうと……」
ひさ子「遊佐が音無を独り占めするんだ」

ゆり「……ふぅん」
ゆり「よかったじゃない。ﾓﾃﾓﾃよｱﾝﾀ」

音無「やっぱり説明させてくれ」

ゆり「いらないわよ別に」
ゆり「どう見ても痴話喧嘩でしょ？首をつっこむだけ損だわ」

音無「違う、これは悪ふざけというかなんというか……」

ゆり「こんな悪ふざけ見たことないわね」

音無「じゃあ早くこの場を立ち去るべきだな」

ゆり「なによ、言われなくてもすぐに 遊佐「ゆりっぺさんからもなにか言ってください」

音無「……早く逃げねえから」ﾊｧ

ゆり「ちょっと！どういうこと ひさ子「近所付き合いだと思って助言をくれ」

ゆり「なに？なんなの、天使の罠！？」ｻｯ
ﾁｬｷ

天使「？」

音無「銃口を向けるな」ｱｾ

132 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:58:32.71 ID:Zl.GljIo

ゆり「ｱﾀｼ忙しいの」

ひさ子「そう言うなって」

ゆり「ごめん音無くん、やっぱり説明してちょうだい」

遊佐「ゆりっぺさん」

ゆり「いま音無くんと話しがあるから少し待って」

ひさ子「やけに楽しそうに話しているな」

ゆり「どうみたらそう見えるのよ」

遊佐「……」

ゆり「……なによ」

遊佐「……いえ」

ゆり「あ〜もうっ」
ゆり「なに？ｱﾀｼが音無くんに気があるって言いたいの？」

音無「おいゆり、本気にするなって」

ゆり「ｱﾅﾀ達もわかってるでしょ？」
ゆり「音無くんが好きなのは誰？」

遊佐「っ……それは」

音無「(……は？)」
音無「それは……まさか知ってる、のか？」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

ゆり「この前聞いたんでしょ？催眠状態の時に私達も居合わせたって」

音無「じゃあ……」

ゆり「岩沢さんでしょ」

音無「……は？」

ゆり「知ってるんだから」
ゆり「隠さなくてもいいわ」

音無「……質問の時始めの方から居たのか？」

ゆり「？途中からだけど……」

音無「……そうか」ﾎｯ

『私がどうしたって』

133 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 16:59:25.51 ID:Zl.GljIo

岩沢「ゆりっぺ、遅いから探しに来たんだ」

ゆり「岩沢さん……」ﾌｩ
ゆり「二人共、悪ﾉﾘはそこまでにして今日はもう寮に戻りなさい」


岩沢「ひさ子？」

ゆり「岩沢さん、危険だから速やかにここから離れるべきよ」

音無「(ゆりは身を以て体験したからな……)」

岩沢「いや……」
岩沢「なにがあったのかしらないけど、直接話を聞きたいわ」
岩沢「それで、まず私の名前が出ていたことは？」

ゆり「音無くんが岩沢さんを好きだって話」

音無「おい、だからそれは……」

岩沢「……意外ね」

音無「だから……」

岩沢「まあいいわそれについては後からまた聞くとして」
岩沢「ゆりっぺが怒ってる理由は？」

ゆり「なんかわけわかんないことを言うの」

岩沢「……」ﾁﾗ

ひさ子「……うーん」
ひさ子「話すと面倒なんだよな……」

岩沢「……話すべきかの判断は自分で考えて」

ひさ子「後で話す」

岩沢「そう」
岩沢「それじゃあ、話はこれでおしまいね」
岩沢「帰ろっひさ子」

ひさ子「はいよ」
ひさ子「悪かったねゆりっぺ」
ひさ子「音無と遊佐もおやすみ」
ひさ子「心配してくれたのは嬉しかった」ﾆｯ

遊佐「……おやすみなさい」

音無「(勘違いはどうなったんだよ)」

134 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:00:26.70 ID:Zl.GljIo

遊佐「……お騒がせしてすみませんでした」ﾍﾟｺ

ゆり「……まあいいわ」
ゆり「ｱﾅﾀもたまにはﾊﾒをはずした方がいいのかもね」

ゆり「普段から固いのよ」

音無「ｷﾂい言い方だけどようは"ﾊｯﾁｬけても良いんだから……怒ってないわよ"ってことだ」

遊佐「……ありがとうございます」
遊佐「少し目がさめました」ﾍﾟｺ
遊佐「おやすみなさい」
ゆり「おやすみ」

音無「おやすみな」

――…
ゆり「……」

音無「……で、どうしてお前は帰らないんだ？」

ゆり「ｱﾅﾀ一人にしたら天使に襲われるかもしれないじゃない？」

音無「……その心配はないと思うが」ﾁﾗ

天使「？」
天使「？ないわ」

ゆり「……そういえば仲良しだったわね」ﾊｧ

135 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:01:34.77 ID:Zl.GljIo

音無「そういえば」
音無「地下でなにやってたんだ？」

ゆり「……天使の目の前で話すと思う？」

音無「奏に見つかるとﾏｽﾞいのか？」

ゆり「全然関係ないわ」

音無「……おい」

ゆり「まっ心配いらないみたいだしｱﾀｼも戻るわ」ﾌﾘ
ゆり「音無くんも早く帰りなさいよ」
ゆり「あと、これから何日か後にまた停電するかもしれないから門限にはきちんと寮に戻るように」

