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セフィロス「なが」一方通行「されて」DIO「藍蘭島…?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:05:11.16 ID:hOY2XAkM0




セフィロス、一方通行、DIOが藍蘭島の世界に来ちゃった話です

ハートフルカオスラブコメディ!!


*セフィロスの時系列はAC直後、一方通行はパラレル、DIOもパラレルです

藍蘭島の時系列は単行本で言う15巻くらいです
エロは少なめなので期待はしないように
書き貯めも出来ないのでノロノロビーム並みに遅いです
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 11:10:50.03 ID:KFxMZG84o
今までこれ以上の[田島「チ○コ破裂するっ!」]があっただろうか



期待
3 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:11:13.96 ID:hOY2XAkM0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


すず「・・・はぁ…はぁ……」


からあげ「しっかりしろすず!今行人を呼んでくるからな!?」

すず「はぁ…はぁ…無理だよからあげ…」


「だって行人は帰っちゃったんだから…」


からあげ「く・・・ッ!!」

(行人がいなくなってからすずは病にかかり、今夜が峠…)

(なんで…この娘がこんな目に?)

からあげ「行人…ッ」


すず「・・・」とさっ


からあげ「・・・すず?すず!?」ゆさゆさ

「すずーーーーー!!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:16:02.27 ID:hOY2XAkM0
からあげ「すず!?」ばっ


・・・・・・しーん


からあげ「・・・な、なんちゅー夢を見てるんだ」



〜からあげ家の外〜

からあげ「んー!今日もいい1日になりそうだ!」

からあげ「すー………コケk


ピカァァァァァンッ!

からあげ「なっ!?海岸の上空が光って…」




・・・んっ


からあげ「・・・何人か海に落ちたみたいだな…?」ばっ

5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 11:21:35.57 ID:Dh2Ana5F0
何だ、このカオスな組み合わせはww
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 11:23:20.53 ID:LeMGvjkAO
とんかつの可愛さは異常
7 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:25:26.89 ID:hOY2XAkM0
・・・どこかの世界のどこか・・・


セフィロス「・・・闇か」


セフィロス「・・・何もない、母さんやカダージュは来てないのか?」


【当たり前だよ〜?君がいるべき場所じゃないもん】


セフィロス「・・・エアリスか」

エアリス【ね?退屈じゃない、ここ!】

セフィロス「私にはちょうどいい…もう誰かを傷つけることもないだろう?」

エアリス【だ〜めっ、セフィロスが傷つくよ?】

エアリス【それにセフィロス今言ったでしょ?[もう誰かを傷つけることもない]って】

エアリス【何だかんだ、ジェノバの意思は消えたから元に戻ってるよ】


セフィロス「…戻ってる?」


エアリス【ザックスやアンジール達と仲が良かった本当の君だよ】

セフィロス「…」
8 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:29:24.78 ID:hOY2XAkM0
エアリス【と、いうわけで南の島に旅行に行ってもらいまーす!】

セフィロス「え」


エアリス【友達百人目指してがんばってね!行ってらっしゃーい♪】

ピカァァァァァンッ!


セフィロス「まてっ!私は…ッ」




【平気、友達を2人付けとくから!】


9 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:36:24.45 ID:hOY2XAkM0
・・・どこかのスタンド世界・・・



DIO「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」


DIO「…フン、朝1の挨拶としてはなかなかだな」スッ

男「ぷるるるるるるぅあああああッーーーーー!!!」


DIO「なんだ貴様は…いいだろう、来い」



DIO「ザ・ワールドォォォォォォォォォォォ!!!!」




ピカァァァァァンッ


10 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:44:52.12 ID:hOY2XAkM0
・・・どこかの空気な人がタイトルの世界・・・


打ち止め「うわーい桜満開だねー!ってミサカはミサカははしゃいでみたり!」

一方通行「はしゃぐな鬱陶しい…たかが桜だろォ?」

打ち止め「でもでも人は桜を見るといやされるんだよってミサカはミサカは個人的精神論を言ってみる!」


一方通行「あーそォですかァ…ン?」


上条「〜?〜〜♪」わいわい


一方通行「ははーン…アイツも花見か」

スッ…

打ち止め「石なんて持ってどうしたの?」

一方通行「こォすンだよ!」かちっブンッ


ドゴォォォンッ!!

上条「!?」


一方通行「クカカッ!びびってやがるぜ!?」

黒子「こら!!何してるんですの!?」
一方通行「あ」
11 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:52:34.32 ID:hOY2XAkM0
一方通行「あー・・・事故だよ今のは」キリッ

黒子「どや顔しても無駄ですの!拘束させてもらうから…」ヒュッ


一方通行「ち…瞬間移動能力者か」


打ち止め「お願い!その人と今お花見するとこなのってミサカはミサカはうるうる…」うるうる
黒子「」←鼻血

黒子「わ、わかったですの…とりあえずどこかでサインしてもらいま…」




上条「よくも花見を!!」

一方通行「上等だ三下ァ!!」ブンッ


ドゴォォボキッ

一方通行「あ」


バキバキ…ドザァァァンッ

打ち止め「あ…桜が…」うるっ

12 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 11:56:50.38 ID:hOY2XAkM0
黒子「なんてことを…」


一方通行「あーあ、三下のせいだ〜?」

上条「お、俺か!?俺なのか!??」


打ち止め「一方通行…」

一方通行「ま、しゃあねえ…帰ンぞラストおー…」

打ち止め「せっかく楽しみにしてたのに…一方通行なんて大っ嫌いだもんね!!」
一方通行「あァ?」


黒子「おとなしくしてもらいますわ!」たたっ

黒子「あ」ズルッ


ぱしっ


一方通行「ン…?」

ピカァァァァァンッ


13 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 12:02:58.23 ID:hOY2XAkM0









三人の男達はそれぞれの思いを胸に、異世界へと旅立つ…


果たしてそこは天国か地獄か…







14 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 12:18:50.11 ID:hOY2XAkM0



ピカァァァァァンッ!



一方通行「ぎにゃああああああああああああああああああああ」←スカイダイビング状態


DIO「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」←スカイダイビングしつつ縦に高速回転



セフィロス「・・・これは…」←冷静にスカイダイビング




どっぼーーーーーん!!


15 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 12:26:48.30 ID:hOY2XAkM0
・・・・・・



一方通行「ぷはァァッ!!?がぼごぼ…ぷはァ!!な、なンだここ!?」ばちゃばちゃ


DIO「ヌアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!??た、太陽がこのDIOを溶かすぅぅぅぅ」



セフィロス「・・・まさかこの2人が友達とでも?」←水の上に立ってる

一方通行「ぷはァ・・ていうかなンで俺泳げてンだ?」ばちゃばちゃ


DIO(む?溶けてないだと…?)
16 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 12:31:36.19 ID:hOY2XAkM0





〜しばらくして、浜辺〜


一方通行「・・・」ギロッ

DIO「・・・」ドンッ

セフィロス「・・・」




三人共(コイツ…目つき悪過ぎだろ)


17 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 12:40:52.03 ID:hOY2XAkM0
DIO「貴様…何者だ、このディオのスタンドを使えなくさせ、仮面の力を弱体化させるとは…」

セフィロス「何を言ってるのかはわからないが知るか」


一方通行(今の話…まさかこの銀髪が俺の体を治したのか?)


一方通行「なあ、どォでもいいがテメェらはここがどこかわかンねェのかよ?」

セフィロス「さあな?」

DIO「南の島…にしてはそこまで暖かくもないからな」

セフィロス「ところで…」ヒュッ


セフィロス「何者だ」チャキッ
チャイナ娘「ひゃややぁぁ!?」ビクゥッ
18 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 12:45:35.81 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「さっきからこちらを気配を完全に消して見ていたな?」スッ

チャイナ娘「ひゃや!?わ私怪しい人じゃないデスヨー!?」オロオロ


DIO「フン、[ただの娘が立っていただけ]だろう?何を警戒している」ドンッ



一方通行(何コイツら超ハイスペック…)

19 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 12:56:17.83 ID:hOY2XAkM0
からあげ「や!ようこそ[藍蘭島]へ!」スッ


セフィロス
     「!?」
DIO

セフィロス(馬鹿な…私の銀髪レーダーに反応しなかった!?)

DIO(いくら弱体化しまくってるつってもカリスマ補正のかかった俺っちが気づかないなんて!?)



一方通行「…動揺しすぎじゃね?」
20 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 13:04:14.51 ID:hOY2XAkM0
河童?「梅梅(メイメイ)ー!大丈夫か!?」とことこ


一方通行「!?」ズキュゥゥゥゥ〜ン!!

河童?「?」ビクゥッ

一方通行(か、かわいいじゃねェか…)


からあげ「とりあえずだね…君達は外の世界から来たのかな?」

セフィロス「外の世界?」ぴくっ
メイメイ「あの、刀降ろして欲しいデスヨ…」
21 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 13:16:48.35 ID:hOY2XAkM0
からあげ「その通り、君達はこの藍蘭島の外から来たんだろう?」


一方通行「(ってか誰か鶏が喋ってンのに気づけよ)まあそうだな、こンなとこ見たこともねェ」

セフィロス「・・・」
メイメイ(まだ降ろしてくれないデスヨ…)

河童?「やい!メイメイから離れろよ!」


DIO「・・・ふん、ここはどこの国だ?」

からあげ「日本…かな、[行人]クンは日本語って言ってたしねこの言葉」
22 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 13:27:05.96 ID:hOY2XAkM0
からあげ「さて、この藍蘭島周辺は海龍様の力に守られている為外には出れない」

からあげ「どーいう意味かはわかるよね?」コケーッ


DIO「フン、鶏の話など聞く気はないな」スッ

一方通行(今まさに質問してたのにか)

DIO「見ているがいい…このディオに不可能はない!」バッ


河童?「速い!しのぶよりも!!」


ズバババババババババ!!←水の上を疾走


DIO「WRYYYYYYYYYY!!」ズババババババ


からあげ「やれやれ…」ふぅ

セフィロス(…何かタネがあるな?)

23 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 13:41:02.06 ID:hOY2XAkM0
DIO「ん・・・?」ズババババ


大渦「カマ〜ンべいべっ!!」ゴォォォォ!

DIO「なぁにぃyyyyyyyyyyyyyyyーーーー!?」



どっぱーーーーーん!!













DIO「」ちーん

からあげ「ね?無理でしょ」
セフィロス「肝に銘じておく」
24 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 13:49:40.08 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「…ん?あの白髪頭(私もだが)はどこに行った」チラッ







〜南の森〜

一方通行「ったく冗談じゃねェな、とにかく連絡をとって学園都市の救助を…」ガサガサ


ビシッ


一方通行「ィて!…くそ」ガサガサ

ぴた

一方通行(…よく見ればチョーカーが千切れてやがる?)スッ

一方通行(…体どころか脳の欠けた部分も治ってるってか?)



一方通行(この島、調べる価値があンのかもな)ガサガサ
25 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 13:53:37.64 ID:hOY2XAkM0



ザ〜〜〜


一方通行「滝の音かァ?砂を洗い流したかったから丁度いいじゃねェか」ガサガサ



赤髪「え」
一方通行「え」ブシャッ
















赤髪「きゃあああああああああああああああああああああああああああ!!?」


一方通行「待てッ!ちが…違うッ!!//////」
26 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 14:00:21.10 ID:hOY2XAkM0
一方通行「ちィ…騒ぎは起こしたくねェが…!」演算!

バッ!

一方通行「少し眠ってもらうぜェ!」ブンッ


忍者娘「おんどりゃ何姉さん襲ってんやぁぁぁぁ!!?」ドゴォォォッ!!
一方通行「へぶばっ!!???」ドシャンッ


赤髪「・・・誰コイツ」
忍者娘「知らん」
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 14:46:26.58 ID:ZNXTmcogo
のろのろびーむ
28 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:14:36.58 ID:hOY2XAkM0
すいません、ちょっと脱いでました




〜すずの家…の隣のからあげの家〜

からあげ「いや〜、大したもの無いけどお茶でも?」

セフィロス「いやいい…(よく考えれば鶏が喋ってるだと?)」


からあげ「んで?どっから来たんだい君」

セフィロス「…さあな」
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【こーら、ちゃんと挨拶しなさい!】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

セフィロス「セフィロスだ、気がついたらここの海に飛ばされていた」


セフィロス「…??」
29 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:18:55.47 ID:hOY2XAkM0
セフィロス(今の声、エアリスか?)

からあげ「…へー、確かに行人クンとは格好が変わってるよね」
セフィロス「鶏に言われたくはないな」


からあげ「さて、セフィロスクンはこれからどうするのかな?」

セフィロス「…さあな」


セフィロス(…完全にエアリスに拉致されたもののようだからな)
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 15:22:06.28 ID:bRVvmBZo0
なにこれ、超期待
31 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:25:55.05 ID:hOY2XAkM0
〜浜辺〜


DIO「ハッ!!?」ぱちっ

DIO「おのれ…まさかここまで弱体化しているとはな」スッ

DIO(しかし、どうやらここは俺がいた世界とは別の世界なのがわかった)


DIO「だとすればスタンドの力や仮面の力が消えかけるのは当然か…」


ガサッ


DIO「誰だッ」


メイメイ「ひゃやぁっ!わ…私怪しい人ではないデスヨ〜!」
32 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:31:32.20 ID:hOY2XAkM0
DIO「なんだ、貴様はさっき銀髪に警戒されていた娘か」

メイメイ「あ…め、メイメイって言うデス!宜しくデスヨ!」オロオロ

DIO「目障りだ、消えろ」


河童?「ちょっと!仲良くしようとしてんでしょ!?」

DIO「知るか、俺はウジウジした奴が嫌いなんだ」スタスタ

メイメイ「あ!道案内とかするデスヨ?」とてて

DIO「…フン、いいだろう案内しろ」


DIO(……今の俺は大した力がないからな)
33 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:38:32.33 ID:hOY2XAkM0
〜すずの家〜


忍者娘「ども〜、誰かおるか〜?」ヒョコッ

すず「あれ、みことちゃんどうしたの?」

みこと「あんなー、今外から男が来たらしいねんけどよくわからん事言うから行人呼べ言われたんや」


すず「外から!?えと、行人は多分今浜辺まで行って釣りしてるんじゃないかな」

みこと「ん、すずっちあんがとなー」バッ



すず「外から男の人かー、どんな人だろ?」たたっ
34 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:43:42.66 ID:hOY2XAkM0
すず「うにゃ?」ピタッ


からあげ「〜?」

銀髪?「・・・〜」



すず「誰だろ?…まいっか!」たたっ




からあげ「おや?すずが慌ててどこかへ行っちゃった」

セフィロス「・・・」


セフィロス(今の話が本当なら、恐らく男が珍しいのだろうな…この藍蘭島では)
35 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:48:07.74 ID:hOY2XAkM0
〜診療所〜


一方通行「・・・おィ」

オババ「なんじゃい」

一方通行「・・・なンで縛られてるンだよ俺」


オババ「趣味じゃ」
一方通行「う゛オオォォォォォォい!!?」
36 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:52:10.96 ID:hOY2XAkM0
オババ「冗談に決まっとるじゃろ、まったく…」

一方通行「なンで俺が呆れられてンですかァ!!?」


オババ「それで?お主の名は?」

一方通行「アクセラレータだ!わかったらとっとと縄を解けよ!!」

オババ「ダメじゃよ、お主ケガをしとるのに無理して動こうとするからじゃ」


一方通行「この時代に薬草なンて危なげな物使おうとすっからだ!!」
37 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 15:59:18.52 ID:hOY2XAkM0


みこと「長老〜行人のヤツ連れて来たで」

行人「本当に男だ!」たたっ

一方通行「おい、携帯って言葉わかるか?」

行人「え?わかるし持ってるけど…」
一方「持って来てくンねェか?」

行人「でもここは電波が繋がらないよ?」



一方通行(…どうなってンだ畜生)
38 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 16:10:16.51 ID:hOY2XAkM0
〜東の森〜


メイメイ「…でここが東の森デスヨ」ビクビク

河童?「メイメイ、肩震えてるって…(汗」


DIO「何を怯えているんだ?」

メイメイ「ぅ…ここには[東のぬし]さんがいるから苦手デスヨ〜」

河童?「トラウマだもんねー」

DIO「ほう…ぬしとは何だ?」


河童?「ぬしとは、4つの森と海を守る最強の動物?みたいな物で東のぬしはその中でも最弱だけど強いんだよ」

メイメイ「さすが遠野サンは説明が上手いデスヨ!」


DIO「森[最強]か・・・」
39 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 16:15:58.86 ID:hOY2XAkM0
東のぬし「呼ばれたのーん!!」ドシンッ


メイメイ「ひゃややーー!?出たデスー!!」

遠野「なんつータイミングの良いヤツ…」


東のぬし「のん?お前見かけないヤツだのーん」

DIO「クク…このディオが貴様に挑戦してやろう」グッ


DIO(この世界で俺の力はどこまで通用するか…試してやるッ)
40 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 16:20:54.37 ID:hOY2XAkM0
〜一方通行のとこ〜


からあげ「や!何だか頑固に帰るって言ってるらしいね?」

一方通行「…当たり前だァ」

セフィロス「慣れた方が身のためだ、一方通行」


一方通行「テメェ!?さっきの白髪頭(俺もだが)じゃねェか!」

セフィロス「少しここの事を詳しく話すから黙っていろ」




〜説得中〜



41 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 16:25:22.64 ID:hOY2XAkM0






〜説得完了〜







一方通行「・・・しのぅ」

からあげ「   な  に  が  あ  っ  た」

セフィロス「お前に聞かされた行人というヤツの苦労した例をアイツに当てはめてみた」

行人「はは…(確かに腕力ですず達に負けたのは死にたくなった)」
42 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 16:31:37.43 ID:hOY2XAkM0
〜ちなみに一方通行に言ったこと〜


セフィロス「あまりいきがるな…この島からは1日や2日では出られない、

つまりお前は最低でも一週間以上はここにいるわけだ…さっきの娘達に縛られてわかった

とは思うが、ここの島には男があの行人と私達しかいない…つまり非力なお前は島で最弱だ


     最   弱   だ    」




一方通行「・・・最弱・・・最強だったのに…最弱…」
43 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 16:39:41.55 ID:hOY2XAkM0
〜東の森〜


東のぬし「な…何者なんだのん!?このボクをここまで追い詰めるなんて…」ボロッ


DIO「ハァ…ハァ…俺の名はディオだッ…覚えておくがいい!」

メイメイ「す、凄いデスヨー!ぬしをボロボロにするなんて!!」

遠野「ムチャクチャつえー・・・人間とは思えないな」


DIO「フン…行くぞッ」ビュッ

東のぬし「また消えたのん!?」キョロキョロ


DIO「上だ[ピザ]パンダ!!」ドゴォォンッ


東のぬし「のーーーーん!!?」
44 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 17:05:33.11 ID:hOY2XAkM0
〜一方通行たち〜


一方通行「・・・じゃあ行くからな」スッ

行人「村に慣れるまでいた方がいいような…」

セフィロス「・・・元の世界に戻りたいのだろう、仕方ないさ」


すず「あ、行人いたいた〜!」たたっ


からあげ「やあすず」

すず「あ、からあげと…?」

行人「セフィロスって言うんだよ、すず」


すず「そっかー、宜しくねセフィロス」


セフィロス「・・・」
45 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 17:13:40.87 ID:hOY2XAkM0
〜しのぶの家〜


しのぶ「・・・拙者がでござるか?」

すず「うん、どうしても今日だけはどこかに泊めないといけなくて…」

行人「無理ならボク達が引き取るよ?」


セフィロス「人を捨て猫か何かのように言うな」
46 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 17:20:43.42 ID:hOY2XAkM0
しのぶ「・・・そうだ!お主、本は好きでござるか?」

行人(イヤな予感・・・)


セフィロス「…興味がないわけでもないな」

しのぶ「うむ、では今夜拙者の所に泊まるでござるよ!」

行人「いいのか?(あーあ、こりゃ朝までいろんな小説について語るハメになるだろうな)」

すず「おやすみなさいしのぶちゃん、セフィロス!」


セフィロス「・・・」
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 17:30:30.75 ID:K9lntR0SO
48 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 18:10:16.33 ID:hOY2XAkM0
〜そして夜〜


しのぶ「ごちそーさまでござる!」ぱんっ

びふてき「モー♪」ぴし


しのぶ「むぅ…しかし本当に食べなくて良かったんでござるか?」

セフィロス「あぁ、私は飲まず食わずで生きれる体質なんでな」

しのぶ「世の中は広いでござるな〜」けぷっ
セフィロス「げっぷをするな」
49 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 18:17:02.33 ID:hOY2XAkM0
しのぶ「さて、ではなにするんや?」

セフィロス「…本が好きでサムライになりたいのだろう?なら・・・」


1、私が稽古をつけてやろう(デメリット0
2、お前の好きな本について語ろうか(デメリット20%
3、まずは風呂に入るか(デメリット85%

>>50
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 18:18:27.96 ID:lSQM0RqAO
2
51 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 18:26:16.62 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「お前の好きな本について語ろうか」

しのぶ「お、さすがでござるな!なら昨日ちかげにもらった本を…」


1、ドキドキ三角関係(デメリット78%
2、近親そしね(デメリット55%
3、男達の股関のヤマト(デメリット80%

>>52
52 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 18:27:34.19 ID:hOY2XAkM0
まってwwwwwwなんでピーになってないのwwwwwwx
53 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 18:28:58.96 ID:hOY2XAkM0
あうぁぅ…///////////


1、ドキドキ三角関係(デメリット78%
2、近親そ[ピーーー](デメリット55%
3、男達の股関のヤマト(デメリット80%

>>54
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 18:30:26.58 ID:lSQM0RqAO
2
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 18:30:53.38 ID:hnQAjbkjP
まあなんだ、死ねと殺すは漢字じゃないと変換されない
他にもいろんな機能あるけど全部メール欄にsagaで回避できる
あと(汗とかは2ちゃん的に使わない方がいいよ

3
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 18:35:03.87 ID:kdRekR650
3
57 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 18:35:50.58 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「・・・」

しのぶ「どうしたでござる、さ、どれにするでござるか?」


セフィロス「・・・近親相[ピーーー]についての本」

しのぶ「うむ、拙者ちょっとこの近親相か[ピーーー]というのが意味不明で…」うーむ

セフィロス「・・・」


セフィロス「[ピーーー]親相姦とは、肉親と寝技をかけあうことだ」ドンッ

58 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 18:41:26.31 ID:hOY2XAkM0
>>55さんありがとうございます!


しのぶ「なんと!?そうだったのか!!」

セフィロス(私は間違ってない間違ってない間違ってない・・・)


しのぶ「しかしこの85pに書いてある[熱い欲望を[ピーーー]]とは一体?」

セフィロス「」


1、ほとばしる汗だろう(デメリット65%
2、種だな…人間の…(デメリット99%
3、相手への深い憎しみだな(特殊デメリット100%

>>60
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 18:46:44.57 ID:lSQM0RqAO
2
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 19:04:43.11 ID:6DK3Th0no
2
61 :時間切れ! :2011/01/11(火) 19:06:53.10 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「闘気というヤツだな、本気の闘いだ」

しのぶ「ふむ、なんだかイマイチでござったな…」ムスッ


セフィロス「・・・!」スッ

しのぶ「ん、拙者の本棚が気になるでござるか」

セフィロス「[LOVELESS]か…懐かしいな」ゴトッ


しのぶ「その本、知ってるのでござるか!」

セフィロス「・・・タイトルはな」ぱたんっ

実際の内容↓

「お兄ちゃんは誰にも渡さない、だからグチャグチャにあの女を引き裂き潰してそれから…」


62 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:07:46.84 ID:hOY2XAkM0
あ、ありゃ…だれか安価とってた…
63 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:11:44.62 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「種だな…人間の…」

しのぶ「タネとは??」

セフィロス「……そこの本を取れ」

しのぶ「こく…ご辞典?」


セフィロス「それで[精液]を調べてみろ」

しのぶ「どれ…」ぺらぺら



















しのぶ「・・・・・・・・・・・・//////」ぼんっ

セフィロス「私は少し外を散歩してくる」
64 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:18:51.88 ID:hOY2XAkM0
〜南の森〜


DIO「ハァ・・・ハァッ…」ヨロッ

南のぬし(しまとら)「ど…どうやらぼくと君の実力は互角みたいだね?」

DIO(馬鹿な、このディオが猫一匹に勝てないとは…)


DIO「何かが足りぬ…!!」ペロッ

しまとら(気持ち悪いのが島にきちゃったなぁ…)
65 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:22:02.49 ID:hOY2XAkM0
メイメイ「すや…すや…」

遠野「ふぁ…あちきも寝ようかな?」

遠野「それにしてもあのディオってヤツ強いなー」


ガサガサ!


遠野「ッ…だれだ?」


ガサッ


一方通行「あァ?…お前は昼間の!///」ぽっ
遠野「ひぃ!?」ぞくっ
66 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:24:48.52 ID:hOY2XAkM0
一方通行「・・・」じっ


遠野(み、見てる…あちきの事ずっと見てる…)

一方通行「なァ・・・」

遠野「な…なんだよ、じろじろ見んなよぉ…////」


一方通行「 抱 か せ ろ 」
遠野「」
67 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:29:59.76 ID:hOY2XAkM0
遠野「ななななな…なっ!!?」

一方通行「くきかけぐげげごかかきくくけ!!」ギュッ


遠野「〜ッ////」じたばた

一方通行「あ〜…この[顔]といい[体つき]といい…可愛い過ぎンだろォ」ぎゅ〜

遠野(あ…あちきが可愛い!?)

*一方通行はぬいぐるみ的意味で言いました。


一方通行「あー…癒される」
68 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:37:39.08 ID:hOY2XAkM0
〜北の森〜


北のぬし(大牙)「…なんだ、行人か」

行人「ああ、今日はちょっと頼み事があってな」スッ

大牙「いいだろう、ルールは?」


行人「三回当てれば勝ち、…どう?」

大牙「…おっし、やるぞ」ズシッ



行人(なんでか…強くならなければいけない気がする…!)
69 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:41:12.98 ID:hOY2XAkM0







【私の可愛い息子…セフィロス・・・】


【全てを憎みなさい…それがあなたにできること・・・】





「わかったよ…母さん」






?【今日から友達、だろ?セフィロスーーーー!】
70 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:45:11.55 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「!」ぱちっ


しのぶ「大丈夫でござるか?うなされてたけど…」スッ

セフィロス「!!」バッ

しのぶ「うわっ」トサッ


セフィロス「・・・私に触るなッ…」ブルブル

しのぶ「??…怒ってるでござるか?」


セフィロス「なんでもな…」ヒュゥゥ

セフィロス「!?」
71 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 19:50:03.57 ID:hOY2XAkM0
セフィロス「!?…?」ぐっぐっ


セフィロス(今、確かに手が消えかけていた…)

しのぶ(あ、ひょっとしてこれが思春期でござろうか?)




セフィロス「なぜかわからないが違うとツッコミたい」
72 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:09:38.11 ID:hOY2XAkM0
〜りんの家〜


赤髪(りん)「へ?木刀が欲しい?」

行人「うん…ちょっと壊しちゃってね」

りん「ってかダンナ…なんで傷だらけなんだよ」


行人「はは…ちょっとね」


〜物陰〜

からあげ「……」

73 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:12:54.09 ID:hOY2XAkM0
しのぶ「りん〜!」


りん「ん?しのぶ、どした?」

しのぶ「うむ、ちょっと木刀を作って欲しいのでござる」

りんの母(りさ)「木刀?」


りん「普通のならあるぜ?」

しのぶ「いやそれが・・・3mくらいのを作って欲しいでござる」
りさ「それ物干し竿じゃね?」
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 20:16:08.23 ID:6DK3Th0no
セフィロス用ですねわかります
75 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:17:38.74 ID:hOY2XAkM0
しのぶ「しかし木刀だと言っていて…」

行人「?、誰に頼まれたんだ」


セフィロス「私だ」スタッ

りん「…どちらさん?」

行人「ああそうだった、昨日ここに来たセフィロスだよ」

りさ「他にもいたのかい」


セフィロス「作れそうか?」

りん「あ〜、悪いなさすがにちょっと難しくて…」
76 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:22:38.51 ID:hOY2XAkM0
とげ太(ペンギン)「あ、やべえ!!」ブツンッ


ゴォォォォッ


行人「危ない!木材が・・・!!」


りん「!?」


ガガガガガガァァァンッ!!

行人「…セーフ」カランッ

セフィロス「・・・」スタッチャキンッ

りさ「2人ともすげぇ…」
77 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:25:59.14 ID:hOY2XAkM0
りん「っていうか…」


りさ「本当に長すぎだろ、その刀」

セフィロス「…だがこれが一番馴染むんでな」

りん「…よし!」


りん「作ってやろうぜ母さん!」

りさ「ふっ、当たり前さね!」



りさ「とりあえずとげ太はあとでこころに献上の刑な」
とげ太「」
78 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:30:33.30 ID:hOY2XAkM0
〜南の森〜


メイメイ「うーん…はっ!」ぱちっ

メイメイ「遠野サン?」


遠野「すや…////」←一晩中抱きつかれて寝た
一方通行「…zZZ」ぎゅっ

メイメイ「ひゃややぁぁぁぁ!!?遠野サンが男の人と一夜を…!?」
79 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:34:04.19 ID:hOY2XAkM0
〜南の森・ぬしの間〜


しまとら「にゃー…君しつこすぎるよ…」よろよろ

DIO「フン…このディオに敗北の二文字はないッー!」ヒュッ


しまとら「ッ!さっきより速く…!?」バッ

















〜物陰〜

からあげ「…にや」
80 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/11(火) 20:36:37.40 ID:hOY2XAkM0
今日はこの辺で終わります!

途中応援してくれた方ありがとうございます!

このスレはなるべく速く終わらせますが基本的に1ヶ月で終わらせるつもりです
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 20:38:51.46 ID:6DK3Th0no
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 23:54:10.31 ID:HleyZQnIO

待ってるぜ
83 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 16:39:01.27 ID:kLU5OV4i0
〜小さな滝〜


一方通行「…ん・・・」ぱちっ

ぐぐっ


一方通行「…なンで縛られてる」

遠野「起きたかド変態」ゴゴゴ…

一方通行「俺?」
遠野「自覚ないのか変態!!」
84 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 17:01:26.93 ID:kLU5OV4i0
遠野「よくもあちきを羽交い締めにして襲ったな…」ゆらっ

一方通行「知らねェよ、可愛いから抱きついただけだ」

遠野「・・・ふ、ふん///その手には乗らないぞ!」ギラッ


一方通行「やれやれ…」グッ

一方通行「あー・・・能力使えねンだった」

遠野「ふふふふ・・・覚悟!」バッ















ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ
85 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 17:11:09.66 ID:kLU5OV4i0
〜村〜


りさ「出来たぜ!」ゴトンッ

行人「本当に長いな…持てるの?」

セフィロス「重さの問題じゃない、強度だ」スッ


・・・・・・


セフィロス「はァ・・・!!」











セフィロス「くしゅんっ」
行人「」
86 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 17:21:19.08 ID:kLU5OV4i0
セフィロス「…やり直しだ」スッ

行人「で、ですよね」


セフィロス「…」


「    八  刀  一  閃    」



ヒュッ

















ズバッ

りん「きゃああああああああああ!!?//////」

りさ「うぉ!?////」
87 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 17:27:28.43 ID:kLU5OV4i0
行人「なあああああ!?」ブシャアアアアアアアア


セフィロス「軋みもない…上出来だ」

りん「だからってあたいらの服斬るな!!」

りさ「なに恥ずかしがってんだ、りん?」
りん「母ちゃんこそ堂々とするな!!」
88 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 17:34:32.36 ID:kLU5OV4i0
しのぶ「しかし見事な剣術でござるな・・・」

行人「確かに、一振りしか見えなかったよ!」


セフィロス「ほう、一振りだけ見えたか」

行人「あ、偶然だよ偶然」

セフィロス「・・・どうかな?」ヒュッ

行人「あ!」


ズバッ

しのぶ「・・・!!//////」ファサッ
行人「何やってんですかあああああ」
89 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 17:44:21.68 ID:kLU5OV4i0
セフィロス「今確実に見えていたな?」

行人「え…」

しのぶ「寒いでござるよ師匠…」ぴとっ
行人「ひゃあああああ!?」ブシャッ


セフィロス「…所でなんなんだ?」
りん「あんたが平然としてんの見て確信した。旦那はシャイなんだよ」
90 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 17:48:01.07 ID:kLU5OV4i0
行人「…ふぅ」

セフィロス「落ち着いたなら先ず聞かせてもらおうか」

行人「え、何を?」

セフィロス「この島最強と剣術ができるヤツだ」


りん「旦那(行人)とからあげさんだな」

セフィロス「」ジー

行人「え、なにその信じられない眼は」
91 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 18:08:13.06 ID:kLU5OV4i0
セフィロス「からあげ…あの鶏だろう?」

セフィロス「おまけに素質はあっても成長の難しいお前か」


行人「なんかボロクソ言われた…」

りん(でも素質はあるって言ってるからツンデレ…?)
セフィロス「違う」


行人(こころ読めんのかい!!)
92 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/12(水) 18:18:56.33 ID:kLU5OV4i0
〜南の森〜



みゃー「うそ…ダーリンが・・・!?」

しまとら「・・・まいったにゃ」ドサッ


DIO「ククク…素晴らしいッ!仮面の力が弱体化していても血を一滴飲むだけで十分強くなれる!!」

メイメイ「ひゃや……ケガした血を舐めて貰っただけなのに…」

DIO「最後に勝つのはこのディオ様だッー!」
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 19:24:22.25 ID:nWCyDiiho
みんな無自覚にフラグ立ててるな
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 23:53:21.88 ID:ZzwFLe3L0
お、来てた
なかなかおもしろい
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 02:29:16.44 ID:xQ/EHlmeo
一方さん能力ないとキツイな。
96 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 10:45:34.09 ID:IPAMzsXQ0
>>93
>>94
>>95    ありがとうございます!
       ちなみにわかりにくい点があるので一度現在の解説をします


行人

この凄まじい血量を誇る藍蘭島の主人公
今の所地味キャラ


からあげ

藍蘭島ではそこそこ最強ポジションの鶏?
夢を見た後に来たセフィロス達を使って何か計画中


セフィロス

この物語のきっかけを作った電波ツンデレ最強銀髪ロン毛ソルジャー
ACで復活したけどクラウドに瞬殺された可哀想な人
ちなみにどこかCCの時に近い優しさを出している?


一方通行

かなりやんちゃな性格のイメージが[あった]自称最強銀髪ツンデレロリヤンキー
エアリスに飛ばされる直前は花見をそげぶした人
遠野のぬいぐるみボディに骨抜きにされた?


我らがDIO様

本スレでは弱体化させまくったけどなぜか弱く出来ない通称ツンデレ最強カリスマ吸血鬼
物凄く強い
多分この人はうじうじしたヤツがタイプな気がする
97 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 10:54:30.11 ID:IPAMzsXQ0
本スレ能力解説


行人

剣術だけなら一般兵だったころのクラウド並みだと私は信じてる
スーパーサイヤ人みたいなきっかけがあれば凄まじい強さを得る気がする


セフィロス

実は他の2人に比べてあまり弱体化されてない

制限された能力:リユニオン、瞬間移動、魔法全般


一方通行

ちょっと弱体化されると世界一弱くなる最強

制限された能力:ベクトル操作
追加された能力:肉体が全盛期に戻った?


DIO

元々が強いから少し弱体化させても釣り合わないくらい強い

制限された能力:スタンド、仮面の力(吸血鬼)

仮面の力が弱体化されたせいで太陽が平気になった。
でも不老不死ではないし、戦闘力がかなり落ちた
98 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 11:30:38.16 ID:IPAMzsXQ0
DIO「フン…それなりに役に立ったじゃないか」

メイメイ「ひゃやっ!?私は何もしてないデスヨ〜?」

メイメイ「というより…いいんデスか…こんなことして」


からあげ「まあダメだよね」

DIO「貴様は・・・誰だ?」
からあげ「君昨日会ったよね」
99 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 11:34:09.88 ID:IPAMzsXQ0
みゃあ「からあげさん!」

からあげ「やれやれ、困ったことをしてくれたね」

DIO「ほう…なら貴様が相手をするか?[雛]」
からあげ「おし、テメそこ動くなよコラ」


メイメイ(挑発に乗った…!?)
100 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 11:39:05.13 ID:IPAMzsXQ0











〜西の森・メイメイの家〜


一方通行「ン…あ?」ぱちっ

遠野「よっ、起きたみたいだな」ぽりぽり

一方通行「・・・きゅうり?」
遠野「そだよ」ぽりぽり

























一方通行「お前河童だったのかァ!!?」
遠野「」ぼとっ
101 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 11:42:53.62 ID:IPAMzsXQ0
遠野「え?え?お前あちきが河童だから可愛いって言ってたわけじゃないの!?」

一方通行「いやオメェがてっきりぬいぐるみの妖精かと…」
遠野「頭メルヘンでおかしくなってんのか!?」


一方通行「なンつーか…妖怪なのな」
遠野「やっぱり手加減して連れて来なきゃ良かった…」
102 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 11:46:03.08 ID:IPAMzsXQ0
一方通行「あれ?ってことはお前が連れて来たのか?」

遠野「ま、まあな…ほらアンタ来たばっかで住むとこねえだろ?だから…ね」ぷいっ

一方通行(アーもォ可愛いなァぬいぐるみボディ!)



遠野「??」ぞくっ
103 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 11:55:51.91 ID:IPAMzsXQ0
〜すずの家〜


すず「うにゃぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああ」

とんかつ「ぷー!!?」ビクッ


すず「行人が帰ってこないー!」

とんかつ「ぷー」
すず「・・・またまちとかしのぶにキスされてるとか?」

すず「・・・ちょっと退屈だから散歩してくるね!」たたっ





















とんかつ「やれやれィ…すずは素直じゃないなァ、まったくゥ」Cv.若本
104 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:05:25.89 ID:IPAMzsXQ0
〜ちかげの家〜


ちかげ「さあどうぞ♪」

セフィロス「・・・」スッ


ちかげ(噂通りの殿方ですわね…)

ちかげ(これならきっと素晴らしい[最終巻]も・・・)
セフィロス(最終巻とは何のことだろうな…)
105 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:14:19.59 ID:IPAMzsXQ0
行人「それにしてもなんか悪いね、お昼ご馳走してもらうなんて」

ちかげ「構いませんの、丁度行人様が開発した冷蔵庫のおかげで食材が余ってまして…」


行人「でもすずに言ってから来れば良かったな、昨日の夜中から帰ってないし」

ちかげ「あら、何をしていらしたの?」にやにや
行人「な、なにもしてないよ!?」

セフィロス(ほう…修行していたのか)
106 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:22:41.06 ID:IPAMzsXQ0
〜村〜


しのぶ「な、なぜでござる?村から出られないでござるよ〜!!」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


しのぶ「!?」
すず「し〜〜〜の〜〜〜〜ぶ〜〜ちゃ〜〜〜ん!!!!!」┣¨┣¨┣¨┣¨

しのぶ「きゃああ!?な、なんで怒ってるんや!?」バッ
すず「ま〜〜〜って〜〜〜〜〜〜!!!!!」┣¨┣¨┣¨┣¨
107 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:26:09.00 ID:IPAMzsXQ0
〜ちかげの家〜


行人「ふぅ…ご馳走様でした〜」

ちかげ「ご馳走様ですの」


ぱな子「ふふ、セフィロスさんも良い食べっぷりでしたね」カチャカチャ

セフィロス「ま…あな」


セフィロス(満腹にも空腹にも私はならないから出された物は全て食べれるからな…)
108 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:33:00.48 ID:IPAMzsXQ0
しずか「ふふ、こんにちはセフィロス様」

セフィロス「…ああ」
行人「うわ!?いつの間にいたんですかしずかさん!!」ビクッ

セフィロス「お前がパンに手をつけた時に入ってきたぞ」
しずか「!」ぴく


セフィロス「…」

しずか「…くすっ」スタスタ

ちかげ「?」



しずか(あの方…必死に心を読もうとしていましたね)くすっ

セフィロス(アイツ、ウータイの奴ら同様[忍術]とやらで防いだか)ふっ
109 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:40:21.47 ID:IPAMzsXQ0
〜村〜


まち「せんべえも沢山もらったし、早速一枚・・・」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


まち「なァァにィィィィィッーー!??」

すず「YES!IAM!!!!!!!!!」┣¨┣¨┣¨┣¨


まち「ちょっ!すずアナタ別のマンガの顔になってるわよ!?」
110 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:49:11.33 ID:IPAMzsXQ0
すず「よくもよくも行人のをーーーーー!!!!!」ガバッ

まち「うひぃ!?ま、まちなさいすず!!その鉈を置きなさい!」

すず「あはははははははははははははは」ブンッ


ズカンッ

すず「・・・矢文?」
まち「(助かった…)なんて書いてあるのよ?」


【行人を返して欲しければ西の森にある滝の裏の洞窟へ来い】

             【紅】


すず「これ…もしかして?」

まち「紅夜叉!?」
111 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:51:44.04 ID:IPAMzsXQ0









第1章「紅夜叉編」








112 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 12:53:32.68 ID:IPAMzsXQ0
*この章での主人公を選んで下さい

>>114

すず
行人
セフィロス
一方通行
DIO
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 12:59:48.30 ID:XGtN/GMAO
すず
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 13:00:19.89 ID:XGtN/GMAO
行人
115 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 13:08:16.09 ID:IPAMzsXQ0









行人「さってと、ボクはそろそろ帰るよ」

僕は寂しがってるすずの顔を思い出し、席を立った。

セフィロスはちかげさんの家にある本を読み漁ってるみたいだし、そっとしとくか。


ちかげ「そうですか、帰り道は気をつけて下さいね」

行人「うん、ありがとう」スタスタ



ちかげ「・・・今回は脇役ですから、せめて見て楽しみますわ♪」
116 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 13:16:26.19 ID:IPAMzsXQ0
〜村〜


行人「そうだ、せっかくだからすずが喜びそうなものでも・・・?」ピタッ

僕は立ち止まる。

気づいたからだ、村全体に流れる異様な空気に。

あまりにも静かで、外には誰も出ていなく、灯り1つ見当たらない。


行人「・・・」たたっ
117 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 13:20:13.80 ID:IPAMzsXQ0
〜りんの家〜


行人「りん?」ひょこ


・・・・・・しーん


行人「・・・」

いない、いつもならばこの家はりんやみことを始めとした火種がゴロゴロしているのにだ。

さらにはとげ太やイタ一さんすら…みんないない。


行人「くっ…」バッ













?「くくく・・・」
118 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 13:32:25.71 ID:IPAMzsXQ0
〜すずの家〜


行人「すず!!」ガタッ


・・・・・・・・・「…ん」カタッ


行人「すず!?」たたっ

今の声、間違いなくすずの声だった。

行人「すず・・・っ」ガラッ

僕が開けた障子の先には、すずはいなかった。

行人「お前は…!」

あの夜、何度も見たあの[紅]い鬼の面。

何度も対峙し、何度も逃げられたアイツが、僕の前にいた。


行人「紅夜叉!!」


紅夜叉「やぁ、久しぶりだねぇ…イクトクン」ユラァ
119 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 13:43:27.70 ID:IPAMzsXQ0
行人「まさか…村のみんなをどこにやった!!」バッ

僕は手に持っていた木刀を構え、紅夜叉に問う。

相変わらず紅夜叉はいつものようにくっくと笑って、どこか憎めない感じがした。


行人(でも…!今回は今までのような実害のないイタズラとは違う!!)


紅夜叉「ふふ…さあ?君に1つなぞなぞを出してやろう」



「真実は1つ」

「求める物は真実以外全て」

「墜ちたる天使の涙に隠された裏にこそ真実があり」

「己はその真実に打ち勝つことができるか」



紅夜叉「謎…というよりは暗号メッセージかな?」

行人「く・・・これもまたお遊びか!」

紅夜叉「ふふ…どうだろうな」
紅夜叉?「なあ?」ユラァ

行人「!?」
120 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 14:17:51.86 ID:IPAMzsXQ0
行人「紅夜叉が…2人!?」


紅夜叉「ふふふ…」

紅夜叉?「うふふふ…」

マズい。

紅夜叉の実力を僕は知っている。

大体互角以上のしのぶを軽くあしらう強敵が、目の前に2人いる。


行人「・・・やるしかない」



バッ!!

試すしかない…昼間セフィロスの使った技の真似を!

まずは・・・


>>122

1、右にフェイントをかけて左へ踏み込む!!(デメリット64%
2、跳ぶ(デメリット85%
3、ジャンプ斬りだ!(デメリット30%
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 14:58:51.56 ID:+jhM+JZDo
この時間に安価とな?

安価ならあえて3
122 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 15:06:35.15 ID:IPAMzsXQ0
ありがとうございます!

時間切れなので>>121を・・・


行人「ジャンプ斬りだ!」バッ

ヒュッ

紅夜叉「遅い…」ブンッ
行人「!?」


ドガッ

行人「ぐあっ!!」ドシャッ

…やっぱり僕にはスピードがないからムリか。

なら仕方ない、ここは一度…


行人「逃げる!」ダッシュ!
紅夜叉「逃げるのかよ」
123 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 15:40:39.73 ID:IPAMzsXQ0
〜村〜


行人「とにかく…一度ちかげさんの家まで逃げよう!!」たたた

僕はこの時気づいていなかった。

今起きている事態は、


行人「!??」ピタッ


そんな生易しい物ではないことに。

紅夜叉??「うへへ…」
紅夜叉?!「うははは…」


うじゃ・・・うじゃ・・・

行人「な…紅夜叉が大量に!?」

124 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 15:48:12.05 ID:IPAMzsXQ0
行人「…今度こそ」スゥゥゥ…


リミットブレイク!!

1、八刀一閃(特殊イベント確率80%
2、三千世界(特殊ハプニング確率80%
3、超究武神覇斬(特殊コラボ確率80%


>>126
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 15:54:31.10 ID:HdJefI4AO
kskst
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 16:07:48.13 ID:37KQHE8wo
1
127 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 16:17:48.60 ID:IPAMzsXQ0
行人「・・・」ヒィ…ン


「  八  刀  一  閃  」


行人(まずは右にフェイントをかけて相手にプレッシャーをかけ…)

バッ!!

紅夜叉達「っ…?」

行人(そして一気に・・・)

ダンッ!

行人(踏み込む!!)ヒュンッ


紅夜叉達「!!」



行人「・・・ここからはオリジナルだけどね!」ブンッ


まずは最も近くにいた敵を薙払い。

ズガガンッッ

ひたすら全力で走りながら打つ!!


ガガガガガ・・・!!!

紅夜叉達「!??」
128 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 16:24:01.71 ID:IPAMzsXQ0
行人「よぉし!このまま一気に…」
紅夜叉「一気に?」ユラァ…!


ズガッ


ほんの一瞬だった。

ほんの一瞬で僕は動けなくなってしまう。


行人「ぐ…しまった〜」ドサッ

紅夜叉「ふ・・・随分と呆気なかっ…」


「[八刀一閃]」


紅夜叉「!!」バッ

ガガガガガガガガッ!!


セフィロス「今のを防いだか…」スタッ
129 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 16:37:20.17 ID:IPAMzsXQ0
セフィロス「やはり木刀は少し刀より重心が微妙にズレてしまうな」スタスタ

紅夜叉「・・・」ヒュッ
セフィロス「無駄だ」ビュッ


プッツン

紅夜叉「・・・っ?!」ドサッ

セフィロス「・・・忍術のようだな」

コロン…

あやね「あぅ・・・」


セフィロス「身体能力を写し、それぞれに強制的に人格を移し操るものか…まあ[糸]を切ればいいが」

セフィロス「この島の人間にしては随分と大きく動いたな」
130 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 16:49:40.99 ID:IPAMzsXQ0
セフィロス「・・・」ガシッ

行人「むにゃ…」


セフィロス「・・・この程度でのびるようじゃまだまだだな…?」ズルズル…











【JENOBAの能力は擬態と人格操作…?】

【この研究資料…まさか母さんは古代種じゃ……!?】

?【セフィロス…】

【母さん…?】

?【私の手足となりなさい…我が子よ…】








セフィロス「・・・」ズルズル
行人「あの…もう起きたんだけど、痛いんだけど」
131 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 17:28:42.23 ID:IPAMzsXQ0
お、落ちます…
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 17:30:02.07 ID:+jhM+JZDo
許さない
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:31:54.88 ID:11u8WN8u0
面白くなかったから落ちたらいいんじゃないか
134 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 17:36:23.01 ID:IPAMzsXQ0
ひ、ひどいですぅぅ!?

と、でもレスしてくれてありがとうございます!
135 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 17:37:38.86 ID:IPAMzsXQ0
あ、どうせならどこが面白くなかったかも教えてください!

あとあと調整したいですし
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:38:35.04 ID:37KQHE8wo
面白くないっていう奴は大体「全部」とか「このスレ自体面白くなかった」とか言うんだから

そんなこと聞くだけ無駄
137 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 17:46:06.08 ID:IPAMzsXQ0
いやそれはわかって(今少し考えて気づいた)ますけどww

一応言っておけば後で「設定がおかしい」とか「感情がない」とか聞けるかもですし…


言った方がいいと思った…んだよね、ウチ的に
138 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 18:07:46.66 ID:IPAMzsXQ0
DIO 【】 承太郎 鈴蘭校#


落ちる前にメモメモ…っと
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 18:13:55.19 ID:08iAzUFfo
面白くなかったっていう意見は大半が自分の肌に合わなかったってだけだから
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 18:24:43.28 ID:7iZ37FVC0
嫌いじゃないぜ。こういうノリ
141 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 18:45:37.94 ID:IPAMzsXQ0
やったー!初めて違う人間が4人以上見てくれた!

皆さんありがとうございます!
嬉しいから10レスくらい進めようかな!!


142 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 18:51:29.94 ID:IPAMzsXQ0






行人「・・・ぅ」ぴくっ

セフィロス「いい加減起きろ」げしっ
行人「べぶっ!?」

セフィロス「あの赤い仮面をつけたヤツはお前に何を言った?」

行人「げほっ…え、紅夜叉が言ったこと?」

セフィロス「私の予想が正しいなら、その聞いたメッセージを聞けばこの事件を解決できる」

行人「本当ですか!?えーと…」

「真実は1つ」
「求める物は真実以外全て」
「墜ちたる天使の涙に隠された裏にこそ真実があり」
「己はその真実に打ち勝つことができるか」

行人「…だけど」

セフィロス「…一部の村人の居場所はわかったぞ」
行人「本当ですか!?」
143 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 18:59:09.99 ID:IPAMzsXQ0
セフィロス「まず、身体能力が優れていた村人はあの紅夜叉だ」スッ

行人「?・・・え」

セフィロスが指を指した方向にはりさやみちる達が紅夜叉のマントを着けて気絶していた。


セフィロス「厄介だな、数だけならお前に勝ち目はない」

行人「やっぱり…て、今なんて?」

セフィロス「お前に勝ち目はない」
行人「…僕1人で解決するんですか!?」
144 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:07:18.87 ID:IPAMzsXQ0
セフィロス「私には関係がないのでな」

行人「木刀作ってもらったのに?」
セフィロス「手加減するためだ、むしろ感謝してもらいたいものだ」


行人「…じゃあもういいよ!俺がやる」

セフィロス「…フン」

セフィロス「残りの村人は[滝の裏]にいるはずだ」
行人「滝?」

セフィロス「「墜ちたる天使の涙に隠された裏にこそ真実があり」つまりそこに村人と[本物]の紅夜叉がいるはずだ」

行人「そうか!しかもそれだけ大きい滝はいくつもない!!」

行人「よし!みんな待ってろよー!!」だっ
145 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:13:14.02 ID:IPAMzsXQ0







セフィロス「・・・フン、私は別に手加減をする気はない」カランッ

セフィロス「ではなぜ木刀を捨て、素手になったか?それは・・・」



紅夜叉a「くく…」

紅夜叉b「くく…」
紅夜叉c「くく…」
紅夜叉defghijkl「くくくくくくくくくくくくくく…」


セフィロス「木刀を作ってもらった礼だ、武器無しでやってやろう」グッ

セフィロス(ちなみに私が言われたメッセージの解読は【全ての紅夜叉が狙うのは男】だったが)

セフィロス(まあ私がここで派手にやれば行人の所には行かないだろう)
146 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:19:34.56 ID:IPAMzsXQ0
〜北の森〜


紅夜叉「くく…」ユラァ
紅夜叉「くく…」ユラァ
紅夜叉「くく…」ユラァ



行人「きたああああああ!!?」┣¨┣¨┣¨┣¨

147 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:33:09.81 ID:IPAMzsXQ0
紅夜叉「!」ぴきぃ〜ん!!


バッ


?「それで避けたつもりかァーッ?無駄無駄無駄無駄ァァ!!」┣¨┣¨┣¨┣¨

紅夜叉(こころ)「ぶへぁ!?」ドシャッ

行人「?」

DIO「小僧…フン、無事なようだな」スタッ
148 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:38:38.74 ID:IPAMzsXQ0
行人「もしかして…もう1人来た男の人?」

DIO「そうだ、貴様が行人だな」

行人「え?あ、はいそうです」

DIO「メイメイとかいう小娘がさらわれたのでこの下らないお遊びのついでに助けに行く所だったが…」

DIO「  お 前 が 行 け  」
行人「な…んだと?」
149 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:45:38.92 ID:IPAMzsXQ0
DIO「行かないで俺に殺されるか…逝ってくるか…」
行人「逝くって!??」

DIO「フン、メイメイはお前が助けに来るのを待っているはずだ…早く行け」

行人「・・・名前は?」

DIO「ディオだ」


行人「また…どこかで!ディオ!!」たたっ

DIO「・・・ふっ」











DIO「ところでなんだこの最終回のような展開の数々は」
150 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:53:40.09 ID:IPAMzsXQ0
〜滝〜


行人「・・・本当に裏側に空間がある」スタスタ


<行人〜〜!!

行人「すず!?すずーー!!」バッ






〜洞窟内〜


遠野「う・・・」

まち「え・・・」

メイメイ「ひゃや・・・」

すず「いーくーとー!!」ヂャラ
151 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:58:21.77 ID:IPAMzsXQ0
行人「すず!」たたっ

すず「行人!来てくれたんだ!?」
行人「待ってろ、今助け…」


?「ソイツから離れなァ…」バッ

すず「チッ!」ヒュッ


ドゴォンッ!!

