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キョン「やれやれ――――それじゃあ、零崎を始めるとしますか」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:39:17.06 ID:HKlBtMUo
ハルヒ×戯言ssです
需要ないかも。。。

まだあんまり書き溜めてないので時々上げに来ます
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
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旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
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にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
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にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
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にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:39:43.67 ID:HKlBtMUo

『血と労苦と汗と涙のほかに、私が差し上げられるものはありません。』
                     ――ウィンストン・チャーチル―― 


――5月11日(水)――

TV 「……」
ハルヒ「……」
TV 「……」
ハルヒ「……」

キョン『いつ部室にテレビなんて置いたんだ?』

みくる『さぁ? 気づきませんでした』

古泉 『確か三日ほど前に運び入れていましたよ』

キョン『それにしても、あんなアンティークみたいなテレビどこで拾ってきたん
    だ。10インチで、しかもブラウン管だなんてうちのじいちゃん家にも
    ないぞ。来年には地デジになるから見れないじゃないか。』

TV 「……」
ハルヒ「……」
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:40:20.08 ID:HKlBtMUo
古泉『なかなか乙なものですよ。昭和のよさを改めて実感しますね。
   あんなに古いカラーテレビでも今でも使えているのですから』

みくる『ほぇ〜、ピンク色でコロコロしててかわいいですね〜。あれがブラウン
    管なんですか。もうこの時代には全部有機ELだと思ってました。』

キョン『それはまた…。けど有機ELなんて、去年の一時期だけしか売れてなか
    た気がするんですが。未来のテレビは全部有機ELなんですか?』

みくる『そ、それは禁則じ『違う』

長門 『将来的には現代のテレビジョンと呼ばれるようなものは存在しない』

キョン『何だ長門いたのか』

長門 『あなたが、よんだから』

古泉 『有希ではなく有機ですよ』

TV 「……」
ハルヒ「……」
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:41:00.32 ID:HKlBtMUo
キョン『それは何でですか、朝比奈さん』

みくる『えっと…それも禁そ『未来において触媒を媒介する必要がなくな
    ったため』

キョン『(そういえば朝比奈さん(大)がそんなこと言ってたっけ)』

キョン『それはつまり、テレパシーでメールするようなものなんですか、朝
    比奈さん?』

みくる『き『それは違う。感覚的には似ているが、似て非なるもの』

キョン・みくる・古泉「……」

TV 「……」
ハルヒ「……」
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:41:32.74 ID:HKlBtMUo
古泉 「ちぇ、チェスでもしませんか?」

キョン「あ、ああ…」

みくる「わたしはお湯沸かしますぅ」

長門「……」


TV 「…っ…」
ハルヒ「!?」
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:42:07.36 ID:HKlBtMUo
ハルヒ「そうだ! 京都に行こう!」

キョン「なんだ、藪から棒に」

ハルヒ「『なんだ』じゃないわよ。大事件よ大事件!」

   「あんた今京都で何が起きてるか知らないの? 連続殺人なのよ?」

キョン「朝テレビなんて見てる時間あったら寝てる時間を増やすね」

古泉 「ああ、≪京都連続通り魔殺人事件≫ですね。確か今朝には被害者が4人
   に増えていたとか」

みくる「ひぇっ」

キョン「てかお前、それ今知っただろ」

ハルヒ「私にとって今より前はすべて過去なの。3秒前も3年前も等しくね」

   「それにちょうど今5人になったところよ」

キョン「その≪ちょうど今≫はだいたい30秒前だから≪過去≫だな」

ハルヒ「うっさい、揚げ足とんなっ」
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:42:46.67 ID:HKlBtMUo
キョン「それで、何なんだ? その殺人事件がどうした」

ハルヒ「どうもこうも、あんたバカァ?」

   「5人も殺されていまだに犯人が捕まってないのよ、異常じゃない」

キョン「切り裂きジャックは十数人殺してたぞ」

古泉 「涼宮さん、僕が説明します」

TV 「……」
長門 「……」
TV 「……」
長門 「……」
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:43:15.47 ID:HKlBtMUo
古泉 「切り裂きジャックはイギリス、ジェイソンはアメリカで有名な殺人鬼です
   が、それと同レベルの事件が日本の、しかも京都で起こっているというの
   が異常なんです」

   「先進国でも治安が比較的的よい日本の一地方都市でそのような事件が起こ
   るなんて前代未聞です」

   「その犯行の手口はもはや通り魔殺人とは言えないほど残忍で、人気のいな
   いところに人を連れ込み、鋭利な凶器で刺殺した後にその場で死体を切り刻
   み、内臓を引きずり出し、解体するんです。もはや猟奇殺人ですよ」

みくる「ひょ、ひょえ〜〜〜〜〜」

古泉 「それだけでなく、警察が機動隊さえも動員されてなお、犯人の手掛かり1
   つ見つかっていず、犯行が繰り返されているんです。

   「これを異常と言わず何というんでしょう」

TV「……」
長門 「……」
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:44:00.40 ID:HKlBtMUo
キョン「…まあ大体わかった」

   「で、ハルヒ。その事件が一体どうしたんだ。ここは神戸県で京都府じゃ
    ないぞ」

ハルヒ「まさかきょん、ここまで話して置いてまだわかってないの?」

   「だ〜か〜ら〜…」

キョン「(わかってるから聞きたくないんだ)」

ハルヒ「私たちが殺人鬼を捕まえるのよ」

キョン「……」

みくる「ひぇ〜…」

古泉 「……」

TV 「……」
長門 「……」
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:44:52.72 ID:HKlBtMUo
キョン「お前正気か?」

ハルヒ「勝機に正気よ。だから捕まえに行くの」

   「だってこんな機会多分もう人生で二度とないわよ? 日本初の連続猟奇
    殺人。いいじゃない、あたしたちの相手にはちょうどいいわ。SOS
    団に勝てない相手はいないわ」

キョン「バカかお前は。相手は殺人鬼で…殺されるかも知んないんだぞ」

ハルヒ「大丈夫よ、絶対殺人鬼ごときに殺されないわよ。だって」

   「SOS団だもの」

キョン「……」

キョン「(こいつがこう言っている以上、ハルヒの能力で俺たちは守られている
    ってことだよな。それに古泉の≪機関≫もあるし…)」

TV 「……」
長門 「……」
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 12:45:38.95 ID:HKlBtMUo
キョン「まあいい、それで何か策でもあるのか?」

ハルヒ「……珍しいわね、あんたが素直にあたしの言うことを聞くなんて。団員
    としての自覚が出てきたのかしら」

キョン「じゃあ行かない」

ハルヒ「詳しいことは明日話すわ、今日のミーティングはこれで終了っ。みくる
    ちゃん、お茶頂戴」

みくる「はい、ただいまぁ〜」

…………

長門 「……」ポチッ
TV「」プツン

ハルヒ「じゃあ今日の団活はこれで終わりっ。みんな帰るわよ

12 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 12:49:33.60 ID:HKlBtMUo
――なあハルヒ、お前はいったい何を望んだんだろうな?
   ほんとに非現実なんか望んでたのか結局、わからなかったよ…
   …けどな、本当は、もしかしたらそれを俺が望んでたのかもな――
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 13:48:11.88 ID:b9OWThUo

期待
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 13:56:35.32 ID:etOkfN.o
>神戸県
>神戸県
>神戸県
>神戸県
>神戸県
>神戸県
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 14:23:24.74 ID:J/VfZRc0
しえん

きたい
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 14:33:46.83 ID:F.izCMAO
神戸と言えば、いーたんの実家が確かその辺だな
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 16:18:29.46 ID:etTb9520
>>14
金沢県みたいなもんだ
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/29(木) 18:26:48.72 ID:qGswVMDO
昔製速の前身の似たのあったな
是非完結させてくれ
19 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:12:42.04 ID:HKlBtMUo
>>14>>17
ミスです、兵庫県でした

>>18
ぜひ完成させたいし、結末もできてはいるんですけど…
なんかネット中毒?みたいなのになってるらしく
一日にパソコン使える時間が限られているんです
がんばって完成させますんで温かい目で見て下さい
20 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:14:47.38 ID:HKlBtMUo
あと、この書き方だとケータイだとと見にくいと思います。。。
みにくかったら言ってください
21 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:16:06.14 ID:HKlBtMUo
第1章 鼓動―(来導)


 0、「君はどうしたいの?」
              「僕はどうもしたくない」

 1、

――5月12日(木)――

ハルヒ「みんな揃った? それじゃあミーティングを始めます」

   「それじゃあみんなに今回の計画を発表するわ。みくるちゃん、これホワ
    イトボードに書いてちょうだい」

みくる「はぁ〜い。…えっとぉ≪京都っ猟奇殺人鬼っ捕縛計画≫っと」

ハルヒ「いいわねみくるちゃん。どんどんエロメイドっぽくなってきてるわよ。
    特に息継ぎがエロいわね〜」

TV「……」
長門 「……」
22 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:17:32.27 ID:HKlBtMUo
ハルヒ「それで誰か質問ある」

キョン「おいハルヒ、まだ名前しかわかんねーぞ」

ハルヒ「質問は挙手をし、指名されてから」

キョン「」ノ

古泉 「涼宮さん、現時点では計画名しかわからないのですが、具体的な作戦は
   あるのでしょうか?」

ハルヒ「いい質問だわ、さすが古泉君。これから説明するわ」

キョン「」プルプル

ハルヒ「明日の早朝から日曜日までの3日間、京都に2泊3日の合宿を行います」

キョン「金曜は学校じゃないか」

ハルヒ「金曜は建校記念日よ。馬鹿なんだからせめて勉強しなくてもいい日ぐら
    い覚えときなさい」

TV「……」
長門 「……」
23 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:19:03.42 ID:HKlBtMUo
ハルヒ「作戦は単純明快、人が多い場所を探し回って犯人を見つけたら縄でグル
    グルにしてあたしの前にひっ捕らえてくる。簡単でしょ?」

キョン「簡単なわけないだろ、相手は凶器を持っている殺人鬼だぞ。縄で巻く前
    に刺されちまう」

ハルヒ「そんなのお腹にジャンプかマガジン入れときなさい」

古泉 「サンデーのほうが厚い気がしますが」

ハルヒ「サンデーは絶対だめよ、あたし犬夜叉嫌いなの」

キョン「……まあ防御面はいいとして(全然よくねーけど)、どうやって縄で巻く
    んだ? 殺人鬼に『お縄頂戴いたします』って言うのか」

ハルヒ「それでもいいけど、気絶させてから縛り付けましょう」

   「はいこれみんなにあげるわ」ポイポイ

古泉 「これは…」ポン

TV「……」
長門 「……」
24 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:19:46.65 ID:HKlBtMUo
みくる「す、スタンガン…ですかぁ?」ポン

ハルヒ「その通りよみくるちゃん。よくわかったわね」

   「昨日ド○キに行って一番電圧の強くて気絶させられ奴頂戴って言った
    らそれだって言うの。シャーペン型で痴漢対策用らしいわ。」

キョン「(痴漢対策で人を気絶させるのか?)」

ハルヒ「はい有希」

TV「……」
長門 「……」ポン

キョン「(長門いたのか)」
25 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:22:19.24 ID:HKlBtMUo
ハルヒ「はいキョンにも」

キョン「ああ、ありが……」カチャ

   「なあハルヒ……」

ハルヒ「どうしたのキョン? まるで凶器でも渡されたみたいな顔して」

キョン「これ、サバイバルナイフじゃないか? なんで俺だけスタンガンじゃな
    いんだ?」

ハルヒ「あのスタンガン異様に高いのよ、4個しか買えなかったわ。だから昨日
    家の物置あさってたらサバイバル用具が出てきたの」

キョン「だからって人にこんなもの渡すな! お前が使えよ。こんなの持って職
    質かけられたら俺が犯人にされちまう」

ハルヒ「あたしも捕まりたくないわよ。それじゃスタンガン欲しかったら自分で買っ
    てきなさい。それにあんたが一番襲われそうな気がするのよね。もっといた
    ほうがいい気がするわ」

キョン「不吉なこと言うな、俺はまだ死にたくない」

ハルヒ「大丈夫よ、こっちが武装してる限りいきなり殺してきたりしないわよ」
26 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:22:57.84 ID:HKlBtMUo
キョン『おい古泉』

古泉 『何でしょう?』

キョン『お前スタンガン持ってないか? 毎週奢っってるせいで金がないんだ』

古泉 『僕は持っていませんが、≪機関≫の備品にあると思います。借りてきま
   しょう』

キョン『それでいい、頼む。間違ってもナイフなんて使いたくない』

ハルヒ「そこ何しゃべってんの? 話聞きなさい」

古泉 「すいません涼宮さん、話を続けて下さい」

ハルヒ「そう、それじゃ古泉君。宿の準備頼めるかしら」

古泉 「わかりました。知り合いに京都の旅館を営んでいる人がいるのであたっ
   てみます。多分格安で泊まれますよ」
27 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:23:30.71 ID:HKlBtMUo
ハルヒ「じゃあ今日のミーティングはお終い。明日は朝6時から行くからちゃん
    と準備しとくのよ」

…………

長門 「……」ポチッ
TV「」プツン

ハルヒ「じゃあ今日の団活はこれで終わりっ。みんな帰るわよ」

キョン「(……長門、本読むのやめたんだな)」


――――この時俺はまだ知らなかったし、この前みたいにハルヒはみんなで旅行に
    行きたいだけだろうと思っていた。それにそれは間違いではなかったんだ
    と思う。だからこそ思う。≪どうしてこうなった≫んだろう……――――
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 21:24:32.26 ID:3yfW0Hoo
パー速の零崎キョンスレ思い出すな。いやまだ生きてるけど
29 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:27:24.26 ID:HKlBtMUo
今日は持ち時間が切れそうなのでここまでです。
オナニーしてると時の立つのが早いです(泣)

途中というか、結末がいくつかあるので安価もしようかな?
っと思ってます。その時になったら聞くと思います

おやすみなさい
30 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:28:58.73 ID:HKlBtMUo
>>28
私はVIPの未完のしか見たことないです。。。
それは未完なのですか?
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 21:35:23.37 ID:3yfW0Hoo
未完っていうか、書きたい人が集まって自由に書く感じ…か?短編集みたいな。
とりあえず見てもらった方が早いだろうからURL貼っとく
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1241976759/
32 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/29(木) 21:38:20.47 ID:HKlBtMUo
>>dクス
見てみます
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 21:40:53.04 ID:3yfW0Hoo
まとめwikiもどっかにあった希ガス、更新は停止してたが。
宣伝みたいになって悪いが、続き期待してる
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/30(金) 02:07:24.64 ID:igBaTF6o
やっぱハルヒうぜぇな
所で零崎って西尾が書いてるくらいしか知らないんだけど
誰か軽く頼む
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/30(金) 02:44:37.81 ID:OinOhkAO
>>34
殺し名序列第三位零崎一賊
老若男女容赦無く関係無く意味無く理由無くただただ[ピーーー]【殺人鬼】集団
零崎に少しでもちょっかいを出してきた者は家族ペット親戚友人隣人全て[ピーーー]という徹底した報復主義から忌避されている
代表的な者に【自殺志願】【愚神礼賛】【少女趣味】等
一般人がある日突然【魔が差して】零崎へと変異する

まぁ大体こんぐらいか
ちなみに殺し名は一位から順に【匂宮】【闇口】【零崎】【薄野】【墓森】【天吹】【石凪】と計七名
零崎以外は一族であり、対極の存在として【呪い名】と言うものがある
36 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:38:37.50 ID:ES1g07Eo
>>34
取りあえず初めのほうはハルヒのほうが分かれば大丈夫だと思います
どうせ、ハルヒには解説大好きな一樹君もいますし
戯言の解説は彼にまかせましょう

呪い名までは突っ込みませんのでご安心を

それじゃ再開します
37 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:39:40.71 ID:ES1g07Eo
 2、

――5月13日(金)――

――駅前――

ハルヒ「おっそーい!!」

キョン「(こいつにだけは謝るまい、ほんの少し前に走ってくところを見たぞ)」

キョン「朝比奈さん、遅れてすいません」

みくる「あ、大丈夫ですよ。私も今来たとこ」

古泉 「おはようございます。今日もいい天気ですね」

長門 「……」

ハルヒ「みんな揃ったわね。じゃあキョン、今日はいつもの喫茶店じゃなくて向
    こうのマ○ドで奢りなさい」

キョン「ヘイヘイ…」

ハルヒ「それじゃぁ、しゅっぱ〜つ!」
38 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:40:36.34 ID:ES1g07Eo
――京都のマ○ド――

キョン「…でだハルヒ、これからどうするんだ? 俺たちはまだ作戦も何も聞い
    いちゃいないぞ」

ハルヒ「いちいち五月蝿いわね、今から話すわよ。」

   「それじゃあこれから三日間の計画の予定を発表するわ」

   「まず、朝から昼まで各人に人気の多い所に行ってもらいます。で、昼食
    を食べるときにみんなで集まって今度は場所を変えましょう」

キョン「おいハルヒ、さすがに個人行動は危なくないか?古泉はともかく、朝比
    奈さんを1人で歩かすのは襲ってくれって言ってるようなものじゃない
    か」

ハルヒ「う〜ん、そうね…。じゃあ、班を作りましょう。1人と2人の班を2個
    ね。それじゃあくじ引き!」

キョン・みくる・古泉・長門「」スッ

――結果――

キョン・古泉班  みくる・ハルヒ班  ボッチー長門

ハルヒ「それじゃあいったん旅館にいって荷物を置きましょう。あたしたちは京
    都駅から、南の稲荷大社にかけて探索ね。有希は京都駅から二条城にか
    けて、古泉君は二条城から北野天満宮にかけて捜索するのよ」

ハルヒ「それじゃ、みんな行くわよ!」
39 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:41:22.52 ID:ES1g07Eo
――千本通り――

キョン「京都なんて初めて来たな」

古泉 「そうなんですか、僕は生れが関東なので小学校の修学旅行で一度来たこと
   がありますよ」

キョン「それは≪機関≫に入る前なのか?」

古泉 「そうなりますね、ええ。それこそ小学生の記憶なので、宿泊先で女の子の
   部屋を覗いたことや、脱衣まくら投げで負けて部屋から全裸で締め出され
   たことくらいしか記憶にありませんが」

キョン「なんだよ脱衣まくら投げって…。そうか、そうだよな」

古泉 「どうかしましたか?」

キョン「いや、お前も昔の…≪機関≫に入る以前の思い出もあるんだよな。俺が
    知ってるのは今のお前だけだから」

古泉 「……。そうですね、そんなときの僕もいましてね。正直、≪機関≫に入っ
   てからの記憶のほうが色濃くて、たまに忘れそうになるんですよ」

   「それに、あなたや朝比奈さんや涼宮さんに出会ってからの1年間はとても
   愉快でいい思い出ですよ」
40 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:56:22.79 ID:ES1g07Eo
京都簡略図
 
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|  金閣
|   寺 | |
|                           ||
|      北野               ||     銀閣
|      天満宮             ||     寺
|        |                 ||
| 千本通り→|      京都        ||平安
|        |      御所        ||  神宮
|        |                 ||
|       二条城     新 河原     ||
|                京極 町      ||
|                            ||←鴨川


|            京都駅
41 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:57:34.36 ID:ES1g07Eo
やべ、みすったorz
川がずれ取る

詳しくはwebで
42 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:58:27.94 ID:ES1g07Eo
古泉 「≪機関≫に入ってからも決していい思いはしませんでしたよ。前話して時
   には……ああ、あれから一年も経つんですね、気が狂いそうになったと言
   いましたが、僕は自分の人生を恨みましたよ。勿論、涼宮さんもね」

キョン「……」

古泉 「けれど、5月に涼宮さんと出会って、あなたと出会って、SOS団に入っ
   て、ずいぶん楽しませていただきましてよ」

キョン「……お前は今でもハルヒを恨んでいるか?」

古泉 「恨んでいません。1年前はとても考えられなかったことですよ」

キョン「そうか」

古泉 「すいません、とても旅行中に喋るようなことでもなかったですね」

キョン「普段の疲れをいやす慰安旅行だと思えばいいじゃないか、少しくらい話は
    聞くぞ」

古泉 「ありがとうございます(彼も変わったんですね…)」


キョン「(俺はあいつと出会って……どう思ってるんだろな)」
43 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 09:59:19.61 ID:ES1g07Eo
キョン「なあ俺たちは安全なんだよな?」

古泉 「ええ、≪機関≫の護衛もありますし、何より涼宮さんの加護があります」

   「僕たちは今京都で最も安全な存在でしょう」

キョン「そうか」

古泉 「そうですね、あなたとこう二人きりで話す機会も少ないですし、少し詳し
   く話しましょうか」

キョン「いやいい」

古泉 「僕たちも最初は危惧したんですよ。さすがに涼宮さんの能力があるにして
   も安全なのか、京都に来てもいいのか」

キョン「……」

古泉 「それに、一番気がかりなのは、涼宮さんと殺人鬼を邂逅させていいのだろ
   うか…という点ですね」

キョン「ハルヒは本当に殺人鬼に会いたがってるのか? 俺にはそうは思えない」

古泉 「その可能性も否定できません。ですが、≪機関≫としては最悪の場合を想
   定しなくてはいけないのです。涼宮さんが会いたがっているとしたら、何
   故会いたがっているのでしょうか」
44 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 10:00:01.53 ID:ES1g07Eo
古泉 「ただ単に今回の事件が珍しいからとは考えられないんですよ。何故なら、
   あなたと会ってから――正確にはあなたと≪閉鎖空間≫から帰ってきてか
   らですが、涼宮さんのエキセントリックな言動は見られなくなってきてい
   るからです」

   「特にここ最近は中学生の時のように、非現実を求めるでもなくただの現実
   に甘んじてきていたはずなのに、ここにきてこのような非現実を求めるよ
   うな行動をとっているのは何故か?」

   「正直≪機関≫としては戦々恐々です。もしかしたら彼女は、日常に飽きて
   しまったかもしれないからです。そうなったらどうなるか……」

   「だからこれは≪機関≫としての総意です。たとえ神がそれを望もうとも、
   彼女と殺人鬼を合わせてはいけない…」

キョン「……お前たちの理屈だと、ハルヒが望んだらすべてなんでも起こるんだろ?
    それこそ抑えられないじゃないか」

古泉 「そうですね、だから僕たちは今、神と戦争しているようなものです」

   「京都は≪機関≫の意向が通る領域には含まれてはいませんが、幸い、≪玖
   渚機関≫の直系がいらすということなので、その人に協力を要請いたしました」

キョン「≪玖渚機関≫?」
45 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 10:00:57.21 ID:ES1g07Eo
古泉 「ええ、そうですね…説明すると、≪機関≫の上位組織…いえ違いますね。
   スポンサー、パトロン…出資者というのが一番近いでしょう」

   「もともと≪機関≫という呼称は正式名称ではないのですが。≪玖渚機関≫
   は≪機関≫の活動資金の調達先の最も大きなところと聞いています」
 
   「≪玖渚機関≫とは、僕たちの住む西ノ宮から神戸にかけて本拠地を置く、
   日本最大の権力をもつ組織です。日本に住んでいて彼らの影響を受けてい
   ない人はいないじゃないと言われています」

   「それだけではなく、世界の4分の1をも掌握しているとも…」

キョン「そんなけったいな組織が実在するとは…それこそハルヒが好きそうだな」

古泉 「いわゆる裏の世界というやつですよ。基本的に一般人でその存在を知る者
   はいませんよ」

キョン「俺は一般人じゃないのか」
46 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 10:03:24.38 ID:ES1g07Eo
キョン「そんな奴らが存在しているのもハルヒが望んだからじゃないか?」

古泉 「そうかもしれません。しかし、そうなると世界中の人類の7割が途上国に
   住み、2割が飢餓で苦しんでいる、多くの人々が戦争を経験しているとい
   うことも涼宮さんが望んだからということになってしまいます」

   「それに何か意味があるとしても、涼宮さんが望むことがとてもそんな風だ
   とは考えたくはないですね。」

  「古今東西、宗教には神やそれに準じる何かと、それと敵対する何かが描か
   れています。ゾロアスター教しかりイスラームしかり」

   「われらの神は一体何を敵としているのでしょうか? 彼女が望むことが平和
   ならば戦争が、混沌ならば平和が敵となるのでしょうか。おそらく彼女の考
   え方から推測するに平和=日常、混沌=非日常が成り立つと思います」

   「もっとも、彼女が敵を設定しているかどうかもわかりませんが」

    ・ ・ ・
   「僕たちの役割は先ほども言ったとおり、彼女に日常の敗北を望ませないこ
   とですよ。望まれても、たとえ背信者となってもそれを阻止することです」

 「すいません、ただの戯言です。聞き流してください」

キョン「それは、…」

古泉 「おっと、北野天満宮につきましたね。ここは菅原道真を祀っていることで有
   名ですね。人もたくさんいます。来年は僕たちも受験生ですし、お守りでも
   買っていきませんか? 朝比奈さんは今年受験ですし」

キョン「……ああそうだな」
47 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 10:03:58.74 ID:ES1g07Eo
―――午後1時ごろ―――

――モス○ーガー――

ハルヒ「それじゃあ昼食も済んだし、午後の部、再開しましょう」

   「みんなくじ引いて」パッ

――結果――

キョン・ハルヒ班  みくる・長門班  ひとり古泉

ハルヒ「今度は、みくるちゃんたちは八坂神社から清水寺周辺ね。古泉君は太秦を
    よろしく」

みくる「はぁ〜い」

古泉 「わかりました」

長門 「……」

ハルヒ「あたしたちは京都御所から河原町にいるから、ひっ捕まえたらすぐ連絡す
    るのよ」
48 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 10:04:28.78 ID:ES1g07Eo
ハルヒ「元皇居っていうくらいだからもっと雅だと思ってたのに、意外と薄ぼけ
    てるのね」

キョン「趣があるんだよ。平安時代に何を求めてるんだよ」

ハルヒ「舞妓さんがもっとたくさん歩いてるもんだと思ってたわ」

キョン「偏見だな。俺はこういう落ち着いた雰囲気が好きだがな」

ハルヒ「ふぅん…。そうね、あんまり悪くないわね」

   「そうだ。後でみんなで着物買って明日はそれで回りましょう」

キョン「(いい感じに事件のことを忘れてるな。このままいけば…)」

   「(??? 俺は何考えてるんだ。いつから古泉たちに協力してるんだ。俺は
    いつも巻き込まれてるだけで…)」

   「(俺はどうしたいんだか。ハルヒと犯人は合わせないほうがいいのか)」

   「(俺はいったい何を考えてるんだ。合わせないほうがいいに決まってる。
    俺の周りでもう非日常なことが起きるのはもうこりごりなはずだ。そう
    思ってるはずだろ…。そう思ってたはずだ)」

   「(…そうなのか? いつも変なことに巻き込まれてる時、俺は嫌がってい
    たか? 嫌だった。鬱陶しいかった。面倒くさかった。それじゃあ)」

   「(楽シカッタカ?)」

   「……」

ハルヒ「…ね……ねぇキョ…。……キョン!」

キョン「…ん? ああ、悪い。ボーっとしてた」

ハルヒ「もおちゃんとしなさいよ!」ペチペチ
49 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 10:05:48.47 ID:ES1g07Eo
キョン「(そのあとハルヒの機嫌はあまり良くなかった)」

ハルヒ「いいから次のところ行くわよ」

キョン「ヘイヘイ」

――午後4時――

――河原町通り――

ハルヒ「ここが有名な河原町界隈ね」

   「新京極か河原町。先にどっちに行こうかしら」

新京極か河原町

キョン「 【安価>>50>>60まで多いほう】がいいんじゃないか」
50 : ◆cBdDqHBBvg :2010/07/30(金) 10:08:26.73 ID:ES1g07Eo
あまり人もいませんので今日はここまでです。
では、息災と、友愛と、再会を
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/30(金) 10:34:43.23 ID:N7WQNUDO
なぜ安価にしたし
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 02:17:27.99 ID:ZwSZWfA0
なんで安価
一応、河原町
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/31(土) 10:20:36.52 ID:FdwTbwEo
新京極
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 13:36:36.60 ID:cmUNM2DO
河原町で
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 13:48:46.52 ID:5ZomGIDO
河原町
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 14:48:52.69 ID:Z0R4gvw0
河原町が多いからあえての新京極で。

