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女「幼なじみが死んだ」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 03:45:49.18 ID:Z1tarQSO
幼なじみが死んだ

ただそれだけ

これからも世界は何事もなく続いていくのだろうし

わたしも今までと同じような毎日を過ごしていくだろう

ただ、それだけ
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
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旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
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にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
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にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 03:47:39.62 ID:Z1tarQSO
悲しくはなかった

小さい頃からの知り合いという、それだけの関係だから

特別な感情も抱いてなかったから

だけど、葬式が終わって家に帰った後で

なぜか一筋、涙が零れた
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 04:06:45.52 ID:Z1tarQSO
女「ただいま…」

わたしの家は母子家庭で、母はわたしを養うためにいつも遅くまで仕事をしている

そのため料理や掃除等、家の事はすべてわたしがしている

当然、学校から帰ってきたばかりのこの時間には返事を返す人は誰もいない
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 04:12:34.97 ID:Z1tarQSO
女(着替えて……スーパーに行って……今日はタマゴの特売で……)

ガチャ

自室のドアを開けて中に入……

?「あ、おかえりー」

女「えっ?」

そこには……つい数日前に死んだはずの幼なじみの男がいた
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 04:26:29.30 ID:Z1tarQSO
女「は? えっ…ちょ…なん…生き……はあぁぁぁああぁあ!?」

男「とりあえず落ち着け」

女「なんで!? あんた死んだはずじゃ……」

男「あーもう……説明するから、深呼吸しろ」

男「はい、吸ってー……吐いてー……」

女「すー……はー……」

男「落ち着いた?」

女「……うん」

男「んじゃ、俺がここにいる説明だ」
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 04:35:29.01 ID:Z1tarQSO
男「俺はあの日、確かに死んだ」

男「葬式までしたんだから確実だわな」

女「うん、わたしも出席したし」

あの日、棺の中で寝ていたのは間違いなくこの男だ

十数年も見続けた顔を間違える訳がない

その男が、今こうしてここにいるということは……

女「幽……霊……?」
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 04:45:35.80 ID:Z1tarQSO
男「んにゃ、違う……ってこともないか。ま、半分正解かな?」

女「半分?」

男「そ、半分」

男「死んだ後も現世に残って行動しているってことでは、幽霊みたいなもんだな」

男「でも俺は幽霊ではない」
8 :†タロット† :2010/09/12(日) 04:47:41.59 ID:eApQ5MAO
はよ、
続き言って
気になって夜も眠れんわ
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 04:52:43.76 ID:Z1tarQSO
女「じゃあ、いったい……?」

幽霊みたいなものだけど幽霊じゃない……?

頭を強打して死んだら、こんなとんちんかんなことになるのだろうか

男「今の俺は幽霊じゃない。もちろん人間でもない。今の俺は……」


男「死神なんだ」
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 04:55:40.03 ID:Z1tarQSO
>>8

見てくれるのはうれしいけど、さすがに寝たほうが……
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 05:02:55.94 ID:Z1tarQSO
女「……は?」

男「フフン♪」

女「……」

あぁ……やっぱり……

トラックと正面衝突して即死だもんな……

男「ん? 信じてない?」
女「大丈夫だよ、男はきっと天国に行けるから……だから素直に成仏しよ? ね?」

男「まったく信じちゃいねーな」
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 05:11:11.31 ID:Z1tarQSO
女「そりゃそうだよ。『俺、死んだから死神になりました』なんていきなり言われて、信じると思う?」

男「むぅ……」

女「だいたい、死んだら幽霊になるか成仏するかの二択でしょ? なんで死神になれるのよ」

男「まぁ、そうだな……んじゃ、詳しく説明するか」
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 05:21:13.33 ID:Z1tarQSO
男「まずは、そうだな……」

男「女は人が死んだら、その魂はどうなると思う?」

女「さっき言ったじゃん。幽霊か成仏」

男「ふむ……じゃあ、成仏ってのはどういうものなんだ?」

女「それは……天に召されるってことでしょ? 天国に行く」

男「それだと天国はいつかパンクしてしまうんじゃないか? 溜まっていった魂はどうなる」

女「それは……ん……」

男「正解は……生まれ変わるんだ」
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 05:31:45.12 ID:Z1tarQSO
女「生まれ変わる?」

男「そう。溜まっていった魂は古いものから順に生まれ変わっていく」

男「そうやって魂は循環してるんだ」

女「けどそれだと、今度は逆に魂が足りなくなるんじゃないの? 人口は増えていってるんだし」

男「まだ当分は大丈夫だ。もともと魂はある程度は生物が増え過ぎてもいいように多めに作られているからな」

女「作られてるって……神様に?」

男「神様に」
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 05:39:32.40 ID:Z1tarQSO
男「それに人間が増えていても、逆に減っていっている生物もいるしな」

女「なるほど……」

男「まぁ、もしこのまま人口が増えていくと、いずれ魂は枯渇するんだろうな。だからその時は……」

女「その時は……?」

男「ちょっと減らす」

女「うわー……」

女「そのための死神って訳か」

男「それも仕事の一つではあるな」
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 05:48:45.39 ID:Z1tarQSO
女「仕事の一つ……ってことは、他にも仕事があるんだ?」

男「当たり前だろ。魂の枯渇なんかいつになるかも分からないんだから」

男「死神の主な仕事はだ……魂を導くことなんだよ」

女「魂を導く? どこに?」

男「おまえの言葉だと天国ってことになるな。そんないいもんでもないけど」

男「せいぜい魂の保管庫だ」

女「そんな身も蓋も無い……」
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 05:55:57.16 ID:Z1tarQSO
男「だがこの業界も人手不足らしくてな、魂を導ききれてないんだ。そういう導かれなかった魂が……」

女「わかった。幽霊になるんだ」

男「そういうこと」

女「じゃあ死神にはどうやってなるの?」

男「それはまあ……抽選だ」

女「はぁ?」
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 05:58:10.37 ID:F1QO.tso
支援 >>1頑張れ 俺は寝る
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 06:01:51.94 ID:Z1tarQSO
>>18

起きたらまた読んでくれると嬉しいな
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 06:06:55.84 ID:Z1tarQSO
男「死神はな、その日死んだ人間の中から抽選で一人選ばれるんだ」

男「つまり、一日につき一人、死神が生まれているってことだな」

女「あれ? けどさっき人手不足だって……」

男「ああ、だから毎日一人ずつ、古参の死神から消えていくんだ」

女「消えるって……じゃあ、その死神はどうなるのよ」

男「生まれ変わる」

女「またか……」
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 06:22:18.26 ID:Z1tarQSO
男「死神には任期があってだな、それが過ぎると死神は優先的に生まれ変わることができるんだ」

女「優先的にってことは、順番待ちしなくてもいいの?」

男「そう。それに勤務態度によっては色々とボーナスも付く」

女「例えば?」

男「生まれ変わる際にいくつか条件を付けれる」

男「具体的には……超イケメンに生まれ変わったり、生まれ変わる種族を選んだり、前世の記憶を保持したりだな」

男「死神だった間の記憶はルール違反になるから駄目らしいけどな」
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 06:27:18.07 ID:Z1tarQSO
女「なるほどね……」

女「とりあえず、あんたが死神になった経緯は分かったわ」

男「何か理解できないところや、知りたい事があれば、どんどん聞いて下さい」

女「誰に言ってんの?」

男「禁則事項だ」
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 06:38:18.22 ID:Z1tarQSO
女「それじゃ、次は何でここにいるかだけど……」

男「……」

女「……」

男「……買い物、行かなくていいのか?」

女「……そういえば、行ってなかったわね。つい話し込んじゃった」

女「着替えるから出てくれる」

男「ん、わかった」

スゥ……

女(おぉ! かべぬけした。さすが死神)
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 06:47:17.69 ID:Z1tarQSO
女「それじゃ行ってくるけど、わたしのこと好きだからって部屋、漁んないでよ?」

男「さっさと行け、バカ」

女「フフ……」

ガチャ……バタン

男「ふぅ……死神でも疲れるんだな。精神体だからか?」

男「……」

俺は一度、女に告白したことがある

先程の女の態度からも結果は明白……

女は再会対し、驚きはすれども喜びはしなかった
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 06:56:40.34 ID:Z1tarQSO
俺自身、フラれることは分かっていた

長年の付き合い、俺に向けられる感情がどういうものかなど、聞かなくても分かった

それに女には当時、彼氏もいたのだから

それでも、俺は気持ちを伝えた

そうしなければならないという、妙な脅迫観念があったのだ

思えばあれは、虫の知らせというものだったのだろう

居眠り運転のトラックが俺に突っ込んできたのは、それから一週間後だった
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:01:56.33 ID:Z1tarQSO
ガチャ……バタン

男(帰ってきたか)

男「女、おかえ……」

女母「……あれ?」
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:06:06.86 ID:Z1tarQSO
つか、見てくれてる人いるのかな?