行人「うわ!!」

一方通行「よォ、無事みてェだな?」
行人「あれ…君能力が使えないとか言ってなかった?」


一方通行「はッ、オレを誰だと思ってやがる!?」
行人「いや知らないッス」
152 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/13(木) 19:58:58.82 ID:IPAMzsXQ0
さて、今度こそ落ちます!
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 22:21:09.19 ID:37KQHE8wo
てs
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/

154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 22:44:26.57 ID:Or9rr+co0
てす
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/

155 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/14(金) 09:54:19.42 ID:toj59r6M0
行人「…というか、すず!?」


すず「フフフ…愚かな、暗号を解いたならわかっていたはずだ」ユラァ

行人「そうか!お前が本物の…」


しのぶ「そう!拙者でござるよ!!」バサァッ

行人「」
一方通行「誰ェ…」
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/

156 :真真真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
157 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/15(土) 21:45:50.73 ID:avWOfdb70
セフィロス「・・・移転成功したな」

一方通行「1の彼氏が2度目の依頼した時はヒヤッとしたなァ」

DIO「フン、そういうわけで・・・」



「これからも宜しくお願いします」
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 13:26:27.03 ID:AL67sfLDO
よろしくお願いします
159 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 16:53:06.06 ID:xuhnwkvZ0
しのぶ「んな!?拙者を知らないんか!?」
一方通行「お前とは初対面だっつの」


しのぶ「・・・おおそうであった!」

一方通行「ったく」

行人「?」

なんとなく違和感?
160 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 16:56:25.03 ID:xuhnwkvZ0
行人「それにしても…しのぶが紅夜叉!?」

しのぶ「うむ、そうでござるよ師匠!」

行人「・・・あれ、でもそしたら随分前の紅夜叉はいった…」
しのぶ「隙ありでござるぅぅぅうううううううう!!!??」


ドッギャーーーーン!!
161 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:01:53.47 ID:xuhnwkvZ0
行人「あ、あぶねぇ・・・」ギリギリ…

しのぶ「ふふん、油断したでござるな…」ギリギリ…


一方通行「・・・アー…確か…」ガサガサ

【ラストの展開はおまかせ】

一方通行「・・・おまかせ?」


一方通行「・・・じゃあ見てるか」
162 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:08:30.96 ID:xuhnwkvZ0
行人「ボクは負けない!!絶対に!!」ガギィッ

しのぶ「ふはは、この私にかなうとでも〜」ガギィッ


一方通行「・・・ふぁ」Zzz


行人「うぉぉぉ!!インディアンポーカーソード!!」ガギィッ

しのぶ「(何を言ってるのかはわからないけどかっこいい!)」ガギィッ


一方通行「・・・まだ終わンねェのか」
紅夜叉「オイちょっとまてや」
163 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:19:05.71 ID:xuhnwkvZ0
一方通行「ン、なンだよ」

紅夜叉「なんだよじゃねぇよ!?何やってんの!?」

一方通行「いやおまかせって言うから…」
紅夜叉「せめて何かしろよ!!すずとか遠野を助けるとか!!」

一方通行「めンどクセェ・・・もォ[薬]使おうぜ?」

一方通行「大体の行動見れば十分だろ?」

紅夜叉「ぬぅ・・・」


紅夜叉「もう、あなたをパートナーにしたのは間違いでした!」プイッ
一方通行「…じゃあさっそく」


1、右ポケットの物を…(デメリット55%
2、左ポケットの物を…(デメリット55%
3、まずは報酬のロリロリ雑誌を渡しなァ(特殊イベント

>>164
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 17:22:43.20 ID:i6M5UUyvo
2
165 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:26:32.65 ID:xuhnwkvZ0
一方通行「左ポケットの物を…」ガサガサ


【ゆきのとかがみの盗撮写真を見つけた!】


一方通行「」サッ
紅夜叉「今のは・・・」


1、尻ポケットだったなそういや(デメリット100%
2、まずは報酬のロリロリ雑誌を渡しなァ(特殊イベント
3、やっぱ右ポケットだったなそういや(デメリット0%


>>166
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 17:37:36.60 ID:o1RWMVy20
2
167 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:47:06.27 ID:xuhnwkvZ0
一方通行「っと…まずは報酬のロリロリ雑誌を渡しなァ」

紅夜叉「この期に及んで…!?まったく、外の男性は変わってますわね…」スッ


【一方通行はロリロリ雑誌を受け取った!】

一方通行「ハッ、ありがとよ…!」
紅夜叉(コイツ…#)







遠野(・・・アイツ、やっぱあちきは対象外か…)

遠野(・・・)

遠野(・・・あくせられーた…)



遠野「・・・ッダアアアアアアアアアアアア!!!!!!」ピカァッ

行人「スーパーサイヤ人!?」
168 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:51:44.69 ID:xuhnwkvZ0
一方通行「あァ!?なンかアイツめっちゃ光ってンぞ!?」

紅夜叉「ちょっ、早く薬を・・・」


遠野「ゥオルァァアアアアア!!」ブチブチィッ


しのぶ「自力で縄を・・・!??」
行人「亀が凄い光ってる…」


遠野「一方通行の…!!」ビュンッ
一方通行「え」


遠野「ばかあああああああああああああああああ」

どごーーーーん!!


一方通行「が…はっ・・・!」ドシャッ
169 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:54:06.78 ID:xuhnwkvZ0
一方通行「」


紅夜叉「え、ちょ・・・薬は!?」

一方通行「・・・右・・ポケッ…ト…に」


遠野「ぉぉおおおおおお!!」ギャンッ




すず「な…なにがどうなってるんだろ」
まち「さあ・・・」
170 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:57:19.26 ID:xuhnwkvZ0



ガサガサ・・・


紅夜叉「あった![眠り幻惑剤]!!」






「行人クン!」

行人「なに!?」ガギィッ

しのぶ「あれ?拙者が負けてからじゃ…」


紅夜叉「これは全て君の夢なのだよ!」
行人「な…んだと?」


【紅夜叉は薬を辺りに撒き散らした!】
171 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 17:59:59.99 ID:xuhnwkvZ0
すず「あれ…急に眠く・・・」ドサッ

まち「…」ドサッ


行人「まさか…そん…な……」ドサッ

しのぶ「なら報酬の師匠の盗撮写真は・・・?」ドサッ


遠野「…あくせら・・・れーたの…ばか…」ドサッ





【終結!!】ドンッ




172 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 18:00:37.21 ID:xuhnwkvZ0








          〜数日後〜









173 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 18:04:22.37 ID:xuhnwkvZ0
ちかげ「さ〜さ〜!シズマル最新刊[紅夜叉最終巻その壱]はまだまだありますよ〜」


りん「今回のは特に面白いな、この間あたいが見た[夢]そっくりだ」

あやね「不思議ね…なんでかしら?」



行人「…夢オチ、なのかなぁ?」



174 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 18:08:20.79 ID:xuhnwkvZ0
〜からあげの家〜


からあげ「や〜みんなお疲れ様!」

しずか「やれやれ…まさかこんなに後始末が大変とは…」

セフィロス「だがなかなか面白かった」


しずか「…特に誤算だったのはあなたに忍にも効く薬が効かなかった事ですわ」

からあげ「へえ、さすがじゃない」

セフィロス「しかしたった1つの作品に随分な仕掛けだな」


175 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 18:13:13.42 ID:xuhnwkvZ0
しずか「えぇ・・・」



セフィロス「・・・何か思い入れがあるようだな」

しずか「大したことではないですわ、ただ…ちょっとね」

セフィロス「・・・」


1、また、いつかやるつもりなら私も手伝ってやろう(好感度UP
2、ところで、なぜ私たちはここにいる?(デメリット25%
3、・・・(第1章終了


>>176
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 18:21:49.14 ID:UZWBOeiko
1
177 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 18:26:45.15 ID:xuhnwkvZ0
セフィロス「また、いつかやるつもりなら私も手伝ってやろう」

しずか「・・・くす、それもいいですわね♪」

からあげ(あれ、パートナーは一方通行じゃ?)















一方通行「・・・おィ」

遠野「なんだよ」
一方通行「なンでまた縛られてンですかァァァ!?」

遠野「うるさい変態!浮気者!!」

一方通行「なンで・・・」←薬のせいで紅夜叉のことすら覚えてない

遠野「ふんっ・・・」←妖怪なので幻惑にはならなかったから記憶はアリ
178 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 18:33:38.06 ID:xuhnwkvZ0









第1章「紅夜叉編」終了


〜今回のリザルト〜

主人公Lv・順位

一位:セフィロス
二位:一方通行
三位:行人
四位:遠野
五位:DIO
最下位:すず


好感度・現在の推定カップル

行人→行人×すず

セフィロス→????

一方通行→一方通行×遠野

DIO→DIO×メイメイ

すず→????


次回の推定主人公:セフィロスor一方通行
次回の推定名脇役?:行人or遠野
次回の推定脇役:DIOorすず
179 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/17(月) 18:34:13.17 ID:xuhnwkvZ0
さて、落ちます!
180 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/18(火) 19:42:52.98 ID:nKikz5AX0





〜ちかげの家〜



ぱな子「ちかげさーん?まだ寝てるんですか〜?」ガチャ


ぐちゃ・・・・・・・・


ぱな子「・・・今回ばかりは徹底的に掃除させていただきますからね」ぐいっ







181 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/18(火) 19:45:59.92 ID:nKikz5AX0
           ,..、
           / i |ヽ_,、                     /   ..__    ,-,
             |,j l | l i゙'i  ___                / ,,,,,-=~フヽ;::\,,,-~;;:::|
          li |   ! l l ゙i´─ `゙'''‐- 、          /  /;;::::::/::::/ヾ;::::";;;:イ::;;i
   _r'ヘ、     l.! | i i  i l !二二 -‐  `゙ヽ、         /  /::::::::;;|:::/レ"``ソ"i':レ|;:::|
  ,l| .!ミミヽ、 /!| i| |       !_ ̄`ヽ、-- 、   ヽ     /  /:,-,;:::/|:/il,    ソi ノ:::l
  !|i | ヾヾV〃|.! j! |       | `゙ヽ、ヽ、       ヽ   / . /;:ヽ `Y レヽoヽ ,,--//::ソ
  l | i.|  ヾヽ∨川 i .!i     | 二 ‐-、ヽ、 、     ゙  / /:/;;::ヽ、 '   ̄ i, `'7レ:/
 ! l .!|    i゙`'  j.! | l i   i.|== 、ヽ、`ヽ、 \ヽ  ゙、/ /:::/:::::/;;;:;;|ヽ、  -=-//;;/_,,
 | i, i゙il   .!    /|.i| ! |   l |三ミミヽ、ヾ、 ヽ、ヽヽ././:::/:::::/::;;;;;/ ;, \_/ ̄レ" レ
 |  |i l゙il  |     j,|,..-;|i"i | .l ド、ミy‐‐、ミ、ヾ、 \//::/:::://;;;/;;,,,,,   |i./ヾ  ソ_
 .! i|゙i,l ヽ ヾ, ,..-''r,;┬i|z i |.|゙i i|_/、 i.!゙iヾ、ヾ. /:::/::/::/::::/;; ,-=--,,-=┴-<,,,-~-=~
  i l !ヽ,  '"i   "i゙ー'"l| i i| |l| | |ゝ レ,|i |i, i,、 / /::::/::/:::/::;;;|i  ,;;:'''      \
  ゙i, .! i.   /    |  || | i| i.! .| .!/-',イj i| l | i//::::/::::;;/;  :'i            ミ ̄
  ゙i, i l,  /__   .j  l| ! ! |.! | j ,.ク─'∧∧∧∧∧/:::/:::;;;;|;   ,li;:..      ;;
   ヽ l.゙、 _,.ノ゙i__    .l| | l j |/i/´;;;;;:::<       >/:;;/;;;;;i;    :丶:,,.  _ソ"
    ヽヽく,,,,;;;;;;ヽ, ̄   j  l.i .jメ/;;;;;;;;::::::< の  セ  >::/;;;;;:;;ヽ,;:::....   ~^^^  ^`=-,,
   r'|i゙i、ヾ、_,i⌒゙ヽ     ,| i l/;;;;;:::::::::::< 予  フ  >:/:;;//:;i;:|`\:::::,,...   ヾ,,
  /;;;;li |;;ヾ、;|;;、;;, ヽ-‐'",j l/;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::< 感  ィ  >/::;;/;;;;|;;|  `-、:::::..   ヾ、
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄<  !!! ロ  > ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (\                      <     ス  > ヾil i/// // / /|l |il; |
  \\                     <       >\ヾ|i l.// // / //|| |il;  il
   (\\                     / ∨∨∨∨∨ \ i |// // / /|i .| |i l | |i  |il
   ((\\                  /./ ./ /ヾヾヽヽ\\~i |// // / /|i .| |i l | |i  |il~
    ( (_ヾヽ   _ _       /./ / /</~^=-,ヾヾヽヾV/ // / /,|,,i,,l || i | i  |i|
   ((  ( ヾ ) /l lV l. ノ.     // /.イ/ミl    ~~^=--=---^^   ./ /|i | i |i  l|彡
    し し//  lノヽl`´l/     / i i /.i.iミi                .l / | | | l   |i ミ
    し///ヽ ノ( ´∀`∩   /  |i .|1|ヾ| ,,,,..            .i/  | | i |  |i ミ
     し(/////●  Y  ノ  /   i| ,i .il ナ ニ=,-,,,        _,,,,,,,,,| | | | il|=-
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / ̄ ̄\/ ̄ /   ヽi ヽ|ヾ ヽ i~ー,.ヽ    ,,;:;;;:''''ニ-~^~| | | | | .|i/;
 ̄ ( ̄ ̄ /   / ̄ ̄\/    ヾヽヽ|  `ー"-` ヽ   ム  ,ノ,,,,,/ | | | i | ll
    ̄(/(/ ./      ./      ヾ ヽヽ、      .l      ̄ ̄   || j | |  i=-"|
     (/(/│    ∧ /       ヾ ヽ-、     i           i /|j |l .|-|/|
    (/( /│ \) ( /        ,-ヽヽ|iヽ    |          // /i |i |;:::|i;;|/
    (/(/ │ \) (/    __,/;::::::\ヽ\  ヽL       // // / i;:::::::/;:
   (//   .│ \) /, /::::::::::::::::::;/;::::::::::;;;;;ヽゝヽ, ー----−  //// /, /=-,,.;;;;:
   (/     \\)/ /::::::::::;;:::::::::::/;::::::::::;;;ミ/   | ヽ,  ̄ ̄  //  // //   ヾミ
           \/ /;;;;;::::::::::::::::::/;::::::::::;;;;ミ/   |  ヽ__,,,.-'ソ  // //    彡
182 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/18(火) 19:56:07.95 ID:nKikz5AX0
セフィロス「・・・なぜか今私はノリノリだった気が・・・・・・・」すたすた

セフィロス「ん?」ピタ





セフィロス「・・・あまり見たことの無い文字だな」スッ

セフィロス「[魔法書]?・・・ほう」





ぴかあああああああああああああああああああああああんんんん
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 05:31:43.71 ID:pSC8HHre0
クソつまらん
184 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 15:32:59.12 ID:A3kuJHXe0
>>183ごめんなさい



〜数時間後・長老&みちるの家〜


DIO 「外に行きたくなるような料理だと?」

長老「うむ、みちるの奴どうも引きこもり症での」

DIO 「いいだろう、この俺が作ってやる」



DIO 「最高の料理をな」キリッ
185 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 15:43:49.08 ID:A3kuJHXe0
みちる「ふえ・・・動くのダルいです〜」ぐて


ぽわ〜ん


みちる「・・・・美味しそうな匂いですね」むくっ

〜物陰〜
長老「なんと!みちるの奴が動きよったわい」
DIO 「俺まだ何も作ってないんだが…」
186 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 15:54:45.27 ID:A3kuJHXe0
〜北の森・入口〜


みちる「はわ〜」とてとて


〜物陰〜

長老「はて?いったいどうしてこんな所から匂いが?」

DIO 「・・・この紳士的な空腹を煽る香り、[ムニエル]か」スンスン



男「む、なんだお前か」ムシャムシャ
みちる「・・・だれ?」
187 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 16:04:16.67 ID:A3kuJHXe0
男「誰だと…ああそうかわからないか」

みちる「(この島1の影が薄い私に忘れられやるなんて哀れな人です…)」


大牙?「俺だ、北の主の大牙だ」
みちる「」
長老「」








DIO 「尚更誰だ」
188 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 16:17:47.81 ID:A3kuJHXe0
みちる「大牙さんって・・・人間でした?」

大牙「そんなわけあるか、さっき突然おかしな光が飛んできてこうなっただけだ」


大牙「・・・で、せっかく器用になったんで[りょーり]をしてみた」

長老「美味しそうな匂いじゃな」
みちる「にぎゃあああ!?なんでいるんですか!!」






















?「くく」がさっ
189 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 16:42:24.38 ID:A3kuJHXe0
〜すずの家〜


行人「ふぅ…」ぐったり

すず「お疲れ様行人♪」


しのぷ「…師匠」
行人「なに?」

しのぷ「師匠は最近来たあの3人より強いよね…?」

行人「う・・・それは…」


1、わからないかな…(デメリット65%
2、当たり前じゃないか!(鼻血100%
3、ふっ、何か悩みでもあるんだね?キリッ(デメリット75%
4、*すずを見る

>>190
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/19(水) 17:18:52.78 ID:qPz0e2vNo
191 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 17:46:31.84 ID:A3kuJHXe0
行人「当たり前じゃないか!」グッ

しのぷ「そうでござるよな!師匠は一番強いでござる!!」


すず「・・・」ムッ


すず「あっ」ツルッ

スパッ

しのぷ「へ?」ファサッ
行人「ひゃああああああああああああああ!!?」ドブシャッ


*説明しよう

*今すずは知らぬ間に夕飯作りに使っていた包丁をしのぷに投げてしまいしのぷの上着は脱げてしまったのだ!

192 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 17:49:39.23 ID:A3kuJHXe0
行人「」ドシャッ

すず「行人ー!?」


男?「やれやれ、相変わらずのヘタレだな」スタスタ

しのぷ「?、誰や」


からあげ?「あ、ちなみに僕からあげだよ」
びふてき「モー!?」
とんかつ「ぷー!?」




193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/19(水) 17:51:48.64 ID:qPz0e2vNo
しのぶ「」
194 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/19(水) 18:15:24.13 ID:A3kuJHXe0





〜かくかくしかじか四角いムーブ〜

からあげ?「・・・というわけで行って来るよ」

すず「人間にする光って・・・なんだか身を持って体験したことがあるような話だね」

行人「というかまたちかげさんじゃないか?」

からあげ?「あ・・・実は心当たりがあるから平気なんだ」

しのぶ「それにしても意外とからあげさんは若かったんでござるな・・・」



からあげ?「・・・うん」


からあげ?(僕まだ32歳なの知らないのか)
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 21:46:46.90 ID:VppRyrX9o
安価はいいから一方通行と遠野のヤツもっとみせろろろ
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:10:16.96 ID:MnQ14XGqo
この僻地で安価はきついよ
197 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/20(木) 16:44:59.32 ID:x8vuDaOn0
(一応一方通行達出ますよ…!)



〜メイメイの家〜

メイメイ「へ〜、器用なんデスネ一方通行サン」

一方通行「ちゃンと計算さえ合ってりゃなンだって作れるンだよ」


遠野(やっぱり一方通行は幼児体系が好きなのか…?)

遠野(確か行人の話ではあちきは大人っぽい人間だったらしいけど…)



遠野「しかも・・・あちき、妖怪だしなぁ」ずーん
一方通行(なンかこの間から具合悪そォだな)
198 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/20(木) 16:51:34.85 ID:x8vuDaOn0
遠野「・・・な、アクセラ…」


ギューーーン!!


メイメイ「ひゃやや!?なんか光が飛んで来たデスヨー!?」

一方通行「なっ・・・俺の後ろにいろお前ら!!」バッ

一方通行(この間から少しずつ能力が回復してンだ、タイミングを合わせて演算すりゃ・・・)


遠野「くあ?」


ギュィンッ

一方通行「軌道を変えただとォ!?」



ピカアアアアアアンッ


遠野?「・・・え?」
一方通行「…え?」
199 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/20(木) 17:18:45.86 ID:x8vuDaOn0
一方通行「あー・・・あ?」

遠野?「あれ、この姿ひょっとしてあちき…」


メイメイ「遠野サンが人間になってるデスヨー!?」


遠野?「・・・これなら…」
一方通行「・・・なーンか老けたなお前」














遠野?「・・・死のう」
200 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/20(木) 17:22:59.32 ID:x8vuDaOn0
メイメイ(一方通行サン!そこは綺麗になったなとか言うデスヨ!!)ひそひそ

一方通行「ァ…冗談だ、綺麗になったじゃねェか」


遠野?「・・・」


一方通行「しっかしなンでババァになったンだァ?」

遠野?「うわぁぁああああああああああんんん!!!」ドゴォォォ
一方通行「ぐぎげぁ!??」ドシャッ
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 17:27:40.21 ID:pZ5MngfHo
アクセロリータはやっぱりアクセロリータだったか
202 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/20(木) 17:30:39.75 ID:x8vuDaOn0
     〜南の森〜













?「・・・あまり面白いことには使えないな」




からあげ?「そこまでだ、黒幕クン」ザッ
大牙?「成る程な、貴様が犯人だったという訳だ」
遠野?「あちきの純情かえせぇぇぇぇぇ!!!」


「「「セフィロス!!!」」」



203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 13:22:07.29 ID:kpaMdXvAo
塩酸インゲン平目出目金
(゚Д゚)セフィロス!!
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 22:00:47.48 ID:ER+WbldBo
インゲンじゃなくてシメジじゃね
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 22:44:23.03 ID:kpaMdXvAo
うろ覚えだった
206 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:04:22.64 ID:7gAeVLHU0
セフィロス「・・・ふ、お前達が私の[願い]というわけか」

からあげ?「願い?」

大牙?「知ったことか、元の姿には戻してもらうぞ」ザッ


セフィロス「いいだろう、戻してはやる・・・」






セフィロス「私から力づくで奪えればな」チャキ




遠野?(一方通行に嫌われた・・・嫌われた・・・・・きらわれたきらわれたきらわれた・・・・・)

207 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:09:48.14 ID:7gAeVLHU0
からあげ?「魔法の本はボクにまかせてくれればいいよ、大牙サン」グッ

大牙?「なら俺があいつの相手をしてやる」


セフィロス「さて・・・私の願い[退屈凌ぎ]に相応しいかな?」ヒュン


バッ

ガキィインッ!!




遠野?(なんで?なんであちきがこんなにアイツのことを気にしなきゃいけないんだ?)

遠野?(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あはっ)ユラァ
208 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:14:47.29 ID:7gAeVLHU0
ガキイインッ!ヒュンッドガッ・・・ブンッ


遠野?「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」



セフィロス「!?」ビクッ
からあげ?「!??」ビクッ
大牙?「!????」ビクッ


遠野?「ああああくせられええたにきいいいいいらわっれったあああああああああああああああああああ!!!♪♪」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


セフィロス「え、ちょ、おちついt」



グッシャァ!!!
209 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:17:44.26 ID:7gAeVLHU0











                  この日、セフィロスは「二度目」のヤンデレを見た。












210 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:25:24.57 ID:7gAeVLHU0
     初めて見たのは、かつて彼が「友」と呼んでいた男だった。
     
     その男の名は「ジェネシス」。セフィロスがいた世界で同じくソルジャー1stであり、数少ない友人だ。

     
     セフィロスの目線からでは彼は酷く妄想癖があった。


     
     「俺には英雄になったら結婚する女神がいるんだ!!!!」


     
     今思えば、彼が狂い始めたのもこの一言だったような気がする。


     その日から彼は執拗にセフィロスをストーキングし、挙句には「遊び」と称して某LEVEL5第三位もびっくりな死闘を仕掛けてきたのだ。
211 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:30:21.04 ID:7gAeVLHU0


     当然、これには流石のセフィロスもたまらず時々手加減を忘れメタタァッ!!なことにしてしまっていた。


     そしていよいよジェネシスは本気を出して来たのだ。

     




ジェネシス「俺も英雄になって、女神タンとイチャラビするんだあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」





     このジェネシスに怯えたセフィロスはその闘いの際同じく友の「アンジール」にジェネシスを追い払ってもらった。

     
212 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:32:31.05 ID:7gAeVLHU0


     そして今、油断し少し弱体化していたとはいえ見事にボコボコにされたセフィロスは思う。










                「やはりツンデレこそ最上級のデレだ」











213 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:33:16.82 ID:7gAeVLHU0
おちます!そして今回の話はこれで終わります
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 17:34:14.45 ID:JeCWU9Oho

放置したかとおもった
215 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/24(月) 17:37:15.35 ID:7gAeVLHU0
い、一応放置はしないようにしては」いるんですが・・・・・

やっぱり3つはキツイですねww
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 16:23:28.26 ID:n10ZXZbIO
一方通行の能力回復しかけてんのか
完全回復したら簡単に脱出できちゃうから完全回復はしないのかな
217 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:07:41.45 ID:o4Rxf1rT0
>>216

現在の携帯にあるシナリオでは完全復活します   が、

あの反則級の能力に立ち向かえるキャラクターが限りなく少ないので、安価によっては復活しません。




(・・・・まあFF要素を入れてるから多分平気でしょうが)


さて、第二章を始めます
218 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:13:50.83 ID:o4Rxf1rT0


セフィロス「・・・」カラン


セフィロス(大分、[元の感覚]が戻ってきた)

セフィロス(とはいえ、何かが足りない気がするな・・・)



からあげ「やあ、やっぱりまだ消化不良かい?」

セフィロス「当たり前だろう、[お前が教えた魔法書]の効果は少し足りない」

からあげ「はは、あれだけボコられたのにかい?」
セフィロス「言うな、トラウマなんだ」

219 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:18:53.65 ID:o4Rxf1rT0
セフィロス「・・・ところで何の用だ」

からあげ「なに、ちょっと君に誘いがあるんだよ」


セフィロス「誘い?」

からあげ「ふふ、君はここに来てもう三週間だけど…どうだい?」

セフィロス「質問の意味がよくわからんな」


からあげ「たとえば…すずや行人のことだよ」
セフィロス「そうだな、なぜ行人はあそこまで気がつかない?」
220 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:24:40.94 ID:o4Rxf1rT0
からあげ「ボクもあれには困ってるんだよね、[い ろ い ろ]と」

セフィロス「…大方、あの二人をくっつけたいのだろう?」

からあげ「その通り、でもしかし……」


セフィロス「それでは他の女達に悪いか」

からあげ「はは、そうだね…昔とは違って彼女達は本気で行人君に惚れてる」

からあげ「君達が後二カ月早く来てくれたらそう苦労しなかったのにね」


セフィロス「…それで?本題はなんだ」

からあげ「君に二人の仲をズッタズタに引き裂いて欲しい」
セフィロス「唐翌揚げにされたいのか?」
221 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:26:53.05 ID:o4Rxf1rT0
からあげ「まあ、簡単な話だから聞いてよ」


セフィロス「今の以上に簡単な説明があるのか、聞かせて貰おう」











からあげ「      婿殿争奪戦に参加してくれ       」











222 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:28:43.67 ID:o4Rxf1rT0
   











                第二章「第三回婿殿争奪戦・バトルロワイアル編」











223 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:45:02.50 ID:o4Rxf1rT0
〜数日後〜


DIO「・・・・・・・・・・」スゥゥゥゥ………



キュインッ!!



DIO「かめはめ波AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッッッ!!」ギュオォォォォォ━━━━━!!




メイメイ「ひゃややっ!??本当に遠野サンの技を真似したデスヨ!!」
一方通行「お前はあれを真似だと言いはンのか!?」

遠野(…やっぱり一方通行はあちきを見てくれてるんだ///)ぽっ
224 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:54:47.34 ID:o4Rxf1rT0
DIO「・・・フン、上々の上といったところか。よし、一方通行を鍛える番だな」

一方通行「…まァたあの[一秒間で呼吸を十回]とか、[牛乳瓶を走って島中に届ける]だとか[40mの崖を素手で上る]を繰り返すのか?」


DIO「EXACTLY!!…それに貴様も気づいているはずだろう?今のお前は前のお前と比べ物にならないくらいのことをな」

遠野(ほとばしる一方通行の汗で皿を洗った時は死ぬ程気持ちよかった…////)



ヒュ………ン…


DIO「喝ッッッッ!!!!!」ズドン!!


〜遠方のみちる〜

みちる「な・・・気迫だけでかき消しただと!??」
225 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 18:58:45.79 ID:o4Rxf1rT0


ヒュ・・・・ン・・・

メイメイ「あ、誰か飛んで来ました」


みちる「何いきなり矢文をかき消してるんですか!!」スタッ

一方通行「なンだよ、用があンならテメエから来い」

みちる「まったく…はい、メッセージです」ガサッ


DIO「これは・・・」

メイメイ「ひゃやあ!??そ、そんな…!!」
226 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:04:18.51 ID:o4Rxf1rT0
〜すずの家〜


すず「・・・!!?」ドサッ

とんかつ「ぷー?(どうしたんだ?尻もちなんて突いて)」


すず「…第三回」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




〜りんの家〜



りん「・・・・婿殿・・」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



〜まち・あやねの家〜



あやね「争奪戦・・・」

まち「IN・バトルロワイアルですって…!?」

227 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:18:08.86 ID:o4Rxf1rT0



    第三回婿殿争奪戦・バトルロワイアル。

    これは基本的に前回のルールと変わらず「婿殿」を賞品とした一大決戦である。


    しかし、今回のルールは少々追加された点がある。



    1、男性、つまり最近流れ着いたセフィロス・DIO・一方通行達三人と行人は賞品としてなにか願いを叶えて貰える

    2、男性以外は4人1組にならなければならない

    3、今回は東西南北の主も参戦する

    4、今回全員に配られた紙には自分が組む相手が書かれており、それに従ってチームになる

    5、さらに、そのチームには狩る対象を「一つだけ」指定されている

    6、最初に指定された狩り物を手に入れた者はそれを持って「西の浜辺」に持ってくる

    7、持ってきた者が優勝者である

    8、なお、別に仲間を「戦闘不能」にしても構わない

    9、優勝者は2人までである

    10、指定の紙の中には「大外れ」と「チャレンジ」が入っている
228 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:30:07.69 ID:o4Rxf1rT0
〜すずの家〜


すず「こんなの…酷い」

とんかつ「ぷー??(なんだ、どうしたってんだ?)」



すず「つまり、行人と…その、結婚するには・・・・」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



〜長老・ことの家〜


みちる「今回も壮絶になりそうですね〜」

オババ「なんじゃ、お前さんは出ないのか?」


みちる「だって今回は主様達まで出るんでしょ?だったら別に行人さんは心配しなくても…」

オババ「・・・それはどうかな?」

みちる「え?」


オババ「優勝者は2人、しかし場合によっては婿殿を独り占めできるチャンスでありカリモノは一つしかない低レベルなルール…」

オババ「そこが落とし穴なんじゃよ、婿殿を物にしたいなら他の者を[全て]倒さねばならんからのう」

みちる「・・・・うわあ」
229 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:31:47.31 ID:o4Rxf1rT0
あやね「な、なんなのよこのルール…!今すぐオババに抗議してやる!!」


まち「…ねえあやね?」

あやね「なに?」ピタッ


まち「どうして優勝者は2人までなのに行人様が賞品なのかしら?」

あやね「だからその間違いも正しに・・・」


ゴスッ


あやね「・・・お、ねえ…様?」ドシャ





まち「わからないなんておバカね・・・つまり、[全員蹴落とした]者にだけ与えられるからよ」
230 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:35:28.46 ID:o4Rxf1rT0


・・・・誰も気づかない、紙に書かれた最後の追加ルール




11、男性はチームを組めない





行人「・・・・僕圧倒的に不利じゃない?今回」
231 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:36:50.69 ID:o4Rxf1rT0


この章の主人公を選んでください


1、一方通行
2、セフィロス
3、すず
232 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:37:40.72 ID:o4Rxf1rT0
あ、>>233
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 19:38:23.88 ID:1ejXDUNDO
1
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 19:44:08.78 ID:jr9oDnsvo
はえええええええええええええええ
235 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 19:50:10.63 ID:o4Rxf1rT0
〜北の森〜


一方通行「・・・まさかこンなのに参加させられるとはなァ」スタスタ

一方通行「おまけにこの[指定]は悪意を感じるっつの」ガサッ


「指定・大牙」


一方通行「大牙って確か北の主だよなァ?ったく…[アイツ]じゃねェが、不幸だ」


?「独り言かい?一方通行♪」シュタッ

一方通行「・・・誰だ?」
しまとら?「あ、今は人の姿してるけど僕しまとらだニャ」
236 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 20:02:27.54 ID:o4Rxf1rT0
一方通行「あァ?なンだ、アンタはまだ[解いて]もらってなかったのかァ?」

しまとら?「にゃふふー、違うよ〜♪[僕達主は]みんな人間の姿になってるんだよ?」


一方通行「…成程なァ、確かにその姿のまま[今までの動き]をされたら強敵になるな」


一方通行「ンで?何でここにいるンですかー?」グッ

しまとら?「さすが、君達3人の中で一番頭がいいだけあるね!理解が速いニャ」


シャッ


突然、何気なく話をしていただけのはずが場の空気が一変する。


「・・・ッ」


姿を消したしまとらと同時に一方通行は「演算」を始めていた。

その不意打ちと攻撃位置を「完全に」予測して・・・・


一方通行(「ベクトル」の指定は衝撃を反射…!)



バキャッ…!!


一方通行の演算処理が終わったと同時に「まるで突然出現したかのような」速さの石つぶてを粉々に吹き飛ばす。

237 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 20:10:41.40 ID:o4Rxf1rT0
「そこか・・・」


不意打ちを退けた一方通行は20mは離れた木の上を見る。

この時、しまとらが姿を消した瞬間からわずか2,67秒。彼はしまとらが移動した地点を確認した。


グッ


一方通行は足に力を込める、同時に能力発動のタイミングを測った上での演算を始め………



ドゴォッ!!



ベクトル操作を利用して跳んだ。いや、「飛んだ」。

しまとら?「・・・にゃるほどね」

一気に森の上空へ飛んだ一方通行を見てしまとらにはこう感じた。



    「かかって来い」と



238 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 20:23:13.37 ID:o4Rxf1rT0

「━━━━━━━いいよ、乗ってあげるニャ」

蚊の羽音のようにポツリと呟いたしまとらは、どこか「久々の獲物だ♪」というような笑みを浮かべた。



          ッ


         パキンッ



瞬間移動。
そう表現してもおかしくないような「跳躍」の後、

身長170はある青年となったしまとらの乗っていた枝がビスケットでも折るような音を出して折れた。



そしてその姿は地上60mの上空。


彼は7m離れた位置で一方通行と目を合わせていた。




「にゃふふ、ひょっとしたら君は[着地した瞬間を叩く]みたいな風に考えてるなら間違いだニャ♪」


残り56m、上空に飛んでから2秒弱。


「[空中でも攻撃はできるんだよ〜]」


「・・・・」

一方通行は黙ってしまとらを「見ていた」
239 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/25(火) 20:24:22.68 ID:o4Rxf1rT0
今日はここまでです!
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 23:17:10.31 ID:2DeTq0110

続きまってる
241 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/26(水) 12:59:13.94 ID:gLZ5D0Vf0


あ、ちょっと伝え忘れていました!

このSSの主人公は安価によって上がった好感度の高い者が主人公になります

場合によっては一方通行が主人公になったりするわけですね
このSSのラストも大体安価で決まります。ボスも私が選んだ「設定的に強い人」なので一応問題はありません。


ちなみに今のDIOを戦闘力で表すと92ぐらいです、亀仙人の半分以上の力なわけですね。

*何が言いたいかというとDIOのかめはめ波では大陸一つ破壊できません!無敵ではありません!!
242 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/26(水) 13:16:56.33 ID:gLZ5D0Vf0
「・・・?」

しまとらはその様子を見て、ほんの一瞬だけ疑念を抱いた。

何故、彼は「何もしない」のか、いやもしかすると単に様子を伺っているだけかもしれないが。


少なくとも「無防備」な人間の持つオーラではなかった。


しまとら?(まあいいにゃ…「妖術・猫閃」!!)

ヒュゥゥゥゥ、という音を出す「突風」を右の爪に纏わせてしまとらは右手を一方通行に振った。


轟ォォッ!!と唸りを上げる風の刃が白髪の少年に振り下ろされた。
その風の刃は一撃で一方通行の全身に「麻痺毒」効果のある小さな斬撃を与え、一方通行は意識を失う


はずだった。


しまとらが振り下ろした風の刃が放たれる刹那。

しまとらの様子を見ていた一方通行は、「笑いながら何かを言った」のだ。


「〜〜〜〜〜〜〜」パクパク


一見、もし他の者がこれを見た場合「風とかのせいで聞こえなかったんだろう」と思うかもしれない。

しかしそれはあり得ない。なぜなら本当に「何も聞こえなかった」からだ。

たとえ擬人化したしまとらでも、ほとんど猫又だった頃とスペックは変わらないからである。


7m。この距離ならばしまとらにとって一方通行の鼓動すら聞こえる距離なのだ。


しかしあの「笑った瞬間」だけ、声どころか鼓動すら聞こえなくなった。
243 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/26(水) 13:34:40.96 ID:gLZ5D0Vf0
━━━━━━━罠、そう気付いた時にはすでに遅かった。


突如バシンッ!というまるで壁に掌をぶつけた様な衝撃音が鳴った。


「ニャァ!??」ドゴンッ

「何か」が凄まじい衝撃をしまとらの体に与え、50m以上先に吹き飛ばす。

そのあまりの衝撃に一瞬意識が飛びそうになるほどだった。


一方通行「……中々[音]も使えるじゃねェか」

ガサガサッ!!

残り20m程になってから一方通行は森に落ちていった。



あのしまとらの一撃の瞬間、一方通行は大したことはしていなかった。

ただ、1秒にも満たないわずかな瞬間に「演算とベクトル変換を何度も繰り返して空気の振動の向きを一か所に集めて塊にした物をしまとらにぶつけた」だけなのだ。


今の不完全な状態の一方通行がどれだけ複雑な演算をしても発動できるタイムラグは1秒以下。

DIOとの「リハビリ」で今まで以上の演算スピードを手に入れた物の、発動できる時間が僅かなせいで使用に制限が生まれてしまう。

そんな状態で、これだけの速さと正確さ、そして応用ができた一方通行は既に昔の自分を遥かに凌駕していた。


244 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/26(水) 14:31:36.58 ID:gLZ5D0Vf0



      スタッ


一方通行「…あンだけの高さから落ちて普通に着地出来るようになった辺り、DIOとの[リハビリ]は無駄じゃなかったみてェだな」

一方通行「あのしまとらとかいう奴…恐らく俺が[指定]された獲物だったンだろうなァ」


?「誰かいるの?」ガサッ

一方通行「!」バッ



遠野?
メイメイ    「「「「あ」」」」
しのぶ
りん

一方通行「…え?」
245 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/26(水) 14:41:17.56 ID:gLZ5D0Vf0
メイメイ「あ…ど、どうもァクセリャレータひゃん!」

しのぶ「どどど動揺しすぎでござるよ梅梅!!」
遠野?「アンタもだろが」ピシッ


一方通行「…何だ?お前らも北の主狙いですかァ?」

しのぶ「え?あ、ああ!そうだったでござる!」

遠野?「あ…一方通行!」

一方通行「ン?」




遠野?「あちき…ポニーテールにしてみたんだ、どうかな?…///」

一方通行「あー、俺はショートの方が好きなンだ」
遠野?「ごめん、本当はあちき達一方通行が獲物なんだ」
メイメイ「遠野サン!!!???」
246 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/26(水) 14:55:23.34 ID:gLZ5D0Vf0
再面接怖いよぉ・・・おちます
247 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/27(木) 12:53:25.37 ID:2zWlAK8x0
サイレントヒルを20分プレイして本気で足の震えがとまらなくなった私参上!!
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 13:10:23.90 ID:+r6d8xxgo
サイレントヒルは3はマジガクブルゲー
249 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/27(木) 13:38:06.23 ID:2zWlAK8x0
私は1でこうなりましたにゃ・・・><


あ、そろそろ続きでも書きますか!(怖いけど気持ち良いの)
250 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/27(木) 14:59:27.87 ID:2zWlAK8x0
遠野?「というワケで一方通行…悪いけど愛の為に!!」

一方通行「お、お前何を言ってンだァ!?」
メイメイ(地雷踏むからデスヨー・・・)

しのぶ「覚悟!!」バッ


?「ちょっと[まち]なさい!!まちなだけに!」

遠野?「な…[?]にする意味あるのか!?」
まち「当たり前でしょ!!」

メイメイ「どこがデスカ」
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 02:46:37.02 ID:kTZP0J5+0
あれ?これだけ?
252 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 16:40:21.84 ID:W2xHkjhB0
ひいいいいいいい!!!ごめんなさいいいい!!

昨日は用事が急に出来ちゃったんですぅぅ!!!
253 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 16:47:45.41 ID:W2xHkjhB0
一方通行「・・・(今のうちに逃げるか?)」

遠野?「むっ!逃げる気だなぁぁ!?」バチバチィッ!

遠野?「妖術・河童雷!!」


ビシャァァアアアアアアンッ!!!


一方通行「ンなっ・・・!?てめェ当たったらどうすンだ!!」

遠野?「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい」


メイメイ「ひゃやや!?遠野サンがまたおかしくなったデスヨ!!」

一方通行「ったく、意味不明だなァ!!」
しのぶ(・・・ひょっとしてあくせられーたも[鈍感]でござるか?)
254 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 16:54:22.74 ID:W2xHkjhB0
遠野?「・・・もういい!!一方通行がその気ならあちきだって!!!」バチィッ!

一方通行「クソッ…さすがに5対1はキツいかァ?」スッ


りん「は?5対1って・・・」

シュタッ

しまとら?「・・・なかなかやられたニャ」


一方通行「チィッ・・・」

まち「・・・くすっ」













            ドガッ!!









しのぶ「な・・・!?」ドサッ

メイメイ「しのぶサン!?」
まち「甘かったわね…?」
255 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 17:02:58.37 ID:W2xHkjhB0
まち「[天龍鬼村正]…やりなさい」

村正「御意」ヒュッ


メイメイ「ひゃやや!?」


ドガッ!!

ドサッ


りん「まち…お前!?」

まち「ふふ、あなた達には行人様を渡さないわ」

村正「フンッ!!」ヒュッ

りん「っと!?」バッ
256 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 17:11:07.25 ID:W2xHkjhB0
しまとら?「ニャ…女の子は怖いニャ〜」チラッ

一方通行「おいおい、何なンですかァ?仲間じゃねェのかよ」

しまとら?「どうかニャ?多分他のみんなもこうにゃってると思うよ?」


一方通行「・・・はッ、行人様はとンだハーレム野郎ですねェ」


しまとら?「気に入らないかニャ?」

一方通行「・・・いい気分なわけあるか」



村正「貰った!!」ヒュッ
遠野?「あ・・・」トサッ

一方通行「!?」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
黄泉川「あ・・・」トサッ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



           ガッ!!!!




遠野?「…一方通行・・・?」

一方通行「ぐ…ァ……」メキィッ
257 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 17:20:40.56 ID:W2xHkjhB0
一方通行「反射が…通じねェ…ッ!?」ガクッ

遠野?「一方通行!!なんで、あちきをかばって・・・」

一方通行(こっちが聞きてェぐらいだ・・・クソッ、一瞬[アイツ]に見えた!)


まち「丁度いいわ…私の引いた[チャレンジ]の指定の中にあなたが入ってたしね」

りん「お前そんなことしてまで旦那を手に入れるつもりかよ!?」

まち「・・・うるさい、あなた達は何を呑気なことを言ってるの?」
りん「え…」












まち「もうすぐ私19歳になっちゃうでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
一方通行「余裕だろうが!!」
258 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 17:25:40.85 ID:W2xHkjhB0
しまとら?「ニャふふ〜♪余所見してていいのかにゃ?」ヒュッ

一方通行「あー!!クソッ!!逃げるぞ!?」ググッ

ガシッ

遠野?「え?」


ダンッ!!




りん「・・・あれ?アタイだけ置いてかれた?」

まち「やっておしまい」
村正「さすがに可哀想でしょ・・・」
259 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 17:41:47.13 ID:W2xHkjhB0
〜北の森・最深部〜


一方通行「はァはァ・・・」

遠野?「一方通行…あちきに欲情してるのか?////」
一方通行「疲れたンだよ!!何言ってンだテメェ!?」


ズキッ


一方通行「つ〜ッ!?」ガクッ

遠野?「どうしたんだ!?」

一方通行「…タイミングも、演算も間違いなくあってた」

遠野?「?」

一方通行「…なのに、何故反射が効かなかったンだ?」
260 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 18:07:20.59 ID:W2xHkjhB0
一方通行「…(垣根の時は確か[法則]を解析したンだよなァ)」


遠野?「…何か教えるべきなんかな?」


1、村正について説明
2、女体について説明(今後に多大な影響
3、「一方通行…左手・・・」(ストーリーカットの複線


>>261
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 18:33:02.66 ID:setxCupHo
2




とみせかけて1
262 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 18:50:28.84 ID:W2xHkjhB0
遠野?「…そうだ!////」


とんとん


一方通行「ン?…って何やってンだテメェ!!!??」

遠野?「な、なんだよ?河童は元々裸なんだぞぅ?//////」ハラリ

遠野?「そ、そーだ!///村正について説明するよぉ?////」カァァァ
一方通行「お前顔から蒸気出てンぞ」


遠野?「あれは[てるてるまっちょ][ごっちらの][式紙一 二 三式][村正]が合体した天龍鬼村正だよ」

一方通行「・・・詳しく(考えてみりゃここは俺のいた世界とは違ェから式紙なンつーオカルトはあるンだよな)」


*この一方通行は垣根戦の直後の一方通行なのでオカルトが元の世界にあったのを知りません。
263 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 18:57:36.00 ID:W2xHkjhB0
遠野?「…で、式紙っていうのはあちき達妖怪とは違って元々は実体を持たない幽霊みたいな物なんだ」

一方通行「…なるほどなァ、その法則を解明できてなかったから反射できなかったのか」

遠野?「一方通行の[反射能力]って詳しく相手をわかってないと使えないの?」


一方通行「詳しくっつーか、そいつの[本質]みてーのを理解できてねェと効かないンだよ」

遠野?「なるほど…」






・   ・   ・




一方通行「……静かだな」

遠野?「うん…」






一方通行(・・・・いつまで裸でいる気だァ?)
遠野?(速く襲ってくれないかな〜?)
264 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 19:02:00.98 ID:W2xHkjhB0
遠野?「…?」ゴシゴシ

一方通行「…どうかしたかァ」

遠野?「眠いんかな?目が霞んで・・・」


ドサッ


一方通行「・・・おい?」

遠野?「う・・・」

一方通行「おい、急にどうしたってンですかァ?」


遠野?「うぁ…お皿が乾いて…」
一方通行「・・・そういや河童だったなお前」
265 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 19:17:43.18 ID:W2xHkjhB0
遠野?「・・・水筒、メイメイが持ってたからない」

一方通行「今すぐ無いとマズいか?」

遠野?「…妖力が消えて干からびる」
一方通行「…ッ!?」


スッ


一方通行「ちょっと周り見てくンぞ」

遠野?「・・・」ぐったり


一方通行(・・・死ンじまうってことだよなァ?)

一方通行(…チッ、柄じゃねェけどよ)バッ
266 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/28(金) 19:22:57.49 ID:W2xHkjhB0
落ちます
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/29(土) 01:57:57.81 ID:cIRRfyxwo

攻撃に”向き”があるなら一方さんは操れるんじゃね?
あくまでエイワスの攻撃が解析できなかったのはほとんど攻撃の方向そのものの概念が無かったから防げなかったわけで……こまけぇこたぁいいか
268 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 14:41:07.38 ID:S5mAkHth0
>>267

オリジナル妄想設定ですが、藍蘭島の式紙達は[魔術]などとは異なる[霊術]のようなもので

しかも一方通行がいた時代や世界的にも[法則]が違う為、能力を常時発動すら出来ないのです。

ちなみに本スレではセフィロスやDIOの肉体攻撃は一方通行は反射・変換出来ません。(理由は後の話で説明)


ちなみに、現在の一方通行は能力無しでも初期のクリリンぐらいに勝てる強さになってます(他の奴能力無しで勝てるんじゃ…?というツッコミはなし)
269 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 14:43:06.31 ID:S5mAkHth0
付け足し!!


天龍鬼村正は特に例外で、合体しているせいで[向き]が定まっていません!

自分でも何を言っ(ry
270 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 14:47:47.97 ID:S5mAkHth0
えー、今のようにおかしな点があったら是非教えて下さい!



〜北の森・川辺〜

一方通行「よし、こンぐらいでいいよなァ?」たぷんっ

スタスタ

一方通行「・・・」ムラッ



〜北の森・川辺から少し離れた場所〜


一方通行「・・・さて、行くかァ」ふぅ






























〜茂み〜

すず「・・・〜!!!//////////////////」ドサッ
271 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 14:52:38.91 ID:S5mAkHth0
(初めて見るもの程衝撃ってあるよね)



一方通行「…ッと」ととっ

一方通行「あぶねェ、つまずきかけた…ン?」

がさっ


一方通行「・・・どれ」コツン

ビュッゴンッ!!(ベクトル変換のせいで威力倍増)

・・・しーん

一方通行「・・・?」スタスタ
272 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 14:57:53.41 ID:S5mAkHth0
・・・ガサッ


ちかげ「い、痛いですね・・・」ビクビクッ

ちかげ「・・・はれ?すずさんを見張っていたのに見失ってしまいましたわ」


ヒュンッ


ちかげ「へ?」








にぎゃああああああああああああいっ!!!??
273 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 15:06:58.89 ID:S5mAkHth0
〜北の森・最深部〜


一方通行「おら、持って来てやったぞ」コトッ

遠野?「(本当に持って来てくれた…)ありがとう、・・・」ゴクッゴクッ

遠野?「それから頭にも…」チャパッ


一方通行「・・・」ジー
遠野?「なに?」

一方通行「…別に?まンま河童なのなって思っただけだァ」

遠野?「ふーン」
一方通行「おい真似すンな」
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/31(月) 16:36:25.76 ID:mEdRRNEIO
頑張ってください
一方通行さん支援中
275 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 16:37:44.25 ID:S5mAkHth0
遠野?「はー・・・生き返った気分だ!」

一方通行「そォかよ…ンで?俺がお前の狩り物なンだろ?どうすンだ」

遠野?「・・・一方通行はあちきと戦いたいのか?」

一方通行「別に俺はどっちでもいいけどよォ」


遠野?「・・・じゃあさ!一方通行の狩り物の手伝いしようか!」ぴょんっ

一方通行「はァ?やめとけやめとけ、北の主だぞ」
遠野?「ぬ…!?」
276 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 16:46:46.99 ID:S5mAkHth0
遠野?「尚更あちきが手伝った方がいいンじャネぇ?」

一方通行「・・・次その口調やったらはたくからなァ?」

一方通行「いや、俺はまだいいンだよ。[能力]があるから大したことはねェし」


一方通行「でも遠野は違うだろ、[あの]北の主と戦り合ったら近くのお前はただじゃ済まねェしな」


遠野?「」ズキュゥゥゥウウウンッ
一方通行「まてまて、なンか今痺れる憧れる音しなかったかァ?」
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/31(月) 16:49:28.75 ID:UJ8cWSIYo
さすが一方さん!無意識に相手を口説くとか俺たちにはできないことを平然とやってのける!
そこにしびれる!あこがれるぅ!
278 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 16:51:31.59 ID:S5mAkHth0














〜西の森〜



DIO「・・・ストップ・ザ・セフィロォォォォス!!!」

セフィロス「普通に[待て]と言ったらどうだ」


DIO「ハァァAAAAAAAAAAAAAAッくしゅんっ」
セフィロス「・・・」



DIO「…誰かが噂をしているッ━━━!!」ドンッ
279 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 17:01:27.30 ID:S5mAkHth0
遠野?(ふ…HUHUHUッ!!これならばいける━━━━!間違いなくフラグは立ってるぜぇー!!)


ガバッ!


一方通行「な、なにぃ〜〜〜〜!?」

遠野?「君……まだ童貞だよなァ」┣¨┣¨┣¨┣¨

一方通行「〜!?(や、犯られる━━━━━━ッ!!)」


TONO「初めての相手は他の女ではないッ!!」

TONO「この TONO だッ!━━━━━━ッ」


一方通行「!!」バァァアアアン
280 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 17:12:33.92 ID:S5mAkHth0













〜西の森〜


ビュンッドガドガッ!!


DIO(まずボディを打って止める━━━━━━)ドボォォォ!!

セフィロス「!!」


DIO「味わいなッ!」ゴォォッ







DIO「ひぃっくしっ!」

セフィロス「っ!」ゴォォッ

ベッキィッ!!!

DIO「ヌァァアアアッ━━━━!!」ブッギャア!
281 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 17:28:17.79 ID:S5mAkHth0
一方通行「おいおい…ンなに溜まるもンなンですかァ?妖怪ってなァ・・・」


一方通行「!!」

ガバッ

遠野?(き…来た?///)ドキッ


遠野は突然抱きしめられ顔を紅潮させ、目を瞑る。

後はそのまま押し倒され・・・


━━━━━━━る[はずだった]


ドゴンッ!!という轟音と同時に遠野と一方通行は4mは右に転がっていた。

遠野は何が起こったのかわからず、一方通行の胸の中でその匂いを堪能しながらキョトンとしていた。


「チッ、外したようだな━━━━」


「・・・北の主、[大牙]か」

遠野がいた位置をスプーンでアイスクリームを削った時のように抉った者の正体は、[北の主大牙]

しまとらが言っていた通り。彼も人間の姿になっていた。

虎というよりは獅子を連想させる金髪に、髪飾りのような白い毛が着けられ、

目つきは獲物を捕らえる鋭い、まるで三日月の閃光を放つ槍の眼。


すでにその[槍]は一方通行に向けられていた。
282 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 17:40:52.98 ID:S5mAkHth0


「・・・気に入らねェな」


ポツリと、一方通行は遠野を抱きしめたまま呟いた。

遠野には聞こえなかったようだが大牙には聴こえたらしく、その一方通行に鋭い[槍]を向けながら応える。


「俺を倒す要因があるとすれば、東の主・ぱん太郎を倒した遠野が加わる事」

「ならば、先手必勝で1人を刈り取るまで・・・違うか?」


遠野は一瞬何を言っているのかわからなかったが、少し思考してから理解する。

つまり一方通行は不意打ちを喰らいかけた自分を助けてくれた事に━━━━━━━。

「・・・一方通行」

どうして?と聞こうとする。

しかしその言葉は思わず出なくなる。


一方通行は、刃物のように鋭い赤い瞳を殺意と[何か]を滲ませて大牙を睨みつけていた。


まるで、子を守ろうとする[赤眼の天使殺し・モーセ]のように。
283 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 17:55:22.81 ID:S5mAkHth0



スッ


一方通行は、爪を獅子の子に当てないような優しさで遠野を放すと。

「遠野はここにいろォ・・・」

大牙を睨みつけたまま、遠野に囁いた。

遠野はそんな一方通行を見て、妖怪だからなのかはわからないが一瞬感じた。

(…まるで[無くした物を二度と無くさないように注意してる]みたいだ)

彼自身気づいてるかは知らないが、少なくとも[そう感じた]



一方通行は遠野からゆっくり離れた。

それからしばらく深呼吸をしている。 しかしそれは[怒りを鎮めて戦いに備える]為のものではない。

[本気]の、全力を出した拳を一撃。大牙に喰らわせるための[超速度の演算]前の深呼吸…。


それを感じとった大牙はくく、と笑った後「来い、異世界の一方通行」と挑発するように言った。


その挑発に一方通行は乗った。

「後悔しても遅ェぞ…金髪トラヤロー」

一方通行は0,8秒程で足にかかる力の[向き]を[全て]操作して、大牙に向かって矢を放ったように跳んだ。
284 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/01/31(月) 18:01:05.51 ID:S5mAkHth0
落ちます!(今回の目玉キーワード[ジョジョ])
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/31(月) 18:10:12.09 ID:RfpPPRKIO
乙ー
一方さんの活躍に期待‼
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/31(月) 19:10:08.11 ID:zyoTBBXSO
設定はともかく口調とか行動原理くらいちゃんとしたら?
読ませてもらってる身とはいえ、好きな作品を害されてる気分でなんか

とはいえ続くなら
インデックス「何してるの?」一方通行「SS買いてンだ」 でも見てせめて読みやすくしてくれたらありがたいです。
287 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/01(火) 17:06:32.38 ID:cRbGxfM50
>>286

えー・・・と?
念の為wikiを見てみましたが口調は特に問題ないような…?