あれ?これって戯言遣いに会えますか?
57 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 16:31:03.20 ID:h.p3MGAo
一姫「実はこの安価すごく重要なのですよ」

   「この安価でエンディングが絞られちゃうんです」

   「詳しく言うと、片方はあるイベントが発生して、もう一方ではそれが
   なくなっちゃうんですよ」

   「クビシメロマンチストを読んだことのある人は気付けるかもしれませんね」

崩子「正直に言ったらどうですか? 自分でエンディングも決められなくて、しかも
   あえて安価をすることで書き溜めを創る時間を稼いでるだけなんじゃないんですか」

一姫「しぃー、しぃー。それを言っちゃだめですよー。姫ちゃん怒られちゃうんです」

   「そういうことは>>1に直接言ってくださいよー。姫ちゃんは言わされてるだけなんです」

崩子「しかし、安価で展開を決めたら書き溜めは創れないのではないのですか?」

一姫「この安価はエンディングを決めるだけ、基本的な中身は変わらないそうですよ。
   簡単に言うと、エロゲーの共通パートの選択肢で、この安価で個別ルートが決まる
   というものなのです」

   「けど今のところ河原町が多いみたいですね。ネームライツ的には新京極だと
   思ってた>>1は今焦っているのですよ。」

崩子「それに>>56がクリティカルなことを言ってしまっていますね。>>1は一体どうするの
   でしょう?」

一姫「いじめにもほどほどというものがあるのです。今から訂正しようか迷ってるみたい
  ですよ」
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 17:03:45.02 ID:Z0R4gvw0
自分のつぶやきにまさかの返答があってワラタwwwwww

展開読まれてたっていいじゃない。それが安価というものさ。
欠陥製品ルートか人間失格ルートかは関係ない。
私はあなたのSSが読みたいんだ。

ちなみにあと一人新京極って答えたら3対3の引き分けになるのだがどうされるおつもりか。

59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 17:17:42.85 ID:f0hVwWwo
そんなことを言われたら新京極って答えたくなるじゃないか
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 17:30:31.68 ID:ylz0.aUo
よろしい、ならば新京極だ。
61 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:32:40.79 ID:h.p3MGAo
崩子 「というか、こんなのかいてる暇があったら上げろって話ですね」

一姫 「ほんといったい何してるんでしょうね? 人待たせてるならさっさと書き溜め
    創れよって話です」

   「第一、『戯言シリーズ読んでない人にも読めるよ』ってこの前いってたけど、
    読んでない人からしたら姫ちゃん達誰?ってなっちゃいますよ」

崩子 「それは>>1がオイオイ話すそうです」

    「それよりも気になるのが>>59の反応ですよね」

一姫 「今焦って打ちなおしていて、ちらっと見ているうにまさかの展開が
    起こっているのです」

    「かなり心臓に悪いのです。それじゃ、3対3のようなので次の>>61
    で決まりということにしましょう」

   「>>1としては河原町編にしているところなのですが、きっとやさしい
   みなさんでしょうから、河原町にしてくれるですよー」

    「ですですよねー?」

崩子 「それだ心理戦に持ち込んだつもりですか…」

    「それに>>58の言葉に救われますね。すべては天命にとしましょう」
 
一姫 「どんと来い!>>61ですー!」
62 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:33:27.94 ID:h.p3MGAo
一姫 「」

一姫 「」

一姫 「」 
63 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:37:52.40 ID:h.p3MGAo
一姫 「…いやこれはないですよ・・・」

   「いやまぁ・・・安価にした時点で何かあるかわからないから
    安価にしたわけだし、今さら新京極になったところで何も言
    えねーですよ」

   「だとしても、『どんと来い!>>61ですー!』って挑発したら
    自分だったとかむなしすぎです…」
64 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:45:54.71 ID:h.p3MGAo
一姫 「喧嘩売っといてシカトされた気持ちです。むなしいってよりも
    恥ずかしくて穴に入りたい気分です…」

崩子 「何気なく新京極でもいいって言ってますけど、>>1にしたら
    大問題ですよ?何せ、今打ちなおしてたところなのですから」

一姫 「ううぅ〜〜。みんな鬼ですよぉ〜。殺人鬼ですよぉ」

    「きっとみんなどこかで零崎してるんです〜」
65 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:51:50.67 ID:h.p3MGAo
 3、 ――新京極編――

キョン「新京極がいいんじゃないか?」

ハルヒ「じゃあ河原町から行きましょう。新京極は後回し」

キョン「……」

ハルヒ「どうせあんた運ないでしょ。だったらあんたが言わなかったほうに何か
    いいことがあるかもしれないわ」

   「あたしこの前商店街のガラガラで1等賞引き当てたわよ」エッヘン

キョン「それ籤運使ってないか?」
66 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:53:32.78 ID:h.p3MGAo
――河原町――

ハルヒ「ねえねえ見て。この小物すっごくかわいくない?欲っし―」パタパタ

ハルヒ「どうキョン? この着物似合ってるでしょ。このお店に後でみんなで来ま
    しょう」キセキセ

ハルヒ「キョン早く! 八つ橋、試食のくせにおいしいわよ」モグモグ

キョン「―はぁ――はぁ――はぁ――」ドッサリ

    「俺ここに何しに来たんだっけ? 少なくとも荷物持ちじゃなかった気がする」

ハルヒ「ねえキョン、こっちこっち」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「この巾着みたいなのとってもかわいいな〜。とっても欲しいな〜あたし
    に似合うと思わない?」キラキラ

キョン「……」
 
    「ああ似合ってるよ」

ハルヒ「ほんと? じゃあ奢って」

キョン「やだ」
67 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:54:48.59 ID:h.p3MGAo
キョン「(結局買わされたけどな)」ハァ

ハルヒ「ルンルンルン♪」

キョン「(いつの間にかに機嫌は直ってるな)」


――午後5時――

――新京極――

ハルヒ「じゃあ新京極にも行くわよ」

キョン「ハイハイ」

ハルヒ「あーっ!! あそこのお店かわいい〜」ピュ――

キョン「…はぁ。つかれた。少し休みたいな」

「「どん」」ガシャ

キョン「あ、すいません。大丈夫ですか?」

×××「いえ、そちらこそ袋が倒れて中身が出ていますよ」

パシパシパシ

キョン「すいません、拾うのまで手伝ってもらっちゃって」

×××「こちらもうっかりしてたので申し訳ありません」

    「観光ですか」
68 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:55:37.36 ID:h.p3MGAo
キョン「ええ、連れの買い物に付きあってるんです。最初はショッピングなんて
    するつもりはなかったんですがね」

ハルヒ「キョン―!早くこっち来なさいよ―」

キョン「連れが呼んでるんで、それじゃあ」

×××「そうですか。それじゃあ気を付けて下さいね」


――午後6時――

――ケ○タ――

ハルヒ「ごめ〜ん。遅くなっちゃった」ドッシリ

キョン「――はぁ――はぁ――はぁ――」ドッシリドッシリ

長門 「……」

古泉 「ふふっ」

みくる「ほぇ〜」

――ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ――

ハルヒ「それでね、せっかく京都に来たんだから、明日から着物で回るわよ。
    さっき良さそうなお店見つけてからみんなで行きましょう」

みくる「いいですね、着物って可愛くて好きなんですよ」
69 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:56:52.34 ID:h.p3MGAo
――お店の中――

ハルヒ「ペチャクピャ」
みくる「キャッキャウフフ」
長門 「……」


古泉 『そういえば』

キョン『ん?』

古泉 『あなたに頼まれていた物です。先ほど渡しそびれてしまいました。』ポン

キョン『そういやこんなのお前に頼んでたんだっけ。……なんだ? この≪No.1≫
 ってテープ。お前こんなのたくさん持ってるのか』

古泉 『いえ、それは≪機関≫の備品です。使い方を説明しときましょう』

   『その本体の側面についているのが起動スイッチです。そしてその隣にあるの
   がリミッタ―スイッチです。扱いは非常に簡単です』

   『起動スイッチを押している間電流が流れます。リミッタ―のオンオフはリミ
   ッタ―スイッチでしてください。今はオフにしてあります』
70 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:57:32.99 ID:h.p3MGAo
キョン『スタンガンなんてを直に持つ日が来るとわな。それにリミッタ―て何だ?』

古泉 『実はそれは既製品を改良しているようで、とても電圧が高くなっています。
   それこそリミッタ―を外せば人を殺せるほどに』

キョン『すんげー危険じゃねーかよ、これ。マジかよ…。やっぱいらない』

古泉 『そのためのリミッタ―です。それに当りどころが悪くないと人なんて簡単
   に殺せませんよ』

   『一応受け取っておいてもらいませんか? それでなくとも、あなたは≪呪わ≫
   れているんですから』


―――それにあんたが一番襲われそうな気がするのよね。
                  もっといたほうがいい気がするわ―――


キョン『……』

   『人を呪うのか、それとも守るのか。はっきりしてほしいぜ。こっちは命
    が掛かってるんだ』

古泉 『それが今の涼宮さんの心境ですよ。限りなく日常と非日常が近づいてるん
   です。もっとも、だからこそつけいる隙かあるんです』

   『それとも、もうすでに結果は出てしまっているのかもしれませんが』

キョン『ふーん…』
71 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 17:58:36.98 ID:h.p3MGAo
古泉 『それにしても、今日あなたとこんな話せるなんて思ってもいませんでした。
   いつも適当にはぐらかされていましたからね』

   『どうして話を聞いてくれるんですか』

キョン『どうもこうも、いつも通りお前が喋りかけてくるだけじゃねーか』

古泉 『そうですね。確かにいつもこうだった気がします。それでも何か違う気
   がしますのは何故でしょう』

キョン『何故もこうも、お前と話すのが面倒だから突っ込みを入れてないせい
    じゃないか?』

古泉 『確かに、いつものあなたはもっと突っ込みを入れていたかもしれませんね。
   だとしたら、何故いつもいつも通りにしないんですか』

キョン『さあな。俺はいつもと変わってないつもりだ』

古泉 『何も変わっていない…気もしますね? だとしたら何故僕はここまで落ち
   着かないのでしょう。今とても…非科学的ですが、嫌な予感がするんです』

キョン『ハルヒを神と崇めている時点で科学的考察を捨ててるじゃないか』

古泉 『勘なんて信じちゃいないですが、とてもいい気はしません。それをあなた
   から感じる気もするんですよ』

   『それこそ涼宮さんの意思かもしれません。今世界はとてもよくない方向へ
   加速している気がします』

   『……』
72 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 18:00:24.62 ID:h.p3MGAo
古泉 『少し仮説をいいですか?』

キョン『……』

      ・・・・
古泉 『僕はあの事件以来考えていることがあるんです』

   『涼宮さんは世界であり、また世界の一部でしかないのではないか…』

   『前に涼宮さんを≪未完成の神≫と称したことがありますよね。神というも
   のはキリスト教やユダヤ教、イスラーム教などを参考に見ても解るとおり、
   世界そのものを表している場合が多いです。我々もそのように≪知覚≫して
   います。涼宮さんから与えられた能力によってね』

   『しかし、我々は彼女が≪未完成の神≫とも知っているのです。つまり、
   未完成が故に彼女は世界すべてを掌握しているわけでない。彼女の意思が
   介入しない世界も存在するということです』

   『彼女が構築して世界。その中にある彼女の知らないもの。そして彼女が
   追い求めるもの……』

   『僕はここからこう推測します。彼女は≪完全なる神≫となるために、彼女
   に把握できていない世界を知ろうとしている。否、取り戻そうとしている。
   そして、その世界こそ非日常なのだと。』

   『つまり、今僕たちが知覚していない非現実が存在する、ということです。
   それと涼宮さんを併せてしまったら…』

キョン『………』
73 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 18:03:07.13 ID:h.p3MGAo
古泉 『……ふっ』

   『なんて、ただの戯言ですよ。言葉遊び、狂言です』

   『涼宮さんの行動理念が≪完全なる神≫になるためだなんてわかりませんし、
   この理屈が正しいとなると、僕たちの主張よりも、朝比奈さんの主張が正しい
   ことになります。彼女たちは涼宮さんの能力を≪再発見≫と言っていました
   からね』

   『僕らとしてはあまり芳しくないんですよ、それは』

キョン『………』

古泉 『どちらにせよ、≪機関≫も僕たちの総意も現状維持です。彼女に世界のすべ
   てを≪知覚≫されるわけにはいかないのです』

   『だから今回の旅は何もなしに終わらせたいのです』

キョン『………』

   『………ぐぅ』

   『……………』スーピース―ピー

古泉 『……………………………………………………』
74 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 18:04:09.75 ID:h.p3MGAo
古泉 「あのー、すいません?」

キョン「………」スーピー

古泉 「…………」

   「」ピーン (何か思いついた音)

   『もしもし、お客さん。終点ですよ』

キョン「んなっ!!」

   「……んー?」



古泉 「…………」イライラ

キョン「……ああ、朝か…?」

古泉 「…………」イライライライラ
75 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 18:04:37.29 ID:h.p3MGAo
キョン「おっ。古泉。長ったらしい話は終わったのか」

古泉 「……」イライラ

キョン「そういや今何時だ? ……げっ、こうすぐ閉店時間じゃねーか。さっさと
    買って旅館に帰らないと」

   「おーい! 決まったかー?」
76 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/07/31(土) 18:07:18.60 ID:h.p3MGAo
一姫 「今日はここで終わりです」

    「部屋の外で親が騒いでるのでもしかしたらレスする前に回線
    切られてるかもです」

崩子 「では、息災と、友愛と、再会を」
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 18:29:52.74 ID:Z0R4gvw0
>>1 乙。
見事に安価2つあわせた結果をありがとう。

それとお前ら、俺が言えた事じゃないが人の発言に左右されすぎだろwwwwww
期待に応えてくれてありがとうございます。
78 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/01(日) 15:46:07.01 ID:ivdDW8oo
一姫 「…見事でもなんでもないです・・・。今さら原稿を書き直すのが惜しかった
    からハルヒの性格を流用しただけなんですぅ。最悪感で死にそうなんです」

    「それに、実は9日ほど家に帰れなそうなんですよー。何もお盆休みに飛ば
    さなくてもいいと思うんです」

    「だがしか〜し!! 何と行き先は関西なのでぇぇ〜す!京都にも寄れるの
    ですよ。一騎当千のチャンスなのですよ。これを逃す手はありませんね」

崩子 「…千載一遇、でしょうか、姫姉さん」

一姫 「という訳で、これから何日か書きに来ないですが、向こうで現場検証と
    書き溜めを書いてくるのですよー。写真も撮ってくるかもです」

    「ではでは今日は失礼するのですよ」
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/01(日) 16:04:47.12 ID:tu3JuPc0
京都駅の大階段を全力疾走する図が見て見たいです^^
あそこは田舎ものには圧倒されるぜww
とりま気を付けていってらっしゃい
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/02(月) 02:57:40.20 ID:VVmg09Qo

この時期の京都は外出して5分で熱中症になれるくらいクソ蒸し暑いから気を付けてなー。

もし暇があれば祇園の天周って店で天丼食うことをお薦めしとく。
(四条通りの一力茶屋近辺)
あと新京極のマクド。
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/02(月) 08:51:05.80 ID:WoI0UTY0
新京極のマクド、自分も昨日行ったが高瀬川店と河原町店が近すぎるから間違えないようになー。

あとマクドHPで調べたら、新京極店はなくて、正しくは河原町店なんだそうな。
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/05(木) 01:01:19.56 ID:pg5NXYAO
ですですいってりゃあ姫ちゃんになるとでも思ってるのだろうか
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/06(金) 01:39:24.31 ID:8mLGSsco
>>82
        ____
        /     \
     /   ⌒  ⌒ \   何言ってんだこいつ
   /    (●)  (●) \
    |   、" ゙)(__人__)"  )    ___________
   \      。` ⌒゚:j´ ,/ j゙~~| | |             |
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| | /   ,              \n||  | |             |
| | /   /         r.  ( こ) | |             |
| | | ⌒ ーnnn        |\ (⊆ソ .|_|___________|
 ̄ \__、("二) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l二二l二二  _|_|__|_

84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/06(金) 09:01:08.26 ID:Rxob0Kg0
>>82www
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/07(土) 00:59:13.32 ID:ZCSC5u.o
>>82
ですのですのと同じだ気にすんな
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 21:15:01.83 ID:TTGXXI.o
>>1さんまだっすか
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/14(土) 09:20:40.44 ID:1AusS1k0
あげ
88 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/15(日) 17:12:01.96 ID:mRNp.Tko
ハルヒ「キョン、古泉くんっ 早くこっち来なさい」

    「はいこれ、甚平。 着物は高かったからこっちにしたわ。あたしのおごりだから感
    謝しなさい」

古泉 「ありがとうございます」

ハルヒ「じゃあこっちの黒いのがキョンので、こっちが古泉くんのね」

古泉 「……」

ハルヒ「古泉くんは黄土色にしたわ。髪の毛の色に合わせてみたの」

古泉 「……」

キョン「……ウンコ色」ボソッ

古泉 「」ピキ
89 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/15(日) 17:16:43.60 ID:mRNp.Tko
キョン「髪から服までウンコ色だな」ボソボソッ

古泉 「」ピキピキッ

ハルヒ「じゃあちょっと着替えてきなさいよ」

キョン「もう閉店だろ」

ハルヒ「それぐらい大丈夫よ。 試し着しないとサイズ合ってるかわかんないでしょ」

キョン「サイズ確認してから買えよ」

ハルヒ「もぉうっさいわね。いいから着替えてきなさいよ」
90 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/15(日) 17:24:02.46 ID:mRNp.Tko
――数分後――

キョン「着替えてきたぞ」

古泉 「……」

ハルヒ「やっぱり見立て通り、古泉くん似合ってるわよ」

古泉 「ありがとうございます」パァー

ハルヒ「――それに比べてキョンは……」

    「予想してた以上に普通ね。似合ってるとはじゃないわ、違和感無いもの」
   
    「なんか、ドラ○エの村人その2って感じね」

91 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/15(日) 17:32:21.93 ID:mRNp.Tko
古泉 「プッ…」

キョン「お前が選んだんだろうが。何だよ、『その2』って。『その1』もいんのかよ。第一ド○
    クエは和服じゃねーよっ」

ハルヒ「違和感無いってのは褒めてんのよ。ほら、みくるちゃんも何か言ってあげなさいよ。
    そろそろセリフがないと忘れられちゃうわよ(読者に)」

みくる「えぇ〜。それじゃあ、え〜とぉ…」

    「水戸黄門の悪代官に苛められてる町人って感じですね」

キョン「………」

古泉 「町人(笑)」プップー


   
92 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/15(日) 18:03:40.41 ID:mRNp.Tko
崩子 「ええ、今日はこれだけなんです」

一姫 「ちょっとどうしたんですか。旅行中書き溜めたはずですよね? まさかまったく書
    いてなかったですか? そもそも旅行なんて本当にいってたですか?」

崩子 「行ってはいたのですが、そもそも旅行中に携帯で書いていこうと思っていたみた
    いですが、携帯でネットなんてしたことのなかった>>1は書きこもうにも書き込めな
    かった、と言っています」

一姫 「ただの正月ですね」

崩子 「情弱、ですね。それでノートに書き溜めを書いていたそうなのですが、旅行で疲
    れたーとか、コミケに行くから体力温存するなどと言い訳をつけて、パソに打ち込
    みもしなかった様です」

    「他にもいろんな言い訳を並べていますよ。例えば」

    『大阪の日本橋のメイトによったら、零崎人識の人間関係なんてのが出てるしー
    そんなの聞いてないよー、戯言使いとの関係読んでみたら結構矛盾してるしー
    今設定直してる最中なのよー』

    「とか言ってました」

一姫 「それは…苦しい言い訳ですね…」

 
ここに書いたのは全部ほんとです。誠にごめんなさい
なんていうか、事前知識が足りずに書いていたようです。今のところ矛盾はしてないみた
いですけど、手直ししてからまた再開します
一応、夏休みが終わるまでには序破急の破までは終わらせます
これも、早めに帰ってきたコミケのノリで書いています。このスレも本棚にあった戯言シリ
ーズを見たら書きたくなったノリで建てたので、一時のテンションに身を任せるのはよくな
いですね
明日も書きに来たいと思います。それではっ
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/15(日) 20:01:53.23 ID:BG4tkwDO
乙乙
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/16(月) 01:04:46.02 ID:qbex78.0
久し振りぃいいいいいい!!!
関西に行ってからコミケ直行か。もしかしてあのコミケ直行高速バスを使ったのか?
何はともあれ乙。

人間関係って三月には売ってた・・・よな?
自分も4月に気づいてびっくりした
95 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/16(月) 22:57:41.91 ID:6Ja0bn.o
キョン「ん? なんか背中に書いてあるのか」

長門 「『馬鹿』…」

古泉 「」ププゥー

キョン「なっ!!」

    「なんだよ、『馬鹿』って!! いじめかよ!!」

ハルヒ「違うわよ。『バカ』じゃなくて『うましか』よ」プッ

キョン「読み方替えただけじゃねえか」

ハルヒ「ちなみに、『しか』は『キョン』に掛けてるのよ」

キョン「もういいよ!! 全然うまくねえよ、返品してくる」

ハルヒ「ちょっとだめよ。 せっかくあたしが選んであげたのに!!」

キョン「じゃあもっとましなの選べよ!!」

みくる「キョンくん」

キョン「ん、朝比奈さんも何か言ってやって下さいよ」

みくる「にっ、似合ってますよ…」ヒクヒク

古泉 『プッ…だ、駄目ですよ、涼宮さんを怒らせてしまっては。今そうなってしまってしま
    ったら大変ですよ――ププッ』

キョン『(いっそこのまま世界滅ぼしてやろうか…)』
96 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/16(月) 23:10:27.49 ID:6Ja0bn.o
みくる『キョンくん!!』

キョン『………わかりました、朝比奈さん』

    「――まぁ、せっかく買ってくれたんだ、似合ってるみたいだから着てもいいか」

古泉 「……男のツンデレってとても気持ち悪いですね」ボソボソ

キョン「」ピクッ

店員 「お客様、まことに申しませんが、閉店時間になってしまいましたので…」プッ

キョン「」ピクピクッ


店員 「またおいでやす…」プッ

キョン「……」

――通り――

―ヒソヒソ……ヒソヒソ―

キョン「」ソワソワ

ハルヒ「ちょっとキョン、何キョロキョロしてるのよ。誰もあんたの格好なんて見てないわよ。
    気にしてないでちゃんと荷物持ちなさいよ」

キョン「ああ…(お前や朝比奈さんが注目浴びるから俺まで見られてるんだろうが)」ソワソワ

―ヒソヒソ……『バカ』プッ―

キョン「」ビクッ

古泉 「ブハッ」
97 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/16(月) 23:21:14.53 ID:6Ja0bn.o
――旅館――

ハルヒ「いや―、疲れて疲れた!!」

キョン「疲れたっていてる割には元気だな」ドンヨリ

ハルヒ「そんなことないわよ。荷物たっくさん持ちながら歩いてたから肩がこっちゃったわ」

キョン「(荷物のほとんどを俺に持たせていたくせに)」

みくる「わたしもですぅ」

ハルヒ「古泉君、もうお風呂って入れるの?」

古泉 「入れますが、夕食が来るまであと40分程しかありませんが」

ハルヒ「そんなの作るの遅らすよう言っとけばいいわ。古泉君よろしくっほら、みくるちゃん、
    有希も行くわよ。それじゃあキョン、あたしたちの荷物運んどきなさいよ」

みくる「キョンくんごめんなさい」

長門 「……」


98 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/16(月) 23:33:15.76 ID:6Ja0bn.o
古泉 「それでは部屋に行きますか?」

キョン「……」

古泉 「ああ。先ほどは申し訳ございませんでした。あなたの気に障るようなことをして
     しまいましたね」

    「言い訳がましいですが、あなたもそれなりのことをしていたのですよ。お互い痛
     み分けにしませんか? 正直とても子供っぽい真似をしてしまいました」

キョン「…あぁ、そうだな」

古泉 「それに、多分これからはそれどころではないと思いますよ」

キョン「?」

――部屋――

――20時――

キョン「……お前わざとか?」

古泉 「いえ、僕が部屋を決めたわけではありませんよ。ただ単に涼宮さんを退屈させな
    いように、と言うそうです」

キョン「今から部屋を変えてこい」

古泉 「無茶ですよ、この旅館はそれなりに有名でなかなか予約が取れないのですから」

キョン「……」
99 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/16(月) 23:46:46.52 ID:6Ja0bn.o
――数分後――

ハルヒ「ふぅー。お風呂はそれなりに大きかったし、まあまあね。明日の朝も入りに行こうかしら」

みくる「気持ちよかったですぅ」

長門 「……」

ハルヒ「それにしてもなかなか大きい部屋ね。あれ、古泉君まだいたの? それとも夕食
    はこの部屋でみんなでみんなで食べるの? てかキョン、まさか隠しカメラとかし
    かけてないでしょうね」

古泉 「すいません、涼宮さん。部屋についてなのですが、実は少し手違いがあったようで
    五人で一部屋となってしまったのです」

みくる「ふぇ〜!!」

ハルヒ「ちょっとどうするのよ、キョンと一緒の部屋なんて…ゴニョゴニョ…」

    「それに、キョンに襲われたらどうするのよ!!」

キョン「襲わねぇよ」

古泉 「そこは彼に押し入れに入ってもらうなり縄で縛るなりすれば大丈夫でしょう」

ハルヒ「さすが古泉君。それなら安全ですね」

古泉 「ええ」

キョン「この野郎…」

100 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/17(火) 00:00:31.92 ID:FuoKcoco
――21時――

ハルヒ「さすが古泉君が見つけてきてくれた旅館なだけあって料理もおいしかったわね」

古泉 「恐縮です。それでは明日はどうしましょう」

ハルヒ「ん〜、それは明日決めるわ。それより2人ともちゃっちゃとお風呂入ってきちゃい
    なさいよ。男湯と女湯が同じ造りかどうか知らないけどかなり大きかったわよ。出
    てきたら古泉君に持ってきてもらったモノポリーやるんだか。もちろん90分ルール
    はなしなしのエンドレスゲームね。あたし以外が破産するまでやめないわよ」

キョン「明日起きれねーぞ」

ハルヒ「大丈夫よ、どうせあたしが優勝するんだから。モノポリー終わったら人生ゲーム
    でもやりましょう」


101 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/18(水) 23:16:46.05 ID:5byvfeko
キョン「(結局)」

ハルヒ「んがぁー」
みくる 「すぅ〜すぅ〜」
長門 「……」

古泉 「みなさん寝てしまいましたね」

キョン「あぁそうだな(長門は寝てるのだろうか)」


――SOS団――
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/19(木) 09:10:57.48 ID:f05wm9Q0
あげ
103 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/19(木) 23:31:36.15 ID:q9WoWXEo
すいません、>>101はミスです

キョン「(結局)」

ハルヒ「んがぁー」
みくる 「すぅ〜すぅ〜」
長門 「……」

キョン「(モノポリーが終わってすぐ、零時を回る前に寝ちまったな)」

古泉 「みなさん寝てしまいましたね」

キョン「あぁそうだな。(長門は眼は閉じてはいるが、寝てるのだろうか?)」

古泉 「涼宮さんもなんだかんだ言っても疲れたのでしょうね。僕は徹夜慣れしているつ
    もりでしたが、正直今話してるのもつらいです。」

キョン「じゃあ寝ればいい」

古泉 「ええ、そうさせてもらいますよ。けれど少しあなたと話をさせてもらってからです」

    「今日は結局、旅館に帰ってから探索の反省もミーティングもしなかったですよね。
    ましてや、殺人鬼の話も一度もしませんでした。それほど彼女の意識をそらすこと
    に成功している印です。もちろんあなたとデートをしていたっていうのも大きいで
    しょうが」

キョン「ハルヒの名誉のために言っておいてやるが、デートなんかじゃねーよ」

古泉 「そういうことにしておきましょうか、それでも、あと2日間この状態を維持したいも
    のです。できればこれからもあなたには涼宮さんとペアになってほしいです」

