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【遥か深き地で生まれたモノ】 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/16(水) 10:36:41.47 ID:x/rT3Kg0
*注 この話はグロ及び18禁的な表現があったりします。

    あと、書き貯め無しのゆっくり投下です。
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/16(水) 10:55:30.97 ID:x/rT3Kg0
【通信】

『α111282547より帰還中の全ての船舶に通達』

『α111282547で収集、採掘した#5579、通称【クト】を現時点で全て廃棄』

『以後、【クト】を我々が関与する全ての地区に持ち込むことを禁ずる』

『尚、廃棄の際は【クト】への直接の接触は絶対に避けるべし』
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/16(水) 11:28:22.86 ID:x/rT3Kg0
「と、言う訳だ」
この通信を受け取った管理責任者は感慨無くそう告げた。

「はぁ?せっかく苦労して採取したってのにか?」
忌々しい口調でそう吐き捨てたのは船倉管理の作業員である。

「命令なら仕方ないさ、しかもコレは会社では無くて政府からの通達だ」
手にした端末を操り、政府からの連絡である事を示す印を表示する。

「そうは言うがな、なぜ【クト】なんだ?コイツは巨万の富を得る事の出来る宝だろうが」
非常に危険地帯な場所での仕事ではあるが、ソレ故に採掘、運搬業務を一手に引き受たからこそ彼等の勤める会社は大きくなり、そして彼等は生活出来ていた。

「もしこの仕事が無くなれば、俺達は完全に干上がっちまう」
彼等のしていた仕事は一般的に誰もやりたがらない非常に危険なモノではあるが、その分給料も破格で、なにより前歴やそう言った事は関係のない職場である。
それ故に従事している作業員の殆どは後ろめたい事を抱えた所謂『荒くれ者』達が殆どであり、そう言った一般に混じる事の出来ない者達にとってこの職場は…。

「これは命令だ。各作業員に連絡。【クト】の廃棄準備に取りかかれ。絶対に素手で触れるな。廃棄場所は恒星にコンテナごと投棄だ」
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/16(水) 11:55:10.43 ID:x/rT3Kg0
彼等の乗る惑星間物資運搬船は進路を変更して一番手近にあった恒星へと向かう。
小型の恒星に小さな惑星が数個の、彼等が所属する政府の管轄外であるが故に廃棄場所に選ばれた星系である。

「恒星まであと数十時間だ!作業急げ!」
船倉では投棄するコンテナを纏める作業が急ピッチで進められていた。勿論その中身は問題の【クト】だ。
一つのコンテナに大小様々な【クト】がトン単位で詰め込まれており、値段にすればコンテナ一つ分で中央政府のある主星の広大な一等地が買えるぐらいはあるだろう。

「あーあ、もったいない…」
船倉に満載されてたコンテナを眺めて幾人かの若い作業員が愚痴を溢す。
「この中に入ってるちょっと大きな【クト】一つでも、俺達の給料数ヶ月分だぜ?」
シールドが施されたコンテナを羨望の眼差しで眺める。
「全部恒星に落として消し炭になるんだよなぁ」
この船倉だけなら田舎の星一つ丸ごと買えるだろう。
「でも、何故コイツを全て捨てなければならないんだ?」
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/16(水) 13:25:31.66 ID:x/rT3Kg0
艦橋で管理責任者は本社へと連絡を入れていた。
「何故全て破棄なのですか?これらを破棄すると言う事は会社の存亡。いえ、全ての次世代思考型兵器開発計画を失う事に」

「それを開発していた施設の存在していた星【ナロW】は焼き払われたよ。全ての住民ごとな」
「…え…?」
本社からのその答えに、管理責任者は一瞬言葉を失った。

「【クト】と言う鉱物は確かに素晴らしい発見だった。含有する成分を精練精製すれば生体の脳細胞組織にもよく似た高性能な思考装置を作り出すことが出来たからな。兵器転用は確かに成功だったよ」

「だが我々は一つ、【クト】に対して致命的な間違いを犯していた」

「見た目もそうだが、科学的調査で調べても鉱物に過ぎなかった【クト】が…、我々を遥かに超越した生命体で在る事が判明したからだ」

今度こそ、管理責任者は言葉を完全に失った。
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/16(水) 14:25:21.87 ID:x/rT3Kg0
「え…?何を言って…?生命…体…?」
たっぷりと数十秒。やっと出た言葉がそれだった。
仕事柄、自分は【クト】を何度も見たり触ったりしていたが、ソレはどう見てもただの鉱物で、この石が実は生きていますと言われて『はいそうですか』と信じられる事では無い。

「何の冗談ですか?ただの石ですよ?」
その問いに、本社の相手は…。

「普通のモノならばな、だがその【クト】の中にやたらと純度の高いモノがあるだろう?」
「ええ、最高級品質として…」
「そいつがな、周囲に居た作業員を喰ったのだ」



『ガタン…ガタガタ…』
「…?」
船倉で作業をしていた作業員の一人が、コンテナ内部から聞えた音に足を止めた。荷崩れにしてもその音の聞える回数が以上に多い。

「誰か居るのか?」
作業員の性質的に他所の部署でだが今まで何度も盗難が発生している。だがそうなる前に作業を監視している本社直属の警備員や管理システムによって未遂で防がれているのだが、もしそうなれば作業員全体の責任になるのでこの船倉の部署では互いに監視し合って予防する措置が自主的に取られていた。

「誰だ?早まった真似すれば俺達全員の問題だぞ?」
コンテナに貼り付けられている開閉確認のシールドを確認する。そのシールドは貼り付けられたままだったが、仲間が居れば偽造が可能かも知れない。コンテナの内部ではまだ音が聞えていた。

「おい?」
そして扉に近づいた瞬間…。
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/16(水) 15:57:11.53 ID:x/rT3Kg0
『バガン!』
作業員の目の前でコンテナの扉が吹き飛び、コンテナの内部が顕になる。

「え?」
そう思った時にはもう遅かった。扉が吹き飛ぶと同時に作業員の身体はコンテナ内部から溢れ出た赤黒い肉質の触手に絡め取られ、そのままコンテナ内部に引き込まれていたからだ。

『バギッ!』
悲鳴を上げる暇無く一瞬にして取り込まれて噛み砕かれるその身体。
「う、うわあああああああっ!」
偶然近くに居た他の作業員がその光景を見て悲鳴を上げる。その悲鳴に呼ばれるように、コンテナ内部から【ソレ】は姿を現した。

数十本の赤黒い肉の触手が粘液を撒き散らしながら床を這う。そしてその触手に引きずられるように出てきたのが大きさが3メートルはある【クト】の大結晶。

見た目は水晶のような鉱物ではあるが、その結晶の下部分から生えている触手は確実に生き物であった。時折その結晶部分が不気味に蠢き、先程取りこんだ犠牲者を咀嚼した。

「おい!どうした…って何だこれは!」
悲鳴を聞きつけた作業員が集まりだし、目の前の光景に唖然とする。
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/17(木) 02:29:07.42 ID:yjO3scg0
船内の全てに警報が発令された。

「何事だ!」
管理責任者は艦橋からその警報が発令された区画をモニターに映し出す。

「!?」
【クト】の結晶が船倉区画内で動いていた。そして逃げ惑う作業員をその触手で捕らえては結晶に押し付けると、その部分がゴミ収集車の投入口のように作業員を噛み砕いて飲み込んだ。

「け…警備部は何をしてる!早く対処しろ!」
少しだけ遅れて武装した警備ロボットを引き連れた警備員が船倉に到着する。

「撃て!撃ちまくれ!」
装備されたライフルから放たれた無数の弾丸が【クト】に命中する。
船内であるが故に強力な光学系兵装や爆発系の武装は使えない。それに『人』を相手にするのなら強力な武装は必要が無い。よって星を渡るこの時代になっても鉛の銃弾は存在するのだ。
『ガン!ギンギンギンッ!!!』
だが銃弾は【クト】の結晶表面で雨粒のように弾かれる。肉質な触手部分には多少のダメージを与えられたものの、千切れた後から結晶本体より新たな触手が伸びてくるので効果は無いに等しいだろう。

それでも尚放たれる銃弾は【クト】に降り注ぐ。だが当の【クト】はそれを知覚しているのかすら分からない。自らの身体に降り注ぐ銃弾を無視して逃げまとう作業員を追いかけていた。

「…ちっ!」
管理責任者はその光景を見て舌打ちする。コイツが暴れただけで政府は惑星を住民ごと全て焼き払ったのだ。それ程の【化け物】なのだろう。銃弾を始め、この船に積んでいる装備如きでは効果が無いのかもしれない…。こうなったら…。

「おい!隔壁が!」
船倉にて生き残った作業員達は輸送船本体に繋がる通路の隔壁が全て緊急閉鎖されたのに気が付いた。
「開けろ!開けてくれ!」
各々が手近な隔壁に走りパネルで端末を操作するが、全て中央のシステムからロックが掛かっており入力を受け付けない。

