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男「ここは……どこだ?」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 18:27:44.50 ID:EjaxSESO
立ったら書くかもしれない
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バカ @ 2024/06/14(金) 21:03:40.47 ID:+rRfRWn00
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グランアレグリア「安価とコンマでトゥインクル・シリーズを走りきる」『オリトレ』 @ 2024/06/14(金) 20:52:38.13 ID:AtfPHltc0
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だれでも抱けるキミが好き @ 2024/06/14(金) 00:25:58.93 ID:cg+rfMJvo
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阿笠「出来たぞ新一!陰謀論を現実にするスイッチじゃ!」 @ 2024/06/13(木) 19:24:45.77 ID:8bjcNj4o0
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アルベド&ユリ・アルファの未知なる洞窟の冒険譚 〜オーバーロード外伝〜 @ 2024/06/13(木) 02:10:28.49 ID:Ed3T9Jtk0
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嫁宣言して60分以内に嫁AAにお断りされなければ結婚 @ 2024/06/12(水) 19:23:11.34 ID:ZBHFdCsDo
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村人「石投げる方が殴られずに勝てるしつえーよなー」村人B「矢の方が強くね?」 @ 2024/06/11(火) 03:47:37.90 ID:WsfNCYSZ0
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ニコニコ動画避難所inクラシック @ 2024/06/10(月) 19:28:02.06
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2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:29:05.58 ID:tXzgL6M0
期待
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 18:39:54.41 ID:EjaxSESO
「ここは……どこだ?」

周りを見渡すとなにやらカビ臭い部屋の中。周りにはよく解らない薬品や本が散乱している。
なにやら煙が立ち込めているが、これはどうやら埃らしい。

自分の部屋で昼寝していた筈なのに、何でこんなところにいるのかは解らない。

男は不可思議な現象の中、案外落ち着いて事の次第を把握しようとした。
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 18:54:17.93 ID:EjaxSESO
考えるうちに段々と思考がハッキリしてくる。
寝起きのローギアから、セカンド→サードと切り替わっていく。

ただ、いくら思考が冴えてきても自分がここにいる理由は思い付かない。
「判断材料が少な過ぎるんだよな……」

そう呟いた男は辺りを今一度確認し始めた。

目に入るのは変な薬品の入ったフラスコ、緑色や赤色をした綺麗な結晶、そして夥しい量の本の山……ざっとこんなもんだろう。

次に男が自分の下を確認すると魔法陣のようなものが床に刻まれている。
「なんだかおとぎ話の魔女の家みたいな感じだな」

おおよそ住んでいた日本とはかけ離れ過ぎている。
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 19:03:29.25 ID:EjaxSESO
落ちている本を見てみれば何か解るかも知れない。適当に落ちている本をめくってみる。そして絶句した……

「全く読めねぇ……」

本は今までに見た事のない文字で埋め尽くされていた。
少なくとも自分が知ってる国の言葉ではないことは判った。

「使えねぇ……」

無造作な本の山に本を投げた。
大分行儀悪いが、誰も見てないしいいだろう。
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 19:13:58.15 ID:EjaxSESO
投げられた本は、放物線を描いて本の山に落ちていった。

「ぷぎゃっ」

何か変な鳴き声がした。
本の山の中に何かがいるらしい。
放って置くのも何なので近付いて掘り起こしてみる事にする。

「よっこいせっと……」
動き始める時に声がでてしまうあたり、段々トシをとってるんだなぁ……と実感する。
いや、まだそんなトシじゃ無いだろうと自分にツッコミを入れつつ本の山を崩していく。
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 19:20:27.97 ID:B/biVPwo
ふむふむ
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 19:36:27.94 ID:EjaxSESO
「どんだけ量あるんだよ……」

ポイポイと次から次へと本を散らしていく。
見た目以上に本が重なってたらしい。
それから30秒程掻き分けていると、中から金糸のようなものが見えた。
取りあえず引っ張って見る……プチっとあっさり抜けた。長さは大体30センチというところか?
取りあえず中に何かはいるらしい……
重点的にそこら辺を堀っていくとやっと本体が見えてきた。
ああ、これは多分人間の頭だなぁ……

どうやら中に埋まってたのは人間だったようだ。
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 19:58:59.67 ID:EjaxSESO
ここまでまったりと掘り起こしていて今更なんだが思った。

「人間が埋まってるって……かなり危ないんじゃねーの?」

思考回路は緊急事態モードへと切り替わり慌てて人の掘り起こしにかかった。
行動一つ一つが速くなったお陰か、すぐに腕が出てくるくらいまで本を掻き分けることができた。
その腕を掴むと綱引きのごとく一気に引っ張った。
日頃から鍛えていたお陰か、何とか苦も無く引っ張り出す事に成功する。

そうして出て来たのは気を失った金髪少女。
ラノべなら良くありそうなシチュエーションかもなぁ……
そんな事を考えながら、少女を起こすべく頬をペシペシ叩いて見た。反応は無い。

どうしようか考えていると
「この前、自動車学校の応急救護でこんなのやったっけなぁ……」
と、つい最近の出来事を思い出した。
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 20:07:18.39 ID:EjaxSESO
あれは何から始めるんだっけなぁ……
あぁ叫ぶところからだ。人形相手で恥ずかしかっんだよな……アレ。
深呼吸
スーハースーハー
部屋のカビ臭い空気をバッチリ吸い込んで……

「大丈夫ですかっ!大丈夫ですかっ!!」

耳元で思いっきり叫んでみた。

「〇♂♯¶■∝∵√!?」

効果は抜群だ。
良く分からない言葉と共に少女は飛び起きた。
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 20:26:54.63 ID:EjaxSESO
「∵∬⊆∀▼※◇!!」
こちらのを睨み付けながら訳の分からない言語で威嚇する。いや……別に威嚇してる訳じゃないのかも知れないけど。

「まぁまぁ、落ち着いてくれ」

身振り手振りでこちらが敵意を持ってない事を説明しようとする……

効果はいまひとつのようだ……

言葉が通じないって不便だ……
生まれて20年、ここまでコミュニケーションに困ったのは初めてだ……
それは向こうも同じらしい。
『言葉が通じないなんてまだるっこしいわね』
彼女の眼がそんな事を言っている気がする。
だが彼女は何やら次なる手を考えてるようだ。
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 20:47:39.12 ID:EjaxSESO
「‡√♭〆±仝$%÷…」

彼女が言葉を紡ぎ出すと彼女の右手の辺りに何やら光が集まっていく。

幻想的な風景なんて言葉を良く目にするが、これは幻想そのもの……

この辺りまできて考えた。コレは夢なんじゃないかと。
今更何をって感じだが…思考内容もよく分からんことになってるし。

「¢∽≪⇔‰☆…」

自分が考えてるうちにも少女は言葉を繋げて行く。
何が起こるのか判らないがちょっと期待している自分がいた。

「…℃*♀※◎!」

少女は右手をこちらに向ける……
目の前が光に包まれた。

〜〜〜〜〜〜〜〜
書きながらハンバーグ焼いてたら片面がに黒焦げになった……
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 21:44:54.62 ID:EjaxSESO
「眩しっ!」

つい声が出てしまった。それだけ眩しかったわけなんだが……
それが10秒位続いただろうか?目の前に広がった光が散って行った。
視界が元のカビ臭い部屋に戻る。

「なんだったんだ?」

ついつい間抜けな声を出してしまう。
その姿を見て目の前の少女は
「成功……したみたいね」
と呟いた。
今さっきまでの訳のわからない言葉ではなくて、まさしく日本語で聞こえて来た。

「言葉が通じるようになったのか!?」
自分は余り動じる方ではないがこれには驚いた。
こんなん使えたら通訳みんな失業だなぁ……
そんな余計なことを考えながら……
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 22:26:50.77 ID:EjaxSESO
しばらく呆けていると
「そろそろ良いかしら?」
と少女が尋ねてきた。
「あぁ……どうぞ」
色々と聞きたい事はあるが、後から聞いても同じだろう。
「まずは……あなたは何者?」
少女が最初の質問をする。
「俺は男。ただの大学生」
「ダイガクセー?」
「知識を修める場所。学校って言えば大丈夫か?」
「ええ。次に、あなたは何処から来た人?」




ポンポンと質問が続いていく。色々聞かれはしたが案外あっさりとしたもんだった。
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:49:08.47 ID:RAfRyMDO
期待
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:01:40.20 ID:EjaxSESO
「ま、こんなところでいいわよ」
あれから30分位だろうか?
思いの他軽い質問ばかりだったとはいえ、流石に疲れた。
そんな姿を見て少女が水を出してくれた。
持って来てくれたんじゃ無くて、文字通り出したんだが……
きっと魔法かなんかなんだろうな……そこら辺は聞けばいいか。深く考えるのはやめた。
水を口に含む……普通の水だった。
「疲れた時の水は美味いな」
水分が乾いた体に染み渡るようだ。っていうとスポーツドリンクっぽいな。
「そこまで疲れる事だった?」
少女はまだまだ元気なようだ。トシの差かな?
多分……
まぁ、水を貰って元気になった事だし本題に入ろうか。
「そろそろこちらからも聞きたいんだが……いいか?」
少女に確認を取る。
「どうぞ」
話が早くて非常に助かるところだ。
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:25:59.24 ID:EjaxSESO
まずは最初の質問から。
「ここは……何処なんだ?」
核心とも言える質問だ。
「ここは赤の国、王宮の近くの湖のほとりね」
赤の国なんて聞いたこともない……薄々感じてた事が確信に近付いて来た。
ここは多分異世界なんだろうな……
「アニメの主人公にでもなった気分だ。」
思考が声にでてしまったようだ。
「アニメ?」
少女は良く解らないといった表情をしている。
「今のは忘れてくれ」
説明するのが面倒なのでひとことで済ませた。
少女は釈然としない表情をしているが、気にせず続けることにした。
さっきから聞くたくて仕方無かったこと。
「この世界は魔法が使えるのか?」
言葉が通じるようになったり、中空から水を出したり……とても科学で説明がつくとは思えない現象だ。
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 23:40:22.13 ID:EjaxSESO
投稿するのは初めての若輩ですが、期待をかけてもらって感謝です。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「魔法は存在してるわね。私のは魔法じゃなくて精霊魔術だけど」
少女はこう答えた。魔法と魔術って違うのか?よく解らん。
その様子を見て
「簡単に言うと火水風土や光闇の精霊の力を借りて様々な現象をおこすのが精霊魔術ね。この世界の魔術の8割位かしらね?」
と、説明してくれた。
尋ねなくても聞きたい事を聞けて非常に助かる次第ですね。
「他にも魔術は有るけど長くなりそうだし、それはおいおいで」
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 00:01:31.07 ID:RZKKU.SO
魔術の質問の後、彼女のことや世界のことについて数個簡単な質問をした。

彼女は赤の国の嘱託魔術士だそうで、年齢は実は同い年だったらしい。とても見えないけど……
どうみても中学生くらいにしか見えないんです。
他にも色々と聞いたが割愛、後でまとめておこう。

まぁ色々聞いたし、一度に聞いても忘れてしまいそうだし次の質問で最後にしておく事にしますか。
「今日のところは次でラスト」
「うん」
「なんで俺はここに居るんだ?」
最後には一番聞きたかった事を尋ねることにした。
世界云々、魔術云々より一番重要なことを……
尋ねた後に少女を見ると……
すげぇ固まってた。
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 00:08:05.02 ID:G1ZW9KU0
読みやすい改行だな
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 00:48:41.64 ID:RZKKU.SO
「あ〜……」
魔術士の少女(?)は非常にバツの悪そうな顔をしている。
察するに、多分彼女のがなんかしたのが原因なんだろう。
「精霊の召喚魔術が失敗しちゃったの……」
「で?」
「よく解らないうちに爆発がして、その衝撃で本棚から本が降って来たのは覚えてるけど……あとは覚えてないかも……」
だ、そうだ。
予想通りの展開だった。
「だからあの惨状だったんだな……」
「い、いつもはあんな失敗しないのよ……たまたまなんだからね」
「そのたまたまで俺が居る訳なんだな」
「……ごめんなさい」
素直に謝ってくれたし、今は今後のことを考えるとしようか。
自分のことながら淡白な気もしないでもないが。
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 01:02:18.92 ID:RZKKU.SO
そんなやり取りの後、腹の虫が空気を読めずに自己主張を始めた。
こんなに腹が空いたのは昼がパスタだったせいかもしれない。

で、彼女が食事を用意してくれる事となった訳なんだが……
実は女の子の手料理なんて初めて経験なのでとっても期待してたりする。
恋人?居ないよそんなモン。
リア充爆発しろ!

そんなこんなで期待に胸を震わせながら席に着いた。
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 01:28:46.14 ID:RZKKU.SO
スープにサラダにパンのようなもの、そして(多分)肉。
洋食みたいな感じだ。
見てるだけ涎が出そうだ。
「冷めないうちに食べよっか」
そう言って彼女も席に着いた。そして
「精霊に感謝を……」
手を合わせて目を閉じ祈りを捧げる。頂きますみたいなものなんだろう。
「精霊に感謝を……」
郷に入っては郷に従え。こちらも見様見まねで祈りを捧げた。
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 01:48:31.09 ID:RZKKU.SO
頂いた食事は非常に美味しかった。人生初の手料理として確かに記憶した。

パンみたいなものは、餅のような食感で好みだったし、スープはトマトスープのような爽やかな酸味が良かった。
サラダは……あんまり日本で食べたのと違いは無かったが、スパイスオンリーの素朴な味が良かった。肉は見た目より淡白な感じだったが、その分他を邪魔せず調和が取れていた。
「美味かった!マジ美味かった!」
これだけでこの世界にきて良かったと思えてきた。単純だが……
「口に合ったみたいで良かったよ。」
彼女は褒められて満更でも無さそうな顔をしていた。
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 02:05:05.90 ID:RZKKU.SO
今日はここまで。
文才は無いですが、まったり更新していこうと思います。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

食事後、彼女と取り留めない話を少しして、今日はもう休む事となった。
ベッドは一つしか無いみたいなので、毛布だけ借りて床に寝る事となった。
まぁ、多少寝辛いが……貧乏一人旅をした時の野宿よりかはよっぽどマシだろう。

これからどうなるのか?等考えることはあるが、予想以上に疲れてたらしく、あっさり眠りに落ちていた。

こうして異世界での一日目が終わった。
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 04:38:16.48 ID:cxzWgcSO
期待支援
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 09:42:59.70 ID:7SD7/QIo
期待
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 10:52:49.74 ID:RZKKU.SO
少しだけ投下です。
地の文主体で、他の作品に比べて読みにくいとは思いますが、御了承下さい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

朝の光で目が覚めた。
腰の調子が少々宜しくないが、床で寝ていたからだろう。
ぼーっとして辺りを見る……自分の部屋じゃない。
あぁ……やっぱ夢じゃなかった……
覚醒し始めた頭で昨日の出来事を思い出す。

見知らぬ少女(20)に呼び出され、魔術を見せられ、異世界だと伝えられ、手料理をご馳走になった。
今までに体感したことのないような一日だった。
しかし、問題は今後のことかなぁ……
後で話し合わなきゃダメだよなあ……
と、まだ半分寝てる頭で考えごとをしていると、何やら良い匂いが漂ってきた。
「朝飯かな……」
匂いにひかれるように体は動き出していた。
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 11:15:35.99 ID:RZKKU.SO
近付いていくと、彼女が朝ご飯を作っていた。
ピンクのエプロンをして料理をしている姿は若奥様のようにも見える。
いや……ありゃ幼妻だな……
「おはよう、もう起きたんだ」
こっちに気付いて挨拶してくれる。
「あぁ、おはよう」
一人暮らし長かったし、朝起きてすぐ挨拶する相手がいるのは、なんか新鮮に思える。
「もう少しで出来るからちょっと待っててね」
「あいよ」
なんか会話が夫婦みたいだな……
いや、あって二日で夫婦みたいってなんだよ……
余計なこと考えるとアレだし、おとなしくボーっとしてようか……
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 11:34:31.67 ID:RZKKU.SO
「精霊に感謝を……」
昨日と同じように祈る。
頂いた食事は今日も美味しかった。
食事中に軽く今後の事を聞いた。その会話の中から抜粋。
「私が原因だし、帰し方は調べて見るよ。取りあえず、それまでは面倒を見るよ」
と、有難い答えを貰えた。
とはいえ、女の子に何から何までして貰うのは……ヒモみたいだよな……
流石にそれは避けたいので、何か出来そうな事はないか聞いてみた。
「何が出来るかは解らないけど……とりあえず、街に出て考えて見る?」
とのお言葉。
替えの服やら布団やら色々と必需品が足りないので 元々連れてってくれる予定だったらしい。
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 11:53:10.90 ID:RZKKU.SO
食事後、早速町へと出掛ける事となった。
が……一つだけ困った事が……
靴が無い。
買い物に出掛ける靴が無い。
彼女にそれを伝えると、何処からか古びたブーツを持って着てくれた。
靴はなんとかなったが、この際持ち物を確かめておこう。
服はある……Tシャツとジーンズと下着くらいだが……
財布……通貨が全く違うみたいなので、中身の一万二千円はただの紙切れだ。
携帯……電波が有る訳が無い、カメラとしては使えるが。
腕時計……ブームの時にねだって買って貰ったデジタル時計は未だ現役で頑張っている。時間は見た感じ日本と変わらないようだ。まだ解らないけど。
持ち物はたったこれだけ。
ほぼ、着の身着のまま。近くのコンビニに行く程度の持ち物しか持ってないらしい。
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 12:03:12.45 ID:RZKKU.SO
彼女に連れられて湖のほとりの小道を歩く。
平和なお散歩気分だ。
街は案外近くて20分程度で着けるところにあるらしい。
周りに咲く植物は今までに見た事無いものしか生えていない。
見てるだけで退屈しなかった。
それから暫く歩いていくと、繁みからガサッと何かが飛び出してきた。
プルプル震えた軟体の物体……
チラッと彼女を見る。
「火よ!」
一言……拳大の火の玉が軟体に飛んで行く。
軟体は驚いて繁みに戻っていった。
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 12:19:35.98 ID:RZKKU.SO
ここまでで休憩
遅筆な上、書き溜めもないもしもしですみません。
大筋だけ頭の中に浮かんでますが、ほぼ出たとこ勝負です。
最大の課題は表現力でしょうかね……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

彼女曰くアレはモンスターらしい。魔術が有る世界だしモンスターなんて今更だ。
何かもう、何か有っても驚くことも無くなってきた。
元来の動じない性格も噛んでるんだろうな。

モンスターを追っ払って程無くして街に辿り着く事が出来た。
街の門には見張りも何にもいない。平和なんだろう。
開けといてモンスターとか入らないんだろうか?
聞いて見たところ、街には結界が張って有るので、大丈夫らしい。
うん、魔術は万能みたいですね。

そんか取り留めない会話をしながら魔術師と異世界人の変な取り合わせの二人組は街の門をくぐった。
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 15:58:35.77 ID:RZKKU.SO
思い出したように投下。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