キョン「断る」

古泉 「ふふ、それは涼宮さんが決めることですよ。けれどペアになった時はよろしく頼み
    ますよ」

キョン「ん」

古泉 「それでは電気を消させてもらいますよ」

カチッ

古泉 「…………すー」

キョン「(俺も寝るか)」
104 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/19(木) 23:32:31.28 ID:q9WoWXEo
4、

カタッ

キョン「(……ん?)」

カサコソ

キョン「(ん、何だもう朝か?……いや、まだ暗いな。何時だ?)」ガサガサ

    「(まだ3時じゃないか…)」

長門 「……」テクテク

    「」ガラッ、ピシャ

キョン「(…今のは長門か?こんな時間にどこに行ったんだ?)」

    「追いかけてみるか」


――午前3時――

――旅館前――

長門 「……」

キョン「おい長門。こんな時間にどうしたんだ?さすがに危なくないか」

長門 「……そう」

キョン「……長門、なにかあったのか?」
105 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/19(木) 23:33:12.01 ID:q9WoWXEo
長門 「私の…」

キョン「は?」

長門 「私の出番が少ない」

キョン「……」

長門 「この話の冒頭でも、私がまるで空気も読めないかわいそうな子のように扱われて
    いる。非常に不愉快」

キョン「……」

長門 「このスレに読み手がつかないのは作者に文才がないのもあるが、間違いなく私
    をぞんざいに扱っているため。しかしハルヒ識者の多くは長門厨であることも事実。
    作者のように橘京子や乳女のファンというのは稀。それだけではなく、作者はあまり
    私に好意を持っていいないと言う。『一時期長門厨がウザかったから長門厨を嫌っ
    てたら、長門も嫌いになってた』と言っている。ひどい言い訳。これを見て、さらに
    私のファンの読者が離れていくことに気付いていない」

キョン「……」

長門 「マイノリティーがマジョリティーに勝ることがないのは社会の不変の原則。だから、
    乳女が私よりも登場しているこの作品は敬遠されている。そのため作者は、ここにき    て私の出番を用意した。」

キョン「……」

長門 「しかし私は寛大な心を持っているので、重要な役割ならば、今さらながらであるが
    その無礼を許してあげないこともない」

キョン「……」

長門 「ヘイ台本プリーズ」
106 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/19(木) 23:45:04.39 ID:q9WoWXEo
キョン「なぁ長門」

長門 「何?」

キョン「今回の連続殺人事件について、お前はもうすでに分かっているんじゃないか?例えば、
    誰が犯人だとか」

長門 「分かっている」

キョン「ならどうしてそれをハルヒに教えないんだ? そうしたら見つけるのも簡単だろ」

    「それをしないってことは、つまり、お前の親玉たちも殺人鬼とハルヒを合わせたくない
    ってことでいいんだよな?」

長門 「それは違う。情報統合思念体は今回の事件の犯人に対し、非常に興味を抱いている。
    情報統合思念体も犯人の意図までは把握できていないため。理解できていないことは
    進化の新たなる可能性として犯人を浮上させた。そのため干渉を行わないことを決定
    した」

    「さらに言えば、情報統合思念体は、涼宮ハルヒと犯人が接触することに期待している」

キョン「何でだ。古泉は大変なことになるって言ってたぞ」

長門 「私の役割は観測だから。涼宮ハルヒにとって、既知外の情報とかかわりを持つことは
    とても意味のあること。情報統合思念体は、それにより涼宮ハルヒに新たな大きな変化
    が生じることを期待している。古泉一樹の言う可能性やその危険性をを踏まえるとしたら
    それは観測するに値すると判断された」
107 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/19(木) 23:56:22.18 ID:q9WoWXEo
キョン「……それじゃあハルヒと殺人鬼が近づいたら……」

長門 「私は介入することはできない。」

キョン「……」

    「じゃあハルヒが殺人鬼に殺されそうになったら…」

長門 「現時点において、涼宮ハルヒと犯人の価値順位を情報統合思念体は判断することができて
    いない。何故なら犯人について明確な解明を行うことができないため。犯人は接触した他の
    ヒューマノイドインターフェイスを排除している」

キョン「なら長門は。長門はその時はどうするんだ?」

長門 「分からない……」

キョン「……そうかよ」

長門 「…ごめんなさい」

キョン「………」

長門 「お休みなさい」スタスタ


キョン「――クソッ、結局何なんだよ…」

――    ――

キョン「(丹色の月か…不気味だな。まるでどこかで殺人事件が起こっていそうな…)」

キョン「何言ってんだろな。・・・寝よう」スタスタ
108 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/20(金) 00:22:55.63 ID:zY1Yuzwo

――5月14日(土)――

――午前7時――

――部屋――

バタバタ――ドタドタ――ガヤガヤ

キョン「(……ん?)」

ヒソヒソ――キュッキュッ――あははは――ガヤガヤ

キョン「――朝か…」

ハルヒ「こらキョン! いつまで寝てるのよ。団長が起きてるんだから、さっさと起きなさい…ップ」

キョン「ん?今何時だ?」

みくる「朝の7時ですよ」フフフ

キョン「――じゃあ二度寝する」

ハルヒ「いいから起きなさい! さっさと顔でも洗ってきなさいよ」プププ

キョン「……あぁ、そういうことか。懲りずに落書きしたのか。しょうもないことを」

ハルヒ「なーんだ気づいちゃったの。みくるちゃんが笑ってるからよ」

みくる「ふ、ふぇ〜?だって涼宮さんのほうが笑ってまし…」

ハルヒ「一体どの口が言い訳してるのかしら?」グニグニ

みくる「ひゃめひぇくだひゃい〜ひょっぺたをひっぱらひゃいで」ビョーンビョーン
    (やめて下さい〜ほっぺたを引っ張らないで)

キョン「こらハルヒ。人のせいにするな。てか人の顔に落書きするなよ」

ハルヒ「いーっだ! いつまでも寝てるキョンが悪いのよ。あたしたちは六時に起きてもうお風呂も
    入ってきちゃったのに」

みくる「キョンくんもお風呂入ってきたらいかがですか? まだ朝食まで時間もありますし、気持ちい
    ですよ」

キョン「じゃあそうしてきます」

    「(早起きしていれば朝比奈さんの寝姿や寝起きのかをがみられてのか。クソッ。惜しいこと
    をしたな)」
109 : ◆cBdDqHBBvg [sage]:2010/08/20(金) 00:42:59.63 ID:zY1Yuzwo

――お風呂場――

キョン「……」

古泉 「おや、あなたも起きたのですね。僕も少し遅く起きていればあなたとご一緒で来たのに」

キョン「ウザい醜い気持ち悪い。裸で近づくな気色悪い」

古泉 「んっふ、嫌われてしまいましたね」

    「それでどうですか? 長門さんは何と言っていましたか」

キョン「夜中まで俺をつけていてのかよ…。本当に気持ち悪い、お前もう俺の半径5メートル以内に
    入るなよ」

古泉 「いえ、後を憑けていた訳ではありませんよ。偶然眼を覚ましたら、偶然あなたと長門さんが
    部屋から出て行くのが見えただけです」

キョン「……吐き気がするな、お前」

古泉 「うふふふふ、それでどうでした?長門さんは我々に協力してくれると?」

キョン「いや、あいつの親玉が殺人鬼に興味を持っているらしく、ハルヒを守りもしないと言っている」

古泉 「ふぅ、まあそうなるのでしょう」

キョン「知ってたのか」

古泉 「前にも言いましたが、長門さんサイドには長門さん以外の脈もあるのですよ」

    「ですが、こんな状況、現地に赴いているのにその態度は変わりませんか。情報統合思念体
    の意思がどうやら、現状維持から変革へと変わりつつあるようですね。困りました」

キョン「ってことは、また朝倉のような奴が来るのか?」

古泉 「いえ、すぐには変わらないダルとは思います。いつか代わってしまうという可能性が大きく
    なっただけです」

    「ですが、やはり長門さんの助けを得られませんか… もはや≪殺し名≫にボディーガード
    を依頼するしかありませんか」

キョン「≪殺し名≫?」

古泉 「いえ、こっちの話です」

    「そろそろ朝ごはんの時間ですよ。僕は先に帰っているので早めにシャワーを浴びてきてくだ
    さいね。」ガラッ

遅筆ですいません。今日はここまでです
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/20(金) 10:51:33.72 ID:l2Z9WzE0
>>1
111 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 00:01:10.50 ID:vEBwZhco
――8時――
ハルヒ「それじゃあ朝食も食べたし、班分けしましょう。今回は、鴨川公園に行く2人班と、二条城周辺
     に行く3人班に分けてるわ。ほら、引いた引いた」

キョン・みくる・古泉・長門「」ヒョイ

――結果――

キョン・みくる班  ハルヒ・古泉・長門班

みくる「よろしくお願いしますぅ」

キョン「こちらこそ…」テレテレ

ハルヒ「むーー イライラ

    エロキョン! 何度も言うけどデートじゃないんだからね。遊んでたら殺すわよっ!」

キョン「昨日だって遊んでいたようなものじゃないか」

ハルヒ「それはあたしとだったからいいの! いや、そうじゃなくて……、んー、んー !!

     いいからまじめにやればいいよ。ふんっ!」

112 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 00:18:36.40 ID:vEBwZhco

――鴨川公園――

キョン「それにしても、まだ五月だってのに暑いですね」

みくる「ですね。もう夏みたいです」

キョン「そういえば去年、初めての不思議探索の時朝比奈さんと歩いた道も川沿いでしたね」

みくる「ふふっ、懐かしいですね。もう1年も前なんですか」

キョン「俺も、やっとこさって感じです

    けど今回は、名も知れない川から、かの有名な鴨川にランクアップしてますが。今日は日曜日
    なだけあって人が多いですね」 

みくる「それに、私たちは着物を着てますしね」

キョン「(そういや結構、着物を着たカップルが多いな…カップル?

    もしかして俺達も周りからはカップルに見られているのか?いや、そうに違いない。なんてことだ
    俺はいつの間にかに、朝比奈さんと着物デートをしていたのか)」

    「フフフフッ」

みくる「あれ、どうかしたんですか?」

キョン「(いやまて俺、朝比奈さんは着物だが俺は甚平だから、和服デートになるか…甚平っ!?

    そういえば、俺の背中にはアノ2文字が…!! くそっ、だからさっきから周りから目線が…)」

    「 orz 」

みくる「ちょっとキョンくん、どうしたんですか?顔色が少し悪いですよ?」

キョン「いえ、なんでもありません。大丈夫です

    (これじゃあデートなんかにはならないじゃないか。くそハルヒめ、後で締める)」   
113 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 00:32:18.22 ID:vEBwZhco
キョン「……そういえば、朝比奈さん」

みくる「はい、何でしょう」

キョン「朝比奈さんは、今回の連続殺人事件についてどれくらい知っているんですか?」

みくる「いえ、……全然知らないんです…」

キョン「未来から来たのに? ……あ、いえ、失礼しました。それはどうしてなんですか?」

みくる「ええっと…、詳しくは禁則事項に引っかかってしまいますけど、私たちは過去に来るときに必要
    最低限の情報しか教えてもらえないんです。それは過去になんらかの影響を与えてしまうから
    なんです

    けど、どうしても必要な指令や、重要な情報などは後で未来から通信で教えてくれるんです」

キョン「それで、今回はそれが来てないと」

みくる「はい。これほどの出来事なら何かあってもおかしくはないいんですが。多分、今回の事件は、
    規定事項なんです。他にも、私が下っ端だからかも知れませんが…」

キョン「そんなことありません。朝比奈さんが言ってたんじゃないですか、最近は少しずつ規制が解
    けてきているって。だから朝比奈さんの言う通り、とるに足らない事件なんですよ」

みくる「キョンくん……ありがとうございます」
114 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 00:50:09.51 ID:vEBwZhco

――午後11時半すぎ――

――旅館――

キョン「結局、あれからすぐ朝比奈さんと鴨川公園を抜けて、祇園にまでいってお茶をした。つまり
    デートをした。ハルヒへのせめてもの反抗ってわけだ。我ながら小さい男だ

    午後は、不機嫌なハルヒがみんなで周ろう、と言い出した。そのまま京都駅まで行ってその
    界隈をぶらぶらして、旅館へ帰った

    そのあとも特に何も起きずに、夕食後には、寝床を掛けてみんなで人生ゲームをした。勿論、
    ハルヒの独壇場となって、他の4人はどっこいどっこいな貧民戦争を繰り広げたが、こっちも
    やっぱり俺がビリになった

    布団は、真ん中にハルヒが居座り、俺は、ハルヒと古泉に挟まれる形となった。前日、右端を
    とったハルヒは左端まで転がっていた。俺が夜中に目が覚めたのはそのせいなのか? どっち
    にしろ、ハルヒがすぐ隣にいると俺の安眠は危ぶまれるが、取り合えず俺達は今、川(州)の字
    になって布団に入っている」

古泉 「一体誰に話しているのですか?」

キョン「さあな、ただの独白だよ」

古泉 「こんなこと(文章)になるのなら、初めから地の文を使っておけばよ方じゃないですか」

キョン「ほんとだよ。そのせいで俺はいま非常にのどが痛い」

古泉 「内輪ネタはもういいのでもう寝ませんか?さすがに疲労がたまってきていてとても眠いです」

キョン「それには同感だ。じゃあ寝るからな」カチッ




―――俺達の、SOS団の活動は楽しかった―ああ、今までかなり楽しかったさ。文句ある
     か?―が、それはここまでだったんだ。結局ハルヒが望んだからか、それとも望
     んでなくても起こったのか分からないが、分かるのは、ここからはただの、
              
            血と肉と肺腑と傑作の物語だったってことだけだ         ―――
115 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 00:54:29.04 ID:vEBwZhco
一姫 「やっっっと、序章がおわったですよー… とっても疲れましたー もう、もう休んでも、いいですよ    ね?」

崩子 「駄目です。よくないに決まってるじゃないですか。1ヶ月も掛けてやっと一章ですか」
116 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 01:10:51.35 ID:vEBwZhco
崩子 「旅行に行ったり、コミケに行ったりしているから、こんなことになるんですよ。自分で始めた
    スレなんですから、しっかり最後まで責任をもって行動してください

     第一、最後のアレは何ですか?明らかに手抜きって言うのがばればれなのですが」

一姫 「もう無理だったんです… 正直あの描写は、直接物語に関わってくるような場面じゃなかった
    ので、それに、いつまでも『序』で止まっている訳にはいかなかったです。夏休みまでに『破』
    まで終わらせるって公言していますし、実際作者としても、できれば最後まで終わらせたいの
    です

    旅行に行ったのは作者の意志ではなかったのです。祖父の13回忌で、実は7回忌の時に
    サボっていたので、今回こそは必ず出ろって、無理やり連れてかれたんです。後1単位でも
    落としたら留年が掛かっているのを知っていながら連れて行ったんです、鬼畜以外のなにも
    のでもありませんよ

    コミケだって行ったのは、友達がど―――しても行きたいって言うから行ったのであって…」

崩子 「本当ですか?」

一姫 「うっ、……」

崩子 「本当ですかってきいたんです」

一姫 「うううぅー

     ごめんなさい…、誘って行きました…」
117 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 01:31:15.71 ID:vEBwZhco
一姫 「ま、まぁ一応区切りも付いたので、今日はここまでですよ」

崩子 「都合が悪くなるとすぐ話題をそらしますね」ブツブツ

一姫 「本当は、旅行中に写真を撮ってスレに貼って、イメージの足しにでもしてもらおうかなって
    思ってたですけど、旅行に行く前にデジカメを壊してしまい、ケータイでも撮ったは撮ったです
    けど、枚数がとても少ないのです。ですけど、貼れる所は貼って行こうと思うので、よろしかっ
    たら見てやってください

    それにしても、今スレを読み返してみると、誤字とかがひどいです… 書きこんだときは築かな
    かったものばっかりです」

崩子 「気付く、でしょう? それに、気付いていなかったから直してなかったのでは?まぁそれだけ
    未熟ってことですね。>>109の古泉の「ダル」ってなんですか?

    他にも>>105みたいな改行ミスもありますね」

一姫 「やっぱり、そういうのが多いからレスが少ないのですかね?他のスレに比べてもやっぱり
    自分のレスが占める割合が高い気がするです。レスがつかないと書いているとわからない
    違和感とかが直せないので、贅沢なお願いですが、できれば、批評や意見や感想が欲しい
    です。贅沢言ってすいません >< 

    あと、>>94さん、私は東京に帰ってきて自宅に戻ってから行きました。カートで行くのはマナ
    ー違反なので。それにしてもコミケのニコニコ化や低年齢化はすごいですね。もしかしたら
    例年通りの家族連れの迷子だったのかもしれませんが、小学生みたいな子まで来てたです」
118 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 01:39:54.81 ID:vEBwZhco
>>112ですが、日曜日じゃなくて土曜日でした。すいません
119 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 17:00:20.43 ID:vEBwZhco

第2章 物語の終わり―(■■■■■■)

 0、「じゃんけんしましょう」
                  「いいよ」

   「それじゃあ…」

    「「さいしょは」」

   「パー」          「チョキ」

 1、

――5月15日(日)――

――午前8時――

ハルヒ「じゃあ班分けしましょ。昨日はみんなでまとまって、結局何も見つからなかったから、もう一度
     3つの班に分けることにするわ」スッ

キョン・みくる・古泉・長門「」スッ

――結果――
ハルヒ・長門班  みくる・古泉班  キョン班


ハルヒ「今日は外縁部を中心に捜索するわ。さすがの犯人も、町にあんなに警官がいたんじゃ恐れ
     慄いて逃げ出すと思うのよ。だから、一度市街地から離れるわ

     古泉君たちは北野天満宮から金閣寺の北のほうまでを散策して、あたしと有希は平安神宮
     から哲学の道を通って銀閣寺まで行ってみるわ

     それから、キョンには太秦へ言ってもらうわ」

キョン「そこは古泉が初日に行ってなかったか?」

ハルヒ「昨日の夜にね、太秦で7人目が殺されてたの。それに、京都に着いたばっかでニュースとか
     見てなかったから築かなかったけど、初日にも稲荷大社の近くで殺されてたわ。

     まさに失態よ、せっかく行ってたのに会えなかったなんて。こっちについてから忙しかったから
     テレビをつけてなかったせいで、情報収集を怠っていたのよ。今必要なのは情報なのよ

     だから、あんたが太秦に行って犯人の手掛かりになるような情報を探してくるの。犯人の使っ
     た凶器とか、指紋とか、最低限写真とかでもいいからなんか掴んでくるの。いいわね?」

キョン「無茶苦茶言うなよ」

ハルヒ「どーせ昨日はみくるちゃんと遊んでただけなんだから、今日はちゃんとやるの!!

     いいから行って来い!!」
120 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 17:01:08.07 ID:vEBwZhco

ハルヒ「じゃあ行ってくるわ。あんたたちも準備ができたらすぐに行くのよ。もう今日しか時間がない
     んだから」



キョン「………」

古泉 「少し厄介なことになりましたね」

キョン「お前代わってくれないか?」

古泉 「そうしたいところですが、そういう訳にも行きません。それに、あなたが金閣寺に行ったところで
     何も変わらないと思いますよ。何故なら涼宮さんが望んだのですから」

キョン「……俺は死ぬのか」

古泉 「それもありえません。≪玖渚機関≫からの情報も少しずつ上がってきていますし、それを見て
     も、やっぱり今回の事件は異常なのです

     第一に、被害者に一切の共通点が存在しないのです」

キョン「共通点?」

古泉 「はい。年齢や性別、出身地域を問わず、老若男女に多岐にわたって殺害されています。他に
     は殺害現場なども今のところ重複はしていません。まるで、あえてずらしているかのように

     唯一の共通点は、みな金品を盗まれているということですが、強盗殺人なら、何も解体する
     必要はありませんから、その説は薄いでしょう

     第二に、先ほどもいましたが、解体されていることです。頭の先から足の爪まで、例外なく、
     切り刻まれています。死体はまるでゲルかぞるかの区別がつかないほどにです」

キョン「同じ現場では二度と殺さない……か」
121 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 17:01:57.06 ID:vEBwZhco
キョン「それだって、今犯人が『気まぐれ』でやっているだけであって、『気まぐれ』でそれを止めるこ
    とも限らないじゃないか」
                            ・ ・ ・ ・
古泉 「勿論です。あなたは今、涼宮さんのあの言葉によって≪呪わ≫れています

     ですが、涼宮さんとて、あなたに死んでほしいと願っていることは絶対にありえません」

キョン「………」

古泉 「機関もできるだけバックアップに回ります。それでも涼宮さんを信じてもらえませんか?」

キョン「………

     分かったよ。ハルヒを信じよう。そうだよな、あいつが人が死ぬのを望まないって言ったのは
     俺だったな」

古泉 「ありがとうございます」

みくる「キョンくん!! あの…、がんばってください。私も応援してますから」

キョン「朝比奈さん… ええ、がんばって生き残ってきますよ

    生きて帰ってこれたら、今度はちゃんとした着物でも買って、2人でお茶でもいかがですか」

みくる「私なんかでよければ、いつでも…」

古泉 「それでは、がんばってきてくださいね」

みくる「いってらっしゃい」

キョン「ああ、行ってくるよ」
122 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 17:02:47.62 ID:vEBwZhco

――午前11時半――

――太秦――

キョン「とはいったものの、やっぱり不安だよな・・・

    (映画村の近くは騒がしかったが、このあたりまで来ると静かだな。この2日間のことを整理す
     るには最適だな

     古泉は言った。ハルヒが殺人鬼と接触することは、ハルヒに非日常という要素を付け加える
     こととなり、ハルヒを完全な神へと昇華させる。そしてそれは、現在を、世界を変えることと同
     義であるため、絶対に2人を邂逅させてはならない

     長門は云う。殺人鬼は新たな進化の可能性をもたらす者。ハルヒと同様に観察対象となりえ
     る異端。そして、ハルヒが殺人鬼と遭遇することを望んでいる。それこそが新たな進化かもし
     れないのだから。例え、ハルヒが殺されたとしても

     朝比奈さんも謂った。この事件は未来から見たら、何の事件性も存在しない。ハルヒと殺人
     鬼が対面しようとも、しまいとも、それは同値に他なず、究極的に無意味。何故なら、未来は
     すでに決まっているのだから。それが故に無関心)

     ………

     一体どうなってんだよ…

    (まさに三者三様。行っていることが見事にバラバラじゃないか)」

×××「おい」

キョン「(これじゃあ何がどうなっているのかさっぱり分からねぇ。考えれば考えるほど頭が狂いそうだ)」

×××「おいお前」

キョン「(これこそ、神のみぞ知るってことか)」

×××「いつまでシカトぶっこいてんだよ!! 」

キョン「うわっ!

    あれ、ここは?」

×××「ち、うぜぇ奴だな。人のことガン無視やがって」

キョン「あなたは……?」

×××「ああ、俺か?俺はなぁ…

     殺人鬼だ」
123 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/21(土) 17:03:54.91 ID:vEBwZhco
今日はここまでですが、二章からは少しずつペースアップしていきたいと思います
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/21(土) 17:53:31.73 ID:q8jUOoDO


>>114
傑作な物語だけど
戯言な物語ではないんだねー
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 01:37:15.59 ID:kz0TvGs0
かなり面白い
C
126 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 19:04:18.18 ID:HFIUSKAo
読んでくれてる人あリがとうございます

>>124
登場人物としてはいーちゃんより人識くんなので、傑作な物語です
一応このスレが傑作になれたらなぁ〜て思いも込めてってことで

このスレは大体ハルヒが分かる人が理解できるぐらいに書いていますので、ハルヒ・戯言関わらず、
分からないところがある場合は、どんどん聞いてください。ネタばれもありません


それでは遅筆ですが、再開します


キョン「さつじんき…?」

サツジンキ?「おうよ、そのとおりだ」

キョン「(オイオイ、マジかよ。こんな真昼間からこんな場所で…ってここどこだよ!! 何時の間にこ
    んな如何にもな袋小路に入ってたんだ? 路地裏でばったり殺人鬼とこんにちはとか漫画かよ…)」


―――古泉『その犯行の手口はもはや通り魔殺人とは言えないほど残忍で、
                                人気のいないところに人を連れ込み』―――


サツジンキ?「そしてこれも、玩具じゃないんだぜ」チャキンッ


―――古泉『鋭利な凶器で刺殺した後にその場で死体を切り刻み、
                               内臓を引きずり出し、解体するんです』―――


キョン「(ナイフ!? ………ウソだろ、おい)」

サツジンキ?「クックックッ」
127 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 19:06:20.45 ID:HFIUSKAo
キョン「(マジかよ! くそ、マジでヤベーじゃねーかよ、どうすんだ!! )」

サツジンキ?「お前は今から殺されるんだよ。はは、馬鹿だな。こんな時に町をぶらぶら歩いてるなんて、
      自分の愚行を恨むんだな

      だがな、俺もそこまで鬼畜じゃねーんだよ。さっき1人殺っちまったからな、今日はもう殺す
      気がないんだよ。だから、ありったけの金を置いてくってんだったら見逃してやんよ」


――ト…ン――


キョン「(古泉は? ≪機関≫はどうしたんだ? 護衛をつけてくれてるんじゃなかったのかよ!! 長門
    でもいいから、助けてくれ?)」

サツジンキ?「あぁん? 人の話聞いてんのか〜?もしも〜し?」


――トクン――


キョン「(ヤバいヤバいヤバい!! どうすんだ?どうすんだよ!?

 相手はナイフを持っていて、後ろは袋小路、出口はあいつによって塞がれている・・・ どうする?)」

サツジンキ?「また無視かよ… いい加減にしろよ。さっさと金を出さねーと殺すぞ、この糞野郎!」


――ドクン――


キョン「(スタンガンはどこだ? クソっ、体が動かねぇ、………死ぬ!! )」



―― そして、 ナイフの、 刃が、 首筋に、 触れ? ――





                     ――   ドクン!!   ――
128 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 19:06:56.99 ID:HFIUSKAo
――……――

キョン「………

    (………ん?)

    あ……?

    何だこれ? 俺は死んでない?

    (何でこいつはこんな所に転がってるんだ?

     こいつはさっきまで俺の首にナイフを押し当ててなかったか?

     何で胸のところだけ服が焦げてんだ?

     何で変な臭いがするんだ?


     ニオイ?


何だこの臭いは、何処からこんな臭いがするんだ?

     まるで、髪の毛が焦げたような臭い。

     ん? なんで、こいつ、胸の肉が、焦げて、いるんだ?


     肉…… 肉……… これが肉の焦げる匂いか?

     肉……… 肉…… 肉… 肉、肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉!!


