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土御門「かみやん、パッショーネって知ってるか?」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 00:52:22.99 ID:WiP3jNQ0
たつのか?
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中日ドラゴンズ応援A雑倶楽部10 @ 2024/05/23(木) 07:10:38.60 ID:eI49gj3Yo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1716415837/

ミートウィークだ! @ 2024/05/22(水) 18:54:34.16 ID:oa3Fli280
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1716371673/

【安価とコンマ】或る無名のウマ娘 6 @ 2024/05/21(火) 23:03:45.14 ID:LycZD2yqo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1716300225/

開くと貯金が増えるスレ @ 2024/05/20(月) 21:35:55.08 ID:MOxGLALr0
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イケパンみっちん39 このスレには可愛いパンダが居るにぇ! @ 2024/05/19(日) 19:47:17.65 ID:skVyN/3XO
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僕の記憶が全て消えても生まれ変わったらまた君を探す @ 2024/05/18(土) 22:27:06.84 ID:7xX40cGt0
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グレみんと快楽の座 @ 2024/05/17(金) 22:24:15.47 ID:DUS3Z54Xo
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【習作】安価コンマでワンピース @ 2024/05/16(木) 21:19:27.48 ID:QUcgFIEu0
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2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 00:53:21.08 ID:WiP3jNQ0
「なんだそりゃ?」

電話越しに聞こえたその全く覚えの無い単語に首をかしげる。

せっかくの休日、時間はあれど金はない。居候のシスターも担任の家に遊びに行った。
そんな上条は、「休みの日に、一日家にこもっているのもなんだなぁ」と思い、とある公園でのんびりとストリートウォッチングを決め込んでいたのだ。
土御門から電話が入ったのは、そんな時だった。

「イタリアのギャングだにゃー。むしろカミヤンは知らなくて正常。馴染みがある人の方が珍しいし危ないぜぃ」

「あのなぁ、土御門。魔術関連の問題事ならいざ知らず、ギャングがどーたらなんて話カミジョーさんにされても……」

のんびり休日の午後を暮らしていたところに、急に電話をかけて来たと思えば『ギャング組織を知っているか?』ときたもんだ。
上条がいつも悩まされている『不幸』の匂いがプンプンする。

「そのパッショーネっていうギャングが、学園都市に侵入して治安を脅かしているって聞いても、他人事でいられるか?」

「……学園都市にギャングが?」

「ああ。それに奴らは、魔術とも超能力ともつかない妙な能力を使う。その力の正体もなーんもわかっていない」
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 00:54:23.20 ID:WiP3jNQ0
土御門が、少し投げやりっぽく話す。
それに対して上条が、第一に思ったことをそのまま質問する。

「でも、なんだってイタリアのギャングが学園都市に」

「なんでも組織内部で反乱があったらしくて、学園都市に逃げ込んだ一人の『娘』を追って、何人ものギャングが……」

「おいおい、ちょっと待て、話が見えてこねぇよ。なんで組織の内部抗争と学園都市に逃げ込んだ娘が関係あるんだ?」

「カミヤン、せっかちは嫌われるぜぃ。話には続きがある。

 その『娘』ってのは、ただの娘じゃあない。ギャングのボスの『娘』だ」

「!」
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 00:55:56.20 ID:WiP3jNQ0
一呼吸おいて、土御門は話を続ける。

「いいか。そのイタリアのギャングさん、パッショーネのボスの特性は、その『謎』さにあるんだ。

 組織のどんな人間だろーと、その正体を知ることは無い。ボスに近づきたくても、居場所どころか顔も名前もわからない人間を[ピーーー]のは不可能だ」


さっきからいろいろ飛んでいた土御門の話も、上条の頭の中でようやく少しずつ繋がりだす。

「つまり、反乱を起こした連中にとっては、その『娘』がボスの正体を探る唯一の手掛かりってことだな」

「物分りが良くて助かるぜぃ。俺らも詳しく状況を把握しているわけじゃないが、俺が言いたいのは街中で妙な外国人を見ても無闇に関わるなって事だ。

 カミヤンにかかれば、ボスの娘でもフラグを立ててしまいそうだからにゃー」

電話越しの土御門は、少し呆れたような、いいや諦めたような口調でそう言った。

「なんだよそれ。まぁ、わかった。また何かわかったら教えてくれ」

「あぁ、そのつもりだぜぃ。それじゃあまたな、カミヤン」

「あぁ」

そして通話が切れた。
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 00:56:59.23 ID:WiP3jNQ0
「それにしても、ギャングが学園都市にねぇ……。物騒だし、インデックスでも迎えにいきましょうかねぇ」

公園のベンチから立ち上がると、ぐっと天に向かって伸びをする。ついでに欠伸もする。
ぐっと最後にひと伸びして、手を下ろし前を見ると、そこには常盤台中学の制服が。
そしてソレを身に纏っているのは、学園都市第3位、超能力者であり超電磁砲の異名をとる御坂美琴だった。

「げ、御坂……」

「アンタねぇ……何よ!人の顔見るなり、げって!失礼ね!」

「あー、うん、それは上条さんが悪かったからさ、今日はビリビリするのはやめにしような?

 ほんと、今日は何も不幸なことがない実にすばらしい一日になりかかってるんだ。そこにきてお前に――」

ゴッ!

言いかけたその時、上条の頭に激痛が走る。
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 00:58:31.85 ID:WiP3jNQ0
別に御坂美琴が怒りに任せて上条の頭をぶん殴った訳ではない。

天から何かが降ってきて、ちょうど上条の頭に落下したのだ。

「いってぇ〜……」

上条は涙目になりながら、その場に屈みこんで頭を擦る。
そして恨めしそうに空を見ると、カラスが3羽、西の方へ飛んでいった。
おそらく、あのカラスがなにかを上条の頭上に落としていったのだろう。

「……あんたってさ、本当に不幸体質よね。今、ほんのちょっぴりだけカワイソウって思ったわ」

本気で同情するような口調でそう言いながら、美琴が落ちてきたものを拾った。

「なにこれ、ライター?かな?ちょっと装飾過剰な気がするけど」

「ほんとだ。ライターだな。オイルが入ってる音がするし」

「でも、案外不幸じゃないかもよ?ほら、こんなに装飾されたライターだったら、質屋に入れたら結構いい値で引き取ってくれるかも。まだ使えそうだしさ」

美琴は、ライターのギアに親指をかけて、ライターを点火してみせた。
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 01:05:59.21 ID:jMP8.QAO
期待
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 01:16:29.45 ID:WiP3jNQ0
シュボァオオオオオオオオオオーッ!

「「!!」」

ライターから放たれた予想以上の勢いを持った炎に、一瞬たじろいでしまう二人だったが、火はすぐに落ち着いて普通のライターを変わらぬ小さな炎を揺らしていた。

「…すごい明るいからびっくりしたけど、ライターとしては何も問題ないようね。ホラ、これアンタが持ちなさいよ」

美琴はライターを上条に差し出す。

「いや、そうは言ってもだな、もしかしたら誰かが落としたものかもしれないし、警察に届けるのがスジってもんじゃあないのかなーなんてカミジョーさんは思ったりするわけですが……」

「いいんじゃない、別に。空からおっこちてきたんだし。まさに神様からのプレゼントだったり――」

美琴は、話している途中で急に動きを止めた。
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 01:18:38.10 ID:2zH0K8go
運命とは眠れる奴隷なのだ
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 01:22:35.18 ID:WiP3jNQ0





【  お ま え…………! 『再点火』 し た な !  】




11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 01:23:33.10 ID:rEXIUnIo
上条さんが点火したらどうなっちゃうんだ
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 01:24:38.69 ID:WiP3jNQ0

美琴の背後には、黒いマントを羽織った『人のようなモノ』が出現していた。
だがしかし、確かにそこに『いる』のに、上条にも美琴にも見えていない。

そしてソイツは、美琴の身体から、美琴の魂のようなものを引きずり出して、その顔をがっちりと腕で掴んだ。
そうされたからといって、美琴の肉体自身には変化が見られない。ただ――

「?……どうした?」

「……!か、身体が、うごかない、の……!あれ、……なに、こ、れ……」


【チャンスをやろう…… 向かうべき『2つの道』を………!!】


「……????!!?な、なによコレッ!ほんとに身体が、う、動かない!」


【チャンスには…『おまえが向かうべき2つの道』がある

  ひ と つ は 生きて『選ばれる者』への道
 
  も う ひ と つ は さもなくば『死への道』……!! 】
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 01:27:11.79 ID:IGA1DoDO
元ネタ何?
知らなくても読めそうだけど
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 01:31:37.96 ID:RoMm1BQo
>>13
ジャンプで連載してた『ジョジョの奇妙な冒険』単行本で言うと47巻〜63巻までのお話
ところでお前のID…DoDO? ケッお前の事を今日からドドって呼んでやるぜ!
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 01:36:22.08 ID:WiP3jNQ0
目の前で、急に「動けない」とあわてふためきだす美琴に対して、上条はと言うと。

……どうすることも出来なかった。

もしかして何かの魔術にかかっているのか?と思い右手で美琴に触れてみるも、何も改善されることは無かった。




【   『再点火』したのだ!   受けてもらうぞッ! 】



ドギャアッ!



そしてなんと黒いマントのそいつは、口から『矢』を出して、美琴の魂に突き刺したのだ!
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 01:40:04.30 ID:aD7XeYAO
>>14
そういうあなたは今日は書き込みを控えた方がいい

IDがそう言ってるぞww
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 01:43:27.92 ID:WiP3jNQ0
その瞬間、美琴の魂が凄まじい光を放つ。


【 おめでとう お前の『魂』は 選ばれた…… 】


そう言って、もう用は済んだと言わんばかりに美琴の『魂』を、子供が興味を失くした玩具を捨てるように、地面に投げ捨てた。
それと同時に、美琴は目を閉じて、ガクンとひざが崩れ、地面に着く。
そしてそのままうつぶせに倒れる、という所を上条が慌てて抱き止めた。
上条は必死の形相で美琴に声をかける。

「お、おい、御坂!どうしたんだ!しっかりしろ!」

だが、美琴は返事をすることは無かった。
だが呼吸はしっかりしているし、胸も静かに上下運動している。命には別状なさそうだ。

「なんだってんだよ……!とりあえず救急車を……」

先ほど使用したばかりの携帯電話をズボンの右ポケットから乱雑に取り出して、通話画面を開こうとする。

だがしかし、


【おまえも『再点火』したな? チャンスをやろう!『向かうべき2つの道』を!】


今度は、上条の身体が、動かなくなっていた。

18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 01:49:05.91 ID:WiP3jNQ0
>>1は、ジョジョはすごい読み込んでるけど、禁書はアニメみて原作ちらっと読んだくらいです。
口調とかおかしかったら言ってください。

あと書き溜めはこれだけです。
SSなんて初めて書くけど、「弾切れだな、ミスタ」って感じです。

のんびりちょっとずつ書けたら良いなと思いまする

19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 01:55:33.40 ID:NWVBv2SO
五部が一番好きです
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 01:59:34.45 ID:GVzh/cDO
とりあえず、兄貴が出るまで待つ。
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 02:25:14.91 ID:WiP3jNQ0
上条当麻が次に目覚めたのは、いつもの病院の、これまたいつもの病室だった。

「……ん、うーむ……」

重たいまぶたを開くとそこには、視界いっぱいに銀髪のシスターさんがいらっしゃった。
ただ、彼女がいる場所はベッドの横の椅子だとかではなくて、ベッドの上のまさに上条の正面に。

「とーま」

シスターは、拗ねた顔で、病室で目覚めたばかりの少年の名前を責めるように呼んだ。

「イ、インデックスさん、今日はいったいどうしたんでせうか……ご機嫌の方が斜めみたいですが……」

上条は苦笑いしながら、地雷原を慎重に慎重に歩くように、言葉を選んで話しかける。
というのも上条当麻という少年はこのインデックスと言う銀髪シスターととある事情で同居しているのだが、
生活する上で家主のはずの上条は、なぜかこのシスターに頭が上がらない状態になっており。

彼女が気に入らないことを言ったりしたりするたびに、上条少年の身体の様々な部位を噛まれ生傷が増えているのだ。現在進行形で。
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 02:26:01.91 ID:WiP3jNQ0
「とーま!」

「はい!」

彼女が先程よりも大きい声で上条の名前を呼ぶと、それに合わせて大きな声で返事をしてしまう。
これだけで、彼らの関係は窺い知れよう。

「私心配したんだよ!とーま、3日も寝てたんだよ!42度近くの熱を出して!ぜんぜん熱下がらなくて!本当に本当に心配したんだよ!」

「それは、もう、本当に申し訳ないことを……って3日!?3日も寝てたのか!?!!」

「嘘なんていう必要ないんだよ」

「……」

しばし唖然とする上条だった。
気がつけば3日も寝てたなど言われれば誰だって頭の整理が必要になるだろう。
しかしそこで、とても重要で重大なことを思い出す。

「そうだ、御坂!御坂も一緒に倒れてたろ!あいつは大丈夫だったのか!?」

まくしたてるようにインデックスに問いかける。
すると彼女は、さらに不機嫌顔になり、攻撃的な目で上条ににじり寄る。
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 02:27:31.36 ID:WiP3jNQ0
「とーま。私はこんなにとーまのことを心配してたのに、そんな私に謝りもせず他の子の名前なんかだして……!」

「ちょっと、インデックスさん……?」

左右の手で、獲物をロックオンする。
ギラリと犬歯が光る。

ガブリ。

とお肉をかむいい音が響いた。
そのすぐ後、病室の扉の開く音と共に、人の足音が病室内に入った。

足音の正体は、上条専属医といっても過言ではない、カエル顔の医者だった。

「目が覚めたようだね。その様子じゃもう大丈夫そうだ」

「先生!御坂はここに運ばれていないんですか!?」

「彼女なら、別室でぐっすり眠っておるよ。心配しなくてもいい。もう熱も下がったから、目覚めるのを待つだけさ」

その言葉をきいて、上条はほっと胸をなでおろす。
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 02:42:14.59 ID:.lcmypwo

時系列はジョルノ加入前?
それともパラレルワールドっつー認識でいい?
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 02:51:42.87 ID:OpPTjIAO
ブラックサパスいるし加入前っぽいな

つかトリッシュが日本いるとかだしパラレルワールドじゃね
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 02:54:27.35 ID:JSKNQbI0
禁書×ジョジョは俺得だな
でも、オリキャラは勘弁

御琴がオリジナルのスタンドを持つ展開とかね
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 02:59:18.72 ID:.lcmypwo
だな
まあ、クロスSSな時点でパラレルワールドなわけだけんども

さて兄貴の能力はどうなるのか・・・
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 10:05:17.73 ID:ywQNgAAO
>>1のスレ立てッ!!
僕は敬意を表するッ!!
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 11:20:56.55 ID:2HLJRcDO
期待!せずにはいられない!
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 11:49:36.61 ID:PAOBo8U0
ここでいきなり御坂が感染してたら期待した
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 12:34:00.57 ID:Nhli6AAO
>>1
すごい期待してる。
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 15:03:38.47 ID:0g4B8IAO
超期待
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 16:10:09.90 ID:WiP3jNQ0
「ところで、だがね」

「?」

「もう聞いたかもしれないが、君は42度近くの熱を出し続けて、3日間寝込んでいた。原因は全くの不明。

 何か心当たりはあるかい?人間の身体って言うのはね、ほんの小さなかすり傷なんかでも、ばい菌がはいれば発熱の危険があるんだが」

そう言われて、上条は自分が気を失う前の事を思い出す。

(……俺は、休日だからと外に出かけた。ベンチで休んでいたら土御門から電話がかかってきて……その後御坂に会った。
 
 そこでライターに点火したら、御坂が急に倒れて………ライター……?)

「そうだ先生!ライターだ!」

「は?」
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 16:10:43.91 ID:WiP3jNQ0
「俺が倒れたとき、ライター落ちてませんでしたか!?」

「ライター?……さぁねぇ。僕は運ばれてきた患者の世話をするだけだからわからないよ。そのライターに、何かあるのかい?」

上条は一通り医者に説明した。
ライターが急に落ちてきたこと、そのライターに火をつけた途端、美琴が身体の異常を訴え始め急に倒れたこと。
そして少し遅れて自らにもその症状が現れたこと。

「私の知っている限りには、そんな魔術は無いんだよ」

とインデックスが断りを入れる。
知っている限り、といっても彼女の頭には103000冊分の魔道書が入っているため、
彼女が知らないというのなら魔術の仕業でもない事はほぼ確実である。

「そのライターは知らないが、見つけ出しておいた方がいいのかもしれないね」

「そうですか……」

「どれ、他人の心配よりもまず君だ。異常が残っていないかどうか、診察しよう」
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 16:11:56.39 ID:WiP3jNQ0
学園都市・某所

「こっちじゃ、トリッシュ」

物陰に隠れながら移動する二つの影。
そのうちの一つは、かなり年老いた男性。老紳士、といった風貌だが身長は小さく、走ったり歩いたりする仕草がぎこちない所からもかなり高齢であることが予測される。
もうひとつは、片方とは対照的に若い女性。やけに露出の高い上着と、四則演算の記号がいくつもデザインされたスカートを纏っている。

トリッシュと呼ばれているのは女性の方で、年老いた男性の方が先導するように走っている。

「ペリーコロさん、いったいどこへ行くつもりなの?」

走りながら、トリッシュは老紳士に訊ねる。
しかしペリーコロはトリッシュの声には反応せず、なにか思いつめたような顔をしながら学園都市の路地裏を進む。

(本当は、こんなことはだけは……『ライターを街中にあえて落とす』、などという事はしたくなかった……!

 だが、これはボスの指示じゃ……。このトリッシュを守るためには仕方がないことなのじゃ……!)

