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ピエール「それでも、守りたい」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/07(火) 23:24:59.94 ID:2Jj2gh.0
ピエール「……ここは?(きょろきょろ)」

ピエール「……体中が痛い……そうだ、私は」

〜〜〜〜〜〜〜〜

ピエール「ゲマっ、貴様、トンヌラとデボラさまに何をした!」

ゲマ「ほっほっほ。安心なさい、あなたの主を殺したわけでありませんよ(にたり)」

ゲマ「ただ……、永遠に石にしただけです。世界の滅亡を、その目で見られるようにね!」

ピエール「っ、ふざけるな! 今すぐ二人を元に戻せ!!」

ゲマ「おかしなことを言いますねえ。あなたを縛る主はもう動けない」

ゲマ「なのに、何故彼らの解放を望むのです?」

ゲマ「あなたも、私と同じ魔物でしょうに」

ピエール「彼らは、主などではない! ……私の、友人だ!」

ゲマ「これはこれは、愚かなことを。魔物が人間に友情を感じるなど……」

ゲマ「そのような感情、消し去ってさしあげますよ」

ゲマは バシルーラをとなえた

ゲマ「ほっほっほ。魔界に落ちれば、そのようなくだらぬ想いも、消えるでしょう」


〜〜〜〜〜〜〜〜
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/07(火) 23:25:38.54 ID:2Jj2gh.0
ピエール「……あいつのいう通りなら、ここが魔界か」

ピエール「辺りの邪気が桁外れのようだな」

ピエール「正直、私の剣技が何処まで通用するか疑問だが」

ピエール「かといって、おいそれと死んでやるわけにもいかない」

ピエール「トンヌラは石になっただけだ。回復の見込みがないわけじゃあ、ない」

ピエール「彼の母親は魔界に居ると聞いた。いずれ、ここに来るかも、しれない」


悲鳴「たすけてー、だれかー」

ピエール「悲鳴? しかも、人間のもののようだ」

ピエール「魔界に人間がいるのか?」

悲鳴「助けてぇえええ!」

ピエール「ちっ、悩んでいても仕方がない!(タタタッ)」
3 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/07(火) 23:28:15.85 ID:2Jj2gh.0
〜少し先〜

少女「わぁっ(とてっ)」

魔物「ギギギ、対象ヲ発見」

少女「うっ、ううっ。やだよぉ、来ないでぇ」

魔物「確保セヨ。確保セヨ。確保セ」

ザンッ

魔物「ヨ……? (バチバチバチッ)」

ピエール「からくり人形の類、か。流石は魔王。色んな手を用意しているものだ」

少女「(がくがくぶるぶる)」

ピエール「む、驚かせてしまったか」

ピエール「大丈夫、私は悪い魔物ではない」

少女「ん、あ、あれ? おじさん、だぁれ?」

ピエール「(今気付いたのか)私はピエール。通りすがりのスライムナイ」

ドラゴン「メクから離れろぉおおおお!!(コォオオッ)」

グレイトドラゴンはもえさかるかえんをはいた!

ピエール「あちちっ?!」

メク「わぁんちがうのよ、シーザー! 落ち着いてぇ!」

シーザー「あ? 違うってどういう……」

メク「このおじさんは、メクをたすけてくれたのよ!」

シーザー「にゃにぃ? そうだったのか、悪かったな」

シーザー「……おい?」

へんじがない ただのしかばねのようだ

シーザー「いぃっ?!」

メク「い、いそいでまちまではこぶのよっ」
4 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:29:18.59 ID:rzQfSYAO
スライムナイトは安定感凄いよね
残り二体はホイミスライムとさ迷う鎧入れてたな
スライムナイト二体はつまらんから
5 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/07(火) 23:29:39.40 ID:2Jj2gh.0

〜ジャハンナの街〜

ピエール「あ、ありのままに今起こったことを話すぜ」

ピエール「死んだと思ったら生きていた」

ピエール「マヌーサやピオリムじゃねえ。もっと恐ろしい何かの片鱗を味わったぜ」

ドラゴン「いやぁすまんすまん。ついうっかり、な。」

ピエール「うっかりで殺されては溜まったものではない」

メク「そうだよ、シーザー。ピエールのはめてるこれ、メガンテのうでわだよ」

メク「わたしたちまでしぬところだったよ。もっててよかったせかいじゅのは」

シーザー「いや俺メガンテ耐性あるから、俺が壁になれば大丈夫かなって」

ピエール「命は粗末にするもんじゃあない」

シーザー「……それは、テメェに言われたくないな」

ピエール「何?」

シーザー「テメェ、こいつを助けたんだろ、キラーマシーンから」

ピエール「殺戮機械(キラーマシーン)? ああ、あの人形か」

シーザー「おう。最近増えだした妙な魔物だ」

メク「すっごくつよくって、シーザーでもたおすのたいへんなんだよ」

シーザー「腕は立つようだが、テメェは所詮俺の一撃で死ぬレベルだ」

シーザー「答えろ。何故、魔物であるお前が身の危険を冒してまで人間を助けた」

ピエール「……一つ聞かせて欲しい」

シーザー「なんだ」

ピエール「何故、その少女は我々の言葉がわかる」
6 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:31:32.92 ID:2Jj2gh.0
ピエール「魔物と会話できる人間は、そう多くは居ないはずだ」