ゆり「じゃあ」ﾌﾘ
ｽﾀｽﾀ

音無「また停電がある……？」
音無「一体なんの作戦なんだ」

ｸｲｯ

天使「もうとっくに門限は過ぎているわ」

音無「そうか……って」
音無「ﾔﾊﾞくないか……」ﾀﾗ
音無「奏は……？」

天使「私は……門限まで見回りをしてから帰るから……」

音無「過ぎても入れてもらえると」

天使「」ｺｸ

音無「あーどうすっかな」
音無「野田がたまに間に合わなくて野宿するって言ってたが……」
音無「……どこか風をしのげる場所を探すか」

ｷﾞｭ

音無「？」

天使「私の部屋なら風をしのげるけど……」

音無「……それって」

天使「？」
天使「部屋にくれば風邪をひかずにすむわ」

136 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:02:10.34 ID:Zl.GljIo

ｶﾞﾁｬ

……ﾊﾞﾀﾝ

音無「……ふぅ」
音無「すんなり部屋まで来れたな……」

音無「……」
ｷｮﾛｷｮﾛ

天使「どうしたの？」

音無「いや……初めてでさ」

天使「お夕飯前にも入ったはずだけど……？」

音無「いや、女の子の部屋に泊まるって事がさ」

天使「そわそわするの？」

音無「そうだな……すこし落ち着きが悪い、かもな」

天使「……そう」
天使「結弦は、もう寝るの？」

音無「ぼちぼち0時か……」
音無「奏は？もう寝るのか」

天使「ｼｬﾜｰを浴びてから……」
天使「結弦も浴びる？」

音無「！？」
音無「そ、それは……いいのか？」

天使「？いいわ」

音無「じゃ、じゃあ……」ｺﾞｸ

天使「？」
天使「こっちよ」

音無「あ、ああ」

137 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:02:37.49 ID:Zl.GljIo

天使「あ」

音無「どうした？」

天使「……替えの服がないわ」

音無「俺のか？」
音無「いや今来てる服でいいし……なんなら入らなくてもいいぞ」

天使「……」
天使「……下着は無いけど」
天使「ｼｬﾂなら私の 音無「ぴっちぴちだ」

天使「……そう」
天使「じゃあ、私も入らないわ」

音無「俺に気は使わなくていいから浴びてこい」
音無「泊めてもらえるだけで十分だ」

天使「……」
天使「そう、わかったわ」
天使「さきにﾍﾞｯﾄﾞで寝てていいから」

音無「ああ、わかった」ﾆｺ

――…
音無「にしても、今日だけで色々あったなぁ」
音無「釣り行って、停電があって……」

音無「(眠たくなってきたな……)」

ｶﾞﾁｬ

音無「(おっ、あがってきたか……)」

ｽﾀｽﾀ

音無「(……ん)」
音無「(そういえば俺がﾍﾞｯﾄﾞで寝てていいのか……)」

音無「あっ」

ｽｯ…
ﾓｿﾞ

ﾋﾟﾀ

音無「……っ」ﾄﾞｯﾄﾞｯ

138 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:03:49.20 ID:Zl.GljIo

音無「(……)」
音無「(どうする……ﾍﾞｯﾄﾞから降りるか)」
音無「(……というか二段ﾍﾞｯﾄﾞでなぜ同じとこに入る？)」

天使「ん……」ｺﾞﾛﾝ

ﾋﾟﾀ

音無「(！)」
音無「(おっ落ち着け……)」
音無「(なんだ？これは据え膳というやつ……か？)」
音無「(それはない)」
音無「(そうだそれはない奏はそんなこと言わない)」
音無「(ふぅ……)」
音無「(よし、ここは軽いﾉﾘで脱出だ)」