     …………)」


キョン「おれが、こいつを、ころし、たのか…?」



×××「―――傑作だぜ」
129 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 19:27:01.38 ID:HFIUSKAo

 2、


×××「まったくもって理解不能だぜ。目撃されるのみならず、先に獲物を殺されちまうなんて。京都
     に来てからこんなことばっかだしよぉ。やっぱこれって、あいつのせいなのかねぇ

     それにしても、スタンガンなんつー物を得物にしてる≪零崎≫がいるなんて初めて聞いたぞ。
     つーか俺ってば、≪一賊≫のことなんてどーでもいいから、全然知らないんだけどな。カハハ」

キョン「………」

×××「ん? どうした? あんた、≪零崎≫だろ。どーせあのクソ兄貴から頼まれて俺んとこに来た
     ってとこか。だとすんと、兄貴もこのあたりまで来てるっつーことだよな。まだ探し終えてねー
     ってのにマジ勘弁なんですけど」

キョン「これは……なんだ?」

×××「一体何言ってんだよ。あんた、こいつを殺ってたじゃんかよ。首にナイフを突き付けられた状態
     から一発なんて、あんた見た目によらずなかなかやんじゃん」

キョン「俺が殺した…」

×××「……おいおい、マジかよ。今さら実は夢遊病でしたとか言わないよな? あんたまさか…

     成り立てか?」

キョン「……(俺が一体何に成ったって言うんだ?)」

×××「マジっすか? もはや傑作じゃねえ、戯言だ。よりにもよって≪一賊≫から最も外れた俺が
     見つけたのかよ。兄貴だったら喜ぶかも知んねーけど……

     ま、いいか。何事も諦めが肝心だし。んじゃあんた、ちょっとそこで待っててくれよ。こいつを
     殺して解して並べて揃えて、晒してるから。あ、殺しはあんたが殺っちまったんだっけか。
     どうでもいいけどよぉ」

――グチュゥ――グチャァ――ギチッ――

キョン「(そうか、こいつが連続通り魔殺人鬼か

    それにしても、人間ってのはああも気持ちの悪いものだったんだな。

    血の、肉の臭い、吐きそうだ。でも不思議だ、吐き気がない…)」
130 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 19:43:09.74 ID:HFIUSKAo

――公園――

キョン「(さすがにいつまでも殺人現場に居る訳にもいかないから、移動してきたけど、

    それにしてもすごい格好だな。歳は少し上ってところか? スタイリッシュなサングラスにまるで
    軍用のような安全靴。パーカーは普通だが、黒のクリティカルベルトが低い身長にあまりにも
    似合ってない。それに何だよ、顔面刺青に、まだらで後ろを纏めた長髪。右耳には三連ピアス
    で、左耳には明らかに携帯ストラップって…… ふた昔前のヤンキーだってましな格好だ)」

零崎 「俺は零崎人識――あんたは何だ? 甚平なんかを着ている所から見ると、現地民か?」

キョン「いや、俺はただの旅行客で、訳があって……というか殺人鬼、つまりあんたを探していた」

零崎 「ふぅん、殺人鬼の尻をおっかれるったぁ図太い根性してんじゃん。刑事か探偵ってことか?」

キョン「ただの部活でだ。うちの団長があんたに会いたいって言うから、わざわざ京都に出張って来た
    んだよ」

零崎 「なになに? 俺ってばいつの間にかにファンクラブまで創られちゃってる感じ? かはは、もてる
    男はつらいね〜」

131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 19:45:31.55 ID:cdBtdLYo
wwiki見たくらいだから良く分からんが
殺人鬼でもこういう超人キャラは嫌いじゃないな
132 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 20:02:55.46 ID:HFIUSKAo
キョン「それじゃあ零崎、質問してもいいか?」

零崎 「あぁ、別にいーぜぇ。俺ぁ仏のように広ーい心を持ってるからな。気分がよかったら10個位
    なら聞いてやんよ」

キョン「俺のことを≪零崎≫って言ったよな。≪零崎≫ってのはなんなんだ?」

零崎 「あー、まためんどくせぇ質問だな。まぁ約束しちまったし、答えてやる

    ≪零崎≫っつーのは殺人鬼のことだ。それもただの殺人鬼のことじゃあ無い。目的もなく、怨恨
    もなく、意義もなく、意味もなく、理由もなく、ただ生きているだけで呼吸をするように人を殺す、
    殺意だけの殺人鬼。殺人衝動しかない殺人鬼。それが、零崎だ」

キョン「で、俺はその≪零崎≫に成ったって言うのか」

零崎 「そ。≪零崎≫は血縁でも地縁でもなく、流血でつながる一賊で、≪零崎≫が集まった集団を
    ≪零崎一賊≫っつーんだ。兄貴は家族って言ってるけど、俺はそーいうの好きじゃねーんだ」

キョン「てことは、他にもお前みたいなのがたくさんいんのかよ…… 世も末だな」

零崎 「かはは、違いねぇ。つっても、あんたも≪零崎≫だがな」

キョン「何で俺が≪零崎≫に成ったってわかったんだ?」

零崎 「じゃあ聞くぜ。お前は何故、あのあんちゃんを殺した?」

キョン「それは…… 殺されそうだったから、正当防衛で」

零崎 「違うね。それはお前が≪零崎≫だっただからさ。≪零崎≫ってのは殺意の塊だからさ、殺意に
    敏感なんだよ。だから、あんちゃんの殺意に中てられて、お前の≪零崎≫が目覚めた。そして、
    殺しちまっただけなのさ。」
133 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 20:09:35.42 ID:HFIUSKAo
>>131
一姫 「そうですね、戯言シリーズのキャラクターで超人キャラじゃない人はほとんどいないです
    からね。姫ちゃんもすごいんですよー。曲絃糸っていう超絶技が使えるんです。ビューン
    ビューンってすごいんですよ

    零距離射撃でライフルを受けても死なない人もいますし、チートッてことでいいんじゃないですか?」

134 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 20:56:42.75 ID:HFIUSKAo
キョン「だが、俺は今まで人を殺しそうになんてなったことは今まで一度もないぞ」

零崎 「それはなぁ…、んっと、兄貴はなんて言ってたっけ?本質、いや資質だっけか。≪零崎≫に
    成るのは一般人なんだよ。それまで一般人やってた素質のある奴が、急に≪零崎≫に成る
    んだ。なんでも、どっかの零崎が≪零崎≫に成った時には、町1個がぶっ飛んだらしいぜ」

キョン「つまり、お前も元々は一般人だったってことか。お前みたいなぶっ飛んだ奴が、どんな生き方
    してたのかなんて見当もつかないな」

零崎 「はは、そうだな。俺は成ったっつーより、させられたって感じだったがな、そこら辺は突っ込む
    なよ。≪零崎≫に成って、俺は1つの名前を捨てさせられたんだ。だから、お前も≪零崎≫に
    成った今、名前を考えなきゃいけねーんだよ」

キョン「自分で自分に名前をつけるのか、気持ち悪いな。それより、さっき俺が殺しちまった奴は何だ
    ったんだ? あいつも殺人鬼って言ってたぞ」

零崎 「あんちゃんはただの騙りだよ。まったく、肝っ玉がでけぇって言うんか、怖いもの知らずだよな。
    この零崎人識様に成り替わって人を脅して金を取る。ただの恐喝犯だが、そんなことをする奴
    は初めてだったからな、期待してたんだが、やっぱりそんなことをする奴は心ねー奴だったよ」

キョン「お前が言うな」

零崎 「かはは、まったくだ。それより、あんた名前はなんつーんだ?」

キョン「俺か? 俺は…」

――prrrrrrr――prrrrrrr――

キョン「あ、わりぃ零崎。電話出ていいか?」

零崎 「いいぜ、どーせ夜まで暇なんだ。それまでだったら付き合うぜ」
135 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 21:19:20.73 ID:HFIUSKAo

――カチャ――

キョン『もしもし』

ハルヒ『キョン!! 何か見つかった!! 』

キョン『おいハルヒ、大声出すな。耳がいてぇ。超音波で殺す気か?』

ハルヒ『いちいち突っかかってくんじゃないわよ、バカキョン!!

    そうそう、言い忘れてたけど、昼は京都御所に集合だから。午後はみんなでもう一回河原町に
    行くわよ。今度は錦通りまで行くんだから。

    それから集合時間は12時までだから。遅れたら罰金だからね。あんた一番遠くに居るんだか
    ら、せいぜい遅れないことね』

キョン『は? 後30分もねーじゃねぇえか。遅刻確定にさせといて、何言って……』

――ブツッ…――phooo、phooo、phooo…――

            ・ ・・
零崎 「だってよ、キョン。これからどうすんだ?」

キョン「どうするも何も、一旦戻ろうかと思うが…」

零崎 「やめとけ、やめとけ。だってお前、そいつらんとこ行ったら、―――そいつらを殺すぞ」

キョン「なっ… まさか、俺だって自制くらいできるさ」

零崎 「いや、無理さ。何度も言うが、今のお前は≪零崎≫なんだよ。じゃあお前はさ、食欲を我慢で
    きるか? 睡眠欲を我慢できるか? 性欲は……出来ないこともないが、それでも、それと同じ
    で、お前は我慢できず殺しちまう。それからどうする? 警察に自首でもするか? 無駄さ。あん
    たはそこでも殺す。そんでもって次はどこに行こうか。家か? そしたら床一面血まみれだ」

キョン「………」

零崎 「もしも、そのハルヒって奴を殺したくないなら、行くな。いや、愛する人って言うなら止めないぜ。
    兄貴は『殺したい気持ちってのは、愛から生まれる』みたいなことも言ってたし。だがあんたは、
    殺したら絶対後悔するぜ」

キョン「………」

零崎 「だから、名前を捨てるんだ。お前はお前の世界へはもう戻れねーんだ」

136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 21:26:10.60 ID:cdBtdLYo
や、俺が言ってるのは、この零崎さんみたいに
精神振り切ってる人のことね、ニーチェいわくの

つーか本筋に入ってドキドキしてきたな
137 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 21:33:17.76 ID:HFIUSKAo
キョン「(俺はもうあいつらの所へ戻れないのか? 戻れない…

   ――おい、何悲しんでるんだよ。俺は元々あいつら―ハルヒ―に巻き込まれただけ
                           じゃないか。俺はいやいや付き合ってたんだろ?――

     ちがう…

   ――なら、よかったじゃねーか。もうあいつらに巻き込まれるれることはねーんだからよ――

     ちがうだろ

   ――今まで通りの日常とは行けなそうだけどよ、それでも、万能宇宙人とも、
           頼りない未来人とも、ニヒルな超能力者のいない世界なら、まだましだろ?――

     ちがうのか?

   ――俺はいつも言ってたじゃねーか。もう巻き込むなって、
                           徹頭徹尾、俺は被害者で、傍観者だったはずだ――

     そうだな…… じゃあ戻らないほうがいいな

   ――それがいい、そうすればせめて殺さないでおいてやれる。
                          立つ鳥跡を濁さず、だ。それが礼儀ってやつだろ?――

     ……俺はもう俺じゃない、俺は≪零崎≫だ。)」



キョン「俺は戻らない」
138 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 21:41:57.83 ID:HFIUSKAo

――午後5時半――

――新京極――


キョン「……で、何でこんな人の多い所に来たんだ?」

零崎 「俺はこう見えても結構忙しい身でね、この後友達と会う約束してんだよ」

キョン「殺人鬼でも友達はできるんだな」

零崎 「けどよ、俺この辺あんま詳しくねーからさ、待ち合わせのカラオケが何処にあんのかわから
    ねーんだわ。だから今、道を聞いてくるから、この路地で待ってな。話の続きは向こうでな

    お、ちょうど良さそうなきれーなおねーさん発見っ!! じゃ、行ってくんな」

キョン「ちょ… ま、いいか

    (にしても人が多いな。うっかりすると人を殺しに行きそうだ)」

警察官「おい君」

キョン「へ?」
139 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 21:58:37.43 ID:HFIUSKAo
警察官「君だよ、君。そんな路地で何をしているんだ?」

キョン「くっ (やべぇ、今殺しちまいそうになった。こんな所で殺すわけにいかねえ、抑えないと…)」

警察官「? どうした、顔色が悪いぞ?」

キョン「だ、だいじょうぶ、です」

警察官「そうか、じゃあなんでこんな所に居たんだい?君も通り魔事件を知っているだろ」

キョン「はい。ですが、友達と待ち合わせをしてて…」チラッ


   零崎『〜〜〜〜』

   沙咲『〜〜〜〜』


キョン「(零崎の奴、まだ女の人と話しこんでやがる。早く助けやがれ)」

警察官「何でこんな所で待ち合わせてるんだい? 新京極でも1人殺されているし、それに今日の昼
     には太秦で8人目が発見されたんだ。もっと用心したらどうだい?」


   零崎『〜〜、〜〜』

   沙咲『〜〜』


キョン「すいません…(いつまで話してんだ…)」


   沙咲『』ピラッ

   零崎『っ!』ダダダッ


キョン「っ!? (あいつ、急に走り出してどこに気やがった)

    ちょっ、殺されたくなかったらどいてください! 友達がいたんでっ! 」タタタッ

警察官「な、待ちたまえ、君!! 」
140 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/22(日) 22:00:40.13 ID:HFIUSKAo
今日はここまでです。読んでくださって心から感謝!!
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 22:08:32.48 ID:Bg1NLUUo
面白くなってきた
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 22:12:24.76 ID:KnAczMAO
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 01:30:41.09 ID:BOaMQIDO
キョンさんの名前はどうなるのか

古泉いつしき とかならいけるけども
144 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 08:20:28.12 ID:gFXXGB6o
読んでる人アザッスッ!!

>>143
そうですね、キョンの名前は結構キーポイントですね
きちんと零崎名は考えてあります。さすがに凡人だからって零崎常識とかにはしません(笑)
それなりにカッコよくて、キョンに合うぐらいのイケてる名前ですが、思いついた人は書かないでくだ
さいね

夕方にあげに来ます
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 12:15:25.42 ID:YeO6cVE0
すまん、ちょっと気になったんだが
キョンは「ねーじゃねーか」とか「やべぇ」とかつかうの?
もうちょっとましな口調だった気が、なんかガキっぽく感じた
原作を丸暗記とかしてないからわからんが、もしつかうんだったらスマン
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 12:55:11.96 ID:IFHH2mYo
零崎になったからってことで
脳内補正しとけばおk
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/23(月) 13:18:39.97 ID:cobwB.DO
つか常識はベリルポイントでしょ
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/23(月) 13:19:29.36 ID:cobwB.DO
あ ペリルだった
149 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:01:04.50 ID:b7rmgZo0
>>145-146
そういえばそうでした、零崎君に結構ひきずられてたかも。

>>147
リルに漢字の名前がありましたっけ、すっかり抜けていました

それでは、少し手直しを加えながら投下します
150 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:02:54.06 ID:b7rmgZo0

――カラオケ――

零崎 「ふー、あぶなかったぜ…」

キョン「はぁ、はぁ、はぁ… おい、零崎。急に走り出すなよ」

零崎 「お。キョン、ついてきてたのか」

キョン「お前が綺麗なお姉さんと楽しそうに話している間、俺は警官に話しかけられてたんだ。危うく
    殺すところだったんだぞ」

零崎 「そりゃ奇遇だな、実はさっきのおねーさんも警察だったんだよ。あぶねー。

    ……ん? てことは殺さなかったのか?」

キョン「あぁ、殺したくなりはしたが、何とか抑えきったよ」

零崎 「ふーん… で、ここまで来るまでにたくさん通行人がいたはずだが、何人殺したんだ?」

キョン「殺してないさ。お前を追うのに必死だったから、抑えんのもきつかったが、殺した覚えが
    ないから殺してないと思う」

零崎 「そうか… いや、まぁいい、さっさとボックスに入っちまおう」


受付 「いらっしゃいませー。何名様ですか?」

零崎 「2人で」

キョン「………」

受付 「はい、それでは、24号室でございます」

零崎 「キョン、行くぞ?」

キョン「あぁ…」


零崎 「そういや、これ渡すの忘れてたわ」ポン

キョン「…これ、俺の財布じゃないぞ」

零崎 「お前が殺した奴の財布だよ。だいぶ儲けてるみたいだし、20万は入ってそうだぞ」

キョン「何で俺に渡すんだ?」

零崎 「お前が殺したからさ。20万だぞ、欲しくないのか?家には帰れねーんだ、金はもっといた
    ほうがいいんじゃないか? いらないなら俺が貰うが」

キョン「いや、貰っとくよ」
151 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:06:04.43 ID:b7rmgZo0

――ボックス――
                                ものがたり
零崎 「―――かはは。キョン、お前もなかなか傑作な物語だな。俺の 人 生 もそこそこおもし
    れーと思ってたんだが、お前のほうがぶっ飛んでるよ。

    全知全能が故に進化できない宇宙人に、未来を創るために来た未来人、もはや狂信者と化し
    た超能力者。極めつけは、時空を歪めるほどの可能性を持った神様ときやがった。
    こいつぁ――マジもんの傑作だな。

    で、その涼宮ハルヒってのが、さっきの電話を掛けてきた奴か?」

キョン「そうだ。ケータイは電話が掛かってくると面倒だから、電源はきったよ」

零崎 「最高だぜ、キョン。で、お前は一般人の傍観者ってか?

    ……ん? あ、そうか」

キョン「どうした零崎」

零崎 「いや、キョンと初めて会った時から気になってたんだ。お前が誰かに似てるなって。今それ
    がわかった。お前、あの≪戯言使い≫に似てんだ。その経歴といい、態度といい、雰囲気も」

キョン「≪戯言使い≫? 何だそれ、狂言回しの仲間か?」

零崎 「この後会う奴のことだよ。お前みたいに何もしてないのに異常で異端な奴らが寄ってきて、
    いつの間にかに異常で異端な事件に巻き込まれてるくせして、一般人ぶって、傍観者を気取
    ってる奴なんだが、お前もあいつも、一般人でも傍観者でもねーんだよ。お前らは主人公だ」

キョン「俺が主人公だって? そんなけったいな者じゃないさ。ただ訳の分かんないうちにうろうろして
    るだけの、ただの凡人さ」

零崎 「違うね。お前から見たらそうなのかもしれねーが、外から見たら、お前たち以外主人公はい
    ねーよ。その涼宮だか朝比奈だか古泉だか長門だったか、メインヒロインか脇役って違いは
    あるかもしれねーが、ただの盛り上げ要員でしかない。

    物語に何もしない、何も特徴のない奴がいるとしたら、そいつは主人公かモブキャラしかいね
    ーんだよ。そしてそいつが物語にずっと関わり続けてるのに、主人公じゃないはずがない。わ
    かったか?これでQ.E.D.だ」

キョン「……だとしても、俺は普通がよかったさ」
                ・・・・・・・
零崎 「まぁいいさ、どーせお前は物語から外れたんだ。もう主人公じゃねーよ。安心しな」
152 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:08:34.79 ID:b7rmgZo0

零崎 「じゃあさ、その最高に傑作な涼宮ハルヒの物語を俺に語ってくれないか? 正直、その話は
    そんじょそこらの小説なんかよりもずっと面白いぜ。お前は小説家になったらいい。絶対に
    儲かる。ペンネームは『谷川 流』な。設定はハゲで行こう」

キョン「やめとく。そんなことして、≪機関≫に目をつけられたくないからな」

零崎 「残念だ」


キョン「(それから零崎はハルヒの物語を1から10まで聞いてきた。どうやらかなりハルヒのことが気
    にいったらしい。まるで、夜寝る前に絵本を読むのをねだる子供みたいに。しまいには、


   零崎 『そのハルヒっつー奴は、お前のことが好きだったんじゃんーか? いや、ハルヒだけでなく
       朝比奈も長門も古泉も。まるで恋する乙女みてーだぜ、そいつら』


    などと言い出した。明らかに乙女とはなりえない奴も入ってるよなって言ったら、


   零崎 『いや、間違いなく古泉もほれてるな。好きでもねー奴に顔近づけたり、裸ですり寄ったり
      しないだろ。ひゅーひゅー、モテモテだねーおにーさん』


    吐き気がした。

    その代わり、零崎は『そっち』についていろいろ話してくれた


   零崎 『んで、こっちには≪殺し名≫っつーのがあってだな』

   キョン『≪殺し名≫? そういや、古泉がそんなこと言ってたな』

   零崎 『古泉はそんなことまで知ってんのか。ま、≪玖渚機関≫の下っ端なら知っててもおかし
       くはない話だが』

   キョン『お前も≪玖渚機関≫を知っているのか』

   零崎 『それなりにな。それだけで政治の世界を形成する、バカみてーにでかい組織さ』
153 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:12:35.96 ID:b7rmgZo0
   零崎 『で、何処まで話したんだっけ? …あぁ、≪殺し名≫についてだったな。

       ≪殺し名≫ってのは、俺たちみたいな人殺しの奴らのことさ。その中にもいろいろあって、
       その1つが、序列第3位の≪零崎一賊≫だ』

   キョン『序列?』

   零崎 『オリコンみたいなもんだ。別に強さとか量れねーけど、無理やり量ったとして、規模とか
       残忍さとかを基準にランク付けしたんだよ。第1位から順に、
           ≪殺し屋≫の≪匂宮雑技団≫
           ≪暗殺者≫の≪闇口衆≫
           ≪殺人鬼≫の≪零崎一賊≫
           ≪始末番≫の≪薄野部隊≫
           ≪虐殺師≫の≪墓守司令塔≫
           ≪掃除人≫の≪天吹正規庁≫
           ≪ 死神 ≫ の≪石凪調査室≫
       って訳だ』

   キョン『3位ってすげーじゃねーか』

   零崎 『だから、あくまでも目安だっつてんだろ。序列が下だからって甘くみんな。どっちにしろ
       ド素人のあんたがプロのプレイヤーに勝てる訳ねーよ。だからせめて会わねーように
       しろよ、殺されたくなかったらな。ま、零崎を襲おうってバカはいねーだろうけど。それか
       兄貴か大将か曲識のにーちゃんに稽古でもつけてもらいな』

   キョン『兄貴って、零崎、お前一賊のことは家族と思ってなかったんじゃないのか?』

   零崎 『兄貴以外はな。あれには会えばすぐに分かるさ。針細工みてーにほっそ長ノッポで、真っ当な
       格好してるくせに、でっけー鋏を振り回しながら、「妹が欲しい〜」って言ってる変態だからな』

   キョン『そんな奴には出来れば関わりたくはないな』

   零崎 『同感だ。だから兄貴に会っても、俺が京都に居ることは言わないでくれ』

   キョン『わかった。でもどうやって他の零崎を探すんだ?』

   零崎 『ん〜、なんつったらいいのかね。勘、みたいな? ≪零崎≫は他に奴が何処に居るか
       大体分かるんだよ。ま、詳しいことは兄貴に聞け』  
154 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:15:01.22 ID:b7rmgZo0
キョン「(そのあとも、他の≪零崎≫についてや、匂宮出雲って奴にも零崎について話すなって言われた
    り、サバイバルナイフの柄にはコンテナって収納があることとか、いろんな訓示をいただいた)」

零崎 「なぁキョン。どうしてお前は受付のねーちゃんを殺さなかったんだ?」

キョン「は?」

零崎 「それだけじゃねぇ、話しかけてきた警官も、通りを歩いてた通行人もよ」

キョン「いや、殺したいとは思ったんだけど、それを抑えたっていうか…」

零崎 「成り立てのお前がそんなことできるのか?曲識のにーちゃんだって禁欲主義っつったって殺さ
    ない訳じゃない、殺しはするし、何よりメンタルがよほど強くなくちゃ出来ねーんだよ」

キョン「曲識? あぁ、少女しか殺さない、小腸を体に巻きつけて笑って喜ぶ殺人鬼だっけか。それでも
    出来んもんは出来るとしか言いようがないんだけど」

零崎 「現実出来てるからそれ以上何も言えねーな。まぁいい、ハルヒに苛められてる内にメンタルが
    強くなったってことにしといてやるよ」ニヤニヤ

キョン「なら、どうしてお前は人を殺すんだ?」

零崎 「殺人鬼が人を殺すのに理由が必要か?」

キョン「いや、いらないな。だったら何故お前は人間を解体するんだ? あのあんちゃんは俺が殺した
    んだ、解体する必要はなかったんじゃないのか?」

零崎 「……そうだな、そっちには理由が必要だな。じゃあそうだな…… 探し物をしてたってことで」

キョン「人体の中にか? まさか人間のハツを食べたいとか言わないよな。…まぁいいさ、お前がそう言
    うなら、そういうことにしといてやるよ」ニヤニヤ

零崎 「はん、傑作だな」

キョン「まったくだ」
155 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:18:51.87 ID:b7rmgZo0
零崎 「そろそろ≪戯言使い≫が来るんだけどよ、そいつとは2人っきりで会う約束になってんだ。それ
    じゃ、ここいらでお開きにしようぜ、兄弟」

キョン「そうだな、じゃあ最後に一つだけ。カッコイイつもりかもしれないけど、服のコーディネートダサ
    すぎだぜ、兄ちゃん。久々に楽しかった」

零崎 「うっせーよ、バカ。お前の甚平の≪馬鹿≫ってあだ名の『キョン』と掛けてるのか? おいおい、
    ギャグにしちゃあ寒すぎだぜ。そして俺より身長が高いからって、見下ろしながら『兄ちゃん』
    なんて言うんじゃねーよ、ムカつくぜ、馬鹿弟。お前といるのは楽しいから、また≪縁≫があった
    ら会おうぜ』



――午後8時――

――ガチャ――

零崎 「おっ?  よぅ、欠陥製品」


戯言使い「やぁ、人間失格」
156 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:21:11.83 ID:b7rmgZo0
一姫 「やっと師匠が出てきましたね。だけどもう2章の終盤ですよ」

崩子 「て言っても、戯言使いのお兄ちゃんの出番はこれで終わりですけどね」

一姫 「何という扱いっ」

崩子 「それに、一応設定上は>>67‐68の×××もお兄ちゃんなんですよ。主人公なのにひどい待遇
    ですね。

    他にも、本当は>>2であげるはずだった登場人物表とかも成行きのままなかったことになり
    かけていますけど、どうしましょうか」

一姫 「とりあえず、今ここであげるのはネタばれになっちゃいますから、頃合を見ながらあげるで
    す。戯言シリーズのすごいところは、人物表を先に見ても展開が分からずに楽しめるところ
    ですよね。下手な推理小説ですと目次と登場人物とあらすじで犯人がわかっちゃいますから。

    原作のそういう感じも出したかったですが、今さらで、まして作者が中途半端なので、結局
    こうなっちゃうんです。

    それでも読んでくださている皆さん、に胸いっぱいの感謝をこめてっ」

崩子 「17歳のくせに幼児体型の姫姉さまの胸なんてたかが知れているんですけどね」

一姫 「うううぅー!! そっちの方がま○板のくせに生意気なんですー! 」

崩子 「ふんっ、所詮中[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]な癖して[ピーーー][ピーーー][ピーーー]ですしね。
    それに、>>82も言ってるじゃないですか。いい加減それ辞めたらどうですか?[ピーーー]ですよ」

一姫 「言わせておけば… ウルテク(ネタばれ)まで使って、そっちこそいい加減にするですお!」


――ドタドターバタバタ――


作者 「少し休んできます」
157 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:43:23.28 ID:b7rmgZo0

――同時刻――

――鴨川公園――

キョン「さて、零崎と別れて、何もすることがないな。とりあえず、今日の寝床でも探すか。

    (一応金はあるが、何かって時のためにとって置いた方がいいよな。それに人のいるところ
    で寝て、朝になったら人を殺してましたなんて嫌だし。てっことは野宿か。風呂は… ネット
    カフェのシャワーでいいか。それくらいの間なら殺すのも我慢できるだろし、さっさと将来
    を考えなくてはな。……何で俺、こんな年で未来のことなんて考えてんだ? 考えてみれば、
    今のこの状況っておかしいよな、何でこんなことになったんだ……)」ブツブツ


――ドンッ――


キョン「あ、すいません (おっと、殺さないように規制規制っと)」

×××「ふん。『あ、すいません』か、もっとマシな謝り方は出来ないのか、兄ちゃん?」

キョン「……ごめんなさい」

×××「『ごめんなさい』。ふん。それでいい、今の俺はだいぶ機嫌が悪いからな、気を付けとけ」

キョン「……そうですか。
    (何で見ず知らずの奴の機嫌なんて気にしながら歩かなくちゃいけないんだよ。何でこんな
     人もいない夜の公園でぶつかったんだ? そもそも俺の近く人が歩いていた気配はなかったは
     ずだし、どっから沸いてきたんだ、こいつ)」

×××「まあいい、お前とはぶつかった≪縁≫だ、少し俺の話を聞け」

キョン「は?」
158 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:44:46.71 ID:b7rmgZo0
×××「『は?』。ふん。俺は機嫌が悪いって言ったんだよ。何でか分かるか?」

キョン「……いや、わかりませんが 。
   
   (普通、人の考えてることなんて分かんないに決まってるだろ。…あれ、京都ってこんなに変
    人と会える場所なのか? だったら初めから京都にハルヒを連れてけばよかったな)」

×××「『いや、わかりません』か、少しは頭を使え。ふん。こんな背中に『馬鹿』なんて書いてる
    バカと≪縁≫を持っちまうとは、今回は外れだな。だが≪縁≫は≪縁≫だ、話はしてやる。

    俺はある奴を探しに来たんだ。普段なら理澄あたりを使うところだが、生憎≪手足≫は全部
    使っちまってるから、因果から外されたこの俺が直々に来てやったんだ。なのにそいつは、
    もう京都に着いてから一時間たつのに現れない。俺は暇だが、その暇を他の奴に取られるの
    は嫌いだ」