原作も何だかんだで7巻までしか読んでないので…
えと、何だか残念な気持ちにさせてごめんなさい。


一応このスレの具体的内容と注意を追加させて頂きます


藍蘭島のお話は続きません。

キャラ崩壊は[カオス]も入れてるので当然アリ。
一方通行などの人気キャラが[〜こんなの違う!]と思う場面が[超]アリます。
このスレでの主人公は基本的に3人と思って下さい。

人任せになりますが、安価でストーリーの行方を決める場合があります。ご了承下さい。

このスレの内容は様々な[物語の世界を舞台にした]3人のストーリーです。
そのため、[禁書目録]や[けいおん!]、また[藍蘭島]に[ドラゴンボール]などの世界観を滅茶苦茶に私が粉砕することになります

「いくらオリジナル設定とストーリーといってもこれはないわ」などと思う方は全力でアドバイスか[DMC×禁書目録]などの有名スレを見に行って下さい

少なくとも、いや、間違いなく目の保養になります



最後に、

頑張らせて頂きます!(心が折れたらごめんなさい)
288 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/01(火) 17:38:50.93 ID:cRbGxfM50



━━ 

一方通行は拳を握り締め、跳躍の勢いを乗せて大牙に直撃させる。

だがこの一撃には[ベクトル操作]を使っていない。

そんな事をすれば大牙の頭が粉々になるかもしれないからだった。


━━’’そう思い込んでいた’’

















・・・・・・・・・・・・・・・・・・えー、どう?こんな感じにしようとおもうけど見やすくなったかな
289 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/01(火) 17:52:08.01 ID:cRbGxfM50
にぎゃあああ!?

仕事行ってきます!!
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 18:52:27.48 ID:bYlfHdSVo
書き方とかは>>1の自由でいいけどこれはこういう攻撃だから反射が聴かない、反射がつかえないとかこういうことだからセフィロスは攻撃に制限があるとかってのはっきりしてほしいな
291 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/01(火) 19:54:37.43 ID:cRbGxfM50
>>290ありがとうございます!!


能力制限設定について


セフィロス

制限された能力:リユニオン・瞬間移動・魔法

一方通行

制限された能力:ベクトル操作
追加能力:身体能力?

DIO

制限された能力:スタンド・仮面の力(吸血鬼)


本当は物語中で説明する予定でしたが、考えてみたらエアリスに飛ばされた本人達が仕組みを
把握できるはずもないのでここで言っちゃいます

>>268でも言ったように、藍蘭島の世界はDIOにとっては未来でありまったく関係のない異世界で

一方通行にとっては過去でありまったく関係のない異世界です
(セフィロスにとっては完全に別次元)

そのせいでそれぞれの元の世界とは一気に環境も世界の法則も異なるため、一時的に身体能力以外は消えてしまいました

しかし時間が経てば当然慣れてきて能力も使えるようになるのですが

エアリスは飛ばしたのは実は3人の「肉体以外」で、移し変えるのに必要となる「肉体」は
「ライフストリーム」で作った体を代用したのです
292 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/01(火) 20:13:27.68 ID:cRbGxfM50
セフィロスが元の(FFCC以前の)人格になりつつあるのも、完全にジェノバから離れたためです

一方通行もセフィロスと同じく、ライフストリームの体になったため身体能力が回復しました

3人を飛ばした後、エアリスはライフストリームの体にそれぞれの肉体的能力(DIOがメイメイの血を舐めてPWUPした理由

や一方通行のベクトル操作能力が若干戻ったりした理由)や一時的に別能力(DIOのかめはめ波やセフィロスの読心術)
を付け足したりなどをしていました。


また、セフィロスのスペックやDIOのスペックが下がっていたのが戻りつつあるのもその為です


ではエアリスはなんで3人を異世界に送ったのか、などもありますがそれは物語中で出します



ちなみに一方通行はセフィロスとDIOの肉体攻撃を反射・ベクトル操作出来ない理由も

肉体がライフストリームという「星の生命」が集まって出来ているため、一方通行のベクトル操作は数千兆を
余裕で超える「別個の命」に使用出来ないのです

*一部オリジナル設定・ライフストリームの設定は妄想と原作設定(FF7)
293 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/01(火) 20:16:50.93 ID:cRbGxfM50
他に質問や疑問(あれ、同じ?)がありましたらドンドンお願いします!

それでは夜の仕事にいってきます!
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 20:39:54.11 ID:fsFl1+hFo
夜の仕事って言ったら勘違いする人続出するじゃないですかー


夜の仕事って言ってもたくさんあるけどね 行ってらっしゃい
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/02(水) 02:16:10.45 ID:ImtAKxnNo
夜の仕事って言ったら色々あるけど夜の作業っつったら一つしかないよな、いってらっしゃい&返答thx
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/02(水) 10:50:54.45 ID:S78UhhhSO
なんだかんだで脳内補完とかで楽しく見させてもらってるんで完走できることを楽しみにしてます
自分の揚げ足取りで不愉快になった方すみませんでした
以降ROMに徹します。
297 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 14:47:42.78 ID:GBEW0LIK0
>>294>>295

洋食屋さんの見習い店員なだけですww決して…えと、……凄いことをしてるわけではないです///


>>296 あ、大丈夫です!むしろ参考になったしストーリーの展開を決めるのに非常にタメになりました!
298 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 15:08:54.03 ID:GBEW0LIK0


「……確かに効くが、大したダメージにもならんぞ?」

跳躍で勢いをつけた一方通行の体が、「拳」がブレーキとなり一瞬空中で止まった。

止まった体はそのまま地に着く。

「━━ッ!?」

バチンッ と革製のベルトか何かを鞭のように振るった音が鳴った。


一方通行の右肩のシャツが破け、鮮血が散った。

大牙の「手刀」が一方通行を襲ったからだ。

僅かな一瞬で大牙は一方通行に空気を裂いた音よりも速く、右手を刃のように振ったのだ。

「つ…ッあァ!」

直撃の寸前で反射させたつもりだったが、既に体表面に当てられていた「爪先」の一撃は反射仕切れなかった。

そこまで深い傷ではなかったが、その斬られた傷は切り傷というより抉り取られているようにも見えた。
299 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 15:26:11.77 ID:GBEW0LIK0
慣れない生傷に一方通行が悶えていると

「なんだ、”お前は”大した事がないのか」

一方通行の額に青筋が浮かんだ。

「……あァ?何が言いたいンだ」

「”この島で一番弱い”ということだ、お前の実力はな」


「面白ェこと言うじゃねえか、それだけ言えンなら━━」

一方通行は猫のように深く体を沈ませる。

「粉ッごなにしてやンぜェ!?テメェをよォ!!」

全「ベクトル」を一瞬で操作し、一気に飛んだ。


(……この至近距離でか?)


大牙は警戒して身を構える。

しまとらの話(数日前に聞いた話)ではこの島では「計算」だけならば一方通行はダントツらしい。

当然計算力が高いならそれだけ「戦略的応用」も出来るはずだからだ。
300 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 16:26:27.58 ID:GBEW0LIK0
ベクトル操作によって跳んだ一方通行は大牙の横1mを通り過ぎた。

そして、大牙の警戒心は一層増すことになる。

「な…に?」

大牙は目を閉じるのが困難になる。


一方通行はそのまま通り過ぎた後、木と木をベクトル操作を使って飛び交ったのだ。

だが別にそこまでのスピードはなかった。

問題なのはその僅か2秒の間に飛び交いながら、地にある拳大の石を雨のように蹴り飛ばして来たことだ。

(フン、所詮は飛び道具…攻撃にもならんな)

雨のように降り注ぐ石を全て大牙は叩き落としていく。


ヒュッ


何か、風を切り裂く音が鳴る。

そして大牙は気づいた

(一方通行がいない…!!)

同時に後ろから少年の声が大牙にその存在を気づかせる。


「チェェェック!メイトォォってなァ!!」


一方通行の上段回し蹴りが大牙を空中に飛ばした。
301 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 16:43:54.31 ID:GBEW0LIK0
「ぐあ……!?」

顎の下から一気に突かれるように蹴り飛ばされた。

「━━っく」

スタッ

空中で勢いよく回転すると大牙は着地する。


「……ふ、油断したな。 まさか格闘を得意としていたとは」

言葉では驚いたようなことを言ってはいるが実際の表情は嬉しそうに笑っている。

一方通行は身構えながら言った。

「カリスマヤローの特訓の成果だなァ、こりゃ」

そして彼は大牙に向かって走り出す。


「だが所詮は不意打ち、次はこうはいかんぞ!!」

ゴォッ!

2人の拳がぶつかり、辺りに岩石通しがぶつかったような衝撃音が鳴る。

「らァ!!」

ガッと大牙の拳を一度弾くと、一方通行はぐるんと右に回ろうとする。

(また回し蹴りか!)

大牙は一方通行の軸足となる左足を狙い、手刀を放つ。
302 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 17:00:43.48 ID:GBEW0LIK0
そしてその手刀は一方通行の左足に直撃し、バランスは崩れ攻撃は失敗する


━━”はずだった”


大牙の手刀は一方通行の左足ではなく、空気をただ切り裂いただけ。

そう、一方通行は飛んだのだ。

(なに…!?)

あまりに一瞬過ぎて大牙ですら飛んだことに気づかなかった。


飛んだ一方通行は大牙の頭上を一回転しながら飛び越し

ドガァッ!という音が聴こえてくるような衝撃と共に大牙の頭に踵落としした。

「ぐあぁ!?」

大牙は意識が一瞬だけ飛び、頭から地に叩きつけられる。

「……やったかァ?」


様子を見るために、近づいた。

ギンッ!

大牙の目が見開いた。

「危ない!一方通行!!」

「!?」

遠野の声に一方通行は意識を大牙から逸らしてしまう。

「チェックメイトだ、小僧」


一方通行の左頬に突然大牙の裏拳が突き刺さった。
303 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 17:31:47.71 ID:GBEW0LIK0
一方通行「がァ……!!」ドサッ

大牙「・・・一応気絶する前に聞いておくぞ」


大牙「なぜ最後まで”能力を使って攻撃をしなかった”?」

一方通行「・・・はッ、何も[ピーーー]必要はねェだろ?」

大牙「…なるほど」

一方通行(くそ……いし…き…が…………)

「寝ているがいい、俺は別のヤツが獲物だからな」




一方通行(・・・べ……つの…ヤツ?…)フッ


ドサッ
304 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 17:36:15.69 ID:GBEW0LIK0















一方通行「・・・あ?」ぱちっ

遠野?「一方通行!良かった、痛い所はないな!?」

一方通行「…北の主はどうしたンだ?」


セフィロス「丁度今倒した所だ」

一方通行「!?」

大牙(虎形態)「」ボロッ


一方通行「お前だったのかァ?大牙の獲物ってのは」
セフィロス「まあな」
305 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 17:49:24.97 ID:GBEW0LIK0
セフィロス「そろそろ立て」

一方通行「…はァ?」

セフィロス「次はお前が獲物だからな」


遠野?「まてよ!!だったらあちきが相手だ!」
セフィロス「正直話にならないくらい実力に差がある、やめておけ」

TONO「てめぇは俺を怒らせた……」┣¨┣¨┣¨┣¨
306 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/02(水) 18:10:13.17 ID:GBEW0LIK0
頭…痛いけど今日も笑顔で飲み物を運びに行ってきます・・・
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/02(水) 18:15:24.86 ID:C0cwU8o3o
・・…いってらっしゃい
308 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/04(金) 16:12:29.45 ID:cxm1kaTK0



┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨



セフィロス「・・・」バアァ〜ン

TONO「WRYYYYYYYY━━ッ!!」ドンッ



┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨






一方通行「な…なンて凄まじい 覇気 なンだ〜〜〜!?」ブァンッ

309 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/04(金) 18:56:02.18 ID:cxm1kaTK0
1レスとか舐めきってますよね…本当に

すいません!私まだ正式店員になったばかりで…特に金曜日が忙しいんです!!

なので、今日は一方通行のパラレル設定を解説します



この物語に登場している一方通行は、他SSのように本編の人物ではなく まったくの別人物です

とはいえ、基本的設定や生い立ちは同じなのですが。ここが違います


*天井に撃たれる前までの主な服は黒ではなく白がメインだった(なので垣根戦の一方通行は黒服)

*天井に撃たれる時打ち止めは起きていた

*垣根戦の時一方通行は誰かに助けられていた(誰かは謎)

*妹達は一部9月1日の時点で何人か学園都市を訪れていた

*アウレオルス・イザードが上条に敗北したのは9月4日

*一方通行は一度三分間だけ死んだ(天井に撃たれた後)

*御坂美琴は一方通行との戦闘で精神的にずっと前から狂っている(幻覚や幻聴などの症状、理由は不明)

*法の書事件の直前まで神裂は学園都市にいた

*木原数多はクリスティーナの能力妨害装置を改良化して9月8日の時点では持っていた(旧式はずっと前から所有)


*アレイスターは窓のないビルのどこかにいる


*0000号は学園都市のどこかにいる
310 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/04(金) 19:06:19.92 ID:cxm1kaTK0
続いて、DIOの設定です







*世界最強になった









以上です
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 21:44:37.22 ID:LFwV1T4Co
DIOについての項目で歯磨き粉吹き出した

絶対に許さない
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/07(月) 18:40:23.73 ID:Ote3ctPpo
>>1マダー?
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/07(月) 19:54:19.89 ID:Ote3ctPpo
>>1


話したいことがあるのでA雑のあなたのスレに来てください
314 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 16:10:48.06 ID:O3dPC8Ni0
>>311
具体的に言うと、レクイエムの三倍強くなりました。(時間を24秒止められるようになったとか)

>>312
待たせてすいません!><

>>313
…ごめんなさい、もうあなたとは向き合うだけの勇気は無くなりました。
最初のいくつかの脅しは多分従妹です…だから別に嫌いになったわけではないので話しかけないでください
315 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 16:24:30.27 ID:O3dPC8Ni0
セフィロス「ふ…いいだろう。素手で遊んでやる」ス

TONO「後悔しても遅いぞ…ッ?」




TONO「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ」


バヒンバヒンバヒンバヒンバヒンバヒンッ!!

セフィロス「フン  貧弱ゥッッ!!」スカスカスカスカ


一方通行「・・・」

一方通行「一方通行はクールに去るぜェ……」ザッ
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/08(火) 16:26:22.35 ID:QpYBl2Bmo
>>1

本当に最後のチャンスをください

もう一度、俺と向き合ってください

嫌なところは直します。だから、もういちど俺と話してください
317 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 16:37:36.37 ID:O3dPC8Ni0
〜西の森エリア・浜辺〜


一方通行「くっそ…人間の姿のままならこンなに重くねェはずなのによォ…」

ズルズル…ズルズル…

大牙「」ズザ…ズザ…


一方通行「しっかしセフィロスには感謝しねェとなァ?楽してズルして頂いたンだからよ」

一方通行「まあ今頃は…無事ならいいか、セフィロスなら手加減出来ンだろ」ズルズル…



一方通行(……別に遠野を心配してねェからな)
318 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 16:56:28.98 ID:O3dPC8Ni0
>>316
もうやめて。現実逃避もさせてくれないなら本気で嫌いになるからね
ここにはもう書き込まないでよ…距離を置かせてよ…



一方通行「……まてよ」ピタッ

一方通行(おかしくはねェか?なンで村から 音が聴こえてこねェ)


一方通行「………」


ドゴォォ!!


一方通行「丸太が飛ンで…!?」


ドズゥンッ


319 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 17:11:04.68 ID:O3dPC8Ni0
村娘1「今だっぺー!!」

村娘2「突撃━━━━!!!」ダッ

村娘345678…「やああああああああああああ!!!」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


一方通行「ツ……あッ!!」ヨロヨロ

村娘3「覚悟ォ!!」


ブンッ


一方通行「…」

  








         ぷっつん









320 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 17:29:07.24 ID:O3dPC8Ni0
一方通行「ガア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!!!」
村娘達「!??」ビクゥッ


ヒュッ

一方通行の姿が、巻き上げられた砂煙で見えなくなったと同時に気配が消えた━━!

村娘達は直前の一方通行の吠攻によって体が一瞬だけ言うことを聞かなくなるッ


それは何故なのかッ?それは・・・


”純粋な恐怖” まさしくそれによるものであった━━ッ!

ザッ!

村娘5「ハッ!?…いつの間に後ろに!!━━ッッ」┣¨┣¨┣¨┣¨

一方通行「この手にある物・・・なンだか当ててみろよォ」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

321 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 17:35:13.95 ID:O3dPC8Ni0
村娘達「…ま、まさか〜〜〜ッッ!??」バァァアン



一方通行「その通りッ!正解は…」┣¨┣¨┣¨┣¨













一方通行「テメェらの  パンツ  だッ━━━!!!!」ドンッ
322 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 17:42:35.06 ID:O3dPC8Ni0
村娘達「」


一方通行「」

一方通行「…え?」

村娘達「え」
一方通行「え」

一方通行「え?」






一方通行「ククカカキゲケコキクキカカカカカカ!!!!」

村娘達「うわぁ」
一方通行「え」
323 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/08(火) 18:37:25.46 ID:O3dPC8Ni0
あははははははははははは♪♪

ごめんなさい♪今日はもう終わりにします!!


頭がおかしくなってきちゃったのでぇ!!♪
324 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/09(水) 08:28:48.39 ID:+gFyv3BX0
〜北の森・最深部〜


セフィロス「時間潰しにはなったか……」

セフィロス「そして、お前は来た [獲物]である私を狩りにな」


セフィロス「 行人 」


行人「…からあげから聞いたよ、今回の争奪戦は君とからあげが仕組んだってね」スッ

セフィロス「その通りだ そしてシナリオ通り事は進んだ」

行人「……始める前にいいかな?」

セフィロス「なんだ」



行人「そんなに僕を誰かの婿にしたいのかよぉぉぉぉぉぉ!!?」
325 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/09(水) 08:49:58.39 ID:+gFyv3BX0
〜西の浜辺〜


一方通行「…何が起きた?」


彼は戸惑う、何故か?

彼は村の娘達と戦闘を繰り広げていた。

しかし途中である少女は戦闘中にも関わらずぽつりと呟く。


「男の人なのに女の子みたい」


彼は傷つき、この世の終わりだと言わんばかりの砂に オレハロリコンダカラオトコダ と書き出す。

村娘達「…あ」

さすがに可哀想と思った彼女たちは彼に「な、何かかっこいい武勇伝をきかせて」と言うと

彼は語った。


とある科学の一方通行。

とある魔術の一方通行。

とあるフラグの建築士。

幻想殺しの力を”右足”に持つ女子高生、上嬢当子との死闘。

一方通行が好きで好きでたまらないという打ち止めに自分を変えられる物語。

メドローアを反射した日の物語。

フラグを立て過ぎて大変なことになった話。
326 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/09(水) 09:01:05.14 ID:+gFyv3BX0
飛行機ジャック犯を瞬殺した物語。

運び屋をしていたら荷物は女でその女に人身売買をしている父を止めて欲しいと頼まれたり。

地球防衛軍の未来の指導者を守る為に未来のターミネーターと戦ったり。

ゲーム化されたり。

マグナムお兄さんという男優と×××したり。

星を救うために神羅カンパニーと戦ったり。


たくさんの物語を一方通行は彼女たちに自慢気に話した。



そして今。


村娘達「キャーキャー!一方通行様ぁぁぁぁぁ!!」

まるでジョニーデップの如くモテた。
327 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/09(水) 09:21:12.44 ID:+gFyv3BX0
一方通行「…あー…道を開けろ」

村娘達「イエス!マイロード!!!!」


ザッ!!!!


一方通行「すげェ…(あの話、半分は嘘なのに…)」

一方通行「ありがとよォ…っと」ズルズル


328 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/09(水) 09:48:46.48 ID:+gFyv3BX0
行ってきまーす・・・
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/09(水) 12:21:47.97 ID:+W3assXoo
マグナムお兄さんってあのAVかwwwwww
330 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 08:16:19.54 ID:l3RsEPX40
>>329  本当にいるんですかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww



ちょっと今日はシリアスを消して恋愛とカオスだけにします
331 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 08:25:30.62 ID:l3RsEPX40
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


みちる「……ベランダに…ッ」



みちる「ベランダにディオが引っかかっていた!!━━━ッッ」ドンッ


DIO「……おなかへった」












とある吸血鬼のディオ様

第一話「はらぺこ侵略者 ディオの巻ッ!!」














DIO「すまん、今のは嘘だ 悪いが辛抱してくれ」

332 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 08:35:12.27 ID:l3RsEPX40
みちる「なんでウチのベランダに引っかかってるんです?」

DIO「うむ、セフィロスにぶっ飛ばされてミカエルのベランダに引っかかったのだ」

みちる「私みちるです なんですかその大天使と呼ばれる中でも最上位に位置する名前は」


DIO「そうか、ミーシャだったか」

みちる「なんですかその本当はサーシャだけど実はガブリエルみたいな名前は」


DIO「……ところでこの話本編との関連性は?」
みちる「皆無ですね」
333 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 08:43:49.21 ID:l3RsEPX40
〜浜辺〜


一方通行「ちょっとまてやコラ」

一方通行「なーンで2時間以上歩いてンのにゴールに着かないンですかァ!?」


一方通行「アレですか、 [固有結界が〜]みたいな展開でェすかァー?」

まち「その通りよピエール」
334 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 08:49:58.65 ID:l3RsEPX40
一方通行「ピエールって誰だァァァアアアアア!!!!」

まち「怒るとこそこ!? 固有結界はいいの!!?」


一方通行「知りませン!お母さンあなたなンて知りませン!」

まち「んだとこのクソババァァ!!」



一方通行「固有結界だとォ…?」

まち「ふふ、そうよ?あなたは私の術にハマったわけよ」

一方通行「とったどーってかァ?」
まち「それは濱口」
335 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 08:54:49.35 ID:l3RsEPX40
一方通行「固有結界だとォ…?」

まち「え?」
一方通行「え?」

まち「そうよ、私のトラップカードにあなたはかかったわけよ」

一方通行「城の内を思い出すなァ」

まち「ええ、あの悪魔のサイコロは痺れたわ」


一方通行「そこにッ!!」

まち「痺れるッ!!」


一方通行
    「「憧れるゥッ!!」」
まち
336 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 09:02:19.16 ID:l3RsEPX40
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


DIO「・・・」

MICHIL「・・・」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨



DIO「UNOッッ!!」バシィッ

MICHIL「甘いッ!!4カードの青!!!」


バァァンッ!!


DIO「フン…知ってるか〜〜?人間ってのは策を弄すれば弄するほど追い詰められる物なんだぁ〜!」

MICHIL「な…んだと…?」ドンッ

DIO「ザ・4カードォォォッ!!」ギャンッ


MICHIL「なァにィィイイイイ!!?」バォオオン

337 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 09:05:57.34 ID:l3RsEPX40



まち「や…やめてっお願いよ!」

一方通行「ハン…男女が誰も来ない場所でするこたァ1つだろ?」





一方通行「ままGODだろォ!?」

まち「いやああああああああああ」
338 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 09:12:48.99 ID:l3RsEPX40
まち「くぅ…ッ!!行きなさい! 天龍鬼村正 !!」

村正「マチハオレノヨメェェェェェ」バッ

一方通行「カミジョーハオレノヨメェェェ!!」ギャンッ




一方通行「歯ァ食いしばりやがれッ!!」








一方通行「スペシャル主人公補正アッパァァァァ!!!!」

村正「ぐはああああああああ!??」
339 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 09:21:28.42 ID:l3RsEPX40
まち「馬鹿な!?村正は反射されなかったはずでしょう!?」

一方通行「反射できないような気もしたけど気のせいだったぜェ!」


まち「こうなったら…!」
一方通行「エターナルフォースブリザード!!!!」

まち「ぐはああああああああ!!」


すず「まちがやられたようだな」
一方通行「吸血殺しの逆十字!!!!」

すず「ぐはああああああああ!!」


セフィロス「次は貴様の番だ━━━!!」

遠野?「そうはさせない!!」




一方通行「うおおおおおおお!!一方通行の勇気が世界を救うと信じてェェェッッ!!!」




         第2章「婿殿争奪戦バトルロワイアル編」

                     完結ッ!!
340 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 09:30:09.32 ID:l3RsEPX40



〜西の森・月見亭〜


「一方通行です。 今僕は月見亭に女の子と2人っきりで来ています」

白髪を揺らしながら彼は窓辺で実況をする。

え?なんでいきなり旅館から始まった?と思う読者(限りなく少ない)もいるだろう。

簡単な話。


一方通行は争奪戦でセフィロスに敗北し、そこに居合わせた遠野がセフィロスとゴールしたからだ。


当然そうなるとセフィロスには願いが、遠野には行人が婿として与えられる

━━━はずだったのに。
341 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 09:43:50.07 ID:l3RsEPX40
「私の願いは行人とすずを月見亭に一泊二日させることだ」

「え…と…その、あちきは…行人より一方通行と…////」


あとは想像がつくだろう。

そう、今一方通行は遠野(擬人化)と月見亭に来ている。

一応行人とすずも来ているが、凄まじい純愛オーラのせいでそれを(>>1が)書き表すことができない。

ちなみに一方通行は三階、行人は二階の部屋にいる。



「…しっかしやられたもンだよなァ、まさか ”あいつら” がグルとはな」


後から聴いた話だと今回の争奪戦を仕組んだのはセフィロスとからあげで、元々一方通行はセフィロスに
敗北することは決まっていたらしい。


「あーあ」

一方通行は青過ぎる空を見てから溜め息を吐いた。

どこか、足りない感覚をダルそうに表現するかのように。
342 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 11:19:49.57 ID:l3RsEPX40
そう、一方通行はこの島に来て初めて 気を抜いた 。

そしてぼんやりと頭の中で呟いた。

(…足りねーンじゃなくて、「欠けて」ンのかもなァ)

それが「この島」に対する疑念なのか、「この世界」に対する疑念なのかはわからない。

少なくとも一方通行は「何かが無い」感覚を覚えた。



「一方通行!」


ドスンッと後ろから遠野が一方通行の背中に頭突きする。

一方通行は「あァ?」とキョトンとした声を出しながら振り返る。

「きゅうり、食うか!」

満面の笑顔できゅうりを一方通行に突き出す。

それもかなりの太さのきゅうりだった。

「……ありがとよォ」

一方通行は自分の手首ぐらいはある太さのきゅうりを受け取る。

遠野は横で鼻歌を歌いながらきゅうりをぼりぼりと貪っていた。

343 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 11:29:29.91 ID:l3RsEPX40
「みずみずしくて美味いぞ?♪」

「………」


一瞬、本当に美味しそうに見えた一方通行は手元にあるきゅうりを見る。

水にでもつけておいたのか、ひんやりと冷たい。

何より重く、かじりついたらそれだけで中から水風船を割るように水が出るのではないかと思う程だ。


かぷっ


ぽりぽりっ…

「おォ、確かにうめェな」

ぽりぽりと口の中で音を出しながら一方通行は言った。

「そっか、あちきがこのきゅうり作ったんだぞ♪」

窓辺から入る風に黒髪を僅かに揺らしながら、遠野は自慢げに言った。
344 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 11:44:40.71 ID:l3RsEPX40
「へェ…お前が作ったのか」

一方通行は最後の一口を放り込みながら言う。

遠野はそれを見てから何やら入口に置いておいた荷物を漁りに行く。


「もう一本あるけど食うか?」

「…夕食前だから遠慮するわ、デザートにでも食おうぜェ」

「…む、仕方ないか」


遠野は少し残念そうな顔をしてからきゅうりをしまう。

(……?)

一方通行はそのきゅうりの行き先が気になった。

「そのきゅうり、何にしまってンだァ?」

「 甲羅 だよ?」


一方通行が凍りついた。
345 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 12:06:36.22 ID:l3RsEPX40
「そういや…気にはなってたンだよなァ、擬人化してる間頭の皿はともかく甲羅はどこに?ってなァ」

そしてその甲羅は取り外しが可能だった。と一方通行は頭の中で付け足す。

「人間になってる間は甲羅外してるよ、さすがに」



●   ●   ●



「………平和だなァ」

「くあ…」

横になったまま空を見上げ、ぽつりと一方通行は言った。

遠野は一方通行の横で寝ていた。

時々ひんやりとした腕が一方通行の顔面に裏拳を落としてくるが。

「……マジで平和だなァ」
346 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 12:31:17.74 ID:l3RsEPX40
「…………平和?……」


一方通行は気づいた。

この島に来てからの違和感の正体に。

「 ”憎しみ” が無い…?」

気づいた。

この島に欠けていた物の正体に、圧倒的に自分の世界には満ち溢れていた物に。

━━━憎しみ━━━

誰にでもある当たり前の感情。

しかしその当たり前の感情が、少なくともこの島の人間からは微塵も感じなかった。


(考え過ぎなのか?それとも…)


一方通行は遠野を起こさないように起き上がると、部屋を出た。

「あれ?お出かけですか?」

月見亭の女将、さくやが一方通行に尋ねる。

「ちょっとなァ、浜辺まで行ってくるから遠野が起きたら伝えといてくれ」

そう言い残して彼は月見亭を出る。



                                                     一方通行:36%
347 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 12:50:16.74 ID:l3RsEPX40
〜浜辺〜


「━━━海、か」

白銀の長髪の男は日が落ちかける海を眺めていた。

勿論元の世界にも海はあった。

だが ”それ” はこれほどまでに美しいものではなかった。

彼のいた世界にある ”海” は、凶暴な魔物や「ウエポン」と呼ばれる怪物がはびこっていた。


普通の魚や美しい生き物もいたが、彼の時代ではなかなか見れない。

極めて珍しい生態とも言えた。

”その海” が、目の前に自然の姿で存在していた。


「…まだ私に美しいと思える感情が残っていたとはな」


白銀の長髪に、3m以上ある長刀、そして…

彼自身、気づいていない 青い瞳 。

彼の名はセフィロス。

348 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 13:03:31.93 ID:l3RsEPX40
この物語の発端である人物を「殺した」男。

狂気に任せ、世界どころか ”星そのもの” を破壊して支配しようとした張本人だ。

彼の手、または彼に関わった人間の多くは死んだ。

それだけの罪をセフィロスは背負って、最後は 二度同じ男 に殺された。


「━━━クラウド━━━」


セフィロスは自分を二度殺した男の名を呟く。

セフィロスには今、3つだけ理解出来ないことがあった。


1つは二度目の男との戦闘。

その最後の瞬間、セフィロスに放った男の言葉。

『思い出の中でじっとしていてくれ━━━』


何故?とセフィロスは感じた。

彼の中にはもう「ライフストリーム」は無かった。

そんなセフィロスに、何故男はそんな事を言ったのか。


「……何故だ、エアリス」


2つ目は、この世界に送った張本人。

━━━エアリス━━━
349 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 13:19:00.64 ID:l3RsEPX40
彼女は、セフィロスが殺した。

にも関わらず。彼女は「カダージュ」をライフストリームで包み、癒やした。

そして、セフィロスにも━━━。


「この世界に送って…何がしたかった?」


もし、セフィロスを復活させてセフィロスがその世界を支配したら…とは何故考えなかったのか。

絶対に彼が再び暴走することはないという確信があったのか?

それとも、彼にだけ何かの罠でも仕掛けたのか?

「……どちらでも良いかもしれないな」


セフィロスは手を伸ばし、流れてくる風に絡める。

味わったことのない、安らかな一時。

セフィロスにはそれがまるで 自分とは異なる空間 のように感じた。
350 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 13:32:38.80 ID:l3RsEPX40
そして、3つ目だ。

それだけは絶対に答えがない気がしていた。

「セフィロス」という存在は、何だったのか。

ジェノバのたった1人の息子?

JENOBAの1部?

今こうして、「生」を噛み締めている男は。何なのか。


こうして ”自分” が存在するのは何故なのか。

「……私であって、私ではない者…私ではなくて、私である者」


かつて、英雄と呼ばれた男がいた。

その男は人間とは思えない力を持ち、それを力無き者の為に振るっていた。

その男を動かしていたのはある「目的」だった。

だが━━━


「……思い出せない……」

351 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 13:40:19.51 ID:l3RsEPX40
その男の目的を思い出せないのは、自分が自分ではないからなのか。

それとも、あれは「自分」ではなかったのか。

セフィロスはわからない。

そして虚空に彼は問いかけた。


「自分とは、何だ━━?」


その声は、青過ぎる空に消えていく。

残ったのは僅かな風の音と波の音。




そこに、邪気がまるで無い声が飛んできた。


「何してるの?」


すずだった。
352 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 14:20:15.62 ID:l3RsEPX40
「すず……行人と月見亭に行ったのではなかったのか?」

「うん…ちょっとね」


(……心が滅茶苦茶だな、まともに読めない)

セフィロスはすずの心を覗いて思った。

だが、そこには確かな感情があった。

「 ”迷い” か、何があった?」


「…………」


しばらく、波の音が響いたあとすずが言った。

「こわい…んだよね、私」

「こわい?行人がか?」

セフィロスは静かに問いかける。

しかしすずは首を小さく横に振り、セフィロスの目を見る。


「時々、不安で。 その不安に釣られて嫌なコト思い出しちゃうんだ」

太股まである焦げ茶色の髪を軽くいじり、握り締めながら言った。
353 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 14:30:41.23 ID:l3RsEPX40
「………嫌なコト、か」

セフィロスにはそれがとても意外に感じられた。

どこかセフィロスの中では「悩みや暗い物は無い世界」ぐらいに思っていた。

しかし先日の「紅夜叉」で、彼は僅かに感じとった。


悲しみは存在する。と。


「…あ、ごめんねこんな話いきなりして」

すずはハッとすると髪いじりをやめてセフィロスに謝る。

「…私は構わない」

セフィロスは微笑みかけながら言った。


「…………」

「…………」


そして再び波の音だけが響き出す。
354 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 14:46:26.86 ID:l3RsEPX40
「…うにゃ、えと…セフィロスの髪ってどうして白いの?」

突然慣れない沈黙に耐えかねたすずがセフィロスに聞く。

セフィロスはその問いかけにほんの一瞬考えたが、すぐに応えた。


「さあな、母さん譲りだろうな」


自分で言ったセリフにセフィロスは若干驚いた。

「母さん」という呼び方がまだ出来るということに。

「セフィロスもお母さん譲りなの?私もなんだよ〜!」


すずが「ようやく話題が見つかった!」という心の声がまるわかりの顔で続ける。

「私ね?お母さんにとっても似てるらしいんだ!」

「このリボンもね、お母さんので……」


セフィロスは静かに微笑みながらすずの話を聞いていた。
355 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 14:57:39.97 ID:l3RsEPX40
途中途中、辛いのか話題を変えたりしながらもすずは自分の思い出を語り出す。


すずらん(すず母)がからあげを捻り潰した話。

すずらんがすずの父とデートする時のぐだぐだな話。

すずらんが怖がるすずを優しく慰めた話。


そこまで聴いて、セフィロスは感じた。

「母が、恋しいのだな」

そして核心を突く。

セフィロスは知っている、藍蘭島で起きた悲劇を。

目の前にいる少女は、その悲劇で起きたことを忘れられずにいる。


いや、恐らくこの島の人間は誰1人として忘れていないのだろう。

セフィロスは、自分と少女がいかに離れた存在か理解した。


そんなことを考えていると、すずが聞いて来た。

「セフィロスのお母さんはどんな人?」

356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 15:00:41.87 ID:eQSUSCU+o
>>1


来てほしくないならsageてくれ
357 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 15:05:47.36 ID:l3RsEPX40
「……!!……」


セフィロスは気づく。

「覚えている」ということに。そして━━━


━━━思い出した。


「……すず」

セフィロスはその「事実」を振り払うように言った。

「もしも、 自分を利用する母がいたとして お前はそれを母と呼べるか?」







「━━━━そんなお母さんいないよ」






358 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 15:08:19.93 ID:l3RsEPX40
>>356
そんな!来てほしくないなんて言ってないですよ!??

359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 15:11:48.79 ID:eQSUSCU+o
いつでもどこでもウチのせい
360 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 15:18:30.67 ID:l3RsEPX40
・・・そうですか

あなたが嫌なら見なければ良い、違いますか?話すことはこれだけです。
他の方に迷惑がかかりますのであなたはお引き取り願います
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 15:39:04.44 ID:eQSUSCU+o
本題を言うと


そろそろ猫スレと勇者スレに生存報告しないとdat落ちするぞ

じゃあな
362 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 15:47:26.86 ID:l3RsEPX40
「……なに?」

セフィロスは一瞬何をすずが言ったのかわからなかった。


「自分の子供を利用するなんて怖いことするお母さんなんて、いないよ?」


別に迫力があったわけではない。

別にすずが怒ったわけでもない。

むしろ、すずは何もなかった。

ただ、「平然と」言っただけなのだ。


それがあまりにも、セフィロスを気圧した。

だが同時に、セフィロスは「自分」に確信が持てた。


「そうだな、そんな母親はいない」


セフィロスは、すずに微笑みかける。

彼は、セフィロスは気づいていない。


━━━心の底から笑っているのに━━━


                                           セフィロス:72%   
363 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 15:51:13.30 ID:l3RsEPX40
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨






DIO「…フン、全開時の二割か」バァァアンッ









┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

 
                                       DIO:20%
364 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 17:05:37.34 ID:l3RsEPX40
〜浜辺〜


「……やっぱりここにいたかァ」

夕日が照らす砂浜を踏みつける音と共に白髪の少年はセフィロスに近づく。

少年はそのまま砂浜に腰を下ろしているセフィロスに聞く。

「セフィロス…この世界が何なのか、分かってンだよなァ」

絶対にセフィロスは知っている。

そう確信しているように彼は問う。


「……恐らく、エアリスは元の世界で私達が持っていなかったものを持たせようとしてるんだろう」


「エアリス…? やっぱりテメェ最初から知ってやがったのかァ!!」

「…否定はしない」

セフィロスはそれだけ言って、しばらく一方通行を眺める。



                           セフィロス:75% 一方通行:37%
365 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 17:22:20.12 ID:l3RsEPX40
「…なンだよ」

「…フッ、なかなか良い顔になったじゃないか」

「なッ…急になンだテメェ」


2人の緊張が少し緩みかけた所で。

「アクセラレェェェェタァァァァァッッッ!!?」


「ッッ!!?」

「!?」

なぜか再び病んでいる顔全開の遠野が突っ込んでくる。

そしてなぜか一方通行以上にその顔にビビるセフィロス。



「酷いよーー!!?一方通行ァ!!」

「どぶゅぐが!!」


そして盛大に一方通行の顔のド真ん中にドロップキックをする遠野。

366 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 17:26:31.99 ID:l3RsEPX40
















            〜本気モード終了のお知らせ〜













367 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 17:30:17.35 ID:l3RsEPX40
セフィロス(…なるほど、[せっかく月見亭でラブラブしようと思ったのに1人でどっか行くなんて!]か)


セフィロス「・・・」



セフィロス「やはりツンデレこそが至高だな」























烈「へっくし」
368 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 18:25:24.38 ID:l3RsEPX40
〜月見亭〜


一方通行「ごちそーさまでしたァ」

遠野?「美味しかった〜♪」


ガラッ


さくや「片付けに参りました」

一方通行「ン、どォも」

遠野?「あ、さくや!悪いけどさ…すず達より先に温泉入っていい?」

さくや「構いませんが、どうかしましたか?」

遠野?「・・・いや、ちょっとね」

369 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 18:29:45.67 ID:l3RsEPX40
〜月見亭周辺〜


まち「ククク…今回は200m先からすずに向けて麻酔針を撃ち込む寸法…」

りん「これならば…!」

ちかげ「確実に!」

しのぶ「仕留められるでござる!!」










DIO(……何をやっているんだ?)
370 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 18:34:52.28 ID:l3RsEPX40
〜すず部屋〜


すず「えー?遠野さん達が先に入っちゃうの?」

行人「仕方ないよすず、ほら…前回みたいに、ね?」

すず「あ…そうだね、邪魔が入っちゃうから!」


さくや「では、 [屋内浴場] に入られるのですね」

行人「え」

すず「本当に作ってもらったんだ!?ありがとうさくやさん!」







行人(……覚悟を決める時が来たか)
371 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 18:39:48.40 ID:l3RsEPX40
〜屋外浴場〜


一方通行「・・・はァ〜、良い湯じゃねェか」

遠野?「むぅ…」ムスッ


一方通行「どうかしたのかァ?」

遠野?「……なんであちきの裸見て何とも思わないんさ?」

一方通行「…あー(打ち止めで慣れてるからなァ)」


372 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 18:48:56.11 ID:l3RsEPX40
一方通行「(なるべく刺激しねェように…)」

一方通行「お前の裸を見ているというよりお前自身を見てるからじゃねェか?」


遠野?「内面をよく見る派だとォ!!?」ズキュゥゥウウンッ

遠野?「…一方通行は優しいな〜!」

一方通行「なンだ急に……」


一方通行「ッ!」


一方通行(優しい…か)
373 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 18:53:34.28 ID:l3RsEPX40
一方通行「・・・」


遠野?「…?」

遠野?(マズい…まさか今のは優しいというより[優しいんじゃなくて甘いんですね]と言うべきか!?)


一方通行「遠野、ちょっといいか?」

遠野?「な、なにさ改まって…」



一方通行「もし、俺は実は人間を一万人殺してるって言ったらどォする?」



遠野?「・・・え?」
374 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 18:57:06.21 ID:l3RsEPX40
遠野?「一万人…て、大昔の戦じゃないし…」

一方通行「さらに言うと、この島のガキぐらいの女を一万人だ」


遠野?「・・・」

一方通行「……そンなことをした俺は優しいと言えるか?」


遠野?「……あ、と…」

一方通行「正直に言えよォ?」


遠野?「……わかんないよ」

一方通行「…そうか」
375 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:02:37.40 ID:l3RsEPX40
一方通行「…悪かったなァ、先に出てるわ」ザバッ

遠野?「あ…」


一方通行(………俺は何言ってやがるッ)







〜屋内浴場・脱衣室〜

行人「さ、先に入ってるね?すず!」ばたばた

すず(女性用脱衣室)「うん!」


すず「いっくとっとお風呂〜♪」











?「・・・ふふ」
376 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:04:54.75 ID:l3RsEPX40
〜同時刻・西の森・村〜


みちる「大変です!!」

こと(長老)「どうした?」


みちる「南の主、しまとらさんが大怪我を…!!」

こと「なんじゃと!?」
377 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:08:37.45 ID:l3RsEPX40
〜長老の家〜


しまとら「ニャ……油断したかな」

こと「何があったのです?西の主」

しまとら「…いきなり、[黒い奴ら]が襲ってきて…」

こと「黒い奴?」

しまとら「ニャ……言葉は通じにゃいうえ、数が多くて…」


みちる「酷い怪我…一体誰が?」
378 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:11:32.90 ID:l3RsEPX40
〜浜辺〜


セフィロス「…どういうことだ?」

>キィィィン……

セフィロス「”正宗” が呼応している…?」


セフィロス「……ッ!!」





セフィロス「藍蘭島の者達が危険に晒されている…!」
379 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:13:06.31 ID:l3RsEPX40







〜女性用脱衣室〜

すず「〜♪」

?「よォ」スタッ

すず「!?」




380 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:16:14.71 ID:l3RsEPX40
<きゃぁああああ!!



一方通行「悲鳴!!?」



〜廊下〜

タタタタ…


一方通行「まてッ!!」


?「あぁ?」ピタッ

すず「…」ぐったり

一方通行「(男!?)テメェ…その抱えてるヤツどォするつもりだァ?」

381 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:20:02.92 ID:l3RsEPX40
男?「なんだぁ、遊びたいのか?」

一方通行「…はン、後悔すンなよォ!」バッ


シャッ


一方通行「!?」

男?「遅ぇよ」バリバリッ

一方通行(糞っ!反射を…)


ヒュッ!!

ドゴォッ!!

一方通行「フェ…イント…ッ!?」グラッ


ドサッ
382 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:24:57.46 ID:l3RsEPX40
一方通行「が…ァ…ッ」


男?「なんだ、もうおしまいかぁ?つっまんねーな」

行人「そこまでだよ」ピトッ

一方通行「(馬鹿かァ!?)さっさと一撃入れろォ行人ォ!!」


行人「え…でも」


ズダァンッ…!

行人「え…銃声?」

ジワッ・・・

行人「…」ドサッ


一方通行「行人ォォ!!」

383 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:28:38.09 ID:l3RsEPX40
一方通行「テメェらァァ!!!」バッ

銃男?「ふふ…」バッ

一方通行「ッ!」


ズダァンッ!


チュンッ!!

銃男?「反射…?」

一方通行「らァァ!!」ブンッ


スカッ

一方通行「な…ッ」

銃男?「どうした?」ドガッ

一方通行「ガハッ!?」ドサッ

384 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:34:27.12 ID:l3RsEPX40
男?「おっと、そろそろ行こうぜ? ”ヤズー” 」

ヤズー(銃男)「ふっ…そうだな、 ”ロッズ” 」


ロッズ(男)「あばよ!」シャッ

ヤズー「ふふ…」バッ




一方通行「げほっげほっ!!〜ッ…いくと!?」

行人「ぅ…あ」ぴく

一方通行「生きてるな…くッ」

さわ…


一方通行「血流を操作すれば…」

一方通行(1秒をタイムラグ無しで繋げて行けば出血は最小限に留められるはずだァ!!)
385 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 19:38:29.22 ID:l3RsEPX40
〜西の森〜


DIO「…何者だ?」┣¨┣¨┣¨┣¨

青年?「はは、何者…ねぇ?」


カダージュ(青年)「ボクの名は ”カダージュ” 」

カダージュ「君達は知ってるよね?[セフィロス]をさあ!」


DIO「…フン」

DIO「興味は無いッ!!」ドンッ

カダージュ「それ知ってるって解釈していいんだよね?」
386 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/10(木) 20:09:32.05 ID:l3RsEPX40
今日はここまでにします!


キャラクター紹介


カダージュ
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%A5%AD%A5%E3%A5%E9%A5%AF%A5%BF%A1%BC%2F%A1%DA%A5%AB%A5%C0%A1%BC%A5%B8%A5%E5%A1%DB


ヤズー
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%A5%AD%A5%E3%A5%E9%A5%AF%A5%BF%A1%BC%2F%A1%DA%A5%E4%A5%BA%A1%BC%A1%DB


ロッズ
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%A5%AD%A5%E3%A5%E9%A5%AF%A5%BF%A1%BC%2F%A1%DA%A5%ED%A5%C3%A5%BA%A1%DB
387 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 14:57:25.90 ID:tbMCFobP0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


DIO「フン…何が目的だ、カダージュ」

カダージュ「ハハ、話が速いと助かるなぁ! セフィロスに会ったら伝えてよ」




カダージュ「   母さんが待ってる   とね」


DIO(セフィロスの母親…?それともこの小僧のか?)
388 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 15:12:35.55 ID:tbMCFobP0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


「それじゃあ、またいつか会おう ディオ 」

カダージュが左手をかざした。


「なに━━?」


DIOは様々なスタンド能力や特殊な「芸」を見てきた。

しかしそのDIOでさえ、一瞬動揺したのだ。

カダージュが左手をかざした瞬間、DIOを中心に10mはある、黒く、鎧のような獣が出現した。

その影から生まれた姿は地獄からの迎えのように錯覚する。


「ハハハハハハ…ッ!」


銀髪の青年はその黒い獣を残し、森の闇へと消えて行った。

DIOは構える。

━━━それに合わせて獣達が獲物に向かって一斉に飛びかかる。

389 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 15:32:59.31 ID:tbMCFobP0
━━月見亭から外に出て、森の開けた空間で彼女達は対峙していた。

突如見張っていた月見亭から聞き慣れない「銃声」を聞き、駆けつける途中で 彼等 と遭遇した。


2人の男。


1人は銀髪のオールバックに全身黒の服、後ろ腰には見慣れない銃を装備し、左手には見たことすらない鉄の箱が着いている。

そしてその右手側には すず が力無くぶら下がっていた。

もう1人の、銀髪のロングヘアーに黒の服、後ろ腰にはすずを抱えている男と同じ銃の男が彼女達に


「何か俺達に用か?」


嘲笑うように、男は彼女達に言った。

一瞬彼女達の1人が後退りしたが、黒髪のボニーテールのしのぶが腰にある木刀を掴みながら応える。

「すずっちに何をするつもりでござるか!」


「……クク、フッハハハハ!!」


銀髪ロングの男が笑い声をあげた。

「ござるか…って何だ? 面白いなお前」

完全に馬鹿にした顔でしのぶを指差す。


「ばかにしたなー!?」


しのぶはいつものノリで、忍流の速さを生かしたツッコミを入れようとする。

それが引き金となった。
390 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 16:30:06.33 ID:tbMCFobP0
他の少女達6人の中で、その一瞬で起きた事を捉えていたのは まち だけだった。


一瞬の間に銀髪ロングの後ろに周り込み、張り手の一発を喰らわせようとするしのぶ。

普段なら大抵このスピードについて行けずツッコまれるが、この瞬間だけは違った。


しのぶ以上の速さで、それも瞬間移動でもしたのかと錯覚する程のスピードでしのぶの一撃をかわしたのだ。

そして同時に、しのぶのガラ空きになった鳩尾に左膝で突き上げた。


「が…ッぁ……!?」


僅かに直撃を避けるために後ろに下がったが、速さが追いつかずそのまま後ろへ飛ばされる。


「しのぶ!!」


まちが驚きと共に絶叫した。

そして瞬時にまちは腰の「式神札」を五枚出すと、それを投げる。

「式神札」は空中で二回転すると青白い光を放ち、五体の式神が現れる。
391 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 16:43:03.86 ID:tbMCFobP0
「みんな!!」

まちのかけ声が響く。

そして五体の式神はそれぞれが手を合わせ、合体する。


━━━天龍鬼村正━━━


実質、戦闘だけなら藍蘭島で最強の式神。

村正は瞬間移動で、10m飛ばされたしのぶの後方へ移動し落下衝撃がないようにキャッチする。


それを見てすずを抱えていた男が一度「おー」と楽しげに言うが、それを遮るように銀髪ロングが言った。

「邪魔をするなら退いてもらうぞ?俺たちは忙しいんだ」

「てめぇ しのぶに謝らねぇのかよ!」

りんが怒声をあげる。


「……仕方ないな」


視界に捉えられないスピードで後ろ腰のホルスターから銃を引き抜くと男は1秒にも満たない間に3発撃った。
392 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 16:53:33.33 ID:tbMCFobP0
弾丸が向かう先にはしのぶを抱えた村正。

「なんじゃとぉ!?」

驚きの声を出しながらも弾丸を平然と避ける。


「やれやれ…ロッズ、先に行け」


銀髪ロングの言葉に少し不可解な顔をしつつも、銀髪オールバックは「おう」と言ってどこかへ走り去る。

「まちなさい!!」

まちが追いかける。

が、途中で止まりかけ、りんやメイメイをチラリと見る。

「まちねぇはすずを追っかけてくれ!あたい達はコイツの相手をしてから行く!」


親指を立て、笑う。

無邪気に、何も知らずに。


「…任せたわよ、みんな!」

まちはすずを抱えた男を追いかけて行った。

393 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 17:06:13.01 ID:tbMCFobP0
「さ〜て、どうしてやろっかな?」

「あわわ…喧嘩はよくないですよ〜!」

「ゆきののくすぐりで昇天させてやるんだから!」


いつもの藍蘭島の空気。

「恐怖」を知らないからこその「無邪気」。

そんな彼女達に、男は平然と銃を向ける。


「母さんの言うとおりにする為にも、死ん━━━

      
      ヒュインッ


最後の一文字。

それを言うと同時に引き金を引こうとした瞬間。

その空間をも切り裂くような 鎌威太刀 は起きた。


「━━━ッッ!!」


それまで平然としていた銀髪ロングの表情は一瞬で動揺し、瞬時に後ろへ12m跳ぶ。

394 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 17:26:09.72 ID:tbMCFobP0
━━━彼は、彼女達を怖がらせないために剣撃をあえて放った。

無闇に戦闘をすれば怯えさせてしまう。

だから彼は ”大地を割るだけ” にしたのだ。

割るとは言っても、何mも地割れを起こす訳ではなく。


━━━斬り傷を与えるだけ程度の加減された一撃━━━


彼は彼女達の前に、庇うように立った。

流れる風のように美しい長い銀髪に、2mはある身長。

そして愛刀、「正宗」を手に……


「フフ…何をしているんだ? セフィロス 」


銃を向け、セフィロスに笑いながら問いかける。

しかしその目にあるのは「裏切り者に対する憎しみ」。


セフィロスは、6m右にいる村正に抱えられたしのぶを見る。

元々忍だからか、そこまで痛みは感じていないらしい。

しのぶはセフィロスに気づくとその視線に自分の視線を合わせる。
395 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 17:41:12.46 ID:tbMCFobP0
「天龍鬼…村正だったか、しのぶと娘達を連れて村まで行け」

セフィロスの言葉に少女達が後ろで何か言っていたが村正はその言葉の後、彼の眼を見た。


大空のように青い瞳は、必死に ”隠そうとして” いた。

決して、この少女達に知られることの無い感情を。

「憎しみ」という名の狂気を。


村正は何も言わなかった。

藍蘭島で最強と自ら思っていた村正でさえ、感じたからだ。


━━━━この世界で存在してはいけない狂気を殺そうとしているセフィロスの思いを。


「しのぶ」

喚く少女達を無理やり連れて行こうとする村正に向かってセフィロスは呟いた。


「 私との読書会は楽しかったか? 」


しのぶはその言葉に疑問符を打つ。

彼女は知らない。これが最後の会話になるのを。

彼女は知らない。ここで彼の安らぎの時は終わってしまったのを。


少女達の姿が無くなるとセフィロスは正宗を左手に持ち、構える。

そして、彼の奥義の名が森に木霊する。


   「八刀一閃」


396 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 17:58:17.60 ID:tbMCFobP0






すずは激しい揺れに目を覚ました。

目を開けると視界に映ったのは後ろからまちが追いかけている所だった。

腰には硬い何かが巻きついていて、それにぶら下がるようにして彼女は運ばれていた。


「うにゃ…? 私なんで……」


「チッ、眼ぇ覚ましたか」

突然太い声が聴こえたと思うと、すぐに彼女は思い出した。

脱衣場で突然後ろから襲われた。


その事実が彼女を動かす理由になる。


ガッ と肘徹が男の脇腹に直撃した。

その一撃で大したダメージではないものの男は反射的にすずを離す。


上手く着地したすずはすぐに男と距離を取る。

「…こりゃちょっとは楽しめそうか?」

男は嬉しそうに、後から追いついたまちとすずを見て言った。
397 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/14(月) 18:08:07.68 ID:tbMCFobP0
地の文にがて

落ちますけど、見てくれてる人っているのかな…
質問ありましたらどうぞ!おかまいなく!
398 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/15(火) 17:14:33.72 ID:VrN66Bfm0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


作者の狂信的思考によって最強になったという設定のDIOは立っていた。

悠然と。

優雅に。

美しく。

素敵に。


「UREEYYYYYYYYYY」


彼は叫ぶ。

十数体以上の黒い獣を倒した勝利の余韻に浸りながら。

そして、その黄金の瞳は1人の男を見つける。


カダージュ


彼は笑う。

本来の「力」を手にした今、己に太刀打ち出来る者はいないと確信しながら。


「このDIOにパーティーの招待状を送った事を後悔させてやろう……カダージュ━━━━ッッ!!!」
399 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/15(火) 17:29:58.13 ID:VrN66Bfm0




        トンッ





少女の体が、軽そうな音と共に飛ぶ。

その跳躍を合図に巫女の娘も銀髪のオールバックに向かって走り出した。

少女達2人からロッズまでの距離、28m。


ロッズは一度自分の左手に装備しているパイルバンカー、 「デュアル・ハウンド」の固定を調整する。

3人が接触するまで23m。


「ねぇ!どうしてこんなことしたの?」


空中ですずは問いかける。

彼女は何か理由がなければこのような戦闘はしたことがないからだ。

平和な藍蘭島で育ったからこその疑念だった。

しかしその問いに対する応えはさらにすずに疑問を持たせるだけだった。


「母さんがお前を呼んでるからだよ」


400 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/15(火) 17:50:10.34 ID:VrN66Bfm0
「…お母さん?」


すずが疑念に満ちた声を発した時、すずとロッズの直線距離は7m。

すずは猫のように体を深く沈ませながら着地する。


両者にとっての間合い。


先に動いたのはやはりロッズだった。


ロッズは空気を裂くような音が鳴ると同時に自身を七色に変化させ、瞬時にすずの1m左方向に移動する。

「ッ!?」

目で追うのが限界。すずは動けなかった。

バリバリッ とロッズのデュアル・ハウンドが数百万ボルトを帯び、それをすずの胸に叩きつけようとした。


ドゴォッ


吹き飛んだのはすずではない。

ロッズの体が大きく仰け反り、後方へ体が飛ぶ。

401 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/15(火) 19:04:25.54 ID:VrN66Bfm0
「…ぁあ?」


大した…というよりダメージが無かったのだろう。

ロッズは一度後転してから着地すると、間抜けな声を出した。

ロッズですら、何が起きたか一瞬理解出来なかったからだ。


「…あ、危なかったよぉぉぉ!」


「は?」

すずがその場にへたれ込んだ。

その姿を見てロッズは「馬鹿にしてんのか?」と言いたげに声をあげた。

だがすぐにロッズの意識はすずから巫女、

━━━━まちに向けられる。


気をとられている隙に距離を詰めたまちはロッズの顔面に向けて水面蹴りを繰り出す。

「ハハッ!おせぇぞ!?」

スパァンッとまちの水面蹴りが空気を弾く。

瞬間、まちの体は「七色の光」に横へ飛ばされた。


「あ”……ッ!?」


肺の空気が全て吐き出され、肋骨がミシッと嫌な感触と痛みを出す。
402 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/15(火) 19:17:30.70 ID:VrN66Bfm0
「なんだ?脆いじゃねぇか」


━━━━フワッ


ロッズの体が 突然 浮いた。

「!!」

気づいた瞬間には既に5mは投げ飛ばされている。

その瞬間にロッズが見たのは…


怒りで無表情になったすず1人。

ロッズは再び顔を満面の笑みで埋め尽くす。

「数年ぶり」のまともな敵。

それはロッズの戦闘狂ぶりをくすぐるには充分だった。

しかし


「逃げなさいすず!!村まで逃げて誰か呼んでくるのよ!」

まちが叫んだ。


「でもまちねぇ…」

「私が今から本気を出すとあなたにもダメージがあるかもしれないのよ、行きなさい!!」

「……まっててね」

すずは走り出す。

まちがロッズに威嚇をしている間に。
403 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/15(火) 19:18:26.41 ID:VrN66Bfm0
おちます
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:44:12.73 ID:QB8EAloUo

見てるよ
405 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 14:25:34.63 ID:NIPIUseo0
>>404さん超ありがとうございます!!