「俺達を見捨てるのか!」
作業員の一人がモニターに向かってそう叫んだ。その瞬間、伸びて来た触手に捕らわれて画面から消える。

船倉では既に数十人の作業員が【クト】に喰われていたが、警備員を含む五十人近い人員が未だ船倉で生存している。つまり管理責任者は彼等を見捨てたのだ。

だがこれは間違った判断では無い…。それがこの世界でのルールなのだ。
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/17(木) 09:28:43.92 ID:yjO3scg0
【クト】と作業員達をそのまま船倉に閉じ込めたまま数時間が経過し、物資運搬船は恒星の軌道上へと辿り着いた。

あれから管理責任者は船倉内の監視装置を全て切っていた。五十人以上の乗員が自分一人の判断で見捨てられたのだ。彼等の行く末を知るのが怖かったのである。

恒星からの熱が船殻を貫き船内温度がどんどんと上がっていく。設計上、普通なら近づく事すら許されない場所に居るのだ。船体が危険水準を知らせる警報が鳴り始めた。

「…船倉区画パージ」
管理責任者は船の管理システムに短くそう告げてパスワードを入力。受理されたコマンドは船倉区画を船外へと切り離す。そして船体を恒星の軌道上から離脱させる。

「…すまん!」
切り離された船倉部分は恒星の引力によって、ゆっくりとその高度を下げていった。
やがて船倉区画の耐熱限界値が超えると一瞬にして融解し、蒸発しながら恒星表面へと…。
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/17(木) 22:49:48.76 ID:yjO3scg0
「… … … …」

今現在、この輸送船に残っている人員は自分を含めてたった数人程度だ。最低限の操船すら危うい状況。

「脱出艇で帰還するのが最もリスクが少ないかも知れない」
そう思い、残った乗組員全員に脱出艇に乗り込むようにと指示を送った。

「さて、最後の仕事だ」
船に蓄積していた全てのデータをコピーし、乗員が全て脱出した後にオートで再び恒星に向かう様に入力を始める。

やがて全ての準備が整い、管理責任者が最後に脱出艇へと。
「…え?」
脱出艇内に【クト】が居た…。船倉区画ごと恒星へと叩き落とした筈のヤツが居る…。
「う、うわああああっ!」
触手が管理責任者に絡みつきそして…。

喰われるのでは無く、【吸収】された。
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 12:44:55.04 ID:t9FsIMDO
支援
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 14:09:16.24 ID:vDccfUAO
支援
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 14:10:10.18 ID:YLLBXMAO
支援
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 14:20:28.56 ID:YLLBXMAO
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15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 14:35:08.10 ID:YLLBXMAO
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16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage1]:2010/07/04(日) 14:36:38.41 ID:YLLBXMAO
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17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage3]:2010/07/04(日) 14:36:38.61 ID:YLLBXMAO
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18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage2]:2010/07/04(日) 14:36:51.78 ID:YLLBXMAO
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19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage1]:2010/07/04(日) 14:39:09.80 ID:YLLBXMAO
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20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage2]:2010/07/04(日) 14:39:30.09 ID:YLLBXMAO
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21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage3]:2010/07/04(日) 14:40:06.59 ID:YLLBXMAO
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22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage4]:2010/07/04(日) 14:40:15.05 ID:YLLBXMAO
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23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage1]:2010/07/04(日) 14:41:19.19 ID:YLLBXMAO
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24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage2]:2010/07/04(日) 14:41:39.62 ID:YLLBXMAO
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25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage7]:2010/07/04(日) 14:41:54.62 ID:YLLBXMAO
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26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage1]:2010/07/04(日) 14:41:55.46 ID:YLLBXMAO
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27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage10]:2010/07/04(日) 14:42:10.28 ID:YLLBXMAO
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28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage11]:2010/07/04(日) 14:42:12.74 ID:YLLBXMAO
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29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage12]:2010/07/04(日) 14:42:14.40 ID:YLLBXMAO
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30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage13]:2010/07/04(日) 14:42:16.84 ID:YLLBXMAO
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31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage9]:2010/07/04(日) 14:42:18.64 ID:YLLBXMAO
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32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage16]:2010/07/04(日) 14:42:44.73 ID:YLLBXMAO
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33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage21]:2010/07/04(日) 14:42:56.72 ID:YLLBXMAO
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34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage23]:2010/07/04(日) 14:43:04.29 ID:YLLBXMAO
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35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage27]:2010/07/04(日) 14:43:09.24 ID:YLLBXMAO
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36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage29]:2010/07/04(日) 14:43:13.67 ID:YLLBXMAO
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37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage33]:2010/07/04(日) 14:43:22.21 ID:YLLBXMAO
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38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage28]:2010/07/04(日) 14:43:26.24 ID:YLLBXMAO
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39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage36]:2010/07/04(日) 14:43:38.49 ID:YLLBXMAO
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40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage30]:2010/07/04(日) 14:43:41.17 ID:YLLBXMAO
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41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage34]:2010/07/04(日) 14:43:46.98 ID:YLLBXMAO
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42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage37]:2010/07/04(日) 14:43:48.89 ID:YLLBXMAO
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43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage1]:2010/07/04(日) 14:49:30.23 ID:YLLBXMAO
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44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage2]:2010/07/04(日) 14:49:43.52 ID:YLLBXMAO
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45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage7]:2010/07/04(日) 14:49:44.37 ID:YLLBXMAO
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46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage8]:2010/07/04(日) 14:49:46.99 ID:YLLBXMAO
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60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage56]:2010/07/04(日) 14:53:54.66 ID:YLLBXMAO
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61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:31.34 ID:ujLQYIAO
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 生々しい話に初春は顔を真っ赤にするが、辺りに日本語を話せる人がいないからか、通り過ぎる外国人の観光客は特にこちらを変な目で見たりはしない。

62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:32.42 ID:OI3ZJAAO
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 その上これは、何らかの偶然で発生したものではない。

63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:31.46 ID:Kl7KjgAO
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 水着だらけの少女達の騒ぎに関係なく、学芸都市の夜は静かに更けていく。

64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:38.30 ID:5LI.xcAO
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 早押しクイズです。ある物を工場で作っています。さてこれは一体何を作っている所でしょう?答えは大型旅客機だったのだが、その時の映像にあった、巨大な機体の組み立て工場にも似ていた。

65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:39.40 ID:fG/r0UAO
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 佐天涙子は一面の砂浜に目をやりながら、そんな事を言った。

66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:40.23 ID:bCIlEMAO
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 辺りにいる他の観光客も、大体似たようなものだ。中には臨場感が足りないとかもっと派手にしろとか、そんな野次を飛ばして笑っている連中もいる。

67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:42.04 ID:CzIr7sAO
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 しかし止まらない。

68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:42.61 ID:vDccfUAO
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 美琴はスッパリと諦め、侵入時以上の丁寧さでシステムの深部から引き返す。ネットワークから一度|離脱して、痕跡がないのを確認し、ICカードのチャージ機械のモードをスタッフ用からお客様用へと切り替える。

69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:44.06 ID:AQITTYAO
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 砂浜の佐天は、重たいため息を吐く。

70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:47.15 ID:HwmkF6AO
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「さっきビバリーさんにまた会って、そんな話を聞いたんですよ! 学芸都市って海水浴のできない

71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:24:54.92 ID:SOtsG6AO
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 真後ろ方向から唐突に赤の他人から水着のセンスを疑われ、地味にショックを受ける初春飾利。わざわざご丁寧に日本語で話しかけてくれた謎人物の正体は、金髪碧眼のアメリカ人のお姉さんでばいんばいんだった。

72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:25:02.50 ID:utMMUsAO
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 がっはっはー、と佐天が笑っていると、そこヘ美琴がやってきた。朝食は一緒に食べたのだが、一度ホテルで解散して、再び浜辺に集合する事になったのだ。

73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:25:03.13 ID:8uQ02.AO
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「おっ、おおおおおおおおー……。やっぱりカジノって言ったらデンジャラスなものですもんねー。この飾り気のない荒んだ感じが、何とも背徳的な雰囲気でいっぱいだあー」

74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:25:07.06 ID:uLjS0AAO
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「? ……何だろ、あれ?」

75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:06.82 ID:Kl7KjgAO
 まるで、わざわざ救命胴衣から手を遠ざけるように。

76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:08.04 ID:YLLBXMAO
 一体いつからそこにいたのか、佇んでいるのは学芸都市の係員だった。二〇代半ばぐらいの女性で、スポーティな競泳水着の上から、オレンジ色の救命胴衣を身に着けている。

77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:08.12 ID:ujLQYIAO


78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:07.99 ID:vDccfUAO
 即座に発射。

79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:09.44 ID:OI3ZJAAO
「そういえば、昼間のビバリー=シースルーの話ですけれど」

80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:23.53 ID:bCIlEMAO
 しかし、当然ながら、学園都市で暮らす全ての学生がこんな事をできる訳ではない。美琴が常盤台中学に通うほどの才女である事に加え、学園都市全体で第三位、発電能力系では最強の超能力者である事も影響しているのだろう。

81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:24.62 ID:f7afj2AO
 あっはっはそんなんじゃビビらないってー、とビバリーはケラケラ笑っていたが、

82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:24.60 ID:5LI.xcAO
「そんな訳でぇ!! 生まれ変わってまっとうになった地味水着のご登場でぇーす!!」

83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:25.51 ID:fG/r0UAO
(どう来る……?)