キョン「………。

   (なんだこいつ、頭がおかしいのか? それに、今まで暗くてよくわかんなかったがこいつ、
    『狐』のお面なんて被ってやがる。まじで痛い奴かよ。しかも、いきなり人のことをバカ
    呼ばわりにしたよな。確かに、背中に『馬鹿』とは書かれているが、俺だって好き好んで
    これを着てるわけじゃないんだ。何で殺人衝動を抑えてんだ? 殺してやりたい)」

×××「ん? この殺気、…まさかお前、≪零崎≫か?」

キョン「……そうだが、お前、殺しち… 「…くっくっくっ」 」


×××「あははははははははは、あはははははははははは。つまんねぇ、つまんねぇぞ!」


キョン「――ひっ」ゾゾゾッ

×××「ははははははは…。所詮日本を震撼させるっつぅ殺人鬼ってのは、こんなひょろっちいガキな
    ≪零崎≫っだって言うのか? ホントくだんねぇな。興醒めだ」

    なんてくだらねぇ≪縁≫だ。こんなんだったら、初めから無かった方がまだマシだ。こんな糞
    暑ぃ所に来る事も無かったんだからな。ちっとばかし異端な奴だからって、過大評価していたか」

キョン「……… (こいつ、≪最悪≫なまでに狂ってる…)」
159 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:53:40.05 ID:b7rmgZo0
×××「確かに、≪零崎≫は希少種だ。さらに、≪零崎≫特有の殺人衝動を今も押さえてるのは確かに
    珍しい。殺人衝動を抑えられる≪零崎≫は≪少女趣味≫だけと聞いていたからな。だがな、お前
    はそれだけだ。それしかない。≪零崎≫ってことだけしかお前には価値がない。それを除いちま
    えば、お前に残るのはただの殻と罪悪感ぐらいだろう。そんな奴に、俺は興味はない。

    くっくっくっ、まぁいいさ。運命は受け流すもの、今回のアプローチはこれでしまいだ。こん
    な、≪なんでもないところ≫で≪たまたま≫会った平凡そうなこの男が――俺の敵に成り得るは
    ずが無いからな。お前自身がまるで何ともない、平凡なガキの周りには、何も無い。周囲にある
    のはただの無虚、混沌も何もない。まるで物語から追放された、平凡が取り柄の主人公みたいだ」

キョン「………」

×××「それでもいい、さっさとこの≪縁≫を切っちまって次に進もう。

    ……ああ、そうだ。こんなんでも≪縁≫だからな、名乗ってはやるよ。俺はなぁ…


     ―― 西東 天、人類最悪の遊び人だ ――


    お前は名乗んなくてもいいぜ。お前とこれ以上≪縁≫を絡ます気は無いからな。じゃ、あばよ」


キョン「何だったんだ、あいつ……」
160 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/23(月) 17:58:32.35 ID:b7rmgZo0
ということで、第2章が終わりました。公約通り『破』までは何とか書き上げることが出来ました。
なので、今日は区切りがいいのでこれで終わりです。
それでは、読んでくださった方に、感謝と、息災と、友愛と、再会を

P.S. 今日で書きだめを使い切ってしまいました。それに、実はまだ登場人物が出きっていないと
   いうこの状況、私は如何にするべきなのでしょう… まだ、夏休みは1週間以上残っているの
   で、がんばれる所まではがんばります……
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 18:38:43.42 ID:sVFzeMIo
応援してる
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 22:39:37.42 ID:irwriQMo
おちゅ
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/24(火) 12:40:37.55 ID:g.4Xibo0
ROMもいっぱい居るだろうしがんばってくれ
164 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 18:20:30.16 ID:hy0YntU0
読んでる人ありがとっ 遅筆ながら再開します 8月中に終わるといいなっ
165 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 18:21:48.19 ID:hy0YntU0
第3章 ■■■■■■―(者語の終わり)


 0、「君はどうしたいの?」
              「そんなのわかんないよ」

 1、

――5月19日(木)――

――午後1時頃――

――太秦にある公園――

キョン「(零崎と別れて、4日が過ぎた。特に変わったことはない。
     漠然と時が流れているのを感じていた。

     俺は零崎と話した公園を寝床にした。木が生い茂っていて自然の、他の生命みたいなもの
     を感じられるような感じだったから気に入った。それでも将来のことは考えてなかった。
     行く所も決まらず、住む所も決まらず、する所も決まらず。

     ただ分かることは、殺人衝動が大きくなってきていることだけ。今も自分が殺気立ってい
     るのがわかる。それでも人は殺さない。殺せない。殺したくない。

     そろそろどこに行くかぐらいは決めないとな。
     東京なんていいかもしれない。人はたくさんいるが、一度入ってみたいと思ってたし、
     ちょうどいいかもしれない。
     後は、北海道も捨てがたい。食べ物はおいしそうだし、これからは夏だから避暑地には
     最適だろう。何より人が少ないっていうのがいいな。山小屋でも作って籠ろうかな。
     ……って、俺は仙人かっ!

     ………

     よし決めた。次に公園に入ってきた人を殺そう。さっき言った事と矛盾している気がしな
     い訳でもない。けれど、コレもどうにかしないと、零崎みたいなことをしでかしそうだし。
     殺した人が男だったら東京に、女だったら北海道に行こう)」

――数分後――

キョン「………来たな」コソコソ

×××「ふん、ふん、ふん♪ とりのふん〜♪」

キョン「(そろそろいくか)」
166 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 18:23:49.76 ID:hy0YntU0
キョン「よっ (女か… さよなら東京…)」

×××「あ? ……へぇ、意外だったな。いーたんの話を聞いてたから、奇襲とかしてきそうな奴だと
    思ってたのにな。まぁ、そんな殺気立ってて気付かないと思い込んでるほどバカじゃないっ
    てことか。

    だが、いいぜ、あたしはこういうシチュエーションが大好物なんだ。策やら罠やら、そういう
    ゴチャゴチャしたものがない、漫画のような正々堂々とした正面対決。まさに王道だ。
    ありきたりなものだが、これほど燃える場面っていうのは無いからな。お前、分かってんじゃ
    ねぇか。気に入った。舎弟にぐらいだったらしてやるよ」

キョン「いや、いいです。見知らぬ大人に付いていっちゃいけないって言われてるんで。
    
    それに、俺のことを知ってるんですか?」

×××「知ってるもなにも、お前らみたいのなんかに関わってくる奴で、≪零崎≫を知らない奴はいな
    いだろ。もっとも、知ってる奴らは、関わろうとはしないがな。
   
   『あるいはこの世で最も敵に回すのを忌避される醜悪な軍隊にして、この世で最も味方に回すの
    を忌避される最悪な群体。邪悪と冒涜の宝庫』

    ≪零崎≫に関わったことのある連中で、すでに1人見知った奴がいて、生きながらに2人目に
    会うなんて人間はほとんどいないだろう。あたしも≪零崎≫には関わりたくなかったが、請け
    負った依頼だからな、その称号は貰っといてやる」

キョン「ふぅん、そんな風にも嫌われているのか。思った以上に世間体の悪い≪一賊≫なんだな」

×××「何言ってやがる、お前も相当えげつないだろ。……ん、喋り過ぎたな。あたしも面倒くさいし
    さ、さっさと済ませてやる。来いよ」

キョン「やれやれ――――それじゃあ、零崎を始めるとしますか」
167 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 18:25:24.25 ID:hy0YntU0
キョン「(とは言ったものの、殺し方なんざ知らないし、殺させてくださいなんて言った所でただでは
     殺させてくれそうでもないし。ナイフを構えてみたものの、どうしたものか)」

×××「来ないのか? だったらこっちから行くぜ」ヒュンッ

キョン「なっ!!

    (いつの間にかに目の前にいやがる! 避け切れない、いったん後ろに跳んで、引くっ)」トッ

×××「逃がさねぇよ、ほっ」ビュン

キョン「(飛跳からの正拳突き! これなら避わせる。懐に入って……っく!!)」トンッ

×××「ほう、今の体勢からあたしの膝蹴り避わすか。反射神経だけはあるな。動きは素人臭いが判断
    力もあって思い切りもいい、ただし、あたしから距離をとったのは間違いだね」ダッ

キョン「ぐっ… (あれだけの距離を一瞬で詰めるってどういうことだよ! ボルトより早いだろ!)」

×××「ほらほら、いつまで避けてんだ、攻めて来いよ。退屈だぜ?」バキボキ

キョン「うっさいっ」ヒュンヒュン

――ドンッ――バリバリ――

キョン「げっ、パンチだけで木を折りやがった。どこの超必殺技だよ! いつコマンド打ったんだ!!」

×××「ただのAボタンパンチだ」

キョン「嘘つけっ!

    (どうする? 殺そうと思った相手に殺されるのか? 冗談じゃない)」
168 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 18:26:16.09 ID:hy0YntU0
キョン「だらぁ!!」ヒュウン

×××「真正面から突っ込んでくるとは… そんな直線的なナイフの動きなんか丸分かりなんだよ」カキン

キョン「ナイフがなくなったぐらい!

    (ここでカウンターさえ避け切れれば…)」スッ

×××「はっ」スカッ

キョン「(よし、 もらった!!)」

   「死ねぇー!」バチバチバチ

×××「がぁっ! 」ビリビリビリ!!

キョン「……ふぅ、危なかった。さすがに腋にリミッタ―外したスタンガンを喰らえば…」

×××「……っははは、そんな電気風呂みたいな電流で殺せるとでも?笑わせんな、ガキが」

キョン「(マジかよ…、木を素手で倒したりとか超電圧を浴びて生きてるとか、……こいつ、人間じゃな
     い… 化け物だ)」

×××「そぉい」

キョン「ぐへっ

    (クソっ、何だこいつ、人の頭に足ひっかけるとか、長すぎだろ)」

×××「それでどうするんだ、降伏でもしてみるか? ん?」

キョン「ぐ…、(ヤバい、地面に伏せさせられてるし、足で押さえつけられてるせいで起き上がれない…)」

×××「こっちも仕事でやってるしな、それにすぐ後に新しい依頼が入ってるんだよ。ま、すぐに片がつい
    てよかったぜ。小唄風に言うなら十全って奴か。けど、いーたんは嘘吐きだな。あいつの言い方な
    ら、それなりの奴だと思ってたのによ、まったくつまんねぇ」

キョン「(そういや零崎が言ってたな、プロのプレイヤーには関わるなって。≪零崎≫を知っているって事
     は、つまり『あっち』の住人、プロのプレイヤーってことか。マズッたな。どう命乞いしようか)」

×××「けどよ、いくらお前が雑魚だからってな殺しちまうと、≪零崎≫ってのは厄介な訳じゃん。さて、
    どうしたもんかな。零崎人識くん」

キョン「え?」

×××「え?」
169 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 18:52:31.87 ID:hy0YntU0

――数分後――

キョン「(それからあの人は―――怒っていた)」

×××「は? ふざけんなよ! 何で≪零崎≫みたいな珍獣が二人も同じ場所にいんだよ! まどろっこ
    しいんだよ!」

キョン「(そんなこと言われても…、理不尽だろ…)」

×××「そういや、いーたんの言ってた格好とぜんぜん違うじゃんか。髪はまだらじゃねぇし、背は低
    くないし服はエキセントリックどころか、甚平って何だよ!」

キョン「俺をあんな変人と間違えないでください。不愉快です。それに、何でそんなに詳しく知ってい
    るのに間違えたんですか? 不思議で仕方がないです」

×××「それは……てへ?」

キョン「(ヤバい、綺麗な女の人が可愛い子ぶるとか、水素爆弾並みの破壊力なんですけど)」ズッキューン

×××「ま、それは置いといて、」

キョン「置いとけるほど小さい問題じゃないと思うんですけど」

×××「いちいちちっせい事に拘ってんじゃねーよ! それでも男か? お前、いーたんみたいだな。

    まぁいい、あたしは哀川 潤、人類最強の請負人だ」

キョン「自分で人類最強とか言っちゃうんですか、哀川さん?」

哀川潤「上の名で呼ぶな下で呼べ。あたしを苗字で呼ぶのは敵だけだ。

    で、あたしは依頼で京都で今起こってる連続殺人事件の犯人、つまりは零崎人識って奴を追って
    んだ。もう一度聞くが、お前、零崎人識じゃないんだな?」

キョン「違うといっているでしょう。さすがに4日じゃ、牛乳飲んでも10センチも背は伸びませんよ」
170 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 19:27:37.75 ID:hy0YntU0

――さらに1時間後――

    で、あたしは依頼で京都で今起こってる連続殺人事件の犯人、つまりは零崎人識って奴を追って

キョン「(零崎との会話や行動を、根掘り葉掘り、文字通りに穴を掘られそうなまでに脅されながら聞き
     出された。ワルい、零崎。けどこんな人にと追い詰められたら、きっとお前だってゲロってた
     だろうし、この人は『兄貴』でも匂宮出雲でもないし、いいよね?

     それだけではなく、この人は俺の経緯まで聞いてきた。何でも、≪零崎≫についての生態って
     のは謎で満ちているらしい。俺たちは鰻か何かか?

     それで、俺の高校生活1年と2ヶ月弱を聞き終えた哀川さんは…)」

哀川潤「はは、なかなかおもしれぇ物語を歩んできたんだな、お前。だがな、あたしの人生には見劣りす
    んぜ」ニヤニヤ

キョン「(にやにやと笑っていた)」

哀川潤「所詮ポンコツロボットとおっぱい星人とガチホモESPだろ、んなもん吐いて捨てるほどゴロゴ
    ロといるだろうぜ。あと、頭の狂って怪電波受信してる電波少女だっけか? 小説にしちゃ三流
    っての妥当だろ。そんな小説書く奴はきっと、ガキの頃ろくに青春もせず推理小説やSFばっか
    読んでたハゲ親父だぜ。名前はそうだな、『谷川 流』って感じで、続編も書けずに読者に飽きら
    れて来てるだろうな」

キョン「(この人も人のことを言えず、ずいぶん変わってるけどな。今時、血のように真っ赤な、ワイン
    レッドのスーツを着込んで『請負人』などと名乗っている時点で零崎レベルの異端だろ。『請負
    人』っていうのは、ようは何でも屋らしい)」

哀川潤「それで、お前は一応殺しはしたんだな?」

キョン「はい、まぁ。それで零崎になったわけですし。

    (この人は連続殺人事件の犯人を追っているわけだし、俺も犯人には違いない。捕まるのか?)」

哀川潤「8人目だろ? 1人しか殺してないんだろ、なら『連続殺人鬼』ではないな」

キョン「は?」

哀川潤「あたしの依頼は『連続殺人鬼』を捕まえることだ。正当防衛で人を殺したただの一般人を捕まえろ
    って内容じゃない」

キョン「はぁ……」

哀川潤「言ってることの伝わらない奴だな。ようは見逃してやるって言ってんだよ」

171 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 19:55:18.18 ID:hy0YntU0
キョン「それは、ありがとうございます。でも、何でですか?」

哀川潤「あたしが気に入ったからだ。 お前なんか面白そうだし、なんか知り合いの戯言使いに似てるんだ
    よね。さっき話した『いーたん』って奴のこと。一般人や傍観者を気取ってるとろとかさ、他にも
    、事故頻発性体質や優秀変質者誘引体質とかも」

キョン「その人もきっと苦労してるんでしょうね。同情しますよ」

哀川潤「あいつは同情されるような玉じゃないさ。あいつとお前の差は、やっぱそこなんだろうぜ。その
    体質に気付いてるかってのもそうだが、それをどう扱うかってのが。話を聞く限り、あんたは善
    人にして善人だが、あいつは悪人にして悪人だ。あんたは何をするか分かるけど、あいつは何を
    するかさっぱり分からないし、何かするのかどうかさえ分かんない。ようはお前のがマシってこ
    とだよ」

キョン「そりゃどうも。でも、それだけが理由ってわけでもないですよね」

哀川潤「ばれてたか。そうさ、≪零崎≫ってのがお互いの居場所ってのが分かるんだろ?

    どうせあたしが追わなくても人識くんはあたしを見つけて襲うだろう。だけど、もしも、そこで
    取り逃がしたら、県外に逃げそうだし、そうなんと見つけるのが面倒な訳よ。もちろん逃がすつ
    もりはないけど、なんかそうなりそうなカン見たいなのもあるしさ。

    そうなった時は、あんたに見つけてもらおうかなって感じ」

キョン「どうして襲ってくると確信してるのかは疑問ですけど、≪零崎≫の俺が、裏切ると思いますか?」

哀川潤「そんなの分かんねえじゃん。そこまで深いもんなのか、≪零崎≫の家族愛って奴は?」

キョン「俺も知りませんよ、そんなの」

哀川潤「だろ? じゃ、連絡先教えときな」

キョン「教えるだけなら。…ちょっと待ってください、そういえばケータイの電源切ってたんでした。
    
    ……はい、俺の連絡先です」

哀川潤「あんがと。そういやお前、名前なんていうんだ? レディーに名のらせて、名乗んねえ分けないよな」

キョン「おれの名前はですね……」

――prrrrrr――prrrrrr――

キョン「すいません電話でていいですか?」

哀川潤「さっさとしろよ」
172 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/24(火) 20:00:07.76 ID:hy0YntU0
キョン『もしもし』

朝比奈『キョンくん…? キョンくん!! …ヒグッ、エグッ。ギョンぐーーーん!!』

キョン『どうしたんですか、朝比奈さん?』

朝比奈『ギョンぐん〜〜、ずずみやざんが……』

キョン『よく聞こえません。 ハルヒがどうしたんですか?』

朝比奈『ごろされちゃいました〜〜 エグッエグっ』














キョン『え?』
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 23:49:36.54 ID:eurUHCco
いーちゃんって何ものなん、ググってwwikiとか見てみたけど
キョンみたいにほっといても変人と事件が突っ込んでくる主人公体質の嘘吐きってのは分かったんだけど
人類最悪とかいう、なんかラスボスっぽい名前の奴に、自分を忘れられなくなるとか言えるとかそんな強いんですか
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 23:53:41.20 ID:1Jo8lMAO
>>173 読めばすむ話だろ
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 23:54:12.53 ID:Tz6AzoDO
おお
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 23:58:48.24 ID:/sF186AO
いーちゃんはキョンより(読むのが)大変。そう言う感情
そういえばキョンは人類最悪と相性悪そうだなww(長門への言葉的意味で)

しかし古泉の扱いはもはや常套句の域か…
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 01:16:38.69 ID:kOGgj.oo
つーか気になってたんだけど
匂宮出雲じなくて出夢だろ
出夢くんの名前間違えんじゃねーよ
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 10:30:20.97 ID:bEy/kds0
てかキョンの名前「四識」とかでもよくね
ヨンシキヨンシキョンシキてきな
179 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 10:33:33.81 ID:tiU.y3c0
>>173
いーちゃんは、そうですね… キョンよりもずっと事件なんかに巻き込まれてたり、幼少期にトラウマが
あるっぽくて、そのせいで?人間不信見たいになってる節があって、しかも自分をかえりみない性質を
しているんです。一種の自暴自棄のような感じです。
ちょっとネタばれっぽくなっちゃいますが、自分に何があってもかまわないって言うのは、何でもできる
ってことです。神風特攻に近いかもしれません。
特攻隊は国や愛する人のために飛びましたが、いーちゃんは悪意によってそれができるので
なおたちが悪いのですが。
まぁ、いーちゃんについては主人公体質ってことどこのスレならOKです

>>177
すいません、ホント誤字ばっかりで。あとで原作全部読み直してきます。
あと、>>170の二行目もなんか紛れ込んでいました。脳内保管で消しておいてもらえるとうれしいです。

>>172は少し抜けている描写や、台詞があったので、今回はそこから書き直して行きます。

さらに一つお願いがあるのですが、これまでは台詞だけで書いてこれましたが、殺陣の描写がすごくチープ
に成ってしまいましたので、これからは少し地の文を入れようと思いますのでよろしくお願いします。
本当は皆さんに聞いてからそうしようと思っていたのですが、一身上の都合で時間が無くなってしまったの
で許可を取る前にこうなった形です。すいませんでした。

それでも見ていてくださる人に感謝感激です。>>172から再開します
180 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 10:37:16.21 ID:tiU.y3c0
>>179
すいません、どこのすれ、じゃなくて、このすれ、でした。

>>178
キョンの名前はこのスレにとって要になっているので、一応決めてあるんです。
名前についてはあとでのお楽しみってことで
181 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 10:58:20.08 ID:tiU.y3c0
キョン『もしもし』

朝比奈『キョンくん…? キョンくん!! …ヒグッ、エグッ…、ギョンぐーーーん!!』

キョン『ちょっ、どうしたんですか、朝比奈さん? 何かあったんですか』

朝比奈『ギョンぐん〜〜、今までずながらなぐで、じんばいじでたんでずぅ…ヒック、ぞれに
    ずずみやざんが……、ヒッグ、グズッ、「ドタバタ」』

キョン『よく聞こえませが、 ハルヒがに何かあったんですか? もしもし!』


×××「朝比奈さん、彼とつながったんですか?電話を貸してください!!」


古泉 『もしもし!? あなた今どこにいるんですか! いきなり消息を絶って、≪機関≫の護衛
    まで振り切って、何をしてたんです!今の現状をわかっているんですか!?』

キョン『それはすまん、こっちもいろいろ都合があって…』

古泉 『何が都合で、ですか! ふざけんじゃない!! あんたがいなくなったせいで、≪こっち≫
    がどうなったのか分かって言ってるんですか? もうフルメタルパニックですよ!』

キョン『知らないさ! 急にいなくなったのは悪かったと思ってる。心配かけたのもわかってる。
    いくらだって罰金は払ってやる。だからハルヒに替わってくれ』

古泉 『………』

キョン「おいどうしたんだよ、古泉」

古泉 「……それ本気で言っているんですか?」

キョン「どういう意味だよ。それともそこにハルヒはいないのか?だったらこっちから掛け直す…」

古泉 「涼宮さんは……、殺されましたよ」















キョン『え?』
182 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 11:16:13.29 ID:tiU.y3c0

キョン「(………は? 何言ってやがるんだ、こいつは。そんな訳がない。ジョークにしちゃ悪戯が過ぎてる)」


古泉 『あなた知らなかったんですか?今までどこにいたんですか? それよりどこにいるんですか? 今すぐ
    ≪機関≫に回収させに行かせますから』

キョン『おいおい古泉、お前何時からそんなに演技がうまくなったんだ? イヤ、元からうまかったっけか、朝比
    奈さんもずいぶんうまくなったな』


キョン「(そんな訳がない。こいつはこんな時に嘘をつく奴じゃない。だが、ハルヒは誰にも殺せるわけがない
     じゃないか。あいつは≪機関≫と長門に守られて…)」


古泉 『ふざけるのも大概にしてください!! 現実を見てください!!』


キョン「(いや、俺は知っている。≪機関≫をも蹴散らせて、長門をも突破するだけの力を持った奴を…
     警察から2週間以上逃げ切って、情報統合思念体に『新たな可能性』と言われ、ハルヒと接触する資格
     を与えられた存在を)」


古泉 『涼宮さんは―――』


キョン「(そいつの名は―――)」


古泉 『―――「連続殺人鬼」に殺されたんです』



―手からケータイ、滑り落ちた―

183 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 11:38:03.23 ID:tiU.y3c0

――ガシャンッ――

―それでも、ケータイからは、古泉の声が聞こえ続けた―


――嘘だ――


古泉 『彼女は、あなたがいなくなってからずっと探してたんです!』


――嘘だ、嘘だ!――


古泉 『自分のせいだって、自分が太秦に行かせたせいで、殺人鬼に殺されたのかもしれないって』


――俺を、責めるなよ… 俺のせいじゃない… ――


古泉 『殺されてなくても、捕まったかも知れないって。あたしが京都なんかに行こうって言った
    せい、だって』


――俺は、≪そっち≫の話からもう外れてんだよ! いまさら関係ないんだ!!!!――


古泉 『彼女はずっと探し続けていたんですよ、この4日間! 次は自分かもしれないって恐怖心と、
    あなたが殺されたかもしてないって焦燥感と、あなたを殺したって罪悪感に押しつぶされそ
    うになりながら! 万に一つもない可能性に掛けて!!』


――俺を、巻き込むなよ… ――


古泉 『彼女は最後に言ってましたよ、殺人鬼を見つけたって。≪機関≫の仲間は彼女を見失ってい
    ました。まるで独りで方をつけるとでも言うかのように、消息を絶ちました。どこで見つけ
    たのかもわかりません。死体が見つかったのはそれから30分たって仲間が探しに行ってか
    らです。』


――関係、ないんだから… ――

184 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 12:10:45.49 ID:tiU.y3c0

―それでも、ケータイからは、古泉の声が聞こえ続けた―

哀川潤「おい、そいつまだ喋ってるぞ」

―哀川さんは俺のケータイを拾い上げ、俺に差し出した―

キョン「………ッサイ…」バシッ

―そして、俺はそれを叩き落としていた―

哀川潤「あ? お前人の親切を…」


キョン「うっさいって言ってんだよ!!」


哀川潤「………」

古泉 『………』


キョン「そんなの知るかよ!! いまさら俺のせいにするな!! 勝手にやってろ!! 俺は関係ない!!

    いつもいつも俺を巻き込みやがって、俺はただの一般人なんだ!! 宇宙パワーも時間旅行も、
    スーパーボールにだってなれないんだ!! 傍観者でいたいんだ!! 登場人物になんてなりたく
    はない!!

    それに、俺はもう≪そっち≫の世界からはずされたんだ、今さらたかだかハルヒが死んだくらい
    で俺をまた巻き込もうとするな!!


俺はもう、うんざりなんだ!!!」






185 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 12:23:14.47 ID:tiU.y3c0

古泉 『………』

キョン「はぁ、はぁ、はぁ… 」



哀川潤「……そうかよ。じゃあこれはいらないな?」グシャ

―そういって、哀川さんはケータイを踏み潰した―

キョン「な!?」

哀川潤「もう関わりたくないんだろ? だったらもう声が聞こえなくなりゃいいんだろ?だからあたしが
    踏み潰してあげたんだ。感謝しろ、特別サービスでこの依頼はタダにしといてやる」

キョン「………」

哀川潤「せっかくケー番教えてもらったのにな、使えなくなっちまった。ま、所詮保険程度にしか考えて
    なかったし、一発で仕留めればいい話だし。

    それじゃ、これでお別れってことで。バイビー」

キョン「………ちょっと待てよ」

哀川潤「は?」

キョン「人の話に首突っ込んどいてそれはないんじゃないですか」

哀川潤「………」

キョン「もっと他にもやりようがあっただろ! 何でケータ…」

哀川潤「黙れよ、クソガキ」
186 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 12:53:20.29 ID:tiU.y3c0

哀川潤「お前、ヒトの話聞いてないのかよ。あたしは忙しいんだ、ガキの癇癪なんざにかまってる暇は
    ねーんだよ!!」


キョン「」ビクッ


哀川潤「話聞いてりゃさぁ、男の癖にメソメソとさ、女々しい言い訳ばっか並べて、テメェは何やって
    んだよ!

    何が傍観者でいたいだぁ? ≪そっち≫の世界にはもう関係ないだぁ? テメェは厨二病かよ!!
    痛ぇんだよ! 頭とち狂ってんのかよ、それを言っちゃてる時点でもはや邪気眼じゃねぇかよ!!

    この主人公気取りが!!」


キョン「」


哀川潤「世界ってのは早々縁切れねぇんだよ! テメェが死のうが失踪しようが、テメェの影響は残るん
    だよ! だからテメェのせいでその女は死んだんだよ! 現実を直視しろ!!

    主人公ってのはヒロインを助けて何ぼだろうが!! 何殺してんだよ! テメェは主人公失格だ!