りゃっしゃああっ!!やる気がMAXだぜぃ!!
406 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 14:42:55.64 ID:NIPIUseo0
「……律儀に待ってくれるのね」

「ハハッ、だってお前さっきのガキより強いんだろ?」


ロッズは心底嬉しそうに笑った。

しかし満面の笑みを浮かべてるロッズにまちは

「言っておくけどね、別にすずは全然強くないわよ?」

呆れたように言った。


「…あぁ?どういう事だよ」

「わからない?あの娘の投げ技は、私でも気を抜いてると投げられちゃうくらい 無駄がない のよ」

「……」

「簡単な話、アンタが気を抜いてた。 つまり油断してたから投げられたのよ」


ロッズの表情が固まる。

余程自分に自信があったのだろう。先程までの笑みは消え、鋭く蒼緑の眼がまちを刺す。

そしてロッズは「七色の光」になる。


(くるッ━━━!!)

まちの白い綺麗な手が、ギュッと拳に握り締める。

僅かな気持ちの悪い汗を滲ませながら。
407 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 14:58:40.88 ID:NIPIUseo0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨




━━━━DIOは地に跪いていた。


屈辱的に。

侮辱的に。

全身の疲労感を呼吸に滲ませながら。


「ハァ…!ハァ…ッ……貴様、見た目は似ているがセフィロスではないなッ!?」


DIOは目の前に立っている「セフィロスのような者」に言った。

「セフィロスのような者」は跪いて激しく呼吸を乱しているDIOにつまらなさそうに言う。

「その程度で息子と互角だなんて、拍子抜けもいい所ね」


DIOは知らない。

目の前に立っている「セフィロスのような者」の本当の名を。





━━━━━━ジェノバという女を。
408 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 15:13:22.65 ID:NIPIUseo0
「クスクス……馬鹿だよねぇ!母さんに本気で勝てると思ってるんだからさぁ!!」


「セフィロスのような者」の後ろからカダージュが自慢げに言う。

DIOは一瞬殺意を覚えたが、体が上手く言う事を聴いてくれない。

すると、DIOを見ていた「セフィロスのような者」は後ろにいたカダージュを見て


「もう余興はおしまいにして構わないわ、カダージュ」


クスッと笑った後言った。

DIOの顔が怒りの色に埋め尽くされる。

「何をするつもりだ━━ッ」

「フフフ…見てからのお楽しみ、だよ?」


カダージュがそう言った瞬間。

カダージュの左手が青い光を放った。

そして、その光を帯びた手を丁度藍蘭島の上空に向ける。


「おいで、  ” バハムート ”  」


突如、カダージュの左手から幾重もの魔法陣を貫きながら藍蘭島の上空に「何か」が放たれた。
409 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 15:28:35.52 ID:NIPIUseo0



━━━━━━そして上空に現れたのは、天空の覇者「バハムート」。


DIOは唖然とする。

確かに黒い獣は見たこともない凶悪な生物だった。

しかし、そんな物は吸血鬼やスタンドの力を知ってから既に「不思議」と思う事すらなくなった。

そのDIOですら思わず自分の置かれている状況を忘れ、呆然としてしまった。


「あれは…… ” 龍 ” なのか?」


ドラゴン、飛竜。

他にも様々な言葉が思いつくが口から出たのは龍だけだった。


「ハハハ、もしかしてアンタ、ドラゴンを見るのは初めてかい?」


カダージュが楽しそうに言った。

DIOはそんな事は聴いていない。

ただDIOは天空を羽ばたく鎧に包まれたドラゴンを見ていた。

そして気づく。


「あの方向は…村かッ!!」


DIOの体が跳ね上がり、すぐに村に向かって走り出した。

敵よりも、「友」を優先して。
410 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 15:39:04.16 ID:NIPIUseo0










「……良かったの?母さん、アイツを逃がして」

カダージュは母さんと呼ぶ「セフィロスのような者」に言った。

「セフィロスのような者」は一度風のように美しい銀の長髪をふわっとかきあげると


「構わないわ…それよりカダージュ、ヤズー達が遅いから見てきてくれる?」


「フフ、母さんの仰せのままに……」












「セフィロスのような者」は静かに、カダージュがいなくなってから呟く。

「小賢しい真似を… 古代種 め━━━!!!」
411 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 16:16:57.02 ID:NIPIUseo0


「━━ッはあ!…はあッ……………」


あらゆる投げ技も。

あらゆる関節技も。

あらゆる格闘技も。

全て、逆に投げられ、ハメられ、カウンターで殴り飛ばされる。

まちとロッズの実力の差は歴然としていた。


まち自身も最初の一撃を受けてから勝てるとまでは思っていない。

元々秘策も無ければ何もない。

まさに絶対に勝てない力勝負だった。



「なんだ、もう ” 遊べないのか ” 」


ロッズは溜め息を吐きながら言った。

そして再び「七色の光」になって、ヨロヨロとまともに立てないまちの眼前に移動する。

(ま、ず━━━!!)

逃げなければいけないのに、避けなければいけないのに、

まちは動けない。

ロッズは大きく左腕のデュアルハウンドを後ろに引くと、まちに向けて数百万ボルトを帯びた鉄拳が撃ち出された。
412 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 16:33:53.59 ID:NIPIUseo0
そのままデュアル・ハウンドはまちの頭を一撃でスイカのように粉砕する



━━━━━━はずだった。



まちはやられる瞬間、目を閉じていた。

それでも、見なくてもまちには” 異変に気づいた ”のだ。

突然、デュアル・ハウンドのスタン音が聴こえなくなり

まちには何も起きない。

そんなまちに


━━━狂ったように白く、歪んだように黒く、澱んだように灰色な声が聴こえてきた。


「 悪りィが、こっから先は一方通行だ 」

413 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 16:50:27.53 ID:NIPIUseo0
まちは目をそっと開ける。

視界に映ったのは藍蘭島では見かけない歪んだように黒いシャツ。

そして狂ったように白い髪。


行人より身長が少し高い少年は、まちの前でロッズのデュアル・ハウンドを防いでいた。


同時にロッズは自分に起きていることを知り、即座に一方通行から離れようとする。

「…ッ!?」

瞬間、ロッズの左腕に着いていたデュアル・ハウンドは突然爆発した。

まるで全ての「力の向き」が反射したように。


「侵入は禁止ってなァ!ついでにリベンジも兼ねて追い返してやンよォ!!」

「ハッ!面白ぇじゃねぇか、遊ぼうか!?」


両者が激突する。
414 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 17:05:06.87 ID:NIPIUseo0
この時、ロッズは距離を取るために後ろへ15m下がる。

同時に一方通行もまちの方へ目だけ向け、

「お前もとっとと帰ってろ、邪魔になるだけだァ」

「一方通行……無理よ!コイツは桁外れの化け物なんだから!!」


その言葉に、一方通行は僅かに目を細くする。

「化け物ねェ…いいぜェ、 ” アイツ ” じゃねェけどよ…」

一方通行はその紅い瞳をロッズに向け、


「 そ の 幻 想 を ぶ ッ 殺 す ! ! 」


空気が揺れたように感じた。

その狂ったような、歪んだような、澱んだような声に。

まちはこの瞬間垣間見た。

この少年も、かつて「化け物」と呼ばれていた片鱗を。


「…すぐに村正を連れて来るから、待ってなさいよ!」


まちはそのまま村へ走り出す。

結果としてその死地から脱したとは知らずに。
415 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 17:42:39.97 ID:NIPIUseo0


「………」


一方通行は幾重ものデジャブに一瞬目眩に似たのを覚える。

果たしてそれがかつて戦いを挑んで来た「アイツ」の目線なのか、

それとも木原や垣根、結標との戦闘の際にあった事なのか。

このシチュエーションには見覚えがあった気がしたのだ。



「ハッ、結局この俺も ” アイツ ” と同じになンのかねェ?」



皮肉げに、一方通行は笑う。

「アイツ」と自分を照らし合わせてしまう自分に。

その直後、一方通行にとっては久々の「殺し合い」が始まった。
416 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 18:00:56.39 ID:NIPIUseo0




「━━━━━━何だと?」


流れる風のように美しい銀の長髪に青い瞳、そして3mはある愛刀「正宗」を持った男は問いかけた。

かつてセフィロスの中にいたジェノバの思念体の1人、ヤズーの言葉に対して。

「母さんはこの島に来ているんだ、セフィロス」

「そして、アンタが ” 完全復活 ” に必要なんだよ」


セフィロスが凍りつく。

何故、短期間の間に復活できたのか。

それより、何故カダージュ達がこの世界にいるのか。など聞きたいことは山ほどあった。


しかし、そんなことを考えていても現実にカダージュ達は存在してこの島を襲っている。


そしてその「現実は」セフィロスの母…ジェノバがこの世界にいると言っている。

「……何故、私にはその母さんの声が聴こえない」

「フン…大方、アンタの体は古代種が用意したものなんだろ」

ヤズーは面倒くさそうに言い捨てた。
417 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 18:15:45.30 ID:NIPIUseo0
「それにアンタの実力も落ちてるな」

「……母さんの元まで案内しろ」


セフィロスが、刃を下げた。

諦めた訳ではない。

実力が落ちているとはいえ、その気になればこの島を両断する自信すらある程だ。

だが、セフィロスには奇妙な感覚があったのだ。

恋しいような、拒みたいような、とにかくセフィロスにとってそれは奇妙な感覚だった。


その原因を探るつもりなのか、セフィロスはヤズーに導かれる…しかし本当にそれだけとは思えない感覚だった━━━



━━━━━━再び狂気が生まれる前兆なのだろうか。



セフィロスはヤズーに着いて行く。

一瞬、彼が殺した女性が待ってと叫んだがそれはセフィロスには届かなかった。
418 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 18:16:21.55 ID:NIPIUseo0
落ちます!
419 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 18:39:20.60 ID:NIPIUseo0
改めてキャラ詳細


ジェノバ
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%C0%DF%C4%EA%2F%A1%DA%A5%B8%A5%A7%A5%CE%A5%D0%A1%DB(JENOVA)



何度も言うように一方通行はパラレル設定なので服装は白ではなく黒いシャツ
420 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/16(水) 18:45:40.52 ID:NIPIUseo0
間違えましたこっちです!!

ジェノバ
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%C0%DF%C4%EA%2F%A1%DA%A5%B8%A5%A7%A5%CE%A5%D0%A1%DB%28JENOVA%29
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 00:07:04.04 ID:cpEpGlToo
ジェノバデター
個人的にあのキャラデザなんとなくトラウマだわ
422 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 15:58:34.49 ID:/2p+JlWo0
>>421
でも古代種に化けてる時の姿は綺麗でしたよね

あと10回くらいで完結するかな…
423 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 16:34:35.40 ID:/2p+JlWo0
クック先生・・・

http://www.youtube.com/watch?v=7DVr8LcUYEM&feature=related
424 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 17:00:54.01 ID:/2p+JlWo0




「……ッ」


行人は脇腹の貫くような痛みで目を覚ました。

外からも何か騒ぎ声が聴こえてくる。

そこまで考えたところで彼の思考はようやく動き出した。

「……ここはどこだろ?」

「━━━ッッ!!」

彼が起き上がろうとした瞬間、再び脇腹に激痛が走る。

そして同時に思い出したのだ。

自分はすずを攫おうとしていた「男達」に撃たれた。


「……すず!!?」


彼は近くに立てかけてあった木刀を掴むと、部屋を飛び出した。

行き先はわかっていた。

行人の中では、初めてこの島に来た人間なら浜辺から海に出る選択をまずするはずだ。

そう思い込む。そして悪い考えは捨てる。


(すずに何か…するわけない、よな…?)

藍蘭島の外の人間を知っているからこそ、行人は考えてしまう。

もし欲に飢えた人間が法律がない島で女の子を見つけたら、と。

行人は検討違いでもすずの身が心配になり、脇腹の傷も無視して走り出す。
425 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 17:45:28.87 ID:/2p+JlWo0



西の森を2つの黒い影が凄まじいスピードで駆けていた。

一方は邪悪な笑みを浮かべ、自身を「七色の光」にして高速移動をしながら相手の少年に打撃を連打している。

そして一方は、狂ったように白く、歪んだように黒く、澱んだように灰色な声をあげながら打撃をさばく。


「おらおらおらァァッ!そンなもンで俺を[ピーーー]気とか頭湧いてンのかァ!?」

「はッ!!よく言うぜ、さっきからお前の『反射』とやらのスピードが間に合ってねぇじゃねえか!」


━━━実際、一方通行は劣勢だった。

1秒に2撃は繰り出してくるロッズの拳をほぼ自力で防いでいるうちに、疲労が限界に達しようとしていた。

まず、一方通行は元々まともに立てる状況ではないのだ。

行人の出血を最小限に抑える為に『神速』の演算を長時間行った影響で「知恵熱」を出していた。


本来ならば激しい頭痛と脱力感で動けないのを、一方通行はがむしゃらに、無理やり動かしていた。


(━━っつか、セフィロスやDIOもそうだったが…)

そして、最もマズいハンデが一方通行にあった。

(コイツの体にも上手く反射が効かねェ!!)

426 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 18:03:55.62 ID:/2p+JlWo0
一方通行は一度上空へ飛んでから考える。

(服の運動量すらベクトル変換出来ねェンだよな…じゃあどうすりゃ……ッ)

本来なら、一方通行の「ベクトル変換」で多少よくわからない物でも必ず反射できるはずだ。

しかし、相手の服すら変換出来ないとなると服も体と同じく「未元物質」のようなものなのだろうか。


(━━━それでも解析は何度もした、けどよォ…何もわかンねンだよなァァ!!)


ゴッ!! という岩を粉砕した音が響く。

ロッズが投げた岩石を一方通行が裏拳で粉砕したのだ。


━━━その粉砕した岩の影からロッズが飛び出した。

「やべェ…ッ」

ズキズキと響く頭痛で演算が僅かに遅れた。


ドッ と鈍い音が鳴る。

ロッズの拳が一方通行の顔面を刺し貫いた━━━


━━━わけではない。


ロッズの顔面に一方通行の右足踵がめり込んだ音だ。

427 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 18:23:04.15 ID:/2p+JlWo0
(まァ、悩むこたねェか)


一方通行はロッズの顔を踏み台に跳ぶ。

そして一方通行は気づく。


(今の俺は、自分自身の力があンだからなァ!)


一方通行はベクトル変換を利用して着地すると、8m後方に着地したロッズを見る。

「遅ェンだよ、三下ァァッ!!」

拳を振り上げ、足元の大地に叩きつけた。

ベクトル変換によってなのか、一瞬 轟! と空気を揺らした直後ロッズに向かって絨毯をひっくり返した
みたいに捲れ上がった大地が襲う。


一方通行はかつて能力という盾に隠れていた自分に向けて言い放つ。

「こンなとこで負けそォになってンじゃねェ!上嬢当子に笑われンぞォォォ!!」

かつてその盾を破壊した「幻想殺しの右足を持つ女子高生」の名を叫びながら。
428 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 18:26:54.70 ID:/2p+JlWo0
今更ながら一方通行のパラレル設定に追加。(今後のストーリーにも関わるので)

・上条は幻想殺しの右足を持つ女子高生上嬢当子になっている
・インデックスはショタ
・ステイルはお姉様
・黄泉川は超イケメン警備員
429 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/17(木) 18:27:21.23 ID:/2p+JlWo0
おちます
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 22:50:48.12 ID:cpEpGlToo
あの一方さんの話のその部分嘘じゃなかったのかよwwwwwwww乙
431 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 08:39:00.51 ID:h3w1zcXR0
>>430

今後の展開を考えてるうちに嘘じゃないことにしました☆



上嬢「オレの親父は空手の道場やってるんだよ」

禁書「そんなオリジナル設定はいいからご飯たべたい」
432 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 09:03:07.93 ID:h3w1zcXR0


銀髪のオールバックの男、ロッズの左肩が青白く光った。

1秒にも満たない瞬間に一方通行がそれを見た。


「ハッハァ!!こいつぁ想像以上に楽しめそうだなああ!?」


ロッズが高らかに笑う。

この時迫る『大地の絨毯』はロッズまで3m。

だがロッズは何一つ焦らない。むしろ一方通行が思う以上に楽しんでいる。


直後、ロッズが一方通行と同じモーションで足下に左拳を叩きつけた。


ゴゴォッ!!と一方通行の立っていた地面がガクンと揺れ、前方に迫っていた『大地の絨毯』を吹き飛ばした。

「……その光ってンのは何だ」

不可解そうに一方通行はロッズの左肩で青白く光る物を見た。

「ハッ、『マテリア』だよ」

「……まてりあァ?」

と、一方通行が不思議そうな声を出す瞬間。

「七色の光」になったロッズが斜め上前方に跳んでいた。

「━━━!!」

呼吸をするのを後回しにして一方通行は全力で後ろへ跳んだ。

433 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 09:21:04.89 ID:h3w1zcXR0
一方通行をゲーム感覚で分析すると、対したステータスは持っていない。

もしロッズの攻撃翌力を200とするなら一方通行は80が精一杯だ。

しかしそれを一方通行の「ベクトル変換」によって一時的に180にまで上げているのだ。

常人、例えば上条当麻という架空の人物の一般攻撃翌力は12だとすると一方通行は大変強いように感じられる。


しかしその実力になった一方通行の体は、「基礎」が未完成なため長時間の戦闘には向かない。


つまり、今の一方通行は空元気もいい所なくらい疲弊しきっていた。

一方通行が後ろへ跳んだ。

その瞬間、ドッ!と鈍い音と痛みが一方通行の後頭部を襲った。

「がァァ!!?」

高熱によって意識は朦朧とし体力もロクに無い中、一方通行は後方を確認せず跳んだのが失敗した。


直後、反射できない高速の拳が一方通行の顔を殴り飛ばした。


鈍い、骨を砕くような音が響く。

434 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 09:43:55.79 ID:h3w1zcXR0
一方通行の体が地面を引きずりながら転がって行く。

全身を貫くような痛みが走るが、止まってはいられない。

ロッズとの距離は10m。

この距離ならば迎撃、応戦は可能と一方通行は判断する。


(……落ち着け、ヤツの動きだけを見ろ…冷静に…構えて…)


一方通行が深く息を吸うと同時に、拳を構える。

ロッズはそれを笑顔で見た直後。


ドパァンッと空気が弾かれた音が鳴る。

「七色の光」になって移動したロッズの回し蹴りを一方通行は左腕で弾いた。

ロッズはそのまま一方通行の左腕を踏み場にして跳んだ後、頭上から空気を切り裂く踵落しが振り下ろされる。


一方通行がそれを体を僅かにずらして避けると辺りに木片や土が巻き上げられる。

今度は一方通行がベクトル操作した自分の掌底をロッズの左頬に叩き込む。

岩と岩がぶつかったように ゴッ!! と音がした直後、深く体を沈めベクトル操作でロケットのようになった一方通行の膝蹴りがロッズを飛ばす。
435 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 09:56:03.48 ID:h3w1zcXR0
ロッズの上半身が後ろへ仰け反り、2mはある巨体が浮いた。


その飛ばされるロッズの足を一方通行は掴む。

「おおおおおォォォォォオオオッッ!!!」

軸足を大地に突き刺し、野球のフォームみたいにロッズを投げた。

凄まじいスピードで投げられたロッズの体は木々を五本薙ぎ倒してから岩にドガァッと突っ込んだ。


「ハァ…はっ…ははッ!どォしたァ?そンなもンかよォ!」


一方通行はそう言った後、滝のように汗を流しながらその場に倒れる。

頭がズキズキし、肺が痛い。

全身は木片や何かが所々刺さってるせいか風が吹く度に痛む。

一方通行はしばらく呼吸だけをした後、周りを見る。

いつの間にか夜になっている森は、暗闇に包まれていた。


先程まで明るく見えていたが、それはあの男と戦っていたせいで錯覚していたのかもしれない。と一方通行は考える。


一方通行はそれだけ考えると目を静かに閉じた。
436 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 10:07:38.28 ID:h3w1zcXR0




━━━村は騒然としていた。

突然現れた ” バハムート ” によっていくつかの家は破壊され、村の女達も怪我人が出ている。

肝心のバハムートは村の上空を旋回していた。

覇者たる証の咆哮をあげ、獲物を見下ろすように。


DIOは死人も重傷者も出ていないのを知ると、何故か安堵感が出てきた。

DIOは心の中で別に心配していたわけではないがな、と自分に付け足した後みちるに言った。

「あれとまともに戦えそうな奴はいるか?」

「…あまり長い時間は戦えませんが、私とりん、それからりささんとしまとら様しか……」

「南の主か、アイツと空中でも戦える奴を連れて来い」

「そしたら私だけですが……」



DIOが舌打ちをする。

あの巨大な怪物と戦うにも手駒が少なすぎる。

437 :鈴蘭校 ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 10:34:46.44 ID:h3w1zcXR0


━━━ギャォォオオオオオオンッッ!!


「ひっ…!?」

外から聴こえる覇竜の咆哮に、みちるは体を震わせる。

やはり、何も知らない島の住民を戦わせるのはやめた方がいいなとDIOは考え直す。

下手に怖がってバハムートの一撃を避けられず無駄死にはさせたくないからだ。

代わりに、DIOは問いかける。


「空中までの足場をどうにか出来る者はいないのか?」

「えっと……」

みちるは申し訳なさそうに頭をかいたあと。

「それも私くらいしか……」

DIOは僅かに片眉をピクッとさせた。
438 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 11:43:24.05 ID:h3w1zcXR0
作戦は単純過ぎて作戦とは思えない物だった。

まず、みちるの雪女能力でバハムートまでの足場を作る。

後はDIOがバハムートをメタメタにするだけだ。

「こ、こんなの作戦じゃないですよー……」

みちるが泣きそうな声でDIOを見上げている。

だがDIOはそんなのを気にしてはいられない。


「……やれ」


みちるは自信なさげに頷くと、バハムートに向かって2m間隔で氷の足場が次々と作られていく。


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


DIOはその氷が落下する前に足場にして渡っていく。

聞くだけだと大した作業ではないが、実際は超高速で動いている。


「フン、このDIOが相手だ━━━ッ!!」ドンッ


DIOとバハムートの一騎打ちが始まった。
439 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 11:48:14.08 ID:h3w1zcXR0










          〜本気モード終了のお知らせ〜









440 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 11:58:49.56 ID:h3w1zcXR0
バハムート『な、なんだテメェ!*』

*翻訳しているだけなのでDIOには何を言っているかわかりません


DIO「フン、貴様はバハムートというらしいな」

バハムート『ふえっ…なに?ボクのこと知ってるの?』

DIO「俺の名はDIOォッ!!UREYYYYYYY」

バハムート『ひぃぃぃ!なんでボクいつもこんなに嫌われてるんだろ…』




DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァ!!!」


ドゴゴゴゴゴゴゴォォォオッ!!!!


バハムート『痛い痛い!やめてよぉぉ!!』

ギュオッ!!

バハムートはフレアを放った!

DIO「何ィィ━━━ッッ!!?」
441 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 12:05:17.47 ID:h3w1zcXR0
ドゴォォォッ!!



ダンッ


バハムート『ジャンプ音…!』

DIO「後ろだ」ドンッ


バハムート『ちょっ…////せ、背中は……はにゃぁ////』

ブォンッ


みちる「小屋に突っ込んじゃう!DIOさん危ない!!」


DIO「ヌアアアッッ!!」


ドガシャーン
442 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 12:13:18.50 ID:h3w1zcXR0
みちる「DIOさああああああああああん!!?」


ガラガラ…


バハムート『あたたた…ごめんよ、平気かな?』

DIO「フン、どうやらコイツの図体が巨大だったのが幸いして私にはダメージはないか」

DIO「そして…貴様が地上に降りて来たのは失敗だったなァ━━━!!」ドンッ


バハムート『えええええ!?助けてあげたのに!!』


<ギャオォォォオッ!!?

DIO「フン、それでも動じないのを見ると流石は覇者といったところか」

*DIOはバハムートの言葉がわかりません

443 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 12:30:14.35 ID:h3w1zcXR0
バハムート『もうやだよー!なんでまたボクはカダージュに使われてるんだよー!』



ブンッ


みちる「危ない!」キュインッ

バキャッ!

DIO「氷の盾か、なかなかできるなみちる」バッ

バハムート『え…』


ドガァッ!!

バハムート『きゃああ!?』


ドズゥン……!

DIO「もうおしまいか?バハムートよ」
444 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 12:35:46.38 ID:h3w1zcXR0
バハムート『…うぅ、ぐすっ……クラウドのとこに帰りたいよぉ』

DIO(動きが鈍くなってきた、ここでトドメをささせて貰おう)


バハムート『ひっ…また殴る気だ、に…逃げないと……』

バサッ

DIO「逃がさんッッ!!」


DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァ!!」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


バハムート『きゃあああああああああ!!!』


ドズゥンッッ!!!
445 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 12:52:08.87 ID:h3w1zcXR0
バハムート『……痛い…』

本気モード突入!

『体が…動かない…』


【  ナニヲシテイルノ?ハヤクコロセヨバハムート  】








「ギャァァアアアアアアアォォオオオオオオオオオオオオ!!!」








446 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 13:03:07.98 ID:h3w1zcXR0
バハムートの咆哮が、藍蘭島全体を揺らした。

その咆哮を聴いた者は全て怯え、泣き出すほどだ。


━━━DIOはバハムートの眼の色が変わるのがわかった。


優しい蒼色が、血に染まった紅になっていくのが一瞬見えた。

「何だ…」

DIOが疑念の声をあげる前にバハムートは凄まじい暴風を発生させながら飛んだ。

その姿は先程までよろよろと村の上空を飛んでいた竜とは違い、まさしく「覇竜」に相応しかった。


そして村から100mは離れた上空で、覇竜は止まった。




青白い炎をグングン巨大化させながら、村を見下ろして。





「!! みちる!」

「わかってます!!」


447 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 13:19:14.00 ID:h3w1zcXR0
みちるが即席で氷の足場を作り上げていく。

「ォォォオ━━━ッ!!!」


DIOは氷の足場を凄まじい速さで駆け上がる。

1秒で約27m、DIOはこのスピードならギリギリのところでフレアを食い止められると踏んでいた。


残り42m。


「くッ━━━」


残り20m。


(私は……!!)

DIOは藍蘭島に来て「力」がどういうものかを知った。

この藍蘭島の者は、守るためだけに力を使う。

DIOにはそんなことは出来ない。


  D I O は 守 る こ と は 出 来 な い


448 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 13:24:39.63 ID:h3w1zcXR0







  残り5m  彼の目の前でバハムートは絶望の火炎を撃ち出そうとする。







449 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 14:31:33.62 ID:h3w1zcXR0




━━━セフィロスは固まっていた。



目の前にいる存在が、話している事が、動いている事が、全て信じられなかった。

彼以上に美しく、彼以上に素敵で、彼以上に邪悪に立っていることが信じられなかった。

セフィロスは、目の前にいる「母」に問う。

「母さん……なのか」

「母」は、邪悪で美しい笑みを作ると。


「そうよ?私の愛しい息子……セフィロス、貴方の母親よ」


溶けきるように、淫らで美しくて邪悪な声でジェノバは言った。

そして、ゆっくりとセフィロスに近づいてくる。

黒い、カダージュ達と同じような体のラインに合わせたスーツに、

闇を不気味に照らすようにして足首まであるセフィロスより長い銀髪。


セフィロスまで8歩。
450 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 14:41:19.07 ID:h3w1zcXR0
セフィロスはジェノバが一歩、そしてまた一歩、歩んでくるごとに脳内に衝撃が走る。

目の前にいるのが、自分の母。ジェノバ。

セフィロスは、動いている姿を見るのは初めてであっ






( ………初めてだと?……… )






セフィロスは思い出せない。

だが、「なんとなく」覚えている。というより知っている感覚がした。

クラウドに何度も戦いを挑んだのは、セフィロスであってセフィロスではない。

「ジェノバ」が挑んだのだ。


(…………なんだ、どういうことだ)


セフィロスが混乱する。

(私は…私ではない?今の私は誰だ?「私」とはなんだ?セフィロス…なのか?私はセフィロスではないのか?)

451 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 14:47:14.99 ID:h3w1zcXR0
意味がわからない。

セフィロスの頭の中で、「はまっていなかった歯車」をはめようとガチャガチャと動き出した。


(なぜ?私はジェノバが動いているのを何度も見た…あれはジェノバではない?ちがうちがうちがうちがうちがう)


セフィロスまで2歩。

ジェノバはもうセフィロスの前まで来ていた。





(どうなっている  まるで「私」が複数いるようだ  )






突然、ガラスが割れるような音が鳴った。

452 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 15:05:40.03 ID:h3w1zcXR0
****************************************


「……ここは」


【だから、待ってって言ったのに?】


「……エアリスか」


【あれー、何だか元気ないね】


「元気があると思ったのか?」


【ううん…じゃ、本当の話しよっか】


「本当の…話?」
453 :すーずーらん! ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 15:29:41.98 ID:h3w1zcXR0
【 ” 貴方達 ” 3人は体をライフストリームで代用してるの】


「……だから弱体化したのか」


【他の鈴科クンやディオはちょっとスペックダウンしちゃったけど、何とかなったの】


「…理論だけなら代用なんて不可能なはずだが」


【うん、実際あなただけ不可能だった】

【でも、不可能だからこそ代用が可能になった】


【セフィロス、貴方の思い出を知る人とあなたになった人の記憶を使ったの】


「…まさか」


【それが、「カダージュの記憶」と「アンジールの記憶」だよ】
454 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 16:10:40.51 ID:h3w1zcXR0
「……なぜ私の記憶や身体能力情報を使わなかった?」


【簡単だよ、「あなたは本当は死んでから数時間後に目覚めたんじゃない」】


「?」


【セフィロス、あなたが藍蘭島に飛ばされたのはあなたが死んで14年経ってからなの】


「……仮にそうだとして、それが何の理由になるんだ」


【あなたが目覚める7年前、あなたのライフストリームを使って彼女が復活したの】


「……………」
455 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 16:24:15.29 ID:h3w1zcXR0
「だからか、母さんが近づく度に私が私ではない感覚がしたのは」


【でもキチンとセフィロスは存在してるよ、人格だけは貴方だから】


【ね、貴方がその世界で感じたモノ、笑った思い出、セフィロスは否定できる?】


「さあな、私はもうわからないさ」


【そう……最後に、ごめんなさい】


【貴方達を、ジェノバを倒すためだけに利用したのを…】


「構わない」


【……いいの?】


「母さんは復活して異世界に迷い込んだ、なら…」


「始末は息子である私がすべきだ」


【………カダージュによろしくね、ガツンと頭突きしちゃえ!】
456 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 16:36:30.09 ID:h3w1zcXR0









セフィロスが「精神」から消える。

残ったのは淡く光る女。エアリス。


彼女は問いかける。

何度も彼女の願いを聴いてくれた恩人に。


【……どうして、騙さないといけないのかな】

彼女の問いに光り輝く恩人は応える。


【 それが彼らを光に導くからです、古代種よ 】


彼女、恩人は様々な呼ばれ方がある。

星の意志、星、生命、ライフストリーム、女神ミネルヴァ


                神


457 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 16:50:51.49 ID:h3w1zcXR0
神とは言っても、絶対的な神ではない。


「他の世界」では宇宙すら作った神がいる。


ミネルヴァはその数々の世界に存在する神の中でも非力だ。


非力な神、ミネルヴァはエアリスの思いを感じとったのか「独り言」を言う。


【 だが安心なさい、あの人達は強い…まったく、クラウドを思い出しますね 】


エアリスはその言葉を聴いてクスリと笑う。


そして信じる。


彼らなら、大切なモノを守るために戦えると。

************************************
458 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 17:00:51.10 ID:h3w1zcXR0



セフィロスは突然「元に戻った」。

目の前にはジェノバがセフィロスの頬に手を添えようとしている。



━━━━━セフィロスはその手を払いのける。




「……何のつもりなの?セフィロス」

ジェノバは妖艶に、妖しげに、笑う。

だがセフィロスの眼は既に「母」を見ていなかった。

そこにいたのは、紛れもなくジェノバと「狂気のセフィロス」だったのだから。


セフィロスはジェノバに向かって静かに、それでも重く、咆哮する。



「お前はもう死んだんだ、セフィロス…それでも生きるつもりなら…!」


「私が、それを断ち切る」

後ろで驚いているヤズーとカダージュは視界に入れず、ジェノバだけを見る。

夜の月の光を反射する愛刀「正宗」を構え。
459 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 17:21:13.90 ID:h3w1zcXR0
セフィロスは一度後方へ下がり、距離を整える。

それに合わせてカダージュ、ヤズーの2人がジェノバを守るようにして立つ。

カダージュの愛刀「双刃」が月明かりを反射させている。

「セフィロス……僕はアンタにガッカリだよ」

「そうか、……そういえばある人間に伝言を頼まれた」


セフィロスは左手に正宗を持ったまま足に力を込める。

『カダージュとジェノバまでの距離』は15m。


それぞれを目で見回した後セフィロスは足を地面から離した。


「カダージュ、お前に頭突きをしろとな」

セフィロスは1秒にも届かない間にカダージュの前へ跳んだ。

カダージュの顔が動揺しているのが分かる。

そこへガツンッ!とエアリスに言われた通りセフィロスは頭突きした。
460 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 17:41:41.65 ID:h3w1zcXR0
「━━━ッ!?」


カダージュの動きが止まった。

ヤズーがその間に銃撃してくるがセフィロスはそれを平然と叩き落とす。

だがすぐに銃撃は止まる。

突然、カダージュが頭を抑えて苦しみだしたからだ。


ヤズーは「母さん!何が起きて…」と横で不気味に美しく立つジェノバに訴えている。

すると、苦しんでいたカダージュの体が突如光に包まれた。



「━━━━━違った、母さんじゃなかった…?」



ジェノバの不気味な笑みがカダージュの呟きによって消える。

そして初めてジェノバは声を荒々しくさせ

「貴様!?古代種に……ッ!!」

「……成程、エアリスらしいな」

さりげなく、「また」カダージュを救ったのかとセフィロスは思った。
461 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 17:53:58.18 ID:h3w1zcXR0








━━━「もう頑張るの やめよう カダージュ」

━━━「母さん?」

━━━「みんなのとこ 帰ろう 」

━━━「……うんっ」


━━━(あったかい、優しい光…)


━━━(そっか、これが「母さん」なんだ)





━━━【違うだろう?カダージュ、悪い子だお前は】





462 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 18:03:29.39 ID:h3w1zcXR0
落ちます
463 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/18(金) 18:09:19.52 ID:h3w1zcXR0
キャラ詳細

女神ミネルヴァ
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%A5%E2%A5%F3%A5%B9%A5%BF%A1%BC%2F%A1%DA%A5%DF%A5%CD%A5%EB%A5%F4%A5%A1%A1%DB
464 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/19(土) 14:18:36.51 ID:ney6FgrR0
現在のセフィロスが本気出したら?の姿

http://www.youtube.com/watch?v=jfyFMdDRRAE&feature=related
465 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/19(土) 14:22:49.43 ID:ney6FgrR0
本編(CCやACも)では「いやもっと強いから、それは本気じゃねえから」なんですが

このSS内の弱体化設定だとこんな感じです(本気出したら)
466 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/19(土) 14:32:38.17 ID:ney6FgrR0
「━━━何のつもりだい、セフィロス」

キッとセフィロスをカダージュは睨みつけた。


「カダージュ、それがお前の本物の記憶だ」


セフィロスは静かにカダージュに言う。

しかしそれを遮るように、隣にいたジェノバが明らかに敵意を剥き出しにして。

「所詮は古代種の犬か…殺しなさい、ヤズー!カダージュ!!」

憎悪を滲ませた声が鳴る。


そして同時に銀髪の兄弟が飛びかかる。


(……洗脳ではなく、カダージュの意志でジェノバについているのか)

セフィロスは再び正宗を握り締め。

(……まあいい後はカダージュ次第だ、次は…)

ギィン!!とセフィロスの正宗とカダージュの双刃が火花を散らす。

( 「私」 の番だな )
467 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/19(土) 15:12:37.78 ID:ney6FgrR0
「フッハァー!!」

セフィロスに向けてヤズーの愛銃「ベルベットナイトメアー」が瞬時に三発撃ち込む。

「━━━フン」

ギギィンッ!と火花と共にそれを剣撃で弾く。

その弾いた隙にカダージュがセフィロスの懐へ跳ぶ。


「ハァァッ!!」


左から双刃の一閃が放たれる。

しかしその一閃は空気をビュンッと斬っただけだった。

「遅い」

「!?」

その一言が聞こえた瞬間、カダージュの頭上から「八撃」の剣撃が降ってくる。

「ぐッ……ハァ!!」

カダージュはその剣撃を瞬時に全て叩き消していく!
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 16:26:04.27 ID:ml0bhQvHo
日曜しか見れないけど見てるよ
469 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 09:02:51.10 ID:mMIQDem80
>>468 ありがとぉございます!!

470 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 09:25:24.71 ID:mMIQDem80
再びカダージュ達はセフィロスと距離を取る。

カダージュ達とセフィロスの距離は15m、軽い一歩を踏み出すだけで彼等にとっての間合いに入る。


先に動いたのはカダージュだった。


体を回転させると同時に双刃をセフィロスの頭上に振り下ろす。

凄まじい金属の轟音が鳴り響き、カダージュの双刃にある二枚の刃が衝撃波を生み出す。

セフィロスの周りの砂浜は全て吹き飛び、堅い湿った土が飛び出ている。


その刃を叩きつけた体制のままカダージュの右足が風を斬る。

ビュンッ!! と風切り音が鳴る

が、

その鎌のように振られた右足が当たる直前にセフィロスはカダージュの双刃を弾き返し、正宗の柄で受け止める。


瞬間、カダージュの後方からヤズーのベルベットナイトメアーが覗き込んだ。


銃口をセフィロスは確認すると、正宗をバットのように振るい、カダージュを吹き飛ばす。

吹き飛ばされたカダージュは引き金を引こうとするヤズーのベルベットナイトメアーにぶつかり、撃ち出された弾丸は別の方向へ飛んだ。

「チィ━━━!!」

ヤズーが舌打ちし、カダージュを受け止め再び距離を置く。
471 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 09:33:55.17 ID:mMIQDem80
ジェノバはその姿を見て肩を落とす。

ほんの一瞬の戦闘で2人はセフィロスに勝てないと判断したからだ。


ジェノバは左手をゆっくりと、背中の足首まである銀髪へ伸ばした。


スラッとした金属音が鳴る。

取り出したのはセフィロスの二倍、4m以上はある刀だ。

セフィロスの「正宗」よりも長い。


「下がりなさい、カダージュ、ヤズー」


美しいようで不気味な声がカダージュの背中を刺す。

「どうしてだい母さん!僕はまだやれるよ!!」

「カダージュの言うとおりだ、俺達はまだやれる」


駄々をこねる2人を見た後、ジェノバは静かに

「  消えたくないなら下がりなさい  」

空気が何倍にも重く感じた。
472 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 10:01:32.75 ID:mMIQDem80
「━━━ッ」

「…………」


2人は黙って下がる。

ジェノバは優雅に潮風に当たる銀髪を揺らしながらセフィロスの前に立つ。


「━━━そういえば、あの娘はあなたの知り合いなのかしら?」


クスリと邪悪な笑みを浮かべながら言った。

「……何の話だ」

「あら、知らないなら構わないわ? 『すず』ちゃんなんてね」

「!!」

セフィロスの正宗を握り締める音が鳴る。

「すっかり人間みたいに心まで出来ちゃって、凄いじゃない?」

セフィロスの全身に、力が溜められていく。

「あの娘をどうした」

ジェノバはうっすら笑みを浮かべたまま応える。


「  殺 し た わ  」


セフィロスの体が音速の数倍の速さで動いた。
473 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 10:14:55.15 ID:mMIQDem80


刹那、ジェノバとセフィロスがぶつかる。

周囲に何百もの青い閃光が走り、幾つか光が見えてから金属の轟音が鳴り響く。

ギィッジャキィィッ!! と凄まじい連撃が衝撃する音とその度に光る青い閃光が両者の姿を隠していた。

カダージュですらまともにその姿が見えない。


ジェノバの持つ刀、「村雨」はセフィロスのスピードを越えている。

だが所詮はスピードだけだ。セフィロスの熟練した剣術には本来届かない実力のはずだ。

そう、『そのはず』なのだ。

セフィロスは打ち合うジェノバの太刀筋に確信を持っていた。


(やはり…これは私の動きだ)


セフィロスの正宗が突きを放てばそれを神速で避け、下段斬りを繰り出す。

さらに一閃を繰り出せばそれに対抗して縦一閃を繰り出してくる。

セフィロスの剣術そのものだ。


(このままでは……押されるな)

474 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 10:45:32.32 ID:mMIQDem80
エアリスの転送によっての弱体化だけの原因ではなく、それはもっと大きな原因からきていた。

(私の本来の『記憶』……それをジェノバが持っているせいか?)

ジェノバの村雨が真空刃を生み出し、それを次々とセフィロスに叩きつけていく。

あまりの衝撃に耐えられず、セフィロスの体が地にめり込んでいた。

「━━━ッ!!」

ドンッ! と、鈍い音が鳴った。

その僅かな、本当に僅かな隙がセフィロスの体を貫いた。


「本当に馬鹿な息子……『他のセフィロス』は私の言う事を聞いてくれたわよ?」

「……ッ、『他の』だと?」

「あなたがそれを知る必要はないわ」


グニャリと、セフィロスに刺さっていた村雨が液体のように歪んだ。

「な、━━━ッ!?」

直後、その液体化した村雨がセフィロスを包みだした。

(何だ、これは━━━)

振り払えない。

液体化した村雨はどんどんセフィロスの体内を浸食する。
475 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 10:59:50.56 ID:mMIQDem80
(ぐ……ぁ……)


セフィロスの意識が、飲み込まれる。

黒い、暗い、寒い何かに。



「セフィロス!!」



少女の呼ぶ声がする。

と、セフィロスは動けない体を無理やり動かしてその方向を見た。

すずだった。

「す……ず、生き…て…ガボッ!!?」

浸食する村雨が口内から脳に至るまでを包み込もうとする。

薄れ行く意識の中、セフィロスはある人間の言葉を思い出す。


『英雄になれば、母さんは探しに来てくれるだろうか』

『きっと来るさ、母親というのはいつも自分の子供を心配してるものだ』

『フッ、お前に母親の何がわかるんだ?』

『確かにわからないな、ハハハ』
476 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 11:10:26.22 ID:mMIQDem80
その会話は、どこかで聞いたことがあった。

しかしセフィロスは思い出せない。


『ソルジャー様!ここはもういいです、あなた方だけでも…』

『何を言ってる、何百人の人を捨てて逃げるソルジャーがどこにいる』

『しかし相手は数千の軍勢に対し、戦えるのはソルジャー様達2人だけ……』

『フッ……セフィロス、言ってやれ』


『……仕方ない、いいか?私達ソルジャーは、お前達を守る為に存在する』

『その私達が、見捨てるはずがないだろう』


『さあ、行くぞセフィロス……向こうも待ってはくれないらしい』

『ああ』


(そうか…ジェノバが私から吸い出している記憶を見ているのか)

そしてセフィロスは思い出す。

(これは、「アンジール」の記憶……私が英雄と呼ばれる前の…)

477 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 11:20:10.81 ID:mMIQDem80
『おめでとうセフィロス、今日から英雄だな』

『……私は、それでも何十人の人間を守れなかった』

『……仕方ない、とまでは言わん』


『だが忘れるな?それでもお前に救われた人間がいることを』


(……神羅ビルでのパーティー…)


『セフィロス、コイツは今日から新しく1stになったジェネシスだ』

『ラブルスラブルスラブルス最高ぉぉぉ!!』

『……斬れ、と言っているのか』


(…アンジールがジェネシスを連れて来た日…)

『好きです!』

『だが断る』

『………』

『アンジール、その目はなんだ』

『うらや……いや、何でもないさ』


(…バレンタインデーの告白…)

478 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 11:30:57.20 ID:mMIQDem80





━━━ビクンッとジェノバが反応した。

セフィロスの体は既に銀色の液体に浸食され、動かなくなっていた。

はずなのに。


「ア・・・ァァアア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ッッ!!?」


ジェノバの体に凄まじい激痛が襲った。

その激痛のあまり村雨を握っていた左手が離れ、セフィロスを浸食していた村雨が元の形状に戻る。

「母さん!?一体どうしたんだ!!」

カダージュが駆け寄る。

「がぁああああああああああああ!!!おのれ古代種めェェェェエエエエッッ!!」

ジェノバが絶叫する。


「貴様、母さんに何かしたな!!」


ヤズーの銃口がすずに向けられる。

「え……」

479 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 11:43:41.90 ID:mMIQDem80
しかしその銃口から弾丸が飛ぶことはなく、突然ヤズーの体が頭から飛ばされた。

「ぐぁッ━━!!?」

ガゴンッという衝撃、

同時に何かが飛ばされたヤズーの視界の上を通った。

そしてそれはヤズーが体制を整える寸前に、凄まじい連撃を浴びせる。

風切り音が鳴り、┣¨┣¨┣¨┣¨ッッ!!とヤズーの体に手刀が次々と繰り出される。


「が━━━」


ドサッと砂浜にノーバウンドで10m飛ばされた後落ちた。

「こんな時に……」

カダージュが舌打ちをする。


しかしそこに立っている2人を見てすずが声をあげた。


「行人!からあげ!!」


480 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 11:57:00.89 ID:mMIQDem80
その名前を呼ばれた少年は、木刀を握り締め。

「今この島からでて行けば見逃すよ」

「悪いけど君なんかと遊んでる場合じゃないんだよッ」

カダージュが双刃を振り上げようとした時━━━


【あなたの戦う相手はその人達じゃないでしょ?カダージュ】


「━━━!?」

辺りを見回した。

しかしすぐに今聴こえた声の主は探し当てた。

「なん……だ?」

ジェノバが取り込もうとしたセフィロスから、光輝く純白の翼が片方だけ出ていた。

そして、ジェノバからはまるで対となるように漆黒の闇のような翼が。


━━━リユニオン━━━


その言葉が出てくるのに、一瞬遅れた。

カダージュは信じられなかったからだ。

セフィロスの翼が純白であることに。
481 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 12:04:31.38 ID:mMIQDem80
【セフィロスは頑張って戦ってるよ?】


再びカダージュの中に、優しい声が響く。

「……あ、あんたは古代種だ!僕を騙そうとしてるんだ!!」

【カダージュ…頑張って、みんな、カダージュを応援してるよ?】

優しい声が、逆にカダージュを狂わせる。

(母さんの言いつけは守らなきゃ━母さんじゃないあれはジェノバ…ちがう!かあさ…)


「うああああああああああああああああああああ」


カダージュは絶叫をあげながら行人達に飛びかかっていく。
482 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 12:19:46.70 ID:mMIQDem80





━━━記憶の逆流、さらには吸収。

(有り得ない…!!何故『このセフィロス』がジェノバ細胞をコントロール出来る!?)

(古代種……の力だけではないッ、『このセフィロス』自身の力だけで…!!)


(━━━━━━「吸収・コピー」は中止、これより2048体目のセフィロスを消去する)


「返してもらったぞ、『私の記憶』」

セフィロスはゆっくりと立ち上がると、ジェノバを見下ろしながらそう告げた。

「ふふ…後悔はしないことね『セフィロス』、あなたは死ぬのよ」

ジェノバはしばらく体を沈ませた後、顔だけあげる。


「私の名は ジェノバ・S あなたのスペックを忠実にコピーした『ジェノバ』よ」


その顔には、美しさの欠片もない醜い笑みが広がっていた。

そして、左肩から7m程の漆黒の翼が広げられた。

完全なる戦闘形態として、ジェノバが本気を出したのがわかった。
483 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 12:31:30.85 ID:mMIQDem80
「リユニオン、か」

セフィロスは一度、落ちている正宗を拾い上げてから言った。

セフィロスはただ、眺める。

ジェノバの背中から羽ばたかせている漆黒の翼を。


「……」

「あっははははははははは!!所詮あなたはクラウドに敗北し、『能力』を失った身…リユニオンで力を得た私に勝てるとでも!!?」


ジェノバの笑い声が、高らかに響いた。

しかしその笑い声をかき消すようにセフィロスは言った。


「 リユニオン 」


バサァッ! と風を叩く音がした。

それと同時に、セフィロスの左肩から純白の翼が広がる。


「━━━は?」


ジェノバの笑い声が止まった。
484 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 12:38:12.15 ID:mMIQDem80
「━━━成程」

セフィロスは目だけで翼を見た後

「確かに美しいな」



『セフィロス、笑うなよ?』

『急になんだ?』

『もし、何か願いが叶うならな』

『━━━真っ白な翼が欲しい』


『……何故白なんだ』

『簡単な話だ、白は……』



重ねるように、セフィロスは呟いた。


「美しい」


485 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 12:47:41.29 ID:mMIQDem80
「「何もないからこそ、寂しいからこそ、そこに白の美しさがある」」


セフィロスは刃をジェノバに向け、告げる。

「お前に、白き道を踏む事は出来るか」

ジェノバはそれを鼻で笑った後

「出来るわ、むしろ喜んで踏めるわよ!?」


「 私は踏めない だからこそ━━━」


セフィロスはそれ以上続けない。

まるであえて相手に答えを探させるように、不敵な笑みを浮かべ。

「━━━ッ!」

ジェノバが飛ぶ。

それに続くようにセフィロスも純白の翼を広げ、闇夜へ飛ぶ。

まるで翼の光が闇を照らすようにしながら。
486 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 13:04:06.36 ID:mMIQDem80




「━━━ァン?」

一方通行は、額の冷たい感触に目を覚ました。

目を開けると、そこにドアップの遠野がいた。

「ッ……心臓に悪ィ目覚めだなァオイ」


「一方通行!良かった、気がついたんだな!?」

ひんやりとした手が一方通行の手を強く握ってくる。

一方通行はしばらくぼーっと周りを見て

「……状況はどォなってンだ、すずは?」

『それが、あちきにもよくわからなくて……村の上空にはドラゴンが出てくるし』

一方通行がそれを聞いて間抜けな声で

「ドラゴンだァ?なンですかそのメルヘン極まりねェギャグは」


「━━━っ」


一方通行の視界が揺らいだ。

「大丈夫?」

遠野が再び心配した顔になる。

487 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 13:13:40.46 ID:mMIQDem80
(知恵熱ってなァ……こンなにキツいもンだったか?)