ピエール「邪気がない。魔物が化けているわけでもない。理由がわからない」

メク「うんとねー、わたしは、もとはまものだったんだよ」

メク「でもね、マーサさまににんげんにしてもらったの」

ピエール「マーサ、様?(確か、トンヌラの母親がそんな名前だった)」

ピエール「そうか……、無事だったのか」

ピエール「トンヌラが知ったら、どれだけ喜ぶか……」

シーザー「どうやら、訳ありみてぇだな」

ピエール「……私は、トンヌラ、という人間と共に世界を回っていたんだ」

シーザー「ダセェ名前だな」

ピエール「否定はしない」

ピエール「だが色々あって、彼はゲマという魔物に石にされてしまった」

シーザー「ゲマか。聞いたことがある。魔王の腹心だな」

メク「……すっごく、こわいやつなの」

ピエール「ああ、恐ろしかった。手も足も、出なかった」

メク「(スライムナイトのほんたいってしただから、てもあしもないんじゃないかな)」

ピエール「その男に、私はここへと転移させられたんだ」

シーザー「となると、元の場所へ戻るのは難しそうだな」

メク「いま、ちじょうにいけるのは、まおうのはいかくらいなの」

ピエール「そうか……(ショボン)」

シーザー「しばらくは、体を休めることだな」

メク「ここ、ジャハンナのまちはね、マーサさまのちからのやどったみずのおかげで」

メク「わるいこころをもったモンスターははいってこられないようになってるの!」

ピエール「……では、お言葉に甘えてしばらく休ませてもらうよ」
7 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:32:55.45 ID:2Jj2gh.0
〜夜〜


ピエール「魔界、か」

ピエール「本当に暗い空だ。星が見えない」


〜〜〜〜〜〜〜〜


トンヌラ「ピエールって、よく空を見てるよね? 好きなの、お星様?」

ピエール「トンヌラは、星は嫌いか?」

トンヌラ「質問に質問で返さないでよ」

ピエール「はは、すまん。星を見ているとな、心が安らぐんだ」

ピエール「どんなに暗い夜の闇でも、そこに星があるって思うと、な」

トンヌラ「あ、ちょっと解るかも」

ピエール「だろう? ……見えなくとも星の輝きが“在る”のなら」

ピエール「私は、《邪神》にも《悪魔》にも、立ち向かえるのさ」

トンヌラ「それ、言い過ぎじゃない?」

ピエール「だな。そんな機会が来ないことを、祈ろう」


〜〜〜〜〜〜〜〜

8 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:35:34.95 ID:2Jj2gh.0
ピエール「ここは、星の存在さえ感じられない」

ピエール「……まるで、泥の底だ」

シーザー「泥の底、はひでえな(べしっ)」

ピエール「っ、聞いていたのか、シーザー」

シーザー「まあな……確かに地上から来たテメェにしちゃ、ここは泥の中かもしれない」

シーザー「でもよ、泥の中は泥の中なりに、精一杯生きてる奴らがいんだよ」

ピエール「すまない、失言だった」

シーザー「気にすんな。俺だって、星を見たくないわけじゃあない」

シーザー「それでも、俺は今自分がいるここを、泥を見て生きるって決めてんだ」

ピエール「強いな、お前は」

ピエール「私は駄目だ。星を、理想を見上げることしか出来ない」

ピエール「何も、守れない」

シーザー「……守れたじゃねえか、メクをちゃんと」

ピエール「(フルフル)彼女だけ、だ」

ピエール「いつだって、本当に守りたいものは、守れなかった

シーザー「馬鹿なこと言うな(ゴンッ)」
9 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:36:52.61 ID:2Jj2gh.0

ピエール「痛っ」

シーザー「彼女だけ、だ? 馬鹿言ってんじゃねえ」

シーザー「テメェ、それじゃあまるでメクの命が他の命に劣るみたいじゃねえか」

ピエール「違う! そんなこと、思っていない!」

シーザー「だったら、そういう言い方、すんなよ」

シーザー「テメェは、ちゃんと守れてるんだからな」

ピエール「……シーザー、ひょっとして慰めてくれているのか?」

シーザー「!!(カァッ) べ、別に慰めてなんかねえよ!」

シーザー「ただ、メクを助けてもらった礼を言いにきたら、腑抜けてたから」

シーザー「ちょいと気合を入れてやっただけなんだからなっ!」

ピエール「何故だろう。今、どこからともなくツンデレ乙という声が聞こえた」

シーザー「うるせぇ!(コオォォォォ)」

シーザーは かがやくいきをはいた!

ピエールに180のダメージ

ピエール「ぐふっ」

シーザー「お、おい、大丈夫か、おーい!」

ピエール「(参ったな……また意識が遠くなる)」

ピエール「(しかし、魔界は恐ろしいところだと思っていたが)」

ピエール「(中々、楽しく暮らせそうじゃあないか)」

ピエール「(トンヌラ。私はしばらくここで君を待つよ)」

10 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:39:00.90 ID:2Jj2gh.0
ピエール「朝、か」

ピエール「一晩眠るだけで傷が治るのは、ありがたいな」

ピエール「洗ってないパンツで傷口を縛ったりしなくていいし」

シーザー「どんな状況だよそりゃあ」

ピエール「おはよう、シーザー。何、長い旅をしていればそういうこともある」

シーザー「そもそもはいてんのか」

ピエール「はいてない」

メク「そのはなしはだれがとくをするの?」

シーザー「で、体の調子は大丈夫なんだな?」

ピエール「ああ。問題ない。それで一つ頼みがあるんだが」

シーザー「なんだ?」

ピエール「私の修業に付き合ってくれないか」

シーザー「修業?」

ピエール「助けられた恩を返したいが、今のままでは戦えないのでね」

ピエール「いうなれば、レベル上げ、というやつさ」

シーザー「……テメェがそんなことする必要はねえぜ」

シーザー「この街は俺が守る。そう決めてるからな」

シーザー「テメェは大人しく寝てろ(ノシノシ)」
11 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:40:08.05 ID:2Jj2gh.0
ピエール「……やれやれ、話も聞いてもらえないとはな」