    やるべき事も何もやらず、隠遁生活をこんな公園でしてたってのか?バカじゃねぇの!?
    だからおめぇの背中には馬鹿って書いてあんだよ」


キョン「(これは甚平の柄で…)」

哀川潤「『ホームレス高校生』で受けようってか? ネタ被ってんだよ! パクんな!!オリジナルを作れ!」

キョン「………」

哀川潤「……ふんっ こんなに言ってもそんな顔してんかよ。だったらテメェはもう終わってんよ。いても
    迷惑だ。さっさと野たれ死ね」

キョン「………」

哀川潤「このあたしを期待させといてこのザマか。だったらもうお前とは≪縁≫が絡むことはねーだろうよ。

    じゃあな、死にぞこないの主人公」スタスタ




――………――

187 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 13:17:52.44 ID:tiU.y3c0
 2、

――5月23日(月)――

――午後1時頃――

――太秦にある公園――

キョン「(哀川さんと別れて、4日が過ぎた。特に変わったことはないと思う。
     ただただ、いつの間にかに時間だけが過ぎていった。

     俺はあれからもこの公園を寝床にしていた。何でだろうな。2人からあんなに怒鳴られて、
     嫌な思いしかしなかった、今でも思い出す所なのにな。
     行く所も決まらず、住む所も決まらず、する所も決まらず。

     今、分かることは、殺人衝動をまったく感じなくなった。殺気ももちろんない。≪零崎≫
     なのにな。俺は壊れたのかもしれない。傑作だ。≪あっち≫の世界からも≪そっち≫の世界
     からも追放されたのか…
     だから、人は殺さない。殺せない。殺したくない。

     結局、東京にも北海道にも行く気はなくなった。だって、殺してないし。

     俺は今どこの世界の住人なんだろう。

     家に帰ろうかな? けど、古泉や朝比奈さんに会うのは気まずい…
     そういえば、長門はどうしたんだ? ハルヒを殺すのを実質的に手伝ったようなものだから、
     古泉たちの≪機関≫とは対立したのかもしれない。だとしたら、SOS団は崩壊したのか。

     だとよ、ハルヒ

     ………

     そろそろ前向きに考えないとな。生きてるんだ。これからどうするか決めないと。
     生きてる? 俺が? こんな生活してて、生きているといえるのか?

     よし、決めた。次に入ってきた人を殺して刑務所に入ろう。ついでに、零崎をかばって、
     『連続殺人鬼』って言ってみようかな。

     零崎はどうしているのだろうか。零崎はあの人を襲ったのだろうか。どうでもいいけどね。

     ……俺は零崎を恨んでいるのか? ……いや、怨んでない。……多分。だって関係ないから。


――数分後――

キョン「………来たな」コソコソ

×××「………」

キョン「(そろそろいくか)」ガサッ
188 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 13:39:33.92 ID:tiU.y3c0
キョン「なっ……」

哀川潤「やっぱりな。まだいたか、主人公気取りのキョンくん」フッ

キョン「………」

哀川潤「なんだよ、感動的な再開じゃないか。黙り込むなよ、空気が悪くなる」

キョン「……どこが感動的なんですか… 」

哀川潤「なんだお前、まだこの間のこと怒ってんのか? ちっせい男だな、ホント。いーたんだったら
    何したって許してくれるのに。お前もあいつを見習いな」

キョン「見習いようがないですよ。その人を知らないんですから」

哀川潤「そうだな。今度紹介してやるよ、面白いやつだぜ。なんてったってあたしのオキニだからな。
    それに、お前らの体質が、お互いにどんな風に干渉し合うかってのも気になるな」

キョン「……そんなこと言いに来た訳じゃないんでしょう。その前髪をコーディネートしたのは零崎
    ですか? パッツンになってますよ」

哀川潤「そうだよ。いーたんは似合ってるってさ。あんたもそう思うだろ」

キョン「生憎、俺は前髪なんて興味がないんです。ポニーテールかそうでないかでしかありません」

哀川潤「お前の性癖もいーたんのと同じで訳がわかんないな、ちょんまげだってOKてことだろ?」

キョン「……それで、哀川さんはあいつに負けて、命からがら逃げ出して来たってことですか…」

哀川潤「上の名で呼ぶなって言っただろ。あたしを苗字で呼ぶのは敵だけだ。

    それに、逃げてきたんじゃあない、逃げられたんだ。お前、言うようになったな」
189 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 13:42:26.84 ID:tiU.y3c0

ちなみに、いーちゃんの性癖は、年上だったら見た目が幼かろうとお姉さんだろうと
大丈夫という変わった趣味です
190 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 13:56:54.84 ID:tiU.y3c0
キョン「つまり、仕事に失敗したから、逃げた零崎を追うのに力を貸してくださいってことですか?
    この前あんだけ人を詰っといてよくもそんなことが言えますね」

哀川潤「はて、何のことやら。さっぱりわからないね」

キョン「よくもいけしゃあしゃあと…」

哀川潤「で、お前はいいのかよ。それで。ヒロインを誘拐どころか殺されたんだ。主人公なら復讐しに行く
    っていうのが常套句じゃねぇか」

キョン「……俺はいいんですよ、もう関係ないことです。ハルヒも、朝比奈さんも古泉も長門も… 」

哀川潤「テメェ、まだそんな事抜かしてんのかよ… いいぜ、テメェがまだそんなことを言うだけの幻想を
    抱いてるって言うんなら―――

    ―――その幻想をぶち殺すっ!!」バキッ

キョン「ひでぶっ!!」ドーン





ご飯食べてきます
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 14:01:25.28 ID:KBfc5vAo
おい


























おい
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 14:11:01.73 ID:FJvFjUE0
おい
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 14:12:46.00 ID:cGygQ96o
おい
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 14:26:20.06 ID:uKxIWEwo
いきなり過ぎてワロタwwww
195 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 14:51:56.09 ID:tiU.y3c0
あれ? やっぱりまずったかな?
とある魔術って見たことないんだけど、主人公の台詞はこれであってると思うんですが…


よく分かりませんが、とりあえず再開
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 15:10:04.96 ID:uKxIWEwo
いやいきなり他のパロが入ってきたから
ビックリしただけだwwww
197 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 15:22:19.68 ID:tiU.y3c0

キョン「いきなり右アッパーって… なにすんだよ!」

哀川潤「だから、あたしが稽古つけてやるって言ってんだよ。そんな曲がり腐った性根を叩き直してやる。

    そんな性格は主人公にあわねぇんだ。生まれきっての主人公なこの哀川潤様が、本物の主人公って
    ものを教えてやる」ドカバキボコ

キョン「ぐあっ!」

哀川潤「おらおら、この前みたいに避け切ってみろよ! それともテメェはドMですか? キッメーっな。
    近づいてくんなよ、下種野郎!」バシバシ

キョン「ぐ…」

哀川潤「それとも懺悔ですかぁ? あたしに殴られて蹴られて、許してもらおうってか?」

キョン「ちがっ……」

哀川潤「はんっ、お門違いも大概にしろ。 お前はバカなんて甘ぇものじゃない。とことんアホだ!」ドンッ

キョン「がはっ」バンッ

哀川潤「おら、立てよ。 立てって言ってんだ!!

    勝手に誤解すんな。これは正義の鉄拳なんかじゃねぇ、ただの喧嘩だ! テメェの私情を持ち込むな!」

キョン「………」

哀川潤「かかって来いよ! この前みたいにあたしを痺れさせて見ろよ! もはやそれさえ出来ないってか?

    それでも天下の≪零崎≫かよ! あたしの知ってる零崎はもっと強くてカッケかったぜ、そんなんで
    ≪零崎≫を名乗んな! 名負けしてんじゃねぇ!」

キョン「好き勝手言ってってんな!」
198 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 15:38:58.05 ID:tiU.y3c0

キョン「うぉりゃぁー!!」バシッ

哀川潤「いいパンチだ。それでいいっ!もっと来いよ、主人公!! 悪役(あたし)を倒してみろ! 」ドンッ

――ハイキック、これは避けやすい。軸足を蹴り崩せば… ――

キョン「だぁ!」

哀川潤「狙いが見え見えなんだよ、バカが!」

――蹴りに入った足を無理やり地面につけて距離を縮めて、それを軸にした回し蹴り! 避け切れないっ受ける!――

キョン「ぐっ」ドーン

哀川潤「まだまだぁ!」

――ふざけんなっ! 自分でぶっ飛ばした相手に追いつくって何だよ!!――

哀川潤「昇竜拳っ」ドカッ

キョン「がはっ!!」



ちょっと問題が発生したのでたんま
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 16:10:28.04 ID:uKxIWEwo
その問題をぶち壊す!
200 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 16:24:28.25 ID:tiU.y3c0
再開します


哀川潤「あたしは言ったよな! 簡単に世界とは縁切れねぇってな!」


――拳を腰に溜めてる! 来るか!?――


哀川潤「いくらお前が人殺しだって! ≪零崎≫だからって何勝手に≪そっち≫の世界から逃げようとしてんだよ!!」ドシン


――出来るだけ退きつけて… ここで右に避ける!――


哀川潤「そんぐらいちっぱいもんなんざ抱えて背負い込めよ! そん程度でヒロインを投げ出すな!!」


――この人なら懐に入ったら膝蹴りか肘を入れてくる、どっちだ!――


哀川潤「障害なんてあって当たり前だろうが! 主人公なら壁を蹴破れ!!」グイッ


――肘! なら、これを避けたら右のブローが来る。だから!――


哀川潤「おめぇとその女は高々≪殺人鬼≫ごときに阻まれるようなやわな関係か! 違うだろ!!」スカッ


――ここでしゃがんで、狙うは足首!!――


哀川潤「捕られたもんはもんはぶん捕り返せ! 1も2もなく、4の5の言うな! 3倍返しだ!!」


――なっ! ブローじゃなくて、膝蹴り!無理だ、この体勢じゃ受けも避けも出来ない、喰らう!!――


哀川潤「主人公なら―――諦めんじゃねぇ!!!!!」


キョン「ぐぁっ!!!」ドッカーン

201 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 16:46:17.40 ID:tiU.y3c0

――ブルルンッ、ブルルンッ――

キョン「(……ん? ここは?)」

哀川潤「お、気づいたか?」

キョン「俺は一体…? 確か、哀川さんと殴り合ってて… イテテッ」

哀川潤「上の名で呼ぶなって何度言ったら分かる! お前いーたんか?いい加減敵判定すんぞ!」

キョン「すいません… あの、潤さん?」

哀川潤「なんだよ」

キョン「なんで俺は車に乗せられてんですか?」

哀川潤「ただの車じゃねぇよ、コブラだ。カッケーだろ。」

キョン「それくらい分かりますよ。俺は何故、を聞いたんです。出来れば何処に、もセットで答えて
    戴けるとうれしいんですが

    (あれ、俺なんでいきなりぶん殴ってきた人に敬語使ってんだろう)」

哀川潤「そんな分かりきった質問すんなよ。決まってんだろ、捕まえにいくんだよ、人識くんのとこ
    へな。今更ノーとは言わねぇだろうな? あぁ!?」

キョン「」コクコク

哀川潤「よぉし、いい子だ。ご褒美におねーさんがえっちぃことをしてあげよう」

キョン「いえ、やめてください、マジで怖いです!!

    (ヤバい! あの人の眼、獲物を狩る眼だ!)」

哀川潤「なんだよ、お前もロリコンかよ。いーたんもそうだが、主人公ってのはロリコンばっかなのか?
    小便くせぇガキよりも色気ムンムンなお姉さんの方が需要明らかにあるだろ

    それともポニーテールがいいのか? だったらさっさと言えよ。あたしも何年か前まではポニー
    やってたんだぜ」

キョン「………」ゴクリ
202 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 16:48:41.81 ID:tiU.y3c0
さらに注。いーちゃんは年上好きながら、ロリロリな少女を三人も口説き落としています
203 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 17:08:42.47 ID:tiU.y3c0
哀川潤「ま、ポニーは置いといて、それよりもあんたの依頼だ。」

キョン「依頼? 何のですか? そんなのした覚えがありませんが」

哀川潤「お前が気絶してる間に寝言で言ってたんだよ。

    『どうか、私めをあのにっくき零崎人識に勝てるくらい強くしてくださいまし。お金に糸目はつけません』

    ってな。さすが主人公、言う台詞を弁えてるじゃねぇか。糸目はつけないって言ってるくせに20万ちょっと
    しかないって言うのが残念だったがな。もっと甲斐性を持てよ、女に逃げられるぞ」

キョン「ちょっと、何言ってんですか。……ってほんとに金取ってるし!!」

哀川潤「なぁに、あたしが鍛えてやるって言ってんだ、1時間あればあたしの次くらいには強くなれるぞ。お前いい線
    してるし。人類最強の請負人に出来ないことはないんだよ」

キョン「勝手に依頼をしたことにしないでください! そんなこと頼むわけがないじゃないですか」

哀川潤「だったら降りろよ」

キョン「え?」

哀川潤「このあたしがあいつをぶちのめす依頼を譲ってやるって言ってんだ。それが出来ないなら降りろ」

キョン「………。

    (走ってる車から降りろって死ねって言ってるようなものじゃないか

    それに、俺はこのままでいいのか? ハルヒを殺したあいつを、のさばらしておいていいのか?

    ………

    そんなの、わかんねぇよ。わかんないけど…)」


――哀川さんは、まるで心を読んでるような眼で、俺を見ていた――


哀川潤「だったら行こうぜ。理由とかそんなもんは後から着いてくんだ。今はお前がしたいことをしろ」

キョン「……はい…」

――俺は、悩んでいた。本当にそれをしたいのか?――

――哀川さんは俺を見て……

哀川潤「ニヤニヤ」ニヤニヤ

……ニヤニヤと笑っていた――
204 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 17:32:11.78 ID:tiU.y3c0

――それから3時間後、俺と哀川さんは、大阪にいた――

   哀川潤『で、人識くんは何処にいんだ?』

   キョン『えっとですね… あっちの方角にいます。そこまで遠くないと思いますが』

   哀川潤『ってことは、大阪か? まさか関空から世界へ逃げようとかじゃないよな?』

   キョン『それってやばくないですか?しかも今逆方向に走ってますし。何でこっちに進んでんですか!?』

   哀川潤『女の勘だ』

   キョン『全然外れてるじゃないですか! もしかして女じゃないんじゃないんですか?』

   哀川潤『おいテメェ… 今すぐこっから叩き落してもいいんだぞ?』

   キョン『すいませんすいませんすいません! それだけは勘弁してください! あなたが言うとホントにやり
       そうで怖いんです!』

――午後5時――

キョン「着きましたね、大阪」

哀川潤「そだな。ま、今日はお前も疲れただろうし、どっかのホテルに泊まろうぜ」

キョン「ホテルって……」///

哀川潤「何赤くなってんだよ。女の子とホテルに入るのは初めてか、童貞くん?

    あたしは赤いもんが大好きだから、そのまんまホテルに入っちまうと……喰っちまうぞ?」クチビルヲペロリ

キョン「」

哀川潤「冗談だ、そう硬くなんなよ。零崎も埠頭や空港に近づいてないんだろ? だったら大丈夫だ。逃げんなら
    さっさと乗ってるだろうし、多分、ほとぼりが冷めるまでここにいる腹だろうさ。意外と近くに逃げると
    は思わないだろうって計算さ。

    それじゃ、ここら辺でお好み焼き屋探しとけ。客が焼くタイプな。下手な店員なんかよりもあたしが作った
    方が100倍うまいからな。で、あたしはホテルを探してくるから」タタタッ



キョン「……いっちゃったし、もう見えないとか、足速すぎだろ」




×××「お、キョンじゃねーかよ」
205 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 17:45:28.06 ID:tiU.y3c0
と言うことで、いかにも終盤っぽくなってきましたが、今日はこれでお終いです。
さらに、明日は予定が入っているため投下できるかどうかすら不明です。
ホントに夏休み中に終わるのかな、これ?

キョンの台詞がいーちゃんっぽくなっているのは仕様です。
(↑決してキョンしゃべり方があいまいに成っている訳じゃなんだからね(汗) )

あと、できれば何ですが、戦闘シーンについてアドバイスをもらえたらうれしいです。
参考にしているのが、ネギまの武道会編ってなかなかきついです。

それでは、読んでくださった皆様、ありがとうございました。

P.S.ころころIDが変わっているのは、家のパソコンでは時間がなくて出来ないため、近所の図書館に行って書いてるためです。
  館員さんの目がきになる…
206 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/25(水) 17:47:05.69 ID:tiU.y3c0
今気づきましたがIDが変わってないですね
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 18:03:40.68 ID:fOFZKQQ0
この感じは・・・・谷口
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 18:45:46.69 ID:uKxIWEwo
玖渚
一姫
崩子
高海
深空
子荻
一応、真心もか?


三人どころの話じゃないな
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 20:44:00.05 ID:AM5HYqQo
ねえねえどうしよ俺キョンの名前分かっちゃったwwwwwwwwwwww
気付いちゃったしwwwwwwwwwwww言っちゃっていいかなwwwwwwwwwwwwww
やべぇすげえいいたいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
マジ言いたいし、言ってもいいよねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
どうせお前らも築いてんだろ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
俺が言ったって変わんないだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
キョンの名前は零崎……
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 10:21:52.73 ID:KU6Oaxoo
>>208
玖渚と真心はいーちゃんと同い年だろ
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 11:41:31.08 ID:XRXMPMAO
今読み始めた所なんだけど潤さんは人識のこと零崎君って呼んでた気がするんだけと
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 12:58:55.49 ID:1Fq6PEAO
便乗でアレなんだが
狐さんが自分から本名を名乗るのって
狐さん自身が敵と認めた場合じゃなかったっけ?
原作でもラストのいーちゃんとの電話で
初めて名乗ったような気がするんだが…
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 13:34:19.25 ID:AkO2Ayc0
殴られた時の声とかはいらないんじゃない?
キョン視点での地の文で説明とかがいいんじゃないかしら
西尾維新シリーズでも基本主人公というかその場面での主人公の視点で説明してると思う
少なくとも擬音はなくてもいい気がする

ROMってる人多いだろうし頑張って
214 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/26(木) 17:49:38.18 ID:Eu3z8Mko
>>208
そういえば匂宮の分家双子ちゃんもいましたね。胸の大きな子荻ちゃんはロりじゃないと思います。
ロリとロリ巨乳は別物ってエロい人が言ってたので、
どうでもいいですが、双子ちゃんと真心が男の子だと考えると胸がキュンキュンしませんか?

>>209
それは言わないでください。私も気落ちしてしまいますし、それよりも気付いていない人もいると思うので
というか、そうであって欲しいので、言わないでください。
偉そうなこと言っちゃってすいません。

>>211
たしか、人識くんと読んでいる場面がありましたような気がしていたのですが、調べてみたらありません
でした。指摘ありがとうございます。

>>212
そこはほら、仕様ということで。この仕様って言葉便利ですね、多用しようかな。

>>213
わかりました。わざわざ考えてくれてありがとうございます。
ハルヒも原作ではそうですしね、そうさせていただこうと思います。
応援がありがたいです。

今日は投下できるわかりませんが、今読みなおして、後半部分が少し、かなり雑になっています。
夏休み以内に終わらせたいって勝手な都合で、せっかく読んで下さってる人たちの期待を裏切って
しまっていることに気付きました。本当に申し訳ありません。

なので、読んでくださっている人も納得がいく本文を作りたいので、さっき分からないと言いましたが
やっぱり投下しません。一身上の都合で投下を延ばしてしまい、ごめんなさい。

特に哀川さんの説教パートがチープ過ぎて自分を殺したくなっています。
一先ず完結させたらそういうところも補っていきたいと思います。

こんな中途半端で遅筆で人生三振な>>1ですが、よろしく見守っていただけたら嬉しいです。

それでは、また明日。
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 11:04:05.92 ID:sq1g7H2o
わたしまーつーわ
216 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 13:07:33.84 ID:JKdeWUM0
それでは、1時間後から再開します。遅筆ですがご容赦を願います
217 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 14:09:27.30 ID:JKdeWUM0


―後ろから俺は声を掛けられた。聞き覚えのある声、振り向かなくても分かる。哀川さんが探している人物、張本人…―


零崎 「かはは、久しぶりだなキョン。なんだ、結局お前も京都から出てくことにしたのか?」

キョン「………」


零崎 「あれ? お前なんかボロボロじゃん、それに……」

キョン「………」

              ・ ・ ・ ・         ・ ・
零崎 「さっきから黙りこくって、何ですか?告白前の中学生女子ですか?」

キョン「………」


零崎 「やっべ、自分で言っといてなんだけどマジおもしれぇんですけど!!」

キョン「………」


零崎 「………。

    なんだよ、何か言えよ。俺さこういう修羅場ッぽい感じの空気って苦手なんだよ」


キョン「………」


零崎 「……こんな所にいんじゃ、暇だろ? 少し付き合えよ」
218 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 14:13:04.95 ID:JKdeWUM0


―零崎は俺を、元いた場所からそう遠くない道頓堀沿いの遊歩道まで連れてった。
 その間は終始無言。川岸の人のいない所まで俺を誘導し、自分から喋り始めた―


零崎 「で、何? お前が怪我してんのと不機嫌なのって関係あんの?

    まぁ大体誰がそんな事したのかってこと位は見当つくけどよ。あれだろ、俺を襲ってきた赤女。あれがお前のとこに
    行ったせいでお前の隠居生活が壊されたから俺に文句を言いに来たのか?」

キョン「………」


零崎 「けどよ、それは見当外れだ。俺は何もしちゃねぇよ。いや、したから襲われたんだけどさ。

    意味わかんねぇんだよ、あの女。俺に人殺すなって言ってんだぜ? 何言ってんだよ。しかも一般人っつてるくせに
    俺が≪零崎≫だって知った上で張り合おうとすんし、俺がバイクで轢いても掠り傷負わないんだぜ、そりゃ逃げるだろ。
    あんな人外に勝てっこねぇぜ。

    お前も大変だったな、あんな化け物がド素人のお前に襲いかかってきたんだ、痣だか打ち身で済んでる方がおかしい
    ってんだよ。もしもおめ―が捕まってたら確実に死んでると思ってたのにさ。やっぱしお前才能あんじゃねぇか。」


―赤女って言うのは哀川さんのことだろう。ホントに襲ったのか、こいつは。あの人は、一体何を持って確信したのか気になるところだ―

キョン「………」


零崎 「……ッチ、わかったよ、俺が悪かった。あいつを逃がさなきゃおめ―も何事なく『日常』を過ごせたのにな。俺のミスだ。

    けどよ、俺だって好き好んでお前を困らしたわけじゃない、俺も結局は殺すのやめざるえなかったしな。つっまんねぇ
    オチだぜ、俺の物語にしちゃさ。お前も思うだろ?たかだか12人で終わりだとよ。≪殺人鬼≫が殺すには少なすぎん
    だよ」
219 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 14:17:14.69 ID:JKdeWUM0


―零崎はこの前よりも饒舌だった。まるで親に宝箱の場所を見つけられそうになって、慌てて意識を逸らそうとしている子供みたいに―


キョン「……零崎…」

零崎 「何だ許してくれんのか? やっぱキョン、心が広いねぇ。じゃあさ、そこらへんの居酒屋でも入ろうぜ? 未成年だから
    って酒が飲めねーわけじゃだろ? 一晩でも二晩でもつきやってやるよ。それとも赤女が心配か? 大丈夫だ。どーせ俺は
    遠くに逃げたと思いこんでるさ。だからまさか京都のすぐ近くに潜伏してるたぁ思っちゃねぇよ、安心して愚痴れよ。
    その代わり俺の愚痴も聞いてもらうぜ。それから……」


―見ていて何かイライラする、もどかしい。さっさと言えばいいのに。何を恐れてるんだ、人を殺すことに何も感じない≪殺人鬼≫ごときが―


キョン「……慣れないセリフ何か言って誤魔化してんじゃねぇよ。イライラするんだよ」

零崎 「……だよなー、俺も知ってんだよ、それくらい。あまりのキモさに吐き気がする。どうせ大阪の川ってんのは汚ったねー
    もんなんだろ?ここで吐いても大丈夫だよな。ウゲェーー」


―吐いた。きたねぇ―



キョン「答えろよ」

零崎 「その言い方、つうか、あった時からの態度で気付いてんだけどよ、お前もう知ってんだろ? だったら何も言わせようとする
    ことはないんじゃねーか? 案外、俺が好きな女の子と喧嘩しちゃって高校進学を諦めちゃう、ガラスみたいにピュアピュア
    なハートの持ち主だったらどうすんだよ。罪悪感で自殺しちゃうかも☆」



キョン「零崎…何でハルヒを―――殺した」
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 14:23:54.36 ID:sq1g7H2o
きたぁぁぁぁぁぁぁ
221 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 14:42:38.07 ID:JKdeWUM0


―零崎は川沿いの手すりに寄りかかりながら俺をじっと見ていた。笑ったようにも、怒ってるようにも、無表情にも見える顔で。―


零崎 「何でって、この前も言っただろ。≪殺人鬼≫が人を殺すのに理由が必要か?」

キョン「だったら何でハルヒだったんだよ。別にハルヒじゃなくたっていいじゃないか」

零崎 「偶然俺が殺したくなった所で、偶然お前が話してたハルヒが、俺に声を掛けてきたんだ。だから殺した」

キョン「声を掛けてきたから殺したって言うのは因果関係にしては無理があるだろ」

零崎 「おめーも分かってることを聞いてくんな。因果もくそも、会ったか会ってないか、知ってるか知らないかも関係なくただ殺す。
    等しく殺す。際限なく殺す。それが≪零崎≫だ」

キョン「それなら、この前も聞いたが、何でお前は殺した人間をばらすんだ? あの時は探し物って言ってたよな、本当にそんなもん
    なのか? ありえない。わざわざ殺人現場でするほどのことじゃないし、見つかるリスクが高まるだけだ」

零崎 「……お前には、わかんねぇよ」


―零崎は俺を睨み付けながら言う。―


零崎 「もはや≪零崎≫じゃないお前にはな」


キョン「………」

零崎 「いや、≪零崎≫だからってわかるとは思えないが。それよりもおめー、どうしたんだよ。殺意も害意も傷意も感じられねぇ」

キョン「………」

零崎 「あの女が殺されたショックで、ってか? やっぱり甘ちゃんだな。あんだけお前は≪そっち≫から離れろって言ってやったのに。

    どうする? ハルヒちゃんの仇でも取ってみるか? 付き合ってやるが、やめとけよ。
    ≪そっち≫じゃない身で、≪零崎≫でもないのに、主人公補正がないのに、殺人衝動もないお前ごときに勝てるほど雑魚なんか
    じゃないぜ、俺。

    キョンでもない、≪零崎≫でもないお前は、どの世界(物語)からも追放されたお前は、すでに死んだようなもんだ。
    もう何もできることはねぇ、人と関われない、人と交われない、人を愛せない、人を殺せない。いてもいなくても関係ない」

キョン「………」

零崎 「だから、そんな辛そうな顔してるお前を、俺が救ってやるよ」
222 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 15:02:58.22 ID:JKdeWUM0

―ぐるん、と視界が反転した―

―いつの間にかに接近していた零崎は、俺の足を狩り、馬乗りになっていた―

零崎 「男のマウントポジションとっても何もうれしくねぇな。当たり前だ、俺は兄貴みたくブラコンでも、古泉みたく
    ガチなゲイでもねーからな。そこんとこ勘違いすんなよ? 」

キョン「……どうせ死んでるんなら、殺さなくてもいいじゃないか」

零崎 「なんだよ、お前まだ生きてーの? 意外じゃん。けどそうだな、お前が死のうが生きようが変わんねぇよ。けどよ
    なんつーか、ケジメ?みたいな。
    結局お前の世界と俺らの世界が交わったのはさ、俺が事件を起こしたせいって訳よ。一種の罪滅ぼし。中途半端は
    よくないし。だから、俺がこんなふざけた、≪この物語≫を終わらせてやる」

キョン「お前は俺を殺したら解体すんのか?]