頭がグラグラ揺れ、視界がキチンと定まらない。

一方通行は一度、目を閉じる


「本当に平気か?一方通行……」


目を閉じたまま「少し休めば平気だ」とだけ言う。

その直後━━━


━━━バァッ!と何か布のような物が風を叩いた音がした。

「……?」

一方通行はゆっくり目を開けた。



そこには全身から黒い蒸気のような煙を出して立っているロッズがいた。




488 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 14:02:21.27 ID:mMIQDem80
「な━━━ッ」

とっさに、遠野を突き飛ばす。

そして遠野とほぼ入れ替わりにロッズの足が一方通行の細めな体を蹴り飛ばした。

「ぐぼァ……ッ!!」

ドスッと突き刺さるようにして一方通行の体を宙へ浮かせる、その浮いた一方通行の体に━━━


━━━ヒュンッと風が斬られる音がした時には遅く、数撃の蹴りや拳撃が一方通行を襲った。


「━━━!!?」

一瞬にして全身に激痛が走り、肺からは酸素が抜ける。

喉の奥から生暖かい鉄の味が広がる。


そのまま一方通行は8m後方の木に叩きつけられる。

「がはッ……」

一方通行の体が叩きつけられ、その位置から落ちる前にロッズの手が一方通行の頭を正面から鷲掴みにする。

「が……て、メェ…ッ」
489 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 14:40:09.13 ID:mMIQDem80
「ハハ……やられたぜ…これじゃあカダージュに笑われちまう」

「ぐ……ッ!」


「……『8月12日、14時25分に2人まとめてぶっ殺した』」


突然、一方通行の頭を鷲掴みにしたままロッズが言った。

「なにを…ッ?」

ロッズは続ける。

「『8月19日、馬鹿な奴だ。このオレに狙撃なんて無意味なのによ』」

まるで、他人の日記を読むように大きな声で言う。


そこでバッと遠野がロッズに飛びかかる。

が、一瞬でそれを避け、遠野の腹部に拳を突き入れた。

「うぁ……!」

「遠野!!テンメェ…!!」

「『8月21日、時間になったから来てみりゃ猫抱いてやがる』」

ロッズはそのまま続けた。
490 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 14:54:22.52 ID:mMIQDem80
(……なに?)

一方通行が、一瞬凍りついた。

(まさか、ンなはずねェ…コイツがそンな能力……)

そして、一方通行をさらに凍りつかせる言葉が放たれる。


「『なーんで人形みてぇなこいつらが猫好きなんだかな、笑えちまうぜぇ』」

「『ハハハハ楽しいなぁ、っつかなんかたまにそそられるんだよねぇ』」

「『そういや人間ってなぁどんな味がすんだろうな、ちょいと拝借すっか』」


一方通行が叫び声を出す。

「や”め”ろ”ォォォォォォオオオオオオオオッッ!!!!」

ロッズが口の端を歪ませる。

いかにも邪悪に、笑う。

「『あーんま美味くねぇな、かと言って男の肉なんざ食いたくねぇしなぁ』」

「それ以上言ってみろォ!!ぶッ殺してやンぞォォォッ!!!」


「『あー、殺すのって楽しい♪』」


そう、これは全て「一方通行の記憶」なのだ。

491 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 15:09:09.37 ID:mMIQDem80
ロッズはまだ笑いをこらえながら続ける。

「『とりあえず今日はコイツで最後か、あーあ、つかマジで会話になんねぇなコイツら』」


横で倒れていた遠野が、一方通行を見る。

「アクセラ……れーた?」

嘘だよね? そう言いたそうにしていた。

しかし言えない。

彼女も勘づいているのだろう。
月見亭での一方通行が言っていたのは、こういう事なのだと。

「『それなりに敵やってても、まぁこんなもんだよなぁ』」

ロッズは楽しそうに一方通行の記憶を読み上げていく。


「『蹴って、殴って、どぉしてやろうか?蹴りで真っ二つにすんのもいいなぁ』」


次々と、残虐な言葉が出てくる。

(畜生畜生畜生がァァ!!ベクトル操作が満足に出来りゃせめて━━ッ!!)


しかし、途中からロッズの表情から笑みが消えた。

「『なんだ?このボーイッシュな口調の女は、部外者だよな』」

一方通行が、その言葉を聞いて止まる。
492 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 15:17:45.04 ID:mMIQDem80
「『たかがレベル0の女子高生が、何喧嘩売ってんだぁ?グチャグチャにしてやんよ』」

しかしロッズはそこで再び笑みを浮かべ出した。

だが、一方通行だけはその言葉の節々に思い当たる部分があった。


「『ハハッ、空手みてぇな動きしてっけど所詮はただの……』」

「『なんだ?どぉなってやがる、なんで反射が効かねぇ?』」


ロッズから、完全に笑みが消えた。


「『幻想殺し……だと?そんなもんで俺の能力を消して蹴りを入れ…』」


「『…目が覚めたら研究所、どうしてだ…?』」


遠野の表情が、段々真剣になってゆく。

「『だからって、コイツを殺していい理由になってたまるかよぉっ』」

「……なんだ?こりゃ」

ロッズが間抜けな声を出した。
493 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 15:26:51.58 ID:mMIQDem80
遠野が迷った顔のまま、一方通行に言う

「……やっぱり、優しいじゃん……」

「……あーつまんねぇ、もう終わりにするか」

ロッズが拳を固め、一方通行に振り下ろす。


━━━しかしその拳が突然消えた。


「……は?」

右手から、次々と消えて行くのがわかった。

「な、どうなってやが……!?」

ガサッ と、一方通行の後ろの木から誰かが姿を表した。


腰まで伸びたサラサラした金髪に、美しい笑顔の女。


「あなたは次の瞬間生まれ変わる、だから心配しなくていいわ」

その声は鈴のような音色で、その場にいた者全員がその声に耳を傾けてしまう。

「 私の可愛い息子 」

494 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 15:39:56.38 ID:mMIQDem80
「……何だアンタ」

ロッズは消えて行く自分の体を見ながら問いかけた。

女はくすくすと笑ってから

「その問いかけすら貴方は思い出せなくなるわよ」


直後、ロッズの体が淡い光になって消えた。


「……テメェ、何者だ」
「1人の母親よ」

文字通り、即答。

すると、ゆっくり女は近づいてきて一方通行の前にしゃがんだ。

「一方通行、よね?この世界の」

「━━━ッ!?」

一方通行の目つきが鋭い物になる。

「何を知ってる?」

女は笑顔のまま

「全部」
495 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 15:48:29.16 ID:mMIQDem80
「………どォなってる、これァ全部テメェが仕組ンだのか」

「違うようで正解…うーん微妙ね」

女は馬鹿にしたように笑って

「さあ、『次の』世界に行きましょうか」


そしてチラリと後ろで訳がわからなくなっている遠野を見て。


「へいき、きっとまた一方通行と会えるわよ」

「待てよ!!何言ってンだ!?どォ言う事だ!!」


女は一方通行の怒声に肩を震えさせたあと

「それじゃあ、行ってらっしゃい」


「おィ…待て━━━





その声は途切れ、一方通行の体が消える。




496 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 16:05:54.78 ID:mMIQDem80





━━━火炎が撃ち出されたのが、地上にいたみちるでもわかった。

青白い閃光が闇夜を照らし、眼前にまで迫っていたDIOを飲み込んだ。


はずなのに。


突然火炎が消し飛び、同時にバハムートの鎧が全て叩き割られたのだ。

そして堕ちて行くバハムートの横を併走するように、血塗れのDIOが落ちていた。

みちるは全力で走りながら落ちてくるDIOの落下地点へ向かう。


途中で何度か、みちるの能力で落下衝撃を和らげるために雪のクッションを用意してみる。


そこに、DIOは綺麗に落ちた。

横では凄まじい轟音と共にバハムートが落下していたが、軽く叫んだ後動かなくなる。

497 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/21(月) 16:28:00.13 ID:mMIQDem80




━━━DIOの目の前で放たれたフレアは、止まった。


いや、正確には『この世界の時間』が止まった。


DIOに残されたタイムリミットは8秒弱。

フレアに向けてDIOは拳を打ち出す。

そしてその打ち出した瞬間にさらに打ち出す。


1秒の十分の1以下の間に、数百発の拳を叩き込む!


「ォォォオオオオオオオォォオオオオオオオオオオ!!!!」

例え皮膚が焼けようと。

「ォォォオオオオオオオォォオオオオオオオオオオォォォオオオオオオオ!!!!」

例え血がどれだけ舞おうと。

「ォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


それでも、彼は拳を止める訳にはいかない。

この村を、この島で得た物を失う訳にはいかないのだから。
498 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 16:57:05.74 ID:mMIQDem80



ポンッ!!


破裂音が鳴り、火炎が消し飛ぶ。

残り5秒、DIOの拳はバハムートへ向かう。

バハムートの背中に着地すると、DIOは強く握り締め━━━


━━━残り時間、全力で殴る。


「フッ…フフ、ハハハハハハハハ!!!!」


骨が一撃一撃の間に、先から順に砕けていく。

それでも止めない、DIOの拳は止まらないッ


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァアアッ!!!!」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

499 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 17:21:36.03 ID:mMIQDem80











               そして、時は動き出す










500 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 17:26:40.00 ID:mMIQDem80









━━━━━━DIOは目を覚ます。

グチャグチャになった両腕の痛みでではない。

一滴の涙。

その場違いな冷たさに目を覚ます。

「泣いて……いるのか」

DIOは目の前の少女に問いかけた。

少女はすすりながら小さく首を縦に振った。


「……誰だ」


DIOはいつの間にかみちるの後ろに立っていた女に言った。

501 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 17:36:40.44 ID:mMIQDem80
「ふふ、そうね……私の名前は…」

女は金髪を後ろへかきあげたあと楽しげに


「━━━ルクレツィア、とでも名乗っておくわ」


「……フン、貴様か」

その言葉に、ルクレツィアという女は不可解そうに

「あら、理解してるの?私の『役目』を」

そこでDIOとルクレツィアに挟まれる位置にいたみちるが、顔をあげた

「貴女、何者ですか!」

バッと身構えるが、迫力はない。


「ああ、貴女達は『感じる』のよね?『霊的な物』を」

「心配しなくていいわ、すぐに終わるから」


みちるがギュッと体に力を入れた

━━━その瞬間、後ろで砂が撒かれたような音がした。


「DIO……さん?」


━━━━━━DIOは消えた。
502 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 17:50:35.26 ID:mMIQDem80




━━━カダージュは、迷っていた。

「フッ……ァアッ!!」

━━━その手に持つ刃を振るい、敵と対峙しながらも。

「うおおおお!!」

━━━例え、目の前に木刀が振り下ろされても。

パキッ

「ぐああ…!」

━━━彼は迷っている、あの声に耳を貸すべきなのか?と。


「母さん………ッ!」


━━━助けを呼んでも来ない。

━━━その理由も、彼は知っている。

━━━記憶はある、それでも信じたくない。


━━━彼の迷いは、刃を鈍らせ、斬ることすら出来ない。


503 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 18:03:24.03 ID:mMIQDem80



闇夜を照らす者と、闇夜に溶け込む者の刃が幾つもの閃光を生み出していた。

4m以上ある刀、「村雨」は次々とヒビが入っていた。


━━━まともな太刀打ちはしていないのに。


セフィロスの刃はジェノバに近づくことなく、ただ「神速」で振るだけでジェノバに斬りつけていた。

空中で、一歩分も動かずに。

ジェノバは舌打ちをする。

実力だけなら互角だが、本来の能力を取り戻したセフィロスの「正宗」は驚異的な威力を誇っていた。

ジェノバが1つの真空刃を弾くと次は2撃。

そのまた次は3撃、という風に今では常に刃と刃の叩きつけ合いになっている。


(僅かでもいいわ…ッ何か、セフィロスを止める方法を…)

504 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/21(月) 18:05:16.24 ID:mMIQDem80
落ちます…多分あと二回か一回で藍蘭島物語終了です

505 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 08:20:30.09 ID:cAXVO89p0
おはよーございます
506 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 08:34:56.09 ID:cAXVO89p0
さて…私の予想が正しければ、今日でこの世界は滅亡する!!

つまり、藍蘭島物語もこれが最後です…悲しいですね






































まあこれプロローグに過ぎないので百倍は続きますけど
507 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 08:50:29.19 ID:cAXVO89p0
(………『セフィロス細胞』を42%上昇、これにより『セーファ』に近づける)


「……?」

一瞬、ジェノバの体の内側から波のように揺らいだ。

そしてその直後、セフィロスの真空刃を弾くスピードが上がったのだ。

更に闇夜を照らす光が強くなる。

セフィロスは一度回転を加えながら刃を振るった後、その風を纏わせたまま連撃を繰り出す。

その動きに合わせジェノバの村雨が衝撃を纏ってその連撃を迎え討つ。

刃が次々と、音速を越えぶつかり合う。


青白い閃光が出る度に見せる両者の翼は、まるで天使と悪魔そのものだった。


ギィンッ!!と金属の轟音が鳴り、さらに打ちつけ合う


━━━はずなのに、ジェノバと村雨が消えた。


「!!」


508 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 09:04:09.84 ID:cAXVO89p0
大体何が起きたのかは検討がついていた。

恐らく瞬間移動だ。

原理は不明だが、先程の『波』によってスキルを会得したのだろう。

素早く、正宗を死角となる背後へ斬った。


しかし斬ったのはただ広がる夜空。


同時に、地上から悲鳴があがった。

「しまった、まさか━━━」

セフィロスが地上を見た。

そこでセフィロスの目に映ったのは



「母さ…ん……な、にを!?」

ギリギリとジェノバに首を掴まれてぶら下がったヤズーだった。

「黙りなさい、思念体如きが」

グニュリ、と村雨が液体化してヤズーを飲み込んだ。

509 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 09:15:57.77 ID:cAXVO89p0
「母さん…………?」


カダージュは呆然とする。

その幼い、本来なら純粋な瞳に映っているのは母と信じていた者が兄弟を飲み込んでいる姿。


カダージュと戦闘をしていた行人とからあげは、すずにショッキングな場面を見せないために目を塞いでいた。

「からあげさん……あれ、なんですかね?」

手を震えさせながら行人は聴いた。

からあげはその行人の背中に手を当てながら。

「わからないよ、ボクもね」



その2人の前に、光輝く翼を広げてセフィロスが降りて来た。


「何が始まるかはわからない、村まで逃げろ」

「で、でもセフィロスだって……」

「……私は 思い出にはならないさ」
510 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 09:26:26.91 ID:cAXVO89p0





━━━直後、セフィロスの体が吹き飛んだ。


セフィロスは20回以上地面に叩きつけられ、約100m飛ばされた。

セフィロスが消えて少し経ってから、ドォォンッ!!という雷のような轟音が鳴った。


「…ッ!!?」


からあげがとっさに叫んだ。

「すずを連れて逃げろぉぉおおおお!!」


そのからあげの目に映った文字通りの『化け物』。

天使をも思わせる巨大な翼を12本生やし、まがまがしい魔翌力を漂わせ、何より━━━



━━━ありったけの殺意がからあげ達に向けられていた。


511 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 09:29:53.59 ID:cAXVO89p0
魔翌力=魔力
512 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 10:03:14.06 ID:cAXVO89p0
最初に動いたのは、意外にもカダージュだった。

その瞳に迷いは無く、迷いを捨てた彼の刃は風を斬り、空間をも切り裂く。

1秒にもならない僅かな間に30m以上の距離を詰め、双刃を『セーファ・ジェノバ』に振り下ろす。


━━━しかしその刃がジェノバに当たる前にカダージュの右肩が消し飛ぶ。


「ぐぁぁあああああ!!!」

15m後ろへ吹き飛んだ後、その痛みにカダージュは叫ぶ。


圧倒的。


からあげはカダージュの双刃を拾うと、

「いいから逃げろ、いいな?」

行人はすずを抱いたまま静かに頷く。

からあげはジェノバと向き合う。

そしてからあげが咆哮をあげながら突っ込もうとした瞬間


━━━何かが横を通った直後 ドズッ と音がした。

513 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 10:14:10.88 ID:cAXVO89p0
触手のように伸びた翼の先には、すずがいたはずだった。

からあげは振り向く。


そこには再び胸を貫かれたセフィロスがいた。


「セフィロ……ス?」

すずが、表情でない表情になって言った。

するとセフィロスの右手が、優しくすずの頭に乗せられた。

「心配するな、私は強いからな」


その安心させる不思議な笑みを見せ、セフィロスはジェノバに目を向ける。


「……八刀一閃」


一瞬にジェノバの目の前に移動した、そう思った瞬間にはセフィロスを貫いていたジェノバの翼が「八つ」に斬り裂かれる。
514 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 10:37:48.47 ID:cAXVO89p0


「……pwf@'g*&0#+4hiG」


ジェノバが、「よくわからない言葉」を使ってセフィロスに何かを言った。

「フン…まあな、私にとっては…大切だ」

「v@pqHa?15Ku*+#&」


翼の一閃が、セフィロスのいた位置を瞬時に削り取る。

しかしセフィロスはその時にはジェノバの頭上に飛んでいる。

セフィロスは正宗を握り締め、渾身の力でジェノバに叩きつける。


━━━しかし刃は届かない。


ジェノバの12本の翼がセフィロスを一斉に貫く。

同時に、突き刺した翼の内部から魔力を解き放った。

「━━━!!」


爆音と凄まじい衝撃波でセフィロスは数百m先の海へ飛ばされた。
515 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 10:51:39.96 ID:cAXVO89p0
「………t9zp*%@+」


ギョロリ、とジェノバの眼球が動く。

その憎悪と殺意の込められた視線は、数十m先を走る男女。


  その、片方の少女だった。


濁った青緑の眼は、少女の髪を留めるリボン。

ジェノバの中に刻まれた『本体の記憶』が、古代種と呼ばれた少女と、目の前の少女を重ねる。

ジェノバは自身の翼を後ろへ軽く引くと、鋭く射出した。


「ぉぉォォオオオオおおおおおおおおおおおおお!!!!!」


数百m先からセフィロスが咆哮をあげながらすずの元へ飛んだ。


セフィロスの手が、あと少しで翼を掴む。


516 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 11:05:27.66 ID:cAXVO89p0







━━━無音。






音は意外にもなかった。

セフィロスは確かに翼を掴んだ。

そして止めた。

はずなのに、それなのに。


少女の背中には横幅40cmはある鋭利な翼の先端が刺さった。


517 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 11:12:21.66 ID:cAXVO89p0


「………ぁ?」


少女は軽く声が漏れただけで、パタンと、ゆっくり倒れた。

「すず?」

行人がすずの肩に触れる。

背中からはぴたぴたと赤黒い液体が落ちている。


「すず……すず━━━ッ!!!」


絶叫。

少女は動かない。

そして背中からはどんどん命が削られているのがわかる液体が垂れている。

セフィロスは、正宗を血が滲む程の強さで握る。


セフィロスの青い炎の瞳が、ジェノバを睨みつけた。
518 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 11:36:31.44 ID:cAXVO89p0
セフィロスは走る。

大切なものが溢れている、自分とは違う人間を傷つけた者の所へ。


正宗の刀身が淡く光る。


100mの距離を一瞬で詰め、ジェノバと対峙する。

そしてジェノバはセフィロスを迎撃すべく、12の翼をセフィロスに向ける。


(アンジール、クラウド……お前たちの言葉、ようやく理解できた)


*******************************************

『フン、私にも出来ない技はあるさ』

『本当か、セフィロスにも出来ないのか』

『ああ、「八刀一閃」という奥義なんだが…』

『……いつも使ってないか?』

『あれは「未完成」だ、本来は次元が違う』

*******************************************
519 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 11:48:22.09 ID:cAXVO89p0
*******************************************

『次元って、そんなに凄い技があんのかセフィロス!』

『フッ、ザックスにはまだ出来ないさ』

『だが、私の八刀一閃・未を使えるようになれば出来るかもな』

『誰かを救う時、守る時の為に生み出したのが』


『  八刀一閃  だからな』

*******************************************



「『大切じゃないものなんか 無い 』」




セフィロスの正宗が、光輝く。
520 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 12:27:38.10 ID:cAXVO89p0
セフィロスは信じる。

クラウド達が信じた、「守りたいと願う力」を。


己の刃を。


「…………」

向かって来るセフィロスに翼を音速の数十倍の速度で射出する。

その漆黒の翼がセフィロスに届く刹那。



正宗が『割れた』、バラバラにではない。

『割れた』と錯覚するように正宗が増えたのだ。

セフィロスの正宗から、七本の光輝く刃が生まれた。


「━━終わりだ、ジェノバ━━」


終焉を奏でるべく、セフィロスは純白の翼を広げてジェノバを斬った。

「━━━!??」

ジェノバは反応出来ない、まるで時間が止まったように動けない。

そして、見たことがある。この『囲むように展開された刃』を、セフィロスの切り方を。

数年前『2度目の敗北』をした時にクラウドが繰り出した技。

「超究武神覇斬」
521 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 12:40:52.73 ID:cAXVO89p0
しかしあの奥義とはまるで『次元が違い過ぎる』

セフィロスの姿はそのまま消え、後方の刃を握りジェノバに「二閃」を繰り出す。
一瞬にして閃光と斬撃を与えるその姿はまさに『一閃』の名に相応しい。


「〜!!!」


さらに一度に『三閃』、ほぼ同時に『四閃』。

白い輝きがセフィロスの残像を後に残す。


まるで一度に複数のセフィロスと戦っているように錯覚する。


そして、全ての翼を切り刻み、無力化させたセフィロスは最後の構えを取る。

すると、周りの七本の刃も同じ構えを取る。

ジェノバは、吸収された僅かなセフィロスの記憶から思い出した。

八刀一閃の名前の「本来の由来」
セフィロスの静かなる閉幕の言葉が辺りに響き渡る。




「   八刀 一閃   」



「八つの刃が一瞬にして閃光を放つ」

522 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 12:44:12.05 ID:cAXVO89p0




島の海岸周辺を照らすように、純白の閃光が走った。



「━━━せ、フィ…ロ………………ッッ」


ジェノバの体が、漆黒の闇に包まれ消えて行く。








「………せめて、私の分思い出の中にいてくれ」
523 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 12:52:20.86 ID:cAXVO89p0





「すず……起きて、起きてよ!!」


どれだけ揺らしても、もう起きない。

呼吸は止まりかけ、顔は青ざめている。

すずの顔に、行人の涙が落ちる。


それでも、起きてくれない。


━━━そんな行人の肩を誰かが叩いた。

「下がれ」

純白の翼を広げ、すずを抱きかかえる。

「……今から『特別な事』をする、行人はすずの手を握り締めろ」

行人はすずの垂れていた手を握り締める。


「………」


セフィロスは一度目を閉じた後、すずの額に額を合わせる。
524 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 12:56:51.76 ID:cAXVO89p0
****************************************


「ここ…どこ?行人は?」

【お前の大切な物は?】


「だれ?」

【お前の大切な物を教えてくれないか】

「……みんな、かな」


【一方通行も?】

「うん」

【DIOもか】

「それだけじゃないよ?」

【?】

「セフィロスもだよ!」

【………そうか、わかった】

【お前なら、きっと『心の闇』に勝てるさ】


****************************************
525 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 13:15:07.56 ID:cAXVO89p0




「━━━━━━うん?」

「すず!!目を覚ましたんだね!」

突然、抱きついてきた行人にすずは目をぱちくりさせてから

「セフィロスは……?」


行人は、しばらく考えた後


「また、来るって言ってた」


「……そっか」

「すず、実は…大切な話があるんだ」



━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━

━━━

526 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 13:22:55.79 ID:cAXVO89p0
****************************************

セフィロス「……この空間は」

DIO「む?その声はセフィロスか、何も見えんがどうなっている」

一方通行「……てめェらもあの女にやられたクチかァ?」


セフィロス「あの女?」


【はーいちゅーもくー!これから、ちょっと説明をします!】

一方通行「あン?」

【まずですね、藍蘭島で戦ったカダージュやジェノバ、この先の世界では必ず出てくるよ】

セフィロス「エアリス、何が目的なんだ?」

【えとね、とりあえず藍蘭島に飛ばしたのはあることを前提としないとジェノバに勝てなくて…】


【ジェノバっていう人は復活して、様々な世界を支配しようとしてるの】

527 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 13:32:55.70 ID:cAXVO89p0
DIO「ジェノバ……あの女か、」

一方通行「あァ?ジェノバってあの金髪か?」

DIO「……ルクレツィア、だなその女は」

一方通行「なンで知ってンだよ」

DIO「消える直前に会った」


【ルクレツィア……】

セフィロス「どうかしたか」

【正直、藍蘭島に他の世界の人がいつ来てもおかしくないの、多分ルクレツィアも他の世界の人だね】


一方通行「他の世界とかジェノバがどうのこうの言ってっけど、他の世界っつーのは俺達みてェなか?」

【そうだね、今は沢山の他の世界が戦ってるの】

セフィロス「……つまり、私や一方通行も沢山いるということか」

【うん、特にジェノバはほぼ全ての世界に潜んでる】

【でも、稀にその世界に来たジェノバをあなた達みたいに迎撃して支配を免れた世界もあるの】

DIO「……ややこしいというかよくわからんな」
528 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 13:42:00.76 ID:cAXVO89p0
セフィロス「お前は私達を利用して謝っていたな、結局何がしたいんだ」

【……世界中にいるジェノバは悪魔で「コピー」なの、本体はどこかの世界に隠れてて…】

一方通行「まさかとは思うけどよォ、その本体を探して倒せとか言わねェよなァ」


【正解、あなた達にはこれから様々な世界のジェノバと戦いながら探して欲しいの】


DIO「しかしどうやって…?」

【他の世界に行けるマテリアを用意したから使って?それから、アドバイス】

セフィロス「?」


【今回あなた達が戦ったカダージュ達だけは味方になるから、見かけたら一緒に行動した方がいいよ】

一方通行「ハッ、むしろぶッ殺してやンよ」

【たまに「他の戦ってる世界の人達」に会うかもしれないから、仲良くしておくといいよ】

【それでは♪いってらっしゃい!】

****************************************
529 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 13:43:59.69 ID:cAXVO89p0





          プロローグ:セフィロス「なが」一方通行「されて」DIO「藍蘭島…?」

                                完結ッ!!




530 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 13:58:30.39 ID:cAXVO89p0
さて、ついに藍蘭島物語は関係!!

ここで一度これから起きるジャンルや注意や表現や作品についてあらかじめ言っておきます!


*注意*
・極稀に、R18に突入します。
・極稀に、作者が暴走します。
・キャラが粉砕されたりされなかったりします。
・同じ名前のキャラクターが多数出てくるため、2人目以降のキャラの名前にaなどを付けます
・物語の世界観を粉砕すること多々アリ
・1の筆がノロノロビームの百倍遅い


☆ジャンル☆
・カオス
・ラブコメ
・ラヴコメ
・ハートフル?
・バトル
・自由


●表現、書き方●
遅いし書きためないし地の文とか台本とかメチャクチャ


♪これから先登場予定作品♪
・FF7
・ながされて藍蘭島
・とある魔術の禁書目録
・とある魔術の超電磁砲
・うたわれるもの
・キングダムハーツ
・ブラックキャット
・制速やSS速のスレ
・FF9
・FF12
・デビルメイクライ
・けいおん!
・ドラゴンボール
・シャイニングハーツ
531 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 14:16:37.63 ID:cAXVO89p0
えー、誰も見てなくても書くのがマナー?なので書いときます!

上で言った通り、わざと自由なシナリオにしました。

様々な世界、つまりその気になれば(了解をとらないとダメだけど)他のSSスレの世界を登場させることも可能で、

しかもジェノバも様々な世界によって異なるため、場合によってはとても明るい世界からエロい世界まで作れます


あ、今決定してる分の注意をかいておきます

・上条×美琴アリ
・上条×神裂アリ
・上条×上嬢アリ
・上条×五和アリ(濃厚
・上条女体化表現アリ
・一方通行×打ち止め(濃厚アリ
・一方通行×風斬氷華アリ
・一方通行×鈴科百合子アリ
・とある魔術&科学のキャラでエロアリ
・カダージュ×オリアナ アリ(濃厚
・オリアナの母性全開
・カダージュの優しさ全開
・10032号×鈴科百合太(オリジナル&一方通行の本名)あり
・カダージュハーレムアリ
・カダージュ×神裂アリ
・カダージュ×ホワイトクイーン アリ
・ユフィ×トレイン (微妙)あり
・オリジナルキャラたまにアリ
・読者の嫁がたまに……むふふ
・バージル×ウルトリィ アリ
532 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 14:20:24.41 ID:cAXVO89p0
出来れば、皆様の好きな作品を教えてください!

ここから先のストーリーは、


カダージュサイド

3人組サイド、という2つのサイドに別れます。

さて…早速安価ー!(人いないとヤバいけどね☆)

どっちのサイドから始める?>>533
(ちなみにどっちのサイドもスタートの世界は学園都市です)
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 14:43:21.78 ID:Ij27e0FAO
見てるよ、ハートフルで面白いよ
そして禁書大好きだよ
安価なら三人組サイド
534 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 14:47:52.74 ID:cAXVO89p0
ありがとうございます!

では、






セフィロス「とばされて」一方通行「とばされて」DIO「学園都市…?」

開幕ッ!!






535 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 15:12:36.50 ID:cAXVO89p0
〜学園都市・とあるビルの屋上〜


神裂「……はぁ」

神裂「いつになったら私は彼に恩を返せるのでしょうね…」


神裂「かと言って土御門の言っていたような淫らなことは……」


神裂「…………////」

神裂(だれか、私の恩を返すきっかけをくださ〜い!)


ぴたっ


神裂「……ビルのフェンスに誰か引っかかってる?」






セフィロス「」
536 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 15:20:30.93 ID:cAXVO89p0
〜学園都市・第7学区のとある男子寮〜


上条「くぉらあああああああああああああ!!インディー!布団に黄色いシミ作ってんじゃねー!」

インデックス「インディーじゃないんだよ!インデックスなんだよ!!ていうかそれ私じゃないし!」

上条「こっちは闇咲の件でヘトヘトなのにお前はお漏らしかインパクト!!」

インデックス「インパクトじゃないんだよ!インデックスなんだよ!!ていうか違うからぁ!」



スフィンクス(やれやれぇ、俺がやったのによぉ)cv.若本



537 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 15:26:31.12 ID:cAXVO89p0
上条「つかやべえ、始業式に間に合わなくなっちまう!」


ガラッ


上条「空はこんなに青いのに、お先まっくら♪」

ぴたっ




一方通行「」


上条「上条です、布団を干そうと思ったら一方通行がベランダに引っかかってました」
538 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 15:39:17.78 ID:cAXVO89p0
〜学園都市・常盤台中学女子寮〜


黒子「むふふふふふふふふふ」

黒子「この『貼るだけで秘密の花園まっしぐら♪シール』を貼ればお姉様は濡れ濡れにぃぃぃ……」


美琴「……にしとんじゃゴルァァァァ!!!」

ベゴンッ!

黒子「アヴドゥル!??」ドサッ

美琴「まったく、何してんのよ…」

シャー(カーテンを開けた)



DIO「」

美琴「ミサカです、カーテンを開けたら男が逆さまに窓の外に貼り付いてました」
539 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 15:42:53.65 ID:cAXVO89p0










      学園都市と3人組が交差する時、物語は始まる!









540 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 15:59:38.99 ID:cAXVO89p0
〜窓の無いビル〜


土御門「遊び過ぎだぞ、アレイスター」

アレイ☆「うるさい、ハゲるぞ」

土御門「お前にだけはいわれたくないな…くそ、ならば俺がシェリー・クロムウェルを討つ!」


銀髪女「あら、その役は私が貰いましょうか?」


土御門「……アレイスター、コイツは?」

アレイ☆「そうだったね、彼女は『ジェノバ』今日から彼女にもプランの為の計画を手伝ってもらう」

土御門「……ふん」

ジェノバ「あら、そっけない」



土御門「……行くぞ結標」

淡希「……(気味悪い女)」
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 16:02:45.83 ID:trbnLmJs0
学園都市になったか
これ一方が2人いるのか?いま
542 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 16:06:56.30 ID:cAXVO89p0
ジェノバ「それで?私に『猟犬部隊』を任せてくれるのですよね」

アレイ☆「まぁそう急ぐな、ハゲるぞ」

ジェノバ「まぁ お・上・手・で・す・ね 」
アレイ☆「ハゲるぞハゲるぞハゲるぞハゲるぞハゲるぞ」


ジェノバ「……」

アレイ☆「ごめん沈黙とかやめて」


アレイ☆「君に任せる前に少しやって貰う仕事がある」

ジェノバ「?」

アレイ☆「君の細胞を貰う」
ジェノバ「!!」
543 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 16:17:48.92 ID:cAXVO89p0
>541 そうです、しかもパラレルの一方通行の世界ではなく原作の世界なので今入院中です(白服の一方通行が)


瞬間、背後からジェノバの首が吹き飛ばされた。

血飛沫は飛ばず、頭部も跡形もなく消し飛んだ。


後ろの闇から1人の青年が現れる。


「……思ったより呆気ないが?」

そう茶髪の青年は目の前の円筒の中にいるアレイスターに言った。

「まったくだな、あと垣根、茶髪はハゲるぞ」

「……(うぜえ)」


純白の翼を持つ青年は足下を睨みつけながら言う。

「で、どうするんだコイツ」

「他の人間に回収させる、ありがとう垣根クン、あとハゲるぞ」
544 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 16:24:44.41 ID:cAXVO89p0
〜とある男子寮〜


インデックス「ね〜ね〜」ゆさゆさ

一方通行「……ゥァ」すーzzZ

インデックス「うぅ…家にお昼ご飯が無いことに気づくと余計お腹減るんだよ…」


一方通行「………」


インデックス「……美味しそうなそーめん(一方通行の髪の毛)」

インデックス「いっただっきまーす!」くわっ

一方通行「ンあ?」ごろん


ちゅっ


インデックス「」
一方通行「」
545 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 16:30:30.38 ID:cAXVO89p0
インデックス「うわぁぁぁああああああああああああ!!?」

一方通行「……男としちまった////」

インデックス「お、男じゃないんだよ!?確かに平均よりちょっぴり平たいけど!」


一方通行「はァ?」


じ〜〜〜

一方通行「……」

インデックス「……?」

一方通行「女?……どォなってやがる?」
546 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 16:41:38.76 ID:cAXVO89p0
〜しばらくして〜


インデックス「というわけで、とーまを探しに出発!!」

一方通行「まてやコラ」

インデックス「どーしたんだよ?アくチェラレータ」

一方通行「噛み噛みじゃねェか……ああ、ちょっとある病院の名前を聞きてェンだが」


インデックス「?」


一方通行「●●病院って知ってるかァ?」

547 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 16:54:59.02 ID:cAXVO89p0
〜とあるビルの屋上〜


神裂「……まいりましたね」

神裂「救急車を呼ぼうにも携帯はありませんし…(今さっき連絡しようとして破壊)」


セフィロス「」


神裂「というより明らかに一般人じゃないですよね?」

神裂「……ステイル、はいないし…」


神裂「……あの、起きれますか」ゆさゆさ

セフィロス「……ていとうこ万歳?」
神裂「未来予知ネタされてもわかりません」
548 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 17:11:29.55 ID:cAXVO89p0
神裂「貴方はなぜそこに引っかかっていたのですか?」

セフィロス「……ここはどこなんだ?」

神裂「学園都市です」


セフィロス(学園都市…たしか一方通行が話していた街の名前か?)


セフィロス「すまなかったな、私はセフィロスだ」

神裂「神裂火織です、失礼セフィロス、貴方は何者ですか?」

セフィロス(一方通行の話が本当なら科学以外の説明は理解できないはず……)

嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
セフィロス「何者でもないさ、ただの人間だ」嘘
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘


神裂(あ、嘘突いてる)
549 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/22(火) 17:24:18.66 ID:cAXVO89p0
セフィロス「……?」ピタッ

神裂「どうかしましたか」

セフィロス「魔力が……体に流れている?」

神裂「魔力…?やはり貴方は、どこの組織ですか」チャキ


セフィロス「……」スッ
神裂「?」

セフィロス「『スロウ』」ヴンッ


神裂「!?」ぐぐっ

神裂(体が、動けない?いや、まるで遅くさせられてるように…!)
550 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 17:52:10.74 ID:cAXVO89p0
セフィロス「……魔法が使えた、か」

神裂「くっ…この程度!!」バッ

セフィロス「……」シュンッ
神裂「な、瞬間移動!?」


セフィロス「本格的にスペックは取り戻した、といったところか」

神裂「━━七閃━━」


シュンッ


神裂「……逃げられましたか」

神裂(それにしてもあの銀髪綺麗でした…恐らく私と同様にシャンプーのボトルを一回で全部使い切っているのでしょう)
551 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 18:01:38.73 ID:cAXVO89p0
〜常盤台中学・食堂〜


黒子「……」モグモグ
婚后「……」モグモグ

DIO「……」┣¨┣¨┣¨┣¨(迫力の音)


ぱらっ


DIO「UREYYYYYYYYYY!!!」

黒子「ひぃぃぃ!??」

DIO「貴様、パンの欠片をこぼすなど……レディとして完全に失格━━━ ッ!!」
552 :以下、名無しにかわりましてヨミノクニがお送りします [iD:Misaka18699 sage]:2011/02/22(火) 18:08:52.56 ID:cAXVO89p0
寮官(す、凄いスパルタ……きっと理事長が送り込んだ作法の先生ね!?)

DIO「このDIOが貴族の食べ方を教えてやろう」ドンッ


DIO「……」スッ

黒子(い、いきなり難易度の高いスープから!??)


DIO「……ッ」スゥ


婚后(さすがDIO様ですわ!?私達にできないことをやってのける、そこに痺れる憧れるゥ!!)

DIO「……フッ(あれ?なんか目的を忘れているような)」
553 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 18:12:49.29 ID:cAXVO89p0
さあ!!ちょっと休憩というか落ちます!

ちなみにセフィロス達がいるのは9月1日の学園都市です(原作の
554 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 18:16:56.38 ID:cAXVO89p0
やっぱり落ちません!!
555 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 18:24:14.65 ID:cAXVO89p0
〜とある病院〜


一方通行「……俺と同じ世界なら、この病室に俺がいるはずだァ」

ガチャン

一方通行「……」


一方通行a「……」すーすー


一方通行「……間違いねェ、俺だ」

一方通行(となると、打ち止めもここに…?)


ガチャン

一方通行「!?」バッ

10032号妹達「……貴方は、なぜ…」
556 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 18:35:53.71 ID:cAXVO89p0
扉には、妹達の10032号が立っていた。

彼女は信じられないような物を見たような顔になる。

(以下、御坂妹)


御坂妹「一方通行…貴方はまだ立てないはずでは?」

一方通行「……別にィ?ちょっと散歩してくるだけだァ」

そう言って、一方通行は一先ず逃れようとする。

が、御坂妹はそれを止めてきた。


御坂妹「貴方は今、そんなに余裕で立てる状態ではありません とミサカは警告します」


一方通行「……何で来た?」

一方通行が、止めようとする御坂妹の目を見る。

御坂妹はキョトンとした顔をする。


一方通行「俺はテメェらを殺してきたのに、なンで来た」

そう、肩を突き飛ばして一方通行は病室を出た。

御坂妹「……?」

ベッドが膨らんでいるのに気がつき、奥へ向かう。
557 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 19:04:02.57 ID:cAXVO89p0
━━そのベッドには今通ったはずの一方通行。

(……! 肉体変化能力者(メタモルフォーゼ)?)

頭の中に浮かんだ言葉をしばらく考えてみて、すぐに違うと確信する。

(今通ったのは間違いなく一方通行でした…となれば……)


御坂妹はそこで考えられなくなる。

目眩だ。

彼女も未だ全快はしておらず、不調なのだ。

(やはりミサカ自身の疲れですか……)



御坂妹はお見舞いの花を置くと、病室を出た。
558 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 19:14:03.71 ID:cAXVO89p0
〜とある学校の周辺〜


「……」

一方通行は15m程跳躍した後着地してから、疲れ切ったように溜め息を吐いた。

おまけに、無意識のうちに『黄泉川愛穂』がいる学校まで来てしまった。


「……今は始業式中か」


憂鬱そうに、校舎を眺める。

そこで、一方通行は誰かが校舎近くの木の裏から覗いているのが見えた。

(何だァ?)

一方通行は再び跳躍して一気に近づく。
559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 19:14:53.90 ID:+5h0ulvBo
ブラックキャットを出すくらいならトライガンを出して下さい とミサカは切望します
560 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 19:20:30.42 ID:cAXVO89p0
少女「……え、え?」ビクゥッ

一方通行「……あァ?」

少女「あの、………何ですか?」

一方通行「(何ですかァ?この箱入り娘はァ)悪かったなァ、人違いだ」


少女「あ……まって下さい!」

一方通行「?」


少女「その……お話、しませんか?」


一方通行「別にいいけどよォ、何なンだお前」

少女「あ………すいません、私……」



氷華「━━━風斬氷華(かざきりひょうか)って言います」



561 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/22(火) 19:31:51.79 ID:cAXVO89p0
>>559 一方通行「テメェトレインディスってンのか!?あァ!!?」


〜しばらくして〜

一方通行「へェ、よく知ってンじゃねェか」

氷華「そう、かな……?」


?「はぁ」ニャー


一方通行「?」

氷華「あ、来た」ひょこっ


インデックス「ひょうか?」

氷華「くすっ」


一方通行(……友達だったのか)

一方通行(……そォいやここの世界では『アイツ』は男なンだよなァ)

562 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします [iD:Misaka18699 sage]:2011/02/22(火) 19:41:10.97 ID:cAXVO89p0
むふふ、ここのスレ主一方通行は私がもらったあああああああ!!

(おちます)
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 23:19:33.87 ID:trbnLmJs0
>>543
やはりそうか。
ただ一ついいかな
9月1日だと一方さんの服はまだ 黒 だ
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/23(水) 07:20:31.95 ID:tG6pdNADO
カミやんの活躍に期待


姫神「…私に、出番を…」
565 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 16:45:59.64 ID:8rB9nwT70
>>563  一方通行「そもそも服すら着てねェよな」

えと、服は例えの話で…本当は心境の変化で白になるはずの一方通行と比較してるというか…

一方通行「わかンない☆」


>>564 フレンダ「あなたの出番はない☆」
566 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:05:04.58 ID:8rB9nwT70



上条「〜!」

インデックス「〜!?〜〜!!」

氷華「〜………」




一方通行「……いづれェな」とてとて







インデックス「あれ?あくせられーたがいないんだよ」

氷華「………」

上条「ん?アイツも来てたのか」

インデックス「うん!ケータイの使い方と電子レンジの使い方教えてもらったんだよ」

上条「……あとでアイツには泣いてお詫びをしよう、ありがとう!一方通行!!!」
567 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:07:00.07 ID:8rB9nwT70
あ、↑は  〜しばらくして〜 を脳内補完してください
568 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:14:05.13 ID:8rB9nwT70
上条「で、どこへメシ食いに行く?」

インデックス「あ、そういえばお腹空いてたんだった」

上条「珍しいな、何か良いことでもあったのか」

氷華「……きっと、一方通行君とお話したから」

インデックス「ひょうかもなんだよ!」



上条「へー、アイツ急に変わったな」



一方通行(……いや、アイツは男の上条であって、決して上嬢の言葉じゃねェのはわかってンだが)


一方通行(照れるな)←気になって校門の影から覗いてた人
569 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:17:06.61 ID:8rB9nwT70







     姫神との会話シーンカット







姫神「………ぐすっ、べ、べつに泣いてる訳ではないけど…ぐすっ…」
570 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:24:27.96 ID:8rB9nwT70
〜とある駅前大通り〜


DIO「ジャッジメント?……断罪者か?」

黒子「一部の人にとってはそうですけど字は違いますわ、『風紀委員』と書いてジャッジメントですの」

DIO「ほう、具体的に何をするのだ」

黒子「……(凄まじい貴族の作法は知っていて風紀委員を知らないんですの?)」


黒子「まあ見ていればわかるんですの」サッ


DIO「誰だ?その女は」

黒子「今朝学園都市に侵入したらしいですの、あそこにいるのがそうみたいですわ」





シェリー「……」スタスタ
571 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:29:06.98 ID:8rB9nwT70
DIO「な━━━ッ!!?」ズキュゥゥウウン!!

黒子「何か今憧れて痺れる音が!?」




シェリー「……」スタスタ
DIO「やあ お嬢さん 」┣¨┣¨┣¨┣¨




黒子「なにやってるんですのぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!??」
572 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:41:54.75 ID:8rB9nwT70
シェリー「……あ?」

DIO「フッ、怪しまなくても構わん……さあ、このDIOの胸においで━━━━ッッ!!!」


ドゴォォッ!!


凄まじい轟音が、駅前大通りの時間を止めた。

周りを歩いていた人間は一瞬凍りつく。


音の発信源には巨大な岩石の腕が拳を下ろしていたからだ。


「しまった━━━━!!」


黒子は既に振り下ろされてしまった腕を見てからスカートのポケットから照明弾を取り出す。

同時に、周りの人間は『避難命令の合図』を出されなくとも叫び声をあげながら一目散に逃げ出した。

ポン、という音の後の閃光を見てから


「よくも先生を……!」


白井黒子はスカートの中に隠してある矢を取り出し、女を睨みつけた。
573 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 17:55:09.05 ID:8rB9nwT70
見るからに異様な女は面倒くさそうに溜め息を吐いた。

黒を基調にした長いドレスの

DIO「…端々に白いレースやリボンがあしらわれた格好をしている、金髪に青い目の少女が着ていれば似合わないこともないだろう」



DIO「だがそれがいい」ドンッ



もはや地の文とかシリアスな戦闘の空気もぶち壊したDIOが女の後ろにいた。

女は信じられないとい

DIO「った顔で後ろに振り向く」ドンッ

ドンッ、じゃねえよ。地の文横取りするな。


DIO「だが…」

断る。





DIO「」




574 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 18:06:11.71 ID:8rB9nwT70
「何なんだコイツ━━エリス」

ヒュン! とゴスロリの女はチョークのようなオイルパステルを振った。


「この女、外の人間のくせに能力を━━!?」


瞬間、黒子の周りが暗くなった所で気づいた。

黒子の背後にもう一本の岩石の腕が巨大な拳を振り下ろすところだということに。


(しまっ━━━━)


突差の出来事に上手く演算式を組み上げられない。

1tはあるような巨大な拳が、小さな黒子に振り下ろした。


ズンッ!!という轟音が響いた。

周りの建物に逃げ込んで様子を見ていた人間の何人かの小さな叫び声も聴こえた。


しかし黒子には何の痛みもない。


「先…生?」

「フン、先生などと呼ぶな DIOでいい」

目の前には自分を抱えて笑っているDIOがいた。
575 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 18:20:58.02 ID:8rB9nwT70
女の顔が驚愕の表情に染まる。

「て、メェ━━何をしたの!?」

少なくとも男から小娘までには15mの距離はあったはずなのに。

そんな風にDIOに気をとられている女に、DIOが言った。

「油断していていいのか?」


あまりに余裕で優雅な笑みに女は危機感を感じとる。


そしてすぐに『それ』は来た。

プゥゥン……ッ! という蜂のような音、女が気づいたと同時に周りにあった岩石の腕が切断される。

「チィ……ッ」

女はすぐにオイルパステルで魔法陣を描くと、さらに巨大な岩石が現れる。


「アンタ…勝手に人の知り合いと先生に手ぇ出してんじゃないわよ!!」


キン……! とコインを弾いた音がした。

その瞬間、オレンジ色のレーザーが巨大な岩石を爆音と共に吹き飛ばした。

「………今度の世界もなかなかハードだな」

DIOは少女の放ったレーザーを見て呟いた。
576 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 18:30:13.44 ID:8rB9nwT70
突然女の岩石の腕を切断し、レーザーを放った少女。


━━━━常盤台中学エース、超電磁砲の御坂美琴。


「……逃げられたようね」

御坂は煙の中を見て呟く。

「フン、別段あの程度なら放っておけばいいだろう?」

(逃げられたか、惜しい女だ)


その謝った判断が別の場所に牙を向けるとはDIOは知らない。





━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

━━━━━━

━━
577 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 18:36:27.09 ID:8rB9nwT70
〜地下街・ゲームセンター〜


一方通行「おし、後はベクトル操作で……」カチャカチャ

ぼとっ

一方通行「しゃァァアッ!!リラックマゲットだぜェ!」

一方通行「この世界の俺はまだ金もあるからやりたい放題だしよォ!」ジャラ


店員(出たよ、能力使ってUFOキャッチャーする人)


一方通行「おォ!?次はあのデケェリラックマクッションを取りに行くかァ?」






一方通行、現在上条達を見失った為1人で満喫中。





578 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 18:42:15.98 ID:8rB9nwT70
〜1人なのに凄い楽しんで1時間後〜


一方通行「………」げっそり

リラックマ×28「クマー♪」もふもふ


一方通行「やり過ぎて持ち帰れねェなこりゃ」


一方通行「……つか、どォやって持ち帰ンだよ?世界次元で家遠いじゃねェか」




合計2時間経ってから気づいた一方通行。



579 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 18:48:35.38 ID:8rB9nwT70
一方通行「……打ち止めに全部送りつけるか」




〜インフォメーションセンター〜

店員「かしこまりました、○○病院の打ち止め様に配達ですね」

一方通行「料金は俺が払うからいい」



〜再びゲームセンター〜

一方通行「次はゾンビゲームでも………ン?」




氷華「……ぁう」オロオロ

氷華「…い、インデックスちゃん……?」オロオロ

氷華「か、上条君……?」オロオロオロオロ



一方通行「よし、何も見てねェ、帰るか」
氷華「ま”っでぐだざい”ぃぃぃぃぃ」
580 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 19:01:59.34 ID:8rB9nwT70
一方通行「なーンでテメェがいるンだ、つか完全に迷子だな?迷子って言ってみろ」

氷華「ぅぅ……私、インデックスちゃん達と遊んでたのに気がついたら……」


一方通行「あー……ったく、わかったッつうの、涙目になンなよ」

氷華「………はいっ」コクン

一方通行「じゃあまずは向こうに……………」



氷華「……」てくてく

一方通行「おいコラ何で逆方向行ってやがる」
581 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 19:11:28.13 ID:8rB9nwT70
氷華「え、あれ?」

一方通行「……よし、帰るか」
氷華「ま”っでぐだざい”ぃぃぃぃぃ」ガシッ


〜しばらくしちゃって〜


一方通行「よし、手さえ繋いでりゃァどっか行かねェだろ」がしっ

氷華「うぅ……」←八回もどこかに行ったのでぶたれた




てくてく…とてとて…




通行人1「うわ、なんかあからさまなカップル今いたわ」ひそひそ

通行人2「あの白髪と茶色の娘だろ?霧ヶ丘の制服かあれ」ひそひそ

通行人3「いいなー」




一方通行「なァ」
氷華「はい」

一方通行「ちゃンとついてきて来れンならこの手離すぞ……////」

氷華「……はい…////////////」カァァ
582 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 19:22:54.68 ID:8rB9nwT70
〜ゲームセンター・最深部〜


一方通行「いや最深部って何だよ、ダンジョンかよ」


インデックス「あ!ひょうかー!!」とととと

上条「あれ、一方通行も一緒なのか」

一方通行「首輪でも付けとけっての、どンだけ苦労したと思ってンだァ」


上条「悪かったな、じゃあ一緒に遊ばね?」

一方通行「あァ?」

インデックス「そうだよ!あくせられーたも一緒にまわるんだよ!」


氷華「……どうですか?」チラッ

一方通行「(……姿は違ってもアイツか)チッ、仕方ねェな」
583 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 19:28:26.94 ID:8rB9nwT70
〜卓球場〜


一方通行「波動球!!!」

ドギュゥゥウウウウンッッ!!

上条「何の!!波動球108式!!!」

ズギャァァアアアアンッッ!!!


一方通行「おおおおおおおおおおお!!!ベクトル操作!!」

上条「ちょっずる━━━━!??」



ドッギャァァアアアアアアアアアアンンッッツ!!!!


インデックス「はいあくせられーたの勝ち〜♪」

氷華「……あれって何か違うような」
584 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 19:34:17.63 ID:8rB9nwT70
〜UFOキャッチャー〜


一方通行「リラックマゲットだぜェ!!」

上条「……5000円も使ってるのにとれない」
インデックス「なにやってるの!?あといくらあまってるんだよ!?」


上条「300円」


インデックス「……」かぱっ
上条「え、何で口開くの」









上条「不幸だああああああああああああああああああああああ!!!!」
585 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 19:42:23.79 ID:8rB9nwT70
〜コスプレプリクラコーナー〜


上条「」
一方通行「」


一方通行「…な、なンでカーテン外れたのを見て俺は関係ねェのに俺まで噛まれてンだ?」

上条「……俺の方が聞きたいよ」ぐったり


しゃー!(カーテンの開く音)


インデックス「えへへー、はいひょうか、はんぶんこ」ひょい

氷華「わ、………あぅ////」カァァ






一方通行(……微笑ましいな)
586 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 19:53:46.79 ID:8rB9nwT70





上条「いや〜見事に財布は氷河期♪帰るか」

インデックス「楽しかったね、ひょうか」

氷華「うん…今日は本当に……」


【風紀委員です、ここはもうすぐ警備員に封鎖されます、すぐに皆さん避難してください】


一方通行「!!」

氷華「…?今なにか」

インデックス「聴こえたんだよ?」


女風紀委員「ほら、貴方達も避難して、聴こえたでしょ?」

上条「え?」

一方通行「あァ、お前は右足の力のせいで聴こえねェンだよな、今風紀委員がここを出ろだとよ」

上条「え、なんかあったのか」

一方通行「さあな(まさか……ジェノバか?)」
587 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 20:11:39.23 ID:8rB9nwT70
一方通行「先に行ってろ、財布落としちまった」

上条「え?なら俺も探すの手伝うぞ」

一方通行「いいからとっとと行け変態」

上条「なぜに変態!?わ、わかったよ」たたた

氷華(…… 一方通行君、さっきまで財布を落とした所といえば…私と歩いた所かインデックスちゃんに噛まれた時の…)

氷華(……私のせいかもしれない、探さないと…)


インデックス「……ひょうか?」ぴたっ








一方通行「おいそこの奴」

女風紀委員「は?なんで避難してないんですか!」

一方通行「うるせェ、どうなってる?何が起きた」

女風紀委員「詳しくは言えませんが…」

女風紀委員「現在、この地下街に今朝侵入した外部の人間がいると報告され、警備員が封鎖する所です」

一方通行「……そうか(やっぱり、ジェノバか?)」
588 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/23(水) 20:27:54.46 ID:8rB9nwT70
姫神「……考えてみたら私、今日一回だけ出てる…!」

イザード「姫神は俺の嫁、異論がある者はそげぶするがいい!!」





というわけできゅうきょこの2人をこれからのストーリーに出演決定!