メク「シーザーは」

ピエール「……ん?」

メク「シーザーは、やさしいから。ピエールをまきこみたくないの」

メク「シーザーはね、おともだちをつくるのが、こわいみたい」

ピエール「……怖い?」

メク「まちのひとたちには、やさしいのよ」

メク「でもね。シーザーは、ずっとなにかをかくしてる」

メク「だから、あのね、ピエールにああいうふうにいったのも」

ピエール「大丈夫、解ってる。(ぽふぽふ)」

メク「え?」

ピエール「素直じゃないけど優しい奴がいることを、私は知っている」

メク「……うん!」

メクが安心したように微笑む。その笑みが、重なる。

小さな子供。小さな女の子。小さな黒髪の女の子。

大事な大事な女の子。守ると決めた。

そのために騎士になるのだと。

大事な小さな女の子。

守れなかった女の子。


ピエール「かといって、このまま寝ていても暇だな」

メク「! それじゃあ、まちをあんないしてあげる!」

ピエール「それじゃあ、お願いしようかな」
12 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/07(火) 23:40:55.78 ID:2Jj2gh.0
〜ジャハンナの街の中〜

メク「えっとねえ、あそこがけんとかうってるおみせ」

メク「あっちが、よろいとかうってるおみせ!」

メク「お客さんは居ないんだけど、お店の人たちが趣味で作ってるの」

ピエール「ほう? 成る程、随分といいものが揃って(チラッ)」

ピエール「……購入は見送りだな」

メク「どして?」

ピエール「……高い……」

メク「ああ」

神父「おや? もう起き上がって大丈夫なのですか?」

ピエール「え?」

メク「あ、しんぷさま! しんぷさまには、ピエールのけがをみてもらったのよ」

ピエール「そうでしたか。ご迷惑をおかけしました」

ピエール「ご覧のとおり、ピンピンしていますよ」

神父「それはよかった。それにしても、この辺りでは見かけない方ですが」

ピエール「……故有って、地上から飛ばされてきたのです」

神父「地上から! それは何かと大変でしょう」

ピエール「ええ、メクとシーザーに助けられました(なでなで)」

メク「えへへ、くすぐったいよぉ、ピエール」

神父「そうですか。あなたの生に、神のご加護のあらんことを」

ピエール「ありがとうございます」

ピエール「(神、な)」

ピエール「(あんまり好きじゃあねえんだけど、よ)」
13 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/07(火) 23:43:10.14 ID:2Jj2gh.0
メク「ここはね、すいしゃごやなの」

ピエール「見れば解るが……しかし、大きいな」

メク「アンクルのおじさーん! みせてあげてもいーいー?」

アンクル「構わんが、誰かね、そいつは」

メク「ちじょうからきたピエール! わたしをたすけてくれたの!」

アンクル「ほう、地上から……(ジッ)」

ピエール「(凄く睨まれている)」

ピエール「(アンクルのおじさんって、被ってる。とか考えていたのがバレたのだろうか?)」

アンクル「お前さん、今までの人生に後悔したことはあるかね?」

ピエール「!」

ピエール「……たくさん、守れなかったものが、あります」

ピエール「後悔しても、しきれませんよ」

アンクル「そうか。……間違えるなよ、力の使い方を」

アンクル「かつて、この世界には力の使い方を間違えて、魔物になった人間がいる」

ピエール「……人間が、魔物に……」

ピエール「それは……、本当に、力の使い方を間違ったから、なんだろうか」

アンクル「何?」

メク「……ピエール、どうしたの?」

ピエール「あ、いや、なんでもない。今のは忘れてくれ」

メク「そう? うーん、それより、えっと、あとは」

ピエール「他に見て回る場所がないのなら、一つ教えて欲しい場所があるんだが」

メク「え?」

ピエール「シーザーの居場所」

ピエール「(心配してくれているのは、わかる)」

ピエール「(それでも、私は、守りたいんだ)」
14 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/07(火) 23:44:26.23 ID:2Jj2gh.0
>>1

本日はここまで。ぽちぽち書いていきますので暇な方はお付き合いください。
原作はドラクエ5とか。
ちなみにピエールはスライムナイト、シーザーはグレイトドラゴンです。
15 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:53:49.53 ID:CcqzXaU0
デボラ嫁とか>>1は分かってらっしゃる
16 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 00:10:09.16 ID:abz5xoko
ピエールかっけぇな
応援してる乙乙
17 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 00:17:45.41 ID:iJyNJoSO
こういうのを俺は待ってたんだ!
最高だ
18 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 18:17:29.04 ID:VKQqH.Ao
ロビンって炎耐性あんまりないよな?
シーザーなら楽勝じゃね?
19 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 18:22:56.35 ID:iPmT4og0
支援
トンヌラとか懐かしす
20 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:20:02.75 ID:HqTMM4g0
〜森の中〜

シーザー「……寝てろつったじゃねえか。こんな遠くまで来んなよ」

ピエール「傷の方は問題ない。むしろ動かさなければ、体が鈍ってしまう」

ピエール「この辺りのモンスターも、一体だけなら戦えないこともない」

シーザー「そうか。じゃあ勝手にしてろよ」

ピエール「ああ、勝手に君についていかせてもらおう」

シーザー「チッ。行っておくけど、俺ァ守ってやんねぇからな」

ピエール「元より、守られるつもりなどない」

シーザー「あ?」

ピエール「私は騎士だ。騎士は他者を守るために存在する」

ピエール「……騎士が守られるなど……あってはならないのだ」

シーザー「(こいつ、なんか妙なもん抱え込んでそうだな)」
21 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:21:39.38 ID:HqTMM4g0
ピエール「それより、見回りのルートなどは決まっているのかね?」

シーザー「適当だ」

シーザー「法則をつけると、奴らに看破される」

ピエール「魔王に、か?」

シーザー「いや。魔王自体はあの街に手出しをするつもりはないらしい」

シーザー「手を出しゃ、折角捕まえたマーサ様が言うこと聞かなくなっちまうからな」

ピエール「……地上への侵攻のために、彼女の力を利用しているのだったか」

シーザー「そう聞いている。詳しくは俺も知らないがな」

ピエール「そうか……。待て。では一体誰が街を狙っているんだ?」

シーザー「タチの悪い、クソヤロー」

????「タチの悪いクソヤロー、とは人聞きが悪いな」

シーザー・ピエール「ッ?!」

悪魔神官「別に私は街を破壊する気はない、と言っているじゃあないかグレイトドラゴン」

シーザー「出やがったな、今日こそ息の根を止めてやるッ!(コォオオオ)」

悪魔神官「(パチンッ)煉獄鳥」

煉獄鳥は 悪魔神官を かばっている!