あまりの駄文に誰も興味を示してないのに

一人で延々と妄想を垂れ流してるだけなんじゃ……
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 07:16:55.98 ID:JBMYTUAO
安心して欲しい。

俺は読ませてもらってる。

ゆっくりでもいいから頑張って欲しい。
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:17:39.47 ID:Z1tarQSO
男「……」

俺と女は親ぐるみの付き合いだ

それゆえ女の母は俺の育ての母と言えるし、逆もまたしかりだ

なにより、女が俺の葬式に参列していたのならば

彼女の母もまた、あの場にいたことになる


つまり、この人は……俺が死んだことを知っている


男(だからどうしたということでもないんだけどな……)
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:19:36.98 ID:Z1tarQSO
>>28

ありがとう

ケータイで書いているので、遅くなるのには目をつむってくれると助かります
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:21:33.79 ID:bzLXyEDO
俺も見てるぞ

気にせず書くがいいさ
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:25:31.42 ID:JBMYTUAO
母子家庭の母娘と親ぐるみってエロゲでありがちっぽいよねエロゲで
男め…
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:26:56.13 ID:Z1tarQSO
男「おばさん、お帰り」

女母「あれー? せっかく早く帰ってこれたのに、女いないのかー」

男「……」

不思議なことじゃない

死神を見ることができるのは、担当している人間だけ……

事前にそう聞いていたのだから

男「けど、少し堪えるな……フッ」
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:29:01.19 ID:Z1tarQSO
>>31

ありがとう

>>32

俺が現実にそうだけど……
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:44:32.23 ID:Z1tarQSO
ガチャ……バタン

女「ただいまー」

男「おう、おか……」

女母「おんなぁぁぁぁあぁああぁ!!!! おかえりぃぃぃぃいいぃい!!!!!!」

だきっ!

女「うわっ? おかーさん!? ちょっと……苦しいってば!」

女母「おんなー……どこ行ってたのよー? わたしさみしかったわよー」

女「もうっ、離れてってば! 買い物に行ってただけよ」
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:52:16.82 ID:Z1tarQSO
女「おかーさんこそ、なんでこんなに早いの?」

女母「今日は簡単な仕事だけだったからね、早く帰ってこれたの」

女母「それなのに……帰ってみれば家はもぬけの殻。家に女がいないなんて、世界のありとあらゆる絶望を味わった気分だわ」

女「もう、大袈裟なんだから……」

女「あ、そうだ! せっかく早く帰ってきたんだから、わたしおかーさんの料理が食べたいな」

女母「ええ、いいわよ。材料は買ってきてるんでしょ?」

女「うん、オムライスを作るつもりだったんだけどね」

女母「それじゃあ後はおかーさんに任せて、ゆっくりしといて」

女「うん、楽しみにしてる」
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 07:58:42.30 ID:Z1tarQSO
女「それじゃあ……宿題してこようかな」


女「……きて」

男「ん……」


カチャ……パタン

女「……そうじゃないかなー、とは思ってたんだけどね」

男「……」

女「単刀直入に聞くけど……男はわたしを殺しにきたの?」
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 08:00:36.37 ID:Z1tarQSO
ダメだ……眠い……

目覚ましにシャワー浴びてきます
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 08:22:04.56 ID:4bcyhwDO
支援。
続き待ってる。
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 08:49:12.44 ID:Z1tarQSO
再開します

少々お待ちを……

時間がかかったのは決して風呂場で寝ていたという訳ではなく、今後この妄想をどういう風に展開させていくか考えていたためであります!
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 08:50:24.23 ID:ubCEkbUo
面白い支援

あと寝ろ馬鹿wwwwwwwwww
ずっと書きっぱなしじゃねぇかwwwwwwwwww
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 08:59:32.69 ID:Z1tarQSO
男「……」

女「お母さんに見えないのも、対象がわたしだけだからだよね」

男「……」

女「ねぇ男……答えて」

男「殺しにきたのかと聞かれたら、答えはノーだ」

女「……」

男「死神は基本、人を殺さない。魂を……死者の魂を導くだけだ」

男「死神を見たと言う人間がその直後に死んでいくから、そう思われているんだろう」

男「おまえからすれば、たいした違いじゃないのかも知れないけどな」
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 09:07:33.17 ID:Z1tarQSO
女「……それはつまり……わたしが近々死ぬってこと?」

男「……ああ、だから俺はここにきた」

男「おまえに死期が近いことを告げるために……」

女「……それは……いつ……?」

男「悪いが、それは言えない」

女「ッ……どうして!?」

男「明確な日時を教えると、自棄になったり、死を回避しようとする者がでるからだ」
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 09:23:55.69 ID:Z1tarQSO
男「医者と同じだ……曖昧な寿命を告げて、残りの人生を悔いが残らないように過ごさせる」

女「そんな……そんなの……一緒じゃない」

女「明日死のうが、一週間後だろうが……死ぬことに変わりはない……」

男「ああ……だから俺が監視する。そう考えた者に自殺をさせないために」

男「これから最後の時まで、俺はおまえと過ごす」

男「その間、おまえは俺を自由に扱っていい」

男「罵ろうが、憎しみをぶつけようが……殺害を試みようが」

女「……ッ」

男「俺は抵抗しない」
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 09:37:23.97 ID:Z1tarQSO
女「……そんなの……できるわけないじゃん……」

女「……きみは……男なんだから……」

男「……」

女「……ねぇ」

男「……ん?」

女「……最後まで、一緒にいてくれるんだよね?」

男「ああ」

女「なら……わたしに生を実感させて、今この瞬間を精一杯生きていると思わせて、死の恐怖なんか吹き飛ぶほど喜ばせて、それで……」

男「……それで?」

女「……これなら死んでもいいやって思えるほどの……思い出を、ください」



俺「正直、自信がないです」
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 09:55:11.44 ID:Z1tarQSO
俺「ほんとごめんなさい」



男「……わかった、できるかぎりのことをする」

女「……ありがと」

女母『おんなー、ご飯できたわよー』

女「うん! 今行くー!」
女「男はごはん食べるの?」

男「いや……」

女「そっか、仕方ないね」

男「ごめん」

女「謝ることじゃないって。じゃ、食べてくる」

男「ん……」

女「じゃあ、後で……約束だからね」

男「ああ」

カチャ……パタン
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 09:59:01.85 ID:4bcyhwDO
俺ってwwwwww
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 10:03:12.76 ID:Z1tarQSO
ここからしばらくイチャイチャさせといてからラストに行くつもりなんですが……

まったく自信がありません

一応、こんなふうに書こうかなーという案はあるんですが……

唐突に書き方が変わるので、どうしたもんかと……
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [SAGE]:2010/09/12(日) 10:07:37.94 ID:D9m4GM60
スレ立てたのはおまいだ
好きに書くべし
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 10:17:04.91 ID:Z1tarQSO
〇月×日

唐突だけど日記をつけようと思う

近く死んでしまうわたしと共に過ごす、とある死神との最期の日々を
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 10:27:02.69 ID:Z1tarQSO
〇月×日

とりあえず、死神に何ができるのかを聞いてみた





女「まずはさ、今の男に何ができるのか教えてよ」

男「んー? 何がって、なに?」

女「うーん……例えば、わたしに触ることってできる?」

男「まぁ、できる」

男「今の俺は、ようは精神体な訳だ。物理的な体を持たないってことだな」

女「じゃあ、ムリなんじゃないの?」

男「物理的には無理でも、精神的には触れるんだよ」
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 10:41:40.82 ID:Z1tarQSO
女「ちょっとなにいってるかわかんない」

男「俺もよくわからん、作者が設定を作りこんでないからな」

女「セッテイ……?」

男「流せ。幽霊を使って説明しよう」

男「よく幽霊に首を絞められたり、足首を掴まれる怪談があるだろ?」

女「うん」

男「けど幽霊も俺と同じ、精神体なわけだ。それなのに触れる。それどころか痣までつく」

男「これは幽霊が人間の精神に触れているからなんだな」

男「つまり、精神体が受けた触られているという情報が肉体にも反映されているわけだ。だから痣もつく」

男「肉体なんてのは単なる魂の入れ物でしかないからな、精神が傷つけば身体も傷つくんだよ」
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 10:50:54.28 ID:hIeGM66o
>>1さん超期待してます
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 10:53:28.22 ID:Z1tarQSO
女「まったくなにいってるかわかんないやー」