おちます
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/23(水) 21:44:27.83 ID:tG6pdNADO
姫神「まさかの展開。出番を増やしてくれて、嬉しい…」

ミサカ20000号「顔赤らめてるセロリタソカワユスハァハァとミサカは鼻血がぁぁぁぁ!!」ブシャァァァ
590 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 11:50:37.41 ID:yeWSGlzV0
>>589

上条「……かわいい」

一方通行「よォし、とりあえずその頭カチ割ってやンよ」
591 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 12:19:50.50 ID:yeWSGlzV0
〜地下街・通路〜


一方通行「……向こうの警備員達が騒がしいな、まさか…」タタッ





〜地下街・通路深部〜


一方通行「!」

警備員「全員速く配置につけ!そろそろ敵のお出ましじゃんよ!!」

一方通行(……今の声、黄泉川かァ?)


一方通行「おィ…」

黄泉川「ん?って、まだ民間人がいるじゃんよ!ほら、向こうの入り口から避難しな!」

一方通行「お前、やっぱ黄泉川かァ?いつもの取り巻きはどうしたンだよ」

黄泉川「は?まあいいからさっさと行くじゃんよ!!」
592 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 12:53:57.12 ID:yeWSGlzV0





〜地下街・通路〜

一方通行「やっぱ世界が違うっつーだけで色々変わるもンなンだなァ」

ドォォォ……!!

一方通行「……あン?何だこの揺れ」



〜地下街・出入口〜

インデックス「あ!あくせられーた!!」

上条「一方通行!!風斬を見てないか!?」

一方通行「あァ?知らねェよ、てか何で入口閉まってンだ」


上条「くそ……てっきりお前を追いかけて行ったのかと…」


一方通行「……今何て言った」

上条「さっき急にお前を追いかけてったんだよ、財布は私のせいかもとか言って…」

一方通行「な、今向こうは侵入者を迎撃する所だぞ!!何してンだテメェ!!」


上条「侵入者…ということはさっきの目玉のヤツか!?」

インデックス「ひょうかを助けに行かないと!」

一方通行(クソ……最近の俺忙しいな)
593 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 13:05:42.95 ID:yeWSGlzV0
一方通行「後、お前は留守番に決まってンだろが」

インデックス「なッ……そこはかとなく私を馬鹿にしてるね!?むしろ一般人は引っ込んで欲しいんだよ?」

上条「悪いが一方通行がいた方が安全なんだよインデックス、そしてお前は留守番!」

インデックス「とうまなんかあくせられーた以上に頼りないんだよ!!」



┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドド
┣¨┣¨┣¨┣¨ DIO「 そ こ ま で だ 小 僧 共 」 ┣¨┣¨┣¨┣¨
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドド




上条「」←残像が残る程の土下座

DIO「その土下座はなんだ」
594 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 13:14:05.99 ID:yeWSGlzV0
黒子「えー、風紀委員ですの!今から2人ずつテレポートで避難させますので……」

美琴「ていうか何であんたがここに━━━━━━」









    〜いつものツンデレと上条の不幸展開はカットします〜









姫神「うふふ……ちなみにこの時の私は小萌先生に雑用させられてたわ……」
595 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 13:34:31.85 ID:yeWSGlzV0
上条「ふぅ、とりあえずあの2人(ビリビリとインデックス)は黒子に避難させてもらったぜ!」グッ

一方通行「どこみてガッツポーズしてンだ」

一方通行(……この世界だと超電磁砲は正気になってンのか、しかも優しいしな)


*この一方通行の元の世界では美琴はイカレてます


上条「よし、風斬を探しに行くぞ」

一方通行「とっとと見つけンぞ」


タッタッタッタッ


一般人「くそぉ…何で閉じ込められなきゃ…」

一般学生「三沢塾に遅れちまうよー!」

一般女子高生「な、なんか向こうから銃撃の音聞こえるし」


DIO「どけ」

一般人「え…?」ヒョイ


DIO「貧弱貧弱━━ッッ!!」ドゴォォォッ


一般人「すっご〜〜〜い!!シャッターを破壊したー!!」

一般女子高生「しかも素手でなんて!!」

一般学生「俺達には出来ないことを平然とやってのける!そこに痺れる、憧れるゥ!!」
596 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 13:56:30.60 ID:yeWSGlzV0
〜時は4時間前に遡り、窓のないビル〜


アレイ☆「……私は少し甘くみていたようだ」

アレイ☆「人体に僅かな細胞を入れるだけで瞬時に爆発的な身体能力を得られる『ジェノバ細胞』」


アレイ☆「しかし……まさか『乗っ取られる』とはな」

アレイ☆「……彼らに後始末をお願いするしかないな」



アレイ☆「…………ストレスはハゲるぞ」
597 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 14:05:40.52 ID:yeWSGlzV0
〜第13学区〜


神裂「…はい、わかりました……えぇ、ステイルも気をつけて」

ピッ


神裂「……『三沢塾』がまた制圧とは、呪いでもかかってるんでしょうかあの塾」

神裂「それも暴走した生徒の能力とは……まったく」

土御門「ねーちんみっけ〜」バッ


神裂「土御門、あなたは来なくて平気ですよ」


土御門「なんか酷いんだぜい……それはいいとして、俺も関係あるから着いてくにゃー」

神裂「関係?」

土御門「ああ、ひょっとすると知ってる奴かもしれなくてな」

598 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 14:07:07.45 ID:yeWSGlzV0






        「数日前、暗部に入りたいと言って突然現れた ジェノバ って女なんだが……」






599 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 14:24:35.23 ID:yeWSGlzV0






彼はある黒い長髪の女をしばらく観察していた。

近くに仲間の一方通行がいない為、この世界の過ごし方や振る舞いを見ておかなければいけなかった。

しかしその様子を見ているうちに気づいた。

明らかに一般人ではないことに。


彼は姿と気配を消して観察していると思わぬ収穫が入った。


「数日前、暗部に入りたいと言って突然現れた ジェノバ って女なんだが……」


彼はとても良く知っている名前を聞き、すぐに行動しようとしたがそこで止まる。

(……三沢塾とはなんだ)

彼はしばらく考えてから姿を消したまま彼らの後をついていくことにする。

600 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 14:51:46.91 ID:yeWSGlzV0
〜三沢塾〜


神裂「……」

土御門「……たまたま、か?」

土御門「たまたま、警備員が近くにいなかったから……か?」

土御門「それとも……」



土御門「この血と肉片で彩られた空間の一部になってんのか?」



神裂「…土御門、あなたはこの光景をどう思いますか」

土御門「吐き気を抑えんのが精一杯だにゃー」

神裂「この血と肉の量……ここにいた200人以上の生徒は…」

土御門「……皆殺し、か」
601 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 14:59:00.85 ID:yeWSGlzV0
バサッ


神裂「!!」チャキッ
土御門「!!?」バッ


セフィロス「違う、私ではない」


神裂「あなたは━━!」

土御門「知り合いかにゃー?」

セフィロス「警戒を解くなとは言わない、だが話だけは聞いておけ」

神裂「……血の匂いはしない、あなたがやってないのは認めましょう」スッ


セフィロス「さっき、そこの男が言っていたジェノバという女、そいつがやったものだ」

土御門「……魔術、か?」

セフィロス「魔術?魔法のことなら違うだろうな、恐らく『孵化』したばかりだな」


神裂「あなたはこの事態を知っているのですか」

セフィロス「ああ、恐らく『本体のジェノバ』が遠隔で細胞をコントロールして作り上げた化け物だ」
602 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 15:13:29.76 ID:yeWSGlzV0
セフィロス「種類、タイプとしてはジェノバ・BIRTH……か、どうやら本体はかなり苦戦しそうだ」

土御門「さっきから説明がぶっ飛びすぎててよくわからないにゃー?」

神裂「いえ、これだけはわかりますよ土御門」


神裂「つまりジェノバとは魔物を差していて、本体が  土御門の頭上にいる化け物  を動かしていると」


土御門「!?」

セフィロス「全員動くな」
神裂「!」



セフィロス「  フレア  」



ドゴォォォォ……ッッ!!!
603 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 15:16:38.49 ID:yeWSGlzV0











   〜ちょっと調子出てきたあああいあいあああああああああ〜








604 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 15:28:34.59 ID:yeWSGlzV0
セフィロスが何か呟いた瞬間、土御門の頭上で凄まじい爆発が起きた。

その衝撃波は爆弾の比ではなく、魔術にもここまで火力があるものはあるかどうかとさえ思った。

土御門はゆっくり上を見た。


「ピギギャァァアアアアアアアッッ!!!」


耳をつんざくような悲鳴。

同時に彼の瞳に映るのは異形の者。

「なんだ……こいつ━━━━ッッあ!??」

突然背後から神裂が土御門を蹴り飛ばした。

横へ薙ぐように蹴られた土御門はすぐに神裂を見る。


見ると、そこは落ちて来る化け物に神裂が七天七刀を抜く瞬間だった。


シパンッ!! と刀を抜いた瞬間はまるで見えず、鞘に納める音だけ聴こえた。

直後に、落ちて来ようとしていた異形の化け物は真っ二つに割れ、神裂の左右にドシャッと落ちた。

「なかなかやるな、それなら私が加勢する必要はないな」

セフィロスが 手の震えが止まらない 神裂にわざと言った。
605 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 15:39:13.15 ID:yeWSGlzV0
「……他にあなたは何を知っているのですか」

神裂は振り向かずに言った。

手の震えを止めようとしているのか、愛刀・七天七刀を強く握り締めている。


「話は後だ、来るぞ━━━」


セフィロスは自分の魔翌力で3m以上ある刀、正宗を取り出しながら告げた。

奥の通路や天井、さらにはエレベーターの扉を破って虫のような姿や
聖母のような石像の姿の化け物がなだれ込んでくる。

土御門と神裂もセフィロスに続いて構える。



数十の化け物と3人の殺し合いが始まった。




606 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 15:46:38.08 ID:yeWSGlzV0


「━━七閃」


迫り来る化け物の先頭を、鋼糸で瞬時に切り刻む。

しかし多少のスピードを抑えただけで勢いは止まらない。


━━━ドォォォンッ!!


直後、その群れを横から爆風が襲う。

土御門の術式だった。

土御門は血の塊を吐き出しながら神裂にガッツポーズを見せる。


「余所見をするな、吸収されるぞ」

「!」


突然神裂の目の前に美しい銀髪が舞った。

「━━八刀一閃」

神裂でさえも見えない剣撃が化け物達を細切れにしていく。
607 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 16:02:21.72 ID:yeWSGlzV0
「吸収とは何のことですか」

「奴らの体液を一滴たりとも触れるな、その部分を中心に細胞が浸食してくる」

その言葉を聞いて神裂の動きが止まる。


「  服の上からでもですか  」


「……触れたのか」

セフィロスの表情が消える。

同時に背後から不審な音が聴こえてきた。

キィィンッ……というまるで風鈴の音色が止まった音。


瞬間、セフィロスの肩を光の筋が貫く。


血が軽く舞った。


「……待っていろ、まずは一度  片付ける  」


数秒後、彼の刀が光ったかと思うと周りにいた化け物が全て切り刻まれていた。

「……ッッ、やはりまだ『完成形態』は肉体に負荷がかかるな」

セフィロスは全滅したのを見届けてから呟いた。
608 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 16:10:35.85 ID:yeWSGlzV0


「見せてみろ」

セフィロスは素早く近づいて神裂に言う。

神裂は静かに軽くシャツの結び目の辺りを捲った。


━━━僅かにヒビ割れ、青白くなった肌が現れた。


「なっ……」

「……」

後ろで土御門が小さく叫ぶ。

神裂はもはや声が出せないといった表情だ。

「まず聞いておく、お前に守りたい何かはあるか」

神裂は静かに頷く。


「ならそれを思い浮かべていろ、すぐに終わる」


セフィロスはそれだけ言って立ち去ろうとする。

「ちょっと待て!!神裂はどうなる!?」

「ジェノバ細胞は強い意志さえあれば抵抗はできる、後は神裂次第だ」

609 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 16:22:28.06 ID:yeWSGlzV0
「強い意志って……ふざけるなよ?」

土御門がセフィロスの胸倉を掴もうとした時。


「……消えた」


後ろから、神裂が呟いた。

神裂は何度かお腹を撫でてみて、ほっとしている。

「やはり、早かったな」

セフィロスが満足げに言う。

土御門はしばらくしてから気づいた。


「ねーちん、その眼……」


神裂の眼は大空のように、セフィロスと同じ青に染まっていた。
610 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 16:35:46.57 ID:yeWSGlzV0
〜地下街・深部〜


氷華「な……なにこれ…」

黄泉川「ぅ……っ、こんなとこで何してるじゃんよ…速く避難を……」


ギュッ


氷華「ま、まってて下さい……いま手当てを…」

黄泉川「いいから!!速く避難を……」


ドンッ!!!


氷華「━━え?」フワッ




グシャッ



611 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 16:58:11.32 ID:yeWSGlzV0






上条「くそっ……まさか戦場の中へ行ったんじゃ……」タタ…

一方通行「銃撃の音が聴こえねェ、なンでかわかるか?」タタタタ…

上条「………まさか」


一方通行「敵を倒すか、 全滅した かだな」タタタタ


上条「クソ!警備員が保護してるならいいが…」タタ…

一方通行「次の通路が警備員達のいる場所だ、そこで見つかンねェ時は引き返すぞ」

上条「ああ、わか━━━━」


ブォンッ


上条「!?」ピタッ


ドゴォォンッ!!


カチャンッ


上条「…………かざき…りの、眼鏡……?」
612 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/24(木) 17:02:30.48 ID:yeWSGlzV0
上条「風斬ィィッッ!!?」


氷華「……ぁ…」ぴくんっ


一方通行「……ッ、伏せろ当麻!!」

上条「うぉ!!」


ドゴォォンッ!!


一方通行「腕…ッ?」

シェリー「外したか、━━━━エリス」ヒュンッ


ブォンッ


一方通行「させるかよォォォォッッ!!!」バッ


ゴシャァァァアアア!!


シェリー「あん?」
613 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/24(木) 17:15:45.40 ID:yeWSGlzV0


突然飛び出した少年に「ゴーレム=エリス」の腕を止められたことにシェリー・クロムウェルは驚く。

それ以上に、彼女は驚いていた。


「あははは!!まさか学園都市が自慢の『一方通行』までいるなんてねぇ!?丁度良い━━」


シェリーの持つオイルパステルが空気を切り裂く。

その瞬間、岩石の巨人が巨大な腕を振り上げる。

「まとめて死ね」

そして振り下ろされる。

数トンはある巨大な腕が一方通行の頭上に叩きつけられた。

ズンッ!ベゴォッ!!と凄まじい衝撃音が地下街に響き渡った。


━━そして岩石の腕が吹き飛ぶ━━


「なに━━?」

シェリーの手が止まる。

腕を吹き飛ばしたのは少年だったからだ。
614 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/24(木) 17:27:35.80 ID:yeWSGlzV0
「あはぎゃはッ、テメェそンなお人形さンで俺を潰せっと思ったのか三下ァ!!」

一方通行の挑発が響く。

しかし実際は違うのだ。

今の一方通行は所詮、演算を知恵熱で血管ぶち切れるほどの速度で行わなければ3秒維持するのも難しい。

つまり、本当は一方通行も危なかったのだ。

たった一瞬のタイミングに合わせ演算を完了させ、能力を発動するのは並みの作業ではない。


「なに━━━『これ』」


突然、一方通行の後ろから聞き慣れた弱々しい声が聴こえてきた。

(無事だったか……ったく)

そんな風に落ち着いてから、一方通行は後ろを見る。




━━━そこには絶望の表情へと顔を歪ませていく、顔半分が消えた風斬氷華がいた。




615 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/24(木) 17:45:10.62 ID:yeWSGlzV0
「━━━━━━あ?」

一方通行は一瞬わけがわからなくて間の抜けた声を出す。

何故彼女の頭が割れてるんだろう、何故彼女は絶望してるんだろう、


━━━何故彼女の頭の中にキューブのような物があって体内が空洞なんだろう。


混乱。

たったこれだけの文字が一方通行の中に浮かぶ。

そんな一方通行の後ろから

「エリス」

ヒュンッと音がした。


一方通行の反応が遅れる。


「が━━━ッッ」

横殴りに振られた岩石の腕に一方通行の体が吹き飛び、瓦礫の中へ突っ込んだ。

その中にあった鉄筋の棒が、一方通行の右腕を貫いていた。

「が、ァァァアアアアアア!!!??」

616 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/24(木) 17:56:45.47 ID:yeWSGlzV0
その全身の骨に響くような痛みが、彼の思考を全て消す。

痛みに叫んでいる時、視界に映ったのは。

同じように叫び声をあげながら走っていった風斬が再びゴーレム=エリスに吹き飛ばされ、


それでもどこかへ走って行く、人間とはかけ離れた者だった。


「……」

横では黒髪のツンツンした頭の少年、上条当麻が呆然と立ち尽くしている。

目の前の岩石の塊に乗ったライオンのような金髪の女が

「ふん、面白い。行くぞ、エリス。無様で滑稽な狐を狩り出しましょう」


上条や一方通行、さらにはすぐ足下で倒れている警備員に目もくれず、シェリーは闇の中へ消えていく。


(━━━氷華の奴……が…くそッ)

痛みで動けない。

悔しくても、どんなに叫んでも。


「少し、我慢するじゃんよ」


ヘルメットを外した、女の警備員がいつの間にか一方通行の横にいた。

その警備員は一方通行の右肩を掴むと強引に

「ァァァアアアアアアッッ!!!!」

鉄筋を引き抜いた。
617 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/24(木) 18:26:46.40 ID:yeWSGlzV0
「今止血消毒剤を撒くから我慢するじゃん」


手慣れた手つきで一方通行の右腕を処置する。

「黄泉川……か」

一方通行は少しは痛みが消えたのか、思考が戻る。

「………一応聞いておくがお前女だよな」

「急になにじゃんよ」

「……何でもねェ」


一方通行は処置が終わると立ち上がり、まだ呆然としていた上条当麻の所へ行く。


「おい」

「……」

直後、一方通行はガシッと上条の胸倉を掴む。

「テメェまさか アイツが人間じゃない ってだけで助けねェってンじゃねェよなァ」

「━━━━っ!」

「俺の時みてェに、妹達を助けたみてェに、助けねェつもりなのかァ!!」


「違う!!」


上条が叫ぶ。
618 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/24(木) 18:33:43.08 ID:yeWSGlzV0
「違う……」


「違うなら言ってみろォッ!!テメェは、上条当麻は、氷華をどうしてェ!?」

上条は迷わず、一方通行の目を見て叫ぶ。


「アイツに、まだこの世界に救いがあるのを教える!!!」


一方通行は手を離す。

それからにっと上条と口が裂けるように笑って。


「だったらとっとと行くぞ、メルヘンに最ッ高に━━━━」
「ああ━━━━」


「「闇の中から救い出すッッ!!!!」」


2人の少年が、闇に向かって咆哮する。
619 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/24(木) 18:36:27.13 ID:yeWSGlzV0
姫神「……そういえば私、いつ出演なんだろ」

フレンダ「私より後……って訳よ」
バハムート「へ、下手したらボクより後かな…!」



おちます
620 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 11:41:41.38 ID:gFC0Kwwi0
姫神「……少なくともこのスレが埋まる前には出演できるよね」


上嬢「ちょっとムリだな……」
ユフィ「アタシより後だから……」


姫神「」
621 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 12:32:25.09 ID:gFC0Kwwi0




〜地下街・最深部〜


少女の悲鳴と、残虐なまでに鈍い衝撃音が闇の中で響いていた。

少女は訳もわからず自らの正体に気づかされ、絶望し、苦痛を強いられる。

何故こんなことをするのか、そう彼女は岩やガラクタで出来た怪物に乗る女に問う。

しかし返ってくる応えは


「 今のあなたはエリスと変わらない化け物。まだわからないのか?あなたみたいな醜い化け物に━━━」

あんまりの一言では消せないほど、彼女の心を壊していく。

「━━━居場所はないんだよ、わかったか? 化け物 」


少女の瞳に、涙が浮かんでくる。

「泣くなよ化け物、気持ち悪い」


金髪の女は勢いよく手に持つオイルパステルを横に振る。

石像の腕が振り上げられた瞬間、少女は目を閉じた。

瞼の裏には絶望の闇しか映っていない。
622 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 12:46:12.58 ID:gFC0Kwwi0


「━━━ォォおおおおおおオオオオオオオオオオオッッ!!!!」


目を閉じた彼女の耳に、化け物の体についてる耳に、1人の少年の雄叫びが聴こえた。

直後に ガァァアアアンッ!! と、岩に砲弾を叩きつけたような音が鳴った。

そして、彼女を潰すはずの一撃も来ない。

少女は涙で濡れた目を開ける。


「よォ、遅くなっちまったなァ?」


背後から雄叫びをあげた声と同じ声が聴こえる。


「悪い、待たせちまったな  風斬  」


まだ、自分を化け物とは呼ばないでくれる少年の声がした。

どちらも聞き慣れていた声だった。

あったかい、でもどこか素っ気ない、それでも消えないでくれるような温もり。

初めての友達『だった』はずの声。

少女は振り返る。


「……はン、何泣いてンだよ」

「だけど、もう大丈夫だ。 だから、泣くなよ」


そこには素っ気ない暖かさの白と、消えないでくれる温もりの黒が、少女に笑顔を見せていた。

絶対なる安心感を与えると同時に。
623 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 13:06:14.19 ID:gFC0Kwwi0
「……エリス?」

女の声が一瞬乱れる。

風斬を潰そうとしていた石像の巨大な腕は吹き飛び、石像の胸部に何かがクレーターを作ってめり込んでいた。


コーヒーの缶。


女の鼻をブラックの臭いが突く。

恐らく中身が入っていたのを一方通行が何かの能力を使ったのだろうと女は考える。

しかし女は問題なさそうに鼻で笑った後、さらに愉快そうに上条達を見て


「へぇ、良かったな化け物 お前みたいな化け物でも世界に2人は助けてくれるそうよ?」

「化け物じゃねェ」


女の言葉を遮るように、灰色な少年は言った。

それに続くように、灰色な少年の左にいるツンツンした少年が一歩進んで言う。


「それに、2人じゃねえぞ」


ドガッ と眩い閃光が襲った。

彼らの後ろから、金髪の女がいる通路以外から、40人を越える警備員達が銃に取り付けてあるライトが光っていた。


「 風斬 」

「 お前にはこんなに助けてくれる人がいるんだよ 」


少年は安心感を与えてくれる笑顔を見せながら、彼女に言った。
624 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 13:17:25.99 ID:gFC0Kwwi0


どすっ と灰色な少年が上条の脇腹を肘でつつく。

上条はそれに続いて、


「今からお前に見せてやる、お前の住んでるこの世界には、まだまだ救いがあるって事を!」

「そして教えてやる!お前の幻想は、居場所は、これぐらいじゃ簡単には壊れはしないって事を!!」


力強く咆哮した。

その上条に、後ろから女の警備員が

「少年、本当に良いじゃんよ?死ぬぞ、はっきり言うと」

その言葉に、隣にいた灰色な少年一方通行が声を大きくして

「俺を誰だと思ってやがるッ!この一方通行が大丈夫ッつったら大丈夫なンだよォ!!」


そして一方通行は口の端を裂けるのではないかと思う程に笑う。


「スクラップの時間だァッ!!ゴミ人形ォォォォ!!!」


625 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 13:34:03.17 ID:gFC0Kwwi0
「━━━エリスッ!!」


金髪の女はゴーレム・エリスの後ろに下がり、ヒュンッ とチョークのようなオイルパステルを振った。

直後にエリスの腕は周りの瓦礫やガラスを集めて元に戻る。


「今だァッ!!行くぞ当麻ァァァ!!!」


一方通行が最初に風斬の方へ走り出す。

それにピッタリと後ろにくっつくように上条も走り出した。


「ぶち殺せエリス!!」


金髪の女のオイルパステルが空気を切り裂く音を出す。

エリスが動く前に、一方通行は風斬の所に着くと

「こっからは『俺達』に任せて下がってなァ!」

そう言って一方通行は片手で風斬の首襟を掴んで後ろに投げた。


━━━瞬間、一方通行と上条がいるにも関わらず警備員達は一斉にエリスに向けて射撃を開始した。
626 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 13:48:03.83 ID:gFC0Kwwi0
「ひぃぃぃ!!やっぱり跳弾の心配はないとはいえこぇぇぇぇ!!」

上条は銃弾の嵐による跳弾を全て反射している一方通行の背中に隠れながら叫んだ。

その叫び声を鬱陶しそうに一方通行が言う。


「もォ『射程圏内』だ、そろそろ止むはずだァ」


射程圏内?

と上条が聞くまでもなく突然ピタリと銃撃の嵐が止まった。

「なに……!?」

金髪の女が動揺する。

まさかここで止まるとは思っていなかった為、エリスが前に倒れそうになったからだ。

その様子を見て、一方通行はさらに笑う。


「上条当麻、ロケットになったことはあるか」


ゆらぁり、と一方通行が後ろにいた上条の顔を見た。

「いえ、なりたくないです」

危機を察知して断ったが

「もうおせェッ!!最ッ高に飛ンじまいなァッ!!!」

ガシッと上条の足首を掴んだと思った瞬間、上条はロケットのようにエリスに向かって飛んでいた。


「不幸だあああああぁぁぁぁぁああああああああああああああああ」
627 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 13:57:39.41 ID:gFC0Kwwi0
ギュンッ!! と風をも切り裂く上条はエリスに向かって飛んでいた。


(拝啓、上条刀夜様。私こと上条当麻はこんなにパワフルな性格じゃないはずの一方通行に飛ばされております)


そんな事を一瞬考えながらも上条は右手を前に出した。

上条が投げられた瞬間、金髪の女は即座にオイルパステルを横に振って

「迎え討て!エリスッ!!」

エリスの左腕が上条の顔面に向けて振られた。


「迎え討つなぁぁああああああああああ!!!??」


完全にグシャグシャになることを覚悟した上条。



━━━しかし上条はエリスの腕を貫通し、エリスの術式を破壊した。



つまりは無傷だった。

「な……んだ、と」

金髪の女の目の前でエリスを破壊し、なおもロケットのように突っ込んでくる上条に驚愕する。
628 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 14:24:30.04 ID:gFC0Kwwi0
     zR    o   m m
「私を守れ泥臭ぇ人形共!!」


金髪の女は凄まじい速度で何かの文字を書き殴って言うと、女の周りにコンクリートの腕が現れる。

コンクリートの瓦礫で出来た腕は女を包んで止まる。

「ぉぉおおおおおおおおおお!!!」

ドゴォッ! と上条はその複数の腕を右手で破壊した所でようやく止まった。

しかしその粉塵の中からドス黒い声が響き渡る。

       Pal  b  zR  t  n 
「私を守り、コイツらをぶち殺せエリス!!!」


ドゴガガッ!! と金髪の女の周りから15本の巨大な腕が出現する。

「くッ━━」

上条が一瞬退いた瞬間。


「ヒャハハハハ!俺も混ぜてくれますかァァァ!!?」


バァンッ! という破裂音と同時に、ロケットのように飛んで来た一方通行が2本の腕を吹き飛ばした。

「ひっさびさの共闘ッてかァ?イイねェ、イイねェ、最ッ高に派手に行くぞォォ!!」

「……はは、ようし、やるぞ!」

2人の背中が対となり、構える。

「  殺れ  」

ヒュンッというオイルパステルを振る音が戦いの合図となった。
629 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 14:35:44.25 ID:gFC0Kwwi0
ゴォッ!! とそれぞれの瓦礫で出来た巨大な腕が動き出す。

「うおおおおおお!!」

ギリギリでかわし、それに上条当麻は右手を叩きつける。

しかしその右手を叩きつけたタイミングに合わせて挟み込むように2本の腕が上条に振られる。


「テメェは遅いンだよ三下ァッ!!」


上条の背中を踏み台にしてその凶悪な強度と破壊力を持つ瓦礫の腕を ゴグァンッ!! と回し蹴りで弾き返す。

踏み台にされた上条はその押された反動を逆に使って別の瓦礫の腕に飛びかかる。

ほとんど大して力を入れないで右手を叩きつけると瓦礫の腕は ビシッ と亀裂を生んで崩れた。


「チィ━━━ッ!!」


金髪の女が舌打ちをして何か魔法陣のような物を書き出す。

上条は直感でわかった。

「『二体目』を作る気だ!!」

630 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 14:47:02.79 ID:gFC0Kwwi0
一方通行はそれを聴いて━━━


「━━━ 一方通行? 」


一瞬、本気で上条は心配してしまった。

一方通行が本気で疲弊していた。

肩で呼吸し、顔には大粒の汗が幾つも浮かんでいる。

それに気づかれないようにか、一方通行は包帯を撒かれた右腕で汗を拭いた後。


「だったらここは俺がやるからさっさと行け三下ァッ!!」


上条はその咆哮で走り出す。

一方通行は次々と腕達を粉砕しながら上条の道を開く。

「お前の言ったこと、撤回してもらうからな!」

金髪の女に向かって走りながら上条は叫んだ。

「お前じゃなくて 『シェリー・クロムウェル』だ!!」


上条はよく見ると最後の仕上げの魔法陣を中断して新しい魔法陣を書いているのに気づいた。

「くそ……させるかよ!!」

シェリー・クロムウェルに向かって上条は大きく飛んだ。
631 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 15:17:49.70 ID:gFC0Kwwi0
「幻想殺し……のガキがぁぁぁぁ!!」

シェリーはすぐに魔法陣に何か書き込んでから上条を迎え討つ。


━━━2人の拳が交錯した。


バコンッ!! と鈍い衝撃がシェリーの左頬を襲う。

そして上条は踏み込み、そのまま殴り飛ばす!


「が、━━━ァッ」


ドザッ と黒いゴスロリが地面に擦れる音を出してシェリーは倒される。

直後、後ろで一方通行に打撃を繰り出していた瓦礫の腕が崩れ去った。

「……遅いってンだよテメェ」

「いいじゃねえか、終わったぜ?」

そう言いながら上条は一方通行に親指を立てる。
632 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 15:25:00.33 ID:gFC0Kwwi0


「うふ、うふふふ……何か忘れてるんじゃない?」


「!?」

シェリー・クロムウェルは、上条の一撃が浅かったのか起き上がっていた。

いや、恐らく自分から後ろに飛んだからだろう。

「エリスは二体同時には作れない……でも」

シェリーの足下の魔法陣が淡く光った。


━━━瞬間、シェリー・クロムウェルは穴になった魔法陣の中へ落ちていった。


「な……逃走用に!?」

上条はすぐさま魔法陣の中を覗き込む。

穴の奥で僅かな光が見えた。

おそらく地下鉄でも通っていたのだろう。


「逃げ、たか………?」


633 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 15:37:37.51 ID:gFC0Kwwi0
「……なあアクセラれー」


━━━ドサッ と音がした。


音の正体は一方通行が倒れたものだった。

凄まじい高熱。

汗で黒のしましまTシャツはびしょびしょだった。


「一方通行!?おい、しっかりしろよ!さっきまでのワイルドでパワフルな一方通行はどこいった!?」

「…ァ……はァ…」


浅くて速い呼吸音だけが聞こえて来る。

すると事態が終わったことに気づいた警備員達が来た。

「大丈夫かね君!」

「俺の友人が急に熱で……」

警備員たちに運んでもらう上条。

そんな上条にさらに最悪の言葉が聞こえてきた。

「……逃げたんじゃないよ、上条君」


少女が、シェリーの逃げた穴の手前で立っていた。


「インデックスちゃんを狙ってるんだよ……きっと」


少女は寂しそうな顔で上条を見た。
634 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 15:58:29.90 ID:gFC0Kwwi0
「か、ざきり?」

「言ってた、あの人の目的は『私とインデックスちゃんと上条君』って」


少女は上条の方を見て微笑んだ。

壊れかけた心を表しているように、儚く、脆く。


「私は……私の力で、大切な人を守ります。 だから、私は……化け物で、幸せでした」


その顔には一筋の水が流れていた。

上条は何をしようとしているのかすぐに理解した。

せめて囮にでもなって、インデックスを逃がそうとしている。

そして今は連絡が入ってシャッターが開くまで外には出られないはず。


上条は手を伸ばし、何かを叫ぶ。


「ありがとう……そしてごめんなさい、一方通行君にも……上条君にも」


彼女は後ろへそのまま落ちる。

上条の手は途中で止まってしまう。

『化け物』を消してしまう右手を伸ばしていたからだ。
635 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 16:05:41.98 ID:gFC0Kwwi0








「━━━ようやく振り切ったと思ったら凄いなアレ、見ろよ」

銀の長髪の男が指をさす。

その方向には、巨大な瓦礫やガラクタで出来た巨人が1人の少女を襲っていた。

「ハッ、丁度良い人形じゃねえか」

横にいる銀髪をオールバックにした男が嬉しそうに漏らした。


「やめておけ、恐らく『ヤツ』はこの騒ぎを聞きつけて来るぞ」


「……しばらく様子見か」

銀髪オールバックの男は溜め息を吐く。

左手の『デュアル・ハウンド』の調節をしながら。

636 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 16:21:31.01 ID:gFC0Kwwi0








「……なかなか頑張ってるな、見ろよ、人形相手に勝ってるぞ」

銀の銀髪の男が再び指をさす。

少女は何かを叫んで巨人の動きをおかしくしているようだった。

「へえ、あーあ、暇だなー?」

「なんだ、別に良いぞ行って来い」

「いや、もう少し待つよ」


そう言って銀髪オールバックの男は様子を見ることにした。
637 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 16:31:16.58 ID:gFC0Kwwi0






「……なんだ?急に巨大化したぞ」

銀の長髪の男が言った。

「ああ?……なんか女も増えてないか」


「やれやれ、少しつまらなくなってきたな?」

「人形が弱い者いじめとは笑わせるな」


銀髪の男2人がビルの屋上から飛び、そのまま屋根伝いに1kmは
離れた位置にいる少女の所へ凄まじい速度で駆けていく。

男はポツリと呟いた。

「別に人助けがしたいんじゃない、退屈なんだ」
638 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 16:41:47.96 ID:gFC0Kwwi0
「ひょうか!速く逃げよう!!」

銀髪の碧眼シスターは叫ぶ。

共に1日を過ごした友人に向かって全力で。

しかし目の前の、気弱な顔をした少女は逃げない。

暴走し、巨大化した巨人の前に立つ。


「……先に逃げて」

「ひょうかは!?」


少女は、今にも泣き出しそうな顔で


「私は、人間じゃないから平気」

「ごめんね、ずっと騙してて」


巨人は、巨大化してさらに凶悪化した右腕を振り上げた。

少女は小さな左右の手を広げ、シスターの少女を守るべく立ちふさがる。

直後、壁のような拳が振り下ろされた。
639 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 16:56:43.08 ID:gFC0Kwwi0
「━━━ッ」


少女は痛みと衝撃に耐えるために、覚悟を決める。

そしてその衝撃は━━━━━━


━━━ドォォンッッ!!! と凄まじい轟音が鳴ったと思った時には、巨大な拳は目の前になかった。


何が起きたのかは大体見えた。

だが見えただけで理解は出来ない。


「フッハァ━━━ッッ!!」


面識がない男2人が、突然巨人を薙ぎ倒した。

銀髪オールバックの男は左手についているパイルバンカーで巨人の右肩を粉々に吹き飛ばす。

ドゴォォンッ!! という空気を揺らすような衝撃音が響く。


同時に、銀の長髪の男が2丁の大きいマグナムのような銃で一点を集中的に撃ち、確実に動きを鈍くしていた。


それによって体制が完全に崩れ始めた巨人の頭部を、銀髪オールバックの男が瓦割りのように叩き割る。

地面を強烈な揺れが襲うほどの威力。

巨人はそのまま倒れ伏せる。
640 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 17:14:56.54 ID:gFC0Kwwi0
「━━━な、」


風斬氷華の体が固まる。

「ひょうか!今のうちに逃げよう!?」

インデックスが叫ぶ。

「確かに、ひょうかは普通の人間じゃないかもしれない……でも、」


「私の大切な友達なんだよ!!」


風斬氷華の、表情が崩れる。

その目には涙が浮かび上がる。


「だから言ったじゃねえか、お前にはちゃんと居場所があるってな」


気がつくと、上条当麻は風斬の後ろに立っていた。

そしてさらに後ろのゴーレムが、盛大な轟音と共に崩れた。
641 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 17:29:53.51 ID:gFC0Kwwi0







「………なんか一発で壊れたぞ、ヤズー」

「ふむ、つまりあの小僧はそれだけ強いのか……よし戦るか」


2人が動こうとした瞬間。

2人は明らかな殺気を感じ取る。

それも1つではない、恐らく街全体からだ。


「……ロッズ、『ジェノバ』だ」

銀の長髪の男はそう言って銃をしまう。

「それもかなりの数だな、『この世界も』終わりか?」

「まだだ、本体のジェノバを倒せばあるいは……」



「きゃあああああああああ!!!」




突然、2人の耳に少女の悲鳴が聞こえた
642 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage]:2011/02/25(金) 17:57:59.59 ID:gFC0Kwwi0


美し過ぎる銀髪、そして左手にあるのは━━━


「……セフィロス?」

思わずヤズーは呟いたが違う。

『ジェノバ・S』、セフィロスの元々のスペックをコピーしたジェノバだ。

ロッズが『七色の光』になって動いた。

少年達を助けるつもりだった。しかし。


「━━━なにッ!?」


ロッズの周りに次々とジェノバ・Sが現れたのだ。

「……こりゃ楽しむどころか消されるかもな?」

瞬間、ジェノバ達が少年達とロッズ達に襲いかかった。
643 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 18:07:08.62 ID:gFC0Kwwi0
後半ルーンにこだわった影響で疲れ出たかもです……

ちなみに今回出たシェリーの魔術はオリジナルで適当にやってみました!

Pal=五大要素の土
zR=防御
o=土
m=人や人形

みたいなのを調べてみました、いつかはインデックスにも……なんて思ってます

ところで、もしかしてsageにしてた方がいいんでしょうかね?



姫神「……あれ、私今日舞台裏にしかいない」

氷華「………ごめんね?」
644 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/25(金) 18:20:41.32 ID:gFC0Kwwi0
キャラクター設定詳細

ジェノバ・BIRTH
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%A5%E2%A5%F3%A5%B9%A5%BF%A1%BC%2F%A1%DA%A5%B8%A5%A7%A5%CE%A5%D0%A1%A6BIRTH%A1%DB


セフィロス(大体のジェノバの現在スペック)
http://ffdic.wikiwiki.jp:80/?%A5%AD%A5%E3%A5%E9%A5%AF%A5%BF%A1%BC%2F%A1%DA%A5%BB%A5%D5%A5%A3%A5%ED%A5%B9%A1%DB%2FFF7%C7%C9%C0%B8%BA%EE%C9%CA#CCFF7
645 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/27(日) 16:32:25.93 ID:i7sWeOxm0
そういえば最初の注意表に書き忘れがあったので書いておきます


・カダージュ×フレンダあり
・バージルがギャグ担当あり
・バージルがかませ犬表現あり
・ドラゴンボールメンバー全滅表現あり
・学園都市全滅表現あり
・FFキャラチート表現あり
・とりあえずカダージュと一方通行とレオンがもてる表現あり
・物凄くグロい表現たまにあり
・ディオ×バハムート

あとは後付けとしてたまにお知らせします
646 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 15:43:05.43 ID:B7V9OrQx0
〜そこから時間は遡り〜



セフィロス「……なるほど、『魔術師』というのか」

土御門「本当に何も知らないのか?さっきの話を信じるつもりはないが」

神裂「『他の世界から来た』というのはともかく、あの魔物は何なのですか」


セフィロス「魔物、それだけだな 私もこの世界に何の能力を持ったジェノバがいるとは知らない」


神裂「……私の体はどうなっているのです?」

セフィロス「安心しろ、『あのジェノバ』にはならない」

セフィロス「その代わりに今のお前は常人離れした力を持っているがな」

神裂「?」


土御門「神裂は『聖人』だからとっくに常人離れしてるが、さらにという意味か?」

セフィロス「そうなるな」
647 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 15:54:59.40 ID:B7V9OrQx0
土御門「神裂がさらにパワーアップか……確かに胸とか胸とか胸とかがパワーアップしたような」

神裂「ぶっころすぞ金髪グラサン野郎」

セフィロス(今のには私も賛成だがな)


セフィロス「……この周辺に本体がいるのは確かだ、それを倒せばこの世界のジェノバは消えるはず」

土御門「なんていうか、さっきの化け物の親玉が出るのか」

セフィロス「そうだな」

神裂「……」

セフィロス「もう慣れたほうがいいぞ、それに親玉となるジェノバは人型だ、安心しろ」

土御門「ますます『ジェノバ』がなんなのかわからんな」


セフィロス「魔物……もしくは化け物と思え」
648 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 16:24:47.87 ID:B7V9OrQx0
土御門(それにしても、今回のは異常事態だ)

土御門(生徒が数百人殺されたのになんでアレイスターは動かない?)


セフィロス「さて、そろそろ案内してもらうぞ」

土御門「は?」

セフィロス「この空気中に浮いている物、記録を取っているならそれを送信すべき場所があるのだろう?」

土御門「空気中って……(本当に何者だ?どうして気づいた)」

セフィロス「………」じー

土御門「わかった、少し待て……『あそこ』に行くには空間移動をする必要がある」


セフィロス「瞬間移動か?それなら私が出来るが」

土御門「……ますます何者だお前」
649 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage saga]:2011/02/28(月) 17:17:17.19 ID:B7V9OrQx0
〜窓のないビル〜



シュンッ


セフィロス「……お前がジェノバ細胞に手を出した張本人か」

アレイスター「なるほど、君がセフィロスかね」

セフィロス「……自分にも細胞を使ったのか」


アレイスター「ああ、だがジェノバ細胞は私の力で封じているから乗っ取られる心配はない」


セフィロス「ほう、興味深いな」

アレイスター「しかし細胞から聴こえる声は封じられなくてね、君の名前が度々出てくる」

セフィロス「1つ言わせてもらおう」

アレイスター「なにかね」



セフィロス「ジェノバ細胞は『私達』にしか扱えない、お前もそのうち支配される」



650 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage saga]:2011/02/28(月) 17:24:28.76 ID:B7V9OrQx0
アレイスター「ふむ、やはりこの声も支配の1つなのか?」

セフィロス「さあな、私は人間がジェノバ細胞を完全に受け入れた例を知らない」

アレイスター「ほう」


セフィロス「……この街全体にジェノバの気配がある、わかっているのか」

アレイスター「ああわかっているとも」

セフィロス「………」

アレイスター「なんだ?随分と人間らしい怒りを見せてくれるな?」


セフィロス「……なるほどな」

セフィロス「本体がどれか貴様には区別がつかない、だから私に探させて貴様が葬ると」

アレイスター「そういうことだ」
651 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage saga]:2011/02/28(月) 17:34:00.45 ID:B7V9OrQx0
セフィロス「……フン」

アレイスター「余裕そうだな、セフィロス」








セフィロス「少なくとも、貴様のような人間は『私達』に手を出してロクなことはなかったからな」








アレイスター「………期待はしておこう」
652 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 17:49:59.77 ID:B7V9OrQx0
〜第6学区・遊園地前〜


シュンッ


土御門「戻ったか」

セフィロス「この世界の人間も馬鹿ばかりだな」

土御門「アレイスターはともかく他の人間と同じにするなよ」

神裂「それで、どうするのです」


セフィロス「街のジェノバを片っ端から消すしかないな」

土御門「ちなみにどの位いるんだ」

セフィロス「聞かない方がいいが?」

土御門「教えろ、妹の舞夏もこの街にはいるんだ」



セフィロス「大体7万前後……さっきのジェノバ以上のジェノバがいる」



神裂「7……ッ!?」

土御門「なん…だ、それは……」

セフィロス「ジェノバは基本的に他者を吸収して繁殖する、既に七万人は犠牲になったと考えるべきだ」
653 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 18:02:24.22 ID:B7V9OrQx0
神裂「以上、という表現はどういう意味ですか」


セフィロス「ジェノバは次のような種類に分類できる


1、本体・母体となりジェノバから生み出された者(ジェノバ・BIRTH)

2、孵化すると2種類に別れる
        ↓
ジェノバ・BIRTHが生まれ、他者を吸収しながら成長

ジェノバ・? となる(他者をコピー、または乗っ取る)

3、成長したジェノバ・BIRTHが本体・母体になる(ジェノバ・LIFE以上のジェノバになる)

4、最上位母体・ジェノバSYNTHESISになる


セフィロス「……この街にいるジェノバは大半が私のコピーかBIRTHだな」

神裂「………なるほど」

土御門「文字通り化け物か」
654 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 18:21:52.49 ID:B7V9OrQx0













    〜そろそろ本気モードになります〜















655 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 18:39:12.81 ID:B7V9OrQx0
〜第9学区・無人ビル〜


「━━━━ハァッ!!」


冷たいコンクリートのビル内に、1人の女の声が響いた。

だがその声以上に、彼女の持つ「七天七刀」は容赦なく目の前の銀髪の男達を切り裂いていく。

彼女を中心に総勢24体。

そのいずれもがセフィロスの話していた『セフィロスコピー』なのが神裂はわかった。


━━ィィンッ!! という空気を揺らす刃の音が一瞬の間に数百回鳴る。


神裂は元々特殊な力を持っている。

この世界には『聖人』という特別人間離れした力を持つ人間が約20人いる。

つまり彼女はその聖人なのだ。

聖人としての力は十分にセフィロスコピー達と渡り合う事ができ、更には先の戦闘で彼女はジェノバ細胞を取り込んでいる。


(凄いですね……『神を[ピーーー]力』を長時間使用しているのに疲れる気配がない)


もっともその力の変化を一番感じとっているのは彼女自身なのだが。
656 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/28(月) 18:49:46.31 ID:B7V9OrQx0
ぴー=殺す
657 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/28(月) 18:56:29.99 ID:B7V9OrQx0
うわああああああああああああやっぱりむり!!

ヴィリアンとアックアとローラと神裂の続きが気になるううううううううううう!!!!

続きが気になって書けないよぉぉぉぉぉ!!!!



姫神「そんなわけで……」

イザード「イザードと☆」
姫神「姫神と☆」
打ち止め「ミサカの☆」















「  今の作者の気持ちをSSにしてみた  」

             を始めます
658 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/28(月) 19:00:50.50 ID:B7V9OrQx0
姫神「うふふふふふ……私ってちゃんとした登場10巻から無いのよね」

イザード「大丈夫☆私はそんな姫神を応援している!!」


打ち止め「ミサカはなんだかアニメの方が可愛くなってて嬉しかったり!!」

イザード「私は二度と出演しないがな☆」

イザード「それより大変だゾ☆」


姫神「作者が17巻の続きが気になって夜も眠れないらしい」
659 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/02/28(月) 19:07:32.00 ID:B7V9OrQx0
打ち止め「凄いよね!作者さんは禁書ファンをがっかりさせない為に原作を買い漁って話を作ってるんだよ!」


姫神「根性は認める、でも私を出さない時点で扱いは原作者と同じよ……ふふ」

イザード「そんな姫神を私は応援している!!」

打ち止め「17巻で作者が興奮したのはやっぱりアックアが王女を助けに来たシーンだね!」

イザード「他のスレでアックアをよく見かけるから一体どんな奴かと思えば……」

姫神「ただの悪役で、作者は他の方に不満を抱いたらしい」


打ち止め「でもでも、王女を助けに来たのはかっこよかったんだよね!」


イザード「それにしても途中出て来たシェリーには思わず涙が出た」

姫神「エリスのことで可哀想」
660 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 19:21:21.16 ID:B7V9OrQx0
イザード「しかしあのナイトリーダーが許せん」

打ち止め「貴婦人とかなんとか言っておきながら、神裂の姉御をフルボッコにしたんだからね!」

姫神「ふふ……良い気味」


イザード「だから作者さんはキレそうになりながらも強く誓ったのだ」



作者「私のスレでボコボコにしてやるぅぅうううう」




姫神「その光景を見た従妹はドン引きだったらしい」

661 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 19:25:33.38 ID:B7V9OrQx0
イザード「なにせ、女性を蹴ったんだぞ!!」

姫神「女の子を蹴るのはよくない」

打ち止め「しかも無抵抗なのにね!」ぷんぷん


作者「だから誓ったのである!!ヤツはカダージュによってボコボコにすると!!」


打ち止め「は?」

姫神「……なぜそこでFF勢の名前が」

作者「カダージュは私の中ではイケメンだから☆」
イザード「帰れ腐女子」
662 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 19:29:31.86 ID:B7V9OrQx0
作者「なんだよ!!カダージュはイケメンなんだよ!!フレンダを守ってくれるナイトなんだよ!!」

イザード「フレンダを貴様に置き換えるな腐女子!!!!」


姫神「イザード、作者さんはそこまで言ってない……」

打ち止め「イザードはゲイ〜☆」

イザード「違う!!私の嫁は姫神!異論があるならそげぶしろ!!」

上嬢「そげぶキック!!!!」

イザード「ぐはああああああああああああ!??」
663 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 19:36:29.97 ID:B7V9OrQx0
姫神「そういえばイザードって実は凄いんだよね」

打ち止め「そうなの?ってミサカはミサカは指をさしてイザードを笑ってみたり」

イザード「失礼にも程があるぞ」


姫神「三沢塾にいたアウレオルスダミー、あれはホムンクルスなのよね」

イザード「そうだな、錬金術師パラケルススの使っていた錬金の1つだ」

姫神「でもそれは通常の錬金術師には扱えない凄い錬金術」


イザード「その気になれば美少女を作り出せる」

姫神「でも作り出さないでイザードを作った」

打ち止め「つまりナルシストかゲイ〜☆」
664 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 19:42:42.05 ID:B7V9OrQx0
イザード「ところで、本作品を自由な作品にするための歯車にした『ジェノバ』だが……」

イザード「何なのだ?奴は」

姫神「美少女にもなれるなんて……反則」

打ち止め「確かに、ちょっとしか設定変えてないのにやけにチートめいてるね」


イザード「私の知識と照らし合わせると、クトゥルフ神話にとてもよく似ている」

姫神「というより、この物語のジェノバの参考にしているのはクトゥルフ神話」


打ち止め「クトゥルフ神話?」

イザード「神より力を持った神だな」

イザード「姿は様々で、属性にも似た体質を持っている」

イザード「また、人間を美しさで魅了したり、場合よっては吸収やコピーをする」
665 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 19:47:56.46 ID:B7V9OrQx0
イザード「しかも大抵の神は音速以上の速度で動けるらしい」

打ち止め「セフィロスが強いのはそのせいなんだ!」

姫神「カダージュはスペックや性格をほとんどオリジナルにしてるけどね」


打ち止め「そういえばカダージュはイケメン設定だけど、具体的にどのくらいイケメンなの?」


姫神「さあ?見てくれてる人によるけど、フレンダをメロメロにするぐらいらしい」

打ち止め「微妙だね、フレンダっていうのが」

姫神「所詮は真っ二つになった脇役」














絹旗「……私のフレンダをバカにするとは超許せんです」
666 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/02/28(月) 19:48:41.58 ID:B7V9OrQx0
イザード「さて、通りがかった人よ、何か質問は?」
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/01(火) 02:05:03.17 ID:LvbkN/8go
最初からやっと追いついた俺に一言
668 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 10:25:39.55 ID:6iqzkUM+0
>>667

姫神「読んでくれて……私は嬉しい」

イザード「こんなディシディアの劣化みたいなスレを見てくれるとは、素晴らしい!」

打ち止め「ありがとうございます!ってミサカはミサカは可愛らしく頭を下げてみたり」
669 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 16:25:14.89 ID:6iqzkUM+0




「━━━変化なし、ということは今倒した中に本体はいないのですね」

神裂は切り裂いたジェノバ達を眺めながら呟いた。

セフィロスの話では本体を倒すとコピーしたジェノバ達は消滅するらしい。


「……?」


その時、神裂の携帯が鳴った。

神裂は誰からだと携帯を開く。


そこにはステイル・マグヌスと表示されていた。


「ステイルですか?今ど━━」

『ぐッ……! 神裂か!? くそ!! 何なんだコイツらは!? 』

突然電話の向こうから凄まじい爆発音と金属音が聴こえて来た。

「ステイル!? 何があったのです!」

『僕にもわからないッ……凄まじい数の銀髪の魔術師が突然…ぐぁああああ!!?』


━━━━プツッ ツーツー


「……ステイル?」

670 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 16:28:02.42 ID:6iqzkUM+0
神裂の背筋が凍りつく。

それからすぐに何があったのかを理解すると彼女は走り出した。

(間に合って下さい……!!)



彼女はまだ知らない。

ジェノバの本質とは何かを━━━━




671 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 16:38:06.87 ID:6iqzkUM+0





「━━━━━━なに?」

セフィロスは急に立ち止まってから呟いた。

表情に変化はないが、明らかに何かを警戒している。


「どうかしたのか」


後ろから付いて来ていた土御門はその不穏な空気に気づく。

「……ジェノバ達の数が集まりつつある」

「どういうことだ」

「リユニオン……それか…」


ビュバンッッ!! と突然セフィロスは裏路地の壁を半円を描くように一閃した。


「 私達を迎撃する気になったか だな」

一閃した壁から血が滲み出てくる。

「な……!?」
「伏せろ」


━━━直後、土御門とセフィロスの立っていた場所の、丁度首があった場所を何かが轟!! と通った。


「数は大体50か、少し全力で逃げるぞ土御門」

セフィロスは冷静なまま土御門を瞬時に抱え、跳んだ。
672 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 16:46:06.22 ID:6iqzkUM+0


シュタタンッ! と最初の数歩だけで土御門を抱えたセフィロスは裏路地から100m近く移動する。

土御門はあまりの勢いと速度で一瞬呼吸が出来なくなる。

「げほっげほっ……!」

土御門は少し咳をした後セフィロスに何が起きているのか詳細を求めようとして


(━━━━ッッ!!?)


顔を上げると、猛スピードで逃げているはずのセフィロスの後ろから数十人の『セフィロスに似た者』達が追いかけていた。

「まさか……あれ全部ジェノバか!?」

「七万もいるのだ、あれくらいは想定しておけ」

とセフィロスは冷静なまま告げる。
673 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 16:53:29.16 ID:6iqzkUM+0


━━━セフィロスは内心、冷静ではなかった。


(まずい……ジェノバめ、ロクな戦闘集団がいないからと次々と人間を……)

(いや、まずは土御門を安全な場所に移してジェノバ・S達を殲滅すべきか)


そこでセフィロスは気づく。

あまりにも絶望的な事実に。



(━━━━いつの間にか周りに1000体近く集まっている!?)