悪魔神官「こいつらを壁にすれば、君が決定打を与えられないことはデータが取れている」

シーザー「くそったれ。相変わらずヒキョーな考え方しやがって」

ピエール「おい、お前。街を破壊する気はない、とはどういうことだ」

悪魔神官「ん? 見慣れない顔だな、新入り、か?」

悪魔神官「別にそのままの意味さ。私は街を破壊などしない」

悪魔神官「ただ」


悪魔神官「人 を 殺 し た い だ け だ 」

22 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:23:00.62 ID:HqTMM4g0
ピエール「何ィ?!」

悪魔神官「でも、困ったことにココじゃあ、あの街にしか人間が居ないじゃあないか」

悪魔神官「だったら、街を狙うしか、ないだろう?」

ピエール「こっ、この、クソ野郎!」

シーザー「人間を何とも思わねェウジ虫以下の野郎め。ヘドが出るぜ」

悪魔神官「……? 異常なのは、お前らの方じゃあないか」

悪魔神官「我々は悪しきモンスターだ。他者を虐げて、何がいけない?」

シーザー「うるせぇ! 御託を聞くつもりはねぇぞ!」

ピエール「加勢するが、構わないだろう?!」

悪魔神官「……やれやれ。困った奴らだ」

悪魔神官「ああそうだ、《彼女》のテストをしてみるか(パチン)」

????「ウィー、ガシャン、ピィー」

ピエール「……なんだあれは」

シーザー「おいおい? そのピンク色したキラーマシーンがなんだってんだ?」

悪魔神官「これかい? ふふ、これは、《クイーン》さ」

クイーン「総員 攻撃。 破壊 セヨ」

キラーマシーンのむれが あらわれた
23 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:23:52.65 ID:HqTMM4g0
クイーン「第一、部隊、目標、右グレイトドラゴン」

クイーン「第二、部隊、目標、左スライムナイト」

クイーン「ヤレ」

キラーマシーン「了解シマシタ、《クイーン》」

バシュッ

シーザー「なっ(ビシッ) こいつら、行動速度が上がってやがる?」

ピエール「原因はそのピンクか!」

悪魔神官「そうとも。これぞ私の最高傑作だ」

悪魔神官「こいつが居る限り、私は誰にも負けない」

悪魔神官「私を助けてくれる。私の傍らに立ってくれる」

悪魔神官「私だけの、《殺戮女王(キラークイーン)》だ」

ピエール「おいおい、機械に欲情する変態野郎かよ! 最低だな本当!」

悪魔神官「……何とでも言え。どうせ、貴様らはここで終わりだ」

キラークイーンは なかまをよんだ!

キラーマシーンのむれがさらにあらわれた!

煉獄鳥のむれもあらわれた!
24 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:24:50.59 ID:HqTMM4g0

ピエール「これは、厳しいか(ズシャッ)」

シーザー「こいつら、俺の息攻撃が効きやがらねぇからな(バチィンッ)」

ピエール「なぁ、シーザー」

シーザー「あ? 何だよ」

ピエール「一つとびきりの戦法があるんだが、ノるか?」

シーザー「それは信頼できんのか」

ピエール「あぁ。私の友人の家に代々伝わる戦法だ。効果は保証しよう」

シーザー「ほお? で、どんな戦法だ?」

ピエール「(こそこそ)」

シーザー「…………却下、と言いたいとこだが」

シーザー「今はそれが、一番良さそうだな」

シーザー「その戦法の効果は、俺もよぉく知ってるぜぇ」

ピエール「ならば話が早い。タイミングを合わせろ」
25 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:25:35.50 ID:HqTMM4g0
悪魔神官「(む、何を企んでいる?)」

ピエール「いちっ!」

シーザー「(バサッ)」

悪魔神官「(翼を広げた? まさか、奴らを突っ切って飛んでくるつもりか?!)」

ピエール「にぃの!(チャキン)」

悪魔神官「(剣を構えたっ、どうやらそのようだな)」

ピエール「さぁんっ!」

シーザー「(がしっ)」

悪魔神官「(だがそんな単純な手が通用すると思うな!)」

ピエール「今だ! 全力で!」

悪魔神官「キラークイーン! キラーマシーンを私の周りに集めろぉおおお!!」

ウィーンガシャーンウィーンガシャーン

悪魔神官「これだけの数が居れば、貴様らとて突破できま」

ピエール・シーザー「逃げるんだよぉおおおおお!!」

悪魔神官「って、何ぃいいいいい?!」


予想外の動きに、悪魔神官はうろたえる。

攻撃命令も出さないまま、しばしの間飛び去っていくその背を見送っていた。

悪魔神官「よ、よくもこの私を謀ったな、許さん!」

悪魔神官「キラークイーン! 全力で奴らの後を追わせろ!」
26 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:26:36.06 ID:HqTMM4g0

〜上空〜

ピエール「ひゅう。ナイスタイミングだったぜ、シーザー」

シーザー「何。似たような策を出す知り合いが居ただけの話だ」

ピエール「ははっ、案外同じ奴だったりしてなぁ」

シーザー「かもなぁ。つうか、お前喋り方が砕けてないか?」

ピエール「む、いかん。気が緩むとあちらの喋り方になってしまう」

シーザー「別にいいんじゃねえのか?」

ピエール「けじめという奴だ。騎士なりのな」

シーザー「そうかよ。にしても、あの野郎のあの面見たかぁ?!」

ピエール「ああ! あのマヌケな顔! ひひっ、見ものだったな」

シーザー「で。逃げただけじゃあねえんだろ?」

ピエール「まあな。見た所、あのキラークイーンだったか」

ピエール「あいつ自体に戦闘能力はなさそうに見えた」

ピエール「恐らく、なんらかの手段で統率しているのだろう」

シーザー「驚いたな。あの間にそこまで見えてたのか」

ピエール「戦闘経験を重ねてきたのは伊達ではないのだよ」

ピエール「あいつから離れれば、奴らの攻撃能力は落ちるはずだ」

シーザー「そこを確固撃破ってとこか」

ピエール「ああ、そういうことだ。結局は、力技さ」

メク「シーザー! ピエール! なんでうえにいるのー?(ぶんぶん)」

シーザー「!? 馬鹿野郎、メク、早く街へ戻れ!」

メク「えー? なぁにー、きこえなーい!」

シーザー「くっ、降りるぞ! 掴まってろ!(しゅうっ)」
27 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:27:26.02 ID:HqTMM4g0