男「おまえ……」

女「理屈なんてどうだっていいのよ、出来るか出来ないかが知りたいの」

男「だから出来る」

女「じゃあやってみてよ」

男「なっ……///」

女「なに赤くなってんのよ。ほらほら、愛しの女ちゃんに触れるチャンスだよ♪」

男「バカなこと言ってんじゃねぇ!」

女「真っ赤な顔で言ってもねぇ……ほら、わたしをよろこばすんでしょ?」

男「ぐっ……」
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 10:54:56.88 ID:Z1tarQSO
無理だ……

俺にはイチャラブは書けない……



だって童貞だもんっ
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:05:54.92 ID:Z1tarQSO
〇月×日

今日は死神と映画を見に行った





女「ねぇ、男?」

男「ん?」

女「前にわたしに触れるかためしたでしょ?」

男「……ああ」

女「それってまったくの他人でもできるの?」

男「できる……ってか当たり前だろ? 魂持ってない人間なんていないし」

男「精神に干渉さえすれば、触ることも姿を見せる事もできるぞ」

女「えっ? 姿を見せるって、わたし以外の人にもってこと?」

男「ああ」

女「ほー……」
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:08:04.34 ID:Z1tarQSO
女「……よし、男」

男「なんだ?」

女「デートしよう!」

男「……はっ?」
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:12:55.91 ID:Z1tarQSO
女「やって参りました! 映画館!」

男「なんでそんなにテンション高いんだよ……」

女「そんなの、男と一緒だからに決まってんじゃん♪」

男「えっ……」

女「さあ、こってこてのラブロマンスを見るよー」
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:23:10.16 ID:Z1tarQSO
女「あうー……」

男「おまえバカだろ」

女「うー……まさかえっちぃ映画だとは……」

男「ちゃんとR指定されてただろうが」

女「なんで男は平気そうなのよー」

男「なんでっていわれても……」

女「……男って、性欲あんの?」

男「ブハァ!」

男「な、なにいってんだこんなとこで!?」

女「こんなとこって?」

男「外でするような話じゃねーだろ!」

女「じゃあ、帰ってわたしの部屋でしましょう」

男「えっ……」
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 11:23:19.61 ID:5TL6G/g0
これって傍から見たら女は独り言言ってるの?
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:25:59.30 ID:Z1tarQSO
>>60

周りの人間の精神に干渉して、姿が見えるようにしています

ごめんわかりにくくて……
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:27:30.90 ID:Z1tarQSO
もう俺には無理だ……

ってことで、一気に飛ばします
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 11:30:59.71 ID:5TL6G/g0
>>61
そうだったのか〜
担当している者以外は見えないってあったから勘違いしてた
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 11:36:41.24 ID:BrrscgDO
ふざけんなよ重要シーンとばしすぎだろ
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:38:39.12 ID:Z1tarQSO
>>63

一応、>>56に書いといたんですが……

適当な設定なんでわかりにくかったですね
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:39:50.15 ID:Z1tarQSO
〇月×日

死神と恋をした





女「……ねぇ、男?」

男「はいはい、今日はなんだ?」


女「わたしのこと好き?」


男「はっ?」

女「……わたしのこと、好き?」

男「……何いってんだよおまえ? 熱でも……」

女「ちゃんと答えて……今でも、わたしのこと……好き?」
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:47:40.37 ID:Z1tarQSO
男「……」

女「……」


男「……好きだよ」


女「……ほん、とうに?」

男「ああ」

男「死ぬ前も、死んでからも……たとえ何に生まれ変わったとしても……」

男「俺はずっと女が好きだ」
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 11:56:01.18 ID:Z1tarQSO
女「……ありがと♪」

男「……女は?」

女「ん?」

男「……女は、どうなんだ? その……俺のこと……」

女「うーん……」

女「わかんないや」

男「えっ……と……?」

女「わかんないんだ……よく……」

女「たぶん、好きなんだと思うけど……前に付き合ってた人とは、なんだか感覚が違うから」

女「だからわかんないや」
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:06:18.64 ID:Z1tarQSO
男「そう……か……」

女「……うん、だからね?」

スッ……

わたしは一歩近づき……

女「確かめさせて……?」

男の唇と、わたしのそれを……

あわせ……


スカッ


女「あれ……?」

……ようとして、すり抜け

どてっ!

女「いだ!」

勢いそのままに床に盛大に転がった
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:13:24.37 ID:Z1tarQSO
男「あっ……と……大丈夫か?」

女「……なんで」

男「えっ?」

ガバッ!

男「うぉ!?」

女「なんで触れるようにしとかないのよぉぉぉおおぉぉお!!!!!」

男「そんな、いきなりだったし……」

女「いきなりがなに!? 前もってしておきなさいよ! 空気読め!!」

男「なっ……」
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:20:11.09 ID:Z1tarQSO
女「うーあー……恥かいたー……」

男「いや……お、女?」

女「やり直すわよ……」

男「はっ?」

女「やり直すの! 早く触れるようにして!」

男「……はぁ……わかったよ」

女「できた? できたわね?」

男「はいはい、どーぞ」

女「いくわよ……ん、んん」
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:23:23.46 ID:Z1tarQSO
女「……ね、男?」

男「……ん?」

女「確かめさせて……?」

スッ……

男「……ん……」

女「……ん、ふ……ちゅ……」
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:28:43.73 ID:Z1tarQSO
女「……ん……ぷは……」

男「……ん……これでいいのか?」

女「一回でできたら、よりよかったんだけどなー」

男「悪かったな……」

女「フフ……」

男「……で?」

女「うん?」

男「わかったのか?」

女「うーん……」
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:37:57.68 ID:Z1tarQSO
女「……やっぱりわかんない」

男「なんだよ、それ……」

女「……でも、スッゴいドキドキしてる……これは嫌じゃない……」

女「だから、もっとドキドキしたら……わかるかも」

男「もっとって……」

女「わかってるくせに♪」

男「……うるさい」

女「ね……男……約束」

男「約束?」

女「……いっぱい思い出を……」

男「……」

女「……」

男「……わかったよ……いいんだな?」

女「……わたしがしたいって言ってるんだよ?」

男「……それもそうか」

女「うん♪……お願い、男……いっぱい優しく……」
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:47:41.15 ID:4bcyhwDO
良いぞもっとやれwwww
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 12:53:16.08 ID:Z1tarQSO
女「すー……すー……」

男「……」

想いが、通じてしまった……

死んでもなお、叶わないと思っていた想いが……

男「……女……」

時計を見る

もう大分遅い時間だ

男(おばさんは今日から出張だと言っていたかな)

男(そういえばこいつ……今日は晩食ってないんじゃないか?)

いずれ腹を空かして起きるだろう

男(夜食でも作ってやるか)

ベットから離れ、ドアに近付く

ドアを通る前に愛しい人に振り返る

疲れたのだろう、ぐっすり寝ているようだ……

男「明日……か」

その時、俺はどうするのだろう

どうすれば……
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 13:05:28.75 ID:Z1tarQSO
男「……おやすみ、女」

スゥ……

男が部屋から出て行った

女「……」

ムクッ

女(お腹空いた……)

わたしはずっと考えていた

わたしが死ぬ原因を……

ここ最近は風邪すらまともにかかっていない

ならば、わたしの死因は男と同じような事故か……

あるいは、何らかの事件に巻き込まれることだろう

ならばその日はずっと家に閉じ篭っていればいい

問題はその日がいつなのかだが……

わたしが熟睡していると思って油断したのだろう

女「明日……か」

その時、わたしはどうするのだろう

どうすれば……
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 13:07:11.49 ID:Z1tarQSO
どうしよう……
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 13:14:26.30 ID:Z1tarQSO
今日





女「ん、ん〜……」

男「おはよう、女」

女「……うん、おはよう」

今日、わたしは死ぬ

抗っていいのか

抗ってはいけないのか

抗った結果、どうなるのか……

わたしがルール違反で罰を受けるのは構わない

自分勝手に抗って

自分勝手に生き延びて

そして罰を受ける

単なる自業自得
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 13:23:01.05 ID:Z1tarQSO
だけど、もし、わたしが生き延びたのが男の責任問題になったら?

男が罰を受ける?

二人とも受ける?

どちらにしろ男に害が及ぶ

女(わたしはそれを許容するの……?)

