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聖杯戦争 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :sage進行でお願いします [saga]:2010/09/03(金) 01:28:40.18 ID:7E7Uv7o0
これはオナヌー小説です。もう好き勝手やるのでそういうのが嫌いな方は見ないのをお勧めします。
あと物書き駆け出しな部分があるので稚拙な文章があるかもしれませんがご了承ください。
批判は成長に繋がるものなのでどんどんおk(気持が折れない程度に)
では、始めます。



時刻は深夜零時。
一見、何もない物静かな空き家同然の家がある。
その家に、スーツを着た、片目が紅く光る魔眼を持ちがいる。
しかし、その男の顔はどこか小動物を感じさせる。
男は片手に魔導書を、しかも魔導書の中でもとりわけ力を持つ魔導書を持ちながら何かの呪文を呟いている。

「……かの……のは……夜……王……」ブツブツ

その男は何かの呪文呟きながら地面に、自分の持っていた魔導書のページを破り、魔方陣――この男の描いているものは召喚陣らしきもの――を地面に魔導書のページで描いていく。
男が呟きながら召喚陣を描くこと五分弱。
立ち上がり、今まで呟くような声だったのが徐々に声量を増しながら叫ぶような声になる。
その叫び声は力を持っていた。
そう、その叫び声はかの英雄、反英雄を呼ぶ召喚呪文。

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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/03(金) 01:30:50.00 ID:7E7Uv7o0
 「――――告げる。汝よ、我が下に参りたまえ、汝よ、わが身を汝の力で守りたまえ、
 聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば応えろ!!
 我は悪であり善である、我は全てを平等に見る者、我が魔力よ、流転し流天せよ!!
 我が魔力よ、喰らいつき、夜の王を我が前に導きたまえ!!」
 
 魔術行使で体の中の魔力を半分以上召喚陣の中に吸い込まれていく。
 荒れ狂うの体の中の魔力に意識を持って行かれそうになる。
 もともと男は魔術の才能が乏しい。
 しかし、片目の魔眼がその乏しい才能を補い余るほどの力を持って魔術を操らせる。
 男は歯を食いしばり片目を抑え、渋い顔をしながら、しかし笑みを浮かべる。
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/03(金) 01:32:29.77 ID:7E7Uv7o0
「………………成功した」
 
 男の声は嬉しそうに、片目を抑えながらそう言う。
  
 男が召喚したもの。
 
 それは聖杯戦争に参加するための出場資格。
 
 サーヴァント。
 
 そのサーヴァントは、人の形をしながら、しかし人とは圧倒的にかけ離れた超存在。
 
 そいつは黄金の髪を持ち、目には黄金の瞳を持つ。
 
 そして何より、圧倒的な美貌を持ちシミ一つない豪奢な純白のドレスを身にまとう、微笑

するだけで圧倒的な存在感を見せつけるもの。
 
 人の見た目をしていながら、しかし人ではないと本能で分からせる。
 
 召喚されたそいつは自分の体を不思議そうに、確かめるように触りながら、自分を召喚し
 
たであろうマスターに問う。

 「…………ふむ。汝に問おう。汝が我を招けたマスターか?」 

 その圧倒的な存在がとりあえずという感じの声で問うてくる。
 
 そいつの問いに、男は片目を抑え無表情でしかし少し震えた声で応える。

 「はい、貴女の言った通り、僕が貴女のマスターです。紅い月さん」
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/03(金) 01:34:48.18 ID:7E7Uv7o0
第一章 それぞれの始まり

 遠坂凛は焦っていた。
 
 それはもう人生の中でこれ以上無いというくらい焦っていた。
 
 凛はちょうど午後二時、サーヴァントを召喚しようと召喚陣の前でサーヴァント召喚の呪文を唱え、

今の自分ではこれ以上無いというくらいの最高の手応えで召喚したと彼女は確信した。
 
 しかし、彼女の用意した召喚陣の中には誰もいない。

 「う、嘘でしょ……。あんなにも最高の手応えだったのに……何も召喚されていないなんて……」

 凛は召喚の儀式のために自分の持つ半分の宝石を使い召喚陣を描いた。

 しかし結果はなにも出てきていない。

 凛は自分に何の失敗があったのかと振り返り考え込む。

 (私に何の失敗があったの……。呪文はしっかり言えた。宝石の量も間違えてない。時間

も間違えてない。ちゃんと一時間ずれてるのは確認済み。じゃあ何が……)
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/03(金) 01:35:57.49 ID:7E7Uv7o0
と凛は考え込み召喚陣を見て気付いた。というか絶望した。
 