音無「あ、あー奏？」

天使「……結弦？」
天使「どうしたの……？私の布団に入ってきて」

音無「いやいやお前が入って来たんだぞ」ｱｾ

天使「？」

音無「……俺が上に寝てると思ってたのか」

天使「だって私はいつも下で寝てるから」

音無「それは俺は知らないだろ……」ﾊｧ
音無「上、行くな」ﾖｲｼｮ

ｷﾞｭ

天使「わざわざ移動する必要はないわ？」

音無「……しかしな」

天使「……？」

音無「……はぁ」
音無「そうだな、このままで寝るか」ﾆｺ

139 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:05:12.59 ID:Zl.GljIo

音無「……」
音無「奏、起きてるか？」

天使「……」ｺｸ

音無「(返事はないが動いた感じはしたから起きてるんだろう)」
音無「お前も、今日は色々あったな……どうだった？」

天使「……？」

音無「楽しかったか」

天使「……」
天使「楽しい？……ううん、楽しくないわ」

音無「えっ、あ……そうか」
音無「前半は俺と遊佐のお守り、後半はひさ子を探して歩いたんだもんな」
音無「楽しくなくても仕方ない、な」

天使「……でも」
ｸﾙ

天使「結弦のおかげで、友達が増えた」ｷﾞｭ

音無「あ、ああ」ﾄﾞｷ
音無「向こうは可愛い娘だと思ってるみたいだけどな」ﾊﾊ

天使「ありがとう」ﾆｺ

音無「ん？こっちこそ」
音無「……というか今、もしかして笑ったか？」

天使「……？たぶん」

音無「ぐわぁああぁああ見たかったぁあああああ」
音無「豆電球の明かりくらい点けてたら見えてたはずだ……」ｸﾞｧ

天使「……？」

音無「もう一回、もう一回だけ笑ってくれ！」ｱｾ

140 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:06:19.30 ID:Zl.GljIo

【天使対策用 会議室】
ゆり「……」

椎名「どうした、ゆり」

ゆり「天使ﾙｰﾑに仕掛けたｶﾒﾗの映像なんだけど」

ﾊﾟｯ

椎名「……盗撮か？」

ゆり「人聞きの悪いこと言わないで、監視よ、監視」

椎名「監視のために盗撮か」

ゆり「む……」
ゆり「ま、まあいいわ」
ゆり「とりあえず映像を見て」

椎名「……これは」

ゆり「天使以外に一人……おそらく男子生徒よ」

椎名「ほう、逢い引きか」

ゆり「まあ、PCを移す角度だからﾍﾞｯﾄﾞの方は映らないけど」

椎名「ﾍﾞｯﾄﾞを映す必要はあるのか」

ゆり「……ま、関係ないわね」
ゆり「私はもう寝るけど？」

椎名「……そうか、お疲れ」

ゆり「おやすみ」ﾌﾘ

ﾊﾞﾀﾝ

椎名「……」
椎名「この男……」

椎名「っ」


椎名「…………浅はかなり」


――…
音無「(そうだ、今度は椎名あたりに紹介してみようかな」

141 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:07:06.39 ID:Zl.GljIo

【早朝・会議室】

ゆり「朝早くから悪いわね」
ゆり「みんなに集まってもらったのは天使ﾙｰﾑでの異変について聞いてもらいたかったから」

野田「異変？」ｷﾞﾛ

日向「ゆりっぺー異変ってなんなんだ？」

ゆり「天使が自室に男を連れ込んだみたいなの」

日向「……それって」ﾀﾗ

岩沢「ただ男を連れ込んだだけ、ね」

日向「おいおい、それが異変なのかぁ？」

ゆり「異変も異変よ」
ゆり「あの天使がいきなり男を連れ込むなんて……」
ゆり「同時に校則も破る事になるし……今までの天使にはない行動だわ」

竹山「それで、具体的にはどうするつもりですか」ｸｲｯ

ゆり「話が早いわね、さすが竹山くん」

竹山「ｸﾗｲｽﾄとお呼 ゆり「突入するわ」

ﾄﾞﾖ…

高松「突入……ですか」ｸｲｯ
松下五段「突入してどうするんだ？」

ゆり「男を取り押さえる。最中なら都合が良いわね裸のまま縛りあげて」

大山「さ、最中って……」ｱﾜ

ひさ子「縛りあげて？」

ゆり「これはｱﾀｼの勘だけど、この男はNPCじゃないと思うの」

ひさ子「ｱﾀｼらみたいな人間、てﾜｹか」

ゆり「ｶﾞﾙﾃﾞﾓにはここで待機してもらうわ」
ゆり「じゃあ、みんな」

ゆり「6:00現在、これより天使ﾙｰﾑに突入！」

オォオオオオオ

直井「……ｱﾎだな」

142 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:07:49.86 ID:Zl.GljIo

【天使ﾙｰﾑ前】
ゆり「……点呼」

日向「いちぃっ！」
野田「２」
高松「さん」ﾇｷﾞ
大山「よん……」
椎名「五」
遊佐「６」
松下五段「７」
藤巻「ふん」
TK「急」ｨﾔｯ

ゆり「私で……10、と」

ゆり「全員いるわね？」
ゆり「よし、突撃っ！」

ｶﾞﾁｬ!!


――…
【10分前・天使ﾙｰﾑ】

音無「……ん」
音無「ふわぁ〜あ……」
音無「ここは……そうか、奏の部屋に」

音無「……」

天使「zzz」

音無「……」ｿｰ
ﾌﾟﾆｭ

音無「(やわらかい……)」
ﾌﾟﾆｭ…
ﾌﾟﾆｭ

天使「ん……」

音無「おっ起きたか」
音無「奏、朝だぞ」

天使「……」ｶﾞﾊﾞ
天使「……ゆづる？」
天使「……」ﾎﾟｹｰ

音無「はは、なんだ寝ぼけてるのか？」ﾆｯ

143 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:09:06.42 ID:Zl.GljIo

音無「おっす」
天使「……おはよう」
天使「……」ｷｮﾛｷｮﾛ

音無「時計か？……今は6:10だ」
天使「……結弦は部屋に戻らなくていいの？」

音無「？」
音無「どうしてだ、このまま教室に直行するつもりだけど」

天使「勉強道具を取りに行かないといけないわ」

音無「……あー、そうかそうだそうだ」
音無「(普段授業で勉強道具なんて使わんから、てっきり忘れてた)」

音無「けど大丈夫だ、ｱﾃがあ 天使「しずかに」ｽｯ

音無「？」
音無「(……どうしたんだ？)」ﾌｶﾞ

天使「ﾄﾞｱの向こうに人の気配がするわ」
天使「それも2,3人じゃない、もっと多い数……」

音無「(なんだってそんな人数が？)」
天使「……わからないわ」

ｽﾙｯ

天使「？」
音無「服を脱ぐような音が聞こえたが……」

ﾌﾝ ｨﾔｯ

音無「！」
音無「男の声っ……！？」

『よし、突撃っ！』
ｶﾞﾁｬｯ!!
音無「！！」
――…
ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ
ゆり「……」ｽｰ…
ﾀｯﾀｯﾀ
日向「ゆりっぺ！」
ゆり「……もぬけの殻ね」
ゆり「どこかに隠れたのかも……」
――――
【ｸﾛｰｾﾞｯﾄ】
音無「(ゆりっ！？)」
ﾋﾟﾀｯ
天使「……」

144 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:09:38.82 ID:Zl.GljIo

野田「ウォオオォオオ」
野田「！」
野田「天使も男もいない……だと」ﾁｯ

ﾌﾞﾝｯ!!

ﾄﾞｼｬｯ

音無「(……！？)」ﾋﾞｸﾝ
音無「(左隣のｸﾛｰｾﾞｯﾄが壊された、のか……！？)」

日向「おいおい野田ぁ、あんま壊すなよ……」

野田「ふんっ」
野田「構わん」

ﾌﾞﾝｯ!!

ﾄﾞｼｬｯ

音無「(！！？)」
音無「(右のも壊された！？)」

野田「……」ﾁｯ
日向「おい野田ぁ」

野田「……」
野田「真ん中が残っているな」
野田「仕方ないがこいつを破壊して後のは我慢してやる」ｽｯ…

野田「ふんっ！ ゆり「ｽﾄｯﾌﾟよ野田くん」

ﾋﾟﾀｯ
野田「……命拾いしたな」ﾌﾝ

日向「ｸﾛｰｾﾞｯﾄ相手になに言ってンだこいつは……」ﾊｧ

ゆり「20分前までは確かにこの部屋にいたはず……」
ゆり「私と日向くん、……」
ゆり「今言ったﾒﾝﾊﾞｰ以外は外へ探しに行って」

日向「Yｼｬﾂが落ちてんぞ」

ゆり「男のかしら？」

日向「たぶんな……」
日向「……！」
日向「嗅いだ事がある匂いだ！」ﾊｯ

―――
音無「(犬かっ！！)」

145 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:10:09.71 ID:Zl.GljIo

日向「誰だ……」

音無「(上着を遊佐に預けておいて良かったな……SSSﾒﾝﾊﾞｰだって一目でﾊﾞﾚる…)」
音無「(……ん？隠れている必要ってある、のか)」音無「(普通に出ていけば……)」