男「おんな!」

女「うわっ……な、なに?」

男「さっきから呼んでたのに……どうかした?」

女「あー……ううん、なんでもない……寝ぼけてただけ。それで、なに?」

男「いや、ずいぶんグッスリ寝てたから朝ご飯でも作ってあげようと思ったんだけど……」
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 13:32:31.76 ID:Z1tarQSO
女「何もない、かぁ……」

男「なんか買ってきたほうがいいんじゃないか」

女「うん……」

わたしは買い物から帰ってこれるの?

他に外に出る用事なんて今日はなかったはず……

女「ねぇ、男?」

男「ん?」


女「悪いんだけど、何か買ってきてくれる?」


男「俺が?」

女「うん、ほら、わたし昨日が初めてだったから、まだちょっと痛むのよ」

男「あー……わかった行ってくる。なんでもいいんだよな?」

女「うん、ごめんね……お願い」
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 13:42:00.58 ID:Z1tarQSO
それ以降は何もなかった

外に出なければいけない用事もなかったし

部屋に不審者が入ってくることもなかった

そして現在、後数十分で日付がかわる

男「もうすぐ今日もおわるなー」

女「……そうね」

もうすぐで今日が終わる

わたしは生き延びてしまったのだろうか……

一体、どんなペナルティが……
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 13:54:23.25 ID:Z1tarQSO
ふと、異臭が鼻をついた

女「ねぇ、男……なんか変な臭いしない?」

男「変な臭い? ……なんか、焦げ臭い?」

女「! まさか……」

死神の姿は死神自身が見せようとしない限り、担当した人間以外には見えない

つまり、わたしにはわたしを担当している『男』という死神しか見えないのだ

わたしには男しか見えない

だからいつの間にか、こう思いこんでいたのだ

このマンションには死神は『男』しかいない……
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 14:02:43.51 ID:Z1tarQSO
なぜそんなことが言えるのか

わたしには他の死神は見えないのだ

もしかしたら、このマンション内には大勢の死神が蔓延っているかも知れないのに……

女「……逃げなきゃ!」

男「……」

もし、このマンション内のいずれかの部屋で火災が起きたら……

それによって大勢の死者が出たら……

その数と同じだけの死神がこのマンションにいる

女(けどわたしにはそれが見えない……!)
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 14:12:23.07 ID:Z1tarQSO
見えないから、死神は一人だけだと思っていた

死神が一人だから、死者も一人だけだと思っていた

死者が一人だけだから、大規模なことは起きないと思っていた!

女(甘かった……)

思考を巡らしながら走っていると、ちょうどこの階に停まっているエレベーターが見えた

女(よかった……これで一気に……)

エレベーターのドアを開け、乗り込もうとしたとき……

グィッ!

腕を引っ張られた
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 14:19:26.72 ID:Z1tarQSO
男「災害時のエレベーターに乗ろうとする奴があるか、バカ!」

女「!」

女(そうだ……こんな時にエレベーターだなんて、自殺行為にもほどがある)

よっぽど混乱していたようだ

男「早く、階段でおりるぞ」

女「うん……」

女(男が助けてくれた?)
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 14:29:42.57 ID:Z1tarQSO
わたしと男が外に出た時、そこは野次馬の海だった

女(悪趣味な……)

人の不幸がそんなに楽しいのか……

男「ふぅ……助かったな」

女「あ……男……」

そういえば、エレベーターホールでこの男は助けてくれたのだ

あの時、腕を引いてくれなければ、わたしはきっと死んでいただろう

女「男」

男「ん?」

女「ありがと、助かったわ」

男「……ん……ああ」
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 14:40:31.85 ID:Z1tarQSO
女(? 歯切れが悪い?)
死神の役目を放棄したことを悔いているのだろうか

女(とにかく、これで今日は終わりだ……わたしは生き延びた)

あと数分もしないうちに日付は変わるだろう

男「女」

女「ん?」

男「俺はおまえが好きだ」

男「死ぬ前も、死んでからも、たとえ何に生まれ変わろうともおまえを愛してる」

男の顔は、よく見えなかった

女「わたしも好きよ」

女「死ぬ前も、死んでからも、たとえ何に生まれ変わろうともあなたを愛してるわ」
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 14:53:58.58 ID:Z1tarQSO
やはり、男の顔はよくみえなかったが

なぜか……哀しみに歪んでいるような気がした

男「女……すまない……」

女「えっ?」


ドォォォォオオォォオン!!!!!!!!


その瞬間、女から、全ての音が消えた

慌ててマンションに眼を向けた女が見たものは

まるで爆発したかのように全体から炎を噴き出す巨大な建物と

自分目掛けて飛んでくる、大きな、大きな……

音だけでなく、光や臭い、触覚や味覚さえもが焼失した世界で

愛しい人の、さよならという声が聞こえた気がした
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 15:04:10.82 ID:Z1tarQSO
幼なじみが死んだ

ただそれだけ

これからも世界は何事もなく続いていくのだろうし

俺も今までと同じような毎日を過ごしていくだろう

ただ、それだけ

悲しくはなかった

配属されたときには、諦めていたから

気持ちが通じ合ったときには、覚悟していたから

だけど、彼女の魂を天国に送った後で

なぜか一筋、涙が零れた



役目が終わった時、俺は願うだろう

優先順位も、容姿も、地位も金もいらない

ただ、彼女と再び邂逅できる人生にしてくださいと





fin
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 15:06:52.92 ID:Z1tarQSO
文句は、言わないで……
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 15:11:00.29 ID:LStO0cDO
こんなに短いならVIPでやれ
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/12(日) 15:50:48.69 ID:eApQ5MAO
>>21
もうダウンか…
続き楽しみにしてます。
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 17:08:29.57 ID:ZsU2sLw0
お願い続き書いて
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 18:04:09.08 ID:4bcyhwDO
続き、待ってるよ。
96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 18:17:30.93 ID:hNLSlAAo
大層乙であった
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 18:19:37.21 ID:F1QO.tso
起きたら終わってる・・・だと・・・?
続き待ってるぜ
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 18:55:25.29 ID:Z1tarQSO
続きと言われても……

幼なじみは両方亡くなりましたが
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 19:05:03.77 ID:1TaNslco
>>98
男が消えるまでとか
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 19:12:33.22 ID:0cIEMoSO
対決ですよ
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 19:27:51.55 ID:ZsU2sLw0
前世の記憶を持った2人が再会する話を
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 19:29:16.79 ID:sFoACIAO
続きを描かなくてはいけない。

1の宿命だ。

とても面白い。

103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/12(日) 19:53:52.29 ID:Z1tarQSO
やっぱりこれ以上は『女「幼なじみが死んだ」』とは違うものになりそうなのでやめておきます

短いとは思いますが、まだまだ力不足なのでお許し下さい……



以上、18歳童貞の処女作でした
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 21:03:32.99 ID:1TaNslco
ゆるさない
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 22:44:24.34 ID:wQ0xeAAO
この程度の量ならVIPでやれよ
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/12(日) 23:54:32.12 ID:18Ih5Eco
は?
107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 00:04:59.82 ID:pRATmC.o
それでも俺は待つ
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 00:08:46.96 ID:IMVm8C2o
色々よかった
109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 02:19:33.01 ID:VuuUYt.o
なかなか面白かった
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/13(月) 18:13:50.35 ID:WxXCJJko
女と男の二人が死神になれば
スレタイにたぶん触れてるからいいんでね?