零崎 「そうだな、お前みたいな奴に会ったのは二度目だが、一人目は逃がしてるし、その代替品ってことにするか?
    それも悪くない。何より≪殺し名≫を解体したことないしな。

    安心しろ、お前は解体するために殺さねぇ、殺すために殺してやる。解体するのはついでだぜ。それに一気に、
    痛みを感じる前に殺してやる」

―そういいながら、服の中から一本のナイフを取り出して、…

零崎 「それじゃ、殺して解して並べて揃えて、晒してやるよ」

…ナイフの、刃を、首筋に、当てようと…、―
223 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 15:31:30.20 ID:JKdeWUM0

――カキンッ――

―零崎のナイフは、俺がずらさなかったら頭のあった歩道のすのこに刺さり、俺のナイフが零崎の喉を捕らえていた―

零崎 「おいおい、冗談にしろよ? せっかく俺が優しく嬲ってやるって言ったんだぜ? ハルヒに詰られて喜ぶ
    ドM変態なんだったら、喜んで受け入れろよ。」

キョン「誰がなじってほしいなんて言った。死ぬなら自分で死ぬし、お前には殺されたくない」

零崎 「自分で死ぬのはいてーから俺が手伝ってやるって…」

キョン「そういうのを悪意なき悪意って言うんだ。人間ってのはアレな生き物だから、善意が悪意になってる
    ことに気づかないんだよ。勝手に自惚れんな、勘違い野郎」

零崎 「ケッ、んな面倒くさい話持ち出さずとも、自殺したいならそう言えよ。富士の樹海に連れてってやる。
    車持って来てやるから待ってろ」

―零崎は俺の上から退いて、階段を登ろうとしている。だから―

キョン「待てよ」

零崎 「ん?…オット」

―俺は零崎に切りかかった―

零崎 「おい危ねーよ、死んだらどうする! テメェ心中でもするきか?」

キョン「そんなんじゃない、ただお前を殺すだけだ」

零崎 「嘘付け! そんな殺す気もねーよゆな刃筋で名に寝惚けたこと言ってやがる! おい、マジ切れんぞ?
    俺が切れたら手に負えぞ。お前もわっかんねー野郎だな」

―そのまま零崎に一歩踏み出す―

零崎 「……ちっ! マジわかんねー、わかんねーよ! 殺されてーのか殺されたくねーのかはっきりしろよ!
    もう知らねぇー、殺してやる!」

―零崎は新たなナイフを取り出し、正面から突っ込んできた―
224 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 16:00:15.01 ID:JKdeWUM0

―零崎は右手にナイフを持ち替え、頚動脈を狙い振り下ろす。俺はあえて左に飛びのいた。持っていたナイフをしっかりと
 持ち直し、イメージ通りに、その切っ先を、横でナイフをリターンさせる零崎の胸に的を縛り、―


零崎 「つまんねぇよ!」


―いつの間にかに持っていた左手のナイフでそれを防ぐ。返ってくる右手のナイフを避けるために腰を落としたところに、
 零崎の膝が入っており、それが俺の胸板を突いた―

キョン「がっは……」

―肺の中の空気が押されて口から抜け、呼吸ができない。意識が少し薄くなった気がした。さらに零崎は蹴りをいれ、俺は
 手すりまで吹っ飛んだ。―

キョン「ぐ……ふぅ、」

―膝の蹴りと『運悪く』膝を受けた正反対の背中が手すりにぶつかり、呼吸のリズムが忘れたかのようにつかめない。
 それでも零崎に向かい走り出すと、始めに払われた足が痛み、無様にこけた。顔を上げた瞬間、零崎は俺の背中を
 踏みつけた―

225 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 16:36:06.38 ID:JKdeWUM0

―零崎は俺の顔とナイフを持った右腕を押さえるために屈んだ。これでほぼ俺を封じたと思い込んだのだろう、零崎は
 俺の顔を覗き込んで言った―

零崎 「は、笑わせんな。そんな≪零崎≫でもなく、殺人目的もなく、まして殺意のかけらもないようなお前如きに
    この俺が殺せる訳ねーだろうが……!?」

―俺は左の裏拳を叩き込んだ。そんな状態から打ち込んだから、勿論威力もくそもないが、零崎が怯んだ隙に、零崎を
 振り落とし、距離をとった―

―怒りと憎しみとその他もろもろを詰め込んだ視線を俺にぶつけながら、零崎は唸った―

零崎 「……なんでだよ。おめーは、俺が憎いんだろ? 当たり前だ、お前の女を殺したのは俺だ。≪そっち≫と縁切れ
    てねぇんだったら、殺したくなって当然だろうが! なんでそれでも殺意を抱いてねーんだよ!!」

―零崎は次第に、軽蔑するような、恐怖を感じている目になっていった―

零崎 「お前、マジでわかんねぇよ…、気持ち悪い…」


――俺は何で今零崎と殺し合いをやっているのだろう?――


―俺は距離をさらにとろうとする零崎に近づいて、ナイフを突き立てようとする―

零崎 「何でお前は俺を殺そうとしてんだよ! 殺意もないのに、何がしてーんだよ!!」

―俺のナイフをすべてすんでの所で避けていた零崎は、さらに俺と距離をとろうとして後退した。無論俺は追いすがる―


――俺はどうして零崎を殺そうとしているのだろう?――


―零崎はもはや泣き出しそうな顔になっていた。かわいい―

零崎 「テメェは何なんだよ!! ちっともわかんねえよ!」
226 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 16:56:21.17 ID:JKdeWUM0


――殺そうとしているのに、何故殺意が湧かないのだろう?――


キョン「そんなこと言うなよ。お前も面白い奴だって言ってたじゃないか。あんちゃんを解体してるときだって
    楽しそうにしてたんだ、そんな顔せずにもっと楽しもうぜ?」

―零崎は、戦闘中だろうと敗走中だろうとしてはいけない禁忌を、俺に背を向けて逃げ出した―

キョン「…フッ!」

――ガチンッ――

―俺は零崎を追いながらその背中にナイフを投げたが、零崎は後ろに構えたナイフでナイフを弾いた―

零崎 「来んなよ! 追って来んな!」


――殺人衝動も、殺意も無いのに、何故零崎を殺そうとしているのだろう?

  何故?何故?何故?何故何故何故何故何故?何故何故何故何故何故何故何故?何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故???
  何故何故何故?????何故何故何故何故何故何故何故何故何故?????????????????????????????

  それは、
 
                         ハルヒのため?


  俺は復讐のために零崎を殺そうとしているのか?そうなのか?俺は何のため?俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は


                                                       わからない。

  
  そんなの―――わからないよ…
                                                            ――
 


227 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 17:16:59.65 ID:JKdeWUM0

―俺は、いつの間にを組み伏せていた。零崎も俺の首筋にナイフを当てていた。血がそれをしたたっている―

零崎 「……さっさと放せよ。俺はナイフで、お前は徒手空拳だ結果はわかってるだろ? 放せ!」

キョン「………」

零崎 「………」

キョン「………」

―どうしようか考えあぐねていた。このまま首に手をかけようとすれば、間違いなく零崎はナイフを突くだろう。

 どうしたものか。このまま放しても殺されるかもしれない。殺されるかも知れない。きっと、そうだろうな。
 
 それでもいいかも知れ…―



×××「おめぇらぁぁああああ、なぁあにやってんだよぉぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」



―視界の端から赤い人物が走ってくるのが見えた。ありえない程遠くから、その声は耳元で叫ばれたかのように、
 直接ハンマーで殴りつけたように、俺の脳を揺さぶった―

キョン「あい、かわさん… 」


―そんな衝撃を受けたせいか、それとも今日一日に哀川さんと零崎から受けたダメージによるものなのか、大よそ
 その両方だろう、意識が遠のいていく

 零崎はすでに俺の上から降りていて、とっくに駆け出していた。

 ああ、哀川さんが何か叫んでるなと、そんな考えと、首からの流血による気持ち悪さとともに、俺の意識は、

                                               落ちた―
228 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 17:19:07.76 ID:JKdeWUM0
>>227
一行目は
―俺は、いつの間に零崎を組み伏せていた。零崎も俺の首筋にナイフを当てていた。血がそれをしたたっている―

でした。間違えました。修正をお願いします
229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 17:41:56.32 ID:xhDtgAIo
零崎がビビってるのは、狂人の自分以上に狂ってる
一般人見ちゃったせいか?
230 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 17:46:15.35 ID:JKdeWUM0
――×××――

――×××――

哀川潤「よ。起きたか」

―目が覚めたのは、午後10時を少し過ぎたくらいだった。零崎にあったのが5時過ぎで、その後のなんやかんや
 の時間を含めると、大体4時間くらい寝てたのだろう。多分、というか間違いなく哀川さんに運ばれたのだろ。
 哀川さんにはホント迷惑かけっぱなしだな。あれ?かけられているのは俺かもしれない。
 今いる所も、哀川さんが取ってきたホテルの中なのだろう。少し涼しく感じる室温がちょうどいい。
 それはいい、そこまではとてもありがたいのだか… ―

キョン「……哀川さん、なにやってんすか?」

―頭の下からは枕なんかよりもずっと柔らかくて、気持ちのよい、まるで人肌みたいに温い、それでなおかつ、少し
 甘いような、それでいて大人っぽい、濃すぎない香水の香り。聞かなくてもわかる… ―

哀川潤「上の名で呼ぶなって何度も言わすな。なんか一々訂正するの面倒になってきた。けど名前で呼べよ。

    聞かなくてもわかることを聞くな。膝枕に決まってんだろ。

    ここまで運ぶの結構手間だったんだぜ。なんせお前、真逆の方向に行っちまうんだもん」

キョン「読心術でも使ってたのですか? 人の心を勝手に読まないでください。

    それよりも、迷惑かけて、申し訳ありません」

哀川潤「ほんとだぜ、タクシーも通んなかったから、担いで連れてきたし、お好み焼き食べれなかったし、なおかつ、
    現在進行形で足はしびれてるし」


231 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 17:48:33.86 ID:JKdeWUM0
>>229
またもクリティカルな質問ですね。このスレの人は着眼点が良いですね。うれしいです。
それは、解答編でってことでお願いします
232 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 18:02:32.97 ID:JKdeWUM0

キョン「すいませんっ、今すぐどきます!」

―あわてて退こうとする俺に、哀川さんは唐突に乗しかかってきた。胸が顔に当たって苦しい。けど、このままでいたい―

哀川潤「だ〜め。それに『当たって』るんじゃなくて、当ててんだよ。それにしても、ムフフッ]

キョン「?」

哀川潤「なかなか良いものを持ってるじゃないか、きみ。大きさも感度もなかなか良いぜ。さすが『キョン』なだけあって、
    かなりの『キョコン』じゃないか。おねーさん、ますます食べたくなっちゃった」

キョン「!!!」

哀川潤「フヒヒッ、良いではないかー、良いではないかー」ムニュムニュ

キョン「ちょ、ちょっと! どいてください!!」

―さすがにこれ以上は不味い! いろいろと不味すぎる!! 胸がもにゅもにゅして… 脱出!!!―

キョン「何してるんですか!!」

哀川潤「いいのかな〜そんなこと言っちゃって〜。後で虐めてもらえないぞ〜

    それにしても、寝てる間もすごかったが、今のいきり立ち具合はもっとすごいな… 実はこれがMAXじゃないのか?」

キョン「あなたは恥女ですか!!!」///
233 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 18:36:56.88 ID:JKdeWUM0
哀川潤「冗談はここまでにして、」

キョン「(冗談だったんだ)」ガクッ

哀川潤「冗談じゃなかったほうがよかったか? だとしてもそれはいったん置いとくぜ。

    キョン、どうして『この辺』から外れた所で、零崎くんといちゃラブしてたんだ?」

キョン「それこそわかりきった質問じゃないですか。あいつと会って、そして話し合っていたんです」

哀川潤「それであんな風に抱き合ってたのか? お前バイかよ。どうせ勝てないことも分かってたんだからさ、
    あいつに話しかけられた時に助けを求めりゃいいじゃん。『ジュンジュンマ〜ン』って呼べばすぐに
    駆けつけるぜ。 それにしても、『ジュンジュンマン』って響きが卑猥だな」

キョン「(うっせーよ! シリアスかギャグかはっきりしろよ!)」

―さすがにあの格好は不味いので、今はリビングのソファーに座りながら向かい合っている。
 それよりもここ、スイーツ―ルームじゃね? やべぇ、初めて入った。庶民の俺でも入れる日が来るなんて

 それよりも、やっぱりあの格好のがよかったな… 意地張んなきゃよかった―

哀川潤「意地張んなきゃよかったのにな。首だってもうちっと切れてたら出血がその程度じゃすまなかったぜ。
    お前のは少し肉と皮膚が切れた程度だが、無茶してんじゃねーよ」

キョン「すいません…」

哀川潤「で、あいつと喋ってる内に殺し合いになったってか? 短絡的過ぎるだろ。もっと現状考えろよバカ!」

キョン「すいません……」

哀川潤「心配、すごくしたんだから… 」ポロポロ

キョン「………。

    (さすがに無理があるだろ)」

哀川潤「なんか言ったかぁあ!クソバカぁ!!」

キョン「」ブンブンブンブン
234 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 19:01:08.54 ID:JKdeWUM0

哀川潤「それで、どうするんだ? 結局お前じゃ零崎に勝てないってのが、よく身に染みたはずだぜ。」

キョン「(一応少しの間は押してたんだけどな)」

哀川潤「結局、あいつに勝つにはあたしの力が必要って訳よ」

キョン「具体的には何するんですか?」

哀川潤「あたしと組み手」

キョン「死にます! 零崎に会いに行く前に俺が耐え切れません!」

哀川潤「手加減すっからそんなびくびくすんなよ。修行って大事だぜ。あたしはそんなことしなくても
    強いからそんなことしないけど。

    最近の少年漫画ってのはそれがねーんだよ。努力!勝利!友情! そいつらのバランスが崩れて
    るんだよ!友情ばっか書くから腐女子みてーな変なのが湧くんだ!

    友情ばっか見んな!一番熱くなれるのは主人公が必死になってるその姿だろうが!!それにより
    勝ち取った勝利!育まれる友情!そういうのは全部努力からくるんだ!それを疎かにすんな!!」

キョン「……いいたいことは分かりました。それで、何時やるんですか?」

哀川潤「今」

キョン「……無理無理無理!! だって少し前まで殴られ蹴られされてたんですよ!」

哀川潤「根性だ!!!」

キョン「ぎゃぁあああああああああああぁぁぁ……」

    
235 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 19:27:02.31 ID:JKdeWUM0

――ホテル――

――午前11時――

―それから、哀川さんは本当に修行?をいきなり始めた。そしてきっかり1時間後に終わった。
 強くなったかなんてまったく分からないけど、哀川さんの戦い方をコピーするように言われた。
 ま、そこそこできるようになっただろうって所で、後は明日ってことになった。

 それから、ルームサービスで食事を取り(やけに量が少なかった。あれがフルコースらしい)
 お風呂に入って(哀川さんは覗いてこようとしてたが何とか押しとどめた。)

哀川潤『いいじゃんか、別に見られて減るもんじゃないし』
キョン『だめです!』

 (いや、案外気づかないだけで覗かれてたのかもしれない)、

 ベットに入って寝た(寝ようとするまで気づかなかたが、ダブルだった。生理的危機感を感じ
 ざるをえなかった。ベットに入ってからも、哀川さんの執拗な攻撃、主に精神面と下腹部は
 続いた。

哀川潤『』ムニュムニュ
キョン『キャッ』

 陥落寸前のところで哀川さんが寝入ってくれたので、何とか貞操は守りきった。守らなければ
 よかった。マジ後悔。)。

 というわけで、起きたのが今。哀川さんはまだ眠っている。けど格好がヤバイ! 乱れに乱れた
 パジャマはもはや胸の下の方まで見えてたし、下はいつの間にか穿いてなかった。

哀川潤「…んっ…ふぅ…スヤスヤ」 

 …これは襲ってもいいってことだよね? 襲うよ? ほんとに襲っちゃうよ!今更だけど、俺こん
 な色気たっぷりな美人の隣で眠ってたのか、なんてバカな… 自分を殺したい。

 それでも、夢もなぜか懐かしい感じのするもので、すっきりした朝を迎えられた。昼だけど。
 体にもたいした痛みはなく、部屋に戻ってからの哀川さんの処理が適切だったのだろう、本当
 にあの人は万能だな ―


236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 19:35:45.34 ID:xhDtgAIo
赤髪巨乳萌え何で是非、18禁を書いていただきたいのですが
237 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 19:43:01.47 ID:JKdeWUM0

キョン「起きるか」

―昨日から、いろいろと考えていた。それでも分からなかったことがあった。それは、何故、俺は
 零崎を襲ったのか…

 正直、分からないし、分かりたくなかった。俺は≪零崎≫じゃなくなったはずだ。なのに、俺は
 あそこまで零崎をおいこんだ。殺せはしなったが、それでも瞬殺されることはなかった。

 ≪零崎≫でもない自分が、≪零崎≫人識を追い詰められるはずがないのに、追い詰めた ―

キョン「………」

―俺は殺意はなかった。殺人衝動もなかった。殺す目的も、意味も、意義も、理由も、なかった。

 だけど、怨恨は、あった。ハルヒを、殺され怨み。復讐。

 ………

 それはない。なぜなら、俺はすでに≪そっち≫からは外されているから。怨む理由がない。

 ないはずなんだ…


 分からない ―

キョン「……結局、自分のことさえも分からないのか?」

―………―

238 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 19:57:28.85 ID:JKdeWUM0

キョン「(零崎はどうしたんだろう… )」

―昨日の夜から、零崎はまだ大阪にいた。何処に、と正確なところはわからないが、確実にいた。

 あれ? 俺零崎じゃなくなったはずなのに、何故分かるのだろう?―

キョン「……!?

   (零崎が、動いてる!?)」

―動いている方向は東南東、奈良方面か! 移動スピードから考えて、大体電車だろう―

キョン「起こさないと… 」

―哀川さんを起こさないと。分かってはいるなのに手が動かない。哀川さんを振り向く。声をかけようとする。
 それでも動かない。哀川さんの顔を見ると、


 ふっと、ハルヒを思い出した。


 ハルヒも、哀川さんのように、あんなにエロくないけど、傍若無人で、唯我独尊で、わがままで、それでいて、
 憎めないやつで、怒って手を上げそうになったこともあった。それでも許してくれた。


 哀川さんとハルヒが重なって見えた ―
















キョン「………入ってきます」

―哀川さんは、いつものニヤニヤ顔で、眠っていた―
239 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 21:27:56.62 ID:eXBwTXgo
ごめんなさい、エロは書いたことがないんので、すいません
今日は後3スレ投下したらおわりです。今日で第3章が終幕です。それではまた次回まで。
読んで下さったかた、ありがとうございました。
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 22:07:58.89 ID:EDK6uMDO
3スレ…だと…
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 22:11:37.15 ID:uHtrqI6o
それは楽しみだ。
すごく楽しみだ。
すごくすごく楽しみだ。
242 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 23:24:23.77 ID:eXBwTXgo

今、20せーき少年見てるんだけど、なんでだろう、
意味が全く分からなかったのは私だけでしょうか?

――午後9時――

――奈良――

――平城京跡――

キョン「逃げんなよ、零崎」


―奈良1300年祭の開催を受け整備された平城京跡。第一大極殿や朱雀門を再生させて一大観光
 施設となっている。


キョン「俺は、ただ、」


―しかし、観光施設としては歪に、しかし意図的に大極殿の前はそれなりにスペースのある砂利の
広場となっている。―


キョン「ハルヒのことが、知りたいだけだ」


―俺と零崎はそこに立っていた―


零崎 「………」

キョン「教えてくれよ、何で殺した?」


243 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 23:25:03.90 ID:eXBwTXgo
―――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――

―――――――――――

――――――

――



――………――



――

――――――

―――――――――――

―――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――
244 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 23:38:51.51 ID:eXBwTXgo

―零崎は仰向けになった俺を見下ろしながら、俺に言った―

零崎「前にも言ったけどさ、俺を見下ろしら兄ちゃんなんて呼ぶなよ、弟」

キョン「はぁ――はぁ――はぁ――、クッ…。

    (ちっ、クソ痛い… 左手は動かないし、右手は腋の傷抑えんのでせいいっぱいだ。)」

―零崎は、もはや動かない俺の左腕を踏みにじっていた。焦げて黒く変色した皮膚が、剥がれた―

キョン「がぁぁああああ……」

零崎 「かはは、最低な傑作だぜ」

キョン「うううぅ〜〜〜」

零崎 「それじゃあさ、もういいんじゃねぇか?

    そろそろ≪この物語≫の、解答編としゃれこもうぜ。」
 
245 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/27(金) 23:58:19.24 ID:eXBwTXgo

結局、この>>1には文才がないって訳よ。

この3スレは終章の一部抜粋です。突然飛んだように見えたかもしれませんがこれも仕様です。

こんなにも、読み手を困らしといて、スレよりも映画を見といて、それでも見てくれる人がいると信じる
>>1はホントに馬鹿です。超死んだ方がいいんです。

ホントにこんな>>1を見ている人たち、よくこんなじりじりと引き延ばし引き延ばし書いてじらしたような
作品を見て下さいました、前レスをもって第3章は完結です

今さらですが、本作は5部構成になっていました。初めは6部で、それぞれの章がもっと短かったは
ずでしたが、いつの間にかにスパゲッティのように伸びていました。

本事件の顛末などをまとめた序、1、2、3と、その解答編となる終です。

なので、単純計算に4/5を書き終わったという訳です。

長い道のりでしたが、どうやら終わりの兆しが見えてきました。すこしウルウルきそうです。


最後となる終ですが、これは一日にまとめて投下したいと思っています。この章は勢いが必要となる
ので(作者的に)。早ければ日曜日には投下します。遅くても月曜日には……
あれ?二つに絞られてね?なんて突っ込まないでください。

それでは、週明けにはお会いできるとうれしいです。

後ほんと>>236さんごめんなさい。自分が未熟なばっかり
そのうちエッチシーンも書けるようになりたいなと期待を込めて
246 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 00:21:51.75 ID:8U3dI1.o
247 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 11:25:45.61 ID:jJZgw.Ao
おちゅ
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 01:54:20.86 ID:XWjbq0w0
支援あげ
249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 09:42:27.67 ID:nqJ0KcAO
>>236
五分に一人の割合で子供生むような人だぞ
250 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 13:09:56.79 ID:Fsdpi5.o
それでは少しずつ投下します
251 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 13:15:11.38 ID:Fsdpi5.o

 解答・解説冊子

 0、

――5月28日(土)――

――城崎のとあるマンションの32階の1室――


哀川順「京都随一の高級住宅街、城崎。京都タワーと並び、情緒的で古風な雰囲気を損なう超高層高級マンション。
    その最上階の1室であたしは1人の少女と話している。この、蒼髪蒼眼の少女は、最上階と1つ下の階を
    所有する、また、このマンションを所有する本人であり、その名前には≪玖渚≫を冠するただの少女なの
    だが、しいて普通ではないことをあげるとするならば、世界最高峰の技術屋で、19歳なのに超ロリロリ
    で、いーたんの一番の友達って所だろう」

玖渚友「それ誰に話してるの?」

哀川潤「んにゃ、なんでもねーよ」

玖渚友「ふぅん。まいっか。それで、それが今回の事件の顛末って訳なの?」

哀川潤「そ。なかなかおもしれー物語だったろ? 玖渚ちん、これについてずいぶん熱心に調べてたじゃん。だから
    教えてあげよーかなって。
    んで、どうだった?」

玖渚友「うに?」

哀川潤「だから、今回のこれが終わってどう思ったか聞いてんの」

玖渚友「そんな分かりきった質問するなんて潤ちゃんらしくないね。何かあったの?」

哀川潤「この事件に関わって何もなかったのはいーたんだけだろ? そうだな… ああ、何かあった」

玖渚友「あれ? いつもは聞いてもないのにしゃべってくれる潤ちゃんが口を濁してる!
    うわー、珍しい! カメラで撮っとかないと!えっと、カメラカメラっ」

哀川潤「いーたんの秘密の情報をすぐ垂れ流しちゃうような奴に言われたくないぜ。そこまで口軽くねーよ。それに
    それがそいつとの約束なんだよ。

    てか玖渚チン、カメラは鴉の濡れ羽島で壊されたっつってたし、第一要らないだろ、その脳みそがあるなら」

玖渚友「あそっか。んー、それもそうだね。じゃあもう一回さっきの表情して! 取り直すから」

哀川潤「やーだね」

玖渚友「えー、せっかくかわいかったのに。じゃあ言わなくていいから、この前のゴスロリ服また着てよ。それで許す!」

哀川潤「それもない」

―楽しそうな2人である―
252 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 13:33:22.39 ID:Fsdpi5.o
哀川潤「けど、玖渚チンも結果は知りたかったんじゃないのか?」

玖渚友「うーん、結果はどーでもよかったんだけど。そーだね、結局この程度かなってのが一応の感想かな」

哀川潤「あんだけ調べてたのに何でそんな反応薄いんだ? 知りたかったから調べてたんじゃないのかよ」

玖渚友「知りたかったってのもあるけど、半分は依頼だったし。それに知りたかったことが知れなかったしね。」

哀川潤「依頼だぁ? いつからいーちゃん以外の依頼を受け付けるようになったんだ? 情報屋にでも転職したのか?」

玖渚友「それがね、実は直ちゃんからの直々のお願いで、何でも≪玖渚機関≫がバックについてる研究所の被検体がね
    今回の『殺人鬼』に会おうってしてたらしいんだけど、どうしても会わしたくないからさっさと捕まえてって
    言われちゃったんだよ。

    直ちゃんにはいろいろとお世話してもらってるしね。だから引き受けたんだけど、結局被検体と『殺人鬼』が
    会っちゃって、殺されちゃったんだって。

    せっかく調べてあげたのにそれを無碍にした研究所も、被検体が死んじゃったから解体されちゃったんだって」

哀川潤「ふーん。あの古泉くんも路頭に迷っちゃった訳だ。ナムナム」

玖渚友「あれ、潤ちゃん知ってる人でもいるの?」

哀川潤「まぁ、友達の友達だから、一応友達。会ったことねーけど」

玖渚友「相変わらず潤ちゃんは大雑把だね、いい意味でっ。それだと人類はみんな友達で、みんなお互いを殺しあって
    いるんだね」

哀川潤「兄弟でだって殺し合いしてるんだから、それが心理なんだよ。みーんな大好き、だからみんなで仲良く揃って
    死んじゃえって訳。ホント涙が出るくらいいい人たちだぜ、人間ってのはさ」
253 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 13:47:42.47 ID:Fsdpi5.o
哀川潤「あと、知りたかったことが知れなかったって… 」

玖渚友「前に来たときも言わなかったっけ? 僕様ちゃんが知りたいのは動機じゃなくて狂気。

    潤ちゃんの話してた人だって動機はあって、狂気はなかったわけじゃん? それだったらただの小説読んでるの
    と変わらないなって僕様ちゃんは思うよ」

哀川潤「それでも面白くねーか? 目的も、意味も、意義をも殺す≪零崎一賊≫、理由なく殺す《殺人鬼》、そんな奴ら
    にも動機はあったんだぜ。正しく傑作だぜ。

    それに、大阪のときのあいつはかなり狂気じみてたぜ」

玖渚友「だけどそれも狂気じゃなくて動機だった訳じゃん。それなら興味はないよ」

哀川潤「そうか? あの時は動機も理解できないでただただ暴れてた狂人にみえたんだが。ま、それでも玖渚チンがそう
    思うんならそれでいいんじゃないの」

玖渚友「なんか含みのある言い方〜、まだ何かしゃべってないことでもあるんじゃない?」

哀川潤「はは、かもな。でもいいじゃねーか、それで。ただの狂人だったってよりはお前の言うように動機があった一般
    人のほうがまだましだ」

玖渚友「うにー、それじゃ面白味にかけるんだよ。最後まで教えてよー」

―やっぱり、楽しそうな2人である―
254 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 13:56:32.11 ID:Fsdpi5.o

 1、

――5月24日(火)――

――近鉄なんば/大阪難波駅構内――

キョン「(哀川さんに黙って出ていっちゃったけど、大丈夫かな。一応書置きは残しておいたけど、多分、帰ったらマジ
    切れされそう…)」ブルブル

―大阪から奈良へ行くには近鉄奈良線が一番早い。ケータイも壊された為に調べる方法がなかったが、大阪の駅員さんは
 他の鉄道会社のことでも教えてくれた。なんて親切な人たちだ―

キョン「(哀川さんにはほとんどのお金を持ってかれたからな。幸い、5,000円札以下の小銭、哀川さんは小銭と判断した
    のだろう、は残っていたが、それでも旅行するのには心もとない金額なことには変わりない)」
255 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 13:57:11.35 ID:Fsdpi5.o