84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:27.20 ID:AQITTYAO
 次々と英語で放たれるのは、歓声。

85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:27.66 ID:CzIr7sAO
「いやー、急速乾燥スイッチ入れたのがまずかったのかね。一応、トップはヌーブラみたいに肌に貼りつく素材なんだけど……。あれ、普通のビキニなら吹っ飛び確定だと思うけど」

86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:34.43 ID:HwmkF6AO
 一体いつからそこにいたのか、佇んでいるのは学芸都市の係員だった。二〇代半ばぐらいの女性で、スポーティな競泳水着の上から、オレンジ色の救命胴衣を身に着けている。

87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:35.68 ID:SOtsG6AO
 美琴は砕かれたトビウオの一つに近づき、そこにビニールのタグのようなものが貼り付けられているのを発見する。アルファベットと数字の羅列。数字の方は何らかのコードだろう。日付らしいものの他に、完全にランダムな数列もある。数字については学芸都市が作った対応表を見ない限り、意味のない情報だ。アルファベットの方は、何らかの名前だろうか。Mから始まる長い単語だった。英語とは思えないし、フランス語やイタリア語でもない。まるでアルファベットを使わない文化圏の言葉を、強引にアルファベットの似たような発音文字で表現しているような、そんな無理な綴りである。

88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:40.46 ID:1UPCAAAO
「……、」

89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:45.27 ID:AilurEAO


90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:47.20 ID:uLjS0AAO
 その瞬間、発展途上の乙女達を貫いた衝撃は計り知れなかった。佐天はこんな話を振った自分に後悔し、初春の頭の花はほとんどが抜け落ち、白井の瞳が白目を剥き、美琴の背後には物理的に火花がバチバチと鳴った。

91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:50.99 ID:8uQ02.AO
(超電磁砲は……ッ!!)

92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/04(日) 15:27:56.09 ID:HyWl5MAO
 悩む三人がしばし沈黙した時、豪勢なディナーを終えたらしきどこぞのセレブな姉ちゃんが、彼女達の横を通り過ぎる。黒いワンピースに金糸を縫い込んだギラッギラの水着に、腰回りを覆うように巻かれたデカいパレオがゆらゆら揺れる。

93 :【misaka00001】ノtasukeruyo ……05000000000000_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:28:25.87 ID:YLLBXMAO





お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:YLLBXMAO
94 :【misaka00004】ノtasukeruyo ……05000000000003_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:28:29.09 ID:ujLQYIAO
 初春の待つ浜辺に帰る道すがら、ストローを使ってカップの中身をぐるぐるかき混ぜる。




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:ujLQYIAO
95 :【misaka00003】ノtasukeruyo ……05000000000002_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:28:29.05 ID:Kl7KjgAO
 IDカードを首から下げているため、係員の名前はすぐに分かった。オリーブ=ホリデイと書いてある。




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:Kl7KjgAO
96 :【misaka00002】ノtasukeruyo ……05000000000001_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:28:29.03 ID:vDccfUAO
「(……。バスト自体の大きさはごまかしていないのに、外れそう、外れちゃうかも、という意識を向ける事によって、結果的におっぱいキャラの印象を強く与える……。なるほど、そういう戦い方もある訳か!!)」




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:vDccfUAO
97 :【misaka00005】ノtasukeruyo ……05000000000004_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:28:31.31 ID:OI3ZJAAO





お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:OI3ZJAAO
98 :【misaka00007】ノtasukeruyo ……05000000000006_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:28:34.92 ID:AQITTYAO
「私はこういう者ですどうぞよろしく、と名刺の一つも差し出したいけど、ここは海! 紙切れなんぞ持ってこれるか!! という訳で、失礼を承知で口だけ自己紹介するね。ビバリー=シースルー。これでも一応映画監督をやっているの」




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:AQITTYAO
99 :【misaka00009】ノtasukeruyo ……05000000000008_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:28:35.56 ID:bCIlEMAO
「あのー、どうかしたんですか御坂さん?」




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:bCIlEMAO
100 :【misaka00011】ノtasukeruyo ……05000000000010_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:28:36.42 ID:5LI.xcAO
「だぁくそ! さっさと海に帰ってくれりゃ良いものを!!」




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:5LI.xcAO
101 :【misaka00012】ノtasukeruyo ……05000000000011_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:28:37.58 ID:fG/r0UAO
「むぐっ!?」




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:fG/r0UAO
102 :【misaka00014】ノtasukeruyo ……05000000000013_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:28:39.62 ID:CzIr7sAO
 この街では、ありとあらゆる異常事態が『アトラクションショー』として処理されてしまう事。たとえ目の前で人が撃たれたとしても、『うわー、お客さんの中に役者が紛れているとは』『それにしても、演技と分かっていても痛々しい』『血糊もリアルだし、流石は映画の国だな』程度で済まされてしまう事を。




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103 :【misaka00019】ノtasukeruyo ……05000000000018_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:28:45.56 ID:HwmkF6AO
 全ての音を消し飛ばすような、大爆発が巻き起こった。




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104 :【misaka00013】ノtasukeruyo ……05000000000012_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:28:46.37 ID:SOtsG6AO
「んふ? ジップアップビキニと言うのだよ勉強したまえ初春君。ほらほら、なんか動くと胸元がパチッと外れそうでデンジャラスだろー?」




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105 :【misaka00021】ノtasukeruyo ……05000000000020_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:28:47.74 ID:ctJ37QAO
「いやあのごめん。お願いだからこれを参考にしないで」




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106 :【misaka00022】ノtasukeruyo ……05000000000021_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:28:51.53 ID:WVf.9wAO
「……わ、私、もしかして、ものすごく垢抜けない子なんじゃ……?」




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107 :【misaka00016】ノtasukeruyo ……05000000000015_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:28:52.98 ID:1UPCAAAO
 この戦闘に、佐天を巻き込む訳にはいかない。




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108 :【misaka00020】ノtasukeruyo ……05000000000019_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:28:57.69 ID:8uQ02.AO
「ッ!!」




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109 :【misaka00018】ノtasukeruyo ……05000000000017_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:29:02.65 ID:HyWl5MAO
「……あまり私をナメないでくださいね、このクソガキが」




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110 :【misaka00024】ノtasukeruyo ……05000000000023_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:29:03.88 ID:jDA7icAO
「ところで、晩ご飯はどこで食べるんです? なんかこのホテルだけでも、レストランっていっぱいあるじゃないですか」




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111 :【misaka00029】ノtasukeruyo ……05000000000028_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:29:07.23 ID:pNhQ1AAO
「例えばの話をしましょうか。そう、今のあなた達にとても似たような境遇の女の子の話を」




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112 :【misaka00027】ノtasukeruyo ……05000000000026_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:29:06.95 ID:yELRYgAO
 ガサリ、と近くの茂みが揺れた。遊歩道に等間隔で並ぶヤシの木とヤシの木の奥に、さらに短い間隔で植えてある背の低い木だ。道路、ヤシの木、低い木が、バームクーヘンみたいに走っている事になる。その地面に植わった緑色のアフロみたいな茂みが、佐天の見ている前でガサガサモソモソと蠢いているのだ。




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113 :【misaka00017】ノtasukeruyo ……05000000000016_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:29:06.74 ID:uLjS0AAO
「映画会社協賛のテーマパークだし、なんか情報公開前の新作のプロモかもしれないなー。ていうか、ショーの舞台が遠すぎるよー。……ハッ!? まさか有料で双眼鏡を貸し出しているとか、そういうセコい商売をしているんじゃ!?」




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114 :【misaka00028】ノtasukeruyo ……05000000000027_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:29:06.80 ID:DzSDGEAO
 ニヤリ、と肩を掴まれた佐天が嫌な笑みを浮かべた。




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115 :【misaka00030】ノtasukeruyo ……05000000000029_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:29:08.99 ID:PpIUXgAO
 脱出用ハッチの向こうに見えるカウントダウンが本当に自爆装置のものなら、間もなくそれら全部が消えてなくなる。みんなで楽しい思い出を作るためにやってきた家族連れも、アイスクリームをせがむ小さな子供も、稼ぎ時で忙しく働いているお土産屋さんの店員も、それら全てが平等に、血の海に沈んでいく事になる。




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116 :【misaka00008】ノtasukeruyo ……05000000000007_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:29:14.08 ID:AilurEAO
 海だ。




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117 :【misaka00025】ノtasukeruyo ……05000000000024_ea.ezweb.ne.jp [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:29:38.41 ID:tO/9VgAO
「うォォおおおおぎゃァァあああああああああああああああああああああああッ!?」




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118 :【misaka00001】ノtasukeruyo ……83.234.14.150 [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:31:33.97 ID:YLLBXMAO
 美琴は顔を真っ赤にするほど力を入れて両手を動かそうとするが、がっちりと固定されていて動かない。超電磁砲に使うコインホルダーも、押し倒された衝撃で少し離れた所へ転がっている。




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119 :【misaka00003】ノtasukeruyo ……122.70.150.12 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:31:35.16 ID:Kl7KjgAO
(細かい理屈は分かんないけど、水素系の椎進剤ってトコかしら)彼女は素早く足を動かし、さらにトビウオヘ接近する。




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120 :【misaka00002】ノtasukeruyo ……196.29.192.136 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:31:36.80 ID:vDccfUAO
 美琴は笑う。




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121 :【misaka00004】ノtasukeruyo ……218.29.234.50 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:31:36.86 ID:ujLQYIAO
 表現の自由の権化みたいなツインテールの怪物を封じるために有効な手などあるのか。




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122 :【misaka00005】ノtasukeruyo ……216.18.219.98 [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:31:38.54 ID:OI3ZJAAO
(アンタら……何言ってんのよ……?)