ということで二人が死神になって二人で一人の男or女を担当するとか頼む
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 02:24:10.29 ID:UVRLxpAo
HTML化依頼出されてるじゃねぇかwwww
112 :あん(`Д´)??? :2010/09/14(火) 03:04:23.65 ID:I9oonMAO
続きはWebで
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/14(火) 20:00:47.91 ID:M8XEfZ2o
これぐらいであっさり終わったほうがgdgdしなくて良いかもしれないね
続きがあるなら見たいけど>>1乙でした!!
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 20:26:13.14 ID:CfZwboSO
気付いた時には光が見えた

何故かは分からない

分からないが、泣かなければならないと思った

だから大声で泣く

ここにいると……

自分は生きているのだと……
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 20:38:38.65 ID:CfZwboSO
俺は昔から大人びていると言われていた

子供特有の我が儘やおかしな論理に基づくおかしな行動がなかったからだ

神童だと騒がれたこともあった

小学校のテストは何時でも満点

それどころか中学校の内容でさえほとんど説明せずに理解したからだ
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 20:45:17.30 ID:CfZwboSO
そんなものは当然だ

中学どころか高校の授業でもついて行く自信がある

過去に一度習ったことがあるのだから出来ない訳がない

しかし騒がれるのは面倒だ

いつしか俺は必要以上に学力を振るうのをやめた

そうすると周りは騒ぎ立てるのをやめた
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 20:54:49.43 ID:CfZwboSO
俺には前世の記憶がある

たいした価値のない記憶

平凡に生きて、平凡に過ごし

唯一、惚れた女に告白してフラれ

その数日後に車に轢かれて死亡

主観で見れば短い人生

客観で見れば少し運の悪い普通の人生

たいしたことない人生
118 :18歳童貞 [sage]:2010/09/18(土) 20:57:29.70 ID:CfZwboSO
落ちるまで誰にも気付かれないようにちょぼちょぼ書いていく
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 21:29:13.42 ID:WyxxQw6o
壁|ω・`)
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 21:36:00.03 ID:tUceWsDO
<●><●>
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/18(土) 22:27:39.55 ID:WLGdtaso
<○>ω<○>
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 22:32:36.00 ID:9r0ESxA0
(^^)b
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 22:35:37.97 ID:CfZwboSO
わざわざsageたのに気付く人がいる不思議
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 23:03:29.02 ID:MUBRhVko
とりま、完結乙
続きも支援支援
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/18(土) 23:04:51.96 ID:MUBRhVko
かなり面白くキレがあったので、
巡回スレですが、なにか?
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 00:02:51.43 ID:IUzqAe2o
え?女が死神になるんじゃないの?
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 00:22:22.24 ID:HOpw3cSO
死神になるのは抽選ですから
知り合いが共に死神になるのはかなり低い可能性なんじゃないかと思いまして
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 07:44:55.83 ID:HOpw3cSO
生まれ変わった今でも前と同じつまらない人生を過ごしている

家と学校を往復する日々

何の変化もないくだらない毎日

いつしか俺は、家で、学校で、通学路でさえ

ゲームや本、音楽の世界に閉じこもるようになった
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 07:57:50.90 ID:HOpw3cSO
すでに終わった作品なのに支援感謝です

気付いた人は、思い出したら覗く……くらいの態度で見てってくれると嬉しいです
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 10:44:36.69 ID:9EKD/lYo
気長に見守らせていただく
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 11:19:29.07 ID:7eolTaA0
うひょおお
続きが始まってるw
頑張れ〜
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 12:31:18.78 ID:HOpw3cSO
自分だけの世界で俺は思う

なぜ生まれ変わったのか

どうして記憶を引き継いでいるのか

何のために……

トントン

男「?」

物思いに耽っていると後ろの席の奴に背中を突かれた
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 15:29:11.22 ID:FCfkEU.o
>>129
俺の中ではまだ終わってないんだぜ
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 10:38:01.25 ID:yeahQwSO
読んでいた本から顔を上げて振り返る

男「なんだよ?」

友「前見てみ? あの転入生めっちゃ可愛いくね?」

男「転入生?」

そんなのがいたのか……全く気付かなかった

言われた通りに前を向く

教壇の前にはたしかに、見覚えのない女生徒がいた
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 15:10:28.36 ID:j1ZkbwSO
が……

男「めっちゃ……?」

友「なんだよー、カワイイじゃんか」

男「えと……まぁ」

たしかに、可愛い

小柄な身体は150cmほど

体型細めだが、痩せすぎず、柔らかそうだ

愛嬌のある顔はどこか仔犬のような印象を受ける

男「可愛い……けど」

友「けど?」

男「なんか……変な感じしねえ?」
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 15:53:21.48 ID:qT/lMAso
お、続きハジマタか
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 15:55:54.45 ID:j1ZkbwSO
すいません
ホントにちょびちょびしか書けないし
今はテスト期間なんでより遅いですが
許してください
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 16:13:04.65 ID:qT/lMAso
いやいやむしろ試験に力入れてくれ
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 16:16:15.30 ID:j1ZkbwSO
友「変って、どこが?」

男「どこって言われると困るんだけどな、なんつーか……違和感?」

友「違和感って、初対面だろーに」

男「そうなんだけどさ……」

そう、初対面なのだ

それなのに違和感がある

男(俺の知ってるあいつはこんなんじゃ……あ?)

友「どしたー?」

男「いや……なんでも」

男(あいつって……誰だよ……)
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/21(火) 16:21:51.47 ID:j1ZkbwSO
友「あぁ、分かったぞ、変なとこ」

男「ん、どこだよ」

友「お前の あ た ま」

男「今すぐ俺の貸した金を全額返せ」

友「冗談だろぉ!?」

まぁ、コイツの言う事もあながち間違いでもないのかもしれない

前世の記憶があるというだけで、まともでないのは分かるのだから
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 13:04:24.81 ID:5EfhzcSO
友「んじゃ、行くか」

男「は? 行くってどこに?」

昼休み、友が俺の席にやってきた

それだけなら別に珍しいくはない

昼はいつも一緒に……というよりも、友が勝手に俺の傍で食うからだ

最初は相手をするのが面倒で何も言わなかったのだが

いつしか俺の中でもそれが当然の事になっていた

なのでこれも、たまには何処か別の場所で食べようという誘いなのだろう

今までこんな事はなかったのだが
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 14:47:51.54 ID:88xVXTko
見ているぞ・・・C
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 16:34:01.97 ID:5EfhzcSO
友「決まってんだろ、転校生を昼飯に誘うんだよ!」

男「……なんで」

友「馬鹿かお前は! いいか、今日は転校初日つまり転校生には友達がいないということは昼を一緒に食う人がいないってことだよそこで「一緒に食べませんか」と誘うことによって転校生は孤独を脱っし俺はポイントアップでウヘヘヘヘ………」

男「はぁ……じゃあさっさと誘ってこいよ……」

いちいちつっこむのも面倒だ

どうせ思惑は外れるだろうと思いつつも先を促すが……

友「なにいってんだ? お前が誘うんだよ」
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 07:21:36.04 ID:rHzVugSO
男「はぁ!? なんで俺が? お前が行けばいいだろ」
友「分かってないなぁ……お前が行くから意味があるんだよ」

男「どういう……?」

友「いいかよく聞け、俺は……モテない」

男「……」

友「……」

男「……俺だってモテねえぞ?」

友「ブチ[ピーーー]ぞ?」
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 07:23:15.66 ID:rHzVugSO
あぁ、禁止用語にひっかかった
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 13:12:01.67 ID:zmfFqmEo
sageとsagaは併用出来るから一緒にメル欄入れとけば?
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 20:58:41.08 ID:rHzVugSO
友「いいからさっさと行けやゴラァ!」

男「わ、わかったよ」

俺が何したってんだ……?

男「……ったく」

転校生は……どうやら別のグループにも誘われているようだ

今の所は誰の誘いも受けてないようだが……

男(他の奴について行く前にさっさとやるか)

どうせこっちも断られるのだろうと思いつつも転校生に近付いてゆく
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 21:13:53.77 ID:rHzVugSO
親の転勤が決まった

行き先はアメリカ

海外転勤というやつだ

わたしは別について行ってもよかったのだ

海外に行くチャンスなんてほとんどないのだから

長い旅行でもすると思って楽しむつもりだった

だが、妹が反対したのだ

それはまさにテコでも動かないといった様子だった
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 21:47:55.88 ID:rHzVugSO
妹は本来、何事にも従順な性格だ

それがうちの頑固親父もビックリな猛反対……

両親はホトホト困り果ててしまった

しかし、わたしはそれを喜ばしく思ってしまう

妹は今まで我が儘どころか自分の意見さえまともに言わなかったのだ

そんな妹の初めての自己主張……

叶えてあげたいと思うのは姉として当然だろう

女「わたしが一緒に残ろうか?」

可愛い妹のためにそう言ってしまうのも、あるいは必然だったのだろう
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 23:24:06.16 ID:pfMOxO2o
ここ数日来ないね
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 07:25:34.26 ID:ZM54k12o
テストに打ち込んでるんだろ
きっと書きたくなるさ
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 18:59:25.61 ID:LMfBFoSO
スイマセン
無視していた訳ではないんですが
ここ数日のテストは苦手科目が多かったので勉強してました

テストは今日で終わりなので少しペースを上げれるかもしれません
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 19:13:28.87 ID:LMfBFoSO
わたしと妹の滞在先は意外にもすんなりと決まった

二つ隣の県にお父さんの弟夫婦がいるのだとか

わたしたちはそこに厄介になる事となった

叔父さんたちは共働きだそうで、昼間は誰もいなくなる

妹が日本に一人で残るのはダメな理由がコレだ

両親はわたしも残るだろうと予想して、あらかじめ話を通しておいたらしい
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 19:30:33.58 ID:LMfBFoSO
叔父さん宅の第一印象は the 日本家屋 といったところか