セフィロスの額が、じわりと何かが湿った。
674 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 17:02:56.80 ID:6iqzkUM+0
「近くに人間の気配が無いのも既に制圧されたからか……ッ」

セフィロスはそう舌打ちをすると、立ち止まった。

土御門は急に止まった為一度ぐあ! と喘ぐが


「何している、逃げるんじゃないのか!」

「すまないが逃げ切れないらしい、辛抱しろ」


セフィロスはそう告げて、正宗を虚空から取り出した。

それを見た周りの『セフィロスに似た者』達も正宗に似た刀を出す。

しかしその刀は神裂の七天七刀より、セフィロスの正宗より長い。


既に100を越えた数の『セフィロスに似た者』達は4m以上ある刀「村雨」を一斉に構えた。


「……安心しろ、集団から他者を守るのは得意だ」

セフィロスは ミシッ と正宗を構えてから言うと


ビュォオッ!! と風を切り裂く速度で『セフィロスに似た者』達に向かって行った。
675 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 17:19:40.86 ID:6iqzkUM+0





「ぐぁああああああああああああ!!?」


赤髪の神父の絶叫が辺りに響き渡った。

彼の額は白い肌の手が鷲掴みにしている。


彼の頭を掴んでいる『女』は静かに言った。


「 この世界の武器は『魔術』と『超能力』、現在最も手に入れられる力の中で最大の『武器庫』は━━ 」


『女』は不気味に、美しく笑う。


「  禁書目録・Index-Librorum-Prohibitorum・インデックス  」

『女』はそれだけ言うと、赤髪の神父を掴んでいる手とは違う片手で周りの『セフィロスに似た者』達に合図をする。

「ぐ……き、さま…インデックスに何をするつもりだ…ッ!!」

「 利用したら返す、それまで貴方は『私達』になっていればいい」


キンッ と虚空から村雨を取り出してから彼女は言った。


「 大丈夫、痛みはこれ以上ない 」

グニュリ と液体化した村雨を赤髪の神父に向けた。
676 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 17:33:20.84 ID:6iqzkUM+0
「━━━━離れなさい、魔物」

「!!」


ギィィッッ!!! と空気が揺さぶられるような金属の轟音が鳴り響く。


同時に女の手が離された赤髪の神父はその場に倒れる。

神裂は七天七刀に込めた力を緩ませることなく言う。

「ステイルに何をしたのですか!!」

「 報告は聴いていた。貴女がジェノバ細胞をコントロールした女戦士、男の記憶では神裂火織か 」


ズギャッ! と神裂を一度突き放してから女は続ける。


「 貴女の中に存在するジェノバをコントロール出来ない理由がわかった、セフィロスと接触したのか 」


ヒュン と一瞬村雨を振るってから女は構える。


「 セフィロス細胞とジェノバ細胞の組み合わせを逆にしただけとはいえ、この性能……貴女は危険過ぎる 」

「 故に、貴女は直接『ジェノバ・DEATH』が排除する 」

ドンッ!! というアスファルトを砕く音が鳴った時には神裂とジェノバは太刀打ちしていた。
677 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 17:44:57.75 ID:6iqzkUM+0



ガギギギィィッ!! と瞬時に2人の刃がぶつかり合う。


神裂はその刹那に理解した。

(私の唯閃を平然と受け止めている、この女が『本体』━━━!!)

瞬時に僅かな距離を神裂はとるとほんの少し指先を動かした。


しかし女はそれに気づいた。


「 ワイヤー、ですか 」


女は美しい銀髪を振り乱すことなく、七本の鋼糸を村雨で受け止めた。

だが神裂はそれをみて微かに笑う。

「油断大敵、という言葉をご存知ですか」

その瞬間、鋼糸が一時的にジェノバにはわからない魔法陣を描いた。


「 !? 」


女の顔面が爆炎で吹き飛んだ。
678 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 18:01:03.51 ID:6iqzkUM+0
ドゴンッ!! という爆炎の炎が渦を巻き、ジェノバの体を数m後ろへ吹き飛ばした。

炎に包まれた体は燃えたまま動かない。


「━━━やりましたか」


神裂は一度肩の力を抜く。

最初に会ったジェノバに比べれば恐怖はなかった。

もっとも神裂に比べればジェノバ・BIRTHなど虫ケラに等しいのだが、誰だってマシンガンを持ってても幽霊は怖いのと同じなのだ。


神裂は一度横で倒れているステイルの方を見た。


(無事でしょうか……一体何が━━━)


「 驚きました、この世界では極めて少量の魔翌力で魔法が撃てるのか 」


神裂の七天七刀を握る力が強くなる。

(まだ生きて……!?)

フワッ と、銀髪が神裂の前を舞った。

「 先程のはこうであってるかな? 」

その神裂の前を舞った銀髪が、まるで生き物のように何かを形作った。

神裂の使った火属性術式の魔法陣だ。


「ばかな━━━━」


ドゴンッ!! と神裂を爆炎が襲った。
679 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 18:16:54.79 ID:6iqzkUM+0
おちます


本作品のジェノバ詳細設定


ジェノバ・BIRTH

孵化したばかりのBIRTHは戦闘力は低い。
その代わりにコピー能力や細胞による吸収(または浸食して仲間を増やす)が出来る
姿は様々。


ジェノバ・S

セフィロスのスペックをコピーしたジェノバ。
しかし本作品に出ているセフィロスよりも以前の『他の世界のセフィロス』をコピーしたものである。
学園都市の七万人はBIRTHに吸収(喰われた)後本体にセフィロスの情報を与えられたと考えられる。


ジェノバ・DEATH

学園都市を制圧する為に来たジェノバ。
学園都市内の七万のジェノバを束ねる『本体』であり、『三大ジェノバ』の一角でもある。
スペックはジェノバ・S以上で、記憶のコピーや村雨による吸収、見た物を瞬時に記憶するインデックス以上の性能(笑)


ジェノバ・SYNTHESIS(シンセンス)

本作品のジェノバ全てを統括する最上位母体。
原作FF7では最大のジェノバ。(だから本作品では『三大ジェノバ』の最上位という位置)
様々な世界の壁を破ってジェノバを送り込み、完全に制圧した世界の星を乗っ取ろうとしている。
SYNTHESISの所在する世界名は不明
680 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 18:39:55.27 ID:6iqzkUM+0
あ、それから定期注意です

登場予定作品が増えました


・バイオハザード
・FF3
・FF8
681 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 19:26:10.34 ID:6iqzkUM+0






「にゃあああああああああああああああああ」


土御門は全力で走っていた。

それこそ、振り返る余裕もなく。

そしてその後ろからは


━━━ジャギギギギギギィィィイインッッ!!!


ほんの1秒前まで走っていたアスファルトが地面にまで細切れになっていく。

「なにが集団から他者を守るのは得意だ、だあああ!!剣撃の嵐じゃねぇぇぇか!!?」

土御門は再び絶叫しながら走る。

682 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 19:38:48.86 ID:6iqzkUM+0
しかしそれでも土御門に直接剣撃は届かない。

振り返れないが恐らくセフィロスがジェノバ達の相手をしているせいだろう。

(クソッ……今は全力で━━!?)


ゴンッ!! と何かが目の前を飛び、壁に叩きつけられていた。


コンクリートの壁はその衝撃で破壊され、崩れ落ちる。

(なんだ……?)

土御門は走りながらチラリとその吹き飛んでいた物体を確認する。


「ゲホッ……」


瓦礫の中にいたのはフワフワしたニットのワンピースを着た大人しそうな12歳ぐらいの少女だった。

そしてその少女に近付いているのは片手に血まみれの金髪の少女を掴んだ『ジェノバ・S』。

土御門は考えるまでもなく赤い折り紙を瞬時に取り出した。


「こっちだぜい化け物!!」


直後、凄まじい爆発がジェノバを吹き飛ばした。
683 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 19:44:47.65 ID:6iqzkUM+0
「━━━━!!」


ジェノバはそのまま15mノーバウンドで飛んだ後、セフィロス達の戦闘の余波によって細切れにされる。

土御門はすぐに少女達の所へ走る。

「大丈夫か!? 掴まれ!」

「超…まってください……ふれ…んだが……」


少女は近くに倒れている金髪の少女を指差した。

だが。

「……見ない方がいい、逃げるぞ」

土御門は半ば強引に少女を抱き上げて走る。

金髪の少女は既に全身を斬り裂かれ、銀色の液体に浸食されていた。
684 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 19:55:37.21 ID:6iqzkUM+0


「とにかく……少しでも安全な所まで━━━っ!!」


ズキッ と土御門は脇腹の痛みを感じた。

見ると左腹から赤黒い液体が垂れている。

(……せめて舞夏やこの少女だけでも……)


しかしその願いは叶わない。


「……どこへいく?」

「!!」

ようやく学区の境目にまで来た所で、目の前にジェノバ・Sが現れた。

(クソッ!!なんでここまできて!!!)

あと少し行けば、携帯に報告されていたシェリー・クロムウェルのいる地下街への入り口だった。

しかしその希望は塞がれている。

(こうなれば玉砕覚悟で……)

「遅い」

フッ と目の前の『セフィロスに似た者』が消える。

そして同時に、土御門の目の前に刀が振り下ろされた。


「━━━━ッ!!」


685 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 20:05:56.76 ID:6iqzkUM+0



━━━━ズンッ!! という鈍い音が鳴った。


しかしそれは土御門が村雨に両断された音ではない。

その証拠に彼と少女には傷一つ無い。

そして目の前にいたジェノバはギュンッ!! と吹き飛んだ。


1人の金髪の男の拳によって。


「フン、礼はいらん……別に少女を助ける為にやったわけではないからな」


その男は

優雅に、

美しく、

素敵に、

無敵に、

最強。


男の名は━━


「UREYYYYYYYYYYYYYYッッ!! この D I O 様が相手だ━━ッ!!」

686 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 20:07:04.99 ID:6iqzkUM+0



━━━━ズンッ!! という鈍い音が鳴った。


しかしそれは土御門が村雨に両断された音ではない。

その証拠に彼と少女には傷一つ無い。

そして目の前にいたジェノバはギュンッ!! と吹き飛んだ。


1人の金髪の男の拳によって。


「フン、礼はいらん……別に少女を助ける為にやったわけではないからな」


その男は

優雅に、

美しく、

素敵に、

無敵に、

最強。


男の名は━━


「UREYYYYYYYYYYYYYYッッ!! この D I O 様が相手だ━━ッ!!」

687 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 20:08:12.24 ID:6iqzkUM+0
作者「なにがおきた……なぜ2連投も…?」
688 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/01(火) 20:16:04.03 ID:6iqzkUM+0
姫神「……昨日出番多いと思ったら今日少ない」



おちます
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/01(火) 21:45:02.76 ID:zQMf+Aybo
おつつー
690 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/02(水) 15:09:21.34 ID:xEZSjxuu0
姫神「実は今日、とても大切な話がある」

イザード「?」


姫神「作者さんが用事で今日は手が出せない」

イザード「PS3でSSを書いてるから仕方ないな(しかもコントローラーで)」
691 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/02(水) 15:50:20.56 ID:xEZSjxuu0







一方通行は発砲音で起きた。

最初は一発、次は連射、そして今は警備員達が再びバリケードを作って銃撃していた。

一方通行は横倒しにされていた救急車の中で倒れている。


「……なンだ………?」


彼は脳を直接揺さぶるような痛みを我慢しながら救急車から這い出た。



━━━救急車から這い出た直後、目の前に立っていた警備員が真っ二つに斬り裂かれた。



「━━ッッ!!?」

692 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/02(水) 16:00:18.03 ID:xEZSjxuu0
一方通行は即座に脳を無理やりフル回転させ、常時反射の状態にした。


瞬間、彼の頬に刃が『出現した』。


「〜〜!!」

思わず一方通行は呼吸を止めて前に飛んだ。

しかし一方通行が飛んだ直後に後ろから ボンッ! という破裂音が鳴った。

反射によるダメージだろう。 と一方通行はわかったが、振り向くと


「……面白い能力だ」


そこには両腕の肘から先が吹き飛んだセフィロスが立っていた。

「セフィロス……テメェ、何してやがンだよ」

「私の姿の『オリジナル』の名前が言えるのか、なるほどお前が セフィロスと共に来た仲間 だな」


目の前のセフィロスはそう言って邪悪な笑みを浮かべると、ギュルンッ! と瞬時に腕が再生した。
693 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/02(水) 16:11:05.77 ID:xEZSjxuu0
(明らかに会話が成り立ってねェ……コイツ、本当にセフィロスか?)

一方通行は身構える。


「伏せるじゃんよ少年!!」

「!?」


背後からの声と同時に一方通行は伏せた。

そして直後に ズガガガガガガッッ!! と常時反射をしていなければ鼓膜を破られるような轟音が鳴る。

しかしセフィロスはその銃弾を全て弾いているのか辺りにセフィロスを中心に跳弾していた。


「こっちじゃん」

「黄泉川か……ッ」


女の声の警備員が一方通行の前まで近づき、シールドで跳弾を防ぎながら一方通行を引っ張った。

よく見ると、ゴーレムの時に集まっていた警備員よりもさらに数が増えている。

まるで戦争だ。

(駆動鎧までいやがる……どうなってンだ)

694 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/02(水) 16:22:11.69 ID:xEZSjxuu0
すると、一方通行はある事に気づいた。


「━━━あの馬鹿デカい虫はなンだ」


あちこちの建物に5mはある虫のような化け物が銃撃されていた。

その一方通行の言葉に黄泉川は

「アイツら、急にあちこちの学区から現れたじゃんよ!! 今はもう生徒達を緊急の避難所に避難させてるじゃん!!」

そう言いながら黄泉川は戦場と化した中を一方通行を引っ張りながら走る。


「……ジェノバ、か」


くそ、と一方通行は呟いた。

だがそんな2人の前に白い物が落ちてきた。


━━━それは白い翼の少年だった。


一方通行は彼を知っている。

「 垣根提督……!? 」

695 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/02(水) 16:36:28.87 ID:xEZSjxuu0


「ぐ……なんだ、誰だ?」


垣根は一方通行に呼ばれて言った。

そこで一方通行はまだこの時期には俺を知らなかったのか、と推測する。

だが一方通行はそこですぐに黄泉川を垣根の方へ突き飛ばした。

「全力で防ぎやがれ垣根ェェッ!!!」



一方通行の怒号が飛んだ直後、一方通行と垣根の上空から数十人の『セフィロス』が刃を叩きつけようと落ちてきた。



ゴゴォォッ!! と、垣根と一方通行の足下が衝撃波によってクレーターのようになった。

「━━━ッ!!?」

反射していたにもかかわらず、凄まじい衝撃によって一方通行の体が一瞬で悲鳴を上げる。

だが一方通行を叩きつけた『セフィロス』達は上半身が吹き飛んでいる。


問題は垣根だった。


「クソ……ッがぁぁああああああああ!!!」

『セフィロス』の戦い方を知らない垣根は無闇に翼を振り回していた。

恐らくアレでは5秒と保たない。
696 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/02(水) 17:09:52.77 ID:xEZSjxuu0
(が……、たしか、セフィロスの『必殺』は……ッ!)

 
「垣根ッ!! 『周りの視界を遮る物を作れ』!!!」


「視界を……!?」

一方通行の言葉に垣根は即座に従い、翼を介して周りにオレンジ色の煙を発生させた。

(後は垣根の野郎が気づけば……!)

直後、『セフィロス』達が一斉に垣根の首があった位置を『横に一閃』した。


しかし垣根の首は飛ばない。


「……!!」

キンッ と『セフィロス』達の刃が、オレンジ色の煙のせいで見えないからかぶつかった。




━━━瞬間、辺りに閃光が走った後大爆発が起きた。




「やるじゃねェか、垣根」

「……ほとんど勘みたいなモンだけどな」

3人は既にビルの屋上に飛んでいた。
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 17:28:54.59 ID:B4NQJa/No
ていとくんかっけーー
698 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:30:49.36 ID:3wYh8AvW0






垣根「……ジェノバ、か」

垣根「お前は何者だ?暗部にしてはヤケに現状を把握し過ぎてるな」


一方通行「………ンなことより、これからの目標だろが」

垣根「目標?1分に1人は[ピーーー]とかか?ふざけるなよ」

黄泉川「やめるじゃんよ垣根、それで?一方通行は何をすればいいのかわかってるじゃん?」

一方通行「まず、『アイツら』が見た目通り俺の知り合いと同じ実力なら俺や垣根じゃ勝てねェ」

垣根「まてまて、確かにアイツらは手強いが俺の未元物質の敵じゃねぇよ、さっきの見たろ」


一方通行(コイツ……まだジェノバの強さがわかンねェのか)
699 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:32:01.85 ID:3wYh8AvW0
一方通行「あのな……聞いた事もねェのか?学園都市第一位の一方通行(アクセラレータ)ってよォ」

垣根「……お前か」

一方通行「知ってンならわかるよなァ?この俺でさえ切羽詰まってるその『意味』が」

垣根「……なら、まだ手はあるぞ」

一方通行「あァ?」


垣根「統括理事長、アレイスターの持つプランの中にある『システム』の1つだ」


一方通行「……AIM拡散力場を利用したシステムか」

垣根「知ってるなら話が速い、すぐにアレイスターに連絡をし━━」

一方通行「悪いがそれで覚醒すンのは『この世界の俺』でね、しかもソイツは入院中と来た」

垣根「???」

黄泉川「……よくわかんないけど、要は一方通行の知ってる方法しかないじゃん?」



一方通行「あァ、この世界に来ているはずのセフィロスを探すしかねェ」
700 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:33:22.09 ID:3wYh8AvW0
殺傷
701 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:34:02.90 ID:3wYh8AvW0
殺らせる殺し殺せ殺れ
702 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:34:43.56 ID:3wYh8AvW0
……どういう基準でピーってなるんだろ、気分?
703 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:37:26.90 ID:3wYh8AvW0
[ピーーー]
704 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:42:50.61 ID:3wYh8AvW0
あ、これね
705 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:51:16.69 ID:3wYh8AvW0






神裂「……ん……ぅ」

ステイル「目を覚ましたね」

神裂「ステイル?……私はたしか」

ステイル「火傷は治療した、とは言ってもここに運ばれた時には治りかけだったよ」

神裂「治りかけ? とはどういうことです」

ステイル「さあ?君は聖人だから、そのせいかもしれない」


━━━━カツンッ


ステイル「来たか……!」バッ

神裂「敵ですか」

ステイル「ああ、実はここに運んだのは銀髪の男2人でね……途中から面倒だとか言って逃げたが、都合はいい」

神裂「?」


ステイル「今僕達がいるこの駐車場は何かの魔術を行おうとしている奴らのアジトさ」

706 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 13:59:31.14 ID:3wYh8AvW0
〜第12学区・駐車場〜


ジェノバ・S「本体から……成程」

>ジャギギギギ……




神裂「あの削っている文字は……ルーンですね」

ステイル「奴らは仲間と念話のようなことが出来る、恐らくインデックスを捕らえた奴から指示を受けてるんだ」

神裂「!? あの娘が捕まっているのですか!」

ステイル「静かにッ」





ジェノバ・S「………?」ピクンッ

707 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 14:07:44.10 ID:3wYh8AvW0
神裂「……なら、なぜインデックスを助けに行かないのですッ?」

ステイル「気絶していた間に運ばれたからインデックスがどこに連れて行かれたかわからない、なら奴の隙を突いて無力化し━━━━」


ジェノバ・S「……」スチャ
ステイル「━━━━インデックスの場所を聞き出す!」


神裂「ステイル!後ろです!!」バッ

ステイル「!?」






━━━━ザンッ






708 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 14:15:04.87 ID:3wYh8AvW0





━━━━何が起きたのかは、神裂とジェノバにしかわからなかった。


ステイルはジェノバに斬られる瞬間、突然ジェノバが真っ二つになったように見えたのだ。

最初は神裂の唯閃によるものとも思ったが、どうやら違うというのは表情でわかった。

なら誰が?

そう考えていたステイルは、真っ二つになり下半身だけになったジェノバを見た。


その時、ステイル・マグヌスは見たのだ。


暗闇の奥へと消え去る男の姿を、



━━━『上条当麻』が七天七刀を握って去って行くのを。



709 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 14:23:03.66 ID:3wYh8AvW0


「………ハハ、なあ神裂」

ステイルは笑いながら思わず聞いてしまった。

「なんで君の持つ七天七刀があそこにあるんだい?」


「………」


神裂は答えられないまま、自身の横に転がる2m以上ある令刀を見つめる。

世界に一本しかない刀、それとまったく同じ刀が存在する意味。

そして神裂は思い出す。

たった今さっき見た光景を、


上条当麻の右頬に傷跡はあったか、あんなに身長は高かったか。

神裂は照らし合わせる。


目や雰囲気は上条当麻なのに、『上条当麻』ではない理由を探すために。


710 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 14:37:12.37 ID:3wYh8AvW0




「………神裂、見てくれ」

いつの間にかジェノバが描いていたルーンの傍に立っているステイルが言った。

「 ! ……はい」

神裂は一度考えるのをやめてからステイルの所へ歩く。

ステイルはタバコをくわえながら言った。

「奴が描いていたルーン……てっきり魔法陣を描く為の土台かと思ったら違ったよ」

「どういう意味です」


「この巨大なルーンは『魔法陣を描く中の一文字』だ」


ステイルはそう目の前の床に削り描かれた巨大な『一文字』を指差した。

「……これだけ大きなものが、ですか?」

「連中、多分この駐車場の周りにもルーンを描いてるはずだ」

「?」

「恐らく半径5kmに渡る魔法陣を描くつもりなんだよ」

711 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 15:24:49.49 ID:3wYh8AvW0







━━━この世界には実際に天使や悪魔、神が存在する。

そしてそのいずれも、白く美しい者や黒く邪悪な者と別れていた。

しかしどうだろう?

銀髪の碧眼に白い修道服を着た少女、本名ではないがインデックスという少女。

彼女は目の前に広がる光景が何一つ理解出来ない。


1000は越えていてもおかしくない数の『同じ容姿の人間』が自分と横にいる銀髪の女を囲っていて、

彼女の脳にある一目で発狂するような『魔道書』103000冊の記憶を全て読み取り、記憶した女の、

片方から生えている漆黒の『翼』。


人間とは思えない。

しかし天使でも悪魔でも神でもない。

インデックスも十分特殊だが、この女はそんな言葉だけでは言い表せない気がした。


「……あなた、何の魔法陣を描かせているの?」

「 貴女の知識の中に素晴らしい物があった為、それを利用している 」

「……何者なの」

「 私の名はジェノバ・DEATH、三大ジェノバの上位の位置に属している 」
712 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 15:40:55.12 ID:3wYh8AvW0
インデックスはしばらく脳内でジェノバという項目を探すがやはり見つからない。

当たり前だろう、知っていればここまで彼女は恐怖心を抱かない。

「ジェノバ……あなたのチカラって一体…?」

「 対策を練られる可能性がある為、その質問には答えない 」

女は無感情な声のままくすりと笑った。


「 もうすぐ完成します……が、残念ながら少々邪魔者が現れたようです 」


女は足首まである銀髪を軽く揺らしながら振り向いた。

インデックスはその視線を追う。

銀髪の男達の群れの向こう、


━━━黒髪のツンツンした少年が立っていた。


「とーま……っ!」

その声に銀髪の女、ジェノバ・DEATHは僅かに首を傾げ

「 とーま……上条当麻ですか、能力は異能の力を消滅させる幻想殺し(イマジンブレイカー)だな 」

そしてDEATHは再びくすりと笑う。

「 『駒』もその手で消せるかな? 」

DEATHが片手を上げると1人のジェノバ・Sが上条に向かって飛び上がった。
713 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 16:06:33.28 ID:3wYh8AvW0



「━━━━邪魔だ」


一掃。

上条は向かって来たジェノバ・Sの刃に右手を裏拳のように振った。

右手の甲は豆腐でも吹き飛ばすように刃を消し、そのままジェノバ・Sの顔面に叩きつけた。

そしてたったそれだけでジェノバ・Sを上条は消し飛ばした。


「 ………… 」


DEATHはしばらく固まった後、


「 ハハ……アッハハハハハハハハハハハハハ!!! 」


壊れたラジカセのように笑い出した。

「 そうですかッ!?私達ジェノバって異能の力で出来てたんだなぁぁぁぁぁ!?? 」

「……らしいな」

上条はゆっくりと拳を握る。

714 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 16:34:07.95 ID:3wYh8AvW0
その上条の後ろから、銀髪の男が2人出て来る。

銀髪のオールバックの男は左手に装備している「デュアル・ハウンド」の調子を確かめながら言う。


「なかなか面白ぇガキだろ?ジェノバ」


その横を歩く銀の長髪の男も続いて


「おっと、命乞いをしても無駄だぞ?アンタは俺達の母さんじゃない」


2丁のマグナムのような拳銃を向けながら言った。

DEATHはさらに笑う、即死するのではないかと思えるほどに。


「 ブァッカじゃねぇぇですぅ!??アンタ達はみんなまとめて殺してあげる━━━━ 」

彼女は再び手を上げた。

しかし今度は飛びかかる合図ではない、虚空から村雨を取り出したのだ。

「 主戦力、オールリユニオンッ!!……[ピーーー]ぇぇぇぇぇぇ下等生物共ォォッッ!!! 」

漆黒の翼が羽ばたいた。
715 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 16:36:27.38 ID:3wYh8AvW0
ピーぇぇぇぇってwwwwwwww
716 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/03(木) 19:08:06.47 ID:3wYh8AvW0
お、おちます……笑いすぎて死ぬかと思ったですぅ……


キャラクター詳細設定

ジェノバ・LIFE

三大ジェノバの下位を担うジェノバ。
それでも下級ジェノバを操作するだけの上位的存在。
原作では色々な人に恨みを買った可哀相なジェノバ。
本作品ではほのぼのとした世界を制圧しに行った。
717 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/04(金) 11:43:23.12 ID:R8EoZTc90
あ、説明し忘れてたですね

垣根がアレイスターと直接話してたりプランを知っていたのは
ジェノバが来たことによってアレイスターが迎撃翌用に垣根をそばに置いたからです

ようするにジェノバのせい
718 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/04(金) 15:01:17.88 ID:R8EoZTc90
心臓が凍りついたです……サイレントヒル2
719 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/04(金) 15:04:26.01 ID:R8EoZTc90
というわけで登場予定作品に追加報告

・サイレントヒル
・ひぐらしのなく頃に
720 :すずらん :2011/03/04(金) 15:34:21.87 ID:R8EoZTc90
うわああああああああああああああああああああああ三角頭こわいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
721 :すずらん :2011/03/04(金) 16:07:59.10 ID:R8EoZTc90
なになにこの悪夢ぅ!?逆立ちしてきたああああああ
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 16:16:00.01 ID:X+42nrP3o
落ち着けwwwwwwww
イヤなら止めて言いんじゃないか?ww
723 :すずらん :2011/03/04(金) 16:28:12.56 ID:R8EoZTc90
その……ジェノバの怖さをグレードアップさせたいので、まずは体験を……

手の震えが止まらない………
724 :すずらん :2011/03/04(金) 16:32:25.36 ID:R8EoZTc90
ショットガンもっててもムリぃぃぃッッ!!なに?どっから出現してるの!?なんで階段登って屋上じゃない場所からナース出て来るの!!???
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 16:33:51.21 ID:X+42nrP3o
おちつけwwwwwwww
それなら他でも良いだろwwwwww
フェイトとかでもwwww
726 :すずらん :2011/03/04(金) 16:36:22.13 ID:R8EoZTc90
なんで怖さをグレードアップさせるのに西洋騎士萌え!?

……緊急追加報告、

・Fate/stayniht
727 :すずらん :2011/03/04(金) 16:37:32.66 ID:R8EoZTc90
画面変えてポーズしてなかったからナースに叩き殺されてたああああああああああああああああ
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 16:39:21.96 ID:X+42nrP3o
>>726
セイバー√の
最後の彼奴
ギルとかに取り憑いてた
悪だっけ?(狂気?) アレを吸収してグレードアップでも良くない?
729 :すずらん :2011/03/04(金) 16:44:41.05 ID:R8EoZTc90
……神裂の姉御の体をジェノバが乗っ取って、それを上条と上嬢が救う…

もしくはそのままセイバーごと飲み込んで上条sと志郎が頑張る…

もしくはもしくは梓が狂気に飲まれたのをカダージュが…

もしくはもしくはもしくは……狂気を飲み込んだせいでジェノバがギャグor萌えキャラに…?
730 :すずらん :2011/03/04(金) 16:45:59.46 ID:R8EoZTc90
ああああああ!?また叩き殺されてるぅぅぅぅぅぅぅ!!!??
731 :すずらん :2011/03/04(金) 16:51:11.59 ID:R8EoZTc90
…………緊急追加予定報告、

・FF1
・FF10
・FFDD
732 :すずらん :2011/03/04(金) 16:54:57.47 ID:R8EoZTc90
何も書かないというのもアレなので、携帯に書いたボツネタを……

お題「カオスというより下ネタに溢れた世界」
733 :すずらん :2011/03/04(金) 17:00:24.64 ID:R8EoZTc90
セフィロス「……なあ一方通行」

一方通行「なァンですか〜?」

セフィロス「青いな、本当に」

一方通行「ああ」


「「…………」」









セフィロス「なんで私達は2人して宙吊りなんだ!?」
一方通行「知るかァァァ!!テメェがいけないンだ!!テメェが裸で仁王立ちするからだッッ!!」

734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 17:03:06.16 ID:X+42nrP3o
なにそれこわい
でもおもしろそう
735 :すずらん :2011/03/04(金) 17:05:39.80 ID:R8EoZTc90
セフィロス「私は悪くない、悪いのは『しのぶに触られて吹き飛ぶ私の服』だッッ!!!」

一方通行「どこにそンな一流芸人のお約束みてェな服があンだよ!??あれかァ!テメェは新手の芸人か!?」

セフィロス「だまれセロリ!!新手の芸人とはなんだ?!2文字で言ってみるがいい!!」


一方通行「 新人 」


セフィロス「……ところでさっきから寒いな」

一方通行「それはテメェが裸で吊されてっからだ」
736 :すずらん :2011/03/04(金) 17:10:33.24 ID:R8EoZTc90
セフィロス「正直な、貴様にだけは言われたくない、なんで貴様は下半身裸なんだ」

一方通行「……なンでもないもン」

セフィロス「口調を可愛くしても無駄だ!!アレだな!?お前!しk
一方通行「ぶっころすぞロン毛ェェェェッッ!!?」



すず「あれー?セフィロス何やってるの」

セフィロス「裸はスルーか、まあいい、この足の縄を解け迅速にな」
一方通行(あるェ?俺は無視??)
737 :すずらん :2011/03/04(金) 17:14:36.78 ID:R8EoZTc90



セフィロス「ふぅ、ひとまず服を着て心を落ち着かせねば」

一方通行「すず……」
すず「なあに?」


一方通行「なンで俺だけまだ宙吊り?」


すず「wwww」

一方通行「いや笑わなくていいから」
738 :すずらん :2011/03/04(金) 17:19:07.46 ID:R8EoZTc90


















ボツネタにした理由がわかった人には好きな作品を述べよ
739 :すずらん :2011/03/04(金) 17:25:18.62 ID:R8EoZTc90
ってぎゃああああああああああああああああ!??

いつの間にナース接近してるんですぅぅぅ!??
740 :すずらん :2011/03/04(金) 17:42:53.68 ID:R8EoZTc90



キャラ詳細


上条当麻EX

七天七刀持った作者の夢にまで出て来たワイルドな上条
作者自身彼が何者なのか知らない超謎人物
(夢に出て来た時、作者は神のお告げだとおもったらしい)
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/04(金) 22:32:06.22 ID:85ef5yDwo
saga使えよ
742 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/07(月) 08:37:00.51 ID:b+lgupbM0
>>741 素っ気ない口調とは裏腹に、sage sagaって見本を見してくれる優しさ……これが本物のツンデレか!!
743 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage saga]:2011/03/07(月) 09:21:04.68 ID:b+lgupbM0





「━━━なに、これ……」


純白のシスター、インデックスは一歩も動けないでいた。

それは縛られている訳ではない。

魔術で動けない訳でもない。


答えは単純、『恐怖』で立てないのだ。


インデックスの横に立っていた女の咆哮と同時に、周りを埋め尽くしていた1000の銀髪の男達が2人1組になり━━━━


      リユニオン
━━━━融合したのだ。


銀髪の男達はそれぞれを吸収し、異形の『天使』へと姿を変える。

背中、腰、左腕、それらの箇所からは全部で12枚の灰色の翼が生えていた。

その異形の天使は融合して半分の数になったとはいえ500体、明らかに勝てる戦力ではない。

インデックスは叫ぶ、 私の事はいいから逃げて と。


「黙ってろ、すぐにこんな……くだらねェ幻想は壊してやるよ」


黒髪の少年、上条当麻はいつもの真剣な瞳で返した。
744 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 09:30:08.23 ID:b+lgupbM0
「……さて、どうする?『セーファ・ジェノバ』に真っ向から挑んでも勝てないぞ」

愛銃『ベルベットナイトメアー』を肩にトントンと乗せながら銀の長髪の男、ヤズーは言った。

銀のオールバックの男、ロッズは何も言わないで構えている。


「かと言って、何か策があるわけでもないんだろ?だったら簡単じゃねえか?」


上条当麻は右拳を握り締め、静かに告げる。


「真っ向から挑んで、アイツをぶん殴るだけだろうが」


ヤズーは ふん と笑って二丁のベルベットナイトメアーを構えた。

そして、上条当麻が走り出す。



━━この世界を賭けた命懸けの闘いが始まったとは知らずに



745 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 09:40:54.46 ID:b+lgupbM0





「……?」


一方、セフィロスは困惑していた。

土御門を逃がす為に1000体近くのジェノバ・Sと戦闘し、全て斬ったが何かおかしいのだ。

(学園都市にいたジェノバが40000体近く消えている?)

それも魔力が一時的に向上してから消滅した痕跡がある事から、『敗北した』というのがわかる。


とある地域に1000体いたジェノバが一斉にリユニオンしたのも気になった。


(……DIOや一方通行にそれだけの実力はない、ならば……)


セフィロスはたった1つしかない答えを探し出す。

「  他の世界の戦士  か……」

セフィロスはそう呟いてから、自分もリユニオンする。

純白の翼が羽根を散らせながら、ふとセフィロスは考える。


(私はなぜ、融合しなくてもリユニオン出来るんだろうな)


そう考えてから、翼を広げ飛び立った。

目指すは500の『セーファ・ジェノバ』のもとへ。
746 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 09:53:56.90 ID:b+lgupbM0





「ぐぁああああああああああッッ!!?」

サングラスが粉々に砕け、金髪の少年は転がった。

抱きかかえていた12歳くらいの茶色な髪の少女も投げ飛ばされる。


2人の前に立つのは4体のジェノバ・S、セフィロスとまったく同じ姿をしたジェノバだ。


「ぐぁ……ッ、逃げろ!!」

脇腹から赤黒い液体を流しながら金髪の少年土御門は少女に向かって叫んだ。

「俺の妹が…第7学区の○○校男子寮にいる……迎えに行ってくれ…」

「な、何言ってるんですか!?超ヤダに決まってるでしょう!!」


少女は土御門の所から離れない。


「………わかった、確か…名前は……」

ジェノバ・Sが迫ってくる中、土御門は小声で聞いた。

「絹旗最愛……です」

「最愛か、お前は俺の後ろにいろよ?」


よろよろと土御門は立ち上がる。

そして彼はズボンのポケットに手を突っ込むといくつかのケースを取り出した。
747 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 10:16:34.01 ID:b+lgupbM0
「……出来れば、目を閉じてろ……失明するぞ」

絹旗最愛は何か特殊な道具で目眩ましでもするのかもしれない、と思い込んで瞼を閉じる。

「………ハハ…土御門元春、生涯最後の魔術にして最強の一撃をおみまいしてやるぜぃ」


「  歯ァ食いしばれよ?化け物  」


ビュッ!! と土御門の手が動く、

ケースの中から瞬時に20枚ほどの赤や黒の札を壁や天井、床などに投げていく。

それらはまるで磁石のようにピタンと張り付き、淡い光を帯びていく。

血まみれの土御門の顔が笑う。


「北の金属の壁に貼られた黒の札が指すその意味は水、そして南の木製の椅子に貼られた赤の札が指すその意味は火」

「火は金属を溶かし水は火を消す、そして十一時の方向に貼り付けた大量の黒の札が指すその意味は滅びの雨」

土御門はそう言いながら自分の額に黄色の札を貼る。


「そして全ての中心となる黄の札が意味するのは土……」


ジェノバ・S達はそこで ドンッ!! とコンクリートの地面を蹴って土御門に飛びかかった。


「おせーよ、陰陽博士は伊達じゃないんだぜい?」


土御門は絶対的な勝利の笑みを浮かべた。
748 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 10:28:21.11 ID:b+lgupbM0






「  我ヲ基礎トシ我ヲ始マリトシ冷タク冷徹ナ火ヨ滅ビノ雨ト共二破滅ノ激流ヲ  」


直後、土御門から淡い水色の光線が放たれた。

ドドドドォォオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!! とまるで大雨の日に氾濫する川の激流のような轟音が鳴った。


そして、ジェノバ・S達はその光線に吹き飛ばされたのか、消し飛ばされたのか姿が消される。



ぴちゃぴちゃっ と絹旗最愛の顔に水飛沫が飛んで来る。



そして轟音が鳴り止むと、術式は消えた。

同時に土御門が倒れる。


絹旗最愛は水たまりに土御門が倒れる音を聞いて目を開ける。


━━━そこには水たまりのような血の中に倒れたボロボロの土御門があった。
749 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 10:40:06.41 ID:b+lgupbM0


「な………や…ぁ」

絹旗は声にならない叫び声を上げてペタンと血の水たまりに尻餅をついた。

足の震えが止まらない。


「………き、ぬはた…?」


もはや血に染まって金髪が赤黒くなった土御門が、微かに漏らした。

絹旗はすぐに足を引きずりながら近寄る。

「だ……あ、その………っ」

声が上手く出せないのか、喋れない。

土御門はかすれた声で言った。


「ぎん…髪の、長髪……目の色は『奴ら』とは違って青色の男…セフィロスをさがせ」


「……もしくは、か…ん、ざ………きを……」


途中から、唇が動かなくなる。

絹旗最愛は、何度か体を揺すってみるが動かない。

それから彼女は彼のポケットからある物が出ているのがわかった。


「……超可愛い妹さんですね」


携帯にはある見習いメイドの笑顔が映っていた。
750 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 10:49:45.50 ID:b+lgupbM0






「ぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


黒髪の少年、上条当麻は右手をひたすら振り回しながら走っていた。

右手を止めて動く事は自殺行為だからだ。

常に180°の方向からはギュアァァッ!! と風切り音を出しながら6000の翼が刃となって襲ってくる。


バキンッ!! バキキンッ!! と一瞬で1000以上の翼の刃を右手で消していくが、それでも全ては消し切れない。


800近い翼の刃が上条当麻の周囲をゴガガガァァァアアンッ!! と砕いていく。

「━━━━ッ!!」

だが少年は止まらない。

逆にその衝撃に足を乗せ、前に跳ぶ。
751 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 10:57:02.84 ID:b+lgupbM0


「 #%a@!?? 」

上条当麻の拳が先頭の『セーファ・ジェノバ』に当たる。


バッキィィィンッ!! とガラスが割れるような音が鳴った。


「よし、本体も幻想殺しで消せるッ!!」

「余所見をするな小僧」

ズダダダンッ!! と耳をつんざくような衝撃音が鳴る。

見ると上条の顔に迫っていた翼が弾き返されている。


「悪いな」

「フン、行くぞ」


ヤズーはそう言って凄まじい速度で翼を狙撃しながら突き進んでいく。
752 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 11:19:16.72 ID:b+lgupbM0



「 ━━━━チィ、たかが下等生物が、図に乗りやがって……!! 」

美し過ぎる銀髪をかきむしりながらジェノバ・DEATHは叫んだ。

インデックスはその様子を見て確信する。


(間違いなくとーまが押してる!!)


だが、その考えはすぐに違う物だとわかった。

「 『上条当麻』がこの世界に来たか……! 」

インデックスは一瞬意味がわからなかった。


「 まあいい、ついでに『あちらの世界』の『私』が来たのだ、術式を同時に受けられれば…… 」


「……術式?」

インデックスは思わず聞いてしまった。

ジェノバ・DEATHはインデックスに言おうか少し考えた後、口を開いた。

「 この世界の神が作った傀儡、または『天使』と呼ばれる者を召喚する 」


「ッッ!!?」


753 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 11:39:24.87 ID:b+lgupbM0
「あなた……天使なんて召喚出来ると思ってるの?」

「 ああ、貴女の魔道書の知識には『天使召喚の術式』なんて存在しないだろう、だが…… 」


「 『法の書』やその他の解読されてなかった魔道書を解読し、組み合わせたけっか可能だとわかった 」


インデックスの顔が強張る。

もしジェノバ・DEATHの言う通り解読され、召喚の術式を完成させているならば、



━━━この世界は天使が召喚されて破滅する。



「 ……そろそろね、術式の魔法陣が完成したか 」

「あなた!!何が目的なの!?天使を召喚してもコントロールなんかできっこない!!」

「 ? 」


ジェノバ・DEATHが邪悪で美しい笑みを浮かべてから。

「 支配すればいいだろう? 」

754 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 11:58:59.65 ID:b+lgupbM0


「 それに、元々天使や神は『私達の種族』が生み出し━━━ 」


瞬間、美し過ぎる銀髪を刃のように振って5m程上にDEATHが飛んだ。

そしてその後を追いかけるように『七色の光』がシャッ! とインデックスの横を通った。


上空で ガキィィィンッ!! という金属の轟音が鳴り響く。


ぶつかり合うのは4m以上ある刀「村雨」と、銀髪オールバックのロッズが持つパイルバンカー「デュアル・ハウンド」だ。

ロッズは笑う。

「ハッ! 何が母さんだ!?テメェなんざただの化け物だろうが!」

「 黙れクズめ、所詮はミネルヴァの人形となった思念体が!! 」


ドガガギギギギィィイイイイインンッッ!!! 


たった2秒あるかないかの間で両者は音速の数倍で拳と刃を叩きつけ合う。
755 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 13:19:27.59 ID:b+lgupbM0




「……すげぇ、神裂よりも早いんじゃ…」

上条当麻はセーファ・ジェノバ達の翼をかろうじて薙払いつつ、ロッズとDEATHの戦いを見ていた。

そんな上条の所へヤズーが跳んでくる。


「上条当麻、ロッズはもう保たない。 先に女を救出して『地下街』に行け」


「地下街? なんでだ……ッ!!」

上条が疑問に思った瞬間、いつの間にかセーファ・ジェノバが背後に移動していた。

「や…ッべ━━━━!??」

ギュルンッ!! と液体化した刃が上条を襲った。


━━━と思ったが、


ドゴォッ!! と鈍い衝撃がジェノバの巨体を吹き飛ばした。

ジェノバを吹き飛ばしたその姿は……


「か、風斬!? なんでここにいんだよ! 待ってろって言ったろ!!」

「私もインデックスちゃんを助けたいんです!!」


初めて風斬氷華は声を荒げた。
756 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 13:29:06.70 ID:b+lgupbM0
「くっ━━、お前達! 言い合いをしている暇があるならさっさとインデックスを救出して来い!!囲まれたら終わりだぞ!?」


ヤズーはもはや銃撃の音より速く銃撃しているせいか常にクルクル回りながら撃っているように見える。

しかしその表情は確実に追い込まれつつあるようで、汗が吹き出ていた。


「クソ! 俺から離れるなよ、風斬!!」

「はい!」


再び上条当麻は右手を振り回しながらインデックスの所へ走り出した。

直線距離は18m。


(……まだなのか?まだ『ゲートマテリア』の準備が整わないのか!?)


ヤズーはジェノバ達の攻撃を銃撃でかわしながら口の中で呟いた。

757 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 13:43:36.10 ID:b+lgupbM0







「 ……そろそろですか 」

「ぐがぁァァアアッッ!!?」


ズバァッ!! とロッズをジェノバ・DEATHは一閃した。

今までは手を抜いていた、とでも言いたそうに。


「 それぞれのジェノバの魔力を回収。また、戦闘中のジェノバは速やかにリユニオンを解除しなさい 」


ジェノバ・DEATHは静かにそう告げた。

直後。


━━━その場にいたジェノバ達が全て青白い光になって消えた。


758 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 13:56:50.40 ID:b+lgupbM0
「━━━━!??」

インデックスが驚愕した。

500の片翼の天使達は一瞬で青白い光となり、宙に浮いているジェノバ・DEATHの元へ向かって行ったのだ。

そしてその光は1つの固まりになろうとしていた。




上条当麻はすぐにインデックスの所に辿り着いた。

「インデックス、無事か!?」

「私はへーきなんだよ……それより」

インデックスが小さな指を向けた。


そこにあったのは『白い線』だった。


「?」

上条当麻はその線を辿っていく。

そして上条はわかった、『白い線』ではなかったのだ。



━━━数百キロに伸びた刀。



759 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 14:06:57.56 ID:b+lgupbM0
「って、何だあの無駄に長い刀は!?」

上条の目が思わず点になるが、そんな事を言っている場合ではない。

ロッズを肩に担いだヤズーが来た。

「急いで逃げるぞ、あんなのに攻撃されたら逃げ場がない」

「ま、まってくれ! アイツ、どうやら天使を呼び出そうとしているみたいなんだ!!」


必死に説明する上条を見てヤズーは


「俺やお前達でなくても止められる、いいから逃げるぞ」

「く……だったら風斬、インデックスを連れてヤズーと一緒に逃げろ」

「……でも…」

「いいから!!」


上条は何か叫んでいたインデックスを黙らせて連れて行かせる。


「………刀は右手で消せる」

ギリッと拳を握り締めた。

足が震える。

「……よし、行くぞ」

760 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 14:12:59.90 ID:b+lgupbM0













     〜久しぶりに本気モード終了のお知らせ〜











761 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/07(月) 14:20:35.81 ID:b+lgupbM0



神裂「とぉぉぉおおおおおおおおううッッ!!!」


ズドォォォォォォォォ!!!

上条「ぐばああああああああああああああ!!?」どしゃんっ

神裂「何を最終決戦みたいなノリになってんですか!?このド素人がッ!!」グギギギ
上条「まって!!謝るから卍固めはやめて!アッ━━━━!!」












ジェノバ・DEATH「 ……… 」
762 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/07(月) 16:26:38.61 ID:b+lgupbM0
一度休憩します

〜緊急追加報告〜


洗濯機×神裂
763 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/07(月) 17:25:59.48 ID:b+lgupbM0
洗濯機「神裂さん 俺、ちゃんとやりましたよ」















よし、主役組決定だね
764 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage]:2011/03/07(月) 17:30:30.97 ID:b+lgupbM0
予定としては主役組勢力を3つ、チート組を3つ、


どこにねじ込もうかな……?

やはりここは第4勢力も……洗濯機をリーダーにして
765 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage]:2011/03/07(月) 17:41:20.48 ID:b+lgupbM0
洗濯機…







洗濯機とかけまして、窮地に立たされた上条と解きます

洗濯機「その心は?」

どちらも(頭が)回ります
766 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage]:2011/03/07(月) 18:17:30.62 ID:b+lgupbM0
〜落ちる前に今考えたストーリー〜



「俺は、あなたとはずっと一緒にはいられない」

「上条さんみたいに勇気があるわけでもない、シェリーさんみたいに魔術が使えるわけでもない」

「ただタフで、人より計算が出来る……それが俺なんです」


神裂「……そんなこと、ないです」

神裂「貴方は、いつだって私の愚痴や不満を静かに聞いてくれた!」

神裂「貴方はいつだって笑顔で女子寮のみんなの為に頑張ってくれました!!」

「……はは、やっぱり神裂さんは優しいですね」

神裂「……」

「いいんです、俺は……そう、満足なんです」

「アンジェレネさんやルチアさん、オルソラさんにアニェーゼさん……」

「他のシスターさん達も、みんな……俺を応援してくれました」


「俺が洗った服を喜んで着てくれて……俺に優しくしてくれて……満足です」


「神裂さん……俺は人間じゃない、だから今貴方が泣いている理由が少しわからない」

「でも……嬉しいです、俺なんかのために涙を流してくれて……」

神裂「……私は、あなたがいなくなったらどうするんですか?」

767 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [sage]:2011/03/07(月) 18:24:16.96 ID:b+lgupbM0
「いなくなりません」

神裂「!」

「俺は本来あるべき場所から、神裂さんをまた見守り続けます」


神裂「でも……!」



━━━ ちゅっ ━━



神裂「……!?」

「……あはは」

「神裂さん 俺、ちゃんとやりましたよ」


「ちゃんと、大事な人に思いを伝えましたよ……」

神裂「……!!」

「名前が、見つからないから呼べないんですよね」

「大丈夫、俺の名前は存在の証でもあるんだから……」



洗濯機「俺は洗濯機でいいんですよ、神裂さん」




       To Be Continued…
768 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/07(月) 18:25:04.29 ID:b+lgupbM0
続く!!(未来に)
769 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/08(火) 17:00:36.57 ID:JCXq7JSe0
なんていいますか……洗濯機がかっこよすぎるですよ
770 :すずらん ◆OlXVchFTX2 :2011/03/08(火) 17:15:03.98 ID:JCXq7JSe0







       〜最初から本気モードで行くズラ〜








771 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 18:01:55.37 ID:JCXq7JSe0



「……さて、とりあえずお仕置きはしたので避難して下さい上条当麻」

卍固めの直後に手刀で殴ってきた神裂はそう上条に言った。

しかし上条がそれで納得するはずもなく。


「馬鹿言うな! アイツは俺の幻想殺しで消せる、俺が必要なんだ! 」

「幻想殺し……ですか、確かに貴方の右手は便利ですね」


神裂がそう言ってしばらくの沈黙が流れる。

五秒程経ってから神裂は


━━━━ヒュンッと七天七刀の刃を上条に向けた。


「ッ!?」

「しかし、貴方では1秒経つ頃には全身を切り刻まれているでしょう」

「……なら、私が倒します」


「な……意味わかんねぇよ!! さっきまで俺はまともにやり合ってたんだ、アイツ1人ぐらい…!」


言いかけて、上条は止まった。

気づいたのだ、もし『あの長い刀』でさっきの奴らと同じ動きをされた場合を。

恐らく上条は近づく事すら不可能なのだ。

772 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 18:18:03.85 ID:JCXq7JSe0
「……だったら協力すれば━━━━」

「 不可能 です、私は自分の命を守りながらの反撃が精一杯……つまり貴方がいると逆に危険なんですよ」


神裂は上条を見ない状態のまま、言い捨てる。

彼女が言いたい事はわかる、だが上条は納得しない。

そんなことは神裂はわかっていた。


━━━━だから彼女は最低の嘘を吐いた。


「覚えていますね?大天使・ミーシャを」

「……ああ」

「目の前の『アレ』はそれより遥かに弱いのです、それに貴方は第12学区のビルへ向かって下さい」

「  他のジェノバがいるので、彼等から民間人を守って下さいお願いします  」


「……………」


上条はしばらく黙る。

考えていたのではない、問題は『信じるかどうか』だからだ。

そこへ神裂はトドメを刺す。

「私には彼等を守りながらジェノバ本体と戦うことは出来ません、だから貴方が━━━━」

わざとなのか、不意になのか、寂しげな笑顔で

「━━━━ 私 を助けて下さい」
773 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 18:39:45.49 ID:JCXq7JSe0
上条はそれを見て、僅かに頷く。

「……無事に帰って来いよ」

それだけ呟いた彼は、まずはヤズー達の向かった地下街へ走り出した。


「……本当に単純ですね」

「ああ、全くだねアイツは」


フワリ と何かの術式を用いているのか柔らかく着地する赤髪の神父、ステイル・マグヌス。

あちこちのビルの屋上に何か仕込んだのか、空から無数のカードが桜のように舞っている。

彼は神裂に一言だけ言った。

「僕には信じられないね、『片翼の天使』なんてさ」

目の前、直線距離50m先で空中に立っている銀髪の女『ジェノバ・DEATH』を睨みつけた。


「大体の状況から察するに、彼女はほとんど『魔神』らしいね」


『魔神』とは、悪魔の神ではなく魔術を極めた者の事だ。

「周りの巨大ルーンを見て来たが、やはり機能として考えられるのは召喚術式だね」

「……やはり本気で天使を?」

「らしいな、未知の魔法陣だから何とも言えないけど」

774 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 18:50:42.89 ID:JCXq7JSe0



うわ……魔神とか専用キーワード調べてたらこんな時間に…

おちる前にオマケだけ投下します
775 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 19:03:00.59 ID:JCXq7JSe0
━━とある科学の洗濯機━━

エピソード1・きっかけ




〜イギリス・必要悪の教会(ネセサリウス)の女子寮〜


神裂「はー……やってしまいました」ぐすっ

神裂「私は何もあんなに怯えられる為に堕天使エロメイドを着たわけではないのに……」


神裂「酷いと思いませんか?恩返しのつもりだったのに……」


━━━━シーン


神裂「………『洗濯機』相手に何を言っているんでしょうかね、私は」はぁ

神裂「それにしても体中が痛い……まだ当分は体を休めないと…」

神裂「アックアとの戦闘は本当にキツかったですから」


━━━━シーン


神裂「……さすが静かですね、布団の件以来本当に見直しましたよ」

神裂「さて、そろそろ私は食事に行って来ます」


神裂(……ッ、右足がまだ痛みますね…やれやれ)ひょこひょこ



洗濯機(・・・・・・)
776 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 19:13:47.58 ID:JCXq7JSe0
〜食堂〜


アンジェレネ「やったー!今日の食事当番はオルソラさんですよ!!」

ルチア「こら、シスター・アンジェレネ?」がすっ


シェリー「オイうるさいわよ大小コンビ」

アニェーゼ「まあ仕方ないですよ、オルソラの作る料理はみんな旨いんですからね」

オルソラ「まあまあ、そう言っていただけると嬉しいのでございますよー」カチャカチャ

アンジェレネ「今日の夕食はシーフードパスタですか!!」


神裂「美味しそうですね」ガタッ


シェリー「よう極東宗派、体はどうだ」

神裂「まあまあですね、まだあちこちが痛みますが」

オルソラ「そうなのでございますか、心配したのですよー」

神裂「そうですか、あ、アンジェレネはもう食べてますし食べましょう」

オルソラ「はい、今日は久しぶりにシーフードにしたのでございますよー」

神裂(あ、アンジェレネとの会話に戻った)
777 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 19:20:50.16 ID:JCXq7JSe0
〜しばらくして〜


アンジェレネ「ごちそうさまでした!」

オルソラ「いつも良い食べっぷりでございますね」

ルチア「まったく……修道女が暴食など…」


アガター「あの、変な魔術師を捕らえました……」


神裂「?」

シェリー「久々に侵入者か、何者だ?」

アガター「それが……」





〜尋問室〜

男「この『マジックシール』を貼り付けた物は人間になるのだよ!!これを使えば女子寮の下着から彼女を作ることも……」

神裂「………ただの病人ですね、帰らせておいて下さい」

シェリー「人騒がせな変態だな」
778 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 19:28:46.64 ID:JCXq7JSe0





〜脱衣場〜


神裂「さすが乾燥機機能があるだけの事はありますね、ちゃんと洗濯されてる」

神裂「……はあ」

神裂「………おめでたい魔術師(変態)もいたものです、こんなシールで物が人間になるなんて」はぁ


━━━━シーン


神裂「ん?よく見ると可愛いらしいデザインのルーンですね」ジー

神裂「……」チラッ


洗濯機(・・・・・・)


神裂「ふふ、いつも働いてもらってるお礼にこれをあげましょう」

━━ぺたっ━━

神裂「……人間にはやっぱりなりませんよね」


神裂「さて、私はそろそろ寝ます……おやすみなさい」

<「あぅ、まだ足が……」ひょこっ…ひょこっ…



洗濯機(・・・・・・)

洗濯機(・・・・・・?)