「……ペリーコロさん?」

そんなペリーコロを、トリッシュは不思議そうな顔で見つめる。
その視線にようやく気付いたペリーコロは、意識を周囲へ集中させなおす。
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 16:13:33.82 ID:WiP3jNQ0
「…すまないトリッシュ。年齢を重ねるとどうも、意識が遠くなりやすくてな。

 トリッシュ、とにかくこのエリアは危険じゃ。カネをつかまされたゴロツキに居場所を通報されるかもしれん。なるべく都市の中央部へ行くんじゃ」

ペリーコロの狙い。それは単純に言い表すなら、

『ライターを落とした場所へ行けば、危険は小さくなる』

そう踏んでいた。

『スタンド使いとスタンド使いはひかれ合う』

トリッシュが偶然にも旅行に来ていたここ、日本・学園都市。
その不思議な法則を頼りに、スタンドに目覚めたこの街の住人と奴ら『暗殺チーム』とをぶつけ、あわよくば相打ちでもしてくれれば……
『ボス』が『裏切り者』を始末するまで、トリッシュを護衛する『時間稼ぎ』になる。


だがその作戦は当然、スタンド使いになれずに、『矢』に貫かれて死ぬ人間も出てしまうという事だ。
ペリーコロはこの作戦に心の中では反対していたし実際に今も胸を痛めている。
だがしかし。
これは忠誠を誓った組織のボスのため、自分は自分のできる事をして『信頼』を示そう。
そんな想いを心で燃やし、老体に鞭を打ってトリッシュを引き連れて学園都市を駆けていく。
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 16:18:41.04 ID:WiP3jNQ0
今見直すと・・・
日本語がおかしかったり誤字が多いのは見逃してください・・・。
ほんとすいません。
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 18:55:57.01 ID:qyaZzRY0
幻想殺しでスタンド無効化できないんだな。珍しい

てかこのままだとブチャラティチーム出なさそうなんだが…まあいいか
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 19:24:43.90 ID:cv2P/zM0
ジョジョ
上条の奇妙な冒険ですね分かります
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 20:38:52.19 ID:GVzh/cDO
滅茶苦茶な数の一般人が巻き込まれそうだな。
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 21:00:14.16 ID:OpPTjIAO
でも落ちてるライター点火するかって言われたらあんまりしないかなぁ
運任せな作戦だな
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 21:08:51.38 ID:/QsajF.0
大分前に3部とのクロスもあったよな
あれもなかなか面白かった
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 21:32:46.23 ID:JSKNQbI0
上条がエジプトに行くやつ?
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 22:13:38.72 ID:WiP3jNQ0
時間は少し経過し、30分ほど後。

ペリーコロが走り抜けた路地に一人の男が立っていた。その男の目鼻立ち・雰囲気、肌の色など、どこをとっても間違いなく日本人の持つそれではない。
服装はというと、黒いチノパンに少し派手なジャケットを羽織るというもの。
ファッションとしてそうしているのか、過去になんらかの事故にでもあったのか、もしくは激しい戦闘の末ついたものなのか、
頭部には坊主頭に妙なキレコミが残っている。

男は携帯電話を耳にあて誰かと通話している。

「日本か……偉く遠いところに行ってくれやがって……。だが、結構いい国だな、ここはよぉぉ。オンナがちっさくてカワイイコ揃いだ。

 そして、手がかりは掴んだ。『娘』は間違いなく、ここいらにいる」

『ホルマジオ。『娘』が日本にいるってことは俺達にとっても有利な事には間違いない。めんどくせぇフィレンツェの親衛隊共がいやがらねぇからな』

「だがしかし、だ。ボスは俺達反乱者の正体に気がつき始めている。そして俺達がスタンド使いであると知っている。

 そうなってくると、あのポルポの部下で、ネアポリスのチンピラ。なんていったか……」
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 22:14:16.32 ID:WiP3jNQ0
『……ブチャラティか?』

「そうだ、ブチャラティ。奴らもスタンドを使うらしい。『娘』を守るためにブチャラティ共が追いかけてきていてもおかしくは無い」

『まぁ当然の策だろうな。だがしかし今のところそういった情報は届いていない。目撃情報も、老人と若い女の二人組みだったと言っていたからな

 なんにしろ、早い目に『娘』を回収しよう。もう切るぞ。長時間電話しているのはヤバイ。お前の能力を頼りにしているからな、ホルマジオ』

電話が切れる。
ホルマジオはそこで、くっ、と喉を鳴らしてひとり笑う。

「しょうがねぇなぁ。いつもみんなして『くだらねー』って言うくせによ。そんなこと言われたのは初めてだぜ」

ホルマジオは、携帯電話を胸ポケットにいれて、トリッシュとペリーコロが走っていった方向と同じ道を進んでいった。
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 22:15:24.25 ID:WiP3jNQ0
※スタンドを知らない方へ※
wikiから抜粋しました。

読むのめんどくさかったらごめんなさい。

「スタンド」は、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズに登場する架空の超能力。
Part3(第三部)で初登場し、以降のシリーズに設定(能力)が引き継がれている。
漢字では「幽波紋」と表記されるが、中国語版ではそれとは別に「替身」という言葉が通常使われる。

「スタンド」とは「パワーを持った像」であり、持ち主の傍に出現し、様々な超常的能力を発揮して、他人を攻撃したり持ち主を守ったりする守護霊のような存在である。その姿は人間に似たものから、動物や怪物のようなもの、果ては無機物まで千差万別である。

スタンドを自らの意志で使役することの出来る人間を、作中では「スタンド使い」や「スタンド能力者」と呼ぶ。
またスタンドに主軸をおいて「本体」と呼ぶこともある。
スタンドはそれぞれの能力者1人[1]に1つずつ備わり、スタンド使いは精神力を駆使してそれを思い通りに動かすことができる(ただし例外が存在する)。
作中では「スタンド」という名称は、Part3『スターダストクルセイダース』では守護霊の様に使い手の「傍に立つ (Stand by me)」ことからジョセフ・ジョースターが、
Part7『スティール・ボール・ラン』では敵や困難に「立ち向かう (stand up to)」ためのものとしてマウンテン・ティムが、それぞれ名付けている。
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 22:15:58.39 ID:/QsajF.0
>>43
そう、それ
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 22:43:07.07 ID:RoMm1BQo
今日はコレで終わりなのか?
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 23:00:07.47 ID:WiP3jNQ0
診察でも異常ナシを言い渡され、無事退院することが出来た上条は帰路についていた。
帰り際に美琴の病室へ見舞いに行ったのだが、病室の前で出会った例の彼女のルームメイトであり後輩・白井黒子が変態鬼の形相で

「間に合ってますの!」

と一言。
上条は返り討ちにあってしまったのだった。
そして今、インデックスと二人で街を歩いている。

「インデックスは俺が入院している間、どうやって食いつないでたんだ?」

「……小萌のところでお世話になってたんだよ」

上条の問いかけにも、インデックスは不機嫌そうに言葉を返す。
そんな彼女の態度を見て、上条は「そろそろ機嫌直してくれよ……不幸だ……」と困った顔で呟くのであった。
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 23:00:34.07 ID:WiP3jNQ0
「でも、先生には今度お礼言っとかねーとな。なんたって3日間もインデックスの食事を…………って、あぁ!」

「とーま。急に大声出さないで欲しいかも!」

突然大声を出された事で、インデックスはまた咎めるようにツンツン頭を睨み付けるが、今度は上条も尋常ではないらしい。

「あれから3日ってことは……今日はスーパーの特売日じゃねぇか!

 インデックス!カミジョーさんはこのまま戦場に行ってくるから!先に家に帰っててくれ!」

「……わかったんだよ。でも、私に心配させたお詫びとして、たくさんお肉買ってきてくれると機嫌なおしちゃうかも!」

「おう!まかせとけ!!今日は肉パーティだ!」

そう言って、全速力で上条当麻は駆けていった。

51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/22(日) 23:02:26.42 ID:WiP3jNQ0
俺文才無さ杉ワロタ
SSって難しいんですね。

1日か2日あいたりするかも。ここってすぐ落ちたりするのかな。
まぁ落ちたら落ちたで…


とりあえず今日はここまでです。
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 23:08:01.33 ID:MFMBhsM0

ここは落ちないよ
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 23:08:57.58 ID:RoMm1BQo

頑張ってー
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 00:04:10.84 ID:HT8ygcSO
僕はッ
>>1が書くまでッ
殴るのを止めないッッッ
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 00:12:28.04 ID:DGDBrsDO
上条さんにチョコラータ先生を殴ってもらいたい。

数レス『そげぶ』で埋まる勢いで。
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 05:23:20.26 ID:qw4EWCQo
途中でWRYYYYY!!が入るんですね、わかります。
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 16:29:02.47 ID:L11QIjUo
ホルマジオってどんな能力だっけ?
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 17:57:31.32 ID:qw4EWCQo
>>57
右手についたナイフで切った物を小さくするヤツ。
ナランチャに倒された暗殺チームの一員
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/24(火) 16:28:32.77 ID:fnujy.AO
まだかな〜
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 16:47:07.37 ID:BlxvmsAO
トリッシュ15歳の体を見て禁書側が何を思うか気になります

ステイルさんとか神裂さんとか
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 19:57:12.49 ID:qqH0xYIo
>>57
>>58に加え
但し、小さくするのに時間がかかる
だが、元に戻すのは一瞬なのでその力を利用してぴょーんと跳ぶ
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:41:52.06 ID:0qEMyBs0
ここはブチ殺すって書き込めないんだな……
プロシュート兄貴のような板だぜ……

ちょっとだけ続き書きます



※言葉の壁と言う幻想は上条さんによってぶちこ ろされました※
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:42:50.47 ID:0qEMyBs0
「すごい…すごいぞ今日は………!!」

上条は腹の底から沸き上がる喜びと興奮に、人目があるし我慢しなければいけないとわかっていながらも、ニンマリと口角が上がるのを抑えきれずにいた。
一体上条が何をそんなに喜び興奮してるか、と言うと…

要するに前述したスーパーの特売に見事勝利したのだ。
卵に鶏肉豚肉、近頃値段が上がっているキャベツやナスやにんじん、エトセトラエトセトラ……

とにかく。

上条はこの戦果で、同居人の喜びに花開く顔を見るのも楽しみに、荷物を両手にぶら下げて意気揚々足早に夕暮れの街を歩いていた。

「これでインデックスも機嫌直してくれるといいんだがなぁ……」

なんにしろ、これで数日はたんぱく質に困るまい!と帰路につく。
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:43:45.68 ID:0qEMyBs0
だがその時。

路地の向こう側、彼の目にチラリと映ったのは、走る老紳士と、若い女性。4,5秒見えただけだが、日本人ではなかったのはすぐに判断できた。
それもただ走っているだけでなく何やら周囲を気にしながら、何かから逃げるように。

『街中で妙な外国人を見ても無闇に関わるな』

土御門のその忠告は覚えているし、上条自身もギャングなんて言葉には少しばかり、こみあがってくる恐怖も感じる。
だが、彼のそのシンプルな――困ってる人を見れば老若男女・親交の有無・自身の危険一切不問で助けに行くその性格が、次の瞬間には彼の足を路地裏へ走らせて行った。

「あんな泣きそうな顔で困ってる人を、ほったらかしにしろって方が無茶って話だぜッ!土御門ッ!」

65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:44:23.64 ID:0qEMyBs0
「ホルマジオめ、もうワシらを嗅ぎつけおった!とにかく、トリッシュ、見つかってしまった今、大通りに逃げるんじゃ!まだ夕日も高い!奴らとてさすがに人目の付く場所では派手な行動はしまい!」

ペリーコロは息を切らせながら賢明にトリッシュに指示を出す。だが当のトリッシュはと言うと、ひざに手を当てそこに上半身の体重を預け、息を荒げている。
既に疲労困憊の様子だ。彼女からすればただ旅行に来ていただけなのに、突然ギャングに追われる身となり、今までずっと身を隠し走り続けたのだ。無理も無い。

「もう、無理……」

「諦めるんじゃない、トリッシュ!逃げるんじゃ、時間を稼げれば、策はいくらでもある!」

「もう、いいわ……。ペリーコロさんだって、別に私の事が大事だから、こんなことしてるわけじゃ、ないんでしょ?父に好かれるためにやっているんでしょう?さぞ迷惑な話でしょうね。会った事もない小娘連れて逃げ回れなんて」」

「トリッシュ……」

息が持たないため、途切れ途切れに紡がれるトリッシュの言葉に、ペリーコロは否定することが出来ない。
完全に足を止めてしまったトリッシュと、その様子をもどかしそうにしているペリーコロ。さらに、二人に近づく一つの黒い影。

「ようやく捉えたぞ……『俺達』が手に入れる!!必ずだッ!もう後にはひけねぇッ……!」ザッザッザッ


その距離はどんどん0に近づいていく。トリッシュは動かない。それどころか、地面にへたり込んでしまった。
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:45:33.93 ID:0qEMyBs0
「トリッシュ!立つんじゃ!ワシやボスに対する不満なら後でいくらでも聞こうッ!だが今は逃げるほかないんじゃッ!」

ペリーコロがトリッシュの手を掴んで必死に立ち上がらせようとするが、トリッシュの腰には錨が付いたように地面から浮き上がらない。

ザッ
と音を立てて。
黒い影が、二人の手前で足を止める。

「どうやらよぉ〜〜〜観念したようだな……ペリーコロさんよぉ〜〜……!」

ペリーコロが振り返ると、ホルマジオが薄ら笑いを浮かべて、二人を見下ろしていた。

「くッ……!!」

「ちょっとばかし遠出にはなったが……その成果はしっかり手に入りそうだぜ……クックック」

ペリーコロがホルマジオとトリッシュの間に立つ。せめてもの抵抗と闘争心を示すために。
どうあがいても勝ち目が無いとわかっていて。
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:46:55.23 ID:0qEMyBs0
「やめとけじじい……俺達が流石に『幹部』には手を出せまいと思っているなら、そりゃあ間違いだからだ。俺達はもう、覚悟を決めた……!必ずボスを倒して、栄光を掴むってなァァァァッ!!

「ぐぱッ!」

ホルマジオはそう怒声を上げながら、右足でペリーコロのどてっぱらに思い切り蹴りを入れる。
ペリーコロはそのまま蹴りの衝撃で吹き飛ばされ、凄まじい速さでゴミの山へ突っ込んだ。

「お前がボスの娘、トリッシュか……」

「ひッ……!」

ホルマジオがトリッシュに近づくと彼女は後ずさる。
諦めたような態度をとっていた彼女だったが心の中のどこかでは、どこかの誰かが颯爽と現れ自分を助け出してくれるのではないだろうかと甘い幻想を抱いていた。
そしてさらに別の部分ではまた、そんな都合の良い話は現実ではありえないとも理解はしていた。
もう子供ではないけれど、大人にもなりきれない。そんな心が浮き沈みして、彼女の心を磨耗させているのだ。
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:49:30.72 ID:0qEMyBs0
「リトルフィートッ!」

ホルマジオがスタンドを発現させる。
魚のような目に、歯をむき出しにしたような顔面。鎧を身に纏っているような胴体。
そして一番特徴的なのは右手の人差し指のつめだけが長くするどく伸びている事だ。

「見えるかトリッシュ……これが俺のスタンドだ……そしてこれが見えるということはッ!お前にもボスから受け継がれた『スタンド使い』の血が流れているって事だッ!」

ホルマジオはリトルフィートのつめでトリッシュの腕を少しだけひっかいた。

「い、痛っ……!」

「トリッシュ!俺達のアジトで、ゆっくりと調べさせてもらうぜッ!知ってること洗いざらい吐いてもらうからよォ〜ッ!!うひゃひゃひゃひゃ!!」

(助けて……誰か、誰でも良い、やっぱり私、まだ死にたくないッ……!)

トリッシュが祈り、ホルマジオが興奮気味に勝ち誇った顔で下品な笑い声を響かせていると、その背後に。


「その娘から離れろよ、テメェ……!」


上条当麻が仁王立ちしていた。

69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 20:55:13.38 ID:0qEMyBs0
今日はとりあえずここまでにします。

あとちょっとだけ考えている事を書くと、

ソフトマシーン・クラフトワーク・ベイビィフェイス・ノトーリアスB・I・Gは出る予定はありません。

特にノトーリアスは強すぎて勝つ方法が全く思い浮かびません。
ベイビィフェイスも。
ソフトマシーンとクラフトワークは学園都市に来る動機が無いため。

ギアッチョも強すぎて、ってか5部の敵はみんな大規模すぎてやばい。
チョコラータのカビでローマがやばい。
それではまた明日かあさってには。
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 20:56:42.96 ID:fnujy.AO
ノトーリアスは無理だわ
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 21:39:48.77 ID:BlxvmsAO
ベイビィフェイスは育つ環境によっては味方になるかもしれないけどな
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 21:54:23.18 ID:0qEMyBs0
確かにベイビィフェイスは黒子を母親にしたらすげぇ変態が出来そうだ
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 00:55:55.66 ID:xXr4yFUo
>>58
>>61
遅くなったけど、ありがとう。
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 17:53:11.73 ID:.oVJ6VYo
期待してる
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 12:16:36.23 ID:fn0c.YAO
ホルマジオくらいなら問題ない気はするが
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 13:19:17.36 ID:VJ28teko
幻想殺しが効くならノトーリアスは楽勝なんだけどな
一体化型だから非スタンド使いにも見えるし
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 13:19:24.07 ID:lWc9TwSO
上条さんのパンチ力は近距離パワー型のそれと同レベルだからな

上条さんマジチート
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 13:55:37.59 ID:.jwL.2SO
上条さんには何やっても無駄無駄無駄無駄ァァァ!!だからな
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 14:08:41.60 ID:VJ28teko
いやあくまで防げるのは右手だけだから無敵とまではいかん
グリーンディやパープルヘイズは「右手以外」には効くんだから右手に毒が回る前に上条さん自身が絶命したらアウト

逆に言えば右手に毒が回った時点で上条さんが生きていればダメージは受けるにせよ一応助かる
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 14:40:58.70 ID:gpOqkwSO
全身に影響受けるものは無効じゃなかったか?
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 14:57:39.78 ID:ffrGqcSO
右手切断されたらアウトか……


プロ兄貴「自信を持て…おまえの『黄金錬成』はその気になりゃあ何者にも負けねー能力じゃあねーか?そうだろ?」
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 15:09:15.67 ID:fn0c.YAO
微妙なとこだよな
右手じゃないと炎や電撃は打ち消せないけどエンジェルフォールみたいなのは右手ついてるだけで大丈夫ってのは
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 15:16:14.72 ID:ffrGqcSO
全部で一つみたいに一度に影響する物を無効にできるんじゃないか?
吉良父やスーパー・フライ、ヘブンズドアみたいな奴ね

ただ、グリーン・デイ、パープル・ヘイズ、ACT3みたいに部分部分に効果を及ぼすのは無理じゃない?
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 15:45:45.70 ID:n4m/7QDO
>>62
むしろイルーゾォのような板
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 17:26:13.10 ID:rX1F.UQ0
トリッシュが上条さんに惚れるとかやんなよ

後ベイビィ・フェイスは実体だから物理攻撃で倒せるぞ
攻撃の射程自体はそんなないから遠くから攻撃ぶつけりゃ死ぬでしょ

まあ防御できない、本体が死なない限り何度でも甦るさ!てのが最悪だが
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 17:44:01.91 ID:JSuTAww0
間違っても禁書キャラがスタンド持つとかの展開は無しな
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:07:29.63 ID:GqGBkOko
え? 駄目なの?
まぁでも確かに御坂とか、超能力持っててスタンド使いってのはずるい気がするよなぁ
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:22:10.85 ID:6xbO5IAO
好きにすれば良いと思うよ
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:37:05.75 ID:VJ28teko
超能力をスタンドとして人型にすればいいんじゃね?