家の周りを一周するのに20分も掛かり、なんと中庭まであるそうだ

叔父さんたち本人ものんびりとした優しそうな人たちである

これで二人ともバリバリの仕事人間なのだから、人というのは分からないものだ

そんなこんなで一週間ほど掛けて引っ越しと転校の手続きをする

友達などの事もあり、同じ学校に通いたかったが……

女母『できると思う?』

……ムリでした
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 19:59:01.98 ID:LMfBFoSO
今日は新しい学校へ初登校の日

始めに職員室へ行き、担任になるという先生から簡単な校則などを聞いた

その後、少しして予鈴がなったら先生と一緒に教室へ

廊下で待たされ数十秒後、声を掛けられる

女(……よし)

ガラガラ……

ドアを開け中に入り、教壇の前に立つ

先生「……自己紹介して」

女「……はい」

女「家の都合で引っ越してくることになりました、女です」

女「これから、よろしくお願いします」

微笑みつつ頭を下げる
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 20:04:15.48 ID:LMfBFoSO
姿勢を戻すと一人の男子生徒と目が合った

何やら訝しげな顔をしている

なんだろ……笑顔が硬かったのかな

周りを見渡すが似たような表情の人はいない

いや、おかしな視線を送ってくる男子(さっきの人の後ろの席だ)はいるが、たいしたことはない

気のせい……かな?

先ほどの男子生徒は、もうこっちを見ていなかった
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 20:05:46.82 ID:LMfBFoSO
腹がへったのでこの辺で……
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 20:15:30.47 ID:t3wyd1Qo

俺も晩飯食おうっと
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/29(水) 19:50:38.20 ID:o2Y7AASO
休み時間のたびに訪れる転校生の通過儀礼を無事にこなし、お昼休み……

何組かの女子あるいは男女のグループが一緒にお昼をと誘ってくる

この選択は慎重にしなければならない

ここでどのグループの誘いを受けるかで今後の学校生活……

気の置けない友達と楽しく過ごすのか

上辺だけの笑顔を浮かべて話を合わせ続けるのか

あるいはもっと酷い……

まさに運命の選択と言えるだろう
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/29(水) 20:26:45.27 ID:o2Y7AASO
しかし……

女(選べない……)

女子は取り敢えず仲間に引き入れておこうというボスザル精神が見え見えだし

男子はなんだか……目が怖い

女(どうしよう……)

うだうだ悩んでいると……

?「……ちょっとそこの転校生」

女「え?」

新たに声をかけられた方を向く

男「一緒に飯食わねえ?」

自己紹介の時に目が合った男子生徒がいた
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/29(水) 21:47:25.99 ID:o2Y7AASO
女(ついてきてしまった……)

あの後、なぜか男子生徒の誘いをOKしてしまい

男子生徒と一緒に屋上へでた

男子生徒の友人も後で合流するとか

今は飲み物を買いに行っているらしい

男「先食っとくか」

女「あ、うん……いいの?」

男「待ってたほうが気ィ使わせるだろ」

女「ん……そっか」

友達同士が言うのならそうなのだろう

女「それじゃ、食べようか」

男「ああ」
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 19:25:58.69 ID:itK/GMSO
お弁当を黙々と食べていると

ガチャ…バタン

男「ん、来たか」

友「悪い、待たせたなって……うぉい!」

男「んー?」

友「二人共なんで先に食ってんだよ!? 待っててくれって言っただろ!」

女「えぇ!?」

男「すまん……むぐ……忘れ、あむ……てた」

友「食うのやめろー!」

女(友達同士……なんだよね?)

これが男の友情なのだろうか?
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 19:58:23.75 ID:itK/GMSO
友「では、改めまして……友です」

男「男だ」

女「友くんと男くんですね、わたしは……」

友「女ちゃんね」

女「あ、はい……覚えてくれたんですね」

友「もちろん!」

女「ありがとうございます」

友「敬語は使わなくていいって、同い年なんだしさ」

女「あ、はい……じゃなかった、うん」

友「よしよし」

女(あれ? でも……)

男相手には普通に話していたような……

女(なんでだろ?)
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 20:38:31.92 ID:itK/GMSO
男(さて……どう声をかけるかね)

別に気のきいたことを言うわけじゃない

ただ昼飯に誘うだけだ

そう、誘うだけ

誘うだけ……

男(そんな楽なもんじゃねーよ……!)

今まで自分から異性に声を掛けたことなど数える程にもない

ましてや食事に誘うなんて、いかにもではないか

男(大丈夫……よかったら一緒に弁当食べませんか? これでOKだ)

覚悟を決める

男(……よし)
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 20:56:07.35 ID:itK/GMSO
男「……ちょっとそこの転校生」

女「え?」

声を掛けると転校生が振り返る

その顔を改めて見ると

懐かしいような、哀しいような……

男(この感じは、まるで……)

胸の内の感情そのままに声をだす

男「一緒に飯食わねえ?」

女「……」

男(やっちまったー……! なんで初対面なのにタメ語なんだよ!)

女「えと……」

男「あー……無理か?」

女「ん……いいよ」

男「え?」

女「どこで食べる?」
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/02(土) 17:58:05.84 ID:0CDFbYAO
ふぅ、PCがぶっ壊れてここまで来るのに苦労した
読みかけのスレのURL回収してるけどここは特に好きだわ
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:00:37.06 ID:0VAha6SO
屋上で食べる旨を告げる

転校生が弁当を用意している間に友へ成功報告

友「でかした! ……だがなぜか憎い!」

飲み物を買って後から合流すると言うので

先に二人で階段を昇っていく

ガチャ…バタン

女「へぇ……」

うちの学校は町よりも少し高い所にあるため

屋上からの眺めは、なかなかのものである

俺が場所をここに選んだのもそのためだ
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:07:42.75 ID:0VAha6SO
男(さて、と……あいつには待っててくれと言われたが……)

男「先食っとくか」

女「あ、うん……いいの?」

男「待ってたほうが気ィ使わせるだろ」

女「ん……そっか」

女「……それじゃ、食べようか」

男「ああ」

俺は腹が減っている
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:14:59.78 ID:RE.JrFEo
なんか投げやりに書いてね?
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:19:54.41 ID:0VAha6SO
その後、遅れてやってきた友と一悶着し

転校生がどうにか宥めすかした所で

落ち着いた友が、一先ず自己紹介するのを提案した

友「その後で一緒に食い始めるつもりだったんだけどな……」

男「過ぎたことをぐちゃぐちゃ言うな」

友「はぁ……ったく……」

ぶちぶち言いつつも転校生に向きなおる
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:20:46.48 ID:0VAha6SO
投げやりって?
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:30:32.78 ID:0VAha6SO
友「では、改めまして……友です」

男「男だ」

女「友くんと男くんですね、わたしは……」

友「女ちゃんね」

女「あ、はい……覚えてくれたんですね」

男(そういや名前、知らなかった……)

朝のHRでの自己紹介は聞いてなかったため

転校生の名前をいま初めて知ったのだ

友「敬語は使わなくていいって、同い年なんだしさ」

女「あ、はい……じゃなかった、うん」

友「よしよし」
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 00:46:19.94 ID:0VAha6SO
男「……ん?」

友「どうかした?」

男「あー……いや、なんでも」

女と交わした言葉は本の2、3言だけだが……

男(あいつ、俺にはタメ口だったような……)

もちろん、こっちが先にタメ口を使ってきたから合わせただけかもしれない

男(けどやっぱ、変な奴だよな)

女の纏う雰囲気に懐かしさと違和感を覚えつつ、食事を続けた
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:03:29.02 ID:0VAha6SO
あの日以来、わたしは毎日、同じ2人とお昼を食べている

最初のころは男2人に女がわたし1人だったため、気まずくも感じていた

しかし、2人のことをよく知るようになってからは、そんな気後れも次第に薄まってきたのだ

そうして、この二人だけでなくクラスの人たちとも打ち解けてきたころには

昼休みだけでなく、放課後も一緒に過ごすようになった
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:30:07.76 ID:0VAha6SO
>>169

まだまだ素人で、殆ど手探りで書いている状態です
そのため、書き方が変だったり、コロコロ文体が変わったりするかもしれません
どちらも力不足によるものなので、ごめんなさい

それでも、投げやりに書くことだけはしません

ですので、どうかお許しください
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:33:41.64 ID:7lMDHO6o
悪くない。それでいい。