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123 :【misaka00007】ノtasukeruyo ……60.10.164.83 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:31:48.17 ID:AQITTYAO
「むぎゃーああああああああああああああああああああああああああああ」




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124 :【misaka00011】ノtasukeruyo ……202.172.233.226 [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:31:48.08 ID:5LI.xcAO
 ギィィイイイイ!! という甲高いエンジン音が美琴の耳を打ったのだ。




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125 :【misaka00009】ノtasukeruyo ……79.135.207.155 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:31:48.20 ID:bCIlEMAO
 四角い空間だった。




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126 :【misaka00014】ノtasukeruyo ……75.21.47.2 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:31:50.29 ID:CzIr7sAO
「でも、みんな協力してくれるものなんですか? 陶芸家とかって、頑固親父なイメージがあるんですけど」




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127 :【misaka00012】ノtasukeruyo ……61.35.191.250 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:31:51.16 ID:fG/r0UAO
「ここから先は、物理的に探りを入れますか」




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128 :【misaka00019】ノtasukeruyo ……202.98.223.197 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:31:56.81 ID:HwmkF6AO
 ちょっと心配していたが、心配する方向がほのぼのとズレていた。




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129 :【misaka00021】ノtasukeruyo ……203.110.240.131 [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:31:58.26 ID:ctJ37QAO
「上等じゃない……」




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130 :【misaka00018】ノtasukeruyo ……208.96.213.149 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:32:00.54 ID:HyWl5MAO
「どうしちゃったんですか、一体……? わわわっ! ヘルシーな野菜のサンドイッチだけ集中攻撃しないでください!! まんべんなく! 私を重たいジューシーチキンサンド係にするのは禁止です禁止!!」




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131 :【misaka00022】ノtasukeruyo ……41.222.65.173 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:32:01.77 ID:WVf.9wAO
 その時だった。




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132 :【misaka00013】ノtasukeruyo ……80.83.125.128 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:32:04.06 ID:SOtsG6AO
 彼女の空間移動をフルに使えば捜し出す事もできるかもしれないが、そこまでこだわる必要も感じられない。




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133 :【misaka00027】ノtasukeruyo ……210.211.110.12 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:32:06.18 ID:yELRYgAO
 無邪気な反応を見せる佐天の言葉が、いやに響く。




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134 :【misaka00023】ノtasukeruyo ……64.90.184.117 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:32:09.83 ID:U.YJFoAO
 この街で一体何が起こっているかは不明だが、自分が止めなければトビウオの暴挙によって、おそらく死者が出ていただろう。そして少なくとも学芸都市側は、『アトラクションショー』という言葉を巧みに使って、事件そのものを『見えているのに存在しない』状況を作り出し、故意に隠しているのは確実だ。




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135 :【misaka00025】ノtasukeruyo ……195.158.12.94 [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:32:11.83 ID:tO/9VgAO
 はぁー、ほぉー、と適当に感心する初春と佐天。




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136 :【misaka00029】ノtasukeruyo ……69.181.72.3 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:32:11.86 ID:pNhQ1AAO
 美琴は顔を真っ赤にするほど力を入れて両手を動かそうとするが、がっちりと固定されていて動かない。超電磁砲に使うコインホルダーも、押し倒された衝撃で少し離れた所へ転がっている。




お助けご苦労です。。。UserAgent:KDDI-SA39 UP.Browser/6.2.0.12.1.3 (GUI) MMP/2.0 ID:pNhQ1AAO
137 :【misaka00024】ノtasukeruyo ……193.116.157.195 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:32:15.56 ID:jDA7icAO
「それはね!!」




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138 :【misaka00017】ノtasukeruyo ……208.188.3.9 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:32:15.52 ID:uLjS0AAO
<>




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139 :【misaka00020】ノtasukeruyo ……static-213-115-152-75.sme.bredbandsbolaget.se [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:32:18.21 ID:8uQ02.AO
 辺りも暗くなり、テーマパーク特有の極彩色のライトアップに照らされても、佐天はいつも通りの佐天だった。




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140 :【misaka00008】ノtasukeruyo ……208.77.151.84 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:32:25.13 ID:AilurEAO





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141 :【misaka00028】ノtasukeruyo ……host50-87-static.225-95-b.business.telecomitalia.it [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:32:58.38 ID:DzSDGEAO
 係員の笑顔を中心に、殺気という見えない感情が爆発的に広がっていく。事情を知らない楽観的な佐天までもが、ようやく事の重大さに気づいたように、美琴の背後でビクリと震えた。




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142 :【misaka00030】ノtasukeruyo ……62.243.224.179 [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:33:09.04 ID:PpIUXgAO





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143 :【misaka00001】 ……83.234.14.150 [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:33:45.59 ID:YLLBXMAO
 常盤台中学のエース、御坂美琴は珍しくめそめそしながら、

144 :【misaka00003】 ……122.70.150.12 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:33:50.59 ID:Kl7KjgAO
(細かい理屈は分かんないけど、水素系の椎進剤ってトコかしら)彼女は素早く足を動かし、さらにトビウオヘ接近する。

145 :【misaka00004】 ……218.29.234.50 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:33:55.11 ID:ujLQYIAO
「ッ!! ―――ッ!?」

146 :【misaka00002】 ……196.29.192.136 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:33:55.07 ID:vDccfUAO


147 :【misaka00005】 ……216.18.219.98 [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:33:57.87 ID:OI3ZJAAO
 となると、

148 :【misaka00007】 ……60.10.164.83 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:34:08.00 ID:AQITTYAO
(あのトビウオ……どうやってあんな速度を出しているのよ?)

149 :【misaka00009】 ……79.135.207.155 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:34:13.90 ID:bCIlEMAO
(どのみち、問題はこいつ一人じゃない。ここで拘泥しても始まらない、か。下手にこいつを撃破して、連中を本気にさせるのもつまらないし。……動くにしても、もう少し情報が欲しいってのもある)

150 :【misaka00011】 ……202.172.233.226 [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:34:18.85 ID:5LI.xcAO
「それはパレオと言うものよ! 用途は恥ずかしがり屋のデリケートゾーンを覆うためのもの! アンタは全部が恥ずかしいから全部隠してやる!!」

151 :【misaka00010】 ……91.103.185.182 [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:34:20.43 ID:f7afj2AO
「学芸都市の成り立ちには、もう少しだけ複雑な事情があるという事よ。もし良かったらこの私が教えてあげようと言っているのよ成長過程の少女達!!」

152 :【misaka00012】 ……61.35.191.250 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:34:21.83 ID:fG/r0UAO
 爆薬を使ったショーの一環だろうか、複数の戦闘機が鋭角な弧を描いてビュンビュン飛んでいる。曲線的な細い飛行機雲みたいなものは、模擬ミサイルの発射の軌跡か。他にも、機銃らしき発射光も見えた。ドバババ!! とかいう複数の音の連続ではなく、ドジャーッ!! という一つのまとまった音がここまで聞こえてくる。空砲にしてもただではない。随分と豪勢な演出である。

153 :【misaka00008】 ……208.77.151.84 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:34:22.60 ID:AilurEAO
「おっ、お姉様!?」

154 :【misaka00014】 ……75.21.47.2 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:34:27.87 ID:CzIr7sAO
 いつの間に現れたのか、美琴達のいる陸地を挟んだ反対側―――砂浜の向こうに広がる海に浮かんでいた別の帆船も、応じるように砲を発射する。

155 :【misaka00013】 ……80.83.125.128 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:34:35.88 ID:SOtsG6AO
 最初、観光客達はポカンとした表情を浮かべていた。

156 :【misaka00015】 ……216.214.134.2 [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:34:35.86 ID:utMMUsAO
「……アンタ、本気で言ってんの?」

157 :【misaka00019】 ……202.98.223.197 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:34:44.17 ID:HwmkF6AO
「ちょ、ちょっと! 勝手に褐色の所をペリペリ剥かないで! きっ、汚い! かなりボロボロの仕上がりになっていますよ佐天さん!!」

158 :【misaka00016】 ……200.94.17.119 [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:34:46.92 ID:1UPCAAAO
「それで、リニアモーターカーの海底トンネルでアメリカ本土と繋いでんのね。少しでも景観を統一するために」