 それは気付かないほうが魔術師としてプライド的には良かった気もするが気付いてしまった。
 
 凛は召喚陣を見て、そして自分に絶望する。
 
「う、そ、でしょ…………」

 凛は擦れた声で落ち込みながら、召喚陣を触りさらに自分に絶望する。
 
 なぜそんなに落ち込むのか、というと。
 
 
 

 

 



 凛は召喚陣のスペルをひとつ間違えていた。
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 01:37:06.59 ID:7E7Uv7o0
「何してんのよ私は!! こんなの凡ミスも凡ミス、初心者の魔術師でもこんな失敗しないわよ!!!」

 そう言いながらさらに落ち込む凛。
 
 正直馬鹿馬鹿しすぎて話にならない。
 
 というより他人なんかには絶対話せない。

 「どうしよう……。もう一度宝石を使って書き直すしか……」

 「あのう……」

 「でもでも、これじゃあ戦いで使う宝石が無くなっちゃう……」

 「えっと……聞いてます? てか聞いてないよね?」

 「なによ!? 私ちょっと本気で落ち込んでるんだから話しかけないで!!」

 「はいぃいい、なんかスイマセンンンンン!!」

 凛は怒鳴ってから、へたれた声に気付いた。
 
 「……っ! 何者!?」
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 01:38:06.85 ID:7E7Uv7o0
凛は他ののマスターがもう攻めてきたのかと思い警戒しながら振り返ると、そこには金髪の
ツンツン頭で変なサングラスをかけている男がいた。
 
 凛が警戒していると、そいつは腰を低くし、ひ弱な声を出しながら凛に答える。
 
 「えっと……お、俺はヴァッシュ・ザ・スタンピード。えー……とりあえずアーチャーのクラスなんだけど……」

 君が俺のマスター? と付け足し英霊とは思えないほど腰の低いひ弱な声で凛に尋ねる。
 
 凛はそんな英霊を見て何とも複雑な表情をして「たぶん」といいながら頷く。
 
 サーヴァントを何とか召喚できてて嬉しいがこんなにひ弱そうなやつで大丈夫か? という何とも複雑な胸中になる凛。
 
 ヴァッシュは凛が醸し出す複雑そうな空気に気付いたのか場の雰囲気を和まそうと奇策に出る。
 
 「えっと……。ら、ラブ&ピースでいきませんか〜?」

 「・・・・・・・・……」

 撃滅! 凛は呆れてモノが言えなくなった。

 「あ、あはは〜……」
 
 「……………………………………」
 
 「……………………………………」 
 
 二人とも押し黙る。
 
 こうしてこんな空気のまま、二人のあまりに空しい夜は更けていった。
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 01:38:37.66 ID:7E7Uv7o0
書き溜め終わり。寝る
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 03:20:24.02 ID:7E7Uv7o0
 次の日
 「で、貴方は召喚陣に居なくてどこに居たわけ?」
 
 時間は昼の一時。
 今日、凛はサーヴァントを召喚し、疲れが出たために学校をさぼった。
 その凛は昨日ヴァッシュが召喚陣の中に居なかったことを怒り口調で問い詰めている。
 すごい剣幕の凛にヴァッシュは押されながらも若干渋めな顔で恐る恐る聞く。
 
 「怒らない?」

 「まぁ事と次第によるわね」

 「落ち込まない?」

 「何よそれ? なんで私が落ち込まなきゃいけないのよ?」
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 12:42:47.95 ID:7E7Uv7o0
 ヴァッシュは苦笑いしながら応える

 「君の……召喚の仕方が……雑だったからかな…………?」

 「な、な……」

 ヴァッシュの暴言に異論を唱えようとしようとした瞬間、自分の過失に気付いた。
 そこで凛は思い出す、昨日召喚陣のスペルを間違えていたことを。
 
 「…………あ」

 思い出したくないことを思い出した凛は一晩寝て冷静になった分余計に落ち込んだ。

 「えっと……そ、そんなに落ち込まなくていいんじゃないかな? 魔術のことは良く分からないけど……一応呼べたんだし?」
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sag]:2010/09/03(金) 12:48:14.21 ID:7E7Uv7o0
 そうヴァッシュが慰めると、凛は慰めに来た本人を見て余計に落ち込む。