―何故、零崎が海外へ逃げずにまたも近場な奈良に移動しようとしているのかはわからない―

キョン「(あいつも金がなかったのだろうか… やっぱり金がないと命にかかわるな)」

―あと数分で快速急行が来る。これに乗ればほんの40分で奈良まで着くらしい。意外と近いんだな―

キョン「(それよりも、何で俺は今零崎を追っているのだろう… )」

―あと2分で電車が来る。―

キョン「(あの時、哀川さんに声をかければよかったのに、俺はそれをしなかった。できなかった)」

―あと1分で電車が来る。―

キョン「(俺は何を考えてんだ。追う理由も、動機もないのに。ストーカーかよ、俺は)」

―あと30秒で電車が来る。―

キョン「(俺は≪零崎≫でなくなったのに、何故俺は零崎の追えるのだろうか。昨日ただ殺されず、襲ったのか)」

―あと数秒で電車が来る。―

キョン「(何で俺は今零崎を追っているのだろう…)」

―電車がホームへ入ってきた。それと同時に背後から聞こえたそれは… ―



×××「やっと見つけました」



― …聞き覚えのある、いや、忘れられないようなニヒルでニヤけたあいつの声。振り向くまでもなく分かった―

キョン「……久しぶりだな。9日ぶりくらいか」



×××「ええ、そうですね。ずいぶん探しましたよ」



―電車が俺たちの前に滑り込んできた。そいつは俺の肩に手を置き、力を込めた―
256 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 14:15:41.61 ID:Fsdpi5.o

――電車内――

―俺たちは電車に乗って座った。車内は俺たち以外いなかった―

古泉 「……この前は取り乱してすいませんでした。あまりにも気が立っていたもので…」

キョン「それなら俺の方が悪かった。急に切れたりしてしてさ」

古泉 「僕も、あなたに罪を擦り付けないともう自分を保ってられないんです。正直に言いますと、今もあなたを
    殺したくてたまりません」

キョン「それは怖いな。そんなに殺意をバリバリ出して、どっかの≪零崎≫なんかよりずっとな」

古泉 「あなたは犯人に、『零崎人識』にあったのですか?」

キョン「ああ、会った。お前たちと別れたその日にな」

――俺が、≪そっち≫と分かれたその日にな――

古泉 「なのに、あなたは生きている。つまり、涼宮さんの言われたとおり攫われていたって事ですか?」

キョン「……違う。お前たちに会えなかったんだ。ただ会えなかっただけだ」

――俺は、ずっと会えるはずがなかった。今日だってお前に… ――

古泉 「何があったと言うんですか? あの日、一体何があったんですか?」

キョン「………」

――俺に、≪零崎≫になったんだよ――



古泉 「答えてください!!」



キョン「………」
257 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 14:48:30.22 ID:Fsdpi5.o
古泉 「僕には知る権利がある! 最後まで彼女といた僕は、彼女が何故殺されたのか知らなくちゃいけないんだ!」

キョン「………」

古泉 「あなたも知る義務がある。あなたが殺したのかもしれないけれど、それでも彼女に選ばれたのだから」

キョン「………」

古泉 「……≪機関≫は彼女が死んだことにより総崩れになりました。彼女がいなければ存在価値がありませんから。

    彼女の能力は、佐々木さんに受け継がれることもなく消滅しました。≪機関≫の予測とは異なり、彼女が死ん
    でも世界は存続しています。」

キョン「………」

古泉 「朝比奈さんは未来に帰還しました。多くの未来人も同じく。もしかしたら彼女たちにとってはこれも規定事項
    だったのかもしれません。

    長門さんは未だに地球上には存在しています。彼女がいなくても、元々人類に興味があったようですし、多分
    観察を続けるのでしょう。ただ、彼女たちはすでに北高には在籍していません」

キョン「………」

古泉 「後は相手方ですね。橘たちの組織も同様に壊滅状態です。佐々木さんの閉鎖空間が消えたわけではありません。
    しかし、彼女たちの唱えていた、涼宮さんからの能力奪取も出来なくなり、スポンサーがいなくなったので。
    それでも彼女は未だに活動を続けようと必死ですが」

キョン「………」

古泉 「朝比奈さんと敵対していた未来人も、帰って行きました。彼らは何のために来たのでしょうか。

    長門さんと敵対していた≪天蓋領域≫も変わらず地球に存在していますが、九曜周防以外の接触媒介はまだ確認
    出来ませんでした」

キョン「………」

古泉 「最後に佐々木さんですね。彼女もずいぶん取り乱していました。あなたの存在は報道などには伏せられています。
    けれど、あなたの周辺、家族と、佐々木さんには真実が伝えてあります。行方不明になったと。学校側には転校
    というようにとり図っておきました。しかし、昨日見つかったと伝えました」

キョン「………」

古泉 「これは、≪機関≫ではなく、僕の判断です。僕は、あなたに帰ってきてほしい。何があったって、それでも僕は
    あなたの友人として、帰ってくることを望んでいます。

    お願いです…、帰ってきてください… 」

キョン「……そうか・・・」
258 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 14:49:05.89 ID:Fsdpi5.o


―俺は、それからあの日からの出来事を話した。
 ≪零崎≫に成ったこと。
 『零崎人識』に会ったこと。
 ≪そっち≫から別れたこと。
 『哀川潤』に会ったこと。
 お前から電話があった日から≪零崎≫じゃなくなったこと。
 それでも、≪そっち≫にはもう戻れないこと。
 ≪あっち≫にも行けないこと。
 哀川さんに連れ出されて大阪まで来たこと。
 大阪で零崎と会ったこと。したこと。
 今から零崎にもう一度会いに奈良へ行くこと―



キョン「………」

古泉 「………」

キョン「………」

古泉 「……そう、でしたか…。あなたが≪零崎≫に成るとは…」

キョン「元≪零崎≫だけどな」

古泉 「それに、『赤き制裁』まで出てくるとは。あなたはどこまで異端に好かれているのでしょうか」

キョン「『赤き制裁』?」

古泉 「『哀川潤』のことです。かの有名な、人類最強が出てくるなんて…」

キョン「(あの人有名人だったんだ… )」

古泉 「けれど、あなたの話を聞いてると、幾つか疑問がありますのですが」

キョン「何だよ…」

古泉 「あなたは、≪零崎≫では無くなったのでしょう。 なら何故零崎人識を追うことが出来るのですか?」

キョン「知るかよ、そんなの」

古泉 「ならば、大阪で零崎を殺そうとしたのは何故ですか?」

キョン「それも…… わからない…」
259 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 14:49:31.61 ID:Fsdpi5.o
古泉 「………」

キョン「………」

古泉 「……ひとつ、僕に仮説があります」

キョン「……何だ」

古泉 「あなたがまだ、≪零崎≫という可能性です」

キョン「それは、ありえないだろ」

古泉 「いえ、もうこれしか考えられません。これなら説明がつきます

    あなたが≪零崎≫ならばおなじ≪零崎≫の『零崎人識』がどこにいるのかは分かります。

    同じく、≪零崎≫だからプロのプレイヤーである『零崎人識』を追いつめることができた」

キョン「なら、俺に今殺意も殺人衝動もないことはどうやって証明するんだ?」

古泉 「それは…、ほら、あなたが自分のさっきに気付いていないだけとか… 」

キョン「≪零崎≫は殺気に関しては一流って言ってたぞ。大体、お前は今俺から殺気を感じるか?」

古泉 「いえ…。ならば、あなたの殺したくないって意思が≪零崎≫の殺人衝動を抑え込んだのでは?」

キョン「殺人衝動のない≪零崎≫を≪零崎≫と呼べるのか? さすがに無理があるだろ。」

古泉 「そうですね。結局裏付けのない仮説に過ぎません。そして証明もできません。その証明は≪零崎≫にしかでき
    ないでしょう。一般人の僕には何もできません」

キョン「自論ならもっとねばれよ」

古泉 「しかし、証明できなくても、これが間違いなく正解というのも確かです」

キョン「………」

古泉 「だから、あなたは『零崎人識』を追っているのではありませんか?」
260 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 15:05:26.72 ID:Fsdpi5.o

キョン「………」

古泉 「≪零崎≫についてはよくは分かりません。僕はこれでも≪あっち≫の世界とは無関係のところにいますので。

    けど、裏の世界にいるとよく耳にする名前でもあるのです。


      『殺し名』序列3位にして、最も忌み嫌われる殺人鬼集団。
      この世で最も敵に回すのを忌避される醜悪な軍隊。
      この世で最も味方に回すのを忌避される最悪な群体。
      邪悪と冒涜の宝庫。
      目的なく、意味なく、意義なく、理由なく殺す《殺人鬼》。
      血脈ではなく、流血で繋がっている一族。
   

    しかし、そこまで≪零崎≫が恐れられる理由は、その強固な≪家族愛≫です。


      バラバラにして、≪家族愛≫により繋がる一族。
      家族に仇なす存在は、老若男女人間動物植物の区別なく容赦なく皆殺し。


    それこそが、≪零崎≫を絶対にして究極の恐怖の対象とされる由縁です。」

キョン「……だから?」

古泉 「それでも、目的も、意味も、意義も、理由もなくても、≪零崎≫の殺人には動機があるんです」

キョン「動機?」

古泉 「これも僕の推理でしかありません。が、さっきのと同じく、あながち外れてはいないと思いますよ。

    ≪零崎≫の殺人は、おおよそ、≪家族愛≫によるもの、殺人衝動を満たすものだと考えられます。

    だから、あなたが大阪で『零崎人識』を殺そうとしたのにも、今追っているのにも動機があるんです」

キョン「………」

古泉 「あなたは、涼宮さんを殺した『零崎人識』を許せないじゃないんですか?」
261 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 15:47:39.94 ID:Fsdpi5.o


――そうなのか?――


キョン「違う。それはない。そうじゃない」

古泉 「だとしたら、何故あなたは追っているんですか?」


――俺は、ハルヒを殺した零崎を恨んでいるのか?――


キョン「違う… 違う! 違う!!」

古泉 「違いません!! あなたは… 」


――俺にそれを突き付けるな!!――


キョン「違うんだぁぁあああああああ!!!!」

古泉 「あなたがあの日逃げ出したせいで涼宮さんは死んだんだ!!

    あなたが涼宮さんを殺したんだ!!!!」
262 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/30(月) 15:48:40.02 ID:Fsdpi5.o
用事が、用事が出来たので、今日はこれ以上無理です…
明日、がんばろうと思います…すいません
263 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 17:34:51.26 ID:/zNDoSgo
何といいところで切れている……>>1
264 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 22:05:59.32 ID:BJjllcDO
乙だぜ
265 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 10:21:52.41 ID:c3CB1IQ0

キョン「」フーッフーッ

古泉 「…くっ」グッ


―俺は、古泉の胸倉を掴んでドアに押し当てていた。それでも、古泉は俺を睨み付けた。その口が俺を責める―


古泉 「あなたは、自分が殺したことを、認めたくないんだ!」

古泉 「だから、殺した犯人を追っているんだ!」

古泉 「自分の罪を擦り付けたいんだ!」

古泉 「電話のときもそうです!」

古泉 「現実から目をそむけようとする!」

古泉 「いつだって、あなたは被害者ぶろうとしている!」

古泉 「傍観者ぶろうとしていた! こんな事になっても!」

古泉 「自分が何かをするのが怖くて、責任を負うのが怖くて、逃げているんだ!」
266 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 10:32:38.79 ID:c3CB1IQ0


―― ……… ――

古泉 「………」

キョン「………」


古泉 「……すいません、また、取り乱してしまいましたね…

   僕なんかに、こんなこと言う資格は、ないんです。涼宮さんを守りきれなかった僕には…」

キョン「古泉…」

古泉 「それでも、あなたに僕の罪を押し付けずにはいられないんです…

   あなたしかいないんです…」


古泉 「………」

キョン「………」


古泉 「……あぁ、ほんと。僕はなんて最低なんでしょうか?

   あなたが悩んでいること、辛いこと、苦しんでいることをわかっていながら、そこを責めて…

   僕だけが苦しんでいるわけではないのに…

   そんなことをしておいて、あなたの友達を名乗っていたのです。僕、友人失格ですね。

   会ってから同じことばかり言っているのに、理屈もなく、矛盾ばかりで自分が嫌になりますよ…」
267 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 10:56:44.49 ID:c3CB1IQ0


   『まもなく〜、学園前〜、学園前〜。お出口は左側です〜。次の停車駅は大和西大寺〜』


―いつの間にかに、俺は古泉を離していた―


古泉 「……さっきから、勝手なことばっかり並べて、本当にどうしたいんでしょうね? 僕は」


古泉 「あなたを傷つけてばかりで、いても害にしかなりません」


古泉 「それでは、ちょうど駅に着いたので、これでお別れです。もう会うことはないでしょう」


――そうだな、俺は、こいつの言う通り、苛立ってたのかもしれない――


――だから、とれを突き付けられた時、あんなに怒ったんだ――


――自分がハルヒを殺したことに…――


古泉 「では、……さようなら」


――ガシッ ――


――――
268 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 11:07:04.88 ID:c3CB1IQ0

古泉 「……離してください…」

キョン「待てよ、誰がお前を友達じゃないって言った?」

古泉 「……あなたを傷つけた僕に、あなたの友人になることはできないんです」

キョン「それは、お前が決めることじゃない。

   俺は、お前は俺の親友だと思ってる

   俺こそお前に、お前たちに酷い事をしたんだ。だから、今更こんなことを言う資格は俺こそないんだ。

   だけど、俺は、SOS団にいたい…

   なあ副団長、俺を、SOS団に入れてくれないか?」

古泉 「………」

古泉 「なに言ってるんですか? 駄目に決まってるでしょう


    だって、あなたは初めから、SOS団団員その1じゃないですか」
269 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 11:08:37.90 ID:c3CB1IQ0


   『ドアが閉まりまぁす。ご注意くださ〜い』

――プシュウ… ――
270 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 11:26:51.07 ID:c3CB1IQ0


――俺は、後悔してるのだろう。

  あの時、≪零崎≫になった時、あいつらのところに戻らなかったことを…

  もしも戻っていたら、俺は、あいつらと、いつもの日常のような、非日常に戻っていたのだろうか?


    かも、知れない


  俺は、≪零崎≫を抑えきっていたのだろうか? あいつらを殺そうとはしなかったと言い切れるのか?

  それでも、可能性はあった。あったのに、俺は逃げたんだ。

  
    ……後悔しているのなら、俺は、あいつらのところに戻りたかったのか?  


  ………


    お前はあの時言ったじゃないか。一般人で傍観者な自分を巻き込むなって。

    あいつらに巻き込まれたくなかったって、だから逃げたんだろ?

    いやいや付き合ってたはずだろ?

    今更、お前はそれを否定するのか? それが、ハルヒを殺したのに?


  ……それでも… ――
271 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 11:57:23.69 ID:c3CB1IQ0

キョン「……古泉、もしも、俺があの日≪そっち≫に戻ってたらどうなってたと思う?」

古泉 「それは…、分かりません。」

キョン「俺は、今まで通りの俺でいられたのか?

    ハルヒや朝比奈さんやお前や長門を殺そうとせずに、いられたと思うか?」

古泉 「それは、分かります。

    あなたは、誰も傷つけることはなかったと思います。断言します」

キョン「……なんでそう思うんだ?」

古泉 「なぜなら、あなたは、SOS団の一員だからです。あなたは仲間にそんなことをしません」


キョン「………」


キョン「俺は、いつもお前たちに巻き込まれてたって思ってたんだ。お前の言った通りに」

古泉 「………」

キョン「ハルヒが何かしでかしたって、俺は関係ないと思ってた。

   長門が暴走した時だって、それでも俺は心のどこかで自分のこととは思えなかった

   朝比奈さんやお前みたいに、俺にはハルヒを守る必要もなかった。

   普通がいいって言って、何か起こればお前らのせいにしてた」

古泉 「………」

キョン「……今更なんだよ、こんなことに気づくのは…

   『幸せはいつだって、失って初めて気付く』ってよく言ったものだよ。

   ……違ったんだ。俺は自分をごまかしてたんだ。

   俺は、お前らといるのが楽しかったんだ、ホントは。

   だから、嫌々言いながら、俺はお前らと一緒にいたんだ…

   中学生みたいにそんなことも素直に思えないなんて、なんてバカだったんだろうな。

   哀川さんの言うとおり、ハルヒの言うとおり、俺は超大馬鹿だ…」
272 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 12:26:35.43 ID:c3CB1IQ0


   『まもなく〜、大和西大寺〜、大和西大寺〜。お出口は左側です〜。次の停車駅は… 』


キョン「それでも、今更遅くても、俺は今なら言える…


   俺は、お前らのところに戻りたい


   だから、俺はあいつと決着をつける。零崎と話をつけてくる」

古泉 「なにを…!? 」

キョン「だから、古泉は、待っててくれないか?

   俺は絶対戻ってくる。だから、あの部室で待っててくれよ。」

古泉 「………」

キョン「必ず、戻るからさ」

古泉 「……分かりました。これは、約束ですよ。必ず守ってください」


   『ドアが閉まりまぁす。ご注意くださ〜い』


キョン「ああ、じゃ、入ってくる」


――プシュウ… ――

――ガッタンッ、ガッタン、ガタンガタンガタン… ――


――……やれやれ、――――それじゃあ、――

キョン「……零崎を始めるとしますか」
273 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 12:28:58.58 ID:c3CB1IQ0

キョン「やっと見つけたぜ、零崎」


――午後9時――

――奈良――

――平城京跡――

キョン「逃げんなよ、零崎」


―奈良1300年祭の開催を受け整備された平城京跡。第一大極殿や朱雀門を再生させて一大観光
 施設となっている。


キョン「俺は、ただ、」


―しかし、観光施設としては歪に、しかし意図的に大極殿の前はそれなりにスペースのある砂利の
広場となっている。―


キョン「ハルヒのことが、知りたいだけだ」


―俺と零崎はそこに立っていた―


零崎 「………」

キョン「教えてくれよ、何で殺した?」
274 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 12:46:45.14 ID:c3CB1IQ0

 2、


零崎 「……なぁ、キョン。やっぱりお前は他の≪零崎≫とは違うみたいだな」

キョン「どこが違うって?」

零崎 「≪零崎≫に殺人理由は要らない、なのにお前はそれを求めてるんだ」

キョン「……それで?」

零崎 「お前が京都で人を殺さなかったのは、殺す理由がなかったからだ。だからお前は無理やり殺人衝動を押さえ
   つけた。

   対して、≪零崎≫になったときは、正当防衛って理由があったんだ」

キョン「……それで?」

零崎 「俺も≪零崎一賊≫の中では異端だ。だが、お前はもはや≪零崎≫とも呼べねぇ。

   ≪零崎≫に家族は殺せない。それなのに、お前は俺を殺そうとした。ありえねえんだよ。

   ましてや殺意も感じないのに殺そうとしてるっていうのが」

キョン「………」
275 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 12:48:34.30 ID:c3CB1IQ0

零崎「お前は、何者なんだよ… 」
276 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 13:20:20.63 ID:c3CB1IQ0
いろいろと混濁しているように見えますが、最後にはうまくつながるはず?なので…

とりあえず、ご飯食べてきます
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 13:47:36.34 ID:uErNfcAO
278 : ◆cBdDqHBBvg [saga]:2010/08/31(火) 16:19:47.24 ID:Wer/FnUo
今さら気が付いたのですけど、>>274-275はまだ先の場面でした
二節って言うの以外は後でなので、そこも脳内保管よろしくお願いします
こういったことばかりで申し訳ありません
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 18:18:08.88 ID:7XVlM3Ao
おつおつ
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 22:27:55.08 ID:HAN/0Vwo
281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 01:41:37.12 ID:UFNCPQko
次いつ来るのかな?
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 09:07:08.17 ID:ammlgoAO
どうしたんだろ?
283 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/08(水) 20:29:01.89 ID:WWdzLxko

――俺は、高校生になってからずっとあいつや、
          朝比奈さんや古泉や長門にいろんなことへ巻き込まれ巻き込まれ続けてきた――


――あいつがSOS団を作って、長門も入団させられた。朝比奈さんも拉致られて、古泉も入った――


――朝比奈さんを使ったパソコン強奪も手伝わされて、朝倉に襲われたのを長門に助けられて、
                     訳のわからない灰色の密室空間に古泉に連行された――



―― ……… ――



――その後も野球大会に出させられ、七夕には4年前にタイムループに連行され
    孤島に行って殺人事件もどきを解決して、夏休みのエンドレスループを解除して、
                        映画を撮らされ、コンピ研とバトらされて…――



―― ……… ――



――雪山に遊びに行って、吹雪の中遭難して、
      朝比奈さんとデートして彼女の憂鬱をどうにかしようとして、
         彼女に来た未来からの指令を手伝うべく駆け回ってたら、俺らの敵に会って…――


――生徒会長と争うべく小説まで書いてわざわざ恥を晒し、宇宙から来たエイリアンを撃退して…――




―― ……あいつと再会して…――






キョン「殺すほどの理由があったのか?」
284 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/08(水) 20:31:15.38 ID:WWdzLxko

――正直訳がわからなかった――


――何で、俺なんだ?――


――他にも人間はたくさんいた。
        谷口も、国木田も、鶴屋さんも、みんなあいつの近くにいる、俺と同じ一般人だ――


――いつも声を掛けていた朝倉でもなく、変な目で見ていた谷口でもなく、
                      たまたま会話が通じた、それだけで、俺を選んだのか?――



―― ……… ――



――俺は、選んでほしくなかったのか?――


――あいつに、SOS団に、巻き込んでほしくなかったのか?――



―― ……違うだろ?… ――


285 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/08(水) 20:53:06.61 ID:WWdzLxko


――違うんだろ? だからお前は、


    12月に長門が暴走した時に、もうひとつの世界から、ごく普通な生活から、


             5月にあいつと閉鎖空間に閉じ込められた時に、そんな世界から、


                                                  戻ってきたんだ――

 

キョン「……ははっ…」



――俺は、本当は分かってたんだ。俺がどうして俺がこの世界に戻ってきたのか…――



――自分の態度も立場も決めずに、決めようともせずに、


           傍観者のふりをして自分を守っていて


                 それでも、あいつらの中に居ようとして、それに関わり続けようとして…――



――俺は、あいつらと、SOS団といるのが、巻き込まれるのが楽しかったんだ…――



                    ――俺が、それを望んでいたんだ――


286 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/10(金) 23:09:29.90 ID:aQFhaDgo
うお、きてた
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/22(水) 19:12:08.35 ID:S9tpqYDO
まだー?
288 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 21:21:59.19 ID:DXllUh.o
すいません、生存報告です

9月に入ってから全然投下しに来ていませんですた
スランプ?の様です
プロットもオチも決まっているのに戦闘シーンがうまく書けていなかったので
投下しに来れませんでした(他にもポケモンにハマってたりとか……)
言い訳ですね

けれど、一度始めたからには妥協したくないので、たぶんまだ投下は出来ないと思います

重ねて申し訳ないです
289 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 21:28:21.09 ID:DrDswTko
待ってるにゃー

ただしポケモン、てめ―は駄目だ
290 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/25(土) 02:27:03.81 ID:Z9ZNdEAO
おお、心配てたじゃん
待ってるじゃん
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/27(月) 15:32:48.02 ID:01ppWIAO
まだー?AA略
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 15:02:07.80 ID:Qig9iQAO
このまま消えないといいな…
293 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/30(木) 17:02:16.22 ID:PE.VMJY0
久しぶりにやっと読めた。
>>1 乙。

ところでずいぶんと前のとこだが気になってたので言わせてもらう。
友は直の事をいうとき、「直ちゃん」じゃなくて「直君」じゃなかったか?
今戯言も人間シリーズもて元にないので漢字かひらがなかは覚えてないが。
294 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/20(水) 19:31:40.73 ID:Vcfs5D60
復活記念上げ
295 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/10(水) 01:19:27.34 ID:pyW./Uk0
まだかな
296 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/29(月) 21:18:26.90 ID:XBu7Hno0
そろそろ来たりしないかな―
297 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/15(水) 02:17:04.54 ID:nphxi7Uo
まだかな
298 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/02(日) 01:29:12.18 ID:DoY1FAAO
あけましておめでとー
299 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 00:23:08.32 ID:0XQ+O/NAO
そろそろ来いっ
300 : ◆cBdDqHBBvg :2011/01/28(金) 16:39:36.20 ID:hSXdSrMy0
お久しぶりです、>>1です
長らく音信不通で本当にごめんなさい
最近近辺が忙しくて(赤点を取って留年の危機になったり)アニメを見たり
(とある魔術見ました。上条△!これで禁書SSが読める)と言い訳を重ねます

SSが製作速報と分離し、未だにこのスレを覚えてくれている人がいるか不安ですが
もしこのスレを覚えている人がいたら、このレスを見てくれると幸いです


今更こんなことを書いても信じてくださらないかもしれませんが、このSSは絶対に完成させます
血判を押してもいいです、誓います

ただ>>1が原作を全部網羅していなかったため、途中から設定や話を変えたり
gdgdになってしまいました書き方も統一してないし、表現はつたないし・・・・・・

なので、残りのパートに合わせる形で一端このSSをリセットしようと思います
具体的にいうと、SS速報への移行に合わせて向こうに新スレを建て直し、>>1から書き直します
内容的には、>>1からのリピートとなりますが、元々予定していた描写や途中変更に合わせて
削ったところとかも戻せたら、なんて考えています


スレはその内建て、書いていきます
なので、今まで見てくださった方々に謝らせてください
このような形でこのスレが終わりを迎えてしまったこと、今まで散々引っ張ったこと
私情で長い間放置状態にしたこと、その他もろもろ、誠に申し訳ございませんでした

ずうずうしいことは承知ですが、出来ればこのSSがあちらに移行した後も
見てもらえたらな、と思います

最後に、本当にすいませんでした
301 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 22:29:54.28 ID:0Rm8mv71o
お久しぶり
続きが読めるなら文句なんてないぜ
SS速報でも頑張っておくれ
302 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/28(金) 22:59:28.98 ID:8P7D5bnAO
いまさら来たって遅いんだからっ
勝手にひいひい書いてればいいのよ!
べ、別に続きを書いて欲しい訳じゃないんだからねっ!
303 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/29(土) 00:03:42.21 ID:fHx3pXdTo
建て直すのか
移転でもいいのよ
304 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/29(土) 01:25:54.04 ID:UPXHH8kAO
まだこんなに見てくださる人がいるなんて…
気合い入れて書かないと

>>303
あえて建て直します
自身のやる気を奮い立たせて、あと自分を追い込んで最後まで書ききる勢いをつけたいのです
305 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/29(土) 02:03:16.03 ID:VvYGO6Dpo
期待してるよ!
306 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/30(日) 12:41:18.75 ID:qLLna9kLo
まぁ頑張ってくれたまえ
307 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/02/12(土) 23:30:14.33 ID:m8XqejnDO
ここに書くのかな?
308 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/02/13(日) 16:44:54.92 ID:TNAib6r1o
待ってるぜ
スレたてたらここで報告お願いします
309 : ◆cBdDqHBBvg :2011/02/14(月) 12:50:35.62 ID:+vJAHmVeo
>>307-308
SS速報には移転させず新設です
多分、今日中に製作速報内のSSが全てHTLMされるので報告は出来ませんが、
基本age進行にしていくのですぐに見つかるかと

一応スレ建ては2/22を予定していますが、1日位は前後するかもしてません
それでは、新スレでもよろしくお願いいたします
310 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 19:57:34.45 ID:bl8RtlcFo
2/22だな!
待ってるよー
311 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 19:58:37.31 ID:fXk+Zamto
待ってる
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 13:54:41.82 ID:DY/8BK6AO
あと五日か…
313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 00:28:06.11 ID:FKjTAGcSO
まだかなまだかな
314 :lain. [sage]:2011/02/18(金) 18:57:34.54 ID:???
先日こちらと同じタイトルでSS板に立てられたスレッドを
書き込み内容から立て逃げスレと判断し、立った直後に処理いたしましたが
もし作者の方が立てられたスレッドだったのであれば申し訳ありませんでした。

http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1297/12978/1297874847.html
1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/17(木) 01:47:27.83 ID:JEayiJUAO
   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *
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