あるいはレールガン・レクイエムとか
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 18:57:26.65 ID:Hk.ddNw0
>>1です


最初に注意書きみたいなの書いて無かったので今簡単に俺の頭の中を開きますと、

オリジナルのスタンドは出ません。
というかオリジナルのスタンド思いつくほど発想力が無いです
ただ、矢で刺された二人は少し特殊な状態になります。

>>89みたいなのも考えたんですが、なんか考えてて自分で笑えてきたのでやめにしました

初春のスタンド名フラワーパークかなぁとか

あと恋愛成分はあんまりないと思います。

それではまたちょっと後に続き書きます

91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:02:47.11 ID:2/6tWMDO
ペッシのビーチ・ボーイなら一方通行の反射を透過できるよな。
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:19:35.80 ID:eRKWVPko
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1280398546/
お前らもこのスレ見たら禁書が勝つと思う?
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:27:27.38 ID:Hk.ddNw0
>>92

なにこれすごい物議醸してる…
スレ立てたのちょっと後悔した

続き書きます
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:29:39.24 ID:Hk.ddNw0
「なんだオメェ。見たところ……、学生じゃねぇかよォ〜。買い物袋持って、買い込んでるなぁ〜。ま、学園都市っつうくらいだからなぁ〜、こんな路地にいてもおかしくはねぇよなァ!買い物帰りの学生がよ!うひゃひゃ!」

突然の闖入者に、トリッシュは目をぱちくりさせて上条を見つめていた。ホルマジオは特に驚くことはなく、笑みを崩さずに上条に振り返る。
上条は、買い物袋を地面に置く。

「聞こえなかったのかよ……。その娘から離れろっつってんだよ……!」

「……あぁ?」

そこでようやくホルマジオは笑顔を仕舞い込み、『暗黒』に生きる者にしか持てない、殺気立った目で上条を睨み付ける。

「しょうがねーなぁーっ。なんなんだ、このクソガキは。いきなり現れて、礼儀ってモンを知らねぇのか」

「アンタ……イタリアのギャングだろ?」
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:30:05.28 ID:Hk.ddNw0
突然の質問に、「なぜ知っている?」と、鳩が豆鉄砲くらったような顔をするホルマジオ。上条は続ける。

「あぁ、俺はアンタの言う通りまだガキさ……!だがな、恥ずかしくねぇのかよ……!大の男がコソコソと女の子つけまわして!!イタリアのギャングってのは、大人ってのは!皆、弱い女の子を追いかけ回すような連中なのかよ!そんなのが大人なら、俺はガキで上等だ!」

影が濃くなり始めた路地裏では、ホルマジオの表情が伺えない。
ただ、鋭い二つの眼光だけが上条を捉えていて、そしてゆっくりと口が開かれた。

「『女』だとか『恥ずかしい』だとかよォーーーーーッ……俺はそんな次元の話をしてんじゃねぇ……!なぜ俺がイタリアのギャングだと知っているのかは知らねぇが……俺達の組織のボスを倒せば、何百億って利益を生む『麻薬のナワバリ』が手に入るんだぜ……!
 『何百億』だぜ……何人死んだってちっともおかしくねぇ数字だ……俺達が手に入れるッ!もう後にはひけねェ〜……!『娘』だ……ボスへ辿り着くにはこの『娘』が必要なんだ!」

しかしホルマジオの眼光にも、威圧にも、啖呵にも上条は怯む事は無かった。

「……何人死んだってちっともおかしくねぇ数字だと……?おかしいに決まってんだろ!どんなに莫大な金がそこにあろうが、どんな重大な理由があろうが!人が死んでおかしくないワケねぇだろうが!
 しかもテメェらが拉致しようとしてるのは、何でもないただの、ギャングに怯えてる少女じゃねぇか!もう一回聞くぞ!恥ずかしくねぇのか!……金の欲望に負けて!何の関係も無い女の子追い掛け回して!」

96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:31:44.77 ID:Hk.ddNw0
「金の欲望に負けて……だと?……しょォーーがねぇなぁー……。所詮、住んでいる世界が違うんだよなぁ、何言ってもわかんねぇーか。俺もいちいち全部話す必要もねぇ」

気だるそうに呟きながら、ホルマジオは上条の方へ歩み寄る。

「『俺達』を敵にまわすってんならよォォォ……邪魔するってんならよォォォォ!!テメーから痛い目に遭ってもらうぜッ!」

「いいぜ……。テメェが金のためなら人が死んでも構わないと言うならッ!まずはその、ふざけた幻想をブチ殺すッ!」
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:34:48.82 ID:6xbO5IAO
始まってた支援
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:35:49.87 ID:Hk.ddNw0
夕暮れの路地裏で、二人の男が向かい合う。
片やイタリアのギャング。片や学園都市の高校生。

だが彼らには共通するものがある。
それぞれが異能の力を持ち、それぞれがお互いの手の内を知らない。

『リトルフィートッ!』
ホルマジオが叫ぶと人間程のの大きさの化物が彼の傍に現れる。

(な……なんだありゃあ……!)

当然初めてスタンドを見る上条にとっては異常な光景ではあるが、驚いている場合ではない。
間違いなくそれは、敵の発現させたもので、自らに牙を剥こうとしているからだ。
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:36:45.81 ID:2/6tWMDO
何語をしゃべってるの?
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:40:27.91 ID:Hk.ddNw0
>>99

>>62を見てください

というか言語の壁はインデックなんたらさんくらいしか解決できないのような気がしたので考えるのをやめた

101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:42:50.04 ID:Hk.ddNw0
「テメェがスタンドを使えるか使えねぇか……俺にとっての問題はそこだけだ……!確かこの都市の奴らは、スタンドとは違う、特殊な『能力』を使うっつうのは聞いてあるがよ……」

(スタンド……?あの傍に立っているのがスタンド……って奴か?)

「そして今。お前は俺のリトルフィートを確かに『見た』。お前、スタンドが見えているな……?」

「……さぁな、なんの事だ?」

上条は考える。頭をフル回転させる。
土御門が言っていた『妙な能力』とは、そのスタンドという奴で間違いがなさそうだ。そして言い分からするに、『スタンド』が見えるのは『スタンド』が使える人間だけらしい。
だがその線で行くなら、見えている自分も『スタンド』を使える、という事になるが、果たして……。
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:44:15.08 ID:Hk.ddNw0
「しらばっくれなくても良い。俺が疑問に思ってることはよォ〜……俺がスタンドを出したのに、お前はスタンドで身を守ろうとしなかったって事だ」

リトルフィートが上条に一気に襲い掛かる。

スカァッ!

上条は後ろに飛んで爪での攻撃を紙一重で避けようとするがしかし、予想以上の『スタンド』のすばやい動きに付いていけず、爪が腕を掠めてしまった。
ビッと、血が飛び出る。

「出し惜しみしてんのか?ああ?だがしかしよォ〜!!これでお前は リトルフィートの「能力」に落ちた!」

上条がちら、とホルマジオの後方に目をやると、不思議なことに助けるべき女性が『縮んで』いた。
着ている衣服と一緒に、確かに縮んでいる。
最初に見た感じでは自分より背が高かったはずなのに、既に小学生程の身長にまで縮んでしまっている。

彼女は相変わらず怯えた目で、縮んでいく自らの身体を信じられないという目で見ていた。
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:51:54.21 ID:Hk.ddNw0
「物を小さくする……それがお前の能力って訳かよ」

「クククッ……知ったところでもう無駄だがなぁ〜あの『娘』もお前も、もう俺のリトルフィートから逃れる術は、無いんだぜぇ〜〜〜ッ!」

上条は、血があふれ出る左腕の傷を見る。ぽたぽたと、地面に血が落ちて、既に血だまりができていた。
そして次に右手のひらを見つめる。

(俺の幻想殺し……この『スタンド』って奴に対しては効果があるのか?)

そして、きつく握って拳を作る。

「ま、試してみる価値は十分有りそうだな……!」

「何独り言いってんだ?……テメェは縮むのを待つ必要も無い!ここですぐ始末するッ『リトルフィィィィィト!!』」
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:52:24.17 ID:Hk.ddNw0
もう一度謎の化け物――『スタンド』が上条に向かって爪を振り上げる。
敵の動きは素早かったが上条とて、ちょっとした百戦錬磨・異能の戦いにおいてはベテランだ。見切れない速さではない。

振り上げた爪を振り下ろす、頭上からの攻撃を回転しつつ横によけると透かさず『スタンド』の右腕を、右手で掴む。

(どうだ!)

上条の経験からすれば、右手で触ればシェリーとの戦いの時のように『スタンド』も崩れ落ちると予想していた。
だが違った。スタンドは崩れない。

「くっ!」

上条は予想と違った事で頭が少しパニック状態になってしまう。

しかし。相手からすれば、上条の予想していた結果の方がマシであったのかもしれない。

「テメェ……なんで生身で『スタンド』を触っているんだ……!?『スタンド』を触れるのは『スタンド』だけの筈だろうがよォ〜!!チクショォッ!それよりもッ……それよりも身体が動かねェ!!」

そこには、同じポーズのまま固まっているホルマジオの姿があった。
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 20:53:58.68 ID:Hk.ddNw0
顔には大量の冷や汗をかき、動きたくても動けない、苦悶の表情で佇むホルマジオ。
そしてホルマジオのスタンド・リトルフィートの右腕をその右手で掴む上条。
至近距離で視線と視線が合い、火花が散る。


(何かわからないが、チャンスだ!)
「おおおッ!!」

上条は右手を離して、そのまま話した右手の拳でホルマジオのどてっ腹を殴りぬける。

「うぐぁッ!!!」

ホルマジオは吹っ飛ばされ、スタンドも消えた。

「はぁ、はぁ…………はぁ、はぁ……」

上条は倒れたホルマジオを、呼吸を落ち着かせながら眺めていた。

「ゴホッ……しょォーーーーがねぇなァーーー」

ホルマジオはムクリと起き上がると、上条を睨み付ける。

「なんなんだ?その手は……。いいや、『右手』か……?触れられるとスタンドも身体も動かなくなって、本体の俺が殴られたらスタンドが消えやがった」
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 21:13:56.27 ID:Hk.ddNw0
上条はその質問には答えない。むしろ自分が聞きたいくらいだ、スタンドとはなんだ。
しかし今のやり取りでわかった。決して分が悪いわけではない。むしろ右手の幻想殺しは、目の前の敵に効いていると判ったから。

「その娘にかけた能力を解除しろ!」

どんどん縮んでいくトリッシュを横目に、上条は叫ぶ。
だがホルマジオはこれしきで怯む男ではなかった。

「マヌケかガキ!『俺達』は、一度喰らい付いた能力はそうヤスヤスと解除はしねえッ……!!そしてお前にもそろそろ効果が現れる筈なのによォ〜……」

上条が一歩、ホルマジオに踏み込む。
ホルマジオは立ち上がって後退する。

「そして迂闊だった……失敗は反省してよォ〜、じっくりとことん『やる』事にしたよ……お前のその不気味な能力にほいほいと近づくのはよォ〜賢くない奴がやることだ……」
107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 21:30:59.03 ID:Hk.ddNw0
ホルマジオは一目散に娘の方へ走ると、娘を掴み上条のいる方向とは反対方向に走り出した。

「お前がムシケラくれ〜までちっぽけになったら、また相手してやるよ!」

慌ててホルマジオの後を追いかける上条だったが、ホルマジオがさせじと上条に向かって何かを投げる。
小さな小石だ。

「?」

上条はソレを右手で払いのけた。

ズオォッ!

だがなんと次の瞬間、小石が上条の身体以上の大きさの岩に膨らんだのだ。
それはリトルフィートの能力によって小石にされていた大岩だった。
上条の幻想殺しによってリトルフィートの能力が解除されたのだ。
もっともホルマジオは、自分で能力を解除したためと思っている訳だが。
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 21:34:11.39 ID:Hk.ddNw0
『リトルフィート』……皆『くだらね〜』っていうがよ、こういう使い方もあるんだぜッ!」

投げられた勢いそのまま迫る大岩に押しつぶされそうになるが、紙一重で横に転がり込み下敷きは避けた。

上条が起き上がる頃には、ホルマジオは10メートル以上先を走っていた。

「待て、クソ!!」

上条は起き上がり、態勢も整わないまま足を前に出して駆け出す。

(だが、触れれば『スタンド能力による害悪』も解除できる事がわかった!あの娘も、触れば元に戻るはずだ!)

上条は幾度となく不良たちから逃げてきた自慢の脚力で、どんどんとホルマジオとの距離を縮めていく。
娘は既に、3歳児くらいの大きさまでに縮んでいる。

109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 21:39:08.41 ID:Hk.ddNw0
 ホルマジオはホルマジオで、背後から追ってくる上条の姿に、かなりの焦りを感じていた。
一つは、娘がまだ縮みきらないため、自らも縮んで隠れるという事が出来ないことに。
そしてもう一つ。

「確かに攻撃は掠ったはずだッ!なんで縮まねぇんだ、アイツわぁぁぁぁぁぁァァァ!!」

背は縮む事無く、二人の距離だけが縮んでいく。

そして――

上条は走りながら右手を伸ばす。
ホルマジオを触るためではなく、トリッシュを触るために。


(あと距離は……20cm……!……10cm……!)

息を切らしながら、もうほとんど灯りが届かない路地裏を駆け抜けていく。
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 21:50:01.02 ID:Hk.ddNw0
(もう……少し……!届け……!)

そこでホルマジオは急に曲がり角をターンする。

手を伸ばして前のめりになっていた上条は空振りをしてバランスを崩してしまう。
だが、慌てて止まりもう一度ホルマジオの背後を追いかける。

「うおおおおおおおおおお!!!!」

執念か、根性か、負けん気か。それとも彼の正義か。
上条は猛ダッシュで駆けて行き、今度はトリッシュ目掛けて頭から飛び込んだ。

右手が、トリッシュに触れる。
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 21:52:16.74 ID:Hk.ddNw0
パキィィィィィィィィン!!

と、何かガラス細工が砕けるような音と共に、トリッシュの身体が一瞬で元のサイズに戻る。
そしてそれまでトリッシュを片手で支えていたホルマジオは、急な巨大化に支えきれず弾き飛ばされて派手に転んだ。

ズザッザザザッ!!

「うおおぉッ!?」
「キャッ!」

そしてダイビングした上条も頭から地面を滑っていった。

ッザザザザァッ!!

「…くそ、しょォ〜がねぇーなぁ〜……」

ホルマジオが起き上がって振り返ると、そこには既に、トリッシュを背後に庇うように立ち上がっている上条当麻の姿があった。

「もう、逃げられねぇぞ……!」
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 22:01:38.57 ID:Hk.ddNw0
「……今俺が……しょうがないって言ったのはよォ〜……そんなに、テメェ……早く死にたいのかよって思ったからよォォォ言ったんだぜ……」

ホルマジオはゆらりと態勢を揺らす。
上条は背後にトリッシュを置いてホルマジオを睨み付けたままだ。

再度、睨み合いが始まる。

「要するに……お前の右腕に触られなければ、問題無いワケだ……」

「どうだかな……!」

3人がいる路地に、風が吹いた。
ジリジリとお互いの足が細かく音を立てる。
緊張感に耐え切れず、トリッシュはコクっと唾を飲み込む。

1秒1秒が、あまりに長い。
二人の睨み合いは、極限の緊張感に達する。
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 22:16:38.22 ID:Hk.ddNw0
その時だ。

一枚の紙が、風で上条の顔の目の前に飛び込んだ。
上条の視界が塞がれる。

「くッ!」

そしてその好機をホルマジオは逃さない――!!!

『リトルフィィィィィィィィィィトッ!!!!!!』

ホルマジオは、右の爪をそのままフックのように上条の左顔面目掛けて繰り出した!

「オラァッ!」

しかしその腕に、上条の右の拳が炸裂する!!