連れられてやってきたのはメインストリートから伸びる商店街。
お昼時の街は活気に包まれていた。

「安いよ安いよ〜、お姉さん見てってよ! 青の国産の魚が200Gだよ!
何? 物足りない? じゃあもう一匹つけちゃうよ!」
ダミ声のおやじの声が辺りに良く通る。
アメヤ横丁を見てる気分になり、おやじの威勢は異世界でも共通なんだなぁ……とか感慨に浸ってみた。
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 16:28:30.76 ID:xGiRywAO
表現力なんて、書きながら学べばいいさ
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 17:25:34.22 ID:RZKKU.SO
当初の予定通りに必需品を買っていく。
布団やら靴やら服やら……
こんなに買って貰っちゃって心苦しい面もあるが非常に有難い。
これは働いて少しでも返さないとなぁ……
しかしながら自分の買い物をしてるだけの筈なのに凄い疲れる。
もうグッタリだ。
服屋では
「これなんて良いんじゃない? あ、こっちもいいかも。
これも着てみてよ!」
なんて感じで、そのパワフルさに圧倒されていた。
自分では服なんて着れれば良いやとしか考えてないから、ユニ●ロで全部揃えてた。
だからこの積極さが理解が出来ない。
女の子ってこういうもんなんかね?ともう無理矢理納得することにした。
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 17:34:57.88 ID:RZKKU.SO
買い物が一通り終わったところで、ウマ屋なる場所へと向かった。
ウマを使って荷物を家まで届けてくれるらしい。
ウマと言っても、ヒヒーンと鳴く良く知った馬ではなく、大きな2足歩行の鳥みたいな見た目をしている生物だったが。
ウマ屋で買い物荷物を預けすっかり身軽になった。
その身軽になった足でまた店にむかう。
まだ買い物続くのか……
そう考えるとグッタリしてきた……自分の買い物なんだけどね…………
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 22:14:01.54 ID:RZKKU.SO
次に入った店は今までの店と雰囲気が違った。
並ぶ刃物に、存在感のあるハンマー……向こうにはハルバードなんかも見える。
どうやら武器屋に連れてこられたみたいだ。
「モンスターだっているんだし、護身用に武器位揃えないとね」
彼女はさっさと店の奥に行ってしまった。
武器かぁ……
アニメの主人公が持ってるようなバスタードソードが目に入ったので手に取ってみる……
「重っ! これは無理だろっ!」
あっさり断念。あれは人間の扱う武器じゃない。
もう少し軽そうなのにするか……

次に手に取ったのは片手剣。
これくらいだったら持てるかな。
吟味していると奥から彼女が戻ってきた。
「決まった?」
「あぁ……これで」
「ショートソード? 無難なところだね」
彼女に渡して買ってきてもらう。
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 23:11:37.48 ID:RZKKU.SO
店から出たところで彼女からショートソードを受け取る。
ベルトにでもつければいいのかな?
どうしようか考えていると
「悪いんだけどちょっとそこら辺で遊んでてくれる?
お小遣いあげるから夕方門の前でね。」
と、どこかへ行ってしまった。
「あー……どうしよう」
いきなりの展開に付いて行けず立ち尽くすこととなった。
「どうしよう……」
まぁ……ブラブラしてればいいんだよな……
いい機会なので適当にうろつくことにした。
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 23:22:27.73 ID:RZKKU.SO
あの後、ひとりうろついて三番街なる場所へと辿り着いた。
後から聞いた話では、この地区は傭兵ギルドがあったりするのと、スラム街が割りと近い関係か、腕利きの猛者やならず者がたむろしたりしているらしい。
知ってれば避けていただろう。
周りをみると……世紀末からきたようなモヒカンとか、顔に大きな傷をもった筋骨隆々な男とか……
近寄りがたいのが一杯いた。
「これは……来るとこ間違えたかな……」
溜め息を付いたところで今更だろう。
なるようになるだろう的精神で辺りを散策することにした。
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 23:32:19.35 ID:RZKKU.SO
しばらく散策を続けると「ふざけんな!」
「舐めてんのかてめぇ!」
と、前から怒声が聞こえて来る。
多分喧嘩だろう……ゴロツキ一杯いるみたいだし……
近付いて喧嘩の主を拝んでみようか。
好奇心というか野次馬根性というかにつき動かされていた。
人込みを掻き分け喧嘩の主を確認出来る位置までいくと……
「熊殺しのビリーと知って喧嘩売ってんのか? あ゙ん?」
「知らないよ……あんたが邪魔なとこいただけじゃん」
対峙してる人物が見えた。
片方は2m程あろうかという大男……そしてもう片方は金髪碧眼の活発そうな少女だった。
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 23:49:35.82 ID:RZKKU.SO
「このクソガキが……」一触即発な怒気を纏い、男は巨大な斧を構えた。
対して少女は……武器もなにも構えていない……
来るなら来れば?といった風だ。
それが気に触ったのか
「その首斬り落としてやる!」
と大男が巨体に似合わない俊敏さで斧を振るう。
あっさりと空を斬る……それに気付いた頃には金髪少女は飛び上がって大男の顔面に蹴りをいれていた。
痛そうだ……
「テ、テメェッ!!」
怒りに任せて斧を横に薙ぐが、かすりもしない。
ギャラリーから歓声が沸く。
「ええぞ、嬢ちゃん!!」
「やっちまえ!」
「結婚してくれ!」
「勝ったら奢ってやるぞ!」
なんてエールが飛ぶ。
少女もブイサインでエールに応えている。余裕しゃくしゃくだ。
その姿が大男のさらなる怒りを誘う。
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 00:03:00.86 ID:pOBv6ISO
「拳士風情が調子にのりやがって!!」
斧が素早く少女の体をとらえる。
多くの人が惨劇からめを逸らそうとした。
ギンッ!と重い音が響く……
黒い壁が斧を遮っていた。
「なっ……」
大男は絶句した。少女をはね飛ばす予定だった渾身の一撃があっさり止められた……
有り得ない事態に大男が呆然とする
「おじさんは一つ勘違いをしてるよね」
少女の声で我に帰って慌てて距離をとる。
「なんだってんだよ!」斧を再び構える。が、若干腰がひけている。
「アタシは拳士なんかじゃなくて……

れっきとした魔術士だよっ!」
少女が振りかぶりながら大男との距離を一気に詰める。
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 00:16:47.24 ID:pOBv6ISO
今日山岡食むむ・・・食むむ・・・フライアジフライフライアジフライ岡星食むむ・・・食むむ・・・アジむむ・・・陶人っアジアジフライ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

少女山岡食むむ・・・食むむ・・・アジフライ刺身アジフライドボアジフライ岡星食むむ・・・食むむ・・・岡星食むむ・・・食むむ・・・大男ドボアジフライ懐岡星食むむ・・・食むむ・・・アジむむ・・・陶人入食え食え食え食えドボドボ込岡星ドボドボ……必殺ドボアジフライ一撃ドドドド放っアジ食むむ・・・食むむ・・・

「グラビティ…インパクトォッ!!」

ズドン!
腹ドボドボドボ響フライお刺身ゴク・・・アジフライ刺身ドボ食むむ・・・食むむ・・・大フライドボドボドボ食むむ・・・食むむ・・・音フライ食え食え陶人伝雄山っアジむむ・・・フライお刺身食え食え食え食えアジフライ刺身あぁ

大男山岡食むむ・・・食むむ・・・……気ドドドド失っアジむむ・・・倒食え食え食え食え岡星アジフライ刺身岡星アジフライ刺身・・・アジむむ・・・ドボドボ食え食え食え食えアジフライ刺身あぁアジフライ刺身アジフライドボアジフライ周食え食え食え食えドボドボドボドボドボ山岡食むむ・・・食むむ・・・小お刺身ドボ食むむ・・・食むむ・・・クレーターフライ食え食え陶人出来アジむむ・・・ドボドボアジ食むむ・・・食むむ・・・あぁ
良フライお刺身生フライドボドボ残っアジ食むむ・・・食むむ・・・ドボ食むむ・・・食むむ・・・……大男あぁ
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 00:24:54.23 ID:yViwGQM0
ナンジャコリャ
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 00:44:42.88 ID:HxxTkhUP
>>44
直ったらしい
再登校たのむ
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 00:45:06.40 ID:H200gsAO
はっ?
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 01:20:58.89 ID:8B9B6jgo
こわい
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 01:22:21.50 ID:SAvSsUAO
何が起きたwwwwwwwwww
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 09:34:49.99 ID:pOBv6ISO
今気付いた。
なにこれこわい

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

少女は大男の懐へと入り込んだ。
そして放つ……必殺の一撃を。

「グラビティ…インパクトォ!」

黒い霧纏う右手を大男に叩こんだ……

ズドン!と腹に響くような大きな音と共に砂煙が立つ。
ギャラリーも呆気に取られているようだ。
やがて砂煙が晴れたころ……大男を中心に小さなクレーターが広がっていた。

…………辛うじて生きてはいるようだ。
良く生きてるなアレで……
一方少女の方は……
「いぇい!」
とギャラリーに向かってまたブイサインをしてたりする。
ブイサインが好きなのかもしれない。
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 10:45:57.21 ID:pOBv6ISO
「おおおおおお!」
「すげぇぞ嬢ちゃん!」「かっこいいぞ!」
野次馬から賞賛が浴びせられる。
「えへへ〜」
少女は満更でもないようだ。
さて、喧嘩は終わったみたいだしこれからどうしようかな?
そんなことを考えていると、あの金髪少女と目が合った。
何故か視線を逸らせない貫禄みたいな雰囲気を少女は纏っていた。
しばらくお見合いが続く。
そして、何か思うところ合ったのだろうか、こちらに近付いてくる。
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 10:46:09.51 ID:pOBv6ISO
「おおおおおお!」
「すげぇぞ嬢ちゃん!」
「かっこいいぞ!」
野次馬から賞賛が浴びせられる。
「えへへ〜」
少女は満更でもないようだ。
さて、喧嘩は終わったみたいだしこれからどうしようかな?
そんなことを考えていると、あの金髪少女と目が合った。
何故か視線を逸らせない貫禄みたいな雰囲気を少女は纏っていた。
しばらくお見合いが続く。
そして、何か思うところ合ったのだろうか、こちらに近付いてくる。
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 10:47:06.91 ID:pOBv6ISO
連投してもうた……orz
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 12:59:24.37 ID:pOBv6ISO
少女はそのまま目の前へとやって来ると
「君……不思議な感じがするね」
なんて話しかけてきた。
少女は上から下まで値踏みするような目でこっちを見ている。
良く分からないが興味を持たれたらしい。
こっちに来てまだ二日目だし、自分のことを知られない方が良いかもしれない。
タダでさえ自分には異世界人なんて変な肩書きがあることだし……
どうにか煙に負けないかなぁと考えていると……
「ちょっとこっち来て!」
と強引に腕を引っ張られてしまった。
「ちょっと、君! 何をいきなり」
マズイと思って声をあげたが
「ちょっと付き合ってくれればいいんだよ」
こっちの事はお構いなし、問答無用で連れてく気満々らしい。
それをじっと見ていたギャラリーは平和なもので
「その兄ちゃんに惚れでもしたか?」
「女の子泣かせるなよ!」
とか好き勝手なことをぬかしている。
「はぁ……」
逆らう気力も無くなってくる。
諦めて少女に付いていく事にした。
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 14:55:00.90 ID:pOBv6ISO
少女は腕を掴んだまま道をどんどん進んで行く。
しかし、女の子に腕を掴まれて歩いてるなんてちょっとリア充っぽいな……
まぁ、相手は14〜5程度の子供だが。
余計なことを考えながら10分位は歩いてただろうか?
「着いたよ」
連れてこられたのは、路地裏にある公園だった。「ごめんねー、いきなりつれてきちゃって」
やっと少女が腕を開放してくれる。
ちょっと名残惜し……
名残惜しくなんて無いんだからね!
「いや、まぁ……どうせ暇してたから良いんだが……」
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 15:16:40.89 ID:pOBv6ISO
「しかしまた、なんでこんなとこに?」
疑問を早々に投げてみる。
「なんとなくあの場でお話できなそうだったからかな」
少女はちょっとだけ考えてこう言った。
どうやら勘だけで連れてこられたらしい。
「あぁ……さいですか」「うん」
確かにあの人通りの多い場所では話辛かっただろうなぁ……
「で、君に色々聞きいてみたいんだけど……いい?」
なんか眼をキラキラさせている。
今更断るのも無理そうだ。腹括るしかあるまいね。
「応えられる範囲ならいいよ」
「ホント? やった!」こうして、昨日に引き続き今日も質問に答えることとなった。
「じゃあ早速……」
彼女から最初の質問を掛けられる。


「君って、異世界からきた人?」
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 19:17:22.00 ID:PxIAcqk0
俺こういうの大好き。
続けて続けて
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 19:18:53.58 ID:RoB9Omgo
C
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 21:00:06.46 ID:pOBv6ISO
支援感謝です。
まだまだ序盤も序盤ですが、ゆったり完結を目指そうと思います。

後、世界観やら設定等々で質問が合ったらご自由にどうぞ。
ネタバレしない程度に適宜お答えします。
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 22:58:55.34 ID:pOBv6ISO
いきなり豪速球だった。
この少女の辞書にはジャブなんて存在しないのではないだろうか?
「なんでそう思ったんだ?」
内心バクバクで聞き返した。
「勘……もあるけど、一番は魔翌力の残滓かな?」少女はちょっと考えてこう答えた。
「俺には良く解んないが……
分かるもんなんだなぁ……」
早くもこの先に不安を感じて溜め息をついた。
が、少女はあっけらかんとして
「他の人は気付かないと思うよ?」
なんて特に問題ないじゃんといった風にしている。
いや、でも既に君にバレてるんじゃ……
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 23:12:17.26 ID:pOBv6ISO
「でもアタシにバレたじゃんって顔してるね」
ズバリ言い当てる。
「何故それを……」
「だから顔だって」
「…………」
顔に出やすいのかなぁ……
ポーカーフェイスの練習した方がええかもなぁ……
「君はすぐ顔に出るみたいだから無理だと思うよ?」
完全に思考を読まれてるのか……年下っぽい女の子に…………
「まぁ、冗談は置いといて……君自身魔翌力があるから、多分超一流クラスでもないと、残留魔翌力なんて分からないと思うよ?」
少女は沈んでる俺を尻目に話始めた。
「きっとこっち来てまだ日が浅いんでしょ?
でないとそもそも残滓なんて残らないもの」
見た目はまだ子供だが、恐ろしいレベルの洞察力だ……
将来が怖いな。
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:13:10.95 ID:pOBv6ISO
下げないと魔翌力ってかけないんだっけか…
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 23:27:14.91 ID:pOBv6ISO
新参なので仕組みがよくわかりましぇん……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

まぁそれから少女にアレコレ質問されることとなった。
それこそ些細なことから色々と……
昨日の質問より当社比100倍位疲れた気がする。
「アタシも異世界なんて行ってみたいなぁ……
ビルとか言う建物も気になるし……」
すっかり興味深々なご様子。

しかしながら……質問責めにされる前に聞き捨てなら無いことを言ってた気がするな。今更だが……
「ところでお嬢さん?」「な〜に?」
「俺に魔翌力があるって聞こえたんだけど……」
「あるよ? 君位の魔翌力感知出来ないなんて魔術士名乗れないレベルだよ」
あぁ……幻覚じゃなかったらしい。
「こっち来る時魔術……いや魔法かなぁ……で召喚された訳でしょ?
その時点で大なり小なり君には魔翌力があるはずだもん。」
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/28(土) 23:34:20.91 ID:./PoDZYo
魔力てs
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:34:55.82 ID:./PoDZYo
というわけだよ>>1
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 23:41:00.66 ID:pOBv6ISO
「魔翌力があるって事は魔術が使えるってことだよな?」
「適性はあるけどね」
「適性?」
「うん。それに練習もしてないのにいきなり使えるはずは無いよ」
そう言って彼女は手に黒い霧を纏わせる。
大男を倒したアレだろう。
「精霊魔術が主に6つの属性なのは誰かから聞いてるかな?」
「火水風土光闇ってやつ?」
「そう。その6属性には人によってそれぞれ相性があるんだよ。」
すっかり魔術講座になってる。
……凄い有難いが。
「火と光が得意とか、土に全く適性がないとかね。」
ゲームでもよくあったな。
「苦手でも簡単な単属性魔術位なら出来ない事もないと思うけど、複合属性の魔術はまず扱えないだろうね」
「複合属性?」
どんどんわけの解らない言葉が出て来る。
「そう。違う属性の魔術を組み合わせる事により、新たな性質を持たせる事が出来るのね」
「はぁ……」
凄すぎてついてけねぇ。
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/28(土) 23:42:05.46 ID:pOBv6ISO
>>65

魔力……
こうですか?判りますん
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/28(土) 23:47:47.01 ID:bH8.HcDO
sagaな

最速最善だから頑張って
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 23:55:21.34 ID:w/6ANaMo
おk
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 00:01:18.04 ID:zzrR06SO
超感謝なんだよ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「例えばね、このアタシが使ってるのは闇土の複合魔術なんだよ」
そう言って霧をまとった右手をみせる。
「大地を支える精霊、闇を司る精霊……
我が名において汝の力借り受けん……なんてね」
なんかアニメにありそうな詠唱っぽいな。
「まぁ、最初は複合魔術は勿論、単属性ですら発現させるのも苦労するはずなんだけどね」
難しそうだもんなぁ……
「ところで詠唱ってのは、人によって変わるものなのか?
知ってる魔術師は火よとしか言ってなかったんだが。

「それは個人差だね。
精霊はそこら辺にいくらでもいるわけだし、力を貸して?っていうのが伝わればいいの」
「なるほど……」
「極論を言ってしまえば、意志さえ伝えられるなら詠唱なんて要らないんだよ」
「勉強になるな」
いや、本当にね。
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 00:05:23.25 ID:dn9/L4E0
かまわん、続けたまへ。
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 00:07:07.81 ID:FfkptWso
正統派な感じで逆に新鮮wwwwwwww
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 00:09:41.64 ID:dn9/L4E0
確かに最近正当派ものってないからな
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 00:17:42.96 ID:zzrR06SO
魔術の説明とか書いてるのが楽しすぎる……
こういった設定の製作が大好きなのは、重度の中二病ですよね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「精霊に意志を伝える表現力、
魔術のイメージを構成する発想力、
イメージを具現化する集中力、
その大元となる魔力……
これが合わさって精霊魔術……まぁ一般に魔術が出来てる訳なんだよ」
少女が一仕事終えたって感じの顔をしている。
「懇切丁寧な説明ありがとう」
「いえいえ、どう致しまして」
これで魔術の仕組みの基本が身についた感じかなぁ。
しかしながら、これだけ聞かされると実際やってみたくなるから困る。
「精霊に声掛けるって、自分なりの言葉でいいんだよな?」
「うん。最初から出来るとは思えないけどね。」
「う……」
「いや……話を聞いててやってみたくなったんだよね?
相変わらず顔に出てるよ」
また顔に出てたのか……
そんな単純だったのか…………
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 00:34:52.98 ID:zzrR06SO
意外に見てくれる人いるみたいで嬉しい限り。

一人でも見てくれてるなら完結目指せる力が湧くんだよ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

イメージするのは先程の少女の姿……
「大地と闇の精霊よ……
少しでいいから力を貸してくれ」
あまりに簡潔な詠唱。
まぁ、初めてだしこんなもんだろう。
完成形のイメージは出来ている。
後はそのイメージを右手に……
力を右手に……
「えっ!?」
少女が目を丸くしている。
右手をチラッとみると……黒い霧が纏うのがみえる。
アレ?出来そうじゃん?
余計な事を考えたせいか霧が薄くなっていく。
「集中して!イメージを現実に!」
少女の声でハッとする。
そうだ、集中集中!
一度消えかけた霧が再び濃くなる。
「具現化出来たら放って!」
再び少女の指示が飛ぶ!