159 :【misaka00021】 ……203.110.240.131 [sage saga!red_res]:2010/07/04(日) 15:34:50.00 ID:ctJ37QAO
「み、見るな初春……。後ろも壮絶!! 中途半端にお尻の肉を持ち上げている分、一点に食い込むTバックよりさらに突き抜けてる!!」

160 :【misaka00018】 ……208.96.213.149 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:34:53.32 ID:HyWl5MAO
「うあーあああああああああああああああああああああああああああああ」

161 :【misaka00022】 ……41.222.65.173 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:34:54.40 ID:WVf.9wAO
 思わず身構える三人だったが、別に白井の水着はひとりでにスパスパ切れて肌色になったりはしない。

162 :【misaka00020】 ……static-213-115-152-75.sme.bredbandsbolaget.se [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:34:56.52 ID:8uQ02.AO
 おそらくは、この学芸都市の核となるべき部分だ。

163 :【misaka00017】 ……208.188.3.9 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:34:56.94 ID:uLjS0AAO
「いやー、急速乾燥スイッチ入れたのがまずかったのかね。一応、トップはヌーブラみたいに肌に貼りつく素材なんだけど……。あれ、普通のビキニなら吹っ飛び確定だと思うけど」

164 :【misaka00023】 ……64.90.184.117 [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:35:04.60 ID:U.YJFoAO
「あと風圧すごくて胸がポロンと出ちゃったよ」

165 :【misaka00025】 ……195.158.12.94 [sage saga!nasu_res]:2010/07/04(日) 15:35:07.82 ID:tO/9VgAO
 その瞬間、発展途上の乙女達を貫いた衝撃は計り知れなかった。佐天はこんな話を振った自分に後悔し、初春の頭の花はほとんどが抜け落ち、白井の瞳が白目を剥き、美琴の背後には物理的に火花がバチバチと鳴った。

166 :【misaka00024】 ……193.116.157.195 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:35:11.59 ID:jDA7icAO
 そう、

167 :【misaka00027】 ……210.211.110.12 [sage saga!蒼_res]:2010/07/04(日) 15:35:11.67 ID:yELRYgAO
 島の名前は『学芸都市』。

168 :【misaka00029】 ……69.181.72.3 [sage saga!美鳥_res]:2010/07/04(日) 15:35:16.82 ID:pNhQ1AAO
 一方、ビバリーの背中を見送りながら、佐天はぼんやりした調子で呟いた。

169 :【misaka00028】 ……host50-87-static.225-95-b.business.telecomitalia.it [sage saga!桜_res]:2010/07/04(日) 15:35:28.43 ID:DzSDGEAO
「どうやら、新しい撮影技術を研究・開発するための施設、というのは本当の事みたいですわね。世界中から画家、彫刻家、陶芸家、人形師、時計職人、浮世絵師、その他色々な芸術家をここに招いているみたいですわよ」

170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage1]:2010/07/04(日) 15:38:28.65 ID:YLLBXMAO
test
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage4]:2010/07/04(日) 15:38:37.18 ID:YLLBXMAO
test
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage2]:2010/07/04(日) 15:38:37.58 ID:YLLBXMAO
test
173 :【misaka00002】 ……196.29.192.136 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:39:33.34 ID:vDccfUAO
「拠点を失い、南極を歩き続け、救援を求めて手を挙げる他国の研究者達を、端の方から順番に狙撃していきましたよ。まぁ、彼らを基地の中に保護するという事は、我々のテクノロジーを他国に持って帰らせてしまうようなものですからね」
『……、』
「結局、どこへ行っても変わらないものですね。てっきり、死体なんて特別な所にしか転がっていないものだと思っていたんですが」
『我々は世界の警察としての職務を全うしたまでです』
「でしょうね。人を殺して反対意見を黙らせるだけで実現できると言うのですから、平和も案外安いものです」
 自嘲気味に係員が微笑んだ時、無線機の向こうで動きがあった。
 部下が何やら複数の紙切れをめくっている音が聞こえてくる。学芸都市の取り決めに従ってマニュアル的な作業を消化しているのだ。
 やがて、部下はこう言った。
『「経営陣」の結論が出ました』
「やっぱり?」

174 :【misaka00003】 ……122.70.150.12 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:39:33.85 ID:Kl7KjgAO
 美琴は適当に水平線の方へ目をやって、
「それで、リニアモーターカーの海底トンネルでアメリカ本土と繋いでんのね。少しでも景観を統一するために」
「今でこそリニア技術に乗り換えていますけど、撮影当時は大変だったみたいですよ。片道で一時間以上かかってたみたいですし」
 リニアモーターカーと言うと、未来技術っぽく聞こえるかもしれないが、すでに中国の方では実用化されている。日本の学園都市であまり見ないのは、わざわざリニア技術で結ぶほどの長距離路線を必要としないためだ。
 それより美琴としては、透明な海底トンネルの中を、たくさんのお魚を見ながらズァーッと進む景色の方が、無駄にダイナミックで興昧深かったりする。
「で、映画の撮影が終わってから、このまま捨てるのはもったいないからって話になって、人工島そのものを世界最大のテーマパークに作り替えてしまったとかいう話でしたわよね」
「そうね。分かったからとりあえず離れろ露出狂」
 できるだけ他人でいたいエロ水着をむぎゅーっと遠くへ押しやる美琴。
 初春は頭の花飾りを風に揺らしつつ、
「確か、州の海洋環境保護条例で使わない施設を放ったらかしにするのはアウトって話があったんですよ。で、こんな大きな施設を取り壊すのにどれだけお金がかかるか分からないって映画会社が怒っちゃったんですって」

175 :【misaka00007】 ……60.10.164.83 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:39:47.76 ID:AQITTYAO
 直径二〇〇メートルほどの円形。
 中央には、細長い柱のようなものがそびえている。
 それは、開いた傘を逆さまにして、柄を空へ向けたようにも見える。
 だが、
(違う、これは……ッ!!)
 思わず頭上を見上げ、青い空の向こうを想像しながら彼女は叫ぶ。
「パラボラアンテナ!?」


 地上から三万五〇〇〇キロメートル以上離れた場所、酸素も重力もない漆黒の空間に、巨大な物体が漂っていた。

176 :【misaka00009】 ……79.135.207.155 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:39:53.26 ID:bCIlEMAO
「拳銃はこちらでお預かりしまーす。砂粒、海水、潮風などで自慢の相棒をダメにしたくないお客様。今なら大手八社の製品に関して、分解メンテナンスサービスも実施しておりまーす」

 日本なら絶句しかねない台詞だが、こちらでは常識らしい。マッチョの黒人とかほっそりした奥様などが、黒光りするゴツい塊をアルバイトのお姉さんに手渡している。お姉さんの方はGPS機能とお客様情報を入力するチップを内蔵したゴムバンドを拳銃のグリップに巻きつけると、持っていた白い箱の中へとゴロゴロ人れていく。
 わー、と絶句する佐天。
 白井と初春は風紀委員の訓練で少しだけ銃器に触れた事はあるようだが、それでも驚きと違和感は隠せないらしい。美琴も呆れたようなため息をつきながら、こう呟いた。
「……来ちゃったわねぇ、アメリカに」


 元はと言えば、広域社会見学というのが全ての発端だった。
 九月三日から一〇日までの一週間、日本の学園都市からランダムで選ばれた学生達が、世界各地へ遠征する勉強会のようなものだ。大体二〇人一組ぐらいのグループが、一つの都市へ向かう。反対に、世界各地から日本の学園都市へ子供達を招いたりもする。

177 :【misaka00010】 ……91.103.185.182 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:39:56.43 ID:f7afj2AO
 美琴は率直に尋ねる。
「ビバリーさん。バイクとか運転できる? どうしても行かなくちゃいけない所があるの」
「無理無理。免許なんて持っていないし、表を見てみなさいよ。もう道が道として機能していないの。冗談抜きに、下手すると圧死するかもしれないよ。手っ取り早く大きな建物に入って、騒ぎが収まるのを待たないと命に関わる」
 くそ、と美琴は思わず吐き捨てた。
 電車も車も使えない。歩いて移動する事さえ困難。
 こんな所で足踏みしている間にも、佐天の身に危険が迫っているかもしれない。しかし、このまま無理に進んでも人の波に呑まれて将棋倒しの被害に遭うリスクもある。
 美琴はこの辺りの地図を思い浮かべ、しばらく考え、それから初春に向かってこう言った。
「初春さん。一度ホテルに戻るわよ」
「そんな!!」
「勘違いしないで。佐天さんを助けるためよ」

178 :【misaka00011】 ……202.172.233.226 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:39:58.27 ID:5LI.xcAO
 美琴は大きなクッションを挟んだ上で、莫大な水分子を経由して、周囲に広がる海水へと、今度こそ本命の命令を飛ばす。まるで、一つの現象から連鎖反応を生み出すように。
 必要な物は全て揃った。
 美琴は大空を睨みつける。
 そして眉間に力を集中し、最後の指示を出す。