「うぐァッ!!」

ホルマジオの身体は、一瞬行動不能に――そして今度は上条が、その好機を逃さない!
大きく右足を踏み込んで、ホルマジオの鳩尾に思い切り正拳突きをお見舞いする。
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 22:18:15.56 ID:Hk.ddNw0
「――ッッッ!!!」

ホルマジオは声にならない声を肺の空気とともに漏らして、背中を思い切り地面に叩きつけた。
ダメージが思ったより強く、ホルマジオはもう起き上がれない。

「…しょぉーがねぇー……なァー……。クソ……だがよ……『俺達』を敵に回すってことは、今後……もっとしんどくなるぜ……クククッ……『覚悟』しとくんだなァ〜……!」

ホルマジオはそう言い残すと、そのまま首をかくっと垂れ気絶した。


ソレを見届けて上条も、いかにも草臥れたと言わんばかりに地面にへたり込む。

「あー、インデックスとの『肉買ってくる』って ハァーハァー……約束…………

 『未』完了……        肉も卵も野菜も……さっきの大岩で潰れちまってたよ……不幸だ……」


本体名前 ホルマジオ
スタンド名 リトルフィート(再起不能)



 _________|\   バァ―z_ ン
|To Be Continued...  >
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 22:20:01.99 ID:Hk.ddNw0
AAずれたwwwwww

まぁいいや。

とりあえず今日はこれでおしまいです。
見苦しい点も多々あるとは思いますが、よろしければお付き合いください。

そして続きは…また書き溜めするから2日か3日かかるかも。

見てる人いるのかな…まぁ細々とやっていきまする。
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:22:35.36 ID:6xbO5IAO
結構あくな…まっとくけどな!
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:22:48.00 ID:E4cjjuIo
見てるぞ乙
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:22:51.26 ID:45eYWsco
乙!!
みてるぜ
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:28:50.63 ID:I.hgEfI0
再起不能ってどんな威力出した上条さんwwwwwwww
乙!見てるさー
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:31:11.91 ID:jZL8qZgo
気絶で再起不能?
死ぬまで敵を[ピーーー]ことを諦めないギャングだぞ、殺らなきゃ殺られる。
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 22:31:29.10 ID:fn0c.YAO
ホルマジオ再起不能wwwwwwwwww

乙!!
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:39:05.56 ID:/ZqkAIUo
ホルマジオは内臓破裂で再起不能か・・・上条さんパネェww
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 22:42:10.98 ID:Hk.ddNw0
再起不能にこんなにも反響が…

まぁそのまま放っておくほど上条さんもペリーコロもアホではないので、拘束して後から追ってきたボス側の人間に始末されるって感じで再起不能ですかね。
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:43:35.65 ID:BoHVB0go
パッと読んだだけだけどエアロスミスの機関銃の掃射喰らって立ちあがった男が原作設定で不良二人と善戦レベルの高校生のパンチで気絶とか
再起不能にするならマジオが懐に隠してたナイフを右手で偶然殴ってそれが巨大化→マジオ死亡ぐらいやればいいのに
右手で行動制限できるんならその辺使ってもっとトリッキーな戦闘も出来るんじゃねぇの?

頼むからあの禁書マンセーなだけの三部クロスと同じ轍は踏まないでほしい
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/26(木) 22:47:11.00 ID:Hk.ddNw0
がんばります。
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:50:27.50 ID:N1pBoVoo
禁書ワールドは全体的に人の強度が高い傾向にあるからな
超近距離に水蒸気爆発が起きる程の炎があっても平気だしマンションの三階からだか飛び降りても怪我一つ無く走れるし
そんな奴等を殴って上条さんの拳も鍛え上げられていったのだろう
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 22:53:54.17 ID:fn0c.YAO
スタンド使いはスタンドで防御する訳で、それを無効化して急所に打ち込む訳だから別に気絶はおかしくは無いと思うよ
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:59:38.03 ID:BoHVB0go
>>127
ホルマジオは小さい状態で車の大爆発に巻き込まれてて全身大火傷+スミスで生身を何度も狙撃された状態でまだ立って喋ってたからなぁ
おそらくスタンド抜きの防御力が最高クラスのミスタ並に撃たれ強い
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:02:47.67 ID:fn0c.YAO
150キロの世界で生き抜いたプロシュート兄貴
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 23:05:05.40 ID:N1pBoVoo
そう考えるとホルマジオさん強い気がしてきた
でもさすがに身動きできず筋肉に力も入れられない状態で肺殴られたら酸欠で倒れてもしょうがない
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:14:39.97 ID:fn0c.YAO
そもそもジョジョは平気で腕がもげる世界だしクロスさせるなら多少パワーバランスを平均化する必要があるだろうよ
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 00:41:02.19 ID:jpoXw6SO
まぁクロススレは設定が難しいからいちいちイチャモンつけんなこらってことだ

>>1の好きなように書いてくれ
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 09:51:39.39 ID:0scBcYDO

予想以上に面白くてビックリした


ホルマジロの件は
スタンド使いは上条さんが右手で触れたらその部分の筋肉が強制的に弛緩すると考えたら?
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 10:03:28.70 ID:XMWGiEIo
>>127
戦闘に特化してないリトルフィートで防御なんてしないと思うが
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 10:30:34.94 ID:Mlh84xg0
まぁ議論は避けられないか・・・
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 10:37:46.33 ID:vgjN26AO
>>134

リトルフィートで弾丸弾いてただろ
137 : ◆tyuVXY5AEU [sage]:2010/08/27(金) 11:32:20.70 ID:QlN8ZuYo
>>133
ホルマジ『オ』だ!
マジホルオでもアルマジロでもないッ!!
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 11:58:50.42 ID:vgjN26AO
>>137

すまんねロリマジオ君
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 17:46:43.18 ID:5KXkdo.0
凄みで十分説明できる
上条補正=凄みでFA
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 19:15:31.33 ID:yma3/oSO
上条さんが「オラオラオラーッ!」とかやり出さないことを祈る

ジョニィですらやりやがったからなぁ…
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 22:40:25.64 ID:QS4JyYDO
『右手は許可しない』ってありですか?
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 22:48:26.89 ID:NBFK7fko
鏡触ったら中の世界消えるんじゃね
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 23:12:16.84 ID:azhHsYSO
アバッキオ半分だけとかやってたし出来そうなもんだけどな。

きっとグレイトフル・デッドも無効なんだろうな。
上条すげーな、ただキンクリにはどうしようもなさそうだな。
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 23:13:25.98 ID:Xd.qzZco
>>142
鏡に「中の世界」なんてありませんよ
ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 23:28:46.99 ID:zVpPTho0
きっと敵が一人倒されるたびに文句が出るんだろうな・・・・・・
最高にへヴィだぞ
このSSは・・・
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 23:44:40.71 ID:QlN8ZuYo
大丈夫
そこまでタチの悪いジョジョ廚や禁書廚はいない
……と信じてる…
SSの作者がルールなんだから文句つける奴もそんなに出てこないと思う

後、>>137の名前欄は何も無かった事にしてくれ
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 01:01:46.57 ID:ELgw07Qo
>>145
文句が出ないように双方を立たせて暗チを倒せばいい
簡単じゃないか
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 02:06:51.91 ID:Ff3UXtk0
上条さんに人殺しをさせるわけにはいかないからな

「殴ってKO」で決着がつかせるしかないんだろ。
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 02:09:38.70 ID:eQPl7Kgo
殴ってKOとか無理だろ
スタンドのラッシュ喰らっても立ち上がるような連中だぞ
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 05:00:30.75 ID:Ff3UXtk0
そこは主人公補正だ
2mあるステイルを一発でKOできたわけだし
吹っ飛びかたも尋常じゃなかったし
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 05:45:02.42 ID:ELgw07Qo
そこをうまく消化させないと不平が出るんだよ、補正が強すぎて釈然としない・ジョジョ勢弱くしすぎ・また禁書マンセーかってな
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 07:38:08.50 ID:J6iX7ADO
>>147
誰がうまいことを言えと。
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 22:53:56.59 ID:qdVu39Qo
>>151
クロス物でそんな基地外みたいなこと言う奴居るのか?
禁書のバランス自体ぶっ壊れなんだから意味無いだろ
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:05:27.87 ID:TWFIUzUo
禁書厨はドラゴンボールとか勇次郎とかその辺にも圧勝できると信じてるらしいよ
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:06:05.06 ID:2RbJhq2o
ただしソースは妄想
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:11:32.82 ID:qdVu39Qo
ガチでやったら勇次郎位倒せるだろ
バキの漫画の特殊な立ち位置からして比べる意味は皆無だが
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 01:01:33.44 ID:0y6HPKoo
はいはい強さ議論は他所でやってね
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 01:18:43.89 ID:8//MDU6o
バキはもはやギャグ漫画だし勇次郎さんはギャグ補正があるから誰も勝てないだろ
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 08:48:48.11 ID:cPtV26AO
ところで今日は書いてくれるのかな?
160 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:42:39.02 ID:GNhWHqo0
なんかすごいことになってる……なんかハードル高くなってる……

確かに読み返してみればホルマジオ少しあっけなさ過ぎたかなって感じ
ただそれが私の力量なので……もう、急に発想力や文才が降ってこない限り……
そしてそれはウェザーリポートでも降らせる事はできないッ!!

ちょっとだけ続き書きます。
161 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:43:41.08 ID:GNhWHqo0
「ふぅ……はぁ……なんとか……なったけど…ギャングを敵に回すってのはちょっと…いや、かなりヤバイ気がしてきましたよ上条さんは……」

座りながらそんな独り言を呟く上条。左腕は血塗れである。
トリッシュが話しかける。

「……なんなのよ……今の……。私…もう、わけがわからないわ……なんなの!?さっきの化け物も、身体が縮んだのも!!教えてよ!!あなた、知っているんでしょう!?」

「……それはこっちが知りたいくらいなんですがね……」

半ばヤケクソで叫ぶトリッシュに対して、全力疾走の名残か返す上条の口調は投げ槍気味である。

「今の男の能力に関してなら……ワシがある程度……説明しよう……」

そこに、脇腹を押さえてよろよろと歩く老紳士が現れた。上条が先ほど見た、トリッシュと共に逃げていた人物だ。

「ペリーコロさん、無事だったのね。良かったわ……」

「心配してくれるのかトリッシュ……嬉しいがしかし……それは後じゃ……。そこの君。」
162 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:44:23.88 ID:GNhWHqo0
「?」

目を向けられた上条は、そのまま視線を返す。

「巻き込んでしまい悪かった……いや、大変なのはこれからか……そしてトリッシュを救ってくれた事、心から礼を言わせて欲しい。ありがとう」

ペコォォォ―z_

そこまで言うと、ペリーコロは深々とお辞儀した。

「あ…ああ、いや気にしないで下さい……。第一、自分から勝手に首突っ込んだ訳だから」

「そうはいかない……受けた恩義にはしっかりと礼をするのが筋という物。是非何かお礼をしなければ……といっても、今のワシでは何もできんな…。お礼の話は、この状況を切り抜けてからしよう……まずは君の左手を手当てしないとな」

そして。
所持品だけで簡単に上条を手当てしながら、ペリーコロは二人に一から説明した。簡単な自己紹介と、スタンド能力の事、ギャングの事、暗殺チームの事、そして彼女・トリッシュの事も。

一通り話を聞いたそれぞれの反応は。
上条は少しげんなりした様子。
トリッシュは自分の身体を抱きしめ震えていた。

上条は考える。
163 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:45:03.46 ID:GNhWHqo0
今回は、相手の油断と、意表を突いたから勝てたような物だった。この先、暗殺を生業にしているような奴らを敵に回して、渡り合っていけるのだろうかと。

――高校2年生にして、人生お先真っ暗だ。

だが口癖の「不幸だ」という言葉はぐっと飲み込んだ。

真に不幸なのは誰かと言われれば、それは間違いなく彼女だ。
彼女を前にして不幸だなんて言うのは、あまりにも失礼な気がして。

ペリーコロが再び口を開く。

「悲観するばかりではない。ボスの援護がそろそろこの辺りに来てもおかしくはないんじゃが……」

すっかり暗くなった路地裏には、当たり前に人の姿は見当たらない。

「こんな所に居ても、『援護』と合流はできないでしょう?表に出ましょう」

そんな上条の提案に「うむ」と肯定の意を示すペリーコロ。

「だがしかし、このホルマジオをここに放って置くわけにはいくまい……」

そう言ってホルマジオの転がっている方向に歩み寄る。
そこで、彼は何かに気付く。倒れるホルマジオの傍に落ちていた物。それは携帯電話だった。

「くっ!当然といえば当然だが……連絡を取っていたか……!」
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 16:45:15.30 ID:cPtV26AO
見てるぜ
165 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:46:25.60 ID:GNhWHqo0
「くっくっ……くっ……身体はまだ上手く動かねーが……ゴホッ……仲間に電話するくらいは出来る……。その右手の事も……なぁ。そこのツンツン頭……トリッシュもだが……絶対に逃がさねぇ…絶対にだ……くっくっく……後悔しろ……自分の馬鹿な行いによォ〜……!」

「……!!」

いつの間に目が醒めたのか、苦しそうに、だがしかしはっきりとホルマジオは倒れたまま視線だけ上条に向けて、ニヤリと笑って見せた。

ペリーコロはスーツの内側から拳銃を取り出して、倒れたホルマジオの眉間に銃口を向ける。

「「!!!」」

「上条君、トリッシュ。目を瞑っていなさい」

「スタンド…は、まだ操れねぇか……しょォ〜が……ねぇなぁ〜……。後は……任せたぜ…………暗殺チーム……に栄光を……!」

乾いた音がひとつ、路地裏に響いた。

166 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:47:29.25 ID:GNhWHqo0
一方その頃、上条達がいる場所とはそう遠くない場所。

路地裏とは違って、表通りはまだ夕暮れ時で、下校している学生の姿が未だにちらほらと往来を歩いていく。
あちこちにジッパーが付いている少々目立つ衣服を着た長身のイタリア人が、ピッツァを食べながらとある公園前に佇んでいた。

「ペリーコロさん……もうすぐ待ち合わせの時間だ……だが一向に姿を現さない。携帯も連絡がつかない。何かあったのだろうか。探しに行くべきだろうか……。だがジョルノやミスタとも合流せねばならない……。下手に動くわけにも行かないな……」

そこでピッツァを持つ彼の手に、何か違和感が襲った。
いいや違和感、と言うよりは、確かな重量と鋭い痛み。
何事かと目を向けると、そこには銀髪のシスターが自分の食べていたピッツァに喰らい付いていた。自分の指ごと。
167 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:49:12.64 ID:GNhWHqo0
「なっ……!なんだこの子はァァァ〜!」
「お腹が空いたんだよ!このままじゃ飢えて死んじゃうんだよ!とーまはいつまでたっても帰ってこないし!!きっと私の事なんか忘れてまたどこかの女の子と遊んでるに違いないんだよ!」

そのシスターは、ピッツァに噛り付きながらしゃべるという大変器用な事をやってのけている。その姿はまるで、すっぽんのようだった。

―数秒後―

その銀髪シスター……――名前は書くまでも無く、いや上条当麻の同居人・インデックスなのだが――の口には、『ジッパー』が付けられており、口が開かないようになっていた。
インデックス本人からすれば『ジッパー』は見えず、なぜか口が開かない状態になっているのだが。
そう、彼もまた『スタンド使い』なのである。

訳のわからない異常事態にインデックスは混乱し、鼻から「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!」と声を出してバタバタしていたのだが、イタリア人の男の正面に向きなおさせられる。
168 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:50:49.70 ID:GNhWHqo0
「いいか、俺の名前はブローノブチャラティ。もう少し自己紹介すると、牡羊座の20歳で血液型はA型だ。別に君に危害を加えようって訳じゃない。そもそも噛り付いてきたのは君だからな。大人しくしてくれれば、喋れるようにするしそこの店で君にピッツァをご馳走しようと思うのだが、どうだろう」

そこでインデックスは真っ赤な顔でぶんぶんと頭を縦に振る。
それを見て、ブチャラティと名乗った男は少し微笑んで、『ジッパー』を解除すした。

「っぷはああああーッ!!」

よほど息苦しかったのか、インデックスは解除された瞬間凄まじい勢いで呼吸を始めた。

「し……死ぬかと思ったんだよ!」

突然の呼吸困難に、目の前の男にがなりたてるインデックスだったが、ブチャラティはしゃがみこんでインデックスの口の前に人差し指を一本だけたてて持って行く。

「大人しくするって約束だろう。それともピッツァは食べちまったからもういらないか?」

「……いるんだよ!」

ブチャラティのいる場所の目と鼻の先で、もう一枚ピザを注文するブチャラティの姿がそこにあった。
169 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:51:41.99 ID:GNhWHqo0
「お兄さん、実はすっごくいい人だね!私ちょっと感動してるかも!」

ピザのLLサイズをがつがつと胃袋に放り込んでいくインデックスを横に、ブチャラティは周囲に気を払う。

(遅いな……あまりに遅い。ペリーコロさんもジョルノ達も……だが探しに行くにしろ、どこから探せばいいのか検討が付けられん……困った……)

「それでとうまったらね、今日だって私が心配してって……聞いてるの!?」

「ん?ああ、すまない。聞き逃してしまった。謝るついでに一つ言っておくが、ピッツァを食べたらまっすぐ家に帰るんだ。これから俺は少し、忙しくなりそうだ。君の話し相手もしてられそうにない」

prrrrrrr...prrrrrrr.....