力を解き放つ!
「グラビティインパクト!!」
拳を地面に叩き付けた!
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 00:37:47.27 ID:dn9/L4E0
子供の頃戦隊シリーズ見た時みたいな激しいwktk
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 00:47:24.02 ID:zzrR06SO
「あー……」
地面には先程の少女のもの程では無いがクレーターが出来てしまった。
「アタシが頑張って編み出した魔術なのに……」
少女は信じられない物を見たといった感じで呆然としている。
いや、信じられないのは自分も一緒だ。
『拝啓、お袋様……
あなたの息子は魔術師になりました』

「天才ってこういう人のことを言うのかな……」少女はどことなく虚ろな瞳をしている。
「実感湧かないんだけどなぁ……」
現実に思えないからね……
二人して立ち尽くしているとゴーンと鐘の音が聞こえた。
「もうこんな時間か……そろそろ行かなきゃ」
少女が先に我に帰ってくる。
「あぁ……俺もいかなきゃなぁ」
もう彼女が待ってるかもしれない。
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 00:57:25.18 ID:zzrR06SO
主人公が中二臭いレベルの適応力というか強さなのは仕様です。

というか、ある程度強くないとこの後困りますし……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「またね〜!」
少女はこちらに手を振るとさっさと駆け出していった。
「まるで台風だな……」
ついつい独り言がでてしまう。
まぁ、こっちもいかなきゃな。
公園を後にして門を目指す。

少女は去り際に
「なんか困った事があったら相談してね。
ペットの探索からドラゴン退治まで、C&Cをよろしく!」
だなんて言ってた。
C&Cがよく解らないが……後で彼女に聞いてみるか。
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 01:02:45.63 ID:FfkptWso
どうせ全属性使えるんだろうなぁ

なんか魔法使えるってわかるまでは日帰りクエストをイメージしてたwwwwww
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 02:03:37.24 ID:mXgCvb20
いいなコレ!
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 02:30:23.54 ID:zzrR06SO
>>79
本文より抜粋
「苦手でも簡単な単属性魔術位なら出来ない事もないと思うけど、複合属性の魔術はまず扱えないだろうね」

設定としては苦手属性魔術は一般クラスの魔術師で使えるけど……威力は微妙。
みたいな感じです。

使うだけなら全属性魔術はそこら辺の魔術師ですら使えます。
だけど無理して使う必要も無いって感じです。

得意・苦手属性は魔術師全てが持っています。
どんな天才でもこれだけは例外ないです。

主人公にもちゃんと苦手属性があったりします。現時点で土闇が得意属性なのは確定だったり。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

余談ですが、今の所主人公を除いて登場キャラすべてにちゃんと名前があったりします。

固有名って出したほうがいいのかなぁ。
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 02:35:24.66 ID:FfkptWso
>>81
いや、異世界から来たから〜とか主人公補正で全属性使えるんだろうなぁって思っただけwwwwww
気にしないでくださいwwwwww
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 03:12:13.15 ID:zzrR06SO
門のところまで戻ると既に彼女が待っていた。
「遅い。どこまで行ってたの」
というかむしろ怒ってた……
「ごめん。三番街とか言うところで変な子に会って……」
「ふーん……」
なんかこわい。
不機嫌そうなオーラが……
全部話さないとかな?これは……
「で、いきなり異世界人ってバレた」
「へぇ〜…………え?」
「あの子曰く魔翌力の残滓らしい」
「えっ?」
彼女は目を丸くしている。
「昨日魔翌力の残滓って……気付く方がおかしいレベルよ?」
「あの子もそれらしきことは言ってた気がする。」
「恐らく上級魔術師ね……少なくとも」
あの子はやっぱ凄いらしい。
大男もぶっ倒してたしね。
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 03:20:39.99 ID:FfkptWso
メル欄にsaga入れようよ
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 03:31:09.15 ID:zzrR06SO
saga忘れてたんだよ……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「で、その後魔術について色々教えて貰ったりした」
「……」
彼女が一言も喋らなくなった……こわい
「で、あの子曰く魔力があるって言われたから試してみたら魔術が使えちゃった」
「……は?」
いちいち反応が怖いんだけど……
まぁ、見せた方が早いか。
さっきもいけたし、出来るだろ。
「土と闇の精霊よ……
ちょっと力を貸してくれ」
右手に意識を集中する。
黒い霧が集まってきた。
うん、こんな感じだろう。

「グラビティインパクト!」
さっきと同じように地面に拳を打ち付ける。
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 03:46:07.05 ID:zzrR06SO
目の前にはこれまたクレーター。
「…………ちょっとついてけないんだけど」
彼女が思考拒否をはじめた。
無理は無いな……
自分でも信じられないもん。
「術自体はその子が使ったのを真似しただけなんだけどね」
「普通真似できないわよ……」
信じられないものを見る目で見られる。
あの子もこんな目してた気がするな……
「あれ?でもその魔術聞いたことがあるかも……」
「へ〜……あの子はこれで大男を一撃でのしてたっけな」
「その子……他にはなんか言ってなかった?」
「あぁ……確か……
『ペットの探索からドラゴン退治まで、C&Cをよろしく!』
って言ってた」
別れ際のあの子の言葉をそのまま伝えた。
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 09:06:40.19 ID:ni1gpmIo
面白い
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 13:20:16.71 ID:zzrR06SO
彼女は固まった。
本日一番のショックだったみたいだ。
「え?あの子やっぱ凄かったのか?」
「凄いなんてレベルじゃないわよ……」
実は有名人だったらしい。
「魔術師や傭兵なら知らない人間はまずいないでしょうね」
「そんなに有名人なのか」
「有名も有名よ。
若い二人組なのに超凄腕のハンターだってね」
「ハンター?」
「まぁ、平たく言えば何でも屋ね。」
ペットの捜索なんてやってるくらいだしな。
「モンスター退治したり、賞金首を狩ったり。
宝探しをしたりもするわね」
「なるほど」
「で、C&Cっていうのは剣士と魔術師の二人組でね、各地で様々な伝説を現在進行形で残しているわね」
「伝説……ねぇ」
凄いとは思ったが、とても伝説を残しているようには見えなかったけどなぁ……
少女の顔を思い出す。
「多少誇張はあると思うけど……
山賊団を一人で壊滅させたとか、
右手一本でドラゴンをねじ伏せたとか、
付近の賞金首を3日で一掃したとかね……」
伝説が次々に出てくる。
今思えばあの大男……ホント良く死ななかったな……
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 17:50:54.05 ID:zzrR06SO
「そんな有名人から教えて貰ったのか」
もしかしたら凄い幸運だったのかもしれない。
「これ以上無いくらいね」
「一つだけだけど魔術も使えるようになったしなぁ……」
しかも超有名魔術師の使ってた魔術だ。
「あぁ……あの魔術は威力は申し分ないけど、普通の魔術師が使うには致命的な欠陥があるわよ」
……あれ?
「そもそも、超至近距離用の魔術じゃない。」
まぁ、そうだわなぁ。
「相手の懐にどうやって入るの?」
「あー……」
確かに……
「防御魔術によっぽど自信があるか、全部攻撃を避けれる身軽さが無いと実用は無理でしょうね」
リスクが大きすぎるらしい。
確かにあの少女は大男の斧を受け止めてたっけ……
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 18:20:02.74 ID:zzrR06SO
「まぁ、そんな魔術をすぐ使えるようになったくらいだし、他の魔術もすぐ出来る用になるわよ」
「ふむ……」
拳がダメなら剣に纏わせたり出来ない物だろうか……
折角使える用になったし、活用したいけどなぁ。
まぁ、後から考えればいいか。
「まぁ、暗くなる前に帰りましょうか。」
「そうだな」
いつまでも門で立ち話をしてるのもなんだしなぁ。
夕方の森を家に向かって二人歩きだす。

帰りはモンスターに逢うこともなく平和だった。
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 19:23:00.67 ID:zzrR06SO
日付変わって翌日。
今日から彼女が暇な時間をみて魔術を教えてくれるそうだ。
今は研究があると言って部屋に引き篭ってしまったが。
暇を持て余すのもあれなので、湖のほとりを散歩をすることにした。
「いい天気だな」
ついつい独り言が漏れる。
水辺には白い美しい鳥が優雅に羽を休めている。
日本では田舎のほうにでも行かないと見れないだろう。
そういえば、水辺だと水の魔術が使えたりするかな?
思いたったら即実行……
まぁ、新しいおもちゃを試してみたい子供の心境といったところが近いかもしれない。
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 19:36:12.00 ID:agc6x.SO
キテタ━━(゚∀゚)━━!!!
面白い支援
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 20:10:55.95 ID:dn9/L4E0
wktk
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 20:45:00.92 ID:zzrR06SO
今日もゆったり更新ですよ。

早く次の段階にシフトしたいところ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

湖の近くだし、水の精霊も一杯いるんだよな。
よし!
「水の精霊よ、俺に力を貸してくれ!」
両手に力を集めるイメージ……今だ!!
「スプラッシュショット!!」
出せるだけの力を開放した。





ショロショロショロショロ……





思わず絶句した……
確かに水は出たが…………
出たけどさぁ…………
100円の水鉄砲でももう少しマシだろ!
どうやら水の精霊は微笑んでくれなかったようだ……
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 20:49:23.86 ID:vtnEFUU0
漏らしたかとおもた・・・
96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 20:49:54.48 ID:dn9/L4E0
俺も
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 22:46:49.72 ID:zzrR06SO
漏らしてはいないですよ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あまりに結果にショックだったので、今日は早々に家に戻る事にした。
家に戻るとなんか疲れた顔をした彼女が休憩していた。
「おかえりぃ〜」
「ただいま」
朝から根を詰めていたのだろう……
もの凄くぐったりしている。
彼女はノロノロ立ち上がると
「お昼は置いといたから食べててねぇ〜」
と言い残してまた部屋に戻っていった。
今日は忙しいみたいだな……

することもないし飯食ったら昼寝でもしようかな……
食事を手早く済ませ、部屋に戻って横になると、一気に眠気が襲って来た。
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 23:15:10.89 ID:zzrR06SO
「ねぇねえダンナ様、起きて〜」
目の前には銀糸のような髪にルビーのような紅い瞳が印象的な女の子が居た。
「え……あぁ」
釈然としないままベッドを出る。
「ダンナ様?」
覗き込む仕草か何とも言えない……
うん、可憐だ。
こんなカワイイ嫁居たっけ?
まぁ、いいか。
「今日はダンナ様の大好きな鯖の塩焼きですよ〜」
心の中でガッツポーズ。
早く鯖が食いたい!
その一心で身体を起こす。
食卓にはホカホカ味噌汁に胡瓜の浅漬け、そして鯖の塩焼きがが輝いて居る。
食卓に座ると嫁がご飯の盛られたお茶椀を差し出してくれる。
「いただきます!」
早速箸を鯖に伸ばす。
脂がのって美味そうな鯖を箸は……掴めなかった…………
いくら掴もうとしても空を切る。
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/29(日) 23:45:12.50 ID:zzrR06SO
段々鯖が逃げていく……
俺の鯖が……哀しみで涙が溢れる。
世界が歪む……



「ねぇ、起きてよ」
目を開けると心配そうな顔をしている彼女が見つめている……
「あれ……?」
なんか哀しい出来事があった気がするのに上手く思い出せない……
「うなされてたけど、悪夢でも見てたの?」
悪夢か……
やっと頭が働いて来た。
俺は昼寝してたんだっけ……
「あぁ……大丈夫」
鯖で泣きそうになったなんて恥ずかしくて言えない。
「ご飯出来たから呼びに来たんだけど」
あぁ……意外と本格的に寝ちまってたのか。
「今行くよ、先に行ってて」
「は〜い」
彼女の後ろ姿を見送る。
今度は悪夢じゃ無さそうだな……
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 00:30:37.88 ID:TQ.tPcSO
夕食は相変わらず美味かった。
美味しい食事で悪夢のことなんぞすっかり忘れてしまった。
我ながら立ち直りの早い……
食事が終わってのほほんとしていると、突然玄関からコンコンコンコンとノックにしては周期の速い音が聞こえる。
彼女が玄関まで歩いていきドアを開けると、そこには鳥が一羽。
足には手紙を持っている。
この世界は鳥を使って連絡を取るらしい。また一つ賢くなった。
彼女が受け取った手紙の中身を確かめる。
…………なんか嫌そうな顔してるよ……
サラサラっと返事を書いて鳥に掴ませる。
鳥は街の方角へと飛びさっていった。
ドアを閉め、彼女は嫌そうなな顔のままこっちに戻ってくると
「急だけど明日から何日か出掛けるから、準備してね」
と言い残して部屋に消えていった。
「ホントいきなりだな……」
まぁ、軽く準備しとけば大丈夫だろう。
明日出掛けるならさっさと寝るか。
さっきまで昼寝していたのに、既に寝ることを考えていた。
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 01:40:52.86 ID:1.lfNESO
支援
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 09:18:47.47 ID:Ikjw9YAO
wwktk
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 13:53:52.60 ID:TQ.tPcSO
明日早く、二人で家を後にする。目的地は北の方にある村らしい。
彼女の話では、最近村の近辺で人が行方不明なる事件が多発しており、その調査を王宮から依頼されたので向かう羽目になった……とのことだ。
「嫌な予感がするからあんまり行きたくないのが本音なんだけどなぁ……」
とまぁ、家を出て30分で既に不平を漏らしてたりするが……
「嫌な予感ねぇ……」
良くわからないのでなんとも言えない。
何かの役には立つかもしれないと連れてこられた訳だが……
正直何も出来る気がしない。
魔術も使い所の限られる重力パンチと、水鉄砲の方がマシなレベルの水流魔術くらい……
溜め息が出てくる……
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 15:42:49.05 ID:TQ.tPcSO
ゲーセンに行って来るぜ、YAHOO!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

行路は概ね平和だった。途中でモンスターにも遭遇したが、全て彼女があっさり撃退した。
マジなんもやることが無い。
『クケッ!』
噂をするとなんとやら。
羽根の生えたトカゲのような物が飛び出してきた。
よっしゃ……右手を剣に掛ける。
「水と風の精霊よ…」
辺りに氷雪の嵐が吹き荒れ、視界が白に染まる……
圧倒的な冷気が前方を凍て付かせ……過ぎ去った後にはトカゲの氷像だけが残った。
「…………」
絶句。
モンスターたかだか一匹にこのレベルの魔術……
やり過ぎじゃないのか……?

彼女の横顔をチラリと確認すると、非常に満足そうだった。
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 15:55:36.64 ID:TQ.tPcSO
間違いない。これはきっと八つ当たりだ。
魔法を全力で放つことでストレス解消をしてるんだろう……
彼女の新しい一面を見た気がした。
よく考えたら、昨日あれだけ根つめてて、この状況だもんなぁ……
しかしながら思った……
彼女をマジで怒らせる事態になるのは避けよう……

新たな決意をした瞬間だった。
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 18:09:47.52 ID:TQ.tPcSO
ゲーセンの待ち時間でちょくちょく投下

女子高生とセッションYAHOO!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

途中休憩しつつ草原の小道を進んで行く。
北の村までは大人の足で4時間くらいかかるらしい。
ここまで休憩しつつ大体3時間とちょっとは来てる筈なので、残り3分の1程度だろうか。
順調も順調だ。
彼女の機嫌も段々良くなってきたし、不安要素は今の所は無さそうだな。
足取りはまだ軽い。
遠く前方には森が見えてきた。
村はあの森に入ってしばらくしたところに有るらしい。
目安になるものが見つかるとやはり気が楽になる気がする。
107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 20:23:38.80 ID:FfHPrQDO
夜のセッションか?
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 21:14:05.23 ID:kojm9Ew0
一応言うと、YAHOOは「やっほー」って意味じゃなくて「愚か者」って意味だぞ
109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 21:42:35.00 ID:TQ.tPcSO
森の中はひんやりとしている。
歩き疲れた体を癒してくれてるような感じがする。
彼女はというと、歩きながらそこら辺に成ってる木の実をもいだりしている。
「はい」
手渡された。
食えばええのかな?
そのまま丸齧りする。




「酸っぱ! これマジ酸っぺぇ!!」
その場で悶絶する。
彼女はそんな姿を見てケラケラ笑っている。
わかってて寄越しやがったな……
彼女に対するイメージを改める必要がありそうだ。
見た目年齢は中学生程度だから、違和感は無いんだがなぁ……
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 22:02:40.30 ID:TQ.tPcSO
ただの音ゲーマーです。
夜のベッドでセッションとかだったらどんなにいいか……

こんなこと考えてるあたり愚か者でもいい気がする。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

彼女の悪戯に悩まされながら森を歩いて行くと、村の入口が見えてきた。
門の前には衛兵が立っている。
フルオープンだった街とはえらい違いだな。
また顔に出てただろうか……
「街は結界があるけど、ここにはないからね。
モンスター入ったら困るでしょ?」
すぐに彼女が教えてくれた。
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 22:56:17.44 ID:TQ.tPcSO
まぁ、ほぼ予定通りには着いただろうか?
気が抜けてく。
彼女といっしょに門をくぐろうとすると……
カキンと金属音がして進路が槍で塞がれた。
「ただいま村は非常事態につき、村長の命令により立入り禁止だ」
衛兵がこちらを睨む。
「私達は王宮より依頼を受けてこちらに来ました。
通して下さい」
一歩も引かず彼女は交渉する。
「王宮だか知らないが、村長の決定だ、お引き取り願おうか……」
こちらも頑として譲らない。
「王宮からの依頼書もこちらに有ります。
勿論これは正式なものです。
これでも引かないなら、こちらにも考えがあります」
冷静……に見えるが、実は内心怒ってそうだ……「何と言われてもここは通すわけにはいかん。
それにたかだかガキと男一人に何が出来る?」
槍を向け威嚇する。
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 23:10:27.15 ID:kojm9Ew0
まじで衛兵にイラっとした
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 23:34:27.34 ID:TQ.tPcSO
「……ガキ?」
彼女の声のトーンが変わった……
「ああ、ちんちくりんのガキが王宮の遣いなんて舐めてるとしか思えないな」
衛兵のこの一言がトドメとなった。
…………ブチッ!
恐怖の宴が始まった。
「アンタ……覚悟は良いかしら?」
声のトーンがまた一段低くなった。
「覚悟? ガキ風情が何を?」
衛兵が鼻で笑う。
彼女は突き出された槍を掴んだ……
「な、貴様! 何を!?」
衛兵の槍は……
バキン!という大きな音とともに途中から折れてしまった。
「あ……嘘だ…………」彼女は衛兵に近付いて行く。
もう一人の方は固まって動けなくなってしまったようだ。
彼女が衛兵の目の前に立つ……そして
「ハラワタをぶち撒けるか、
泣いて命乞いするか……選べ」
悪魔の二択を突き付けた。
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 23:45:00.99 ID:kojm9Ew0
怖えー
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/30(月) 23:49:25.52 ID:TQ.tPcSO
「な……な…………」
恐怖で顔が歪んでいる。
ってヤバいだろ!
黙って見てられるレベルじゃあ無くなってきた。「これ以上はダメだ!」
彼女を止めに入る……
「あ゙?」
彼女の目を見て体が固まった……
恐ろしい目だった……
真なる恐怖とはこの様なものか…………
現実逃避したくなってきた。
彼女が魔術の構築を始める。
マジでハラワタぶちまける気らしい。
その様子を見て、固まってたもう一人の衛兵が
「通っていい!通っていいから!!勘弁して下さい」
と、ついに折れた。
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 00:03:10.59 ID:oTzyjMSO
ぶっ飛んだキャラを作るのは大好きです。

