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彼は全てを失い、何を手にしたのだろう - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :ユージュ ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:26:15.55 ID:hNMn7ZUo
昔話風に書いていきます
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酸 @ 2024/05/01(水) 23:00:19.57 ID:lK9RWrTc0
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今日も人々に祝福 @ 2024/04/29(月) 23:42:06.06 ID:cZ/b8n+v0
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2 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:28:44.21 ID:hNMn7ZUo
彼は恵まれていたわけではない

友人も恋人も、彼と一緒にいた

だが、彼は心に大きな傷を負っていた

「お前みたいな出来そこない、誰も要らねえよ」

父親が放ったその一言が

彼の心にずっと巡っていた
3 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:30:20.33 ID:hNMn7ZUo
どんな言葉を聞いても

どんなに愛されたとしても

彼への癒しは一時的なものだった

彼は、常に渇き、嘆いているのだ

「人間なんていつか必ず裏切る生物を、信じられるわけがないだろ……!」
4 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:31:20.90 ID:hNMn7ZUo
裏切られるとわかっているのなら

最初から信じない方がいい

そのことに気付いたのは、彼が7歳の頃だった
5 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:33:49.41 ID:hNMn7ZUo
やがて彼は恋人を失った

彼を守るため、自らを盾にしたのだ

彼は自らの無力さと、ふがいなさに泣き叫んだ

「俺を置いて逝くんじゃねえよ!!ずっと一緒なんじゃなかったのかよ!!」
6 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:36:06.56 ID:hNMn7ZUo
いつしか、彼の周りには誰もいなくなっていた

彼の瞳に、彼の心に光がなくなってから数週間が経っていた

誰一人、彼に近づこうとはしなかった

かける言葉も無かった

「あの人は、彼女を盾にした最低の男だ」

そう噂されるようになったのだ
7 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:38:49.80 ID:hNMn7ZUo
やがて、彼は独りで山奥に暮らすようになった

彼はまだ恋人を失っただけで、他には失っていない

だが、彼にとっては恋人が全てだったのだろう

死んでいるのか生きているのかわからない毎日を

ただただ静かに過ごしていた
8 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:41:23.67 ID:hNMn7ZUo
数ヶ月の月日が流れたある日、彼のもとに一通の手紙が届いた

『彼女は生きている。市内の●●病院に来い』

彼の瞳に、一瞬だけ光が戻ったように見えた
9 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:43:27.69 ID:hNMn7ZUo
彼は走る。彼女のもとに向けて

彼は希望を胸に、ただただ走る

やがて彼女の病室にたどりつくと

彼の瞳に本当に光が戻る
10 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:45:25.20 ID:hNMn7ZUo
彼女は生きていた

ただそれだけで彼は嬉しかった

だが、すぐに彼は絶望する

「お兄さん、誰です?」

彼女は彼との思い出を



エピソード記憶を失っていた
11 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:49:19.69 ID:hNMn7ZUo
「……、初めまして。彼方 彼といいます。貴女の恋人です」

彼女は不思議そうな顔で見つめる



不審に思っていたのだろう

「彼さん、ですか……覚えていますよ。良い人でしたね……もう、戻ってこないです」

彼女が何を言っているのか、彼には理解できなかった

「何を言ってるんだ。ここにいるじゃないか!」

「あの頃の優しい素敵な彼さんは、もういないと言っているんです」

彼の心に風穴があいた
12 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:52:38.22 ID:hNMn7ZUo
「私は、もう彼さんの恋人ではありません」

「私は一生独りで生きると決めました」

「貴方を庇ったのも、貴方に独りで生きるつらさを味わってほしいからです」

彼は絶句していた

彼の中で、彼女はエピソード記憶を失ったと結論付けていた

だがそれは違った

彼女の心が変わってしまったのだ
13 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:57:15.17 ID:hNMn7ZUo
「いきなり何をするです?」

彼は彼女を抱きしめていた

「キミの気持ちは変わらないのか?」

彼女は彼の頭を優しく撫でる

「……貴方がどうしてもというのなら、一緒の人生を歩んであげてもいいです」

「……どうしてもだ」

「本当、相変わらずのへたれですね。貴方は」

彼女は彼を抱きしめる

二人は抱き合っている

彼にとっても、彼女にとっても、幸せな出来事だったのだろう

いい光景だ。感動的だな。だがドン引きだ
14 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 17:59:44.94 ID:hNMn7ZUo
今日はここまでにしておきます

続きはありません

彼と彼女の物語、次はどんな二人だろう

次は……思いつき次第です
15 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 22:46:49.58 ID:hNMn7ZUo
思いついたので投下
16 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 22:49:29.45 ID:hNMn7ZUo
『きっと、また会えるよね?』

彼女は彼に問いかけ、その問いかけに彼は答える

『ああ、来世で会おう。――――』


…………
……


「また、あの夢か」

俺があいつを浄化してから、100年以上たった

あの日以来、俺は不老不死の身体になり、彼女の夢ばかり見る

彼女はもう戻っては来ない

俺がこの手で殺してしまったのだから
17 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 22:52:48.42 ID:hNMn7ZUo
彼は不老不死について研究を重ね、ついに細胞の改造を成功させた

年を取らず、死なない細胞

だが、手にしたのは不老不死の喜びだけではなかった

細胞を投与した人体は、謎の病に苛まれたのだ

その病の原因は間違いなくあの細胞にあった
18 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 22:55:58.23 ID:hNMn7ZUo
彼は細胞を調べたが、細胞の改造は完璧だった



完璧すぎたのだ。彼が彼女に投与した細胞は

完璧すぎる故に人体と競合していたのだ

人体は不完全でなければならない

彼はそのことに気が付き、彼女の細胞から新たな命をつくる
19 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 23:02:06.58 ID:hNMn7ZUo
俺はそいつを“女”と名付けた

女はあいつに似て綺麗な少女だ

肉体の推定年齢は15歳といったところか

まだ培養器から出すには早いな

『か……れ……?』

培養器の中から声が聞こえる……

女、もう気がついたのか?

『なんで……私をつくったの……?』

『私は死……んだ……はず、だよね……?』

俺は答えない、いや、答えられないんだ

俺にとって、お前は俺の全てだった

俺はお前を取り戻すために、お前をつくったんだ

俺はそれを心の奥に閉じ込めた
20 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 23:19:09.82 ID:hNMn7ZUo
彼は手に入れた

全てを失い、不老不死を手に入れ、偽りのパートナーを手に入れたのだ
21 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/12(金) 23:25:30.53 ID:hNMn7ZUo
これで本当に今日の投下おわり
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/11/13(土) 03:51:03.53 ID:fGVCzZUo
ここまで>>1以外のレス0か
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/13(土) 08:13:34.18 ID:2K7wscSO
支援

ただ世界観がいまいち掴みきれん
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/13(土) 10:51:00.22 ID:vejgGUDO
だっておもしろくないんだもの

単文細切れにレス使う奴にろくなの居ない
50行ギリまで使えとは言わないけど無駄にレス数伸ばそうとしてるようにしか見えないよ
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/13(土) 12:23:47.73 ID:5nAjoiEo
宣言無しにやめようとすんなよ
やめますとかなんとか一言書いてから依頼出せカス
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/13(土) 13:14:35.23 ID:itCy2D.o
実質一日の命か
27 : ◆/4M9ILBRMI [sage saga]:2010/11/13(土) 13:45:42.68 ID:Sfd3.Gwo
 や め ま す 

つまらないSSスレに存在価値は無いので
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/13(土) 15:13:08.45 ID:5Vgz4Ago
とりあえずどこらへんが昔話風だったのかt(ry
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