日向「ゆりっぺ、結局男を捕まえたらどうするつもりなんだ？」
ゆり「そうね」
ゆり「まずは裸で椅子に縛り付けて尋問、その次は…」

音無「(……出ていくのはやめよう)」

日向「誰の匂いだったかな……」
日向「ほいっ」
ﾎﾟﾌｯ
遊佐「……」
遊佐「どうして私に渡すのでしょうか？」

日向「どーしても思い出せないんだよなぁ〜」
日向「お前らの誰かがわかるかもしれないだろ？」
遊佐「……知らない人の服の匂いなんて嗅ぎたくないですよ」

日向「ちょっとでいいんだ」
遊佐「……」
遊佐「」ｽﾝ
遊佐「？」

遊佐「……」ｽﾝ
日向「おっなんかわかるか！？」
遊佐「確かに……嗅いだ事がある匂いですね」

日向「だろっ！？」
遊佐「……」ｽﾝｽﾝ

日向「嗅ぎすぎだろ……」
遊佐「！」ﾊｯ
遊佐「い、いやっ決して良い匂いだったからというﾜｹでは……」ｱﾀﾌﾀ

日向「……ﾜｹなんだな」ﾆｯ

遊佐「……ぁ」
遊佐「……覚えていてください」ﾆﾗﾐ

日向「……」ｱｾ
日向「ゆ、ゆりっぺ。で、どうするんだ！？」

ゆり「まずは部屋中をくまなく探すわ」
ゆり「みんな手分けしてお願い」
ゆり「ｱﾀｼは……」
ゆり「ｸﾛｰｾﾞｯﾄ……って、いるﾜｹないわよね」
ｶﾞﾁｬ
ゆり『！！』

146 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:10:54.19 ID:Zl.GljIo

天使「……」

ゆり「……ｱﾅﾀ、こんなとこに隠れ……っ！？」

ﾀｯﾀｯﾀ
日向「どうしたゆりっぺ！？」
日向「……あ」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

ゆり「……」ﾊｧ
ゆり「それは驚くでしょうね」

ゆり「だってｸﾛｰｾﾞｯﾄの中に天使が二人いるんだもの」

天使「……」
堕天使「……」

ゆり「色々聞きたい事があるわ」

天使「……なに？」

ゆり「……」ｷｮﾛｷｮﾛ
ゆり「"男"はどうしたの？」

天使「男？……しらないわ」

ゆり「……」
ゆり「じゃあ、あのYｼｬﾂは？」ｽｯ

天使「見回り中に落ちていたのを見つけたの。後で事務の方に届けるわ」

ゆり「……」

日向「(おい、ゆりっぺ)」
日向「(監視ｶﾒﾗに男が映ってたって言えばいいんじゃないか？)」

ゆり「……」ﾊｧ
ゆり「(監視ｶﾒﾗの存在に気づかれたら、これから先この部屋のPCを覗く事は不可能になるわ)」

ゆり「……じゃあ、どうして分身体と二人でこんな狭い所に入っていたのかしら」

天使「……好きなの」

ゆり「……なにが？」ﾀﾗ

天使「分身体とくっつくのが。」

ゆり「……自分ｿｯｸﾘの姿をしたﾔﾂとくっついて寝るのが好きなの…」

日向「(ﾅﾙｼｽﾄでﾚｽﾞﾋﾞｱﾝなのか？)」ｱｾ

ゆり「……しらないわよ」ﾊｧ

147 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:11:51.88 ID:Zl.GljIo

天使「部屋に無断で押し掛けた事は問題にしないわ」
天使「用が済んだならはやくでていって」

ゆり「……ぐっ」

日向「ゆりっぺ……」

ゆり「……わかったわ」
ゆり「皆、帰るわよ」
ゆり「遊佐はｲﾝｶﾑで皆に帰還報告をおねがい」

遊佐「……わかりました」ｷﾞｭ
ｼﾜ

ゆり「それじゃあ悪趣味な天使さん、またね」ﾌﾘ
ｽﾀｽﾀ

日向「おいっ待てよゆりっぺ！」
ﾀｯﾀｯﾀ

――…
天使「……」
天使「もう出てきていいわ」

音無「……いいのか」

天使『absorb』
ｼｭﾝｯ…

音無「ふぅ……一時は駄目かと思った」ﾊｧ
音無「分身体を出して俺を隠してくれるとは」

天使「座ったｱﾅﾀでも、私の身体で隠せるかはわからなかったけど……うまくいってよかった」

音無「よっこらしょっ……と」
音無「Yｼｬﾂ……は、大きい皺がついてら…」
音無「もうこのまま着て行くか」ｻｯ

天使「……行くの？」

音無「ああ」
音無「色々とありがとうな。それと寝顔はまさに天使だったぞ」
音無「なんてな」ﾆｺｯ

ｶﾞﾁｬ
ｽﾀｽﾀ…

天使「……」
【鏡】
天使「……？」ﾑﾆｭ

148 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:13:03.54 ID:Zl.GljIo

音無「このまま教室に行くか……ふぁ」
『……の』
音無「まだ眠たいな……保健室で仮眠でも…」

遊佐「あの！」

音無「おっ遊佐」
遊佐「ﾊｧｯ……ﾊｧ…」
遊佐「何回も呼びましたよ……」

音無「そうか？わるい、気づかなかった」
音無「で、どうしたんだ？」
遊佐「……昨日貸していただいた制服の上着を…」ｽｯ
音無「おぉわざわざ悪いな」

遊佐「……いえ」
音無「Yｼｬﾂが皺くちゃで若干恥ずかしかったんだ」ﾊﾊ
ｽｯ…
遊佐「！」
遊佐「……音無さん、それ」
音無「？ｼｬﾂがどうかしたか」

遊佐「……いえ」
音無「あ〜部屋に戻って着替えるのも難だな……」
音無「俺は教室に行くけどどうする？」

遊佐「私は……これから少し用が」
音無「そうか」ﾆｺ
音無「それじゃあまた作戦の時にな」ﾌﾘﾌﾘ

遊佐「……」ﾌﾘ
遊佐「……」
――…
【教室】ｶﾞﾗｯ
音無「ふぁ〜あ」

日向「おーい音無ぃー」
ｶﾞｯ
音無「……なんだなんだ？」
日向「今日の作戦に顔出さなかっただろ？」
日向「どうしたんかなと思ってさ」ﾆｯ

音無「あ、ああそれか」
音無「ちょっと用事があったんだ、わるい」
日向「まー良いってことよ」
日向「ゆりっぺには文句言われるだろうから覚悟しとけよ？」ﾊﾊ
音無「は、はは」ｱｾ