 「…………はぁ〜」

 「慰めたのになんか落ち込まれた!?」

 凛はもう一度溜息をつきながらヴァッシュに向かい合う言う。

 「だって……ヴァッシュ・ザ・スタンピードなんて英雄聞いたことないわよ……」
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 13:32:33.00 ID:7E7Uv7o0
 と凛は失敗した魔術に続き、召喚したサーヴァントにもケチをつける。
 凛は「まぁ」と何度目かの溜息をつきながら頭をかきヴァッシュに向き直る。

 「で、貴方はどんな英雄なの? まずはそこからね……」

 と凛は気を取り直して言う。
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 15:19:05.83 ID:7E7Uv7o0
 ヴァッシュは少し苦笑いして凛に言う。
 
 「俺は……」

 ヴァッシュは苦しそうに少しつまり、凛に言う。

 「記憶がないみたいなんだ」エヘ

 そう笑顔で言った。
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga sage]:2010/09/03(金) 15:24:43.38 ID:7E7Uv7o0
 「嘘でしょ?」

 「うっ」

 あっさり嘘を見抜かれた。
 ヴァッシュは焦りながらも凛になんでさ? と問う。

 「あんた嘘つくの下手でしょ? 英雄のくせに人一人殺せそうにない顔してるし」

 凛は呆れ顔でヴァッシュに言う。
15 :sage進行やっぱいいや [saga ]:2010/09/03(金) 15:36:07.94 ID:7E7Uv7o0
 それにと、凛は続けて。
 
 「あなた顔に出やすいのよ。そこらへん、直しときなさい」

 「うん、分かったよ」

 苦笑いしながらヴァッシュは凛に応える。
 
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/03(金) 15:42:12.05 ID:7E7Uv7o0
 「で、どんな英雄なの?」

 凛は今度は逃がさないぞと言う気迫でもう一度ヴァッシュに聞く。

 「あ、あはは……えっと、じ、人類を守りました」

 「そう」
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/03(金) 16:45:20.35 ID:7E7Uv7o0
 凛は額に青筋を浮かべて頷いた。
 
 「それで? 人類をどう救ったの? 地球の歴史には人類が脅威に襲われる歴史なんてないんだけど?」

 と凛はキレそうになるのを我慢しながらヴァッシュに言う。
 するとヴァッシュは誰が聞いても突拍子もないことを語り始めた。

 「ま、まぁ地球の話じゃないし、聖杯からの情報じゃプラントもないから、たぶんここは僕からしたら結構過去だし……」
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 20:30:42.39 ID:JYBqkv.0
支援
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 21:01:51.23 ID:oFQArAAO
バッシュとアーチャーって似てるよな
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/03(金) 23:07:22.94 ID:UVukc9E0
というより無茶するところが士郎そっくりなんだよな
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/04(土) 00:29:27.59 ID:uN87lxM0
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 、 ヽ l /\ハ r、`ー ' /   \ l /  ヽ // /     `>
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        ;::::::::Lliヽ::::::i:ソ、_  )' r;V        丶`ニ ¨ィ
      iー--ヾ、 `ー┴─.'!(()/            ,. '"ヽi
.      i  ノ ノ`¨二´i /,)/        , イ ヽ   i
     l ¨´ / __   /ヽ/ ∧     , '、   i l   l
  丶、 `ー- /::::::`Y__¨´//) ヽ ..,,.ィ"`ヽ V  l ./   .l
    `丁 ̄i::::::::::::/:::::} ^'/ \rヲ:::::ヽ ';:::', iト、 i'   _.」
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 04:53:39.21 ID:VGzj3as0
凛は頭を痛めたかのように頭を押さえ、そしてふるふると、まるで火山が噴火するかのような状態であと一度のチャンスだ、と言わんばかりの顔でヴァッシュに問う。

 「じゃあ、貴方は未来の英雄で、しかも地球じゃないところに人類が住んでそこで人類を救った。とでも言うのかしら?」

 ヴァッシュは凛の雰囲気に気付きながらも、嘘は付いていないので戸惑いながらも。

 「う、うん」
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 04:54:32.05 ID:VGzj3as0
凛はキレた。もうそらブチキレた。
 ヴァッシュは本当のことを言っているのだがそれを信じられない凛は――英雄は基本過去から来ると思っているせいもあるのか――未来なんて突拍子もない話を信じられずキレた。
 
 「あ・ん・た・は…………私をなめてるの!!? そうじゃなきゃ人をこんなにもおちょくれないわよね!? そうか、あんた殴られたいのね? Mなのね!? 」

 と凛は散々轟々非難を浴びせる。
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 04:56:01.53 ID:VGzj3as0
 しかしヴァッシュは、口が下手なうえ馬鹿なので繰り返すように。

 「ほ、ほんとだって!! 地球じゃないところで僕は世界を救ったんだって!! 