続きが気になるわ
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 01:51:58.47 ID:L1m7dm2o
一度完結してるのに続編書いてくれるだけでも嬉しいよ
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 03:08:03.99 ID:g8VksVQo
今更だけど>>169が投げやりに感じたのってキャラクターの主観で描いてるからじゃないかとふと思った
男パートは主人公のぶっきらぼうな性格で書かれてるから粗野っぽい印象を受けるんじゃないかなぁと
大抵のSSスレは外から物語を見てる視点で書かれるから>>169は主人公視点形式を読み慣れてなかっただけなんじゃないかなと
勝手に邪推しただけでひょっとしたらむしろ>>169はすごく知識があって>>1の未熟な点に気が付いたのかもしれないけど
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/03(日) 10:36:18.39 ID:AJVjR6wo
何も考えず素直に楽しんでいる読者が通ります
作者乙&期待
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/04(月) 18:54:49.62 ID:x5yV6FU0
てす
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/04(月) 18:56:06.30 ID:x5yV6FU0
パソコンから書き込めるようになった!
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/04(月) 19:39:23.03 ID:x5yV6FU0
sage忘れた……
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/04(月) 19:52:39.08 ID:.TKDjwMo
作者さん?
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/04(月) 20:29:30.99 ID:x5yV6FU0
はい
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/04(月) 23:44:31.61 ID:3/bUvIDO
話が続いていただと…!?
胸アツ
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/05(火) 12:15:55.36 ID:Z5EZAQAo
PC復活おめ!
待ってました
187 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/06(水) 22:23:35.31 ID:FWU6WTk0
友「そういや、女ちゃんは夏休みどうすんの?」

女「どうするって?」

いつものように三人でお弁当をつついているお昼休み
これまたいつものように、友くんが話を振ってきた

友「いやさ、何か予定があったりとかするのかなと思ってね」

女「ん〜……今のところは何もないかな」

こっちに来てからしばらく、ずっとこの三人でいたために
休み時間に話をすることはあっても、一緒に遊びに行くほどには
仲良くなった友達は(二人を除いては)まだいないのだ

友「……じゃあさ、夏休み入ったら泊まりでどこかいかない?」

女「泊まりかぁ……」

男「……」
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/06(水) 22:53:26.73 ID:FWU6WTk0
女「ちなみに、どこか候補はあるの?」

友「ああ、うちのばあちゃんが海のほうに一つ家を持ってんだよ」

女「へぇ……別荘?」

友「そんないいもんじゃないけど……使い道は一緒だな、言えば借りれると思う」

女「ん〜……」

友「なんだったらさ、一週間ぐらい勉強合宿みたいにして一緒に宿題するのもいいんじゃないかな」

なるほど……たしかにそれはいいかもしれない
わたしはいつも、この手の長期休暇の宿題はついつい後回しにしてしまうのだ
そして最終日に泣いて後悔することになる……
しかしこれならその心配はないだろう

友「この時期あの辺りは夏祭りとかもあったはずだしさ、どう?」

それはとても楽しそうで魅力的な誘いだ……だが

女(妹がなぁ……)

189 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/06(水) 23:16:44.32 ID:FWU6WTk0
わたしが日本に残ったのも妹を家に一人にしないためなのだ
それなのに一週間もの間、妹をほうって遊び呆けることはできないだろう

女「その……妹の面倒を見なくちゃいけないから、泊まりはちょっと……」

友「あ〜……そういやそんなこと言ってたっけ」

女「ごめん……」

友「なら妹ちゃんも連れてくればいいよ」

女「えっと……いいの?」

そうしてくれるのならば問題もなくなるし
妹も、夏休みに楽しい思い出ができるだろう

友「もちろん、むしろ女ちゃんの妹なら大歓迎」

女「そっか……じゃあ、行こうかな」
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/10(日) 23:58:55.70 ID:GvkPVyko
ガンガレC
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/11(月) 22:23:39.72 ID:HDxBWjUo
支援C支援
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 12:01:40.09 ID:OhFWTO60
女「おまたせ〜、ごめんね? 待った?」

友「いやいや、いま来たとこ」

夏休みに入って二週間がたち、前々から計画されていた
『女ちゃんとお泊まりをして親密になっちゃおう大作戦』が決行された

女「ほら妹、この人が今回誘ってくれた友くんね」

妹「えと……はじめまして、妹です」

友「おう、初めまして、女ちゃんの友達やってる友だ、よろしくね」

妹「あ、はい……よろしくおねがいします」

女「ありがとね、妹まで一緒に誘ってくれて」

友「前にも言ったでしょ、女ちゃんの妹なら大歓迎って」

女が事前に叔父さん夫婦へ旅行の話をしてところ、二人ともこれを快諾
新しい友達と仲を深めてくるといいと言われたとか
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 12:24:54.68 ID:1W0CtMIo
キテターC
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 12:26:56.58 ID:OhFWTO60
友「それに、こんな可愛い子を拒む理由なんてないでしょ」

妹「そんな……かわいいなんて……」

女「可愛いのはたしかだけど、手を出したりしたら許さないからね?」

妹「もう、お姉ちゃんまで……」

妹ちゃんは女の外見を少しだけ幼くして
転校初日の態度を地にした性格といったところか
聞いた話では、妹ちゃんは家族での海外行きを断固反対したそうだが
そんなことをするようには到底見えない、いい意味で従順、悪い意味では意志の弱そうな子だ
しかし、そんなところが「この子には自分が付いていないと……」と思わせてくる

あと数年もすれば姉とそろって美人姉妹になることだろう
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 12:27:59.94 ID:OhFWTO60
学校サボりました
二度寝しちゃって……
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 12:41:57.01 ID:vUJJkico
いいぞその意気だ
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 13:01:02.52 ID:skKZpYAO
いや書いてくれるのはいいけどサボっちゃイカンでしょ
まぁ1日くらいなら大した事ないか
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 14:22:25.44 ID:OhFWTO60
女「さて……妹、それでこっちが……」

友「今日の運転手だ、こき使ってや……ぐぁ!」

男「誰が運転手だ」

取り合えず蹴りをいれておく

妹「えっと……男さんですか?」

男「ん、そうだけど……」

妹「あの、はじめまして、妹です」

男「知ってる、よろしく」

妹「はい、よろしくおねがいします」

女の妹が来ることはあらかじめ話していた
妹ちゃんが俺の名前を知っていたのも同じ事情だろう
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 14:58:04.46 ID:OhFWTO60
友「んじゃ、お互い自己紹介も終わったことだし、そろそろ行くか」

女「そうだね、後ろ開けてくれる? ……妹、荷物」

男「はいよ」

友「くれぐれも安全運転で頼むぜ、運 転 手 ?」

男「さっさと乗れ」

取り合えず蹴っておく

友「……うぅ」

妹「どうかしたんですか?」

男「いや、早く乗りな」

妹「あ、はい」

女「それじゃあ、しゅっぱ〜つ!」

こうして『女ちゃんとお泊まりをして親密になっちゃおう大作戦(命名:バカ)』が始まった
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 15:06:44.61 ID:OhFWTO60
レポート出さないと留年なんで学校行ってきます
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/12(火) 19:16:59.52 ID:gMc6HcAO
支援
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/20(水) 18:59:51.43 ID:ICjEpbAo
ふっかあああああああああああっっつ!!!!!!!!!!
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/20(水) 19:30:07.92 ID:lfMKMl.0
すいません
なんか来れなかったんです
ごめんなさい
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/20(水) 19:35:59.35 ID:ICjEpbAo
14日から今日の18時までVIPサービス全体が停止状態だったから誰も来れなかったよwwww
ちゃんとこのスレに戻ってきてくれただけで感動モノ
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/20(水) 19:36:32.11 ID:iXP64OMo
製速自体が落ちてたから何の落ち度もない
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 01:13:04.39 ID:P0bHrk2o
ここは良スレ。第一次ENDで生まれかわってから味が出た
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 07:35:09.95 ID:pQWisiUo
ふかあっっっっっっぅっつうううう!
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 19:57:23.14 ID:HQA.5ac0
女「ついた〜!」

妹「すごい……大きいです」

車を走らせること2時間、友の祖母が所有している別荘(?)に到着した

男「思ってたより大きいな」

友「そうか? 取り合えず、適当に部屋割り当てて荷物おくか」

友が玄関を開け、各自荷物を運ぶ

女「へぇ〜、ずっと使ってない割には綺麗だね」

友「ああ、定期的にハウスクリーニングを頼んでるんだと」

女「なるほど」

友「そんじゃ、どこでも好きな部屋使ってくれ。荷物を置いたらここに集合な」

それぞれが好きに部屋へ向かって行った
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 19:58:26.92 ID:HQA.5ac0
意外と乗っ取りってされないもんですね
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 20:35:29.07 ID:HQA.5ac0
友「それじゃ、これからどうするか決めようか」