そんな彼女の異名は
「27枚の猫を被った悪魔」です。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

強引に村に入り込んだ後、彼女を宥めすかすこと一時間……
やっと彼女の機嫌を直す事に成功する。
彼女についての認識を改めるとかいうレベルじゃない。
今まで見てきた何より怖かった。
某豆粒ドチビ錬金術師も真っ青な、ブチギレスイッチぶりだった…、
取りあえず、彼女に「ガキ」という類の言葉を言うのは金輪際控えようと決意をした。
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 00:32:01.25 ID:hy5EigSO
ファイトォ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*!!!☆
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 11:12:11.73 ID:oTzyjMSO
明日の予定が今日いきなり面接……だ……と…………
履歴書オワタ……

こんなことしてる場合じゃないか……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宿屋へと行き、先に部屋を確保してしまう。
宿のおばちゃんは、最近客がいなかったらしく、大層喜んでくれた。
そうして通された部屋は一部屋しかなかったわけなんだが……
前途多難だが、本来の仕事をこなす事にする。
二手に別れて情報収集だ。
彼女はさっさと出掛けてしまったので、まずは宿の人から話を聞いてみた。
事の起こりは約一か月前……
森に野草を摘みに行った少女が、突然姿を消してしまったのが最初の事件らしい。
二人目は町に向かおうと、森を歩いてた少女だった。
三人目は前述の二人を探すべく、森へ入った若い男、村一番の槍の使い手だったらしい。
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 11:25:51.26 ID:1Qlxp.DO
大丈夫大丈夫












今日は一日部屋に込もって書き込んでようぜ
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 12:20:50.17 ID:oTzyjMSO
>>119
仕事しなきゃ、書き込むためのもしもし代すら危なくなるんだぜ……
PC昇天したし…………
取りあえず、履歴書書き終わったので投下。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

被害者は若い女性が二人……そして男性が一人。
取りあえずの基本的な情報は貰えた。
これでスタートラインといったところか。
こんな事件のせいでお客さんが来ないんだよねぇ……
なんておばちゃんの困った顔を見てると、早く解決しなきゃいけないなと思った……
おばちゃんに軽く礼を言って、宿を後にする。

取りあえず、片っ端から村人に声を掛けてみるか……
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 12:31:40.56 ID:oTzyjMSO
10人程度に声をかけてみたが、芳しい成果はあがらなかった。
皆、宿のおばちゃん程度の情報しか持ち合わせていなかった。
ただ、一つだけあった新情報は、二人目の女性と三人目の男性は結婚する予定だったらしいということだけ。
幸せを引き裂かれた人も居るんだ……
誰のせいだかわからんが、これ以上好き勝手させる訳にはいかないだろう。
決意新たに聞き込みを続ける……
が、結局今日はそれ以上の情報を得ることが出来なかった……
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 12:44:53.59 ID:oTzyjMSO
ぬこの妨害を華麗にかわしつつ投下。
シャワー行って来るんだぜ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宿に戻って彼女の情報と照らし合わせが、ほぼ二人同じ情報しか持っていなかった。
「情報が意図的に抑えられてるのかな……」
と彼女の呟きが耳に入ってくる。
でも、こんな村で何のためにそんなことをしなければいけないのだろうか……?
謎は深まるばかりだった……
浅見さん家の光彦坊ちゃまくらいの思考能力があればなぁ……
無い物ねだりしつつ、二人して頭を悩ませた。
やはり判断材料が足らないみたいだな……
それに気付いたのはもう寝る頃……
問題は明日に先送りして、シャワーを浴びてさっさと寝ることにした。
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 12:56:31.71 ID:1Qlxp.DO
何時からなん?
頑張ってな
とりあえず俺はお昼寝するけど
大好きなスレだから
いつ帰ってくるか分からんが
少しでも多く投下してくれたら嬉しい
期待してる
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 13:40:34.84 ID:oTzyjMSO
明日の朝10時の予定だったんだが、何故かいきなり今日の16時に……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

シャワーも浴びてさぁ寝ようかな、と言う時に不意に思った。
聞き込みやら何やらで忘れ掛けていたが、今日同じ部屋で寝るんだよな……
考えたら緊張してきた……
中学生みたいな見た目とはいえ、女の子だ。
やばいやばいやばい……
これやばくね?
さっさと寝ちまった方が平和だよな……
そう思って布団に潜り込む。
「もう寝るの?」
「色々と疲れたからな」
「そう?」
簡単なやり取りなんだが、内心バクバクだった。
「私も寝ちゃおうかなぁ」
ランプが消される。
真っ暗になった部屋の中、脳味噌が非常運転を続ける。




だぁっ、目が冴える!
眠れん!
無心になるんだ!




それからぐったりして眠りに落ちるまで、二時間近く掛かってしまった……
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 17:35:20.63 ID:oTzyjMSO
真っ白に燃え尽きたぜ……
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 17:38:11.15 ID:7ZL5Vhoo
>>123
上手いな
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 18:45:34.02 ID:oTzyjMSO
たった2時間でクタクタだぜ……

まったり投下。
そろそろ序盤も終局かもかも。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

目を開けると、周りには漆黒が広がっていた……
重苦しい程の闇が体に纏わりついている……
体が……動かない。
腕も腰も脚も何かに掴まれているようにびくともしない。
何なんだよ、これは……
上手くは言えないがとても嫌な闇だ。
「助けて……」
闇が語り掛けて来る。
「誰かいるのか?」
闇に向けて叫んでみる。が、謎の声が聞こえて来ることはもう無かった。
やがて段々視界が遠ざかっていく……
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 19:01:27.32 ID:oTzyjMSO
朝の光で目が覚めた……
が、金縛りのように体が重い……
と、いうかなんか暑苦しい。
なんだよ……なんかあるのか?
首を左に向けてみる……
なにもないな……
じゃあ右は?




は?
思考が吹っ飛んだ……



彼女の寝顔ドアップ……
そりゃ腕も動かせねーよな……
何故か抱き枕にされてるし…………


はぃいいいいいいいっ!?
ちょ、ま、な、何ですか!?
なんでこうなってるの!?

マズイ……あらゆる意味でマズイ

密着してるところに柔らかい感触がするあたり我慢の限界が……ってのでやばいもあるが……
一番恐るべきは……

「おい変態……」
「はぃいっ!」
「脳漿まき散らすのと、心臓打ち抜かれるの……
どっちがいいかな?」
ニコっと悪魔の笑み……

ざんねん わたしのぼうけんは ここでおわってしまった。



これだけは避けたい!
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 19:11:39.02 ID:oTzyjMSO
命を掛けた脱出劇が始まった。
今の状態で彼女が起きたら、問答無用でデッドエンドだろう……
多分、今の自分の顔をみたらきっと青ざめているだろう……
モゾモゾと体を動かして彼女のホールドから脱出を計る……




抜けねぇ!
なんつー力だよ……
小柄な体からは想像出来ないようなパワーでしがみついてるらしい……
これは腹を括るしかないか?
段々、執行を待つ死刑囚のような気分になってきた……
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 20:29:07.43 ID:NmUoDs.0
>>123ってどう読むんだ?
縦読み?
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 20:56:29.75 ID:1Qlxp.DO
今思ったけど>>123は一行目語尾を「なん?」じゃなくて「なのかな」にしとくべきだったな


スレと関係なくて申し訳ないけど
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 20:57:20.42 ID:oTzyjMSO
ぬおおおおっ!抜けろっ!
渾身の力で右腕だけでも抜け出すべく力をいれた。
ぐっと力を入れると中途半端に腕が抜けた。
右手にふにょんと何やら瑞々しい感触が……
つい右手を反射的に動かそうとしてしまう。
あ、やべぇ!
彼女が目を開けた……
嫌な汗が流れる……




「おはよう」
あれ?怒ってない?
「あぁ……おはよう」
ちょっとぎこちなく挨拶を返す。
しがみてた彼女が離れる。
やっと開放された……
「いつの間にか抱き枕にしてたみたいね」
ケラケラ笑っている。
心配して損した……
ほっと息を吐く……
ゴスッ!
「うべらっ!」
不意打ちの右ストレートが炸裂した。
痛いというか、意識がとびかけた……
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 21:10:45.26 ID:SOmDcbQo
>>110
笛と太鼓のセッションですね?わかりません、わかりたくありません
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 21:47:24.16 ID:oTzyjMSO
祝100勝
岩隈のイケメンっぷりに濡れた。
ロッテファンですがね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「抱き枕にしたのは私だから、それ自体には文句は言えないけど……でも乙女の胸は安くないのよ。
まぁ初犯だしこれでチャラにしとくわ」
とすっきりした顔。
こっちは苦笑いするしか無かった。
その後、ご飯を食べて村に繰り出す。
別れて情報収集を計るもめぼしい情報は全く無し。
結局今日も進展が無かった。
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 23:09:25.56 ID:oTzyjMSO
早く一番お気に入りのキャラを出したひ……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あれから3日……全く動きが無い。
彼女がイライラしてきてるのが見て取れる。
「今日は村長のところに行きましょうか」
という彼女の一言により、村長の家へと向かった。
強引に村に入った手前、余り大手を降って会える相手では無いが……背に腹は変えられない。
チリンチリンと玄関の呼び鈴を鳴らす。
中からは人の良さそうなおじさんが出てきた。
「私の家に何か用かな?」
「はい。先日から続く連続失踪事件の調査のため、この村に参ったのですが、村長様にお話をお聞かせ願えたらと思いまして」
「あぁ、なるほど」
「はい」
「立ち話もなんだし中へどうぞ」
「ありがとうございます」
とまぁこんなやり取りがあり、村長の家へと上がることとなった。
自分は一言も話して無いんだけどね……
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/31(火) 23:44:01.17 ID:oTzyjMSO
村長に連れられて応接間に通される。
「ところで、入口は閉鎖しておいたはずだが……どうやって入ったのかな?」
開口一番これだった……
「王宮からの正式な依頼でしたので、こちらとしても引くわけにはいきませんでした。
ですので、ちょっとお話をして通して頂きました」
彼女はしれっと答える。
アレが……ちょっと?
対する村長はというと
「咎めようってわけじゃないからいいんですよ。
あなた達も事情があったのでしょう?」
と大人の対応。
脳味噌が石で出来てた門番とはえらい違いだ。
「その節は失礼致しました」
こっちも大人だなぁ……
猫の皮を被ってるだけなのかもしれないけど。
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 09:17:59.70 ID:ojMmw.SO
肝心の事件の方の話だが、村長から話を聞いても、新しい情報は全く無かった。
結局は無駄足だったか……
長居する気も無いので、礼だけ言って村長宅を後にした。
手詰まりか……
村で出来ることはもう無さそうだ。
「村の周りの森を調べてみましょうか……」
反対する理由も無い。
二人で村の出口へと向かった。
取りあえず、まず向かうは最初の被害者のでた東側の森。
辺りを見渡してみる。
特に不思議なところも無い普通の森だ。
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 11:10:22.42 ID:ojMmw.SO
周りに注意して歩く。
どんな小さな痕跡も見落とす訳にはいかない。
広い森の中を虱潰しに探索だなんて、
何日掛かるかは解らないが、
村で情報が全く集まらなかったので仕方ない。
現地調査しか無いだろう……
その後夕暮れ時まで森を歩き回る。
足が棒になる程歩いただろうか?
しかし、成果は全く無かった……
やっぱ一日程度じゃダメか。
彼女と話して今日は打ち切ることにした。
そうして、村へ戻ろうかと歩きだそうとしたところ、ガサガサッと奥の方から音が聞こえてくる。
多分野生動物の類なんだろうが……
彼女と顔を見合わせる……
彼女は……見に行くつもりらしい。
まぁ、見に行っても帰る時間が5分変わるくらいだろう。
音の発生源へと向かうこととなった。
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 20:11:03.18 ID:ojMmw.SO
「これは……」
音の方に向かってみると何かが倒れていたので近付いて確かめた……
人間だった……目を背けたくなるような大怪我をした男…………
左腕と右足が無く、全身傷だらけで出血も多い……
「っ……酷い…………」
彼女の呟きが聞こえる。
倒れている隣を見ると横に長くて太い木の枝が落ちている。
きっと、これを杖がわりにしてきたのだろう……
動ける怪我じゃないだろうに……根性でここまでやってきたんだろう……
「大丈夫かっ!」
意識を確認する。
「ひと……?」
辛うじて息も意識も有るらしい。
「しっかりしろよ。すぐに村まで連れてくからな!」
少しでも勇気付けれるように声をかける。
「……ぅ…………」
が、男はゆっくりと首を振った。
「……ら……だめだ…………」
村はやめてくれと言ってる気がする。
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 20:24:39.49 ID:ojMmw.SO
「多分、自分が助からないことを悟ってるのよ……
ここまでの酷い怪我だと治療魔術も受け付けないから……」
彼女はそう言って顔を伏せた……
何とも言えない無力感が襲って来る。
男は残った右手で小さな箱を出した。5cm四方といったところか……
それをこちらに差し出すと。
「……北…………洞窟…………」
と、ギリギリ聞こえる位の小さな声で呟いた。
「北に何か有るのか!?」
男に聞こえるように大きな声で尋ねる。
だが男はもう反応を示さない。
「……龍洞…………たの………………」
それが最後の言葉だった。

生まれて20年……初めて人の死ぬ瞬間に立ち会った瞬間だった。
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 21:11:18.63 ID:ojMmw.SO
どこの誰かは判らないが、目の前で人の死に立ち会うのはショックが大きかった……
彼女に穴を掘るように言われたので、魔術で地面に穴を開ける。
その穴の中に男を横たえ、魔術で上から土を掛ける。
北の洞窟か……
命を掛けて託してくれた言葉だ……
最後に立ち会った人間として、その言葉の真意を確かめる必要があるだろう。
「後のことは俺らに任せて、ゆっくり休んで下さい……」
名も知らぬ男の冥福を祈る。
最後に男に手渡された箱を開けて見る……
金色に輝く指輪だった。
託されたバトンはとても大きい……
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 23:18:54.39 ID:ojMmw.SO
予定より遅くはなったが、宿へと戻ってきた……
食堂に夕食が用意されていたが、食事を摂る気分にならず遠慮することにした。
こんな気分の時には外の空気を吸いながら、考え事でもしよう……
ベランダの戸を開けると涼やかな風が頬を撫でる。
一歩二歩……足を踏み出す。
空を見上げると、星が爛々と輝いている。しかし、自分の知っている星の配置とは全く違う。
「思えば、まだ一週間も経って無いんだよな……」
異世界に来て……魔術を使って……人の死を見て…………
どれも今までの日常とはかけ離れ過ぎている。
いずれも一週間すら経ってない間に経験した出来事だ。
しかし、不思議と心が動じていない。
瞬間瞬間で驚くことはあっても、ずっと尾を引くことは無い。
さっき人の死に立ち会ったばかりだと言うのに、心は凄いフラットだ。
むしろ立ち会った時も、普通ならもっと驚きそうな気がする。
超現実すぎて実感が湧かないだけなのかもしれない。
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 23:30:56.90 ID:jvToX2AO
面白いな
そして良いペース
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/01(水) 23:50:16.23 ID:ojMmw.SO
むしろ自然体に近いのかもしれない。
自分の中の現実に近いが故に大きく驚くことが少ないのかもしれない。
結局考えたところで全てが判る訳ではない。
「自分探し(笑)なんて言ってられないよな……」
結局のところ、脳内での論点は自分の在り方自身だもんなぁ……
これ以上は考えたとこで平行線だろう。
自分の事を考えるのは難しいものだ。
自分を客観的に見るなんて良く聞くが、100%自身を客観的に見ることが出来る人は何人いるのだろう……?
よくある客観的なんて言うのは、あくまでそれっぽく見せて飾っている主観でしかない。
要は自分を見れてないということだ。
だから本に頼ったり人に相談する。
大分脱線したが、要するに『考えるのが疲れた。今答えは出せないから放置しとこう』という逃げのための言い訳だ。

イイワケッテ=レ=ベルジャネーゾ(1544〜1583)
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 00:07:50.40 ID:0Y7bNkSO
考え事には答えは出なかったが、不思議とスッキリした。
「気になることが無くなると眠くなるのな」
呟きつつ部屋に戻る。
彼女が道具のチェックをしている。