ほら! この目が嘘をついてるような人間の目に見える!? あとMじゃないからね?」

 と言いながらキラキラしたまさに胡散臭い瞳を凛に向ける。
 結果。

 「胡散臭い」

 と凛に一蹴に付されるのであった。
 もちろんヴァッシュは
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 04:57:13.95 ID:VGzj3as0
「えぇ〜折角過去のこと、じゃなくて未来のこと話したのにひどくないかな〜凛〜」

 とここでヴァッシュは初めて凛の名前を呼ぶ。
 すると凛は。

 「自分の素姓もロクに明かさないサーヴァントに名前は呼ぶ権利はないわ! マスターと呼びなさい」

 とまぁろくなフラグも立つことなく、このコンビはまたこの調子でなんやかんやしていくのであった○
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 05:20:21.78 ID:VGzj3as0
スレタイ見つけづらいよね……
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 06:14:14.09 ID:VGzj3as0
 凛がサーヴァントを召喚した時期より三ヶ月ほど遡る。
 
 三か月前、最初のサーヴァントを召喚したマスターがいた。

 性は真田 名は荒神 かの大英雄真田幸村の子孫、真田家の生き残りである。
 
 彼、真田荒神がサーヴァントを召喚できたのは奇跡、と言うには正に出来すぎな奇跡であった。

 彼、真田荒神の家は古く、真田幸村没後細々と生き残り続け、侍としての技を伝えてきた。

 この真田の家はかの両儀家とも親交があり、両儀家と真田家は『』空の存在を作り上げるために技術を提供し合った一族である。
 
 そのため真田の家も陰陽の人格が現れる一族であった。
 
 しかし、真田荒神には陰陽の人格が現れず、両儀式の兄、両義要と同様嫡子としては扱われていない。
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 06:23:00.04 ID:VGzj3as0
 そのためか、彼真田は趣味に生きる人間になった。

 もちろん彼は真田の家の長兄として武術の鍛錬は毎日欠かさず受けさせられている。
 
 彼の父いわく武術の才能はずば抜けてあるらしい。

 しかし荒神は嫡子としては扱われないのを幼いうちに理解し、しかも幼いながらに聡かったのか、それを利用した。
 
 つまり荒神は鍛錬はするものの厳格な家の規則を幾つか破っていい扱いになっている、というよりさせた。

 つまり何が言いたいかと言うと……あの、つまり……。

 









 


 真田荒神は立派な金持ち貴族の頭の良いオタク侍になった。 
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 06:24:56.83 ID:VGzj3as0
良し何も考えてない、真田のサーヴァントはアサシンで決定してるので。
何か質問があるなら言ってください。
まぁ誰も見てないだろうから独り言になるんだろうけど……。



寝ます。
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 10:58:48.01 ID:Lnd3/oAO
俺は見てる。そして乙。
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 11:48:42.86 ID:T5OICp20
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 12:17:20.71 ID:VGzj3as0
ありがとーうひょっす
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 12:23:01.89 ID:VGzj3as0
 しかし、奇跡はそのおかげ、とも言えるのだろうか? 彼がサーヴァントを召喚できたのはオタクであったからこそ
召喚できた。という点がある。 
 
 彼がサーヴァントを召喚できたのは彼の家がとても古く、その古さに見合う聖遺物が彼の家に眠っていたからできたのである。

 それに……彼が人並み外れて、異常に強いおかげでもある。
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 12:31:59.23 ID:VGzj3as0
 彼がサーヴァントを召喚した夜は暑い夏真っ盛りであった。
 彼が、何気もなく鍛錬をしていた時である。

 「……ふぅ。鍛錬終わり、シャワー浴びてラノベでも見ようかねっと」

 何時ものように鍛錬後の汗を流すため真田は何の気兼ねもなく風呂場に行こうとした瞬間にそれは起きた。
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 13:57:28.34 ID:VGzj3as0
 「あ痛っ!」

 急に真田の右手の甲が火箸を押さえつけられたかのように熱く痛み始めたのである。
 真田はあまりの手の甲の熱さと痛さで少し涙目になるも自分の手に何が起きているのか確かめるために痛みを堪えながら手の甲を見てみる、すると。