全員がそれぞれ部屋に荷物を置いたあと、広間で今後の予定を決めることとなった

男「取り合えず……買い物か?」

友「そうだな、何も食うものねぇし」

男「じゃあ誰が行く? 俺一人は嫌だぞ」

買い物をするにはここから車で10分ほどのところにあるデパートが一番近い
このメンバーで車の運転ができるのは俺一人なので
必然的に俺は買い出し要員になる

男「できれば料理が作れるやつに来てほしいんだが……」

女「あ、ならわたしがついて行こっか?」

男「ん、頼む」

友「んじゃ、俺はその間、簡単に掃除しとくか」

妹「わたし手伝います」

友「おお、それじゃ、ひとまず解散」
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 21:20:34.26 ID:Yb4m3UU0
男くんの車に乗ってデパートへ
車で片道10分ということで、歩いて行けない距離ではないが
この炎天下の中それをするには死を覚悟しなければならないだろう

男「ついたぞ」

女「あ、うん」

気がつくとすでにデパートの駐車場まで来ていた
信号などで止まった記憶がないのだが、この近辺は大丈夫なのだろうか

男「さて……取り合えず何を買おうか」

女「うーん……男くんは何か食べたい物とかある?」

男「別に、なんでも」

女「……男くんの奥さんになる人はきっと苦労するだろうね」

なんでもいいと言われるのが一番困るのだ

男「奥さん、ね……」
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 21:31:49.54 ID:Yb4m3UU0
女「ん? 何か言った?」

男「いや、なんでも」

女「ん〜?」

男「それよりさ、せっかく海まで来たんだからバーベキューとかいいんじゃないか」

女「バーベキューねぇ……」

露骨に話を逸らそうとしてますね

女「それもいいけど、さすがに初日からはどうなんだろう」

男「む、そうか……」

女「それに道具があるかとか分かんないしね」

男「そうだな、それじゃあ……」

その後30分ほどかけて、雑談も交えつつ、3日分ほどの食材を買った
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 21:45:56.61 ID:Yb4m3UU0
それでは主人公共に代わりまして
この友がこちらの状況をリポートしたいと思います

友「それでは主人公共に代わりまして、この友がこちらの状況をリポートしたいと思います」

妹「えっ?」

友「あーいや、なんでもない……なに言ってんだ俺は?」

妹「えと……?」

友「うんまぁ取り合えず、掃除始めようか」

妹「はい、まず何からしましょう?」

友「そうだなぁ、まずは……」

掃除をするといっても特に汚れているところはない
最後にハウスクリーニングが来たのが一週間前
俺が使うと言ったところ、祖母が直前に手配してくれたのだ

友「宿題でもするか」

妹「……えっ?」
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 21:47:53.10 ID:Yb4m3UU0
ミスなんかじゃないんだからね!
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 22:32:04.99 ID:Yb4m3UU0
実はもう見てる人いない?
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 22:34:02.81 ID:5VMNp8Eo
いる
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 22:38:30.42 ID:o/CZ5SEo
見とるよ
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 22:40:42.66 ID:Yb4m3UU0
もう少し頑張ってみます
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 22:50:51.39 ID:Yb4m3UU0
妹「え、あの……そうじは?」

友「まぁいいじゃないか、ぱっと見どこも汚れてないんだし」

妹「そうですけど……」

友「だからさ、男たちが帰ってくるまで宿題しとこうぜ」

妹「……わかりました」

友「そんじゃ宿題持ってきな、教えてやるから」

妹「はい」

妹ちゃんが数冊の教科書と問題集を持ってくる

妹「友さんはしないんですか、宿題?」

友「ん? ああ、俺には最終兵器がついているからな」

妹「?」
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 23:11:04.97 ID:Yb4m3UU0
勉強を始めること数十分
所々で妹ちゃんの質問に答えていくのだが……

友(へぇ……)

どうやら妹ちゃんはかなり勉強が得意らしい
ほとんどの問題をスラスラと解き
たまにある、先生のいじわる問題のときにだけ教えを請いてくる
それすらも一から説明するまでもなく、ほんの少しのヒントだけで理解する

友「妹ちゃんは頭がいいね」

妹「そんな……普通ですよ」

友「謙遜するなって……そういや、男もかなり勉強ができるほうなんだよな」

妹「そうなんですか?」

友「ああ」

あいつは授業中はたいてい寝てるか本を読んでいるかなのに
なぜかテスト成績は学年トップクラスなのだ
しかし提出物を全く出さないため、通知表上ではいつも平均になる
221 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/23(土) 23:25:41.54 ID:Yb4m3UU0
友「そういや女ちゃんも勉強できたよな?」

妹「そうですね、わたしもいつもお姉ちゃんに勉強教わっているんです」

友「なるほど」

この妹にして、あの姉ありということか……実に言いにくい
しかし、そうなると今回のメンバーで勉強ができないのは自分だけということになる

友「はぁ……」

妹「どうかしましたか?」

友「いや……切がいいし、そろそろ片付けようか」

妹「あ、はい」

もうそろそろ男たちも帰ってくるだろう

友(俺も真面目に勉強したほうがいいのかねぇ……)

一瞬、学校での態度を改めるべきかと考えたが

友(……いまさら、か)

そう、いまさらである
222 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/24(日) 10:35:47.30 ID:QkBFdBYo
>>215
実は見てる
しかもかなりwktkしながら
223 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/24(日) 11:20:17.40 ID:3DiCQ.go
俺も見てるぞ
224 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/27(水) 20:44:12.07 ID:edaZ1c.0
女「ただいま〜」

妹「おかえりお姉ちゃん、男さんも」

男「ああ」

女との買い物を終えて家に帰ると、妹ちゃんが出迎えてくれた

友「おう、お帰り。なに買ってきたんだ?」

男「別に、ただの食糧だよ」

それ以外にも買ったものはあるが……後のお楽しみというやつだろう

男「あぁ……そうだ友、ここってバーベキューできるか?」

友「ん? まぁできんじゃね? 道具とかあるし」

男「そりゃよかった」

せっかく海に来たのだから、帰る前に一度くらいはしておきたいものだ
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/28(木) 07:29:12.73 ID:nMIInCoo
>>215
私も見てるから頑張てよな!
いや頑張って下さい
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/31(日) 17:41:46.78 ID:21SRg.DO
たまに見てる
227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/01(月) 00:42:08.34 ID:g5zlVU6o
1投稿でも伸びればチェックするくらい見てるさ
228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/01(月) 00:46:57.76 ID:g5zlVU6o
一投稿伸びればチェックするくらい見てるさ
229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/01(月) 00:47:33.58 ID:g5zlVU6o
連投すまん、吊ってくる…
230 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/01(月) 18:31:37.40 ID:OO8G8eM0
すいません
もう少しだけ時間をください
231 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/04(木) 20:30:58.87 ID:2dkvFHgo
気長に待ち支援
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/10(水) 07:31:01.34 ID:nvv3eTMo
俺も待ってるぞ
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/12(金) 21:56:29.43 ID:PUhtS2oo
俺も俺も
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/13(土) 18:58:01.93 ID:Xml6ULko
乙。逃亡しないでくれればおk
235 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/18(木) 07:38:16.16 ID:Meo5fJ6o
四円
236 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/22(月) 07:31:03.08 ID:AdH9oj2o
はい乙乙
237 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/02(木) 18:20:19.80 ID:BdUOK7Mo
ファイトファイトー
238 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/02(木) 20:58:13.84 ID:fF4/eeso
来年度まで待つ
239 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/05(日) 23:06:10.27 ID:1f7shRko
こねーかなー
待ち遠しい
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 21:57:22.87 ID:G3lpTLMo
こういうのを許してるから放置スレが増えてくんだよなー
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 22:54:01.75 ID:rnh2pRso
HTML化依頼出してくるか
242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 23:29:40.90 ID:OsfxVa.0
まだかいなー
243 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/15(土) 16:19:56.35 ID:T8U2JrCLo

SS・小説スレは移転しました
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244 :lain. [sage]:2011/02/19(土) 23:15:09.76 ID:???
SS・やる夫系スレッドは、SS速報VIP【http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/】へ移転することになりました。
それに伴いこちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
スレッドを立て直す際はSS速報VIPへお願いします。
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