日向「？」ｽﾝ
日向「……？」ｽﾝｽﾝ
日向「ん？」

149 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:13:48.30 ID:Zl.GljIo

音無「……おい」
日向「ｽﾝ……んっ？どうした音無」

音無「人の身体に鼻を付けてきてどうしたはないだろう」
日向「あっ、ああそうだなわりい」ﾊﾊ…

音無「？おかしなやつだな」
音無「……じゃあいつも通りか」
日向「こらこら」

音無「で、どうしたんだ本当」

日向「？」
日向「ああ……？」
日向「なんだっけな……」

日向「なに考えてたか忘れた」ｸﾞｯ

音無「……」ﾀﾗ

『ｱﾎですね先輩♪』

日向「……んだよ」
日向「ﾊﾞｶにすんなら向こう行ってろ」ｼｯｼｯ

ﾕｲ「え〜ひどくないですかー？」

日向「で、なんの話だった？」

ﾕｲ「ひなっち先輩が音無先輩の肩を食べようとしてた件です」

日向「匂い嗅いでたんだｱﾎ！」
ｺﾞﾝ

ﾕｲ「っ！」
ﾕｲ「いった〜！」

日向「でさ、今ので思い出したんだがお前の匂いが ﾕｲ「人の頭叩いといてなに無視してくれとんじゃあぁああぁああ」
ｹﾞﾘｯｯｯ

日向「ぐぇあっ！？」
ｽﾞｻｰ

音無「……で、なんの話だって？」ｱｾ

日向「ん？……ああ」
日向「……また忘れた」ｸﾞｯ

音無「……」ﾀﾗ

ﾕｲ「ｱﾎですね」

150 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:14:14.99 ID:Zl.GljIo

あと蛇足でも色々書くつもりなので、このｽﾚ消化しても足りない量になると思います。



音無「……まさか勘づかれているのか」
音無「あり得るな、日向だけならまだしも遊佐の反応もおかしかったような……」

音無「…ﾎﾞﾛが出ないよう下手な事は言わないようにしないと」
ﾁｮﾝﾁｮﾝ

音無「？」
音無「(日向か？)」
ｸﾙ
音無「っ」

天使「……」

音無「奏……お、おはよう」
天使「……おはよう」


日向「……おい、音無のやつ天使に絡まれてるぞ」ﾑｷﾞｭ

ユイ「ふに……その前にこのｺﾌﾞﾗ解いてください」ｸﾞｪ

日向「助けるべきか？」
ユイ「まず私を助けるべきです早く は な せ 」ｷﾞｨｰ


音無「……」ﾁﾗ
音無「(見られてるな……)」
音無「(ﾎﾞﾛが出ないように……)」

天使「結弦」
音無「どうした？」ﾆｯ

天使「部屋に生徒手帳を忘れていたわ」
ｽｯ
音無「……」

音無「……」ﾁﾗ

日向「……どういうことだ」
ユイ「廊下かどっかに落としてきたんじゃないんですかぁ？」

日向「"部屋に"って言ってたろ」
ユイ「……？」

日向「……」ﾌｯ

日向「まあ俺もわからん。」

151 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:15:00.47 ID:Zl.GljIo

音無「……あーさんきゅ」

天使「それだけだから……」
ｽﾀｽﾀ

音無「……」

日向「……音無」

音無「日向……」

ユイ「先輩……」

音無「……ユイ」

音無「(やっぱ誤魔化しきれないな)」

音無「……実は 日向「大変だったんだな」ｸｯ

音無「ん？」
音無「だから実は ユイ「あの女に監禁されてたんですね……っ」ｳﾙ

音無「……まず俺の話を 日向「天使のやろうっ許せねえ……っっ」

音無「……おーい ユイ「ｼｬﾂがしわしわなのも乱暴されたから……」ｳﾙｳﾙ

日向「俺が今すぐ仇をとってやるっ！」
ｶﾞｼｯ
ユイ「ダメだよ！敵は強大だから……っ！」

日向「……男にはな、負けるとわかっていても戦わなければならない時があるんだ」ﾌｯ…

ユイ「先輩……」ｷｭﾝ


音無「……ｱﾎだ」だ……」

152 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:15:47.02 ID:Zl.GljIo

音無「(……放っておくか)」
音無「ちょっとﾄｲﾚ……」ｿｰ

ﾄﾞﾝｯ

音無「……」ﾁﾗ

高松「……おや」

音無「わるい、ﾄｲﾚに……」

ｶﾞｼｯ

高松「お待ちください」

音無「……なんだ？」

高松「先ほどの話、ですが」

高松「監禁されていた……これは嘘、ですね」ｸｲｯ

音無「くっ……」
音無「さすがだな、高松……参謀役なだけはある」

音無「……実は… 高松「筋肉、でしょう？」ﾌｯ

音無「ちがう 高松「上着を脱いだ際に手帳を落とした。そうですよね」ﾇｷﾞ

音無「じゃあそもそも俺があそこにいた理由は 高松「わかってます」ﾌﾝｯﾌﾝｯ

音無「ｽｸﾜｯﾄ始めるな 高松「そこはあえて聞きませんよ」ﾌﾝｯ

音無「いやむしろそこは聞けよ！」

ﾄﾞﾝｯ

音無「あっ、わるい」

大山「あっ……」

音無「おう、大山」

大山「ぼ、僕はなにも聞いてないから……」ｶｱｧ

音無「どうして赤くなるんだ……」

153 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/07/28(水) 17:16:53.31 ID:Zl.GljIo

大山「その……立華さ…天使のところに居たのって音無くんだったんだね」ｶｱｧ

音無「はあ」
音無「ま、お前はまともだからもう察しているんだろう」ﾌｩ

音無「けど誤解しないでくれ、決して監禁されてい 大山「その……ごめんっ！」

音無「は？」

大山「その……最中だったんだよね」ﾓｼﾞ
大山「その！……僕は邪魔する気はなかったんだけど」
大山「皆が……」ﾓｼﾞ

音無「(……かわいいな)」
音無「(はっ！)」
音無「いかん、大山は男だ」

音無「あー大山、やっぱり勘違いしているようだから言うけど」

『そういうことか』

音無「……今度は誰だ」

松下五段「話は聞かせてもらった」
ﾄﾞﾝｯ!!