 「な、何だこれ?」

 真田は戸惑った。
 何故か自分の右手の甲が熱く痛み始めたかと思ったら変な紋章が浮かび上がっていたのである。
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 18:12:09.32 ID:VGzj3as0
何が起きたのか分からない、というより何が起ころうとしているのかすら分からない。

 真田はそんな心境だった。
 
「体も妙にだるいし……一体何なんだ……?」

 真田は右手甲を見ながらうぶやく。

 その右手の聖傷はサーヴァントを召喚した証であることを真田は知らない。

 真田は無意識のうちにサーヴァントを、いや、真田と両義家の宿命により偶然召喚してしまったのである。
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 20:32:31.62 ID:VGzj3as0
オリキャラ出るのは勘弁してね。
色々出そうとしたらオリキャラの一人二人出さないと進めにくい
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 21:21:25.14 ID:TlMW72ko
魔眼持ちの魔術師(オリ?):紅い月(クラス:?)
遠坂凛:ヴァッシュ・ザ・スタンピード(クラス:アーチャー)
真田荒神(オリ?):?(クラス:アサシン)

とりあえず出てきたマスター・サーヴァントはこうかな?
魔導書が媒体で紅い月は喚べるんだろうか。いやまあいいけど。
ひょっとしてアサシンは某人斬りで、紅い月以外は不殺系キャラだったり?
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 21:39:09.79 ID:VGzj3as0
 それはないアサシンは滅茶殺しまくってす
 魔眼持ちは紅い月を呼べるほどの異常な魔眼です
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 21:40:04.40 ID:VGzj3as0
魔眼持ちはオリじゃありません
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 21:54:51.10 ID:VGzj3as0
「はぁ……こういうオカルト臭いのは親父のが得意だろ―――――――――ッッッッ!!!!」

 真田が気を抜いているところに行き成り真田に向けて刀が振り下ろされた。

 「な、何だ!?」

 真田が刀を振り下ろした方を向く、とそこには五尺の刀を持った、規格外の長さの刀を持った両目に赤い鬼のような目をした長髪の男がいた。
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 21:59:16.06 ID:VGzj3as0
 「てめぇが俺を召喚した主か?」

 とても不機嫌そうな、いまにも斬りかかってきそうな雰囲気で男が話しかけてくる。

 「は、え? 主? え? 何で漫画みたいな展開?」

 と真田はうろたえる。

 それを見て赤い眼をした男は眉間のしわを増やし。

 「てめぇが俺を無理やり召喚した主かって聞いてるんだ!?」

 と、どなり声を上げている。
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 22:09:29.49 ID:VGzj3as0
 それはさっき聞いたと真田は思う、しかし口には出さない、斬られそうだから。
 
 とにかく、真田が疑問に思うのは男の持っている刀と男が何者なのかということだ。

 「えっと……アンタは何者なんだ? それと……その刀は我が家の家宝村正の『天狼』なんだが……」

 と真田は赤い目をした男の力量が自分とはとてつもなく離れていること瞬時に見て分かったのか、下手に出るしかないと、仕方なく刺激しないように話しかける。
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 23:37:39.70 ID:VGzj3as0
 「あ? 俺を召喚したのはお前だろうが? お前の手の甲に聖痕が……ってまさかお前、何も知らずに呼んだのか?」

 と、赤い目の男は若干目を点にさせ、すぐに不機嫌そうな目に戻る。
 
 赤目の男は疲れたように溜息を吐き頭をかきながら――

 「……はぁ、俺もついてないな……こんななんにも知らない奴に召喚されるなんて……」

 ――と、赤目の男は愚痴るように独り言を言う。

 真田は赤目の男が正直何を言ってるのか良く分からない、が一つだけ分かったことがある。
 
 それは真田自身がこの男を呼び出したということである。
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/04(土) 23:45:38.47 ID:VGzj3as0
 そして赤目の男は真田の問いにとりあえず答えるかとめんどくさそうに。

 「俺はアサシンのサーヴァントだ。名は狂。鬼の目の狂って知ってるか?」

 と、赤目の男、名は狂が真田に問う。

 すると真田には覚えがあったらしく――しかしポカンとした顔をする。

 「千人斬りの鬼の目の狂は知っているが……あれは江戸初期の人間だ生きてるはずがない」
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/05(日) 00:12:19.41 ID:LRRGHIQ0
 真田の疑問も当然である。
 