〜森の中〜


シーザー「メク! あれほど街の外に出るなつっただろ!」

シーザー「お前、昨日も襲われたのを忘れたのか!」

メク「だって、ふたりがなかよくしてるかしんぱいで」

シーザー「っ、放っておけ!」

メク「ふぇっ」

ピエール「シーザー、言い争いをしてる暇ではない! 早く街へ……(ざしゅっ)」

ピエール「ぐっ……」

メク「ピエール!」

シーザー「くそっ、奴らもう追いついてきやがった!」

ピエール「私はいい! 早く、メクを連れて逃げろ!」

シーザー「……っ、ふざけんな! テメェ一人置いていけるか!」

ピエール「メクを戦いに巻き込むつもりか! 何の力もないメクを!」

シーザー「テメェが一緒なら逃げるつってんだよ!」

ピエール「私は残る! 残って、少しでも時間を稼ぐ!」

シーザー「テメェ一人増えた所で逃げるのに問題はねぇ!(ひょいっ がしっ)」

シーザー「街の中までは入って来られないはずだ、全力でブッ飛ばすぞ!(ばさっ)」

ピエール「…………ッ」

メク「ピエール。シーザーはピエールが、しんぱいなんだよ」

ピエール「(情けない。また、私は、守られた)」

ピエール「(これじゃあ、だめなんだ)」

ピエール「(オレは騎士なんだから。俺は誰かを守らなくちゃいけないんだ)」

ピエール「(……誰かに守られるなんて、もう二度と、ごめんなのに)」
28 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:28:23.31 ID:HqTMM4g0

消える。目の前で消えてしまう。

自分の名前を呼んだ声が、かき消える。

跡形も残さずに消えてしまう。

守らないといけない、オレを守って。

かばわなくていい、助けなくていい、って。

オレは、ちゃんと言ったのに。

なのに。守られて、オレは生き残った。


煉獄鳥「クェー!」

シーザー「っ、くそっ、どけっ!」

煉獄鳥は もえさかるほのおを はいた!

シーザー「しまったっ、視界がっ!」

メク「わ、わわっ、落ちちゃう!」

悪魔神官「奴ら、慌てているようだな」

悪魔神官「こちらには、気付いていない、か」

悪魔神官「キラークイーン! 命令! 一斉射撃!」

キラーマシーンの群れ「一斉・射撃」

シュバババババババッ

ピエール「っ! しまった、地上から射かけてきた!」

シーザー「もう少しで街だ! このまま振り切る!」

メク「まちには、わるいモンスターははいってこられないもんね」

ピエール「……嫌な予感がする」
29 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:29:06.84 ID:HqTMM4g0


〜街の入口にある階段〜

シーザー「(どすっ) メクは街の中に逃げるんだ」

メク「う、うん。でも二人は?」

シーザー「俺達は念のため、ここで奴らを食い止める」

シーザー「やれるんだろォ、騎士様よォ」

ピエール「……少々苦手な舞台だが、やるしかない、な」

ピエール「(よりにもよって階段、か)」

シーザー「ざっとみて機械が十五体、鳥も同じだけってところか」

シーザー「あの《クイーン》とやらの姿は見えねえな」

ピエール「ああ。だがいつ来るかは解らない。急いでケリをつけるぞ」

ピエール「鳥は私に任せろ! ハァッ!(ザシュッ)」

煉獄鳥「クェエエエッ!」

シーザー「なら、こいつらは俺がやる! (コォオオオ)」

シーザーはもえさかるほのおをはいた

キラーマシーン「ピィーガー」

キラーマシーン「コウゲキ、コウゲキ、コウゲキ」

ピエール「チッ! ただの機械だっつーのによォ」

ピエール「こうやってがむしゃらに突っ込んで来られると」

シーザー「あァ、なんか哀れだが、容赦してやるわけにはいかネーんだよ!」

シーザー「これで、最後ォ!」

キラーマシーンのむれを やっつけた!

煉獄鳥は にげだした!

ピエール「逃げたか。わざわざ追うこともないな」

シーザー「ああ。ムナクソ野郎は尻尾巻いて逃げ出しちまったみてぇだしよ」

シーザー「こいつらももう動きゃしねぇだろ(げしげし)」
30 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:30:23.72 ID:HqTMM4g0
〜少し離れた場所〜

煉獄鳥「クェーッ」

悪魔神官「ふむ。先遣隊は全滅、か」

悪魔神官「……今はホッとしている頃だろうなぁ?」

悪魔神官「風呂で肩までゆっくり浸かっている時みたいに」

悪魔神官「そんな時に限って、風呂にナメクジなんかが出るんだ」

悪魔神官「普段は全然怖くもないのに、油断しているから、一瞬対処が出来ない」

悪魔神官「まぁ、つまり油断は命取り、ということだ」

悪魔神官「《クイーン》命令する。コードは、」

悪魔神官「第 一 の 爆 弾」

クイーン「コードヲ、把握。第一ノ爆弾、起動」
31 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:32:17.15 ID:HqTMM4g0
キラーマシーンの残骸「(チカッ)」