ランプ、ロープ、ナイフ、杖、よく分からない草(薬草か何か?)、チョーク、紙、ペン、水筒、保存食。
彼女曰く、洞窟探索するならこれくらいは持ってて当然らしい。
ベランダで考え事をしてる時に、宿のおばちゃんの所へ足りない物を譲って貰いに行ってたらしい。
北の洞窟がどんな所かは知らないが、用心に越したことは無いだろう。
一応自分の持ち物もチェックしておくか……
ショートソード、携帯用の砥石、水筒、指輪の入った箱。
…………持ち物少なっ!
チェックするまでも無かった……
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 00:22:12.92 ID:0Y7bNkSO
朝の光で目が覚めた。
体を動かしてみる。
疲れもなし、絶好調だ。
初めての洞窟探索……
事件のことも考えなければだが、それ以上にワクワクしていた。
これじゃあ遠足前の子供だな……
ワクワクが止まらないまま朝飯を食べて、顔を洗って宿を後にした。
いつものごとく、彼女と並んで歩く。
こちら側は余り森が広がっていないようだ。
歩いているとすぐに森の出口に着く。前に広がるのは岩場ばかりだ。
こちらに来て森と草原位しか見てないのでちょっと新鮮だ。
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 00:40:24.69 ID:0Y7bNkSO
まぁ新鮮だとはさっき言ったが……
行けども行けども灰色一色なのは精神衛生に余りよろしくは無い。
そのうち退屈になってくる。
こう言う時ってどう暇をつぶすべきなのかなぁ……
彼女に相談をしてみる。
「軽く魔術の練習でもしてたら?
土と闇しか使ったこと無いんでしょ?」
実は水も使ったことあるんだけどね……とは言わないでおく。
自分から古傷を広げる必要はないだろう。
取りあえず、火か風のどちらかを練習してみよう。
「火の精霊よ、俺に力を……ファイヤーボルト!」
適当な岩場に放つ。
炎の矢が4本飛んで行く。
……あっさり出来てしまった。
「あなたやっぱり天才かもしれないわね……」
そう言った彼女は水の玉でお手玉をしていたりする。
ひんやり気持ち良さそうだ。
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/02(木) 02:19:48.96 ID:0Y7bNkSO
とまぁ、暇を潰しつつ歩いていると不意に彼女が足を止めた。
「魔力を感じる」
そう言って脇道入っていく。
一人にされても困るので、彼女を追いかける。
3分程歩くと、彼女が再び足を止める。
「多分ここら辺だと思うけど……」
と、辺りを見渡す。
特に気になる物は見つからない。
岩場に隠れてたりするのだろうか?
そう思い近くの大きな岩の後ろに回ってみる。
「おいおい…………」
つい声が出てしまう。
彼女を慌てて呼ぶ。
「二日連続で倒れてる人間かよ……」
実は呪われてるのかもしれない……本気でそう思えて来た。
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 03:01:44.49 ID:2g8dfQDO
wktk
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 11:14:04.36 ID:0Y7bNkSO
慌てて近寄って確認する。
倒れているのは銀髪の少女。
今回は息もしっかりしてるし、腕も脚も失っていない。
見た感じ脚の下の方を怪我してるくらいか?
これなら死んだりはしないだろう……
ホッと一息。
だが、こんなところで放置しとく訳にもいかないだろう。
彼女と相談した結果、取りあえず休ませられそうな所までおぶって行くこととなった。
よっこいせと少女を背負い、彼女の後ろを歩きだす。
うろうろと休めそうな所を探してみるが、案外見つからないもので30分程歩き通しだった。
少女は軽い方だとは思うのだが、それでも意識のない人間を背負って歩き回るのはかなりしんどい。
もっと辛いのは、少女の柔らかい感触を背中にずっと感じていること。
こんな時に考えることではないとは思うが、女の子に耐性なんて無いので仕方無い……
思考が吹っ飛んでしまいそうだ。
無心だ、無心になれ!
ある意味拷問に近いこの状況は、彼女が岩場にある小さな洞窟を見つけるまで続いた。
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 11:46:30.26 ID:vUXI1oDO
しかしここの>>1、毎日投下してくれて大変素晴らしい
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 12:04:25.27 ID:0Y7bNkSO
洞窟内部は外に比べて随分とひんやりとしていた。
彼女はどこからか取り出した布を地面に敷く。
この上に寝かせるってことか。
おぶっていた少女をそこにゆっくりと降ろす。
一仕事終わり疲労が一気に出て来る。
ちょっとだけ休んでいいか?と彼女に断って横になることにした。
腰から剣の鞘を引き抜き、上着をぐるぐると巻いた簡易枕に頭を乗せる。
ちょっと固いが、それでも寝るには十分だろう。
目を閉じると直ぐに意識がシャットダウンした……
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 12:05:31.72 ID:0Y7bNkSO
>>151
暇があったら書いてるか、他の作品見に行ってるかですよ。
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 14:42:21.39 ID:WCr/T3I0
だからこんなにハイクォリティーなのか
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 16:11:13.18 ID:0Y7bNkSO
目を開けると、入口からね差し込む光が少なくなってきていた。
どうやら夕方まで寝てしまってたらしい。
彼女もうつらうつらと船を漕いでいる。
二人を起こさないようにゆっくりと体を起こすと、音を立てないように出口へと向かう。
外に出て燃えそうな木がないか探す。
岩場地帯には木はほとんど無かったが、幸い倒木を発見出来たのでそこから枝を拝借した。
両手に抱えられるだけ枝を持ち帰る。
洞窟に戻ると、枝を適当に組んでいく。
「火の精霊よ」
火を起こし、枝に着火する。
枝を持ってきさえすれば焚き火が出来る。
便利なもんだ。
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 17:12:27.69 ID:0Y7bNkSO
そんなにクオリティは高くないです。
他の作品のほうが凄い気がします。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

炎が辺りを照らす。
パチパチ枝がはじける音が辺りに響く。
彼女が音に気付いたのか目を開けた。
「ん〜……もう夕方?」
「みたいだな」
「ご飯食べないとね」
「あぁ」
彼女は荷物からパンをだして渡してくれる。
簡素だが、歩き疲れた体には嬉しい食事タイムだ。
渡されたパンを焚き火で炙る。
香ばしい空気が辺りに漂う。
その匂いに反応するように気を失っていた少女の体が動いた。
「お?」
やっと反応があった。
彼女と顔を見合わせる。
眠り姫はぐっと伸びをすると、その宝石のような真紅の目を開いた……
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 21:56:18.20 ID:0Y7bNkSO
気ままなニート生活のお知らせ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「調子はどうかしら?」
彼女は、起きたばかりの少女に声をかける。
「はい。頭がちょっと痛いの以外は特には……」
少女は後頭部をさすりつつ答える。
それは多分枕が石だったせいだと思う……
あれ?足の怪我は?
「足はもう痛くないのかい?」
「足……ですか?」
少女はキョトンとしてる。
この表情……カワイイじゃないか…………
…………じゃなくて。
「あなた……足を怪我してましたよね?」
彼女が尋ねる。
「え?」
少女が自身の足をみる。「怪我なんて無いですよ?」
え?
少女の脚を見てみると……怪我が無くなっていた。
「嘘……」
彼女も絶句した。
よく解らない物の片鱗を味わった気分だった。
158 :告知 :2010/09/02(木) 22:00:51.04 ID:0Y7bNkSO
今まで出来る限り個人名を出すのは避けてたんですが、このままだと文が鬱陶しくなりそうなので、一部キャラは個人名を出すことにします。

今更ですがね……
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 22:22:16.15 ID:eB4vccDO
男とか女でもいいのよ
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 22:24:37.95 ID:KR5mqMAO
ここはエルフの流れに
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 22:30:18.17 ID:0Y7bNkSO
「ところで……」
少女が話を切り出す。
「あなた達は誰なんですか?」
そりゃあ尋ねるよな。
「俺は男。君が外で倒れてるのを見つけたからここに運んだんだよ」
簡単に自己紹介をする。
「私はフィリア……フィリア=ザン=メネシスよ。
王宮で魔術師をしてるわ」
彼女も続けて名乗る。
「魔術師さん……ですか」
「そうよ」
「まだ小さいのに大変ですね」
この子……一撃でトラウマワード出しおった!
フィリアのこめかみがピクピク動いてるが、相手は女の子だから多分大丈夫だろう……
確信は無いが……
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 22:43:39.89 ID:0Y7bNkSO
エルフはエルフでちゃんと居たりするんですよ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

非常に横にいるフィリアの機嫌が悪いが……
うん、先に進めよう。
「今度は君の事を聞かせてくれないか?」
「は〜い」
緊張感という物がない娘だ……
「私は、エリシャって言います。
住家を追い出された家なき子なんですよ〜」
さらりとクソ重いことをニコニコと……
「はぁ……」
気の抜けた返事しか出来なかった。
「なんか、ちょっと前に変な人が一杯家に来たんですけど……
相手にするのも面倒だったんで逃げてきちゃったんですよ〜」
脳天気娘は気にせずに続けた。
いや、笑って話せる内容じゃ無かっただろ?コレ!
横をチラッと見ると……
フィリアは固まってるな。
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 23:03:59.19 ID:0Y7bNkSO
取りあえず、このまま家なき子を放置する訳にもいかないので一緒に連れて行くことになった。

「あなたって魔術とか使えるの?」
フィリアが尋ねる。
「火なら得意ですよ〜」
エヘン!と胸を張る。
「使い手は多い方がいいわよね……」
フィリアはなんというか不安そうな顔をしている。
その気持ちは解らないでもないんだけどね。
「これからどこかへ行くんですか?」
「今日は行かないけど、明日は北の洞窟に行く予定よ」
「なるほど〜」
分かってるんだか分かってないんだか……
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 00:01:19.86 ID:/bWg4wSO
結局、終止エリシャにペースを乱されて二人してグッタリになってしまった。
なんというか……恐ろしい子……
見た目は超美少女なんだけどなぁ……どこかで見たことある気もするが……

とまぁ、疲れはしたが平和な夜を過ごした。
色々あったが明日こそ洞窟探索だ。
今のうちにしっかり休んでおこうか。
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 10:51:06.93 ID:/bWg4wSO
目が覚めると、二人は既に起きていた。
追われるようにすぐ準備をして洞窟を後にする。相変わらずの岩場を三人で歩く。
「ここら辺は庭みたいなものですよ〜」
どうやらエリシャが先導してくれるらしい。
水場によって水分を補充したりしながら、40分位エリシャに付いていくと目の前に大きな入口が見えて来た。
先程まで寝場所として使ってたあの洞窟の二倍はあろうか……
よっし!と気合いを入れ入口に向けて歩いていこうとする。
「待って!」
フィリアがそれを止める。
「アレを見てみなさいよ……」
彼女に言われて視線を向けた……
「なんだ……アレ」
それは巨大だった。
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 12:11:16.02 ID:rmStkM.o
かなり期待
スタンダードな小説風でwktk
初支援ノシ
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 14:32:19.20 ID:n4VpriYo
それは巨大なアレだった。
に見えた…疲れてるのかな俺…
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 15:25:07.86 ID:JRt4b2SO
ああ…きっと俺もお前も疲れてるんだ…
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 17:13:15.86 ID:/bWg4wSO
そう、巨大な人型……
15mはあろうかという岩石の巨人だった。
「冗談キツいだろ……」
まだ敵かどうかも解らないが、近付きたいとは思えなかった。
「ゴーレムね……」
フィリアがぽつりと呟く。
土や岩などの無機物に仮初の命を吹き込む魔術。
そのサイズが大きい程魔術師としての力量が高いと言える。
「アレを作ったのは多分私より格上の魔術師ね……」
悔しそうに唇を噛む。
彼女なりの魔術師としてのプライドもあるのだろう……
一方エリシャはキョトンとしてたりする。
「人形くらい、邪魔なら壊せばいいのに」
なんて物騒極まりない事をおっしゃる。
こわい娘!
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 19:33:43.55 ID:/bWg4wSO
「壊せばいいって……アレを?」
「うん」
「どうやって?」
「こうやって」
フィリアが腕を振るう。
カッ!という輝きと共に空から極太の熱線が降り注いだ。

地面を焼尽くす豪火……
200mは離れているここまで熱風が届いている……
声も出せなかった……
「何それ……有り得ない…………」
フィリアも呆然として立ち尽くしている。
肝心の犯人はというと……
「ちょっとやり過ぎちゃったかなぁ……」
だなんて呑気なことを言っている。
明らかにちょっとではない……
災害レベルじゃないか……
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/03(金) 23:05:54.09 ID:/bWg4wSO
明日から仕事だよもん……
働きたくないでござる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

足の怪我は無くなるわ、恐ろしい威力の魔術ぶっ放すは……本当に規格外な娘だ……
「ブリザード!」
フィリアが氷雪の風を巻き起こし前方の焼けた地面を冷やす。
冷却された地面を洞窟に向かって歩く……
爆心地の辺りは所々ガラスみたいになっている。
冷却してなお蒸し暑い空気が漂っているあたり、エリシャの放った魔術の威力の凄さが伺える。
「あの子野放しにしといたら地図が変わりそうよね……」
フィリア洒落か本気か解らない一言を残して先に洞窟へ入っていってしまった。
その背中を二人で追いかけて洞窟へと突入した。


その光景を一部始終見ていた人間がいた。
「いや……あれはおかしいでしょ!」
「あぁ……」
「あの光火魔術も凄かったけど……あの氷雪魔術も大概だったわね……」
「そうだな……」
良く喋る少女に無口な青年……そんなアンバランスな二人組。
「私たちも急がないとね」
「……」
「取りあえず、後のことは洞窟に入ってから考えましょ?」
「…………」
ここで返事が無いのを不審に思った少女が青年の方を向く。
「ちょっと!アタシのおやつのクッキーじゃないの!」
「美味いな……」
「こら!食うなーっ!」
トコトンうるさい二人組(但しうるさいのは一人)であった。
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 23:24:22.89 ID:/bWg4wSO
洞窟の中はところどころぼんやりと光っており、案外歩くのに苦労したりはしなかった。
何が光ってるのかを見てみると、コケのような植物だった。
「ヒカリゴケね」
フィリアが横から教えてくれる。
「食べると美味しいんだよ」
と、これはエリシャ。
やはり見るもの全てが新鮮だ。
前からバサバサと音がする。
コウモリか?
剣に手をかけ身構える。
前から着たのは鳥の羽根の付けた小さな猿のような小動物だった。
「エキルね……ここには随分と珍しいものが居るのねぇ」
フィリアがその小動物を見て目を輝かせる。
「エキルって食べるものが珍しいから繁殖場所が限られるって書いて有った気がするけど、何だったかしらね?」
彼女が知識を掘り起こそうと考える。
そんなことはお構いなしに、エキルだかいう小動物はすれ違っていってしまった。
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 00:03:19.41 ID:wmEx3USO
三人は洞窟をひたすら歩き続ける。
あまりに単調な道……
むしろ周りの景色が変わってないように思える。
「どれだけ広いんだ?」なんて口に出して見るがどうでもいい。
段々眠くなってくる。
もういいや……寝よう

いきなり、その場で寝てしまうなんて誰か居れば止めている事だろう。
しかし止める人間なんていなかった……

つまり、一人になっていた。
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 00:17:00.94 ID:wmEx3USO
目が覚めるとヒカリゴケの淡い光が目に入ってくる。
周りを確認する……
誰もいない。
「おいおい……マジかよ……」
はぐれてしまったらしい……
先行きが非常に不安になる。
なんとしても合流しなくてはなぁ……
体をしっかり起こして立ち上がる。
ここは一本道……どっちが正解かは分からない……
……勘しかないか。
風があっちの方から吹いてるからあっち行ってみよう。
一人洞窟を歩き始める。
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 00:18:15.49 ID:wmEx3USO
今日の分は終わり。

疲れて無かったら明日また来るよ。
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 01:08:02.16 ID:ojQTQQAO

待ってるよ
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 08:19:38.61 ID:wmEx3USO
仕事月曜からだった……
朝っぱらから超暇を持て余してるので、投下。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

正直何が原因ではぐれたのかも分からない。
が、原因を追求するよりも合流をするのが最優先だろう。
しばらく考え事をしながら歩いていると分岐に差し掛かった。
「天国と地獄か、地獄と地獄かは判らないが……
行って確かめるしかないよなぁ……

ここはなんとなく左手の道を選ぶ。
ゆっくりマイペースに洞窟を進む。
一人で進むのは非常に不安だが、今はそうも言ってられないだろう。
しばらく歩くとやがてだだっ広い空間へと辿り着いた。
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 09:24:02.98 ID:wmEx3USO
天井は吹き抜けになっており、陽光が差し込んでいる。
今まで散々見て来たヒカリゴケは無くなり、変わりにふかふかの芝生(ぽいもの)が広がっている。
同じ洞窟じゃ無いみたいだ。
ちょっと奥に行くと湧き水が滔々と溢れちょっとした小川を形作っている。
両手で掬って口に運んで見る。
なんとも言えない清涼感が体に走る。
いつかどこかで飲んだ名水100選の水のように、混じり気の無い澄んだ味がした。
こんな水でコーヒーを落としてみたいなぁ……
そんなことを考えつつ、洞窟の中で束の間の癒しを楽しんだ。
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 11:39:12.54 ID:wmEx3USO
一時の癒しにひたっていると、不意に辺りが暗くなる……
空を見上げると漆黒が吹き抜けの天井を覆い隠している。
なんだ……アレは……
入口のゴーレムが可愛く感じるくらいの圧倒的な存在感……
その漆黒が大きな2枚の翼で風を押さえ付けながら降りて来る。
体が震えて来る。
「あ……あぁ…………」
声が上手く出せない……
やがてその漆黒は地上に降立つ。
漆黒の王者……ブラックドラゴン。
その王者が吼える。
ゴァアアアッ!!と一息。
周りの草がビリビリ震えている。
これはヤバい……
ヤバいなんてレベルじゃない。
ゲームだと尻尾を切ったり、頭を削ったりが簡単に出来る。
けど、実際にアレを相手にそんなことが出来る気が全くしない。
部位破壊はおろか、3乙してしまうのがオチだろう……
逃げなきゃ死ぬ……
だが、足が震えて言う事を聞かない……