 バォ!! という轟音が炸裂した。
 美琴の背中から、バーナーのように青白い光の翼が飛び出した。

 厳密には違う。
 美琴の背中に寄り添うように浮かぶのは、水でできた刃物のような翼だ。そして翼の側面全体が、レーザーの刃のように青白い噴射を放っているのだ。

179 :【misaka00001】 ……83.234.14.150 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:00.98 ID:YLLBXMAO
「うらやましい後輩だな」

180 :【misaka00003】 ……122.70.150.12 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:07.05 ID:Kl7KjgAO
美琴がインデックスの様子を見る。すぐに切羽詰まった声を張り上げた。

181 :【misaka00002】 ……196.29.192.136 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:08.97 ID:vDccfUAO
「いいえ、私は一〇〇三二号ではなく九九八二号です、とミサカは間違えられたことに落胆しつつ、答えます」

182 :【misaka00004】 ……218.29.234.50 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:10.31 ID:ujLQYIAO
「べ、別にうらましくなんて……あるけど、ともかく! アンタ離れなさい!」

183 :【misaka00005】 ……216.18.219.98 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:13.56 ID:OI3ZJAAO
「二人とも、失礼なこといってるの聞こえてるんだけど」

184 :【misaka00007】 ……60.10.164.83 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:22.58 ID:AQITTYAO
カラカラに乾いたのどを自覚しながらも、なんとか言い切った。

185 :【misaka00009】 ……79.135.207.155 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:29.33 ID:bCIlEMAO
「……またフラグ立てるような台詞をほざいちゃって。まっ、今回ばかりは仕方ないか」

186 :【misaka00011】 ……202.172.233.226 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:34.19 ID:5LI.xcAO
「ごめん……ね」 

187 :【misaka00010】 ……91.103.185.182 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:35.66 ID:f7afj2AO
しかし、もうすでに美琴はノックダウンされていることに、上条は気づいていなかった。

188 :【misaka00012】 ……61.35.191.250 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:37.38 ID:fG/r0UAO
だが、顔がそっくりの、しかも常盤台中の制服を着た少女が取り合っているとなると、今まで通り過ぎようとしていた人も、何事かと気になったのだろう。

189 :【misaka00014】 ……75.21.47.2 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:43.45 ID:CzIr7sAO
「ふ、不幸だっーーー!」

190 :【misaka00013】 ……80.83.125.128 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:48.27 ID:SOtsG6AO
「……アンタそれ、本気でいってる?」

191 :【misaka00008】 ……208.77.151.84 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:55.61 ID:AilurEAO
白い修道服のシスターを見かけたら、俺のケータイに連絡をくれないか、とアドレス交換を行ったため、その言葉とは裏腹に浮き足だっていたが。

192 :【misaka00017】 ……208.188.3.9 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:41:59.80 ID:uLjS0AAO
「なにを――」

193 :【misaka00019】 ……202.98.223.197 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:01.61 ID:HwmkF6AO
「うわー、やっぱこいつムカツクわあ」

194 :【misaka00016】 ……200.94.17.119 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:03.24 ID:1UPCAAAO
美琴はその言葉を口にするのを誇るように、ステイルにいい放つ。

195 :【misaka00021】 ……203.110.240.131 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:05.66 ID:ctJ37QAO
美琴妹は、白々しい目をしながらも、ウェイトレスを呼んだ。

196 :【misaka00022】 ……41.222.65.173 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:12.11 ID:WVf.9wAO
全国からありとあらゆる学生を集め、超能力開発をしている学園都市では、学生がその実験の対象となる代償として、レベルに応じた奨学金を払っている。学園都市に七人しかいないレベル5と、最低ランクであるレベル0では、それはもう天と地との額の差がある。

197 :【misaka00018】 ……208.96.213.149 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:16.62 ID:HyWl5MAO
インデックスは、顔をくしゃりとゆがませた。上条の背中に顔をうずめ、嗚咽をもらす。

198 :【misaka00023】 ……64.90.184.117 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:21.71 ID:U.YJFoAO
「でもそう簡単に学園都市に侵入できるのか?」

199 :【misaka00027】 ……210.211.110.12 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:29.96 ID:yELRYgAO
だが、まだ戦いは終わっていなかった。

200 :【misaka00024】 ……193.116.157.195 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:30.28 ID:jDA7icAO
まだ立ち直れない美琴をどうにか立たせると、「んじゃ、またな」といい、上条は人ゴミに目を配らせながら先に進もうとした。

201 :【misaka00029】 ……69.181.72.3 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:33.59 ID:pNhQ1AAO
そういって慌てて上条の手を引き離そうとするが、インデックスの修道服に変化はなかった。

202 :【misaka00028】 ……host50-87-static.225-95-b.business.telecomitalia.it [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:44.00 ID:DzSDGEAO
こうして二人の奇妙な関係は、今でも続いている。 

203 :【misaka00002】 ……196.29.192.136 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:42:58.68 ID:vDccfUAO
「ほら、どうせお前もなんだかんだいいながら、ついてくるんだろ。さっさと次探そうぜ?」

204 :【misaka00030】 ……189.11.251.70 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:43:03.03 ID:PpIUXgAO
上条の背中から、微かに声が聞こえた。

205 :【misaka00003】 ……122.70.150.12 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:43:04.96 ID:Kl7KjgAO
お嬢様学校で有名な名門常盤台中学の制服を着ていて、間違ってもいたって普通の学生寮、それも男子寮にいてもいい少女ではない。

206 :【misaka00004】 ……218.29.234.50 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:43:11.30 ID:ujLQYIAO
不穏な、電気の爆ぜる音が聞こえる。 

207 :【misaka00005】 ……216.18.219.98 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:43:14.47 ID:OI3ZJAAO
「いや、そうだような。さすがに御坂に払ってもらうのは駄目だよな。金ならなんとかするから、お前が気にする必要はないぞ」

208 :【misaka00007】 ……60.10.164.83 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:43:21.53 ID:AQITTYAO
上条は怒声を上げ、バーコードの男に殴りかかった。だが怒り任せの拳は届くことはなく、上半身を軽く逸らされるだけで躱される。

209 :【misaka00009】 ……79.135.207.155 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:43:58.53 ID:bCIlEMAO
美琴と同じ制服につけられたカエル(美琴はゲコ太と言い張るが)のカンバッチを見た上条は、悪い悪いといいながらも、挨拶し直す。

210 :【misaka00010】 ……91.103.185.182 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:44:08.95 ID:f7afj2AO
上条は怒声を上げ、バーコードの男に殴りかかった。だが怒り任せの拳は届くことはなく、上半身を軽く逸らされるだけで躱される。

211 :【misaka00011】 ……202.172.233.226 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:44:12.12 ID:5LI.xcAO
だが「食べ物のことを話したら、またお腹がすいてきたよー」とのんきにいう少女を放っておくこともできず、美琴はそもそもの原因を訊ねた。

212 :【misaka00012】 ……61.35.191.250 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:44:13.87 ID:fG/r0UAO
己の参上に気づいた美琴は、慌ててスカートを直すと上条を睨んだ。

213 :【misaka00014】 ……75.21.47.2 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:44:38.08 ID:CzIr7sAO
「殴るわよ」

214 :【misaka00015】 ……216.214.134.2 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:44:47.81 ID:utMMUsAO
「美琴は帰らなくていのか? もうそろそろ門限迫ってるんだろ」

215 :【misaka00016】 ……200.94.17.119 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:45:04.55 ID:1UPCAAAO
ステイルはイノケンティウスに美琴を叩きつぶすよう命じる。あわよくば上条が美琴を庇い、隙ができればいいと。

216 :【misaka00017】 ……208.188.3.9 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:45:27.09 ID:uLjS0AAO
不穏な、電気の爆ぜる音が聞こえる。 

217 :【misaka00018】 ……208.96.213.149 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:45:44.63 ID:HyWl5MAO
「はあ、付き合わされるこっちの身にもなってよね」

218 :【misaka00019】 ……202.98.223.197 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:45:47.70 ID:HwmkF6AO
男子の方が多いが、少なくない数の女子も混じっており、いずれも殺気混じりの怒号をあげている。

219 :【misaka00020】 ……static-213-115-152-75.sme.bredbandsbolaget.se [sage saga]:2010/07/04(日) 15:46:06.38 ID:8uQ02.AO
「アンタまたフラグ立てる気? どんだけ立てれば気が済むのよ。この前だってスキルアウトに襲われてた女の子を助けたばかりなのに。そんなに女心もて遊んで楽しいの? ……私がどれだけヤキモキしてるか」

220 :【misaka00021】 ……203.110.240.131 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:46:11.81 ID:ctJ37QAO
「えっと、まあとりあえず、自己紹介でもしましょうか。私の名前は御坂美琴。隣のバカは上条当麻。で、あなたの名前教えてくれない?」

221 :【misaka00022】 ……41.222.65.173 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:46:16.71 ID:WVf.9wAO
「超電磁砲の御坂美琴を、なめんじゃないわよ!」

222 :【misaka00023】 ……64.90.184.117 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:46:31.95 ID:U.YJFoAO
なぜなら己の右手を信じているから。