 鬼の目の狂。

 彼は徳川幕府の温情により情報を隠蔽され歴史には語られなかった人物。

 しかし、かの英雄真田幸村は鬼の目の狂とは盟友であったため、真田家には鬼の目の狂がどのような人物か、壬生一族との戦いはどんなのかと色々な話が伝わっている。

 が、正直真田荒神は千人斬りの男はいると信じれても、壬生との話などお伽噺か何かに出てくる脚色された話だと思っていた。
 
 なのに目の前の男は俺は鬼の目の狂だと言い張り、壬生一族との闘争の話を信じさせるような人外の並はずれた力の気配を漂わせている。

 しかし、過去から人が来れるはずがない、――真田は聖杯戦争のルールを知らないため英霊が召喚されるのを知らない――真田はこの男が本物の鬼の目の狂であるはずがないと思はざるえない。
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/05(日) 00:17:24.61 ID:LRRGHIQ0
 あれ?よくよく思ったらこれ冬木吹き飛ぶんじゃね?
 第四次聖杯戦争よりひどくなる臭いんだが? 
 紅い月は月落としてくるしヴァッシュは月穿てるし狂は街一つくらい焦土にできるだろうし。
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/05(日) 14:26:26.22 ID:LRRGHIQ0
                   / ::/
            ヽゝ    / ::/
          _>  メ< / ::/
   /      >       ミ :/
   ハ    彡 / ∧    ヽヽ
  { 八    彳|レ ィァ川 八 ヾヽ
   ゝ ヽ  彡 レフ     イ  ゝ、
     ) )    ゙l= /  ヾヾ// \
    (( (    / し |  :   //  /`ー - 、
     ゞ〜 / // /  ,  //  /       ヽ、
         / / ::/|    , l   l         丶
        /  / ::/ |    l |  |           丶
      /   / ::/||    | |  l             、
     /    / ::/  | |   | |  |             丶
   /    / ::/   | |    l |  |              、
  /イ二ミ メ y     l |   | |  |                 、
  |/   \XXヾ   | |  l |  |
  { ヾ   ゝ/     | |∧ ||  |                ヽ
   丶、    \    | |l l|   |
     ミヽ   ヽ   | | |l   |
     7ミ/|    |   l ヘ/1  |
     /ミ/|   ヘ   丶 Y   |
   /ミ7  { i i i }  _V   |
  /ミ:7  ヾ] l | レ   |   |_ -二三
  fミミ7     `ゝィ/   r '  ̄ ̄
 〈ミ7        /    /
       / f { { l /
     /    ヾヘ l 1   \ \
    /        ヾ)        \
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/05(日) 14:53:08.84 ID:LRRGHIQ0
 狂は、真田の疑問に眉間に皺をよせ面倒くさそうに。

 「だからサーヴァントはそういうものなんだっつうの」

 と狂はロクに説明をしてくれない。

 真田はこんな男を呼んだ覚えもないしサーヴァントという存在の覚えもない。

 仕方なく真田は多分オカルト方面だろと、オカルト方面に知識のある自分の父親に助力を求めようとし。

 「えっと……狂さんだっけ? よく話がわからないんでこっちの話に知識のあるものを連れてくるけど良いか?」

 と、真田は狂に問いかける。

 狂はどうでもよさげに。

 「あぁ……その方が話が早いかもな」

 と言いながら床に寝そべり始めた。

 仕方なく真田は自分の父親のいる部屋に向かう。

 しかし……こうして真田が父親の部屋に行こうとする小さな時間にも、真田の体は刻一刻と変化が起きていることを誰も――真田自信も知らなかった。

 それは、真田にサーヴァントを召喚させた力とも知らずに。
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/05(日) 22:59:03.62 ID:zv/jr/w0
 真田編は一応ここで終了。真田に残っている疑問は後々回収していきます
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/06(月) 00:02:19.79 ID:I2EOVQM0
ごめん一旦終了の間違い



こうして、この聖杯戦争を大きく揺るがすことになるサーヴァントが出現した。

最高峰の魔眼持ちの魔術師、サーヴァント 紅い月

宝石魔術の遠坂凛、サーヴァント ヴァッシュ・ザ・スタンピード

魔術師ではない、しかし奇跡によってマスターにとなった真田、サーヴァント 鬼眼の狂

そしてこの物語の主人公たる衛宮士郎のサーヴァントとは!!?


そしてまだ見ぬサーヴァントは何なのか!?