その時、ブチャラティの携帯に着信が入った。
170 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 16:53:26.44 ID:GNhWHqo0
今日はここまでです。

超遅筆な上、今回は前回に増して誤字多いし文章荒いしで、読みにくかったらすいません。

次も結構あくかもしれませぬ。

171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 17:04:52.60 ID:cPtV26AO
だいたい何日空くか書いてあると嬉しいな
172 :>>1 [sage saga]:2010/08/29(日) 17:26:54.37 ID:GNhWHqo0
書くスピードによるんですが……

短めなら、火曜日にはまた続き載せられるかもしれません。
火曜日を目安に頑張ります。
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 17:50:39.78 ID:5sPz8kQ0
さすがに上条さんもホルマジロの死は止められなかったか
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 21:36:15.21 ID:uF1.bISO
>>172ペロッ・・・


この汗は・・・嘘をついてない味だぜ
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 21:40:15.34 ID:0DjClgco

ブチャラティさんいい人だなぁ
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 22:01:43.96 ID:aLN6VgAO
ブチャラティは後頭部あたりにサッカーボールぶつけられても笑ってパスを返すナイスガイ
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 22:18:50.41 ID:ydUEeeAo
けど、ふかわに似てる
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 23:14:25.41 ID:IU.tKgwo
しかも精子柄のスーツ
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 23:19:34.35 ID:aLN6VgAO
せめてGoogleマップって言えええええええええッ!!
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 01:29:57.52 ID:quCUgUo0
ディアボロボディのブチャラティは、ピンク髪にぶちまだらで網目半裸という無茶苦茶なコーディネートでもなぜか格好良く見えたな
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 01:36:54.21 ID:bD1HSZIo
ブチャラティだからね
中の人の問題
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 08:07:06.98 ID:jUZzwUAO
きっと魂がカッコいいんだろうな、ブチャラティさんは
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 18:11:30.12 ID:/NSwMYAO
今日来るかな!?
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 20:39:53.87 ID:rXddOr.o
前回と感覚が同じなら多分きっとおそらく木曜日までには来るはず
「短めなら」とか「早ければ」とか付いた文章を信用してはいけない
185 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 20:43:28.45 ID:UIZ08xI0
とある>>1のPC調子不良

展開が強引です。
注意してください。

あと、まだ書いていませんが、マンインザミラーはただでさえちょっと矛盾が多いジョジョのスタンド能力達の中でもトップクラスの矛盾・疑問の多いスタンドだと思うので、あまり深くつっこまないで欲しいどす・・・・・・

186 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 20:45:38.56 ID:UIZ08xI0
ブチャラティの携帯の液晶に表示された名前。それは……ペリーコロだった。

「もしもし!ペリーコロさん?」

『おお、ブチャラティ。すまないな、何度も連絡をよこしてくれていたようじゃが……』

「よく無事で……ええ、ボスからの指示で、この時間にとある公園の前で待てと言われていたので待っていたのですが……それよりもペリーコロさん。無事なのですか?『彼女』も含めて……」

『奴らの情報力は思った以上の物だった……。既に嗅ぎつけられていてかなり危ない処じゃったが……一般人の学生に助けてもらったよ。とりあえず、話は合流してからじゃ、ワシらもそこまでもうそう遠くない。そちらに向かうよ』

「そうでしたか……。俺が遅くなったばかりに……ええ。わかりました。お気をつけて」

通話ボタンを親指で軽く押すと、ブチャラティはそのままジャケットの胸ポケットに携帯電話をしまった。
ブチャラティはインデックスに向き直る。

「さぁ、ピッツァを食べ終えたなら君も自分の家に帰るんだ。もう陽も暮れる。学園都市も、寮だとかの門限はあるのだろう」

「……わかったんだよ。それじゃあ、また会えるといいね(食糧的な意味で)ジッパーのお兄さん。ばいばい」

「ああ」

ブチャラティは無言で、去っていくシスターに軽く手を挙げる

「……なんだったんだ、あの子……」
187 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 20:46:49.54 ID:UIZ08xI0
そして、そんな独り言を呟いた。



電話での、そう遠くは無いとの言葉通り、ブチャラティは5分も待つこと無く、ペリーコロと再会を果たした

「ペリーコロさん、無事でなによりです。」

ブチャラティは腰から上半身を折って、そのまま地面と平行になるくらいまで深々と礼をする。
上条はというと、ブチャラティの少し奇抜な服装に驚かされると同時に、その彼の様子から、風格があるとは思っていたが、このペリーコロという人物がギャングの中でもかなり地位の高い者であると知って少し及び腰になっていた。
トリッシュは無口でブチャラティを見つめていた。

「ブチャラティ、一人か?他のメンバーはどうした?」

「ええ、その事でしたら少し、ここまで来る際にひと悶着ありまして……。ですが問題ありません。あと2人、この学園都市に護衛の為に来ています。拳銃使いのミスタと、新入りのジョルノ」

「新入り?こんな重要な任務に新入りをよこすとは、ポルポの奴何を考えて……」

その名前が出たとたん、ブチャラティの表情が僅かに揺れる。
188 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 20:47:35.05 ID:UIZ08xI0
「……そのポルポなのですが……『自殺』しました……こっちの時間で言う3日ほど前に。ですから、俺が直接チームの指揮を執っています。新入り自ら日本に行くと志願したので、連れてきました。『信頼』できるヤツです。必ず役に立ちます。」

それを聞いたペリーコロは、目を見開いて驚き、暫く言葉を失くしていたが、すぐに冷静な表情に戻す。

「奴が自殺か……信じられんし簡単には受け入れられんが……事実のようだな。こんな時に嘘を言っても仕方が無い。お前がそう言うなら……それで良いじゃろう。ワシはスタンドに関しては全くの無力だからな。それで、その2人は?」

「連絡つかずですが、大丈夫でしょう。そう簡単にくたばる奴らじゃあない。今は彼女の護衛を優先しましょう。ところで、そこの彼は?」

ブチャラティは上条に視線を合わせる。彼というのが自分の事を指しているのだとわかり、上条は少しどきりとしてしまう。
大丈夫、何も悪いことはしていない、びびることなんて何一つ無い、と心で何度も念じながら。

「彼はトウマ・カミジョウ。トリッシュが連れ去られそうな時、間一髪彼が助けてくれたんじゃ。だがそれが原因で、彼まで『裏切り者達』に狙われるハメになってしまった……」

「……助けた、という事は、彼はスタンド使いなのですか?」
189 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 20:48:27.55 ID:UIZ08xI0
ブチャラティは相変わらず上条をじっと見つめている。見つめられたままの上条は非常に居心地が悪そうだ。

「彼自身は否定しておるが……スタンド無しにスタンド使いに勝つなど至難の技……おそらく何かこの学園都市特有の『能力』を持っているんじゃろう」

そこで二人の視線が同時に上条に注がれる。

「ああ、あはは、えっとその…なんだか話が見えないんですがー……」

「ミスタとジョルノは後で合流するとして、今日はもう陽も暮れる」

「そうじゃな……」

「「とりあえず、良ければ君の家に案内してくれないだろうか」」

二人同時に、こう言った。
二人の目は至って真剣だ。

トリッシュは興味なさそうに町並みを見ている。

「なんでそうなるんだ……不幸だ……」

上条は、3人に聞こえないように、そっと呟いた。
190 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 21:02:41.89 ID:UIZ08xI0
話は少し飛ぶが―

―ブチャラティと上条が出会ったのと同じくらいの時刻。

御坂美琴は無事退院して、後輩・白井黒子と常盤台中学学生寮への道を歩いていた。

「それにしても、良かったんですの?お姉さま。42度近くの高熱が出たのですのよ?もう少し病院で休まれていた方が良かったのでは」

「ん〜、ま、いいのいいの!なんか病室にずっといるとさ、元気なのに元気じゃなくなる気がしてさ。外の空気をこうして吸っているほうがよっぽど身体にいいって」

「お姉さまがそうおっしゃるなら構いませんが……それでも、お姉さまが意識を手放している間心配で心配で……、黒子は、黒子はあああああああああああああああああああ!!」

途中まで真面目に話していたかと思えば、突然奇声を上げて、凄まじい勢いで美琴に抱きつく黒子。
191 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 21:04:06.90 ID:UIZ08xI0
普段はそんな後輩の過剰な好意を電撃で強制的に突っぱねるところだ。
だが、『今回は本当に心配させてしまった』という、美琴の心の中に少しの罪悪感と、ずっと見舞いに来てくれていた事への感謝の気持ちがあった。

そのため

(ちょっとくらい好きにさせといてあげるか……)

という気持ちで以って、美琴は仕方なさそうに微笑みながら後輩を胸に抱きとめていた。

が。


「お姉さまの……胸の谷間ゲットですわあああああああああああああ!!ああ!!ハァハァ!!慎ましいながらも日々成長の兆しを見せるハァハァ!このお姉さまの制服越しからでも感じるハァハァ春の訪れのようなつくしんぼうが バチバチッ!!ああああああああああお姉さまあああああああああああああ!!!」」

後輩がそんな気持ちもどこかへ霧散するようなセリフを吐いたため、ご褒美タイムは終了。
192 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 21:22:14.23 ID:UIZ08xI0
地面で電撃にもだえる白井黒子のカバンから、携帯の着信を告げるメロディが零れる。

「あああああああああぁぁぁぁ……ぁ……あら、このメロディは……」

身もだえするのを止めて、地面に落としたカバンから携帯を取り出す。

「はい、白井ですの……ええ。……発砲音?……わかりましたわ。すぐに向かいますの。それでは」

黒子は携帯の通話を終えると、大きくため息を吐く。

「どうしたの?また風紀委員?私もついていこっか?」

「お姉さま!お姉さまは病み上がりの身なのですから、大人しく寮にお戻りくださいませ!はぁ……せっかくのお姉さまとの愛の帰宅時間が台無しですの」

そして白井は、その場から瞬時に姿を消した。
193 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 21:23:03.42 ID:UIZ08xI0
その姿を見送った?美琴は、3日間も寝ていて、正直言うと少し身体にダルさも感じていたので大人しく帰ることにした。

歩いていると、河川敷に差し掛かる。
以前に上条当麻と戦った場所だ。川の水面に夕日が映って、淡いオレンジ色の川を作り上げている。

(勝負とかじゃなくて……ただの散歩とかでこういう所アイツと一緒に来れたらなぁ……なんで私、顔を合わせたらすぐ勝負とか言っちゃうんだろ……)

綺麗な景色が、少し彼女を素直にしたのだろうか。次に会うときはもう少し、普通に接してみようと誓うのだった。

アイツ、というのは絶賛ギャングに絡まれ中の上条当麻その人のことなのであるが……
今まで何度も彼女の心にそんな誓いがあったものの、一度も守られたことは無い。

綺麗な河川敷に、足を止めて見入って(妄想して)いた美琴だったが水面とは別に、夕日を反射するものを発見する。

「ん?なんでこんなところに鏡が立てかけてあるんだろ」
194 :>>1 [sage saga]:2010/08/31(火) 21:24:29.06 ID:UIZ08xI0
とりあえず今日はここまで。
ちょっといろいろあってPCがあれでこれで……書ける時間が少ないです。

次もまた2日か3日空くと思います。
それ以上遅れたら・・・謝るしかありません。

黒子の口調おかしくないかな。

それでは風呂はいってきますノシ
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 22:19:23.39 ID:wBPsmSgo
名前は御坂美琴 14歳
まっ! このゲコ太は気にしないでくれ
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 22:35:11.81 ID:/NSwMYAO
頑張れパソコン負けるな>>1
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 22:41:58.26 ID:uBUOxIAO
5部ではかなり不憫な死にかたのイルーゾォさん
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 22:53:36.97 ID:da7lEaUo
マンミラさんは分かりやすいだろ
鏡が入口の『イルーゾォの世界』を作ってるだけなんだから
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 23:56:51.25 ID:AnFVk.DO
服は許可しない
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 02:26:42.67 ID:KFdEjVk0
美琴が自分の手を切断して「覚悟」を・・・
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 02:30:42.22 ID:kpAyaESO
五部ではよく『俺』登場させて妄想してたわ

ちなみに俺のスタンドは『ブランキー・ジェット・シティ』な
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 09:04:20.63 ID:DTlB8.2o
なにこの痛い子…
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 09:04:55.83 ID:3uLC0d.0
>>201
おいばかやめろ
あああああああああああああああああああああああ
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 14:02:30.25 ID:Pwix/EDO
マンミラは相手が悪すぎた。
パープルヘイズさんが強すぎだしな。
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 19:30:31.27 ID:OhuXZsAO
マンインザミラーと聞いて何故かラウドネスが聞きたくなった
206 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:18:39.66 ID:nfehwow0
展開が遅い

またちょっとだけ続きかきまする
207 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:19:17.21 ID:nfehwow0
「なんだろこの鏡……なんか妙に存在感があるっていうか……」

置いてあった鏡は特段派手な装飾をしているわけでもなく、鏡自体が磨きこまれているわけでもない。ただ何か……根拠はないが……少し興味をそそられるような、何か……不気味な感じがした。
この、科学でちりばめられた街、学園都市に、鏡にまつわる怪談だとかお化けだとかいう言葉や存在ほど、ふさわしくない物も無い。
だが何故だろう、この鏡を見ていると

 自 分 の 姿 を 映 し て は い け な い

と、自分の頭脳のどこかが、強く強く警告している。

鏡は鏡だ。自分の姿が映ったからどうだと言うのだ。お化けが映っているだとか死んだ自分の顔が映るだとかなんだとか、そんなのはナンセンスだ。
不思議なことに、いけないと言われてしまうと、人はなぜかよりソレに惹きつけられてしまうものだ。
ほんの数歩鏡に近づけば、それは美琴を映すだろう。
美琴は鏡へと一歩足を進める。
208 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:20:01.79 ID:nfehwow0
一歩、また一歩。

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

ジャリ、ジャリ、と、自分の足音がやけに大きく聞こえる。
それと合わせて、心臓の鼓動の音も。

そして、最後の一歩。


『・・・・・・・・』


鏡は、特に変わった様子もなく、美琴を映していた。
どこかにお化けが映っているなんてこともない。

「……私なにやってんだろ……。さっさと帰ろ」

スリルに飢えていたのかなんなのか……何にしろ、急に先程までの自分の思考がバカらしく感じて、一気に気持ちは冷めてしまった。
美琴は踵を返し、そのまま鏡の前から去って行った。
209 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:21:20.69 ID:nfehwow0
寮監に退院した旨を伝えて、そのまま自室に戻る。
彼女の同居人はやはりまだ帰っておらず、美琴は自分のベッドに腰を下ろす。

「そういえばあのライター……あれ、なんだったんだろ……」

そのままベッドに仰向けに倒れて、天井に向かいぽつりと呟く。

自分が原因不明の高熱を出して入院した直前。ライターをつけて病気にかかるなど聞いたこともないがしかし、一緒にいた上条当麻までもが同じく原因不明の熱で倒れたとなれば話は別だ。

検査の結果、全くの異常なしではあったが……。

(明日、あいつに会って話を聞いてみよう。……うん、それがいいわ。そう、ライター拾った後の話を聞くだけ。うん、それだけで、何の他意もない、ないったらないから!)

なんだかんだ、想い人に会う為の口実ができた事に若干テンションがあがる御坂美琴であった。
彼女のベッドの上で、枕を抱きしめてゴロゴロニヤニヤとしていると。

「只今帰りまし……お姉さま。何を一人で、にやにやとしていらっしゃいますの?せっかくの美しいお顔が台無しですわよ?」

彼女の同居人・白井黒子が帰ってきた。
210 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:22:25.75 ID:nfehwow0
「に、ニヤニヤなんかしてないわよ!」

「まさかお姉さま!わたくしというものがありながら、また、あの類人猿の事を……」

「ちちちちちちち、違うわよ!そそそそそそっ、それよりも、風紀委員、大丈夫だったの?」

「(……わかりやすすぎですの……)ええ、それが今回の件は、これ以上調べなくても良いとの命令が上から下されまして。……結局ただの呼び出され損ですの」

よほど二人の帰宅時間を奪われたのが悔しかったのか、そう言って黒子は恨めしそうな表情を作る。

「そうなんだ。なんか匂うわね……私も「お姉さま。先程も申しましたが、く・れ・ぐ・れ・も、怪しい事件等に自ら首をつっこまないように」……わかってるわよ……」

そうは言っても、美琴の顔は納得しておらず、隙あらば謎を暴いてやろうという雰囲気をぷんぷんさせていたのだが。

結局その日は(彼女たちにとっては)特に変わったことも起こらず、話は翌日へと移る。
211 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:23:32.46 ID:nfehwow0
そして、事件は起こった。

体中を殴られ意識不明の状態の青年が、道端に打ち捨てられている状態で見つかったのである。
すぐに病院に運ばれて一命を取り留めたが、重症であることは変わりなかった。
そして問題なのが、彼は学園都市でいう『レベル3』の能力者で、そこらへんにいるような暴漢には負けるような実力の人間では無かったという事だ。
いったい、何処の誰が彼をやったのか。

人間関係に問題なし。性格も誰からも好かれるような人柄で、恨みを買うような事もなし。

目を覚ました彼の話を聞いても

「鏡の中に閉じ込められた」

とだけ言って、身体を震えさせるのみだ。

鏡の中、なんていう話を誰が信じようか。
アンチスキルの面々も、『きっと錯乱して思考がまとまっていないのだろう、しばらく様子を見てからまた』という見解で落ち着いた。

212 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:26:46.33 ID:nfehwow0
だが、その話を耳に入れた彼女だけは、少し違った。
彼女とは、御坂美琴だ。

――“あの鏡”。

何か、妙な予感と不思議な確信のようなものがあった。

『彼はきっと、錯乱なんかしていない。ありのまま起こったことを話しているにちがいない』

と。

彼女は、口うるさい同居人に隠れ独り、足を走らせた。
昨日見かけた、“鏡”のある河川敷へ。


「あった……!あの鏡……!」

それは、昨日見たときと変わらない姿でそこにあった。

「なんなのかしら、この感じ……。鏡の中……。普通に裏側もあるし……」

美琴がその鏡をまじまじといろんな角度から眺めていたその時



美琴を見つめる男がいた。

鏡の中に。
213 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:33:37.71 ID:nfehwow0
肩まである長い黒髪をいくつもの束にしてまとめていて、服装はまるで手榴弾のような、もこもこのダウンジャケットを着ている。

その男と目が鏡越しで目が合い、男はニタリと笑う。

尋常じゃあない気味の悪さ。

冷や汗がぽつ、ぽつと浮き出て、頬を伝う。

ゆっくりと、ゆっくりち振り返る。
その“鏡に映る男”の方向へと、眼を向ける。


「……!!?」

しかし、振り返った先は、誰もいない景色が広がっていた。

“男”はいない。

「なっ……なによ、これ……!」

鏡を見る。

“男”がこちらに歩いてくる。

振り返る。

誰もいない。

鏡を見る――。
214 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:34:24.70 ID:nfehwow0
確かに鏡には映っているその男が、振り返るといない……!

鏡に映る男は、笑顔のまま、口を開く。

「なぁ……アンタは知っているのか?『トウマ・カミジョー』って男を……」

「かみ……!?」

不意にその男から出された、美琴がよーく知る名前。

美琴の思考がぐるぐる回る。

なぜその名前が出るのだろう。
いいやその前に、この鏡の中の男は……

「鏡の、中……?」


『鏡の中に閉じ込められた』


(やばっ)

美琴は、直感的に鏡から離れるべきと瞬時に判断し、思い切り右足を蹴って、左側に倒れこんだ。
215 :>>1 [sage saga]:2010/09/02(木) 20:40:04.20 ID:nfehwow0
なんでいつも投稿したあとに誤字に気付くのか。
展開遅くてごめんね!
期待に添えれなかったらごめんね!
とりあえず今日はここまでにしときます。
明日か土曜に続きかけるよう努力します。イルーゾォ様の活躍にご期待ください。
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 20:44:51.87 ID:QBOqt2AO
おつ
頑張れ
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 20:46:59.17 ID:OhuXZsAO
乙乙
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 21:49:38.21 ID:sG2PR.SO
>>1に『ヘブンズ・ドアァァァ』!!!