223 :【misaka00025】 ……195.158.12.94 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:46:46.87 ID:tO/9VgAO
こうして、なんだかんだでグダグダな捜索を続けて。

224 :【misaka00027】 ……210.211.110.12 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:47:06.99 ID:yELRYgAO
それも、あのステイルといった男よりも、強い。

225 :【misaka00028】 ……host50-87-static.225-95-b.business.telecomitalia.it [sage saga]:2010/07/04(日) 15:47:23.32 ID:DzSDGEAO
結果どんどん上昇する気温になすすべもなく、上条当麻はガラステーブルに突っ伏し、おなじみの台詞を呟いていた。

226 :【misaka00029】 ……69.181.72.3 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:47:29.53 ID:pNhQ1AAO
学園都市でも一人きり、二三〇万分の一の天災の、生まれ持っての能力。

227 :【misaka00030】 ……189.11.251.70 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:47:49.55 ID:PpIUXgAO
「魔術師だよ」

228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage1]:2010/07/04(日) 15:48:27.37 ID:YLLBXMAO
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229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage3]:2010/07/04(日) 15:48:28.20 ID:YLLBXMAO
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230 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage4]:2010/07/04(日) 15:48:31.68 ID:YLLBXMAO
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231 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage6]:2010/07/04(日) 15:48:35.26 ID:YLLBXMAO
test
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage15]:2010/07/04(日) 15:48:55.12 ID:YLLBXMAO
test
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage16]:2010/07/04(日) 15:48:57.29 ID:YLLBXMAO
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234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage20]:2010/07/04(日) 15:49:25.40 ID:YLLBXMAO
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235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage24]:2010/07/04(日) 15:49:55.64 ID:YLLBXMAO
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236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage26]:2010/07/04(日) 15:50:04.17 ID:YLLBXMAO
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237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage28]:2010/07/04(日) 15:50:05.52 ID:YLLBXMAO
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238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage31]:2010/07/04(日) 15:50:15.57 ID:YLLBXMAO
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239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage29]:2010/07/04(日) 15:50:18.59 ID:YLLBXMAO
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240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage32]:2010/07/04(日) 15:50:20.37 ID:YLLBXMAO
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241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage35]:2010/07/04(日) 15:50:24.23 ID:YLLBXMAO
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242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage33]:2010/07/04(日) 15:50:27.33 ID:YLLBXMAO
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243 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage34]:2010/07/04(日) 15:50:30.22 ID:YLLBXMAO
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244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage38]:2010/07/04(日) 15:50:35.48 ID:YLLBXMAO
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245 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage39]:2010/07/04(日) 15:50:38.37 ID:YLLBXMAO
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246 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage40]:2010/07/04(日) 15:50:44.39 ID:YLLBXMAO
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247 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage30]:2010/07/04(日) 15:51:03.62 ID:YLLBXMAO
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248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage44]:2010/07/04(日) 15:51:04.34 ID:YLLBXMAO
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249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage46]:2010/07/04(日) 15:51:08.40 ID:YLLBXMAO
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250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage47]:2010/07/04(日) 15:51:10.62 ID:YLLBXMAO
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251 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage50]:2010/07/04(日) 15:51:20.48 ID:YLLBXMAO
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252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage49]:2010/07/04(日) 15:51:25.70 ID:YLLBXMAO
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253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage81]:2010/07/04(日) 15:52:37.75 ID:YLLBXMAO
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254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage83]:2010/07/04(日) 15:52:40.34 ID:YLLBXMAO
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255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage82]:2010/07/04(日) 15:52:55.96 ID:YLLBXMAO
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256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage84]:2010/07/04(日) 15:53:01.29 ID:YLLBXMAO
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257 :【misaka00001】 ……c207.134.255-58.clta.globetrotter.net [sage saga]:2010/07/04(日) 15:53:49.05 ID:YLLBXMAO
「へ? いやさすがに魔術はないだろ」

258 :【misaka00001】 ……c207.134.255-58.clta.globetrotter.net [sage saga]:2010/07/04(日) 15:54:29.02 ID:YLLBXMAO
インデックスの目から、一筋の涙が落ちた。

259 :【misaka00002】 ……196.29.192.136 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:54:35.95 ID:vDccfUAO
「ちったあ俺たちのことを、信用しとけ」 

260 :【misaka00003】 ……122.70.150.12 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:54:39.14 ID:Kl7KjgAO
そこには美琴にそっくりな少女と、美琴をそのまま幼くしたような少女が立っていた。

261 :【misaka00004】 ……218.29.234.50 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:54:43.89 ID:ujLQYIAO
「私は、数ある十字教の中で……イギリス清教に属している……の。イギリスは、魔術の国だから……魔女狩りや異端狩り、宗教裁判……そういう『対魔術師』の文化が発達したの」

262 :【misaka00005】 ……216.18.219.98 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:54:50.12 ID:OI3ZJAAO
「御坂?」

263 :【misaka00006】 ……202.187.17.5 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:54:54.16 ID:dSrhoEAO
美琴は一瞬呆然としたが、そんな暇はないと頬を張って立て直した。上条に続いて走る。

264 :【misaka00009】 ……79.135.207.155 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:55:12.29 ID:bCIlEMAO
「はあはあ……くっ、はあ〜。み、御坂センセーは、なにゆえそんなに元気なんですか。これが若さというものか……」

265 :【misaka00007】 ……60.10.164.83 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:55:12.06 ID:AQITTYAO
「だあああぁぁ! そのはずなんだけどなあ!」

266 :【misaka00012】 ……61.35.191.250 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:55:45.70 ID:fG/r0UAO
「あー悪い御坂。さすがにちょっと疲れたわ」

267 :【misaka00014】 ……75.21.47.2 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:55:56.10 ID:CzIr7sAO
すると、美琴はめちゃくちゃ幸せですよーというのを、まるで隠そうとしない笑顔を向けてくる。

268 :【misaka00015】 ……216.214.134.2 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:06.39 ID:utMMUsAO
インデックスの目が、驚きに見開かれる。

269 :【misaka00013】 ……80.83.125.128 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:07.80 ID:SOtsG6AO
目の前の炎剣から、恐ろしい熱気が伝わってくる。こんなもので叩き切られれば、骨まで残さず消滅してしまうだろう。

270 :【misaka00017】 ……208.188.3.9 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:18.06 ID:uLjS0AAO
美琴が電撃を繰り返し浴びせ気絶させるまで、風紀委員こと白井黒子は何度も上条に襲いかかった(ゾンビのように甦ってくる黒子は、死の恐怖を覚えるほど怖かったと上条は震えながらのべている)。

271 :【misaka00016】 ……200.94.17.119 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:18.15 ID:1UPCAAAO
燻る煙で周りは見えないが、この情況で上条が生きているというには、あまりに絶望的だった。

272 :【misaka00019】 ……202.98.223.197 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:22.52 ID:HwmkF6AO
「ふえ? ちょ、ちょっとどういうこと?」

273 :【misaka00021】 ……203.110.240.131 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:31.85 ID:ctJ37QAO
上条の耳にどこからともなく幻聴が聞こえた。

274 :【misaka00020】 ……static-213-115-152-75.sme.bredbandsbolaget.se [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:35.41 ID:8uQ02.AO
「異能の力はなんだろうと、幻想殺しで消せるんじゃないの?」

275 :【misaka00022】 ……41.222.65.173 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:56:41.33 ID:WVf.9wAO
「あー悪い御坂。さすがにちょっと疲れたわ」

276 :【misaka00027】 ……210.211.110.12 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:57:02.23 ID:yELRYgAO
(な、ななななな、なんですかー! この突然の幸福は! 上条さんには似合わないイベントですよ! いや、きっとこの後絶対に不幸だーってイベントが起こるんだ。例えば恥ずかしさで頭いっぱいになった御坂が、ビリビリを放つとか、ビリビリを放つとか、超電磁砲を放つとか)

277 :【misaka00025】 ……195.158.12.94 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:57:10.31 ID:tO/9VgAO
「はい、交代。もうなんか私疲れたから、あの子のいう通り、右手で修道服をさわるなりなんなりして、あやしてあげて」

278 :【misaka00028】 ……host50-87-static.225-95-b.business.telecomitalia.it [sage saga]:2010/07/04(日) 15:57:19.81 ID:DzSDGEAO
「ちょっ、なにを怒ってるかわからないけど、とにかく落ちつけって。ドードー! ほら、御坂ドードー!」

279 :【misaka00030】 ……189.11.251.70 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:58:05.76 ID:PpIUXgAO
その途中、先ほど上条達が起こしたいざこざを聞きつけやってきた、風紀委員(ジャッジメント)に見つかってしまった。

280 :【misaka00001】 ……195.168.109.60 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:59:15.80 ID:YLLBXMAO
面白いものを見たように、上条は笑った。

281 :【misaka00002】 ……218.204.29.110 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:59:23.32 ID:vDccfUAO
「ほら、どうせお前もなんだかんだいいながら、ついてくるんだろ。さっさと次探そうぜ?」

282 :【misaka00003】 ……74.213.166.67 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:59:40.27 ID:Kl7KjgAO
「殴るわよ」