ゆっくりと黒龍がこちらを見た……
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 15:10:35.90 ID:wmEx3USO
まさしく蛇に睨まれた蛙の心境だった……
動いても動かなくてもやられそうだ……
どちらにしろ足が動かないからどうしようも無いのだが……
『小僧……貴様は逃げんのか?
それとも怖気付いて足が動かなくなったか?』
黒龍がその口を開く。
『ククク……迷い混んだか?
可哀想になぁ……
貴様はここで死ぬんだからなぁ……ククククク……』
逃してくれる気は全く無いらしい……
黒龍が口を大きく開ける……
その大きく開いた口から巨大な火の玉が放たれた。
ヤバ……
自然と動かなくなっていた足が動いた……
間一髪で今まで居た辺りに火の玉が炸裂する……
危ない危ない……
恋人ひとり出来ないまま死んでたまるか。
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 17:46:58.45 ID:wmEx3USO
ブレスの威力は案外低い……直撃さえ免れれば死にはしないだろう。
ただ。、いつまでも避け切れはしないだろう……
根本的な解決……それはこの部屋からの脱出。
……
考えつつブレスを避け続ける。
部屋の出口に向かって行こうとすると、先回りするようにブレスを放たれる……
なんとかして一回だけでも防ぐ必要がありそうだ……しかし、どうやって防いでやるか……
まぁ、魔術で壁を作るしかないか。
出来るかどうか一か八か!
「土の精霊よ、力を貸してくれ!」
走りながら詠唱……発動。
「プレートウォール!」
地面が隆起して分厚い壁となる。
「よし!」
壁を背に一気に出口まで走る。
ドゴンと後ろで爆発音……一撃で破壊されたようだ。
まぁ、時間稼ぎとしては十分だ。
何とか部屋から出ることに成功する。あの巨体じゃここまでは追ってこれまい。
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 20:05:02.68 ID:wmEx3USO
ほっと胸を撫でる……何とか生き残れた。
ここまで追って来れないという安心感から、すっかり油断していた……
嫌な気配にふっと後ろを見ると、火球がすぐそばまで飛んで来ていた……
「なっ!」
伏せて火球をなんとか交わす。
火球は壁に当たり爆発を起こす。
「死ぬかと思った……」
顔を上げて爆発した壁の辺りを見る……
「あれ?」
壁が崩れて大穴が開いていた。
まぁ、ここに入れば今度こそ火球が飛んで来ることは無さそうだな。
次が飛んでくる前に入ってしまう。
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 22:40:34.52 ID:wmEx3USO
飛び込んだ穴は、ずっと先まで続いていた。
今の爆発で出来たわけではない……恐らくずっと前からある道だろう……
何となくなにかありそうな雰囲気がある。
先へとどんどん進んでみる。
しばらく歩くと左側にドアを見つける。
洞窟の中にドアなんて非常に怪しすぎる……
ノブに手を掛けてみる……鍵がかかってるみたいだ。
なおさら怪しい気がする……
どうしようか思案していると、誰かが近付いてくる気配がする。
「次から次へと……」
つい悪態の一つもつきたくなる。
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:35:58.89 ID:hGLgqUAO
wwktk
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 10:27:20.41 ID:zgVhdYSO
段々足音が大きくなってくる。
しかも、恐らく二人だろう……
「誰だ?」
近付いてくる二人に尋ねる。
「誰だろうねぇ」
聞こえて来たのはどこかで聞いた少女の声。
二人組が可視範囲にまで近付いてきた。
見覚えのある少女と、見たことのない長身の青年が姿を表す。
「確か……P&Gだっけ?」
「C&C!」
一瞬にしてツッコミが帰ってくる。
そうだ、C&Cだったな。
「あれから聞いたよ。とんでもなくないレベルの魔術師だって」
「噂なんて殆ど誇張よ」
「じゃあドラゴンを一本でねじ伏せたっていうのは?」
「片腕とか無理に決まってるじゃん」
「へぇ……」
「両手使ったわよ」
やっぱこの少女も規格外だった。
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 11:07:34.60 ID:zgVhdYSO
一方、長身の剣士はじっとやり取りを伺っている。
噂では数多もの盗賊団を一人で壊滅させた剣士らしいが……
さっきから一言も発しない。
こちらの視線に気付いた少女が
「クライブに興味があるの?」
なんて聞いてくる。
「初対面だからな」
「そういえばそうだったっけ〜」
お前とだってまだ二回目だ。
「だってさ〜?」
と少女は青年の方を向いて促す。
すると、今までずっと黙っていた青年が口を開いた。
「クライブだ……」
あまりに簡素な自己紹介……というか5文字しか喋ってないじゃないか。「男です。はじめまして」
シンプルな自己紹介。
「ん……」
青年……クライブは分かったと言わんばかりに一回だけ頷く。
喋らなすぎやん……
「クライブはおとなしいからねぇ」
少女は、こちらの顔から言いたいことを読む。
というか、おとなしいってレベルかよ。
心の中でツッコミを入れつつ、あることに気付いた。
187 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 12:31:34.20 ID:CLBpO/Eo
どうしてここに?
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 12:49:12.00 ID:zgVhdYSO
初対面だったクライブはともかく、面識あるこの少女の名前を知らん。
「なぁ?」
「なに?」
「名前を教えてくれ」
でないと、俺の認識が金髪少女から変わらん。
「あるぇ?名乗ってなかったっけ?」
「C&Cとは言ってたが、名前は聞いてない」
「そうだっけ」
多分。
少女はコホンとわざとらしく咳払いをすると、名乗った……
「アタシはセシル……美少女魔術師よ!」
「自分で言うな!」
ダメだコイツ……早く何とかしないと。
今のやり取りを見たクライブが一瞬笑った気がするが、気のせいだろう。
189 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/05(日) 17:57:36.64 ID:zgVhdYSO
「それはさておき……
お前らはこんなとこで何してるんだ?」
一番の疑問だ。
「それはこっちも聞きたいとこだけどね。
大体想像はつくけど」
とセシル。
「多分王宮か騎士団辺りからの依頼でしょうね。
あなたの仲間の魔術師は、多分王宮付きの子だしね」
ズバリと言い当てる……
あれ?
「何で仲間が居るって知ってるんだ?」
「ゴーレム蒸発させるの見てたからね」
セシルの言葉にクライブも頷く。
「むしろ、アレだけの熱量叩き出す魔術なんて使ったら、多分街にまで魔力の余波が届くわよ」
あー…………
「コントロールはともかく、潜在魔力が人間離れしてるんでしょうね」
もしかしたら、俺の周囲には規格外しかいないのかもしれない……
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/05(日) 19:36:52.25 ID:zgVhdYSO
「大分話は脱線したけど……
この辺りに邪魔な連中がいるらしいのよね。
それを何とかして欲しいっていうのがこっちの依頼よ」
とセシルが目的を明かす。
「こっちは村の行方不明事件の調査だよ」
こちらも正直に明かす。
セシルは少し考えて
「多分、目的経緯は違っても、追ってる物自体は一緒でしょうね」
こう言った。
まぁ、よく分からんが……最終結果が同じならいいか。

「ところで……アタシ達と協力する気はない?」
セシルが話を持ち掛けてくる。
まぁ……ソロでさっき死にかけたばかり。
二人の実力は折り紙付きだし断る理由も無いだろう。
はぐれた二人には後から説明すればいいか。
「こちらからお願いしたいくらいだよ。」
肯定の返事を返す。
「よし来た!ヨロシクね」
自称美少女魔術師が満面の笑みで歓迎してくれる。
「宜しく……」
クライブも相変わらずの三点リーダっぷりで歓迎してくれる。
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 19:53:06.64 ID:zgVhdYSO
「これからどうするんだ?」
セシルに尋ねる。
「このドアの中の調査ね」
「鍵掛かってるけど?」
「アタシに掛かればこんな鍵有って無いようなモンよ」
懐から2本の針金を出す。
ピッキングか……
カチャカチャと鍵穴に差し込んで動かす。
カチャカチャ……
カチャカチャ…………
「…………ムカッ」
カチャカチャカチャカチャ…………段々動きが乱雑になる。
セシルが動きを止める。
やっと開いたのか?
いや、様子がおかしい……
右腕を振りかぶった。
「やってられるかァアアアアアアアアア!」
ドアにむけて、黒い霧を纏った拳が放たれる。
ドゴンという重い音と共に、ドアが木っ端微塵になる。
「…………」
クライブがやっぱりやったかといった顔をしている。
犯人はスッキリした顔で
「最初からこうしときゃ良かった」
などとのたまっていた。
いきなり先行き不安になりそうだった……
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 20:13:27.52 ID:zgVhdYSO
まぁ……ドアが開いたからいいだろうというわけで、内部の調査を開始する。
「こんな片田舎の洞窟に鍵をかけてでも隠しておきたい物……気になるね」
どんどんと中へ進んで行く。
20m程の短い通路を抜けると、8畳程度の小部屋に着いた。
部屋の一角には剣やら槍やら武器が整然と置かれていた。
「あー…………
当たりね…………」
セシルが呟き、クライブが頷く。
部屋には他に地図やら水筒やらの外出に必要なものが揃った棚、保存食の入っている箱、それと鍵付きのドアが1つあった。
「取りあえず開けてみて考えよう」
セシルが相変わらず強引な方法で開けにかかる。
キィィーン!という音と共にセシルがはね飛ばされる。
ってこっち飛んで来る!
「キャアア!!」
「ゲフゥッ!!」
少女の体という弾丸が、みぞおちに炸裂した……
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 20:30:28.48 ID:zgVhdYSO
「イタタタタ……」
セシルがゆっくりと体を起こす……
「ドアにカウンターマジックとは……小癪なことをしてくれるね……」
苦々しい顔でドアを睨む。
「こんな魔術師対策までして……何を隠してんだろうね」
セシルが珍しく真面目な顔で呟く。
「それはいいんだが………………
重いから俺の上からさっさとのいてくれ」
腹の上の少女に向けて声を挙げる。
「誰が……重いのかしら?」
セシルがギギギと首をこっちに向ける。
仮にも女性に体重の話は禁物だったか……
「口調が変わってるって、こわいって!
ごめんなさい!」
慌てて謝る。
「羽根のように軽いです、重いだなんで思ってません!」
謝り倒す。
「釈然としないけど……ま、いっか」
とやっとセシルが立ち上がってくれた。
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 20:58:09.30 ID:zgVhdYSO
ぬこが右腕で寝てしまった。
左手打ち辛い……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「魔術で強引に開けるのが無理ならどうするんだ?」
セシルに尋ねる。
「魔術を使わずに、物理的に破壊しかないんじゃないかな……」
「魔術を使わずにどうやって?」
「俺がやる……」
クライブが久し振りに口を開く。
右腕を剣に掛ける……
シュッという音が一瞬聞こえた……
次に聞いたのはキンという鞘と刃が当たる音……
剣をしまったクライブがドアの中心を押す。
スッと押されたところが倒れて、人一人が通れる穴が残った……
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 21:38:05.67 ID:bLxJMfEo
面白い
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 21:54:29.38 ID:zgVhdYSO
クライブの開けたドアの穴を通りぬける。
そこには4畳半程度の小さな部屋。
その部屋の中には宝石や金貨、美術品やら何やらが所狭しと並んでいた。
「うわっ…………」
目が痛くなりそうだ……
「これはまた……随分溜め込んでるねぇ……」
セシルが置いてある宝石を持ち上げる。
青い透明な結晶は淡い光を受けて輝いている。
「ここは……一体?」
困った時のセシル頼み。
「盗品ね……これ全部」
きっぱりと断言する。
「盗賊団が隊商を襲ったり、盗みに入ったりと色々やった結果ね……」
忌々しげにセシルが教えてくれる。
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/05(日) 22:28:18.56 ID:zgVhdYSO
>>195
面白いと言ってもらえれば幸いです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「この盗賊団を潰すのがアタシ達の仕事なのよ」
セシルは手に持った宝石を元有った場所に戻す。
「これは推測なんだけどね……行方不明事件の犯人もこの盗賊団だと思うんだよね」
「あー……」
何らかの理由で巻き込まれたってこともあり得るかもしれない……
「大方、運悪く輸送中の盗賊団に遭遇しちゃったとかの理由じゃないかな?」
「運悪く……か…………」
片手片腕を失くし、目の前で命を落としたあの男性を思い出した。
これが盗賊団の仕業なら決して許せるものでは無いだろう。
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 22:58:46.25 ID:zgVhdYSO
「おい!ドアが破れてるぞ!」
と外の方から声が聞こえてくる。
「メインゲストが来たみたいね……」
盗賊が部屋に駆け込んで来ようとしている。
「てやっ!」
彼女が右腕を振るう。
30cm位の氷の塊が隣りの部屋の入口方向に飛んでいく。
氷の塊は姿を見せた人影の腹部に見事にめり込む。
「ナイッシュー!」
セシルが軽くガッツポーズをする。
「おい、何があった!」
「敵か!」
男の声が少なくとも5人分は聞こえてくる。
セシルはちょっと考えて
「この部屋は狭すぎるし、あっちの部屋で迎えうちましょ」
と部屋を飛び出していく。
クライブもやれやれといった感じに追いかける。
あー……俺も行った方がいいよな……
使ったことの無いショートソードを引き抜き二人を追った。
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 23:40:04.86 ID:zgVhdYSO
今日13レス目。
そこそこ進んだかな。

200超えたらキャラ設定でも出そうかな。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「コイツらっ強……グハッ!」
セリフも言い切らないままイカツい男がセシルに殴り倒される。
床で伸びてる男は……5人分。
と、言ってる間にもクライブが蹴りを叩き込み6人目を地に沈める。
いや……部屋出たのちょっとしか差しか無かった筈なんだが……
7人目をセシルが殴り倒し、その場にいる敵は後1人……
「うわああああ!化け物だああああああ!」
剣を放り出して逃げ出す。
「逃がすかぁ!」
セシルが追いかけて部屋を出て行く。
二人でそれを追う……
通路を抜け洞窟に出る。
セシルは逃げる男に向けて魔術を放つ。
逃げる男の足元が泥沼へと変わる……
足を取られてその場でバランスを崩す……
それを見て一気にクライブが距離を詰め……跳躍。

脳天に鞘で一撃を見舞う…………そして轟沈。
僅か3分しない間に全ての敵を生きたまま倒してしまった……
レベルが違い過ぎる……それを実感した。
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 00:00:09.23 ID:uTYWNoSO
「こんなカワイイ子に化け物だなんて失礼ね」
全員を捕縛しながらこんなことを言っている。
「十分化け物だと思うわ……」
カワイイ云々には触れずにおく。ツッコむ気力もない。
クライブは黙々と伸びた男を縛っている。
いや……なんか食ってる?
クライブは保存食の入った箱から、ちゃっかりドライフルーツを取り出して食っていた。
「またアタシに内緒で甘いもの食べてる!」
そんな様子を見たセシルがクライブに詰め寄る。
クライブの手が一瞬動く……
「んっ!……甘〜い」
持っていたドライフルーツを投げこんだらしい。
※気管に入ったり、喉に引っ掛かったりすると危険なのでよい子は真似しないでね。
…………というテロップは置いといて、こちらも一口分だけ貰って食べてみる。
今まで食べた事のない味だが、甘くて美味かった。
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 00:11:08.37 ID:BEj45oSO
面白い。頑張ってほしい
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 00:33:09.78 ID:W9zSO.Y0
設定は出して欲しいかな
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 00:39:18.58 ID:uTYWNoSO
明日は8時出勤なのでここまで。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

保存食箱からジャンキーやらクッキーやらを並べて食べているとイモムシの如く縛られた男が目を覚ました。
コイツは……クライブに蹴られてた奴か。
「ヒィッ!」
男の顔は恐怖に染まっている……
クライブが男を引きずって小部屋の方に連れていく…………
ああ……教育上好まれないような事をするんだろうな…………
直感的にそう思った。
他にも続々とイモムシ達の目が覚める。
「殺さないで!」
「かあちゃーん」
「我々の世界ではご褒美です(キリッ」
「お助け〜……」
とにかくうるさい……
うるさいので……
「黙らないと……こうなるよ」
とセシルが黒い霧をまとった拳で壁を殴る……
ドスンと部屋全体が衝撃で揺れる。
あーあー……壁にクレーター開けちゃって……
絶句して誰も喋らなくなったので計画通りなんだろうが……
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 00:41:10.26 ID:uTYWNoSO
キャラ設定は明日出します。
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 02:39:09.23 ID:HQDhTMAO
乙!面白い!
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 08:07:46.79 ID:xPCG4ioo
乙乙
wktk続きを心待ちに
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 19:03:29.87 ID:uTYWNoSO
温かいコメントを有り難うございます。

一段落したら、投下を開始しようと思います。
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 20:41:25.14 ID:uTYWNoSO
今日の分まったり投下。
……の前にキャラ設定を少し公開。

今回はフィリア・セシル・クライブの三人分
男とエリシャは、まだ設定を公開出来ないので除外しました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・フィリア
本名はフィリア=ザン=メネシス。年齢20歳。
赤の国の元王宮魔術師の父と、ハーフエルフの母を持つ。いわゆるクォーターエルフ。父は任務中に死亡、母は存命。
人間より寿命のながいエルフの血が入っているせいか、20歳に見合わない若い容姿をしている。
が、本人は一人前の大人だ自負しており、子供扱いを非常に嫌がる。
ちなみに耳は普通の人間と変わらない。

魔術師としてはサラブレットのような存在。
父譲りの繊細な魔術構成能力と母譲りの高い魔翌力を持つ。
その素質に目をつけた王宮から、父の後を継いでみないかと誘いを受けるも、王宮常勤は肌に合わないと辞退、嘱託という形に落ち着く。
得意属性は光水風の3つ。逆に苦手としているのは火と闇。

性格はお転婆で豪快で短気だが、猫の皮を幾重にも被って落ち着いた物腰を演出する。
外面の良さはかなりのもの…………しかし短気で結局ボロを出す。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんな感じです。
今回のメイン5人の中では一番作者の愛を受けて無い子。
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 20:49:31.37 ID:ga4pKego
>>208
だからsagaしろよ……
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 21:06:30.91 ID:hjUZuZ.o
>>208
乙乙ー。
な、何だって⁈俺この娘が1番好きなのに…容姿は可愛いんだよね?
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/06(月) 21:37:55.01 ID:uTYWNoSO
佐賀忘れてた〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・セシル
本名はセシル=クロア=リズ=アリュナス=エリュエス。
名乗るときはセシル=アリュナス=エリュエス。
年齢は16歳。
その出自は不明だが、フルネームを絶対に名乗らない当たりに秘密が隠されている。
一人旅中に立ち寄った村でクライブと知り合い、以後行動を共にする事となる。セシル的にはクライブは相棒。

魔術師としては文句無しに超一流。
本編で男に向かって「天才かも」とか言ってたが、そんなものとは次元の違う天才。
潜在魔力は全生物のなかで5本の指レベル。
魔術の構成能力は魔術師の中ではせいぜい上の下クラス。
桁外れの魔力のお陰で、力押しで大抵なんとかしまうのが持ち味。
魔術師としては異例中の異例の、クロスレンジバトルを好む。
魔術を使わない白兵戦ですら、近衛騎士クラスを相手に出来るレベル。

性格は好奇心旺盛で豪胆で豪快で猪突猛進。
抜群の洞察力を持っていたりするが、結局正面突破する。
モットーは「そこに罠が有っても進め。罠は壊せばいい」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

本来はこの世界での主人公。
コンセプトは始めからLvオーバーフロー。
所謂、「ボクの考えた最強の主人公」といったもの。
強過ぎて動かし辛いのが最大の弱点。
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 21:49:59.25 ID:kA70rgMo
フィリアさんって火竜王の神殿に仕える巫女さんですか?
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/06(月) 21:58:23.16 ID:uTYWNoSO
>>210
各キャラ容姿は……

主人公の好みで測ると、エリシャ>フィリア>セシル
全て一般的な美少女の範疇。

・エリシャ
銀髪灼眼 さらさらストレート
身長156cm
胸:ある
見た目:おっとり系

・フィリア
金髪翠眼 セミロング
身長144cm
胸:若干ある
見た目:中学生

・セシル
金髪碧眼 跳ねっ毛ショート
身長158cm
胸:残念
見た目:年相応の活発な子
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/06(月) 22:02:21.85 ID:uTYWNoSO
>>212
スレイヤーズじゃないです。
リナは大好きですが。
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/06(月) 22:48:24.15 ID:uTYWNoSO
・クライブ
本名はクライブ=ハーティス。22歳。身長181cm。
鍛冶屋に産まれた三男一女の次男。
剣を作るより振るう事に魅力を感じ、10歳で家にあった剣を持ち出し勝手に旅に出る。
勝手に旅に出た割には、フラフラと帰ったりしている。

剣技は完全に独学。
家から持ち出した愛剣の名はレティシア。
子供が産まれる度にクライブの父親は魂を混めて剣を打ち、それぞれに子供の名をつけた。その中の一振り。
名の元となったレティシアはクライブの妹にあたる。
持ち出した理由は、単純に目に付いたから。
愛剣を手にスライムからコツコツとステップアップを重ね、いつしか最強クラスの剣士に……
相方のセシルが天然の天才なのに対して、クライブは経験と才能のハイブリット。

性格は冷静で寡黙。
セシルが余りに無茶をしそうになった時にたしなめる役目。但し効果は無い。
好きなものは甘い物と小動物。甘い物に釣られて勝手にいなくなる事もしばしば。
ちなみにクライブは、自分をセシルの保護者だと思っている。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男キャラだが、作者一番お気に入りのキャラ。
基本コンセプトはこちらも最初からLv90。
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 07:32:31.70 ID:XSI/qv6o
設定ktkr
低年齢化激しいからメイソメンバに中年きぼん
作者おつ
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 04:55:03.74 ID:i05a9Lco
さあ支援だ
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 21:36:03.79 ID:aDNlmgSO
昨日は携帯握ったまま寝落ちしてました……
毎日更新が…………

オッサンキャラは、今回の話では騎士団や傭兵の出番が無い為無理そうです。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