いちおつ・・・っと
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 22:26:18.19 ID:YRe/alU0
ライター?
でもポルポのスタンドを学園都市で発動できるのか
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 11:04:24.08 ID:Wp9ccZwo
自動操縦だし何の問題もないだろ
221 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 22:55:39.83 ID:70RIOZg0
イルーゾォ様がこんなに長引くとは思わなかった

続き↓

222 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 22:57:11.14 ID:70RIOZg0
「なんか…、変ね……」

頭からのダイビングから起き上がった美琴は、それから何か言いようのない違和感に包まれていた。
鏡にしか映らない男は異常ではあったがしかし、それとはまた別の何かが、彼女の気に食わない。

「なんか、変」

もう一度呟いた。

「『トウマ・カミジョー』……」

再び、その単語が聞こえてきた。声のした方を振り返る。

「知っているのか、知らないのか……『どっち』なんだ?大事なのはそこんところなんだ。お前が知ってるなら喋ってもらう。そして大人しく喋るなら、俺はこれ以上何もしない。お前がもし知らないと言うなら、本当に知らないかどうか『テスト』するまでだが……」

さっきの男が、目の前にいる。

鏡の中にしか存在していなかった男が、目の前に。

「まさか、これって………!鏡の中っていうのは……!」

「もう『理解』したのか……。なかなか頭の回転が速い……いや、肝の据わったガキだ……だがッ!」

「俺の姿を見たその時点で、お前はもう逃げられないんだぜッ!」

その瞬間、男の体からゴーグルを装着した、爬虫類と人間を足して割ったような、薄気味の悪い化け物が現れる。

「!!……なに、よ……!その、そいつ……!!」

223 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 22:58:09.86 ID:70RIOZg0
「それ以上近づいたら、私だって容赦しないわよ!」

「ほう……見えるってことは、お前も『スタンド使い』なのか……まぁどっちでも俺には関係ないが」

男は大股で美琴に近づいていく。

美琴は目つきをきゅっと細く鋭くして、男を睨みつける。

「容赦しないって……言ったで、しょ!!」

そして、右手をつきだして、彼女の能力である電撃の槍を、男に向かって放つ


……はずだった。

「え……?」

出ていない。
電撃が出ない。

確かに電撃を放った手ごたえがあるのに、出ない。

「どうした?遠慮せずにやってくれて良いんだぜ?ほら、こいよ」

男は挑発するように両手で自分の体を扇いでみせる。

「こんの……!」

挑発に乗って、美琴は再び男に向かって電撃を飛ばそうと試みる。

「……っ!?」

だが結果は同じ。
224 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 22:59:07.75 ID:70RIOZg0
男は余裕の笑みを浮かべながら、一歩、また一歩美琴に近づいて行く。

「学園都市の能力だとかよ、スタンドだとか、そんな物は向こうに置いてきた……!もうわかっているだろ?ここは、俺の作った『鏡の世界』……俺に害を為す物が入ってくるのは『許可しない』ッ!!お前はこの世界では、そこの石ころ一つ持ち上げることもできないッ!」

男は美琴のすぐ前に立つと足を止めた。頭二つ分ほど身長が高いせいで、真下を見下ろすような形になっている。

「つまり、お前がどんな能力を持っていようとも、ここでは全て無駄だッ!!そしてもう一度聞くッ!」


『トウマ・カミジョーという男を…… 知 っ て い る の か ?』


凄まじい形相で目の前の少女をにらみ付ける男と、負けじと睨み返す美琴。
互いに視線をそらさずに、超至近距離で睨みあう。
両者とも、全く逸らそうとしない。

30秒か、はたまた30分か……どれくらいその状態が続いただろうか。

目を逸らさずに、美琴はゆっくりと口を開いた。
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 23:05:17.58 ID:t0VxTQAO
支援
226 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 23:08:05.52 ID:70RIOZg0
「……ええ、知ってるわ。『上条当麻』。同姓同名の人じゃなければね」

その言葉を聞いて、男はニッと笑う。

「利口な娘だ…それじゃあ、「私の話は終わってないわ」」


美琴は先回りして、男に喋らせない。

「あんたの質問に答えたんだもの。私の質問にも答えてもらう」

「……質問?」

「そうよ。質問は一つ。アンタ……あいつに何の用?」
227 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 23:08:52.38 ID:70RIOZg0
……鏡の男――名をイルーゾォと言うのだが――は、何故この少女が能力を封じられて尚、ここまで強気でいられるのか不思議だった。

昨晩“質問”してやった男は、最初は自信満々で、次に能力が使えないと知った途端に怯えだした。
知っていても教えないさ、とハッタリをこいてきて、少しいたぶったら本当に知らないときたものだ。
実に、実に無駄な時間だった。とイルーゾォは思い出して少し苛立つ。

だがこの少女の目は、嘘を言っていない。『アイツ』という言葉遣いからして、かなり親しい人間なのだろう。
僅か2人目にして大当たりだ。
怯えてペラペラ喋ってくれりゃあ、ガキで女だ、見逃してやったのに。

ただの強がりなのか、それとも自分の敗北を予想するほどの想像力が無いのか。


「……お前には関係ない話だ「関係有るか無いかは、私が決める。早く言いなさい」」

この様子だと少女は、やはり有益な情報は教えるつもりは無いらしい。
イルーゾォのこめかみに、青筋が浮き上がる。


――この…このォ……!なんて……なんて生意気で可愛げの無い女だッ……!

「もう良いッ!全て喋りたくなるようにしてやるぞッ!」

化け物の両拳が美琴に襲い掛かる。
228 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 23:09:36.62 ID:70RIOZg0
超至近距離から放たれるソレを、美琴は後ろに飛んで避けようとする。
だが、想像以上にリーチが長い。そのため避けきれず、ガードした両腕にそのまま拳が叩き込まれる。

バギバギッ!

骨に硬いものが当たったような、不快な鈍い音が美琴の頭を駆け巡る。

そのまま後ろに吹っ飛ばされたが、受身をとりそのままバク転するように後方に転がり、慣性を使って立ち上がる。
両手をグーパーと動かし、骨に異常が無いか確認した。どうやら異常はないらしい。

「どんなに強がったところで、ここでは能力による攻撃は使えない……。このまま続ければ結果は見えている。さっさと言え……カミジョーの居場所を。吐けばコレで終りにしてやる」

イルーゾォは、再び開いた距離を縮めるため美琴に歩み寄る。

「まだ、私は質問に答えてもらってないわ」

「……ッ!!良いだろうッ!もう少し遊んでやる……!」

イルーゾォは歩くのを止めて、美琴目掛けて猛然と駆け出した。

「女子供だからと言って容赦はしないッ!!引き際を知れガキッ!!」

イルーゾォのスタンド『マン・イン・ザ・ミラー』の拳が美琴に再度襲い掛かる。
今度は一撃ずつではなく、激しい突きの連打だ。

ドガガガガゴッ!
229 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 23:10:35.78 ID:70RIOZg0
「う、ぐッ!」
肉と骨がぶつかる生々しい音が響く。
それに、美琴の喉の奥から漏れる隠し切れない痛みへの悲鳴も混ざっていた。

「鏡の中では、誰も俺に勝つ事はできないッ!これが俺のスタンドッ!『マン・イン・ザ・ミラー』だッ!」

「うげぇッ!」

美琴は、後輩や友人達には聞かせられないような悲鳴を上げて、吹っ飛ばされ、今度は地面に尻餅をついた。

「足腰が立つ間によォ……喋った方が良いと思うぜ……自分の人生をより幸福なものにしたいと願うならな……」

少女をいたぶる事に何も感じていないのか、至って平静な顔で、つまらなさそうに言うイルーゾォ。
殴られた際どこかが切れたのか、美琴の額から一筋の血が流れ落ちた。

「……鏡の世界。信じられないけど、信じるしかないみたいね……あとその化け物も、何なのか知りたいところだけど」

「……あぁ?」

「私の能力は……『電撃使い≪エレクトロマスター≫』……電撃を自在に操る能力……学園都市の中で7人しかいないレベル5の……第3位……」

ブツブツと呟きだす美琴。
イルーゾォは訝しげな顔でその様子を見つめる。
230 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 23:14:57.22 ID:70RIOZg0
「……お前の能力の自慢は他所でやれ。俺が知りたい情報はたった一つ。さっさと質問に――」

「アンタの足元の草……焦げてるわ。私の電撃で焦げたのよね、それ。つまり、私の電撃は『鏡の外』で確かに発生してるってことよね」

美琴はよろよろと立ち上がり、右手で自らの額に触れる。

「あぁ……血が出てる……。女の子の顔に傷つけておいて……無事に帰れるなんて思わないほうがいいわよ」

「いつまで強情張るつもりだッ!」

イルーゾォは更なる追撃を美琴に浴びせようとする。
だがその時。

ブゥゥゥゥン  ブゥゥゥゥン

まるで蜂が集団で飛んでいるかのような羽音が、どこからかイルーゾォの耳に入ってくる。

「……?何の音だ……?」

イルーゾォが音に気をとられて振り向いた、その次の瞬間。

黒い何かが、凄まじい速さでイルーゾォの肩を掠めて、通り抜けた
231 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 23:17:33.80 ID:70RIOZg0
「なぁッ!?」

あっという間に、掠めた部分から血が噴出し、イルーゾォは痛みに苦悶の声をあげる。

「な、なんだとッ!!お前、何をッ……!」

その黒い何かは、龍が空を翔けるように一通り飛び回った後、美琴の手元に集まる。
そして、集まったソレは、大蛇が美琴の腕を這うように渦巻き、蠢いている。

「その『焦げ』ってつまり……『外で』動かした物は、鏡の中でも動くってことよね。電撃自体は出ているのなら……電気で外の世界の砂鉄を集めて剣を作った……。見えない分コントロールは大雑把だけどね……」

それは剣の形になって、美琴の手に収まる。

ブゥオンッ!!

美琴が横にひと薙ぎしただけで、凄まじい音が響く。

「勝負は、これからよ」
232 :>>1 [sage saga]:2010/09/03(金) 23:18:57.12 ID:70RIOZg0
今日はここまでっす!

イルーゾォさんホルマジロに比べてすごく・・・長いです・・・

次は2日以内にできるだけがんばるので見てくれると嬉しい。
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 23:20:31.26 ID:t0VxTQAO
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 23:23:18.32 ID:xKYF3sAO
おっつ
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 23:34:01.59 ID:MIyqUTE0
おつおつー

マンインさんって一見捕まえちまえば無敵の能力、みたいに思えるけど
フーゴがやった(それ自体が目的ではなかったが)岩砕きみたいなのをすごいパワーでできる能力なら戦えるよなぁ、と思ってたから
今回の天界にはスゲー納得した、というか嬉しかったぜ!
236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 00:00:41.39 ID:bPMA/O60
おつー

イルーゾォはゲームで苦労したから一番印象濃いなー
コントローラーの向きを逆にしたり前に鏡置いたりしてクリアしたww
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 03:35:44.57 ID:a56/WEso
>>232
マジオの事をアルマジロみたいに呼ぶ奴ってどんな奴だろうと許せねぇ
両作品に「敬意」が払えないならクロスSS書くのやめちまえ
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 05:43:53.03 ID:/RMOG3Y0
>>237
「敬意」があるとかないとかを、くっだらねー誤字云々でしか判断できないならクロスSS読むのやめちまえ
作者その人ですら間違えるときは間違えるんだぞ
239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 06:24:21.98 ID:ryjW7MAO
どんな事にも文句つける奴ってのはいるんだな
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 07:20:50.68 ID:a56/WEso
>>238
誤字じゃねーよ
本編じゃちゃんと呼べてるのに馬鹿にしたみたいにわざとらしく呼ぶのが「敬意」を払った人間のやる事かって言ってるんだよ
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 07:35:04.06 ID:ryjW7MAO
馬鹿にしてる云々はお前が勝手に思い込んでるだけだろ
お前だって「マルオ」みたいにマジオって呼ぶ奴は許さねぇ、敬意が足りないとか言われたら面倒臭いだろ
242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 07:53:22.42 ID:a56/WEso
呼びやすいように名前の一部で呼ぶのと名前の改変じゃ別物だろ
前者はマクドナルドをマクドって呼ぶのと一緒だろうが
後者はマクドナルドをあえてマクドネルドとか呼ぶようなもんだぞ
243 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 07:59:30.15 ID:O9zgOxko
ゲロ以下の臭いがする奴がいるな
244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 07:59:51.60 ID:wl9PKD2o
すっごい分かりにくい例えだけどそれはつまり限りなくどうでもいいって事でFA?
245 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 08:04:38.26 ID:CMtdJ8co
これらはD・4・Cによって仕組まれているッ!
246 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 08:05:09.10 ID:ryjW7MAO
俺が言いたかったのは『そこ』じゃあねぇーんだ……

『マジオ』も『ホルマジロ』も……本人からすればそれぞれ自分なりの愛着を込めて呼んでるのかもしれねぇ……
それなのに「馬鹿にしてる」とか「敬意がない」なんて言われたってよぉ〜、納得いかねぇんじゃねえのかい?って言ってんだよォ〜〜!!俺はッ!!
247 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 08:21:21.86 ID:a56/WEso
大体名前もじれば愛着込めてるなんて考え方がおかしい
その最たる被害者が禁書に居るだろうが
俺は短髪ビリビリなんか目じゃないほど可愛いヒロインなのに名前をまともに呼んでもらえない彼女の事を考えると怒りで箸が進まないんだよ
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 08:28:46.93 ID:ryjW7MAO
もう喋るな…話が噛み合わねぇ……
249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 08:29:57.41 ID:C9VdNcko
キメェ
250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 08:32:29.38 ID:a56/WEso
>>248
お前ここまで来てその引きはねぇだろ……
せっかくここまでファビョったふりしてボケてきたのに最後の最後で台無しじゃねぇかよ……
251 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 10:35:43.94 ID:jrvDl360
いいじゃん
その理屈じゃ荒木先生は花京院をバカにしてることになるぞ?
252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 11:30:48.65 ID:QZbwkQDO
>>247
禁書さんって性格がアレだしぶっちゃけ見た目が可愛いしか売りないよね
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 11:34:50.74 ID:wl9PKD2o
>>247
禁書さんに限らずなんで穀潰しなキャラが顔がかわいいってだけで超美化されてヒロインみたいな扱いされるんだろうね気に食わねぇ超気に食わねぇ
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 11:55:54.75 ID:uZ4V9Rco
姫神さん…その内sagaらないと打てなくなりそうで怖いです
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 13:50:09.54 ID:6VrxdzIo
なんかギアッチョが約一名いて吹いた
256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 15:02:40.75 ID:PQZMzNso
ここまで神父の幻覚
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 18:17:31.81 ID:JbrIlQIo
ここまでデス13の夢の世界
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:33:39.43 ID:UvumPwo0

栄光は…………おまえに……ある……ぞ…
オレは………おまえを…見…守って……いるぜ……

あああ…兄貴ィッ……!……あ、兄貴はわかってたんだ、ローマ正教がどんな、どんな奴らか……う、ううううううう
だ、だから俺を、俺を学園都市に飛ばした……ッ!俺が、俺達が適わないことを悟って……ッ
わかったよプロシュート兄ィ!! 兄貴の覚悟が! 「言葉」でなく「心」で理解できた!
俺達は光の世界に向かっているんだねッ!

SSにペッシの野郎が出てくるとよォーーーッ、かなりの確率でプロ兄が死ぬんだよなーーー………
それこそ駅前に鍵付けっぱの自転車を置いとくと一週間後には無くなってるみたいによ〜〜〜

でもよーーー、禁書世界でカミジョーとか言う奴に会うとさあ、死ぬことが滅多になくなるって聞いたんだよなーーっ

ま、ホルマジオが死んじまった今、その仮説は意味がないんだなあああこれが

口がスベっちゃった いやごめん!