音無「どこのだ、どこの話を聞いたんだ？」

松下五段「天使を手込めにするとは……肉食の頂点だな」

音無「大山の話しか聞いてなかったろ！？」ｶﾞｰ

松下五段「分裂機能を使ってなど……肉うどんを二杯食うくらい贅沢だな」

音無「……あーもういい、お前は結局食い物の話しかしないんだよな」ﾊｧ

『話は聞かせてもらったわ』

音無「……一応聞くがどこの話を聞いたんだ」

ゆり「harmonicsを使って分身……delayで高速に動かすだなんて」

音無「おいえろっぺ」

154 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/09/12(日) 01:30:39.65 ID:3uCBuAEo

書き手のレスがないまま１ヶ月以上が経過したのでHTML化のご案内です

製作速報VIP（クリエイター）は長期間書き込みがなくてもdat落ちしません
もし続ける意思がなくなった場合は、以下のスレでHTML化依頼をお願いします
■　HTML化依頼スレ Part1
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1190564438/

続ける意思がある場合は、2週間に1度ぐらいでいいので生存報告をよろしくお願いします
放置スレを減らし、製作速報をみんなで住み良い場所にしていきましょう

155 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/09/13(月) 12:13:50.82 ID:0GfkP4wo

追記です
HTML化案内後1ヶ月経過しても書き手のレスがない場合は、放置スレと判断してこちらでHTML化依頼を出させて頂きます
みんなで仲良く製作速報を使うための処置ですので、申し訳ないですがご了承ください

156 ：e [eass]：2010/09/15(水) 23:06:35.31 ID:2elo.F.0

だれかー
つづきをー
かいてくれー

157 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/09/17(金) 18:05:10.15 ID:beDLmpko

本スレが終わっちゃったな
作者さん新スレお願いします!!!!!!

158 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします ：2010/10/06(水) 09:25:24.68 ID:66aHzF20

まだですか

159 ：ｔ [ｔｔｔ]：2010/10/08(金) 19:18:40.38 ID:x79I5tE0

１まさかお前消えちまうのか？
　　消えるな　消えないでくれ　１−−−−っ！！

160 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/10/20(水) 22:29:59.05 ID:vS/bvLs0

そもそも>>1というか、この作品の作者はここのことを知っているのか？
という疑問もあるが、他に適切な場所も無いことだし、ここに書く。

>>1さん。続き、楽しみにしてます。

161 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2010/11/07(日) 01:14:17.78 ID:Qa8CWaw0

1は…消えたのか…?

162 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします ：2010/12/31(金) 03:12:14.67 ID:7V5MnNk0

>>1じゃないけど続き書いても良いかな？

163 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]：2010/12/31(金) 03:55:30.40 ID:tpBHbAAO

>>162 君が救世主

164 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]：2010/12/31(金) 05:15:47.32 ID:ExbpsAAO

>>162
君を待ってた

165 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします ：2010/12/31(金) 11:41:53.00 ID:egBG5wAO

>>162

早Qoo

166 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]：2010/12/31(金) 12:24:34.67 ID:NBYHcmIo

チェックしてる人居過ぎｗｗｗｗｗｗ





頼むぞ

167 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]：2010/12/31(金) 18:01:59.22 ID:Ov/s426o

>>162が神か

168 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします ：2010/12/31(金) 22:10:45.95 ID:7V5MnNk0

要請が意外に多かったんで書いてみます
自分は基本PSPでPCはたまにしか使えないんで、そこら辺はご理解を
VIPService過去ログ倉庫の続きからになります

169 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします ：2010/12/31(金) 22:38:22.88 ID:7V5MnNk0

ひさ子（うっ・・・こういう時のこいつは卑怯だ・・・）

岩沢「それで、これからどうする？」

ひさ子「そうだな・・・。まずは・・・」

ユイ『貧乳で悪いかゴラアァァァァーッ！！』

日向『お前まだ引きずってんのかよ！？』

椎名『浅はかなり・・・』

遊佐『音無さんは優しいですけど、誰にでも優し過ぎるんですよ。だから私も』ブツブツ

入江『あぁぅ・・・返事はぁぁぁぁぁぁぁ・・・』

ゆり『天使はどう排除するべきか・・・』

天使『zzzzz・・・』

高松『筋肉筋肉っ！』

TK『Oh...混沌のcarnival』

ひさ子「・・・この状況をどうにかするべきだな・・・」

170 ：以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします ：2010/12/31(金) 23:03:20.07 ID:7V5MnNk0