283 :【misaka00006】 ……190.90.163.13 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:59:43.73 ID:dSrhoEAO
美琴はステイルに視線を戻すと、口元をゆがめた。

284 :【misaka00007】 ……221.238.17.245 [sage saga]:2010/07/04(日) 15:59:49.41 ID:AQITTYAO
そういって、美琴は不器用ながらも笑みを浮かべた。

285 :【misaka00008】 ……mail.creditschoolmanagement.com [sage saga]:2010/07/04(日) 15:59:58.81 ID:AilurEAO
事もなげにいう上条に、美琴は盛大にため息をつき、肩をすくめた。

286 :【misaka00010】 ……41.190.16.17 [sage saga]:2010/07/04(日) 16:00:04.25 ID:f7afj2AO
我に返った上条は、足がもつれるのも構わずインデックスに駆け寄る。

287 :【misaka00001】 ……061244235034.static.ctinets.com [sage saga]:2010/07/04(日) 16:02:20.28 ID:YLLBXMAO
まだ立ち直れない美琴をどうにか立たせると、「んじゃ、またな」といい、上条は人ゴミに目を配らせながら先に進もうとした。

288 :【misaka00001】 ……186.89.248.4 [sage saga]:2010/07/04(日) 16:02:32.70 ID:YLLBXMAO
「こんの若造がぁぁぁぁ! お姉様に手を出しやがってぇぇぇぇ! 死にさらせぇぇぇぇ!」

289 :【misaka00001】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:07.00 ID:YLLBXMAO
射殺さんほどの目で上条が声の方を向くと、そこには奇妙な男がいた。

290 :【misaka00004】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:40.26 ID:ujLQYIAO
来る! 

291 :【misaka00005】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:40.68 ID:OI3ZJAAO
いつもの陽気さはなりを潜め、いつになく真剣な表情で打ち止めが立っていた。

292 :【misaka00002】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:40.31 ID:vDccfUAO
打ち止めの呼びかけに、振り返る。

293 :【misaka00006】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:41.67 ID:dSrhoEAO
「ん? どうした、御坂?」

294 :【misaka00007】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:44.38 ID:AQITTYAO
「…………」

295 :【misaka00008】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:45.88 ID:AilurEAO
二人で顔を寄せ合い、ひそひそと話し始める。

296 :【misaka00009】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:46.04 ID:bCIlEMAO
よく見るとそれは、笑いたいのを我慢しているようにも見えるが、美琴を見下しているステイルには気づけない。

297 :【misaka00012】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:49.16 ID:fG/r0UAO
「それではさっそく、上条さんは冷たい麦茶を買って参ります!」

298 :【misaka00010】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:50.99 ID:f7afj2AO
ちなみにいつの間に御坂に呼び名が戻ったあげく、恋人関係を否定されたことで、美琴の幻想もぶち殺したことに上条は気づいていない。

299 :【misaka00015】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:55.63 ID:utMMUsAO
こうして、なんだかんだでグダグダな捜索を続けて。

300 :【misaka00014】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:58.31 ID:CzIr7sAO
「本当よ。このバカに私の電撃防がれてたの見てたでしょ?」

301 :【misaka00019】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:58.08 ID:HwmkF6AO
上条と美琴は、小さなインデックスのお礼を聞き、互いに顔を見合わせて笑った。

302 :【misaka00021】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:04:59.23 ID:ctJ37QAO
「は、灰は灰に、塵は塵に――」

303 :【misaka00013】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:00.55 ID:SOtsG6AO
そんな中、上条は右手で美琴の電撃を防ぎながらも、確かに見た。

304 :【misaka00011】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:01.73 ID:5LI.xcAO
「やれやれ、と怒ってばかりで具体的なアプローチをしないお姉様を、ミサカは敵ではないと鼻で笑います」

305 :【misaka00024】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:02.18 ID:jDA7icAO
「全財産落としたといって、年下の中学生からお金を借りたのは、どこのどなたでしたっけー?」

306 :【misaka00022】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:02.94 ID:WVf.9wAO
美琴妹と別れた後、上条と美琴はインデックスの捜索を続けた。

307 :【misaka00026】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:04.38 ID:vixUbAAO
射殺さんほどの目で上条が声の方を向くと、そこには奇妙な男がいた。

308 :【misaka00017】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:05.20 ID:uLjS0AAO
上条の疑問はもっともで、超能力を開発しているのはここ学園都市だけである。

309 :【misaka00027】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:05.59 ID:yELRYgAO
美琴はお嬢様らしからぬ闘志に満ちた声で、己の誇りである二つ名とともに、名乗る。

310 :【misaka00029】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:07.21 ID:pNhQ1AAO
おとなしく黙る上条。その腕にしがみつきながら、美琴妹は言い返す。

311 :【misaka00023】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:09.75 ID:U.YJFoAO
「え、ちょっと待って」

312 :【misaka00016】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:11.74 ID:1UPCAAAO
来る! 

313 :【misaka00025】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:23.43 ID:tO/9VgAO
「インデックス、寝たの?」

314 :【misaka00018】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:23.41 ID:HyWl5MAO
追撃しようとするが、男はバックステップで距離をとり、それを許さない。

315 :【misaka00001】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:24.57 ID:YLLBXMAO
「ああ。どっちだろうと、俺には関係ない。超能力だろうが魔術だろうが、それが異能の力なら、幻想殺しで消せる」

316 :【misaka00028】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:24.56 ID:DzSDGEAO
上条の方を見る。彼も女が危険な相手だとわかったのか、背中のインデックスを左腕でしっかり抱きながらも、右拳を構えていた。

317 :【misaka00030】 …… [sage saga]:2010/07/04(日) 16:05:24.79 ID:PpIUXgAO
それも、あのステイルといった男よりも、強い。

318 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/20(火) 18:23:49.26 ID:RSRi1Tg0
>>1です
長い間、スレを放置してしまい申し訳ありませんでした。
諸事情で時間に余裕がなくなってしまったため、続ける事が困難になってしまいました。
大変残念ですが、ここで打ち切りという形にさせて頂きます。
スレ見ていただいた方どうもありがとうございました。
319 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 17:34:40.52 ID:epGIxNQ0
        _,,.. -─ 、_
               , '"´        `ヽ
               ,'⌒     '"´ _   `ヽ.
             ソ   '"´       `ヽ   )、
            (  (           ⌒ヽ   )
          , '"´         , '"´ ̄`ヽ    `ヽ ヽ
       (  ヽ.,_   `'' ー-              `ソ ノ
             `ヽ.,_,.- 、     ノr-─  ''"´ ̄
                    ソ (  { _
 _r┐__[][]__r┐_   ,,.. -─ (   ヽ(     ̄`ヽ.
.└┐┌┘└┐┌┐| ___  }_,,...  ---─ ''"´ ────┐ ○ l`l
 [] |__| [].   |__| .|_|       ̄ )   八       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ r‐‐'ノ
                   r'     )、             ̄
 ⌒ヽ.           __r'⌒ー-'   |   ヽ-、        , -'⌒ヽ
   ⌒ヽ   _,. - 、__r(  ⌒  ノ  人     ⌒ヽ-  ノ´⌒
                  / ̄ ̄\
                /  ヽ_  ;;''"゙''"゙.、;;:〜''"''
   ;''"゙''"  ;''"゙''"゙....   ( _)( _)  |     ____
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           ;;  ,,..、;;:〜''"゙''     / |      (__人__)      |
;''"゙''"  ;''"゙''"゙....   ,-、   ヽ     ノ、\    ` ⌒´     ,/__   
 ;;''"゙''"゙.、;;:〜''"''  / ノ/ ̄/ ` ー ─ '/><  ` ー─ ' ┌、 ヽ  ヽ,
  ;;  ,,..、;;:〜''"゙''/  L_         ̄  /           _l__( { r-、 .ト
  ,,..、;;:,,..、;;:〜'''    _,,二)     ,,..、;;:,,..、;;:〜''''       〔― ‐} Ll  | l) )
  {ー_-‐.'}       >_,フ      /               }二 コ\   Li‐'
  i - +-|     __,,,i‐ノ     l              └―イ   ヽ |
  l_ロ_.l   ,,..、;;:,,..、;;:〜'''' l                ;;  ,,..、;;:〜''"゙''
  練炭
        すごい一体感を感じる。今までにない何か熱い一体感を。
        風・・・なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、俺たちのほうに。
320 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 18:57:47.99 ID:WvwJvlEo
書き手のレスがないまま”2ヶ月”以上が経過したのでHTML化のご案内です

続ける意思がなくなった場合は以下のスレでHTML化依頼をお願いします
■ HTML化依頼スレ Part1
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1190564438/

続ける意思がある場合は2週間に1度ぐらいでいいので生存報告をよろしくお願いします
住み良い製作速報を作るため放置スレの削減にご協力お願いします
321 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 00:50:13.11 ID:3uCBuAEo
1週間の間に書き込みが全くなかったので、放置スレと判断してHTML依頼してきます
おつかれさまでした
322 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 00:23:24.74 ID:tJSYPEY0
[ピーーー]ってピーなのかな
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