259 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 23:06:57.80 ID:UFUnxkSO
伸びてるから期待しちまったじゃねーか
260 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [さげ]:2010/09/05(日) 01:10:29.68 ID:9oFjx6w0
>>798
お前もういいよ・・・
261 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:17:22.60 ID:N2dbrN2o
ロングパス入りました
262 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:49:41.47 ID:ABsIqUSO
誰か『キング・クリムゾン』お願い
263 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:57:52.88 ID:UyzaLyMo
なら俺はレクイエム キリッ
264 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 23:37:27.29 ID:xQ28wcAO
支援
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 19:04:35.02 ID:w.acMkAO
age
266 :>>1 [sage saga]:2010/09/09(木) 00:37:18.94 ID:OdEs4eQ0
待ってくれている方、どうもすいませんでした。
明日の夜には続きを書けそうです。
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 03:39:32.19 ID:YNaVnK60
おk
268 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 19:15:10.31 ID:uyU7dow0
その際にはageてくれたら助かるんだぜ
269 :>>1 [saga]:2010/09/09(木) 23:07:14.26 ID:OdEs4eQ0
ID違うと思うけど>>1です。
野球がすごいことになってたので見入ってました

イルーゾォがめっきり長くなって……やっぱりどちらも活躍させようとすると長くなる……
美琴のきめ台詞、ビリーデヴェルチってだめかなぁだめだなぁ

↓続き

270 :>>1 [saga]:2010/09/09(木) 23:09:22.68 ID:OdEs4eQ0
「喋ってもらうわよ……アイツとアンタがどんな関係か。どう考えても『友達になりましょう』って話じゃないでしょうしね……!」

そう言って、美琴は剣先をイルーゾォに向け、とびっきりの睨みを利かせる。
イルーゾォは肩を怪我しているものの、その傷は浅く、驚きに歪んでいた顔もすぐに平静な顔つきに戻っていた。

「……ちょっとばかし驚かされたが……。電気で砂鉄を集める……考えたものだなぁ、おい……」

イルーゾォは、徐々に、ジリジリと足を後退させる。美琴の額から流れ出た血が、ポタポタと地面に滴り落ちる。
後退する、そんな僅かな様子も、美琴は見逃さない。

「逃がさないわよ。絶対に逃がさない。アンタを放って置くのは、すごく危険だわ。あんたはここで、私が倒す」

「俺が逃げる……?俺を倒す……?そんな冗談は全く面白くないぞッ!お前が砂鉄を集めようが、何をしようが、俺が圧倒的に有利なのは変わらないんだからなァーッ!」

イルーゾォは勝ち誇ったように笑い叫ぶと、美琴が入ってきた鏡へと一目散に駆け出した。

「『マン・イン・ザ・ミラー』ッ!!その鏡をぶち割れッ!」

一瞬判断が遅れて、攻撃に移ろうとした時には既にイルーゾォは鏡に辿り着く。
そして次の瞬間、ガチャアン!!と、甲高い音が河川敷に響く。美琴が『入ってきた』鏡は、見事にバラバラに砕かれてしまったのだ。
271 :>>1 あれ、ID一緒だ。ipodだと一緒なのか [saga]:2010/09/09(木) 23:10:28.31 ID:OdEs4eQ0
「……ッ!!?」

「クックック……」

イルーゾォは、未だに、顔から笑顔を崩しておらず、美琴の方へ満足そうに振り返る。それはまるで、自分の勝利を確信しているようであった。
美琴は、そのイルーゾォの態度に嫌悪を感じる。一つ一つの仕草に、とんでもない、何か言いようの無い暗黒を感じるのだ。
ここで必ず、決着を着ける。美琴の心はそれ一つだけであった。

「その鏡を割って、私をここに閉じ込めようって訳……?なら無駄な徒労ね。私は、アンタを倒すまでここを出るつもりは無かったし、どっちみちアンタを倒せば、ここから出れるんだろうし」

「俺を倒せばここを出られるってのは正解だが、それは無理だ。そして、お前をここに閉じ込めるっていうのは不正解だな……。そもそもそんなことをする必要はないッ!」

イルーゾォは、今しがた割った鏡の破片を地面から拾い上げて、美琴に投げつける。
美琴は砂鉄の壁を作り上げて、難なくその鋭利な破片達を打ち落とす。それらは美琴に命中する事無く、あちこちに飛散した。

「当然そうやってガードするしか無い訳だ……鏡の中ではな……」

ボソリとイルーゾォは呟くが、美琴には聞こえない。

「アンタさっきから……もう勝ったみたいな態度してるけどさぁ、こんな仕様もないことする為に鏡割ったの?……今度は、こっちから行くわよッ!!」

防御に回していた砂鉄を、攻撃態勢へ。大量のハチが飛び回るような、強烈な、虫の羽ばたきのような音を鳴らして、大量の砂鉄がイルーゾォ目掛けて飛んでいく。
攻撃がイルーゾォに達しようかというその時。


『お前の 両足だけ 鏡から出ることを 許 可 す る ッ!』
272 :>>1  [sage saga]:2010/09/09(木) 23:11:53.75 ID:OdEs4eQ0
イルーゾォがそう叫ぶと、いつの間に潜んでいたのか先ほどの化け物が美琴の両足を掴みそして。
なんと美琴の両足の膝から下を一瞬にして消し去ってしまったのだ。

「きゃっ!」

突然のその出来事に驚きを隠せず、能力演算に狂いが生じてしまう。
今まさに、一撃をくれてやろうとしていた砂鉄の剣は結合力を失い、霧散してしまった。

「まずは足からだ……足を『鏡の外』へ引きずり出した……そして俺は今から外に出て、その足をへし折るってわけさ」

「足の次は指を、一本ずつやってやろうか。どれもスゴク簡単だ。フフ……、じっくりやってやるよ。喋りたくなるまでじっくりな……。フハハハッ!」

「……やってみなさいよ……足を折られた瞬間、アンタにとびっきりの電流を流してあげるわ……」

「強がりにしか聞こえんな。クククッ」

勝利を確信して高笑いするイルーゾォ。
一方で美琴はというと。
自分の足が消えた状況に肝は冷やしたものの、両足はこの世から消し去られた訳じゃなく、確かにここにある実感があることに胸を撫で下ろす。。
だが問題なのは足が見えないことよりも、そこに固定されてしまって動けないということだ。
このままでは、確かに男の言うとおりになってしまう。


心を落ち着けて、そして心を燃やして、もう一度演算を開始する。
再度砂鉄は美琴の意思に従って集合、すぐにイルーゾォに向かって激しい音と共に攻撃を開始する。
273 :>>1  [sage saga]:2010/09/09(木) 23:12:24.33 ID:OdEs4eQ0
だが。

「『マン・イン・ザ・ミラー!』俺だけ外に出ることを『許可』しろッ!」

すると今度はイルーゾォが、突然美琴の前から姿を消した。
砂鉄が、目標を失い空振りして地面にぶつかり、土が彫れて舞い上がる。

誰の気配も無い静かな鏡の世界、存在するのは両の脚の無い美琴だけになってしまったのだった。


『鏡の外』で何かが動いているのだろう、独りでに砂が小さく動き、それに伴いジャリジャリと音が鳴る。
鏡の男かもしれないし、そうでないかもしれない。もしかしたら鏡の男がそこら中に石を投げて、足音によって居場所を探知されるのをかく乱しようとしているのかもしれない。

「アンタの能力、だいぶ理解できてきたわ。鏡なら、なんでも良かったのね。鏡に映るものを、自由に行き来させる。それで、私の足とアンタが今外に居るってワケね」

鬱陶しそうにどくどくと流れ出る額の血を拭う。美琴の両手は、血を何度も拭ったため真っ赤に染まっていた。

――だが、そんなことはどうでもいい。

「やれることは全部、やってやる……!」

274 :>>1  [sage saga]:2010/09/09(木) 23:13:11.22 ID:OdEs4eQ0
[鏡の外]

「アブねぇ……鏡の外でも砂鉄は暴れているんだったな。こんな初歩的なミスを……」

外に出た瞬間砂鉄の剣の攻撃に遭い、間一髪でかわしたものの今度はわき腹を掠らせてしまったイルーゾォ。
先ほどの肩の傷と同様にかなり出血しており、美琴の足のある位置から少し離れた場所で座り込み、体力を回復させていた。

「なかなか危ない技をやってくれたな……あのまま鏡の中にいたら危なかったかもしれん」

ゆっくりと立ち上がると、美琴のいたあたりの場所に目を向ける。
河川敷に足だけが生えている不思議な光景がそこにあった。

「だが……お前はもう、俺に勝てる可能性が無くなったな……」

イルーゾォを見失ったことで、勘を頼りにしているのか、あちこちにバチバチと電流が流れ、火花が飛んでいる。
手に持った割れた鏡を覗き込み、御坂美琴の姿を映し出した。

電撃の次は、砂鉄の剣が獅子舞のように荒れ狂い河川敷を翔けまわる。

「勘でやられるほど、俺は甘くないぞッ!楽しみだ、お前が痛みに悶え平伏す姿がッ!」

イルーゾォは回り込むように美琴に近づいていく。
周囲に石を投げ、足音をカモフラージュする。慎重に、慎重に、一手一手を日本で言う『詰め将棋』のように組み上げていく。
275 :>>1  [sage saga]:2010/09/09(木) 23:24:55.74 ID:OdEs4eQ0
そして。

「射程距離内に入った……くらえッ!!」

まさに『スタンド』の拳が繰り出されようとした、その時だ。
荒れ狂っていた砂鉄の剣――いや、既に大きさからして砂鉄の龍と言うべきか――上空へが急上昇、そして突然その結合が解けた。

そしてそれと同時に、砂鉄の雨が河川敷を襲う。
ザーザーと、雨とは違う鋭く重い、砂鉄が地面とぶつかる音が絶え間なくなり続ける。

イルーゾォは自身にも降りかかる砂鉄を見ながら、美琴の意図を図りかねていた。

「なんだ?何のつもりだ、コレは…………しまっ――!」



[鏡の中]

「表と裏、鏡の中と外。動かしたものは『中』でも『外』でも同じように動く。アンタの位置を見つけるには、その法則を使うしかないみたい」

美琴の目の前に、『人間型』に砂鉄が積もっていく。
それは、間違いなく『イルーゾォの形』だ。

「……こんなに近くに、いたのね……」

美琴は、目の前のその砂鉄の塊に手を伸ばす。
こちらの世界では電撃は出せない。
だが。


「死なないように、神様にでも祈りなさい」

鏡の外に居るソイツに向かって、美琴は『とびっきりの電流』を浴びせた。
276 :>>1  [sage saga]:2010/09/09(木) 23:26:33.99 ID:OdEs4eQ0
ちょっと短いかもしれないけど、今回はここまでどす。

矛盾とかいっぱいありそうだしイルーゾォのキャラも少し変だけど大目にみてください。。。
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 23:33:52.41 ID:YNaVnK60
278 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 23:33:56.92 ID:PQiCf4so
>>276
視認してるだけなら目玉だけ許可する(しない)で終わってたんじゃないか?
なんでわざわざ足だけにしたんだ?
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 23:42:52.87 ID:xJ70vlso
なにそれグロい
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 23:44:19.21 ID:8TRAKYEo
(目玉をプニプニしながら)
281 :>>1  [sage saga]:2010/09/09(木) 23:53:28.84 ID:OdEs4eQ0
>>278

あくまでイルーゾォさんは、ホルマジオを殺りやがってなおかつ、トリッシュの居場所を知っているであろう上条さんの事を尋問したかっただけなので、美琴の事を殺すつもりではやってないんですよ。

身動きを取れないようにして、あと自分の中のイライラを解消してやろうくらいの気持ちだったのでそこまではしようと考えなかったっていう作者の脳内設定
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 04:36:33.44 ID:fP8KcQA0
>あと自分の中のイライラを解消してやろうくらいの気持ちだった

どうやって解消するの?
283 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 06:10:26.53 ID:Whd1Uj60
>>282
んなもん決まってんだろカス
犯すんだよォォォーーーーーーッ
284 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 07:10:28.11 ID:6O5zwGEo
目玉だけにしても死ぬわけでなし
首から上だけにするもよし
両腕を外に出すでもよし

イルーゾォもなんか変な戦い方してるなぁ
285 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/10(金) 08:13:42.75 ID:xhtSUAAO
たまたま鏡に映ったのが足だったんだろ
286 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 20:19:14.42 ID:cdMZMdQo
戦闘中常に最善の判断が出来ると思うのがおかしい
結果論だしな
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 22:39:30.10 ID:RPgkXMc0
目玉だけなら最悪の場合拘束できないかもだしな
その場合ワムウ級の凄みが必要だが
288 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 23:58:08.68 ID:BUTbowQ0
河川敷に足でスケキヨ思い出した
289 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/11(土) 12:41:35.92 ID:7IZOVE60
で、美琴の手首を切り落とすほどの「覚悟」は見せてもらえるの?
290 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/11(土) 13:01:52.16 ID:0eKDU6AO
なにこいつ
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 14:05:34.86 ID:NkJU9HAo
美琴に覚悟はない気がする
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 14:07:57.49 ID:0Qn3e0oo
[ピーーー]つもりがない暗殺チームに死なないかどうかは神様にお願いさせる中学生か……
これぐらいハンディがないとクロスが成り立たないのかな?

暗殺チームだし自分の力が「相手を鏡の中に入れること」だけってことのデメリットを良く知ってないとやってけないと思うが
マジオのスタンド能力が他の仲間に割れてたりすることから他の奴のチートなスタンドも知ってるだろうし
戦闘経験としてもボスから「罰」受けとってからも潜伏してた2年(だった?)は暗殺稼業こなしてるはず
ボスに背いてからは相当苦労してるよな。裏切って数日で親衛隊合計5人が襲ってくる世界だし

てか攻撃されてんだから[ピーーー]つもりないんだったら逃げりゃいいんじゃね?イルーゾォだし
293 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 14:27:43.21 ID:S9Ea1f.o
別に御坂も[ピーーー]気は無いだろ…
ミラーさんは尋問しなきゃいけないんだから逃げるなんて選択は無い
294 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 15:26:47.34 ID:lUUP1oDO
イルーゾォ→遠くに退避(どうでもいいけどマンインの射程距離って鏡の世界では数百mなんだよな。近付く必要無い)→鏡の中の物はイルーゾォ以外動かせない、つまり食べたりもできない→疲労して美琴の負け

美琴戦法見て思ったけど違う世界で銃撃ってたらイルーゾォ大概の敵倒せるんじゃないか?
295 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 15:55:41.90 ID:gBLR8Gwo
>>294
疲労するまで待つほどの時間は残されていない
待ってる間に娘に手を出せない状況になったら敗けだからな
296 :>>1  [sage saga]:2010/09/11(土) 16:01:30.13 ID:M0ycKco0
どうも。言い訳させてください。
当初の予定では、美琴首から上以外拘束→イルーゾォ表の世界に逃亡→いつ攻撃されるかわからない恐怖と併せて持久戦だァァァァッ!→砂鉄の雨で探知→レールガンであぼん
って予定だったんですが、美琴が逃がさないって挑発しやがったため、イルーゾォが逃げないって言い返しちゃって、そういう戦法させるのもどうなのかなってなり、こうなってしまいました。
書いてて近づくなよアホって自分で思いましたが、まぁ、人生なんて常に正しい選択は出来ないものなので。キングクリムゾンがあるなら話は別ですが

そしてびっくりするくらい続きが思いつかなくて・・・、待ってくださっている方には申し訳ないのですが次の投下は未定です。明日の夜イルーゾォ終われたらって感じです。もう勝負は付いてるんですが。
297 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 17:22:16.26 ID:xcJDTgSO
ってことでこれ以上の議論は無駄無駄(ry
298 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 19:10:58.34 ID:xovw/wSO
一人闘う毎に議論してたら大変だわなwwwwwwww
299 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 19:13:58.47 ID:NkJU9HAo
人生で常に最善の選択を以下略なんて有り得ないからどっちが強いとかそういう考察は意味を成さない
120%油断で負けるDIO様みたいなのもいることだし
300 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 11:42:26.64 ID:nkt8evs0
>>299
 DIO様のは油断かな?
 ジョセフの波紋ガードも見抜き、承太郎の指がちょっと震えただけでも相当慎重になって、承太郎が一瞬しか動けないことを見抜いたうえで、一瞬以上動けたとしても殺しきれるナイフ投げの作戦を使い、そのうえナイフで串刺しになった承太郎の首も念のため刎ねようとしている。ポルナレフが忍び寄っていることも予測してすぐ対応できるようにしている。

 承太郎が動いたら、拳銃で撃って、呼吸と心臓の音を確かめるまでの確認作業。ジョセフの血を吸って自分の力が圧倒的に跳ね上がってなお、正面から承太郎を殺しにはかからず、ロードローラーを盾にしながらその重量とラッシュによって押し潰そうという慎重な殺し方。

 これだけやって勝てなかったのは、DIO様の油断というより、承太郎が凄すぎたというべきじゃないだろか。まあそうなると、精神的問題ではなく、実力において完全にDIO様は負けていたということになっちゃうかもしれないが。
301 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 13:31:11.67 ID:rNOWkVo0
>>300
あの「てめーは おれを怒らせた」ってよく名セリフのひとつに数えられてるけど
実は『原理不明の主人公補正で勝ちました』って言ってる様なもんなんだよな

時を止められるようになったのはいいとしても、最後の蹴りとパンチの交差で
満身創痍の承りと、ちょっと足蹴られたDIO様が正面からぶつかって競り負けた理由は実は全くわからんし
一応過剰の昂ぶりがスタンド能力を一時的に高めた、と言えばまぁ理由付けにはなるが
ジョジョでその手の「少年漫画のベタなパターン」な勝ち方したのって後にも先にもここだけじゃね?
302 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 14:25:55.77 ID:I2Tp5FUo
長い
長いよ
303 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 15:02:25.74 ID:.Z/GnXEo
DIO様が負けたのって蹴られた左足で止めを刺そうとしたのが原因だと思ってたんだが
これも油断だよな……?
304 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 16:47:56.88 ID:DB6zW3Eo
血の目潰しで、勝った!第三部完!!とナイフとかじゃなく蹴りで止めを刺しにいった所を承太郎のスゴ味で返り討ちにされた
これをDIOの油断と見るかどうかは荒木にしかわからんわな
まぁ人生で常に最善の(ry
305 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 16:50:42.21 ID:FqsViDgo
>>303
格闘技に精通してたからこそ蹴られた左足だろ
306 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 12:02:38.01 ID:K0kSdISO
凄み一択
307 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 15:35:27.48 ID:gAit88w0
いってみりゃスタンドは精神力だからな
プッツンきてジョースケが強くなるのと同じ
308 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 22:47:54.42 ID:Ltf6PMAO
議論がウザくていなくなっちゃったのかな…>>1
309 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 22:49:15.23 ID:D1hMegAO
なぁにまだ6日しか経ってない
310 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/18(土) 15:44:53.50 ID:52EqGASO
どうしたんだ?
311 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/19(日) 10:47:30.39 ID:lqQfulQ0
この話がクソつまらないって自覚したんだろ
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 13:37:00.75 ID:INQ2lYYo
クソがつくほどつまらなくないだろ
面白くもないけど
313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 16:53:47.82 ID:J4secwAo
お前等の早漏っぷりはすごいな
314 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 00:09:46.76 ID:Ojj0JsAO
まぁどっちにしろ>>1が空気状態であったのは確か
315 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 00:13:18.74 ID:tu/GxgDO
順番から考えて次は兄貴だろ。つまり誰をババァにするか悩んでんだよ。
316 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 01:09:22.99 ID:Ojj0JsAO
もう来ないに入院中の花京院の魂を賭けよう
317 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 11:24:31.56 ID:dgn/sXc0
もうこなくていいよ
つまんねーから
また出直してこい、な?
318 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 13:04:02.27 ID:P9otgVIo




………?
319 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 01:51:59.71 ID:cmyTXkYo
最初のほうは結構良かったのにどうしてこうなった
320 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/25(土) 21:17:08.40 ID:4HZcTYSO
厨同士の議論だろ