数日後　会議室

岩沢「よし。みんな集まったか？」

ひさ子「いるんじゃないか？いる奴はいるって言え。いない奴は無言でな」

遊佐「・・・よく解りませんが、私はここにいます」

入江「わ、私もいます」

関根「はいはい！わたしもいるよ！」

大山「えっと・・・どうして僕もいるのかな・・・？」

ユイ「アタシだっていますぜ！先輩は知りません！」

日向「なぜコイツと一緒に呼ばれたのかに疑問を感じるッ！」

直井「低脳共、少し静かにしないか。ここはふざけている場ではない」

シーン・・・

岩沢「さて、今日みんなに集まってもらったのは他でもない・・・音無のことについてだ」

遊佐・入江「！！」

直井・日向「ほぅ・・・」

直井「って何故貴様とはもらねばならない！」ギロリ

日向「さすがに理不尽過ぎるだろッ！？」

ひさ子「でも岩沢。こんなに話を大きくすることはなかったんじゃないか？」

遊佐「そうですね。それにゆりっぺさんや奏ちゃんもいませんし・・・」

大山「そしてなぜか僕がいるし・・・」

ユイ「アタシも音無先輩のことはあまり知らないですよ〜？」

岩沢「いや、このメンバーだからこそ意味がある。」

171 ：以下、2011年まであと2484秒。。。 ：2010/12/31(金) 23:18:37.32 ID:7V5MnNk0

関根「どゆこと？」

岩沢「ここにいるのは、『音無に好意を寄せている者』或いは『音無から好意を寄せられている者』・・・。まあ、その両方の可能性がある奴もいるかも知れないが」

一同『！？』

日向「って、それでいくと男の俺達は違わないか？」

岩沢「いや、アンタは音無のことをよく理解している人間の一人だ。大山はこの前の一件があるから一応、な。そこの根暗はもはや音無信者だろ」

直井「誰が根暗だ。しかし、意外とよく考えたものだ。特にこの人選がな」

関根「どゆこと？」

遊佐「ゆりっぺさんや奏ちゃんがいないのは、何か意図がある。ということでしょうか？」

岩沢・直井「そうだ」

岩沢「ゆりがいると本音を出せなかったり、行動に移る時に何か障害になりかねない。それに、ゆりの考えていることはよく解らないからな」

直井「天使・・・生徒会長については、違う意味で何を考えているか解らん。となると、逆にこの会談をややこしくしかねない」

一同『なるほど』

関根「つまり今は何言っても良いんですね！」

岩沢・ひさ子「自重はしろよ？」ジロッ

関根「うぐっ！？」

ユイ「じゃあ、逆にアタシがここにいる意味は？」

172 ：以下、2011年まであと475秒。。。 ：2010/12/31(金) 23:52:06.89 ID:7V5MnNk0

日向「いや、どう考えても貧nyユイ「ブチ殺したるかゴラアァァァァーッ！？」

岩沢「それもあるが、それ以上にお前は行動を邪魔しかねない。そういうことだから基本的には日向とコンビだ」

日向「マジかよ！？俺死ぬぜ！？」

直井「そういう冗談は良い」キリッ

岩沢「・・・死なない世界で死を認めない・・・。・・・ハッ！良い曲が・・・！」

ひさ子「主催者が脱線してどうするんだ」ハアー

岩沢「んっ、うっ、ゴホン。さて、大事なのはここからだ。ここに投票箱と用紙を用意した。この用紙のメンバーの中で、最も音無とふさわしいと思う奴の名前を丸で囲め。選ばれた者を中心にしながら計画を立てていく」

用紙：
岩沢
ひさ子
入江
関根
ユイ
遊佐
大山

日向「ちゃっかり自分も入れてやがる」

直井「僕を外したのには何か理由でもあるのか？」

岩沢「だって、アンタが一方的に付きまとってるだけでしょ？」

直井「・・・まあ、参謀ということか・・・」ガクッ

大山「そしてなぜかやっぱり僕の名前がっ！？」

ユイ「貧乳・・・。胸が、貧しい・・・。無いより、マシ・・・？」ピクピク

その他「・・・」ゴクッ

岩沢「さあ。早く書いてくれよ

173 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１０！ ：2011/01/01(クリスマス) 00:01:17.38 ID:VMiC/Tc0

>>190までで最も獲得票数が多いキャラを中心に書きたいと思います。それまで自分は落ちます。

では、良い年を

174 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/01(正月) 00:42:42.01 ID:y26jh8c0

>>162乙
遊佐に一票

175 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 12:43:53.59 ID:etE/MWAo

190まで行かないだろ岩沢に一票

176 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/01(正月) 14:31:47.34 ID:VMiC/Tc0

じゃあ>>180までで
個人的に入江に一票

177 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 15:29:30.77 ID:6R8DccSO

岩沢だろJK
携帯から失礼

178 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 16:07:06.76 ID:ffIs4Coo

ゆっさゆさに一票

179 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 16:36:02.53 ID:Gnv.BD6o

入江

180 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 16:39:01.36 ID:Y95F42AO

ひさ子ちゃん！

181 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/01(正月) 18:46:28.79 ID:etE/MWA0

スレタイどうり岩沢だろ

182 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 20:45:45.13 ID:Z5C3yoko

遊佐

183 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 20:57:15.25 ID:Xon/D6DO

ひさ子

184 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 21:01:42.55 ID:FGZmwgDO

ひ さ 子

185 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 21:11:46.30 ID:dITxUjw0

ひさ子おおおおおおおおおおおおおお！

俺だああああああああああああ！

結婚してくれえええええええええええええ！！

というわけでひさ子

186 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 21:16:05.91 ID:HS2bbsDO

ひさ子好きとしてはこの流れに乗るしかないな

ひさ子

187 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/01(正月) 21:21:19.95 ID:zMgzZag0

ｋｓｋ

188 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/01(正月) 23:23:53.25 ID:zMgzZag0

ｋｓｋ

189 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/01(正月) 23:25:54.13 ID:zMgzZag0

ミスった　
ついでにひさこにいれるわ

190 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/02(日) 00:20:18.07 ID:YOm8cDw0

関根の人気の無さに泣いた・・・
ひさ子が多いようなのでひさ子ルート書きます。書くのはまだですけど・・・
あくまでひさ子を中心に話を進めるだけで、今会議室にいるメンバー＋音無、奏、ゆりは結構出てくると思います。
その他はよく解りません（笑）。でもなるたけ出すつもりです。面白いし＾＾
という訳で、また今度〜

191 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/02(日) 00:34:09.25 ID:c8i8bAgo

vipじゃないとはいえ一応vipの流れ汲んでるのにここで(笑)＾＾使うのってどうなの

192 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/02(日) 02:11:19.69 ID:has5M46o

ちゃんと最後にはスレタイ通りにしろよ。嫌なら別スレで書け。

193 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/02(日) 02:16:04.67 ID:Gi/lcAAO

>>190
関根が書きたいなら、いっそのことガルデモルートにするという手も有りじゃよ？

194 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/02(日) 12:51:17.43 ID:YOm8cDw0

箱から紙を取り出す。

岩沢「えーと、ひさ子、アタシ、ひさ子、ひさ子、遊佐、アタシ、ひさ子、ひさ子、入江・・・と、ひさ子が多いようだな。まあ、アタシもひさ子に入れたんだけど」

ひさ子「それ言ったら駄目だろ！？あたしはあんたに入れたのに」

関根「私はとりあえず目瞑って書きました」エヘッ

遊佐・入江（言えない・・・。自分に投票した、って絶対言えない・・・！）

直井「もう決まったのだから、今更そういうのはいらん。それより、これからどうするんだ？」

岩沢「とりあえずはひさ子を中心に計画・行動していく。遊佐、悪いけど、このメンバーのインカム用意してくれないか？ゆりや天使からはなるべく避けたい」

遊佐「はあ・・・。解りました」

岩沢「うん。ありがと」

日向「で、今日はこれで終わりか？」

岩沢「いや、一応アンタとユイ、直井や大山には動いてもらう。遊佐はインカム頼んだよ」

関根「初期ガルデモメンバーだけ残るんだね」

日向「俺達はどうすりゃいいんだ？」

岩沢「音無と接触してもらう。・・・但し、アンタとユイは恋人っぽく、直井と大山は親友っぽくな」

日向・直井「なんだと！？」

195 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/02(日) 19:07:37.96 ID:YOm8cDw0