ピエール「っ、シーザー! 今すぐその残骸から脚をどけろぉ!」

シーザー「へ?」

ドゴォオオオオオオオオオオン

シーザー「グゥッ?!」

ピエール「シーザー!」

悪魔神官「……おや。オトせたのはグレイトドラゴンだけ、か」

ピエール「貴様……っ!」

悪魔神官「まぁいい。お前一体ならば、どうとでも、なる」

クイーン「総員、攻撃態勢」

キラーマシーン「ガガッ」

ピエール「くっ、まだそれだけの数を残していたか……ッ」

ピエール「(シーザーは……、息はあるようだが、戦えないッ!)」

ピエール「(私が、オレが、一人であんだけを相手にしろってか)」

ピエール「(……やってやるさ)(ジャキン)」

悪魔神官「まだ刃向かうつもりか?」

悪魔神官「モンスターのクセに人間をかばうんじゃァないッ!」

悪魔神官「貴様のやってることは、ただの偽善だッ!」

悪魔神官「己の本能に忠実に生きる、それがッ、モンスターだろうが!」
32 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:33:04.25 ID:HqTMM4g0
ピエール「はッ。私は、オレぁいつだって、オレの望むままに生きてンだよ」

ピエール「オレの望みは、ただ一つ。《大事なモンを守る》」

ピエール「ただそれだけだッ!」

シーザー「……ムチャ、すんじゃねえ、馬鹿、野郎……!」

ピエール「シーザー、起きたなら街の中へ。ここは私が死守する」

シーザー「馬鹿、やろう(グググ)」

シーザー「ここは、俺が守る、つってんだろ」

ピエール「しかしその傷では」

シーザー「スライムナイト(テメェ)とは体の頑丈さが違うんだよ」

シーザー「こんな傷、ヘでもねぇ」

悪魔神官「やれやれ。友情ごっこか。ヘドが出そうだ」

悪魔神官「まぁいい。殺れ、《キラークイーン》」

クイーン「総員、攻撃」
33 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:35:20.04 ID:HqTMM4g0
メク「ダメぇええええ!(ビカーッ)」

メクは まぶしいひかりをはなった

キラーマシーン「ピィーガーピィー」

ピエール「奴らの放った弓が当たらない?」

メクは いなづまをはなった

煉獄鳥「クェエエエッ?!(ドサドサッ)」

シーザー「ッ! メク! ダメだと言っただろう!」

シーザー「お前が能力を使えば……」

メク「っ、はぁっ(くらっ)」

悪魔神官「あれは……、魔物の、特技」

悪魔神官「小娘、お前ッ、人間の姿でありながら、魔物としての特技も使えるのか!」

悪魔神官「……はは、これは面白いサンプルだ」

悪魔神官「貴様を研究すれば、面白いことが出来そうじゃあないか」

悪魔神官「例えば、そう」

悪魔神官「人間の姿で、人間の町に入り込んで、魔物の力を使って人間を殺せたり、な」

メク「ッ!(びくっ)」

悪魔神官「煉獄鳥ッ!」

煉獄鳥「クェエエエ!(バサッ)(ガシッ)」

メク「きゃあああああ!!」

悪魔神官「私の研究所(ラボ)に来てもらうぞ、小娘)」

メク「はなして、はなしてぇ!」
34 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:39:03.80 ID:HqTMM4g0
ピエール「メクっ、くそっ、貴様ぁああああああ!!」

シーザー「メクを、放しやがれぇえええ!」

悪魔神官「……小うるさい奴らめ。折角見逃してやろうとしたのに」

悪魔神官「《キラークイーン》。発動しろ」

クイーン「了承。……第一ノ爆弾、発動シマス」

その声と共に、全てのキラーマシーンがピエールとシーザーの元へ走る。

それらにはばまれて、ピエールとシーザーがメクへ伸ばした手が届かない。

そして、キラーマシーンたちは、いっせいに爆発した。

ピエール「っぁああああああ!」

シーザー「がぁあああああ!」

シーザーはその巨体故に、その場に倒れこむだけで済んだ。

だが、ピエールの体は爆風によって宙を舞い、

数瞬後に、ごしゃりと嫌な音を立てて階段に叩きつけられる。
35 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [age]:2010/12/08(水) 21:39:49.23 ID:HqTMM4g0
ピエール「(ハハ、オレは、つくづく、階段でロクな目に遭わねェ)」

ピエール「(最初は、エジプトで、次は、イタリアだった)」

ピエール「(オレは……オレは……ッ)」

ピエール「また、守れ、ねぇの、かよぉ……」

そう呟くと同時に、ピエールの意識が遠ざかる。


守れなかった。

ただその事実だけが、絶望の波となって、

心の古傷に塩を塗りこんでいく。

その痛みから逃げ出したくて、意識を手放した。


36 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 21:42:03.03 ID:2mkI1oUo
ポルポルとツェペリか
37 :>>1 [age]:2010/12/08(水) 21:43:46.47 ID:HqTMM4g0
本日はここまで。

>>18氏に指摘していただくまでキラーマシーンに炎が効くの忘れてたとかね。

うん、相当無茶な設定だってのは解ってる。
でもこの設定のフラグは前から立ててたんよ?
>>5とか>>10とかで。
自分の中でピエールつったらこのピエールだよ。
だから、シーザーつったらシーザーだよ。
次回以降はそういう話です。
次の投下は少し間が空きます。多分。
38 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 21:49:51.44 ID:2mkI1oUo

なんかジョジョネタ多いなあと思ったら本編にまでからむのか?wwktk
39 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 22:26:20.16 ID:VqSFvtI0
ピエール山本かと思った
40 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 23:17:02.10 ID:XKjMYEAO
追いついたァァァァァ!!
また1つ良スレを見つけてしまったぜ…。でもブクマの空きスペースがァァァッ!
悪魔神官がギルデンスタンに思えてヤバいww余計楽しみになってきた!
41 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/10(金) 06:05:53.38 ID:cdO.Iico
ドラクエ×ジョジョとか俺得すぎんだろ
42 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/16(木) 01:11:15.75 ID:UXxW2gDO
保守
43 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/16(木) 06:27:46.40 ID:yvUnIADO
乙です。
44 :>>1 :2010/12/28(火) 23:17:47.28 ID:6p1UqcDO
シーザー「目は覚めたか」