ただでさえ禁書厨が多いこの板に、ジョジョ厨まで呼び込んだら、SSどころじゃなくなるわ
321 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 09:55:16.28 ID:9KdUeOs0
>>320
禁書厨はジョジョファン様に媚びてればいいんだよばーかw
322 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 10:30:28.34 ID:4RQNvR.o
幼稚すぎて怒る気にもなれねぇ・・・
323 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 19:26:20.06 ID:rOV33Kwo
でもファニーバレンタインのところよりは面白いな
324 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/30(木) 12:13:04.12 ID:LYWDKcSO
そろそろ誰か乗っ取れ、続きが読みたい
325 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 17:24:49.61 ID:iaHpWfoo
>>323
逃げないだけバレンタインの方がまし
326 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/06(水) 12:50:32.71 ID:YpG0IsSO
続きはー?
327 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/20(水) 20:12:09.49 ID:9XLTloAO
もう依頼だせよ
328 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 09:12:46.38 ID:osxgt8U0
そういやジョジョと禁書って似てるよな
禁書の超能力者は才能がある奴だろ
で、魔術はそれに対抗ってか、まあそんなんだろ?
ジョジョはスタンド使いはいわゆる才能がある奴で
それに対抗するために、鉄球しかり、波紋をつくったってか習得したんだろ?
そう考えると似てね?
329 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 16:55:41.72 ID:msi0xAAo
>>328
波紋はカーズ達に対抗するために生まれた技術だよ
330 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 16:58:19.47 ID:QXNMXiQo
波紋は吸血鬼や柱の男に対抗するための技術
鉄球は知らん
331 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 01:09:02.99 ID:bTyAZGE0
波紋も鉄球もスタンドに対抗するためってSBRに書いてなかったっけ?
332 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/23(土) 03:53:54.71 ID:UJI566SO
どうしよう、一つバトルの展開は思いついたが文章力がヤバイ
プロシュート兄貴戦だが需要ある?
333 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 06:19:33.83 ID:32mii4Ao
構わん 書け
334 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 07:35:56.39 ID:7DJMw2SO
需要は《ある》か《ない》かじゃねぇ……




《あった》か《なかった》かだッッッ!
335 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/23(土) 09:25:56.73 ID:IiLotkAO
乗っ取りなら止めとけば?
一人倒す度につまらん議論で荒れるし。
まぁバカみたいな粘着は一人だと思うけど。
336 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 09:43:28.61 ID:bTyAZGE0
精一杯ジョジョ側に媚びるんなら書いてもいいぞ
337 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/23(土) 23:38:00.32 ID:442liAA0
こういうの好きなのに大概見ると荒れてる
最終的に結論なんか出るわけないんだから議論なんかすんなよ
338 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/24(日) 00:10:02.71 ID:e.F8wcAO
そもそも議論ですらないよな
自分の好きな作品の方をより強く見せろの繰り返し
339 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/24(日) 23:10:29.51 ID:1Qpa7kDO
続きないの?
340 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/25(月) 09:02:18.62 ID:JmBY1BMo
やっぱクロスオーバーは共闘じゃねえとだめだな
真ゲッター対ネオゲッターだってゲッター同士が戦ってるわけじゃねえし
クロスオーバーが許されるのは会社自体が原作者であるアメコミくらいだろ
341 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/25(月) 19:39:57.44 ID:ShSF3Boo
すごい身体能力があるはずなのにアクションゲームの必殺技シーンのように棒立ちする敵の前に立ってジョジョなら確実に何か仕掛けられて負けパターンな長ったるい説教シーンの後北斗有情破顔拳的に一発パンチでどんな相手にも勝利する主人公補正仕様幻想殺しには何で挑んでも勝てる気がしない
342 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/30(土) 23:29:39.45 ID:Fj9c46AO
続きないの?待ってるよ〜
343 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/07(日) 19:03:33.64 ID:rE45u4M0
なんでおとさないの?
こんなくそすれにきたいするなよ
344 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/11/13(土) 19:17:39.17 ID:/EQGaj60
期待あげ
345 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/11/14(日) 21:00:54.99 ID:niee4Kw0
プロシュート「ふざけた幻想を『ぶち殺した』なら使ってもいい」
http://horahorazoon.blog134.fc2.com/blog-entry-586.html

ステイル…
346 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/09(木) 14:15:23.71 ID:j81GiR6o
ああ、結局ステイルだけ無駄死にしてたアレか
347 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/15(水) 22:50:24.75 ID:KwtLewU0
>>1 もう帰ってこねえのか
うるさい連中は消えたからカムバックしてくれよ
348 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 22:52:20.66 ID:PV5Ba.so
まだ消えてないだろうけど俺が全力でフォローしてやんよディーフェンスディーフェンス
349 :>>1 [sage]:2010/12/16(木) 23:26:07.89 ID:Cj6N4720
ほったらかしにしてすいません。

しかし整合性をかんがえてたら続きがおもいつかなくなってしまった。
そして遅筆のくせに調子こいて地の文形式にしたのがまずかった。
台本形式のほうがいいんだろうか

↓ちょっとだけ続き

********

電撃を放ち終わり、ふぅ、と一息つく。

美琴が周囲を見回すと、すでに鏡の世界は解除されており、自由に動けるようになっていた。
目の前では、『鏡の男』が口から煙を吐きながら横たわっている。

「ちょ、ちょっと、ほんとに死んだんじゃないでしょうね……」

美琴が足で軽く2、3回蹴ると、イルーゾォは微かに呻き声をあげる。
どうやら息絶えた訳ではないようだ。
死んでいないのを確認できた事に、少し安心してもう一度、今度はほぅ、とため息を一つ吐く。

「さすがに、私、も、ちょっと、きついかも……」

異常すぎる出来事からひとまず解放された美琴は、安心からかその場にへたり込み、携帯電話を取出し手慣れた手つきでルームメイトを呼び出した。
350 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/16(木) 23:26:54.18 ID:xLfG0SIo
キタァァァァァァァァアアアアアアアアアアア
351 :>>1 [sage]:2010/12/16(木) 23:28:05.36 ID:Cj6N4720
時間は、美琴がイルーゾォと戦いを繰り広げていた時の半日ほど前に遡る。

上条当麻とブチャラティ、ペリーコロ、そしてトリッシュは、揃って上条の学生寮で、今後について話を進めている処だった。

5人と一匹。お世辞にも広いと言えない彼の部屋は、既に収容人数のキャパシティを超えており妙な熱気に包まれている。

彼らが上条の部屋に訪れたのは夕暮れ頃の事になるのだが、上条の学生寮には既に居候のインデックスが居り、帰宅した上条の隣に立つトリッシュの姿を確認すると

「とーまはやっぱりとーまなんだよ」

と、不機嫌を隠さない顔で上条をにらみつけたり、そのすぐ後にブチャラティの姿を見て、ピザの人だなんだと訳のわからないことを言いながら少し機嫌を直したり、それでも結局上条の頭に彼女の歯形が残る事になったりとひと悶着あったのだが、何はともあれ、これまでは敵襲もなく無事に過ごしている。

352 :>>1 [sage]:2010/12/16(木) 23:32:54.67 ID:Cj6N4720
今回もやはり上条の懇願により、インデックスに事実が伝えられる事は無く。

どう考えても怪しい塊の外国人3人を匿うことに対して、(当然ではあるが)追及してくる彼女に対して、

「外国人と交流パーティーで仲良くなった友達だ。お前は気にしなくていい」

という怪しすぎる言い訳で無理矢理やり過ごしたのだった。


その後ペリーコロはというと。
一人、外が完全に暗くなりきったのを見計らって学生寮を後にした。

『スタンド使いではない為、直接護衛の役には立てない。別行動を取り、なんらかの形でサポートをする』というのが理由。

そしてインデックスとトリッシュはというと、年齢が近い事からかそれなりに気が合うようで、何やら二人で話に花を咲かせている。
と言っても殆どはインデックスが話すのをトリッシュが聞くという構図で、更に言うとトリッシュの顔に笑顔が咲く事はなかったのだが。
353 :>>1 [sage]:2010/12/16(木) 23:36:52.13 ID:Cj6N4720
「……で、これから俺たちはどういった行動をとればいいんでせうか?」

上条は、『まさかこのままほとぼりが冷めるまでここに居るなんて言うんじゃないだろうな』と嫌な予感を感じながらブチャラティに視線を向けて、これからの行動について質問する。

「……そうだな。学園都市第3学区に組織の所有する別荘がある。明日の早朝、とりあえずそこに移動しよう。ペリーコロさんが、乗り捨てる為の車を各地に手配してくれるそうだ。その別荘は、はぐれたときの集合場所に指定してあるから、俺の部下もそこに居る……と思う。頼りになる奴らだ。合流したほうが良いだろう」

学園都市に入る際に敵に襲われて(※ベィビィフェイス)分かれて行動をとっていたのだが、実を言うとブチャラティは、それから彼らとは連絡が取れていない。

ブチャラティは、途中ではぐれた部下に思いを馳せる。4の数字が嫌いな気のいい拳銃使いと、ボスを倒して組織を乗っ取ると宣言した少年の事を。

無事であれば良い、無事であってくれ、と。
354 :>>1 ためしに台本形式 [sage]:2010/12/16(木) 23:53:45.88 ID:Cj6N4720
時間は戻って、昼。

白井「初春、次はどっちですの?」

初春『その角を右です。まっすぐ進んで、突き当りを左に曲がった所にいます!』

白井「了解!」シュン!

白井「いましたわね!ジャッジメントですの!」
ジョルノ&ミスタ「…………?」

白井「そこの変な帽子をかぶったあなた。腰に挟んでるそのリボルバー。銃刀法も知りませんの?昨日の発砲事件もありますし、限りなく怪しいですわ?大人しくお縄についてくださいな」

ミスタ「変な帽子って……俺か?」

ジョルノ「そうでしょうね。僕は帽子をかぶっていませんし、銃も持っていません」

ミスタ「お縄につけって言ってもだな、ここで捕まっちまうとブチャラティと合流できねぇぜ」

ジョルノ「それじゃあ、走りましょう」ダダダダダダダ!!

ミスタ「あ、ジョルノ、テメーこの野郎ッ!!」ダダダダダダ!!

白井「逃がしませんの!」シュン
355 :>>1  [sage]:2010/12/17(金) 00:00:34.13 ID:/7yt0OE0
中途半端だけどとりあえずここまでです。

おやすみなさい
356 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/17(金) 01:53:30.93 ID:j2FbvcAO
まさか生きてるとは思わなかった…
>>1


これからは議論が長くなって荒れませんように
357 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/17(金) 05:47:35.96 ID:og5JKFU0
カムバック乙!
358 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/18(土) 18:26:07.93 ID:TM9IyIAO
めげずにお気に入り登録しといて良かった…
続きを期待してます!
359 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:20:53.98 ID:KstR0PQ0
レスしてくれた方、グラッツェ!

地の文全くなくてもおかしいから若干いれました。
多少変でも目をつぶってほしいです。

続き↓
360 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:21:32.13 ID:KstR0PQ0
逃げるジョルノとミスタ。二人は建物と建物の間を縫うように走る。
それを追うのは白井黒子。彼女は、学園都市の治安を守る風紀委員である。

「お待ちなさいな」

「うおッ!!急に目の前にッ!!…っうぐえッ!」

ミスタは突然目の前に現れた少女に驚く間もなく、次の瞬間は地面に這いつくばっていた。

「な、なんだァ〜〜!?」

そして何本もの鉄の矢が次々とミスタの衣服を地面に縫い付ける。

「ミスタ!!」

「止まるなジョルノ!!俺に構わず先に行け!!」
361 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:23:02.55 ID:KstR0PQ0
「どちらにせよ、二人とも逃がしませんの」

白井は標的をミスタからジョルノに変更し、ジョルノの目の前に瞬間移動する。
ジョルノは当然触れられるのを避けようとしたが、いかんせん突然のタイミングで現れる為、回避のタイミングも不自由。彼女が伸ばす手を避けることはできずに……

「うぐッ!!」

そしてミスタと同様に、ジョルノも拘束されてしまう。

「ジョルノッ!!クソッ、ピストルズ!!この鉄の矢、なんとか抜けないか!!」

「ダメダッ!スゲェ深ク刺サッテイル!コレヲ抜クエネルギー ナンテ オレ達ハ持ッテネーッ、不可能ダッ!!」

ミスタがピストルズと呼ぶ、懸命に彼を拘束している鉄の矢を抜こうとしている6匹の小人達は『セックス・ピストルズ』という彼のスタンドなのだが、本人たちが言う通り、地面に深々と刺さった鉄の矢を抜くほどのパワーは無いらしく、鉄の矢はビクともしない。

362 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:23:45.82 ID:KstR0PQ0
白井黒子は、汚い物を見るような目で二人を見下ろした。

「何をしようとしているのかは存じませんけど、抵抗しようとしても無駄ですわ。何者かは存じませんが、学園都市の風紀を乱す輩はわたくしが許しませんの。後でじっくりと話を聞かせて頂きましょうか」

勝ち気な様子で言い放ち、彼女は携帯電話を耳にあてる。
風紀委員の支部に連絡をとる為だ。

「おいジョルノッ!!なんとかならねーのかッ!!」

ミスタが地面に這いながらジョルノにがなりたてる。それに対して

「あまり大きな声で騒がないで下さい、ミスタ」

拘束されているというのに妙に冷静なジョルノ。
363 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:24:40.27 ID:KstR0PQ0
「おい、何冷静ぶってんだ!このままじゃマジで俺達捕まっちまうぞ!!目立つ事は避けろって言われてんのによォ〜ッ!!」

「ですから、捕まらなければいいわけです」

「はぁ?」

「『ゴールドエクスペリエンス』ッ!!」

ジョルノの体から、肩には羽、胸にはてんとう虫がデザインされた人型のスタ
ンド・『ゴールド・エクスペリエンス』が飛び出し、次々と鉄の矢に拳をぶつけていく。

すると鉄の矢は次々と蝙蝠に姿を変えて、白井黒子に襲いかかる!

「な、なんですのォォォォォォォォォォッ!!??」

一斉に蝙蝠に群がられた為、白井は懸命にそれら両手で振り払おうとするが蝙蝠は離れてくれない。

「どうやら、突然なハプニングが起こると瞬間移動は使えなくなるらしいな」

ジョルノは立ち上がり、蝙蝠に襲われている白井を見て呟いた。

「でかしたジョルノ!早く俺の拘束も外してくれ!さっさとここから離れるぞ!」

ミスタが、手足をモゾモゾさせながら、満面の笑みを浮かべてジョルノに催促する。

「くッ!どういうトリックか知りませんが、絶対に逃がしませんわよ!」

漸く蝙蝠の襲撃が薄れて自由を取り戻した白井は、立ち上がっているジョルノを再び拘束しようと立ち向かう。だがジョルノは、次にこう言った。
364 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:26:07.28 ID:KstR0PQ0
「いいや、君はもう、ぼくを捕まえたりはしない。ぼくたちも逃げるなんてことはしない。なぜなら君は、ぼくたちの味方になるからだ」

少しの間、沈黙し、そして

「「……はぁ!?」」


ジョルノの発言に対して、ミスタと白井は同時に声を上げる。
二人の頭上には沢山の疑問符が浮かんでいた。

「おいジョルノ、なに言ってんだテメェ!」
「何をふざけたことを!わたくしは風紀委員、あなた方のような不審な輩を取り押さえるのも仕事の一つ!そしてわたくしはこの仕事に誇りを――」

両サイドから、ジョルノに対して理解できないという趣旨の言葉が投げかけられる。だが、ジョルノは揺るがない。

「僕たちは、とある女性を守るために学園都市に来ました。その女性を狙っているのは、ギャングで殺し屋だ。既に何人ものギャングが、学園都市に侵入している」

「ギャング……!?」

物騒な単語に、白井は眉を顰めた。ジョルノは話を続ける。

365 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:26:53.52 ID:KstR0PQ0
「君はさっき、学園都市の風紀を乱す人間は許さないと言った。敵はプロの殺し屋で、君たちの能力とはまた別の『スタンド』という力を持っている。一般人の君に、一緒に戦おうとは言いません。ただ、情報提供をし合うだけでも、お互いに利益は有る」

「……わたくしに、あなたの話をすべて信じろ、とおっしゃいますの?」

「全く信じない理由もないでしょう」

ジョルノは間髪入れず反論し、まっすぐな視線で白井を見つめる。
白井は白井で、彼からはどうしても邪悪な物は感じられずにいた。
それどころかむしろ、ジョルノからは晴れ渡った青空のような爽やかささえ感じていた。

(ふむ……まぁ、危害を加えようという気配は、全く感じませんわね……)

白井は少し考え、そして

「いいでしょう。続きは、風紀委員の支部で聞きますわ。そちらの殿方の拘束も今外します。ただし、その腰のリボルバーは預からせていただきますが」

どこかつまらなさそうに二人に告げた。


366 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:32:03.47 ID:KstR0PQ0
あれれ〜?
wardで書いてるときはとこまでおかしく感じないのに、投下してから見るとかなりおかしく感じるのはなぜなんだろうね。

とりあえず今日はここまでです。
おやすみなさいませ。
367 :>>1  [sage]:2010/12/19(日) 01:39:17.83 ID:KstR0PQ0
wardってなんだよ……とこまでってなんだ……もうだめだ・・・
368 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/19(日) 03:20:46.90 ID:UyhCkuko
書いてる奴別人っぽいな
369 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/19(日) 12:23:59.05 ID:lg0BRSwo
この展開は正直wktkだ
超きたいなんだよ
370 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/28(火) 01:11:06.52 ID:avuaQsAO
来ないな…
371 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 14:01:59.39 ID:IRa3qmgSO
期待
372 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 23:47:06.64 ID:5vde65KPo
このままログ移転無しで倉庫入りかね
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/

373 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 19:39:08.30 ID:OFj0eiYAO
いつ来てもいいように依頼スレ案内
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1294924033/
余計なお世話だったらスマソ
SS・小説スレは移転しました
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374 :lain. [sage]:2011/02/20(日) 09:55:58.50 ID:???
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それに伴いこちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
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