しばらくするとクライブが恐怖に震える芋虫を引きずって帰ってきた。
何が起こったらこんな顔面蒼白で、今にも死にそうな感じにまで追い込めるのだろうか…………
クライブは相変わらずの無表情で淡々と成果を告げる。
内容を纏めると……
・アジトは洞窟を出て西側にある森の中
・構成員は300人強
・これだけ荒稼ぎしながら今まで潰されなかったのは、凄腕な魔術師や槍の名手がいたりする為
ひとまず現時点で手に入った情報はこんな感じだ。
アジトが有るなら話は早いと、セシルは直ぐにでも飛び出して行きそうな様子。
今からは無茶だろとクライブの方を見ると、ゆっくりと首を振る……
『言っても聞かん。諦めろ……』
こんな感じなのだろう。
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 23:24:07.48 ID:aDNlmgSO
取りあえず、目的地も定まったので、洞窟を抜ける訳なんだが…………
うん、迷った。
三人揃って出口が分からないとか…………
そもそも、先頭を歩いてるセシルが適当過ぎるのだ。
分かれ道では……
「この感じ……右ね!」
とか根拠も無いのに適当に進むし、行き止まりでは……
「道がなけりゃ作れば良いのよ」
とか言って魔術で強引に穴を掘ろうとするし……
で、今に至ると……

「あー……外の光が恋しいな〜……」
なんてセシルがブー垂れている。
多分日が暮れてる気がするが、ここは黙っておこう。
とはいえ、このままでは埒が明かないので先頭をクライブに変わってもらった。
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 07:57:07.71 ID:aL5tsWUo
しえんぬ
221 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 19:00:52.31 ID:QU8vm.AO
あんっ
222 : [sage]:2010/09/11(土) 07:37:40.46 ID:GwOqF.SO
生存報告です。WRCのお陰でめでたく9時以降の退社が続いてます。

書く時間が本気でやばいので更新が大分スローになると思います。

待ってくれてる方には申し訳ないです。
223 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 20:07:25.59 ID:QOVnjNQ0
気にすんな
224 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 13:27:49.97 ID:SAJQD8Uo
気持ちがないならともかく、
時間がないなら待たせてもらうよ
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 05:51:41.23 ID:z1BemISO
そうして差し掛かった最初の分かれ道……
クライブを見ると何やら真剣に考えている。
これは期待出来るかなぁ……そう思った矢先。
その場に柄ごと剣を立てた……
物理に従い剣がその場で倒れ、剣の持ち手が分岐の左側を指す。
「こっちだ……」
クライブは左側の通路にさっさと歩いて行ってしまった。
…………頭痛がしてきた。
まさか……セシルと同レベルだったなんて…………
先行きの不安さで頭を抱えていると
「早くしないと置いてくよ?」
セシルは何の疑問も抱いた様子も無く付いて行ってしまう。
仕方無いないな……付いてくしかないだろう。
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 08:24:19.29 ID:LxPUKmwo
少しでも嬉しいぞ
しえんしえん
227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 20:54:52.70 ID:z1BemISO
地獄の四連勤終了!
4日間での残業21時間……

眠くならないうちに投下!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

心なしか自信満々なクライブに付いていくと、当たりの空気が急に変化した。
前から妙に冷たい風が吹いて来る…………というか寒い。
「空気が流れてるからもうすぐ外かな?」
セシルは器用に小さな火の玉を維持して暖を取っている。
試してみるか……
「火の精霊よ!」
詠唱、そして……
炎が天井にむけて炸裂する。
「ギャアアアア……アッチイ!!!!」
ヤバかった…………
軽く火傷したぜ……
セシルが爆笑しやがっている。
こっちは笑い事じゃねーよ!
クライブはチラッと見てスタスタとさっさと先に行ってしまう……
救う神はいないのか……
228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 21:21:15.56 ID:z1BemISO
それから少し歩くとやっと出口に辿り着いた。
彷徨いまくったり、軽く火傷したりと色々有ったがなんとか外に出ることが出来る。
自然と足が軽くなり、前を歩くクライブを抜こうかというところ……
「待って!」
それをセシルが制する。
「妙に寒いからおかしいとは思ったけど……誰か闘ってる」
セシルの言葉にクライブも頷く。
「俺が先に行く……」
クライブが剣を手に掛け先に飛び出し、それを追うようにセシルも先に行ってしまう。
さっきのパターンだと出た時には終わっていたが……一応行ったほうがいいか…………
取りあえず剣を抜いて、二人の後を追いかけた。
229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 22:32:34.97 ID:uGd5mISO
230 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 23:29:34.77 ID:z1BemISO
飛び出した先には……
屈強そうな男が15人くらい…………と転がってるのが更に数人。
対して闘ってるのは……フィリアとエリシャだ。
妙な冷気は恐らくフィリアの使った魔術の余波なんだろう。
二人は魔術でけん制するも、段々追い詰められている。
相手も腕利きらしい。
「あんた達!寄ってたかって何してんのよ!」
そこにセシルが叫びながら突っ込んで行く。
って……結局クライブより前に出てるんじゃん…………
声に気付いた男達の視線がこちらに移る。
「見つけた!メインターゲットが来たぜ!」
男達の殆どがこちらに向かってくる。
メインターゲット?
「C&Cのてめぇらを倒せば一生遊んで暮らせる賞金が貰えるからな。悪いが[ピーーー]!」
言い終わるが早いか、こちらに突撃してくる。
「勝手な理屈だね」
セシルが冷ややかな声を出す。
「知るかよ!」
一人目が切り掛かる。
231 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 09:03:57.72 ID:eSrC4TIo
C
楽しいっす
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 12:03:07.70 ID:sCbzOZAo
C
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 14:23:10.40 ID:2dMIZsAO
(・ω・)っC
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/15(水) 20:12:20.56 ID:29DPnQSO
振りかぶった剣はセシルに届く事なく、その主は地に沈んだ。
クライブが涼しい顔で、一撃で倒したらしい。
さすが規格外……
対してセシルは凄く不満そうだ。
「ムカついたから、アタシがやっちゃおうと思ったのに〜」
真顔で物騒な娘だ……
フィリア達は残った数人の相手をしてるようだが、あまり余力は無いらしい。
「魔翌力も魔術構成も一流みたいだけど、闘い慣れしてないみたいだね」
セシルがフィリアを見て考察する。
敵の一閃を避けつつ……
こっちは余裕そうだな……
隙を伺ってあっちに加勢に行く方が良いだろう。
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/15(水) 20:29:17.51 ID:29DPnQSO
また佐賀忘れwwwww

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ク……強い……」
また一人猛者がクライブに方付けられる。
「賞金首ハンターなんかにやられるほど、アタシ達は甘くないよ」
セシルが無い胸を張って言った。
「まな板小娘の分際で……」
憎々しげに男が吐き捨てる……
周囲の気温が一段と下がった気がする……
「アンタ達……覚悟は出来てる?」
セシルの声にいつもの明るさは無い。
デジャヴ……
最近なんかこんなことがあった気がする……
非常に忘れたい一件だったんだが…………
236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/15(水) 20:48:32.37 ID:29DPnQSO
「クライブに男……離れててね…………」
セシルが体中から、目に見えるくらいの魔力を放出している。
「何をしようとしてるかは知らんが、やらせるかよ!」
男達が弓を構えてセシルに射掛ける……
後からさらに炎の魔術も炸裂する…………
セシルの姿は魔術の爆発で全く見えなくなる。
「やったか……?」
男の一人が爆煙張れぬうちに近寄って行く。
するとカクッといきなり膝が落ちる。
「うわああああ!!」
恐ろしい力で地面に縫い付けられているみたいな印象。
「何があった!?」
仲間が心配して近寄っていくと……
「ぐあっ!」
同じように地面に縫い付けられてしまう。
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 21:03:42.48 ID:ivVSzUDO
さるよけC
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/15(水) 22:12:03.23 ID:29DPnQSO
煙が晴れる……
セシルが無傷な姿で立っている。
その背中には黒い翼……堕天使を彷彿とするヴィジュアル。
翼が羽ばたく度、黒い霧が周囲に撒き散らされる。
「アンタ達……覚悟出来た?」
漆黒の堕天使が空を飛ぶ…………パンツ丸出しで。
スカートで空飛んだら……そりゃまぁ、見えるわな……
「なんだってんだよ畜生!」
矢が放たれる……が、失速し地に刺さる。
「この状態アタシに飛び道具は効かない!」
セシルは矢を気にせずに、一気に敵との距離を詰める……
「食らえぇ!」
左拳が鎧の上から衝撃を打ち込む。
轟音……相変わらずのクレーターと地に沈んだ男。
一人、また一人と着実に撃墜していく。
改めてセシルの強さを再認識する……
盗賊集団相手の時なんて準備運動レベルだったんだろう…………
また、黒翼はためかせ空を飛ぶ少女は、悔しいが絵になる情景だった……
本人が聞いたら
「アタシは美少女魔術師なんだから、絵になるのは当然ね」
とか言いだしかねんので、絶対に言わないが……
239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/15(水) 22:44:30.22 ID:29DPnQSO
こっちは完全に大丈夫そうだし……
フィリア達の加勢に行こう。
見れば吹雪が一人を飲み込まんとするとこだった。
向こうも後2〜3人ってところか……
一人はフィリアが相手をしている……
もう一人は……背後から二人を狙っていた。
体が勝手に動き出す……
剣を強く握り締め、右手に精神を集中する。
イメージするは魔術を纏う剣……
ぶっつけだがイケる筈!
相手の狙いは……エリシャか!
敵に真っ直ぐ突っ込む。
不意をつけるかと思ったが、敵がこちらに気付き、エリシャに突き出そうとしていた剣をこちらに向ける。
だが、今更止まれない。
「砕けろ!グラビティブレイク!」
剣を振り下ろす……
相手が剣で受け止めようとするが、あっさりと粉砕し、そのまま目の前の男に右腕を叩き込んだ!
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/16(木) 00:34:03.18 ID:qZS1B6SO
なんとか男をねじ伏せることが出来た……が、何か違和感が残る…………
右手を見ると……ショートソードの刃が無くなっていた。
どうやら、相手の剣と一緒に消し飛んだらしい……
エリシャが音でこちらに気付き、すぐ近くに倒れている敵の姿を確認する。
フィリアは……敵にトドメの一撃を加えている。なんとかなったようだ。
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 01:12:54.57 ID:mGbUulso
ワクワクが止まらない‼
242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 07:20:00.77 ID:iGR84gs0
面白いんだが、地の分が分かりづらいな
なんてーか、一人称と三人称が混ざってる感じ
まあ展開はおもろいからいいんだけど
243 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 07:31:30.94 ID:GPgoy86o
ものっそい支援
楽みみ
244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 11:48:59.08 ID:K7d0JAAO
魔法

魔翌力
245 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 11:49:26.59 ID:K7d0JAAO
[あぼーん]
246 : [sage]:2010/09/19(日) 20:25:54.42 ID:EL7V2iM0
PCテス
247 :1 [sage saga]:2010/09/19(日) 20:30:45.12 ID:k1XhOxQo
魔力
殺す
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 14:36:32.61 ID:7oDOr/so
wktk待ってる
249 :1 ◆o5zlXO40.Q [sage]:2010/09/21(火) 00:17:49.58 ID:VbFghcSO
生存報告です。
ついでに酉つけ。

基本的に休みが一日しかない上に、残業ばっかで酷いですが、今週さえ終わってくれたら5連休が入っているので、ある程度は進められるとは思います。

恐らく日か月には戻ってきます。
残業が短くても来れるかもですが、土日祝日は仕事入ってたら絶望です。
250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 07:21:13.11 ID:XWmVQG.o
>>1
ひと段落ついたら書いて
それまで見守っている
251 : ◆o5zlXO40.Q [saga]:2010/09/23(木) 22:50:05.33 ID:vbjHiASO
セシルは……放って置いても大丈夫だろうから、まずは二人のほうへ。
「男!無事だったの?」
フィリアが駆け寄って来る。
「まぁ、なんとかね……」
ドラゴンに殺されかけたがな。
「しかしまぁ……いい所で来てくれて助かったわ。死角にいた奴倒れてくれたし」
そう言って転がってる男を指差す。
「もう少し遅かったらエリシャも危なかったでしょうしね」
フィリアがエリシャの方を向く。
そのエリシャはというと、口を開けてポカンとしてる。
まあ、放っておいてもいいか。
「まあ、殆どはアレがやっちゃってるしな」
漆黒の羽を生やして無双乱舞しているセシルを指差す。
「余裕が無かったから、さっきまでは気にしてなかったんだけど……一体何なの?アレは…………」
セシルの姿を見たフィリアは、信じられないものを見たような表情をしている。
「アレは…………もうよく分からん……」
今の正直な感想を告げた。
252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 02:31:06.54 ID:zHMvvDwo
ktkr
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 03:37:41.58 ID:Omx5gmgo
ワクワクが止まらないんだけど
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 19:40:22.69 ID:GI8GlnIo
今日はじめて読んでみたけどこれ面白いわ
続き期待
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 08:53:46.31 ID:q6Mg7kA0
紫煙
256 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/26(日) 18:40:27.92 ID:PW9AFsSO
明日の休みが消えた……泣きたい…………

昨日の帰り際に
「月曜からさ、人いないから出て?」
とか言って貴重な休みを消されました……

取りあえず、今日は行けるとこまで頑張ります。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

噂をするとなんとやら……
最後の一人を殴り倒したセシルがこっちにやってきた。
「いやぁ、終わった終わった!久し振りに張りきっちゃったよ!」
一仕事終えたサラリーマンみたいなセリフだな。
「お疲れ」
取りあえず労いの言葉を掛けておく。
「うん、かなり疲れたよ〜」
言ってる程疲れてるように思えない様子だが。
「それより、そっちの子達……ごめんね、うちら狙いの奴等にイチャモン付けられちゃったんだよね?」
セシルがフィリア達に話を振る。
「え……あ、はい」
フィリアがなんか微妙な返事をする。
さっきのセシルの無双っぷりを見て萎縮してるのかもしれない。
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 20:00:04.16 ID:2B5CRJso
休み消失どんまい
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 20:21:11.52 ID:ktZNCvMo
あちゃー、無理しないで下さいな
259 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:55:35.58 ID:ZsYVbjQo
期待しているぞ
260 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/27(月) 11:26:38.81 ID:LLR9SwSO
昨日はあれから国勢調査に付き合って(拉致)ました……

超寒かった…

昼休みに1レスだけ投下〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「男君の仲間さんだよね? アタシはセシル」
フィリアの様子をよそにに自己紹介を始める。
「で、こっちがクライブね」
いつの間にか居たクライブを指差す。
「二人で何でも屋をやってるの。ペットの探索からドラゴン退治まで、C&Cをよろしく!」
そして、前に聞いたことのあるセリフで締めくくる。
フィリアの顔がさらに間の抜けた顔になる。
「まぁ、目的は似たようなものだからよろしくね」
呆然としたフィリアの様子を気にするでもなく続ける。
「あ……うん。よろしく」
完全に飲まれているようだ。
「そんな固まらなくてもいいのに〜」
セシルがそんな様子を見て声をかけた。
261 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 13:21:58.47 ID:yiziKoAO
肉弾戦セシル
フィリアを並べ変えてリフィア

これは間違いなくアークライズファンタジアをした事があるな
262 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/27(月) 19:27:08.98 ID:LLR9SwSO
>>261
なんですかそれは?
ググってみます。

ついでに、今日も国勢調査の付き合いです……
早く帰れたら更新します。
263 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/27(月) 20:30:30.38 ID:LLR9SwSO
「うん。でも稀代の大魔術師が目の前にいると思うとね……」
フィリアがここまで萎縮するほど凄いのか……
さっきの闘いぶりは確かに凄かったけど。
「それは大袈裟だし、取って食ったりはしないから大丈夫だよ〜」
両手を広げて無害をアピールする。
「そんなことよりさ、アナタの名前教えて欲しいかな。後、そっちのキレイな銀髪の子もね」
二人に向かって自己紹介を求める。
「フィリア=ザン=メネシスと申します」
まだ固さが残っている。「私はエリシャといいます〜」
いつの間にかこっちの世界に戻って来ていたエリシャも名乗った。
「フィリアにエリシャか〜。よろしくね!」
名前を聞いてセシルは満足そうな顔をする。
「よろしくお願いします」
「よろしくです〜」
固いフィリアと柔らかいエリシャが対照的に見える。
「アレ?」
ここでセシルが何かに気付いたような声を出した。
264 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/28(火) 01:00:28.96 ID:utBg4ISO
みんなの顔にハテナが浮かぶ。(但し、無表情なクライブは除く)
「もしかしたらさ、赤の国の奇才アルザオ=メネシスと関係あったりする?」
フィリアに向かってセシルが思いついた疑問を投げる。
「アルザオは父ですが……何かありました?」
フィリアがキョトンとする。
「魔術師界隈での有名人じゃん。魔術構成理論と時空魔法研究の権威じゃない」
セシルが力説する。
「時空魔法?父がそんなことを……?」
フィリアも驚いた様子。
「アナタが親戚だとしたらさ、もしかしたらアルザオ=メネシスの残した理論で、男君を召喚したんじゃないかと思ったんだよね」
セシルが考えたことを口に出す。
え?呼び出された原因?
「確かに使った召喚円陣は、父の残した本から写したものですけど……」
フィリアは腑に落ちない表情で答える。
「それだ!」
セシルがいきなり叫んだ。
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 07:20:03.70 ID:5Or6tIAO
キテタ!(゚∀゚)
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 07:29:34.75 ID:ZM54k12o
マイペースでいいから書けよコラ

ま、まあ楽しみってやつさ///
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/28(火) 20:19:39.55 ID:bqasvNko
>>266
くせえからだまってろ
268 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/29(水) 19:08:34.34 ID:gaGuyoSO
書くの遅いのが最大の問題なんですよね……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「きっとその召喚円陣に時空魔法の術式が組み込まれてるんじゃないかな?」
セシルが思いついたことを述べる。
「でも、あれは精霊召喚の術式だったと思うけど……」
フィリアは釈然としない様子。
「きっと暗号化されてるんじゃないかな?悪用されるかもしれないし……」
悪用かぁ……なんに使うんだろうなぁ?
「なんにせよ、その召喚円陣を見てみないことには判断出来ないけどね」
まぁ、現物みないとわからんわなぁ……
269 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/30(木) 19:23:53.32 ID:p1Zmv6SO
4連勤だと思ったら、月またぎで6連勤になった……だ……と…………