ピエール「シー、ザー」

ピエール「っ、そうだ、メクは……!」

シーザー「奴らに、連れていかれた」

ピエール「覚えている。くそっ、こんなとこで寝てる暇は……!(ズキッ)」

シーザー「動くな。まだ傷は癒えていない」

ピエール「解ってる! 解ってるけど、寝てなんか居られないんだ!」

シーザー「行き先も知らないクセに、どうするつもりだ!」

ピエール「……ちきしょう、ちきしょう、ちきしょう!」

シーザー「落ち着け、ピエール」

ピエール「落ち着いてられるか!」

ピエール「悔しくねえのかよ! ボロ負けして、メクをむざむざ攫われて……」

シーザー「……悔しいさ……」

シーザー「メクは、能力さえ使わなきゃ、奴らに狙われなかったんだ」

シーザー「しかも、人の姿で能力を使うことは、命に関わるっていうのに」

ピエール「!」

シーザー「なのに、アイツは、俺達の、ために」

ピエール「……なんだよそれ。また、……オレのせいか」

シーザー「……」
45 :>>1 :2010/12/28(火) 23:19:29.14 ID:6p1UqcDO
ピエール「なぁ、シーザー。ちょっと馬鹿げた話に付き合ってくれよ」

シーザー「なんだ?」

ピエール「オレな、元は人間だったんだ」

ピエール「ここから遠い遠い場所で、オレは、人間だったんだ」

シーザー「……」

ピエール「オレはな、家族を守れなかった」

ピエール「オレはな、友達を守れなかった」

ピエール「オレを守るために、大切な奴が死んじまった」

ピエール「その悔しさと悲しさを抱いて、オレは生きた」

ピエール「そいつらの誇りを汚させないために」

シーザー「……そう、か」

ピエール「結局、死んじまった。でも、希望は託せた」

ピエール「それで納得した、つもりだったんだ。でも、駄目だった」

ピエール「もっと力が有ったら、守れたのに」

ピエール「そればっかり、考えちまって、気付いたらオレは人間じゃあなかった」

シーザー「モンスターだった、か」

46 :>>1 :2010/12/28(火) 23:22:00.00 ID:6p1UqcDO
ピエール「なあ。守りたいから力が欲しいって望んで」

ピエール「それで、人間やめちまったから、駄目だったのかな」

ピエール「だからまた、オレの守りたいもの、守れねぇのかな」

シーザー「……どうして、そう思う?」

ピエール「……オレの友達を殺した奴も、バケモノだったのさ」

ピエール「人間の血を吸って生きる、人間をやめた、バケモノだった」

ピエール「アイツとは違う、って言い聞かせてきたけど」

ピエール「やっぱ、オレもただのバケモノで」

ピエール「力を望んでバケモノになったような奴には、何も、守れねぇのかな」

シーザー「……ンなこと、ねェよ」

ピエール「何故、そう言える?」

シーザー「……守れなかったモンくらい、俺にだってある」

ピエール「え?」
47 :>>1 :2010/12/28(火) 23:23:07.57 ID:6p1UqcDO
シーザー「親父は、俺をかばってバケモノに食われた」

シーザー「友達は、バケモノの通り道にいたからってだけで食われた」

シーザー「命をかけて、希望を託して、俺は一度死んだ」

シーザー「それでも、守りたい、って思いが消えなくて」

シーザー「……気付いたら、俺はここにいた」

ピエール「まさか」

シーザー「俺も、お前と同じ境遇ってことだ」

シーザー「だがな、俺は諦めねェぞ。メクは、まだ生きてるはずだ」

シーザー「生きてるなら、助ける、守る、それだけ、だ」

ピエール「……そう、だな。すまない、少々弱気になっていたようだ」

ピエール「助けよう。守ろう。何としても」

ピエール「諦めるものか。ここで諦めては、意味がない」

ピエール「ボロボロで、ガタガタで、力及ばないかもしれない」

ピエール「それでも、守りたい」

シーザー「……なら、行動開始といくぞ」

ピエール「しかし、奴らの居場所は」

シーザー「メクは、いつも俺の渡したお守りを肌身離さず持ってる」

シーザー「匂いで、追えるはずだ」
48 :>>1 :2010/12/28(火) 23:28:42.39 ID:6p1UqcDO
メク「(ここ、どこだろ)」

メク「(つめたい、いしのうえ、かな)」

悪魔神官「目は覚めたかね」

メク「っ!」

悪魔神官「ここは私の研究所だ」

悪魔神官「今から、お前の身体について研究する」

メク「からだ……?」

悪魔神官「勘違いするんじゃあない。性的な意味は一切ないぞ」

メク「せいてき?」

悪魔神官「……なんでもない」

メク「けんきゅう、って、なんのために?」

悪魔神官「私もね、君のように人間の姿になりたいんだよ」

メク「だ、だったら、マーサさまにおねがいすれば」

悪魔神官「それじゃあ、だめだ。私の中には、邪念があるからね」

メク「じゃあ、なんでにんげんになりたいの?」

悪魔神官「……その方が、人間の中で暮らす分には、目立たない、だろう?」

悪魔神官「人間の姿で、人間の街に紛れて、魔物の力で人間を[ピーーー]」

悪魔神官「そうすれば、誰も私を疑ったりはしないじゃあないか」

メク「に、にんげんを、ころすの?! なんで?!」

悪魔神官「何で、と言われても困るな。殺したいから、[ピーーー]だけだよ」
49 :>>1 :2010/12/28(火) 23:29:00.50 ID:6p1UqcDO
メク「(どうしよう、こいつ、すごくこわい)」