次回もサービスサービス
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/06(月) 02:16:31.71 ID:I2EOVQM0
「なんだよ……これ……」

 衛宮士郎は、今非常に危険な状態にある。

 士郎はワカメことシンジに道場の雑用を任され遅くまで残ってしまった。

 そんな些細なことが、彼の人生を大きく変える結果になってしまうとは予想だにしてなかっただろう。

 彼、衛宮士郎は壮絶な戦いを見ている。

 銃を持ったツンツン髪の男が、青い戦闘装束だろうか? をまとった槍持ちの男と戦っている。

 「はっっ!!!! やるじゃねぇかトンガリ頭!! そんな小さな銃で俺の槍を捌き続けるなんてよぉ!!」
 
 と、槍をもった男が怒声を放つ。

 「いやいやランサーもすごいよ! ウルフウッドも君には勝てないんじゃないかな?」

 と、ツンツン頭の男が答える。

 まぁ、とツンツン頭の男が苦笑し。

 「君を倒しても元の場所に帰るだけだ。僕も気を使わず戦える」

 そう言いながらツンツン頭の男は躊躇なしに槍の男の急所を撃ち抜こうとする。

 頭、喉、心臓と三つの場所に遠慮なく弾丸をたたきこむ。

 「うぉっ! 危ねぇ!!」

 しかし槍持ちの男は即座に反応しその弾丸をすかさず叩き落とす。 
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/06(月) 02:37:55.52 ID:I2EOVQM0
 衛宮士郎はそんな光景を見て本能的に思う。

 ここから早く立ち去らなければいけない、と。

 今、戦っている二人はお互いの戦いに夢中になっているのかこちらには気づいていない。
                         ・・
 が、あんな銃弾や視認できない速度の槍を拳銃で捌く人外だ。

 戦いが終われば自分の居場所くらいすぐにばれる、そしてその時俺は殺される、そう勘が告げる。

 今、槍持ちの男がツンツン頭の奴から距離をとり、凄まじい殺気で槍を下に向け構える。

 衛宮士郎も魔術師だ。槍の男が凄まじい魔力を練り上げているのが分かる。

 そして、銃を持ったツンツン頭の人間が死ぬと確実に分かる、が、今しか逃げだすチャンスがないと、衛宮士郎は慎重にその場を離れようと本能的に行動する。

 (あんな非常識な……、と、とにかくここから早く立ち去らない――)
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/06(月) 02:42:35.00 ID:I2EOVQM0
 パキッ、と音がした。

 衛宮士郎は、それが自分の足元からした枝を踏みつけた音だとすぐには気付けなかった。

 が、気付いた瞬間、衛宮士郎は自分の顔が青ざめていくのが分かる。

 バッと顔を二人が戦っていた場所に向ける、すると。

 槍の男がこちらを鬼の形相で見ていた。
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/06(月) 02:45:32.02 ID:I2EOVQM0
ここで一旦寝る。各キャラに説明いるのかな?
まぁ、いらないなら良いんだが……
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/06(月) 09:30:36.04 ID:I2EOVQM0
 衛宮士郎は後ろを振り返らずに、全力で逃げる。

 (な、なんなんだ……!? なんなんだあれは!?)
 
 士郎は焦りながら、ただこれだけは分かった。

 (アレは、見てはいけないものだ……だから――逃げなくては確実に殺される)

 士郎は校舎の中に逃げ込み、自分の教室の前まで逃げ込む。

 「はぁ……はぁ……こ、ここまでくれば……」

 「よう」

 「――っ!」

 士郎は大いに焦りながら、声のする方に勢いよく振り向く。
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/06(月) 09:31:42.06 ID:I2EOVQM0
そこには――

 「わりと遠くまで走ったなオマエ」

 ――そこには槍の男が余裕の表情で立っていた。

 士郎は分かっていた。――この程度で。

 「オマエ……自分でも分かっていたんだろ」

 ――そう分かっていた。

 「どうしてたって逃げられないってことがさ」

 ――その通りだ。こんな程度の走りであんな戦いをする奴らなんかから逃げ切れるもんか。

 「なに恥じることはない、やられる側ってのは得てしてそういうもんさ」

 槍の男は飄々とした態度で槍を持ち上げる。

 「こちとらお前に恨みは無いが……見られたからにはしょうがねぇ……」

 男は殺気をむき出しにし

 「悪いが坊主!! 大人しく死んでくれや!!」

 槍が士郎の心臓を貫く。 
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 00:42:53.42 ID:3vDblHso
今はまだ大丈夫だがそのうち知らないキャラとか出てきそうだな
全キャラ登場してからでもいいから元ネタ紹介とかあると助かるかも
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/11(土) 20:57:07.29 ID:juNjzK20
―――かのように見えた。