ギブミー連休。
残念ながら、今月も連休はゼロっぽいです……
休みが計6日しかないし……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「まぁ、そんなことは置いといて……今は盗賊団ね」
セシルが急に本題に話を戻す。
「盗賊団?」
フィリアが鸚鵡返す。
あぁ、知らないんだなぁ。
「アナタ達の追ってる失踪事件の多分犯人だね。これから潰しに行こうと思ってたんだけど」
セシルが掻い摘まんで話す。というか、掻い摘まみすぎだろ。
「でも、今から行ったら深夜ですよ〜?」
今まで殆ど喋らなかったエリシャが口をはさむ。
「そうだね、明日の朝イチに潰しに行こうか」
セシルはあっさりと意見を変えた。
「じゃあ、村に戻りましょう」
フィリアの一言でみんな歩き出した。
というか、男二人が空気過ぎないか……
クライブの方をチラッと見ると……なんか食べてるし…………
だから一言も発しなかったのか……?
いや、喋らないのはいつもか……
「あ!アタシのビスケット勝手に食べないでよ!」
セシルが気付いて怒るが、クライブは素知らぬ顔をしている。
案外イイ性格してるのかもしれないな。
270 : ◆o5zlXO40.Q :2010/09/30(木) 20:06:16.54 ID:p1Zmv6SO
途中雑談を交えつつも、特に何も無く村に着いてしまった。
入口の見張りはフィリアの顔を見て逃げ出してしまった。
見張り番仲間の中で噂が広まったんだろうな。
「人の顔見るなり逃げるなんて失礼な奴等よね」
フィリアが不服そうに言うが、そもそもの原因を作ったのは自分だろうに。
「ま、労せず入れるんならいいんじゃない?」
セシルの反応がドライだ。
「なんか癪だけど、宿に向かいましょうか……」
そうして宿に向かって歩きだすと、向こう側から見た顔が歩いて来る。
あれは村長だな。
こっちに気付いたようで、近寄って来る。
271 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/01(金) 01:14:05.12 ID:sSonmYAO
急に寒くなったし、体調には気を付けてな
272 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/02(土) 22:52:57.19 ID:suzILCQo
期待してる
273 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:46:51.99 ID:rlMKPKwo
wktk
274 : ◆o5zlXO40.Q [sage]:2010/10/04(月) 12:13:42.99 ID:yLbhuwSO
生存報告です。

今週は余裕がありそうな予感がするので、今日明日の夜どちらか更新します。
275 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/04(月) 17:26:52.08 ID:Q9CR9Poo
キテターーー
wwwwktkkkk
276 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/05(火) 15:21:30.96 ID:qGt8on6o
待ってる
277 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/05(火) 20:20:38.89 ID:JtYdS2SO
「これはこれは皆さんこんばんは。初めての方もいらっしゃいますね」
村長が気さくに話しかけて来る。
「こんばんわ、村長さん」
フィリアが相変わらずの外面モードで挨拶を返し、他の面々もそれぞれ頭を下げる。
「調査ははかどりましたかな?」
さりげなく進捗を聞いて来る。
「大体の目星はつきましたから、近いうちに解決出来ると思います」
隠すことでもないとフィリアがあっさり答える。
「それは安心ですね」
村長が笑顔になる。
「まぁ、このままあっさりと解決出来ればいいんだけどねぇ」
セシルが口を挟む。
まぁ、相手も多いし一筋縄では行かないだろう。
「皆さん頑張って下さいね。大した支援も出来なかったので、本日の宿代位は出させていただきますよ」
村長が太っ腹なことを言う。
「やった!」
セシルがガッツポーズをする。
いや、そこまで喜ぶとこなのか?
278 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/05(火) 20:33:29.20 ID:JtYdS2SO
「宿の方には後ほど伝えておきますので。私はこれで失礼しますね」
一礼だけして村長が去って行く。
忙しい人なんだろうな。足早で歩いていってしまった。
それから誰ともなく歩きだし宿へと向かった。
宿に戻ると、昨日より客が増えてお女将さんも嬉しそうだった。
今日は二部屋に別れて寝れるみたいなので、安心して眠れそうだ。
で、クライブと相部屋になった訳だが……
静か過ぎる!!
会話がねぇ!!
このまま朝まで無言ってのもちょっとつらいので何か話しかけて見よう。
クライブのこともまだ殆ど知らないしなぁ。
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/05(火) 21:17:55.24 ID:qGt8on6o
キター
280 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/05(火) 23:56:27.62 ID:JtYdS2SO
「ちょっといいかな?」
まずは一言。
どうした?って顔をしている。相変わらず無言だ。
「クライブって誰かに剣とか教えて貰ってあんなに強くなったの?」
単純に興味から聞いてみる。
クライブは無言のまま首を振った。
「独学だ……」
らしい。
一人であんな腕になるらしい……恐ろしい。
「まだ10年位だ……上には上がいる…………」
割りとクライブにしては長いセリフ。
「単純に才能という意味で言えば、分野は違えどセシルには叶わん……」
意外と喋ってくれる。
クライブから見てもセシルは規格外らしい。
こっちからしてみればどっちも規格外なんだがな。
281 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/08(金) 12:25:24.94 ID:CyyASsSO
「心配するな……お前にも相当素質がある…………」
クライブからお褒めの言葉を頂く。
ただ、規格外に囲まれてる現状を考えると、実感が全く沸かない。
「経験の差だ……」
見透かされたような感じだ……
「最初から強い人間などはいない……」
淡々と語る。
きっと色々な経験をしてきたんだろうな。
経験を積めば、いつかはクライブなんかと肩を並べられるようになれるのだろうか……
まぁ、先のことなんて全くわからないが。
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/08(金) 13:27:21.34 ID:dQweYzso
C
C
283 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/08(金) 18:46:32.60 ID:CyyASsSO
今週も6連勤……
休みを下さい……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

考え込んでいると
「明日は早いから今のうちに寝ておけ……」
クライブから寝ろコールが掛けられる。
色々あったし疲れたからおとなしく寝ておこうか。
「んじゃ、寝ますね」
ノロノロと着替えて布団に潜り込む。
あー……この分ならあっさりと眠りの世界に行けそうだ。
布団が心地良い。
こんばんわ、眠りの世界……
284 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/08(金) 23:58:32.42 ID:ilQKS6.o
乙かな?
285 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/09(土) 00:32:28.73 ID:oEt2XzEo
無理せずに
286 : ◆o5zlXO40.Q [sage]:2010/10/12(火) 11:47:50.89 ID:BANb5gSO
例によって例の如く生存報告です。

今日が終わればやっと休みが……


今日明日のどっちかで投下する予定です。

そろそろ一話目が終盤っぽいので、出来れば一気に行きたいんですがねぇ……
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 19:38:53.45 ID:ySfo0.DO
頑張れ
超頑張れ

無理はするなよ
288 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/14(木) 00:49:45.71 ID:LDKx9ESO
やることが一杯過ぎて投下出来ませんでした……orz
289 : ◆o5zlXO40.Q [sage]:2010/10/14(木) 01:05:02.23 ID:LDKx9ESO
しかも下げ忘れ……

もう寝ます……
290 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/21(木) 06:14:22.22 ID:eHXZP6SO
リアルが一段落です。

相変わらず休みは無いですが……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

朝、目が覚めると剣の手入れをしているクライブの姿が目に入った。
「おはよう」
挨拶を掛けると、無言で応えてくれる。
ノロノロと着替えて、手入れを終えたクライブと共に食堂に行く。
三人娘は既に食堂に揃っていた。
朝ご飯をしっかり食べて、待ってるであろう闘いに備える。
そして食事を終え、出発の直前……
「あの……」
エリシャから声をかけられた。
「ん?」
顔だけエリシャの方を向く。
「昨日の戦いで剣が折れちゃってましたよね?」
魔法剣(仮)をやったときか……
「あぁ……うん」
きれいサッパリ折れたからなぁ……
「コレを使って下さい〜」
エリシャから赤い石のはめ込まれた、二本の短剣が渡される。
両手に持ってみるとかなり軽い。
「俺が使ってもいいの?」
なんか高そうな気がするし……
「はい〜、遠慮なく使っちゃってください」
有難いお言葉だ。
「助かるよ、ありがとう。大事に使うな!」
これは折らないようにしないとな……
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 07:30:05.81 ID:pQWisiUo
いつも見てる
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 15:27:38.28 ID:OCT/eUAO
wwktk
293 : ◆o5zlXO40.Q :2010/10/23(土) 20:28:38.85 ID:b7IC3YSO
「いいんですよ〜、使ってくれた方が私も嬉しいですから〜」
エリシャが魅力的な笑顔浮かべる。
こんな顔されたら思わずコロッと行っちゃいそうになるなぁ……
本人に自覚は無いんだろうが……
何となく気恥ずかしくなり、二三言だけ交わしてエリシャから離れた。
それから程無くして、一行は盗賊団のアジトへと向かって揃って歩きはじめた。
遠足でもしてるかの如くリラックスっぷりでしばらく進んで行く。
モンスターも出ることには出るんだが……
何分規格外の集まりだし、全く問題にならなかった。
そんな感じで、割とあっさりとアジトの付近まで辿り着いてしまった。
こんな平和でいいのかなぁ……
これから戦いに行くことを忘れてしまいそうな平和ぶりだ……
294 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/24(日) 10:32:27.94 ID:QkBFdBYo
頼むから継続してくれ
295 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/28(木) 11:58:25.11 ID:Z8PRTIAO
待ってる
296 : ◆o5zlXO40.Q [sage]:2010/10/31(日) 12:02:05.78 ID:g69pjESO
生存報告です。来月から通勤時間が4倍になるんで中々厳しいところですが、完結はさせます。
お待たせして申し訳ない限りです。
297 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/31(日) 20:06:14.83 ID:z.9TfRAo
無理せずに
298 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/01(月) 00:41:07.99 ID:g5zlVU6o
待つさー
299 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/08(月) 23:21:43.96 ID:9xyYmYAO
うーん諦めた方がいいかな
1ヶ月で数レスの更新とかだもんなあ・・・
300 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/08(月) 23:29:43.55 ID:.RK/5uQo
私は待つ
待ちたい奴は待つ
それだけだ
301 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/12(金) 21:55:56.78 ID:PUhtS2oo
生きているならいずれ書ける
見守らせていただこう
302 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/13(土) 18:56:53.24 ID:Xml6ULko
まあ、がんがれ
303 : ◆o5zlXO40.Q :2010/11/14(日) 13:19:24.20 ID:ABQvi2SO
クライブが昨日の洞窟で聞き出した情報によると、もうそろそろアジトが見えるかといったところだろう。
進んで行くと一層森が深くなる。
この深い森ならアジトを隠すのも楽なんだろう。
そんな時、セシルが不意に
「嫌な予感がするね」
と呟いた。
周りを見渡してみるが特におかしい様子は無い。
「予感ねぇ……気のせいじゃないか?」
楽天的に考える。
上も右も左も緑しか見えない特に何の変哲もない森だ。
が、自分よりよっぽど経験を積んでいるセシルの言う事だし聞いて置いた方が良いとは思うが……
304 : ◆o5zlXO40.Q :2010/11/14(日) 13:35:29.87 ID:ABQvi2SO
有る程度周囲に気を配りながら進んで行くと、急に背筋がゾクッとする。
確かにヤバいかもしれない。
まず左右前後を確認する……特に異変は見当たらない。
では、上は…………
巨大な塊が飛んで来るのが見えた。
「上!危ない!」
セシルも気付いて声を上げる。
クライブは既に臨戦体勢に入っている。
フィリアは声を聞いて安全圏に避難する。
エリシャも気付いて避難をする……こけた。
ヤバい!
ヤバいってレベルじゃねーぞ!
考え無しにエリシャの前に飛び出す。
どうすればいい?
土壁では空からの攻撃は防げない……
もう自棄っぱちだ……
防げないなら、あの塊を砕くしかない!
305 : ◆o5zlXO40.Q :2010/11/14(日) 14:14:51.21 ID:ABQvi2SO
移動中に若干更新です。
キツいんで仕事辞めて良いですか?って担当に聞いたら、頼むから勘弁してくれって言われました……辞めたい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

左右の腰から短剣を抜き構える。
ここからはいつも通りにやるだけだ……
「地と闇の精霊よ、仲間を守れるだけの力を貸してくれ!」
集中に重ねて集中する。
失敗は出来ない。
タイミングを合わせろ……1呼吸、2呼吸、3呼吸……
「たかが石ころ一つに負けてたまるか!」
イメージは塊を砕いた未来……全力を持って放つ。
「砕け散れ、グラビティブレイクッ!」
黒を纏う双子の剣を塊に振るう……
306 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/14(日) 14:49:03.62 ID:eSq0/ZUo
頑張れ、マジ頑張れ

きっとその苦労は報われるさ
307 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/14(日) 16:40:20.08 ID:nff1Gy2o
エリシャさんドジっ子だったのかかわいいな
308 : ◆o5zlXO40.Q :2010/11/14(日) 18:48:05.80 ID:ABQvi2SO
そして双短剣が塊を捉える……
轟音と共に塊が砕け散る。ここまでピッタリイメージ通りだ。
破片が頬を掠っていく……チリチリした痛みが歯がゆい。
後ろを見るとエリシャが呆気にとられた顔をしている。
あ、短剣は大丈夫だったか!?
慌てて手元を見る……
何事も無かったかのように、両手に存在を主張をしている。
なんとかなったな……
ホッと息をつく。
「馬鹿っ!」
フィリアが寄ってきて右のボディをくれる。
体がくの字に折れた……
思わずその場に膝をついた。
309 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/14(日) 21:05:50.73 ID:8AF0DWAo
応援してる
ストレス解放のつもりで創作活動いただければよし
310 : ◆o5zlXO40.Q :2010/11/15(月) 00:32:19.87 ID:11BeVASO
痛みで声が……
やっとのことで顔を上げると、鬼の形相をしたフィリアが立っている……
「こんな無茶して……失敗したらどうするの!」
返す言葉も無い……
「同感だ…………」
クライブにも言われてしまった……
「ま、エリシャも助かったから結果的には良かったんじゃない?」
セシルだけ軽い。
「そんなことよりさ、ゆっくりしてると次来るよ?あんな大掛かりな魔術どーせ時間かかるから早く近付いちゃおう?」
セシルがいつもよりドライな感じだ。
真面目モードなんだろうな……
まぁ、この場にいたらまた狙われるだろうな。
取りあえず、呆気にとられて地面に座ったままのエリシャを強引に立たせ一行はさらに先へと進む。
311 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 06:06:09.00 ID:QjTlAQM0
視点を統一するか分かりやすく分けろ
読みづらいったらありゃしない
まだ台本形式の方がましだ
312 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 06:57:10.79 ID:VxsK0Poo
>>311
どうした?
誰か見てくれって頼まれたのか?

嫌なら見るなよ。
313 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 07:07:11.64 ID:qLcTZb2o
おつおつ
無理だけはするな
続きが読めなくなるのはいやだからな
314 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 10:14:15.66 ID:hwh4w32o
1回の投稿行数が少ないんだから改行入れてくれると読みやすいんだけどね
315 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 10:19:29.54 ID:qLcTZb2o
>>314
同意
316 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 23:03:59.53 ID:QjTlAQM0
肯定的な感想しか受け付けないなら個人サイトにでも書いてろ
でもわざわざここで書いてるってことは>>1は肯定否定問わない感想が欲しいんだろ
>>312は頭おかしいのか
317 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/16(火) 00:36:59.72 ID:WIYqX6SO
どうも、1です。

感想については、賛否問わず受け付けます。

何分、投稿するのは初めての若輩ですし、色々な意見を聞きたい所ですので。

読み辛いというなら、読み辛いと言って貰った方が有難いです。
自分じゃ中々気付けないので……

基本的に一人称視点で書いてるつもりなんですが、すぐ客観視点がミックスされてしまうみたいです……
自分で書いたのを見ても、読み辛く感じる所が
多々有ります。
できる限り読みやすくなるようにしていきたい所存です。

改行に関しては、何分もしもしなので難しいかもしれません。

他にも何かあったら言って下さい。


でも、出来れば喧嘩は避けて下さいね……
喧嘩はするのも見るのも嫌なので……
318 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/16(火) 00:41:19.06 ID:rC4CWP6o
いち乙&こん
319 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/18(木) 07:39:42.42 ID:Meo5fJ6o
作者乙カレー
改善されて面白くなる分にはかまわんよ
320 :>>314 [sage]:2010/11/18(木) 10:32:13.42 ID:AXYo6tko
なんだwwwwww
改行を入れないのはポリシーかと思ったじゃんよwwwwwwww
321 : ◆o5zlXO40.Q [sage]:2010/11/23(火) 12:54:30.95 ID:y6LR5cSO
例に寄って例の如く生存報告です。

貴重な休みが出勤になってしまって、マジクソが!って感じになってます。

取りあえず、年内には完結させてしまおうと思います。

更新出来なくて申し訳ない限りです。
322 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/23(火) 14:05:26.51 ID:vnuCaQDO
待ってる
323 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/23(火) 15:53:30.32 ID:ybq0AIQo
紫煙C
324 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/23(火) 16:53:36.56 ID:jQgWiR6o
無理に完結しなくても
325 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/03(金) 07:46:57.52 ID:4QaGjngo
書き溜め乙!
326 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/15(水) 02:03:20.27 ID:P.gW6WMo
年内に、これる、か、?
327 :Are you enjoying the time of eve? [sage]:2010/12/24(クリスマスイブ) 15:40:09.30 ID:8sp9bt6o
書き溜めてて、年内に完結まで投下だよな!
328 : ◆o5zlXO40.Q :2010/12/29(水) 00:55:54.17 ID:4sNd/ESO
それからも何回か塊が飛来したが、不意を突かれなければ全く問題にならなかった。
飛んでくる塊は近付く前にセシルなりフィリアなりに軒並み撃墜されている。
なんとか一安心っぽい。
とはいえ、敵の本拠地はもう目前だし油断は絶対に出来ない。
さらに警戒して一行は進む。
そして、突然前を歩いていたクライブが立ち止まる。
「やはり…………囲まれたか…………」
気配だけで察したらしい。
「まぁ、分かってた事だしね」
セシルはあっけらかんとそんなことを言った。
この状況も折り込み済みらしい。
「でも、こいつらさ……アタシ達が来るのが分かってたみたいに準備万端なんだよねぇ……」
セシルが解せん……といった顔をしながら魔翌力を集中させる。
フィリア・エリシャの両名も無言で魔翌力を集中させる。
んじゃ……俺も頑張りますか……
腰の双剣を抜いた。
329 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 01:12:21.95 ID:JOF1dT2o
ktkr
330 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 06:45:31.81 ID:OBl7iIgo
無理せずに
331 : ◆o5zlXO40.Q :2010/12/29(水) 08:23:53.46 ID:4sNd/ESO
「今日は最初から全力だよ!」
セシルが真っ先に突っ込んで行く……
黒翼をはためかせながら…………
あの分なら前方はまず全滅だろう…………
あとは周りを囲んでいる連中がどれだけいるか……
はやくも消化試合的な雰囲気が流れる……
「どこにいるか解んないし、適当に広域魔術打ち込んでいいわよね?」
言うが早いか、フィリアが進行方向左側に吹雪を撒き散らす。
あぁ……森林火事よりかはマシか…………
「では、私も〜〜」
その姿に負けじと、進行方向右側に向けて熱線を放とうとするエリシャ……
あんなの食らったら人間なんてきっと蒸発する……
332 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 23:35:09.34 ID:JOF1dT2o
期待
333 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 11:27:41.07 ID:8CoAkjIo
>>1がおとなになったらこのスレを目の前で音読してやろう
334 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 01:35:48.73 ID:LamhwiBTo
移動しないとね
335 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/23(日) 01:48:28.29 ID:PdSkKJDKo
移動どうするのー
336 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/02/06(日) 18:23:50.46 ID:y8ZnrrPIO
いつまでも。
待ちます。
337 :lain. [sage]:2011/02/20(日) 09:51:25.51 ID:???
SS・やる夫系スレッドは、SS速報VIP【http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/】へ移転することになりました。
それに伴いこちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
スレッドを立て直す際はSS速報VIPへお願いします。
139.21 KB   

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