779 :すずらん ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/08(火) 19:29:16.88 ID:JCXq7JSe0
続く!!(過去に)
780 : ◆OlXVchFTX2 :2011/03/09(水) 12:42:22.70 ID:tZ1RRJUL0
アドバイスしてくれてた作者仲間にクソがって言われた……

どうりで人気無いと思ってたけど















ま、それでも書き続けるんですけど☆
781 : ◆OlXVchFTX2 :2011/03/09(水) 14:52:25.43 ID:tZ1RRJUL0




「 ……発動までせいぜい5分、ですか 」


ジェノバ・DEATHはそう呟いてから自身の持つ数百キロに伸びた村雨を見た。

「 ……実用性に欠ける、短縮せよ 」

直後、シャカッ! と一瞬で元の長さに戻った。

DEATHは軽く満足そうな顔をした後、地上から自分を見上げている神裂とステイルを見つけた。

彼女は先程までのように狂ったように笑いながら話さないで無感情な声で言った。


「 あなた達如きが迎撃しに?無駄だ、私の村雨は30000体のジェノバによって最強の刃になっているぞ 」

「 そうですね……あなた達で例えるなら、『カーテナ』という霊装以上だな 」


くすり、と彼女は笑う。

そして不気味に淡く黒く光る片翼が バサァッ! と羽ばたいた。


「 支配されるか、死ぬか、お前達『力無き世界』の人間にはそれしかない 」


「……随分舐められてますね」

「まったくだよ」

赤髪の神父はタバコを放り捨てた。

そして神裂とステイルは構える。

782 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 15:06:54.04 ID:tZ1RRJUL0


「「答えはノーだ」」


ギンッ! と2人は片翼の天使を睨みつけた。

力を求め続ける片翼の天使は笑う。

あまりにも滑稽。

そして、非力。


「 4分22秒だけ相手をしましょう、力無き世界の人間 」


直後、ゴガァァッ!! とアスファルトが吹き飛んだ。

神裂とステイルの姿は既に無い。

( やはり『蜃気楼』を使ってたましたか、ステイル・マグヌス )

DEATHは一度ステイルの記憶を吸い上げている。

故に、ステイルの手口などジェノバ・DEATHにはお見通しなのだ。
783 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 15:33:07.11 ID:tZ1RRJUL0


( と、なれば━━━━ )


━━━━ヒィ……ン━━━━


ジェノバ・DEATHはほんの僅かに村雨を横に『動かした』。

直後、 シパァンッ!! と村雨を動かした直線上の『景色』が音を立ててズレた。



「な、━━━━ッッ!!?」



建物に身を潜めていたステイルが驚愕する。

頭上からは綺麗に切断されてビルがズレ落ちてくる。

「Kenaz━Purisa……駄目だ間に合わないッ!!」

ステイルは炎剣を生み出す為の詠唱を諦め、外へ逃げ出す。

後ろでは ドゴゴゴォォォッ!! とコンクリートの山が崩れているのがわかった。

「なんてムチャクチャな力だよ……まったく!!」

空中でほくそ笑んでいる片翼の天使ジェノバ・DEATHをステイルは睨みつける。
784 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 15:43:33.24 ID:tZ1RRJUL0
「 ……命中させるのが面倒ですね 」


「そうですか、ならば私がお相手しますよ」


神裂が背後から飛んでいた。

60m以上は離れていたはずなのに神裂は ゴォッ!! と一回の跳躍で接近している。

ガッキィィィンッ!! と両者が太刀打ちする。


「 撤回します、やはり『カーテナ』ほどではないようだ 」

「当たり前ですね」


グルンッ と大きく神裂は回転しながら後方へ飛ぶ。


━━━━と見せかけ、神裂は空中に着地した。

「 ワイヤー(鋼糸)ですか 」

目を軽く細めて笑った。

「油断大敵、これで2度目ですよ?」

「 !! 」


バッ!! とDEATHは後ろを振り向いた。
785 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 15:57:14.87 ID:tZ1RRJUL0


━━━━しかしそこには自身の翼以外無い。


( やられた━━━━ )

ジェノバ・DEATHが神裂に視線を戻す前に、DEATHの胸に刃が突き立てられた。

「 !!? 」

「呆気ないですね」

ギチッ と神裂は手の力を緩めずに七天七刀を突き刺していく。

一瞬ジェノバ・DEATHの顔が苦痛の表情に歪んだ。


だがそれは苦痛の表情ではなかった。


「 はははははははは!!!やりますね!?100点をあげますよ!! 」


バゴンッ!! と鈍い音が神裂の体を襲った。

「が……はっ!!?」

肋骨は恐らく全部折られた。

内臓も今の一撃でボロボロのはずだ。

神裂の口から大量の血がゴボッ と出た。
786 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 16:17:59.74 ID:tZ1RRJUL0
「 凄いですね!?身体能力強化術式を今147式ほど試してるのだが、最高に良いなァ!? 」


ジェノバ・DEATHの邪悪で美しい笑い声が辺りに響く。

神裂は思い出した。

よくよく考えれば相手は魔力を持ち、103000冊の魔道書をインデックスのようにコピーしている。

挙げ句の果てには法の書を解読している時点で完全に魔神級なのだ。


「うぉぉぉぉぉ!!」


ステイルが咆哮した。

隣にはドロッとした火炎の人形が立っている。

周りを桜のように舞っているルーンのカードによる術式で生み出したイノケンティウス(魔女狩りの王)だ。

ステイルは両手の炎剣とイノケンティウスと共にジェノバ・DEATHへと走る。


「 エリ・エリ・レマ・サバクタニ(神よ何故私を見捨てたのですか) 」


(な……んだとッッ!!?)

ジェノバ・DEATHから一筋の赤い光線が放たれ、イノケンティウスを貫いた。
787 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 16:38:00.73 ID:tZ1RRJUL0


ォォォオオオオオオオンンンッッ!!!!  というイノケンティウスの悲鳴があがった。


そして直後、イノケンティウスと周りを舞っていたカードが幾つかバシンッ! と消滅した。

「あ、有り得ない……! 一体どれだけ魔力を秘めて━━━━!!?」

ステイルは炎剣を振るう事も忘れて立ち尽くしてしまった。

その問いかけにDEATHは微笑んだまま応える。


「 さあ?30000人分とでも考えて下さい 」


「……化け物め」

ゴォォォッ!! と炎が渦を巻いてステイルはジェノバ・DEATHに炎剣を叩きつけた。

炎剣は摂氏3000度の爆発を引き起こす━━━━


━━━━前にステイルは常人なら聞き取れないような早口で詠唱をし、瞬時に両手に炎剣を生み出した。


「はあぁぁぁぁぁッッ!!」

ステイルは本気で更に叩きつけた。
788 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 16:50:15.21 ID:tZ1RRJUL0


ズゴォォオッッッ!!! という空気を揺らすような爆炎が走った。

ステイルの体を飲み込まないようにしてあるのか、ジェノバ・DEATHに向かって雪崩れ込むように爆炎が渦を巻く。


「まだだ……神裂━━━ッッ!!」


ステイルが更に咆哮すると同時に、いつの間にか回復した神裂が爆炎の上空へ飛んでいた。

(私も随分怪物じみた体になりましたね)

彼女は鞘に納めた七天七刀の柄を握り締める。

(今の体に合わせて『神を殺す力』の術式を組み替えて……)

上空へ飛んでから0.52秒。

(……後は全力で、斬る!!)


シャッ!! と神裂は抜刀した。


瞬間━━━

━━━爆炎を『七つの閃光』が掻き消し、その中にいたジェノバ・DEATHを切り刻んだ。


ワイヤー(鋼糸)ではない、『唯閃』による本当の『七閃』だ。
789 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 17:02:54.74 ID:tZ1RRJUL0
ゾンッッ!! という風の轟音が鳴った頃には、ジェノバ・DEATHを中心とした大通りは七つの斬撃によって滅茶苦茶になっていた。


「………」

神裂はそれでも意識を緩めず、茶色い煙の中を睨みつけている。

ステイルも新しくイノケンティウスを呼び出し、炎剣を手にしている。


しばらく風の音だけ聴こえていた。




━━━━━━━━━━

━━━━━

━━



790 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 17:15:00.51 ID:tZ1RRJUL0
〜窓の無いビル〜


「……何がどうなってるんだろうな、結標」

「わからない、でもこれだけは言える気がするわね」


茶髪の髪で少し整った顔の少年、垣根提督は一緒に行動していた一方通行と別れてアレイスターの所に来ていた。

しかしそこで案内人にして大能力者(レベル4)の瞬間移動能力者、結標淡希は彼と共に唖然としていた。

なぜか?

それは━━━━


「アレイスターは既に『奴ら』になったようね」


培養機は内側から破壊され、周りの機器は全てグシャグシャだった。

そしてよく見ると内側からビルが破壊されている。

「……で?グループと連絡は?」

「繋がらない、緊急か全滅ね」

「こっちもだ、常盤台が襲撃されたせいで『相方』は多分死んだろうな」

「………滅茶苦茶ね、この街」
791 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 17:59:07.49 ID:tZ1RRJUL0
「………もうこの世界は終わりなのかしらね」

「………」


2人は黒煙が上がる学園都市をビルから見下ろした。

落ちかける夕日が、血の色にも見える。

垣根はしばらく黙った後、うなだれながら呟いた。



「 異世界から来た勇者に救われるぐらいの奇跡が起きりゃもしかしたら……なんてな 」




彼は知らない。

それがあながち間違った言葉ではないことに。





792 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 18:10:41.32 ID:tZ1RRJUL0






奇跡は、どこにでも存在した。

例えば、たまたまこの世界に来た『もう1人のヒーロー』はこの学園都市で1人のジェノバを倒していた。

「 ……ぐ、ぬ……貴様…その右手はッッ 」

やや消滅しかけている銀髪の女は言った。

「 この世界のジェノバの情報では……そうか、貴様が上条当麻か!? 」

「………そうだ」

2m以上ある令刀を構えた青年は応えた。

青年は右頬に一本の傷跡があり、髪は少し伸び気味だが黒髪のツンツンした感じだ。

青年は、静かに言い放つ。

「俺達は、お前なんかに負けはしないよ……絶対な」

「 は……はは、もう遅いさ!他の世界にいるジェノバは今回の報告で一斉に『学園都市の世界』を制圧するだろう、━━━━ 」

「 ━━━━もうお前の元の世界は終わってるよ 」

「………」

青年は何も言わない。

そして彼はトドメを刺すべく令刀を振り上げた。

「……もう随分昔に、俺の世界は滅びたよ」

ゾンッッ!! と、何かを両断する音が響いた。
793 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 18:17:29.09 ID:tZ1RRJUL0






この世界は、まだ破滅していなかった。

例えば、たまたまこの世界に『気まぐれで世界を救う』と決意した空族(くうぞく)がある少年を助けていた。


「まったく、何を無理してるんだかな」

「………おれは、なぜ?」

金髪の少年は何故自分は生きているのかと、頭の横に立つ男に聞いた。

男は軽い調子で言った。

「助けたのは気まぐれだ、勘違いするなよ?」

「………誰、だ」

男は軽く鼻で笑った後、立ち去りながら応えた。



「ただの通りすがりの『主人公』さ」




男はそう言ってどこかへ歩いて行った。
794 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 18:32:22.65 ID:tZ1RRJUL0





この世界を渦巻いていた悲劇は、既に消え去ろうとしていた。

例えば、ある2人の女と世界を当てもなく旅をしていた銀髪の少年はその力で犠牲となった40000人を救済していた。


「……ッッ…はぁ…っはあ……ッ」


黒い柔軟性のある戦闘スーツに後ろ腰には刀を着けた銀髪の少年は、汗を体中から流していた。

隣で心配そうに見守る金髪の少女が少年の手を握る。

「頑張れ、私やオリアナがついてる訳だから……」

「……お姉さんって呼んで欲しいかな」


そう言ってる間も、少年は『12枚の黒翼』を羽ばたかせ、学園都市中の魂を蘇生させている。

「……あと、58人かな」

虚ろな目で、顔の整った銀髪の少年は呟いた。

(………家族の、為に………)

少年はまだ『家族』のために戦い続ける。
795 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 18:44:32.66 ID:tZ1RRJUL0






そして、最後の奇跡は起きようとしていた。

結果は悪くても、良くても、奇跡は始まろうとしていた。

『天使』の力を手に入れるべく現れたジェノバ・DEATHは、無傷だった。

それは彼女が死を司るジェノバだからか、それともインデックスから手に入れた魔術の知識による物なのか。


「 ……… 」


ジェノバ・DEATHは同じ世界に後から来たジェノバ・DEATHが『別の上条当麻』に撃破されたことがわかった。

それが意味するのは『ジェノバ』を何度も迎撃した経験のある世界から来た人間がいるということ。

( 急がなければ )

796 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 18:45:13.95 ID:tZ1RRJUL0
おちる前にオマケを投下します
797 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 18:53:11.50 ID:tZ1RRJUL0
━━━とある科学の洗濯機━━━


エピソード2・こんばんは




〜アンジェレネとルチアの部屋〜

アンジェレネ「……おトイレ行って来ます」むくっ

ルチア「ん〜」もぞっ


〜廊下〜

アンジェレネ「夜中の女子寮って怖い……」ひたひた


━━━━ひたひたひた


アンジェレネ「!?」ぴたっ


━━━━ひたひたひたひたひたひた


アンジェレネ「……だ、だれ?」

アンジェレネ「〜〜!??」







「にぎゃああああああああああああああああああああああああああ」
798 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 18:57:50.69 ID:tZ1RRJUL0
神裂「な、何事ですか!?」ガチャ

シェリー「うるせえな」ガチャ

オルソラ「おはよーでございますよ?」Zzz



アンジェレネ「あわわわわわわわわわわ」じょわ…

ルチア「どうしたのですかシスターアンジェレネ!?」

アンジェレネ「い、いま………」がくがくがく

神裂「いま?」




アンジェレネ「  裸の上条さんが……!!  」




シェリー「よし、帰るぞー」
アンジェレネ「本当なんですぅぅぅぅ!!」
799 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 19:03:06.36 ID:tZ1RRJUL0
ルチア「……シスターアンジェレネ、あなたいつから幻覚を見るほど彼を?」

アンジェレネ「違います!!たしかに今脱衣場に裸の上条さんが!!ぽろんて!ぷらぷらって!!」

神裂「わかったから黙りなさい」


神裂「……私が見て来ます」チャキッ

シェリー「気をつけろよ」



〜脱衣場〜

神裂「……ふぅ、落ち着け」チャキッ

神裂「……」


バッ


神裂「動かないで下さい」チャキッ




半裸上条?「……あ、こんばんは神裂さん」ニコッ




神裂「」ガチャンッ
800 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/09(水) 19:04:04.42 ID:tZ1RRJUL0
続く!!(未来に近づく過去に)
801 : ◆OlXVchFTX2 :2011/03/10(木) 13:05:46.75 ID:ac8cU/I30
ついに800到達……

あと少しで終わるぅぅぅ!!
802 : ◆OlXVchFTX2 :2011/03/10(木) 13:30:50.33 ID:ac8cU/I30
姫神「……なんで?なんで洗濯機はオマケ劇場の主人公なのに私は…………」




【私は旅に出ます、探さないで下さい】





作者「へぇ……ま、いっかな!どうせあと2スレ後の登場だしね!!☆」
803 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 14:14:02.96 ID:ac8cU/I30
学園都市編も長くなったにゃー……たった半日の物語なのに
804 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 15:21:44.69 ID:ac8cU/I30




「 終わりにしましょう、『新たなセフィロス』の可能性を秘めた人間よ 」


「!!」

煙の中から現れたジェノバ・DEATHの姿に神裂は声が出せない。

大体の予想とは違い完全な無傷で出て来たからだ。

しかしDEATHはそんな顔をしている神裂に

「 ああ、一応貴方の攻撃は効きましたよ?だがそこの男の炎で回復したけどな 」

口が裂けるようにDEATHは笑った。


「……そんな魔術は聞いたことないな、キミの体質かい?」


ステイルは軽く鼻で笑い返した。

「 ……そうですよ?私は『死』と『炎』を司るジェノバだからな 」


「へぇ?神裂は水と氷の魔術が使えるけど、キミ的にそれは結構効くのかい?」


何故かステイルは楽しそうな表情のまま言った。
805 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 15:41:45.63 ID:ac8cU/I30
「 ………(何か秘策があるのか?) 」


DEATHはそれを聴いて僅かに表情が消えた。

ステイルは続ける。

「大体、どうして神裂の攻撃くらいで効いたんだい?147式も魔術で強化してるんだろう?」

「 ……… 」



「君には魔術を理解出来てるのかい?本当にインデックスの知識通りに完璧かい?」



ステイルの言葉がDEATHに迷いを与えて行く。


「はっきり言おう、君は天使を召喚することが出来ない」


━━━━━━そこでDEATHは初めてその場から動いた。


ドッッッ!!!! と何かの袋を突き破った音が鳴った。
806 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 15:53:24.45 ID:ac8cU/I30
「━━━━━━ぁ?」


ステイルの肺が両方とも貫かれていた。

ジェノバ・DEATHが音速の数倍の速度で移動し、突き刺したからだ。

「 別に構わない、私は他の世界で力をつける 」

DEATHはそう言い捨て、地に落ちて行くステイルを眺めていた。


ドシャッ という音が鳴る。


「……ステイル?」

神裂が思わず喉から声が漏れた。

そして、神裂は『ステイルがわざと稼いでくれた時間』を無駄にはしなかった。


━━━━『神を殺す力』の限界地と性能を高める為に術式を組み替えたのだ。


807 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 16:10:09.52 ID:ac8cU/I30
「ジェノバァァァアアアアアアアアアア!!!!」

神裂は激昂する。

そして、七天七刀の鞘を彼女は投げ捨てた。


「 得意の抜刀術を捨てた……『聖人』の力を最大限に発揮する気になったか? 」


未だ冷静なジェノバ・DEATHに、神裂は荒々しく言った。


「貴女だけは……貴女だけは許すものかぁぁああああああああああああああッッッ!!!!!」


もはや咆哮にも雄叫びにも聴こえる声を神裂は出すと、その姿を消した。

対して、DEATHの銀髪は静かに揺れ━━━━



━━━━る前に2人は既にお互いを斬りつけていた。



ズジャリッ!! と肉と骨が刃に擦られる音が出た。

「 なッ!?? 」

DEATHの右肩がザクッと斬り裂かれた。

「まだまだァァァァァッッ!!」

神裂が組み上げた術式には、その威力と速度を代償にあるものを犠牲にしなければならなかった。

それは防御だ。

808 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 16:28:42.34 ID:ac8cU/I30
神裂の一撃をジェノバ・DEATHはどれだけ防御しようとしても防御出来ない。

だが同時に、神裂も防御は絶対不可能。

DEATHの体は次々と斬り裂かれていく。


この戦いは先に死んだ方が負けみたいなものだった。


「 グゥ……正気か小娘ッ!!? 」

「えぇ!!貴女を殺すだけ正気ですよォッ!!?」


たった数秒の間に神裂の方が58手上回っていた。

しかし神裂の全身もほぼ血まみれであった。

シャツはバツ印に斬り裂かれ、脇腹からも多量の出血……


( ……! )


そこまで神裂を見て気づいた。

傷が次々と再生していたのだ。
809 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 16:43:44.30 ID:ac8cU/I30
( あ……有り得ない、何故人間が『最上位母体』と同レベルの力を……ッッ!!??? )


初めて、ジェノバは神裂に恐怖した。

リユニオンしたジェノバ・DEATHを追い詰め、『最上位母体』となるジェノバに匹敵する再生能力を持つ人間。

ジェノバ・DEATHは叫ぶ。


「 貴様……何者だ!!? 」


神裂は刃を振るう全身を緩めずに、呟くように叫んだ。

「神裂……火織ですッ━━━━!!」


ザンッ!! とジェノバ・DEATHが一閃されそのまま直進で70m吹き飛ばされた。


辺りにはジェノバ・DEATHの青白い血と黒い羽根が舞い散った。


810 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 17:00:45.16 ID:ac8cU/I30
( ……… )


DEATHは僅かに動く体を全力で立ち上がらせ、『とある世界にいる者』にメッセージを送った。



【 No204ジェノバ-DEATH、最上位母体・SYNTHESIS(シンセシス)へ 】

【 学園都市がある並行世界の1つにて『第三のセフィロス』になる可能性がある人間を発見 】

【 危険度は成長具合によっては『星の戦士』に匹敵、または凌駕する可能性アリ 】

【 よって、全ジェノバ勢力による学園都市の並行世界を制圧する事を提案する 】

【 また、こちらの世界は『別の世界の戦士』が集結している可能性がある為勢力は送るだけ無駄 】

【 その為、ジェノバ-DEATHはこれより最終手段を行使する 】






「 頃合い、か…… 」

ジェノバは再び村雨を持つ。

が、その持ち方が明らかにおかしい。

811 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 17:18:33.00 ID:ac8cU/I30
「させません……ッ!!」


ギュオンッ!! と神裂はジェノバが反撃する暇を与えないように走った。

ジェノバ・DEATHは笑う。


━━━だがそこに邪気はない━━━


( ふふ…… )


━━━あるのは寂しげな笑顔━━━


( 『死』を司ってるクセに、恐れるとはね…… )


ジェノバ・DEATHは最後に神裂に言った。

「 逃げなさい、逃げられるならね?あとそこの男は貴女の細胞を与えれば致命傷は避けられるかもな 」

「 それと、私の村雨は『武器』じゃなくて『拘束具』だからな? 」

ニッコリと笑った直後、神裂の刃によって上半身と下半身が離された。
812 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 17:37:38.33 ID:ac8cU/I30
( ………後は勝手にしなさい……ジェノバ・STAR )


━━━━ドチャッ


重い塊と血が辺りに飛び散った。

神裂はしばらくそれを見つめ、ぺたんっと地面に崩れ落ちた。

術式の反動か、体が超速再生を行使したせいで足がブルブル震えて立てない。


「……! ステイル!?」


彼女はヨロヨロとした足取りで倒れている仲間の所へ向かう。


━━━━ズデッ


「……上手く立てないですね」

「神裂?終……わった、のか?」


かすれた声でステイルが訪ねてくるが、神裂は喋らないでください!今行きますとだけ伝えて向かう。

813 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:08:07.04 ID:ac8cU/I30
………ヴェントってジャンヌみたいな顔だったんだ


おちますのでその前にオマケ
814 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:14:46.95 ID:ac8cU/I30
━━とある科学の洗濯機━━


エピソード3・か、勘違いしないで



神裂「……もう一度だけ聞きますよ?」

上条?「えーと、はい」

神裂「な・ぜ・こ・こ・に・い・る・の・で・す・かッッ!!?」


上条?「あの……神裂さん?」

神裂「ぅ……大体なんで敬語なんですかどなぜここにいるのですか!?」

シェリー「まあ落ち着けって、で………」



シェリー「お前、いくら女好きだからって男にとって死刑台みたいなこの女子寮に入るなんて自殺行為だぞ」




上条?「あの、なんで皆さん俺の話聞いてくれないんです?」
815 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:23:22.63 ID:ac8cU/I30
神裂「聞き飽きました!!そんな風にマジックシールを右手に貼り付けて『俺は人間になった洗濯機です』なんて……」

上条?「いや実際そうなんですが……」しょんぼり

神裂「少なくとも私の知る洗濯機はもっと真面目な顔をしてます!いつも静かなんですよ!!」

神裂「それを……あなたのような変態に、ていうかなんですか?復讐ですか?堕天使エロメイドがそんなにだったんですか!!」


オルソラ「まあまあなのでございますよ、上条さんも悪意はないみたいですし」

ルチア「………あの、いいでしょうか」

シェリー「どうかした?」

ルチア「………脱衣所の洗濯機がどこにも見当たらないのですが」


神裂「……は?」

アンジェレネ「やっぱり洗濯機さんですよ!わーい!!」

アニェーゼ「……え、あの魔術師凄くね?」
816 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:31:28.14 ID:ac8cU/I30
上条?「えーと、証明するために皆さんしか知らないはずの秘密とか言います?」

シェリー「へー、聞きたいねえ」

上条?「……シェリーさん、この間石像を作って泣いてましたよね」

シェリー「……あ?」


上条?「ルチアさんは1人で鼻歌混じりに『ふふ、またバストが成長しました』って喜んでましたよね」

ルチア「//////」カァァ


上条?「アンジェレネさんは……はい////」

アンジェレネ(ま、まさか私が摘み食いしてたヤツ!?)


上条?「アニェーゼさんは縮んでました」

ルチア「縮む?」
アニェーゼ「うわあああああああああ!!!(なんで身長の事を!?)」


上条?「オルソラさんはまた痩せましたね」

オルソラ「努力の賜物なのでございますよー」


上条?「神裂さんはよく話しかけてくれますね」

神裂「」
817 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:39:26.12 ID:ac8cU/I30
一同「「こ……殺すッッ!!」」

上条?「なんでですかぁぁぁぁぁああああああああ!!?」


神裂「盗撮ですか!?盗聴!?いや、両方ですね!!」

上条?「か、神裂さん……?」

神裂「く……今までは恩があるからと見逃して来ましたが、これまでです!!」


上条?「………」しょんぼり


その瞬間、神裂以外の女性に電気が走った!!

アニェーゼ「!!」
アンジェレネ「!!」
ルチア「!!」
シェリー「!!」
オルソラ「!!」

そう、母性がくすぐられてしまったのだ!!

818 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:49:13.19 ID:ac8cU/I30
そして、神裂もまた……


上条?「……俺のこと、見直したって言ってくれてたじゃないですか」しょんぼり


神裂「はぅぅ!!?」ズキッ

どちらかというと良心をやられた。

アンジェレネ「なんだか…かわいそうですし、明日の朝ゆっくり聴いてあげたらどうです?」

シェリー「…神裂の部屋に泊まれ、勘違いしないでよ?別に……同情してないからな!」

アニェーゼ「……神裂の部屋に泊まればいいですよ、勘違いしないで下さい?かわいそうとか思ってねえですから」

オルソラ「ズキュンと来たので許すのでございます」

ルチア「………////」←悶えている







神裂「……え、なんで私の部屋?」
819 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:49:48.59 ID:ac8cU/I30
続く!!(未来に続く過去に)
820 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 18:54:57.24 ID:ac8cU/I30
も、悶えてないッッ!!悶えてないから!!!

(今私をキモいと思った人はそげぶしなさい)
821 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 19:51:22.59 ID:ac8cU/I30
よっしゃあああああああああああ!!!

ふはっ!!見たか!私はキモくないんだ!!腐ってない!!ざまあみろ!!たかが擬人化スレで人気出たからって調子に乗りやがってクソ野郎が!!



調子良いのでオマケをもう一本
822 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 20:01:30.61 ID:ac8cU/I30
━━とある科学の洗濯機━━


エピソード4・洗濯機の恩返しその1



神裂「……ところで、寒くないですか」

上条?「平気ですよ、俺洗濯機なので」

神裂「……本当に、あなたは洗濯機なのですね」

上条?「はは、まだ信じられないですか」


神裂「いえ、あなたなら知ってるでしょうが…似てるんですよ」


上条?「あの……堕天使エロメイドで怯えるようになった上条さんに?」

神裂「……今はもう堕天使エロメイドの話はしないで下さい」ズーン

上条?「はい、すいません」てへっ

神裂「……それでは、おやすみなさい」

上条?「おやすみなさい神裂さん」
823 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 20:07:44.33 ID:ac8cU/I30




上条?「……って、寝るって瞼を閉じるだけじゃできないのですか?!」バッ

神裂「………すー」

上条?「………はは、人間になってようやく良いことがありましたよ」






上条?「……よーし、やるぞー」キリッ





824 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 20:17:11.50 ID:ac8cU/I30



〜翌朝〜

神裂「……んぅ?」

<「〜!!?」「〜〜!」

神裂「……朝からなんですか」むくっ



〜食堂〜

オルソラ「お台所が……」

アニェーゼ「私の部屋が……」

ルチア「……し、染みが……(何のかはあえて言わない)」

アンジェレネ「カビの生えてたチョココロネが……」

シェリー「エリスが……!!」


「「「 綺麗になってる━━!!? 」」」
825 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 20:28:06.77 ID:ac8cU/I30
上条?「皆さんの持ち物や身の回り、その他の建物などを綺麗にしました!」

神裂「す、すごい……一体どうやって?」

上条?「『右手で触れると綺麗になる』みたいなんです!」


神裂「………ジャンクブレイカー(汚物殺し)ですか」


アンジェレネ「凄いです!!他にも腐った食べ物は綺麗にできますか!?」

上条?「それは無理です」

ルチア「……右手で触ったんですね?」

上条「はい、可愛らしいパンt


ドゴォォォォォォ!!!


上条「へぶふぇお!!?」ドシャッ



826 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 20:29:08.67 ID:ac8cU/I30







       科学と魔術が交錯する時、洗濯機の恩返しは始まる!!






827 : ◆OlXVchFTX2 [saga jenova・death]:2011/03/10(木) 20:29:48.51 ID:ac8cU/I30
続く!!(未来に続く過去に)
828 : ◆OlXVchFTX2 :2011/03/14(月) 16:44:25.84 ID:p3S21omf0
親戚のお姉さんと連絡がまだ取れないため、今日はお休みします
829 : ◆OlXVchFTX2 :2011/03/16(水) 13:51:33.20 ID:3DMdCwLr0
浜面「うおおおおお!! ばにぃぃぃいいいいいいいいい!!!」

麦野「とりあえず復帰、お姉さんは無事だったよ」


作者(……右手の小指、粉砕骨折したらしいです)
830 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 15:19:14.13 ID:3DMdCwLr0



「………すま、ないな……こんな…ザマでッ……」

ごぼっ とステイルが言葉を発する度に、唇の間から赤黒い塊がこぼれる。

「喋らないで下さい! 今……回復魔術を━━━━ッ!!」


神裂は気づく。

ステイルの傷は並大抵の魔術では塞ぐことは不可能。

更に言えば、神裂にはそれだけの魔力は残されていない。


━━━━━━救えない。


「……す、ステイル……私は…………」

「構わない…さ、……ッあの、こを……たの…む」

「ステイル……? 息をして下さい、こっちを見て下さい!!」


返事が、呼吸音が、気配が、全て途絶えた。
831 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 15:30:04.62 ID:3DMdCwLr0
ステイルの体から、何かが抜け落ちた気がした。



かつてステイル・マグヌスだった物は、動かない。

動かない肉の塊。


「……また、なんですか?」

神裂は自身の背後に立つ人物に語りかける。

「また……私のせいで消えたんですか………?」

過去に、何度も問いかけた同じ質問をぶつける。


「  どうして、私の周りで死ぬんですか?  」



━━━━答えは返って来ない。



もし、並行世界の自分が近くにいたなら。

恐らく解答するだろう。

だが神裂火織は『この世界』に1人しかいない。


背後に立つ人物も、過去の自分という『過去の神裂火織』なのだから━━。
832 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 15:37:59.67 ID:3DMdCwLr0
「………」


チラリと、彼女は20m横に転がるジェノバ・DEATHを見た。

7mの漆黒の翼を右肩から生やした上半身と、下半身の断面図からは青緑に光る蛍光塗料のような血が流れている。

「……!」

神裂は呟く。

その一言の一文字に、憎しみを乗せながら。


「……たの…だ!」


「あ…たの…せい……!」


何度でも神裂は、自分に言い聞かせるように言う。


「あなたのせいだ!」


ジャリッ と七天七刀の刃がアスファルトを削る音がした。

「あなたのせいだあなたのせいだあなたのせいだあなたのせいだあなたのせいだあなたのせいだ」

神裂は七天七刀を引きずりながら走ろうとする。
833 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 15:48:02.83 ID:3DMdCwLr0


━━━━そう、走ろうとした瞬間。


「ッッ!!?」


神裂の体の左半身が ボシャッ!! とスイカを潰したような音と共に吹き飛んだ。

断面から大量の血が噴射した。


「ぁ……?」


首が動かない。

痛みがわからない。

呼吸が出来ない。


「 ほう、やはりまだ生きているのか 」


遥か後方から、僅かにノイズのかかった男の声が聴こえて来た。
834 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 15:58:35.42 ID:3DMdCwLr0


「 だが君は痛みはあるんだな、私にはないが 」 


直後、ふわっと 神裂の目の前に長い銀髪が舞った。

その美しさは人間のものとは思えない程だ。


「 直接会うのは初めてだったな、私はアレイスター・クロウリー 」


「 学園都市を束ねる統括理事長……かな、今はね 」


不気味な美しさを兼ね備えた笑みを浮かべると、アレイスターは『左手』に持った薄い板が螺旋状になったような杖を神裂に向けた。

「……っぶば」  

「 ふむ、さすがにいきなり肺を吹き飛ばしては会話にならないか 」

そうアレイスターは笑ったが、一度気がついたように横に転がるジェノバ・DEATHを見ると

「 ……時間はないんでな、後にさせてもらおう 」

835 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 16:20:22.39 ID:3DMdCwLr0


そう言い終えた瞬間にはアレイスターはジェノバ・DEATHの横に立っていた。


瞬間移動。


神裂は僅かに残る思考回路をフルに使ってそう思った。

今日の早朝、神裂は瞬間移動を使ったりジェノバを知ってたり、強いのかどうかよくわからない男と出会っていた。

目の前にいるアレイスターという男からはその男に似た雰囲気を感じた。


ドシャッ


アレイスターの後方から神裂の血肉が飛び散る音が鳴ったが、アレイスターは気にしない。

「 『拘束具』は……なるほど、これか 」

アレイスターはジェノバ・DEATHの手にある「村雨」を掴み取った。

「 ……これが成功すれば、蘇る……のか 」


「 ………始めよう 」

836 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 16:27:27.90 ID:3DMdCwLr0









「……!? なんだあれは!!」

静かになった学園都市をさまよっていた金髪の少年、土御門 元春は数百m先の空に巨大な魔法陣が浮かんでいるのに気づいた。

「……クソッ」

彼はすぐに魔法陣が発動した地点へと向かおうとする。

だが━━━


「おーい土御門!! こっちだッ!!」


不意に、彼の耳によく知った声が聴こえてきた。

「……カミやん?」

837 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 16:38:03.31 ID:3DMdCwLr0
「土御門! 無事みたいだな!?」

「……まあ一度死んでるはずだけどにゃー、カミやんはどうして?」


と、そこまで言ってから土御門は止まる。

彼の後ろに随分と見慣れない人間と少し前に遺言を伝えた少女がいたのだ。

「………………あれ? あなた超死んでましたよね」

そしていきなり超失礼な言葉が飛んで来たが、土御門は気にしないことにした。


「セフィロスの知り合いか?」


土御門が聞くと、斜め立ちした銀髪の長髪の男は


「知り合い……とは違う。 が、まあそんなものだが」

「それよりも止まっている暇はない、『ゲートマテリア』の開いていられる時間は10分だけなんだ」

「わかってる、土御門……一緒に逃げないか?」

「……は?」

思わず土御門はマヌケな声を出してしまった。
838 : ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/16(水) 16:50:12.30 ID:3DMdCwLr0
「なに言ってんだカミやん? 頭でも打ったのか」

「俺達の学園都市がこんなにされて、挙げ句あんな魔法陣で何かしようとしてんだぞ?」

「……気づけよ、土御門」


珍しく、上条が言った。

まるで全てに対して諦めたかのように、肩を落としながら。


「……もう、どう足掻いてもムリなんだ……」


瞬間、上条の顔面に拳を突きいれようとした土御門がロッズに足払いされた。

「〜ッ!!」

「落ち着けよ、金髪」

ロッズは珍しく静かに言った。


「もうすぐ、『この世界』の天使は召喚され、ジェノバに吸収される」

「時間はねぇ、死にたくないなら大切な人間だけ連れて来い、『別の世界』に逃がしてやる」


839 : ◆OlXVchFTX2 :2011/03/16(水) 17:34:41.78 ID:3DMdCwLr0
もう………おなか痛いwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww


上条さんと御坂さんに漫才してもらいました
http://www.youtube.com/watch?v=tye7DG2xaIQ&feature=related
840 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/17(木) 15:24:03.14 ID:xqhNQpV90
「……大体、天使には実体が存在しない! だからエンゼルフォールみたいな魔術が存在するんだぞ」


土御門は上条に言い聞かせるように言った。

だが、それに対してロッズは


「わかってねぇな? ジェノバだって元々は実体がねぇんだよ、それを実体のある生物を吸収して乗っ取ってんだ」

「天使なんざ特にジェノバからしてみれば乗っ取りやすいだろうよ」


「……なんなんだ?」


土御門が、拳を握る。

「カミやん!! てめぇは……今までどんなこともその拳でぶち壊してきたじゃねえか!?」

「なのに、なんでそう簡単に諦められる!? なんで立ち向かわない!?」


「……ヤズー、頼む」

「ッッ!?」


直後、土御門は銀髪の長髪の男に ストンッ! と手刀を首筋に打たれる。

「……かみ…や、ん……」

土御門の意識はそこで途切れた。
841 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/17(木) 15:48:25.84 ID:xqhNQpV90







━━━━ッ…………


「………ぅ…ぅあ………」

神裂はズキズキと頭の奥から来る痛みに目を覚ました。

「ぁ…う?」

頭が、何も考えられなかった。

見た物を認識しても、3秒後には記憶がリセットされる。

━━━━━━赤子。


「……ぁー?」


ごろん、と彼女は重い体を横に転がす。

すると、彼女の長い黒髪が目の前に垂れて来たが彼女はどうすればよけられるのかわからない。


「 起きたか、『聖人』の力を持つ魔術師……神裂 」


「……ぅぁあ?あー♪」

常にリセットされる脳に、はっきりと男の声が焦げついた。

『全身から白と黒の巨大な翼を生やし、長い銀髪に青緑に光る目をした男』の姿も、記憶した。
842 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/17(木) 15:58:09.24 ID:xqhNQpV90
「 ……その様子だと傷を完治させる為にセフィロス細胞が進化したようだな、まあ……廃人にはなったようだが 」

「ぁー?ぁぅうっあー♪」


男は、かつてアレイスターだった者はゆっくりと近づいて来る。

しかしその移動は明らかに異質な物だ。

歩いてるようで歩いてなく。

空中を滑っているようで滑っていなく。

進んでいるようで進んでいない。


完全にそれは次元を越える者の力を身に宿した証拠だった。


「 どれ、私もまだ『力』の使い方がわからなくてな 」


アレイスターだった者は、8m以上はある白の翼を後ろへ引いた。


「 試しに殺させてもらおうか 」


アレイスターだった者は翼を音速の8倍の速度で神裂に突き刺す。
843 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/17(木) 16:09:48.50 ID:xqhNQpV90



━━━━刹那。


僅かな一瞬を縫って『青白い閃光が八撃』放たれた。

その八撃は『八回繰り出した』剣撃であるにも関わらず、完全に『一撃』となって全てを切り裂く刃となった。

アレイスターだった者が叩きつけた翼はその一閃によって僅かに弾かれる。


もし、この場にこの技を知る者がいたらすぐに言っただろう。

━━━━『八刀一閃』と。


ゴッバァァァアアンッッ!!!! という轟音と衝撃波が近くの建物を吹き飛ばし、大地を陥没させた。

ただ『翼を弾いた』だけにも関わらず、この威力。


「 ほう…… 」


アレイスターだった者は神裂を仕留め損なったが、この結果に満足したような声を出した。
844 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/17(木) 16:26:12.09 ID:xqhNQpV90
「あー?♪」

「……顔を叩くな引っ張るな」


神裂はアレイスターだった者がいる位置から2km離れた地下街に、ある男によって瞬間移動していた。

腰まである美しい銀の長髪。

2m以上あるスレンダーで無駄の無い筋肉を備えた肉体。

左手には3m以上ある愛刀「正宗」。


そして右肩には、淡く光る純白の翼。


━━━━セフィロス━━━━


彼はしばらく右腕の中で遊んでいる神裂を見てから

「……すまなかったな、神裂」

神裂の顔に、左手を近づける。

「少しは脳が戻るはずだが……後はお前次第か」

クチュッ と人差し指を噛んだ。

指先からは僅かに青黒い液体が流れる。


「……ぅあー?」


ちろっ と神裂はそれを舐めとる。

845 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/17(木) 16:38:36.79 ID:xqhNQpV90
「………」

ちろっ…ちろっ…と神裂はセフィロスの指先から出る液体を舐め続ける。

(……これ以上は体に異常が出るか?)

セフィロスは少し舐めさせると、指先を神裂の口元から離す。


それから彼は少し辺りを見回して。

(足音は700m先からこっちに近づいてるな、ここに放置しても土御門が見つけるな)

「あー?うあ?ぁー♪」

「…………」


セフィロスは一度神裂を見て、それから視線を逸らした。

彼は静かな思いを胸に、虚空へと飛んだ。
846 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/17(木) 16:54:19.88 ID:xqhNQpV90







「 戻ったのか、わざわざこの世界で最強になった私の前に 」

「やめておけ、そう言う奴に限って最後はあっさりしているからな」


静かな雰囲気を纏った2人は、互いに『存在』を確かめ合う。

(……『新たなセフィロス』か、よくジェノバはこの男を受け入れたな)


セフィロスは正宗を構えながら感じた。

狂気の中にある『目的』。

それはジェノバにとって単純で、幼稚な願いであれば願いであるほど膨大な力と基礎を与えてくれる。


「 さあ、来るがいい……私はお前を吸収して更に能力を高めよう 」

「……1つ教えてやろう」

セフィロスは小さな笑みを浮かべた。

「 何かな?これでも私は教える街のトップなんだが 」


「その程度の狂気では『セフィロス(狂気)』は殺せないぞ?」


アレイスターだった者は なんだそんなことか とだけ言って動き出した。

両者の距離は200m、2人にとってそれは間合いに入っている。
847 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 08:24:08.46 ID:RxZtycr/0


死闘の火蓋が斬って落とされた。


「━━━ッ!!」


セフィロスは一切手加減をせず、渾身の一閃を振るった。

 ゴッッ!!!! という空気が弾かれた爆発音が【一歩遅れて】辺りのビルや建物のガラスを叩き割る。

その爆発音が鳴り響いた時点では、既にセフィロスとアレイスターは並行しながら150m以上移動していた。

通常ならそれだけの速度で動けば烈風が発生するはずなのだが、2人の特殊な移動法はそれを発生させない。


(……奴は瞬間移動というより、【存在を移動させている】感覚だ)


セフィロスは一瞬も迷わず、止めず、休まず、『閃光』を繰り出しながら思った。

すると、アレイスターだった者は心を読んで返答するように


「 成程、どうやら魔法陣による特殊な出現方法が可能らしいぞ 」


瞬間、セフィロスの全方位が赤い魔法陣に埋め尽くされた。


「……!」

848 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 08:46:40.10 ID:RxZtycr/0
(これは奴の出現場所……ということか?)

セフィロスはそう予測した上で全方位に展開されている魔法陣に斬撃を放とうと、正宗を振り上げる━━━━


━━━━瞬間に、魔法陣が大爆発を起こした。


恐らく魔法陣の配置も魔術的意味を持っているのだろう、

爆炎はセフィロスを包み込み、一切の隙間も反撃の動作もさせない。


アレイスターだった者はそこへ更に『左手に持ち替えた杖』を向けた。


反撃も、呼吸も、存在も許さない衝撃の波がセフィロスに撃たれた。


ギュオオォォォッ!!! という炎が渦巻き弾かれる轟音が鳴る。

「 ……これで死ぬとも思えないな 」

続いてアレイスターは ギンッ!! ギンッ!! と衝撃の波を撃ち続けた。

ゴガガガァァンッッ!!!! とセフィロスの後方の建物が一瞬で消し飛んで行く。
849 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 08:57:05.53 ID:RxZtycr/0


・・・・・・


「 ……? 」

アレイスターはそこで気づいた。

手応えがありすぎるのだ。


「 ッッ!!??? 」


ドンッ!! という音が辺りに響いたような気がした。

アレイスターの目には、天使以上の【何か】が映っている。


「 その姿はなんだ……ジェノバ細胞はそこまで出来るのか? 」

「…………#%jL6daHP&0^rG+」


セフィロスの言葉は、言葉とは思えなかった。

━━━周りの人間が見た場合だが。

アレイスターだけは、天使とジェノバを身に宿したアレイスターだけはその言葉が理解出来た。



「 『リバース・セフィロス(過去のセフィロス)』……? 」


850 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 09:13:50.84 ID:RxZtycr/0


粉塵に包まれながらも、その『巨大な影』は徐々に小さくなっていった。

今のアレイスターの目は地球の丁度裏側までなら見える魔術的な仕組みになっている。

そのアレイスターの目でさえ、セフィロスの仕組みは理解出来なかった。


知識を司る天使、『神の火(ウリエル)』を支配した頭脳でも、わからないのだ。


「 ……何者だ 」

「……」


セフィロスは静かに笑った。


「私達に何者かを聞く時点で、お前はジェノバの人形なのがわからないのか」

851 : ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 09:32:26.89 ID:RxZtycr/0
「 ……だが君は随分と弱々しいじゃないか? 」

「不死身、とまではいかなくてな」


セフィロスは実際、顔や声音には出ていないがこの短時間で疲労していた。

土御門を逃がすために1000以上のジェノバと戦い。

ただでさえ疲弊している中、神裂のために細胞の負荷をコントロールして摂取させたり。


挙げ句の果てにはリユニオン(仮)を長時間行いながらの死闘。


彼の全身に、青い亀裂が走っていた。


(………一時的な『劣化』か)

(恐らく、長くは保たないな……どうするか)

(都合良くヒーローは登場しない、か……フフ、『奴』なら来たかもしれないな)


チャキンッ とセフィロスは正宗を構えた。

852 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 18:07:52.07 ID:RxZtycr/0


「 何を考えている? 」

「━━━!」


瞬間、セフィロスの体が横に一蹴された。

ゴガァッ!! という岩石を砕いた音と共に吹き飛んだ。


更に、アレイスターは吹き飛んだセフィロスの足を瞬時に掴む。


「 腕力はどうかな 」

アレイスターは僅かに楽しげな声を出してセフィロスを音速の数十倍の速度で『投げた』。

ギュンッッッ!!!! と大気を揺らすような衝撃波が走る。


(ぐ……ッッ!!)


ほんの一瞬全身が摩擦熱で2000℃に達する寸前で、セフィロスの後方に『黒い球体』が複数出現した。
853 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 19:42:55.46 ID:RxZtycr/0


アレイスターが知るよしもないが、その『黒い球体』はセフィロスの『シャドウフレア』だった。

闇の力を帯びた爆発がセフィロスの背中をえぐり、吹き飛ばそうと莫大な力が押し潰す。


つまり、そのC4の八倍の爆発力でセフィロスは止まった。


「ガハッ……!!」

しかしその威力で無理矢理止めたせいか、凄まじい激痛とダメージがセフィロスを蝕む。

アレイスターは背中の『三次元でも二次元でもない異様な翼』の調子を確かめながら言う。

「 案外こんなものか……ふむ、どうやら少し四大属性にズレがあるようだからそちらを修正しよう 」


(余所見をしながら……随分舐められたものだな)


セフィロスはボロボロになった正宗を握り締める。

「………どうする?」

ポツリと、誰かに訪ねてみた。
854 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 19:53:57.96 ID:RxZtycr/0
もう無理…頭痛い無理…マジで無理系です・・・・・・



キャラ紹介


ジェノバ・STAR

アレイスターがジェノバ細胞を受け入れ、支配されたジェノバ。
元々のアレイスターが強すぎて支配してもあまり能力は上がっていない。(というより弱体化してる?)
40000のジェノバの魔力を集めた拘束具、「村雨」で召喚した『神の火(ウリエル)』を支配して人間最強になった。
ただ、ジェノバに支配されて鈍っているせいか天使の力(テレズマ)がコントロールできないらしい。





ちなみにどこかの世界では天使より神より強い人達がゴロゴロいるらしい。

855 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [sagasage]:2011/03/22(火) 20:02:00.21 ID:RxZtycr/0
キャラ紹介


洗濯機

洗濯機。
神裂にとってステイルやインデックスや上条などといった友人に匹敵する人物。
好きな物は髪の毛(恐らく変態魔術師があらかじめ設定したせい)
856 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 08:37:59.62 ID:PVjvDxhF0










「御坂!!」

「え、あ、アンタ!! 何がどうなってんのよ!? あの化け物達が消えた後向こうから爆発音が聴こえてくるし……」

「すまない御坂、話をしてる時間は無いんだ! 」


上条はそう言って ガシッ と御坂の腕を掴む。

しかし御坂は


「痛い! なんだってのよ!? 説明しなさいよ!!」

バシッと振り払う。

上条は一瞬、御坂と目が合った。

「………アンタ?」


上条当麻の顔は、涙と汗でグシャグシャになっていた。


857 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 08:49:41.33 ID:PVjvDxhF0
「ちょ、ちょっと……?」

「…………頼むよ、一緒に来てくれよ」

今度は優しく御坂の手を握ってから言った。


「……わかったわよ、後で説明しなさいよ?」

「ああ、ごめん御坂」

上条は胸が ズキン と痛んだ。

それもそうだろう。 今から彼女には訳も話さず異世界に逃げてもらうのだから。


(………)


上条は不意に右手を見た。

(……全部)

(全部、幻想だったら……)


上条当麻。

彼の右手は、現実を壊すだけの力はない。

壊せるのは幻想だけ、子供に等しいチカラ。


「どうして、この世界じゃなきゃダメだったんだろな」


858 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 08:58:56.36 ID:PVjvDxhF0






「……超見つからない」

フワフワのニットのワンピースに、茶の短髪の少女は呟いた。


「確かにここでフレンダや麦野が死んだはずなのに……」


少女は静かになったあちこちに血が飛び散っている街を見た。

「?」

そこでようやく気がついた。

血のシミはあちこちにあるのに、ないのだ。


「死体が…………」


気づいてみるとゾクッとした。

ゾンビのように歩いてる訳でもないのに。


彼女は知らない。

『とある魔術』を応用した術式が発動しかけているということに。

859 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 09:13:27.66 ID:PVjvDxhF0





「……状況は大体わかった、ンでどうすりゃいいンだよ」

「別に? お前達の大切な人間でも連れて来ればいいじゃないか」

「……そォかそォか、じゃあとりあえず」


一方通行は クルッ と後ろを振り返り、


「なンなンだァテメェは? そンなに『藍蘭島』での続きがやりてェのか? 」

「別にいいぜ? 俺も丁度イライラしてたから遊びたかったんだよ」


銀のオールバックの男を睨みつける一方通行。

対してオールバックの男、ロッズは楽しそうに笑っている。

「……くっだらねェ」

「逃げるのかモヤシ?」

一方通行は うっせェ巻き貝野郎 とだけ言って、とある方向を見た。

もう1人の自分と、この世界にいる打ち止めがいる病院だ。

860 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 09:22:21.55 ID:PVjvDxhF0
「……もう1人の俺、か」


ボソッと、ヤズーとロッズには聴こえない声で呟いた。

はずなのだが、運が悪いことに2人は一方通行の心臓が鼓動する音まで聴ける高性能な『思念体』だった。


「言って来いよ」

「あァ?」

「家族がいるなら、迎えに行ってやれ」


ヤズーはそれだけ言うと ぷいっ と背を向けてしまった。

「……」

一方通行はズキズキと痛むのを我慢して演算を行う。

そして脚力のベクトルを操作して ビュバッ! と飛んだ。
861 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 09:32:26.45 ID:PVjvDxhF0







「…………あれ?」


ヤズーは不意に間抜け過ぎる声を出した。


「どうした」

「……白い女と黒髪の女とメガネの女がいない」



「「 ・・・・・・ 」」


「……い、いいんじゃねえか?あいつらの好きにさせてやれば」

「そうだな、ああ」

ヤズーは内心ドキドキしていた。

(確か黒髪の女は廃人化してたんじゃ?)
862 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 10:00:53.44 ID:PVjvDxhF0






(……ほ、本当にアレが天使!?)

白い修道服に銀髪碧眼のシスター、インデックスは500m先で戦闘している天使を見て言った。

というより、残像しか見えないのだが。


(?)


少しインデックスは不自然だと思っていた。

天使の力を手に入れたのにあの程度しかテレズマを使用できないのはおかしい、と。

(………魔力やテレズマがどこか別の場所に繋がってる)

インデックスは魔術的目線で観察して、わかった。


(……なんだろう、魔界に繋ぐ訳でもないみたいだけど……)


(……『こことは違う世界』とか?)


863 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 10:15:43.10 ID:PVjvDxhF0



「 どうした?もう終わりなのか 」

翼を バサァッ! と広げ、アレイスターは挑発する。


「……ッ!!」


瞬間、両者の間に爆風と閃光が走った。

セフィロスの刃が神速で舞い、斬撃の嵐が吹き荒れる。


( さすがは『オリジナル』か、性能だけならジェノバの中で最強か )


しかしアレイスターはそれらを全て幾百の魔法陣と攻撃術式で薙ぎ払っていく。

ゴォッ!! ギャィン!! ゾンッ!!!! とワンテンポ遅れて轟音が粉塵も閃光も掻き消す。

「はぁぁ━━━!!!!」

セフィロスの正宗が光った。

( 『また』か……! )

864 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 10:51:08.20 ID:PVjvDxhF0


瞬間、アレイスターの周囲に光り輝く刃が七本出現した。


「 ━━━! 」


ズバンッッ!!!! という音が鳴った。

セフィロスは正宗を握り締め、その刃でアレイスターを斬り抜ける!

そして同時にセフィロスは光り輝く刃を一本手に取りアレイスターに十字斬りし、更に斬り抜ける。


「 ッッ!! 」


アレイスターはここまでの動作に何もしなかった。

いや、何も出来なかった。

これらの二撃は『刹那』で行われたからだった。


そして今度は蒼いオーラを纏って三本の刃がアレイスターを斬りつける!!

865 :ヴィクセン ◆OlXVchFTX2 [saga]:2011/03/23(水) 11:12:15.21 ID:PVjvDxhF0


( ………ッ!! )


ビキッ という音がセフィロスの耳に入って来た。

正宗に小さな亀裂。


(………保ってくれ)


ビュバババァアンンッッッ!!!! 


一瞬でセフィロスは六撃放った。

━━━ビキビキッ━━━


「━━━八刀一閃ッッ!!」


ズババキィンッッッッ!!!!


「━━ッ!!?」



正宗が折れた。
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/05/29(日) 20:57:22.64 ID:se8MmF2T0
面白いのになんで人が来なかったんだろう、ここ
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/05/29(日) 23:45:20.69 ID:XbAowc3Ao

追いついた
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