直井「何故僕が音無さん以外の屑と対等な立場で寄り添わなければならないんだ！？神と隷属が相容れることなど断じてない！」

大山「・・・・・・」グスッ

日向「お前酷すぎるだろ！つーかお前は神なんかじゃねぇ！って何で俺とコイツがんなイチャラブな関係になんなきゃいけねーんだよ！？わっけわかんねーよ！おかしいだろ！」

シーン・・・

ユイ「・・・・・・」

日向「あ、あれ？」

直井「・・・前言撤回だ。音無さんのためだ。少しくらいは赦す」

岩沢「あくまでその姿勢は譲らないんだな」

直井「そこの鈍感な阿呆に比べたらマシだろう？」

岩沢「まあ・・・多少な。アイツも色々大変だな」

直井「貴様がそれを言うのか。滑稽だな」

岩沢「何とでも。アイツはアタシが居ない時に頑張ってくれた。アイツも何とかしないとな」

ユイ『おんどりゃどーゆー頭してんだゴラアァァァッ！！』

日向『ぐぼぁっ！？何しやがんだテメェ！』

ひさ子『いや、今のは百パーあんたが悪いだろ』

大山『そろそろ止めた方が良いんじゃ・・・』

直井「フッ・・・、つまりは面倒が一つ増えた訳か。まあせいぜい努力するんだな愚民共」

岩沢「アンタもやれよ」

196 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/02(日) 19:58:11.97 ID:YOm8cDw0

【自販機】ピッ　ガチャ　ガコン

音無「ゴクッ、ふう」（さて、今日も特に指令はないし、何して時間を潰すか・・・。そういえば、奏に抱かれた時、なんか思い出しそうになったな。また抱かれる訳にもいかないし、どうしたものか・・・）ゴクゴク『音無さーん（くーん）！』

音無「ん？」

直井「どうしたんですか音無さん！？こんなところでー！」キラキラ

音無「い、いや、見ての通りコーヒー飲んでるだけだが・・・」

大山「そうなのかい！？なら僕達と遊ばないかー！？」キラキラ

音無「あ、ああ、別に良いけど・・・。それよりお前ら、仲良かったんだな・・・？」

直井「誰がこんな下等生物t　大山「いやあー、最近知り合ってね！今では親友なんだー！」

音無「そ、そうなんだー・・・」（いかん、ツッコミしづらい！）

大山「それより何して遊ぼうかー！？」ウヒャヒャヒャッ

音無「そ、そうだな・・・。正直、そのテンションに付いていけないんだが・・・」

直井「それは仕方ありません。彼は特徴がないのが特徴の平凡な存在。個性溢れる連中の中で渡っていくには「超ハイテンション」しか方法がなかったんです。そうしないと忘れ去られるだけですから」

197 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/02(日) 20:25:20.73 ID:YOm8cDw0

音無「いつぞやの作戦みたいな真似を・・・」

大山「・・・グスッ」

音無「って大山泣いてるじゃねーか！酷ぇーだろお前！」

直井「心配無用です。彼は虐げられることに無量の快楽を覚えます。だから僕と親友になれたのです」

音無「それ親友なのかよ・・・」

直井「当然です」キリッ

大山「えぇー！？違うよ音無君！僕はそんなのじゃあー・・・」

音無「・・・えっと」（何こいつ？涙ぐんでるの、なんかこう、スゲーんですけど！これが僕っ子ってやつか！？）

ユイ「邪魔じゃオラアァァーッ！」ドゴッ　バキッ

音無「直井ー！大山ー！」

ユイ「せ、先輩。あの、少し報告が・・・」モジモジ

音無「たった今二人を蹴飛ばしておいて恥じらう意味が解らん。で、何だ？」ハァ

ユイ「じ、実はアタシ、付き合うことになって・・・」ウジウジ

音無「はあ、恋人かー。大体想像つくんだが・・・」

日向「ああ、俺だ・・・」ジャラジャラ

音無「やっぱりな・・・。・・・ってその鎖は何だあー！？」

ユイ「首輪という名の愛の結晶です」ニコッ

音無・日向「いや、おかしいだろ！！」

音無「はあ・・・。さっきからなんだ？コント対決でもしてるのか？」

198 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/02(日) 20:47:05.39 ID:YOm8cDw0

ユイ「違いますよぅー。アタシ達の行く先を見守ってほしいなー、って」

音無・日向「不安しかねぇよ！」

ユイ「実はもうお腹の中に子供が・・・」

音無「ああ。おめでとー」

日向「ツッコめよ！この世界じゃ子供はできんし俺はんなことしてねぇー！」

ユイ「そんな・・・。アタシとはただの遊びだったの・・・！？」

日向「意味解んねーよ！」

音無（目の前でイチャつかれても困る・・・）

音無「んじゃあ俺行くよ。大事にしろよー日向ー」

日向「あっ！？待て音無逃げんじゃね　ユイ「話はまだ終わってねえぇぇー！」

音無（奏か遊佐のところにでも行くか・・・）



直井・大山「・・・・・・」

199 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/02(日) 20:52:02.05 ID:sim95gDO

CCはなぜ音無を一回しか出さなかったのか

200 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/02(日) 21:47:50.55 ID:jiG3hQDO

ヒーハー！ひさ子いやっふォォォォ！

201 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/02(日) 23:42:11.78 ID:IdMZGgAO

スレタイからすると岩沢なんだろうけどな...

遊佐に１票

202 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/03(月) 07:55:48.29 ID:slkO7i60

具合悪くなりました。ただの風邪かもしれませんが、胃腸もあまり芳しくないので、下手したらノロウィルスとかの可能性もあると思ったので病院へ行って暫く療養します。
何方か続きを書いて頂けると幸いです。
それでは皆さん、ごきげんよう

203 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ ：2011/01/04(火) 16:39:13.32 ID:8i8yHADO

気づいたんだけど
殺してから死姦というかたちですれば
膜は再生するし
被害者には殺されたという事実しか
残らないんじゃないか


ヤバくね？ヤバくね？

204 ：あはっぴぃにゅうにゃぁ２０１１！ [sage]：2011/01/04(火) 21:37:35.21 ID:SFTZL/Eo

ああ、お前の脳ミソがヤバイ事はよく分かったよ

205 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2011/01/05(水) 12:36:50.04 ID:/8/dffUo

あげげげーん

206 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2011/02/04(金) 23:54:07.42 ID:fqbkiCJY0

また書き手が居なくなったのか…

207 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]：2011/02/04(金) 23:59:33.80 ID:Wc/xEPsDO

中々面白いんだがなぁ

読みたい

208 ：VIPにかわりましてGEPPERがお送りします ：2011/02/13(日) 02:27:58.00 ID:TpQ62+Yt0

続きまだー

209 ：lain. ★ [sage]：2011/02/19(土) 23:08:51.89 ID:???

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