士郎刺される寸前、甲高い金属同士がぶつかり合う音を聞いた。

聞いた、というのは刺される瞬間目を閉じていたので正直何が起こったのか分からない。

士郎は自分が刺されていないのが分かり、恐る恐る顔を上げる。

すると槍の男が顔をしかめて、苛立つような声で――

「おいおい、邪魔はよしてくんねぇかな? 紅目サーヴァントさんよぉ」

――紅い目の男に苛立ちを混じらせた声をぶつける。

そういうと紅い目の男は。

「俺は敵を見つけただけだ。倒そうとして何が悪い?」

不敵に笑いながら槍の男へ当然のことだろ? と付け足す。

60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 03:46:07.17 ID:xA5DKKwo
まさかの1レスだけ更新ww
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/12(日) 04:26:05.12 ID:vhOPcgA0
 槍の男は、確かにな、と少し笑いながら言い捨て紅い目の男狂に言う。

 「俺に気配を気付かせず近寄れたって事はアサシンのサーヴァントか……、なぁ? そこの男を守るというなら俺は手加減しねぇぜ?」

 紅い目の男――狂は言う。

 「つまんねぇことグダグダ言ってんじゃねぇよ、さっさとかかってきな」

 そう、お互い笑いながら、戦いに身を投じようとした瞬間。

 「―――――ッッッ! 」

 槍の男は顔を歪めた。

 槍の男は急に空中に話しかけ始める。

 狂は少ししかめっ面をするも、槍のサーヴァントが魔術で会話しているとすぐに理解した。

 「――――ちくしょう、あぁ分かった! くそ」

 槍と男は悪態をつきながら狂に向かい。

 「勝負はお預けだ、うちのマスターが戻れとの命令だ」

  そう言い槍のサーヴァントがその場を離れようとする。

 「そう簡単に逃がすと思うか?」

 狂は不敵に笑いながら槍の男に凄味を込めた声で言う。

 槍の男は。

 「はっ! お前の相手はもうすぐここに来るアーチャーがやってくれるさ」

 そのせいで戦えなくなったがなと悪態付きながらその場から離れていく。
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/12(日) 20:55:15.99 ID:FfogC.20
 狂は刀を腰の鞘に差し込む。

 「……た、助けてくれたのか?」

 「…………………………」

 士郎がそう、恐る恐る聞くが、狂は何も答えない。

 そうして、士郎が気まずくなり、なにも喋らなくなると足音が聞こえてきた。

 先ほどの紅いコートを着た、ツンツン頭である。

 「えっと……あれ? ランサーは?」

 気の抜けた声で、ツンツン頭――ヴァッシュ――は驚く。
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/12(日) 22:24:58.52 ID:FfogC.20
 そして、もう一つ足音が聞こえてきた。

 「狂さーんやーい早すぎだよ、追いつけないでぞー」

 そうしてもう一人、いつでも気が抜けてそうな男、真田が走ってきた。

 「ん? 誰? そいつ」

 そう、真田は腰を抜かしてる男と、紅いコートを着た男について狂に質問する。

 「知らねぇ、とりあえずそこの紅いのはサーヴァントだ」

 そう狂は簡単に言い捨てる。

 「……へぇ、て、サーヴァント!? やばいじゃん!!」

 真田はとりあえず自分の身を隠すため狂の後ろにサササと隠れる。
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga ]:2010/09/12(日) 22:49:27.85 ID:FfogC.20
 しかし、真田は本当にやばい、なんて顔を一つもしていない、むしろ楽しんでいる感すらあった。

 狂はそんな真田を見て

 「お前は子孫だけあってあいつに似てやがんな」

 少し嫌そうな、しかし少し呆れと苦笑を混じらせた感じの声で狂は言う。

 「あいつ?」

 当然の疑問を真田は言う。
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/05(火) 01:08:10.00 ID:To1cEAEo
もう続ける気ないのかな?
66 :lain. [sage]:2011/02/19(土) 00:48:25.58 ID:???
SSスレッドは、SS速報VIP【http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/】へ移転することになりました。
それに伴いこちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
スレッドを立て直す際はSS速報VIPへお願いします。
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