メク「(まおうには、しはいしたい、とかってりゆうがあった)」

メク「(でもこいつは、ころしたいから、ころすだけ、なんだ)」

悪魔神官「……誰にも疑われずに、人を[ピーーー]。これこそ、私の望む『平穏』なのさ……」

悪魔神官「ふふ。天国には行けないと思っていたが」

悪魔神官「まさか、魔界、とはね。ふふふ(にじりにじり)」

メク「こっ、こないで!」

悪魔神官「ああ、安心してくれ。すぐには殺さない」

悪魔神官「まずは、お前の体がどれだけ人間と同じか、調べなくちゃあならないからね」

メク「っ!」

ばちっ……ぼひゅう

メク「あ、あれ?」

悪魔神官「そうそう。お前の手首に付けたその手錠は、特技を使えなくさせるんだ」

メク「え、え(かちゃかちゃ)」

悪魔神官「無論、そう簡単には外れない。痛くはないだろう?」
50 :>>1 :2010/12/28(火) 23:29:34.93 ID:6p1UqcDO
メク「へ?」

悪魔神官「……折角、綺麗な手首をしているんだからね」

悪魔神官「その手首が傷つくようなことがあっては、困る」

メク「へんたいだー」

悪魔神官「ここでそういうこと言うか?! 色々台無しじゃあないか!!」

メク「ここいがいのどこでいえと」

悪魔神官「ちっ。これだからガキは嫌いなんだ。手首は綺麗なのに!」

悪魔神官「……まぁいい。しばらく《クイーン》の手入れでもしているとしよう」

悪魔神官「邪魔者を、消すためにな」

メク「!」

悪魔神官「その牢獄から出ようなどと、思うなよ」

悪魔神官「バルバロッサ! その小娘を見張っておけ!」

バルバロッサ「……了解した」
51 :>>1 :2010/12/28(火) 23:30:19.29 ID:6p1UqcDO
メク「……ぐすん」

メク「シーザー……、ピエール……」

バルバロッサ「小娘」

メク「ひっ」

バルバロッサ「お前、元は魔物だったのだな?」

メク「そ、そうだよ」

バルバロッサ「何故、人間になろうとした」

メク「え?」

バルバロッサ「人間の寿命は短い。すぐに老いて死ぬぞ」

バルバロッサ「折角手に入れた力も、魔物から見ればあっという間に、衰えるぞ」

バルバロッサ「それでも、人間になりたかったか」

メク「……うん」

メク「だって、にんげんは、つよくて、やさしくて、あったかいもの」

メク「マーサさまとおなじ、にんげんに、なりたかったよ」

メク「それに、こっちのすがたのほうがかわいいもの」

バルバロッサ「そうか……だが、人間はそのマーサと同じような奴らばかりではないぞ」

メク「そ、そうなの?」

バルバロッサ「人間は弱くて、冷たい生き物だ」

バルバロッサ「己の欲望のために、他者を犠牲にする」

バルバロッサ「魔物と、変わりはしない」

メク「そ、そんなことないもん!」

メク「にんげんは、やさしいもん!」

52 :>>1 :2010/12/28(火) 23:34:19.59 ID:6p1UqcDO
バルバロッサ「お前は優しい人間しか知らぬから、そんなことが言えるのだ」

メク「でも……でも……」

バルバロッサ「……そうさ。人間は、愚かな生き物だよ」

メク「……?」

メク「あなた、まるで、にんげんをしってるみたいなこと、いうのね?」

バルバロッサ「……さて、な」

メク「モンスターのなかにも、シーザーやピエールみたいに、やさしいのがいて」

メク「さっきのあくましんかんみたいに、こわいのも、いる」

メク「きっと、おろかじゃないにんげんも、いるよ」

バルバロッサ「……優しいモンスター、か」

メク「うん、シーザーも、ピエールも、やさしいんだよ」

バルバロッサ「そうか。では、一つ賭けをしてみないか?」

メク「かけ?」

バルバロッサ「そうだ。お前の言うそいつらが助けに来たら、牢から出してやる」

メク「!!」

バルバロッサ「どうする?」

メク「……きっと、たすけに、くるよ。だから、やくそく、ね」

バルバロッサ「賭けは成立、ということだな」
53 :>>1 :2010/12/28(火) 23:35:38.04 ID:6p1UqcDO
メク「(きっと、たすけにくる)」

メク「(そしたら、いっしょにたたかえる)」

メク「(にひきとも、けがしてたら、そのときは……)」

メク「(……シーザーからもらった、おまもりがある)(ぎゅっ)」

メク「(きっと、このために、わたしはまだ、とくぎがつかえるんだ)」
54 :>>1 :2010/12/28(火) 23:36:30.29 ID:6p1UqcDO
本日分の投下終了
おかしいな
書けば書く程終わりが遠くなる
55 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/29(水) 00:13:50.48 ID:ILGH1cg0
それがSSってものさ
56 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 00:17:18.26 ID:UPjCHAoo
書きたい事が膨らむ事は幸せな事だよ!
多分

次回も楽しみに待ってます
57 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 10:14:45.30 ID:xPQF19Yo
どーでもいいけど、スライムナイトって火炎とか吹雪耐性あるし装備でさらに上がるからブレスで一撃とかありえないよね
58 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 12:48:19.18 ID:fD7H96SO
ゲーム上で明記されない内部設定持ち出すとかアホか
第一ゲームの設定を変えないならピエールが人間の生まれ変わりなのもありえないよね
ピエールが「そりゃっ!うりゃっ!」以外の言葉を発するのもありえないよね
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 23:53:05.84 ID:zL1HwEPAO
お前がどれだけピエールを愛しているかはわかった
だが様々な世界があってもいいじゃないか
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 19:18:55.62 ID:UMFM11+lo
ここもエターか
61 :lain. [sage]:2011/04/05(火) 03:20:12.40 ID:???
長期間作者の方の書き込みがないため、こちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
スレッドを立て直す際にはSS速報板(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/)へお願いします。
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